JP6203459B1 - エネルギーデバイス - Google Patents

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Abstract

エネルギーデバイスは、エネルギーを付与することで血管を封止する処置部と、前記処置部を構成し、処置対象を把持するための第1の把持部と、前記処置部を構成し、前記第1の把持部との間で前記処置対象を把持する第2の把持部と、前記血管の前記第1の把持部と前記第2の把持部との間で把持された部分に対して血流が流れないように、前記第1の把持部と前記第2の把持部との近傍で前記血管の血流を止めるせき止め部と、を有する。

Description

本発明は、各種のエネルギーによって生体組織に処置を行うエネルギーデバイスに関する。
米国特許出願公開第2010−0262141号公報(特許文献1)に開示されるように、外科的装置は、注入デバイスと投薬デバイスとを有する。これらのデバイスでは、所定量の接着剤や接着剤を含むフィラーを血管の凝固部分に注入する。血管は、その注入部において切断されるとともに両側で凝固される。
米国特許出願公開第2010−0262141号明細書
ところで、このような外科的装置においては、生体側の様々な条件によって、凝固(封止)の性能に影響が出ることが考えられる。
本発明の目的は、安定的に血管の封止を行うことができるエネルギーデバイスを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明の一つの形態に係るエネルギーデバイスは、エネルギーを付与することで血管を封止する処置部と、前記処置部を構成し、処置対象を把持するための第1の把持部と、前記処置部を構成し、前記第1の把持部との間で前記処置対象を把持する第2の把持部と、前記血管の前記第1の把持部と前記第2の把持部との間で把持された部分に対して血流が流れないように、前記第1の把持部と前記第2の把持部との近傍で前記血管の血流を止めるせき止め部と、を有する。
上記の構成によれば、安定的に血管の封止を行うことができるエネルギーデバイスを提供できる。
図1は、実施形態のエネルギーデバイスの全体構成を示した模式図である。 図2は、図1に示すエネルギーデバイスの振動子ユニットを示した断面図である。 図3は、図1に示す処置部およびせき止め部のF3−F3線に沿った断面図である。 図4は、図3に示す処置部およびせき止め部を近接位置(第1位置)に移動した状態を示した断面図である。 図5は、第1変形例にかかるエネルギーデバイスの処置部およびせき止め部を一部破断して示した斜視図である。 図6は、第2変形例にかかるエネルギーデバイスの処置部の第1の把持部およびせき止め部の第1部分を示した平面図である。 図7は、図6に示すエネルギーデバイスの処置部およびせき止め部を示した斜視図である。 図8は、第3変形例にかかるエネルギーデバイスのシース、処置部、およびせき止め部を示した斜視図である。 図9は、第4変形例にかかるエネルギーデバイスの処置部を長手軸方向と交差する方向に切断して示した断面図である。 図10は、第5変形例にかかるエネルギーデバイスのせき止め部を長手軸方向と交差する方向に切断して示した断面図である。 図11は、図10に示すエネルギーデバイスのせき止め部を時計回り方向に180°回転して血管を折りたたんだ状態を示した断面図である。 図12は、第6変形例にかかるエネルギーデバイスの処置部およびせき止め部を示した平面図である。 図13は、第7変形例にかかるエネルギーデバイスのせき止め部を一部破断して示した斜視図である。 図14は、図13に示すエネルギーデバイスのせき止め部を第2位置から第1位置に移動する過程を示した斜視図である。 図15は、図14に示すエネルギーデバイスのせき止め部を第1位置に移動させた状態を示した斜視図である。 図16は、第8変形例にかかるエネルギーデバイスの処置部およびせき止め部を模式的に示した断面図である。 図17は、第9変形例にかかるエネルギーデバイスの処置部およびせき止め部を一部破断して示した断面図である。 図18は、第9変形例にかかるエネルギーデバイスのせき止め部の第1回転ロッドおよび第2回転ロッドの形状の他の例を示した模式図である。 図19は、第9変形例にかかるエネルギーデバイスのせき止め部の第1回転ロッドおよび第2回転ロッドの形状の他の例を示した模式図である。
本発明のエネルギーデバイスの実施形態について、図1乃至図4を参照して説明する。以下では、例えば直径が大きい血管等、血圧が高く封止・切断が難しい血管を効率よく処置するのに好適なエネルギーデバイスを開示する。
図1から図3に示すように、エネルギーデバイス11(医療機器)は、ハンドピース12と、電源ユニット13と、ハンドピース12と電源ユニット13とを接続するケーブル14と、ハンドピース12の第1ロッド15を共振させるための超音波振動を供給する振動子ユニット16(トランスデューサ)と、を備える。
振動子ユニット16は、ハンドピース12(ハウジング)に対して着脱可能なケース21と、ケース21内に収納された振動発生部22と、を有する。本実施形態では、第1ロッド15の長手軸C(中心軸)に平行な2方向の一方を先端方向C1とし、先端方向C1とは反対方向を基端方向C2とする。
ハンドピース12は、外殻の一部を構成するハウジング23と、ハウジング23から突出したグリップ部24と、グリップ部24に対して回動可能にハウジング23に取り付けられた可動ハンドル25と、振動発生部22に接続(固定)された棒状の第1ロッド15(振動伝達部材、超音波プローブ)と、第1ロッド15の周囲を覆うようにハウジング23に取り付けられた円筒形のシース26と、シース26に固定されたノブ27と、第1ロッド15およびシース26に対して回動可能に設けられた第2ロッド28(ジョー)と、第1ロッド15および第2ロッド28の近傍に設けられたせき止め部31と、シース26の内部に設けられ第2ロッド28を回動させる際に進退される円筒形の可動部32と、ハウジング23に設けられ振動発生部22から出力される超音波振動のOn/Offを切り替える第1ボタン33および第2ボタン34と、第1ロッド15と可動部32との間に介在されて可動部32の内側に液が侵入しないようにする図示しない環状のシール部材(弾性部材)と、を有する。第1ロッド15の先端側は、血管36(生体組織)を把持するための第1の把持部41を構成する。第2ロッド28は、第2の把持部42を構成し、第2の把持部42は、第1の把持部41に対して移動可能で、第1の把持部41との間に血管36を把持する。そして、第1ロッド15およびシース26の先端側に位置する処置部43には、これらの第1の把持部41と第2の把持部42とが含まれる。
図1に示すように、電源ユニット13は、超音波電流供給部44と、高周波電流供給部45と、これを制御する制御部46と、を有する。制御部46は、超音波電流供給部44および高周波電流供給部45からの電力の供給を制御できる。医師によって第1ボタン33または第2ボタン34が押し込まれると、制御部46は、超音波電流供給部44から振動発生部22に電力を供給するとともに、高周波電流供給部45から第1の把持部41および第2の把持部42に電力(高周波電流)を供給する。ノブ27側に位置する第1ボタン33は、例えば、高周波エネルギーを出力して、血管36(生体組織)の封止(凝固)・止血を行うシールモードの処置に対応する。可動ハンドル25側に位置する第2ボタン34は、例えば、超音波エネルギーおよび高周波エネルギーを出力して、血管36(生体組織)の封止(凝固)を行いつつ血管36を切断するカットモードの処置に対応する。
本実施形態では、超音波振動を用いる超音波エネルギーおよび高周波電流を用いる高周波エネルギーを処置部43で使用する処置エネルギーとしているが、処置エネルギーとしてはこれらに限られるものではない。処置エネルギーとしては、高温によって血管36を凝固したり焼き切ったりできる熱エネルギーでもよいし、RF(ラジオ波)を用いるRFエネルギー、またはレーザー治療であってもよい。
可動ハンドル25は、ハウジング23に対して回転可能に取り付けられる。医師は、グリップ部24に対して可動ハンドル25を近づけたり遠ざけたりすることで、シース26内部で可動部32を進退させ、それによって第2の把持部42を、第1の把持部41に対して当接或いはわずかに隙間を残して対向した近接位置P1にしたり、第1の把持部41から遠ざかった離隔位置P2にしたりできる。なお、本実施形態では、せき止め部31の第2部分58は、第2の把持部42に固定されているため、可動ハンドル25によって第2の把持部42と共にせき止め部31の後述する第2部分58を回動できる。
シース26は、金属材料等により円筒形に形成され、内部に位置される第1ロッド15を保護している。シース26の基端方向C2側の部位は、ハウジング23に対して回転可能な状態でハウジング23に取り付けられている。ノブ27は、シース26に固定されており、ハウジング23に対して回転可能に取り付けられている。ハウジング23に対してノブ27を回転させることにより、シース26、第1ロッド15(第1の把持部41)、超音波振動子47、及び第2ロッド28(第2の把持部42)、せき止め部31を長手軸C(中心軸)回りに一体的に回転できる。
図2に示すように、振動発生部22は、超音波振動子47と、ホーン部材48と、を備える。超音波振動子47には、電流を超音波振動に変化させる複数(例えば、4つ)の圧電素子51が含まれる。超音波振動子47には、電気配線52の一端が接続される。電気配線52は、ケーブル14の内部を通り他端で電源ユニット13の超音波電流供給部44に接続される。電気配線52を介して超音波電流供給部44から超音波振動子47に電力が供給されると、超音波振動子47において超音波振動が発生する。振動発生部22は、この超音波振動を第1ロッド15側にも伝えて共振させることができる。振動発生部22が発生する超音波振動の周波数は、例えば、47kHzであり、ある実施例では、46kHz以上48kHz以下のいずれかの周波数となる。
図2に示すように、超音波振動子47は、ホーン部材48に取付けられる。ホーン部材48は、金属材料によって形成される。ホーン部材48は、第1ロッド15の先端方向C1へ向かうにつれて断面積が減少する略円錐形の断面変化部を有する。超音波振動子47で発生した超音波振動の振幅は、断面変化部において拡大される。
第1ロッド15は、金属材料(例えば、チタン合金、アルミニウム合金、ステンレス鋼等)によって、棒状に形成されている。図1、図2に示すように、処置部43は、上述のように血管36に処置エネルギーを付与して血管36を処置できる。処置部43の第1の把持部41は、第1ロッド15のシース26から露出した先端方向C1側の部分に対応する。図3に示すように、第1の把持部41は、第2の把持部42と対向する位置に血管36等の生体組織と当接する処置面53を有する。処置面53は、第2の把持部42と対向する。第1ロッド15の基端部15Aは、2本ある第2の電気配線のうちの一方と接続されている。この第2の電気配線の一方は、ケーブル14の内部を通り他端で高周波電流供給部45の一方の出力端子と電気的に接続されている。第1ロッド15には、振動発生部22から超音波振動が伝達されるとともに、高周波電流供給部45から高周波電流が供給される。このため、第1ロッド15(第1の把持部41)は、血管36(生体組織)に超音波振動を付与できるだけでなく、バイポーラ処置を行なうためのバイポーラ電極の一方の電極としても機能する。
シース26は、例えば金属材料(例えば、アルミニウム合金、ステンレス鋼等)により円筒形に形成され、内部に位置される第1ロッド15を保護している。シース26は、基端部分においてハウジング23に対して回転可能な状態でハウジング23に取り付けられている。ノブ27は、例えば、シース26に対して固定的に設けられている。ハウジング23に対してノブ27を回転させることにより、シース26、第1ロッド15、超音波振動子47、及び第2ロッド28を長手軸C回りに一体的に回転できる。シース26は、先端部に第2ロッド28を回転可能に支持するための支持ピン54を有している(図8参照)。シース26の基端部分は、2本ある第2の電気配線のうちの他方と接続されている。他方の第2の電気配線は、ケーブル14の内部を通り他端で高周波電流供給部45の他方の出力端子と電気的に接続されている。
第2の把持部42(第2ロッド28)は、金属材料(例えば、アルミニウム合金、銅合金、ステンレス合金等)で形成されている。図3に示すように、第2の把持部42は、第1の把持部41と対向する部分に、凹状になった対向面55を有する。第2の把持部42の対向面55で、第1の把持部41と当接する位置には、パッド56が設けられている。パッド56は、例えば、撥水性、撥油性および耐摩耗性のあるフッ素樹脂(PFA、PTFE等)で形成されている。図3、図4に示すように、第2の把持部42は、第1の把持部41と近接或いは当接した近接位置P1と、第1ロッド15から離隔した離隔位置P2と、の間で支持ピン54を中心に回動できる。第2の把持部42は、支持ピン54を介してシース26と電気的に接続されている。このため、シース26の先端にある第2の把持部42は、バイポーラ処置を行なうためのバイポーラ電極の他方の電極として機能できる。
図3、図4に示すように、せき止め部31は、第1の把持部41側に設けられた第1部分57と、第2の把持部42側に設けられた第2部分58と、を有する。せき止め部31は、処置部43よりも血管36の上流側と、処置部43よりも血管36の下流側の両方に位置するように設けられている。せき止め部31は、処置部43よりも血管36の上流側にのみ設けられていてもよい。なお、図3では、血管36中には、矢印で示す方向に血液が流れている。
せき止め部31は、例えば金属材料(アルミニウム合金、チタン合金、ステンレス鋼等)や樹脂材料で形成される。第1部分57は、第1の把持部41(第1ロッド15)に対して固定的に設けられており、第1の把持部41の処置面53とは反対側を覆うように設けられている。第1部分57は、第1の把持部41と一体に設けられているともいえる。第1部分は、略「U」字形の断面形状を有する。第1部分57は、一対の第1封止端部57Aを有する。
第2部分58は、第2の把持部42(第2ロッド28)に対して固定的に設けられている。第2部分58は、第2の把持部42と一体に設けられているともいえる。第2部分58は、第2の把持部42の対向面55とは反対側を覆っている。第2部分58は、略「U」字形の断面形状を有する。第2部分58は、一対の第2封止端部58Aを有する。一対の第2封止端部58Aは、一対の第1封止端部57Aと対向する位置に設けられる。第2部分58は、第1部分57と近接或いは当接した第1位置S1と、第1部分57から離隔した第2位置S2と、の間で支持ピン54を中心に回動できる。なお、本実施形態では、第2の把持部42に連動してせき止め部31の第2部分58が移動するようにしているが、せき止め部31の構造はこれに限られるものではない。せき止め部31の第2部分58を第2位置S2から第1位置S1に移動させる移動機構を設けて、第2の把持部42とは無関係に第2部分58を第1位置S1と第2位置S2との間で移動させてもよい。
第1部分57の第1封止端部57Aと、第2部分58の第2封止端部58Aとの間の位置に、挟持部61が形成される。挟持部61は、血管36を外側から挟み込むことで、血管36内の血流を止める或いは弱めることができる。せき止め部31の挟持部61は、処置部43を間に挟んだ両側に設けられる。挟持部61は、第2の把持部42の移動方向M(開閉方向)に関して、処置面53から位置ずれして配置される。
図3、図4を参照して、本実施形態のエネルギーデバイス11の動作および作用について説明する。医師は、例えば、エネルギーデバイス11のハンドピース12を手で保持し、指によって可動ハンドル25をグリップ部24側に引き付けることで、第2の把持部42を回動させて第2の把持部42を近接位置P1にすることができる。これと同時に、第2の把持部42に固定されたせき止め部31の第2部分58は、第1位置S1に移動する。
第2の把持部42と第1の把持部41との間に血管36(生体組織)が存在する状態で可動ハンドル25をグリップ部24側に引き付ける場合には、第1の把持部41と第2の把持部42との間に血管36が挟まれるとともに、せき止め部31も同時に作動して挟持部61で血管36を挟む(図4参照)。これによって、第1の把持部41および第2の把持部42の間に新たな血液が送られることが阻止される。このため、第1の把持部41と第2の把持部42との間に挟まれた血管36の管壁同士の密着度が向上する。
さらに医師が指で第1ボタン33または第2ボタン34を押し込むと、制御部46は、超音波電流供給部44を制御して、超音波振動子47からの超音波振動の出力をオンするとともに、高周波電流供給部45を制御して高周波電流の出力をオンする。これによって、処置部43から血管36に超音波エネルギーおよび高周波エネルギーが投入される。このとき、血管36の管壁同士の密着度が向上しているために、比較的短時間で血管36の封止・切断或いは封止のみを行うことができる。また、血流が遮断されているために、血管36に投入されたエネルギーが血流によって奪われることがない。さらに、一旦形成された管壁同士が凝固した状態(封止状態)が血流によって剥がされてしまう事態を生じない。以上のような作用によって、本実施形態では血管36の封止或いは切断を効率的に行える。
医師は、第1ボタン33または第2ボタン34の押込みを解除することで、超音波振動子47からの超音波振動の出力をオフして、超音波エネルギーおよび高周波エネルギーの投入を停止できる。可動ハンドル25の位置を元に戻すことで、第2の把持部42が処置面53から離間して血管36を解放できる。
なお、本実施形態では、第2の把持部42の近接位置P1への回動と同時にせき止め部31の第2部分58を第1位置S1に移動させるようにしているが、第2の把持部42よりも先に第2部分58が移動して血管36を塞いで血流を止めても良い。これによって、さらに処置部43における血管36の封止或いは切断を容易に行うことができる。
第1実施形態によれば、エネルギーデバイス11は、エネルギーを付与することで血管36を封止する処置部43と、処置部43を構成し、処置対象を把持するための第1の把持部41と、処置部43を構成し、第1の把持部41との間で前記処置対象を把持する第2の把持部42と、血管36の第1の把持部41と第2の把持部42との間で把持された部分に対して血流が流れないように、第1の把持部41と第2の把持部42との近傍で血管36の血流を止めるせき止め部31と、を有する。この構成によれば、せき止め部31によって血流をせき止めた状態で処置部43の血管36を封止或いは切断することができるため、処置部43側において血管36内に新しい血液が供給されて封止が剥がれてしまうことを防止できる。このため、従来のエネルギーデバイス11では封止または切断が難しい血圧が高い血管、血流が速い血管、或いは直径の大きい血管等の処置を容易にすることができる。これによって、医師の利便性を向上できるとともに患者の負担を低減できる。
せき止め部31は、処置部43を間に挟んだ両側に設けられる。この構成によれば、血管36の封止対象の部位に対して、血管36の上流側からの侵入だけでなく血管36の下流側からの血液の侵入を阻止できるため、血管36の管壁同士の密着度を向上して血管36の封止或いは切断を効率的に行うことができる。
第2の把持部42は、第1の把持部41に近接した近接位置P1と第1の把持部41から遠ざかった離隔位置P2との間で移動可能であり、第1の把持部41は、第2の把持部42と対向する位置に処置面53を有し、せき止め部31において血管36を挟む部分は、第2の把持部42の移動方向Mに関して、処置面53から位置ずれして配置される。この構成によれば、元々直線的に配置している血管36を段形状或いはハット形状に変形した状態で血管36の封止或いは封止・切断を行うことができる。このため、上記した効果に加えて、血管36の一部が引き延ばされて血管36の内径を小さくする或いは血管36の内部空間を塞ぐ効果があり、血管36の管壁間に存在する血液の量を少なくすることができる。これによって、血管36の封止或いは封止・切断をより一層効率的に行うことができる。
続いて、図5から図19を参照して、本実施形態の変形例にかかるエネルギーデバイス11について説明する。以下の変形例では、主として上記実施形態と異なる部分について説明し、上記実施形態と共通する部分については説明を省略する。
[第1変形例]
図5を参照して第1変形例のエネルギーデバイス11について説明する。第1変形例では、せき止め部31は、処置部43の上流側にのみ設けられている。せき止め部31は、第1部分57および第2部分58を有する。第1部分57は、第1の把持部41に対して固定的に設けられている。第2部分58は、第2の把持部42に対して固定的に設けられている。上記実施形態中で説明したように、第2部分58を第2位置S2から第1位置S1に移動させる移動機構を設けて、第2の把持部42とは無関係に第2部分58を移動可能にしてもよい。この場合には、処置部43での動作に先立って、せき止め部31を第2位置S2から第1位置S1に移動させて予め血流を止めるか弱くする。この状態で処置部43による封止或いは切断を行うことができる。
第1の把持部41は、封止・切断構造62を有する。封止・切断構造62は、熱エネルギーによって血管36(生体組織)を封止或いは封止・切断するヒータで構成される。また、封止・切断構造62は、スライド移動して血管36を物理的に切断するカッターであってもよい。第1の把持部41は、一対の電極部63を有し、電極部63は、第2の把持部42との間でバイポーラ処置を行なうためのバイポーラ電極の一方の電極として機能する。第2の把持部42には、封止・切断構造62が差し込まれる凹部64が設けられている。第2の把持部42は、バイポーラ電極の他方の電極となる。
本変形例では、せき止め部31が上流側にのみ設けられているため、図5において例えば右側が血管36の上流側である場合には、ノブ27を回転して処置部43およびせき止め部31を180°反転させて使用することができる。これによって、血管36の上流側にせき止め部31を配置して使用できる。
本変形例によれば、上記実施形態と概ね同様の作用・効果を発揮できる。また、本変形例によれば、せき止め部31が血管36の上流側にのみ設けられるため、処置部43周りの構造を簡略化・小型化できる。これによって、体内の狭い箇所へのアクセス性を良好にすることができ、医師の利便性・作業性を損なうことがない。また、内視鏡下で手術をする場合には、処置部43周りを小型化することによって処置部43の視認性を向上できる。
[第2変形例]
図6、図7を参照して第2変形例のエネルギーデバイス11について説明する。第2変形例では、せき止め部31は、処置部43の上流側および下流側の両側に設けられている。せき止め部31は、第1部分57および第2部分58を有する。第1部分57は、第1の把持部41に対して固定的に設けられている。第2部分58は、第2の把持部42に対して固定的に設けられているが、上記実施形態中で説明したように第2部分58を第2位置S2から第1位置S1に移動させる移動機構を設けて、第2部分58を第2の把持部42とは無関係に移動させてもよい。
第1部分57の第1封止端部57Aは、第2部分58に対して密着できるように突出した第1押圧部65と、第2部分58との間に隙間を残して第2部分58と対向するように第1押圧部65に対して窪んだ第2押圧部66と、を有する。第1押圧部65は、血管36内部を塞ぐように血管36を押圧できる。第2押圧部66は、血管36内部に隙間を残すように血管36を押圧できる。第1押圧部65と第2押圧部66は、第1ロッド15(第1の把持部41)の長手軸C方向に沿って交互に配置している。一方、第2部分58は、長手軸C方向に沿うように直線的な第2封止端部58Aを有する。
本変形例の作用について説明する。本変形例では、せき止め部31には、第1ロッド15の長手軸C方向に沿って第1押圧部65と第2押圧部66が交互に設けられる。このため、第2部分58を第1位置S1にした場合には、血管36において高圧で管壁同士が密着される部分と、血管36内部に隙間を残す部分とが形成される。このため、この高圧で管壁同士が密着される部分において血流を止めることができる。一方、血管36内部に隙間を残す部分では、多少の血流が維持される。このため、この血管36内部に隙間を残す部分を利用して、上流側のせき止め部31と下流側のせき止め部31との間に滞留している血液を上流側および下流側(主として下流側)に流すことができる。これによって、第1の把持部41と第2の把持部42との間の位置で血管36の管壁同士の密着度を向上でき、血管36の封止或いは封止・切断を効率よく実施できる。
本変形例によれば、せき止め部31は、処置部43の長手軸C方向に沿って、血管36内部を塞ぐように血管36を押圧する第1押圧部65と、血管36内部に隙間を残すように血管36を押圧する第2押圧部66と、を有する。この構成によれば、処置部43付近にある血管36の内部に血液が滞留することを防止でき、処置部43による血管36の封止或いは封止・切断を効率よく行うことができる。なお、本変形例によれば、第2押圧部66の部分で多少の血流が維持されることになるが、このような血流は、血管36の封止或いは封止・切断に影響がでない微弱な血流となるため、血管36の封止或いは封止・切断性能に影響しない。
[第3変形例]
図8を参照して第3変形例のエネルギーデバイス11について説明する。第3変形例では、せき止め部31は、処置部43の上流側および下流側の両側に設けられている。せき止め部31は、血管36に対して突き刺すことが可能な導入針67と、導入針67の先端側に設けられ血管36内で膨らんで血管36内部を塞ぐことができるバルーン68と、を有する。導入針67は、シース26の先端側に設けられた孔71を介して出し入れ可能になっている。医師は、ハンドピース12のハウジング23に設けられた図示しないレバーを操作することによって導入針67を孔71から突出させたり、導入針67を孔71内に収納したりできる。
本変形例の作用について説明する。本変形例では、例えば、処置部43(第1の把持部41、第2の把持部42)の動作に先立って、せき止め部31を作動させる。医師がハウジング23のレバーを操作することで、処置部43で処置する血管36の上流側と下流側にそれぞれ導入針67を挿入する。そして、ハウジング23に設けられた図示しないボタンを操作することで、ハウジング23内に設けられた空気圧機構から導入針67に空気が送られて、血管36内でバルーン68を膨らませる。これによって血管36の血流を止めることができる。このとき、2個のバルーン68を膨らませるタイミングは、同じであるが、例えば上流側のバルーン68を先に膨らませて、下流側のバルーン68を後に膨らませるように時間差を設けてもよい。
バルーン68によって血流を止めた状態で、第2の把持部42を近接位置P1に移動させて第1の把持部41と第2の把持部42との間に血管36を挟む。この状態で処置エネルギーを付与することで、血管36の管壁同士が密着した状態で封止或いは封止・切断がなされるため、効率がよい。
本変形例によれば、せき止め部31は、血管36内部で膨らんで血管36を塞ぐバルーン68を有する。この構成によれば、バルーン68を用いた血管36の閉塞によっても血管36の封止或いは封止・切断を効率的に行うことができる。このため、医師に対してさらなる選択肢が提供されることになり、患者の状況に応じて適切な形態のせき止め部31を用いて処置を行うことができる。
[第4変形例]
図9を参照して第4変形例のエネルギーデバイス11について説明する。第4変形例では、せき止め部31は、処置部43と一体に設けられる。処置部43は、せき止め部31を兼ねるとも言い換えられる。処置部43の第2の把持部42は、丸棒状に形成されている。第1の把持部41は、互いに略平行に延びるように一対に形成されている。第1の把持部41の一方41Aの基端側は、第1ロッド15と連続している。第1の把持部41の他方41Bの基端側は、例えばシース26に固定されている。本変形例では、第1の把持部41の一方41Aに、超音波エネルギーと高周波エネルギーとを伝達することができる。
本変形例の作用について説明する。本変形例では、可動ハンドル25を操作して第2の把持部42を離隔位置P2から近接位置P1に移動させると、元々直線的に配置された血管36の一部を略ハット型に折りたたんで血管36を把持することができる。この状態では、第1の把持部41の他方41Bと第2の把持部42との間で血管36の血流を止めることができる。このようにして新たな血液の供給を遮断した状態で、第1の把持部41の一方41Aと第2の把持部42との間で超音波エネルギーと高周波エネルギーの付与を行う。これによって第1の把持部41の一方と第2の把持部42との間で血管36の封止或いは封止・切断を容易に行うことができる。一方、第2の把持部42を離隔位置P2に移動させることで折りたたみ状態の血管36を元に戻して血管36を解放することができる。
[第5変形例]
図10、図11を参照して第5変形例のエネルギーデバイス11について説明する。第5変形例では、せき止め部31は、処置部43の上流側および下流側の両側に設けられているが、処置部43の上流側にのみ設けられていてもよい。図10、図11は、処置部43の上流側に設けられたせき止め部31を示す。せき止め部31は、長手軸C方向に沿う方向に延びる3個のロッド状部72を有し、ロッド状部72は、処置部43の近傍に固定的に設けられた中心軸T周りに回転可能に構成されている。中心軸Tは、シース26からアーム状に突出した部材で構成される。ロッド状部72は、中心軸T回りに均等な間隔で設けられる。ロッド状部72は、例えば、ハウジング23側に設けられた図示しない第2ノブを回転させることで、シース26内部を通る動力伝達機構を介して中心軸T回りに回転させることができる。
本変形例の作用について説明する。本変形例では、処置部43の動作に先立ってせき止め部31を動作させて血管の血流を止める。まず、図10に示すようにロッド状部72の間に血管36を挟んだ状態でロッド状部72を中心軸T回りに例えば180°回転させる。これによって、図11に示すように血管36を略「S」字状に引き延ばして折りたたみ、血管36の管壁同士を密着させて血管36内の血流を止めるか弱くすることができる。この状態で第2の把持部42を近接位置P1に移動させ、第1の把持部41と第2の把持部42との間で超音波エネルギーと高周波エネルギーの付与を行う。このとき、血管36内の血流が止められているので、処置部43による血管36の封止或いは封止・切断を容易に行うことができる。血管36の封止或いは封止・切断が完了した後は、せき止め部31のロッド状部72を元の位置に向けて例えば180°回転させることで血管36を元の状態に戻すことができる。
第4変形例および第5変形例によれば、せき止め部31は、血管36を折りたたんで血流を止めるか或いは弱くできる。この構成によれば、せき止め部31において血管36を折りたたむことで血流を止めるか弱めることができ、血管36の管壁同士を密着させた状態で血管36の封止或いは封止・切断を行うことができる。このため、効率よく血管36の封止或いは切断を行うことができる。
[第6変形例]
図12を参照して第6変形例のエネルギーデバイス11について説明する。第6変形例では、せき止め部31は、処置部43の上流側および下流側の両側(両側方)に設けられているが、処置部43の上流側にのみ設けられていてもよい。せき止め部31は、生体適合性の金属(チタン合金等)で形成され患者の体内に留置可能なクリップ73と、クリップ73を所定の位置に固定するためのクリップ鉗子74(クリップアプライヤー)と、を有する。ハウジング23には、せき止め部31のクリップ鉗子74を作動させる図示しないレバーが設けられる。クリップ73は、血管36を外側から挟んで血流を止めることができる。第1の把持部41は、血管36に対して超音波エネルギーを付与可能であるが、スライド式のカッター刃を設けてこのカッター刃によって血管36を物理的に切断してもよい。
本変形例の作用について説明する。本変形例では、処置部43の動作に先立ってせき止め部31を動作させる。まず、ハウジング23のレバーを操作して処置部43よりも血管36の上流側と処置部43よりも血管36の下流側とにクリップ73を固定する。このとき、上流側のクリップ73の固定と下流側のクリップ73の固定は同時になされるようにしているが、例えば、上流側を先に固定し、その後に下流側のクリップ73を固定するように時間差を設けて固定するようにしてもよい。これによって、クリップ73に多量の血液が滞留することが防止される。
このクリップ73の固定によって血管36内の血流を止める。続いて、第2の把持部42を近接位置P1に移動させ、第1の把持部41と第2の把持部42との間で超音波エネルギーと高周波エネルギーの付与を行う。或いは、高周波エネルギーで封止(凝固)を行った後に第1の把持部41に設けたカッター刃で血管36を切断する。このとき、血管36内の血流が止められているので、処置部43による血管36の封止或いは封止・切断を容易に行うことができる。処置の完了後、クリップ73は患者の体内にそのまま留置される。
せき止め部31は、血管36を外側から挟んで前記血流を止めるクリップ73である。この構成によれば、クリップ73によって血管36の血流を止めることができ、血管36の管壁同士を密着させた状態で血管36の封止或いは封止・切断を行うことができる。このため、効率よく血管36の封止或いは切断を行うことができる。
[第7変形例]
図13から図15を参照して第7変形例のエネルギーデバイス11について説明する。第7変形例では、せき止め部31は、処置部43の上流側および下流側の両側に設けられているが、処置部43の上流側にのみ設けられていてもよい。図13は、処置部43の上流側に設けられたせき止め部31を示す。せき止め部31は、第1部分57および第2部分58を有する。第1部分57は、第1の把持部41に対して固定的に設けられている。第2部分58は、上記実施形態中で説明したように移動機構により、第2の把持部42とは無関係に第2位置S2から第1位置S1に移動可能に設けられている。第2部分58は、第2の把持部42と固定的に設けられていてもよい。第1部分57の第1封止端部57Aには、第1弾性部材81が設けられる。第2部分58の第2封止端部58Aには、第2弾性部材82が設けられる。本変形例において、挟持部61は、第1弾性部材81と第2弾性部材82の間に形成される。
本変形例の作用について説明する。本変形例では、処置部43の動作に先立ってせき止め部31を移動させる。第2部分58を第1位置S1に移動させると、図13から図15に示すように、血管36を押し潰しつつ第1弾性部材81および第2弾性部材82が圧縮される。これによって血管36の内部に逆向きの血流を発生させる。これによって、元々の血流を止めるか或いは血流を弱めることができる。この状態で第2の把持部42を近接位置P1に移動させ、第1の把持部41と第2の把持部42との間で超音波エネルギーと高周波エネルギーの付与を行う。このとき、血管36内の血流が止められるか弱められているので、処置部43による血管36の封止或いは封止・切断を容易に行うことができる。なお、本変形例では、第2部分58の第2位置S2から第1位置S1への移動を原則1回としているが、第2部分58の第2位置S2から第1位置S1への移動を複数回行って、ポンプのように血管36内部に圧力を発生させて血流を止めるか或いは弱めてもよい。
せき止め部31は、弾性部材を有し、前記弾性部材は、血管36に対して外部から加える圧力を徐々に高くして前記血流を止めるか或いは弱くする。この構成によれば、弾性部材によって血管36の血流を止めるか或いは弱くすることができ、血管36の管壁同士を密着させた状態で血管36の封止或いは封止・切断を行うことができる。このため、効率よく血管36の封止或いは切断を行うことができる。
[第8変形例]
図16を参照して第8変形例のエネルギーデバイス11について説明する。第8変形例では、せき止め部31は、処置部43の上流側および下流側の両側に設けられているが、処置部43の上流側にのみ設けられていてもよい。図16は、処置部43の上流側に設けられたせき止め部31を示す。せき止め部31は、第1部分57および第2部分58を有する。第1部分57は、第1の把持部41に対して固定的に設けられている。第2部分58は、第2の把持部42に対して固定的に設けられているが、上記実施形態中で説明したように移動機構を設けて第2部分58を第2の把持部42とは無関係に移動させてもよい。
第1部分57および第2部分58は、第1ロッド15の長手軸C方向と交差する方向Wに並んだ第2圧電素子83を一列に有する。電源ユニット13の制御部46は、個々の第2圧電素子83の駆動を制御することができる。或いは、第2圧電素子83を駆動するための図示しない駆動回路をハウジング23内に設けて、当該駆動回路を介して第2圧電素子83の駆動を制御してもよい。第2圧電素子83は、通電時に変形して血管36を流れる血液中に圧力波を発生することができる。本変形例では、図16中で第1部分57および第2部分58の内部に矢印で示すような、紙面左側に進むsin波のイメージで血管36の下流側から上流側に順番に圧力波を発生させる。これによって、血管36の上流側に向かう進行波を形成できる。
本変形例の作用について説明する。本変形例では、処置部43の動作に先立ってせき止め部31を動作させる。第2部分58を第1位置S1に移動させ、制御部46が第2圧電素子83を順番に駆動させて血管36の下流側から上流側に向かう圧力波(進行波)を形成させる。これによって、元々の血流を止めるか或いは血流を弱めることができる。この状態で第2の把持部42を近接位置P1に移動させ、第1の把持部41と第2の把持部42との間で超音波エネルギーと高周波エネルギーの付与を行う。このとき、血管36内の血流が止められるか弱められているので、処置部43による血管36の封止或いは封止・切断を容易に行うことができる。
本変形例によれば、せき止め部31は、血管36に対して外部から圧力を加えるとともに前記圧力の増減を繰り返すことで前記血流を止めるか或いは弱くする。この構成によれば、外部からの圧力によって血管36の血流を止めるか弱くすることができるため、血管36の管壁同士を密着させた状態で血管36の封止或いは封止・切断を行うことができる。このため、効率よく血管36の封止或いは切断を行うことができる。
[第9変形例]
図17から図19を参照して第9変形例のエネルギーデバイス11について説明する。第9変形例では、せき止め部31は、処置部43の上流側および下流側の両側に設けられているが、処置部43の上流側(紙面左側)にのみ設けられていてもよい。せき止め部31は、第1部分57および第2部分58を有する。第1部分57は、第1の把持部41に対して固定的に設けられている。本変形例では、上記実施形態中で説明したように第2部分58を第2位置S2から第1位置S1に移動させるための移動機構が設けられており、第2部分58は、第2の把持部42とは無関係に移動可能に設けられている。
第1部分57は、例えば血管36を傷つけないように角部を丸くした略三角形の断面形状の第1回転ロッド91を有する。第1回転ロッド91は、ハウジング23内に収納されたモータM1の駆動によって、中心軸C1周りに自転できる。第2部分58も同様に、例えば角部を丸くした略三角形の断面形状の第2回転ロッド92を有する。第2回転ロッド92は、ハウジング23内に収納されたモータM2の駆動によって、中心軸C2周りに自転できる。第2回転ロッド92は、第1回転ロッド91と同形状である。
本変形例の作用について説明する。本変形例では、処置部43の動作に先立ってせき止め部31を動作させる。まず、図17に示すように、第2部分58を第1位置S1に移動させ第1回転ロッド91と第2回転ロッド92との間に血管36を挟む。そして、上流側(紙面左側)に位置する第1回転ロッド91および第2回転ロッド92は、血管36の上流側に向けて血管36をしごく方向(矢印に示す方向)に回転して、血流とは逆方向の流れを発生させて元々の血流を止めるか或いは弱める。下流側(紙面右側)に位置する第1回転ロッド91および第2回転ロッド92は、血管36の下流側に向けて血管36をしごく方向(矢印に示す方向)に回転して、せき止め部31間に滞留した血液を速やかに下流側に排出する。
その後第2の把持部42を近接位置P1に移動させ、第1の把持部41と第2の把持部42との間で超音波エネルギーと高周波エネルギーの付与を行う。本変形例では、血管36内の血流が止められるか弱められ、せき止め部31間に滞留した血液が外側に排出される。このため、処置部43による血管36の封止或いは封止・切断を容易に行うことができる。
本変形例によれば、せき止め部31は、回転ロッドを有し、前記回転ロッドは、血管36をしごくように回転して血流を止めるか或いは弱くする。この構成によれば、血管36の管壁同士を密着させた状態で血管36の封止或いは封止・切断を行うことができ、処置部43による血管36の封止或いは封止・切断を容易に行うことができる。
本変形例では、第1回転ロッド91および第2回転ロッド92の断面形状を略三角形としているが、これらの断面形状はこれに限られるものではない。第1回転ロッド91および第2回転ロッド92の断面形状は、例えば、図18に示すように、血管36を傷つけないように角部を丸くした歯車状でもよいし、或いは図19に示すように円形でもよい。図18、図19に示す形状の第1回転ロッド91および第2回転ロッド92によっても、処置部43による血管36の封止或いは封止・切断を容易に行うことができる。
本発明は、上述した実施形態および各変形例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変形実施することができる。すなわち、上記実施形態および変形例では、処置対象の組織として血管36を主としているが、上記したエネルギーデバイス11は、血管36以外の生体組織の処置にも当然に利用できる。さらに、実施形態のエネルギーデバイス11と、第1〜第9変形例のいずれか1つの構造又はそれらのうちの複数を組み合わせた構造と、を組み合わせて一つのエネルギーデバイス11を実現することも当然に可能である。
以下に本発明の他の形態を付記する。
[1]
血管の把持される部分に対して血流が流れないようにせき止め部で血流をせき止めるステップと、
エネルギーにより前記血管を封止するための把持部により前記血管の把持される部分を把持するステップと、
前記把持部により前記把持した血管に対してエネルギーを付与して血管を封止するステップと、
からなるエネルギーによる血管の封止方法。
11…エネルギーデバイス、31…せき止め部、41…第1の把持部、42…第2の把持部、43…処置部、53…処置面、61…挟持部、65…第1押圧部、66…第2押圧部、68…バルーン、72…ロッド状部、73…クリップ、81…第1弾性部材、82…第2弾性部材、83…第2圧電素子、91…第1回転ロッド、92…第2回転ロッド、P1…近接位置、P2…離隔位置、S1…第1位置、S2…第2位置。

Claims (5)

  1. エネルギーを付与することで血管を封止する処置部と、
    前記処置部を構成し、処置対象を把持するための第1の把持部と、
    前記処置部を構成し、前記第1の把持部との間で前記処置対象を把持する第2の把持部と、
    前記血管の前記第1の把持部と前記第2の把持部との間で把持された部分に対して血流が流れないように、前記第1の把持部と前記第2の把持部との近傍で前記血管の血流を止めるせき止め部と、
    を有し、
    前記せき止め部はバルーンからなることを特徴とするエネルギーデバイス。
  2. エネルギーを付与することで血管を封止する処置部と、
    前記処置部を構成し、処置対象を把持するための第1の把持部と、
    前記処置部を構成し、前記第1の把持部との間で前記処置対象を把持する第2の把持部と、
    前記血管の前記第1の把持部と前記第2の把持部との間で把持された部分に対して血流が流れないように、前記第1の把持部と前記第2の把持部との近傍で前記血管の血流を止めるせき止め部と、を有し、
    前記せき止め部は、前記血管に対して圧力を加えるとともに前記圧力の増減を繰り返すことができることを特徴とするエネルギーデバイス。
  3. エネルギーを付与することで血管を封止する処置部と、
    前記処置部を構成し、処置対象を把持するための第1の把持部と、
    前記処置部を構成し、前記第1の把持部との間で前記処置対象を把持する第2の把持部と、
    前記血管の前記第1の把持部と前記第2の把持部との間で把持された部分に対して血流が流れないように、前記第1の把持部と前記第2の把持部との近傍で前記血管の血流を止めるせき止め部と、を有し、
    前記せき止め部は、前記処置部の長手軸方向に沿って、前記血管内部を塞ぐように前記血管を押圧する第1押圧部と、前記血管内部に隙間を残すように前記血管を押圧する第2押圧部と、を有すること特徴とするエネルギーデバイス。
  4. エネルギーを付与することで血管を封止する処置部と、
    前記処置部を構成し、処置対象を把持するための第1の把持部と、
    前記処置部を構成し、前記第1の把持部との間で前記処置対象を把持する第2の把持部と、
    前記血管の前記第1の把持部と前記第2の把持部との間で把持された部分に対して血流が流れないように、前記第1の把持部と前記第2の把持部との近傍で前記血管の血流を止めるせき止め部と、を有し、
    前記せき止め部は、弾性部材を有し、前記弾性部材は、前記血管に対して外部から加える圧力を徐々に高くして前記血流を止める、ことを特徴とするエネルギーデバイス。
  5. エネルギーを付与することで血管を封止する処置部と、
    前記処置部を構成し、処置対象を把持するための第1の把持部と、
    前記処置部を構成し、前記第1の把持部との間で前記処置対象を把持する第2の把持部と、
    前記血管の前記第1の把持部と前記第2の把持部との間で把持された部分に対して血流が流れないように、前記第1の把持部と前記第2の把持部との近傍で前記血管の血流を止めるせき止め部と、を有し、
    前記せき止め部は、回転ロッドを有し、前記回転ロッドは、前記血管をしごくように回転して前記血流を止める、ことを特徴とするエネルギーデバイス。
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