以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
−第1の実施の形態−
<サービス提供装置>
まず、本発明の実施の形態に係るサービス提供装置について説明する。サービス提供装置とは、複数のサービス処理を提供する複合機である。本実施の形態に係るサービス提供装置は、少なくとも複写処理、印刷処理、画像読取処理、及びファクシミリ処理を含む複数のサービス処理を提供する。なお、以下では、複写を「コピー」、印刷を「プリント」、画像読取を「スキャナー」、ファクシミリを「ファクス」と言い換える場合がある。また、通常コピー処理を「通常コピー」と略称する等、サービス処理を「サービス」と略称する場合がある。
(サービス提供装置の全体構成)
図1は本発明の実施の形態に係るサービス提供装置の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、サービス提供装置10は、制御部12、操作表示部14、画像読取部16、画像形成部18、用紙搬送部20、通信部22、及び記憶部24を備えている。なお、サービス提供装置10の構成は一例であり、不要な機能部を削除したり、新たな機能部を追加したり、各部の構成、配置を変更してもよい。
制御部12は、装置全体の制御及び各種演算を行うコンピュータとして構成されている。即ち、制御部12は、CPU(中央処理装置; Central Processing Unit)12A、各種プログラムを記憶したROM(Read Only Memory)12B、プログラムの実行時にワークエリアとして使用されるRAM(Random Access Memory)12C、各種情報を記憶する不揮発性メモリ12D、及び入出力インターフェース(I/O)12Eを備えている。CPU12A、ROM12B、RAM12C、不揮発性メモリ12D、及びI/O12Eの各々は、バス12Fを介して接続されている。
操作表示部14、画像読取部16、画像形成部18、用紙搬送部20、通信部22、及び記憶部24の各部は、制御部12のI/O12Eに接続されている。制御部12は、操作表示部14、画像読取部16、画像形成部18、用紙搬送部20、通信部22、及び記憶部24の各部との間で情報の授受を行い、各部を制御する。
操作表示部14は、各種ボタン、各種画面を表示する操作パネル等を含んで構成されている。操作表示部14は、上記構成により、利用者の操作を受け付けると共に、利用者に各種情報を表示する。なお、操作表示部14の詳細な構成については後述する。
画像読取部16は、イメージセンサ等、用紙上に形成された画像を光学的に読み取る画像読み取り装置、用紙を走査するための走査機構等を含んで構成されている。画像読取部16は、上記構成により、画像読取部16に置かれた原稿用紙の画像を読み取り、画像情報を生成する。
画像形成部18は、用紙上に画像を形成する装置である。例えば、電子写真方式により画像を形成する場合は、画像形成部18は、画像形成ユニット、定着装置等を含んで構成されている。画像形成ユニットは、感光体ドラム、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置、クリーニング装置等を含んで構成されている。
ここで、電子写真方式による画像形成動作について簡単に説明する。感光体ドラムが、帯電装置により帯電される。露光装置は、帯電された感光体ドラム上を画像に応じた光で露光する。これにより、感光体ドラム上に画像に応じた静電潜像が形成される。現像装置は、感光体ドラム上に形成された静電潜像をトナーにより現像する。転写装置は、感光体ドラム上に形成されたトナー像を用紙に転写する。定着装置は、用紙上に転写されたトナー像を定着させる。
用紙搬送部20は、用紙が収容される用紙収容部、用紙収容部から用紙を取り出す取出ローラ、取り出された用紙を搬送する搬送ローラ等を含んで構成されている。用紙搬送部20は、上記構成により、用紙収容部から取り出した用紙を搬送し、画像形成部18に供給する。また、画像形成部18で画像が形成された用紙を、用紙排出部へと搬送する。
通信部22は、有線又は無線の通信回線を介して外部装置と通信を行うためのインターフェースである。例えば、LAN(Local Area Network)、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ等の外部装置と通信を行うためのインターフェースとして機能する。例えば、通信部22は、コンピュータ等の外部装置から、画像情報、画像形成に要する画像形成情報等を通信により取得する。また、通信部22は、外部装置から、アプリケーション・プログラム等の各種プログラムを取得してもよい。
記憶部24は、ハードディスク等の記憶装置を備えている。記憶部24には、ログデータ等の各種データ、各種プログラム等が記憶される。
なお、制御部12には、各種ドライブが接続されていてもよい。各種ドライブは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、USB(Universal Serial Bus)メモリなどのコンピュータ読み取り可能な可搬性の記録媒体からデータを読み込んだり、記録媒体に対してデータを書き込んだりする装置である。各種ドライブを備える場合には、可搬性の記録媒体にプログラムを記録しておいて、これを対応するドライブで読み込んで実行してもよい。
(操作表示部の構成)
次に、操作表示部14の構成について説明する。
図2は本発明の実施の形態に係る操作表示部の構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、操作表示部14は、表示制御部30、タイマー38、操作パネル40、表示生成部42、入力受付部44、及び記憶部46を備えている。また、操作表示部14は、図1を参照して説明した通り、I/O12Eを介してサービス提供装置10の制御部12に接続されている。なお、操作表示部14の構成は一例であり、不要な機能部を削除したり、新たな機能部を追加したり、各部の構成、配置を変更してもよい。
表示制御部30は、操作表示部14全体の制御及び各種演算を行うコンピュータとして構成されている。即ち、表示制御部30は、CPU32、ROM34、及びRAM36を備えている。本実施の形態では、後述する「表示制御処理」等を実行するための制御プログラムは、ROM34に記憶されている。CPU32は、記憶されたプログラムをROM34から読み出し、RAM36をワークエリアとして使用して、プログラムを実行する。
表示制御部30のCPU32、ROM34及びRAM36の各々、タイマー38、表示生成部42、入力受付部44、及び記憶部46の各部は、バス48を介して互いに接続されている。表示制御部30は、タイマー38、表示生成部42、入力受付部44、及び記憶部46の各部との間で情報の授受を行い、これら各部を制御する。
タイマー38は、各機能の設定操作に要する時間を計測する計測装置である。操作パネル40は、スタートボタンやテンキー等の各種ボタン、各種画面を表示するための液晶ディスプレイ、タッチパネル等を含んで構成されている。なお、操作パネル40の各部の配置等については後述する。操作パネル40は、表示生成部42及び入力受付部44の各々に接続されている。
表示生成部42は、表示制御部30からの指示に基づいて画面データを取得し、取得された画面データに応じた画面を操作パネル40に表示する。なお、画面データは、記憶部46に格納されている。入力受付部44は、操作パネル40上で利用者の操作を受け付けて、設定機能、設定値、押下されたボタン等を特定し、表示制御部30に通知する。例えば、タッチパネルへの操作体(利用者の指等)の接触を感知し、接触が感知された領域のアドレス等から選択された機能を特定する。
ここで、表示制御部30は、サービス処理の開始指示を受け付けた場合には、サービス提供装置10の制御部12にサービス処理の実行を指示する。制御部12は、サービス処理の内容に応じて、画像読取部16、画像形成部18、用紙搬送部20、通信部22、及び記憶部24の各部を制御して、サービス処理を実行させる。
記憶部46には、各種データ等が記憶される。本実施の形態では、記憶部46には、画面データ50、操作履歴52、利用者情報54、及び制御用データ56が格納されている。画面データ50は、操作パネル40に表示される各種画面に応じたデータである。操作パネル40に表示される画面としては、提供されるサービス一覧を表示する「サービス選択画面」、設定可能な機能を表示する「設定画面」、後述する「案内表示画面」等が挙げられる。
操作履歴52は、利用者毎に現在までの操作内容を示す情報である。サービス提供装置10を利用する度に、設定機能、設定値、及び設定時間を含む新たな操作履歴が取得され、利用者と関連付けて記憶される。新たな操作履歴が追加されることで、操作履歴52が更新される。なお、操作履歴52については、後で具体例を挙げて説明する(図8参照)。
利用者情報54は、ログイン処理において利用者を認証するための情報である。利用者情報54としては、利用者名とパスワードとが関連付けて記憶されている。制御用データ56は、表示制御部30が表示制御処理を実行する際に使用する各種データである。各種データは、設定値、テーブル、グラフ等で表されていてもよい。制御用データ56としては、設定値を初期化する際に使用される「各機能の初期値」、制御切り替え時に使用される「閾値」、条件分岐に使用される「条件」等が挙げられる。
ここで、図3を参照して操作パネル40の構成の一例を具体的に説明する。なお、操作パネル40は、サービス提供装置10本体の上面等、利用者が操作し易い位置に配置されている。図3に示すように、操作パネル40は、タッチパネル60とボタン群70とを有している。ボタン群70の各ボタンは、タッチパネル60の周囲に配置されている。図示した配置例では、ボタン群70の各ボタンは、タッチパネル60の右側に配置されている。
タッチパネル60は、液晶ディスプレイとしての機能も有している。液晶ディスプレイの機能により、タッチパネル60上に設定画面等の画面が表示される。利用者がタッチパネル60に表示された画像(ボタン)に接触すると、接触が感知された領域のアドレス等から画像に対応する機能等が特定される。なお、以下では、ボタンを表す画像に接触することを、ボタンを押下するという。
ボタン群70は、テンキー72、スタートボタン74、リセットボタン76、クリアボタン78、ログインボタン80、及びログアウトボタン82を有している。なお、操作パネル40の構成は一例であり、不要なボタンを削除したり、新たなボタンを追加したり、各部の構成、配置を変更してもよい。例えば、ログインボタン80及びログアウトボタン82の代わりに、サービス選択画面にログイン/ログアウト用の画像を表示してもよい。
テンキー72は、コピー等の部数の設定等、利用者が数字を設定するために用いられる。スタートボタン74は、各サービスの実行を開始させるために用いられる。リセットボタン76は、サービスの選択、各機能の設定値をリセットするために用いられる。クリアボタン78は、各機能の設定値をクリアするために用いられる。ログインボタン80は、利用者がログイン処理を開始するために用いられる。ログアウトボタン82は、利用者がログアウトするために用いられる。
<通常サービスと簡易サービス>
次に、「通常サービス」及び「簡易サービス」について説明する。
サービス提供装置10は、複数のサービス処理を提供する。本実施の形態では、一部のサービス処理については、通常サービスと簡易サービスとが用意されている。簡易サービスは、不慣れな利用者、視力の低下した利用者、複雑な設定を必要としない利用者等のために用意されたサービスである。以下、両者の相違点について説明する。
通常サービスは、そのサービスが提供する全機能を設定可能とするサービス形態である。通常サービス用の設定画面(以下、「通常設定画面」という。)には、全機能を設定するためのボタンが配置されている。通常サービスでは、色々な機能を組み合わせて使用する等により、複雑な設定や専門的な設定が行われる。しかしながら、ボタン群が複数階層にわたって配置されるため、設定操作が複雑になる。不慣れな利用者では、設定操作に時間がかかる。
簡易サービスは、通常サービスが提供する全機能の一部の機能を設定可能なサービス形態である。簡易サービスでは、提供する機能が基本的機能や便利な機能に限定されており、通常サービスより設定可能な機能が少ない。簡易サービスで設定可能な機能は通常サービスでも設定可能であるが、通常サービスで設定可能な機能は簡易サービスでは設定できない場合もある。
簡易サービス用の設定画面(以下、「簡易設定画面」という。)には、基本的機能や便利な機能等、一部の機能を設定するためのボタンしか配置されていない。また、通常サービスに比べて提供される機能が少ないため、ボタン群が一覧表示され、不慣れな利用者でも設定操作が簡単に行える。また、各機能が大きな文字、大きなボタンで表示され、視力の低下した利用者でも設定操作が簡単に行える。
従来、簡易サービスが用意されているサービス処理であっても、通常サービスと簡易サービスとの使い分けができておらず、簡易サービスは活用されていない。簡易サービスで設定可能な機能であるにも拘わらず、通常サービスを選択して、設定操作に時間がかかってしまう利用者がいる。
本実施の形態では、簡易サービスが用意されているサービス処理を実行する場合に、通常サービスにおいて簡易サービスで設定可能な機能だけを設定した利用者に簡易サービスの使用を促す表示を行う。簡易サービスの使用を促す表示が、利用者が簡易サービスを使用する契機となり、簡易サービスが活用されるようになる。
(サービス選択画面)
図4はサービス選択画面の一例を示す模式図である。図4に示すように、サービス選択画面100は、選択対象となるサービス処理の一覧を表示する画面である。メニュー画面とも称される。サービス選択画面100は、メッセージ表示部102と選択対象表示部104とを有している。選択対象表示部104には、コピー選択ボタン106、ファクス選択ボタン108、スキャナー選択ボタン110、簡易コピー選択ボタン112、及び簡易ファクス選択ボタン114を含む複数のボタンが表示されている。
図4に示す例では、コピー処理及びファクス処理の2つのサービス処理について、通常サービスと簡易サービスとが用意されている。これらのサービス処理では、利用者の選択に応じて通常サービス及び簡易サービスの一方が使用される。以下では、通常コピーで使用される通常設定画面と、簡易コピーで使用される簡易設定画面とについて具体的に説明する。
(通常設定画面)
図5(A)及び(B)は通常コピーに使用される通常設定画面の一例を示す模式図である。図4に示すサービス選択画面100で、コピー選択ボタン106が押下されると、図5(A)及び(B)に示す通常設定画面200に遷移する。
通常設定画面200は、メッセージ表示部202と選択対象表示部204とを有している。選択対象表示部204には、基本画面206、画質調整画面208、読取方法画面210、出力形式画面212、及び編集画面214が表示されている。基本画面206、画質調整画面208、読取方法画面210、出力形式画面212、及び編集画面214の各々は、各画面を表示するためのタブボタン、種々の機能を設定するボタン、設定値を受け付ける設定値受付部等を有している。
通常設定画面200に表示されたボタンを押下することで、機能の設定、並列階層画面への遷移、下位階層画面への遷移、選択肢表示画面への遷移が行われる。なお、「機能の設定」には、機能に対応した設定値の設定も含まれる。図5(A)に示すように、サービス選択画面100からの遷移時には、まず基本画面206が表示される。
例えば、基本画面206で、倍率選択部の「100%」と表示されたボタン220を押下することで、「倍率選択」という設定機能について「100%」という設定値が設定される。また、「画質調整」と表示されたタブボタンを押下することで、図5(B)に示すように、基本画面206から画質調整画面208に遷移する。
また、基本画面206で、倍率選択部の「他の倍率」と表示されたボタン222を押下することで、縦横独立変倍等の変倍形式、A3→A4等の定型倍率等を設定するボタン、設定値受付部等を有する倍率選択画面(図示せず)に遷移する。倍率選択画面は、基本画面206の下位階層画面である。また、基本画面206で、「まとめて1枚」と表示されたボタン224を押下することで、「しない」、「2枚→1枚」、「4枚→1枚」等を選択するボタンを有する選択画面(図示せず)に遷移する。この選択画面は、基本画面206の選択肢表示画面である。
画質調整画面208、読取方法画面210、出力形式画面212、及び編集画面214の各々は、基本画面206の並列階層画面である。タブボタンを押下することで、同様に、読取方法画面210、出力形式画面212、及び編集画面214への遷移も行われる。画質調整画面208、読取方法画面210、出力形式画面212、及び編集画面214についても、基本画面206と同様に、機能の設定、並列階層画面への遷移、下位階層画面への遷移、選択肢表示画面への遷移が行われる。
上記の通り、通常設定画面200には、通常サービスが提供する全機能を設定するためのボタン群が配置されている。通常設定画面200の利用者は、まず、所望の機能を設定するための並列階層画面を表示させる。次に、表示された並列階層画面で当該機能を設定するための下位階層画面・選択肢表示画面を表示させて、所望の機能についての設定を行う。なお、表示された並列階層画面で当該機能を設定する場合もある。従って、不慣れな利用者では、設定操作に要する時間が長くなる。
(簡易設定画面)
図6は簡易コピーに使用される簡易設定画面の一例を示す模式図である。図4に示すサービス選択画面100で、簡易コピー選択ボタン112が押下されると、図6に示す簡易設定画面300に遷移する。簡易設定画面300には、通常サービスが提供する全機能の一部の機能を設定するためのボタン群が配置されている。簡易サービスで設定可能な機能は、通常サービスでも設定可能である。
図6に示す例では、簡易設定画面300は、メッセージ表示部302と選択対象表示部304とを有している。選択対象表示部304には、用紙選択部306、倍率選択部308、片面/両面選択部310、カラーモード選択部312、濃度設定部314、ボタン316、及びボタン318が表示されている。
用紙選択部306及び倍率選択部308は、例えばプルダウン形式で複数の選択肢(ボタン)を表示する。何れかのボタンを押下することで、ボタンに応じた機能及び設定値が設定される。片面/両面選択部310は、「片面→片面」、「片面→両面」、「両面→両面」を選択するボタンを有する。カラーモード選択部312は、「自動」、「カラー」、「白黒」を選択するボタンを有する。ボタン316は、「2枚→1枚」機能を設定するボタンである。ボタン318は、「ホチキス左上1ヶ所」機能を設定するボタンである。
簡易設定画面300に表示されたボタンを押下することで、機能の設定、下位階層画面への遷移、選択肢表示画面への遷移が行われる。簡易設定画面300で設定可能な機能は、基本的機能、便利な機能等に限定されている。また、簡易設定画面300では、設定可能な機能が一覧表示される。従って、通常設定画面200と比べると、不慣れな利用者でも設定操作が行い易くなる。
<表示制御部の動作>
次に、表示制御部30の動作について説明する。
表示制御部30のCPU32は、「表示制御処理」等を実行するための制御プログラムをROM34から読み出し、RAM36をワークエリアとして使用して、プログラムを実行する。ここでは、上記のコピー処理の通常設定画面及び簡易設定画面を例示して説明するが、通常サービス及び簡易サービスが用意されていればよく、サービス処理はコピー処理に限定されるものではない。例えば、ファクス処理であってもよい。
(表示制御処理の概略)
図7は本発明の第1の実施の形態に係る「表示制御処理」の手順を示すフローチャートである。「表示制御処理」は、利用者からのログインの要求を受け付けると開始される。ここでは、利用者による機能設定の終了後にサービス処理の開始指示が行われることを前提として、表示制御処理の手順の概略について説明する。
図7に示すように、まず、ステップ100で、利用者からのログインの要求に応じて利用者の認証を行う「ログイン処理」を実行する。本実施の形態では、利用者によりログインボタン80が押下されると、ログインの要求が受け付けられる。ここでは、ログインされるものとして説明する。次に、ステップ102で、操作パネル40により、利用者からの設定操作を受け付ける「設定受付処理」を実行する。設定受付処理が終了した後に、利用者によりスタートボタン74が押下されると、サービス処理の開始指示が受け付けられる。
次に、ステップ104で、サービス処理の開始指示を受け付けた場合には、サービス提供装置10の制御部12にサービス処理の実行を指示する。次に、ステップ106で、タッチパネル60に実行中画面(図示せず)を表示する。実行中画面が表示されることにより、サービス処理が実行中であることが利用者に報知される。次に、ステップ108で、案内表示画面の表示を行う「案内表示処理」を実行する。ここで「案内表示」とは、簡易サービスの使用を促す表示を行うことを意味する。簡易サービスの使用に適した利用者に対し、上記の案内表示が行われる。
次に、ステップ110で、利用者からログアウトの要求があったか否かを判断する。本実施の形態では、利用者によりログアウトボタン82が押下されると、ログアウトの要求が受け付けられる。ログアウトの要求があった場合には、表示制御処理のルーチンを終了する。一方、ログアウトの要求がない場合には、ステップ102に戻って、ログアウトの要求を受け付けるまで、ステップ102からステップ110までの手順を繰り返し行う。なお、上記の表示制御処理のルーチン終了後に、タッチパネル60に初期画面、待ち受け画面等が表示されるようにする。
本実施の形態では、簡易サービスの使用に適した利用者であると判断された場合に、利用者による設定操作の終了後に、タッチパネル60に案内表示画面が表示される。なお、後述する通り、簡易サービスの使用に適した利用者であるか否かは、利用者の設定履歴に基づいて判断される。以下、サブルーチンである「ログイン処理」、「設定受付処理」及び「案内表示処理」について説明する。
(ログイン処理)
次に、「ログイン処理」について説明する。
図9は「ログイン処理」の手順を示すフローチャートである。「ログイン処理」は、利用者からのログインの要求が受け付けると開始される。図9に示すように、まず、ステップ200で、タッチパネル60にログイン画面(図示せず)を表示する。ログイン画面では、利用者の認証に必要な情報の提供を利用者に要求する。本実施の形態では、利用者名及びパスワードの入力を利用者に要求する。利用者名及びパスワードが入力された後に、利用者によりスタートボタン74が押下されると、ログインの開始指示が受け付けられる。
次に、ステップ202で、ログインの開始が指示されたか否かを判断する。ログインの開始が指示された場合には、ステップ204に進み、利用者名及びパスワードを取得する。ログインの開始が指示されない場合には、ステップ202に戻る。ログインの開始が指示されるまで、ステップ202の判断を繰り返す。
ステップ204で利用者名及びパスワードを取得すると、次にステップ206に進む。ステップ206では、記憶部46に格納された利用者情報54を参照して認証を行う。即ち、利用者情報54に基づいて、取得された利用者名とパスワードとが整合するか否かを判断する。整合する場合は認証し、整合しない場合は認証しない。次に、ステップ208で、認証されたか否かを判断する。認証された場合は、ログイン処理のルーチンを終了する。
認証されない場合は、ステップ200に戻って、再度、タッチパネル60にログイン画面(図示せず)を表示する。そして、認証されるまでステップ200からステップ208の手順を繰り返す。なお、ステップ200からステップ208の手順を複数回行っても認証されない場合には、ログイン処理のルーチンを終了するようにしてもよい。また、ログイン処理は、利用者が携帯するカード等に付加されたICチップやコードからの情報の読取りにより行ってもよい。
(設定受付処理)
次に、「設定受付処理」について説明する。
図10は「設定受付処理」の手順を示すフローチャートである。「設定受付処理」は、利用者がログインすると開始される。図10に示すように、まず、ステップ300で、タッチパネル60にサービス選択画面(図4参照)を表示する。利用者によりサービス選択ボタンが押下されると、サービス選択が受け付けられる。
次に、ステップ302で、通常サービスが選択されたか否かを判断する。通常サービスが選択された場合には、ステップ304に進む。ステップ304で、タッチパネル60に通常設定画面(図5(A)参照)を表示して、ステップ308に進む。簡易サービスが選択された場合には、ステップ306に進む。ステップ306で、タッチパネル60に簡易設定画面(図6参照)を表示して、ステップ308に進む。
次に、ステップ308で、各機能の設定値を初期化する。設定値を初期化する際に使用される「各機能の初期値」は、記憶部46に制御用データ56として格納されている。次に、ステップ310で、タイマー38をスタートさせて時間計測を開始し、ステップ312に進む。タイマー38のスタートは、設定操作の開始を意味する。
設定受付処理では、利用者によりボタンが押下されると、押下されたボタンに応じた処理を行う。従って、何れのボタンが押下されたか、即ち、何れの指示があったか否かを順次判断する。まず、ステップ312で、利用者からログアウトが要求されたか否かを判断する。本実施の形態では、利用者によりログアウトボタン82が押下されると、ログアウトの要求が受け付けられる。ログアウトが要求された場合には、図7に示すように、表示制御処理のルーチンを終了する。一方、ログアウトが要求されていない場合には、ステップ314に進む。
次に、ステップ314で、利用者から再設定(リセット)が指示されたか否かを判断する。本実施の形態では、利用者によりリセットボタン76が押下されると、再設定の指示が受け付けられる。再設定が指示された場合には、ステップ300に戻り、再度、タッチパネル60にサービス選択画面を表示する。一方、再設定が指示されていない場合には、ステップ316に進む。
次に、ステップ316で、利用者からサービス処理の開始が指示されたか否かを判断する。本実施の形態では、利用者によりスタートボタン74が押下されると、サービス処理の開始指示が受け付けられる。利用者は、機能設定の終了後に、サービス処理の開始を指示する。従って、サービス処理の開始が指示されていない場合には、ステップ318に進み、設定値が変更されたか否かを判断する。本実施の形態では、利用者により通常設定画面又は簡易設定画面において機能を選択するボタンが押下されると、設定値の変更が受け付けられる。
設定値が変更された場合には、ステップ320に進み、変更された機能(設定機能)及び変更後の設定値をRAM36に記憶する。次に、ステップ322で、設定時間をRAM36に記憶する。設定値が変更されていない場合には、ステップ320を飛ばしてステップ322に進み、設定時間をRAM36に記憶する。機能を選択するボタンが押下された後にキャンセルされる等、設定値が変更された後に初期値に戻された場合は、設定機能及び設定値を操作履歴として残す必要がないため、設定値が変更されていないと判断する。
ステップ322で設定時間を記憶すると、ステップ312に戻って、ステップ312からステップ322までの処理を繰り返し行う。これにより、機能が順次設定されて、設定機能及び設定値が順次記憶される。また、各機能の設定時間が順次記憶される。ここで「設定時間」とは、機能を選択するボタンが前回押下されてから、次の機能を選択するボタンが押下されるまでの時間(押下間隔)である。なお、1つ目の機能が選択される場合には、設定操作の開始から、機能を選択するボタンが押下されるまでの時間を「設定時間」とする。
ステップ316でサービス処理の開始が指示された場合は、ステップ324に進み、設定機能、設定値、設定時間、及び操作時間を確認する。ここで「操作時間」とは、設定操作の開始から、サービス処理の開始が指示されるまでの時間である。次に、ステップ326で、設定機能、設定値、設定時間、及び操作時間を含む操作履歴を、利用者と関連付けて記憶部46に記憶する。即ち、利用者の最新の操作履歴を追加して、記憶部46に格納された操作履歴52を更新する。ステップ326で操作履歴を記憶した後に、「設定受付処理」のルーチンを終了する。
なお、初回利用で操作履歴がない利用者の場合には、次の「案内表示処理」で利用者の最新の操作履歴を使用するため、操作履歴をRAM36及び記憶部46に記憶しておいてもよい。
ここで、図8を参照して、操作履歴を記憶するテーブルの一例について説明する。図8に示す例では、利用者と操作履歴とが関連付けて記憶されている。利用者は、利用者を識別可能な識別情報で表される。例えば、利用者名、利用者の識別番号(ID)等で表される。操作履歴は、利用者の操作状況が分かる履歴情報であればよい。図8に示す例では、操作履歴として、操作日時、選択サービス、設定機能、設定値、及び設定時間が記憶されている。この例では、コピー処理の操作履歴が記載されているが、サービス処理はコピー処理に限定される訳ではない。
(案内表示処理)
次に、「案内表示処理」について説明する。
図11は「案内表示処理」の手順を示すフローチャートである。本実施の形態では、「案内表示処理」は、利用者の設定操作後に開始される。図11に示すように、まず、ステップ400で、操作履歴を取得する
次に、ステップ402で、利用者に簡易サービスの使用を促す案内表示を行うための案内表示条件を満たすか否かを判断する。本実施の形態では、通常サービスで設定された機能の各々が簡易サービスで設定可能な機能であるか否かを「案内表示条件」とする。利用者の最新の操作履歴に基づいて、「案内表示条件」を満たすか否かを判断する。通常サービスで設定された機能の各々が簡易サービスで設定可能な機能である場合に、案内表示条件を満たすと判断される。
例えば、図8を参照すると、2012年1月4日に通常コピーを使用した利用者ABCは、両面/片面選択として「片面→両面」、倍率設定として「100%」、カラーモードとして「フルカラー」を設定している。これらは何れも簡易コピーで設定可能な機能である。従って、2012年1月4日の使用時には、案内表示条件を満たすと判断される。
案内表示条件を満たす場合には、ステップ404に進み、タッチパネル60に案内表示画面を表示する。簡易サービスの使用に適した利用者に対し、簡易サービスの使用を促す案内表示が行われる。一方、案内表示条件を満たさない場合には、案内表示画面を表示せずに、「案内表示処理」の処理ルーチンを終了する。
上記では、通常サービスで設定された機能の各々が簡易サービスで設定可能な機能であるか否かを「案内表示条件」としたが、更に付加的な案内表示条件を設定してもよい。例えば、通常サービスで設定された機能の各々が簡易サービスで設定可能な機能であり、且つ各機能の設定時間が予め定めた時間以上であるか否かを「案内表示条件」としてもよい。
図8に示す例では、2012年1月4日に通常コピーを使用した利用者ABCについては、両面/片面選択の設定時間は「30秒」、倍率選択の設定時間は「15秒」、カラーモードの設定時間は「45秒」である。通常、1つの機能の設定に要する時間は数秒である。例えば、予め定めた時間を「5秒」とすると、これらの設定時間は何れも予め定めた時間以上である。従って、この条件下においても案内表示条件を満たすと判断される。
ここで「案内表示画面」について説明する。図12(A)及び(B)は設定操作後に表示される案内表示画面の一例を示す模式図である。図12(A)に示す案内表示画面400は、メッセージ表示部402と実行状態表示部404とを有している。この例では、メッセージ表示部402に「簡易コピーを使うと簡単にコピーができます。」等のメッセージを表示して、利用者に簡易サービスの使用を促す案内表示を行う。なお、実行状態表示部404には、サービス処理が実行中である、サービス処理の実行を終了した等、サービス処理の実行状態が表示される。
図12(B)に示す案内表示画面410は、メッセージ表示部412、実行状態表示部414及びポップアップ画面416を有している。ポップアップ画面416は、実行状態表示部414の上に重ねて表示された、実行状態表示部414より面積が小さいウィンドウである。この例では、ポップアップ画面416に「簡易コピーを使うと簡単にコピーができます。」等のメッセージを表示して、利用者に簡易サービスの使用を促す案内表示を行う。
−第2の実施の形態−
第1の実施の形態では、利用者による設定操作の終了後に案内表示画面を表示する例について説明した。第2の実施の形態では、操作履歴が未だ取得されていない利用者の場合には、利用者による設定操作の終了後に案内表示画面を表示し、操作履歴が既に取得されている利用者の場合には、利用者による設定操作の開始前に案内表示画面を表示する例について説明する。
初回利用の場合は、1回分の操作履歴に基づいて、利用者に簡易サービスの使用を促す案内表示を行う必要があるか否かが判断され、設定操作の終了後に案内表示画面が表示される。これに対し、2回目以降の利用の場合は、複数回分の操作履歴に基づいて、利用者に簡易サービスの使用を促す案内表示を行う必要があるか否かが判断され、設定操作の開始前に利用者に案内表示画面が表示される。
<表示制御部の動作>
次に、表示制御部30の動作について説明する。
図13は本発明の第2の実施の形態に係る「表示制御処理」の手順を示すフローチャートである。「表示制御処理」は、利用者からのログインの要求を受け付けると開始される。ここでは、表示制御処理の手順の概略について説明する。また、図7に示す手順と同じ手順については、同じ符号を付して説明を省略する。
図13に示すように、まず、ステップ100で、「ログイン処理」を実行する。次に、ステップ101で、ログインした利用者の操作履歴が存在しないか否かを判断する。操作履歴がないと判断された場合には、ステップ102に進み、「設定受付処理」を実行する。次に、ステップ104で、制御部12にサービス処理の実行を指示する。次に、ステップ106で、タッチパネル60に実行中画面(図示せず)を表示する。次に、ステップ108で、「案内表示処理」を実行して、ステップ110に進む。
一方、ステップ101で、ログインした利用者の操作履歴があると判断された場合には、ステップ112に進み、利用者からの設定操作を受け付ける「設定受付処理」を実行する。本実施の形態では、後述する通り、「設定受付処理」の手順の中で「案内表示処理」を実行する。次に、ステップ114で、サービス処理の開始指示を受け付けた後、制御部12にサービス処理の実行を指示する。次に、ステップ116で、タッチパネル60に実行中画面(図示せず)を表示して、ステップ110に進む。
次に、ステップ110で、利用者からログアウトの要求があったか否かを判断する。ログアウトの要求があった場合には、表示制御処理のルーチンを終了する。一方、ログアウトの要求がない場合には、ステップ101に戻って、ログアウトの要求を受け付けるまで、ステップ101からステップ116までの手順を繰り返し行う。
本実施の形態では、2回目以降にサービス提供装置を利用する場合には、過去の操作履歴から、簡易サービスの使用に適した利用者であるか否かが判断される。簡易サービスの使用に適した利用者である場合には、設定操作の開始前に、タッチパネル60に案内表示画面が表示される。
図10を参照して、「設定受付処理」の手順中で行われる「案内表示処理」について説明する。図14(A)〜(C)は設定操作前に表示される案内表示画面の一例を示す模式図である。本実施の形態では、設定操作の開始前に利用者に案内表示画面が表示される。
例えば、図10のステップ300でサービス選択画面を表示する際に「案内表示処理」を実行してもよい。ステップ300でサービス選択画面を表示する前に、利用者の操作履歴を取得し、操作履歴に基づいて案内表示条件を満たすか否かを判断する。案内表示条件を満たす場合には、図14(A)に示すように、サービス選択画面500のメッセージ表示部502に「簡易コピーを使うと簡単にコピーができます。」等のメッセージを表示して、利用者に簡易サービスの使用を促す案内表示を行う。また、サービス選択画面500の選択対象表示部504に表示されたボタンのうち、簡易サービス選択ボタンの色を変える等して、簡易サービス選択ボタンを目立つように表示してもよい。
また、図10のステップ304で通常設定画面を表示する際に「案内表示処理」を実行してもよい。ステップ304で通常設定画面を表示する前に、利用者の操作履歴を取得し、操作履歴に基づいて案内表示条件を満たすか否かを判断する。案内表示条件を満たす場合には、図14(B)に示すように、通常設定画面600のメッセージ表示部602に「簡易コピーを使うと簡単にコピーができます。」等のメッセージを表示して、利用者に簡易サービスの使用を促す案内表示を行う。この場合は、選択対象表示部604は変更しなくてもよい。
なお、通常設定画面を表示する際に「案内表示処理」を実行した場合には、図14(C)に示すように、ポップアップ画面616を有する通常設定画面610を表示してもよい。ポップアップ画面616は、実行状態表示部614の上に重ねて表示された、実行状態表示部614より面積が小さいウィンドウである。この例では、ポップアップ画面616に「簡易コピーを使うと簡単にコピーができます。」等のメッセージを表示して、利用者に簡易サービスの使用を促す案内表示を行う。
また、この例では、ポップアップ画面616に「簡易コピーへ移動しますか。」等のメッセージを表示すると共に選択ボタンを表示して、簡易設定画面及び通常設定画面の一方が選択されるようにしている。「はい」と表示された肯定ボタン618が押下されると、簡易設定画面に移動する。「いいえ」と表示された否定ボタン620が押下されると、通常設定画面での設定操作が続行される。
設定操作の開始前に案内表示画面を表示する場合には、過去の複数回分の操作履歴から、簡易サービスの使用に適した利用者であるか否かが判断される。従って、第1の実施の形態と同じ「案内表示条件」を設定してもよく、第1の実施の形態とは異なる「案内表示条件」を設定してもよい。例えば、設定された全部の機能のうち簡易サービスで設定可能な機能の割合が予め定めた値以上か否かを「案内表示条件」としてもよい。この条件設定下では、簡易サービスで設定可能な機能の使用割合が多い場合に、簡易サービスの使用が促されることになる。
図8に示す例では、2012年7月15日に通常コピーを使用した利用者ABCは、2012年1月4日にも通常コピーを使用している。2012年7月15日に通常コピーで使用した、両面/片面選択の「両面→片面」の機能は、簡易コピーでは設定できない機能である。従って、簡易サービスで設定可能な機能の割合(ここでは「百分率」で表す。)は「75%」である。ここで予め定めた割合を「70%」とすると、簡易サービスで設定可能な機能の割合は予め定めた割合以上である。従って、2012年7月15日の時点での利用者ABCは、案内表示条件を満たすと判断される。即ち、簡易サービスの使用に適した利用者であると判断される。
一方、2012年7月15日に通常コピーを使用した利用者XYZは、2012年4月1日にも通常コピーを使用している。2012年4月1日に通常コピーで使用した、両面/片面選択の「両面→片面」の機能、まとめて1枚の「4枚→1枚」の機能は、いずれも簡易コピーでは設定できない機能である。従って、簡易サービスで設定可能な機能の割合は「33%」であり、簡易サービスで設定可能な機能の割合は予め定めた割合未満である。従って、2012年7月15日の時点での利用者XYZは、案内表示条件を満たさないと判断される。即ち、簡易サービスの使用に適した利用者ではないと判断される。
なお、上記の「案内表示条件」は一例であり、他の「案内表示条件」としてもよい。複数回分の操作履歴に基づいて「案内表示条件」の具備又は不具備を判断するので、種々の「案内表示条件」が設定される。例えば、全部の機能の設定回数のうち簡易サービスで設定可能な機能の設定回数の割合が予め定めた値以上か否かを「案内表示条件」としてもよい。上記の2012年7月15日に通常コピーを使用した利用者ABCの例では、簡易サービスで設定可能な機能の設定回数の割合は「80%」である。
−変形例−
なお、上記各実施の形態で説明した表示制御装置、サービス提供装置及びプログラムの構成は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内においてその構成を変更してもよいことは言うまでもない。
上記の第1及び第2の実施の形態では、設定操作の終了後に案内表示画面を表示する場合、設定操作の開始前に案内表示画面を表示する場合について説明したが、設定操作中に案内表示画面を表示するようにしてもよい。図10を参照して、「設定操作中」に行われる「案内表示処理」について説明する。設定操作中に表示される案内表示画面は、図14(B)に示す画面と同様であるため図示を省略する。
例えば、図10のステップ322で設定時間を記憶した後に、利用者の操作履歴(既に設定された設定機能、設定値、及び設定時間)を取得し、操作履歴に基づいて案内表示条件を満たすか否かを判断する。案内表示条件を満たす場合には、図14(B)に示すように、通常設定画面600のメッセージ表示部602に「簡易コピーを使うと簡単にコピーができます。」等のメッセージを表示して、利用者に簡易サービスの使用を促す案内表示を行う。
設定操作中に案内表示画面を表示する場合の「案内表示条件」は、第1及び第2の実施の形態と同じ「案内表示条件」でもよく、異なる「案内表示条件」でもよい。例えば、図10のステップ322で記憶される「設定時間」が予め定めた時間以上か否かを「案内表示条件」としてもよい。通常設定画面の設定操作中に、設定時間が予め定めた時間以上であることが分かった時点で、図14(C)に示す案内表示画面が表示され、簡易サービスの使用が促されることになる。
また、上記の実施の形態及び変形例では、簡易サービスの使用を促す案内表示画面を表示する例について説明したが、簡易設定画面の操作中に簡易サービスで設定できない機能を設定したくなる場合もある。この場合には、通常サービスの使用を促す案内表示画面を表示するようにしてもよい。例えば、簡易設定画面の操作中に操作時間が予め定めた時間(例えば、100秒)以上となった場合に、即ち、予め定めた時間が経過してもサービス処理が開始されない場合に、図15に示す案内表示画面を表示する。
図15は簡易コピーから通常コピーへの切り替えを促す案内表示画面の一例を示す模式図である。図15に示すように、案内表示画面として、ポップアップ画面806を有する簡易設定画面800を表示してもよい。ポップアップ画面806は、実行状態表示部804の上に重ねて表示された、実行状態表示部804より面積が小さいウィンドウである。この例では、ポップアップ画面806に「他の機能を設定するために通常コピーへ移動しますか。」等のメッセージを表示すると共に選択ボタンを表示して、簡易設定画面及び通常設定画面の一方が選択されるようにしている。この例では、「はい」と表示された肯定ボタン808が押下されると、通常設定画面に移動する。また、「いいえ」と表示された否定ボタン810が押下されると、簡易設定画面での設定操作が続行される。
また、上記の実施の形態及び変形例では、案内表示画面を表示する例について説明したが、案内表示画面を「表示しない」設定としてもよい。例えば、図8に示す例では、利用者ABCは、2012年12月28日には簡易コピーを使用するようになり、操作時間も「6秒」と従来に比べて短くなっている。このように、不慣れな利用者が簡易サービスを使用するようになった場合や、利用者が設定操作に慣れてきた場合には、その利用者については案内表示画面を「表示しない」設定としてもよい。
上記の実施の形態等では、メッセージ表示部やポップアップ画面により案内を表示する例について説明したが、案内の表示方法はこれに限定される訳ではない。タッチパネル60の全面に案内画面を表示してもよい。
上記の実施の形態等では、利用者、操作日時、選択サービス、設定機能、設定値、及び設定時間を含む操作履歴を、操作表示部の記憶部にテーブルで記憶する例について説明したが、操作履歴の項目や記憶方法はこれに限定される訳ではない。例えば、案内表示の有無等を操作履歴として記憶してもよい。また、操作履歴は、データベース等の外部の記憶装置に記憶してもよい。