JP6199114B2 - 時計用ぜんまい装置 - Google Patents

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本発明は、時計用ぜんまい装置に関し、特に調速機構におけるひげぜんまいの改良に関する。
従来の機械式時計においては、機械の運転を規則正しく一定の速度に保つために、ひげぜんまいとてん輪とで構成する調速機(てんぷ)が使われている。等時性のあるひげぜんまいの伸縮によりてん輪は規則正しく往復回転運動を行う。
てんぷには、がんぎ車とアンクルとで構成される脱進機という機構が接続されており、ひげぜんまいからエネルギーが伝達されて、振動を持続するようになっている。
知られているひげぜんまいは、金属を加工して形成する場合が多い。このため、その加工精度のばらつきや金属が有する内部応力の影響などによって、設計通りの形状が得られない場合がある。
ひげぜんまいは規則的にてんぷを振動させる必要があるから、設計通りの形状が得られないとてん輪も等時性のある運動ができなくなり、時計の歩度ずれが生じてしまう。時計の歩度とは、一日あたりの時計の進み又は遅れの程度を示すものである。
広く知られている代表的な時計機構では、てんぷに含まれるひげぜんまいの外周部が、緩急機構に取り付けられたひげ棒(又はひげ受)に接触することによって、ひげぜんまいの有効長さを変えて、時計の歩度を変化させている。緩急機構には、緩急針が取り付けられており、歩度の調整はこの緩急針を操作して行う。
しかし、このような緩急機構は、てん輪の回転角の変化や時計の姿勢の変化などにより、ひげぜんまいの外周部が緩急機構を構成するひげ棒に接触するなどして、ひげぜんまいの伸縮を制限したりすることがあった。
このようなことから、時計の歩度が不安定になるばかりか、緩急機構自体の設計も難しくなるという問題があった。もちろん、緩急機構は緩急針を操作する必要があるから、構造体としてある程度の大きさが必要であり、時計を極度に小さくしたいときなどはその妨げになりかねない。
そこで、従来の緩急針を操作する緩急機構に代わり、ひげぜんまいの外周部の有効長さを容易に調節できるような緩急機構を備えた調速機構を持つ機械式時計が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
特許文献1や特許文献2に示した緩急機構は、緩急針を必要としない構成であり、構造体としては小さくできる。また、複雑な機構を有しないので周辺を圧迫することなく、ひげぜんまいの伸縮も制限しない。
ところで近年、シリコン基板をエッチング加工することによって時計部品を製造する試みがなされている。従来の金属部品を用いる時計部品の製造に比べ軽量にできるという利点と、安価で大量生産ができる利点とがあると言われている。これにより、小型軽量の時計を製造することができると期待されている。
シリコン基板をエッチングする際、近年ではドライエッチング技術であるの反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)技術が進歩してきた。中でも、深堀りRIE(Deep RIE)技術が開発され、アスペクト比が高いエッチングが可能になってきた。
この技術によると、エッチングがフォトレジストでマスクした部分の下に回り込まないために、垂直深さ方向にマスクパターンを忠実に再現できるようになり、シリコン基板をエッチングする際に、時計部品を設計通りの形状で精度よく製造することが可能となってきた。
そもそもシリコンは、金属よりも温度特性がよい。従来のひげぜんまいの材料として用いられる金属よりも環境温度に対して変形しにくいという特徴がある。このことから、時計の調速機構にもこの技術を応用することが考えられている。
しかしながら、シリコンは脆性材料であるから、緩急針を備えた緩急機構を用いることができない。緩急針による歩度調整のときにひげぜんまいが破損してしまうからである。そこで発明者は、シリコン製のひげぜんまいを有する調速機構に特許文献1又は特許文献2に示した緩急機構が転用できないか検討した。
特開2006−214822号公報(第4頁、図1、図2) 特開2006−214821号公報(第6―7頁、図1、図2)
特許文献1に示した従来技術は、図6(a)に示したように、ひげぜんまいの長さが短くなるような位置のひげ外端固定部602aにひげ外端位置決め部601を接続させて選択した場合、それよりもひげぜんまいの端部側にある部分(ひげ外端固定部602b〜602e)はすべて不要な余剰部分603となる。
このため、時計に衝撃が加わった場合、脆性材料であるシリコン製のひげぜんまいでは、部分604のあたりから余剰部分603が折れてしまう可能性がある。そうすると、折れた余剰部分603が時計機構に入り込み、動作障害を起こす可能性があることがわかった。
特許文献2に示した従来技術は、ひげぜんまいの外周部に大きな長さ調整領域が必要になる。このため、ひげぜんまいの占める面積が大きくなってしまい、時計の小型化が図れないことが分かった。
以上のことから、シリコン製のひげぜんまいには、特許文献1に示した従来技術は転用できず、時計の小型化を考えたり腕時計のような小型軽量の時計にあっては特許文献2に示した従来技術は転用できないことが分かった。
また、シリコン製のひげぜんまい特有の問題として、図6(b)に示したように、時計に強い衝撃が加わったとき、ひげぜんまい605のばねの部分(板状部分606)とひげ玉607との接続部608が破断し、ひげぜんまい605とひげ玉607とが分離してしまうという問題もある。
本発明の目的は、上記従来技術の課題に鑑み、機械式時計の調速機構において、シリコ
ン製のひげぜんまいにとって好適な、ひげぜんまいの有効長さを調整してばね定数を変更するための調整機構を備えると共に、衝撃にも強い時計用ぜんまい装置を提供することである。
前述した目的を達成するための本発明における時計用ぜんまい装置は、以下の構成を採用する。
回転軸体と嵌合するための貫通孔を有するひげ玉と、このひげ玉と接続し、貫通孔を中心にしてひげ玉に巻回されるコイル形状のぜんまい部とからなる、シリコンを主成分とするひげぜんまいを備える時計用ぜんまい装置であって、ぜんまい部とひげ玉との接続部には、ぜんまい部の長さを調整可能な複数の連結部が設けられており、複数の連結部を選択的に切断して、ぜんまい部の長さを調整することにより、ひげぜんまいのばね定数を変更する調整機構を備えることを特徴とする。
このような構成にすれば、ひげぜんまいの外周部分のスペースを圧迫することなく、ばね定数を変更できる。
このような構成にすれば、ひげぜんまいのばね定数を簡単に調整できる。また、連結部を調整量よりも大きくしておけば、調整を行ってもひげ玉とひげぜんまいとは複数の連結部により接続されているので、この部分が破損しにくい。
本発明によれば、ひげ玉とぜんまいとの接続部分に、ひげぜんまいのばね定数を変更する調整機構を備えている。調整機構は、ひげぜんまいの長さを調整することでひげぜんまいのばね定数を変更する。これにより、調速機構が小型化でき、時計の小型化も図ることができる。
また、ひげ玉とひげぜんまいの板状部分が調整機構の複数の連結部により繋がっているため、時計に衝撃が加わっても破損しにくい。
本発明の第1実施形態である時計用ぜんまい装置のひげぜんまいを示す平面図であり、ばね定数を調整する前の状態を示す図面である。 本発明の第1実施形態である時計用ぜんまい装置のひげぜんまいの調整機構を拡大した平面図である。 本発明の第1実施形態である時計用ぜんまい装置のひげぜんまいの調整機構を拡大した平面図であり、ばね定数を調整した後の状態を示す図面である。 本発明の時計用ぜんまい装置を説明する側断面図である。 本発明の第2実施形態である時計用ぜんまい装置の調整前のひげぜんまいを示す平面図である。 従来技術を説明する平面図である。
以下、本発明の時計用ぜんまい装置について、図面を参照して詳細に説明する。
まず、図1から図4を用いて第1実施形態を説明し、図5を用いて第2実施形態を説明する。第1実施形態は、ひげぜんまいのひげ玉近傍に設ける調整機構について詳述するものである。第2実施形態は、さらにバランス調整を行う例を示すものである。
[時計用ぜんまい装置のひげぜんまいの説明:図1、図2、図3]
まず、第1実施形態として、時計用ぜんまい装置のひげぜんまいの構成を、図1、図2を用いて説明する。
図1、図2は時計用ぜんまい装置を構成するひげぜんまいを説明するための平面図であり、図2は図1の主要部分である調整機構を説明しやすいように拡大した平面図である。
図1、図2において、2はひげぜんまい、2aはひげぜんまいの板状部分、3はひげ玉、3aはひげ玉の貫通孔、5はひげ持、5aはひげ持の貫通孔、10は調整機構、10a〜10fは連結部である。12はひげぜんまい2とひげ玉3との接続部である。
ひげぜんまい2は、シリコンを主成分とする材料から、例えば、深堀りRIEを用いるなどしてなる半導体装置と同様な公知の製造技術により形成される。したがって、ひげぜんまい2の板状部分2aと、ひげ玉3と、調整機構10及び接続部12と、ひげ持5とは、一体で構成されている。
ひげぜんまい2は、特に限定しないが、その大きさの一例をあげると、ばね部分となる板状部分2aの厚さをt、幅をbとするとするとき、厚さt=20〜50μm、幅b=100〜200μm程度であり、大凡の直径は4〜7mm程度の範囲である。
ひげぜんまい2の板状部分2aは、ひげ玉3の中心部分に設ける貫通孔3aを中心にコイル形状(渦巻き形状とも言う)状をしている。
ひげぜんまい2の中心部分はひげ玉3があり、このひげ玉3には、後述する回転軸体であるてん真4と嵌合する貫通孔3aが設けてある。
ひげぜんまい2の板状部分2aの巻き始めとなる部分とひげ玉3とは接続部12で接続されており、接続部12の近傍には、ひげぜんまい2のばね定数を調整する調整機構10が設けてある。
ひげぜんまい2の板状部分2aの巻き終わりとなる終端にはひげ持5があり、このひげ持5には、後述するひげ持ピン6と嵌合する貫通孔5aが設けてある。
てん真4、ひげ持ピン6は図1及び図2には図示していないが、図4を用いて後述する。
[調整機構の説明:図2、図3]
次に、ひげぜんまい2の調整機構10について図2、図3を用いて説明する。
図2は調整機構10を説明するために図1の要部を拡大した平面図であり、調整機構10による調整前の状態を示すものである。図3は、図2と同様な平面図であり、調整後の状態を示すものである。
図2に示すように、ひげ玉3と板状部分2aとの接続部12の近傍には、板状部分2aととひげ玉3との間を連結する複数の連結部10a、10b、10c、10d、10e、10fとからなる、調整機構10を設けてある。
この例では、調整機構10は、6つの連結部10a〜10fにより構成しているが、もちろん、連結部の数は6本に限定しない。予め実験などにより定めた歩度の調整量に基づいて、連結部同士の間隔や本数を定めている。
ひげぜんまいのばね定数を変更するには、ひげぜんまいの長さを調整すればよい。すなわち、ひげぜんまい2のばね定数を変更するには、連結部10a〜10fのいずれかを切断することでひげぜんまい2の長さを変えるのである。連結部の切断は、公知のレーザー
加工機によるレーザー照射や、収束イオンビーム(Focused Ion Beam:FIB)装置によるイオンビーム照射で行うことができる。
ひげぜんまい2の調整前の長さ(ひげ持5から調整機構10までの長さ)は、所定の歩度の調整量を見込んだ上で、目標の歩度より進むような長さに設定しておく。
時計の歩度を測定した結果に応じて、図3に示すように、必要になる分の連結部10a〜10fのいずれか1つ又は複数を、例えば、レーザー加工により切断する。図3に示す例では、連結部10a、10bを切断した様子を示している。
図3において、10abは連結部10aの切断部分であり、10bbは連結部10bの切断部分である。レーザー加工などにより、連結部10aには切断部10abができ、同じく連結部10bには切断部10bbができるため、ひげぜんまい2の長さは、ひげ持5(図3には図示しない。図1を参照)から連結部10cまでとなる。
上述のように、ひげぜんまいのばね定数の変更を行ってひげぜんまい2の長さを長くすると、すなわち歩度を遅らせる方向に調整されて、結果、時計の歩度が適正なものに調整される。
ひげぜんまい2は、すでに説明したように加工精度の高いシリコンを材料としていることから、深堀りRIEを用いるなどして形成されたひげぜんまい2の形状は、ほぼ設計通りのものとなる。したがって、歩度の調整に要するひげぜんまい2の調整長さの範囲は、僅かなものとなる。つまり、図1〜図3に示すように、調整機構10をひげ玉3の近傍に設けても、十分調整できるのである。
すなわち、調整機構をひげ持近傍に配置する場合に比べ、調整機構10自体の大きさを大変小さくすることができ、時計の小型化を図ることができるのである。
また、シリコンは熱膨張率が一般的な金属より小さいため、シリコン製のひげぜんまいは金属製ヒゲゼンマイに比べ熱膨張による時計の歩度への影響が小さくなる。
そして、このようにひげぜんまい2のひげ玉3の近傍に調整機構10を設ける利点はさらにある。
図1〜図3に示すように、調整機構10を構成する連結部が複数あることによって、ひげ玉3と板状部分2aとの接続強度を増すことができるのである。
すなわち、図3に示す例では、ひげ玉3と板状部分2aとの接続部分は、接続部12に加え連結部10c〜10fによりなされている。このように、ひげぜんまいのばね定数を変更する調整を行っても、ひげ玉とひげぜんまいとは複数の連結部(接続部)によりさらに接続されているので、時計に強い衝撃が加わっても応力が分散して、この部分が破損しにくくなるのである。
無論、歩度の調整の範囲によっては、図示する連結部10a〜10fをすべて切断しなければならない場合もある。そのような場合でも、予め実験を行うなどして調整範囲を予測し、接続部の数を多く設計し、ひげぜんまい2の長さを最も長く調整しても、連結部が1つにならないようにしておけばよい。そうすれば、ひげ玉3と板状部分2aとの接続強度は低下することはないのである。
また、特許文献1に比しても有利な点があり、本発明の時計用ぜんまい装置は、ひげぜんまい2の連結部10a〜10fのいずれかを切断しても、切断による余剰部分が発生しないのである。
すなわち、連結部は、ひげ玉3と板状部分2aとの間を連結しているため、板状部分2aに余剰部分が発生しない。すでに図6(a)を用いて説明したように、特許文献1の例でいう余剰部分603が発生しないので、余剰部分が破壊された場合に起こる問題を生じないのである。
[ひげぜんまいの長さとばね定数の説明]
ここで、ひげぜんまい2の長さとそのばね定数の関係について説明する。
てん輪はひげぜんまいと組み合わせて調速機構(てんぷ)として揺動運動をすることによって、時計の精度(歩度)を司る。てんぷの周期Tはひげぜんまいのばね定数Kと、てんぷの慣性モーメント(すなわち、てん輪の慣性モーメント)Iとのバランスで決定され、数1で表される。
Figure 0006199114
そして、ひげぜんまいのばね定数Kは、ひげぜんまいの寸法(長さL、幅b、厚さt)や材料のヤング率Eから、数2のように表される。
Figure 0006199114
したがって、時計の歩度を合わせこむには、ひげぜんまい2の調整機構10の連結部10a、10b、・・・を適宜破断することによって、ひげぜんまいの長さLを調整して、ひいてはひげぜんまいのばね定数を調整することになる。
[時計用ぜんまい装置の構成説明:図4]
ここで、時計用ぜんまい装置の構成を、図4を用いて説明する。
図4は、時計用ぜんまい装置を用いた時計の調速機構(てんぷ)の周辺の構成を説明する側断面図である。図4において、4は回転軸体であるてん真、6はひげ持ピン、7はてんぷ受、8がてん輪、9が地板である。すでに説明した構成、説明に関係のない構成(例えば、軸受けなど)は省略してある。
時計用ぜんまい装置1は、てん真4に対して同軸にひげぜんまい2とてん輪8とが取り付けられており、てん真4の一方はてんぷ受7、他方は地板9に取り付けられている。そして、ひげぜんまい2の端部であるひげ持5は、図示しないが貫通孔5aにひげ持ピン6が嵌合し、このひげ持ピン6はてんぷ受7に固定されている。
調整機構10は図4には図示しないが、ひげぜんまい2のひげ玉3の近傍にあるから、ひげ持5の周辺のスペースを圧迫することはない。
[時計用ぜんまい装置の第2実施形態の説明:図5]
次に、第2実施形態としてバランス調整機構を設けた時計用ぜんまい装置のひげぜんま
いの構成を、図5を用いて説明する。図5において、11はバランス調整機構として機能する空孔である。13は空孔11を備えるひげ玉である。20は第2実施形態のひげぜんまいである。なお、すでに説明した同一の構成には同一の番号を付与している。
図5に示す第2実施形態のひげぜんまい20と、すでに説明した第1実施形態におけるひげぜんまい2と異なるところは、ひげ玉13に、平面視で貫通孔3aを中心として対称に複数の重心調整用の空孔11を設けている点である。空孔11は、図5に示す例では、4カ所設けている。
歩度の調整において、ひげぜんまいの長さが適する値であっても、歩度がずれる場合がある。それは、ひげぜんまいの回転バランスが正常ではないときに起きる。第2実施形態のひげぜんまい20は、ひげ玉13にバランス調整機構として重心調整用の空孔11を備えている。この空孔11に、重さを変える材料を埋め込むことで重心が移動し、ひげぜんまい20のバランスを調整することができるのである。
公知の測定器などを用いてひげぜんまい20の回転バランスがくずれていることを調べるか、歩度を測定するかして、時計用ぜんまい装置の歩度のずれを確認し、それに基づいて、所定の位置の空孔11にはんだを流し込んだり、FIB装置などを用いて例えばタングステンなどを埋め込むのである。FIB装置を使用すれば、イオンビームの照射によるエッチングと所定の材料のデポジションとが同じ装置でできるため、埋め込み量を合わせこむことができて便利である。
図5を用いて説明した空孔11は、ひげ玉13を貫通するように構成しても、貫通せず溝のように深堀りされていいても構わない。また、溝形状の場合は、ひげ玉3を平面視で円形に例えて、その接線と平行な方向や法線方向に延びるような形状の溝であってもよい。
また、このバランス調整は、調整機構10による歩度の調整を行った際に、連結部の切断に伴って生じたわずかな重心の偏りを補正してもよいことは無論である。
この発明によれば、脆性材料であるシリコン製のぜんまいを用いてもひげぜんまいのばね定数を変更することができる。これにより、時計を小型化できるため、小型の腕時計用のぜんまい装置として好適である。
1 時計用ぜんまい装置
2 ひげぜんまい
2a 板状部分
3、13 ひげ玉
4 てん真
5 ひげ持
6 ひげ持ピン
7 てんぷ受
3a 貫通孔
10 調整機構
10a、10b、10c、10d、10e、10f 連結部
10ab、10bb 切断部
11 空孔

Claims (1)

  1. 回転軸体と嵌合するための貫通孔を有するひげ玉と、
    前記ひげ玉と接続し、前記貫通孔を中心にして前記ひげ玉に巻回されるコイル形状のぜんまい部とからなる、シリコンを主成分とするひげぜんまいを備える時計用ぜんまい装置であって、
    前記ぜんまい部と前記ひげ玉との接続部には、前記ぜんまい部の長さを調整可能な複数の連結部が設けられており、前記複数の連結部を選択的に切断して、前記ぜんまい部の長さを調整することにより、前記ひげぜんまいのばね定数を変更する調整機構を備える
    ことを特徴とする時計用ぜんまい装置。
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