JP6195798B2 - ハニカム構造体の検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ハニカム構造体の検査方法に関する。更に詳しくは、ハニカム構造体の端面に開口するセルの変形具合を簡便に検査することが可能なハニカム構造体の検査方法に関する。
化学、電力、鉄鋼等の様々な分野において、環境対策や特定物資の回収等のために使用される触媒装置用の担体、又はフィルタとして、耐熱性、耐食性に優れるセラミック製のハニカム構造体が採用されている。ハニカム構造体は、一方の端面である第一端面から、他方の端面である第二端面まで延びる複数のセルを区画形成する隔壁を有する筒状の構造物である。
このようなセラミック製のハニカム構造体は、その製造過程において、種々の欠陥が発生することがある。従来、ハニカム構造体の欠陥を検査する方法としては、人による目視検査、ピンゲージによるセルの大きさ検査、光による目詰まり検査等が主流であった。また、ハニカム構造体に生じた欠陥を検出する方法として、ハニカム構造体の端面をカメラで撮像し、端面の欠陥を検出する方法(端面検査方法)が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
セラミック製のハニカム構造体に発生する欠陥の1つとして、ハニカム構造体の隔壁に歪みが生じるという欠陥がある。ハニカム構造体の隔壁に歪みが生じると、ハニカム構造体の端面に開口するセルが変形してしまう。このようなセルが変形してしまう欠陥を、以下、「セル変形」又は「セル変形欠陥」ということがある。近年、セル変形欠陥の有無の検査について、ハニカム構造体の品質検査に含めることへの要求が高まっている。
特開2002−257736号公報
人による目視検査にて、セル変形欠陥の検査を行う場合には、検査の精度が低いという問題があった。また、ハニカム構造体の端面には、非常に多くの数のセルが開口し、且つ、当該セルの大きさが非常に小さいことがあるため、人による目視検査では、非常に長い検査時間を要するという問題もあった。また、ピンゲージにてセル変形欠陥の検査を行う場合には、検査中にピンゲージが隔壁に接触して、隔壁が破損してしまうという問題もあった。
また、セル変形欠陥を、画像処理によって行うことも考えられるが、上述したように、ハニカム構造体の端面には、非常に多くの数のセルが開口しているため、全てセルについてセル変形欠陥の検査を行うと、非常に長い検査時間を要するという問題があった。例えば、製造工程中に、セル変形欠陥の検査を組み込もうとした場合には、当該セル変形欠陥の検査が、律速となる工程になってしまうことがある。また、セル変形欠陥は、製造されるハニカム構造体の全個数について、且つ、1つのハニカム構造体の端面の実質的な全てのセルについて行われることが望ましいとされている。このため、抜き取り検査や、ハニカム構造体の端面の一部分のみの検査ではない方法にて、セル変形欠陥の検査を簡便に行うことが可能な検査方法の開発が切望されている。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、ハニカム構造体の端面におけるセル変形欠陥の検査を簡便に行うことができるハニカム構造体の検査方法を提供するものである。
上述の課題を解決するため、本発明は、以下のハニカム構造体の検査方法を提供する。
[1] 第一端面から第二端面まで貫通する複数のセルを区画形成する隔壁を有するハニカム構造体を検査対象とし、前記ハニカム構造体の前記第一端面に開口する複数の前記セルのうちの少なくとも1つのセルについて、当該セルを区画形成する前記隔壁に内接する内接円の大きさを測定する工程A、を備え、前記工程Aにおいて、前記隔壁に内接する前記内接円の大きさを測定するセルを、測定セルとし、且つ、前記隔壁に内接する前記内接円の大きさを測定しないセルを、非測定セルとした場合に、一の前記測定セルと前記隔壁を隔てて隣接する前記セルのうちの少なくとも1つのセルを、前記内接円の大きさを測定しない前記非測定セルとし、且つ、一の前記非測定セルと前記隔壁を隔てて隣接する前記セルのうちの少なくとも1つのセルを、前記内接円の大きさを測定する前記測定セルとする、ハニカム構造体の検査方法。
[2] 前記ハニカム構造体の前記第一端面を、撮像手段で撮像する工程B、を更に備え、前記工程Bによって撮像された画像において、前記内接円の大きさを測定する、前記[1]に記載のハニカム構造体の検査方法。
[3] 前記工程Aにおいて、前記セルの総数に対して、1/3以下の個数のセルを、前記測定セルとする、前記[1]又は[2]に記載のハニカム構造体の検査方法。
[4] 前記工程Aにおいて、前記セルの総数に対して、1/5の個数のセルを、前記測定セルとする、前記[3]に記載のハニカム構造体の検査方法。
[5] 前記ハニカム構造体の前記第一端面における最外周に形成された前記セルを、前記内接円の大きさを測定する対象から除外する、前記[1]〜[4]のいずれかに記載のハニカム構造体の検査方法。
[6] 前記ハニカム構造体の前記第一端面における最外周から数えて2個までの前記セルを、前記内接円の大きさを測定する対象から除外する、前記[5]に記載のハニカム構造体の検査方法。
[7] 前記ハニカム構造体の前記第二端面について、所定の測定セルを区画形成する前記隔壁に内接する内接円の大きさを測定する工程C、を更に備える、前記[1]〜[6]のいずれかに記載のハニカム構造体の検査方法。
[8] 前記第一端面に開口する前記セルの形状が、頂点の数が3つ以上の多角形である前記ハニカム構造体を、検査対象とする、前記[1]〜[7]のいずれかに記載のハニカム構造体の検査方法。
[9] 前記第一端面に開口する前記セルの形状が、四角形又は六角形である前記ハニカム構造体を、検査対象とする、前記[8]に記載のハニカム構造体の検査方法。
本発明のハニカム構造体の検査方法は、ハニカム構造体の第一端面に開口する特定のセルである「測定セル」について、当該測定セルを区画形成する隔壁に内接する内接円の大きさを測定し、ハニカム構造体のセル変形欠陥の検査を行うものである。このような本発明のハニカム構造体の検査方法によれば、ハニカム構造体のセル変形欠陥を簡便に検査することができる。特に、本発明のハニカム構造体の検査方法においては、ハニカム構造体の端面に開口する全てのセルを、内接円の大きさを測定する対象の「測定セル」とせずとも、ハニカム構造体の第一端面の実質的に全てのセルに対して、セル変形欠陥の検査を行うことができる。したがって、セル変形欠陥の検査に要する検査時間を短くすることができる。また、セル変形欠陥の検査結果を求めるために、演算処理装置によって各種の演算処理が行われる場合であっても、演算量が少なくて済むため、演算処理能力が高い演算処理装置を用いずとも、比較的に速やかに検査結果を求めることができる。
本発明のハニカム構造体の検査方法の検査対象であるハニカム構造体を模式的に示す斜視図である。 図1に示すハニカム構造体の第一端面を模式的に示す平面図である。 図2のA−A’断面を模式的に示す断面図である。 図2の破線Bで示す範囲を拡大した拡大平面図である。 工程Aにおける内接円を測定する手順の一例を示す説明図である。 工程Aにおける内接円を測定する手順の一例を示す説明図である。 工程Aにおける内接円を測定する手順の一例を示す説明図である。 工程Aにおける内接円を測定する手順の一例を示す説明図である。 本発明のハニカム構造体の検査方法の一の実施形態に使用される検査装置の一例を模式的に示す斜視図である。 工程Aにおける内接円を測定する手順の他の例を示す説明図である。 工程Aにおける内接円を測定する手順の別の他の例を示す説明図である。
次に本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
(1)ハニカム構造体の検査方法:
本発明のハニカム構造体の検査方法の一の実施形態は、図1〜図3に示されるような、第一端面11から第二端面12まで貫通する複数のセル2を区画形成する隔壁1を有するハニカム構造体10を検査対象とした検査方法である。図1〜図3に示すハニカム構造体10は、セル2を区画形成する隔壁1と、最外周に配設された外周壁3とを有するものである。ハニカム構造体10としては、セラミック製のハニカム構造体であることが好ましい。更に、ハニカム構造体10は、セラミックからなる多孔質の隔壁1を有するものであることがより好ましい。ここで、図1は、本発明のハニカム構造体の検査方法の検査対象であるハニカム構造体を模式的に示す斜視図である。図2は、図1に示すハニカム構造体の第一端面を模式的に示す平面図である。図3は、図2のA−A’断面を模式的に示す断面図である。
本実施形態のハニカム構造体の検査方法は、図4に示すような、ハニカム構造体10の隔壁1に歪みが生じ、ハニカム構造体10の端面(例えば、図4においては第一端面)に開口するセル2に発生するセル変形7の有無を検査するための検査方法である。以下、セル2に形成された「セル変形7」を、「セル変形欠陥7a」ということがある。図4において、符号2aで示されるセルが、セル変形欠陥7aのないセル2aである。一方、図4において、符号2bで示されるセルが、セル変形欠陥7aのあるセル2bである。図4は、図2の破線Bで示す範囲を拡大した拡大平面図である。
本実施形態のハニカム構造体の検査方法は、ハニカム構造体の第一端面に開口する複数のセルのうちの少なくとも1つのセルについて、当該セルを区画形成する隔壁に内接する内接円の大きさを測定する工程A、を備えた検査方法である。すなわち、工程Aは、図1及び図2に示されるようなハニカム構造体10の第一端面11に開口するセル2について、当該セル2を区画形成する隔壁1に内接する内接円の大きさを測定することにより、ハニカム構造体10のセル変形欠陥の検査を行うものである。そして、この工程Aでは、ハニカム構造体10の第一端面11に開口する全てのセル2についての内接円の大きさを測定するのではなく、所定のセルについての内接円の大きさを測定する。そして、測定した内接円のそれぞれの大きさを、所定の基準値と比較することにより、ハニカム構造体10のセル変形欠陥の検査を行う。本実施形態のハニカム構造体の検査方法においては、以下の条件を満たすように、内接円の大きさを測定するセルを選択し、選択した所定のセルについて、内接円の大きさを測定する。工程Aにおける条件とは、以下の通りである。まず、隔壁に内接する内接円の大きさを測定するセルを、「測定セル」とし、且つ、隔壁に内接する内接円の大きさを測定しないセルを、「非測定セル」とする。条件の1つ目(条件1)として、一の測定セルと隔壁を隔てて隣接するセルのうちの少なくとも1つのセルを、内接円の大きさを測定しない非測定セルとする。条件の2つ目(条件2)として、一の非測定セルと隔壁を隔てて隣接するセルのうちの少なくとも1つのセルを、内接円の大きさを測定する測定セルとする。本実施形態のハニカム構造体の検査方法は、この条件1及び条件2を満たように、測定セル又は非測定セルについての選定を行って、セル変形欠陥の検査を行うことを特徴とする。以下、検査方法について更に詳細に説明する。
ここで、図5A,図5B,図5C,図5Dは、工程Aにおける内接円を測定する手順の一例を示す説明図である。図5A,図5B,図5C,図5Dは、ハニカム構造体の第一端面の一部を拡大した拡大平面図である。ここで説明する内接円を測定する手順の例では、図5Aに示す状態から、図5B、図5C、図5Dの順番で、測定セル2xと非測定セル2yとを順次選定し、測定セル2xについて、その内接円15の大きさを測定する。以下、「測定セル2xの内接円」というときは、測定セル2xを区画形成する隔壁1に内接する内接円15のことを意味する。図5A,図5B,図5C,図5Dにおいては、ハニカム構造体の第一端面に開口するセル2の形状が、四角形の場合の例を示す。
工程Aにおいては、測定セル2xと隔壁1を隔てて隣接するセル2のうちの少なくとも1つのセル2を、非測定セル2yとし、且つ、非測定セル2yと隔壁1を隔てて隣接するセル2のうちの少なくとも1つのセル2を、測定セル2xとする。例えば、図5Aに示すように、符号aにて示すセルを、測定セル2xとした場合には、隔壁1を隔てて隣接する4つのセル2のうちの少なくとも1つのセル2を、非測定セル2yとする。以下、所定のセルに対して隔壁を隔てて隣接するセルのことを、単に「隣接するセル」ということがある。図5Aでは、符号aにて示す測定セル2xに対して、符号b,c,d,eにて示す隣接する4つのセル2の全てが、非測定セル2yとなっている。次に、図5Bに示すように、符号cにて示す非測定セル2yの紙面右側に隣接するセル(符号fにて示すセル)を、非測定セル2yとした場合には、符号fにて示す非測定セル2yと隣接する4つセル2のうちの少なくとも1つのセル2が、測定セル2xとなる。ここで説明する手順では、図5Cに示すように、符号fにて示す非測定セル2yの紙面下側に隣接するセル(符号gにて示すセル)を、測定セル2xとする。以下、符号gにて示す測定セル2x等のその他のセルについても、これまでに説明した手順と同様の方法で、当該その他のセルに隣接するセル2が、上述した条件1及び条件2を満たように、測定セル2x又は非測定セル2yについての選定を行う。図5Cにおいては、符号gにて示す測定セル2xと隣接するセルのうちの残りの3つのセル(符号h,i,jにて示すセル)を、非測定セル2yとしている。
以上説明したような手順に従って、測定セル2xと非測定セル2yとを選定し、測定セル2xについて、その内接円15の大きさを測定する。例えば、図5Dに示す例では、特定の測定セル2xについてのみ、内接円15の大きさを測定している。このように構成することによって、非測定セル2yについては、内接円15の大きさの測定を省略することができ、一連の内接円15の大きさを測定する操作を簡略なものとすることができる。図5Dにおいては、小さな黒丸が示されているセル2が、非測定セル2yである。また、図5Dにおいては、セル2内に内接円15が描かれているセル2が、測定セル2xである。測定セル2x内に描かれた内接円15は、内接円15の大きさを測定する際に描かれる仮想的な線であり、図1及び図2に示すようなハニカム構造体10の第一端面11に対して、直接描かれるものではない。例えば、ハニカム構造体10の第一端面11を、撮像手段で撮像し、得られた撮像画像に仮想的な内接円15(図5D参照)を描き、当該内接円15(図5D参照)の大きさを測定することができる。ここで、「内接円」とは、隔壁によって区画形成される多角形のセルの内部にあり、当該多角形に内接する最大の円(別言すれば、直径が最大の円)のことをいう。
図5Dに示す例では、1つの測定セル2xに隣接する4つのセル2の全てを、非測定セル2yとし、且つ、非測定セル2yに隣接するセル2の4つのセル2のうちの1つのセルを、測定セル2xとして、測定セル2xと非測定セル2yとを選定している。このようにして測定セル2xと非測定セル2yと選定することにより、全てのセル2を測定セル2xとせずとも、ハニカム構造体10の第一端面11に開口する実質的に全てのセル2に対して、セル変形欠陥の検査を行うことができる。すなわち、本発明者は、ハニカム構造体の第一端面に配列している一のセルにセル変形欠陥が生じている場合、当該一のセルと隔壁を共有して隣接する他のセルにも、上記セル変形欠陥の影響が現れることに着目し、本発明を完成させた。本実施形態のハニカム構造体の検査方法においては、一のセルにセル変形欠陥が生じている場合、当該一のセル及び当該一のセルに隣接するセルのうちの少なくとも1つのセルが、内接円の大きさを測定する測定セルとなる。そして、測定した内接円の大きさを、所定の判定基準と照らし合わせることにより、測定セル及び当該測定セルに隣接するセルについて、セル変形欠陥の有無を検査することができる。これまでに説明した測定セルと非測定セルとを選定する手順によれば、非測定セルが連続して存在し、セル変形欠陥の検査が行われない箇所が生じてしまう事態を有効に防止することができる。また、非測定セルを設けることにより、セル変形欠陥の検査に要する検査時間を短くすることができる。また、セル変形欠陥の検査結果を求めるために、演算処理装置によって各種の演算処理が行われる場合であっても、演算量が少なくて済むため、演算処理能力が高い演算処理装置を用いずとも、比較的に速やかに検査結果を求めることができる。
本実施形態のハニカム構造体の検査方法においては、ハニカム構造体の第一端面を、撮像手段で撮像する工程B、を更に備え、この工程Bによって撮像された画像において、内接円の大きさを測定することが好ましい。この工程Bとしては、例えば、図6に示すような検査装置100を用いることができる。ここで、図6は、本発明のハニカム構造体の検査方法の一の実施形態に使用される検査装置の一例を模式的に示す斜視図である。図6に示す検査装置100は、撮像手段31と、画像解析手段32とを備えたものである。画像解析手段32は、撮像手段31によって撮像した画像において、セル2(例えば、図5D参照)を区画形成する隔壁1(例えば、図5D参照)に内接する内接円の大きさを測定する解析手段34を備えていることが好ましい。また、画像解析手段32は、撮像手段31によって撮像した画像36を表示できる表示手段35を備えていてもよい。更に、画像解析手段32は、撮像手段31によって撮像した画像36をデータとして記憶する記憶手段33を備えていてもよい。図6における符号37は、撮像手段31から画像解析手段32にデータの送信するための配線を示す。撮像手段31及び画像解析手段32としては、例えば、株式会社ニコン製、商品名「NEXIV、VMR−1515」等の画像解析装置を用いることができる。このような画像解析装置を用いて、ハニカム構造体の第一端面に開口する複数のセルのうちの少なくとも1つのセルについて、当該セルを区画形成する隔壁に内接する内接円の大きさを測定することが好ましい。
図5A〜図5Dにおいては、1つの測定セル2xに対して、4つの隣接するセル2が非測定セル2yとなるように、測定セル2xと非測定セル2yとを選択して、内接円15の大きさを測定している。ただし、本実施形態のハニカム構造体の検査方法においては、上述した条件1及び条件2を満たすように測定セル2xの内接円15の大きさを測定すればよい。例えば、図7に示す例では、1つの測定セル2xに対して、当該測定セル2xと隣接する4つセル2の全てが非測定セル2yとなっている。そして、図7に示す例では、1つの非測定セル2yに対して、当該非測定セル2yと隣接する4つセルのうちの、1つ又は3つのセルが、測定セル2xとなっている。図7に示す例では、全てのセルの個数に対して、1/3個に相当するセルが、測定セル2xとなっている。図7に示すようにして、測定セル2xと非測定セル2yとを選択して、内接円15の大きさを測定してもよい。ここで、図7は、工程Aにおける内接円を測定する手順の他の例を示す説明図である。図7では、例えば、1つの測定セル2xの紙面右側及び紙面下側に隣接する2つセル2を、非測定セル2yとし、これの3つのセルを一の組として、当該組が、ハニカム構造体の端面にて繰り返し配置されるようになっている。
これまでの検査方法では、セル2の形状が四角形の場合の例について説明したが、セル2の形状は、四角形に限定されることはない。すなわち、本実施形態のハニカム構造体の検査方法は、第一端面に開口するセルの形状が、頂点の数が3つ以上の多角形であるハニカム構造体を、検査対象とすることができる。実施形態のハニカム構造体の検査方法は、第一端面に開口するセルの形状が、四角形又は六角形であることが好ましい。以下、「第一端面に開口するセルの形状」のことを、単に「セルの形状」ということがある。例えば、セルの形状が六角形の場合には、図8に示すように、測定セル42xと非測定セル42yとを選択して、内接円55の大きさを測定してもよい。図8においては、1つの測定セル42xに対して、当該測定セル42xと隔壁41を隔てて隣接する6つのセル42の非測定セル42yとなっている。また、1つの非測定セル42yに対して、当該非測定セル42yと隣接する6つのセル42のうちの2つのセル42が、測定セル42xとなり、残りの4つのセル42が、非測定セル42yとなっている。ここで、図8は、工程Aにおける内接円を測定する手順の別の他の例を示す説明図である。
工程Aにおいて、セルの総数に対して、1/3以下の個数のセルを、測定セルとすることが好ましい。また、工程Aにおいて、セルの総数に対して、1/5の個数のセルを、測定セルとすることが更に好ましい。測定セルの数を、セルの総数に対して減らす場合であっても、上述した工程Aの条件1及び条件2を満たすものとする。このように構成することによって、測定セルの数を減らしつつ、ハニカム構造体の第一端面の全てのセルに対してセル変形欠陥の検査を行った場合と同程度の検査精度を実現することができる。したがって、本実施形態のハニカム構造体の検査方法によれば、セル変形欠陥の検査に要する検査時間を有効に短縮することができる。
本実施形態のハニカム構造体の検査方法においては、ハニカム構造体の第一端面における最外周に形成されたセルのうち、ハニカム構造体の外周壁によりセルの形状が一部欠損しているセルについては、検査対象から除くことが好ましい。ここで、「検査対象から除く」とは、当該セルについて、内接円の大きさを測定する対象から外すことを意味する。上述したような「外周壁によりセルの形状が一部欠損しているセル」については、内接円の大きさを測定した場合、測定された内接円の大きさと、正常な形状のセルにて測定された内接円の大きさとに差異が生じてしまう。このため、例えば、「外周壁によりセルの形状が一部欠損しているセル」を検査対象に含めると、当該セルについて、セル変形欠陥が生じていると誤認されてしまうことがある。「外周壁によりセルの形状が一部欠損しているセル」を検査対象から除くことにより、より正確なセル変形欠陥の検査を行うことができる。本実施形態のハニカム構造体の検査方法においては、ハニカム構造体の第一端面における最外周に形成されたセルを、内接円の大きさを測定する対象から除外することがより好ましい。また、ハニカム構造体の第一端面における最外周から数えて2個までのセルを、内接円の大きさを測定する対象から除外してもよい。このように、最外周から数えて所定個数のセルを、内接円の大きさを測定する対象から除くことにより、セル変形欠陥の検査を正確に且つより簡便に行うことができる。
本実施形態のハニカム構造体の検査方法においては、ハニカム構造体の第二端面について、所定の測定セルを区画形成する隔壁に内接する内接円の大きさを測定する工程C、を更に備えていてもよい。これまでに説明したA工程は、ハニカム構造体の第一端面について、当該第一端面に開口するセルのセル変形欠陥の検査を行うものであった。工程Cとして、ハニカム構造体の第二端面についても、当該第二端面に開口するセルのセル変形欠陥の検査を行ってもよい。この工程Cは、ハニカム構造体の第二端面について、セルの内接円の大きさを測定すること以外は、これまでに説明した工程Aと同様の方法にて、セルの内接円の大きさを測定することができる。
次に、本実施形態のハニカム構造体の検査方法における、測定された内接円の大きさから、セル変形欠陥の有無を検出する方法について説明する。検査対象となるハニカム構造体には、その第一端面に開口するセルの大きさについて、所定の規格(スペック)が定められている。このため、通常、ハニカム構造体の第一端面には、上記規格に該当する大きさのセルが、順次配列するようにして形成されている。したがって、セル変形欠陥の無いハニカム構造体は、全てのセルの大きさが、所定範囲の大きさに収まるように構成されている。本実施形態のハニカム構造体の検査方法においては、上述したセルの大きさについての規格(スペック)を考慮して、セル内に仮想的に描かれ得る内接円の大きさの範囲を設定することが好ましい。例えば、セルの大きさについての規格が、一辺の長さが1mmの四角形のセルである場合には、この規格を満たすセルには、直径が1mmの内接円が描かれることとなる。上述した規格には、許容されるセルの大きさの公差などが定められており、この公差に準じて、内接円の大きさの許容値を設けることができる。この内接円の大きさの許容値が、セル変形欠陥の検査の合否基準となる。A工程にて測定された内接円の大きさについて、上記許容値内に収まっている場合を合格とし、上記許容値から外れている場合を不合格とすることができる。一例として、ハニカム構造体の第一端面に開口するセルの大きさの規格が、一辺が1mmの四角形である場合には、内接円の大きさの許容値を、1mm±0.10mm等に設定することができる。内接円の大きさが上記許容値を外れたセルを、セル変形欠陥を生じているセルと判断することができる。このようにして内接円の大きさを合否基準と照らし合わせることで、セル変形欠陥の有無、セル変形欠陥を生じているセルの数とその位置、及びセル変形欠陥の程度(別言すれば、許容値からのズレの大きさ)等を検査することができる。
本実施形態のハニカム構造体の検査方法においては、内接円の大きさが許容値から外れているセルの数を、検査の合否基準に含めてもよい。例えば、内接円を測定したセルの総数に対する、内接円の大きさが許容値から外れているセルの数の比率を求め、この比率が、所定の基準値を上回った場合を、不合格とすることができる。このように、セル変形欠陥の検査の合否基準については、検査対象となるハニカム構造体に求められる規格(スペック)に基づいて、適宜、最適な基準値を設けることができる。例えば、内接円に大きさの許容値を複数点設定し、各許容値から外れているセルの数の比率について、それぞれ基準値を設定してもよい。更に、検査の合否基準としては、以下の(1)及び(2)のような基準を設けることもできる。(1)製品であるハニカム構造体の端面の中央部分(例えば、当該端面の外形と相似形の面積比略1/4の範囲)において、セルの内接円の大きさに対して、許容値から外れているセルの数の比率を、当該検査の合否基準とする。(2)上記(1)における中央部分以外の範囲において、セルの内接円の大きさに対して、許容値から外れているセルの数の比率を、当該検査の合否基準とする。
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1においては、図1〜図3に示すような、ハニカム構造体10を検査対象として、セル変形欠陥の検査を行った。ハニカム構造体10は、第一端面11から第二端面12まで貫通する複数のセル2を区画形成する多孔質の隔壁1と、最外周に配設された外周壁3とを有するものである。
検査対象としてのハニカム構造体は、セラミック製のものを用いた。具体的には、ハニカム構造体として、コージェライト製のハニカム構造体を用いた。ハニカム構造体は、コージェライト化原料に、分散媒、バインダ、無機バインダ、造孔材を加えて調製した坏土を押出成形して、ハニカム成形体を作製し、得られたハニカム成形体を焼成して作製した。コージェライト化原料とは、シリカが42〜56質量%、アルミナが30〜45質量%、マグネシアが12〜16質量%の範囲に入る化学組成となるように配合されたセラミック原料である。
ハニカム構造体は、セルの形状が四角形であった。ハニカム構造体の隔壁の厚さは、0.09mmであった。ハニカム構造体のセルピッチは、1.27mmであった。ハニカム構造体の形状は、円柱状であった。ハニカム構造体の第一端面の形状は、直径が103mmの円形状であった。ハニカム構造体の長さは、100mmであった。ハニカム構造体の長さとは、ハニカム構造体の第一端面から第二端面までの長さのことである。ハニカム構造体の第一端面の面積は、8332mmであった。実施例1に使用した検査対象のハニカム構造体を、以下、「検査対象1」とする。表1に、検査対象1のハニカム構造体における、「セルの形状」、「隔壁の厚さ」、「セルピッチ」、「第一端面の形状」、「第一端面の直径」、「ハニカム構造体の長さ」、及び「第一端面の面積」を示す。
Figure 0006195798
実施例1においては、まず、検査対象1のハニカム構造体の第一端面を、画像解析装置(株式会社ニコン製、商品名「NEXIV、VMR−1515」)を用いて撮像した。なお、上記画像解析装置としては、事前に正確性が確認されたものを用いた。次に、得られた画像において、内接円の大きさを測定する測定セルと、内接円の大きさを測定しない非測定セルとの選定を行った。実施例1においては、1つの測定セルに対して、隔壁を隔てて隣接する4つのセルが、非測定セルとなるようにした。したがって、内接円の大きさを測定するセルの数(以下、「測定セル数」ともいう)は、全てのセルの数に対して、1/5となる。測定セルと非測定セルとの選定においては、1つの非測定セルに隣接するセルのうちの1つのセルが、必ず、測定セルとなるようにした。また、実施例1においては、複数のセルのうち、その一部が外周壁によって囲われているセルについては、検査対象が除外することとした。次に、画像解析装置によって撮像された画像において、測定セルのセル内に描かれる内接円の大きさを測定した。実施例1においては、測定された内接円の大きさが、1.00mm未満又は1.40mm超過であった場合、1.00mm未満及び1.40mm超過の大きさの内接円が描かれたセルを、セル変形欠陥と判断した。実施例1では、測定セルに対して、3.42%のセルが、セル変形欠陥が生じているという結果が得られた。
また、実施例1では、後述する比較例2の検査方法と比較して、測定された内接円の大きさからセル変形欠陥の有無を検査する工程に要する時間を、80%短縮することができた。比較例2の検査方法は、第一端面に開口する全てのセルについて、内接円を測定し、セル変形欠陥の有無を検査する工程を備えたものである。また、実施例1では、非接触により、セル変形欠陥の有無を検査するものであるため、検査対象であるハニカム構造体に、チッピングの破損を生じさせることなく検査を行うことができた。セル変形欠陥の検査を行った後、目視により、ハニカム構造体の第一端面に開口するセルのチッピングの有無を検査したところ、全てのセルについて、チッピングは確認されなかった。
表2に、実施例1における、「検査対象」、「測定セル数」、「測定時間」、「セル変形欠陥の検出割合」、及び「チッピングの個数」を示す。表2の「検査対象」の欄は、該当する実施例及び比較例において、表1に示される「検査対象1のハニカム構造体」と「検査対象2のハニカム構造体」のうち、どちらのハニカム構造体を検査対象としたかを示すものである。表2の「測定セル数」の欄は、ハニカム構造体の第一端面に開口するセルの総数に対する、内接円を測定したセルの数の比率を示すものである。
表2の「測定時間」の欄は、比較対象となる検査方法における「内接円の測定に要した時間」を基準として、該当する実施例及び比較例において、セル変形欠陥の有無に測定に要する時間を示すものである。なお、実施例1〜3及び比較例1については、比較例2の検査方法における「内接円の測定に要した時間」を基準とする。実施例4〜6及び比較例3については、比較例4の検査方法における「内接円の測定に要した時間」を基準とする。表2の「測定時間」の欄において、「−80.0%」とは、基準となる検査方法(例えば、比較例2の検査方法)における「内接円の測定に要した時間」を100%とした場合に、−80.0%の時間(すなわち、20.0%の時間)で、測定を行えたことを示す。表2の「測定時間」の欄において、「60倍以上」とは、基準となる検査方法(例えば、比較例2の検査方法)における「内接円の測定に要した時間」を100%とした場合に、その60倍以上の時間を、測定に要したことを示す。
表2の「チッピングの個数」の欄は、セル変形欠陥の検査の後に行ったチッピングの有無の検査結果を示すものであり、「チッピングの個数」の欄に示される個数は、チッピングが確認されたセルの個数である。
Figure 0006195798
(実施例2,3)
実施例2,3においては、実施例1にて測定セルとしたセル以外のセルを、測定セルとして、セル変形欠陥の検査を行った。すなわち、実施例2,3においては、実施例1にて非測定セルとしたセルのうちのいずれかのセルを測定セルとした。そして、「測定セル数」については、実施例1と同様に、1/5セルとなるように、測定セルと非測定セルとを選定した。内接円の大きさの測定方法、セル変形欠陥の有無に測定については、実施例1と同様の方法によって行った。表2に、実施例2,3における、「検査対象」、「測定セル数」、「測定時間」、「セル変形欠陥の検出割合」、及び「チッピングの個数」を示す。
(比較例1)
比較例1においては、セル変形欠陥の検査を、ピンゲージを用いて行った。具体的には、まず、人(検査人)が、製造ラインのハニカム構造体を観察し、目視にてセル変形が発生し、且つ基準を下回りそうなセルが存在するハニカム構造体を判別する。そして、このようなハニカム構造体(別言すれば、検査人がセル変形欠陥の目星をつけたハニカム構造体)を抜き取り、当該ハニカム構造体の第一端面にピンゲージを押し当てて、セル変形欠陥の検査を行った。比較例1においては、上述したピンゲージにより、第一端面に開口する全てのセルについて、セル変形欠陥の検査を行った。比較例1における検査対象は、実施例1と同様に「検査対象1」とした。また、表2の「測定セル数」の欄には、比較例1について「人による抜き取りセル」と記す。
(比較例2)
比較例2においては、ハニカム構造体の第一端面に開口する全てのセルの内接円の大きさを測定して、セル変形欠陥の検査を行った。すなわち、比較例2においては、ハニカム構造体の第一端面に開口する全てのセルを、内接円の大きさを測定する測定セルとし、内接円の大きさを測定しない非測定セルを設けないものとした。内接円の大きさの測定方法、セル変形欠陥の有無に測定については、実施例1と同様の方法によって行った。表2に、比較例2における、「検査対象」、「測定セル数」、「測定時間」、「セル変形欠陥の検出割合」、及び「チッピングの個数」を示す。比較例2の「測定時間」は、実施例1〜3及び比較例1に対する基準とし、表2の「測定時間」には、基準であることを示す「Bese」と記す。
(実施例4〜6)
実施例4〜6においては、検査対象として、表1に示す「検査対象2」のハニカム構造体を用いて、セル変形欠陥の検査を行った。「検査対象2」のハニカム構造体は、セルの形状が六角形のものである。実施例4〜6においては、1つの測定セルに対して、隔壁を隔てて隣接する6つのセルが、非測定セルとなるようにした。したがって、内接円の大きさを測定するセルの数は、全てのセルの数に対して、1/7となる。測定セルと非測定セルとの選定においては、1つの非測定セルに隣接するセルのうちの1つのセルが、必ず、測定セルとなるようにした。このようにして、セルの形状が六角形のハニカム構造体について、測定セルと非測定セルとを選定し、実施例1と同様の方法で、検査対象2のハニカム構造体の第一端面を、画像解析装置を用いて撮像した。次に、画像解析装置によって撮像された画像において、実施例1と同様の方法で、測定セルのセル内に描かれる内接円の大きさを測定した。実施例4〜6においては、測定された内接円の大きさが、0.90mm未満であった場合、この0.90mm未満の大きさの内接円が描かれたセルを、セル変形欠陥と判断した。実施例4〜6では、測定セルの位置が、実施例4〜6でそれぞれ異なるように、測定セルを選択して、セル変形欠陥の検査を行った。表1に、検査対象2のハニカム構造体における、「セルの形状」、「隔壁の厚さ」、「セルピッチ」、「第一端面の形状」、「第一端面の直径」、「ハニカム構造体の長さ」、及び「第一端面の面積」を示す。表2に、実施例4〜6における、「検査対象」、「測定セル数」、「測定時間」、「セル変形欠陥の検出割合」、及び「チッピングの個数」を示す。
(比較例3)
比較例3においては、検査対象を、表1に示す「検査対象2」のハニカム構造体を用いて、セル変形欠陥の検査を行った。比較例3におけるセル変形欠陥の検査は、比較例1と同様に、ピンゲージを用いて行った。表2に、比較例3における、「検査対象」、「測定セル数」、「測定時間」、「セル変形欠陥の検出割合」、及び「チッピングの個数」を示す。表2の「測定セル数」の欄には、比較例3について「人による抜き取りセル」と記す。
(比較例4)
比較例4においては、ハニカム構造体の第一端面に開口する全てのセルの内接円の大きさを測定して、セル変形欠陥の検査を行った。すなわち、比較例4においては、ハニカム構造体の第一端面に開口する全てのセルを、内接円の大きさを測定する測定セルとし、内接円の大きさを測定しない非測定セルを設けないものとした。内接円の大きさの測定方法、セル変形欠陥の有無に測定については、実施例4と同様の方法によって行った。表2に、比較例4における、「検査対象」、「測定セル数」、「測定時間」、「セル変形欠陥の検出割合」、及び「チッピングの個数」を示す。比較例2の「測定時間」は、実施例4〜6及び比較例3に対する基準とし、表2の「測定時間」には、基準であることを示す「Bese」と記す。
(結果)
表2に示すように、実施例1〜3の検査方法によれば、比較例2の検査方法に比して、測定時間を、−80.0%に短縮することができた。すなわち、実施例1〜3の検査方法は、比較例2の検査方法に比して、測定時間が1/5で済むものであった。一方で、実施例1〜3の検査方法における「セル変形欠陥の検出割合」は、全てのセルを検査対象とした比較例2の検査方法における「セル変形欠陥の検出割合」と同程度の値であった。すなわち、実施例1〜3の検査方法によれば、測定時間を短縮しつつ、正確なセル変形欠陥の検査を行うことができた。また、実施例1〜3の検査方法を比較してみると、測定セルの位置を変えたとして、以下の条件を満たすようにして、測定セルと非測定セルとを選定することにより、測定セルの特定による誤差が殆ど生じないことが確認された。なお、測定セルの選定条件としは、一の測定セルと隣接するセルのうちの少なくとも1つのセルを、非測定セルとし、且つ、一の非測定セルと隣接するセルのうちの少なくとも1つのセルを、測定セルとするものである。比較例1のようなピンゲージを用いた検査方法は、測定時間に多大な時間を要するとともに、検査の精度も低いものであった。また、比較例1のようなピンゲージを用いた検査方法は、測定中に、ピンゲージと隔壁とが接触し、チッピングの欠陥を招来してしまう可能性があることも判明した。
また、表2に示すように、実施例3〜6の検査方法によれば、セルの形状が六角形のハニカム構造体についても、測定時間を短縮しつつ、正確なセル変形欠陥の検査を行うことができた。
本発明のハニカム構造体の検査方法は、セラミック製のハニカム構造体のセル変形欠陥の検査に好適に利用することができる。
1,41:隔壁、2,42:セル、2a:セル(セル変形欠陥のないセル)、2b:セル(セル変形欠陥のあるセル)、2x,42x:測定セル、2y,42y:非測定セル、3:外周壁、7:セル変形、7a:セル変形欠陥、10:ハニカム構造体、11:第一端面、12:第二端面、15,55:内接円、31:撮像手段、32:画像解析手段、33:記憶手段、34:解析手段、35:表示手段、36:画像、37:配線、100:検査装置。

Claims (9)

  1. 第一端面から第二端面まで貫通する複数のセルを区画形成する隔壁を有するハニカム構造体を検査対象とし、前記ハニカム構造体の前記第一端面に開口する複数の前記セルのうちの少なくとも1つのセルについて、当該セルを区画形成する前記隔壁に内接する内接円の大きさを測定する工程A、を備え、
    前記工程Aにおいて、前記隔壁に内接する前記内接円の大きさを測定するセルを、測定セルとし、且つ、前記隔壁に内接する前記内接円の大きさを測定しないセルを、非測定セルとした場合に、
    一の前記測定セルと前記隔壁を隔てて隣接する前記セルのうちの少なくとも1つのセルを、前記内接円の大きさを測定しない前記非測定セルとし、且つ、
    一の前記非測定セルと前記隔壁を隔てて隣接する前記セルのうちの少なくとも1つのセルを、前記内接円の大きさを測定する前記測定セルとする、ハニカム構造体の検査方法。
  2. 前記ハニカム構造体の前記第一端面を、撮像手段で撮像する工程B、を更に備え、前記工程Bによって撮像された画像において、前記内接円の大きさを測定する、請求項1に記載のハニカム構造体の検査方法。
  3. 前記工程Aにおいて、前記セルの総数に対して、1/3以下の個数のセルを、前記測定セルとする、請求項1又は2に記載のハニカム構造体の検査方法。
  4. 前記工程Aにおいて、前記セルの総数に対して、1/5の個数のセルを、前記測定セルとする、請求項3に記載のハニカム構造体の検査方法。
  5. 前記ハニカム構造体の前記第一端面における最外周に形成された前記セルを、前記内接円の大きさを測定する対象から除外する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のハニカム構造体の検査方法。
  6. 前記ハニカム構造体の前記第一端面における最外周から数えて2個までの前記セルを、前記内接円の大きさを測定する対象から除外する、請求項5に記載のハニカム構造体の検査方法。
  7. 前記ハニカム構造体の前記第二端面について、所定の測定セルを区画形成する前記隔壁に内接する内接円の大きさを測定する工程C、を更に備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載のハニカム構造体の検査方法。
  8. 前記第一端面に開口する前記セルの形状が、頂点の数が3つ以上の多角形である前記ハニカム構造体を、検査対象とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載のハニカム構造体の検査方法。
  9. 前記第一端面に開口する前記セルの形状が、四角形又は六角形である前記ハニカム構造体を、検査対象とする、請求項8に記載のハニカム構造体の検査方法。
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