JP2011021558A - 過給制御方法及び過給制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンの負荷が急激に増加する過渡時においてもNOx排出を抑制でき、加速を迅速にさせる過給制御方法及び過給制御装置を提供する。
【解決手段】過給制御装置1は、エンジン2からの排気で駆動されてエンジン2に吸気を圧縮供給する過給器3と、排気を吸気中に還流させるEGR手段4とを備えた過給制御装置1において、排気を高圧で貯留する圧力容器5と、圧力容器5から放出される排気をEGRに代用するEGR代用手段6とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの負荷が急激に増加する過渡時においてもNOx排出を抑制でき、加速を迅速にさせる過給制御方法及び過給制御装置に関する。
図10に、従来のターボ式過給器とEGRを備えた過給制御装置を示す。
EGR方式には、高圧EGR方式と低圧EGR方式とがある。高圧EGR方式は、エンジン2の排気マニフォールド12と吸気マニフォールド28とを繋ぐ高圧EGR配管40に、高圧EGRクーラ41と高圧EGRバルブ42とを設け、排気マニフォールド12から吸気マニフォールド28に排気を還流するものである。低圧EGR方式は、排気マニフォールド12からの高圧排気管13に過給器3のタービン14を設け、その下流のDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)16とNOx触媒17との間に低圧EGR配管18を接続し、低圧EGR配管18に低圧EGRクーラ19と低圧EGRバルブ21とを設け、大気から新気を取り込む吸気スロットル26と過給器3のコンプレッサ27との間に低圧EGRバルブ21を接続し、タービン出口から出た排気をコンプレッサ入口に還流するものである。
EGR量の制御は、MAF制御方式が一般的である。MAF制御方式は、EGR量ゼロのときエンジンに吸入される新気量M0、EGRを行うことでエンジンに吸入される新気量Meのとき還流される排気の量(EGR量)Megrが、
Megr=M0−Me
となるので、EGRバルブの開度により新気量Meを制御することでEGR量Megrを制御するものである。エンジンの回転速度と燃料負荷をパラメータとして新気量Meを定めた新気量マップを設定しておき、この新気量マップを各回転速度と各燃料負荷で参照してEGR量Megrを制御する。
特開2000−8963号公報 特開2009−108693号公報
運転者がアクセルを急に踏み込んで急加速させる過渡運転を行うと、エンジンの負荷が急激に増加する過渡時となり、過給器の応答遅れ(ターボラグ)が発生し、過給圧が定常時(過渡時でないとき)に設定した圧力まで上がらず、過給量が低下する。煤発生を制限する規定に従い、過給圧が所定値より上に上がらない場合には、煤発生を抑えるために、投入燃料量を抑えることになる。したがって、MAF制御方式を行う場合、定常運転条件で設定した目標のEGR量を付加することができない。また、過給量及び投入燃料量が抑えられることから、車両の加速が抑えられることになる。
図11に、エンジン回転速度とエンジンの1サイクルにおける燃料量との関係を定常時と過渡時について示した。定常時には、エンジン回転速度と燃料量は実線で示した関係にある。しかし、過渡時には破線で示したようにエンジン回転速度を急激に上げようとしても燃料量が急には増加しない。
図12は、エンジン回転速度と空気量との関係をEGRが有る場合と無い場合の定常時と過渡時について示したものである。EGRが有る場合の定常時は、エンジン回転速度と空気量は実線で示した関係にある。しかし、過渡時には破線で示したようにエンジン回転速度を急激に上げようとすると、空気量の増加が遅れるため、その空気量の増加が遅れる領域ではEGRがかからない。
このため、エンジンの負荷が急激に増加する過渡時では、EGR量が不足することにより、NOx排出量が増加し、加速時の燃費も低下する。
図13に、米国の排気ガス測定条件である市街地走行モード(FTP75)での車速の変化とそのときの瞬時NOx排出量を示す。負荷の増加が比較的穏やかな場合には、ターボラグが小さいため、瞬時NOx排出量は比較的少ない。しかし、エンジンの負荷が急激に増加する過渡時(白抜き矢印を付したところ)では、EGR量不足により瞬時NOx排出量が急増加する。
ターボ式過給器は、排気ガスのエネルギ(エンタルピ)を用いて過給を行うため、ターボラグを無くすることはできない。ターボ式過給器の代わりに、エンジンのクランクシャフトによって直接駆動されて過給を行う機械式過給器を用いると、過給の応答遅れを無くすことはできるが、シャフト駆動による機械式過給器は、燃料量の多少に関わらずエンジン回転速度によって過給量が決まってしまうこと及び駆動に要する仕事が大きく燃費を悪化させることのため、採用できない。
加圧した新気を圧力容器に溜め込み、エンジンの負荷が急激に増加する過渡時に圧力容器からの新気を吸気管に放出してターボラグによる過給量不足を補うことが考えられ、これによれば、過渡時の過給圧を上げて燃料量を増やすことにより加速を迅速にさせると共に煤の発生も抑制できる。しかし、EGR系とは独立の圧力容器から新気を供給することになるため、EGRを行うことができず、EGR無しで過給を行うことにより燃焼が活発になり、NOx排出量は増加する。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、エンジンの負荷が急激に増加する過渡時においてもNOx排出を抑制でき、加速を迅速にさせる過給制御方法及び過給制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の過給制御方法は、エンジンからの排気で駆動される過給器により前記エンジンに吸気を圧縮供給すると共に排気を吸気中に還流させるEGRを行う際の過給制御方法であって、前記エンジンの負荷が安定している安定時に排気を圧力容器に高圧で貯留しておき、前記エンジンの負荷が急激に増加する過渡時に前記圧力容器に貯留されている排気を放出して前記EGRに代用するものである。
前記圧力容器に、排気と新気を混合して貯留しておいてもよい。
前記過渡時とは、アクセルの踏み込み速度が所定の閾値を超えたときであってもよい。
また、本発明の過給制御装置は、エンジンからの排気で駆動されて前記エンジンに吸気を圧縮供給する過給器と、排気を吸気中に還流させるEGR手段とを備えた過給制御装置において、排気を高圧で貯留する圧力容器と、前記圧力容器から放出される排気を前記EGRに代用するEGR代用手段とを備えたものである。
車軸から歯車を介して駆動され、前記エンジンからの排気を高圧にして前記圧力容器に充填する排気圧縮器を備えてもよい。
前記エンジンからの排気と新気とを選択的に切り替えて前記排気圧縮器に供給する切替手段を備え、前記切替手段の切り替えにより前記圧力容器内に充填する排気と新気の比率が調節可能であってもよい。
前記排気圧縮器は、車両の制動時に新気を前記圧力容器に充填してもよい。
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
(1)エンジンの負荷が急激に増加する過渡時においてもNOx排出を抑制でき、しかも、加速を迅速にさせることができる。
本発明の一実施形態を示す過給制御装置の構成図である。 本発明の一実施形態を示す過給制御装置の排気吸気系統図である。 本発明の一実施形態を示す過給制御装置の排気吸気系統図である。 本発明の一実施形態を示す過給制御装置の制御フローチャートである。 本発明の一実施形態を示す過給制御装置の制御フローチャートである。 本発明の実施例におけるエンジン回転速度と気筒内吸気圧の時間波形を示すグラフである。 本発明の実施例における圧力容器のガス消費量と過給圧の時間波形を示すグラフである。 本発明の実施例におけるエンジン回転速度と気筒内吸気圧の時間波形を示すグラフである。 本発明の実施例における圧力容器のガス消費量と過給圧の時間波形を示すグラフである。 従来のターボ式過給器とEGRを備えた過給制御装置の排気吸気系統図である。 従来の過給制御装置の過渡時における燃料量の低下を説明する図である。 従来の過給制御装置の過渡時におけるEGR不足を説明する図である。 従来における車速とNOx排出量の時間波形を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1に示されるように、本発明に係る過給制御装置1は、エンジン2からの排気で駆動されてエンジン2に吸気を圧縮供給する過給器3(図2参照)と、排気を吸気中に還流させるEGR手段4とを備えた過給制御装置1において、排気を高圧で貯留する圧力容器5と、圧力容器5から放出される排気をEGRに代用するEGR代用手段6とを備えたものである。
過給制御装置1は、車軸7から歯車8を介して駆動され、エンジン2からの排気を高圧にして圧力容器5に充填する排気圧縮器9と、歯車8と排気圧縮器9の駆動軸とを断接する圧縮器電磁クラッチ10と、エンジン2からの排気と新気とを選択的に切り替えて排気圧縮器9に供給する切替手段11とを備える。排気圧縮器9は、機械圧縮式の容積型圧縮器が望ましく、シリンダとピストンを用いた往復駆動式が望ましい。切替手段11は、例えば、三方弁で実現される。
図2に示されるように、過給制御装置1は、エンジン2の排気マニフォールド12から高圧排気を導く高圧排気管13に接続された過給器3のタービン14と、タービン14の下流から大気に至る低圧排気管15と、低圧排気管15に設置されたDPF16と、その下流に設置されたNOx触媒17とを備える。
EGR手段4は、低圧排気管15のDPF16とNOx触媒17との間に接続された低圧EGR配管18と、低圧EGR配管18に設置されたEGRクーラ19と、低圧EGR配管18から吸気管20への出口に設置された低圧EGRバルブ21とを備える。
本実施形態では、過給制御装置1は、低圧EGR配管18のEGRクーラ19の下流に接続されたEGR分岐配管22と、このEGR分岐配管22が一方の入口に接続され、他方の入口が大気に開放された切替手段11としての三方弁23とを備える。三方弁23の出口には排気圧縮器9の入口が接続され、排気圧縮器9の高圧出口は圧力容器5に接続される。圧力容器5には、EGR代用手段6を構成する調圧弁24と放出電磁弁25とが順に接続されている。放出電磁弁25の出口は吸気管20に接続されている。
吸気管20の大気側には吸気スロットル26が設置され、吸気管20の過給器側は過給器3のコンプレッサ27に接続されている。コンプレッサ27の出力はエンジン2の吸気マニフォールド28に接続されている。
過給制御装置1は、過給制御の論理的演算を実行するコンピュータ(ECU)29を備える。コンピュータ29では、図示したように、車両内の各部からの測定信号と車両内の各部への制御信号が入出力される。コンピュータ29では、図示した信号以外にも、圧力容器5の内圧を圧力センサで検出した信号など、本発明に必要な信号及び公知のあらゆる信号が入出力される。なお、コンピュータ29は、エンジン2を制御するコンピュータ(ECU)と同じであってもよいが、ここでは演算処理の負担を分散するため別途のものとする。
次に、過給制御装置1の動作を説明する。
過給制御装置1にあっては、従来と同様に、エンジン2からの排気で駆動される過給器3によりエンジン2に吸気が圧縮供給される。同時に、EGR手段4は、排気を吸気中に還流させるEGRを行う。このとき、エンジン2の負荷が安定している安定時には、排気圧縮器9を駆動し、排気を圧力容器5に高圧で貯留しておく。
エンジン2の負荷が急激に増加する過渡時には、EGR代用手段6が圧力容器5に貯留されている排気を放出してEGRに代用する。過渡時とは、例えば、アクセルの踏み込み速度が所定の閾値を超えたときである。このように、本発明では、エンジン2の負荷が増加している全ての過渡時にEGRの代用を行うのではなく、圧力容器5に排気が高圧で貯留されている状態で、かつ、過渡時の判定条件であるアクセルの踏み込み速度が所定の閾値を超えたときにのみ、圧力容器5からの排気放出によりEGRの代用を行う。圧力容器5に排気を十分高圧で貯留するための時間は放出時間に比べて長いが、過渡時となる頻度は多くないので、圧力容器5の排気が不足することは希である。
以上の動作により、運転者がアクセルを急に踏み込んで急加速させる過渡運転を行う際、過給器3のターボラグが発生しても、圧力容器5に貯留されている高圧の排気が放出され、EGRが代用される。よって、過給量が低下しないので、アクセル開度に応じた投入燃料量が維持され、車両は良好に加速される。そして、このとき吸気に代用されたガスがEGRガスであるため、EGR量は十分となり、NOx排出量は抑えられる。
このように、本発明では、エンジン2の負荷が急激に増加する過渡時に、圧力容器5に貯留しておいた排気を放出してEGRに代用するので、過渡時におけるNOx排出を抑制することができ、しかも、車両の加速は迅速に行うことができる。また、過渡時における過給量の低減がなくなるので、PMの発生を減らすことにも寄与する。
なお、本実施形態では、低圧EGR方式に本発明を適用したが、高圧EGR方式にも本発明は適用することができる。
図3に示した過給制御装置1は、図1の過給制御装置1を部分的に変更したものである。図1の過給制御装置1では低圧EGR配管18のEGRクーラ19の下流に接続されたEGR分岐配管22から排気圧縮器9に排気を取り出す構成であるのに対し、図3の過給制御装置1では、低圧排気管15のNOx触媒17の下流に接続された排気分岐管30からEGRクーラ31を介して排気圧縮器9に排気を取り出す構成である。この構成においても、制御内容及び効果は前述と同様である。
次に、過給制御装置1における詳細な制御手順を図4により説明する。
ステップS1;運転者の操作により車両のキースイッチがONされる。これにより、過給制御装置1の電源が立ちあがり、コンピュータ29が制御動作を開始する。
ステップS2;コンピュータ29は、圧力容器5に現在残留しているガスの圧力である容器内残圧P0を測定する。
ステップS3;運転者の操作によりエンジン2が始動される。
ステップS4;容器内残圧P0と貯留の目標とするガス圧である容器内目標圧力Pとを比較し、容器内残圧P0が容器内目標圧力Pに達している場合(NO)は、過渡時の制御待ちのためにステップS14に進む。容器内残圧P0が容器内目標圧力Pに満たない場合(YES)は、排気及び新気を容器内目標圧力Pまで充填するために、ステップS5に進む。
ステップS5;コンピュータ29は、排気を取り込むのに先立ち、圧力容器5内が容器内目標圧力Pのときに圧力容器5内の混合ガス中に排気(EGRガス)が占める割合を目標値とするために、容器内目標EGRガス分圧Pmeを計算する。すなわち、取り込む排気の目標量は、排気の分圧と新気の分圧により制御する。残留ガス中の排気の分圧と新気の分圧との比は容器内残圧P0が変化しても変わらないので、容器内ガス圧が
P0+(P−P0)/P×Pe
となるまで排気を追加充填した後、新気を容器内ガス圧が容器内目標圧力Pになるまで追加充填すればよい。簡単な例を挙げると、最初に排気のみで容器内ガス圧を3.5kg/cm2としておき、その後に新気を追加して7kg/cm2とすると、容器内ガスの比率は排気が50%、新気が50%となる。これにより、任意の比率を得ることができる。
ここでは、まず容器内目標EGRガス分圧Pmeを目標値として排気を取り込む動作を行うことになる。
ステップS6;コンピュータ29は、圧縮器電磁クラッチ10を接にして排気圧縮器9の駆動軸が車軸7から駆動されるようにする。
ステップS7;コンピュータ29は、三方弁23をONにする。なお、三方弁23は、ONのときEGR分岐配管22と排気圧縮器9とが連通し、OFFのとき大気と排気圧縮器9とが連通する仕様とする。よって、三方弁23がONになったことにより、EGR分岐配管22と排気圧縮器9とが連通し、排気圧縮器9に排気が取り込まれる。
ステップS8;コンピュータ29は、圧力容器5の現在充填中の容器内圧力Pm0を測定する。
ステップS9;コンピュータ29は、容器内圧力Pm0と容器内目標EGRガス分圧Pmeとを比較する。容器内圧力Pm0が容器内目標EGRガス分圧Pmeに満たない場合(YES)は、排気の充填を継続するために、ステップS8に戻る。容器内圧力Pm0が容器内目標EGRガス分圧Pmeに達している場合(NO)は、新気を取り込むために、ステップS10に進む。
ステップS10;コンピュータ29は、三方弁23をOFFにする。三方弁23がOFFになったことにより、大気と排気圧縮器9とが連通し、排気圧縮器9に新気が取り込まれる。
ステップS11;コンピュータ29は、圧力容器5の現在充填中の容器内圧力Pm0を測定する。
ステップS12;コンピュータ29は、容器内圧力Pm0と容器内目標圧力Pとを比較する。容器内圧力Pm0が容器内目標圧力Pに満たない場合(YES)は、新気の充填を継続するために、ステップS11に戻る。容器内圧力Pm0が容器内目標圧力Pに達している場合(NO)は、充填を終了するために、ステップS13に進む。
ステップS13;コンピュータ29は、圧縮器電磁クラッチ10を断にして排気圧縮器9の駆動軸を車軸7から遮断する。
ステップS14;コンピュータ29は、過渡時の判定のためにアクセル開度αを測定する。
ステップS15;コンピュータ29は、エンジン2の負荷が急激に増加する過渡時であるかどうかを、アクセルの踏み込み速度dα/dtが閾値Aを超えたかどうかにより判定する。踏み込み速度dα/dtが閾値A以下である場合(NO)は、過渡時でないので、ステップS4に戻る。踏み込み速度dα/dtが閾値Aを超えている場合(YES)は、過渡時であるので、ステップS16に進む。
ステップS16;コンピュータ29は、低圧EGRバルブ21及び吸気スロットル26を全閉に固定し、EGR代用手段6の調圧弁24及び放出電磁弁25を全開にする。これにより、圧力容器5に貯留されている高圧の混合ガスが吸気管20に放出され、EGRが代用される。
ここで、エンジン2を制御するエンジン制御コンピュータは、MAF値を測定し、MAF値が目標値となるように低圧EGRバルブ21の開度を制御しようとするので、MAFセンサ(図示せず)が吸気スロットル26の上流に配置されていれば、この制御時点でMAFセンサはMAF値=0と測定するため、エンジン制御コンピュータによる低圧EGRバルブ21の制御がコンピュータ29による制御と干渉することはない。MAFセンサが吸気スロットル26の下流に配置されている場合には、過給制御装置1を優先させるよう、エンジン制御コンピュータによる低圧EGRバルブ21の開度制御を停止し、低圧EGRバルブ21はコンピュータ29の制御による全閉固定とする。なお、ステップS16の状態が維持される時間tは、実験により最適値を決定するとよいが、1秒程度で十分であり、ここではt=1秒とした。
ステップS17;コンピュータ29は、低圧EGRバルブ21及び吸気スロットル26を通常制御(エンジン制御コンピュータによる制御)に戻すと共に、調圧弁24及び放出電磁弁25を全閉にする。
その後、コンピュータ29は、ステップS4に戻る。
過渡時の制御によりEGR代用が実行され、圧力容器5内の混合ガスが消費されたので、再び充填が実行されることになる。
図5に示した制御手順は、図4の制御手順に変形を加えたものである。すなわち、フローチャート中の断点Bにパッチが挿入されている。
ステップS9において容器内圧力Pm0が容器内目標EGRガス分圧Pmeに達している場合(NO)は、手順をパッチに移し、ステップBS1にて圧縮器電磁クラッチ10を断にして排気圧縮器9の駆動軸を車軸7から遮断し、排気の取り込みを停止する。ステップSB2にて、車両が制動時かどうかを判定する。車両の制動時とは、フットブレーキ、排気ブレーキ、エンジンブレーキ、その他の補助ブレーキが作動している状態のことであり、従来からあるセンサやコンピュータの制御ステータスから認識することができる。車両が制動時でない場合(NO)は、ステップSB2へ戻る。車両が制動時である場合(YES)は、ステップSB3にて圧縮器電磁クラッチ10を接にして排気圧縮器9の駆動軸が車軸7から駆動されるようにし、ステップS10に戻る。
この制御手順により、新気を取り込む動作が車両の制動時に限定される。車軸7から排気圧縮器9の駆動力を得て排気を圧縮しつつ車軸7に制動を加えるというエネルギ回生が実現されるため、燃費が向上する。特に、排気圧縮器9を機械圧縮式の容積型圧縮器で構成しておくと、負荷側の圧力が高いときは圧縮に仕事を要するので、車両の制動効果が高い。
本発明を実際のエンジンに適用し、試験を行った。ここでは、圧力容器5の容量を25リットル(dm3)とし、この圧力容器5にゲージ圧7kg/cm2となるよう排気と新気の混合ガスを貯留しておき、エンジン回転速度1400rpmの状態からエンジン回転速度2800rpmへの加速を2.5秒で行った。この加速条件は、図12に示したEGRがかからない領域に相当するものである。
図6に、エンジン回転速度と各気筒における吸気圧力の時間変化を示す。図7に、過給圧(吸気マニフォールド28の内圧)と圧力容器5の積算したガス消費量との時間変化を示す。図示のように、加速開始の初期は圧力容器5からの混合ガス放出により、十分に高い過給圧が得られている。加速が続くと、圧力容器5の混合ガスが徐々に消費されて過給圧は低下していく。
図6、図7の試験結果より、この仕様の圧力容器5であれば、この加速条件におけるEGRを0.7秒程度まかなうことができることが分かる。この仕様では、EGRガス量を圧力容器5内の総ガス量の30%まで設定することが可能である。
圧力容器5の容量を小さくして貯留する圧力を高くすることで混合ガスの量は同じとなるが、加速開始から0.18秒から0.35秒の期間、放出される混合ガスの圧力がエンジン2の許容設定圧を超えるので、好ましくない。また、吸気マニフォールド28の内圧が通常の過給圧の2倍程度となるため、ラバーホースの抜けが懸念され、好ましくない。
次に、圧力容器5の容量を100リットル(dm3)とし、この圧力容器5にゲージ圧5kg/cm2となるよう排気と新気の混合ガスを貯留しておき、前述の同一の加速条件にて、試験を行った。
図8に、エンジン回転速度と各気筒における吸気圧力の時間変化を示す。図9に、過給圧(吸気マニフォールド28の内圧)と圧力容器5の積算したガス消費量との時間変化を示す。前述の試験と同様に、加速開始の初期は圧力容器5からの混合ガス放出により、十分に高い過給圧が得られている。加速が続くと、圧力容器5の混合ガスが徐々に消費されて過給圧は低下していく。
この仕様の圧力容器5であれば、EGRガス量を圧力容器5内の総ガス量の30%〜50%とすることができ、この加速条件におけるEGRを1.2秒程度まかなうことができる。この場合、圧力容器5の貯留圧力は最高でもエンジン2の許容設定圧である160kg/cm2を超えない。
以上の実験のように、対象とするエンジン2の仕様に合わせて圧力容器5の容積と貯留圧力とEGRガス量(比率)を選定することができる。図8、図9の実験では、EGRガス比率は40%とした。
1 過給制御装置
2 エンジン
3 過給器
4 EGR手段
5 圧力容器
6 EGR代用手段
7 車軸
8 歯車
9 排気圧縮器
10 圧縮器電磁クラッチ
11 切替手段
12 排気マニフォールド
13 高圧排気管
14 タービン
15 低圧排気管
16 DPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)
17 NOx触媒
18 低圧EGR配管
19 EGRクーラ
20 吸気管
21 低圧EGRバルブ
22 EGR分岐配管
23 三方弁
24 調圧弁
25 放出電磁弁
26 吸気スロットル
27 コンプレッサ
28 吸気マニフォールド
29 コンピュータ
30 排気分岐管
31 EGRクーラ

Claims (7)

  1. エンジンからの排気で駆動される過給器により前記エンジンに吸気を圧縮供給すると共に排気を吸気中に還流させるEGRを行う際の過給制御方法であって、
    前記エンジンの負荷が安定している安定時に排気を圧力容器に高圧で貯留しておき、
    前記エンジンの負荷が急激に増加する過渡時に前記圧力容器に貯留されている排気を放出して前記EGRに代用することを特徴とする過給制御方法。
  2. 前記圧力容器に、排気と新気を混合して貯留しておくことを特徴とする請求項1記載の過給制御方法。
  3. 前記過渡時とは、アクセルの踏み込み速度が所定の閾値を超えたときであることを特徴とする請求項1又は2記載の過給制御方法。
  4. エンジンからの排気で駆動されて前記エンジンに吸気を圧縮供給する過給器と、排気を吸気中に還流させるEGR手段とを備えた過給制御装置において、
    排気を高圧で貯留する圧力容器と、
    前記圧力容器から放出される排気を前記EGRに代用するEGR代用手段とを備えたことを特徴とする過給制御装置。
  5. 車軸から歯車を介して駆動され、前記エンジンからの排気を高圧にして前記圧力容器に充填する排気圧縮器を備えたことを特徴とする請求項4記載の過給制御装置。
  6. 前記エンジンからの排気と新気とを選択的に切り替えて前記排気圧縮器に供給する切替手段を備え、前記切替手段の切り替えにより前記圧力容器内に充填する排気と新気の比率が調節可能であることを特徴とする請求項5記載の過給制御装置。
  7. 前記排気圧縮器は、車両の制動時に新気を前記圧力容器に充填することを特徴とする請求項6記載の過給制御装置。
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