JP6196230B2 - 熱エネルギー変換装置 - Google Patents

熱エネルギー変換装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6196230B2
JP6196230B2 JP2014546051A JP2014546051A JP6196230B2 JP 6196230 B2 JP6196230 B2 JP 6196230B2 JP 2014546051 A JP2014546051 A JP 2014546051A JP 2014546051 A JP2014546051 A JP 2014546051A JP 6196230 B2 JP6196230 B2 JP 6196230B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermal
unit
circuit
heat
fluid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014546051A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015500429A5 (ja
JP2015500429A (ja
Inventor
ディアズ,ガスパー,パブロ パヤ
ディアズ,ガスパー,パブロ パヤ
Original Assignee
ディアズ,ガスパー,パブロ パヤ
ディアズ,ガスパー,パブロ パヤ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ディアズ,ガスパー,パブロ パヤ, ディアズ,ガスパー,パブロ パヤ filed Critical ディアズ,ガスパー,パブロ パヤ
Publication of JP2015500429A publication Critical patent/JP2015500429A/ja
Publication of JP2015500429A5 publication Critical patent/JP2015500429A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6196230B2 publication Critical patent/JP6196230B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F03MACHINES OR ENGINES FOR LIQUIDS; WIND, SPRING, OR WEIGHT MOTORS; PRODUCING MECHANICAL POWER OR A REACTIVE PROPULSIVE THRUST, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F03GSPRING, WEIGHT, INERTIA OR LIKE MOTORS; MECHANICAL-POWER PRODUCING DEVICES OR MECHANISMS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR OR USING ENERGY SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F03G7/00Mechanical-power-producing mechanisms, not otherwise provided for or using energy sources not otherwise provided for
    • F03G7/04Mechanical-power-producing mechanisms, not otherwise provided for or using energy sources not otherwise provided for using pressure differences or thermal differences occurring in nature
    • F03G7/045Environmental heat plants or OTEC plants using an Organic Rankine Cycle [ORC] or a Kalina Cycle
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F03MACHINES OR ENGINES FOR LIQUIDS; WIND, SPRING, OR WEIGHT MOTORS; PRODUCING MECHANICAL POWER OR A REACTIVE PROPULSIVE THRUST, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F03GSPRING, WEIGHT, INERTIA OR LIKE MOTORS; MECHANICAL-POWER PRODUCING DEVICES OR MECHANISMS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR OR USING ENERGY SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F03G6/00Devices for producing mechanical power from solar energy
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F03MACHINES OR ENGINES FOR LIQUIDS; WIND, SPRING, OR WEIGHT MOTORS; PRODUCING MECHANICAL POWER OR A REACTIVE PROPULSIVE THRUST, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F03GSPRING, WEIGHT, INERTIA OR LIKE MOTORS; MECHANICAL-POWER PRODUCING DEVICES OR MECHANISMS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR OR USING ENERGY SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F03G7/00Mechanical-power-producing mechanisms, not otherwise provided for or using energy sources not otherwise provided for
    • F03G7/04Mechanical-power-producing mechanisms, not otherwise provided for or using energy sources not otherwise provided for using pressure differences or thermal differences occurring in nature
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/30Energy from the sea, e.g. using wave energy or salinity gradient
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/40Solar thermal energy, e.g. solar towers
    • Y02E10/46Conversion of thermal power into mechanical power, e.g. Rankine, Stirling or solar thermal engines

Description

発明の詳細な説明
〔背景技術〕
a)従来の熱発電所
従来の熱発電所には多くのタイプがあり、そのほとんどは、熱エネルギーを、流体エネルギーに変換し、力学的エネルギーに変換し、電気エネルギーに変換するものである。電気エネルギーの主要供給源は、石炭又はガスを燃焼させることにより或いは核分裂により生成された熱エネルギーを、過熱状態の蒸気(作業流体)に変換する。そして、この過熱状態の蒸気が、タービンの回転力学的パワーに変換され、タービンが電気機械発電機を駆動する。
b)代替再生電力生成システム
代替自然再生エネルギー源もまた、化石燃料から生成され電気を生成することができるエネルギーと対比されよく知られている。代替自然再生エネルギー源は、例えば、光発電パネルにとっての太陽光、風車にとっての風、地熱発電所にとっての地球内部に蓄えられた熱、水力発電所にとっての川を下る雨又はダムで利用される雨、海洋熱エネルギー変換所(OTEC)にとっての熱質量としての海洋、水反動タービンにとっての海の潮汐及び流れ、及び、例えばブイにとっての波のパワーなどがある。
電力を生成するために、タービンを駆動する閉ループ強磁性流体システムを利用することもまた提案されている。そのようなシステムにおいて、温度により磁気特性に大きな変化を受ける強磁性流体は、閉ループでの離れた点における加熱及び冷却の影響を受ける。これにより、電磁石を使用することにより、タービンを駆動するために利用可能な自給式の動作が生成される。このことを取り扱ったいくつかの従来技術における装置も存在する。実際、強磁性流体電力発電機は、米国特許第4,064,409(発明の名称“Ferrofluidic Electrical Generator”、発明者Charles M. Redman)、及び、米国特許出願2006/0110262(発明の名称“Device Of Micro Loop Thermosyphon For Ferrofluid Power Generator”、発明者Li-Chieh)に開示されている。
本開示のいくつかの側面をより理解するために、海洋熱エネルギー変換所(OTEC)について以下により詳細に説明する。
地球は、大気圏上層部において174ペタワット(PW)の太陽放射(日射)を受けている。その約30%は宇宙へ反射され、一方残りは雲、海、及び大陸により吸収される。地球の地表面、海及び大気は太陽放射を吸収し、これにより、地球の地表、海及び大気の温度が上昇する。海及び大陸に吸収された太陽光は、地表面を平均して14℃の温度に維持する。地球の大気、海、及び大陸に吸収される太陽エネルギーの総量は、年間で約3,850,000エクサジュール(EJ)である。地球の表面に届く太陽エネルギーの量は膨大であり、石炭、石油、天然ガス、及びウラン鉱などを合わせた、地球の再生不可能な全ての資源から将来に亘り獲得可能な総エネルギーの約2倍のエネルギーが、1年間で得られる。熱帯海洋は、北回帰線(北緯23.5°)と南回帰線(南緯23.5°)との間の赤道帯において地球を取り囲んでいる。多くの重要な太陽放射は最初に熱帯地方に向かい、熱帯地方では太陽は一年中ほとんど頭の真上に位置する。熱帯海洋の水温は、それ故、約20℃(68°F)以上であり、また、一年を通して比較的一定のままである。
海洋熱エネルギー変換所(OTEC)は、フランスの科学者A. d' Arsonvalにより1881年に初めて説明された。OTECは、本質的に無尽蔵のエネルギー源(太陽)、広大な熱貯蔵所(海洋の表面領域)、及び大容量のヒートシンク(海洋の深海領域)を利用して発電することを目的とする。典型的なOTEC電力発電所は、近年の文献において説明されているように、閉ループ熱力学システムを含んでいる。この閉ループ熱力学システムでは、海面の温度で気化する作業流体(例えば、アンモニア)が、蒸発器からタービンへ循環し、タービンから凝縮器(condenser)へ循環し、さらに凝縮器から蒸発器へ循環し戻ることにより、システム中を再循環する。作業流体は、海面領域から汲み上げられた比較的暖かい水に浸された蒸発器に液相の状態で入り、そして蒸発器の中で蒸発する。蒸発した作動流体は、次に、タービンを通過してタービンにエネルギーを与え、タービンは発電機を駆動する。タービンにより消耗した作動流体は、続いて、深海領域から汲み上げられた冷水の温度に維持されている凝縮器を通過する。液相への作業流体の凝縮が凝縮器内で発生する。凝縮された作動流体は、その後すぐに、上述のサイクルを繰り返すために蒸発器にポンプで戻される。
海洋熱エネルギー変換所の他の例は、米国特許出願1,952,520(発明者Kenneth M. Urquhart;)、米国特許出願2,006,985(発明者Georges Claude及びPaul Boucherot)(Claudeはd'Arsonvalの生徒である。Claudeは、1930年にキューバで実質的に最初のOTECを建設し、そのOTECのシステムは、低圧力タービンにより22kWの電力を生成する能力を有する)、米国特許出願2,595,164(発明者Leon Nisolle)、米国特許出願3,312,054(発明者James H. Anderson及びJ. Hilbert Anderson Jr.)、米国特許出願3,805,515(発明者Clarence Zener)、米国特許出願3,896,622(発明者George T. Daniello)、米国特許出願4,087,975(発明者は米国の国際航空宇宙局(NASA)に配属されたLester J. Owens)、及び、より最近の米国特許出願8,117,843(発明者Robert James Howard)などに開示されている。
OTECシステムに関する更なる詳細は、造船設計技師協会および造船技師協会により発行された、Lloyd C. Trimbleによる"Engineering Aspects of OTEC Systems"と題する記事であって、1977年5月25日〜27日にカリフォルニアのサンフランシスコで開かれた春季会議の会議録における記事において提供されている。プロトタイプのOTEC発電所は実現可能性を実証するためにハワイ及びナウルに建造された。しかしながら、現在まで、完全なOTEC発電所は、建造されていない。
他にも電力生成のための熱エネルギー変換の方法があり、それは商業的に形成されたものではなく、一世紀に亘って広く研究及び検討されたものであって、自然の雨のサイクルが提供する水力システムが何らかの形で模倣されている。それらの方法において、エネルギーは、開回路又は閉回路を通じた作業流体の対流の流れから得られる。ここで、液化した上記作業流体は、上記回路のより低いレベルに位置している蒸発器において熱源から熱を得ることにより気化させ、上向きの導管を通じて高いレベルに上昇させながら作業流体を気化させ、その位置エネルギーを増加させる。さらに、上記高いレベルに位置する凝縮器においてヒートシンクに熱を与えることにより上記作業流体を液化し、重力によって下向きの導管を通って、液化した作業流体を下降させる。そして、上記下向きの導管に接続されているパワー抽出装置を駆動する。パワー抽出装置は、例えば、発電機を駆動するタービンのように、一般的に、ロータリーエンジンであり、そのような液化した作業流体は、開放サイクルの場合の環境、又は閉回路の場合の上記回路のより低い初期レベルに戻り、上述のサイクルを再開する。
それらの方法のいくつかは、以下の特許文献に開示されている。特許文献を年代順に述べると、米国特許出願196,759(発明者Thomas M. Miller)、独国特許出願361,473(発明者Ernst Wiefel)、米国特許出願1,544,029(発明者Hans J. Nelson)、米国特許出願2,636,129(発明者Edward A. Agnew)、米国特許出願3,140,986(発明者Walter A. Hubbard)、米国特許出願3,338,797(発
明者Nicolai T. Hermansen)、米国特許出願3,375,664(発明者William M. Wells, その発明は合衆国原子力委員会と共に規約No. W-7405-ENG-48を作る過程で、又はこれに基づいて記述されたものである)、米国特許出願3,414,481(発明者HebertC. Kelly, Jr)、独国特許出願2,362,138(発明者Werner Foppe)、米国特許
出願3,953,971(発明者Sidney A. Parker)、米国特許出願4,095,429(発明者Robert E. Morey)、米国特許出願4,187,686(発明者Lorenzo A. Pommier)、米国特許出願4,192,145(発明者Seiyo Tanaka)、米国特許出願4,244,189(発明者Emmanuel Bliamptis)、国際特許出願81/03360(発明者Moe, Per, H)、米国特許出願4,255,933(発明者Wayne Bailey),米国特許出願4,280,328(発明者Claude J. Falconer)、米国特許出願4,306,416(発明者Joseph Iozzi)、米国特許出願4,318,275(発明者Melvin H. Brown)、米国特許出願4,382,365(発明者Gene S. Kira他)、米国特許出願4,391,100(発明者Derrick A. Smith)、米国特許出願4,760,706(発明者Gamal E.Nasser)、米国特許出願5,488,828(発明者Pierre Brossard)、米国特許出願6,434,942(発明者Walter T. Charlton)、米国特許出願6,651,434(発明者Sanchez Gomez, Gines)、米国特許出願8,042,338(発明者Anthony Russo.)である。
〔従来技術の議論〕
全ての従来型熱発電所は、熱源(化石燃料の燃焼又は核分裂反応)と、ヒートシンク(大気、及び川又は海の水)との間の温度の大きな差を利用し、50%より低い効率の下で動作する。発電所の効率を最適化するために、熱源とヒートシンクとの間の高い温度差が必要とされており、実際に環境に放出される膨大な廃熱が生み出され、その環境に悪影響を与えていた。
太陽および風エネルギーは、不変のエネルギー源ではない。太陽光の放射は、夜間にはなく、太陽光の放射は、曇りの日には著しく減少し、太陽光の放射のピーク時間は、真昼付近の数時間である。風は、予測できず、一定流量を得られることがない。これら全ての要因は、発電することを強制し、例えば、高い位置に設立されたダムへ水を揚げることによって、必要な場合に利用するために余分なエネルギーを蓄え、必要な時点で水力タービンからエネルギーを得るために、抑制された水を開放する。
地熱発電所は、動作するためにとても広い温度範囲が必要であり、従来の発電所においては摂氏100度を超える温度、又は二流体サイクル発電所では摂氏50度を超える温度が必要である。二流体サイクル発電所の場合には、熱効率は15%を超えることはない。加えて、地表付近においてこれらの高い地熱温度に達し得る地理的地域は、世界中でもいくつかの地域に限られる。地熱は、世界的に環境を壊さず利用可能であるものの、抽出には局所的な枯渇を避けるために監視を続けなければならない(著者Rybach、Ladislaus、タイトル"Geothermal Sustainability"、オレゴン工科大学のISSN 0276-1084)。10年を超える過程において、個々の井戸は、新しい均衡が自然流量に達するまでの間、局所温度および水位の低下をもたらしている。Larderello、Wairakei、及びGeysersの3つの最古の場所は、それらが再び満たされるよりも早く抽出され、不確定な割合で熱および水が局所的に枯渇したため、全て生産量がピークから縮小された。
水力は、他の天然の再生可能なエネルギー源よりも電力生成においてはるかに安定しているにもかかわらず、降雨の不足によりダム及び川が乾くことがあり、生産可能なエネルギー量が著しく減少する。一方、ダムの建造は、川とダムとの間の運河の建造のように、生態系を著しく変化させる。
今までに建造された海洋熱エネルギー変換所(OTEC)は、原子力又は従来の熱発電所と比較して、膨大なエネルギー量を生成することができなかった。従来の熱発電所と対照的に、OTEC発電所における熱源(暖かい浅瀬の海水)とヒートシンク(冷たい深海水)との間の温度勾配がとても小さく、また、蒸気タービンに動力を供給するために作業流体を気化する際のOTEC発電所の出力は劇的に制限される。例えば、熱帯地方の中間に位置するOTEC発電所の閉回路において、作業流体としてアンモニアを使用する場合、25℃における蒸気圧は約9.5バール(Bar)であり、圧力の違いが4バールを超えないよう5℃において5.5バール未満に凝縮され、これは約40メートルの水柱の底において得られる圧力と同等の圧力である。以前のOTECシステムは全体的な効率がたった1%〜3%であったが、理論上の最大効率は6%と7%との間である。再調査に基づく現行の設計では、理論上の最大効率に近い動作をすることができるが、エネルギーキャリアである海水が自由であるにもかかわらず、それはポンピングエネルギーコストに関するアクセスコストを有する。海面上に浮いている場合、又は、ハワイ島に位置するOTEC発電所のように乾燥地に設置された場合に、発電所を運用するために海面を越えて海水をポンピングするコストもまた存在する。
強磁性流体パワー発電機は分散媒を完全に蒸発させることができた。分散媒とは、熱吸収ユニットにおいてナノスケールの強磁性体又はフェリ磁性粒子が停止しており又は気化するその一部のみを自給式工程を生成するために泡を生成する。しかし、ナノスケールの強磁性体又はフェリ磁性粒子は個体として残ることになる。自給式及び浮揚効果を生成するためには、大きな温度差が必要とされ、生成工程のために最も重要な因子は流速である。なぜなら、凝縮器と熱吸収ユニットとの距離は重要ではないという磁力発電機の性質、特に、微小回路熱サイホン強磁性流体パワー発電機において、それは実際、本当に小さい。それにもかかわらず、最初に参照した強磁性流体発電機(米国特許第4,064,409)において用いられる媒体は、直径100オングストローム未満でありキュリー温度が摂氏550度以上の磁性体を含む強磁性流体であり、そのような参照する強磁性流体発電機は、磁束を顕著に変えることを可能とするための非常に高い動作温度を要求し、そしてそのため比較的大きな量のエネルギーを消費する。第2の強磁性流体電力発電機(米国特許出願2006/0110262)の規模は、微小規模であり、微小回路及び生成されたそれらの中の少量の電力に関連している。さらに、露出した強磁性流体の発生機は、熱ユニットにより得られた熱を再利用せず、凝縮器を通じてそれを周囲の外気又はヒートシンクへ直接的に渡し、再利用されることなく、システムから廃棄される。
自然の雨のサイクルが提供する水力システムが何らかの形で模倣されたエネルギー生成方法であって、開回路又は閉回路を通じた作業流体の対流の流れからエネルギーを生成する方法は、莫大な新しいエネルギー源が必要とされており、米国政府との契約下、1973年にSandia National Laboratoriesにおいて、Mr. Anthony Russoがそれを証明しているように、その方法それ自体が有効であることを証明しているにもかかわらず、商業的に形成されたものではない。Sandia内部レポート: SAND 74-0259には、そのようなシステムの分析が含まれる。
しかしながら、前記の各参考文献は、以下の一又は複数の不利な点に苦しんでいる。
今日の一般的な熱発電所と比較した場合における、発電所の大きさ及び費用に対する非常に低いエネルギー出力の割合;
危険な作業流体の利用。例えば、プロパン及びエタンのような爆発性の気体、水銀のような有毒な物質を利用する場合;
蒸発値の高い比熱及び潜熱を持つ作業流体の利用。例えば、水を作業流体とした場合、温度および気圧の標準状態において蒸発させるためには、重大な量の熱エネルギーが必要となる;
標準気圧において熱源の温度を超える沸点を持つ作業流体の利用。これは、上記システムを真空状態において動作させ、蒸発器から上るガスの柱の密度をかなり減少させる;
空気よりさらに小さい低分子質量を有する作業流体の利用、これは蒸発器から上るガスの柱の密度、及び、凝縮器から下方のパワー抽出装置へ落下する液化した作業流体の柱の密度を、かなり減少させる;
蒸発及び凝縮ユニットを、熱源及びヒートシンクそれぞれの場所または同じ高さに設置する必要性。これは、より便利な場所に設置することの可能性を減少させる;
蒸発及び凝縮ユニットそれぞれを通じた、作業流体と熱源とヒートシンクとの間の直接の熱移動。これは、暖かい浅瀬の海水、又は地熱を熱源として利用する場合、回路内に含まれるそのような熱を再利用又は再生利用することなく、生態系を著しく変え得る、または、熱源の急激な枯渇を引き起こし得る;
熱を蓄積する手段の利用を除く継続的ではない再生可能な熱源の利用。これは、熱源が減少した場合に、上記システムからのエネルギーの生産を減少又は停止させる。例えば、風または太陽直射線を用いる場合、低風の日の間中、又は低太陽放射の時間の間中、上記システムからの出力を減少させ、夜の間中実行不可能なものにする;
熱源及びヒートシンクの温度の変動に適切なシステムとするための、熱力学回路における、2つ以上の異なる作業流体の混合物の同時利用。これは、作業流体それぞれが、任意の温度の下であって、特有の条件の組み合わせの下において最適に働くため、システムの全体的な効率を低下させる;
上向きの導管を上向きに通過する際の、気化した作業流体の温度の低下。これは、上向きの導管内の圧力が、新しい低下した温度における上記作業流体の蒸気圧を超えた場合、気化した作業流体を液化させ、システムの出力電力を順番に減少させる;
上向きの導管の頂点においてガス/蒸気タービンを駆動するための、蒸発した作業流体の上向きの柱の蒸気圧の利用。これは、凝縮ユニット内の圧力を著しく減少させ、上記凝縮ユニット内の作業流体の沸点を順番に低下させ、それを液化するためにより低い温度が必要となる;
さらに、開示されたいずれの文書も、気化した作業流体が上向きの導管の頂点から出ていく圧力と、作業流体が上記凝縮器内において液化する温度との関係において、上記凝縮器が設置されるべき高さの限度を明示していない。任意の温度において凝縮器内で気化した作業流体を液化させるためには、上記凝縮器の内部が最小圧力に達している必要がある。上記凝縮器内部のこの最小圧力は、使用される方法に依存して、3つの異なる手段によって得ることができる。a)上向きの導管から出ていく気化した作業流体によって用いられる閉回路において、b)機械的な手段、例えば、圧縮器によって用いられる閉回路または開回路において、c)環境、例えば、周囲の自然の大気圧によって用いられる開回路において。第1の手段が用いられた場合、凝縮器を、蒸発器からの任意の高さを超える高さに設置することができない。これは、気化した作業流体の柱の圧力および濃度が、高さと共に減少するためである。また、第2の方法が用いられた場合、圧縮器を駆動するためにさらなる力が必要になる。これにより、機械的な手段による場合を除いて、気化した作業流体の上向きの柱から、必要な圧力を直接得られるレベルであって、より低いレベルに凝縮器を設置することが、より合理的となる。私の第2の確言を正当であることを証明するために、一定温度(等温過程)において気体を含むために必要な仕事量を見積もる以下の物理方程式を参照したい。
Figure 0006196230
ここで、‘n’はモル数であり、‘R’は定数(8.31 J/mol・K)、‘T’はケルビン温度系における温度であり、‘Vf’は最終体積であり、‘Vi’は、初期体積である。自上述の式は、上向きの導管(これは超過した気体を上昇させる)の内部の気体の体積を膨張させる仕事量が、圧縮器がそれを圧縮する(圧縮器の能率値、並びに、内部の部品及び機構の摩擦及び抵抗からの熱の生成は無視する)ために生成される仕事量と同じであることを示している。
本開示は、上記の問題に向けられている。
〔開示の概要〕
熱エネルギー変換装置は、閉ループ熱力学回路を含み、さらに、加圧された作業流体、その最下段に設置された蒸発器、上記蒸発器に接続された広がっている上向きの導管、当該上向きの導管の上部出口に接続された凝縮器、上記凝縮器と上記蒸発器とを接続し、上記回路を閉じる下向きの管、及び、上記下向きの管に接続されている少なくとも一つのパワー抽出装置を含んでいる。液化した上記作業流体は、一定の温度において、上向くところから、上記蒸発器内において気化し、上記広がっている上向きの導管を、気化した上記作業流体が液化する上記凝縮器まで上昇し、下向くところから重力により上記下向きの導管を通ってパワー抽出装置へ動力を供給し、続いて上記蒸発器へと流れることによって、自給式工程が完成し、上述のサイクルが再始動される。
〔図面のそれぞれの目的の簡単な説明〕
図1Aは、一定温度における3つの異なる気体の、高さに伴った気圧の変化を示すデータ表である。
図1Bは、図1Aの表Iからのデータのグラフによる表現である。
図1Cは、異なる温度におけるSF6として定式化される六フッ化硫黄の蒸気圧値の差異を示すデータ表である。
図1Dは、図1Cの表IIからのデータのグラフによる表現である。
図2Aは、本開示における、熱エネルギー変換装置の基本的な機構を示す概略図である。
図2Bは、図2AのV1の詳細の概略図であり、本開示において、気化した作業流体が広がっている上向きの導管の下部を、どのように通過して上昇するかを示している。
図2Cは、図2AのV2の詳細の概略図であり、本開示において、気化した作業流体が広がっている上向きの導管の上部を、どのように通過して上昇するかを示している。
図2Dは、図2AのV3の詳細の概略図であり、本開示において、下向きの導管を通過して流れる液化した作業流体を示している。
図2Eは、図2AのV1の詳細の概略図であり、本開示において、加圧気体が、広がっている上向きの導管に位置する場合に、気化した作業流体が、広がる上向きの導管の下部において、加圧気体とどのように混合するかを示している。
図2Fは、図2AのV2の詳細の概略図であり、本開示において、加圧気体が、広がっている上向きの導管に位置する場合に、気化した作業流体が、広がる上向きの導管の上部において、加圧気体とどのように混合するかを示している。
図3Aは、本開示の動作の第1の例示的な機構における、熱源及びヒートシンクそれぞれを有する閉ループ熱力学回路の蒸発器と凝縮器との間の直接の熱移動を示すブロック図である。
図3Bは、本開示の動作の第2の例示的な機構において、再生利用するために、熱回路を通じて凝縮器から蒸発器の中へ熱が運搬され、熱源とヒートシンクとの間の熱の直接の移動によって上記熱回路の温度が修正されることを示すブロック図である。
図3Cは、本開示の動作の第3の例示的な機構における、補助加熱熱回路を通じた蒸発器と熱源との間の熱の間接的な移動、及び補助冷却熱回路を通じた凝縮器とヒートシンクとの熱の間接的な移動を示すブロック図である。
図3Dは、本開示の動作の第4の例示的な機構において、再生利用するために、熱回路を通じて凝縮器から蒸発器の中へ熱が運搬され、補助加熱熱回路を通じて熱回路と熱源との間の熱が間接的に移動すること、及び補助冷却熱回路を通じて熱回路とヒートシンクとの間の熱が間接的に移動することを示すブロック図である。
図3Eは、本開示の動作の第5の例示的な機構において、再生利用するために、熱回路を通じて凝縮器から蒸発器の中へ熱が運搬され、ヒートポンプ手段によって上記熱回路の温度が修正され、それによって同様に熱が熱源から熱回路へ転換されることを示す概略図である。
図3Fは、図3B、図3D、及び図3EのV4の詳細を示す概略図であり、本開示において、熱回路を通って流れる熱流体が示されている。
図3Gは、図3C及び図3DのV5の詳細を示す概略図であり、本開示において、補助加熱熱回路を通って流れる補助加熱熱流体が示されている。
図3Hは、図3C及び図3DのV6の詳細を示す概略図であり、本開示において、補助冷却熱回路を通って流れる補助冷却熱流体が示されている。
図3Iは、図3EのV7の詳細を示す概略図であり、本開示において、ヒートポンプを通って流れる上記ヒートポンプの作業流体が示されている。
図4Aは、好ましい実施形態に係る本発明の基本的な機構を示す概略図であり、パワー抽出装置が反動タービンであり、再生利用するために、熱回路を通じて凝縮器から蒸発器の中へ熱が運搬されることを示している。
図4Bは、好ましい実施形態に係る本発明の基本的な機構を示す概略図であり、パワー抽出装置が衝動タービンであり、再生利用するために、熱回路を通じて凝縮器から蒸発器の中へ熱が運搬されることを示している。
図5Aは、第1の実施形態を示す概略図である。
図5Bは、図5AのV8の詳細を示す概略図であり、広がっている上向きの導管の一部が示されており、気化した作業流体が上記上向きの導管を通じて上昇していることを示している。
図5Cは、第1の実施形態の平面図である。
図5D−1および図5D−2は、第1の実施形態の側面図である。
図5E、図5F、及び図5Gは、浮遊容器のI−I’断面及びV−V’断面を示す立体斜視図である。
図5Hは、タービン及び発電機の潜水容器のII−II’断面、III−III’断面、及びV−V’断面を示す立体斜視図である。
図5Iは、蒸発器の潜水容器のIV−IV’断面及びV−V’断面を示す立体斜視図である。
図5Jは、蒸発器の動作の一例を示す立体概略図である。
図5Kは、凝縮器の動作の一例を示す立体概略図である。
図6Aは、第2の実施形態を示す概略図である。
図6Bは、図6AのV9の詳細を示す概略図であり、上向きの導管の一部を示している。気化した作業流体が、補助加圧気体と混合しつつ、広がっている上向きの導管を通じて上昇していることを示す。
図6Cは、図6AのV10の詳細を示す概略図であり、広がっている上向きの導管の鉛直下向きの高耐圧潜水容器と、蒸発器の潜水容器とを囲む外部容器を示している。
図6Dは、図6AのV11の詳細を示す概略図であり、下向きの管の外部容器を示す。
図6Eは、第2の実施形態のヒートポンプの概略図である。
図6Fは、第2の実施形態の平面図である。
図6G−1、図6G−2および図6G−3は、第2の実施形態の側面図である。
図6Hは、鉛直下向きの高耐圧潜水容器の外部容器のVI−VI’断面、及びVII−VII’断面を示す立体斜視図である。
図7Aは、第3の実施形態を示す概略図である。
図7Bは、第3の実施形態の立体斜視図である。
図8Aは、第4の実施形態を示す概略図である。
図8Bは、第4の実施形態の補助ガスステーションを示す概略図である。
図8Cは、第4の実施形態の立体斜視図である。
図9Aは、第5の実施形態を示す概略図である。
図9Bは、第5の実施形態の第1のシナリオを示す概略図である。
図9Cは、第5の実施形態の第2のシナリオを示す概略図である。
図9Dは、第5の実施形態の第3のシナリオを示す概略図である。
図9Eは、第5の実施形態の第1のシナリオの立体斜視図である。
図9Fは、第5の実施形態の第3のシナリオの立体斜視図である。
図10Aは、第6の実施形態を示す概略図である。
図10Bは、第6の実施形態の立体斜視図である。
図11Aは、第7の実施形態を示す概略図である。
図11Bは、第7の実施形態の立体斜視図である。
〔発明の詳細な説明〕
以下の記述において、いくらか例証されている非限定的な実施形態は、添付の図面を参照しながらより詳しく記述される。異なる図面及び実施形態においても、同一の図面の参照番号が、同じ要素に対して用いられている。詳細な構造又は要素のような以下の記述の中で定義された事柄は、広い理解を促進するためにのみ提供される。そのため、本出願が、そのような定義された事柄に限定されることなく実施することができることは明らかである。そして、不要な細部において詳細な説明が不明瞭となるため、よく知られた機能又は構造は詳細には記載されない。
物理的な概念及び公式の序文:
気圧の法則の原理の公式:
Figure 0006196230
上記の公式は、一定温度における異なる高度間の気体の柱の圧力の変化を提供するものであり、‘P’は最終圧力(Bar)、‘P0’は初期圧力(Bar)、‘e’は数学的な定数(2.71828...)、‘m’は気体の分子質量(Kg)、‘g’は重力加速度(9.08665 m/s2)、‘y’は高さ(メートル)(m)、‘KB’はボルツマン定数(1.38 x 10-23J/K)、‘T’はケルビン温度系における温度(K)である。
気圧の法則の公式における密度の評価:
Figure 0006196230
気圧の法則の上記式は、一定温度における、異なる高度間のガスの柱の中における密度の変化を推定することに適しており、‘D’は最終密度(Kg/m3)、‘D0’は初期密度(Kg/m3)、‘e’は数学的な定数(2.71828...)、‘m’は気体の分子質量(Kg)、‘g’は重力加速度(9.08665 m/s2)、‘y’は高さ(メートル)(m)、‘KB’はボルツマン定数(1.38 x 10-23J/K)、‘T’はケルビン温度系における温度(K)である。
圧力:
Figure 0006196230
物理学における圧力は、単位面積当たりの力であり、つまり、表面に作用する力を、当該力が作用する面積で割って得られるものである。 ‘P’は最終圧力(Pa)、‘P0’ は初期圧力(Pa)、‘d’は密度(Kg/m3)、‘g’は重力加速度(9.08665 m/s2)、‘y’は高さ(メートル)である。
圧力に関係する仕事率:
Figure 0006196230
物理学において、仕事率は、仕事が成し遂げられた、又はエネルギーが変換された割合である。‘Pw’はワット(W)を単位として測定される仕事率、‘P’は圧力(Pa)、‘Q’は立方メートル毎秒で測定された体積流量(m3/s)である。
図1Aは、圧力の変化を高さの変化として描写したデータ表(表I)であり、2つの異なる初期圧力‘P0’(21.08 Bar及び 37.13 Bar)、並びに一定温度(20℃及び45℃)の下における3つの異なる気体:SF6として定式化される六フッ化硫黄、Heとして定式化されるヘリウム、N2として定式化される窒素についてのデータ表である。図1Bは、当該データ表をグラフとして表している。
図1Cは、異なる温度における六フッ化硫黄(SF6)の蒸気圧についてのデータ表(表II)を表している。図1Dは、当該データ表をグラフとして表している。
図2Aは、本開示における、熱エネルギー変換装置の基本的な機構を示す概略図であり、閉ループ熱力学回路10であって、当該熱力学回路10を通じて、気相及び液相を交互に繰り返す加圧された作業流体と、当該熱力学回路10の最下段に設置された1つの蒸発器ユニット20と、当該蒸発器ユニット20に接続され、最終最上部直径d1より小さい初期最下部直径d0を有する1つの広がっている上向きの導管40と、上記蒸発器ユニット20より高い位置に設置され、当該上向きの導管40の上部出口に接続されている2つの凝縮器ユニット30の一群と、凝縮器ユニット30を蒸発器ユニット20に接続し、上述の回路を閉じている1つの下降管90と、当該下向きの下降管90と接続されているパワー抽出装置50と、を備えた閉ループ熱力学回路10を示している。
閉ループ熱力学回路10に設置されている凝縮器30及び蒸発器20のユニットの数は、任意の数であり、実施の形態に応じて、1又は複数のユニットを有するようにすることが可能である。本開示において、閉ループ熱力学回路10に組み込まれた凝縮器30および蒸発器20のユニットの数は、実施の形態ごとに変化し得る。
図2Aを参照されたい。図2Aにおいて、H1は、液化した作業流体が、蒸発器ユニット20において、T1の温度で気化する高度である高度L0と、広がっている上向きの導管40の上部出口の高度である高度L1との間の高さを表す。H2は、上記高度L0と、気化した作業流体が、凝縮器ユニット30においてT0の温度で液化する高度である高度L2との間の高さを表す。また、H3は、上記高度L2と、液化した作業流体が、T0の温度で到達するパワー抽出装置50の高度L3との間の高さを表す。
作業流体は、液相において高密度である重いモル質量の気体又化合物であり得る。本開示においては、SF6として定式化される六フッ化硫黄が、作業流体として提案されている。なぜなら、六フッ化硫黄は、危険がなく、非毒性であり、不燃性の気体であり、非常に重い分子量であり、液相において高密度であり、粘性が低いためである。その特性は、分子量:146.05g/mol、気体密度:6.07 kg/m3 (圧力1Bar、温度20℃において)、液体密度:1,523.3 Kg/m3 (圧力15Bar、温度15℃において)、蒸気圧:温度5℃において圧力14.47Bar、温度20℃において21.08Bar、25℃において非常に低い粘性0.277センチポアズ(cP)(25℃における水の粘度0.894センチポアズ(cP)よりも著しく低い)である。また、他の重い分子量を有する何れの気体も作業流体として選択することができ、例えば、不燃性であり非中毒性のヘキサフルオロエタン(C2F6として定式化され、R-116としても知られており、その分子量は138.02 g/molである)を用いることができる。
作動形態は、以下の通りである(図2A、2B,2C、2D、2E及び2Fを参照)。液化した作業流体12は、蒸発器ユニット20の中へ入り、その温度をT1に上昇させた後に高度L0において気化する。そして、気化した作業流体11は、蒸発器ユニット20から出ていき、T1の一定温度において、広がっている上向きの導管40を通って、凝縮器ユニット30まで上昇する(V1およびV2の詳細は、図2B、2C、2E、及び2Fに示されている)。T1の温度の高度L1において、気化した作業流体11は、広がっている上向きの導管から出ていき、凝縮器ユニット30の中へ入り、その温度をT0に低下させた後に高度L2において液化する。そして、T0の一定温度において、液化した作業流体12は、凝縮器ユニット30から出ていき、重力によって降下し、下降管90を通って(V3の詳細は、図2Dに示されている)パワー抽出装置50へ動力を供給する。そして、液化した作業流体12は、パワー抽出装置50から蒸発器ユニット20の中へ流れ、自給式工程を完成させ、上述のサイクルを再始動する。
パワー抽出装置50の他の種類は、本発明の他の実施形態として構成されることができる。幅広い最先端のタービンの利用のために、タービンは、本開示の他の実施形態において示されている好ましいパワー抽出装置である。タービンの主な用途が水力のためであるために、水以外の作業流体を用いるためのタービンの最良の設計を得るためには、少々の調査及び開発が必要となり得る。図2Aにおいて、反動タービン51であるパワー抽出装置であって、当該タービン51の動作によって駆動される発電機60に接続され、電力伝送ケーブル61を通じて伝送される電力を生成するパワー抽出装置が示されている。
いくつかの好ましい実施形態において、広がっている上向きの導管40の内部における加圧気体41は、作業流体より著しく小さい分子量を有する加圧気体41であってもよい。加圧気体41は、凝縮器の中では液化しない。最適な加圧気体は、ヘリウムであり得る。なぜなら、ヘリウムは、非常に低い原子量の単原子の希ガスとしての特性、すべての元素の中で最も低い沸点を持ち、非常に低い可溶性を有しているからである。その特性は、分子量:4.0026 g/mol、気体密度:0.169 kg/m3 (圧力1 Bar 、温度15℃において)である。窒素は、予備加圧気体としての他の良い選択である。なぜなら、窒素は、低い分子量28.0134 g/mol、及び低い化学反応性を有し、大気中に多く存在しており、これにより商業的な観点から適したものになるからである。提案されている両方の加圧気体であるヘリウムおよび窒素は、提案されている2つの作業流体である六フッ化硫黄およびヘキサフルオロエタンの2分の1より小さいモル質量を有している。
図2AV1及びV2の詳細が再度示されている図2E及び2Fを参照されたい。図2E及び2Fには、広がっている上向きの導管40の内部の2つの異なる高度において、気化した作業流体11が加圧気体41とどのように混合するかが示されている。加圧気体41の分子量は、より軽いため、広がっている上向きの導管40の内部における高さにおいて、気化した作業流体11、及び加圧気体41の分布は、等しくない。より低い高度において、より重い気化した作業流体11の濃度は、加圧気体41の濃度より高い濃度であり(図2E)、より高い高度においては逆もまた同様である(図2F)。
任意の気化した作業流体(図2B及び2C)、又は気化した作業流体11と加圧気体41との任意の混合物(図2E及び2F)に対して、任意の温度の下におけるそれらの特別な分子量に基づいた気圧についての法則を用いて、蒸発器ユニット20の高度L0において得られた初期圧力P0及び濃度D0、広がっている上向きの導管40の上部出口の高度L1において得られた圧力P1及び濃度D1、並びに凝縮器ユニット30の高度L2において得られた最終圧力P2及び濃度D2の高さ(H1及びH2)の変化の大まかな評価が得られる。しかし、気圧についての法則(理想気体の法則としての他の公式と同様に)は、温度及び圧力の標準状態に近い気体に関する公式であるため、また、作業流体11、又は広がっている上向きの導管40の内部における気化した作業流体11と加圧気体41との混合物の特定の加圧された状態のため、高度L1(H1)及び高度L2(H2)における正確な圧力(P1及びP2)、及び濃度(D1及びD2)を正確に知るにはいくつかの実験が必要となる。
図2A、2B、2C、2E及び2Fを再度参照されたい。熱力学回路10を流れる作業流体の最適な流れを保証するために、上向きの導管40は、高さに応じて広くなっており、その割合は、気化した作業流体11の濃度が失われる(図2B及び2C)割合、加圧気体41との混合物における比率が減少する割合と同様の割合である。そのため、高度L1において上向きの導管40の上部出口を通って出ていく気化した作業流体11の最終質量は、蒸発器ユニット20において高度L0において気化した作業流体の質量と同じである。
図2A、2B、2C、2E及び2Fを再度参照されたい。気圧の法則を再び参照すると、初期圧力‘P0’は、蒸発器ユニット20の高度L0において作業流体が気化し、広がっている上向きの導管40の中へ流れた時点において、圧力P0になる。凝縮器ユニット30の高度L2において、気化した作業流体11によって、又は、気化した作業流体11と加圧気体41(選択された好ましい実施形態に依存する)との混合物によって及ぼされる最終圧力‘P’は圧力P2である。凝縮器ユニット30における任意の温度T0のために、圧力P2の値が、上記温度T0における上記作業流体の蒸気圧の値以上である場合に、気化した作業流体11は液化する。
図2A、2E及び2Fを再度参照されたい。広がっている上向きの導管の内部において加圧気体41を用いる場合、上記加圧気体41の非常に小さいモル質量のために、高さによるその濃度の減少は、より大きな分子量を有する作業流体11であって、より重い気化した作業流体11と比較して顕著に低くなる。このようにして、広がっている上向きの導管40の内部における重い気化した作業流体11と、顕著に軽い加圧気体41との混合物によって、非常に重い気化した作業流体11のみが、広がっている上向きの導管40の内部に存在していた場合と比較して、非常に大きな高さH2(高度L0(蒸発器ユニット20の高度)と高度L2(凝縮器ユニット30の高度)との間の高さ)を達成することができる。
本開示の提案された閉ループ熱力学回路10は、自然が生成する熱源及びヒートシンクであって、すでに利用されている従来の熱発電所では小さい温度勾配であるために実行不可能であり、それぞれの温度の差異(温度勾配)が非常に小さい熱源及びヒートシンクから、非常に大きな量の電力を生成することができ、また、現在の海洋熱エネルギー変換所(OTEC)のような通常ではない非常に小さい出力にちょうど適している。例えば、六フッ化硫黄を20℃において気化するために、温かい熱帯の浅瀬の海水(一般的には1年中20℃を超える)を熱源として用いること、及び、凝縮器ユニット30の内部において5℃で六フッ化硫黄を液化するために、冷たい深海水(一般的には5℃未満)を用いることが可能である。上述の条件において、六フッ化硫黄(SF6)は、蒸発器ユニット20の内部の高度L0において、20℃(T1)において、21.08 Bar(P0)の蒸気圧によって気化し、凝縮器ユニット30の内部の高度L2において、圧力(P2)が、5℃(T0)における六フッ化硫黄の蒸気圧である14.47 Bar以上である場合に液化する(図1C及び1D)。そのため、気圧の法則の公式に基づけば、蒸発器ユニット20における高度L0と凝縮器ユニット30における高度L2との間の高さH2における差異は、気化した六フッ化硫黄の柱(その最も低い21.08 Barの水準における初期蒸気圧において)が、凝縮器ユニット30における高度において約15 Barの圧力を働かせるおおよその高さ(H2)である、550メートルより高くない方がよい(図1A及び1B)。一方、広がっている上向きの導管40の内部において、非常に軽い加圧気体41が上述の六フッ化硫黄(気化した作業流体11)と混合し、かつ、上述と同じ任意の気化及び液化の状態であった場合、N2として定式化される窒素が、加圧気体41として用いられた場合(その圧力は必要とされている15Barを少し超えている、図1A及び図1B)、高さH2における上述の差異は2,500メートルに達することができ、また、Heとして表記されるヘリウムが加圧気体41として用いられた場合、(窒素の場合と比較して)数千メートルより大きくなる。
図2Aを再度参照されたい。パワー抽出装置50の高度L3において、液化した作業流体12の下向きの柱(図2Dに示されるV3の詳細図)によって作用される圧力P3は、気化した作業流体11、又は、気化した作業流体11と加圧気体41との混合物が、凝縮器30における高度L2において液化した作業流体12の上部において働く圧力P2と、凝縮器30における高度L2とパワー抽出装置50の高度L3との間に含まれる高さH3における当該液化した作業流体12の下向きの柱の重量との合計である。上記の仕事率の公式において、圧力の値P3(‘P’)に流れの値(‘Q’)を掛けることによってシステムの全体の容量('Pw ')を評価することが可能である。液化した作業流体の柱の高さが増加するため、重量の蓄積によって圧力が増加するので、液化した作業流体12の下向きの柱における濃度は、深さに応じて増加する。以下は、異なる圧力(Barによる測定)における5℃の六フッ化硫黄のいくつかの濃度の値である。:1,523.3 Kg/m3 at 15 Bar; 1629 Kg/m3 at 100 Bar; 1,704 Kg/m3 at 200 Bar; and 1,759 Kg/m3 at 300 Bar。
また、加圧気体41は、凝縮器30の内部において可能な限り高い圧力P2を達成する助けとなり、パワー抽出装置50の高度L3における圧力P3を増加させる。
動作している間中、断熱材の利用にもかかわらず、熱エネルギー変換装置の自然環境より暖かい構成要素(例えば、蒸発器20及び広がっている上向きの導管40)は、より冷たい自然環境へ熱を与え、また、自然環境より冷たい部品(例えば、凝縮器30及び下降管90)は、より温かい自然環境から熱を得るような方法によって、熱エネルギー変換装置は、必然的に自然環境と熱を交換する。熱エネルギー変換装置の大きさが非常に大きいため、熱エネルギー変換装置の異なる部品は異なる環境及び温度へ露出され得る。上述の熱エネルギー変換装置の内部における熱の損失又は増加を補正するために、上記閉ループ熱力学回路は、熱源及びヒートシンクと熱を交換し得る。上記の熱の交換は、直接的な方法(図3A)又は間接的な方法によって行われる。本開示において、閉ループ熱力学回路と、熱源と、ヒートシンクとの間の熱の間接的な交換の方法のための、いくつかのシステムが提案されている。すなわち、熱回路(図3B)を介したもの、補助加熱及び補助冷却熱回路(図3C)を介したもの、熱回路と、補助加熱及び補助冷却熱回路との組み合わせ(図3D)を介したもの、熱回路及びヒートポンプ(図3E)を介したものである。これらの提案されたシステムは、本開示では示されていない本発明の他の好ましい実施形態における他の異なる方法と組み合わせることができる。
本発明の動作の第1の例示的な機構が示されている図3Aを参照されたい。動作の第1の例示的な機構においては、熱源と閉ループ熱力学回路10の蒸発器20との間、及び、凝縮器30とヒートシンクとの間の熱31の直接の移動は、例えば、蒸発器20と熱源(例えば、温かい熱帯の浅瀬の海水又はガス・石炭の炉)とを直接接触するように設置すること、及び、凝縮器30とヒートシンク(例えば、冷たい深海水又は冷たい大気)とを直接接触させることによってなされる。
本発明の動作の第2の例示的な機構が示されている図3B及び3Fを参照されたい。動作の第2の例示的な機構においては、ポンプ75の動作によって熱回路70を通って流れる熱流体71(図3Fに示されたV4の詳細図)によって、再生利用するために凝縮器30から蒸発器20へ熱31が運搬され、熱源から当該熱源と直接接触している加熱ユニット73を通った熱31の直接の移動によって、及び、ヒートシンクと直接接触している冷却ユニット74を通った当該ヒートシンクへの熱の直接の移動によって、当該熱流体71は、その温度を修正する。天然の再生可能な熱源枯渇を避けるために、及び、天然の再生可能なヒートシンクを使用する場合には、自然環境への熱移動(熱又は熱汚染)の割合を低減するために、熱回路の利用が好ましい。熱回路は図4A及び4Bにおいて、より詳細に説明される。
本発明の動作の第3の例示的な機構が示されている図3Cを参照されたい。動作の第3の例示的な機構においては、閉ループ補助加熱熱回路703を通じた熱源から蒸発器20への熱31の間接的な移動、及び、補助冷却熱回路704を通じた凝縮器30からヒートシンクへの熱31の間接的な移動が存在する。補助加熱熱回路703は、補助加熱熱流体721(図3Gに示されているV5の詳細図)と、少なくとも1つのポンプ761と、上記熱源に接触している少なくとも1つの補助加熱ユニット733と、補助加熱ユニット733を上記閉ループ熱力学回路10の蒸発器20に接続する少なくとも1つの管と、蒸発器20を補助加熱ユニット733に接続し、上記回路を閉じる少なくとも1つの管と、を備え、補助加熱熱流体721は、ポンプ761の動作によって補助加熱熱回路703を通って流れ、上記熱源から蒸発器20へ熱31を運搬する。補助冷却熱回路704は、補助冷却熱流体722(図3Hに示されているV6の詳細図)と、少なくとも1つのポンプ762と、上記ヒートシンクに接触している少なくとも1つの補助冷却ユニット744と、補助冷却ユニット744を上記閉ループ熱力学回路10の凝縮器30に接続する少なくとも1つの管と、凝縮器30を補助冷却ユニット744に接続し、上記回路を閉じる少なくとも1つの管と、を備え、補助冷却熱流体722は、ポンプ762の動作によって補助冷却熱回路704を通って流れ、補助冷却ユニット744を通って凝縮器30から上記ヒートシンクへ熱31を運搬する。
本発明の動作の第4の例示的な機構が示された図3D、3F、3G及び3Hを参照されたい。動作の第4の例示的な機構においては、図3Bに示される熱回路70と、図3Cに示される補助加熱703及び補助冷却704熱回路との組み合わせが存在する。動作の第2の例示的な機構の場合のように、熱回路70を流れる熱流体71(図3Fに示されるV4の詳細図)によって、再生利用するために凝縮器30から蒸発器20へ運搬され、この第4の例示的な機構においては、上記熱流体71は、補助加熱703及び補助冷却704熱回路のそれぞれを通じた熱源とシンクとの間接的な熱の交換によって、その温度を修正する。そのため、第3の例示的な実施形態と同様に、補助加熱熱流体721(図3Gに示されるV5の詳細図)は、ポンプ761の動作によって補助加熱熱回路703を通って流れ、熱源から加熱ユニット73に熱31を移動させ、熱流体71は、その温度を上昇させる。一方、補助冷却熱流体722(図3Hに示されるV6の詳細図)は、ポンプ762の動作によって補助冷却熱回路704を通って流れ、冷却ユニット74において熱流体71から得た熱を、ヒートシンクに移動させる。
いくつかの装置が、加熱73及び冷却74ユニットとして機能することが可能であり、これらの例は、熱交換器およびヒートポンプ、以下のような加熱ユニット:石炭燃料、ガス燃料の加熱炉、または原子炉(以下の実施形態において示される)であり、また、冷却ユニットとして、冷却塔(これもまた以下の実施形態において示される)がある。多くの種類の最新型の熱交換器が存在している。例えば、それらは、プレートまたは管により作られており、各流体間が物理的に接触することなく(管及びプレートの壁を通じて移動された熱により)、作業流体と、熱流体71と、熱源及びヒートシンクの補助加熱721及び補助冷却722熱流体との間の熱交換を可能にする。一方、多くの形式の最新型のヒートポンプが存在しており、例えば、圧縮及び吸収ヒートポンプがある。
本発明の動作の第5の例示的な機構が示されている図3E及び3Iを参照されたい。動作の第5の例示的な機構においては、第2の例示的な機構に示されているものと同様に、熱回路70を流れる熱流体71(図3Fに示されるV4の詳細図)によって、再生利用するために凝縮器30から蒸発器20に熱31が運搬され、この場合には、圧縮ヒートポンプ80を通じて、上記熱流体71は、その温度を修正する。圧縮ヒートポンプ80は、ヒートポンプの作業流体88(図3Iに示されるV7の詳細図)によって、蒸発器20から出ていく冷たい熱流体から、凝縮器30から出ていく暖かい熱流体に、熱31を運搬する。熱源は、システムが熱を環境中に失う(移動される)ことから回復させるために必要な余分な熱を提供し得る。
この動作の第5の例示的な機構において、ヒートポンプ80は、熱回路70の加熱73及び冷却ユニット74と同じ時に動作する。(蒸発器20から来る)冷たい熱流体がヒートポンプ80に到達する時点の温度に依存して、上記ヒートポンプ80の内部作業流体88は、ヒートポンプ80の蒸発器81を通じて上記冷たい熱流体から多少の熱31を抽出する。この場合には、上記冷たい熱流体は、上記システムの熱源としても機能している。内部作業流体88は、上記抽出された熱31を、ヒートポンプの凝縮器82を通じて凝縮器30から来る暖かい熱流体に転換し、この場合には、上記暖かい熱流体は、ヒートシンクとして機能している。したがって、圧縮ヒートポンプ80の蒸発器81は、熱回路70の冷却ユニット74として機能し得る。一方で、上記ヒートポンプ80の凝縮器82は、加熱ユニット73として機能し得る。
ヒートポンプは、熱を、低温の源から他の高温の’シンク’または’ヒートシンク’に転換する最新型の装置としてよく知られている。それらの多くは、3を超える作業効率(COP)にて動作する。ここでCOPとは、有用な作業入力への熱移動の割合を記述するために用いられる。加熱ユニットとして従来の熱交換器を用いる場合と対照的に、ヒートポンプを用いる場合には、作業流体を、熱源の温度よりも高い温度に加熱することが可能になる。より高い温度は、蒸発器20における気化作業流体の高い蒸気圧を生み出す。これにより、広がった上向きの導管40に沿った上記気化された作業流体の濃度及び圧力を上昇させ、閉ループ熱力学回路10におけるより高い高度(図2AにおけるH1及びH2)に到達することが可能になる。
上述の熱回路70、補助加熱703及び冷却704熱回路、又は、それらの組み合わせの使用は、閉ループ熱力学回路10を熱源及びヒートシンクから遠ざけて配置することを可能にし得る。なぜなら、熱31は、熱流体71によって、又は、補助加熱及び補助冷却熱流体(721、722))によって、上記熱源から閉ループ熱力学回路10まで、及び、上記閉ループ熱力学回路10からヒートシンクまでの、上記熱源から長い距離を運搬されるためである。また、上記熱回路(70、703、704)の使用は、熱源及びヒートシンクの熱の変動にも関わらず、熱流体と、熱源と、ヒートシンクとの間の熱の移動は、加熱及び冷却ユニット(73、733、74、744)を通じて調節されるので、作業流体が、安定した流れで、閉ループ熱力学回路を流れることを可能にする。
熱エネルギー変換装置の機構が詳細に示された図4A及び4Bにおいて、図3B、3D、及び3Eに示される概略図に記述されているものと同様に、熱は、再生利用するために、熱回路70を通って、凝縮器30から蒸発器20に運搬される。熱回路70は、熱流体と、ポンプ75と、加熱ユニット73と、冷却ユニット74と、加熱ユニット73を蒸発器20に接続する管931と、蒸発器20を冷却ユニット74に接続する管941と、冷却ユニット74を凝縮器30に接続する管942と、凝縮器30を加熱ユニット73に接続し、熱回路70を閉じる管932と、を備えている。作動形態は、以下の通りである。:熱流体は、ポンプ75の動作によって熱回路70を通って流れ、加熱ユニット73へ入り、熱流体は、その温度をT1−mからT1+nへ上昇させる。そして、熱流体は、そこから出て蒸発器20へ入る。蒸発器20において、液化した作業流体は、熱流体から熱を得た後に、高度L0において気化し、その温度をT1に上昇させる。一方で、熱流体は、その温度をT1+nからT0+pに低下させる。気化した作業流体は、T1の一定温度の下で、蒸発器20から出ていき、広がっている上向きの導管40を通って凝縮器30まで上昇する。熱流体は、蒸発器20から出て、冷却ユニット74に入り、その温度をT0+pからT0−qまで低下させ、そこから凝縮器30に流れる。凝縮器30において、気化した作業流体は、熱流体に熱を与えた後に、液化し、その温度をT0まで低下させる。一方、熱流体は、その温度をT0−qからT1−mまで上昇させ、凝縮器30から、熱回路70を閉じる上記加熱ユニット73に流れる。そして、液化した作業流体12は、T0の一定温度の下で、重力によって落下し、下降管90を通ってパワー抽出装置50へ動力を供給する。液化した作業流体は、そこから蒸発器20に再び流れ、自給式工程を完成させ、上記のサイクルを再始動する。
図4Aは、パワー抽出装置50が反動タービン51である場合の基本的な機構を表しており、それらのタービンは、流体によって作用する。流体は、タービンを通って移動し、そのエネルギーを引き渡すにつれて、圧力を変化させる。また、図4Bは、パワー抽出装置50が衝動タービン52である場合の基本的な機構を表しており、タービンの羽根(blades)への衝突に先んじて、流体の気圧は、タービンに焦点を合わせられたノズルによって、タービンの羽根において圧力の変化が発生することなく、運動エネルギーに変換され、流体の噴流は、流れの方向を変化させるタービンの曲がった羽根を押している。ニュートンの第3法則は、反動タービンのエネルギー移動を表しており、ニュートンの第2法則は、衝動タービンのエネルギー移動を表している。どちらの実施形態においても、反動タービン51及び衝動タービン52は、タービンの動作によって駆動される発電機60に接続され、電力伝送ケーブル61を通じて伝送される電力を生成する。長距離のため、上記伝送は、高圧直流(HVDC)にて行われる。
図4Aにおいて、H4は、タービンの高度L3と、蒸発器20の高度L0(すなわち、液化した作業流体が蒸発器20において気化する高度)との間の高さを表しており、好ましい実施形態のために、配置されたタービンは、反動タービン51である。一方、図4Bにおいて、H4は、液化した作業流体が、衝動タービン52の容器において集められる高度である高度L4と、蒸発器20の上記高度L0との間の高さを表している。
蒸発器20の高度L0における上述の初期圧力P0、すなわち、気化した作業流体が蒸発器20の上部から出ていく圧力は、タービンから蒸発器20に流れる液化した作業流体の柱を後方に押す。圧力P0に加えて、液化した作業流体12の粘度、及び、管の内部壁と、蒸発器20の管又はプレートの内部壁との摩擦は、液化した作業流体12の上記蒸発器20への流れに対抗し得る抵抗を生み出す。
再び図4Aを参照されたい。好ましい実施形態において、タービンは、密閉された反動タービン51である。蒸発器20の上部の初期圧力P0、並びに、摩擦及び粘性抵抗に打ち勝つために、反動タービン51は、液化した作業流体が蒸発器20において気化する高度L0よりも高い高度L3に、これら二つの高度L3とL0との間に含まれる液化した作業流体の下向きの柱を作りだす高さH4の差異とともに配置される。重力は、高度L0よりも下に含まれる液化した作業流体に対する圧力P4を生み出すので、初期圧力P0、並びに、摩擦及び粘性抵抗に打ち勝ち、液化した作業流体の蒸発器20への流れを助ける。他の好ましい実施形態において、反動タービン51は、上述の初期圧力P0並びに摩擦及び粘性抵抗に打ち勝つ助けとなる圧力P3であって、タービンからの流出における圧力P3の残量を残すために設計される。これにより、反動タービン51が高度L0に近い、または等しい高度(L3)に配置される。
再び図4Bを参照されたい。この好ましい実施形態において、タービンは、密閉された衝動タービン52であり、蒸発器20の高度よりも高い高度L3に配置されている。ノズルを通って流れる液化した作業流体の噴流の一部は、凝縮器30において、おおよそT0の温度、及び、おおよそP2の蒸気圧にてタービンの羽根に作用した後に、タービンの容器520において気化する。タービンに作用した後に、液化した作業流体は、タービン容器520の高度L4において集められる。ここで、高度L4は、反動タービン51の例のように、二つの高度L4とL0との間に含まれる液化した作業流体の下向きの柱を作り出す高度L0より高さH4だけ高い。重力は、タービン容器520に含まれる気化した作業流体のおおよそP2の気圧に加えられる圧力であって、高度L0よりも下に含まれる液化した作業流体に対する圧力P4を生み出すので、摩擦及び粘性抵抗、並びに初期圧力L0に打ち勝ち、蒸発器20への液化した作業流体の流入を助ける。
図4A及び4Bにおいて、閉ループ熱力学回路10及び熱回路70は、作業流体及び熱流体の温度211、流量212、及び圧力213を監視する測定及び監視ユニットを備えている。測定及び監視されたデータは、データ転送回路203を通じて、ワイヤレス通信により(不図示)、中央演算処理装置200(CPU)に送信される。当該変換装置は、上記中央演算処理装置200が操作パネル202に接続されていることにより、自動モードまたは手動モードにて操作される。
本発明の第1実施形態を示す図5A、5B、5C、5D−1、5D−2、5E、5F、5G、5H、5I、5J及び5Kを参照されたい。これらの構成においては、熱エネルギー変換装置が浮遊プラットフォームに設置されている。第1実施形態は熱帯の暖かい海のために設計されてきたものであり、そこでは、暖かい浅瀬の海水は、冷たい深海水とは顕著な温度差があり、暖かい浅瀬の海水83は熱源になり、冷たい深海水84がヒートシンクになる。
この第1実施形態は熱回路70を備えているが、閉ループ熱力学回路10は、それ(熱回路70)を通じて、暖かい熱帯の浅瀬の海水83(熱源)から熱を取得し、冷たい深海水84(ヒートシンク)に熱を供給する。熱回路70の加熱ユニット73及び冷却ユニット74は、流体が、従来の熱交換器よりもかなり広い表面領域にさらされるプレート熱交換器の型であり、熱の移動を改善している。
熱流体は、脱塩水であり得る。なぜならば、低い粘性、自然産出の豊富さ、無毒性、及び、良好な熱伝導率の値(25℃で0.58kW/(m・K))を有するからである。熱回路70を通じて良好な性能を保証するために、殺藻剤及び防食添加剤が脱塩水に加えられることができる。良好な熱伝導性及び低い粘性を有する他のいかなる流体も同様に利用されることができる。
浮遊プラットフォームは、浮遊容器103を備えており、4つの凝縮器30、4つの加熱ユニット73、4つの冷却ユニット74、8つのポンプ75(熱回路70を通じて熱流体を注入するためのもの)、4つのポンプ783(暖かい浅瀬の海水83を取り入れるためのもの)、4つのポンプ784(冷たい深海水84を取り入れるためのもの)が設置されている。また、浮遊プラットフォームは、操作パネル(CP)202に接続された中央演算処理装置(CPU)200を含んでおり、浮遊する熱エネルギー変換装置は、該操作パネル202を通じて、手動で操作されることが可能である。
浮遊容器103は、フレキシブル継手107を通じて、耐高圧性を有する垂直下向きの潜水容器104に接続されており、潜水容器104には、広がっている上向きの導管40が含まれている。上記の垂直下向きの潜水容器104の最下端は、蒸発器20を含む耐高圧性の潜水容器102に接続される。本発明のこの第1の好ましい実施形態では、浮遊プラットフォームをより軽くするために、蒸発器20の容器102は、高強度の合成繊維ロープ106により浮遊容器103から吊るされている。
他の好ましい実施形態では、合成繊維ロープは、鎖またはワイヤーロープでも代替可能であり、例えば、金属及びコンクリートで作られた剛構造でさえも代替可能である。2つの下向きの熱分離した管90は、凝縮器30を蒸発器20に接続し、回路を閉じる。2つの耐高圧性の潜水容器105は、蒸発器20よりも高い高度であるが凝縮器30よりもかなり低い高度において上記の下向きの管90に接続される。各潜水容器は、発電機60に接続されている反動タービン51を含んでいる。このような好ましい実施形態ついて、装置と、環境との間における熱交換を減らすために、すべての容器は、熱分離層101を備えている。
浮遊容器103は、暖かい浅瀬の海水83の収集器として動作する4つの外部フィルタ771を含んでおり、各フィルタは、管933を通じて水ポンプ783に接続され、水ポンプ783は、暖かい浅瀬の海水83を加熱ユニット73に入れる前に、第2フィルタ781に注入する。加熱ユニット73において、フィルタリングされた暖かい海水83は、8つのポンプ75の動作により、熱回路70を通じて凝縮器30から上記加熱ユニット73に流れる熱流体に、熱交換器のプレートを通じて熱を供給する。海水は、熱交換器に入る前に、大きい粒子及び不純物が上記の熱交換器(73及び74)のプレート間における流れを妨げることを回避するために、2回フィルタリングされる。加熱ユニット73の熱流体に熱を供給した後に、暖かい浅瀬の海水83は、浮遊プラットフォーム103の底部に設置された管934及び一群の出口981を通じて海に戻る。これらの出口の各々は、中央演算処理装置(CPU)200によって操作される電動バルブ991を備えている。中央演算処理装置200は、動的配置システム(DP)205(後で説明される)の一部として、出ていく流量を制御して、様々な力または衝撃を作り出す。加熱ユニット73から出て行く浅瀬の海水の温度は、最も浅い海水83の温度よりも少し低い。より冷たい出水がより暖かい海面の水と混ざることを回避するために、出口981は浮遊容器103の底部に設置され、海水の周辺層は、最も浅い海水よりも少し温度が低い。
加熱ユニット73から出た後に、暖かい熱流体711は、一群の管931を通じて蒸発器20に下っていく。それらの管931は、耐高圧性を有する垂直下向きの潜水容器104の熱分離層101を通り、上行性の導管40を囲むように、配置されている。
一方、蒸発器20から出る冷たい熱流体712は、冷却ユニット74に上っていく。冷却ユニット74は、4つの水ポンプ784の動作により、2つの熱分離した管943を通って流れる冷たい深海水84に、熱を与える。冷却ユニット74に入る前に、冷たい深海水84は、第1フィルタ772及び第2フィルタ782によって2回フィルタリングされる。冷却ユニット74から出た後に、冷たい熱流体712は凝縮器30に向かって流れ、そこでは、広がっている上向きの導管40から上記凝縮器30に入る気化した作業流体11から熱を取得し、それを冷却し液化する。そして、熱流体は、凝縮器30から出て、一群の管932を通って加熱ユニット73に流れ、回路を閉じ、サイクルを再開する。冷却ユニット74から出る冷たい海水は、電気的に操作される一群の6つのバルブ992によって構成される流量制御ユニットに接続されている共通管944によって収集される。流量制御ユニットは、共通管944からの流れを、浮遊容器103の底から蒸発器20の潜水容器102へと垂直下向きの潜水容器104に並行して下っていく6つの個別管945に分割する。これらのバルブ992は、動的配置システム(DP)205の一部として、中央演算処理装置(CPU)200によって操作される。冷却ユニット74を通過した後に戻って来た冷たい深海水は、冷たい深海水84と比較すると、その温度が少し上がっており、出口982は、冷たい深海水84が取得される場所よりも高い高度であって、海水の層の温度が少し高い高度に設置される。
動的配置システム(DP)は、それ自体のプロペラ及びスラスタを利用することにより、容器の配置及び向き付けを自動的に保持する、最新型のコンピュータ制御システムである。位置参照センサは、風センサ、動きセンサ及びジャイロコンパスが組み合わされており、容器の位置、大きさ、及び、位置に影響する環境的影響力の方向に関係するコンピュータに情報を提供する。この実施形態においては、プロペラ及びスラスタは、システムに浅く冷たい海水を注入するために利用される水ポンプによって代用されており、出て行く流量は、推進力として利用される。動的配置システム(DP)205は、流速計204及び測候所206から得られる情報の下で、出口(981、982)を通って出て行く海水の流量を制御する。動的配置システム(DP)205は、出口の各々を通る流れを増加、減少、または、停止させ、さらに、浮遊容器103及び蒸発器20の潜水容器102に対して、1又は他の方向の動きを与える。
広がっている上向きの導管40の内部には、一群の熱管96が配置されている。熱管96の機能は、広がっている上向きの導管40の温度を一定に保つこと、及び、熱分離防護層101の存在にも関わらず、広がっている上向きの暖かい導管40から、冷たい深海の環境(垂直下向きの潜水容器104を取り囲む)に通る熱を交換することである。それらの熱管96の各々は、二重壁で囲まれており、それらを通って、暖かい熱流体711は、反対の2つの方向に流れる。広がっている上向きの導管40のV8の詳細(図5Aから)が示される図5Bを参照されたい。この構成においては、どのようにして、熱管96の内壁962が、外壁961の底面に到達する前に、終わっているのかが示されている。一つの方法としては、下向きの暖かい熱流体711が熱管96の底面に到達したときに、他の側を通って、上昇して戻るというものである。上向きの導管40の内部における熱の分布を最適化するために、熱管96の半分を通じて、暖かい熱流体711が熱管96の外装部分を通って(外壁961及び内壁962の間の空間を通って流れて)下方に流れ、内壁962を通って上方に戻る。熱管96の他の半分では反対である。暖かい熱流体711は、補助熱回路706を通じて、熱回路70から熱管96に転換される。
2つの凝縮器20毎からの液化した作業流体12は、1つの熱分離した耐高圧性の管90によって収集され、管90は、落下している液化した作業流体12を、反動タービン51を通過させて、凝縮器30から蒸発器20に戻るように下方へ導く。下向きの管90の各々は、一群の耐高圧性のバルブ910を備えており、バルブ910は、断面において管を分割し、流量制御器として機能する。管90の不測のひび割れ又は破壊の際に、上記の液化した作業流体12が環境に解放されるのを防ぐために、バルブ910が閉じられたときに、液体した作業流体12の下向きの柱の流れを妨げる。液化した作業流体12は、重力により、管を通って、流体の柱として落下し、深さと共に密度を増加させる。反動タービン51は、液化した作業流体12の落下している柱の位置エネルギーによって動作され、非常な高圧力でタービンに到達し、発電機60を駆動し、電力伝送ケーブル61により配電網に伝送される電気が生成される。
熱流体と、加熱ユニット73及び冷却ユニット74の暖かい海水83及び冷たい海水84との間における、最適な熱の移動を保証するために、中央演算処理装置(CPU)200は、上記の暖かい海水83及び冷たい海水84を、加熱ユニット73及び冷却ユニット74に注入するポンプ(783、784)を作動させ、水の流量を増加又は減少させる。中央演算処理装置(CPU)200は、上記の加熱ユニット73及び冷却ユニット74を通じて、熱流体と、暖かい海の水83及び冷たい海の水84との間における、熱の移動の割合を増加又は減少させる。
蒸発器20及び凝縮器30の操作モードをそれぞれ示す立体図である図5J及び図5Kを参照されたい。図5Jにおいて、液化した作業流体12が底を通って蒸発器20に入り、プレート21を通って下って流れる下向きの暖かい熱流体711から熱を得ながら上昇する。十分な熱を得た後に、液化した作業流体12は蒸発し、蒸発器20から離れて、上行性の導管40を通って上昇し、気化した作業流体11になる。図5Kにおいて、凝縮器30は、反対の方法で動作することが示されている。その構成では、冷たい熱流体712が底から凝縮器30に入り、一方、熱を上向きの冷たい熱流体712に与えた後に、気化した作業流体11が上から入って、液化した作業流体12が底から出ていく。蒸発器20及び凝縮器30の何れにおいても、暖かい熱流体及び冷たい熱流体は反対方向に流れるので、熱交換器の一端は、他端よりも暖かい。本実施形態の提案される蒸発器20及び凝縮器30は、並行なプレートで作られる。なぜならば、熱交換の領域が大きいからである。これにより、流体間の熱伝導を著しく改善する。プレートは、高強度、高耐腐食性、及び、非常に高い熱伝導性を得るために、アルミニウム−亜鉛の合金から作られてもよい。アルミニウムの合金は、鋼よりも著しく軽いというさらなる利点を有している。プレート21は、縦に並行なリブ22を備えている。これにより、プレートが離れているときに、リブ22は隣同士で離れており、補強を与え、プレート間に数ミリメートルの薄い空間を与える。当該薄い空間を通して、作業流体及び熱流体が反対方向に流れて、両者の間に全く物理的な接触なしに熱が移動する。作業流体及び熱流体の計画された入口及び出口を除けば、装置が操作する高圧の下での漏出を回避するために、プレート21の端部は、溶接される。
本発明の第2の実施形態を示す図6A、6B、6C、6D、6E、6F、6G及び6Hを参照されたい。これらの構成では、第1の実施形態と同様に、熱エネルギー変換装置が浮遊プラットフォーム上に配置されている。この第2の実施形態は、温かい海のためだけに設計されたものではなく、浅い海の海水の温度が深い海の海水の温度とそれほど変わらない(これは冷たい海で起こり得る)他の任意の海のためにも設計されたものである。この第2の実施形態において、加圧気体41が、広がっている上向きの導管40(図6B)の中に含まれている。加熱ユニット73及び冷却ユニット74は、圧縮ヒートポンプ80の凝縮器82及び蒸発器81である(図6E)。この第2の実施形態における作業流体は、蒸発器20内で、海水85(熱源)の温度よりも高い温度にて気化する。これにより、熱流体がヒートポンプ80を通じて熱を獲得し、より暖かい閉ループ熱力学回路10からより冷たい環境へ伝達された失われた熱を回収する。この第2の実施形態におけるヒートポンプを用いることにより、システムがより高い温度にて動作するので、作業流体は、蒸発器20において、臨界温度に近い温度にて気化し、蒸発器20での臨界圧力に近い蒸気圧をも獲得する。これにより、第1の実施形態における高さよりも高い高さを熱力学回路において獲得する。
第1の実施形態と同様に、浮遊プラットフォームは、浮遊容器103を備えており、この第2の実施形態においては、4つの凝縮器30、4つのヒートポンプ80、熱回路70内に熱流体を送り出すための4つのポンプ75、一群の管933を通じて4つの内部フィルタ781に連結された4つの外部フィルタ711(これにより海水85は2重に濾過され、4つのポンプ783の動作によってヒートポンプ80内に注入される)、及び、中央演算処理装置(CPU200)を備えており、CPU200は、コントロールパネル(CP202)に接続されている。浮遊容器103は、広がっている上向きの導管40が含まれている鉛直下向きの高耐圧潜水容器104に接続されており、当該高耐圧潜水容器104は、その最下段において、蒸発器20が配置された高耐圧潜水容器102に接続されている。この第2の実施形態において蒸発器20の容器102は、浮遊容器103から、高強度合成繊維ロープによって吊り下げられている。一方で、2つの下向きの管90は、浮遊プラットフォーム103の凝縮器30を蒸発器20に接続している。4つの高耐圧潜水容器105は、2つの異なるレベルにおいて、下向きの管90に接続されている。それぞれの潜水容器105は、発電機60に接続された反動タービン51を備えており、生成された電気は、電力伝送ケーブル61によって配電網に伝送される。第1の実施形態と同様に、浮遊及び潜水容器は、環境との熱交換を低減させるため、熱分離層101を備えている。
ヒートポンプ80が詳細に示された図6Eを参照されたい。ヒートポンプ80は、熱回路70のための加熱ユニット73及び冷却ユニット74として動作する。冷たい熱流体712(蒸発器20からやってくる)がヒートポンプ80の到達するのが何度であるのかに依存して、ヒートポンプ80の内部作業流体は、補助蒸発器811を通じて冷たい熱流体712から多少の熱を抽出する。冷たい熱流体712から抽出された熱は、ヒートポンプの凝縮器ユニット82を通じて、凝縮器30からやってくる暖かい熱流体711に転換される。したがって、補助蒸発器811の領域は、冷却ユニット74としても機能し、凝縮器82の領域は加熱ユニット73としても機能する。その目的のため、中央演算処理装置(CPU200)は、ヒートポンプ80の冷却ユニット74に流入する冷たい熱流体712の流れを制御するバルブ996を動作させ、ヒートポンプの圧縮器89の作用によって凝縮器82から補助蒸発器811に流入するヒートポンプの作業流体の流れを調整する内部バルブ999を動作させる。
反動タービン51は、この第2の実施形態のために選択された種類のものであるが、熱力学回路10の高い高さ(これは広がっている上向きの導管40内で加圧気体41を用いることにより達成される)のため、2つのレベルのタービンが配置される。これは、最下段に設置されたタービン51の単一のライン上における圧力の超過を避けるためである。
この第2の実施形態における浮遊プラットフォームは、一群の高強度合成繊維係留ロープ108によって海底に固定される。一方で、浮遊容器は動的配置システム205(DP)によって調整される。動的配置システム205(DP)は、第1の実施形態と同様に、流速計204及び測候所206から得られた情報の下で、浮遊容器103の最下段に配置された出口981からの海水の流出を制御し、出口のそれぞれを通じた流れを増加させ、減少させ、又は停止させることによって、浮遊容器103をあちこちの方向へ動かす。
再び図6A、6C、6D、6G及び6Hを参照されたい。浮遊プラットフォームが暖かい海に配置されているとき、鉛直下向きの高耐圧潜水容器104、及び、蒸発器20の高耐圧潜水容器102は、外部容器971を備え得る(図6Cに記載されたV10の詳細図)。潜水容器(102及び104)を取り囲む暖かい海水83の熱分離層を提供する暖かく浅い海水83は、外部容器971を通じて流れ、広がっている上向きの導管40における内部熱管96(図6B及び6Hに記載されたV9の詳細図)と組み合わされて、熱力学回路10から冷たく深い海の環境に流出する熱を低減する。その目的のために、補助管937は、ポンプ783の作用によって集められた濾過された暖かい海水83の流れの一部を転換する。ここで、中央演算処理装置(CPU200)によって制御されたバルブ997が補助管937の中を通る暖かい海水83の流れを調整する。そして補助管937は、開口938を通じて浅い海水が出現する所から、外部容器971を通じて最下段まで下降し、外部容器971を満たし、広い開口993を通じて外海に戻る所から、最上段まで上昇する。
図6Aおよび図6G−1、6G−2、6G−3のV11の詳細図を参照されたい。下降管90は、冷たい海水が流れる外部容器(972、973)を備えている。これは、冷たい液化した作業流体を周りの暖かい浅い海水からよりよく熱分離することを助ける、冷たい海水84の熱分離層を提供するためである。冷たい深海水は、最初に、深海に配置されたフィルタ772を通じて濾過され、水ポンプ785の作用によって、上昇管953を通じて持ち上げられる。そして、水ポンプは、冷たい深海水84を、第1の容器972まで通じている第2の管954に注入する。ここで第1の容器972は、凝縮器30を第1レベルのタービン51に接続する下降管90の第1の部分を囲んでいる。そして、冷たい深海水84は第1の容器972を出て、第3の管955を通じて第2の容器973に入る。ここで、第2の容器973は、第1及び第2レベルのタービン51を接続する下降管90の中間部分を囲んでいる。冷たい深海水84は、第2の容器973の最下段に配置された開口994から出て、冷たい深海に戻る。
第3の実施形態を示す図7Aおよび7Bを参照されたい。この第3の実施形態では、第1及び第2の実施形態と同様に、熱エネルギー変換装置は浮遊プラットフォームに配置されている。蒸発器20及び広がっている上向きの導管40は、高耐圧潜水容器(102、104)内に配置されている。この第3の実施形態における浮遊プラットフォームは、一群の高強度合成繊維係留ロープ108によって海底に固定される。この第3の実施形態の選択されたタービンは反動タービン51である。ヒートシンクは冷たい深海水84であり、熱源は、アルミ工業処理プラント310(人工的な熱源)からの排熱である。その他の任意の工業プラントであってもよい。
この第3の実施形態では、閉ループ熱力学回路10と熱源及びヒートシンクとの間で間接的な熱の伝達が行われる。これは、補助加熱熱回路703を通じて熱が工業処理プラント310(熱源)から蒸発器20に運ばれ、補助冷却熱回路704を通じて熱が凝縮器30から冷たい深海水84(ヒートシンク)に運ばれることによりなされる。第1及び第2の実施形態とは対照的に、第3の実施形態では、凝縮器内の作業流体によって廃棄された熱は、熱回路を通じて蒸発器20内で再利用されるわけではない。アルミプラント310からの排熱は、ポンプ755の作用により外部加熱回路713内を流れる外部熱流体によって、補助加熱熱回路703の補助加熱ユニット733内へ運ばれる。このシステムは、(アルミ処理プラント310のような)豊富な熱源が存在し、当該工業処理プラントのための冷却剤として低温の流体(外部熱流体)を用いる必要があるときに好ましい。
補助加熱熱回路703は、補助加熱ユニット733、補助加熱ユニット703を蒸発器20に接続し、蒸発器20を補助加熱ユニット733に再び接続することによって閉ループの形成する一群の管、当該一群の管に接続されたポンプ761、及び補助加熱熱流体を備えている。上述のように、外部流体は、アルミ処理プラント310からの排熱を補助加熱ユニット733へ運ぶ。ここで、蒸発器20に入る前に補助加熱熱流体は熱せられる(外部熱流体は冷まされる)。一方で、補助冷却熱回路704は、補助冷却ユニット744、補助冷却ユニット744を凝縮器30に接続し、凝縮器30を補助冷却ユニット744に再び接続することによって閉ループの形成する一群の管、当該一群の管に接続されたポンプ762、及び補助冷却熱流体を備えている。ポンプ784の作用によって、海水面830の下に沈められた開回路(open circuit)内を流れる冷たい深海水84が、補助冷却ユニット744を通じて2重に濾過される(772、782)。そして、濾過された冷たい海水84は、補助冷却ユニット744を通過し、補助冷却熱流体から熱を獲得する。
前述の実施形態のように、一群の内部熱管96は、広がっている上向きの導管40の内部における一定の温度を保つことを助けている。本実施形態では、補助回路706によって補助加熱熱回路103から内部熱管96へと向けられた加熱された補助熱流体が、これらの内部熱管96内を流れる。
第4の実施形態を示す図8A、8B、及び8C参照されたい。この第4の実施形態では、閉ループ熱力学回路10は、乾燥した陸上に配置され、凝縮器30が山に配置され、蒸発器20が暖かい海の海岸に配置される。広がっている上向きの導管40は、山川に向かって情報し、蒸発器20と凝縮器30とを接続する。本発明の本実施形態において選択されるタービンは、衝動タービン(impulse turbine)52である。本実施形態において暖かい浅い海水83が熱源であり、冷たい深海水84がヒートシンクである。この第4の実施形態では、閉ループ熱力学回路10と熱源及びヒートシンクとの間で間接的な熱の伝達が行われる。これは、補助加熱熱回路703を通じて熱が暖かい浅い海水83(熱源)から蒸発器20に運ばれ、補助冷却熱回路704を通じて熱が凝縮器30から冷たい深海水84(ヒートシンク)に運ばれることによりなされる。
補助加熱熱回路703は、補助加熱ユニット733、補助加熱ユニット733を蒸発器20に接続し閉ループの形成する一群の管、当該一群の管に接続されたポンプ761、及び補助加熱熱流体を備えている。ポンプ783の作用により、温かい浅い海水83は海水面830における浮遊フィルタ773を通じて集められ、(海水面830の下に沈められた)開回路内を流れ、第2のフィルタ781を通過し、補助加熱ユニット733へ入り、ここで、補助加熱熱流体に熱を与える。暖められた補助加熱熱流体は、ポンプ761の作用によって補助熱回路703内を流れ、蒸発器20に入る。一方で、補助冷却熱回路704は、補助冷却ユニット744、補助冷却ユニット744を凝縮器30に接続し、凝縮器30を補助冷却ユニット744に再び接続することによって閉ループの形成する一群の管、当該一群の管に接続されたポンプ762、及び補助冷却熱流体を備えている。ポンプ784の作用によって、海水面830の下に沈められた開回路内を流れる冷たい深海水84が、補助冷却ユニット744を通じて2重に濾過される(772、782)。そして、濾過された冷たい海水84は補助冷却ユニット744を通過し、凝縮器30における気化された作業流体から熱を獲得した後に温度が上昇した補助冷却熱流体から熱を獲得する。第3の実施形態と同様に、凝縮器内の作業流体によって廃棄された熱は、第1及び第2の実施形態において示したように熱回路を通じて蒸発器内で再利用されるというわけではない。このシステムは、豊富な熱源及び豊富なヒートシンクが存在し、凝縮器、蒸発器、及び熱交換器の寸法を制限することによってコストを削減することが便利な場合に好ましい。しかしながら、すでに説明したように、環境に対して、より大きな熱又は熱公害を与え得る。
この第4の実施形態において、熱エネルギー変換装置の開始及び終了の制御の例が示される。開始制御は、3つのステップを含む(図8Aおよび8Bを参照されたい)。第1のステップにおいて、作業流体は、一群の保管所(deposits)45において液化され加圧される。そして加圧気体は、加圧ガスステーション43に接続された第2の保管所46内に加圧されて格納される。第1群のバルブ921及び第2群のバルブ922は、液化した作業流体を、保管所45から一群のポンプ757へ、そして、下向きの導管に接続された延長管911を通してこれらのポンプ757から蒸発器20へと流すために制御される。同時に、補助加熱熱回路703は、温かい浅い海水83から蒸発器20へと熱を運ぶ制御を開始する。第3群のバルブ923は、加熱回路703内を流れる補助加熱熱流体の一部が、補助回路706を通じて、一群の2重隔壁された熱管96に向かうよう制御される。ここで、2重隔壁された熱管96は、広がっている上向きの導管40の内部を一定温度に保つことを助けるために、広がっている上向きの導管40の内部を通っている。第4群のバルブ924は、補助回路706内を流れる補助加熱熱流体の一部を、加圧ガスステーション43に接続された第2の補助回路707へと向かわせるために制御される。ここで、第5群のバルブ925(図8B)は、保管所46に格納された加圧気体が気体加熱ユニット731へと流れるよう制御される。気体加熱ユニット731において、上記加圧気体は、第2の補助回路707を通じてガスステーション43へと流れる上述の補助加熱熱流体から熱を獲得する。
この第1のステップの間、補助冷却熱回路704は動作していない。
広がっている上向きの導管40が気化された作業流体及び加圧気体によって満たされ、適正な温度及び制御圧力が到達されると、第2ステップが開始される。第2ステップでは、補助冷却熱回路104が作動され、気化された作業流体が凝縮器30において液化される。これは、気化された作業流体を補助冷却熱流体へ与えることによってなされる。これにより、補助冷却ユニット744において、当該熱が冷たい深海水84に与えられる。そして、液化された作業流体は凝縮器30から下降管90を通じて降りてくる。ここで、第6群のバルブ926は、液化された作業流体をタービン容器520に入り込ませないようにしつつ、下向きの導管912へと導く。下降管90が液化された作業流体で満たされると、第1のバルブ921、及び第2群のバルブ922が再び制御され、下に向かっている液化された作業流体を蒸発器20へと導き、液化された作業流体の保管所45から熱力学回路10への流れを遮断する。同時に、第6群のバルブ926が再び制御され、下に向かっている液化された作業流体がタービン容器520に入り、衝動タービン52に作用し、これにより発電機60の駆動が開始される。
熱力学回路10が閉じ、熱力学回路10に更なる作業流体が追加されることがなくなった後であっても。加圧ガスステーション43は、広がっている上向きの導管40における加圧気体の量を調整するため、動作し続ける。広がっている上向きの導管40内に配置された温度計測モニターユニット211、流れ計測モニターユニット212、及び圧力計測モニターユニット213によって集められたデータから、中央処理装置(CPU200)は、加圧ガスステーション43を制御し続け、最適な濃度値が得られるまで、上向きの導管40内における加圧気体の濃度を調整する。広がっている上向きの導管40から、加圧気体の生じ得る超過分を抜き出すために、加圧ガスステーション43(図8Bを参照されたい)は、広がっている上向きの導管40から気化された作業流体と加圧気体との混合物を抜き出し、当該混合物を冷却ユニット741に注入する第1の圧縮器752を備えている。冷却ユニット741において、加圧された作業流体は液化される一方、加圧気体は気化されたまま維持される。そして、冷却された液化された作業流体及び気化された加圧気体は第1の気体冷却ユニット741から垂直分離器47へと流れる。垂直分離器47において、液化された作業流体は、気化された加圧気体から重力によって分離する。補助ポンプ753は、液化された作業流体を、垂直分離器47から、補助管913を通って下降管90へと運ぶ。第2の圧縮器754は、垂直分離器47において集められた、冷却された気化された作業流体を、保管所46に入る前に第2の気体冷却ユニット742へと注入する。双方の気体冷却ユニット(741、742)は補助冷却熱流体を用いる。ここで、補助冷却熱流体は、第7群のバルブ927を制御した後、第3の補助回路708を通って、補助冷却熱回路104からガスステーション43へと流れる。気化された作業流体及び加圧気体の圧力及び温度が広がっている上向きの導管40において最適になると、加圧ガスステーション43は制御を止め、開始制御の第3のステップを終了する。
終了ステップは、熱力学回路10内の作業流体の流れを止める一群の同時制御から構成される(バルブに付された番号は開始制御のときと同じである)。第1群のバルブ921及び第2群のバルブ922は、液化された作業流体を、下降管90及び蒸発器20からポンプ757へと流し、ポンプ757から保管所45へと戻すために制御される。タービン容器520を囲んでいる第6群のバルブ926は、下降管90からの下降する液化された作業流体の流れを、補助の下向きの導管912に導くために制御され、衝動タービン52に作用することを防ぐ。第3群のバルブ923及び第4群のバルブ924は、補助加熱熱流体が、蒸発器20を通ることなく、補助加熱ユニット733から第2の補助回路706へ流れ、更にそこから、広がっている上向きの導管40の熱管96へ、及び、第2の補助回路707を通じて加圧ガスステーション43へと流れるように制御される。第8群のバルブ928は、気化された作業流体を凝縮させるために、補助冷却熱回路704内を流れる補助冷却熱流体の一部を蒸発器20へと導く。作業流体の回収が持続的に起こるため、熱力学回路10における内部圧力は急激に低下する。閉ループ熱力学回路10に沿った気化された作業流体の液化のために必要とされる圧力P2(図2Aおよび2Bを参照されたい)を維持するために、加圧ガスステーション43は余分な加圧気体を広がっている上向きの導管40に注入する。これにより、閉ループ熱力学回路10に沿った内部圧力が上昇する。作業流体が回収されると、加圧ガスステーション43は、広がっている上向きの導管40からの加圧気体の回収を開始し、内部圧力を減少させる。
通常の動作において、タービン容器520において、衝動タービン52に作用した液化した作業流体の一部は、およそ、温度T0及び圧力P2で気化する。これは、凝縮器30で得られる圧力と同じである。これにより、タービン容器520内で加圧気体の雲が生じ、タービン52に作用した後タービン容器520におけるより下段において集められた作業流体の大部分の液化が促進される。なお、容器520における蓄積は重力によって生じ、そのレベルは持続的に計測され、モニター214される。
第5の実施形態を示す図9A、9B、9C、9D、9E、9Fを参照されたい。蒸発器20、反動タービン51、及び発電機60は海底の高耐圧潜水容器(102、105)内に配置される。一方で、凝縮器30は乾燥した陸上の丘の上に配置される。この第5の実施形態は、海の近くに高い山がなく、熱エネルギー変換装置の半分を海水面830よりも下に配置することが便利であるような地理的領域に用いられ、海の深さから利点を得る。
この第5の実施形態では、第1及び第2の実施形態のように、熱回路70が凝縮器30から蒸発器20に熱を運ぶ。
第5の実施形態の第1のシナリオを示す図9Bおよび9Eを参照されたい。ソーラープラント320において、ソーラーパネル322を通じて太陽輻射によって外部熱流体723(例えば水)が熱せられる。暖かい外部熱流体723は熱プール323に格納され、ここから外部加熱回路713内を流れる。ここで、外部加熱回路713は、ポンプ755の作用によって加熱ユニット73に接続されている。外部加熱回路713は、気体燃焼プラント330にも接続されている。外部熱流体723の温度が最適値よりも低いときに、気体燃焼プラント330では、外部熱流体723が期待燃焼炉331において燃焼する気体から熱を獲得する。このような状況は、季節及び天候上の理由によって太陽輻射が減少した場合に起こり得る。
第2のシナリオを示す図9Cを参照されたい。ここでは、熱ポンプ801が熱ユニット73として動作し、太陽によって暖められた暖かい外部熱流体723を熱流体に転換する。
第3のシナリオを示す図9D及び9Fを参照されたい。ここでは、補助加熱熱流体が、地熱プラント340を通じて、地熱エネルギー341によって補助加熱ユニット733において加熱される。補助加熱熱流体は、ポンプ761の作用によって、補助加熱熱回路703内を流れ、加熱ユニット73において、その熱を熱流体に与える。
第6の実施形態を示す図10Aおよび10Bを参照されたい。この第6の実施形態では、熱力学回路10は乾燥した陸上に配置され、凝縮器30は山に配置され、蒸発器20は川や湖の岸に配置される。広がっている上向きの導管40は山側を上昇し、蒸発器20と凝縮器30とを接続する。この第6の実施形態では、熱回路70は、凝縮器30から蒸発器20に熱を戻す。これは、第1、第2、及び第5の実施形態と同様である。本実施形態にとって、原子力発電所350は熱源であり、河や湖からの冷たい水86がヒートシンクである。原子力発電所の反応炉351は熱ユニット73として動作し、原子核反応から直接的に熱流体の熱を獲得する。川又は湖からの水86は、ポンプ786の作用によって冷却ユニット74に流れ込む前に2重に濾過される(772、782)。本実施形態の冷却ユニット74は、プレート熱交換器のタイプである。川の水をヒートシンクとして用いる場合、非常に大きい川で、多量の流れがあり、河口の近くであることが好ましい。これは、川の水の熱公害を防ぐためである。環境を保護するために、川から転換された水によって形成される人工湖もヒートシンクとして用いられ得る。
第7の実施形態を示す図11Aを参照されたい。ここでは、熱力学回路10が乾燥した陸上に配置され、凝縮器30がタワーに配置され、蒸発器20、タービン51、及び発電機60が地下に配置される。上向きの導管40は、蒸発器20と凝縮器30とを垂直に接続するよう配置される本実施形態では、石炭火力発電所360が熱源となり、大気がヒートシンクとなる。第7の実施形態は、冷たい内陸性の地理的領域を想定している。存在する資源を最適化するため、蒸発器20は廃坑に配置され得る。
本実施形態では、第1、第2、第5、及び第6の実施形態のように、熱回路70が凝縮器30から蒸発器20に熱を戻す。補助熱回路706は熱回路70からの暖かい熱流体を、広がっている上向きの導管40の熱管96へと導く。
石炭火力発電所360からの熱は、ポンプ755の作用により第1の外部加熱回路713内を流れる外部熱流体によって、熱ユニット73へと 運ばれる。2つのバルブ998は、第1の外部加熱回路713から第2の外部加熱回路714へと導かれる外部熱流体の流れを調整する。第2の外部加熱回路714は、冷却ユニット74として動作する吸収熱ポンプ802に接続されている。吸収熱ポンプ802において、熱流体は、ポンプ762の作用によって、補助冷却熱回路704を通じて、吸収熱ポンプ802から、補助冷却ユニット744として動作する冷却タワー803へと流れる補助冷却流体に熱を与える。補助冷却ユニット744では、冷却熱流体は、より冷たい大気87へ熱を与える。
本開示の異なる実施形態に記載したように、熱源は、例えば、熱帯の海水、太陽エネルギー、及び地熱エネルギーのように、自然であり再生可能であってもよいし、例えば、工業処理プラントからの排熱や、熱発電所(例えば、ガス燃焼、石炭燃焼、及び原子力発電所)において生成された熱、熱流体その他のように人工的であってもよい。ヒートシンクもまた、冷たい深海水、川や湖からの水、及び冷たい大気のように、自然であり、再生可能であってもよいし、熱流体を用いるときのように、人工的であってもよい。
全ての実施形態において、海水、湖の水、または川の水を熱源やヒートシンクとして用いるとき、加熱及び冷却ユニットは、海、湖、又は川の水を揚水する必要がないよう、海、湖、又は川の水準にあるべきである。
補助熱回路のポンプのような熱回路のポンプ、熱ポンプ、計測及びモニターユニット、中央処理装置(CPU)、コントロールパネル(CP)、並びに、他の補助的な電子的及び電気的装置を動作させるために必要なエネルギーは、発電機から得ることができる。
本明細書に記載された全ての構成(添付の請求項、要約書及び図面を含む)は、特に明示がない限り、 同一、同等、又は同様の目的を提供す代替的構成によって置き換えが可能である。それゆえ、特に明示がない限り、開示された各々の構成は、同等または同様の構成のより一般的な系の一例に過ぎない。
明細書および図面に記載された要素に対応する参照文字は、請求項における同じ要素の記載と関連性を有して用いられる。参照符号文字は、請求項に現れる他の数字や文字との混同を避けるため括弧内に記載される。参照文字の使用は、請求項の範囲に対して何らの影響を及ぼすものではない。それらは、請求項の理解を助けるために記載されているに過ぎない。
〔産業上の利用可能性〕
発電
一定温度における3つの異なる気体の気圧の変化を示すデータ表である。 図1Aの表Iからのデータのグラフによる表現である。 異なる温度におけるSF6として公式化される六フッ化硫黄の蒸気圧値の差異を示すデータ表である。 図1Cの表IIからのデータのグラフによる表現である。 本開示における、熱エネルギー変換装置の基本的な機構を示す概略図である。 図2AのV1の詳細の概略図であり、本開示において、気化した作業流体が広がっている上向きの導管の下部を、どのように通過して上昇するかを示している。 図2AのV2の詳細の概略図であり、本開示において、気化した作業流体が広がっている上向きの導管の上部を、どのように通過して上昇するかを示している。 図2AのV3の詳細の概略図であり、本開示において、下向きの導管を通過して流れる液化した作業流体を示している。 図2AのV1の詳細の概略図であり、本開示において、加圧気体が、広がっている上向きの導管に位置する場合に、気化した作業流体が、広がる上向きの導管の下部において、加圧気体とどのように混合するかを示している。 図2AのV2の詳細の概略図であり、本開示において、加圧気体が、広がっている上向きの導管に位置する場合に、気化した作業流体が、広がる上向きの導管の上部において、加圧気体とどのように混合するかを示している。 本開示の動作の第1の例示的な機構における、熱源及びヒートシンクそれぞれを有する閉ループ熱力学回路の蒸発器と凝縮器との間の直接の熱移動を示すブロック図である。 本開示の動作の第2の例示的な機構において、再生利用するために、熱回路を通じて凝縮器から蒸発器の中へ熱が運搬され、熱源とヒートシンクとの間の熱の直接の移動によって上記熱回路の温度が修正されることを示すブロック図である。 本開示の動作の第3の例示的な機構における、補助加熱熱回路を通じた蒸発器と熱源との間の熱の間接的な移動、及び補助冷却熱回路を通じた凝縮器とヒートシンクとの熱の間接的な移動を示すブロック図である。 本開示の動作の第4の例示的な機構において、再生利用するために、熱回路を通じて凝縮器から蒸発器の中へ熱が運搬され、補助加熱熱回路を通じて熱回路と熱源との間の熱が間接的に移動すること、及び補助冷却熱回路を通じて熱回路とヒートシンクとの間の熱が間接的に移動することを示すブロック図である。 本開示の動作の第5の例示的な機構において、再生利用するために、熱回路を通じて凝縮器から蒸発器の中へ熱が運搬され、ヒートポンプ手段によって上記熱回路の温度が修正され、それによって同様に熱が熱源から熱回路へ転換されることを示す概略図である。 図3B、図3D、及び図3EのV4の詳細を示す概略図であり、本開示において、熱回路を通って流れる熱流体が示されている。 図3C及び図3DのV5の詳細を示す概略図であり、本開示において、補助加熱熱回路を通って流れる補助加熱熱流体が示されている。 図3C及び図3DのV6の詳細を示す概略図であり、本開示において、補助冷却熱回路を通って流れる補助冷却熱流体が示されている。 図3EのV7の詳細を示す概略図であり、本開示において、ヒートポンプを通って流れる上記ヒートポンプの作業流体が示されている。 好ましい実施形態に係る本発明の基本的な機構を示す概略図であり、パワー抽出装置が反動タービンであり、再生利用するために、熱回路を通じて凝縮器から蒸発器の中へ熱が運搬されることを示している。 好ましい実施形態に係る本発明の基本的な機構を示す概略図であり、パワー抽出装置が衝動タービンであり、再生利用するために、熱回路を通じて凝縮器から蒸発器の中へ熱が運搬されることを示している。 第1の実施形態を示す概略図である。 図5AのV8の詳細を示す概略図であり、広がっている上向きの導管の一部が示されており、気化した作業流体が上記上向きの導管を通じて上昇していることを示している。 第1の実施形態の平面図である。 1および2は、第1の実施形態の側面図である。 浮遊容器のI−I’断面及びV−V’断面を示す立体斜視図である。 浮遊容器のI−I’断面及びV−V’断面を示す立体斜視図である。 浮遊容器のI−I’断面及びV−V’断面を示す立体斜視図である。 タービン及び発電機の潜水容器のII−II’断面、III−III’断面、及びV−V’断面を示す立体斜視図である。 蒸発器の潜水容器のIV−IV’断面及びV−V’断面を示す立体斜視図である。 蒸発器の動作の一例を示す立体概略図である。 凝縮器の動作の一例を示す立体概略図である。 第2の実施形態を示す概略図である。 図6AのV9の詳細を示す概略図であり、上向きの導管の一部を示している。気化した作業流体が、補助加圧気体と混合しつつ、広がっている上向きの導管を通じて上昇していることを示す。 図6AのV10の詳細を示す概略図であり、広がっている上向きの導管の鉛直下向きの高耐圧潜水容器と、蒸発器の潜水容器とを囲む外部容器を示している。 図6AのV11の詳細を示す概略図であり、下向きの管の外部容器を示す。 第2の実施形態のヒートポンプの概略図である。 第2の実施形態の平面図である。 1、2および3は、第2の実施形態の側面図である。 鉛直下向きの高耐圧潜水容器の外部容器のVI−VI’断面、及びVII−VII’断面を示す立体斜視図である。 第3の実施形態を示す概略図である。 第3の実施形態の立体斜視図である。 第4の実施形態を示す概略図である。 第4の実施形態の補助ガスステーションを示す概略図である。 第4の実施形態の立体斜視図である。 第5の実施形態を示す概略図である。 第5の実施形態の第1のシナリオを示す概略図である。 第5の実施形態の第2のシナリオを示す概略図である。 第5の実施形態の第3のシナリオを示す概略図である。 第5の実施形態の第1のシナリオの立体斜視図である。 第5の実施形態の第3のシナリオの立体斜視図である。 第6の実施形態を示す概略図である。 第6の実施形態の立体斜視図である。 第7の実施形態を示す概略図である。 第7の実施形態の立体斜視図である。

Claims (15)

  1. 閉ループ熱力学回路及び閉ループ熱回路を備えた熱エネルギー変換装置であって、
    上記閉ループ熱力学回路は
    上記閉ループ熱力学回路中の加圧された作業流体と、
    上記閉ループ熱力学回路の最下段に設置された少なくとも1つの蒸発器ユニットと
    上記蒸発器ユニットを有する流体通路にあり、且つ上記蒸発器ユニットに接続されている少なくとも1つの広がっている上向きの導管であって、上記少なくとも1つの広がっている上向きの導管は、最終直径より小さい初期直径を有する、少なくとも1つの広がっている上向きの導管と
    上記広がっている上向きの導管を有する流体通路にあり、且つ上記広がっている上向きの導管の上段に接続された少なくとも一つの凝縮器ユニットと
    上記凝縮器ユニット及び蒸発器ユニットを有する流体通路にあり、且つ、上記凝縮器ユニットを上記蒸発器ユニットに接続する、少なくとも1つの下向きの導管であって、上記少なくとも1つの下向きの導管は、上記閉ループ熱力学回路を閉じる、少なくとも1つの下向きの導管と、
    上記少なくとも1つの下向きの導管を有する流体通路にあり、且つ上記下向きの導管に接続された少なくとも1つのパワー抽出装置と、をさらに備え、
    上記作業流体は、サイクルを経由し、当該サイクルでは、上記蒸発器ユニットにおいて気化し、さらに、気化した作業流体は、上記蒸発器ユニットから出て、上記広がっている上向きの導管の中へ入り、上凝縮器ユニットへ上昇し、上記凝縮器ユニットにおいて、上記気化した作業流体は、液化し、液化した作業流体は、上記凝縮器ユニットから出て、重力によって落下し、上記下向きの導管を通って、上記パワー抽出装置へ動力を供給し、上記パワー抽出装置から出た後に、上記液化した作業流体は上記蒸発器ユニットへ再び入り、自給式工程を完成させ、上述のサイクルを再始動するように、上記閉ループ熱力学回路は構成されており、
    上記閉ループ熱回路は、
    熱流体と、
    少なくとも1つのポンプと、
    少なくとも1つの加熱ユニットと、
    少なくとも1つの冷却ユニットと、
    上記閉ループ熱回路の上記加熱ユニット、及び上記閉ループ熱力学回路の上記蒸発器ユニットを有する流体通路にあり、且つ上記加熱ユニットを上記蒸発器ユニットに接続する少なくとも1つの管と、
    上記閉ループ熱回路の上記冷却ユニット、及び上記閉ループ熱力学回路の上記蒸発器ユニットを有する流体通路にあり、且つ上記蒸発器ユニットを上記冷却ユニットに接続する少なくとも1つの管と、
    上記閉ループ熱回路の上記冷却ユニット、及び上記閉ループ熱力学回路の上記凝縮器ユニットを有する液体通路にあり、且つ上記冷却ユニットを上記凝縮器ユニットに接続する少なくとも1つの管と、
    上記閉ループ熱回路の上記加熱ユニット、及び上記閉ループ熱力学回路の上記凝縮器ユニットを有する液体通路にあり、且つ上記凝縮器ユニットに上記加熱ユニットを接続し、且つ上記閉ループ熱回路を閉じる少なくとも1つの管と、を備え、
    上記熱流体は、上記ポンプの動作によって上記閉ループ熱回路を通って流れ、上記加熱ユニットへ入り、上記熱流体は加熱され、
    上記熱流体は、上記加熱ユニットから上記蒸発器ユニットの中へ流れ、上記熱流体は、熱を上記液化した作業流体へ与え、一方で、上記熱流体が冷却され、
    上記熱流体は、上記蒸発器ユニットから上記冷却ユニットの中へ流れ、上記熱流体は、冷却され、
    上記熱流体は、上記冷却ユニットから上記凝縮器ユニットの中へ流れ、上記気化した作業流体が冷却される一方で、上記熱流体は、上記気化した作業流体から熱を獲得し、
    上記熱流体は、上記凝縮器ユニットから該加熱ユニットの中へ再び流れ戻り、上記閉ループ熱回路を閉じ、上述のサイクルを再始動するように、上記閉ループ熱回路は構成されている、
    ことを特徴とする熱エネルギー変換装置。
  2. 上記加熱ユニット及び上記冷却ユニットは、それぞれ、ヒートポンプの凝縮器ユニット及び蒸発器ユニットであり、熱は、熱力学回路の上記蒸発器ユニットから流れる熱体から、上記熱力学回路の上記凝縮器ユニットから流れるより暖かい熱流体へ転換される、
    ことを特徴とする請求項に記載の熱エネルギー変換装置。
  3. 上記パワー抽出装置は、タービンである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱エネルギー変換装置。
  4. 上記パワー抽出装置は、発電機に接続している、
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱エネルギー変換装置。
  5. 上記広がっている上向きの導管は、熱源を備えている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱エネルギー変換装置。
  6. 上記熱源は、反対の2つの方向に温かい熱流体が流れる二重壁の複数の熱管である、
    ことを特徴とする請求項5に記載の熱エネルギー変換装置。
  7. 上記作業流体は、六フッ化硫黄、又はヘキサフルオロエタンである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱エネルギー変換装置。
  8. 上記熱流体は、脱塩水である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱エネルギー変換装置。
  9. 上記広がっている上向きの導管の内部に、上記作業流体よりモル質量が小さい加圧気体をさらに含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱エネルギー変換装置。
  10. 上記加圧気体は、ヘリウム又は窒素である、
    ことを特徴とする請求項9に記載の熱エネルギー変換装置。
  11. 測定及び監視を行う複数のユニットをさらに備え、
    上記測定及び監視を行う複数のユニットは、上記閉ループ熱力学回路に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱エネルギー変換装置。
  12. 上記熱エネルギー変換装置は、海上浮遊プラットフォームに設置されており、
    上記海上浮遊プラットフォームは、
    浮遊容器を備え、当該容器は、凝縮器ユニットを備え、
    相互連結された潜水容器の一群は、上記浮遊容器から吊るされ、
    潜水容器の上記一群は、上記蒸発器ユニットと、上記上向きの導管と、上記パワー抽出装置と、を備え、
    下向きの導管は、上記凝縮器ユニットを、上記蒸発器ユニットに接続する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱エネルギー変換装置。
  13. 上記上向きの導管を含む上記潜水容器、上記蒸発器ユニットを含む上記潜水容器、及び上記下向きの導管は、それぞれ、熱分離のための温かい海水又は冷たい海水が流れる外部容器によって囲まれている、
    ことを特徴とする請求項11に記載の熱エネルギー変換装置。
  14. 閉ループ熱力学回路、閉ループ熱回路及びヒートポンプを備えた熱エネルギー変換装置であって、
    上記閉ループ熱力学回路は、
    上記閉ループ熱力学回路中の加圧された作業流体と、
    上記閉ループ熱力学回路の最下段に設置された少なくとも1つの蒸発器ユニットと、
    上記蒸発器ユニットを有する流体通路にあり、且つ上記蒸発器ユニットに接続されている少なくとも1つの広がっている上向きの導管であって、上記少なくとも1つの広がっている上向きの導管は、最終直径より小さい初期直径を有し、且つ熱源が備えられている、少なくとも1つの広がっている上向きの導管と、
    上記広がっている上向きの導管を有する流体通路にあり、且つ上記広がっている上向きの導管の上段に接続された少なくとも一つの凝縮器ユニットと、
    上記凝縮器ユニット及び蒸発器ユニットを有する流体通路にあり、且つ、上記凝縮器ユニットを上記蒸発器ユニットに接続する、少なくとも1つの下向きの導管であって、上記少なくとも1つの下向きの導管は、上記閉ループ熱力学回路を閉じる、少なくとも1つの下向きの導管と、
    上記少なくとも1つの下向きの導管を有する流体通路にあり、且つ上記下向きの導管に接続された少なくとも1つのパワー抽出装置と、をさらに備え、
    上記作業流体は、サイクルを経由し、当該サイクルでは、上記蒸発器ユニットにおいて気化し、さらに、気化した作業流体は、上記蒸発器ユニットから出て、上記広がっている上向きの導管の中へ入り、上記凝縮器ユニットへ上昇し、上記凝縮器ユニットにおいて、上記気化した作業流体は、液化し、液化した作業流体は、上記凝縮器ユニットから出て、重力によって落下し、上記下向きの導管を通って、上記パワー抽出装置へ動力を供給し、上記パワー抽出装置から出た後に、上記液化した作業流体は上記蒸発器ユニットへ再び入り、自給式工程を完成させ、上述のサイクルを再始動するように、上記閉ループ熱力学回路は構成されており、
    上記閉ループ熱回路は、
    熱流体と、
    少なくとも1つのポンプと、
    上記ヒートポンプの上記凝縮器ユニットを有する熱伝達路における少なくとも1つの加熱ユニットと、
    上記ヒートポンプの上記蒸発器ユニットを有する熱伝達路における少なくとも1つの冷却ユニットと、
    上記閉ループ熱回路の上記加熱ユニット、及び上記閉ループ熱力学回路の上記蒸発器ユニットを有する流体通路にあり、且つ上記加熱ユニットを上記蒸発器ユニットに接続する少なくとも1つの管と、
    上記閉ループ熱回路の上記冷却ユニット、及び上記閉ループ熱力学回路の上記蒸発器ユニットを有する流体通路にあり、且つ上記蒸発器ユニットを上記冷却ユニットに接続する少なくとも1つの管と、
    上記閉ループ熱回路の上記冷却ユニット、及び上記閉ループ熱力学回路の上記凝縮器ユニットを有する液体通路にあり、且つ上記冷却ユニットを上記凝縮器ユニットに接続する少なくとも1つの管と、
    上記閉ループ熱回路の上記加熱ユニット、及び上記閉ループ熱力学回路の上記凝縮器ユニットを有する液体通路にあり、且つ上記凝縮器ユニットに上記加熱ユニットを接続し、且つ上記閉ループ熱回路を閉じる少なくとも1つの管と、を備え、
    上記熱流体は、上記ポンプの動作によって上記閉ループ熱回路を通って流れ、上記加熱ユニットへ入り、上記熱流体は加熱され、
    上記熱流体は、上記加熱ユニットから上記蒸発器ユニットの中へ流れ、上記熱流体は、熱を上記液化した作業流体へ与え、一方で、上記熱流体が冷却され、
    上記熱流体は、上記蒸発器ユニットから上記冷却ユニットの中へ流れ、上記熱流体は、冷却され、
    上記熱流体は、上記冷却ユニットから上記凝縮器ユニットの中へ流れ、上記気化した作業流体が冷却される一方で、上記熱流体は、上記気化した作業流体から熱を獲得し、
    上記熱流体は、上記凝縮器ユニットから該加熱ユニットの中へ再び流れ戻り、上記閉ループ熱回路を閉じ、上述のサイクルを再始動するように、上記閉ループ熱回路は構成されている、
    ことを特徴とする熱エネルギー変換装置。
  15. 上記パワー抽出装置は、タービンである、
    ことを特徴とする請求項14に記載の熱エネルギー変換装置。
JP2014546051A 2011-12-08 2012-12-06 熱エネルギー変換装置 Expired - Fee Related JP6196230B2 (ja)

Applications Claiming Priority (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201161568175P 2011-12-08 2011-12-08
US61/568,175 2011-12-08
US201261681151P 2012-08-09 2012-08-09
US61/681,151 2012-08-09
US201261711200P 2012-10-08 2012-10-08
US61/711,200 2012-10-08
US13/706,433 US8733103B2 (en) 2011-12-08 2012-12-06 Thermal energy conversion plant
US13/706,433 2012-12-06
PCT/US2012/068103 WO2013086092A1 (en) 2011-12-08 2012-12-06 Thermal energy conversion plant

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2015500429A JP2015500429A (ja) 2015-01-05
JP2015500429A5 JP2015500429A5 (ja) 2017-04-06
JP6196230B2 true JP6196230B2 (ja) 2017-09-20

Family

ID=48574856

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014546051A Expired - Fee Related JP6196230B2 (ja) 2011-12-08 2012-12-06 熱エネルギー変換装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8733103B2 (ja)
JP (1) JP6196230B2 (ja)
WO (1) WO2013086092A1 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9086057B2 (en) 2010-01-21 2015-07-21 The Abell Foundation, Inc. Ocean thermal energy conversion cold water pipe
KR101806430B1 (ko) 2010-01-21 2017-12-07 더 아벨 파운데이션, 인크. 해양 온도차 발전소
US8899043B2 (en) 2010-01-21 2014-12-02 The Abell Foundation, Inc. Ocean thermal energy conversion plant
US9151279B2 (en) 2011-08-15 2015-10-06 The Abell Foundation, Inc. Ocean thermal energy conversion power plant cold water pipe connection
KR101434908B1 (ko) * 2013-05-23 2014-08-29 포스코에너지 주식회사 중저온 폐열을 활용한 난방 열원 또는 전기 생산 시스템, 및 그 제어방법
US10060299B2 (en) * 2013-09-19 2018-08-28 Husham Al Ghizzy Thermo-elevation plant and method
CN104697238B (zh) * 2015-02-12 2017-01-11 清华大学 适于主动配电网的蓄能型热电冷联供装置及其运行方法
BE1023753B1 (nl) * 2015-09-08 2017-07-11 Atlas Copco Airpower Naamloze Vennootschap Orc om afvalwarmte van een warmtebron om te vormen in mechanische energie en koelsysteem dat van een dergelijke orc gebruikmaakt
GB201522888D0 (en) * 2015-12-24 2016-02-10 Halloy Guillaume And Halloy Helene And Halloy Louis And Halloy Elise Power generation using liquids with different vapour pressures
US9510486B1 (en) 2016-07-13 2016-11-29 Matteo B. Gravina Data center cooling system having electrical power generation
US9745867B1 (en) 2016-07-25 2017-08-29 Loren R. Eastland Compound energy co-generation system
US9907213B1 (en) 2016-12-12 2018-02-27 Matteo B. Gravina Data center cooling system having electrical power generation
US10020436B1 (en) 2017-06-15 2018-07-10 Matteo B. Gravina Thermal energy accumulator for power generation and high performance computing center
JP7073489B2 (ja) 2017-10-29 2022-05-23 スミトモ (エスエイチアイ) クライオジェニックス オブ アメリカ インコーポレイテッド 異なる制御機構を必要とする極低温装置を単一の動作プラットフォーム上に統合する為の汎用制御装置
US10788012B2 (en) 2019-01-04 2020-09-29 Aoe Accumulated Ocean Energy Inc. Ocean powered rankine cycle turbine

Family Cites Families (59)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US196759A (en) 1877-11-06 Improvement in processes, for utilizing mercury as a motive power
DE361473C (de) 1922-02-03 1922-10-14 Ernst Wiefel Kraftanlage zur Ausnutzung der Erdwaerme
US1544029A (en) 1922-12-26 1925-06-30 Nelson Hans Julius Water lifter and condenser
US2006985A (en) * 1926-03-13 1935-07-02 Claude George Method and apparatus for obtaining power from sea water
US1952520A (en) 1932-02-02 1934-03-27 Kenneth M Urquhart Condenser
US2595164A (en) 1943-03-24 1952-04-29 Centre Nat Rech Scient Steam power producing plant working with two water sources, the difference of temperature of which is small
US2636129A (en) 1948-05-08 1953-04-21 Edward A Agnew Solar engine
US3140986A (en) 1958-01-17 1964-07-14 Walter A Hubbard Method and apparatus for producing electrical power and distilling water by use of geothermal energy
US3338797A (en) 1965-10-22 1967-08-29 Nicolai T Hermansen Solar powered apparatus
US3414481A (en) 1965-10-22 1968-12-03 Herbert C. Kelly Jr. Eduction distillation system for treating salt water to produce fresh water
US3375664A (en) 1966-08-02 1968-04-02 Atomic Energy Commission Usa Convection current power generator
US3312054A (en) 1966-09-27 1967-04-04 James H Anderson Sea water power plant
US3805515A (en) 1971-06-11 1974-04-23 Univ Carnegie Mellon Modularized sea power electrical generator plant
IT1021624B (it) * 1973-10-05 1978-02-20 Fondation Cum Plate Procedimento e macchina per la trasformazione di energia mediante un processo ciclico termodinamico
DE2362138A1 (de) 1973-12-14 1975-06-19 Werner Foppe Verfahren zur energiegewinnung durch kombinierte ausnutzung der potentiellen energie des meerwassers und der erdwaerme
US3896622A (en) 1974-07-22 1975-07-29 George T Daniello Mobile power generation device employing tropical water thermocline
US3953971A (en) 1975-01-02 1976-05-04 Parker Sidney A Power generation arrangement
US3967449A (en) * 1975-05-29 1976-07-06 Beck Earl J Ocean thermal gradient power plant
US4014279A (en) * 1976-04-28 1977-03-29 Trw Inc. Dynamic positioning system for a vessel containing an ocean thermal energy conversion system
US4064409A (en) 1976-07-28 1977-12-20 Redman Charles M Ferrofluidic electrical generator
US4083189A (en) * 1977-03-17 1978-04-11 Carnegie-Mellon University Open cycle method and apparatus for generating energy from ocean thermal gradients
US4087975A (en) 1977-03-29 1978-05-09 The United States Of America As Represented By The Administrator Of The National Aeronautics And Space Administration Ocean thermal plant
US4095429A (en) 1977-05-05 1978-06-20 Morey Robert E Solar gravity engine
US4302297A (en) * 1977-05-24 1981-11-24 Humiston Gerald F Desalination apparatus with power generation
US4192145A (en) 1977-10-25 1980-03-11 Nihon Sekiyu Hanbai Kabushiki Kaisha Process for utilizing energy produced by the phase change of liquid
US4187686A (en) 1978-01-16 1980-02-12 Pommier Lorenzo A Power generator utilizing elevation-temperature differential
US4255933A (en) 1978-06-19 1981-03-17 Wayne Bailey Geothermal power producing loop
US4244189A (en) 1978-10-10 1981-01-13 Emmanuel Bliamptis System for the multipurpose utilization of solar energy
US4306416A (en) 1979-05-15 1981-12-22 Joseph Iozzi Closed cycle, hydraulic-turbine heat engine
US4391100A (en) 1979-08-27 1983-07-05 Smith Derrick A Closed loop hermetically sealed solar power generator
US4280328A (en) 1979-09-28 1981-07-28 Falconer Claude J Utilization of solar energy
AU541371B2 (en) 1980-05-14 1985-01-03 Per H. Moe Arrangement in or relating to a power plant
US4318275A (en) 1980-06-02 1982-03-09 Aluminum Company Of America Atmospheric thermal energy conversion system
US4382365A (en) 1980-06-04 1983-05-10 Gene Sadao Kira Energy conversion derived from pressure and temperature differentials at different elevations
US4441321A (en) * 1982-03-25 1984-04-10 R & D Associates Compact mist flow power generator
US4598552A (en) * 1984-07-19 1986-07-08 Sundstrand Corporation Energy source for closed cycle engine
DE3613725A1 (de) 1986-04-23 1987-10-29 Gamal El Din Dipl Ing Nasser Verfahren und vorrichtung zur stromerzeugung
US5488828A (en) 1993-05-14 1996-02-06 Brossard; Pierre Energy generating apparatus
JPH10205891A (ja) * 1997-01-06 1998-08-04 Seiichi Terui 太陽・波力エネルギーの捕促装置と発電方法
US6202417B1 (en) * 1999-06-08 2001-03-20 Earl J. Beck Ocean thermal gradient hydraulic power plant
CA2394202A1 (en) * 1999-12-17 2001-06-21 The Ohio State University Heat engine
ES2180390A1 (es) 2000-08-30 2003-02-01 Gomez Gines Sanchez Sistema de energia solar-gravitatoria.
US6434942B1 (en) * 2001-09-20 2002-08-20 Walter T. Charlton Building, or other self-supporting structure, incorporating multi-stage system for energy generation
US6779345B2 (en) * 2002-06-19 2004-08-24 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy System and method for estimating performance of a closed cycle thermal propulsion system
FR2865027B1 (fr) * 2004-01-12 2006-05-05 Air Liquide Ailette pour echangeur de chaleur et echangeur de chaleur muni de telles ailettes
TWI246880B (en) 2004-11-23 2006-01-01 Ind Tech Res Inst Device of a micro thermosyphon loop for a ferrofluid power generator
US7178337B2 (en) * 2004-12-23 2007-02-20 Tassilo Pflanz Power plant system for utilizing the heat energy of geothermal reservoirs
CA2526321A1 (en) 2005-09-14 2007-03-14 Free Energy Solutions Inc. Geothermal exchange system using a thermally superconducting medium
WO2007113062A1 (de) * 2006-03-31 2007-10-11 Klaus Wolter Verfahren, vorrichtung und system zur umwandlung von energie
JP3927593B1 (ja) * 2006-09-22 2007-06-13 博明 上山 二重管式地熱水循環装置
US20090077969A1 (en) * 2007-09-25 2009-03-26 Prueitt Melvin L Heat Transfer Methods for Ocean Thermal Energy Conversion and Desalination
US20090217664A1 (en) * 2008-03-03 2009-09-03 Lockheed Martin Corporation Submerged Geo-Ocean Thermal Energy System
US20090260358A1 (en) * 2008-04-03 2009-10-22 Lockheed Martin Corporation Thermoelectric Energy Conversion System
US8042338B2 (en) 2008-09-29 2011-10-25 Anthony Russo Atmospheric temperature difference power generator
US8117843B2 (en) * 2008-12-04 2012-02-21 Lockheed Martin Corporation Ocean thermal energy conversion system
JPWO2010070702A1 (ja) * 2008-12-16 2012-05-24 社団法人日本銅センター 自然エネルギを利用した動力発生装置
US20100154419A1 (en) * 2008-12-19 2010-06-24 E. I. Du Pont De Nemours And Company Absorption power cycle system
FR2942028B1 (fr) * 2009-02-12 2012-09-14 Sophia Antipolis En Dev Capteur solaire, et installation de generation d'energie electrique comportant de tels capteurs solaires
US8393171B2 (en) 2010-04-13 2013-03-12 Gerald Allen Alston Mechanically enhanced ejector HVAC and electric power generation system

Also Published As

Publication number Publication date
US20130160446A1 (en) 2013-06-27
JP2015500429A (ja) 2015-01-05
US8733103B2 (en) 2014-05-27
WO2013086092A1 (en) 2013-06-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6196230B2 (ja) 熱エネルギー変換装置
JP2015500429A5 (ja)
KR102142738B1 (ko) 열 에너지 변환 발전 플랜트
Veziroglu Hydrogen Energy: Part A
Sorensen Renewable energy conversion, transmission, and storage
US8955320B2 (en) Methods and apparatus for latent heat (phase change) thermal storage and associated heat transfer and exchange
US9612059B2 (en) Systems and methods of thermal transfer and/or storage
US9574551B2 (en) Power tower—system and method of using air flow generated by geothermal generated heat to drive turbines generators for the generation of electricity
Zhang et al. Review of the applied mechanical problems in ocean thermal energy conversion
CN101892964B (zh) 万米单深井重力真空辅助热管循环干热岩发电方法及装置
CN202073729U (zh) 大气层温差发电装置
US20150285227A1 (en) Submersible gravity and thermal energy generator
CN104314782A (zh) 一种南北极地区海水大气温差热能动力装置
US20130327317A1 (en) Methods and apparatus for creating large energy storage mass through the collection and use of warmed water
CN102182661A (zh) 大气层温差发电装置
Aljefri Technical and Economic Feasibility of Crushed Rock with Synthetic Oil Heat Storage Coupled to Light Water Reactors in the United Arab Emirates
CN204386829U (zh) 温差发电设备
EP2812569B1 (en) Thermal energy conversion plant
CN105508160A (zh) 温差发电方法和温差发电设备
US20100052326A1 (en) Geothermal energy system
Ladkany et al. Molten salts and applications III: worldwide molten salt technology developments in energy production and storage
Onwuchekwa Offshore renewable energy storage: Caes with a buoyancy engine
RU2733683C1 (ru) Арктическая ветроэнергетическая установка
ZANABONI Study of a high temperature thermal energy storage for a hybrid solar gas power plant
Ghosh et al. Ocean energy

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151207

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160823

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20161116

A524 Written submission of copy of amendment under article 19 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524

Effective date: 20170223

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170801

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170817

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6196230

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees