JP6196695B2 - 燃料供給機能を有するプレチャンバスパークプラグにおけるスパーク点火火炎核流れの制御 - Google Patents

燃料供給機能を有するプレチャンバスパークプラグにおけるスパーク点火火炎核流れの制御 Download PDF

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Description

本特許出願は、2011年3月8日に出願された同時係属中の米国特許出願第13/042,599号の一部継続出願であり、2010年11月23日に出願された米国特許仮出願第61/416,588号の恩典を請求し、その教示及び開示の全体を引用により本明細書に組み込む。
本発明は内燃エンジン用のスパークプラグに関し、特には、予燃焼チャンバ即ちプレチャンバを有するスパークプラグに関する。
天然ガス等の気体燃料で作動するエンジンには、一般に、希薄混合気が供給される。希薄混合気は、「化学的に正しい量」又は化学量論量(化学理論量)を超える余剰空気を含む燃料混合気である。希薄混合気を用いると、失火、不完全燃焼等の燃焼不良及び燃費の低下を招くことが多く、燃焼の改善を図ろうとするとデトネーション(ノッキングの原因となる異常燃焼)を発生することが多く、又はスパークプラグの寿命を短縮する高エネルギスパーク(高エネルギ火花)の利用をもたらすことが多い。こうした事態を招く要因の一つとして、従来のスパークプラグでは、作動中のエンジンのシリンダ内における希薄混合気の点火を効果的かつ確実(安定的)に行う能力の低いことが挙げられる。予燃焼チャンバ即ちプレチャンバを用いることにより、希薄混合気をより効果的に燃焼することができる。
プレチャンバスパークプラグは、典型的には天然ガスリーンバーンエンジン(天然ガス希薄燃焼エンジン)又は自動車用リーンガソリンエンジン(自動車用希薄ガソリンエンジン)等のリーンバーンエンジン(希薄燃焼エンジン)の希薄燃焼限界を高めるために用いられる。米国特許第5,554,908号に開示されるような公知のプレチャンバスパークプラグでは、スパークギャップが、エンジンシリンダの全排気量(全行程容積)の内、比較的小さな一部に相当する容積を有するキャビティ内に収められている。いくつかの実施の形態では、このキャビティの一部分がドーム状に設けられると共に、様々な接線方向の導入/放出孔を有する。エンジンの作動中、圧縮サイクルでエンジンのピストンが上方に移動する際、燃料混合気は導入孔を通じてプレチャンバ内へ押し込まれる。この孔の向き(配向)により、プレチャンバのキャビティ(空隙)内側の燃料混合気及びプレチャンバを出る反応噴流(ジェット)の運動を決めることができる。
プレチャンバのキャビティ内における燃料混合気の燃焼率(バーンレート)が増大すると、エンジンの燃焼室内への貫通性がより高い火炎噴流(火炎ジェット)が発生する。燃料混合気が希薄であっても、この火炎噴流により、エンジンの燃焼室内におけるより急速で再現性の高い火炎伝播を実現するエンジンの能力が向上する。従来のプレチャンバスパークプラグの多くは、性能特性に再現性が無く、予測不可能なため、所望の変動係数(COV)の値を超える超過、及びラフネス(粗さ)の尺度上にある失火につながる。更に、従来のプレチャンバスパークプラグの多くは、製造上のばらつきによる影響を受けやすく、更なる変動係数(COV)の増大をもたらす燃焼ガスの掃気(scavenging)が僅かであるという弱点に悩まされる。
内燃エンジンにおける新気の充填は、通常は、多くの点(例えば、当量比、乱流、温度、残留物質)でサイクル毎に非均質で再現性が無いものであるが、スパークプラグの設計で挑む課題の一つは、燃焼工程において再現性があって、制御可能な点火遅れ時間を実現するプラグを新たに創り出すことである。製造又は部品又はそれらの組み立てのばらつきの影響を比較的受け難いスパークプラグの実現も望ましい。
スパークプラグの設計で挑む他の課題は、スパークプラグの早期(premature)の損耗である。通常、スパークプラグの早期の損耗の発生は、化学量論量(化学理論量)の混合気の高い燃焼温度に起因する。高いBMEP(正味平均有効圧力)のエンジン用途におけるスパークプラグは、交換が必要になるまでの時間が800乃至1000時間しかないことは珍しくはない。これにより、予定外のエンジン停止(ダウンタイム)に至り、エンジンの運転者にとっては運転コストの増加につながる可能性がある。
本発明の複数の実施の形態では、高速の火炎噴流(火炎ジェット)を発生させると共に、COV(変動係数)が非常に低く長い作動寿命を有するスパークプラグを提供する。その利点は、NOxと燃料消費(又は燃費)との間の二律背反的な関係の改善につながる主燃焼室(メインチャンバ)におけるより高速の燃焼を実現するという点である。本発明の上記利点及び他の利点、並びに本発明の更なる特徴は、本明細書に記載の本発明の説明から明らかとなるであろう。
一の態様において、本発明の実施の形態は、シェルと、このシェルに取り付けられる端部キャップと、中心電極と、接地電極とを含むプレチャンバスパークプラグを提供する。更に、プレチャンバスパークプラグはシェル内に配設される絶縁体を含む。特定の実施の形態では、中心電極は、絶縁体に囲まれる第1の部分と、絶縁体からプレチャンバ内に延在する第2の部分とを有する。プレチャンバの容積はシェルと端部キャップとにより画成(define)される。更なる実施の形態では、接地電極はシェルに取り付けられて設けられる。特定の実施の形態では、接地電極は、中心電極を囲むように間を隔てて配置されるインナーリング(内側のリング)と、シェルに取り付けられるアウターリング(外側のリング)と、インナーリング及びアウターリングを接続する複数のスポークとを含む。特定の実施の形態では、接地電極は筒形状に設けられ、この筒形状により、中央孔に流入して中心電極と接地電極との間のギャップを通過する流れ(第1の流れ)が、側部孔を介して流入する流れ(第2の流れ)に妨害されることが防止される。また、この筒形状により、外縁(周縁)部において接地電極の後側(外側)を通る側部孔の流れは、ギャップから流出するスパーク核(火花核)に合流するように方向付けられる。更に、中心電極は、中央孔からギャップを通過する流れの流線を改善する空気力学的形状に設けられる。
他の態様において、本発明の実施の形態は内燃エンジン内における燃焼を可能とする方法を提供する。この方法は、プレチャンバスパークプラグのプレチャンバ内で燃料混合気に点火するステップを含む。特定の実施の形態では、プレチャンバ内で燃料混合気に点火するステップは、第1のポートを提供して中心電極と接地電極との間のギャップ内への第1の量の燃料混合気の流れを許容するステップを含み、その主な逆流の方向はプレチャンバの前チャンバからの方向であり、更に、ギャップ内の燃料混合気に点火するステップを含み、その点火により火炎核を発生するように構成される。更に、本方法は、この火炎核をプレチャンバの後チャンバへ移動させるステップ、及び第2のポートを提供して前チャンバ内への第2の量の燃料混合気の流れ(横方向の流れ)を許容するステップを含み、この第2の量の燃料混合気は後チャンバへ流れて火炎核により点火されるように構成される。また、第2の流れは、方位角(角度方向)における均一性が向上するように、及びプレチャンバ内で燃焼を更に加速する乱流を発生するように、後チャンバ内に展開する火炎を方位角方向に拡げるように作用するスワール(渦巻き/旋回)を有してもよい。第1及び第2の量の燃料混合気を点火することにより、プレチャンバ内の圧力が上昇し、第1及び第2のポートから火炎噴流(火炎ジェット)を流出させる。ポート孔の大きさと角度とは、火炎噴流の速度と主燃焼室への貫通性を最大化するように最適化することにより、主燃焼室内における燃焼を強化することができる。孔の大きさにより流入する流れ及び流出する流れの両方を制御し、このため、エンジンに望ましい特定の点火遅れ時間、噴流速度、及び火炎噴流の貫通性、ひいては主燃焼室における燃焼率を実現するように最適化される。
更に他の態様において、本発明の複数の実施の形態は、シェルと、シェルに取り付けられる端部キャップとを含むプレチャンバスパークプラグを提供する。更に、プレチャンバスパークプラグはシェル内に配設された絶縁体を含む。特定の実施の形態では、中心電極は、絶縁体に囲まれる第1の部分と、絶縁体からプレチャンバ内に延在する第2の部分とを有する。プレチャンバはシェルと端部キャップとにより画成される。更なる実施の形態では、接地電極はシェルに取り付けられて設けられる。特定の実施の形態では、接地電極は、中心電極を囲むように間を隔てて配置されるインナーリングと、このインナーリングから径方向の外側へ突出してインナーリングを定位置に保持する複数のスポークとを含む。一の実施の形態では、各スポークの端部がシェルに取り付けられる。
更に、他の態様において、本発明の実施の形態は、プレチャンバスパークプラグを製造する方法を提供する。方法は、シェルに接地電極を取り付けるステップを含む。特定の実施の形態では、接地電極は筒状電極を備える。少なくとも一つの実施の形態では、この筒状電極は、中心電極を囲むように配置されるインナーリングを有する。
また、上記方法は、中心電極及び接地電極への貴金属(又は希少金属)の固着(取り付け)を含み、この貴金属がスパーク面を提供する。また、上記方法は製造工程を含み、それにより製造及び組み立ての間にギャップが精確に画成(define)され、それにより製造後に再度ギャップを形成する必要性が減少するように、製造及び組み立て時にギャップ形成工具を用いて中心電極と接地電極との間にギャップを形成する。一の実施の形態では、このギャップ形成工具を中心電極と接地電極との間に挿入してから、接地電極をシェルへ最終的に取り付ける。これが、かかる工程の最終加熱ステップであるように構成すれば、上記ギャップは最良の状態に維持される。他の実施の形態では、スパークギャップは接地電極の取り付けの後に電子ビーム(Electron Beam)、水噴流(水ジェット)、又は他の厳密で高精度な寸法公差(寸法許容差)を有するギャップを形成することができる適切な材料除去方法によって形成される。理想的な新たなプラグのギャップは0.15mm乃至0.30mmの範囲に設けられる。
中心電極と軸線(中心軸線)が一致する筒状の接地電極の特定の構成(機構)では、流れがギャップを通過して接地電極の後側へ向かう条件を創り出すことができるが、このような構成は、スパークプラグのシェルを必要としないヘッド設計であって、シリンダヘッドのプレチャンバがスパークプラグのシェルの壁の代わりとなるようなヘッド設計を実現できる。更に、プレチャンバスパークプラグ又はシリンダヘッド装置内のプレチャンバのいずれかに燃料を加えることにより、希薄作動限界(希薄燃焼限界)を更に拡張してもよい。このような装置は「燃料供給機能を有する」装置と呼ぶことができる。
他の実施の形態において、プレチャンバスパークプラグは、シェルと、絶縁体と、中心電極と、接地電極とを備える。シェルは、複数の通気孔を含む。絶縁体は、シェル内に配設される。中心電極は絶縁体に囲まれ、シェルによって画成されたプレチャンバ内に延在するように設けられる。絶縁体は、中心電極の周りに中心電極と軸線が一致するように配設される。接地電極は絶縁体に取り付けられ、中心電極の遠位端を囲んで設けられる。接地電極は、中心電極を囲むように間を隔てて配置される筒状のリングを有し、中心電極の遠位端を越えて軸線方向に延在して、空気力学的にラムとして機能する形状を形成する径方向に偏倚した周方向の延長部を有する。
本発明の他の実施の形態は、いくつかのステップを備える内燃エンジンにおいて燃焼を可能とする方法を含む。燃料混合気はプレチャンバスパークプラグのプレチャンバ内において点火される。燃料混合気に点火するステップは、複数の通気孔を提供して燃料混合気の第1の流れをプレチャンバのスパークギャップ内へ流入させるステップと、燃料混合気に点火するステップとを備え、点火イベント(点火事象)が火炎核を生成するように構成される。次に、火炎核がプレチャンバの第1のステージに運ばれる。プレチャンバの第1のステージは、中心電極と、中心電極と軸線が一致する絶縁体に取り付けられた接地電極(絶縁体と一体に形成された接地電極)との間に配設されるキャビティによって画成され、キャビティは、再循環領域を形成することによって「保炎部」として機能する。火炎核を第1のステージに移動させた後、絶縁体に取り付けられた接地電極(絶縁体と一体に形成された接地電極)の外部に配設されたキャビティによって画成されるプレチャンバの第2のステージの全体に分散するように、燃料混合気の第2の流れが複数の通気孔からプレチャンバに供給される。最後に、火炎核が第1のステージから燃料混合気の第2の流れに点火する第2のステージに移動して、プレチャンバの全体に火炎を拡大させてプレチャンバ内の燃料の大部分を燃焼させ、大幅な(large)圧力上昇を生じさせ、その結果、火炎噴流が複数の通気孔から噴出するように構成される。
本発明の他の実施の形態では、プレチャンバスパークプラグは、シェルと、絶縁体と、中心電極と、接地電極とを備える。絶縁体は、シェル内に配設される。中心電極は、絶縁体に囲まれた第1の部分を有すると共に、絶縁体からシェルによって画成されたプレチャンバ内へと延在する第2の部分を有する。接地電極は絶縁体に取り付けられ、中心電極を囲むように間を隔てて配置されてスパークギャップを形成するインナーリングを備える。
他の実施の形態では、電気火花(電気スパーク)に代えて複数のギャップ表面の間の一の位置に焦点を合わせたレーザー光ビームを使用し、電子に代えて光子によってAFR(所定の空燃比AFRを有する混合気)を点火温度まで加熱して、火炎核を形成する。この実施の形態では、ギャップ領域内に光ビームを誘導して焦点を合わせる手段を含む。レーザービーム点火の利点は、シリンダの圧力条件の影響を受け難い(シリンダの圧力条件に対して感受性がきわめて低い)ことである。このことが、圧力が増大するほど、絶縁破壊及びスパーク(火花形成)を達成するために高い電圧が求められる電気スパーク(電気火花)と異なる点である。レーザー点火方法は、従来の電気点火システムの絶縁破壊電圧限界を超える圧力での点火を可能とする。
本発明の他の態様、目的及び利点は、添付図面を併せ見れば、以下の詳細な説明により更に明らかになるであろう。
本明細書に組み入れられ、本明細書の一部を形成する添付図面は、本発明の複数の態様を例示し、記述と共に、本発明の原理の説明に資する。
図1は、本発明の一の実施の形態によるプレチャンバスパークプラグの一部の断面図である。
図2は、本発明の一の実施の形態に従って構成された筒状電極の斜視図である。
図3は、本発明の一の実施の形態による第1及び第2の電極の表面リングの例示的な実施の形態を示す図である。
図4は、本発明の代替の実施の形態に従って構成された筒状電極の平面図である。
図5は、本発明の一の実施の形態による、基材上に第1の電極の表面リングを有する筒状電極の断面図である。
図6は、本発明の他の実施の形態に従って構成された筒状電極の斜視図である。
図7は、本発明の特定の実施の形態によるプレチャンバスパークプラグ用の端部キャップを端面より見る図である。
図8は、図7に示す端部キャップの断面図である。
図9は、本発明の特定の実施の形態によるプレチャンバスパークプラグの一部の断面図である。
図10は、本発明の特定の実施の形態による大口径のピストンシリンダアセンブリ及びプレチャンバスパークプラグの断面図である。
図11は、本発明の特定の実施の形態によるプレチャンバスパークプラグの断面図である。
図12は、プレチャンバ内への燃料の流れを示す本発明の特定の実施の形態によるプレチャンバスパークプラグの断面図である。
図13は、本発明の特定の実施の形態によるプレチャンバ内に設けられた第2の燃料注入器の断面図である。
図14は、本発明の特定の実施の形態による点火器/スパークプラグを有する組み合わされた気体吸気弁の断面図である。
図15は、本発明の特定の実施の形態による点火器を有する組み合わされた気体吸気弁における点火器/スパークプラグの断面図である。
図16は、本発明の特定の実施の形態によるプレチャンバのクレビス(間隙)の拡大断面図である。
本発明は、ある好ましい実施の形態と関連付けて説明されるが、それら実施の形態に限定する意図はない。反対に、意図するところは、全ての代替物、変形、及び均等物を、特許請求の範囲に定義されているように本発明の精神と範囲の内に含まれるものとして、カバーすることである。
燃焼工程における点火遅れ時間を再現可能とし、制御可能とすれば、燃焼工程の更なる効率化及びスパークプラグの寿命の長期化につながる。この再現性及び制御の問題に対処するために、火炎核の拡大、点火遅れ時間、火炎噴流(火炎ジェット)、主燃焼室における燃焼率(バーンレート)を制御する筒状電極を組み込み、その結果エンジン性能を向上させるプレチャンバスパークプラグを開発した。遅れ時間とは、スパークから、燃焼がプレチャンバ、同様に主燃焼室内の圧力を増大させるに十分な体積変化を与えるまでの時間である。
図1は、本発明の実施の形態によるプレチャンバスパークプラグ100の一部の断面図である。プレチャンバスパークプラグ100は、長手方向軸線101と、この長手方向軸線101に沿って延在し、更に絶縁体104から、後チャンバ106及び前チャンバ108に分割された予燃焼チャンバ内に延在する中心電極102とを有する。接地電極として機能する筒状電極110は、シェル112の内側に配設されている。本発明の複数の実施の形態において、シェル112は、高温曝露に耐える高強度の金属で設けられている。筒状電極110のディスク部114は、後チャンバ106と前チャンバ108とを分離するように設けられている。端部キャップ116は、スパークプラグ100のプレチャンバの容積を端部において画成すると共に、前チャンバ108の境界を画成する。図1に示すように、本発明の特定の実施の形態では、シェル112の内側の表面118は、プレチャンバスパークプラグ100の組み立てにおいて、筒状電極110を段状部分120上に着座させることができるように、段状部分120を有してもよい。
図2は、本発明の一の実施の形態に従って構成された、筒状電極110の斜視図である。筒状電極110は、この筒状接地電極110内に組み込まれるインナーリング(内側のリング)130とアウターリング(外側のリング)132とを有する。図2に示す実施の形態において、インナーリング130とアウターリング132とは3つのスポーク134により接続される。筒状電極110の中央部分におけるインナーリング130から延在しているのは、筒状のインナーリング又は速度制御筒136である。図1に示すように、本発明の特定の実施の形態において、この速度制御筒136は、ディスク部114から前チャンバ108内まで一方向に延在するように設けられる。中央開口138は、インナーリング130と速度制御筒136とを貫通して延在するように設けられる。
図2を更に参照して説明すると、本発明の一の実施の形態において、筒状電極110は、銅合金、ニッケル合金又は他の比較的高い導電性を有する金属で設けられている。特定の実施の形態では、インナーリング130の内面140には貴金属が固着又は堆積される。貴金属は、典型的には、スパークプラグの寿命の延長及び性能の向上を図るようにスパークプラグの電極上に用いられる。この場合に選択される貴金属は、高い融点、高い導電性、そして高い耐酸化性を有する。本発明の複数の実施の形態において、例えば、プラチナ(白金)又はその合金、ロジウム又はその合金、タングステン又はその合金、イリジウム又はその合金で設けられた第1の電極の表面リング142により、インナーリング130の内面140はライニング(表面処理)される。他の複数の代替の実施の形態では、インナーリング130の内面140はイリジウム‐ロジウム合金又はニッケル合金によりライニングされて設けられる。再び図1を参照すると、本発明の複数の特定の実施の形態では、第2の電極の表面リング144は第1の電極の表面リング142と同様又は類似の材料で設けられ、中心電極102の外面146に固着又は堆積される。
再び図2を参照すると、スポーク134は、製造を容易にするために縁部(エッジ)を直角として設けてもよく、又はスポーク134の間の空間を流れる気体の抵抗が減少するように曲面状の表面として設けてもよい。本発明の複数の他の代替の実施の形態では、インナーリング130とアウターリング132とを接続するスポークの数を増減して設けてもよい。本発明の他の代替の実施の形態では、筒状電極110は貴金属製の電極の表面リングを有して設けられない。例示の実施の形態では、筒状電極110の全体は、ニッケル合金等の単一材料で設けられる。
筒状電極110は実質的な単体として鋳造又は機械加工して設けられてもよいが、第1の電極の表面リングは、ある種の貴金属又は類似の適切な金属製の別体のリングで設けられてもよい。筒状電極110を、粉末金属を焼結、あるいは射出成形して製造することも考えられる。粉末金属を焼結するのではなく溶融する他の製造技術も考えられる。少なくとも一つの実施の形態では、第1及び第2の電極の表面リング142、144を、例えば、任意の長さに切断してリングを形成できる円筒状又は矩形の棒材から製造する。他の代替の実施の形態では、第1及び第2の電極の表面リング142、144を平板材から製造し、パンチプレスを用いて単体の平板材から多数の電極の表面リング142、144を打ち抜いて設ける。図3は、第1及び第2の電極の表面リング142、144の例示の実施の形態を示す。ここで、2つの電極の表面リングは単一工程(1ショット)で打ち抜かれ、第1及び第2の電極の表面リング142、144は3つのタブ148を介して取り付けられて設けられる。特定の実施の形態では、第1及び第2の電極の表面リング142、144は、電極の表面リング142、144の間の正しい間隔が維持される位置で、タブ148により筒状電極110に組み付けられる。第1の電極の表面リング142が筒状電極110に取り付けられ、第2の電極の表面リング144が中心電極102に取り付けられた後、タブ148は取り除かれる。第1の電極の表面リング142は、製造、組み立て、取り付け、及び/又は熱膨張に適合するように1つ以上の半円状の部分に切り分けてもよい。
図4に筒状電極の他の実施の形態を示す。この実施の形態では、インナーリング130、アウターリング132、スポーク134、及び速度制御筒136は、筒状電極110と実質的に同一に設けられる。しかし、筒状電極111では、第2の電極の表面リング144が3つのタブ156により第1の電極の表面リング142に取り付けられて設けられる。このように、第1及び第2の電極の表面リング142、144の間の正しい間隔は、組み立てが完了するまで維持される。組み立て後、タブ156を、機械的に、又は電子ビームにより、又はウォータジェット(水噴流)により、又は類似の方法で取り除くことができる。しかし、特定の実施の形態では、タブ156を、例えば、筒状電極111や第2の電極の表面リング144で用いる材料よりも実質的に融点が低い材料で製造してもよい。このように設けると、筒状電極111のプレチャンバスパークプラグ100への組み付けの後で、タブ156を燃焼又は溶融により取り除くことができる。
第1の電極の表面リング142を筒状電極110に取り付ける方法はいくつかある。本発明の特定の実施の形態では、筒状電極110を第1の電極表面リング142の周りに鋳造する。他の代替の実施の形態では、内面に貴金属層又は同様に適切な金属の層を固着した別体の金属リングを、筒状電極110のインナーリング130に組み付ける。
例えば、物理蒸着(PVD)又は化学的気相成長(CVD)を利用して、電極の表面リングの材料を、粉末金属基材上へ堆積させることができる。例えば、粉末金属基材は中空円筒に設けられてもよく、電極の表面リングの材料をこの中空円筒の内面に堆積させてもよい。この円筒を輪切りにして、多数の第1の電極の表面リング142を得ることができる。小さい中空円筒の外側に同じ材料を堆積する場合、これを輪切りにして多数の第2の電極の表面リング144を得ることができる。このような方法で製造することにより、第1の電極の表面リング142は、筒状電極110の中央開口に挿入でき、定位置に溶接又はろう付けすることができる。図5は、例えば、ニッケル合金又は高導電性合金製の基材143に第1の電極の表面リング142を固着又は堆積させた筒状電極110の断面図である。特定の実施の形態では、溶接は1ヶ所又は数ヶ所でのタック溶接により行われ、材料毎に異なる熱膨張率に起因する相対的な移動を許容する。筒状電極110に貴金属を付加する上記方法を用いることにより、従来のプレチャンバスパークプラグで用いられた典型的な量よりも少ない貴金属でプレチャンバスパークプラグ100を製造することができ、このため、多くの従来のプレチャンバスパークプラグよりも安価にプレチャンバスパークプラグ100を製造できる。
更なる実施の形態では、筒状電極110を別々の構成部品から組み立ててもよい。図5に示す実施の形態では、別体に設けられたディスク部114と速度制御筒136とを有する筒状電極110の特定の実施の形態の断面図を示す。少なくとも一つの実施の形態では、速度制御筒136は、一端にノッチ部152を有し、このノッチ部はディスク部114の環状受容部154に圧入(プレス嵌め)される。更なる実施の形態では、環状受容部154は、これを定位置に保持する速度制御筒136のノッチ部152内に向けて内方にプレスされてもよい。更なる実施の形態では、ノッチ部152は環状突出部を含み、この環状突出部の外周周りに筒状電極110の環状受容部154の窪みが嵌合して、ディスク部114と速度制御筒136との間の取り付けをより良好にする。他の代替の実施の形態では、ノッチ部152は、環状受容部154の内側の表面に対応する形でねじ切り(加工)され、速度制御筒136をディスク部114に螺合できるように設けられている。
再び図1を参照すると、エンジンの作動中、燃料混合気は、エンジン(不図示)のメインシリンダから、端部キャップ116(図7及び図8参照)の中央孔162と、複数の外縁孔164(図7及び図8参照)とを通って、プレチャンバスパークプラグ100の前チャンバ108に吸入される。中央孔162を通って吸入される燃料混合気は、速度制御筒136を通り、中心電極102と筒状電極110との間の、電気スパーク(電気火花)による点火が行われるスパークギャップへと流れる。燃料混合気の速度により、最初の火炎核が後チャンバ106内に移動される。
この第1の中央孔162を通過する流れの主要な機能は、この流れが残留物質レベルの低い新気/燃料で構成されていることにより果される。この第1の流れは、スパークギャップ領域に「均一に」入り込んで前回の燃焼イベント(燃焼事象)の残留物質をスパークギャップ領域から後方に押し出し、スパークギャップから残留物質を効果的にパージ(追放)してプレチャンバ内の残留物質を「制御」する。従来のプレチャンバスパークプラグにおいては、残留ガスは十分に又は全く「制御」されることはなく、スパーク(火花)発生時には、新気と残留物質との未知で制御されていない混合物が存在することとなる。これが従来のプレチャンバスパークプラグ内での点火毎の燃焼のばらつきの主因となっている。従って、本設計は、一意的(ユニーク)かつ最も効果的に残留物質を後方に(端部キャップから遠ざかる方向に)パージ(追放)し、「残留ガス制御」を通じて極めて低いCOV(変動係数)を実現するものであるといえる。
外縁孔164を通って吸入される燃料混合気は外縁孔164が持つ角度によりスワール(渦巻き/旋回)運動を行う。スワール運動を行う燃料混合気は、速度制御筒136の外側を通過し、後チャンバ106に向かって流れる。後チャンバ106において、燃料混合気は、中央孔からの流れに乗る火炎核により点火される。燃料混合気のスワール運動に起因して発生する乱流により、後チャンバ106内の燃料を主に消費すると共に後チャンバ106周りに拡がる火炎核が分配(分散)される。これにより、後チャンバ106から前チャンバ108へと燃料混合気の燃焼が進行する際に、より迅速に燃焼し、プレチャンバ内の圧力が急速に増大する。その結果、燃料混合気はより完全に燃焼するので、プレチャンバ内の圧力は増大する。これにより、高速の火炎噴流(火炎ジェット)が、中央孔162及び複数の外縁孔164を通過して、主燃焼室(不図示)内へ流入する。
このように、火炎核が後チャンバ106に流れることにより点火を遅らせる。燃焼工程は後チャンバ106において開始され、発生した火炎が主燃焼室内に放射される前に前チャンバ108を通過することとなる。点火遅れ時間を延長することで、より完全に燃焼が行われるので、この燃焼工程はより再現性が高く、変動が少ないため、典型的な従来のプレチャンバスパークプラグよりもCOV(変動係数)が低くなる。点火遅れの更なる利点は、点火遅れが無い場合よりも、シリンダの圧力が低いときに、燃焼サイクルの早い時点でスパークを開始できることである。シリンダの圧力が低いときにスパークを開始することにより、プレチャンバスパークプラグ100の寿命が延びる。
更に、プレチャンバスパークプラグを構成する際に、筒状電極110の後方の後チャンバ106と筒状電極110の前方の前チャンバ108との容積を最適化して火炎核の拡大を制御することにより、点火遅れ時間を制御することができる。後チャンバ106の容積に対する前チャンバ108の容積の比が、中央孔162から流出する火炎噴流(火炎ジェット)の大きさと貫通性とを制御する。
図6は、本発明の実施の形態に従って構成された筒状電極180の斜視図である。筒状電極180は接地電極として機能し、この筒状電極180は、アウターリングを持たないことを除き、筒状電極110と同一に設けられている。筒状電極180は、中央開口138を有するインナーリング130を含む。このインナーリング130は径方向に延在して速度制御筒136を形成する。図6に示す実施の形態では、3つのスポーク134はインナーリング130の外面から径方向の外側に延在する。特定の実施の形態では、筒状電極180は、各スポーク134の端部182をシェル112に直接に取り付けることによりプレチャンバスパークプラグ100に組み付けられる。取り付けは溶接又はろう付け等で行うことができる。
図7及び図8はそれぞれ、本発明の特定の実施の形態によるプレチャンバスパークプラグ100の端部キャップ116を端面より見る図及びその断面図である。特定の実施の形態では、端部キャップ116はカップ状に設けられ、シェル112の端部から僅かに突出して設けられる。端部キャップ116は、少なくとも一つの実施の形態では、プレチャンバスパークプラグ100の長手方向軸線101上に中心を置く中央孔162を有する。中央孔162は、前チャンバ108内に流入する燃料混合気の流量(フローレート)を制御するように構成される。端部キャップ116は複数の外縁孔164を更に含む。これらの外縁孔164は、端部キャップ116の側壁166に穿孔するか、成形して設けてもよい。外縁孔164は、予燃焼チャンバ内で燃料混合気のスワール(渦巻き/旋回)運動を発生させるように構成される。本発明の一の実施の形態において、端部キャップ116は溶接、ろう付け等によりシェル112に取り付けられる。他の好ましい実施の形態では、端部キャップ116は平坦(シェルに対し垂直)に設けてもよく、及び/又は「V」字形状に設けてもよい。
図7及び図8は、側壁166に7つの外縁孔164と7つの外縁孔軸線168とを有する端部キャップ116の実施の形態を示す。図7では説明を容易にするために、1つの外縁孔軸線168のみを示す。図7は、外縁孔164の例示としてのスワール角度と、プレチャンバスパークプラグ100の長手方向軸線101とを更に含む端部キャップ116を端面より見る図である。この図では、特定の実施の形態において、端部キャップ116がシェル112に組み付けられる際に存在するであろう位置に配置されている。図8は端部キャップ116の断面図であり、外縁孔164の例示としての貫通角度を示す図である。
端部キャップ116の他の実施の形態では、7つではない数の外縁孔164を有してもよい。外縁孔164は、どの外縁孔軸線168も長手方向軸線101と交わらないように角度を成すように設けられる。前述のように、図7に外縁孔164のスワール角度を示す。図7に示すように、スワール角度は、外縁孔軸線168と、端部キャップ116の中心から投影され、シリンダの端部との間に位置すると共に、対応する外縁孔164により画成される外縁孔軸線168上の点を通過する、放射線169との間の角度として画成される。
図7及び図8に示す実施の形態では、スワール角は45度に設けられているが、他の複数の代替の実施の形態では、45度以外の角度で設けられてもよい。図8は、外縁孔164の貫通角度を示す図である。図8に示すように、貫通角度は、外縁孔軸線168と長手方向軸線101又は長手方向軸線101に平行な線171との間の角度により画成される。エンジンの作動中、燃料混合気がプレチャンバの前チャンバ108内に導入されると、外縁孔164の成す角度により、プレチャンバ内の燃料混合気にスワール(渦巻き/旋回)効果が発生する。外縁孔164の厳密な位置(即ち、側壁166上の位置)及び構成(例えば、直径、角度)は予燃焼チャンバ内の所望の流れ場及び燃料混合気の分配(分布)を実現するように定められる。
図9は、本発明の実施の形態に従って構成されたプレチャンバスパークプラグ200の断面図である。プレチャンバスパークプラグ200は長手方向軸線201を有する。中心電極102は長手方向軸線201に沿って延在し、更に絶縁体104から後チャンバ106及び前チャンバ108に分割されたプレチャンバ内までに延在するように設けられる。筒状電極210はシェル112の内側に配設され、接地電極として機能する。筒状電極210のディスク部214は前チャンバ108から後チャンバ106を分離するように設けられる。端部キャップ116は、プレチャンバスパークプラグ200の端部を画成すると共に、前チャンバ108の境界を画成する。本発明の特定の実施の形態では、シェル112の内側の表面118は、プレチャンバスパークプラグ200の組み立てにおいて、筒状電極210を段状部分120上に着座させることができるように、段状部分120を有してもよい。
作動において、プレチャンバスパークプラグ200は、前述のプレチャンバスパークプラグ100の作動と同様に作動する。しかし、図9から分かるように、筒状のインナーリング又は速度制御筒236は前チャンバ108内と後チャンバ106内との両方に向かって軸線方向に延在して設けられる。速度制御筒236の長さを増加すること、即ち、後チャンバ106内に延在する部分を追加することにより、点火遅れ時間を更に延ばすことができる。この場合、点火遅れ時間は、速度制御筒の後方への延長部分の長さ及び速度制御筒236の後方への延長部分における流速により制御される。速度制御筒236における流速は中央ポート162を通る質量流量の関数である。速度制御筒236を延ばすことによる点火遅れ時間の延長により、プレチャンバスパークプラグ100の場合よりも更に早期のスパーク開始が可能となる。シリンダ圧力が低い時点でのより早期のスパーク開始は、スパークプラグの寿命を延長する。このような設計により、貴金属を全く用いない中心電極及び接地電極を有するプレチャンバスパークプラグの製造が可能となる。これにより、材料コストを削減することができると共に、スパークプラグの実質的な製造及び組み立てを簡易化することができる。
図10は、本発明の他の実施の形態によるプレチャンバスパークプラグアセンブリ300の断面図である。プレチャンバスパークプラグアセンブリ300は、大口径のピストンシリンダチャンバ302のヘッド位置(上端位置)にプレチャンバ304を含む。プレチャンバ304内には、大口径のピストンシリンダチャンバ302のヘッド位置にプレチャンバ304を有する構成に適したスパークプラグ306が設けられている。
図11は、図10に示すプレチャンバスパークプラグアセンブリ300のプレチャンバ304の拡大断面図である。プレチャンバ304は、シェル334に囲まれており、一連(シリーズ)の通気孔324を有する端部キャップ340によってシリンダチャンバ302に連通されている。通気孔324によって燃料混合気がプレチャンバ304に入り、火炎がプレチャンバ304を出てシリンダアセンブリ(シリンダチャンバ)302内へと入ることができる。図11に示す本発明の特定の実施の形態では、3つの通気孔324が示されているが、それより多く又は少なく通気孔324を設けることも考えられる。更に、通気孔324は、孔ではなくスロット(隙間)として形成することもできる。
プレチャンバ304は、長手方向軸線301と、長手方向軸線301に沿って軸線方向に予燃焼チャンバ304内に延在する中心電極310とを有する。中心電極310の遠位端では接地電極308が中心電極を囲んで設けられている。接地電極308は、絶縁体312に取り付けられて(絶縁体312と一体に設けられて)おり、絶縁体312は中心電極310を接地電極308から絶縁する。一部の実施の形態では、中心電極310は電源(不図示)に接続され、接地電極308は接続部(不図示)を介し、絶縁体312の内部を経由して電気的に接地されたシェル334に接地されている。
更に、接地電極308は、中心電極310の遠位端の周囲に円形の領域を形成し、スパークギャップ314を形成している。スパークギャップ314は、中心電極310の外面と、中心電極310を囲むように間を隔てて配置される、接地電極308の筒状のインナーリングとの間に位置する。絶縁体312は、スパークギャップ314の上方からプレチャンバ304の上端まで、中心電極310を囲んで軸線方向に延在して、速度制御筒を形成する。更に、スパークギャップ314の上方では、2つの側部孔318が絶縁体、即ち速度制御筒312に穿設されており、点火イベント(点火事象)の後に火炎核に空気を供給するように機能する。
中心電極310の周囲であって、しかし絶縁体312の内側の領域をプレチャンバ304の第1のステージ320と呼ぶ。第1のステージ320は、狭い空間への燃料の進入を制限し、点火イベント(点火事象)によって発生した火炎核を保護並びに制御して接地電極308及び中心電極310に過度の損傷を引き起こさないように機能する。本発明のこの特定の実施の形態では、絶縁体312には2つの側部孔318が設けられるものとして示されているが、それより多く又は少なく側部孔318を設けることも考えられる。
絶縁体312の外側でシェル334に囲まれた領域をプレチャンバ304の第2のステージ322と呼ぶ。第2のステージ322は、火炎核が通気孔324を出てシリンダチャンバ302に入る前に膨張を開始する場所として設けられる。
更に、接地電極308は、中心電極310よりもプレチャンバ304内に大きく延在している。図11に示すように、接地電極308は、中心電極310の遠位端を越えて軸線方向に延在し、空気力学的ノーズコーン、即ち空気力学的ラム(ラム圧を発生する空気導入路)316を形成する径方向に偏倚した周方向の延長部を含む。空気力学的ラム316は、メインシリンダチャンバ(ピストンシリンダチャンバ)302からの蒸気の流れがプレチャンバ304内へと流入する際にその蒸気の流れを捕捉するように機能する。この捕捉される蒸気が、スパークギャップ314において点火される燃料混合気となる。
補足説明となるが、スパークギャップ314の(幅等の)寸法を変更することでスパークプラグの使用可能期間を延ばすことができる。スパークギャップの軸線方向の長さを延長すると、スパーク(火花)を発生させる表面積が拡大する。このため、中心電極310及び接地電極308を構成する材料が腐食してプラグ自体を修理又は交換しなければならなくなるまでの期間を長くすることができる。幅を広げるように設けることの欠点は、第1のステージが縮小して燃料の初期点火がより困難になることである。
図12は、どのように燃焼が形成されるのか、並びにどのようにプレチャンバ304内で燃焼が管理されるのかについて、物理的に流れを説明する図である。まず、第1の燃料混合気がシリンダアセンブリ302から通気孔324を通ってプレチャンバ内に流入する。この流れは、関連するエンジンシステム(不図示)の圧縮行程中に生じるシリンダチャンバ302とプレチャンバ304との間の圧力差によって生じる。この流れは、第1の流れ328及び第2の流れ330でそれぞれ構成されている。プレチャンバ304に流入する際に、第1の流れ328及び第2の流れ330は前回の点火サイクルの残留燃料をスパークギャップ314の領域からプレチャンバ304の上端に向けてパージ(追放)する。これにより、スパークギャップ314及び第2のステージ322内の燃料が均一に分散した新しい燃料と入れ替わる。
更に、第2の流れ330はプレチャンバ304の第2のステージ322の周囲に均一に分散し、第1の流れ328は空気力学的ラム316によって捕捉される。空気力学的ラム316は、第1の流れ328をスパークギャップ314の周囲に集める。第1の流れ328がスパークギャップ内に流入する速度は、秒速1メートル乃至秒速100メートルである。第1の流れ328の一部である燃料がスパークギャップ314の周囲に集まり、その結果、空気力学的ラム316内の領域と第1のステージ320の領域との間に圧力差が生じ、プレチャンバ304の第1のステージ320内に燃料が流入する。一部の実施の形態では、中心電極310の遠位端は第1の流れ328のスパークギャップ314内への流入を可能とするため平坦に設けられている。
更に、燃料が側部孔318を通って流れる。側部孔318は、中心軸線301に対して垂直とならないように角度方向に偏倚して設けられている。このように設けると、第2の流れ330からの燃料混合気が第1のステージ320に充満することを避けることができる。従って、空気力学的ラム316によって生じる圧力差が側部孔318によって阻害されることはない。
スパークギャップ314内でスパーク(火花)が発生すると、スパークギャップ314内の燃料が発火し、火炎核が形成される。前述の圧力差のため、火炎核はプレチャンバ304の第1のステージ320内へと移動する。第1のステージ320は大きさが比較的小さいため、火炎核は外部の環境から保護される。具体的には、火炎核は、上方に移動して中心電極310内に位置する切欠き332内に進入する。その後、切欠き332は接地電極308の後方に面する段部構造333へと火炎核を導く。第1の流れが第1のステージ320に流入すると、後方に面する段部333が再循環領域を形成し、その位置にある燃料の一部を捕捉する。そのため、火炎核は僅かに膨張し、同時にスパークギャップ314に流入する第1の流れによって消火されることが防止される。従って、切欠き332及び後方に面する段部333が火炎核をより高速の第1の流れ328から保護する保炎部を形成する。
更に、側部孔318は最低限の量の燃料のみを第1のステージ320に流入させるため、小さく保たれて設けられる。そのため、第1のステージ320内の温度は低く保たれ、接地電極308及び中心電極310の損傷は最小限に抑えられる。
第1のステージ320内で火炎核が成長し燃料を消費する際に、火炎核は側部孔318を出てプレチャンバ304の第2のステージ322内へと移動する。火炎核は第2の流れ330によって運ばれ、絶縁体312を包み込む。この時点で火炎核は拡張し第2のステージ322内の燃料を消費し始める。その後、火炎は膨張してプレチャンバ304内の圧力を大きく(greatly)増大させ、通気孔324から噴出してシリンダチャンバ302内へと流入し、シリンダチャンバ302内の燃料に着火する。
中心電極310の周囲における火炎核の流れを制御することにより、プレチャンバスパークプラグアセンブリ300の使用可能期間を大きく(greatly)延ばすことができる。その理由は、保護されていない露出したスパークギャップを有する従来のシステムとは異なり、第1のステージ320が中心電極310を囲んで設けられ、中心電極310の周囲で小さな火炎核のみを燃焼させるからである。
図13は、プレチャンバ304内に第2の燃料注入器326を含む本発明の一の実施の形態を示す図である。具体的には、第2の燃料注入器(燃料噴射器)326は、プレチャンバ304内に専ら燃料を注入(噴射)する。他の第1の燃料注入器(不図示)が、メインシリンダチャンバ302内に燃料を注入し、この燃料は通気孔324を通ってプレチャンバ304内に流入する。第2の燃料注入器326は、プレチャンバの混合気の燃料濃度を第1の注入によって通常得られる燃料濃度よりも高く(燃料リッチ/高燃料濃度混合気に)することができる。
通常、燃焼前のシリンダチャンバ302の燃空比(燃料の空気に対する比)は化学量論量(化学理論量)であり、換言すれば、シリンダチャンバ302内には燃焼前に等量の燃料と空気が存在する。従って、プレチャンバ304内の燃空比は、通気孔324を通過する流れのために化学量論量又はそれ未満(燃料リーン/低燃料濃度混合気)になる場合がある。第2の燃料注入器326が設けられたプレチャンバ304内に適切に燃料リッチな環境を保証するために、第2の燃料注入器326が燃空比を増大させる。通常、この燃空比の増大は主燃焼室から流入する燃料リーンな混合気を化学量論量にするために行われるものであり、換言すれば、燃焼前、プレチャンバ304に空気が存在しているときにプレチャンバに燃料を補給して主燃焼室(メインチャンバ)の燃空比の2倍以上の燃空比とすることも特殊なことではない。プレチャンバ304の燃空比を高めると、点火プロセス(工程)の進行に伴う温度はより高くなる。しかし、点火プロセスの進行に伴う温度がより高くなると、中心電極310及び接地電極308の使用可能期間は短くなる。この実施の形態では、燃料供給機能を有する(燃料リッチとされた)プレチャンバを、燃空比における燃料増加を最低限に抑えた、又は全く燃料増加させないリーンな状態で作動させる、即ち、プレチャンバ内の燃空比を主燃焼室(メインチャンバ)内のリーンな混合気に非常に近く、化学量論量(化学理論量)に達する燃空比における燃料リッチ状態からは可能な限り遠い状態とすることが可能である。このようにプレチャンバの燃空比の増大を抑えると、スパーク面及びその周辺における燃焼温度の低下につながり、スパークプラグの寿命を延ばすことになる。
図14は、プレチャンバ404のシェル416と一体に形成されてスパークプラグ400と組み合わされたガス吸入弁402を示す図である。図14に示す特定の実施の形態では、3つの個別のガス吸入弁402a、402b及び402cが設けられている。ガス吸入弁402a、402b及び402cは、貯蔵チャンバ430からプレチャンバ404に燃料を供給する。図13に関して説明したように、ガス吸入弁402は、プレチャンバ404内の燃料混合気のリッチ度を調整することを可能とする。更に、一部の実施の形態では、絶縁体414、中心電極406及び接地電極408を含むスパークプラグ400は、スパークプラグ400を迅速に交換できるようにガス吸入弁402の部分から取り外し可能に設けられる。
図15は、図14に示すプレチャンバ404の拡大図である。プレチャンバ404は、通気孔412を有する端部キャップ440によってエンジン(不図示)システムのシリンダに連通されている。前述の本発明の実施の形態と同様に、プレチャンバ404は、中心電極406、接地電極408、通気孔412、絶縁体414及びシェル416を含む。この実施の形態では、また、空気力学的ラム428が設けられている。更に、絶縁体は、側部孔、即ちスロット418を含む。側部孔318(図11参照)と同様に、スロット(側部孔)418は、絶縁体414に接続された(絶縁体414と一体に設けられた)接地電極408と中心電極406との間に形成されたキャビティ(空隙)によって画成(define)された第1のステージ420からの、そしてシェル416と絶縁体414に取り付けられた(絶縁体414と一体に設けられた)接地電極408との間のキャビティによって画成された第2のステージ422からのアクセス(連通)を提供する。
エンジンシステムの圧縮行程によって第1の圧力差が生じ、通気孔412を通してプレチャンバ404内へと秒速1メートル乃至秒速100メートルの速度で後方に向けて端部キャップ440から離れる方向に燃料混合気が送り込まれる。混合気がプレチャンバ404内に流入すると、混合気が中心電極406と接地電極408との間に形成されたスパークギャップ424の周囲に集められる。スパークギャップ424の幅(ギャップ)が比較的小さいため、プレチャンバ404の第1のステージ420と第2のステージ422との間に第2の圧力差が生じることとなる。従って、スパークギャップ424でスパーク(火花)が発生すると、スパークによって形成された火炎核が第2の圧力差によって引き寄せられて第1のステージ420内に流入する燃料混合気に着火する。第1のステージ420は、その流れを遅くすると共に、中心電極406に形成された切欠き426と、接地電極408に形成された後方に面する段部432との間に形成される再循環領域を形成するように機能する面積拡大部を有する。再循環領域は燃料粒子を再循環ループ(再循環周回路)に取り込み、保炎部として効果的に作用する、即ちスパークギャップ424の領域から掃き出される(パージされる)火炎核が吹き消されることを防ぐ。この火炎核は、スロット(側部孔)418を通過して外に出て第2のステージ422内に入るまで第1のステージ420内の燃料を燃焼させる。第2のステージ422では、火炎核はプレチャンバ404内の燃料を消費して火炎へと成長する。これによりプレチャンバ404内の圧力が大きく(greatly)増大し、火炎を通気孔412から噴出させる。
火炎核をスパークギャップ領域から保炎部内に移動させることで、スパーク面の温度を低下させ、スパークプラグが損耗する主因である、高温酸化環境におけるスパーク面の高温酸化が抑制される。このように、スパーク(火花)発生後のスパークギャップ424からの高温の火炎核の移動は、スパーク面を拡大し、このためスパークプラグの寿命を延ばすことになる。
中央孔又は第1の孔として形成された通気孔412を通る流れの他の機能は、スパーク(火花)発生前の吸入期間中に筒状の接地電極408とスパーク領域とを冷却することである。というのは、吸入される新気の温度がプレチャンバ404内の残留ガスの温度よりも低いからである。これにより、スパークプラグ表面の寿命が更に延び、同時にプレチャンバ404内の表面温度を低下させ、温度は新気の自然発火温度未満に維持される。
前述の実施の形態と同様に、中心電極406の周囲における火炎核の流れを制御することにより、スパークプラグ400の使用可能期間を大きく(greatly)延ばすことができる。その理由は、保護されていない露出したスパークギャップを有する従来のシステムとは異なり、第1のステージ420が中心電極406を囲んで設けられ、中心電極406の周囲で小さな火炎核のみを燃焼させるからである。
本発明の他の実施の形態では、図16に示すように、セラミクス製の絶縁体512の外面とシェル534の内面との間でシェル534及び絶縁体512の基部又は根元538付近にクレビス(間隙)536が形成されている。クレビス536は、高温の残留燃料/ガスから低温のシェル領域への熱伝導を促進するように設計されている。シェル領域は、シリンダ(不図示)ヘッド(おそらくは水冷又は油冷)のねじ山との係合によって反対側が冷却される。クレビス536は容積に対する表面積の比が大きいため、残留ガスの冷却を促進し、残留ガスの反応性を「抑制(quenching)」する。
一の実施の形態では、クレビス(間隙)536の容積は、プレチャンバ504の容積の約1/5乃至1/10になるように設計され、プレチャンバ504に残留ガスが充満していても、残留ガスがクレビス536内に圧縮されてエンジンの圧縮比(即ち、圧縮比CRが10:1のエンジンは圧縮中にプレチャンバ504のガスの容積を1/10に減少する)によって許容される以上の空間を必要としないように設けられている。
更なる実施の形態では、残留ガスを冷却するクレビス(間隙)536の熱除去能力を更に高めるため、シェル534をクレビス536内に「螺合する」等の手段によってクレビス領域の表面積の拡大を図るものとしてもよい。
本明細書中で引用する公報、特許出願及び特許を含む全ての文献は、各文献を個々に、具体的に示し、引用して組み込むかのように、又、その全体を本明細書に記載するかのように、引用して組み込まれる。
本発明の説明に関連して(特に以下の請求項に関連して)用いられる名詞及び同様な指示語の使用は、本明細書中で特に指摘したり、明らかに文脈と矛盾したりしない限り、単数及び複数の両方に及ぶものと解釈される。語句「備える」、「有する」、「含む」及び「包含する」は、特に断りのない限り、オープンエンドターム(即ち「〜を含むが限らない」という意味)として解釈される。本明細書中の数値範囲の具陳は、本明細書中で特に指摘しない限り、単にその範囲内に該当する各値を個々に言及するための略記法としての役割を果たすことだけを意図しており、各値は、本明細書中で個々に列挙されたかのように、明細書に組み込まれる。本明細書中で説明される全ての方法は、本明細書中で特に指摘したり、明らかに文脈と矛盾したりしない限り、あらゆる適切な順番で行うことができる。本明細書中で使用するあらゆる例又は例示的な言い回し(例えば「等」)は、特に主張しない限り、単に本発明をよりよく説明することだけを意図し、本発明の範囲に対する制限を設けるものではない。明細書中のいかなる言い回しも、請求項に記載されていない要素を、本発明の実施に不可欠であるものとして示すものとは解釈されないものとする。
本明細書中では、本発明を実施するため本発明者が知っている最良の形態を含め、本発明の好ましい実施の形態について説明している。当業者にとっては、上記説明を読めば、これらの好ましい実施の形態の変形が明らかとなろう。本発明者は、熟練者が適宜このような変形を適用することを期待しており、本明細書中で具体的に説明される以外の方法で本発明が実施されることを予定している。従って本発明は、準拠法で許されているように、本明細書に添付された請求項に記載の内容の修正及び均等物を全て含む。更に、本明細書中で特に指摘したり、明らかに文脈と矛盾したりしない限り、全ての変形における上記要素のいずれの組み合わせも本発明に包含される。
1. 第1の態様のプレチャンバスパークプラグは;
シェルと;
複数の通気孔を有する前記シェルの端部キャップと;
前記シェル内に配設された絶縁体と;
軸線が一致するように前記絶縁体によって囲まれた中心電極であって、前記シェル及び前記端部キャップによって画成されるプレチャンバ内に延在する、中心電極と;
前記絶縁体に取り付けられた接地電極であって、前記中心電極の遠位端を囲む、接地電極とを備え;
前記接地電極は;
前記中心電極を囲むように間を隔てて配置される筒状のインナーリングと;
前記中心電極の遠位端を超えて軸線方向に延在し、径方向に偏倚した周方向の延長部として形成された空気力学的ノーズコーンとを有する。
2. 第2の態様のプレチャンバスパークプラグは、上記第1の態様において、前記空気力学的ノーズコーンは前記接地電極に取り付けられ、前記接地電極は前記絶縁体に取り付けられて空気力学的ラムを形成する。
3. 第3の態様のプレチャンバスパークプラグは、上記第1の態様において、前記中心電極と前記絶縁体との間に形成されたキャビティによって画成される第1のステージを更に備える。
4. 第4の態様のプレチャンバスパークプラグは、上記第3の態様において、前記絶縁体と前記シェルとの間のキャビティによって画成される第2のステージを更に備える。
5. 第5の態様のプレチャンバスパークプラグは、上記第4の態様において、前記絶縁体は少なくとも1つの側部孔を有し、前記側部孔は、前記第1のステージを前記第2のステージに連通させると共に、火炎核が前記第1のステージを出て前記第2のステージに入ることを可能とするように構成される。
6. 第6の態様のプレチャンバスパークプラグは、上記第5の態様において、前記少なくとも1つの通気孔は、前記通気孔の長手方向軸線が前記プレチャンバスパークプラグの長手方向軸線に対して垂直でも平行でもなく、前記プレチャンバスパークプラグの長手方向軸線と交差しないように、角度を有して設けられる。
7. 第7の態様のプレチャンバスパークプラグは、上記第1の態様において、前記空気力学的ノーズコーンの形状は、燃料混合気が前記接地電極と前記中心電極との間の空間を通過して流れることを可能とするように構成されている。
8. 第8の態様のプレチャンバスパークプラグは、上記第1の態様において、前記複数の通気孔は、燃料混合気の第1の流れを秒速1メートル乃至秒速100メートルの速度で前記空気力学的ノーズコーンへと導くように構成されている。
9. 第9の態様のプレチャンバスパークプラグは、上記第8の態様において、前記複数の通気孔は、前記プレチャンバ内に前記プレチャンバに対して旋回する前記燃料混合気の第2の流れを生じるように構成されている。
10. 第10の態様のプレチャンバスパークプラグは、上記第9の態様において、 前記複数の通気孔は、各前記通気孔の長手方向軸線が前記プレチャンバスパークプラグの長手方向軸線に対して垂直でも平行でもなく、前記プレチャンバスパークプラグの長手方向軸線と交差しないように、角度を有して設けられている。
11. 第11の態様のプレチャンバスパークプラグは、上記第1の態様において、前記プレチャンバに前記プレチャンバの燃空比を高めるように構成された燃料注入ノズルを更に備える。
12. 第12の態様のプレチャンバスパークプラグは、上記第1の態様において、前記中心電極の表面及び前記接地電極の表面は、ニッケル合金、プラチナ合金及びイリジウム合金からなるグループの内から選択されるいずれか一を含んで設けられている。
13. 第13の態様のプレチャンバスパークプラグは、上記第1の態様において、前記中心電極の遠位端は平面として設けられている。
14. 第14の態様のプレチャンバスパークプラグは、上記第1の態様において、前記絶縁体の外面と前記シェルの内面との間に形成されたクレビスを更に備える。
15. 第15の態様のプレチャンバスパークプラグは、上記第14の態様において、前記シェルの基部を更に備え、前記シェルは前記基部から延在し、前記クレビスは前記基部に近接して設けられている。
16. 第16の態様のプレチャンバスパークプラグは、上記第14の態様において、前記クレビスによって画成される空間の容積が、前記プレチャンバの全容積の1/5乃至1/10に設けられている。
17. 第17の態様のプレチャンバスパークプラグは、上記第3の態様において、前記中心電極は切欠きを有し、前記接地電極は前記切欠き及び後方に面する段部を形成して前記第1のステージ内に保炎部を形成するように設けられている。
18. 第18の態様の内燃エンジンにおいて燃焼を可能とする方法は;
プレチャンバスパークプラグのプレチャンバ内において燃料混合気に点火するステップを備え;
前記プレチャンバ内において前記燃料混合気に点火するステップは;
複数の通気孔を提供して前記燃料混合気の第1の流れを前記プレチャンバのスパークギャップ内に流入させるステップと;
前記燃料混合気に点火するステップであって、点火イベントが火炎核を生成する、前記燃料混合気に点火するステップと;
前記火炎核を前記プレチャンバの第1のステージに運ぶステップであって、前記プレチャンバの第1のステージは中心電極と前記中心電極と軸線が一致する絶縁体に取り付けられた接地電極との間に配設されるキャビティにより画成される、前記火炎核を前記プレチャンバの第1のステージに運ぶステップと;
前記複数の通気孔から前記プレチャンバ内への前記燃料混合気の第2の流れを提供するステップであって、前記第2の流れが前記絶縁体に取り付けられた前記接地電極の外部に配設されたキャビティによって画成される前記プレチャンバの第2のステージの全体に分散する、前記複数の通気孔から前記プレチャンバ内への前記燃料混合気の第2の流れを提供するステップとを有し;
前記火炎核は前記第1のステージから前記第2のステージへ移動し;
前記燃料混合気の前記第2の流れに点火することにより前記複数の通気孔から火炎噴流が供給される。
19. 第19の態様の方法は、上記第18の態様において、前記火炎核が前記絶縁体に形成された側部孔を通って前記第1のステージから前記第2のステージに移動する。
20. 第20の態様の方法は、上記第18の態様において、前記第2の流れを提供するステップは、前記プレチャンバスパークプラグの長手方向軸線に平行でもなく垂直でもなく、前記プレチャンバスパークプラグの長手方向軸線と交差しない長手方向軸線を有する少なくとも1つの通気孔を提供するステップを有する。
21. 第21の態様の方法は、上記第18の態様において、前記スパークギャップ内に流入する前記燃料混合気の前記第1の流れの速度が秒速1メートル乃至秒速100メートルである。
22. 第22の態様の方法は、上記第18の態様において、前記燃料混合気の前記第1の流れ及び前記第2の流れが前記スパークギャップに残留する燃料をパージする。
23. 第23の態様の方法は、上記第21の態様において、前記第1の流れが前記スパークギャップ及び前記接地電極を冷却する。
24. 第24の態様の方法は、上記第18の態様において;
前記プレチャンバ内に燃料注入ノズルを提供するステップと;
前記プレチャンバ内に燃料を注入することによって前記プレチャンバの燃空比を高めるステップとを更に備える。
25. 第25の態様の方法は、上記第18の態様において、前記燃料混合気の前記第1の流れが、前記中心電極の遠位端を囲む空気力学的ラム内に流入する。
26. 第26の態様のプレチャンバスパークプラグは;
シェルと;
前記シェルに取り付けられた端部キャップと;
前記シェル内に配設された絶縁体と;
前記絶縁体から、前記シェルと前記端部キャップとによって画成されたプレチャンバ内に延在する中心電極と;
前記絶縁体に取り付けられた接地電極とを備え;
前記接地電極は、前記中心電極を囲むように間を隔てて配置されて前記中心電極との間にスパークギャップを形成するインナーリングを有する。
27. 第27の態様のプレチャンバスパークプラグは、上記第26の態様において、前記シェルと一体に形成されたガス吸入弁を更に備え、前記ガス吸入弁が貯蔵チャンバからの燃料を前記シェル内に供給する。
28. 第28の態様のプレチャンバスパークプラグは、上記第27の態様において、前記絶縁体、前記中心電極、及び前記接地電極は、前記ガス吸入弁及び前記シェルから取り外し可能に設けられている。
29. 第29の態様のプレチャンバスパークプラグは、上記第26の態様において、前記端部キャップは、前記端部キャップをシリンダチャンバに連通するように構成された複数の通気孔を更に有する。
30. 第30の態様のプレチャンバスパークプラグは、上記第29の態様において、前記絶縁体に取り付けられた前記接地電極の内面と前記中心電極の外面との間に空間を有するキャビティによって画成された前記プレチャンバの第1のステージを更に備える。
31. 第31の態様のプレチャンバスパークプラグは、上記第30の態様において、前記シェルの内面と前記絶縁体に取り付けられた前記接地電極の外面との間に空間を有するキャビティによって画成された前記プレチャンバの第2のステージを更に備える。
32. 第32の態様のプレチャンバスパークプラグは、上記第31の態様において、前記絶縁体は、前記第1のステージを前記第2のステージに連通する側部孔を更に有する。
33. 第33の態様のプレチャンバスパークプラグは、上記第32の態様において、前記複数の通気孔は、燃料混合気の第1の流れを前記スパークギャップ内へと導き、前記燃料混合気の第2の流れを前記プレチャンバの前記第2のステージ内に導くように構成されている。
34. 第34の態様のプレチャンバスパークプラグは、上記第33の態様において、前記燃料混合気の前記第1の流れの速度が秒速1メートル乃至秒速100メートルである。
35. 第35の態様のプレチャンバスパークプラグは、上記第26の態様において、前記スパークギャップの軸線方向の長さを延長させることにより前記スパークギャップの使用可能期間を延ばすように構成されている。
100 プレチャンバスパークプラグ
101 長手方向軸線
102 中心電極
104 絶縁体
106 後チャンバ(予燃焼チャンバ)
108 前チャンバ(予燃焼チャンバ)
110 筒状電極(接地電極)
111 筒状電極(接地電極)
112 シェル
114 ディスク部(筒状電極)
116 端部キャップ
118 内側の表面(シェル)
120 段状部分(シェル)
130 インナーリング(筒状電極)
132 アウターリング(筒状電極)
134 スポーク(筒状電極)
136 速度制御筒(筒状電極)
138 中央開口(筒状電極)
140 インナーリング内面(筒状電極)
142 第1の電極の表面リング(筒状電極)
143 基材(筒状電極)
144 第2の電極の表面リング(中央電極)
146 中心電極外面(中心電極)
148 タブ(電極の表面リング)
152 ノッチ部(速度制御筒)
154 環状受容部(ディスク部)
156 タブ(電極の表面リング)
162 中央孔(端部キャップ)
164 外縁孔(端部キャップ)
166 側壁(端部キャップ)
168 外縁孔軸線(端部キャップ)
169 放射線(端部キャップ)
171 長手方向軸線との平行線(端部キャップ)
180 筒状電極(接地電極)
182 端部(スポーク)
200 プレチャンバスパークプラグ
201 長手方向軸線
210 筒状電極(接地電極)
214 ディスク部(筒状電極)
236 速度制御筒(筒状電極)
300 プレチャンバスパークプラグアセンブリ
301 長手方向軸線
302 ピストンシリンダチャンバ(メインシリンダチャンバ)
304 プレチャンバ
306 スパークプラグ
308 接地電極
310 中心電極
312 絶縁体
314 スパークギャップ
316 空気力学的ラム(空気力学的ノーズコーン)(延長部)
318 側部孔(スロット)
320 第1のステージ(プレチャンバ)
322 第2のステージ(プレチャンバ)
324 通気孔(端部キャップ)
326 第2の燃料注入器
328 第1の流れ
330 第2の流れ
332 切欠き(中心電極)
333 段部構造(接地電極)
334 シェル
340 端部キャップ
400 スパークプラグ
402 ガス吸入弁
402a ガス吸入弁
402b ガス吸入弁
402c ガス吸入弁
404 プレチャンバ
406 中心電極
408 接地電極
412 通気孔
414 絶縁体
416 シェル
418 側部孔(スロット)
420 第1のステージ
422 第2のステージ
424 スパークギャップ
426 切欠き(中心電極)
428 空気力学的ラム
430 貯蔵チャンバ
432 段部
440 端部キャップ
504 プレチャンバ
512 絶縁体
534 シェル
536 クレビス(間隙)
538 基部(シェル、絶縁体)

Claims (16)

  1. 第1の孔を通してプレチャンバスパークプラグのプレチャンバ内に燃料混合気の第1の流れを受け入れて、前記燃料混合気の第1の流れを前記プレチャンバのスパークギャップ内に流入させるステップと;
    前記燃料混合気に点火するステップであって、点火イベントが火炎核を生成する、前記燃料混合気に点火するステップと;
    前記火炎核を前記プレチャンバの第1のステージに運ぶステップであって、前記プレチャンバの第1のステージは接地電極と中心電極との間に配設されるキャビティにより画成される、前記火炎核を前記プレチャンバの第1のステージに運ぶステップと;
    第2の孔を通して前記プレチャンバ内へ前記燃料混合気の第2の流れを受け入れて、前記接地電極の外部に配設されたキャビティによって画成される前記プレチャンバの第2のステージの全体に前記第2の流れを分散するステップとを有し;
    前記火炎核は前記第1のステージから前記第2のステージへ移動し;
    前記燃料混合気の前記第2の流れに点火することにより前記第1の孔及び前記第2の孔から火炎噴流が供給される;
    内燃エンジンにおいて燃焼を可能とする方法。
  2. 前記火炎核が絶縁体に形成された側部孔を通って前記第1のステージから前記第2のステージに移動する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第2の流れを受け入れるステップは、前記プレチャンバスパークプラグの長手方向軸線に平行でもなく垂直でもなく、前記プレチャンバスパークプラグの長手方向軸線と交差しない長手方向軸線を有する複数の第2の孔を通して前記プレチャンバに前記第2の流れを受け入れるステップを有する、請求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. 前記スパークギャップ内に流入する前記燃料混合気の前記第1の流れの速度が秒速1メートル乃至秒速100メートルである、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記燃料混合気の前記第1の流れが前記スパークギャップに残留する燃料をパージする、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記第1の流れが前記スパークギャップ及び前記接地電極を冷却する、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記プレチャンバ内の燃料注入ノズルを介して前記プレチャンバ内に燃料を注入して前記プレチャンバの燃空比を高めるステップを更に備える;
    請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記燃料混合気の前記第1の流れが、前記中心電極の遠位端を囲む空気力学的ラム内に流入する、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の方法。
  9. プレチャンバを画成するプレチャンバハウジングと;
    前記プレチャンバ内に配設された絶縁体と;
    前記絶縁体から前記プレチャンバ内に延在する中心電極と;
    前記プレチャンバ内に設けられた接地電極とを備え;
    前記接地電極は、前記中心電極を囲むように間を隔てて配置されて前記中心電極との間にスパークギャップを形成するインナーリングを有
    前記接地電極の内面と前記中心電極の外面との間に空間を有するキャビティによって画成された前記プレチャンバの第1のステージを更に備える;
    プレチャンバスパークプラグ。
  10. 前記プレチャンバハウジングと一体に形成されたガス吸入弁を更に備え、前記ガス吸入弁が貯蔵チャンバからの燃料を前記プレチャンバハウジング内に供給する、請求項9に記載のプレチャンバスパークプラグ。
  11. 前記絶縁体、前記中心電極、及び前記接地電極は、前記ガス吸入弁及び前記プレチャンバハウジングから取り外し可能に設けられた、請求項10に記載のプレチャンバスパークプラグ。
  12. 端部キャップをシリンダチャンバに連通するように構成された、前記プレチャンバハウジングに形成された複数の孔を更に備える、請求項9乃至請求項11のいずれか1項に記載のプレチャンバスパークプラグ。
  13. 前記プレチャンバハウジングの内面と前記接地電極の外面との間に空間を有するキャビティによって画成された前記プレチャンバの第2のステージを更に備える、請求項9乃至請求項12のいずれか1項に記載のプレチャンバスパークプラグ。
  14. 前記絶縁体は、前記第1のステージを前記第2のステージに連通する側部孔を更に有する、請求項13に記載のプレチャンバスパークプラグ。
  15. 前記プレチャンバハウジングに形成された複数の孔は、燃料混合気の第1の流れを前記スパークギャップ内へと導き、前記燃料混合気の第2の流れを前記プレチャンバの前記第2のステージ内に導くように構成された、請求項13又は請求項14に記載のプレチャンバスパークプラグ。
  16. 前記燃料混合気の前記第1の流れの速度が秒速1メートル乃至秒速100メートルである、請求項15に記載のプレチャンバスパークプラグ。
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