JP6200150B2 - 遠隔玉外し装置 - Google Patents

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Description

本発明は遠隔玉外し装置に関するものであり、例えば海象条件の厳しい海中に重量構造物を設置するようなときに、海中に人が潜らなくても遠隔操作でワイヤーロープを重量構造物から安全に取り外すことができるようにした遠隔玉外し装置に関するものである。
従来、防波堤工事や人工漁礁などを設置する作業は、クレーンのワイヤーロープに吊り枠を吊すとともに、この吊り枠に設けられたシャックルに重量構造物を吊す玉掛け用ワイヤーロープを掛止めし、クレーンのワイヤーロープと吊り枠と玉掛け用ワイヤーロープとで、重量構造物を必要な高さまで吊り上げ、設置目標地点まで運んだ後、海底に沈める。その後、潜水士による人力によりワイヤーロープを外す玉外し作業を行う重量構造物の沈設手法が広く用いられている。この潜水士が行う一連の水中作業は、吊荷の近傍での危険作業であり、無人化による安全性の向上が求められている。
そこで、上記対策として、起重機船のクレーンのワイヤーロープに、いわゆるオートリリースフックを取り付けて重量構造物を吊り込み、この重量構造物を着底させることによりワイヤーロープの荷重を抜き、オートリリースフックを自動解放して重量構造物の沈設を行う手法が提案されている。
この手法では、フックから荷重が抜けると作業者の意思と関係なく自動的にロックが解除されるため、重量構造物が着底する前に何らかの理由で荷重が抜けると、玉掛け用ワイヤーロープが外れて重量構造物が落下するという問題点がある。特に、海象条件の厳しい箇所で海中に重量構造物を沈設する海上工事では、荒天時などに船が大きく上下に動揺し、その影響で吊している重量構造物も一緒に上下に動揺すると、重量構造物が着底する前にフックから重量構造物の荷重が抜け、フックから玉掛け用ワイヤーロープが外れ、重量構造物が落下する危険性があった。
また、起重機船のクレーンのワイヤーロープの先端に吊り枠を取り付け、その吊り枠に、複数のシャックルと、先端部にリリースフックを備えて基端部が前記シャックルの一つに吊り下げられる超音波作動式切り離し装置と、別のシャックルに一端が吊り下げられ他端部が前記超音波作動式切り離し装置のリリースフックに連結される玉掛け用のワイヤーロープと、トランスポンダー発信器とを設けてなる自動玉外し装置も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の自動玉外し装置は、重量構造物の設置目標地点への着底を確認したら、トランスポンダー発信器から超音波作動式切り離し装置に超音波信号を送り、その超音波作動式切り離し装置を作動させてリリースフックを解放させる。また、このリリースフックの解放により重量構造物に玉掛けされた玉掛け用のワイヤーロープの他端部側の連結を解いて吊り枠から解放し、その重量構造物を海底に沈設させるものである。
特開平2010−229656号公報。
特許文献1記載の発明における超音波作動式切り離し装置は、トランスポンダー発信器と超音波作動式切り離し装置との間の信号のやり取りは超音波信号を使用して無線で行われているが、無線方式の場合、間に障害物があると電波が届きにくく、使用できるシチュエーションが限られてくる。例えば、防波堤の内側に起重機船を設置し、堤防の沖側に重量構造物を据え付ける場合などでは、工夫が必要だと考えられる。
また、作業者が海中に投入する超音波作動式切り離し装置内には、無線による制御信号を送受信するための電気制御回路及び電源、さらに切り離し装置を作動させるための動力源を配置させているので、大深度での稼働に対応させるためには装置が大掛かりになりやすく、またより高度な防水構造を必要とするため装置全体のコストが高くなる問題点があった。
そこで、作業者と重量構造物との間に存在する障害物の有無や深度に影響されることなく、重量構造物を設置目標地点に設置することが可能な遠隔玉外し装置とするために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、クレーンにより重量構造物を吊り下げる際に用いられる遠隔玉外し装置であって、前記クレーンにより吊り下げられるフレームと、前記フレームの下面の略中央に取り付けられ、前記重量構造物を吊り下げる玉掛け用ワイヤーロープが掛け止めされる玉掛け位置及び前記玉掛け用ワイヤーロープの掛け止めが外される玉外し位置の何れか一方に択一的に切り換えられる可動ピンと該可動ピンを挿入係合する係合孔を備えた係合片とを有する玉掛け・玉外し手段と、シリンダーチューブと該シリンダーチューブから進退出して前記可動ピンの位置切り換え操作を行うロッドとを有する油圧シリンダーと、を備え、前記フレームは、前記玉掛け用ワイヤーロープの一端が掛け止めされるシャックルを取り付けられ、前記フレームの下面の周縁に互いに等間隔に離間して設けられて前記重量構造物の数点吊りに対応可能な複数のシャックル取付部を備えている遠隔玉外し装置を提供する。
この構成によれば、玉掛け位置に切り換え配置されている可動ピンに玉掛け用ワイヤーロープを掛け止め、その玉掛け用ワイヤーロープで重量構造物を吊り下げて設置目標地点まで移動させ、設置目標地点に到達したら油圧ホースを通して作動油を油圧シリンダーに送り、その油圧シリンダーを遠隔操作して可動ピンを玉外し位置に切り換え、玉掛け用ワイヤーロープを可動ピンから外すと、その玉掛け用ワイヤーロープの掛け止めが解かれ、その重量構造物を設置目標地点に設置することができる。したがって、従来行っていた、水中作業の無人化を可能にすると共に、操作者の意志で油圧シリンダーを操作して玉外し作業が行える。また、作動原理を油圧とすることで、操作の制御と動力の供給を同時に行うことができるため、電気回路などを使用する構造の場合のように高防水性能を要求されるようなこともなく、コストを低減できる簡易構造の遠隔玉外し装置の実現が可能になる。また、油圧ホースの長さを調整することにより、簡便に大深度への対応を可能とすることができる。さらに、玉掛け用ワイヤーロープの一端側をシャックルに掛け止め、かつ他端側を可動ピンに取り外し可能に掛け止めた状態にして、その玉掛け用ワイヤーロープで重量構造物を吊り下げ、設置目標地点に到達したら油圧シリンダーを遠隔操作し、可動ピンを玉外し位置に切り換えさせて他端側の掛け止めを外すと、玉掛け用ワイヤーロープの掛け止めが解かれる。また、クレーンでフレームを吊り上げると、重量構造物は設置目標地点に残し、フレームと玉掛け用ワイヤーロープも吊り上げられて回収される。そして、シャックル取付部を複数個設け、そのシャックル取付部にシャックルを個々に取り付けた場合では、複数本の玉掛け用ワイヤーロープの一端側をシャックルに固定するように使用して、重量構造物の数点吊りを行うこともできる。
請求項2記載の発明は、請求項2記載の構成において、前記油圧シリンダーは、前記フレームの上面側に設けられ、上記玉掛け・玉外し手段は、前記フレームの下面側に設けられ、前記油圧シリンダーの前記ロッドと前記玉掛け・玉外し手段の上記可動ピンは連動してスライド可能に結合されている遠隔玉外し装置を提供する。
この構成によれば、フレームを挟んでそれぞれ、フレームの上側に油圧シリンダー、下側に玉掛け・玉外し手段を設けることにより、そのフレームの横方向(水平方向)の大きさを小さくして、装置のコンパクト化を可能にする。
請求項記載の発明は、請求項1又は2記載の構成において、前記玉掛け・玉外し手段は、複数の前記係合片を互いに離間させた状態で前記フレームの下面より各々垂下して設け、前記可動ピンは、前記複数の係合片の設置位置毎に停止可能である遠隔玉外し装置を提供する。
この構成によれば、複数本の玉掛け用ワイヤーロープを使用して重量構造物を数点吊りするような場合、可動ピンを複数の係合片が設置されている位置毎に順に停止させると、複数本の玉掛け用ワイヤーロープの連結解除を一度には行わず、例えば潜水士などの合図を得るなどして重量構造物の状態などを確認しながら、係合片の位置毎に連結を解除することができる。
請求項記載の発明は、請求項1乃至のいずれか1項記載の構成において、上記油圧シリンダーは、油圧ユニットからの制御により前記ロッドの位置を切り換え、前記油圧ユニットは、前記油圧シリンダーの前記ロッドが退避側のストロークエンドまでスライドしたことを検出する検出手段を有してなる遠隔玉外し装置を提供する。
この構成によれば、検出手段による検出信号により、ロッドが退避側のストロークエンドまで到達したことが検出されると、この信号から可動ピンが玉外し位置にスライド切り換えされたことを確認できる。そして、確認が出来たらクレーンでフレームを吊り上げると、重量構造物を設置目標地点に残し、かつ玉掛け用ワイヤーロープとフレームを共に吊り上げて回収できる。
請求項1記載の発明は、重量構造物を海中に設置するような場合でも、重量構造物が設置目標地点に移動された際、人が海中に潜らなくても遠隔操作で油圧シリンダーを操作し、可動ピンによるワイヤーロープの掛け止めを安全かつ確実に外すことができる。このように遠隔操作で、重量構造物からワイヤーロープを安全かつ確実に抜き取って外すことができるので、水中作業の無人化が可能になる。また、操作者の意志で油圧シリンダーを操作して玉外し操作を行うことができるので、作業の安全性がより一層向上する。さらに、海中に投入される部分には、アクチュエータとして油圧シリンダーを搭載させ、電気で駆動されて高防水性能を要求されるようなアクチュエータを搭載していないので、安全性の向上が図れるとともに、構造が簡易化され、コストを下げて安価に提供することができる。さらに、可動ピンによる玉掛け用ワイヤーロープの他端側の掛け止めを解き、その後、クレーンでフレームを吊り上げると、重量構造物を設置目標地点に残し、玉掛け用ワイヤーロープも同時に吊り上げて回収することができるので、作業性の向上が期待できる。さらに、シャックル取付部を複数個設けた場合では、複数本の玉掛け用ワイヤーロープを使用して重量構造物の数点吊りを簡単に行うことができる効果が期待できる。
請求項2記載の発明はフレームの横方向(水平方向)の大きさを小さくすることができるので、請求項1の発明の効果に加えて、コンパクトな装置を実現できるという効果が期待できる。
請求項記載の発明は、複数本の玉掛け用ワイヤーロープを使用して重量構造物を数点吊りするような場合に、重量構造物の状態などを確認しながら複数本の玉掛け用ワイヤーロープの連結を段階的に外すことができるので、請求項1又は2の発明の効果に加えて、より安全に作業を進めることができる効果が期待できる。
請求項記載の発明は、ロッドが退避側のストロークエンドに到達したことを確認したら、クレーンでフレームを吊り上げて玉掛け用ワイヤーロープも同時に回収することができるので、請求項1乃至のいずれか1の発明の効果に加えて、さらに作業性が向上する効果が期待できる。
本発明の実施の形態に係る遠隔玉外し装置を適用した重量構造物沈設システムの概略構成図。 図1に示される遠隔玉外し装置単体の斜視図であり、(a)は上面側より見た図、(b)は下面側より見た図。 図1に示される遠隔玉外し装置単体の平面図。 図1に示される遠隔玉外し装置単体を図3の矢印A方向より見た側面図。 図1に示される遠隔玉外し装置単体の下面図。 図1に示される遠隔玉外し装置単体を図5の矢印B方向より見た側面図。 1点吊り態様で使用している同上遠隔玉外し装置の動作説明図で、(a)は下面図、(b)は玉掛け用ワイヤーロープ連結時の動作説明図、(c)は玉掛け用ワイヤーロープ解放時の動作説明図。 別の1点吊り態様で使用している同上遠隔玉外し装置の動作説明図で、(a)は下面図、(b)は玉掛け用ワイヤーロープ連結時の動作説明図、(c)は玉掛け用ワイヤーロープ解放時の動作説明図。 2点吊り態様で使用している同上遠隔玉外し装置の動作説明図で、(a)は下面図、(b)は玉掛け用ワイヤーロープ連結時の動作説明図、(c)は玉掛け用ワイヤーロープ解放時の動作説明図。 3点吊り態様で使用している同上遠隔玉外し装置の動作説明図で、(a)は下面図、(b)は玉掛け用ワイヤーロープ連結時の動作説明図、(c)は玉掛け用ワイヤーロープ解放時の動作説明図。 4点吊り態様で使用している同上遠隔玉外し装置の動作説明図で、(a)は下面図、(b)は玉掛け用ワイヤーロープ連結時の動作説明図、(c)は玉掛け用ワイヤーロープ解放時の動作説明図。 同上遠隔玉外し装置の一変形例を示す斜視図。 図12に示す遠隔玉外し装置の側面図。
本発明は、作業者と重量構造物との間に存在する障害物の有無に影響されることなく、重量構造物を設置目標地点に設置することが可能な遠隔玉外し装置を提供するという目的を達成するために、クレーンにより重量構造物を吊り下げる際に用いられる遠隔玉外し装置であって、前記クレーンにより吊り下げられるフレームと、前記フレームの下面の略中央に取り付けられ、前記重量構造物を吊り下げる玉掛け用ワイヤーロープが掛け止めされる玉掛け位置及び前記玉掛け用ワイヤーロープの掛け止めが外される玉外し位置の何れか一方に択一的に切り換えられる可動ピンと該可動ピンを挿入係合する係合孔を備えた係合片とを有する玉掛け・玉外し手段と、シリンダーチューブと該シリンダーチューブから進退出して前記可動ピンの位置切り換え操作を行うロッドとを有する油圧シリンダーと、を備え、前記フレームは、前記玉掛け用ワイヤーロープの一端が掛け止めされるシャックルを取り付けられ、前記フレームの下面の周縁に互いに等間隔に離間して設けられて前記重量構造物の数点吊りに対応可能な複数のシャックル取付部を備えていることにより実現した。
以下、本発明の実施形態による遠隔玉外し装置の実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る遠隔玉外し装置を適用した重量構造物沈設システムの概略構成図である。この重量構造物沈設システムは、作業者により操作されるクレーンのワイヤーロープ(図示せず)に取り付けられて、重量構造物100を吊り下げる遠隔玉外し装置11と、この遠隔玉外し装置11の油圧シリンダー18の動作をコントロールする油圧ユニットとしての油圧制御装置12とを備えている。その遠隔玉外し装置11と油圧制御装置12の間は可撓性を有した油圧ホース13で連結されている。そして、遠隔玉外し装置11の玉掛け・玉外し操作は、油圧制御装置12のコントロール盤14aまたはリモートコントロールスイッチ14b上に設けられている所定のスイッチを作業者の意志で操作し、油圧制御装置12から遠隔玉外し装置11に供給される作動油(油圧)を制御することにより、作業者の意志で遠隔操作できるように構成されている。
この重量構造物沈設システムでは、例えば図1に示しているように、2本の玉掛け用のワイヤーロープ15,15をそれぞれ、重量構造物100を吊り下げ可能な部分に回して該重量構造物100に取り付けるとともに、その玉掛け用ワイヤーロープ15,15の一端側の玉部15aを遠隔玉外し装置11にそれぞれシャックル102を介して掛け止めするとともに、他端側の玉部15aを後述する可動ピン23に玉掛けし、その遠隔玉外し装置11をクレーンで玉掛け用ワイヤーロープ15,15及び重量構造物100と共に吊り上げて移動させると、重量構造物100を設置目標地点まで運ぶことができる。
また、設置目標地点まで重量構造物100が運ばれたら、玉掛け用ワイヤーロープ15,15の片側の玉部15aを遠隔玉外し装置11の可動ピン23からから外し、その後、クレーンで遠隔玉外し装置11を吊り上げると、重量構造物100を設置目標地点に残し、玉掛け用ワイヤーロープ15,15も遠隔玉外し装置11と共に吊り上げて回収することができるように構成されている。
次に、遠隔玉外し装置11の細部構造を図2乃至図6を用いて更に説明する。同図において、遠隔玉外し装置11は、フレーム16と、玉掛け・玉外し手段17と、アクチュエータとしての油圧シリンダー18等により構成されている。
上記フレーム16は、図2(a)、図3、図5に示すように、中空の環状体として形成されている帯環状体部16aと、この環状体部16aの上面を大きく塞ぐようにして該環状体16aに固定して設けられた平面視円板状の上板部16bと、環状体部16aの下面を大きく塞ぐようにして該環状体16aに固定して設けられた平面視円板状の下板部16cとを備え、全体として概略低背形の円板体として形成されている。その上板部16b及び下板部16cにはそれぞれ、互いに対応した位置に4個の扇形をした開口19が放射状に設けられている。
また、前記上板部16bの上面外周側には、隣り合う開口19と開口19の間に各々位置して、取付孔20aを有する4個のシャックル取付片20が上方向に突出して設けられている。
一方、前記下板部16cの下面外周側には、同じく隣り合う開口19と開口19の間に各々位置して設けられた取付孔21aを有する4個のシャックル取付片21と、これら4個のシャックル取付片21の中の2つのシャックル取付片21と並置して設けられた、同じく取付孔22aを有する2つのシャックル取付片22が、それぞれ下方向に突出して設けられている。これらシャックル取付片20,21,22は上板部16b及び下板部16cに溶接等により各々固定されており、その取付孔20a,21a,22aにはシャックル102(図1,図9,図10,図11に示す)が各々取り付け可能になっている。また、下板部16cの下面外周側には、その下面にパイプ状をした4つの脚31が垂設されている。この4つの脚31の長さは、後述する玉掛け・玉外し手段17が下板部16cの下面から下側に突出している量よりも大きく形成されており、遠隔玉外し装置11を地面に置いたときに玉掛け・玉外し手段17が地面に触れないようにしている。
前記玉掛け・玉外し手段17は、可動ピン23と、この可動ピン23をスライド自在に保持する3枚の係合片24a,24b,24c等により構成されており、これらは下板部16cの下面に垂設されている。
その3枚の係合片24a,24b,24cは、図2(b)及び図5に示すように、下板部16cの下面側の略中心に係合片24bを配置し、その前後に係合片24a、24cを係合片24bと面対向させ、かつ各係合片24a,24b,24cの間に所定の隙間を設けて、一列に並んだ状態にして配設されている。また、各係合片24a,24b,24cには、前記可動ピン23がスライド係合されるガイド孔を兼ねた係合孔25が、互いに対応した位置に各々形成されている。
そして、これら係合片24a,24b,24cの各係合孔25には、可動ピン23が共通に係合されて、下板部16cの下面と平行に移動するようにして保持されている。また、可動ピン23の一端側(係合片24a側)には、連結部材26の一端(下端)が一体移動可能に固定されている。なお、連結片26の他端は、下板部16c及び上板部16bの各開口19を貫通して、上板部16bの上面側よりも突出されている。
前記油圧シリンダー18は、シリンダーチューブ27と、該シリンダーチューブ27から進退出して前記可動ピン23の位置を切り換え操作するためのロッド28等により構成されており、これらは前記上板部16bの上面に前記可動ピン23と平行に横たえられた状態、すなわち可動ピン23と上下で対応する位置に配設されている。そして、図1及び図2(a)に示すように、シリンダーチューブ27は、前記上板部16bの上面にブラケット30を介して固定されている。一方、このシリンダーチューブ27から進退出する前記ロッド28は、前記可動ピン23に取り付けられた連結部材26の他端(上端)と対応し、かつ、先端が連結部材26の他端と枢軸29を介してリンク結合されている。このリンク結合により、油圧シリンダー18のロッド28のスライド操作が可動ピン23に伝えられ、その可動ピン23の位置を切り換えできるようになっている。
なお、図1及び図2(a)に示すように、前記シリンダーチューブ27の側面には、油圧制御装置12に繋がる油圧ホース13が接続されている。シリンダーチューブ27は、油圧制御装置12から油圧ホース13内を通して送られて来る作動油(油圧)によりロッド28を進退出できるようになっており、油圧制御装置12側で作動油圧の付与量及び向きを制御することにより、全ストローク範囲内において途中の位置で停止させる、いわゆるロッド28をその途中毎に、段階的に停止させることができる構成となっている。
また、ロッド28が進退出するとき、連結部材26とロッド28のリンク結合によって可動ピン23も下板部16cの下面に沿って移動、すなわち前記係合片24a,24b,24cの係合孔25内を順に移動する。
そして、この可動ピン23の移動は、前記ロッド28の段階的な移動に関係づけられており、またロッド28の移動は、可動ピン23の先端部分が係合片24aの係合孔25内に退避された状態の位置(以下、この位置を「全玉外しエンド」という)と、可動ピン23が係合片24aの可動ピン係合孔25を貫通して、その先端部分が係合片24bの係合孔25内に挿入係合された状態の位置(以下、この位置を「第1玉掛けエンド」という)と、可動ピン23が係合片24aの可動ピン係合孔25及び係合片24bの可動ピン係合孔25を貫通して、その先端部分が係合片24cの係合孔25内に挿入係合された状態の位置(以下、この位置を「第2玉掛けエンド」という)、でそれぞれ停止できるようになっている。
なお、以下の説明では、(1)可動ピン23の先端部分が「全玉外しエンド」に配置されているとき、可動ピン23は「全玉外し位置」にあると言い、(2)可動ピン23の先端部分が「第1玉掛けエンド」に配置されているとき、可動ピン23は「第1玉掛け位置」にあると言い、(3)可動ピン23の先端部分が「第2玉掛けエンド」に配置されているとき、可動ピン23は「第2玉掛け位置」にあると言う。
また、油圧シリンダー18におけるロッド28の停止は、前記油圧制御装置12内に設けられている検出手段からの検出信号、すなわち油圧シリンダー18におけるロッド28のスライド移動が「全玉外しエンド」、「第1玉掛けエンド」、「第2玉掛けエンド」にそれぞれ到達した際に出力される、例えばストローク監視センサーの信号に基づいて正確に行われる。
なお、油圧制御装置12のコントロール盤14には、ロッド28が上記「全玉外しエンド」、「第1玉掛けエンド」、「第2玉掛けエンド」の各位置に到達したのを確認するための表示灯を設けており、同時に位置を音声で知らせる音声発生手段を設けてもよい。
図7乃至図11は、本発明に係る遠隔玉外し装置11の動作説明図である。この遠隔玉外し装置11では、重量構造物100を色々な方法で吊り下げて設置目標地点まで運び、重量構造部100を残して遠隔玉外し装置11を回収できる。以下、その幾つかの手法を説明する。なお、遠隔玉外し装置11は、フレーム16の上板部16bの上面に設けられているシャックル取付片20aに、図示しないシャックルを取り付け、このシャックルに図示しないワイヤーロープを連結させてクレーンで吊り、設置目標地点まで運ぶことができるようになっている。
図7は、1本の玉掛け用ワイヤーロープ15の中間部分を、重量構造物100を吊り下げ可能な中空部分に通すとともに、その玉掛け用ワイヤーロープ15の両端側に設けられている玉部15a,15aをそれぞれ遠隔玉外し装置11の可動ピン23に玉掛けする。そして、この遠隔玉外し装置11を玉掛け用ワイヤーロープ15及び重量構造物100と共にクレーンで吊り、重量構造物100を1点吊りした状態で設置目標地点まで運ぶようにしたものである。
この場合、玉掛け用ワイヤーロープ15を重量構造部100にセットするのに先立ち、作業者がコントロール盤(またはリモートコントロールスイッチ。以下、同じ。)に設けられている所定のスイッチを操作し、該油圧制御装置12から油圧シリンダー18に作動油を送る油圧操作、すなわち遠隔操作を行い、可動ピン23の位置を該可動ピン23の先端部分が「玉外しエンド」に退避した状態に切り換える。可動ピン23の先端部分が「玉外しエンド」に退避されたら、玉掛け用ワイヤーロープ15の玉部15a,15aをそれぞれ、係合片24aと係合片24bの間及び係合片24bと係合片24cの間に配置し、その後、可動ピン23の先端部分が「第2玉掛けエンド」に配置されるように、作業者が再びコントロール盤の所定のスイッチを操作する。これにより、図7(a),(b)に示すように、玉掛け用ワイヤーロープ15の両玉部15a,15aが可動ピン23に各々玉掛けされる。
そして、この状態でクレーンのワイヤーロープを巻き上げ、遠隔玉外し装置11をクレーンで吊り上げると、重量構造物100も玉掛け用ワイヤーロープ15,15と共に吊り上げられ、この吊り上げた重量構造物100を設置目標地点まで運ぶことができる。
また、重量構造物100が設置目標地点まで移動されたら、作業者がコントロール盤の所定のスイッチを操作し、油圧制御装置12から油圧シリンダー18に作動油を送る油圧操作を行い、油圧シリンダー18のロッド28をスライドさせて、可動ピン23の位置を該可動ピン23の先端部分が「第1玉掛けエンド」に配置された状態に切り換える。これにより、可動ピン23に「第1玉掛け位置」で玉掛けされている玉部15aは可動ピン23に玉掛けされた状態が保たれるが、「第2玉掛け位置」で玉掛けされていた玉部15aは可動ピン23から外される。
次いで、再び遠隔玉外し装置11をクレーンで吊り上げると、図7(c)に示すように、「第1玉掛け位置」で玉部15aが可動ピン23に玉掛けされている玉掛け用ワイヤーロープ15の一端側は、その可動ピン23に連結されたままであり、また、他端側の玉部15aは可動ピン23から外れているので、重量構造物100を設置目標地点に残したまま、遠隔玉外し装置11と玉掛け用ワイヤーロープ15が一緒に吊り上げられて回収される。
図8は、1本の玉掛け用ワイヤーロープ15の一端(下端)側を、重量構造物100に設けたリング状の吊し部材101の環部分に通して該重量構造物100に取り付けるとともに、その玉掛け用ワイヤーロープ15の他端(上端)側に設けられている玉部15aを遠隔玉外し装置11の可動ピン23に玉掛けする。そして、この遠隔玉外し装置11をクレーンで玉掛け用ワイヤーロープ15及び重量構造物100と共に吊り上げて移動させ、重量構造物100を1点吊りした状態で設置目標地点まで運ぶようにしたものである。
この場合、玉掛け用ワイヤーロープ15を重量構造部100にセットするのに先立ち、作業者がコントロール盤の所定のスイッチを操作し、油圧制御装置12から油圧シリンダー18に作動油を送り、該油圧シリンダー18のロッド28をスライドさせて、可動ピン23の位置を該可動ピン23の先端部分が「第1玉掛けエンド」に退避した状態に切り換える。
可動ピン23の先端部分が「第1玉掛けエンド」に退避されたら、この状態で、玉掛け用のワイヤーロープ15の玉部15aを係合片24bと係合片24cの間に配置し、その後、可動ピン23の先端部分が「第2玉掛けエンド」に配置されるように、作業者がコントロール盤の所定のスイッチを操作する。これにより、図8(a),(b)に示すように、玉掛け用のワイヤーロープ15の玉部15aが可動ピン23に玉掛けされる。
そして、この状態でクレーンのワイヤーロープを巻き上げ、遠隔玉外し装置11をクレーンで吊り上げると、重量構造物100も玉掛け用のワイヤーロープ15と共に吊り上げられ、この吊り上げた重量構造物100を設置目標地点まで運ぶことができる。
また、重量構造物100が設置目標地点まで移動されたら、作業者がコントロール盤の所定のスイッチを操作し、油圧制御装置12から油圧シリンダー18に作動油を送り、該油圧シリンダー18のロッド28をスライドさせて、可動ピン23の位置を該可動ピン23の先端部分が「第1玉掛けエンド」に配置された状態に切り換える。これにより、図8(c)に示すように、玉掛け用のワイヤーロープ15の上端側の玉部15aが可動ピン23から外される。
次いで、再び遠隔玉外し装置11をクレーンで吊り上げると、遠隔玉外し装置11は、玉掛け用ワイヤーロープ15と重量構造物100を設置目標地点に残したまま吊り上げられて回収される。
図9は、2本の玉掛け用ワイヤーロープ15,15の中間部分をそれぞれ、重量構造物100を吊り下げ可能な異なる箇所の環部分に通すとともに、その各玉掛け用ワイヤーロープ15,15の両端側に各々設けられている玉部15aの一方をシャックル取付片21に取り付けられたシャックル102に固定し、他方を遠隔玉外し装置11の可動ピン23に玉掛けする。そして、この遠隔玉外し装置11をクレーンで玉掛け用ワイヤーロープ15,15及び重量構造物100と共に吊り上げて移動させ、重量構造物100を2点吊りした状態で設置目標地点まで運ぶようにしたものである。
また、玉掛け用ワイヤーロープ15,15を重量構造部100にセットするのに先立ち、作業者がコントロール盤の所定のスイッチを操作し、油圧制御装置12から油圧シリンダー18に作動油を送り、該油圧シリンダー18のロッド28をスライドさせて、可動ピン23の位置を該可動ピン23の先端部分が「玉外しエンド」に退避した状態に切り換える。
可動ピン23の先端部分が「玉外しエンド」に退避されたら、玉掛け用ワイヤーロープ15,15の一方側の玉部15a,15aをそれぞれ、係合片24aと係合片24bの間及び係合片24bと係合片24cの間に各々配置し、その後、可動ピン23の先端部分が「第2玉掛けエンド」に配置されるように、作業者がコントロール盤の所定のスイッチを操作する。これにより、図9(a),(b)に示すように、玉掛け用ワイヤーロープ15,15の各両玉部15aの一方がシャックル取付片21に取り付けられ、他方が可動ピン23に各々玉掛けされる。
そして、この状態でクレーンのワイヤーロープを巻き上げ、遠隔玉外し装置11をクレーンで吊り上げると、重量構造物100も玉掛け用ワイヤーロープ15,15と共に吊り上げられ、この吊り上げた重量構造物100を設置目標地点まで運ぶことができる。
また、重量構造物100が設置目標地点まで移動されたら、作業者がコントロール盤の所定のスイッチを操作し、油圧制御装置12から油圧シリンダー18に作動油を送り、油圧シリンダー18のロッド28をスライド操作させて、可動ピン23の先端部分が「玉外しエンド」に配置された状態に切り換える。これにより、可動ピン23に「第1玉掛け位置」及び「第2玉掛け位置」で玉掛けされている玉部15a,15aは可動ピン23から各々外される。
次いで、再び遠隔玉外し装置11をクレーンで吊り上げると、図9(c)に示すように、玉掛け用ワイヤーロープ15,15の一端側の玉部15aはシャックル取付片21に取り付けられたシャックル102に固定されたままであり、また、他端側の玉部15aは可動ピン23から外れているので、重量構造物100を設置目標地点に残したまま、遠隔玉外し装置11と玉掛け用ワイヤーロープ15,15が一緒に吊り上げられて回収される。
図10は、3本の玉掛け用ワイヤーロープ15,15,15の中間部分をそれぞれ、重量構造物100を吊り下げ可能な異なる箇所の環部分に通すとともに、その各玉掛け用ワイヤーロープ15,15,15の両端側に各々設けられている玉部15aの一方をシャックル取付片21,22に取り付けたシャックル102に固定し、他方を遠隔玉外し装置11の可動ピン23に玉掛けする。そして、この遠隔玉外し装置11をクレーンで玉掛け用ワイヤーロープ15,15,15及び重量構造物100と共に吊り上げて移動させ、重量構造物100を3点吊りした状態で設置目標地点まで運ぶようにしたものである。なお、使用するシャックル取付片21,22の位置は、重量構造物100のバランスを考えて、遠隔玉外し装置11ができる限り水平になる位置のシャックル取付片21,22が選択される。
また、玉掛け用ワイヤーロープ15,15,15を重量構造部100にセットするのに先立ち、作業者がコントロール盤の所定のスイッチを操作し、油圧制御装置12から油圧シリンダー18に作動油を送り、該油圧シリンダー18のロッド28をスライドさせて、可動ピン23の位置を該可動ピン23の先端部分が「玉外しエンド」に退避した状態となる位置に切り換える。
可動ピン23の先端部分が「玉外しエンド」に退避されたら、玉掛け用ワイヤーロープ15,15,15の一方側の玉部15a,15a,15aをそれぞれ、係合片24aと係合片24bの間及び係合片24bと係合片24cの間に各々配置し、その後、可動ピン23の先端部分が「第2玉掛けエンド」に配置されるように、作業者がコントロール盤の所定のスイッチを操作する。これにより、図10(a),(b)に示すように、玉掛け用ワイヤーロープ15,15,15の各両玉部15aの一方がシャックル取付片21,22に取り付けられ、他方が可動ピン23に各々玉掛けされる。
そして、この状態でクレーンのワイヤーロープを巻き上げ、遠隔玉外し装置11をクレーンで吊り上げると、重量構造物100も玉掛け用ワイヤーロープ15,15,15と共に吊り上げられ、この吊り上げた重量構造物100を設置目標地点まで運ぶことができる。
また、重量構造物100が設置目標地点まで移動されたら、作業者がコントロール盤の所定のスイッチを操作し、油圧制御装置12から油圧シリンダー18に作動油を送り、油圧シリンダー18のロッド28をスライドさせて、可動ピン23の先端部分が「玉外しエンド」に配置された状態に切り換える。これにより、可動ピン23に「第1玉掛け位置」及び「第2玉掛け位置」で各々玉掛けされている玉部15aは可動ピン23から外される。
次いで、再び遠隔玉外し装置11をクレーンで吊り上げると、図10(c)に示すように、玉掛け用ワイヤーロープ15,15,15の一端側の玉部15aは、シャックル取付片21,22に取り付けられたシャックル102に固定されたままであり、また、他端側の玉部15aは可動ピン23から外れているので、重量構造物100を設置目標地点に残したまま、遠隔玉外し装置11と玉掛け用ワイヤーロープ15,15,15が一緒に吊り上げられて回収される。
図11は、4本の玉掛け用ワイヤーロープ15,15,15,15の中間部分をそれぞれ、四角形状をした重量構造物200の上面角部4箇所に各々設けられたリング状の吊し部材103の環部分に通すとともに、その各玉掛け用ワイヤーロープ15,15,15,15の両端側に各々設けられている玉部15aの一方をシャックル取付片21に取り付けたシャックル102に固定し、他方を遠隔玉外し装置11の可動ピン23に玉掛けする。そして、この遠隔玉外し装置11をクレーンで玉掛け用ワイヤーロープ15,15,15,15及び重量構造物200と共に吊り上げて移動させ、重量構造物200を4点吊りした状態で設置目標地点まで運ぶようにしたものである。
また、玉掛け用ワイヤーロープ15,15,15,15を重量構造部200にセットするのに先立ち、作業者がコントロール盤の所定のスイッチを操作し、油圧制御装置12から油圧シリンダー18に作動油を送り、該油圧シリンダー18のロッド28をスライドさせて、可動ピン23の位置を該可動ピン23の先端部分が「玉外しエンド」に退避した状態に切り換える。
可動ピン23の先端部分が「玉外しエンド」に退避されたら、玉掛け用ワイヤーロープ15,15,15,15の一方側の玉部15a,15a,15a,15aをそれぞれ、係合片24aと係合片24bの間及び係合片24bと係合片24cの間に配置し、その後、可動ピン23の先端部分が「第2玉掛けエンド」に配置されるように、作業者がコントロール盤の所定のスイッチを操作する。これにより、図11(a),(b)に示すように、玉掛け用ワイヤーロープ15,15,15の各両玉部15aの一方がシャックル取付片21に取り付けられ、他方が可動ピン23に各々玉掛けされる。
そして、この状態でクレーンのワイヤーロープを巻き上げ、遠隔玉外し装置11をクレーンで吊り上げると、重量構造物200も玉掛け用ワイヤーロープ15,15,15,15と共に吊り上げられ、この吊り上げた重量構造物200を設置目標地点まで運ぶことができる。
また、重量構造物200を設置目標地点まで移動されたら、作業者がコントロール盤の所定のスイッチを操作し、油圧制御装置12から油圧シリンダー18に作動油を送り、該油圧シリンダー18のロッド28をスライドさせて、可動ピン23の先端部分が「玉外しエンド」に配置された状態に切り換える。これにより、可動ピン23に「第1玉掛け位置」及び「第2玉掛け位置」で玉掛けされている玉部15aは可動ピン23から外される。
次いで、再び遠隔玉外し装置11をクレーンで吊り上げると、図11(c)に示すように、玉掛け用ワイヤーロープ15,15,15,15の一端側の玉部15aは、シャックル取付片21に取り付けられたシャックル102に固定されたままであり、また、他端側の玉部15aは可動ピン23から外れているので、重量構造物200を設置目標地点に残したまま、遠隔玉外し装置11と玉掛け用ワイヤーロープ15,15,15,15が一緒に吊り上げられて回収される。
以上説明したように、本実施形態による遠隔玉外し装置11によれば、掛け止め位置である「第1玉掛け位置」または「第2玉掛け位置」に切り換え配置されている可動ピン23に玉掛け用ワイヤーロープ15を掛け止めした状態で、その玉掛け用ワイヤーロープ15で重量構造物100,200を吊って設置目標地点まで移動させ、設置目標地点に到達したら油圧制御装置12から油圧シリンダー18に油圧ホース13を介して作動油を送る遠隔操作を行い、可動ピン23を玉外し位置である「第1玉掛けエンド」または「玉外しエンド」に移動させて、玉掛け用ワイヤーロープ15を可動ピン23から外すと、その玉掛け用ワイヤーロープ15で吊られていた重量構造物100,200がその玉掛け用ワイヤーロープ15の連結から解かれ、その重量構造物100,200を設置目標地点に設置することができる。したがって、海中に設置するような場合でも、作業者が例えばクレーンの荷重計で重量構造物100,200が着底したことを確認した後、玉外し操作を行うようにすることにより、水中作業の無人化が可能になる。また、電気を使用しないで油圧回路を使用するので、重量構造物を海中に投入するような場合でも、高防水性能を要求されることもなく、構造の簡略化が図れる。
なお、上記実施例では、係合片24a,24b,24cを設けて「第1玉掛け位置」と「第2玉掛け位置」を設けた構成を開示したが、係合片の数は2つ以上であれば、必ずしも3つでなく、4つ以上であってもよいものである。
図12及び図13は図1乃至図11に示した遠隔玉外し装置の一変形例を示すもので、図12はその遠隔玉外し装置の斜視図、図13はその遠隔玉外し装置の側面図である。なお、この変形例は、フレーム16における上板部16bの上面に保護カバー32を、この上面に設けられた油圧シリンダー18を覆うようにして設けたものであり、他の構成は図1乃至図11と同一であるから、同一の構成部分は同一符号を伏して重複説明を省略する。
前記保護カバー32は、両端が同じ方向に屈曲された3本の側面視下向き扁平コ字状をしたパイプ材32aを横方向に並列配置するとともに、その両端をブラケット片32b,32bに各々連結して一体化したものである。そして、そのパイプ材32a,32a,32aで油圧シリンダー18の上側を覆い、かつ各ブラケット片32b,32bを上板部16bの上面にねじ(図示せず)で取り外し可能に固定したものである。
このように、油圧シリンダー18の上側を保護カバー32で覆った構造では、油圧シリンダー18に向かって外部から物が衝突した場合に、油圧シリンダー18が破損するのを防止することができる。
なお、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
本発明は、防波堤工事や人工漁礁などを設置する作業で使用する場合について説明したが、これ以外の陸上での工事等を行う場合にも応用できる。
11 遠隔玉外し装置
12 油圧制御装置(油圧ユニット)
13 油圧ホース
14a コントロール盤
14b リモートコントロールスイッチ
15 玉掛け用のワイヤーロープ
15a 玉部
16 フレーム
16a 環状体部
16b 上板部
16c 下板部
17 玉掛け・玉外し手段
18 油圧シリンダー
19 開口
20 シャックル取付片
20a 取付孔
21 シャックル取付片
21a 取付孔
22 シャックル取付片
22a 取付孔
23 可動ピン
24a〜24c 係合片
25 係合孔
26 連結部材
27 シリンダーチューブ
28 ロッド29 枢軸
30 ブラケット
31 脚
32 保護カバー
32a パイプ材
32b ブラケット片
100 重量構造物
200 重量構造物
101 吊し部材
102 シャックル
103 吊し部材

Claims (4)

  1. クレーンにより重量構造物を吊り下げる際に用いられる遠隔玉外し装置であって、
    前記クレーンにより吊り下げられるフレームと、
    前記フレームの下面の略中央に取り付けられ、前記重量構造物を吊り下げる玉掛け用ワイヤーロープが掛け止めされる玉掛け位置及び前記玉掛け用ワイヤーロープの掛け止めが外される玉外し位置の何れか一方に択一的に切り換えられる可動ピンと該可動ピンを挿入係合する係合孔を備えた係合片とを有する玉掛け・玉外し手段と、
    シリンダーチューブと該シリンダーチューブから進退出して前記可動ピンの位置切り換え操作を行うロッドとを有する油圧シリンダーと、
    を備え、
    前記フレームは、前記玉掛け用ワイヤーロープの一端が掛け止めされるシャックルを取り付けられ、前記フレームの下面の周縁に互いに等間隔に離間して設けられて前記重量構造物の数点吊りに対応可能な複数のシャックル取付部を備えていることを特徴とする遠隔玉外し装置。
  2. 前記油圧シリンダーは、前記フレームの上面側に設けられ、
    上記玉掛け・玉外し手段は、前記フレームの下面側に設けられ、
    前記油圧シリンダーの前記ロッドと前記玉掛け・玉外し手段の上記可動ピンは連動してスライド可能に結合されていることを特徴とする請求項1記載の遠隔玉外し装置。
  3. 前記玉掛け・玉外し手段は、複数の前記係合片を互いに離間させた状態で前記フレームの下面より各々垂下して設け、
    前記可動ピンは、前記複数の係合片の設置位置毎に停止可能であることを特徴とする請求項1又は2記載の遠隔玉外し装置。
  4. 上記油圧シリンダーは、油圧ユニットからの制御により前記ロッドの位置を切り換え、前記油圧ユニットは、前記油圧シリンダーの前記ロッドが退避側のストロークエンドまでスライドしたことを検出する検出手段を有してなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の遠隔玉外し装置。
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