JP6197051B2 - 希土類元素の分離方法および分離装置 - Google Patents

希土類元素の分離方法および分離装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6197051B2
JP6197051B2 JP2015561083A JP2015561083A JP6197051B2 JP 6197051 B2 JP6197051 B2 JP 6197051B2 JP 2015561083 A JP2015561083 A JP 2015561083A JP 2015561083 A JP2015561083 A JP 2015561083A JP 6197051 B2 JP6197051 B2 JP 6197051B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rare earth
halide
heat treatment
separation
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015561083A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2015118621A1 (ja
Inventor
宮田 素之
素之 宮田
山本 浩貴
浩貴 山本
元 村上
村上  元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Publication of JPWO2015118621A1 publication Critical patent/JPWO2015118621A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6197051B2 publication Critical patent/JP6197051B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22BPRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
    • C22B59/00Obtaining rare earth metals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01FCOMPOUNDS OF THE METALS BERYLLIUM, MAGNESIUM, ALUMINIUM, CALCIUM, STRONTIUM, BARIUM, RADIUM, THORIUM, OR OF THE RARE-EARTH METALS
    • C01F17/00Compounds of rare earth metals
    • C01F17/20Compounds containing only rare earth metals as the metal element
    • C01F17/253Halides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01FCOMPOUNDS OF THE METALS BERYLLIUM, MAGNESIUM, ALUMINIUM, CALCIUM, STRONTIUM, BARIUM, RADIUM, THORIUM, OR OF THE RARE-EARTH METALS
    • C01F17/00Compounds of rare earth metals
    • C01F17/20Compounds containing only rare earth metals as the metal element
    • C01F17/253Halides
    • C01F17/259Oxyhalides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01FCOMPOUNDS OF THE METALS BERYLLIUM, MAGNESIUM, ALUMINIUM, CALCIUM, STRONTIUM, BARIUM, RADIUM, THORIUM, OR OF THE RARE-EARTH METALS
    • C01F17/00Compounds of rare earth metals
    • C01F17/20Compounds containing only rare earth metals as the metal element
    • C01F17/253Halides
    • C01F17/271Chlorides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22BPRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
    • C22B5/00General methods of reducing to metals
    • C22B5/02Dry methods smelting of sulfides or formation of mattes
    • C22B5/12Dry methods smelting of sulfides or formation of mattes by gases

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Geology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Description

本発明は、希土類元素の分離方法、及びそれを用いた希土類組成物の分離装置に関する。
希土類元素はハイブリット自動車や磁気デイスク装置のモータ用磁石(いわゆる希土類磁石)、ディスプレイや照明機器に用いられる蛍光体、ガラスなどを研磨する際に用いる研磨材、および光通信機器の増幅器などに用いられており、今後ますます需要の拡大が予想される。一方、近年、希土類資源の地理的な偏在に伴う希土類原料の価格高騰が発生しており、この資源リスクヘッジとして、希土類使用量の低減や代替材の開発、および製品からの希土類元素を分離回収する方法などが検討されている。
希土類元素を分離回収する方法として、例えば、特許文献1には、複数の希土類元素又はその化合物を含む混合物中の希土類元素をハロゲン化することにより、2価希土類ハロゲン化物と3価希土類ハロゲン化物の性質の違いを利用して分離する方法が記載されている。また、特許文献2には、希土類元素を含む物質と鉄塩化物を反応させて、希土類塩化物として分離回収する方法が記載されている。
特開2001−303149号公報 特開2003−73754号公報
しかし上記特許文献のものでは、複数種の希土類元素が混在している組成物から特定の希土類元素を分離する比率(分離率)が小さいという課題がある。
本発明の目的は、希土類元素の分離率を向上させることである。
上記目的は請求項に記載の発明により達成される。
本発明によれば、希土類元素の分離率を向上させることができる。
分離装置の構成図 熱処理前後の重量変化率とH2O量との関係 熱処理前後の重量変化率とH2O量との関係 熱処理前後の重量変化率とH2O量との関係 熱処理温度250℃で酸塩化処理を行ったサンプルの重量変化率と熱処理時間との関係 熱処理温度250℃で酸塩化処理を行ったサンプルの重量変化率と熱処理時間との関係 熱処理温度250℃で酸塩化処理を行ったサンプルの重量変化率と熱処理時間との関係 熱処理温度300℃で酸塩化処理を行ったサンプルの重量変化率と熱処理時間との関係 熱処理温度300℃で酸塩化処理を行ったサンプルの重量変化率と熱処理時間との関係 熱処理温度300℃で酸塩化処理を行ったサンプルの重量変化率と熱処理時間との関係 熱処理温度250℃で酸塩化処理を行ったサンプルの溶出試験後の残渣物回収率 熱処理温度250℃で酸塩化処理を行ったサンプルの溶出試験後の残渣物回収率 熱処理温度250℃で酸塩化処理を行ったサンプルの溶出試験後の残渣物回収率
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながらより詳細に説明する。なお、本発明はここで取り上げた実施形態に限定されることはなく、要旨を変更しない範囲で適宜組み合わせや改良が可能である。
図1に本実施形態の分離装置の構成図を示す。分離装置は、原料供給部、熱処理部、雰囲気制御部、ガス処理部、分離回収部を備えている。熱処理部は原料供給部、雰囲気制御部、ガス処理部、分離回収部と接続されている。原料供給部はガス処理部とも接続されている。
原料供給部は、複数種の希土類酸化物とハロゲン化アンモニウムとを混合する原料混合部と、混合した原料を熱処理部に供給する混合物供給部を備えている。希土類酸化物を収容する容器とハロゲン化アンモニウムを収容する容器を各々備えていてもよい。本実施形態では、複数種の希土類酸化物としてネオジムと酸素との化合物、及びジスプロシウムと酸素との化合物を、ハロゲン化アンモニウムとして塩化アンモニウムを例として説明する。他のハロゲン化アンモニウムとしてフッ化アンモニウムを使用することもできる。
熱処理部は、混合物供給部から供給された混合物をハロゲン化/酸ハロゲン化処理する炉心管と、その周囲を覆うヒータを備えている。ハロゲン化/酸ハロゲン化処理がスムーズに進行するように、被熱処理物を攪拌するための機構(例えば、炉心管回転機構(図示せず))を備えていてもよい。
本実施形態の熱処理工程は、塩化工程と酸塩化工程に大別される。塩化工程では希土類酸化物が塩化アンモニウムと混合され、非酸化性の雰囲気(酸素成分が実質的に混在しない雰囲気、例えば、不活性ガス(アルゴン、窒素など)気流中や真空中)で加熱されることによって、次の化学反応式(1)に従って、含まれる各希土類酸化物の塩化反応が進行する。希土類酸化物から希土類塩化物を生成する150℃以上で反応が進行するが、希土類元素の回収量を減少させないために、生成した希土類塩化物が気化しない温度までに調整する。
RE2O3+6NH4Cl→2RECl3+6NH3+3H2O (1)
ここで、REは希土類元素を表す。以下の化学式でも同様である。
酸塩化工程では上記の反応式(1)で生成した塩化物が下記の反応式(2)(3)に従って希土類塩化物の酸塩化反応が進行する。本実施形態では、酸化性雰囲気(酸素成分が存在する雰囲気、例えば、大気、乾燥空気気流中、不活性ガスと酸素ガスとの混合ガス気流中)のガスにH2Oを加えることで、塩化物の酸塩化反応を促進することができる。詳細は実施例で述べる。
RECl3 + O2 = REOCl + Cl2 (2)
RECl3 + H2O = REOCl + 2HCl (3)
なお、式(1)から式(3)の反応では生成系にてガス成分としてNH3、H2O、Cl2、HClなどのガス成分が生成するが、これらの熱処理はガス流中や減圧雰囲気にて行っており、生成したガス成分は直ちに系外に排出されるため、式(1)から式(3)の反応は継続的に進行可能と考えられる。
雰囲気制御部は、熱処理部の雰囲気を制御するものである。熱処理前に熱処理部の空気を除去する真空排気部と、熱処理部を所望の雰囲気にするためのガスを供給するガス供給部を備えている。ガス供給部と熱処理部との間に、熱処理部に供給されるガスにH2Oを加えるためのH2O制御部を備えている。H2O制御部は炉心管内の雰囲気中のH2O量を調節することができる。
ガス処理部は、熱処理部で生成されるガスからハロゲン化アンモニウムを回収し、原料供給部に戻すハロゲン化アンモニウム処理部と、ハロゲン化アンモニウムを除去したガス中のNH3を除去するNH3処理部と、NH3除去後のガスを系外に排出する機構を備える。
分離回収部は、熱処理部で生成されるハロゲン化物と酸ハロゲン化物の混合物を分離する分離部を備える。分離部では、熱処理部で得られた混合物が溶媒に混合され、溶媒に溶解してハロゲン化物が液相中に抽出され、溶媒に溶解しにくい酸ハロゲン化物が固相として沈殿することで、両者を固液分離することができる。分離された化合物は液相回収部、固相回収部に収容される。
ここで、溶媒として、純水や、純水に有機溶媒を混合した溶液、及び有機溶媒等を用いることができる。有機溶媒ではアルコールを用いることが好ましく、アルコールの中でも特にメタノールやエタノールなどを用いることが好ましい。これらは他の有機溶媒などに比べて揮発性が少なく、環境に与える影響が小さい。
また、液相の量や投入量に応じて、撹拌子や撹拌羽根、超音波振動などを用いて撹拌することが好ましい。撹拌に際して、加熱することで液相への溶出を促進することができるが、加熱温度が液相の沸点より高くなると液相量が減少するため、撹拌する際の温度は、液相の沸点以下であることが好ましい。なお、液相の揮発を防止するため、例えば密閉すればより好ましい。
上記で固相の不溶物として得られた希土類酸塩化物を乾燥することで、希土類酸塩化物として回収することができる。また、不溶物に酸(希塩酸、希硝酸など)で溶解して、該水和物をpH調整した後、沈殿材(例えば、炭酸アンモニウム((NH4)CO3)、炭酸水素アンモニウム(NH4HCO3)、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)、シュウ酸((COOH)2)、シュウ酸ナトリウム((COONa)2)、水酸化ナトリウム(NaOH)等)を添加することにより、難溶性の希土類塩の沈殿物を生成させる。該沈殿物を濾過、乾燥した後、大気中、900℃程度で焙焼することにより、希土類酸化物として回収することができる。
上記で得られた希土類成分を含んだ液相を、加熱雰囲気中にスプレードライヤを用いて霧状に噴霧することで、希土類酸化物として回収することができる。また、pH調整を行った後、上記のような沈殿材を添加することにより、難溶性の希土類塩の沈殿物を生成させる。該沈殿物を濾過、乾燥した後、大気中、900℃程度で焙焼することにより、希土類酸化物として回収することができる。
このようにして回収した希土類酸化物を再度原料供給部へ還元して、上記の工程を繰り返すことで、分離率の向上を図ることができる。さらに、上記の希土類成分を含んだ液相を湿式分離部に供することにより、分離率を高めることもできる。湿式分離部としては、例えばミキサーセトラ装置やエマルジョンフロー装置などに代表される液液分離装置(溶媒抽出装置)や凝集剤と沈降剤用いた凝集分離法などが挙げられる。
以下、熱処理工程の酸ハロゲン化処理について、具体的な実施例を説明する。
本実施例では、原料粉末にSIGMA−ALDRICH社の塩化ネオジム(Nd2Cl3、型番446646)と塩化ジスプロシウム(Dy2Cl3、型番325546)を用いた。Ar雰囲気のグローブボックス内で上記の原料粉末約0.15gを各々秤量後、電気炉内に配置して熱処理を行った。
ガスボンベと電気炉の間に精密露点発生装置(micro equipment Inc.製、me-40DP-2P)を設置して、酸塩化処理雰囲気中のH2O量を制御した。雰囲気中のH2O量は10-3%(Dry-Air)〜2.5%である。熱処理は、ロータリポンプで電気炉内を0.1MPa以下に減圧した後、H2O量を調整したガスを流しながら行った。ガス流量は0.5L/minである。熱処理は200〜350℃まで昇温後、各温度で0.1時間〜78時間加熱して行った。
Ar雰囲気のグローブボックス内で熱処理前後でのサンプルの重量変化を測定するとともに、粉末X線回折法を用いて熱処理後のサンプルの構成相を同定した。測定に用いた機器は、リガク製広角X線回折装置(RU200B)である。測定条件は、X線源:Cu、X線出力:50kV、150mA、走査速度:1.0deg/minである。なお、測定にあたって、Ar雰囲気のグローブボックス内にてサンプル粉末を試料ホルダーに詰め込み、この試料ホルダーを気密試料台(Ar雰囲気)中に挿入した。この気密試料台を前記のX線回折装置に固定して測定を行った。得られた回折ピークはICDDデータ(X線回折標準データ集)を参照して結晶相を同定した。
図2から図4に熱処理前後の重量変化率とH2O量との関係を示す。ここで、熱処理温度は200℃〜300℃、保持時間は5時間である。希土類塩化物(RECl3)がすべて希土類酸塩化物(REOCl)に変化した場合、DyCl3は20.4%、NdCl3では21.9%の重量減少を示す。図2から図4に示すように、いずれの熱処理温度においても、H2O量の増加に伴い重量が減少しており、H2Oにより酸塩化反応が促進されたことを示している。
図2の熱処理温度200℃の場合、NdCl3ではH2O量の増加に伴い直線的に重量が減少し、2.5%H2Oでは約5%の重量減少を示した。これに対して、DyCl3は0.8%H2Oにて約12%の重量減少を示したが、それ以降は2.5%H2Oまでほぼ一定の値を示した。
図3の熱処理温度250℃の場合、NdCl3は0.8%H2Oにて約5%、DyCl3は0.4%H2Oにて約13%の重量減少を示した。いすれもそれ以降、2.5%H2Oまでほぼ一定の値を示した。
図4の熱処理温度300℃の場合、NdCl3は0.4%H2Oにて約19%、DyCl3は0.4%H2Oにて約21%の重量減少を示した。いすれもそれ以降、2.5%H2Oまでほぼ一定の値を示した。
このように、DyCl3、NdCl3の重量減少率は、あるH2O量以上では一定の値を示し、そのH2O量は熱処理温度の上昇に伴い、小さくなる傾向を示した。
図2、図3に示すように、200℃及び250℃にて、2.5%H2Oでの重量減少率は、NdCl3は約5%であるのに対して、DyCl3は約13%とDyCl3のほうが大きな値を示しており、NdCl3に比べてDyCl3の方が、H2Oを雰囲気中に加えることによる酸塩化反応が進行しやすいことを示唆している。これに対して、図4に示すように、300℃では、NdCl3とDyCl3は2.5%H2Oにていずれも20%ほどの重量減少を示しており、NdCl3の酸塩化反応も進行したことを示唆している。
本実施例の酸塩化工程では、DyCl3は酸塩化反応が進行してDyOClとなり、NdCl3は酸塩化反応が進行せずにNdCl3のままであることが求められる。そのため、図2から図4の重量変化率では、NdCl3とDyCl3の重量変化率の差が大きいことが好ましい。熱処理温度200℃の場合、0.8%H2Oにて、熱処理温度250℃の場合、0.4%H2Oにて、熱処理温度300℃の場合、0.1%H2Oにて、NdCl3とDyCl3の重量変化率の差がもっとも大きな値を示している。
図5から図7に熱処理温度250℃で酸塩化処理を行ったサンプルの重量変化率と熱処理時間との関係を示す。
図5に示すように、Dry-Air中(10-3%H2O)で熱処理を行った場合、DyCl3は、熱処理時間0.1hにて約0.5%重量が増加したが、以降、熱処理時間の増加に伴い重量は減少し、78hでは約10%の重量減少を示した。これに対して、NdCl3は熱処理時間0.1hにて約1%、熱処理時間78hにて約2%であり、熱処理時間の増加に対して殆ど重量減少を示さず、酸塩化反応が進行していないことを示している。
図6に示すように、0.1%H2Oで熱処理を行った場合、DyCl3は熱処理時間0.1hにて約0.1%重量が増加したが、以降、熱処理時間の増加に伴い重量は減少し、25hにて約20%の重量減少を示した。これに対して、NdCl3は熱処理時間0.1hから15hの間、重量減少率は約2%とほぼ一定の値を示し、以降急激に重量が減少し、25hにて約9%の値を示した。
図7に示すように、0.4%H2Oで熱処理を行った場合、DyCl3は0.1%H2Oにて約2%重量が増加したが、以降、熱処理時間の増加に伴い重量は減少し、25hにて約22%の重量減少を示した。これに対して、NdCl3は熱処理時間0.1hにて1%、15hにて3%と比較的緩やかに重量が減少したが、以降急激に重量が減少し、25hにて約18%の値を示した。
図8から図10に熱処理温度300℃で酸塩化処理を行ったサンプルの重量変化率と熱処理時間との関係を示す。
図8に示すように、Dry-Air中(10-3%H2O)で熱処理を行った場合、DyCl3は、熱処理時間2hにて約7%の重量減少を示し、以降25hまでほぼ一定の重量減少率を示した。NdCl3は熱処理時間0.1hにて約3%、熱処理時間25hにて約3%の重量減少を示しており、処理時間の増加に対して殆ど重量減少を示さず、酸塩化反応が進行していないことを示している。
図9に示すように、0.1%H2Oで熱処理を行った場合、DyCl3は熱処理時間0.1hにて約1%重量が増加したが、2hでは約18%の重量減少と急激に重量が減少した。以降、15hでの重量減少は約23%であり、2h〜15h間での重量減少割合は0.1h〜2h間に比べて緩やかになった。NdCl3は熱処理時間0.1hでの約2%から、15hでの約21%と熱処理時間の増加に伴い、ほぼ一定の割合で重量が減少した。
図10に示すように、0.4%H2Oで熱処理を行った場合、DyCl3は0.1%H2Oにて約1%重量が増加したが、2hでは約20%の重量減少と急激に重量が減少した。以降、15hでの重量減少は約23%であり、0.1%H2Oの場合と同様、2h〜15h間での重量減少割合は0.1h〜2h間に比べて緩やかになった。
NdCl3は熱処理時間0.1hにて約2%、15hにて3%と比較的緩やかに重量が減少したが、以降急激に重量が減少し、25hにて約18%の値を示した。
実施例1の熱処理後の粉末を純水中に投入して溶出試験を行った。スクリュー管瓶(容量20cc)にサンプル粉末約0.1gと純水10mlを入れ、ミックスローターバリアブル(アズワン、型番VMR-5R)を用いて回転数112rpmで10分混合した。その後、アスピュレータ(ULVAC、MDA-015)を用いて溶液をろ過した。ろ過に用いたフィルタはCYCROPORE TRACK ETCHED MEMBRANE(Whattman、No.7060-4704、細孔径0.45μm)である。ろ過後、フィルタを乾燥して、フィルタに付着した残渣物を回収して、下記式(4)より残渣回収率を算出した。
残渣回収率(%)=100×残渣物重量/サンプル重量 (4)
図11から図13に熱処理温度250℃で酸塩化処理を行ったサンプルの溶出試験後の残渣物回収率を示す。
図11に示すように、Dry-Air中(10-3%H2O)で熱処理を行った場合、熱処理時間25hでの回収率はDyCl3が約8%、NdCl3が0%であり、熱処理時間78hでも、回収率はDyCl3が約25%、NdCl3が約3%である。
これに対して、図12に示す0.1%H2Oの場合、熱処理時間25hでの回収率は、DyCl3が約70%、NdCl3が約22%、図13に示す0.4%H2Oの場合、熱処理時間25hでの回収率は、DyCl3が約77%、NdCl3が約60%であり、H2Oを加えて熱処理を行うことにより、残渣回収率が向上しており、酸塩化反応が進行していることを示している。
図12、図13に示すように、DyCl3の回収率は熱処理時間の増加に伴い向上しているが、NdCl3の回収率は、熱処理時間15hまでは0%であり、残渣物は回収されていない。そのため、この条件にて、Dy/Nd分離率を最も高くすることが可能である。

Claims (7)

  1. 複数種の希土類元素を分離する方法において、
    複数種の希土類酸化物とハロゲン化アンモニウムとを含む出発混合物から複数種の希土類ハロゲン化物を生成させる工程であり、非酸化性雰囲気中で前記希土類酸化物から前記希土類ハロゲン化物を生成する温度以上前記希土類ハロゲン化物の気化温度未満の温度で加熱する第1の熱処理工程と、
    前記複数種の希土類ハロゲン化物から第1群の希土類元素の希土類ハロゲン化物と第2群の希土類元素の希土類酸ハロゲン化物とを含むハロゲン化物/酸ハロゲン化物混合物を生成させる工程であり、H2Oを含む酸化性雰囲気中で加熱する第2の熱処理工程と、
    前記ハロゲン化物/酸ハロゲン化物混合物を溶媒に投入することにより、前記希土類ハロゲン化物を選択的に前記溶媒に溶解させて液相中に抽出しかつ前記希土類酸ハロゲン化物を固相として残存させる選択的抽出工程と、
    前記希土類ハロゲン化物が抽出された液相と残存した前記希土類酸ハロゲン化物の固相とを固液分離することにより、前記第1群の希土類元素と前記第2群の希土類元素とを分離する分離工程とを有し、
    前記酸化性雰囲気中のH 2 Oが0.1%以上であることを特徴とする希土類元素の分離方法。
  2. 請求項1において、前記第1群の希土類元素がネオジム、前記第2群の希土類元素がジスプロシウム、前記ハロゲン化アンモニウムが塩化アンモニウムであることを特徴とする希土類元素の分離方法。
  3. 請求項1において、前記溶媒が、純水、メタノール、エタノール、またはそれらの混合液であることを特徴とする希土類元素の分離方法。
  4. 複数種の希土類元素を分離する分離装置において、
    原料供給部と熱処理部と雰囲気制御部と分離回収部とを備え、
    前記原料供給部は、被分離組成物とハロゲン化アンモニウムとを混合し出発混合物を生成する原料混合部と、前記出発混合物を前記熱処理部に供給する混合物供給部とを備え、
    前記熱処理部は、前記出発混合物を加熱して第1群の希土類元素の希土類ハロゲン化物と第2群の希土類元素の希土類酸ハロゲン化物とを含むハロゲン化物/酸ハロゲン化物混合物を生成する炉を備え、
    前記雰囲気制御部は、前記炉内に非酸化性ガスまたは酸化性ガスを供給するガス供給部と、前記酸化性ガスにH2Oを加えるH2O制御部とを備え、
    前記分離回収部は、前記ハロゲン化物/酸ハロゲン化物混合物と溶媒とを混合し前記希土類ハロゲン化物が抽出された液相と残存した前記希土類酸ハロゲン化物の固相とに分離する分離部を備えることを特徴とする希土類元素の分離装置。
  5. 請求項において、前記第1群の希土類元素がネオジム、前記第2群の希土類元素がジスプロシウム、前記ハロゲン化アンモニウムが塩化アンモニウムであることを特徴とする希土類元素の分離装置。
  6. 請求項において、更にガス処理部を備え、前記ガス処理部は、前記熱処理部から発生したガスからハロゲン化アンモニウムを回収して前記原料供給部に戻すハロゲン化アンモニウム処理部を備えることを特徴とする希土類元素の分離装置。
  7. 請求項において、前記分離回収部は、前記液相を収容する液相回収部と、前記固相を収容する固相回収部とを備えることを特徴とする希土類元素の分離装置。
JP2015561083A 2014-02-05 2014-02-05 希土類元素の分離方法および分離装置 Expired - Fee Related JP6197051B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2014/052605 WO2015118621A1 (ja) 2014-02-05 2014-02-05 希土類元素の分離方法および分離装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2015118621A1 JPWO2015118621A1 (ja) 2017-03-23
JP6197051B2 true JP6197051B2 (ja) 2017-09-13

Family

ID=53777455

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015561083A Expired - Fee Related JP6197051B2 (ja) 2014-02-05 2014-02-05 希土類元素の分離方法および分離装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6197051B2 (ja)
CN (1) CN106062222B (ja)
WO (1) WO2015118621A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108588421A (zh) * 2016-12-18 2018-09-28 充梦霞 稀土废料回收用的稀土氧化物萃取设备及其工作方法
CN106498173B (zh) * 2016-12-18 2017-12-26 盐城市兰丰环境工程科技有限公司 一种稀土废料回收用能够提高稀土废料利用率的装置
KR101910333B1 (ko) * 2017-07-24 2018-10-23 한국전력공사 석탄회로부터 희소 금속 원소 추출 방법 및 희소 금속 원소 추출 장치
CN110538478B (zh) * 2018-10-29 2024-07-26 天津包钢稀土研究院有限责任公司 一种高品质无水稀土卤化物提纯装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06135715A (ja) * 1992-10-28 1994-05-17 Mitsubishi Materials Corp 高純度希土類ハロゲン化物の製造方法
JP2001303149A (ja) * 2000-04-24 2001-10-31 Tetsuya Uda 希土類元素の分離方法及び希土類元素分離用組成物
CN102046820B (zh) * 2008-03-26 2013-07-10 财团法人生产技术研究奖励会 稀土元素的回收方法及回收装置
JP5401497B2 (ja) * 2011-04-08 2014-01-29 株式会社日立製作所 希土類元素の分離回収方法
JP5835349B2 (ja) * 2012-01-06 2015-12-24 日立金属株式会社 希土類元素の分離回収方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN106062222A (zh) 2016-10-26
CN106062222B (zh) 2017-09-26
JPWO2015118621A1 (ja) 2017-03-23
WO2015118621A1 (ja) 2015-08-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6197051B2 (ja) 希土類元素の分離方法および分離装置
JP6622307B2 (ja) 希土類元素の抽出および分離のための方法
EP2388343A1 (en) Method for extracting and separating rare earth elements
JP5967210B2 (ja) 希土類元素の分離方法および分離装置
US20160068929A1 (en) EXTRACTION OF RARE EARTH METALS FROM NdFeB USING SELECTIVE SULFATION ROASTING
JP5392828B2 (ja) 希土類元素の抽出・分離方法
JP2002524374A5 (ja)
JP2011001584A (ja) 希土類元素の抽出・分離方法
JP2012041588A (ja) 塩化揮発法による希土類元素の分離方法及び分離システム
KR20110043703A (ko) 세륨 옥시드 입자의 액체 현탁액 및 분말, 이의 제조 방법 및 연마에서의 이의 용도
JP2008115063A (ja) 高純度ハフニウム材料および溶媒抽出法を用いた該材料の製造方法。
JP5835349B2 (ja) 希土類元素の分離回収方法
CN113105894A (zh) 一种稀土金属有机框架包覆钙钛矿量子点复合发光材料及其制备方法
JP5889455B1 (ja) 希土類元素の回収方法
WO2012140998A1 (ja) 重希土類元素の回収方法
CN103725904B (zh) 稀土元素的分离方法及分离装置
JP5905592B2 (ja) 希土類元素の分離方法および分離装置
US7648687B1 (en) Method of purifying barium nitrate aqueous solution
WO2015087845A1 (ja) 配位高分子化を利用するレアメタルの水系分別沈殿法
JPH06329414A (ja) 希土類フッ化物の製造方法
TW201520172A (zh) 鈦酸鋇製備方法以及藉由使用該方法製備之鈦酸鋇
JP7151916B2 (ja) 酸性スラリーの製造方法及び希土類元素の回収方法
JP4699622B2 (ja) R(希土類)−Fe−B系磁石合金スラッジからのボロン含有溶液の分離方法
JP5594747B2 (ja) 微粒子分散溶液の製造方法、及びLnOX−LnX3複合体粒子の製造方法
JP3096731B2 (ja) 希土類金属イオンの抽出分離方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170111

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170606

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170707

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170725

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170821

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6197051

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees