JP6195643B1 - 圧力センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】受熱のための部材を用いて測定誤差を小さくする。【解決手段】圧力センサは、筐体と、筐体の先端側に接合部を介して接合され圧力に応じて撓むダイアフラムと、圧力によって変化する電気的特性を有するセンサ部と、ダイアフラムとセンサ部とを接続する接続部と、ダイアフラムの先端側に配置されダイアフラムに直接的または間接的に接続され熱を受ける受熱板と、を備えている。軸線に垂直な断面上で、受熱部からダイアフラムまでの部分の断面を包含し輪郭の全長が最小の仮想的な最小包含領域の面積の最小値を、接続面積Snとし、ダイアフラムと受熱板とを軸線に垂直な投影面上に投影する場合の投影面上において、接合部に囲まれた領域の面積を、ダイアフラム有効面積Sdとし、受熱板の厚さをtとする。t≧0.21mm、かつ、(Sn/Sd)≦0.25、が満たされる。【選択図】 図2
Description
本明細書は、内燃機関の燃焼室内の圧力を測定する圧力センサに関する。
圧力センサとして、エンジンヘッドに装着される主体金具と、ダイアフラムと受圧ロッドとを有する受圧部材と、受圧ロッドにねじ込まれる押えねじと、押えねじの頭部と主体金具との間に挟まれた圧電センサと、を有するものが、提案されている。ダイアフラムが燃焼圧を受けると、ダイアフラムが後方に押されることで、受圧ロッドを介して、圧電センサへ荷重が伝わる。圧電センサは、荷重の変化を電気出力の変化に変換する。ここで、高温の燃焼ガスによるダイアフラムの熱変形量を少なくするために、ダイアフラムの前面に、熱遮蔽板が配設されている。
ところが、熱遮蔽板のような受熱のための部材について、十分な工夫が成されていないために、ダイアフラムの変形量を十分に少なくすることができない場合があった。この結果、圧力センサの圧力の測定誤差を十分に小さくできない可能性があった。
本明細書は、受熱のための部材を有する圧力センサにおいて、圧力の測定誤差を小さくできる技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、例えば、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]筒状の筐体と、
前記筐体の先端側に接合部を介して接合され、前記筐体の軸線に交差する方向に拡がり、受けた圧力に応じて撓むダイアフラムと、
前記筐体内に配置され、前記圧力によって変化する電気的特性を有するセンサ部と、
前記ダイアフラムと前記センサ部とを接続する接続部と、
前記ダイアフラムの先端側に配置され、前記ダイアフラムに直接的または間接的に接続された、熱を受ける受熱板と、
を備える圧力センサであって、
前記軸線に垂直な断面上で、前記受熱板から前記ダイアフラムまでの部分の断面を包含し、かつ、輪郭の全長が最小となる仮想的な領域である最小包含領域の面積の最小値を、接続面積Snとし、
前記ダイアフラムと前記受熱板とを、前記軸線に垂直な投影面上に投影する場合に、前記投影面上において、
前記接合部に囲まれた領域の面積を、ダイアフラム有効面積Sdとし、
前記受熱板の厚さをtとする場合に、
t≧0.21mm、かつ、(Sn/Sd)≦0.25、を満たすことを特徴とする、圧力センサ。
前記筐体の先端側に接合部を介して接合され、前記筐体の軸線に交差する方向に拡がり、受けた圧力に応じて撓むダイアフラムと、
前記筐体内に配置され、前記圧力によって変化する電気的特性を有するセンサ部と、
前記ダイアフラムと前記センサ部とを接続する接続部と、
前記ダイアフラムの先端側に配置され、前記ダイアフラムに直接的または間接的に接続された、熱を受ける受熱板と、
を備える圧力センサであって、
前記軸線に垂直な断面上で、前記受熱板から前記ダイアフラムまでの部分の断面を包含し、かつ、輪郭の全長が最小となる仮想的な領域である最小包含領域の面積の最小値を、接続面積Snとし、
前記ダイアフラムと前記受熱板とを、前記軸線に垂直な投影面上に投影する場合に、前記投影面上において、
前記接合部に囲まれた領域の面積を、ダイアフラム有効面積Sdとし、
前記受熱板の厚さをtとする場合に、
t≧0.21mm、かつ、(Sn/Sd)≦0.25、を満たすことを特徴とする、圧力センサ。
上記構成によれば、受熱板を用いて測定誤差を小さくできる。
[適用例2] 適用例1に記載の圧力センサであって、
前記軸線を含む断面において、前記受熱板の後端側の面と、前記軸線と垂直な方向と、がなす角度θの絶対値は、20度以内であることを特徴とする、圧力センサ。
前記軸線を含む断面において、前記受熱板の後端側の面と、前記軸線と垂直な方向と、がなす角度θの絶対値は、20度以内であることを特徴とする、圧力センサ。
上記構成によれば、測定誤差をより小さくできる。
なお、本明細書に開示の技術は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、圧力センサ、その圧力センサを搭載する内燃機関等の態様で実現することができる。
A.第1実施形態:
A−1.圧力センサ10の構成
図1は、第1実施形態としての圧力センサ10を示す説明図である。本実施形態の圧力センサ10は、内燃機関に取り付けられて、内燃機関の燃焼室内の圧力を検出するために用いられる。図1に示すように、圧力センサ10は、主な構成要素として、筒状の第1金具20、第2金具80と、第3金具35と、受圧部40と、受熱部90と、素子部50と、ケーブル60と、を備えている。中心軸CLは、圧力センサ10の中心軸である。以下、中心軸CLを軸線CLとも呼び、軸線CLに平行な方向を、「軸線方向」とも呼ぶ。軸線CLを中心とする円の径方向を、単に「径方向」とも呼び、軸線CLを中心とする円の周方向を、単に「周方向」とも呼ぶ。また、軸線CLに沿って第1金具20から受圧部40へ向かう方向を、「先端方向Df」と呼び、先端方向Dfの反対方向を、「後端方向Dr」と呼ぶ。先端方向Df側を「先端側」と呼び、後端方向Dr側を「後端側」とも呼ぶ。
A−1.圧力センサ10の構成
図1は、第1実施形態としての圧力センサ10を示す説明図である。本実施形態の圧力センサ10は、内燃機関に取り付けられて、内燃機関の燃焼室内の圧力を検出するために用いられる。図1に示すように、圧力センサ10は、主な構成要素として、筒状の第1金具20、第2金具80と、第3金具35と、受圧部40と、受熱部90と、素子部50と、ケーブル60と、を備えている。中心軸CLは、圧力センサ10の中心軸である。以下、中心軸CLを軸線CLとも呼び、軸線CLに平行な方向を、「軸線方向」とも呼ぶ。軸線CLを中心とする円の径方向を、単に「径方向」とも呼び、軸線CLを中心とする円の周方向を、単に「周方向」とも呼ぶ。また、軸線CLに沿って第1金具20から受圧部40へ向かう方向を、「先端方向Df」と呼び、先端方向Dfの反対方向を、「後端方向Dr」と呼ぶ。先端方向Df側を「先端側」と呼び、後端方向Dr側を「後端側」とも呼ぶ。
図1には、圧力センサ10の先端側の部分の軸線CLよりも左側の断面構成が示されている。この断面は、軸線CLを含む平断面(平面で切断された断面)である。また、図1には、圧力センサ10の他の部分の外観構成が示されている。本実施形態では、圧力センサ10の軸線CLは、第1金具20と第2金具80と第3金具35と受圧部40と受熱部90と素子部50とのそれぞれの中心軸でもある。
第1金具20と第2金具80と第3金具35とは、軸線CLに垂直な断面(以下、横断面とも呼ぶ)が円環状であって軸線方向に延びる筒形状を有している。本実施形態では、第1金具20と第2金具80と第3金具35とは、ステンレス鋼で形成されている。ただし、他の材料(例えば、低炭素鋼などの鋼、種々の金属材料)を採用してもよい。
第1金具20には、軸線CLを中心とする貫通孔である軸孔21が形成されている。また、第1金具20の後端側外周面には、ねじ部22および工具係合部24が設けられている。ねじ部22は、圧力センサ10を内燃機関のシリンダヘッドに固定するためのねじ溝を備えている。工具係合部24は、圧力センサ10の取り付けおよび取り外しに用いられる工具(図示しない)に係り合う外周形状(例えば、横断面が六角形)を有する。
図2は、圧力センサ10の先端部、具体的には図1に領域Xとして示す部位を拡大して示す断面図である。この断面は、軸線CLを含む平断面である。第2金具80は、第1金具20の先端側に配置されており、第1金具20の先端に接合部26を介して接合されている。接合部26は、第1金具20と第2金具80とが溶接(例えば、レーザ溶接)の際に、溶融した部分である(以下、接合部26を「溶接部26」または「溶接痕26」とも呼ぶ)。接合部26は、第1金具20と第2金具80とが一体化した部分である。接合部26は、第1金具20の成分と第2金具80の成分とを含んでいる。第3金具35は、第2金具80の先端側に配置されており、第2金具80に接合部89を介して接合されている。接合部89は、第2金具80と第3金具35とが溶接(例えば、レーザ溶接)の際に、溶融した部分である(以下、接合部89を「溶接部89」または「溶接痕89」とも呼ぶ)。接合部89は、第2金具80と第3金具35とが一体化した部分である。接合部89は、第2金具80の成分と第3金具35の成分とを含んでいる。第3金具35の先端部には、先端側から後端側に向かって拡径する拡径部34が形成されている。圧力センサ10が内燃機関に取り付けられる場合、拡径部34は、内燃機関のシリンダヘッドに密着する。
第2金具80には、軸線CLを中心とする貫通孔である軸孔81が形成されている。第3金具35には、軸線CLを中心とする貫通孔である軸孔39が形成されている。第1金具20の軸孔21と、第2金具80の軸孔81と、第3金具35の軸孔39とは、第1金具20の軸孔21に連通する連続な貫通孔を形成している。第2金具80の軸孔81内には、先端側から後端側に向かって順に、素子部50と押さえねじ32とが、配置されている。第3金具35の軸孔39内には、受圧部40が配置されている。
受圧部40は、ダイアフラム42とロッド44とを備えている。ダイアフラム42は、軸線CLを中心とする略円形の膜である。ダイアフラム42の外周側の縁42oは、全周に亘って、第2金具30の先端部に溶接されている(例えば、レーザ溶接)。ダイアフラム42の後端側の面の中央部には、ロッド44が接続されている。ロッド44は、軸線CLを中心とする円柱状の部分であり、ダイアフラム42から後端方向Dr側に向かって延びている。ロッド44の後端部49には、素子部50が接続されている。ダイアフラム42とロッド44とは、ステンレス鋼を用いて、一体的に形成されている(例えば、鍛造や削り出し)。ただし、ダイアフラム42とロッド44とを別々に形成した後に、溶接などによりダイアフラム42とロッド44とを一体化してもよい。また、他の材料(例えば、低炭素鋼などの鋼、種々の金属材料)を採用してもよい。
ダイアフラム42の先端側の面には、受熱部90が接合されている(例えば、レーザ溶接)。受熱部90は、軸線CLを中心とする円盤状の板状部材である(受熱板とも呼ぶ)。後端方向Drを向いて圧力センサ10を見る場合、ダイアフラム42のおおよそ全体が、受熱部90によって隠されている。受熱部90は、接合部99を介して、ダイアフラム42(ひいては、受圧部40)に、接合されている。接合部99は、受熱部90とダイアフラム42(ひいては、受圧部40)とが溶接時に溶融した部分である(以下、接合部99を「溶接部99」または「溶接痕99」とも呼ぶ)。このような接合部99は、受熱部90とダイアフラム42とが一体化した部分である。また、接合部99は、受熱部90の成分とダイアフラム42の成分とを含んでいる。接合部99は、受熱部90の中央部に形成されている。受熱部90は、本実施形態ではステンレス鋼を用いて形成されているが、他の金属を用いて形成されてもよい。
ダイアフラム42は、第3金具35の先端において、軸孔39を塞いでいる。ダイアフラム42は、内燃機関の燃焼室内に露出し、ダイアフラム42の先端方向Df側の面42fは、受圧面を形成する。本実施形態では、受圧面42fは、ダイアフラム42と受熱部90との間の隙間95を通じて、燃焼室内の圧力を受け得る。また、ダイアフラム42は、受熱部90を通じて、燃焼室内の圧力に応じた荷重を受け得る。そして、ダイアフラム42は、燃焼室内の圧力に応じて変形する。ロッド44は、ダイアフラム42の変形に応じて軸線CLに沿って変位することによって、ダイアフラム42が受けた圧力に応じた荷重を、後端側の素子部50に伝達する。ダイアフラム42を薄くするほど、ダイアフラム42が変形し易くなるので、圧力センサ10の感度を高めることができる。
押さえねじ32は、第2金具80の軸孔81の後端側に取り付けられている。押さえねじ32には、軸線CLを中心とする貫通孔である軸孔36が形成されている。押さえねじ32の外周面には、雄ねじ37が形成されている。第2金具80の軸孔81の後端側の部分の内周面には、押さえねじ32の雄ねじ37に対応する雌ねじ88が形成されている。押さえねじ32は、第2金具80の後端側から、軸孔81内にねじ込まれている。押さえねじ32と受圧部40のロッド44との間には、素子部50が挟まれている。押さえねじ32は、素子部50に対して、予荷重を印加する。押さえねじ32を第2金具80にねじ込む場合の押さえねじ32の回転数を調整することによって、適切な予荷重を容易に実現できる。従って、圧力測定の精度を向上できる。なお、押さえねじ32は、ステンレス鋼で形成されている。ただし、他の材料(例えば、低炭素鋼などの鋼、種々の金属材料)を採用してもよい。
素子部50は、2個の電極52と、2個の電極52に挟まれた圧電素子51と、先端側の電極52の先端側に配置された押さえ板54と、後端側の電極52から後端方向Drに向かって順番に並ぶリード部53、押さえ板54、絶縁板55と、を備えている。図2に示すように、押さえ板54、電極52、圧電素子51、電極52、リード部53、押さえ板54、絶縁板55は、先端側から後端側に向かってこの順番に、積層されている。絶縁板55の後端側の面は、押さえねじ32の先端側の面に支持されている。ロッド44の後端部49は、先端側の押さえ板54の先端側の面に接触している。圧電素子51は、先端側の電極52と押さえ板54とを介して、ロッド44に接続されている。ロッド44と、先端側の押さえ板54と電極52との全体は、ダイアフラム42と圧電素子51とを接続する接続部100を形成している。
図3は、素子部50の分解斜視図である。図示するように、圧電素子51と電極52とは軸線CLを中心とする円盤状の板状部材である。押さえ板54と絶縁板55とは、軸線CLを中心とする円環状の板状部材である。圧電素子51は、本実施形態では水晶を用いて形成されているが、他の材料で形成された圧電素子を採用してもよい。圧電素子51上では、受圧部40(図2)からロッド44を通じて伝達された荷重に応じて、電荷が生じる。圧電素子51は、荷重に応じた電荷(例えば、電気信号)を、2個の電極52を通じて、出力する。出力された電気信号に基づいて、ダイアフラム42の変形量、すなわち、燃焼室内の圧力を特定可能である。このように、圧電素子51は、受圧部40が受けた圧力によって変化する電気的特性を有している。電極52と押さえ板54とは、本実施形態ではステンレス鋼を用いて形成されているが、他の金属を用いて形成されてもよい。絶縁板55は、リード部53と押さえねじ32(図2)との間を絶縁するための部材である。本実施形態では、絶縁板55はアルミナで形成されているが、他種の絶縁性材料で形成されてもよい。
リード部53は、略円盤状の板状部材である円盤部57と、円盤部57の中央部から後端方向Drに向かって延びる端子部56と、を備えている。端子部56は、押さえ板54の貫通孔54hと絶縁板55の貫通孔55hを通り抜けて、後端方向Dr側に突出している(図2)。リード部53は、本実施形態ではステンレス鋼を用いて形成されているが、他の金属を用いて形成されてもよい。リード部53は、円盤部57と端子部56とを合わせた形状をステンレス鋼の平板から打ち抜いた後に、端子部56となる部分を折り曲げることにより作製することができる。
第2金具80(図2)の軸孔81内において、リード部53は、円盤部57が電極52と面接触すると共に、端子部56が後端側に延びるように配置される。端子部56は、押さえ板54の中央部の貫通孔54hと絶縁板55の中央部の貫通孔55hとを貫通している。端子部56の後端側の部分は、押さえねじ32の軸孔36の内壁面から離間した状態で、軸孔36内に配置されている。
素子部50を構成する各部材(絶縁板55を除く)は、第2金具80の軸孔81内において、第2金具80の内壁面から離間するように配置される。圧電素子51の後端側の電極52は、リード部53(本実施形態では、更に、押さえ板54)に電気的に接続されており、第1金具20と第2金具80と第3金具35とからは電気的に離れている。圧電素子51の先端側の電極52は、先端側の押さえ板54とロッド44とダイアフラム42とを通じて、第3金具35に電気的に接続されている。なお、本実施形態では、圧電素子51に掛かる荷重の分布を均等にするために、圧電素子51の後端側だけでなく先端側にも押さえ板54が配置されている。
第1金具20の軸孔21内には、ケーブル60が配置されている。ケーブル60は、圧電素子51の電荷に基づいて内燃機関の燃焼圧を検出するための図示しない電気回路に対して、圧電素子51の電荷を伝えるための部材である。本実施形態では、ケーブル60として、多層構造を有するいわゆるシールド線を用いて、ノイズを低減している。ケーブル60は、中心から外周側に向かって配置された、内部導体65と、絶縁体64と、導電コーティング63と、外部導体62と、ジャケット61と、を備えている。内部導体65は、複数の導線で構成されている。内部導体65の径方向の外側は、絶縁体64で囲まれている。絶縁体64の外周面には、導電コーティング63が設けられている。導電コーティング63の径方向外側には、網シールドである外部導体62が設けられている。外部導体62の外周面は、ジャケット61によって被覆されている。このように同軸上に配置された複数の部材を備えるケーブルは、同軸ケーブルとも呼ばれる。
図2に示すように、ケーブル60の先端部では、ジャケット61に覆われた部分から先端側に向かって、ジャケット61に覆われない外部導体62が露出している。また、外部導体62が露出する部分から先端側に向かって、外部導体62に覆われない絶縁体64が露出している。さらに、絶縁体64が露出する部分から先端側に向かって、絶縁体64に覆われない内部導体65が露出している。
ケーブル60の先端部で露出する内部導体65は、平板導線75と細径導線74とを介して、素子部50の端子部56に接続されている。具体的には、内部導体65の先端には、平板導線75が溶接されており、平板導線75の先端には、コイル状に巻回された細径導線74の後端が溶接されており、細径導線74の先端は、端子部56の後端部に溶接されている。平板導線75と細径導線74とは、圧電素子51の電荷を、端子部56から内部導体65に伝達できる。なお、内部導体65と端子部56とを接続するための構成としては、平板導線75と細径導線74とを用いる構成に代えて、他の任意の構成を採用可能である。
端子部56の先端から、端子部56と細径導線74とを接続する溶接部よりも後端側の位置まで、端子部56の全体、および、細径導線74の先端部を含む範囲が、熱収縮チューブ72によって覆われている。これにより、端子部56と押さえねじ32との間の電気的な絶縁の信頼性が高められている。圧力センサ10を製造する際には、端子部56を有するリード部53と細径導線74との溶接による一体化と、熱収縮チューブ72による被覆とを、全体の組み立てに先立って行なえばよい。
外部導体62の先端部には、外部導体62の先端からさらに先端側に延びる接地導線76が接続されている。接地導線76は、外部導体62から連続して形成された撚り線で構成されている。接地導線76の先端部は、押さえねじ32の後端部に溶接されている。これにより、外部導体62は、接地導線76、押さえねじ32、第2金具80、第3金具35、および内燃機関のシリンダヘッドを通じて接地される。
圧力センサ10を製造する際には、第3金具35の先端側から軸孔39内に、ロッド44が挿入される。ダイアフラム42と第3金具35とが溶接(例えば、レーザ溶接)されて、接合部45が形成される。接合部45は、ダイアフラム42と第3金具35とが溶接時に溶融した部分である(以下、接合部45を「溶接部45」または「溶接痕45」とも呼ぶ)。このような接合部45は、ダイアフラム42と第3金具35とが一体化した部分である。また、接合部45は、ダイアフラム42の成分と第3金具35の成分とを含んでいる。また、接合部45は、ダイアフラム42と第3金具35とを接合している。また、第2金具80の後端側から軸孔81内に、押さえねじ32がねじ込まれる。この段階では、押さえねじ32は、第2金具80に、仮に固定される。その後、第2金具80の先端側から軸孔81内に、素子部50が挿入される。素子部50のリード部53の端子部56は、予め、細径導線74及び熱収縮チューブ72と一体化されている。そして、押さえねじ32の軸孔36の先端側から細径導線74が挿入され、軸孔36の後端側から細径導線74が引き出される。絶縁板55の後端側の面は、押さえねじ32の先端側の面に支持される。これらの後に、第3金具35が、第2金具80の先端側に配置される。これにより、素子部50は、押さえねじ32とロッド44とに挟まれる。そして、第3金具35と第2金具80とが溶接されて、接合部89が形成される。その後、第2金具80に対して押さえねじ32を回転させることによって、素子部50に予荷重を印加する。押さえねじ32の回転数を調整することによって、予荷重を調整できる。
そして、押さえねじ32(具体的には、軸孔36)の後端側から引き出された細径導線74の後端、および、内部導体65の先端を、平板導線75と溶接する。また、接地導線76の先端部と押さえねじ32の後端部とを溶接する。さらに、ケーブル60を第1金具20の軸孔21内に通して、第1金具20の先端と第2金具80とを溶接し、接合部26を形成する。その後、第1金具20の軸孔21内に溶融ゴムを注入して軸孔21内をゴム層で満たし(図示せず)、圧力センサ10を完成する。ゴム層を形成することにより、圧力センサ10内の防水性を向上させ、かつ、防振性も高めている。なお、溶融ゴムに代えて溶融樹脂を軸孔21内に注入してもよい。
なお、第2金具80と第3金具35と素子部50と押さえねじ32との組み立ての順番としては、上記の順番に代えて、他の種々の順番を採用可能である。例えば、第3金具35にダイアフラム42を溶接し、第3金具35に第2金具80を溶接し、第2金具80の後端側から軸孔81内に素子部50を挿入し、第2金具80の後端側から軸孔81内に押さえねじ32をねじ込む、という順番を採用してもよい。
A−2.圧力センサ10の動作
図4は、圧力センサ10の動作の説明図である。図中には、圧力センサ10の先端側の一部分の軸線CLを含む平断面が示されている。ダイアフラム42の受圧面42fは、ダイアフラム42と受熱部90との間の隙間95を通じて、燃焼室内の圧力Pcを受け得る。また、ダイアフラム42は、受熱部90を通じて、圧力Pcに応じた荷重を受け得る。ダイアフラム42は、燃焼室内の圧力Pcに応じて撓む(変形する)。図4の実施形態では、ダイアフラム42は、軸線方向に撓む。ロッド44は、ダイアフラム42の撓み(変形)に応じて、軸線CLにおおよそ平行に変位する。これにより、ロッド44は、圧力Pcに応じた荷重を、素子部50に伝達する。
図4は、圧力センサ10の動作の説明図である。図中には、圧力センサ10の先端側の一部分の軸線CLを含む平断面が示されている。ダイアフラム42の受圧面42fは、ダイアフラム42と受熱部90との間の隙間95を通じて、燃焼室内の圧力Pcを受け得る。また、ダイアフラム42は、受熱部90を通じて、圧力Pcに応じた荷重を受け得る。ダイアフラム42は、燃焼室内の圧力Pcに応じて撓む(変形する)。図4の実施形態では、ダイアフラム42は、軸線方向に撓む。ロッド44は、ダイアフラム42の撓み(変形)に応じて、軸線CLにおおよそ平行に変位する。これにより、ロッド44は、圧力Pcに応じた荷重を、素子部50に伝達する。
また、受熱部90は、ダイアフラム42よりも先端側、すなわち、燃焼室側に、配置されている。受熱部90は、ダイアフラム42の代わりに、燃焼室からの熱を受けることができる。例えば、燃料の燃焼で生じた熱が、燃焼室内のガスを通じて、受熱部90の先端側の面に伝導し得る。また、高温の燃焼ガスが、受熱部90の先端側の面に接触し得る。このように、受熱部90(特に、先端側の面)の温度が、高くなり得る。ダイアフラム42は、受熱部90の後端側に配置されているので、受熱部90と比べて、燃焼室からの熱を受け難い。従って、ダイアフラム42の熱膨張が抑制される。
図5は、参考例の圧力センサ10xの動作の説明図である。図中には、圧力センサ10xの先端側の一部分の軸線CLを含む平断面が示されている。図4の実施形態の圧力センサ10との差異は、受熱部90が省略されている点だけである。圧力センサ10xの他の部分の構成は、実施形態の圧力センサ10の対応する部分の構成と、同じである。
ダイアフラム42の受圧面42fは、図4の実施形態の受圧面42fと同様に、燃焼室内の圧力Pcを受ける。また、図5の参考例では、図4の実施形態とは異なり、受熱部90が省略されているので、ダイアフラム42の先端方向Df側の部分(例えば、受圧面42f)は、燃焼室からの熱を受ける。これにより、ダイアフラム42のうち、先端方向Df側の部分が、局所的に、熱膨張し得る。参考例では、ダイアフラム42の外周側の縁42oは、第3金具35に接合されている。従って、ダイアフラム42は、熱膨張によって、内周側(軸線CL側)に向かって伸びようとする。この場合、ダイアフラム42の熱膨張は、ロッド44に、軸線CLに平行な力を印加し得る。例えば、図5の参考例では、ダイアフラム42の受圧面42fの熱膨張は、ロッド44に、先端方向Dfの力Fを印加している。これにより、素子部50に印加される荷重が小さくなる。このように、参考例の圧力センサ10xでは、素子部50に印加される荷重が、燃焼ガスの温度に依存して大きく変動し得るので、素子部50からの信号の誤差が大きくなる。
図4に示す実施形態では、受熱部90によって、ダイアフラム42の熱膨張が抑制されている。従って、図5の参考例と比べて、第1実施形態では、素子部50からの信号の誤差を小さくできる。
A−3.受熱部90、ダイアフラム42近傍の構成の詳細
ここで、図2に示すように、板状部材である受熱部90の厚さ(板厚)をtとする。受熱部90の厚さtが大きい場合には、厚さtが小さい場合に比べて、受熱部90の体積が大きくなるために、受熱部90が吸収できる熱の量(熱容量)が大きくなる。この結果、受熱部90の厚さが厚いほど、燃焼室からの熱が、ダイアフラム42まで伝達し難くなるために、ダイアフラム42の熱膨張をより抑制することができ、ひいては、素子部50からの信号の誤差を小さくできる。
ここで、図2に示すように、板状部材である受熱部90の厚さ(板厚)をtとする。受熱部90の厚さtが大きい場合には、厚さtが小さい場合に比べて、受熱部90の体積が大きくなるために、受熱部90が吸収できる熱の量(熱容量)が大きくなる。この結果、受熱部90の厚さが厚いほど、燃焼室からの熱が、ダイアフラム42まで伝達し難くなるために、ダイアフラム42の熱膨張をより抑制することができ、ひいては、素子部50からの信号の誤差を小さくできる。
図2に示すように、受熱部90とダイアフラム42との間の軸線方向の最小距離をdとする。図2の実施形態では、ダイアフラム42の受圧面42fと、受熱部90の後端側の面とが直接的に接合されている。従って、最小距離dは、ゼロである。最小距離dが小さい場合には、最小距離dが大きい場合と比べて、高温の燃焼ガスが隙間95、95aに流入し難い。従って、最小距離dが小さいほど、ダイアフラム42、42aの熱膨張をより抑制することができ、ひいては、素子部50からの信号の誤差を小さくできる。例えば、最小距離dは、0.5mm以下であることが好ましく、0.3mm以下であることが特に好ましい。
さらに、図2に示すように、軸線CLを含む断面において、受熱部90の後端側の面90f(すなわち、ダイアフラム42の受圧面42fと対向する面)と、軸線と垂直な方向と、がなす角度をθとする。図2の例では、受熱部90の後端側の面90fは、僅かに湾曲している。このために、角度θは、軸線CLと交差する位置では、0度であり、軸線CLから径方向外側に向かうほど大きくなる。角度θが小さい場合には、角度θが大きい場合と比べて、高温の燃焼ガスが隙間95に流入し難い。このために、角度θの絶対値は、20度以内であることが好ましい。角度θの絶対値が、20度以内である場合には、高温の燃焼ガスが隙間95に流入することを抑制して、ダイアフラムに伝達される熱量をより低減できる。この結果、ダイアフラム42の熱膨張をより抑制することができ、ひいては、素子部50からの信号の誤差を小さくできる。
次に、第1実施形態のダイアフラム42の有効面積Sdと、接続面積Snと、受熱部90の受熱面積Sn2と、について説明する。
図6は、第1実施形態の圧力センサ10のパラメータSn2、Sn、Sdの説明図である。図6(A)、図6(C)、図6(E)は、圧力センサ10の先端部の斜視図を示し、図6(B)、図6(D)は、受熱部90を軸線CLに垂直な投影面上に投影して得られる投影図を示し、図6(F)は、ダイアフラム42を軸線CLに垂直な投影面上に投影して得られる投影図を示している。図6(C)、図6(E)は、受熱部90が受圧部40から取り外された状態を示している。
図6(A)、図6(B)は、受熱面積Sn2を示している。図中では、受熱面積Sn2に対応する領域に、ハッチングが付されている。受熱面積Sn2は、図6(B)の投影図における受熱部90の全体の面積である。第1実施形態では、受熱部90の先端方向Df側の面の面積が、受熱面積Sn2に対応している。受熱面積Sn2は、燃焼室からの熱をダイアフラム42の代わりに受けることが可能な領域の面積を示している。受熱面積Sn2が大きい場合には、受熱面積Sn2が小さい場合と比べて、燃焼室からの熱がダイアフラム42に伝わり難い。従って、受熱面積Sn2が大きいほど、ダイアフラム42の熱膨張が抑制される、すなわち、素子部50からの信号の誤差が小さくなる。
図6(C)、図6(D)は、接続面積Snを示している。図中では、接続面積Snに対応する領域に、ハッチングが付されている。接続面積Snは、軸線CLに垂直な断面上で、受熱部90からダイアフラム42までの部分(以下、対象部分とも呼ぶ)の断面を包含し、かつ、輪郭の全長が最小となる仮想的な領域である最小包含領域の面積の最小値である。換言すれば、接続面積Snは、特定の軸線方向の位置における最小包含領域の面積である。特定の軸線方向の位置は、受熱部90からダイアフラム42までの範囲の軸線方向の位置のうち、軸線CLと垂直な断面における最小包含領域が最小となる位置である。そして、特定の断面における最小包含領域は、その特定の断面上で、上記対象部分を包含する輪郭の全長が最小となる仮想的な領域である。最小包含領域は、凸包とも呼ばれる。最小包含領域は、1つの連続な領域である。このような最小包含領域の面積は、断面の軸線方向の位置に応じて、変化し得る。接続面積Snは、このように断面の位置に応じて変化し得る最小包含領域の面積の最小値である。本実施形態では、受熱部90からダイアフラム42までの部分は、受熱部90と、ダイアフラム42と、受熱部90とダイアフラム42とを接続する部分と、を含んでいる。
第1実施形態では、受熱部90は、接合部99によって直接的にダイアフラム42に接続されているので、受熱部90とダイアフラム42とを接続する部分は、接合部99のうちの受熱部90の後端側の面とダイアフラム42の先端側の面との間の部分である。接続面積Sn、すなわち、最小包含領域の最小面積は、第1実施形態では、受熱部90からダイアフラム42までの部分における断面のうち、受熱部90とダイアフラム42との接続面(すなわち、受熱部90の後端側の面とダイアフラム42の先端側の面)を含む断面上において、接合部99の断面を含む最小包含領域の面積である。図6(D)の投影図には、受熱部90の後端側の表面におけるダイアフラム42に接合された接続部分93が示されている。この接続部分93は、受熱部90とダイアフラム42とを接合する接合部99(図2)の断面に対応している。この接続部分93を含む最小包含領域94の面積が、接続面積Snである。第1実施形態では、接続部分93の形状が略円形状であるので、最小包含領域94の形状は、接続部分93の形状とおおよそ同じであり、接続面積Snは、接続部分93の面積(すなわち、接合部99の断面積)と、おおよそ同じである。図6(C)の接続部分43は、ダイアフラム42のうちの接続部分93に対応する部分である。
受熱部90は、燃焼室からの熱を受けて、熱膨張し得る(すなわち、変形し得る)。受熱部90のうちダイアフラム42との接続部分93が大きい場合、すなわち、接続面積Snが大きい場合には、受熱部90の変形が、ダイアフラム42に伝わりやすい。受熱部90の変形に起因してダイアフラム42が変形する場合、ダイアフラム42の変形に起因して素子部50に意図しない荷重が印加され得る。従って、接続面積Snが小さいほど、素子部50からの信号の誤差が小さくなる。
図6(E)、図6(F)は、ダイアフラム有効面積Sd(以下、単に「有効面積Sd」とも呼ぶ)を示している。図中では、有効面積Sdに対応する領域に、ハッチングが付されている。有効面積Sdは、図6(F)の投影図において、接合部45に囲まれた領域46の面積である。ここで、接合部45の内周側の輪郭45i(すなわち、領域46の輪郭45i)としては、ダイアフラム42の表面のうち第3金具35に接続された表面上における接合部45の内周側の輪郭が、採用される。例えば、図2、図6(F)の実施形態では、ダイアフラム42の後端側の面における接合部45の内周側の輪郭が、領域46の輪郭45iに対応する。
第1実施形態では、ダイアフラム42と第3金具35とを接合する接合部45は、図6(F)の投影図において、環状である。従って、ダイアフラム42のうち接合部45に囲まれた領域46内の部分が、燃焼室内の圧力に応じて、変形できる。
なお、ダイアフラム42の有効面積Sdに対する受熱部90の受熱面積Sn2の比率(Sn2/Sd)が大きい場合には、ダイアフラム42のうち受熱部90の後端側に隠れている部分の割合が大きくなるので、燃焼室からの熱がダイアフラム42に伝わり難い。従って、比率(Sn2/Sd)が大きいほど、ダイアフラム42の熱膨張が抑制され、ひいては、圧力誤差Epを小さくできる。このために、比率(Sn2/Sd)は、圧力誤差Epを小さくする観点では、例えば、0.8以上であることが好ましく、0.9以上がさらに好ましく、1以上であることが特に好ましい。ただし、比率Sn2/Sdが大きい場合には、受熱部90が、内燃機関のシリンダヘッドの圧力センサ10の取り付け孔に接触しやすい。従って、比率Sn2/Sdの上限は、受熱部90がシリンダヘッドの取り付け孔に接触しないように、決定されていることが好ましく、例えば、比率Sn2/Sdが1.2以下であることが好ましい。
A−4.評価試験
第1実施形態の圧力センサ10について、受熱部90の厚さtと、上述した有効面積Sdに対する接続面積Snの比率(Sn/Sd)と、が互いに異なる12種類のサンプルを作成して、評価試験を行った。具体的には、表1に示すように、受熱部90の厚さtが0.1mm、0.2mm、0.21mm、0.3mmのいずれかであり、比率(Sn/Sd)が、0.24mm、0.25mm、0.26mmのいずれかである、全ての組み合わせ((4×3)個の組み合わせ)について、計12種類のサンプルが作成された。
第1実施形態の圧力センサ10について、受熱部90の厚さtと、上述した有効面積Sdに対する接続面積Snの比率(Sn/Sd)と、が互いに異なる12種類のサンプルを作成して、評価試験を行った。具体的には、表1に示すように、受熱部90の厚さtが0.1mm、0.2mm、0.21mm、0.3mmのいずれかであり、比率(Sn/Sd)が、0.24mm、0.25mm、0.26mmのいずれかである、全ての組み合わせ((4×3)個の組み合わせ)について、計12種類のサンプルが作成された。
なお、有効面積Sdを16mm2に固定し、接合部99の寸法を変更することによって接続面積Snを変更することによって、比率(Sn/Sd)が異なるサンプルが作成された。なお、各サンプルには、受熱面積Sn2が16mm2である受熱部90が用いられた。したがって、各サンプルにおいて、有効面積Sdに対する受熱面積Sn2の比率(Sn2/Sd)は、1である。また、各サンプルにおいて、最小距離dは、図2に示すように0とされた。
評価試験では、内燃機関の同じシリンダ(すなわち、燃焼室)にサンプルのセンサと、目標となる圧力センサ(「目標センサ」とも呼ぶ)と、を取り付けた。そして、内燃機関を運転させることによって、サンプルのセンサと目標センサとのそれぞれから圧力の波形を取得した。内燃機関としては、直列4気筒、排気量1.3L、自然吸気の内燃機関が用いられた。内燃機関は、燃焼室内の最大圧力が、20MPaとなる条件で運転された。
図7は、圧力センサによって測定される圧力の波形の例を示すグラフである。横軸は、クランク角度CAを示し、縦軸は、圧力(単位は、kPa)を示している。ゼロ度のクランク角度CAは、上死点を示している。グラフ中には、基準グラフG1と、サンプルグラフG2と、が示されている。基準グラフG1は、目標センサによって測定された圧力を示している。サンプルグラフG2は、圧力センサのサンプルによって測定された圧力を示している。
図示するように、圧力センサのサンプルによって測定された圧力G2が、目標の圧力センサによって測定された圧力G1と異なる場合があった(図7の例では、クランク角度CAが、ゼロ度から180度の範囲内)。目標となる圧力センサは、十分に良好な精度で圧力を測定できるように、予め調整されている。本評価試験では、サンプルの圧力G2と目標の圧力G1とを、5サイクルに亘って測定した。同じタイミングでの2つの圧力G1、G2の差分を算出した。差分の最大値Em(図7)を、各サイクル毎に特定した。そして、5個の最大差分Emの平均値を、サンプルの圧力センサの圧力誤差Epとして算出した。
そして、圧力誤差Epの絶対値が、20MPaの2%、すなわち、400kPa以下であるサンプルの評価を「A」とし、400kPaを超えるサンプルの評価を「B」とした。
評価結果は、表1に示す通りである。比率(Sn/Sd)が0.24である4種類のサンプルでは、受熱部90の厚さtが0.1mmであるサンプルの評価は、「B」であり、受熱部90の厚さtが0.2mm以上、すなわち、0.2mm、0.21mm、0.3mmのサンプルの評価は、「A」であった。
比率(Sn/Sd)が0.25である4種類のサンプルでは、受熱部90の厚さtが0.2mm以下、すなわち、0.1mm、0.2mmであるサンプルの評価は、「B」であり、受熱部90の厚さtが0.21mm以上、すなわち、0.21mm、0.3mmのサンプルの評価は、「A」であった。
比率(Sn/Sd)が0.26である4種類のサンプルでは、受熱部90の厚さtが0.21mm以下、すなわち、0.1mm、0.2mm、0.21mmであるサンプルの評価は、「B」であり、受熱部90の厚さtが0.3mmのサンプルの評価は、「A」であった。
以上の結果から、受熱部90の厚さtが、0.21mm以上であり(t≧0.21mm)、かつ、比率(Sn/Sd)が、0.25以下である((Sn/Sd)≦0.25)場合に、すなわち、表1の点線で囲んだ範囲にて、圧力誤差Epを十分に小さくできることが解った。
この理由は、以下の通りである。上述したように、受熱部90の厚さtが大きいほど、ダイアフラム42の熱膨張が抑制されるので、圧力誤差Epが小さくなる。そして、ダイアフラム42aの有効面積Sdに対する接続面積Snの割合が小さいほど、すなわち、比率(Sn/Sd)が小さいほど、ダイアフラム42の変形に対する受熱部90の変形の影響が小さくなるために、圧力誤差Epが小さくなる。このために、受熱部90の厚さtが比較的大きい、かつ、比率(Sn/Sd)が比較的小さい範囲、具体的には、t≧0.21mm、かつ、(Sn/Sd)≦0.25、を満たす範囲で、圧力誤差Epを十分に小さくできると考えられる。なお、厚さtは、より大きい範囲、例えば、t≧0.3mmであることがより好ましいと考えられる。また、比率(Sn/Sd)は、より小さい範囲、例えば、(Sn/Sd)≦0.24であることがより好ましいと考えられる。
B.第2実施形態:
図8は、第2実施形態の圧力センサ10aの説明図である。図中には、図4と同様に、圧力センサ10aの先端側の部分の軸線CLを含む平断面が示されている。図4の第1実施形態との差異は、ロッド44aが、ダイアフラム42aよりも先端方向Df側まで延びている点と、このロッド44aの先端部に受熱部90が接合されている点と、だけである。圧力センサ10aの他の部分の構成は、第1実施形態の圧力センサ10の対応する部分の構成と、同じである。
図8は、第2実施形態の圧力センサ10aの説明図である。図中には、図4と同様に、圧力センサ10aの先端側の部分の軸線CLを含む平断面が示されている。図4の第1実施形態との差異は、ロッド44aが、ダイアフラム42aよりも先端方向Df側まで延びている点と、このロッド44aの先端部に受熱部90が接合されている点と、だけである。圧力センサ10aの他の部分の構成は、第1実施形態の圧力センサ10の対応する部分の構成と、同じである。
第2実施形態では、受圧部40aは、ロッド44aと、ダイアフラム42aと、固定部41aとを、備えている。ダイアフラム42aは、軸線CLを中心とする円環形状の膜である。ダイアフラム42aの外周側の縁42aoは、全周に亘って、第3金具35の先端部に溶接されている(例えば、レーザ溶接)。ダイアフラム42aと第3金具35とを接合する接合部45は、溶接時に溶融した部分である。ダイアフラム42aの内周側の縁42aiには、固定部41aが接続されている。固定部41aは、軸線CLを中心とする円筒状の部分であり、ダイアフラム42aの縁42aiから先端方向Df側に向かって延びている。固定部41aとダイアフラム42aとは、ステンレス鋼を用いて、一体的に形成されている(例えば、鍛造や削り出し)。ただし、固定部41aとダイアフラム42aとを別々に形成した後に、溶接などにより固定部41aとダイアフラム42aとを一体化してもよい。また、他の材料(例えば、低炭素鋼などの鋼、種々の金属材料)を採用してもよい。
固定部41aとダイアフラム42aとの内周側の貫通孔には、ロッド44aが挿入されている。ロッド44aは、軸線CLを中心とする円柱状の部材である。ロッド44aの後端面は、素子部50の先端側の押さえ板54の先端側の面に接触している。ロッド44aの先端部は、固定部41aから先端側へ突出している。ロッド44aは、本実施形態ではステンレス鋼を用いて形成されているが、他の金属を用いて形成されてもよい。
固定部41aとロッド44aとは、全周に亘って、溶接されている(例えば、レーザ溶接)。このように、ダイアフラム42aは、固定部41aを介して、ロッド44aに接続されている。圧電素子51は、先端側の電極52と押さえ板54とを介して、ロッド44aに接続されている。固定部41aと、ロッド44aと、先端側の押さえ板54と電極52との全体は、ダイアフラム42aと圧電素子51とを接続する接続部100aを形成している。
受熱部90は、ロッド44aの先端面に接合されている(例えば、レーザ溶接)。受熱部90は、接合部99aを介して、ロッド44aに、接合されている。接合部99aは、受熱部90とロッド44aとが溶接時に溶融した部分である(以下、接合部99aを「溶接部99a」または「溶接痕99a」とも呼ぶ)。このような接合部99aは、受熱部90とロッド44aとが一体化した部分である。また、接合部99aは、受熱部90の成分とロッド44aの成分とを含んでいる。このように、第2実施形態では、受熱部90は、ロッド44aと固定部41aと介して、ダイアフラム42aに接続されている。接合部99aは、受熱部90の中央部に形成されている。第2実施形態では、接合部99aは、ロッド44aの先端側の端面の全体に亘って、形成されている。受熱部90は、本実施形態ではステンレス鋼を用いて形成されているが、他の金属を用いて形成されてもよい。
後端方向Drを向いて圧力センサ10aを見る場合、ダイアフラム42aのおおよそ全体が、受熱部90によって隠されている。第1実施形態と同様に、受熱部90は、ダイアフラム42aの代わりに、燃焼室からの熱を受けることができる。ダイアフラム42aは、受熱部90の後端側に配置されているので、受熱部90と比べて、燃焼室からの熱を受け難い。従って、ダイアフラム42aの熱膨張が抑制される。図5の参考例と比べて、第2実施形態では、素子部50からの信号の誤差を小さくできる。
B−2.受熱部90、ダイアフラム42a近傍の構成の詳細
第2実施形態においても、図8に示すように、板状部材である受熱部90の厚さ(板厚)をtとする。また、図8に示すように、受熱部90とダイアフラム42aとの間の軸線方向の最小距離をdとする。図8の第2実施形態では、図2の第1実施形態とは異なり、受熱部90は、ダイアフラム42aの先端方向Df側の面である受圧面42afから先端方向Dfへ離れた位置に配置されている。第2実施形態では、最小距離dは、受熱部90の後端方向Dr側の面と、ダイアフラム42aの受圧面42afとの間の距離である。第1実施形態と同様に、例えば、最小距離dは、0.5mm以下であることが好ましく、0.3mm以下であることが特に好ましい。
第2実施形態においても、図8に示すように、板状部材である受熱部90の厚さ(板厚)をtとする。また、図8に示すように、受熱部90とダイアフラム42aとの間の軸線方向の最小距離をdとする。図8の第2実施形態では、図2の第1実施形態とは異なり、受熱部90は、ダイアフラム42aの先端方向Df側の面である受圧面42afから先端方向Dfへ離れた位置に配置されている。第2実施形態では、最小距離dは、受熱部90の後端方向Dr側の面と、ダイアフラム42aの受圧面42afとの間の距離である。第1実施形態と同様に、例えば、最小距離dは、0.5mm以下であることが好ましく、0.3mm以下であることが特に好ましい。
さらに、図8に示すように、軸線CLを含む断面において、受熱部90の後端側の面90f(すなわち、ダイアフラム42aの受圧面42afと対向する面)と、軸線と垂直な方向と、がなす角度をθとする。図8の例では、受熱部90の後端側の面90fは、軸線CLと垂直な面であるので、角度θは、0である。第1実施形態と同様に、角度θの絶対値は、20度以内であることが好ましい。こうすれば、高温の燃焼ガスが隙間95aに流入することを抑制して、ダイアフラム42aの熱膨張をより抑制することができ、ひいては、素子部50からの信号の誤差を小さくできる。
次に、第2実施形態のダイアフラム42aの有効面積Sdと、接続面積Snと、受熱部90の受熱面積Sn2と、について説明する。
図9は、第2実施形態の圧力センサ10a(図6)のパラメータSn2、Sn、Sdの説明図である。図9(A)、図9(C)、図9(E)は、圧力センサ10aの先端部の斜視図を示し、図9(B)、図9(D)は、受熱部90を軸線CLに垂直な投影面上に投影して得られる投影図を示し、図9(F)は、ダイアフラム42aを軸線CLに垂直な投影面上に投影して得られる投影図を示している。図9(C)、図9(E)は、受熱部90がロッド44aから取り外された状態を示している。
図9(A)、図9(B)は、受熱面積Sn2を示している。図中では、受熱面積Sn2に対応する領域に、ハッチングが付されている。受熱面積Sn2は、図9(B)の投影図における受熱部90の全体の面積である。第2実施形態では、受熱部90の先端方向Df側の面の面積が、受熱面積Sn2に対応している。第1実施形態と同様に、第2実施形態においても、受熱面積Sn2が大きいほど、ダイアフラム42aの熱膨張が抑制される、すなわち、素子部50からの信号の誤差が小さくなる。
図9(C)、図9(D)は、接続面積Snを示している。図中では、接続面積Snに対応する領域に、ハッチングが付されている。第2実施形態では、受熱部90(図8)は、ロッド44aと固定部41aとを介して、間接的にダイアフラム42aに接続されている(受熱部90とロッド44aとは接合部99aによって直接的に接続されている)。受熱部90からダイアフラム42aまでの部分は、受熱部90と、ダイアフラム42aと、受熱部90とダイアフラム42aとを接続する部分とを含んでいる。受熱部90とダイアフラム42aとを接続する部分は、接合部99aのうちの受熱部90の後端側の面とロッド44aの先端側の面との間の部分と、ロッド44aのうち固定部41aに接続された部分から受熱部90に接続された部分までの部分と、固定部41aと、を含んでいる。接続面積Sn、すなわち、最小包含領域の最小面積は、第2実施形態では、受熱部90からダイアフラム42aまでの軸線方向の範囲における軸線CLに垂直な断面のうち、最小包含領域の面積が最も小さい特定の断面における最小包含領域の面積である。具体的には、受熱部90の後端側の面と固定部41aの先端側の端との間の断面における最小包含領域の面積である。図9(D)の投影図には、受熱部90の後端側の表面におけるロッド44aに接続された接続部分93aが示されている。この接続部分93aは、受熱部90とロッド44aとを接合する接合部99a(図6)の断面に対応している。第2実施形態では、接続部分93aの形状は、ロッド44aの断面形状と同じであるので、この接続部分93aを含む最小包含領域94aの面積が、接続面積Snである。第2実施形態では、接続部分93aの形状(すなわち、ロッド44aの断面形状)が略円形状であるので、最小包含領域94aの形状は、接続部分93aの形状とおおよそ同じであり、接続面積Snは、接続部分93aの面積(すなわち、接合部99aの断面積、ひいては、ロッド44aの断面積)と、おおよそ同じである。図9(C)の接続部分43aは、ロッド44aのうちの接続部分93aに対応する部分である。
第1実施形態と同様に、第2実施形態においても、受熱部90は、燃焼室からの熱を受けて、熱膨張し得る(すなわち、変形し得る)。受熱部90の接続部分93aが大きい場合、すなわち、接続面積Snが大きい場合には、受熱部90の変形が、ダイアフラム42aに伝わりやすい。従って、接続面積Snが小さいほど、素子部50からの信号の誤差が小さくなる。
図9(E)、図9(F)は、ダイアフラム有効面積Sd(有効面積Sd)を示している。図中では、有効面積Sdに対応する領域に、ハッチングが付されている。有効面積Sdは、図9(F)の投影図において、接合部45に囲まれた領域46aの面積である。ここで、接合部45の内周側の輪郭45i(すなわち、領域46aの輪郭45i)としては、ダイアフラム42aの表面のうち第3金具35に接続された表面における接合部45の内周側の輪郭が、採用される。例えば、図8、図9(F)の第2実施形態では、ダイアフラム42aの後端側の面における接合部45の内周側の輪郭が、領域46aの輪郭45iに対応する。
第2実施形態では、ダイアフラム42aと第3金具35とを接合する接合部45は、図9(F)の投影図において、環状である。従って、受圧部40a(すなわち、ダイアフラム42aと固定部41aとロッド44a)のうち、接合部45に囲まれた領域46内の部分が、燃焼室内の圧力に応じて、変形できる。有効面積Sdは、接合部45に囲まれた領域46aの全体の面積である。
第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、受熱部90の厚さtが、0.21mm以上であり(t≧0.21mm)、かつ、比率(Sn/Sd)が、0.25以下である((Sn/Sd)≦0.25)ことが好ましい。こうすれば、圧力誤差Epを十分に小さくできる。
C.第3実施形態:
図10は、第3実施形態の圧力センサ10bの説明図である。図10(A)は、圧力センサ10bの先端側の一部分の軸線CLを含む平断面を示し、図10(B)、図10(C)は、受熱部90を軸線CLに垂直な投影面上に投影して得られる投影図を示している。図4に示す第1実施形態との差異は、軸線方向を向いて見る場合に、受熱部90とダイアフラム42とを接合する接合部99bが、環状である点だけである。接合部99bは、受熱部90とダイアフラム42(ひいては、受圧部40)とが溶接時に溶融した部分である(以下、接合部99bを「溶接部99b」または「溶接痕99b」とも呼ぶ)。このような接合部99bは、受熱部90とダイアフラム42とが一体化した部分である。また、接合部99bは、受熱部90の成分とダイアフラム42の成分とを含んでいる。圧力センサ10bの他の部分の構成は、第1実施形態の圧力センサ10の対応する部分の構成と、同じである。
図10は、第3実施形態の圧力センサ10bの説明図である。図10(A)は、圧力センサ10bの先端側の一部分の軸線CLを含む平断面を示し、図10(B)、図10(C)は、受熱部90を軸線CLに垂直な投影面上に投影して得られる投影図を示している。図4に示す第1実施形態との差異は、軸線方向を向いて見る場合に、受熱部90とダイアフラム42とを接合する接合部99bが、環状である点だけである。接合部99bは、受熱部90とダイアフラム42(ひいては、受圧部40)とが溶接時に溶融した部分である(以下、接合部99bを「溶接部99b」または「溶接痕99b」とも呼ぶ)。このような接合部99bは、受熱部90とダイアフラム42とが一体化した部分である。また、接合部99bは、受熱部90の成分とダイアフラム42の成分とを含んでいる。圧力センサ10bの他の部分の構成は、第1実施形態の圧力センサ10の対応する部分の構成と、同じである。
図10(B)には、接続部分93bと、接続部分93bを含む最小包含領域94bの輪郭とが示されている。接続部分93bは、受熱部90の後端側の表面のうちダイアフラム42に接合された部分である。図中では接続部分93bにハッチングが付されている。第3実施形態では、接続部分93bは、受熱部90の後端側の表面上における接合部99bの断面に、対応している。このように、受熱部90のうちダイアフラム42に接続された部分(ここでは、接合部99b)が、孔を有する環状の部分であってもよい。
ここで、受熱部90が熱膨張する場合、受熱部90のうちの環状の接合部99bに囲まれた部分の変形は、接合部99bを通じてダイアフラム42に伝わりやすい。接続面積Snは、このように受熱部の変形が伝わりやすい部分の最小面積を示している。第3実施形態では、接続面積Snとしては、接続部分93bを含む最小包含領域94bの面積を採用することが好ましい。第3実施形態では、接続部分93bの外周側の輪郭の形状が略円形状であるので、最小包含領域94bの輪郭の形状は、接続部分93bの外周側の輪郭の形状とおおよそ同じである。本実施形態のように、受熱部からダイアフラムまでの範囲の軸線方向の位置のうち、特定の位置での断面が、例えば、接合部99bの断面のように、環状である場合には、当該特定の位置での断面における最小包含領域は、当該環状の断面の外側の輪郭(外縁)に囲まれた領域である。図10(C)では、接続面積Snに対応する領域に、ハッチングが付されている。そして、このような接続面積Snを用いて算出される比率Sn/Sdが、上記の好ましい範囲内にあることが好ましい。これにより、良好な圧力誤差Epを実現できると、推定される。
なお、第3実施形態においても、受熱部90の厚さt、受熱部90の角度θ、比率Sn2/Sdと、比率Sn/Sdと、最小距離dから任意に選択された1種類以上のパラメータが、各パラメータの上記の好ましい範囲内であるような構成を採用することによって、良好な圧力誤差Epを実現できると推定される。
例えば、第3実施形態においても、第1、第2実施形態と同様に、受熱部90の厚さtが、0.21mm以上であり(t≧0.21mm)、かつ、比率(Sn/Sd)が、0.25以下である((Sn/Sd)≦0.25)ことが好ましい。こうすれば、圧力誤差Epを十分に小さくできる。
なお、図10の実施形態では、受熱部90は、接合部99bによって直接的にダイアフラム42に接続されている。従って、最小距離dは、ゼロである。また、受熱部90の後端側の面90fは、軸線CLと垂直である。したがって、受熱部90の後端側の面90fと、軸線CLと垂直な方向と、がなす角度θは、0である。
D.第4実施形態:
図11は、第4実施形態の圧力センサ10cの説明図である。図中には、圧力センサ10cの先端側の一部分の軸線CLを含む平断面が、示されている。図8に示す第2実施形態との差異は、受熱部90とロッド44cとが1つの部材120によって形成されている点である(「受熱ロッド120」と呼ぶ)。圧力センサ10cの他の部分の構成は、第2実施形態の圧力センサ10aの対応する部分の構成と、同じである。
図11は、第4実施形態の圧力センサ10cの説明図である。図中には、圧力センサ10cの先端側の一部分の軸線CLを含む平断面が、示されている。図8に示す第2実施形態との差異は、受熱部90とロッド44cとが1つの部材120によって形成されている点である(「受熱ロッド120」と呼ぶ)。圧力センサ10cの他の部分の構成は、第2実施形態の圧力センサ10aの対応する部分の構成と、同じである。
受熱ロッド120は、受熱部90と、受熱部90の後端側に接続されたロッド44cと、を備えている。受熱部90の形状は、図8の受熱部90の形状と同じである。ロッド44cの形状は、軸線CLを中心とする円柱に局所的に外径が小さい小径部48を形成した形状である。ロッド44cは、図8のロッド44aと同様に、固定部41aとダイアフラム42aとの内周側の貫通孔に挿入され、そして、固定部41aに溶接されている。小径部48は、受熱部90と固定部41aとの間に位置している。受熱ロッド120は、1つの部材として一体的に形成されている(例えば、鍛造や削り出し)。また、受熱ロッド120は、本実施形態ではステンレス鋼を用いて形成されているが、他の金属を用いて形成されてもよい。
圧電素子51は、先端側の電極52と押さえ板54とを介して、ロッド44cに接続されている。固定部41aと、ロッド44cと、先端側の押さえ板54と電極52と、の全体は、ダイアフラム42aと圧電素子51とを接続する接続部100cを形成している。
第4実施形態では、受熱部90は、ロッド44cと固定部41aとを介して、間接的にダイアフラム42aに接続されている。受熱部90からダイアフラム42aまでの部分は、受熱部90と、ダイアフラム42aと、受熱部90とダイアフラム42aとを接続する部分とを含んでいる。受熱部90とダイアフラム42aとを接続する部分は、ロッド44cのうち固定部41aに接続された部分から受熱部90に接続された部分までの部分と、固定部41aと、を含んでいる。第4実施形態では、受熱部90からダイアフラム42aまでの軸線方向の位置における軸線CLに垂直な断面のうちの最小包含領域の面積が最小となる断面は、小径部48の最も外径が小さい部分を通る断面である。接続面積Snは、すなわち、最小包含領域の最小面積は、ロッド44cの小径部48の最小外径部分の断面における最小包含領域の面積である(図示省略)。このように接続面積Snが小さい場合には、受熱部90の変形がダイアフラム42aに伝わりにくいので、素子部50からの信号の誤差が小さくなる。
受熱面積Sn2と有効面積Sdと最小距離dとは、図8の第2実施形態と同様に算出される。そして、第4実施形態においても、受熱部90の厚さt、受熱部90の角度θ、比率Sn2/Sdと、比率Sn/Sdと、最小距離dとの3種類のパラメータから任意に選択された1種類以上のパラメータが、各パラメータの上記の好ましい範囲内であるような構成を採用することによって、良好な圧力誤差Epを実現できると推定される。
例えば、第4実施形態においても、第1〜第3実施形態と同様に、受熱部90の厚さtが、0.21mm以上であり(t≧0.21mm)、かつ、比率(Sn/Sd)が、0.25以下である((Sn/Sd)≦0.25)ことが好ましい。こうすれば、圧力誤差Epを十分に小さくできる。
なお、小径部48が省略されてもよい。この場合、接続面積Snは、ロッド44cのうち受熱部90の後端側の面と固定部41aの先端側の端との間の部分の断面を含む最小包含領域の面積である。
なお、第4実施形態において、受熱部90の後端側の面90fは、軸線CLと垂直である。したがって、受熱部90の後端側の面90fと、軸線CLと垂直な方向と、がなす角度θは、0である。
E.変形例:
(1)上記第2〜第4実施形態では、受熱部90の後端側の面90fと、軸線CLと垂直な方向と、がなす角度θは、0であるが、これに限られない。図12は、第2実施形態の変形例を示す図である。図12(A)に示すように、軸線CLを含む断面において、受熱部90の後端側の面90fは、径方向外側に向かうに連れて、先端側に傾斜していても良い。この場合には、角度θは、20度以内であることが好ましい。こうすれば、隙間95aに高温の燃焼ガスが流入することを抑制して、ダイアフラム42aに伝達される熱量をより低減できる。この結果、ダイアフラム42aの熱膨張をより抑制することができ、ひいては、素子部50からの信号の誤差を小さくできる。
(1)上記第2〜第4実施形態では、受熱部90の後端側の面90fと、軸線CLと垂直な方向と、がなす角度θは、0であるが、これに限られない。図12は、第2実施形態の変形例を示す図である。図12(A)に示すように、軸線CLを含む断面において、受熱部90の後端側の面90fは、径方向外側に向かうに連れて、先端側に傾斜していても良い。この場合には、角度θは、20度以内であることが好ましい。こうすれば、隙間95aに高温の燃焼ガスが流入することを抑制して、ダイアフラム42aに伝達される熱量をより低減できる。この結果、ダイアフラム42aの熱膨張をより抑制することができ、ひいては、素子部50からの信号の誤差を小さくできる。
また、図12(A)に示すように、軸線CLを含む断面において、受熱部90の後端側の面90fは、径方向外側に向かうに連れて、後端側に傾斜していても良い。この場合にも、角度θは、20度以内であることが好ましい。こうすれば、受熱部90が、高温の燃焼ガスに曝されることで変形した場合であっても、受熱部90とダイアフラム42aとが干渉することを抑制することができ、ひいては、素子部50からの信号の誤差を小さくできる。
(2)受熱部とダイアフラムとを接続するための構成としては、種々の構成を採用可能である。例えば、図2や図10の実施形態のように、受熱部90とダイアフラム42とが直接的に接続されていてもよい。また、図8や図11の実施形態のように、受熱部90とダイアフラム42aとは、他の要素(図8、図11の例では、ロッド44a、44cと固定部41a)を介して間接的に接続されていてもよい。
また、図2の実施形態において、受熱部90とダイアフラム42との間に、スペーサが配置されてもよい。スペーサとしては、例えば、軸線CLを中心とする円柱状の部材を採用してもよい。ここで、ダイアフラム42(ひいては、受圧部40)とスペーサとの全体が、1つの部材として一体的に形成されてもよい(例えば、鍛造や削り出し)。代わりに、受熱部90とスペーサとの全体が、1つの部材として一体的に形成されてもよい(例えば、鍛造や削り出し)。このようなスペーサも、ダイアフラム42よりも先端側に配置されダイアフラム42の代わりに熱を受けることができるので、受熱部の一部ということができる。また、受熱部90とダイアフラム42とを接合する接合部(例えば、溶接時に溶融した溶接部(溶接痕))は、受熱部90から、スペーサを通って、ダイアフラム42に至るように、形成されてもよい。このような接合部は、軸線方向を向いて見る場合に、スペーサの全体に亘って形成されてもよく、この代わりに、スペーサの一部分に形成されてもよい。接合部がスペーサの一部分に形成される場合、図2の隙間95のように、接合部によって互いに接続されるスペーサとダイアフラムとの間に小さい隙間が形成され得る。この場合、最小距離dは、ゼロである。
いずれの場合も、受熱部(または、受熱部を備える部材)は、ダイアフラム、または、ダイアフラムに接続された他の要素に、溶接で接続されてよい。溶接の種類としては、レーザ溶接を採用してもよく、これに代えて、他の種類の溶接(例えば、抵抗溶接)を採用してもよい。溶接で接合される場合、受熱部(または、受熱部を備える部材)と、ダイアフラム(または、ダイアフラムに接続された他の要素)と、を接合する接合部は、溶接時に、溶接で接合される2つの部材が溶融した部分である。このような接合部は、溶接で接合される2つの部材が一体化した部分である。また、接合部は、溶接で接合される2つの部材のそれぞれの成分を含んでいる。また、このような接合部の構成としては、図2、図8、図10の接合部99、99a、99bの構成に代えて、他の種々の構成を採用可能である。例えば、軸線方向を向いて見る場合に、互いに離れた複数の接合部が形成されてもよい。例えば、軸線CLを囲むように配置された3個、または、4個の接合部が形成されてもよい。互いに離れた複数の接合部が形成される場合、受熱部のうちの複数の接合部に囲まれる領域内での変形は、複数の接合部に囲まれる領域外での変形と比べて、複数の接合部を介して、ダイアフラムに伝わり易い。従って、接続面積Snとしては、複数の接合部を含む最小包含領域の面積が採用され得る。例えば、3個の接合部が形成される場合、接続面積Snとしては、3個の接合部の3個の断面を含む略三角形状の最小包含領域の面積を採用可能である。4個の接合部が形成される場合、接続面積Snとしては、4個の接合部の4個の断面を含む略四角形状の最小包含領域の面積を採用可能である。
いずれの場合も、受熱部とダイアフラムとの間の隙間の軸線に平行な方向の最小距離dとしては、ダイアフラムの燃焼室側の表面と、受熱部と、の間の距離を採用することが好ましい。
(2)ダイアフラム42、42aと圧電素子51とを接続する接続部の構成としては、図2の接続部100の構成と、図8の接続部100aの構成と、図11の接続部100cの構成とに代えて、他の種々の構成を採用可能である。例えば、先端側の押さえ板54が省略され、ロッド44、44a、44cが、素子部50の要素のうちの先端側の電極52のみに接触していてもよい。また、先端側の押さえ板54と電極52が省略されて、ロッド44、44a、44cに直接的に圧電素子51が接続されてもよい。この場合、ロッド44、44a、44cが、電極として機能する。また、図8、図11の実施形態において、固定部41aが省略されて、ダイアフラム42aが直接的にロッド44a、44cに接合されてもよい。また、図8、図11の実施形態において、ダイアフラム42aとロッド44a、44cとが、1つの部材として一体的に形成されてもよい(例えば、鍛造や削り出し)。この場合も、ロッド44a、44cにダイアフラム42aが接続されている、ということができる。
いずれの場合も、接続部は、ロッドを含み、ロッドのうち第1部分にダイアフラムが直接的または間接的に接続され、ロッドのうち第1部分よりも後端側の第2部分に圧電素子51が直接的または間接的に接続されていることが好ましい。第2部分が第1部分よりも後端側に位置する理由は、一般的に、素子部50は、燃焼室内の圧力を受けるダイアフラムよりも後端側に配置されるからである。ここで、ロッドのうち素子部50(すなわち、圧電素子51)に接続される第2部分としては、ロッドの後端部(例えば、図2の後端部49、図8の後端部49a)に代えて、ロッドの任意の部分を採用可能である。例えば、ロッドの外周面に、素子部50(例えば、電極52)が接続されてもよい。この場合、電極52と圧電素子51とが円環状に形成され、電極52と圧電素子51との貫通孔内にロッドが挿入されてもよい。
(3)素子部50の構成としては、図2、図3の構成に代えて、他の種々の構成を採用可能である。例えば、先端側の押さえ板54と後端側の押さえ板54との少なくとも一方が省略されてもよい。また、端子部56が、電極52に直接的に接続されていてもよい。また、電極52と圧電素子51とは、軸線CL上に配置された円盤状の板状部材ではなく、軸線CLを囲む円環状の板状部材であってもよく、特定の周方向の軸線CLから離れた位置に配置された部材であってもよい。一般的には、素子部50は、圧電素子を含み、圧電素子からの信号を圧力センサの外部に出力できるように構成されていることが好ましい。また、ダイアフラムが受けた圧力によって変化する電気的特性を有する装置としては、圧電素子に代えて、ダイアフラムと接続部とを通じて受ける荷重に応じて変化する電気的特性(例えば、電圧、抵抗値など)を有する種々の装置を採用可能である。例えば、ひずみゲージを採用してもよい。
(4)受熱部の構成としては、図2、図8、図10、図11の受熱部90のような構成に代えて、ダイアフラムの代わりに燃焼室からの熱を受けることが可能な種々の構成を採用可能である。例えば、軸線方向を向いて見た受熱部の形状が、円ではなく矩形であってもよい。一般的には、受熱部は、ダイアフラムの先端側に配置され、ダイアフラムに直接的または間接的に接続されている板状の部材であることが好ましい。なお、受熱部の厚さtは、上記各実施形態では一定であるが、例えば、径方向の位置によって、あるいは、周方向の位置によって、変化していても良い。この場合には、受熱部の厚さtとしては、受熱部のうち、ダイアフラムと接続されている部分を除いた部分の平均の厚さが採用される。そして、当該平均の厚さtが、0.21mm以上であれば良い。
(5)上記の実施形態(例えば、図2、図8)では、第2金具80と第3金具35とで形成される筒状の筐体に、ダイアフラム42、42aが接合され、そして、筐体の中に、素子部50が収容されている。このような筐体の構成としては、第2金具80と第3金具35とを用いる構成に代えて、筒状の種々の構成を採用可能である。例えば、第2金具80と第3金具35との全体が、1つの部材で形成されていてもよい。また、第2金具80と押さえねじ32との全体が、1つの部材で形成されていてもよい。また、第2金具80と第3金具35と押さえねじ32とが、1つの部材で形成されていてもよい。
いずれの場合も、ダイアフラムは、筐体に、溶接で接続されてよい。溶接の種類としては、レーザ溶接を採用してもよく、これに代えて、他の種類の溶接(例えば、抵抗溶接)を採用してもよい。いずれの場合も、溶接時にダイアフラムと筐体とが溶融した部分が、ダイアフラムと筐体とを接合する接合部を形成する。このような接合部は、ダイアフラムと筐体とが一体化した部分である。そして、接合部は、ダイアフラムの成分と筐体の成分とを含んでいる。有効面積Sdに対応する領域の輪郭としては、ダイアフラムの表面のうち、筐体に接続された表面上において、筐体とダイアフラムとを接合する接合部の内周側の輪郭を採用可能である(例えば、図6(F)、図9(F)の接合部45の輪郭45i)。
(6)素子部50からの信号を圧力センサの外部に導くための構成としては、ケーブル60を用いる構成に代えて、他の種々の構成を採用可能である。例えば、圧力センサ10の後端側に端子金具が配置され、端子金具と素子部50の端子部56とが中軸によって接続されてもよい。この場合、端子金具と第1金具20とを通じて、素子部50からの信号を取得可能である。
以上、実施形態、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
10、10a、10c、10x...圧力センサ、20...第1金具、21...軸孔、22...ねじ部、24...工具係合部、26...接合部、30...第2金具、34...拡径部、35...第3金具、36...軸孔、39...軸孔、40、40a...受圧部、41a...固定部、42、42a...ダイアフラム、42f、42af...受圧面、42o、42ai、42ao...縁、43、43a...接続部分、44、44a...ロッド、45...接合部、45i...輪郭、46...、46a...領域、49、49a...後端部、50...素子部、51...圧電素子、52...電極、53...リード部、54...押さえ板、54h...貫通孔、55...絶縁板、55h...貫通孔、56...端子部、57...円盤部、60...ケーブル、61...ジャケット、62...外部導体、63...導電コーティング、64...絶縁体、65...内部導体、72...熱収縮チューブ、74...細径導線、75...平板導線、76...接地導線、80...第2金具、81...軸孔、89...接合部、90...受熱部、93、93a、93b...接続部分、94、94a、94b...最小包含領域、95、95a...隙間、97...板部、98...脚部、99、99a、99b...接合部、100、100a、100c...接続部、X...領域、d...最小距離、G1...基準グラフ(圧力)、G2...サンプルグラフ(圧力)、CA...クランク角度、CL...中心軸(軸線)、Pc...圧力、Sd...ダイアフラム有効面積(有効面積)、Df...先端方向、Dr...後端方向、Em...最大差分、Sn...接続面積、Ep...圧力誤差、Sn2...受熱面積
Claims (2)
- 筒状の筐体と、
前記筐体の先端側に接合部を介して接合され、前記筐体の軸線に交差する方向に拡がり、受けた圧力に応じて撓むダイアフラムと、
前記筐体内に配置され、前記圧力によって変化する電気的特性を有するセンサ部と、
前記ダイアフラムと前記センサ部とを接続する接続部と、
前記ダイアフラムの先端側に配置され、前記ダイアフラムに直接的または間接的に接続された、熱を受ける受熱板と、
を備える圧力センサであって、
前記軸線に垂直な断面上で、前記受熱板から前記ダイアフラムまでの部分の断面を包含し、かつ、輪郭の全長が最小となる仮想的な領域である最小包含領域の面積の最小値を、接続面積Snとし、
前記ダイアフラムと前記受熱板とを、前記軸線に垂直な投影面上に投影する場合に、前記投影面上において、
前記接合部に囲まれた領域の面積を、ダイアフラム有効面積Sdとし、
前記受熱板の厚さをtとする場合に、
t≧0.21mm、かつ、(Sn/Sd)≦0.25、を満たすことを特徴とする、圧力センサ。 - 請求項1に記載の圧力センサであって、
前記軸線を含む断面において、前記受熱板の後端側の面と、前記軸線と垂直な方向と、がなす角度θの絶対値は、20度以内であることを特徴とする、圧力センサ。
Priority Applications (5)
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