JP6201645B2 - 車両のガス蓄圧システム及び車両のガス蓄圧方法 - Google Patents

車両のガス蓄圧システム及び車両のガス蓄圧方法 Download PDF

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Description

本発明は、蓄圧容器に空気又は排気又はこれらの混合気であるガスを蓄圧する車両のガス蓄圧システム及び車両のガス蓄圧方法に関する。
内燃機関に搭載されるタ−ボ式過給機はエンジンの排気ガスのエネルギ−を利用してタ−ビンを作動させ、タ−ビンの軸に直結したコンプレッサ−翼を駆動することで吸気を圧縮してエンジンの負荷に応じた過給気をシリンダ内に供給している。
しかしながら、このターボ式過給機においては、内燃機関の負荷が急激に増加する過渡運転状態では、過給圧が要求された圧力まで上がるのが遅れるターボラグが生じるために、必要な過給量が不足する。この対策としてシリンダ内の空気量の割合を増加するためにEGR量を減少するので、目標のEGR量を確保する事ができず、このEGR量の制限によりNOxが増加する。また、空気量の不足による燃焼悪化で煤が発生するので1サイクル当たりの燃料噴射量が抑えられるというスモークリミットの問題があり、この供給する燃料噴射量の抑制により発進や追い越し時に必要な加速性能が得られない。
これらのターボラグの問題を回避するために、内燃機関のクランク軸の動力でコンプレッサを駆動する機械式過給機が用いられる場合もあるが、エンジン回転速度が決まると、1サイクル当たりの要求燃料噴射量にかかわらず一定量の空気が過給されることになるため、燃料噴射量が少ない時にはコンプレッサ−が無駄な駆動仕事をすることになる。また、機械式過給機に容積型過給装置が使用されるために駆動仕事が大きい。そのため、一般に、この機械式過給システムでは燃費が悪化する。
そこで、ターボ式過給機におけるターボラグによる空気量とEGRガス量の不足によるNOx増加と加速性能の低下や、機械式過給機による燃費悪化の対策として、車両の発進時や加速時等の内燃機関の過渡運転状態に、蓄圧容器内に加圧された空気と排気ガスの混合気を内燃機関の吸気通路内に放出する蓄圧式の過給補助システムが採用される場合がある。このシステムでは、過給圧を上げることができると共に吸入空気量とEGR量の両方を確保できるので、空気量の増加により燃料噴射量も増やす事ができて加速性能を向上することができ、また、NOxや煤の排出も抑える事ができる。
この蓄圧式の過給補助システムとしては、例えば、蓄ガス容器に溜め込んだガスを過給補助に用いる内燃機関において、吸気マニフォ−ルド内の圧力やコンプレッサ−出口の圧力等を検出して、蓄圧されたガスを過給に用いる過給補助の制御をスモークリミットにかかる直前に開始することで、過給補助に用いる蓄ガス容器内のガスの消費量を少なくする内燃機関の過給補助方法及び内燃機関が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この蓄圧式の過給補助システムでは、蓄圧容器内に高圧の混合気を蓄圧するために大きな駆動仕事が必要であるが、高速で蓄圧するほど駆動仕事は大きくなり、燃費悪化の原因となる。
一方、近年、世界的に見ても内燃機関は小排気量、高出力化のダウインサイジングの傾向にあるが、小排気量化により車両の制動力が不足するという問題がある。そのため、補助ブレーキシステムが搭載される場合が多い。
また、燃費向上のために制動エネルギーの回収の研究も進められている。例えば、EGR代用装置ではあるが、蓄圧のための駆動仕事を大気中に熱として捨てられる制動エネルギーによって得る制動エネルギー回収方式で、車両の制動状態に、内燃機関の回転が低いほど内燃機関の回転を排気圧縮機に伝達する変速機の変速比を高く設定する等することで、制動状態の車両速度に応じてCVT(連続可変トランスミッション)等の無段階変速装置を用い、制動エネルギー回収の手段として、蓄圧式の過給補助システムにおける蓄圧仕事を得る車両の制動エネルギー回収装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
この車両の制動エネルギー回収装置では、減速時に車速が遅くなり、車両の車輪を回転する推進軸の回転速度が低下すると、無段階変速機の変速比を制御して、蓄圧用のコンプレッサの回転数を上げ、車速が落ちても大きな制動エネルギーを発生させて、このエネルギーをコンプレッサの駆動仕事に使用している。これにより、減速時の車速に応じてコンプレッサの回転速度を制御して大きな制動エネルギーの回収を行っている。また、通常運転時には必要最小限の駆動仕事になるようにコンプレッサの回転速度を制御することで制動力の不足と燃費の向上を図っている。
しかしながら、より大きな制動力を得ようとするとコンプレッサをオーバーランさせて使用する以外に方法がないという問題がある。一方、本発明者は、このコンプレッサの回転速度の制御だけで制動エネルギーを回収する方式に新たな機構と制御方式を加えることでより大きな制動エネルギーを回収できるとの知見を得た。
特開2012−251489号公報 特開2012−20711号公報
本発明は、上記のことを鑑みてなされたものであり、その目的は、蓄圧容器に空気又は排気又はこれらの混合気であるガスを蓄圧する車両のガス蓄圧システム及び車両のガス蓄圧方法において、車両の通常の走行状態、特に一定速度に近い走行状態では、比較的時間をかけて蓄圧することで、ガス充填装置の駆動仕事を減少して、燃費悪化を最小限にし、車両の制動エネルギーを利用できるときは、最大の駆動仕事で蓄圧することで、ガス充填装置が回収できる最大の制動エネルギーを得ることができる車両のガス蓄圧システム及び車両のガス蓄圧方法を提供することである。
上記の目的を達成するための本発明の車両のガス蓄圧システムは、車両に搭載した蓄圧容器に空気又は排気又はこれらの混合気であるガスを蓄圧する車両のガス蓄圧システムにおいて、前記蓄圧容器へガスを充填するガス充填装置を備えると共に、該ガス充填装置を制御し、かつ、車両走行状態であるか、車両制動状態であるかを判定する車両状態判定手段を有する制御装置を備え、前記ガス充填装置が、車両を走行させる車軸又は該車軸に走行用のトルクを伝達する回転駆動軸に接続可能で、かつ、車両走行状態には、前記ガス充填装置が前記車軸又は前記回転駆動軸の回転トルクにより駆動され、車両制動状態には、前記ガス充填装置が前記車軸又は前記回転駆動軸の制動トルクにより駆動されるように構成されて、前記ガス充填装置を容積型圧縮装置で構成すると共に、前記制御装置が、車両走行状態には、前記容積型圧縮装置のピストンの上死点から下死点までの移動の間で吸引弁を開弁すると共に排出弁を閉弁してシリンダ内にガスを吸引し、前記ピストンの下死点から上死点までの移動の間で吸引弁を閉弁すると共に排出弁を開弁してガスを排出する制御を行い、車両制動状態には、前記排出弁の開弁期間を上死点より早い時点から下死点より早く、かつ、排出したガスが逆流する前の時点までとし、前記吸引弁の開弁時期を前記排出弁の閉弁後の時点から、下死点より遅い時点までとする制御を行うように構成される。
そして、上記の目的を達成するための本発明の車両のガス蓄圧方法は、車両に搭載した蓄圧容器に空気又は排気又はこれらの混合気であるガスを蓄圧する車両のガス蓄圧方法において、前記蓄圧容器へガスを充填するガス充填装置を、車両を走行させる車軸又は該車軸に走行用のトルクを伝達する回転駆動軸に接続可能に構成して、前記ガス充填装置を容積型圧縮装置で構成すると共に、車両走行状態であるか、車両制動状態であるかを判定し、車両走行状態には、前記車軸又は前記回転駆動軸の回転トルクにより前記容積型圧縮装置を駆動し、前記容積型圧縮装置のピストンの上死点から下死点までの移動の間で吸引弁を開弁すると共に排出弁を閉弁してシリンダ内にガスを吸引し、前記ピストンの下死点から上死点までの移動の間で吸引弁を閉弁すると共に排出弁を開弁してガスを排出し、車両制動状態には、前記車軸又は前記回転駆動軸の回転トルクにより前記容積型圧縮装置を駆動し、前記排出弁の開弁期間を上死点より早い時点から下死点より早く、かつ、排出したガスが逆流する前の時点までとし、前記吸引弁の開弁時期を前記排出弁の閉弁後の時点から、下死点より遅い時点までとすることを特徴とする方法である。
本発明の車両のガス蓄圧システム及び車両のガス蓄圧方法によれば、蓄圧容器に空気又は排気又はこれらの混合気であるガスを蓄圧する車両のガス蓄圧システム及び車両のガス蓄圧方法において、車両の通常の走行状態、特に一定速度に近い走行状態では、比較的時間をかけて蓄圧することで、ガス充填装置の駆動仕事を減少して、燃費悪化を最小限にし、車両の制動エネルギーを利用できるときは、最大の駆動仕事で蓄圧することで、ガス充填装置が回収できる最大の制動エネルギーを得ることができる。
本発明に係る実施の形態の車両のガス蓄圧システムの構成を模式的に示す図である。 本発明に係る実施の形態の車両のガス蓄圧方法の制御フローの一例を示す図である。 容積型圧縮装置における第1の制御方法の車両走行状態の吸引弁と排出弁の開弁時期を模式的に示す図である。 容積型圧縮装置における第2の制御方法の車両制動状態の吸引弁と排出弁の開弁時期を模式的に示す図である。
以下、本発明に係る実施の形態の車両のガス蓄圧システム及び車両のガス蓄圧方法について、図面を参照しながら説明する。図1に示すように、本発明に係る実施の形態の車両のガス蓄圧システム20は、エンジン(内燃機関)10を搭載した車両1に備えられる。なお、ここでは、主として、過給補助のための空気Aと排気ガスGを混合した混合気であるガスMを用いて過給補助する構成について説明するが、本発明は、これに限定されず、空気Aのみで過給補助する場合、排気ガスGのみでEGRガスの供給を行う場合にも適用できる。
また、図1の構成では、ターボ式過給機は特に示していないが、本発明の適用対象は、蓄圧式の過給補助システムのみを装備したエンジンを搭載した車両であっても、蓄圧式の過給補助システムとターボ式過給システムを併用して両方を装備したエンジンを搭載した車両であってもよい。さらには、内燃機関と電動発電機を備えるハイブリッドシステムを搭載した車両であってもよい。
この車両1では、エンジン10の排気通路11を通過する排気ガスGの一部を排気分岐通路(例えば、EGR配管)12に導いてガスクーラ(例えば、EGRクーラ)13により冷却して、三方弁14に導いている。この三方弁14には、空気Aを取り入れる空気取入れ通路15とガス導入通路21が接続されている。この三方弁14の切り替えにより、空気Aと排気ガスGのどちらかを選択してガス導入通路21に送ることができるように構成される。
このガス導入通路21に導入されたガスA又はGは、ガス充填装置である容積型コンプレッサ(容積型圧縮装置)24によって圧縮及び加圧されて、加圧ガス通路25により、蓄圧容器27に圧送される。この容積型コンプレッサ24の駆動軸は、CVT等で形成される無段階変速機22と電磁クラッチ(クラッチ)23を介して、車両1の車輪3を駆動する車軸2に接続される。また、この加圧ガス通路25には、蓄圧容器27からのガスMが容積型コンプレッサ24側に逆流しないように逆止弁26が設けられる。
この蓄圧に際しては、蓄圧容器27に設けた酸素濃度センサ31の検出値等を用いて、EGR時に適正なEGR率でEGRができるように、ガスMの酸素濃度を把握しておくことと、ガスMの酸素濃度がEGR制御に適した濃度になるように、蓄圧容器27内のガスMにおける排気ガスGの分量と空気Aの分量を予め設定した適切な割合になるように蓄圧しておく。また、容器内圧センサ32で検出される容器内圧力Pimに応じて、過給補助が可能な蓄圧下限圧力Pic以下にならないように適宜、ガスMを蓄圧する。また、必要に応じて蓄圧容器27内のガスMの温度を検出するための温度センサ33を設ける。
この蓄圧容器27に蓄圧したガスMは、車両の発進時や加速時等のエンジン10の過渡運転状態のときに、蓄圧容器27よりガス供給用通路28を経由してエンジン10の吸気通路16に放出して過給補助するのに用いられる。なお、ガスMを空気Aのみで構成する場合は過給補助のみとなり、ガスMを排気ガスGのみで構成する場合はEGRガスの供給のみとなり、ガスMを空気Aと排気ガスGの混合ガスで構成する場合は、過給補助とEGR補助を行うことになる。
そして、ガス供給用通路28には、蓄圧容器27から吸気通路16に放出するガスMの放出圧力Poを調整するために、二次側設定圧力である出口側の圧力を変更でき、しかも、ガスMの放出の有無の制御もできる圧力調整弁(レギュレータ)29を設ける。この圧力調整弁29は、混合気の通過面積を変化させることができる通過面積変更装置(ガス通過面積可変弁)で構成してもよく、この場合は、簡単な装置で圧力調整できるようになる。また、圧力調整の機能とガスMの放出の有無を制御する機能を別々にして、それぞれの機能を有する装置をガス供給用通路28に設けてもよい。
また、それと共に、車両のガス蓄圧システム20は、過給補助時やEGRガス供給時に、エンジン10の運転状態に応じてガスMの放出圧力Poを調整する制御と、ガスMの放出の制御を行う制御装置41を備えて構成される。この制御装置41は、通常は、エンジン10の全般の制御やエンジン10を搭載した車両の全般の制御を行う全体システム制御装置40に組み込まれて構成される。この全体システム制御装置のうちで、主として、エンジン10全般を制御する制御装置40は、一般にECU(エンジンコントロールユニット)と呼ばれている。
そして、本発明においては、この制御装置41は、更に、無段階変速機22と電磁クラッチ23と容積型コンプレッサ24を制御するように構成されると共に、車両走行状態であるか、車両制動状態であるかを判定する車両状態判定手段を有して構成される。
この制御装置41は、ガスMを蓄圧する際には、車両走行状態においては、車両1を走行させる車軸2(又はこの車軸2に走行用のトルクを伝達する回転駆動軸(図示しない))に電磁クラッチ23を接続状態にして、車軸2の回転トルクにより容積型コンプレッサ24を駆動させて、空気A又は排気ガスGを圧縮及び加圧して、蓄圧容器27に圧送する。また、車両制動状態においては、車両1を走行させる車軸2に電磁クラッチ23を接続状態にして、車軸2の制動トルクにより、言い換えれば、制動トルクを発生させるように、容積型コンプレッサ24を駆動させて、空気A又は排気ガスGを圧縮及び加圧して、蓄圧容器27に圧送する。なお、蓄圧容器27に空気A又は排気ガスGを蓄圧しないときは、電磁クラッチ23を断絶状態にして、容積型コンプレッサ24を車軸2と切り離しておく。
より具体的には、ガス充填装置である容積型コンプレッサ24の制御において、車両走行状態では、図3に示すように、ピストン行程における上死点から下死点までの移動の間で吸引弁を開弁すると共に、排出弁を閉弁して容積型コンプレッサ24のシリンダ内に空気A又は排気ガスGをガス導入通路21側から吸引し、ピストン行程における下死点から上死点までの移動の間で吸引弁を閉弁すると共に排出弁を開弁して空気A又は排気ガスGを加圧ガス通路25側に排出する第1の制御方法での制御を行う。
この場合は、回転角0degで上死点、回転角180degで下死点、回転角360degで上死点とした場合に、回転角0deg〜180degの間で、吸引弁を開弁すると共に、排出弁を閉弁し、回転角180deg〜360degの間で、吸引弁を閉弁すると共に、排出弁を開弁する。
また、車両制動状態においては、図4に示すように、排出弁の開弁期間を上死点より早い時点から下死点より早く、かつ、加圧ガス通路25に排出した空気A又は排気ガスGが逆流する前の時点までとして、空気A又は排気ガスGを加圧ガス通路25側に排出し、吸引弁の開弁時期を排出弁の閉弁後の時点から、下死点より遅い時点までとして、容積型コンプレッサ24のシリンダ内に空気A又は排気ガスGをガス導入通路21側から吸引する第2の制御方法での制御を行う。
この場合は、回転角0degで上死点、回転角180degで下死点、回転角360degで上死点とした場合に、回転角β1deg〜β2degの間で、排出弁を開弁すると共に吸引弁を閉弁して、シリンダ内の空気A又は排気ガスGを排出し、回転角β2deg〜β3degの間で、排出弁を閉弁すると共に吸引弁を開弁して空気A又は排気ガスGを容積型コンプレッサ24のシリンダ内に吸引する。さらに、回転角β2deg〜(360+β1)degの間で、吸引弁と排出弁の両方を閉弁して、排出した空気A又は排気ガスGが逆流するのを防止する。
なお、この車両制動状態においては、電磁クラッチ23を接続状態にして、容積型コンプレッサ24を無段階変速機22を介して車軸2に接続した状態にすると共に、無段階変速機22の変速比Rgを、車軸2の回転数Naに対して容積型コンプレッサ24の回転数Nbが最大になる変速比Rgmに切り替える制御を行うことが好ましい。
そして、この制御装置41の過給補助の一例について簡単に説明しておくと、過給補助時においてエンジン10の運転状態が低回転速度領域R1にあるときは、蓄圧容器27からガスMを、エンジン10の気筒(シリンダ)内の最大燃焼圧力Pmaxが許容最大燃焼圧力Pmcを超えず、かつ、燃料噴射量qに見合った最小の過給圧Pminに応じて予め設定された設定圧力Po1に放出圧力Poを設定して、この放出圧力Poで過給補助する。この設定圧力Po1は、実験などにより予め設定されるが、低回転速度領域R1で、一定の値にしたり、エンジン10の運転状態に応じて変化する値にしたり、最小の過給圧Pminに予め設定した数値を上乗せした値にしたりして設定する。これにより、エンジン10の運転状態に見合った放出圧力Poで過給補助する。この時の放出圧力Poは、蓄圧容器27の容量などにも依るが、例えば、80kPa〜120kPa程度である。
また、過給補助時においてエンジン10の運転状態が中・高回転速度領域R2にあるときは、放出圧力Poを蓄圧容器27の残圧Prにして過給補助する制御を行うように構成される。この時の放出圧力Poは、蓄圧容器27からのガスMの残量によって時々刻々変化する。この時の放出圧力Poは、蓄圧容器27の容量などにも依るが、例えば、120kPa〜250kPa程度の範囲である。これにより、ガスMの放出量を過渡運転状態のエンジン10の運転状態に合わせて調整して放出して、必要かつ十分なガスMを放出する。
次に、上記の車両のガス蓄圧システム20を用いた車両のガス蓄圧方法について、図2の制御フローを参照しながら説明する。
この図2の制御フローは、この車両のガス蓄圧システム20を搭載した車両において、蓄圧容器27の容器内圧力Pimが低下し、蓄圧下限圧力Pic以下になってガスMの蓄圧が必要になった場合に、上級の制御フローから呼ばれてスタートし、図2の制御フローの内容を実施しては、上級の制御フローに戻り、また、蓄圧が必要になると上級の制御フローから呼ばれて、エンジン10の運転中は、蓄圧が必要になる毎に繰り返し呼ばれて実施されるものとして示してあり、この上級の制御フローの終了と共に終了する制御フローとして示している。
この図2の制御フローが上級の制御フローから呼ばれてスタートすると、ステップS11で、蓄圧容器27への蓄圧が必要な状態であるか否かを判定する。この判定は、蓄圧容器27の容器内圧力Pimが蓄圧下限圧力Pic以下であるか否か等で判定する。このステップS11の判定で蓄圧が必要な状態にない場合(NO)にはリターンに行って上級の制御フローに戻り、次の蓄圧必要状態で呼ばれるのを待つ。
ステップS11の判定で蓄圧が必要な状態である場合(YES)にはステップS12に行き、電磁クラッチ23を接続状態にして、次のステップS13に行く。このステップS13では、車両1の運転状態が、車両走行状態であるか、車両制動状態であるかを判定する。この判定は、車両走行状態であるか、車両制動状態であるかを判定する車両状態判定手段により判定する。
このステップS13の判定で、車両走行状態であると判定された場合は(YES)、ステップS14に行き、無段階変速機22の変速比Rgを、エンジン回転速度Nemやアクセル開度αによって決まる燃料噴射量qmに対応させて、変速比設定用マップMg等を用いて算出して設定又は変更し、車軸2の回転トルクを容積型コンプレッサ24の回転駆動軸に伝達して容積型コンプレッサ24を駆動する。この容積型コンプレッサ24の駆動は、図3に示すような、第1の制御方法のタイミングで吸引弁と排出弁の開閉弁制御を行う。これにより、空気A又は排気ガスGを蓄圧容器27に蓄圧する。この制御を予め設定された制御時間行った後ステップS11に戻る。
また、ステップS13の判定で、車両制動状態であると判定された場合は(NO)、ステップS15に行き、無段階変速機22の変速比Rgを、車軸2の回転数Naに対して容積型コンプレッサ24の回転数Nbが最大になる変速比Rgmに切り替える。それと共に、容積型コンプレッサ24の駆動では、図4に示すような、第2の制御方法のタイミングで吸引弁と排出弁の開閉弁制御を行う。これにより、空気A又は排気ガスGを蓄圧容器27に蓄圧する。この制御を予め設定された制御時間行った後ステップS11に戻る。
その後、ステップS11〜ステップS14、又は、ステップS11〜ステップS15を繰り返し実施し、ステップS11の判定で蓄圧要求がなくなったと判定されると(NO)、ステップS16に行き、電磁クラッチ23を断絶状態にして、リターンに行き、上級の制御フローに戻る。また、制御の途中で、車両1又はエンジン10の運転が停止されたときには、割り込みが生じ、リターンに行って上級の制御フローに戻り、この上級の制御フローの終了と共に本制御フローを終了する。
この図2の制御フローに基づく制御により、車両1に搭載した蓄圧容器27に空気A又は排気G又はこれらの混合気であるガスMを蓄圧する車両のガス蓄圧方法において、蓄圧容器27へガスMを充填する容積型コンプレッサ(ガス充填装置)24を、車両1を走行させる車軸2(又はこの車軸2に走行用のトルクを伝達する回転駆動軸)に接続可能に構成すると共に、車両走行状態であるか、車両制動状態であるかを判定し、車両走行状態には、車軸2の回転トルクにより容積型コンプレッサ24を駆動し、車両制動状態には、車軸2の制動トルクにより容積型コンプレッサ24を駆動することができる。
上記の構成の本発明の車両のガス蓄圧システム20及び車両のガス蓄圧方法によれば、蓄圧容器27に空気A又は排気G又はこれらの混合気であるガスMを蓄圧する車両のガス蓄圧システム及び車両のガス蓄圧方法において、車両1の通常の走行状態、特に一定速度に近い走行状態では、比較的時間をかけて蓄圧することで、駆動仕事を減少して、燃費悪化を最小限にし、車両1の制動エネルギーを利用できるときは、最大の駆動仕事で蓄圧することで、容積型コンプレッサ24が回収できる最大の制動エネルギーを得ることができる。
1 車両
2 車軸
3 車輪
10 エンジン(内燃機関)
11 排気通路
12 排気分岐通路
13 ガスクーラ
14 三方弁
15 空気取入れ通路
16 吸気通路
20 車両のガス蓄圧システム
21 ガス導入通路
22 無段階変速機
23 電磁クラッチ
24 容積型コンプレッサ(容積型圧縮装置:ガス充填装置)
25 加圧ガス通路
26 逆止弁
27 蓄圧容器
28 ガス供給用通路
29 圧力調整弁
31 酸素濃度センサ
32 容器内圧センサ
33 温度センサ
A 空気
G 排気ガス
Na 車軸の回転数
Nb 容積型コンプレッサの回転数
Nem エンジン回転速度
M ガス
Mg 変速比設定用マップ
Pic 蓄圧下限圧力
Pim 容器内圧力
Po ガスの放出圧力
Po1 設定圧力
Pmax 最大燃焼圧力
Pmc 許容最大燃焼圧力
Pmin 最小の過給圧
Pr 蓄圧容器の残圧
q 燃料噴射量
qm アクセル開度によって決まる燃料噴射量
R1 低回転速度領域
R2 中・高回転速度領域
Rg 無段階変速機の変速比
Rgm 車軸の回転数に対して容積型コンプレッサの回転数が最大になる変速比
α アクセル開度

Claims (2)

  1. 車両に搭載した蓄圧容器に空気又は排気又はこれらの混合気であるガスを蓄圧する車両のガス蓄圧システムにおいて、
    前記蓄圧容器へガスを充填するガス充填装置を備えると共に、該ガス充填装置を制御し、かつ、車両走行状態であるか、車両制動状態であるかを判定する車両状態判定手段を有する制御装置を備え、
    前記ガス充填装置が、車両を走行させる車軸又は該車軸に走行用のトルクを伝達する回転駆動軸に接続可能で、かつ、車両走行状態には、前記ガス充填装置が前記車軸又は前記回転駆動軸の回転トルクにより駆動され、車両制動状態には、前記ガス充填装置が前記車軸又は前記回転駆動軸の制動トルクにより駆動されるように構成されて、
    前記ガス充填装置を容積型圧縮装置で構成すると共に、
    前記制御装置が、
    車両走行状態には、前記容積型圧縮装置のピストンの上死点から下死点までの移動の間で吸引弁を開弁すると共に排出弁を閉弁してシリンダ内にガスを吸引し、前記ピストンの下死点から上死点までの移動の間で吸引弁を閉弁すると共に排出弁を開弁してガスを排出する制御を行い、
    車両制動状態には、前記排出弁の開弁期間を上死点より早い時点から下死点より早く、かつ、排出したガスが逆流する前の時点までとし、前記吸引弁の開弁時期を前記排出弁の閉弁後の時点から、下死点より遅い時点までとする制御を行うように構成されることを特徴とする車両のガス蓄圧システム。
  2. 車両に搭載した蓄圧容器に空気又は排気又はこれらの混合気であるガスを蓄圧する車両のガス蓄圧方法において、
    前記蓄圧容器へガスを充填するガス充填装置を、車両を走行させる車軸又は該車軸に走行用のトルクを伝達する回転駆動軸に接続可能に構成して、前記ガス充填装置を容積型圧縮装置で構成すると共に、
    車両走行状態であるか、車両制動状態であるかを判定し、
    車両走行状態には、前記車軸又は前記回転駆動軸の回転トルクにより前記容積型圧縮装置を駆動し、前記容積型圧縮装置のピストンの上死点から下死点までの移動の間で吸引弁を開弁すると共に排出弁を閉弁してシリンダ内にガスを吸引し、前記ピストンの下死点から上死点までの移動の間で吸引弁を閉弁すると共に排出弁を開弁してガスを排出し、
    車両制動状態には、前記車軸又は前記回転駆動軸の回転トルクにより前記容積型圧縮装置を駆動し、前記排出弁の開弁期間を上死点より早い時点から下死点より早く、かつ、排出したガスが逆流する前の時点までとし、前記吸引弁の開弁時期を前記排出弁の閉弁後の時点から、下死点より遅い時点までとすることを特徴とする車両のガス蓄圧方法。
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