次に、本発明に係る使い捨ておむつの実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
(1)吸収性物品の全体概略構成
本実施の形態に係る吸収性物品は、低出生体重児用の使い捨ておむつである。ここで、低出生体重児とは、2500g未満の新生児である。本実施の形態に係る吸収性物品は、低出生体重児のうち、特に体重の少ない新生児に好適に適用できる。特に体重の少ない新生児とは、体重1500g未満の極低出生体重児及び体重1000g未満の超低出生体重児である。最も好適には、超低出生体重児に適用できる。
図1は、本実施形態に係る吸収性物品1の展開平面図である。図2は、図1に示したA-A線に沿った使い捨ておむつ1の断面図である。図1に示す展開平面図は、使い捨ておむつを構成する表面シート10等の皺が形成されない状態まで、サイド伸縮部のサイド弾性部材を伸長させた状態の図である。
使い捨ておむつ1は、前胴回り域S1と、股下域S3と、後胴回り域S2とを有する。前胴回り域S1は、着用者の前胴回り部(腹部分)と接する部分である。また、後胴回り域S2は、着用者の後胴回り部(背部分)と接する部分である。股下域S3は、前胴回り域S1と後胴回り域S2との間に位置し、着用者の股下に当てられる部分である。
前胴回り域S1は、吸収性物品1の前側端部1Fから後方に向かって延びる一定範囲の領域であり、後胴回り域S2は、吸収性物品1の後側端部1Rから前方に向かって延びる一定範囲の領域である。股下域S3は、前胴回り域S1と後胴回り域S2の間の領域であり、着用者の股下に当てられ、着用者の脚によって挟まれる領域である。本実施の形態の吸収性物品の股下域S3は、後述する吸収性コアの第2スリットが形成された領域を含んでいる。また、吸収性物品の幅方向の長さが前後方向で変化する吸収性物品にあっては、股下域S3は、吸収性物品の幅方向の長さが短くなるように括れた部分である。より詳細には、股下域S3は、吸収体の幅方向の長さ寸法が最も短い位置から前方に30〜40mm、当該位置から後方に30〜40mmの範囲とすることができる。
なお、本実施形態では、前胴回り域S1から後胴回り域S2に向かう方向を前後方向Lと呼び、前後方向と直交する方向を幅方向Wと呼ぶ。
吸収性物品1は、表面シート10と、裏面シート20と、表面シートと裏面シートの間に配置された吸収体30と、サイドギャザー40と、を有する。
表面シート10は、液透過性であり、吸収体30の表面側(肌当接面側)に設けられる。表面シートは、例えば、不織布によって構成される。本実施の形態の表面シート10は、エアスルー不織布、ホ゜イントホ゛ント゛不織布、スパンボンド不織布等を用いることができる。表面シートは、柔軟性が高い不織布を用いることが好ましく、具体的には、肌面側表面に繊維太さが0.5〜1.9Dtexの繊維を配したエアスルー不織布が好ましい。
裏面シート20は、液不透過性であり、吸収体30の裏面側(非肌当接面側)に設けられる。裏面シート20は、例えば、液を透過しないフィルムによって構成される。本実施の形態の裏面シート20は、目付18g/m2のフィルムと、スパンボンド不織布とが積層されている。なお、裏面シートは、1枚のシートによって構成されていてもよい。
また、裏面シートには、吸収性物品を衣服に止着するための接合部材が設けられていない。本実施の形態の吸収性物品は、衣服等に止めて使用するものではなく、接合部材が設けられていない。なお、接合部材とは、例えば、衣服に吸収性物品を接合するための粘着材や係合部材である。
また、吸収性物品の前胴回り域S1及び後胴回り域S2には、前胴回り域S1と後胴回り域S2とを止着するための止着部材が設けられていない。本実施の形態の吸収性物品は、着用者の身体に吸収性物品を保持した状態で使用するものではなく、着用者の身体に沿うように配置し、適宜離すことが出来る状態で使用するものであるため、止着部材が設けられていない。なお、止着部材とは、例えば、後胴回り域S2に設けられた、前胴回り域S1に止着可能なファスニングテープである。
吸収体30は、吸収性材料が積層された吸収性コアを有する。本実施の形態の吸収体30は、目付220g/m2のパルプと目付130g/m2のSAPが混合された吸収性コアと、当該吸収性コアを包むコアラップと、から構成されている。コアラップは、例えば、目付15g/m2のテッシュを用いることができる。なお、吸収体30は、吸収性コアを包むコアラップを有していなくてもよい。図面においては、コアラップ及び吸収性コアを含む吸収体として図示する。
吸収体30の吸収性コアには、低目付部としてのスリットが形成されている。スリットは、吸収性コアの幅方向中央に形成された第1スリット31と、吸収性コアの幅方向外側端部に形成された一対の第2スリット32と、を有する。第1スリット31は、前後方向に沿っている。第2スリット32は、吸収性コアの幅方向外側端部から幅方向中央に向かって前後方向の長さが短くなる形状である。吸収性コアに第2スリット32が形成されているため、第2スリット32が形成された部分を起点に吸収性コアが折れ曲がりやすくなる。当該第2スリットは、折曲誘導部を構成する。
後述する使用時の装着性を向上させる観点において、第1スリット31は、吸収性コアの後側端部から50mm以上離間していることが望ましい。本実施の形態の第1スリット31の後側端部と、吸収性コアの後側端部との距離は、70mmである。第1スリット31の前後方向の長さは、50mm以上150mm以下とすることができ、第1スリット31の幅方向の長さは、5mm以上10mm以下とすることができる。
なお、本実施の形態の低目付部としての第1スリットは、吸収性物品の幅方向中央において1本形成されているが、本発明における第1スリットは、この構成に限られない。例えば、低目付部は、2本以上形成されていてもよく、股下域S3の前後方向に沿う折り目による吸収性物品の折れを防ぐ観点においては、例えば、吸収性コアの幅方向中心よりも幅方向外側に一対の第1スリットを形成してもよい
表面シートの幅方向Wにおける側縁部には、一対のサイドギャザー40が備えられる。サイドギャザー40は、サイドシート41と、サイドシートに固定された伸縮性部材42と、によって構成される。
サイドギャザー40は、表面シートの幅方向の外側端部を覆うように配置されている。サイドギャザー40が表面シート10に固定された固定部51と、サイドギャザー40が表面シート10に固定されていない非固定部52と、が設けられている。図1に、固定部51と非固定部52に異なる斜線を付して示す。
固定部51は、サイドギャザー40の幅方向外側端部と、サイドギャザー40の前後方向端部と、に配置されている。非固定部52は、サイドギャザー40の幅方向内側端部であって、前後端部に位置する固定部51の間に位置する。
固定部51は、前胴回り域S1、股下域S3及び後胴回り域S2に跨がって配置されている。非固定部52は、少なくとも股下域S3に配置されている。なお、本実施の形態の固定部51は、前胴回り域S1、股下域S3及び後胴回り域S2に跨がって配置されているが、本発明における固定部は、この構成に限られない。例えば、固定部51は、前胴回り域S1と後胴回り域S2に離間して配置され、当該固定部間に非固定部52が設けられていてもよい。
サイドシート41の幅方向内側端部は、前後方向に延びる折り目を起点に折り畳まれており、当該折り畳まれたサイドシート間に伸縮性部材42が配置されている。伸縮性部材42は、前後方向に伸長された状態でサイドシート41に固定されている。伸縮性部材42は、前後方向に伸縮可能である。伸縮性部材は、伸長された状態でサイドシート41が表面シート10に接合されていない部分に少なくとも配置されている。サイドギャザー40は、伸縮性部材42が収縮することによって、表面シート10から着用者側に立ち上がる。伸縮性部材は、折曲誘導部を構成する。
本実施の形態の伸縮性部材は、糸ゴムであり、より詳細には、太さ420dtexであり、伸長率1.8倍で左右1本ずつ伸長固定されている。なお、伸縮性部材は、糸ゴムに限定されず、例えば、伸縮性シートによって構成されていてもよい。
このように構成された吸収性物品の伸長状態の寸法は、例えば、以下のように構成される。吸収性物品の前後方向の長さは、170mm以上230mm以下である。本実施の形態の吸収性物品の前後方向の長さは、190mmである。
吸収性物品の前後方向の長さが170mm未満であると、乳児(男)の性器部と肛門の両方を十分に覆うことができず、漏れが生じるおそれがある。一方、吸収性物品の前後方向の長さが230mmを超えると、後述する評価試験に記載のように、性器・肛門部を適切に覆うことができなかったり、おへそ・お腹に吸収性物品がかかったりすることがある。
吸収性物品の幅方向の長さは、前後方向に変化している。前胴回り域S1の吸収性物品の幅方向の最大長さは、100mmであり、後胴回り域S2の吸収性物品の幅方向の最大長さは、150mmであり、股下域S3の幅方向の長さは、30mm以上50mm以下である。
股下域S3の幅方向の長さが30mm未満であると、股下域S3の幅方向の長さが短すぎ、製品装着時に吸収性物品が幅方向にずれた際に、股下域S3において排泄物を十分吸収することができないことがある。よって、吸収性物品と着用者の隙間から、排泄物が漏れるおそれがある。一方、股下域S3の幅方向の長さが50mmを超えると、後述する評価試験に記載のように、装着時にたわみや折り返しが生じることがある。
吸収性コアの前後方向の長さは、140mm以上220mm以下である。吸収性コアは、吸収性物品の製品端部よりも5mm以上内側に位置することが望ましい。吸収性物品の製品端部よりも5mm以上内側に吸収性コアが配置されていることにより、吸収性コアを構成するパルプ繊維や吸収性ポリマーが製品端部からこぼれることを防止できる。
吸収性コアの幅方向の長さは、前後方向に変化しており、前胴回り域S1の吸収性コアの幅方向の最大長さは、60mmであり、後胴回り域S2の吸収性コアの幅方向の最大長さは、90mmであり、股下域S3の吸収性コアの幅方向の最大長さは、45mmである。
吸収性コアの後側端部は、前吸収性物品の後側端部よりも前側に位置している。後述する使用時の装着性を向上させる観点において、吸収性コアの後側端部と吸収性物品の後側端部の距離は、15mm以下であればよく、本実施の形態の距離は、10mmである。また、吸収性コアの前側端部は、吸収性物品の前側端部よりも後側に位置している。吸収性コアの前側端部と吸収性物品の前側端部の距離は、10mmである。
吸収性物品の外縁のうち、後胴回り域S2の後側端部及び当該後側端部から幅方向に延びる部分は、吸収性物品の平面視において曲線状である。後胴回り域S2の後側端部及び当該後側端部から幅方向に延びる部分には、平面視において尖った角部が形成されていない。
サイドギャザー40の高さは、10mmである。サイドギャザー40の高さとは、サイドギャザー40の立ち上がりの支点からサイドギャザー40の頂点までの長さである。吸収性物品の前側端部の固定部と吸収性物品の後側端部の固定部との前後方向長さ、換言すると非固定部の前後方向の長さは、90mmである。股下域S3における左右に位置する固定部間の距離は、60mmである。左右に位置するサイドギャザー40間の距離は、40mmである。
吸収性物品の曲げ剛性は、0.05N以上0.2N以下である。なお、吸収性物品の曲げ剛性は、テーバー式剛軟度試験機を用いて測定することができる。具体的には、吸収性物品から試料を作成する。試料は、吸収性物品の前後方向に沿った長さが約70mm×吸収性物品の幅方向に沿った長さが約38.1mmの略矩形状とする。試料は、吸収性物品の吸収性コアが配置された領域のうち、第1スリット31や第2スリット32(折曲げ誘導部)が形成されていない領域から作成する。試料が前後方向に曲がるように試験機にセットして、当該試験器を用いて曲げ剛性値を測定する。
このように構成された吸収性物品は、自然状態において前胴回り域S1と後胴回り域S2とが近づくように構成されている。ここで、本発明における自然状態とは、前胴回り域S1、股下域S3及び後胴回り域S2を平面状に展開した後に、吸収性物品を展開する際に掛けた力を解除した状態である。また、前胴回り域S1、股下域S3及び後胴回り域S2を平面状に展開した状態とは、吸収性物品を水平な台の上に載せて、前胴回り域S1、股下域S3及び後胴回り域S2それぞれを台に密着させた状態である。前胴回り域S1、股下域S3及び後胴回り域S2を平面状に展開した後に、吸収性物品を展開する際に掛けた力を解除すると、サイドギャザーを構成する伸縮性部材が収縮することによって、前胴回り域S1と後胴回り域S2とは、互いに近づく方向に付勢される。このとき、吸収性コアは、第2スリットが形成された部分の剛性が低いため、吸収性物品は、第2スリットを起点に前後方向に折れ曲がる。図3は、自然状態の吸収性物品の側面図である。吸収性物品は、幅方向に沿った折り目FL1を起点に前後方向に折り畳まれる。当該折り目FL1は、自然状態で吸収性物品が幅方向に沿って折り畳まれた際に形成される折り目である。
また、前胴回り域S1、股下域S3及び後胴回り域S2を平面状に展開する前の状態は、当該折り目FL1を基点に折り畳まれていてもよいし、平面状に展開した状態でパッケージ等に封入されていてもよく、限定されない。
本実施の形態において折り目FL1は、股下域S3に形成されている。なお、本実施の形態において吸収性物品が2つに折り畳まれている形態にあっては、折り目FL1は、股下域S3に形成されることが望ましい。後述する変形例2のように、吸収性物品が3つに折り畳まれている形態にあっては、折り目の位置は、この限りでない。
このように吸収性物品は、自然状態において折り畳まれ、伸縮性部材42及び第2スリットは、折曲誘導部として機能する。なお、折曲誘導部は、当該構成に限れない。例えば、折曲誘導部は、伸縮性部材のみによって構成されていてもよいし、吸収性物品に形成された折り目によって構成されていてもよいし、吸収性物品を厚み方向に圧搾するエンボス加工による窪みによって構成されていてもよいし、吸収体を構成する吸収性材料の目付が周囲の目付よりも低い低目付部によって構成されていてもよい。
吸収性物品は、幅方向に沿った折り目FL1に隣接し、かつ折り目よりも前側に延びる第1領域R1と、幅方向に沿った折り目FL1に隣接し、かつ折り目FL1よりも後側に延びる第2領域と、を有する。図3に第1領域R1と第2領域R2に異なる斜線を付して示す。自然状態において、第1領域R1と第2領域R2がなす角度は、0度以上120度以下である。より好ましくは、第1領域R1と第2領域R2がなす角度は、90度未満であることが望ましい。
なお、第1領域R1と第2領域R2は、折り目FL1から前側又は後側に延びる一定範囲の領域であればよい。また、複数の折り目が形成される吸収性物品にあっては、最も後側よりの折り目に対して隣接する範囲を第1領域R1及び第2領域R2とする。
また、第1領域R1と第2領域R2がなす角度は、以下のように測定できる。まず、吸収性物品がパッケージ等に封入されている場合には、パッケージから吸収性物品を取り出す。次いで、吸収性物品を水平な測定台の上に載せる。次いで、吸収性物品の折り目よりも後側の領域のうち、当該領域の前後方向中心よりも後方側(後側端部側)をテープ等で測定台に固定する。吸収性物品の前側端部を手で持ち、吸収性物品の折り目よりも前側の領域を水平にした状態する。当該水平に下状態を1分間維持した後に、手を離す。手を離して3秒経過した後に、吸収性物品の側方から吸収性物品の写真を撮り、当該写真に基づいて第1領域R1と第2領域R2の角度を測定する。手を離して3秒経過した後の吸収性物品の状態が自然状態となる。
(2)吸収性物品の装着状態
次いで、このように構成された吸収性物品の装着状態を説明する。図4は、吸収性物品の装着状態を示す断面図である。図4において着用者の身体のラインILを模式的に示す。本実施の形態に係る吸収性物品は、保育器内等の寝具上に寝ている状態の着用者に装着される。吸収性物品を装着する際は、着用者の股下側から吸収性物品の後側端部を着用者の背中と寝具の間に差し込む。そして、着用者の股下の近傍に吸収性物品の折り目が位置する状態で、吸収性物品を差し込むことを止め、吸収性物品を把持している手を離す。
吸収性物品は、自然状態で前胴回り域S1と後胴回り域S2とが近づく方向に付勢するように構成されている。よって、吸収性物品を把持している手を離すことにより、吸収性物品の前胴回り域S1が着用者の腹側を覆うように配置され、図4に示す状態となる。図4に示す状態では、後胴回り域S2が着用者の背側と寝具の間(着用者の身体の下)に配置され、股下域S3が着用者の股下に対向して配置され、前胴回り域S1が着用者の腹を覆って配置される。
なお、本実施の形態では、着用者が寝具に寝ている状態で、着用者の身体と寝具の間に挿入することによって、吸収性物品を装着しているが、この形態に限られず、着用者の股下及び背側を一旦持ち上げて、吸収性物品の後胴回り域S2を寝具上に配置した後に、当該吸収性物品の後胴回り域S2上に着用者の身体を配置することによって、吸収性物品を装着してもよい。
(3)作用・効果
股下域S3に形成された折り目FL1を基点に、当該折り目FL1よりも前側の領域が、当該折り目FL1よりも後側の領域に対して立ち上がる。よって、吸収性物品を着用者に装着した状態において、着用者の背側と寝具の間に後胴回り域S2が配置され、着用者の腹を覆うに前胴回り域S1が配置される。着用者の背側に配置された吸収性コアによって、着用者から排出されて下方に流れる体液を吸収できる。
また、吸収性物品の前胴回り域S1は、着用者の身体を覆うように配置され、後胴回り域S2や衣服等に固定されない。よって、容易に着用者の腹を覆う状態と腹を開放する状態とを実現できる。治療を妨げることなく、排泄物の吸収を実現できる。
装着してもよい。
着用者が寝具に寝ている状態又は着用者の身体を少し持ち上げた状態で着用者の身体と寝具の間に挿入することによって吸収性物品を装着したり、外したりできるため、着用者の安静状態を維持しつつ、吸収性物品を着脱できる。吸収性物品の着脱時の着用者及び装着者(看護士等)の負担の軽減できるため、着用者の着脱時のストレスを低減し、かつ従来のテープ型の吸収性物品よりも装着作業の負担を軽減できる。
自然状態で前胴回り域S1と後胴回り域S2とが対向して配置され、第1領域R1と第2領域R2がなす角度が、0度以上120度以下となるように構成されるため、後胴回り域S2を着用者の背側に配置した状態で、自然に着用者の腹を覆うように前胴回り域S1が立ち上がる。また、自然状態で第1領域R1と第2領域R2がなす角度が90度未満であることにより、後胴回り域S2を着用者の背側に配置した状態で、重力によって前胴回り域S1が自然に着用者の腹を覆うように変形する。
本実施の形態の吸収性物品の前後方向の長さは、170mm以上230mm以下である。吸収性物品の前後方向の長さが170mm以上であることにより、乳児(男)の性器部と肛門の両方を覆うことができ、尿と便の両方を捉えることができる。また、着用者の身体を覆う面積が少ないため、光線治療の妨げを抑制できる。一方、吸収性物品の前後方向の長さが230mm以上であると、着用者のおへそに吸収性物品がかかり、着用者の腹部に吸収性物品が擦れるおそれがある。
また、吸収性物品の股下域S3の幅方向の長さは、50mm以下である。低出生体重児の股下の幅は、一般的に50mm以下である。例えば、股下域S3の幅方向の長さが50mmを超えると、着用者の脚によって吸収性物品が挟まれた際に、吸収性物品が前後方向に延びる折り目に沿って折れてしまうことがある。吸収性物品が前後方向に延びる折り目に沿って折れると、当該折り目が着用者に当たり、着用者への刺激が生じるおそれがある。股下域S3の幅方向の長さは、50mm以下であることにより、着用者の脚によって挟まれた際に吸収性物品が折れることを抑制できる。
吸収性物品の剛性は、0.05以上0.2N以下である。曲げ剛性が0.2N以下であることで、身体のカーブになじみ、フィット性が上がる。曲げ剛性が0.05以上であることで装着時に差し込み易くなり、また装着時、吸収後の型崩れも防ぐことができる。以上のことにより、本実施の形態の吸収性物品を低出生体重児に好適に使用できる。
裏面シートには、吸収性物品を衣服に接合するため接合部材が設けられていない。例えば、裏面シートに接合部材が設けられていると、着用者と寝具の間に吸収性物品を挿入する際に接合部材が引っかかり、吸収性物品を円滑に装着できないおそれがある。しかし、接合部材が設けられていないため、着用者と寝具の間に吸収性物品を円滑に挿入でき、容易に吸収性物品を着脱できる。
前胴回り域S1及び後胴回り域S2には、前胴回り域S1と後胴回り域S2とを止着するための止着部材が設けられていない。低出生体重児は、一般的な新生児に比べて肌が繊細である。止着部材は、一般的に吸収性物品を構成する他の部材よりも剛性が高く、この止着部材が着用者の肌に触れると、低出生体重児の繊細な肌に刺激を与えるおそれがある。しかし、止着部材を有していないため、止着部材による肌へ刺激を抑制できる。また、止着部材を備えず、着用者の脇を覆うように(着用者の腰回り全周を囲むように)吸収性物品が配置されないため、通気性を確保することができる。
吸収性コアには、周囲よりも吸収性材料の目付が低い低目付部としての第2スリット32が形成されている。第2スリット32は、吸収性コアの幅方向両端部に形成されている。第2スリット32が形成された部分は、吸収性コアの剛性が低い。第2スリット32は、展開状態の平面視において、幅方向外側から幅方向内側に向かって突出する凸形状である。第2スリット32の凸形状の先端部分が形成された部分は、吸収性コアの幅方向の長さが最も短く、吸収性コアの曲げ剛性が最も低くなる。よって、折り目FL1は、第2スリット32の凸形状の先端部分を通るように形成されている。
折曲誘導部としての伸縮性部材42は、前胴回り域S1と後胴回り域S2に跨がって配置される。伸縮性部材42の収縮によって、前胴回り域S1と後胴回り域S2とが、互いに近づく方向に付勢される。よって、後胴回り域S2を着用者の背側に配置した状態で、自然に前胴回り域S1が着用者の腹を覆うように立ち上がり易くなる。
折曲誘導部としての伸縮性部材42が表面シートに固定された固定部51と、伸縮性部材42が表面シートに固定されていない非固定部52と、が設けられており、非固定部52は、少なくとも股下域S3に配置されている。非固定部52が股下域S3に配置されているため、少なくとも股下域S3を伸縮性部材によって前後方向に収縮できる。伸縮性部材42の収縮によって、前胴回り域S1と後胴回り域S2とを互いに近づく方向に付勢できる。
折り目FL1よりも前方に位置する非固定部52の長さと、折り目FL1よりも後方に位置する非固定部52の長さとは、異なる。本実施の形態では、折り目よりも後方に位置する非固定部の長さは、折り目よりも前方に位置する非固定部の長さよりも長い。
折り目FL1よりも前方に位置する非固定部52の長さと折り目FL1よりも後方に位置する非固定部52の長さとが同じ長さであると、前後有効長の中心と折り目が一致するため、着用者の体と折り目FL1の位置が遠くなり易い。一方、折り目FL1よりも前方に位置する非固定部52の長さと、折り目FL1よりも後方に位置する非固定部52の長さとが異なる構成においては、前後有効長の中心と折り目FL1がずれることで、吸収性物品を体に押し当てた際に折り目が体から離れ難くなる。
折り目FL1は、股下域S3に形成されており、折り目FL1と吸収性物品の後側端部1Rの距離は、折り目FL1と吸収性物品の前側端部1Fの距離よりも長い。折り目FL1と吸収性物品の後側端部1Rの距離が相対的に長いため、着用者の背側に配置する吸収性物品の面積を確保できる。更に、排泄物である尿は、飛散するよりも体を伝って流れることのほうが多いため、着用者の背側に当てられる吸収性コアを広く配置でき、確実に吸収を行い易くなる。着用者の背側に当てられる吸収性コアが広い状態とは、換言すると、折り目FL1と吸収性コアの後側端部の距離が、折り目FL1と吸収性コアの前側端部の距離よりも長い状態である。
吸収性コアには、周囲よりも吸収性材料の目付が低い低目付部としての第1スリット31が形成されている。第1スリット31は、吸収性物品が着用者の脚によって挟まれると、吸収性コアには幅方向内側に向かう力が掛かり、吸収性コアは、幅方向に圧縮される。吸収性コアに第1スリット31が形成されているため、吸収性コアに幅方向内側に向かう力が掛かった際に、第1スリット31によって吸収性コアの変形を吸収できる。よって、着用者の脚によって吸収性物品が挟まれた際に吸収性物品が前後方向に延びる折り目に沿って折れてしまうことを抑制でき、前後方向に延びる折り目による着用者への刺激を抑制できる。
股下域S3の吸収性コアの幅方向の最大長さは、前胴回り域S1の吸収性コアの幅方向の最大長さよりも短く、かつ後胴回り域S2の吸収性コアの幅方向の最大長さよりも短い。股下域S3の吸収性コアの幅方向の長さを相対的に短くすることにより、違和感なく吸収性コアを着用者の脚の間に配置できる。また、前胴回り域S1及び後胴回り域S2の幅方向の長さが短すぎると、着用者の背に当てられる部分及び着用者の腹を覆う部分の面積が少なくなり、適切に背や腹を覆うことができないことがある。前胴回り域S1の吸収性コアの幅方向の最大長さ及び後胴回り域S2の吸収性コアの幅方向の最大長さを、股下域S3の吸収性コアの幅方向の最大長さよりも長くすることにより、着用者の股下における違和感を抑制しつつ、適切に着用者の背及び腹を覆うことができる。
後胴回り域S2の吸収性物品の曲げ剛性は、股下域S3の吸収性物品の曲げ剛性よりも高い。吸収性物品の後胴回り域S2は、着用者と寝具との間に挿入する部分であり、当該部分の曲げ剛性が相対的に低いと、装着時に円滑に吸収性物品を配置し難い。一方、吸収性物品の股下域S3は、着用者の股下に配置される部分であり、当該部分の曲げ剛性が相対的に高いと、装着された状態で着用者の曲線状を身体に沿って配置されにくい。後胴回り域S2の吸収性物品の曲げ剛性は、股下域S3の吸収性物品の曲げ剛性よりも高いため、装着時に円滑に吸収性物品を配置して、着用者の股下に沿って適切に配置し易くなる。
吸収性コアの後側端部は、吸収性物品の後側端部よりも前側に位置し、吸収性コアの後側端部と吸収性物品の後側端部の距離は、15mm以下である。吸収性コアは、吸収性材料が積層されており、吸収性物品を構成する他の部材(例えば、表面シート)と比べて厚い。例えば、吸収性コアの後側端部が、吸収性物品の後側端部に一致していると、吸収性物品の後側端部が吸収性コアの厚みによって厚くなる。よって、装着時に着用者の身体と寝具の間に吸収性物品を挿入し難いことがある。
しかし、吸収性コアの後側端部は、吸収性物品の後側端部よりも前側に位置している。吸収性物品の後側端部は、表面シート10及び裏面シート20の厚みであり、吸収性コアが配置された部分は、表面シート10、吸収性コア及び裏面シート20の厚みとなる。吸収性物品の後側端部から前側に向かって徐々に厚みが厚くなっているため、装着時に着用者の身体と寝具の間に吸収性物品を挿入し易くなる。
また、吸収性コアの後側端部と吸収性物品の後側端部の距離が15mmより大きいと、吸収性物品の後側端部の剛性が低く、装着時に着用者の身体と寝具の間に吸収性物品を挿入し難くなる。よって、また、吸収性コアの後側端部と吸収性物品の後側端部の距離は、15mm以下であることが好ましい。
本実施の形態の吸収性物品は、体重1000g未満の低出生体重児用の使い捨ておむつである。本実施の形態の使い捨ておむつは、おむつ交換等にて体を必要以上に動かすべきではない安静を保つべき1000g未満の赤ちゃんに対して、必要以上に体にフィットすることなく、自然と体に沿うように折れ曲がるため、体重1000g未満の低出生体重児に好適に用いることができる。
吸収性物品の外縁のうち、後胴回り域S2の後側端部及び当該後側端部から幅方向に延びる部分は、吸収性物品の平面視において曲線状である。後胴回り域S2の後側端部及び当該後側端部から幅方向に延びる部分が丸みのある曲線形状であるため、吸収性物品を着用者の背中と寝具の間に差し込む際に、吸収性物品の製品の角が着用者の体に当たることを抑制できる。なお、後胴回り域S2の後側端部のみならず、前胴回り域S1の前側端部の平面視の形状が曲線状であってもよい。
(4)その他の実施形態
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
次いで、変形例1に係る吸収性物品について、説明する。なお、以下の変形例の説明においては、上述した実施形態に係る吸収性物品1と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
図5は、変形例1に係る吸収性物品1Aの平面図である。変形例1に係る吸収性物品1Aの幅方向の長さ及び吸収性コアの幅方向の長さは、前後方向において一定である。変形例に係る吸収性物品1Aの吸収性コアは、前後方向の中心に幅方向に沿う第3スリット33が形成されている。第3スリット33は、前後吸収性コアよりも目付けが低い部分であり、好ましくは、前後吸収性コアのパルプ目付けの10%以下、より好ましくは目付10g/m2以下又はパルプ繊維が存在しない部分である。吸収性コアは、第3スリット33よりも前側に位置する前吸収性コア34と、第3スリットよりも後側に位置する後吸収性コア35と、を有する。前吸収性コア34と後吸収性コア35との間には、幅方向に延びる折り目FL1が形成されている。
変形例1に係る吸収性物品1Aは、流通時に前後方向に2つに折り畳まれている。折り目FL1は、2つ折りによって形成された折り目である。例えば、折り目FL1が吸収性コアに重なっていると、2つ折りの際の折り癖が残り難く、使用時に吸収性物品1Aを取り出した際に折り目が残り難い。しかし、折り目FL1が形成された部分は、表面シート等のシート材のみからなり、吸収性材料を有しないため、当該折り目FL1が残り易い。第3スリットは、折曲誘導部を構成する。
また、変形例1に係る吸収性物品1Aは、吸収体30よりも幅方向外側に配置された伸縮性部材42を有する。伸縮性部材42は、伸長された状態で表面シート10と裏面シートの間に接合されている。伸縮性部材42が収縮することによって、前胴回り域S1と後胴回り域S2が近づくように、前胴回り域S1及び/又は後胴回り域S2が着用者側に立ち上がる。伸縮性部材は、折曲誘導部を構成する。
よって、自然状態で前胴回り域S1と後胴回り域S2とが対向して配置され、第1領域R1と第2領域R2がなす角度が、0度以上120度以下となるように構成される。
なお、変形例2の折曲誘導部は、伸縮性部材42と第3スリット33によって構成されているが、当該構成に限定されない。例えば、折曲誘導部は、伸縮性部材42のみによって構成され、吸収体に第3スリットが形成されていなくてもよい。
次いで、変形例2に係る吸収性物品1Bについて、図6から図8を用いて説明する。図6は、変形例2に係る吸収性物品の展開平面図である。図7は、図6に示したB-B線に沿った吸収性物品の断面図である。図8は、図6に示した吸収性物品の自然状態の斜視図である。
変形例2に係る吸収性物品1Bのサイドギャザー40は、吸収体の幅方向外側端部を覆っている。サイドシート41は、前後方向に沿った折り目を基点に複数回折り畳まれている。サイドシートは、前後方向に沿った中心折り目CFLを基点に折り畳まれ、2層重なっている。この中心折り目CFLにおける2層のサイドシート41間に伸縮性部材42が配置されている。
サイドギャザー40は、表面シート上に固定された固定部51と、表面シートに固定されず、表面シートから立ち上がる非固定部52と、を有する。固定部51は、吸収体の幅方向外側端部上に配置されている。非固定部52は、固定部51よりも着用者側に起立する。
吸収性物品1Bは、自然状態において幅方向に沿った第1折り目FL1と第2折り目FL2を基点に折り畳まれている。第1折り目FL1は、前胴回り域S1と股下域S3の間に位置し、第2折り目FL2は、後胴回り域S2と股下域S3の間に位置する。
図8は、前胴回り域S1、股下域S3及び後胴回り域S2を平面状に展開した後に吸収性物品を展開する際に掛けた力を解除した自然状態における吸収性物品の斜視図を示している。自然状態において、吸収性物品は、伸縮性部材42が収縮し、第1折り目FL1及び第2折り目FL2を基点に前胴回り域S1と後胴回り域S2が近づくように変形する。伸縮性部材は、折曲誘導部を構成する。
変形例2の吸収性物品では、最も後側に位置する第2折り目FL2に対して隣接する範囲が第1領域R1及び第2領域R2である。自然状態において第1領域R1と第2領域R2がなす角度θは、0度以上120度以下となるように構成されている。
変形例2の吸収性物品を装着する際は、着用者の股下側から吸収性物品の後側端部を着用者の背中と寝具の間に差し込む。そして、着用者の股下の近傍に吸収性物品の第2折り目FL2が位置する状態で、吸収性物品を差し込むことを止め、吸収性物品1を把持している手を離す。
吸収性物品1は、自然状態で前胴回り域S1と後胴回り域S2とが近づく方向に付勢するように構成されている。よって、吸収性物品を把持している手を離すことにより、第2折り目FL2を基点に股下域S3及び前胴回り域S1が立ち上がる。そして、第2折り目よりも前側には第1折り目FL1が形成されているため、前胴回り域S1が股下域S3に対して着用者側に折れる。よって、吸収性物品の股下域S3が着用者の股下に対向して配置され、かつ前胴回り域S1が着用者の腹側を覆うように配置される。
また、他の変形例において、前胴回り域S1が着用者の身体の下に配置された状態で使用されてもよい。例えば、着用者がうつぶせの状態では、前胴回り域S1が着用者の身体の下に配置される。
また、他の変形例において、裏面シートには、吸収性物品を衣服に接合するため接合部材が設けられていてもよい。
他の変形例において、前胴回り域S1と後胴回り域S2とを止着するための止着部材が設けられていてもよい。
他の変形例において、折り目よりも前方に位置する非固定部の長さと、折り目よりも後方に位置する非固定部の長さが同じであってもよい。
他の変形例において、折り目と吸収性物品の後側端部の距離は、折り目と吸収性物品の前側端部の距離と同じであってもよいし、折り目と吸収性物品の前側端部の距離よりも短くてもよい。
他の変形例において、吸収性コアには、周囲よりも吸収性材料の目付が低い低目付部が設けられていなくてもよい。更に、低目付部は、前後方向に沿わずに配置されていてもよい。
他の変形例において、股下域S3の吸収性コアの幅方向の最大長さは、前胴回り域S1の吸収性コアの幅方向の最大長さよりも長くてもよい。また、股下域S3の吸収性コアの幅方向の最大長さは、後胴回り域S2の吸収性コアの幅方向の最大長さよりも長くてもよい。
他の変形例において、吸収性コアの後側端部と、吸収性物品の後側端部とが一致してもよい。また、吸収性コアの後側端部と吸収性物品の後側端部の距離が、15mmより大きくてもよい。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
(5)比較評価
表1は、吸収性物品の比較評価結果を示す。表1に示すように、実施例1〜実施例4、及び比較例1〜3に係る吸収性物品について試験を実施した。表1に示す吸収性物品の前後方向の長さ、吸収性物品の曲げ剛性、及び吸収性物品の股下域の剛性のサンプルを準備した。
評価試験では、以下の項目に対して、良し悪しの評価を得た。
(A) 装着時にたわみや折り返しがないか。装着時に、背側部・股部におむつを当てて体に沿わせていく時に観察する。(装着時に吸収性物品にたわみや折り返しが生じ、着用者に悪い影響が出ないか等、悪い印象を持たないか)
(B) 性器・肛門部が覆われているか(装着後、体を覆う付け方ができているかどうか)
(C) おへそ・お腹にかかっていないか(光線治療の障害になる等の不安を感じなかったか)
5人のモニターに対して当該質問を行い、5名中4名以上が良いと答えた場合には、○と評価した。5名中3名以下が良いと答えた場合には、×と評価した。(A)、(B)、(C)全ての項目において○と評価した場合、総合評価を○と評価した。モニターに対して、(A)に関して、実施例の中での比較をしてもらったところ、実施例1,4が2,3よりも良いとする回答を得た。
このような評価試験の結果によれば、吸収性物品の前後方向の長さは、170mm以上230mm以下の範囲であることが好ましく、股下域の幅方向の長さは、30mm以上50mm以下であることが好ましく、30mm以上45mm以下の範囲であることがより好ましい。曲げ剛性は、0.05N以上0.2N以下であることが好ましい。