JP6195618B2 - 新規ランチペプチド - Google Patents

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    • C12R2001/01Bacteria or Actinomycetales ; using bacteria or Actinomycetales
    • C12R2001/045Actinoplanes

Description

ランチペプチドは、ブドウ球菌、乳酸杆菌および放線菌のような細菌によって、リボソームで合成されるペプチドである。ランチペプチドに共通の構造特徴は、非標準アミノ酸ランチオニンの存在であり、ペプチド構造に立体配座安定性を与える。ランチペプチドのある特定の例は、ラビリントペプチンによってあらわされ、炭素環が翻訳後修飾されたアミノ酸ラビオニン(Lab)を含有する。ラビオニンは、2個のSer残基および1個のCys残基から作られる。生合成の間に、両方のセリン残基が脱水してデヒドロアラニン(Dha)になる。C末端Cys残基が、中央のDhaに付加することによってチオエーテル架橋を形成し、エノレート中間体を生成し、次いで、第2のN末端Dhaに付加し、ラビオニン構造を形成する。当該技術分野で最初に知られたラビリントペプチンは、ラビリントペプチンA2である(Meidlら、Angew.Chem.Int.Ed.2010、49、1151−1154)。ラビリントペプチンA2は、18アミノ酸からなり、非常に疎水性である。
ラビリントペプチンA2は、主に疎水性アミノ酸からなる球状構造を有する。外見上、この構造は、2個のノナペプチドに分けることができる。これらのノナペプチドは、それぞれ、ジスルフィド結合を形成するC末端Cys残基を有する。
WO 2008/040469号は、18アミノ酸長の高度に架橋したペプチド構造で構成されるラビリントペプチンであると定義され、配列がXDWXLWEXCXTGXLFAXCであり、2個のCys残基がジスルフィド架橋を形成し、各Xが、独立して架橋構造に含まれる非天然アミノ酸の1つをあらわす、Actinomadura namibiensis(DSM6313)から得ることができる化合物を記載する。この化合物は、抗菌活性、抗ウイルス活性および神経因性疼痛および炎症性疼痛に対する活性を特徴とすると記載されている。
本発明は、新規ランチペプチド化合物、このような化合物を製造する方法およびこれらの使用を提供する。本発明のこれらの態様および他の態様を本明細書に記載する。
本発明は、一般式(I)を有する微生物由来のペプチド化合物、その医薬的に許容される塩、その医薬組成物および医薬としてのこれらの使用に関する。
Figure 0006195618
式(I)の化合物は、ラビオニンアミノ酸残基の存在を特徴とする新規ランチペプチドである。特に、本発明の式(I)の化合物は、新規であり、主に、異なるアミノ酸配列、本発明の化合物の構造において、遊離システイン残基の非存在に起因するジスルフィド架橋の非存在、以前に記載されたことはないラビオニンアミノ酸の誘導体であるメチルラビオニン誘導体の存在、およびトリプトファン残基の置換が少なくとも存在するという点で、当該技術分野の既知のランチペプチド化合物とは異なる。特に、本発明の式(I)の化合物は、既知の化合物とは異なるモル分子電荷を特徴とし、従来技術の化合物に特徴的な18アミノ酸の代わりに22アミノ酸が存在することを特徴とする。ジスルフィド架橋の非存在、および本発明の環の生成に関与しない11位および14位の間のアミノ酸残基の存在によって、式(I)の化合物は、既知の化合物と比較して、もっと柔軟になり、さらなる立体配座に適合する。さらに、ジスルフィド架橋は、酸化還元反応を非常に受けやすく、従って、本発明の式(I)の化合物では起こり得ない。
本発明によれば、一般式(I)を参照すると、RおよびRは、独立して、H、または単糖類、好ましくは、6−デオキシヘキソースおよびこれらの対応する誘導体、特に、6−デオキシグルコース、6−デオキシガラクトース(フコース)、6−デオキシ−マンノース(ラムノース)、二糖類(例えば、スクロース、ラクトース、マルトース)、三糖類またはオリゴ糖類およびこれらの対応するデオキシ誘導体から選択される糖部分から選択され、一方、Rおよび/またはRは、独立して、OH、NH、NRから選択され、Rおよび/またはRは、独立して、
・水素
・1〜20個の炭素原子を含むアルキル(前記アルキルは、直鎖、分枝鎖、環状またはこれらの組み合わせである);
・2〜20個の炭素原子を含むアルケニル(前記アルケニルは、直鎖、分枝鎖、環状またはこれらの組み合わせである);
・2〜20個の炭素原子を含むアルキニル(前記アルキニルは、直鎖、分枝鎖、環状またはこれらの組み合わせである);
・独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基が、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、3〜8個の炭素原子を含むシクロアルキル、
・独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、フェニルラジカル、
・独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから独立して選択される1個または2個の置換基によってフェニル環上で場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基が、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、ベンジルラジカル、
・ハロ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換されたナフチルラジカル、
・式
−(CHOR
の基〔式中、nは、2〜8の整数をあらわし、Rは、
※水素または
※(C〜C)アルキル、または
※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、3〜8個の炭素原子を含むシクロアルキル、
※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、フェニルラジカル
をあらわす〕
・式
−(CHNR10
の基〔式中、nは、2〜8の整数をあらわし、Rおよび/またはR10は、独立して、
※水素または
※(C〜C)アルキル、または
※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、3〜8個の炭素原子を含むシクロアルキル、
※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、フェニルラジカル、
※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから独立して選択される1個または2個の置換基によってフェニル環上で場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基が、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、ベンジルラジカル
をあらわし、
※RとR10とを合わせ、−(CH、−(CH−、−(CH−O−(CH、−(CH−S−(CHをあらわすか、または
※RおよびR10は、隣接する窒素原子と合わせて、(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、ピリジル、ベンジルおよび置換ベンジルから選択される置換基で、4位で置換されていてもよいピペラジン部分をあらわし、フェニル部分は、クロロ、ブロモ、ニトロ、(C〜C)アルキルおよび(C〜C)アルコキシから選択される1個または2個の置換基を有する〕
をあらわす。
常に、本発明によれば、Rは、NR1112として選択され、R11および/またはR12は、独立して、
・水素、
・1〜20個の炭素原子を含むアルキル(前記アルキルは、直鎖、分枝鎖、環状またはこれらの組み合わせである);
・2〜20個の炭素原子を含むアルケニル(前記アルケニルは、直鎖、分枝鎖、環状またはこれらの組み合わせである);
・2〜20個の炭素原子を含むアルキニル(前記アルキニルは、直鎖、分枝鎖、環状またはこれらの組み合わせである);
・独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基が、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、3〜8個の炭素原子を含むシクロアルキル;
・独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、フェニルラジカル、
・独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから独立して選択される1個または2個の置換基によってフェニル環上で場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基が、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、ベンジルラジカル、
・ハロ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換されたナフチルラジカル、
・式
−(CHOR
の基〔式中、nは、2〜8の整数をあらわし、Rは、
※水素または
※(C〜C)アルキル、または
※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、3〜8個の炭素原子を含むシクロアルキル、
※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、フェニルラジカル
をあらわす〕
・式
−(CHNR10
の基〔式中、nは、2〜8の整数をあらわし、Rおよび/またはR10は、独立して、
※水素または
※(C〜C)アルキル、または
※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、3〜8個の炭素原子を含むシクロアルキル、
※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、フェニルラジカル、
※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから独立して選択される1個または2個の置換基によってフェニル環上で場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基が、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、ベンジルラジカル
をあらわし、
※RとR10とを合わせ、−(CH、−(CH−、−(CH−O−(CH、−(CH−S−(CHをあらわすか、または
※RおよびR10は、隣接する窒素原子と合わせて、(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、ピリジル、ベンジルおよび置換ベンジルから選択される置換基で、4位で置換されていてもよいピペラジン部分をあらわし、フェニル部分は、クロロ、ブロモ、ニトロ、(C〜C)アルキルおよび(C〜C)アルコキシから選択される1個または2個の置換基を有する〕
をあらわし;
・R11またはR12が水素である場合、R12またはR11は、−CO−R13であり、R13は、
○NH
○1〜20個の炭素原子を含むアルキル(前記アルキルは、直鎖、分枝鎖、環状またはこれらの組み合わせである);
○2〜20個の炭素原子を含むアルケニル(前記アルケニルは、直鎖、分枝鎖、環状またはこれらの組み合わせである);
○2〜20個の炭素原子を含むアルキニル(前記アルキニルは、直鎖、分枝鎖、環状またはこれらの組み合わせである);
○独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、3〜8個の炭素原子を含むシクロアルキル;
○独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、フェニルラジカル、
○独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから独立して選択される1個または2個の置換基によってフェニル環上で場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基が、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、ベンジルラジカル、
○ハロ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換されたナフチルラジカル、
○式
−(CHOR
の基〔式中、nは、2〜8の整数をあらわし、Rは、
※水素または
※(C〜C)アルキル、または
※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、3〜8個の炭素原子を含むシクロアルキル、
※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、フェニルラジカル
をあらわす〕、
○式
−(CHNR10
の基〔式中、nは、2〜8の整数をあらわし、Rおよび/またはR10は、独立して、
※水素または
※(C〜C)アルキル、または
※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、3〜8個の炭素原子を含むシクロアルキル、
※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、フェニルラジカル、
※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから独立して選択される1個または2個の置換基によってフェニル環上で場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基が、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、ベンジルラジカル
をあらわし、
※RとR10とを合わせ、−(CH、−(CH−、−(CH−O−(CH、−(CH−S−(CHをあらわすか、または
※RおよびR10は、隣接する窒素原子と合わせて、(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、ピリジル、ベンジルおよび置換ベンジルから選択される置換基で、4位で置換されていてもよいピペラジン部分をあらわし、フェニル部分は、クロロ、ブロモ、ニトロ、(C〜C)アルキルおよび(C〜C)アルコキシから選択される1個または2個の置換基を有する〕
をあらわす。
一般式(I)を参照し、Xおよび/またはYは、それぞれ、Dha(デヒドロアラニン)およびSer(セリン)から独立して選択されてもよいペプチド鎖の16位および20位のアミノ酸をあらわす。特に、本発明の好ましい実施形態において、16位にDha残基が存在し、一方、20位にSer残基が存在する。常に、本発明の好ましい実施形態によれば、16位にSer残基が存在し、一方、20位にDha残基が存在する。
およびZは、独立して、S基、S−O−基、S=O基、O−−S=O基およびO=S=O基から選択される。
「(C〜C20)アルキル」という用語は、1〜20個の炭素原子を含む直鎖または分枝鎖のアルキル鎖、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、1−メチルプロピル、ヘキシル、オクチル、デシルをあらわす。
特に、本発明によれば、1〜20個の炭素原子を含むアルキル(前記アルキルは、直鎖、分枝鎖、環状またはこれらの組み合わせである)という用語は、前記アルキルが、環状アルキル構造でさらに置換されていてもよいことを意味し、本発明の範囲内の例は、例えば、−CH−シクロヘキサンである。2〜20個の炭素原子を含むアルケニル(前記アルケニルは、直鎖、分枝鎖、環状またはこれらの組み合わせである)および2〜20個の炭素原子を含むアルキニル(前記アルキニルは、直鎖、分枝鎖、環状またはこれらの組み合わせである)という用語も、同じことを意図している。
「(C〜C)アルキル」という用語は、1〜4個の炭素原子を含む直鎖または分枝鎖のアルキル鎖、例えば、メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピルまたは1,1−ジメチルエチルをあらわす。
「(C〜C)シクロアルキル」という用語は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチル、シクロオクチルから選択されるシクロアルキル基をあらわす。
「(C〜C)アルコキシ」という用語は、1〜4個の炭素原子を含む直鎖または分枝鎖のアルコキシ鎖、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、1−メチルエトキシ、ブトキシ、1−メチルプロポキシおよび1,1−ジメチルエトキシをあらわす。
糖部分という用語は、本明細書で使用される場合、単糖類(例えば、グルコース、マンノース、ガラクトース)、二糖類(例えば、スクロース、ラクトース、マルトース)、三糖類またはオリゴ糖類から選択されることを意図している。特に好ましくは、6−デオキシヘキソース、特に、6−デオキシグルコース、6−デオキシガラクトース、6−デオキシマンノース、二糖類(例えば、スクロース、ラクトース、マルトース)、三糖類またはオリゴ糖類およびこれらの対応するデオキシ誘導体である。
特に、本発明によれば、トリプトファン残基の好ましい置換Rおよび/またはRは、単糖類、好ましくは、6−デオキシヘキソース、特に、6−デオキシグルコース、6−デオキシガラクトース(フコース)、6−デオキシ−マンノース(ラムノース)、二糖類(例えば、スクロース、ラクトース、マルトース)、三糖類またはオリゴ糖類およびこれらの対応するデオキシ誘導体から選択される糖部分である。さらに好ましくは、糖部分は、以下の式(II)
Figure 0006195618
を有する6−デオキシヘキソースとして選択される。
本発明は、光学的に純粋な化合物および式(I)の化合物の立体異性体混合物、例えば、エナンチオマー混合物およびジアステレオマー混合物にも関する。
特に指示のない限り、式(I)の化合物の立体中心は、R立体配座および/またはS立体配座で存在していてもよい。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、ZおよびZは、独立して、Sとして選択される。
本発明の好ましい一実施形態によれば、16位のXはDhaであり、20位のYはSerであり、ZおよびZはSであり、Rは、式(II)の6−デオキシヘキソースであり、RはHであり、RはOHであり、RはNHであり、RはNR1112(R11およびR12はH)である。本発明のこの好ましい化合物は、NAI−112aと呼ばれる。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、16位のXはSerであり、20位のYはDhaであり、ZおよびZはSであり、Rは、式(II)の6−デオキシヘキソースであり、RはHであり、RはOHであり、RはNHであり、Rは、NR1112(R11およびR12はHである)である。本発明のこの化合物は、NAI−112bと呼ばれる。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、16位のXはDhaであり、20位のYはSerであり、ZおよびZはSであり、Rは、式(II)の6−デオキシヘキソースであり、RはHであり、RはOHであり、RはOHであり、Rは、NR1112(R11およびR12はHである)である。本発明のこの化合物は、NAI−112cと呼ばれる。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、16位のXはSerであり、20位のYはDhaであり、ZおよびZはSであり、Rは、式(II)の6−デオキシヘキソースであり、RはHであり、RはOHであり、RはOHであり、Rは、NR1112(R11およびR12はHである)である。本発明のこの化合物は、NAI−112dと呼ばれる。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、16位のXはDhaであり、20位のYはSerであり、ZおよびZはSであり、Rは、式(II)の6−デオキシヘキソースであり、RはHであり、RはNR(RはHであり、Rは−(CHNR10であり、n=3、R=R10=CH)であり、RはNHであり、Rは、NR1112(R11およびR12はHである)である。本発明のこの化合物は、NAI−112eと呼ばれる。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、16位のXはSerであり、20位のYはDhaであり、ZおよびZはSであり、Rは、式(II)の6−デオキシヘキソースであり、RはHであり、RはNR(RはHであり、Rは−(CHNR10であり、n=3、R=R10=CH)であり、RはNHであり、Rは、NR1112(R11およびR12はHである)である。本発明のこの化合物は、NAI−112fと呼ばれる。
常に、本発明によれば、別の好ましい実施形態は、16位のXがDhaであり、20位のYがSerであり、ZおよびZがSであり、Rが、式(II)の6−デオキシヘキソースであり、RがHであり、RがNR(RがHであり、Rがベンジルである)であり、RがNHであり、RがNR1112(R11およびR12はHである)である場合である。本発明のこの化合物は、NAI−112gと呼ばれる。
別の好ましい実施形態は、16位のXがSerであり、20位のYがDhaであり、ZおよびZがSであり、Rが、式(II)の6−デオキシヘキソースであり、RがHであり、RがNR(RがHであり、Rがベンジルである)であり、RがNHであり、RがNR1112(R11およびR12はHである)である場合である。本発明のこの化合物は、NAI−112hと呼ばれる。
本発明の好ましい実施形態は、16位のXがDhaであり、20位のYがSerであり、ZおよびZがSであり、Rが、式(II)の6−デオキシヘキソースであり、RがHであり、RがNR(RがHであり、Rがベンジルである)であり、RがNHであり、RがNR(RがHであり、Rがベンジルである)であり、RがNR1112(R11およびR12がHである)である式(I)の化合物である。本発明のこの化合物は、NAI−112iと呼ばれる。
本発明の別の好ましい実施形態は、16位のXがSerであり、20位のYがDhaであり、ZおよびZがSであり、Rが、式(II)の6−デオキシヘキソースであり、RがHであり、RがNR(RがHであり、Rがベンジルである)、RがNR(RがHであり、Rがベンジルである)であり、RがNR1112(R11およびR12がHである)である式(I)の化合物である。本発明のこの好ましい化合物は、NAI−112lと呼ばれる。
本発明のさらに好ましい実施形態によれば、16位のXはDhaであり、20位のYはSerであり、ZおよびZはSであり、Rは、式(II)の6−デオキシヘキソースであり、RはHであり、RはOHであり、RはNHであり、Rは、NR1112(R11がHであり、R12が、1〜20個の炭素原子を含むアルキル(前記アルキルは、直鎖、分枝鎖、環状またはこれらの組み合わせである)から選択され、特に、−CH−シクロヘキサンとして選択される)である。本発明のこの好ましい化合物は、NAI−112mと呼ばれる。
本発明のさらに好ましい実施形態によれば、16位のXはSerであり、20位のYはDhaであり、ZおよびZはSであり、Rは、式(II)の6−デオキシヘキソースであり、RはHであり、RはOHであり、RはNHであり、Rは、NR1112(R11がHであり、R12が、1〜20個の炭素原子を含むアルキル(前記アルキルは、直鎖、分枝鎖、環状またはこれらの組み合わせである)から選択され、特に、−CH−シクロヘキサンとして選択される)である。本発明のこの好ましい化合物は、NAI−112nと呼ばれる。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、16位のXはDhaであり、20位のYはSerであり、ZおよびZはSであり、Rは、以下の式(III)
Figure 0006195618
を有する化合物であり、RはHであり、RはOHであり、RはNHであり、RはNR1112(R11およびR12がHである)である。本発明のこの好ましい化合物は、NAI−112oと呼ばれる。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、16位のXはSerであり、20位のYはDhaであり、ZおよびZはSであり、Rは、以下の式(III)
Figure 0006195618
を有する化合物であり、RはHであり、RはOHであり、RはNHであり、Rは、NR1112(R11およびR12がHである)である。本発明のこの好ましい化合物は、NAI−112pと呼ばれる。
本発明の好ましい一実施形態によれば、16位のXはDhaであり、20位のYはSerであり、ZおよびZはSであり、RはHであり、RはHであり、RはOHであり、RはNHであり、Rは、NR1112(R11およびR12がHである)である。本発明のこの好ましい化合物は、NAI−112qと呼ばれる。
本発明の好ましい一実施形態によれば、16位のXはSerであり、20位のYはDhaであり、ZおよびZはSであり、RはHであり、RはHであり、RはOHであり、RはNHであり、Rは、NR1112(R11およびR12がHである)である。本発明のこの好ましい化合物は、NAI−112rと呼ばれる。
本発明の好ましい一実施形態によれば、16位のXがDhaであり、20位のYはSerであり、ZおよびZはSであり、Rは、式(II)の6−デオキシヘキソースであり、RはHであり、RはNR(RがHであり、Rが−(CHNR10であり、n=2、R=R10=H)であり、RはNHであり、Rは、NR1112(R11およびR12がHである)である。本発明のこの好ましい化合物は、NAI−112sと呼ばれる。
本発明の好ましい一実施形態によれば、16位のXはSerであり、20位のYはDhaであり、ZおよびZはSであり、Rは、式(II)の6−デオキシヘキソースであり、RはHであり、RはNRNR(RがHであり、Rが−(CHNR10であり、n=2、R=R10=H)であり、RはNHであり、Rは、NR1112(R11およびR12がHである)である。本発明のこの好ましい化合物は、NAI−112tと呼ばれる。
さらに、本発明の目的は、一般式(I)を有する新規化合物を調製するためのプロセスである。式(I)の化合物を調製するためのプロセスは、Actinoplanes sp.(以下、Actinoplanes sp.DSM 24059として特定される(Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH(DSMZ)に2010年9月29日に寄託、寄託番号DSM24059を有する)、または式(I)の前記化合物を製造する能力を維持するその改変体または変異体を培養することと、菌糸体および/または発酵ブロスから式(I)の化合物を回収することと、クロマトグラフィー手段によって純粋な物質を単離することとを含む。このプロセスは、場合により、式(I)の化合物が半合成によって化学的に改変され、および/または生理学的に許容される塩に変換されるさらなる工程を含む。
さらに、本発明の目的は、配列番号1によって定義されるようなDNA配列
GTGCAGGAGA TCCTGGAGCT GCAGGAGCTG CCGTCGGCCT CGGCCACGGA GGACATGCCG CTGGTCAGCA CGCTCAGCGT CAGCTCGCCG TGCCCCGGCT GGCCGAGCTC CTTCACCTGG TCGAACTGCT GA
であり、Actinoplanes sp.DSM 24059から単離されるような遺伝子112−labAをあらわす。
前記配列番号1によってコードされる前駆体ポリペプチドのアミノ酸配列は、16位のXはDhaであり、20位のYはSerであり、ZおよびZはSであり、Rは、式(II)の6−デオキシヘキソースであり、RはHであり、RはOHであり、RはNHであり、RはNR1112(R11およびR12はHである)(NAI−112a);または16位のXがSerであり、20位のYがDhaであり、ZおよびZがSであり、Rが、式(II)の6−デオキシヘキソースであり、RがHであり、RがOHであり、RがNHであり、RがNR1112(R11およびR12がHである)である一般式(I)の化合物(NAI−112b)を製造するためにActinoplanes sp.DSM 24059によって使用されるような、配列番号2
VQEILELQELPSASATEDMPL VSTLSVSSPCPGWPSSFTWSNC
で与えられる。
本発明によれば、「ランチペプチドNAI−112a/b」という用語、または単純に「NAI−112a/b」は、別段の定めがない限り、上に記載したような上述の一般式(I)の新規化合物を指す。NAI−112aおよびNAI−112bも、配列番号3および4で特定される。
常に、本発明によれば、NAI−112aのアミノ酸配列は、配列番号3
Val Xaa Xaa Leu Xaa Val Ser Ser Pro Xaa Pro Gly Trp Pro Xaa Xaa Phe Xaa Trp Ser Asn Xaa
で与えられ、ここで、2位にあるアミノ酸(例えば、Xaaとして示される)は、炭素環が翻訳後修飾されたアミノ酸ラビオニン(Lab)に属するN末端残基であり、3位のアミノ酸は、デヒドロブチリン(Dhb)であり、5位のアミノ酸は、炭素環が翻訳後修飾されたアミノ酸ラビオニン(Lab)に属する中央残基であり、10位に属するアミノ酸は、炭素環が翻訳後修飾されたアミノ酸ラビオニン(Lab)に属するC末端残基であり、15位のアミノ酸は、炭素環が翻訳後修飾されたアミノ酸メチルラビオニン(Me−Lab)に属するN末端残基であり、16位のアミノ酸は、デヒドロアラニン(Dha)であり、18位のアミノ酸は、炭素環が翻訳後修飾されたアミノ酸メチルラビオニン(Me−Lab)に属する中央残基であり、22位のアミノ酸は、炭素環が翻訳後修飾されたアミノ酸メチルラビオニン(Me−Lab)に属するC末端残基である。
常に、本発明によれば、NAI−112bのアミノ酸配列は、配列番号4
Val Xaa Xaa Leu Xaa Val Ser Ser Pro Xaa Pro Gly Trp Pro Xaa Ser Phe Xaa Trp Xaa Asn Xaa
で与えられ、ここで、2位にあるアミノ酸(例えば、Xaaとして示される)は、炭素環が翻訳後修飾されたアミノ酸ラビオニン(Lab)に属するN末端残基であり、3位のアミノ酸は、デヒドロブチリン(Dhb)であり、5位のアミノ酸は、炭素環が翻訳後修飾されたアミノ酸ラビオニン(Lab)に属する中央残基であり、10位に属するアミノ酸は、炭素環が翻訳後修飾されたアミノ酸ラビオニン(Lab)に属するC末端残基であり、15位のアミノ酸は、炭素環が翻訳後修飾されたアミノ酸メチルラビオニン(Me−Lab)に属するN末端残基であり、18位のアミノ酸は、炭素環が翻訳後修飾されたアミノ酸メチルラビオニン(Me−Lab)に属する中央残基であり、20位のアミノ酸は、デヒドロアラニン(Dha)であり、22位のアミノ酸は、炭素環が翻訳後修飾されたアミノ酸メチルラビオニン(Me−Lab)に属するC末端残基である。
本発明は、縮合剤存在下、少なくとも式(I)の出発化合物(少なくとも1つのRまたはRがOHである)と、少なくとも一般式NRの選択したアミン(RおよびRは上に定義したとおりである)との縮合反応の少なくとも1つのさらなる工程を含むことを特徴とする、式(I)の化合物を調製するためのプロセスにも関する。
この反応は、縮合剤存在下、溶媒存在下で行われる。縮合反応に有用な好ましい不活性有機非プロトン性溶媒は、一連の反応を妨害せず、出発物質を少なくとも部分的に可溶化することができる溶媒である。例えば、式(I)にすでに示したものから選択される化合物。溶媒は、有機アミド、グリコールおよびポリオールのエーテル、ホスホラミド誘導体、スルホキシドから選択することができる。好ましくは、溶媒は、ジメチルホルムアミド、ジメトキシエタン、ヘキサメチルホスホロアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、N−メチルピロリドンおよびこれらの混合物から選択される。
好ましくは、ジメチルホルムアミド(DMF)が使用される。本発明の縮合剤は、有機化合物(特に、ペプチド)中のアミノ結合の生成に適した縮合剤である。縮合剤の代表例は、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)(ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)を含むか、または含まない)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)ウロミウムテトラフルオロボレート(TBTU)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7 オキサベンゾトリアゾール−1−イル)ウラニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、ベンゾトリアゾリル−オキシ−トリス−(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、ベンゾトリアゾリルオキシ−トリス−(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)および(C1〜C4)アルキル、フェニルまたはヘテロ環リン酸アジド、例えば、ジフェニルリン酸アジド、ジモルホリルリン酸アジドである。好ましい縮合剤は、PyBOPである。縮合剤は、一般的に、わずかにモル過剰で使用され(例えば、2.2〜5)、好ましくは、モル過剰の縮合剤は、式(I)のランチペプチド出発化合物のモル量の約2.5倍である。本発明の方法によれば、通常は、式(I)の化合物に対してわずかにモル過剰のアミンが用いられる。一般的に、2〜40倍のモル過剰の選択したアミンが用いられるが、15〜30倍のモル過剰が好ましい。アミンNRを対応する塩として用いる場合(例えば、塩酸塩)、少なくとも、式(I)の化合物と反応するアミンNRの遊離塩基を得るためのモル割合の適切な塩基を加えることが必要である。この場合、塩基が過剰であることが一般的に好ましい。アミンHNRに対して少なくとも等モル量、好ましくは、約1.2倍モル過剰で、塩を形成する塩基を反応混合物に加えることが簡便である。前記塩を形成する塩基の例は、三級有機脂肪族アミンまたは脂環式アミン、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン(TEA)、N−メチルピロリデンまたはヘテロ環塩基、例えば、ピコリンなど、アルカリ金属(例えば、ナトリウムおよびカリウム)炭酸水素塩および炭酸塩である。反応温度は、特定の出発物質および反応条件にかなり依存して変わるだろう。一般的に、0℃〜50℃の温度、好ましくは、室温でアミド化反応を行うことが好ましい。さらに、反応時間は、他の反応パラメータに依存してかなり変動し、一般的に、縮合は、約1〜4時間で終了する。アミンHNRが、さらに一級アミノ基を含有する場合、必要な場合には、望ましい生成物を得るために、当該技術分野で知られているように保護されてもよい。本発明のプロセス中に加えられる条件に耐性があり、式(I)のランチペプチドのコア部分の安定性に影響を与えない条件下で簡単に除去され得る任意の適切なアミノ部分の保護基をここで利用することができる。アミノ官能基の適切な保護基は、例えば、T.W.Greene、「Protective Groups in Organic Synthesis」、J.Wiley、N.Y.、1981に記載される群から選択することができる。特に、この場合には、アミノ部分をアシル化することによって作られる保護基が好ましい。本明細書に記載するプロセスで使用される保護基は、一般的に、ペプチド合成で使用される。明らかに、次いで、望ましい最終製品を得るために、脱保護工程が必要である。一般的に、一連の反応は、当該技術分野で既知の方法に従って、HPLCによって監視される。この分析結果に基づき、一連の反応を評価し、反応をいつ止めるべきか、それ自体が既知の技術に従って、例えば、非溶媒の添加による沈殿、溶媒を用いた抽出を、さらに一般的な分離操作および精製(例えば、カラムクロマトグラフィー)と組み合わせて、反応物の処理をいつ開始するかを決定することができるだろう。本発明の方法論および上の例によれば、常に本発明によって一連の化合物を調製することができる。
別のさらなる工程は、還元剤存在下、少なくとも式(I)の出発化合物(RがNR1112であり、R11およびR12がHである)と、少なくとも適切なカルボニル化合物との反応を含んでもよい。
この反応は、還元剤存在下、溶媒存在下で行われる。この反応で有用な好ましい不活性有機非プロトン性溶媒は、一連の反応を妨害せず、出発物質を少なくとも部分的に可溶化することができる溶媒である。例えば、式(I)にすでに示したものから選択される化合物。溶媒は、有機アミド、グリコールおよびポリオールのエーテル、ホスホラミド誘導体、スルホキシドから選択することができる。好ましくは、溶媒は、ジメチルホルムアミド、ジメトキシエタン、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、テトラヒドロフラン、水、N−メチルピロリドンおよびこれらの混合物から選択される。
好ましくは、ジメチルホルムアミド(DMF)が使用される。本発明の還元剤は、式(I)の出発化合物(RがNR1112であり、R11およびR12がHである)に存在するアミンと、適切なカルボニル化合物との縮合によって作られるイミンを還元するのに適した還元剤である。還元剤の代表例は、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(NaCNBH)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素カリウムである。好ましい還元剤は、NaCNBHである。縮合剤は、一般的に、わずかにモル過剰で使用され(例えば、2.2〜5)、好ましくは、モル過剰の縮合剤は、式(I)のランチペプチド出発化合物のモル量の約2.5倍である。本発明の方法によれば、通常は、式(I)の化合物に対してわずかにモル過剰のカルボニル化合物が用いられる。一般的に、2〜40倍のモル過剰の選択したカルボニル化合物が用いられるが、15〜30倍のモル過剰が好ましい。一般的に、0℃〜50℃の温度、好ましくは、室温でアルキル化反応を行うことが好ましい。さらに、反応時間は、他の反応パラメータに依存してかなり変動し、一般的に、縮合は、約1〜4時間で終了する。カルボニル化合物が、さらに一級アミノ基を含有する場合、望ましい生成物を得るために、当該技術分野で知られているように保護されてもよい。本発明のプロセス中に加えられる条件に耐性があり、式(I)のランチペプチドのコア部分の安定性に影響を与えない条件下で簡単に除去され得る任意の適切なアミノ部分の保護基をここで利用することができる。アミノ官能基の適切な保護基は、例えば、T.W.Greene、「Protective Groups in Organic Synthesis」、J.Wiley、N.Y.、1981に記載される群から選択することができる。特に、この場合には、アミノ部分をアシル化することによって作られる保護基が好ましい。本明細書に記載するプロセスで使用される保護基は、一般的に、ペプチド合成で使用される。明らかに、次いで、望ましい最終製品を得るために、脱保護工程が必要である。一般的に、一連の反応は、当該技術分野で既知の方法に従って、HPLCによって監視される。この分析結果に基づき、一連の反応を評価し、反応をいつ止めるべきか、それ自体が既知の技術に従って、例えば、非溶媒の添加による沈殿、溶媒を用いた抽出を、さらに一般的な分離操作および精製(例えば、カラムクロマトグラフィー)と組み合わせて、反応物の処理をいつ開始するかを決定することができるだろう。
別のさらなる工程は、最終的には、触媒、例えば、ヨウ化カリウム(KI)存在下、少なくとも式(I)の出発化合物(RがNR1112であり、R11およびR12がHである)と、少なくとも式R11X(またはR12X)の適切なハロゲン化化合物(Xが、Cl、BrまたはIであってもよい)との反応を含んでいてもよい。この反応は、触媒剤存在下、溶媒存在下で行われる。この反応で有用な好ましい不活性有機非プロトン性溶媒は、一連の反応を妨害せず、出発物質を少なくとも部分的に可溶化することができる溶媒である。例えば、式(I)にすでに示したものから選択される化合物。溶媒は、有機アミド、グリコールおよびポリオールのエーテル、ホスホラミド誘導体、スルホキシドから選択することができる。好ましくは、溶媒は、ジメチルホルムアミド、ジメトキシエタン、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、テトラヒドロフラン、水、N−メチルピロリドンおよびこれらの混合物から選択される。
好ましくは、ジメチルホルムアミド(DMF)が使用される。ハロゲン化化合物が、一般的に、わずかにモル過剰で使用される(例えば、2.2〜5)。本発明の方法によれば、通常は、ハロゲン化化合物は、式(I)の化合物に対してわずかにモル過剰で使用される。一般的に、2〜40倍のモル過剰の選択したハロゲン化化合物が用いられるが、15〜30倍のモル過剰が好ましい。一般的に、0℃〜50℃の温度、好ましくは、室温でアルキル化反応を行うことが好ましい。さらに、反応時間は、他の反応パラメータに依存してかなり変動し、一般的に、縮合は、約1〜4時間で終了する。一般的に、一連の反応は、当該技術分野で既知の方法に従って、HPLCによって監視される。この分析結果に基づき、一連の反応を評価し、反応をいつ止めるべきか、それ自体が既知の技術に従って、例えば、非溶媒の添加による沈殿、溶媒を用いた抽出を、さらに一般的な分離操作および精製(例えば、カラムクロマトグラフィー)と組み合わせて、反応物の処理をいつ開始するかを決定することができるだろう。
本発明の方法論および上の例によれば、常に本発明によって一連の化合物を調製することができる。本発明の化合物を、経口投与、局所投与または非経口投与することができ、実行すべき治療に依存して好ましい投与経路で投与することができる。投与経路に依存して、これらの化合物を種々の投薬形態に配合してもよい。経口投与のための調剤薬は、カプセル、錠剤、液体溶液または懸濁物の形態であってもよい。当該技術分野で知られているように、カプセルおよび錠剤は、活性成分に加え、従来の賦形剤、例えば、希釈剤、例えば、ラクトース、リン酸カルシウム、ソルビトールなど、滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、結合剤、例えば、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、ソルビトール、トラガカント、アカシア、香味剤、許容可能な崩壊剤および湿潤剤を含んでいても良い。一般的に水性または油性の溶液または懸濁物の形態の液体調剤薬は、従来の添加剤、例えば、懸濁剤を含んでいてもよい。局所使用のために、本発明の式(I)の化合物を、鼻および喉または気管支組織の粘膜を通って吸収するのに適切な形態で調製してもよく、簡便には、液体スプレーまたは吸入剤、トローチ剤、または喉への塗り薬の形態にしてもよい。眼用薬のために、調剤薬は、液体または半液体の形態で存在していてもよい。局所塗布は、軟膏、クリーム、ローション、塗り薬または粉末として疎水性または親水性の塩基に配合してもよい。直腸投与のために、本発明の式(I)の化合物を、従来のビヒクル、例えば、ココアバター、ワックス、クジラろうまたはポリエチレングリコールおよびこれらの誘導体と混合した坐剤の形態で投与する。注射用組成物は、油性または水性のビヒクルの懸濁物、溶液またはエマルションのような形態をしていてもよく、配合剤、例えば、懸濁剤、安定化剤および/または分散剤を含有していてもよい。または、活性成分は、適切なビヒクル(例えば、滅菌水)を用いて送達するときに再構築するための粉末形態であってもよい。投与される有効成分の量は、例えば、治療される被検体の大きさおよび状態、投与経路および投与頻度、関与する原因物質など、種々の因子によって変わる。
本発明は、医薬として使用するための式(I)の化合物に関する。
本発明は、さらに、疼痛の治療に使用するための式(I)の化合物に関する。
本発明によれば、式(I)の化合物は、慢性疼痛および重篤な疼痛の治療に用いられる。具体的には、本発明の式(I)の化合物は、炎症性疼痛および神経因性疼痛、例えば、癌の疼痛および化学療法によって誘発される疼痛、偏頭痛および局所的および全身的な麻酔に適している。
本発明の化合物は、一般的に、体重1kgあたり、約0.03〜約30mgの活性成分を含む投薬量が効果的である。特定の化合物、疼痛および患者の特徴に依存して、有効な投薬量を1日に1回投与してもよく、または1日に2〜4回に分けて投与してもよい。特に望ましい組成物は、単位あたり約30〜約500mgを含有する投薬単位の形態で調製される。
本発明の化合物は、他の薬物、例えば、別の鎮痛剤または第2の症状または異なる状態の原因を治療することを意図した薬剤と組み合わせて使用することもできる。従って、本発明の化合物と他の承認薬物との組成物および/または組み合わせおよび/または会合も本発明の範囲に入る。
その塩、配合物および組成物を含む本発明の式(I)の新規化合物を、疼痛を予防および治療するためのヒト用または動物用の医薬に使用する鎮痛調剤薬の活性成分として効果的に使用することができる。
本発明は、ヒトまたは動物の体の特定の治療方法または予防方法に使用するための医薬を製造するための式(I)の化合物またはその組成物の使用も提供する。
式(I)の化合物は、そのまま、または医薬的に許容され得る担体との混合物で投与することができる。
好ましくは、疼痛の治療に使用するための式(I)の化合物を、他の既知の鎮痛剤、例えば、ガバペンチン、プレガバリン、三環系抗うつ剤(限定されないが、イミプラミン、アミトリプチリン、デシプラミンおよびノルトリプチリンを含む)、植物由来アヘン薬(例えば、モルヒネおよびコデイン)、合成オピオイド受容体アゴニスト(限定されないが、フェンタニル、オキシコドン、トラマドール、ブプレノルフィン、メタドン、ヒドロモルフォン、ペンタゾシンおよびペチジンを含む)および非ステロイド系鎮痛薬(限定されないが、アスピリン、インドメタシン、イブプロフェン、フルルビプロフェン、カルプロフェン、スリンダク、ジクロフェナクおよびパラセタモールを含む)と組み合わせて投与することもできる。
被検体に投与したとき、最初に投与されたものの治療効果が完全に消えない様式での式(I)の化合物の逐次投与、同時投与および別個の投与を含む併用療法も、本発明の保護範囲に含まれる。
本発明の式(I)の化合物またはその医薬的に許容され得る付加塩を、非経口投与、経口投与または局所投与に適した形態に配合してもよい。
(株および発酵)
式(I)の化合物の製造は、これを産生することが可能なActinoplanes sp.株(すなわち、Actinoplanes sp.DSM24059、または式(I)の化合物を産生する能力を維持するその改変体または変異体)を培養し、培養ブロス全体および/または分離した菌糸体および/または濾過した発酵ブロスから得られるランチペプチドを単離し、単離したランチペプチドをクロマトグラフィー手段によって精製することによって達成される。
好ましい一実施形態によれば、式(I)の化合物の製造は、炭素、窒素および無機塩の容易に消化可能または使用可能な供給源を含有する水性栄養媒体中、好気条件で行われる。発酵分野で通常使用される多くの栄養媒体を使用することができるが、好ましい炭素源は、デンプン、デキストリン、グルコース、マルトース、グリセロールなどである。好ましい窒素源は、大豆ミール、ペプトン、肉抽出物、加水分解カゼイン、トリプトン、コーンスティープリカー、綿実粕、酵母抽出物などである。
ナトリウムイオン、カリウムイオン、鉄イオン、亜鉛イオン、コバルトイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、アンモニウムイオン、塩化物イオン、炭酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオンなどを得ることができる可溶性塩を特定の培地に組み込むことができる。
式(I)の化合物を産生する株を、好ましくは、発酵管または振とうフラスコで前培養し、次いで、この培養物を使用し、かなりの量の物質を産生するための発酵用反応瓶に接種する。前培養に使用する培地は、もっと大きな発酵に使用するのと同じであってもよいが、他の培地を使用してもよい。
好ましい一態様によれば、Actinoplanes sp.DSM24059株をS1プレートで成長させ(詳細な情報は、実験部分に記載する)、この株は、明るいオレンジ色のコロニーを生成する。
式(I)の化合物を産生するActinoplanes sp.DSM24059を成長させるための温度は、26〜35℃、好ましくは、28〜32℃である。発酵中、ランチペプチドの産生をHPLC分析によって監視することができる。式(I)の化合物の最大産生は、一般的に、発酵72時間より後から192時間より前に起こる。
このように、式(I)の化合物は、式(I)の化合物を産生することができるActinoplanes sp.DSM24059またはその改変体または変異体を培養することによって産生され、培養ブロスおよび/または菌糸体中に見出される。
(ACTINOPLANES sp.DSM240597 16S rRNA遺伝子配列)
Actinoplanes sp.DSM24059株の16rRNA遺伝子(16S rDNA)、すなわち、1419ヌクレオチドの部分的な配列は、配列番号5で報告される。この配列を、公的なデータベースに寄託された配列と比較し、種々のActinoplanes株の16S rRNA遺伝子配列に関連することがわかっている。関連している場合であっても、この配列は、明確に公的データベースに寄託された配列とは異なる。
他の微生物と同様に、ランチペプチドNAI−112a/bを産生する株の特徴は、変動する。例えば、この株の人工改変体および変異体は、種々の既知の突然変異源、例えば、紫外線および化学物質、例えば、亜硝酸、N−メチル−N’−ニトロ−N−ニトロソグアニジンおよび多くのその他の物質を用いた処理によって得ることができる。Actinoplanes sp. DSM24059株のすべての天然および人工の改変体および変異体は、ランチペプチドNAI−112a/bを産生することができる。
配列番号5(Actinoplanes sp.DSM24059株の16S rRNA遺伝子)
1 GCGGCGTGCT TAACACATGC AAGTCGAGCG GAAAGGCCCT TCGGGGTACT
51 CGAGCGGCKA ACGGGTGAGT AACACGTGAG AAACCTGCCC TGGACTTTGG
101 GATAACCCTC GGAAACGGGG GCTAATACCG AATACGACTT ACCCTCGCAT
151 GGGGGTTGGT GGAAAGTTTT TCGGTCTGGG ATGGTCTCGC GGCCTATCAG
201 CTTGTTGGTG GGGTAATGGC CTACCAAGGC GACGACGGGT AGCCGGCCTG
251 ANAGGGCGAC CGGCCACACT GGGACTGAGA CACGGCCCAG ACTCCTACGG
301 GAGGCAGCAG TGGGGAATAT TGCACAATGG GCGGAAGCCT GATGCAGCGA
351 CGCCGCGTGA GGGATGACGG CCTTCGGGTT GTAAACCTCT TTCAGCAGGG
401 ACGAAGCGCA AGTGACGGTA CCTGCAGAAG AAGCGCCGGC CAACTACGTG
451 CCAGCAGCCG CGGTAAGACG TAGGGCGCGA GCGTTGTCCG GATTTATTGG
501 GCGTAAAGAG CTCGTAGGCG GCTTGTCGCG TCGACTGTGA AAACCCGCGG
551 CTCAACCGCG GGCCTGCAGT CGATACGGGC AGGCTAGAGT TCGGTAGGGG
601 AGACTGGAAT TCCTGGTGTA GCGGTGAAAT GCGCAGATAT CAGGAGGAAC
651 ACCGATGGCG AAGGCAGGTC TCTGGGCCGA TACTGACGCT GAGGAGCGAA
701 AGCGTGGGGA GCGAACAGGA TTAGATACCC TGGTAGTCCA CGCTGTAAAC
751 GTTGGGCGCT AGGTGTGGGG GACCTCTCCG GTTCTCTGTG CCGCAGCTAA
801 CGCATTAAGC GCCCCGCCTG GGGAGTACGG CCGCAAGGCT AAAACTCAAA
851 GGAATTGACG GGGGCCCGCA CAAGCGGCGG AGCATGCGGA TTAATTCGAT
901 GCAACGCGAA GAACCTTACC TGGGTTTGAC ATCGCCGGAA AACTCGCAGA
951 GATGCGGGGT CCTTCGGGGC CGGTGACAGG TGGTGCATGG CTGTCGTCAG
1001 CTCGTGTCGT GAGATGTTGG GTTAAGTCCC GCAACGAGCG CAACCCTCGT
1051 TCGATGTTGC CAGCGCGTTA TGGCGGGGAC TCATCGAAGA CTGCCGGGTC
1101 AACTCGGAGG AAGGTGGGGA TGACGTCAAG TCATCATGCC CCTTATGTCC
1151 AGGGCTTCAC GCATGCTACA ATGGCCGGTA CAAAGGGCTG CGATACCGTG
1201 AGGTGGAGCG AATCCCAAAA AGCCGGTCTC AGTTCGGATC GGGGTCTGCA
1251 ACTCGACCCC GTGAAGTCGG AGTCGCTAGT AATCGCAGAT CAGCAACGCT
1301 GCGGTGAATA CGTTCCCGGG CCTTGTACAC ACCGCCCGTC ACGTCACGAA
1351 AGTCGGCAAC ACCCGAAGCC GGTGGCCTAA CCCGTAAAGG GAGGGAGCCG
1401 TCGAAGGTGG GGCTGGCGA
(前駆体ペプチド遺伝子の配列)
Actinoplanes sp.DSM24059のドラフト遺伝子配列は、454技術によって得られる。合計190.000の配列を作成し、1900のアセンブリしたコンティグに74.1Mbの配列を得る。Blast分析(http://blast.ncbi.nlm.nih.gov/Blast.cgi)を使用し、式(I)の化合物の部分的なアミノ酸配列を用いてNAI−112の前駆体ペプチドをコードする遺伝子を特定し、112−labA遺伝子を特定し、この遺伝子は、前駆体ペプチドにラビオニンアミノ酸残基を組み込むのに必要なLabKC改変酵素をコードする遺伝子によって切断される。配列番号1によって定義されるような112−labAのDNA配列(すなわち、132ヌクレオチド)は、16位のXがDhaであり、20位のYがSerであり、ZおよびZがSであり、Rが、式(II)の6−デオキシヘキソースであり、RがHであり、RがOHであり、RがNHであり、RがNR1112(R11およびR12がHである一般式(I)の化合物(NAI−112a)または16位のXがSerであり、20位のYがDhaであり、ZおよびZがSであり、Rが、式(II)の6−デオキシヘキソースであり、RがHであり、RがOHであり、RがNHであり、RがNR1112(R11およびR12がHである一般式(I)の化合物(NAI−112b)を産生するために、Actinoplanes sp.DSM 24059によって使用されるような配列番号2によって定義されるような前駆体ペプチド112−LabAをコードする。
この前駆体ペプチドは、前駆体ペプチドの酵素による処理に必要な21−aaリーダーペプチドと、一般式(I)の成熟ランチペプチドを産生するように翻訳後修飾される22−aaプロペプチドとを含有する。112−LabAのaa配列は、Ser2/Ser5/Cys10およびSer15/Thr18およびCys22モチーフが、一般式(I)の化合物に示されるような対応するラビオニンおよびメチルラビオニンを作成するための前駆体として役立つことを示す。
(配列番号1(化合物の前駆体ペプチドをコードするDNA配列))
GTGCAGGAGA TCCTGGAGCT GCAGGAGCTG CCGTCGGCCT1 CGGCCACGGA GGACATGCCG
61 CTGGTCAGCA CGCTCAGCGT CAGCTCGCCG TGCCCCGGCT GGCCGAGCTC CTTCACCTGG
121 TCGAACTGCT GA
(配列番号2(化合物の前駆体ペプチド))
VQEILELQELPSASATEDMPL VSTLSVSSPCPGWPSSFTWSNC
(式(I)の化合物の抽出および精製)
式(I)の化合物は、菌糸体と、発酵ブロスを濾過したフラクションの両方にほぼ均等に分布していることがわかっている。培養物を処理し、透明ブロスから菌糸体を分離してもよく、菌糸体を水混和性溶媒で抽出し、使用した菌糸体を除去した後に式(I)の化合物を含む溶液を得てもよい。
次いで、この菌糸体抽出物を別個に処理してもよく、または上澄みフラクションについて以下に報告する手順に従って、上澄みを含むプール液で処理してもよい。水混和性溶媒が、菌糸体抽出物からランチペプチドを回収する操作を妨害し得る場合、水混和性溶媒を蒸留によって除去してもよく、または妨害しない濃度になるまで水で希釈してもよい。
「水混和性溶媒」との用語は、本明細書で使用する場合、当該技術分野で現在与えられているこの用語の意味を有することを意図しており、使用条件で合理的に広い濃度範囲で水と混和する溶媒を指す。本発明の化合物の抽出に使用可能な水混和性有機溶媒の例は、低級アルカノール、例えば、(C1〜C3)アルカノール、例えば、メタノール、エタノールおよびプロパノール;フェニル(C1〜C3)アルカノール、例えば、ベンジルアルコール;低級ケトン、例えば、(C3〜C4)ケトン、例えば、アセトンおよびエチルメチルケトン;環状エーテル、例えば、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン;グリコールおよびこれらの部分的なエーテル化生成物、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコールおよびエチレングリコールモノメチルエーテル、低級アミド、例えば、ジメチルホルムアミドおよびジエチルホルムアミド;酢酸ジメチルスルホキシドおよびアセトニトリルである。
産生する微生物の発酵ブロス上澄みからの式(I)の化合物の回収は、溶媒を用いた抽出、非溶媒を加えることによる沈殿を含む本質的に既知の技術に従って、または溶液のpHを変えることによって、分配クロマトグラフィー、逆相分配クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、分子排除クロマトグラフィーなどによって、または上述の2つ以上の技術の組み合わせによって行われる。
水不混和性有機溶媒を用い、濾過した発酵ブロスから式(I)の化合物を回収するための手順の後、可能ならば沈殿剤を加えることによって、濃縮した抽出物からの沈殿を行う。この場合にも、「水不混和性溶媒」は、本明細書で使用する場合、当該技術分野で現在与えられているこの用語の意味を有することを意図しており、使用条件で、意図した使用に適した合理的に広い濃度範囲で水とわずかに混和するか、またはほとんど混和しない溶媒を指す。
発酵ブロスから本発明の化合物を抽出するのに使用可能な水不混和性有機溶媒の例は、直鎖、分枝鎖または環状であってもよい少なくとも4個の炭素原子を含むアルカノール、例えば、n−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、3,3−ジメチル−1−ブタノール、4−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、2,2−ジメチル−3−ペンタノール、2,4−ジメチル−3−ペンタノール、4,4−ジメチル−2−ペンタノール、5−メチル−2−ヘキサノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、5−メチル−1−ヘキサノール、2−エチル−1−ヘキサノール、2−メチル−3−ヘキサノール、1−オクタノール、2−オクタノール、シクロペンタノール、2−シクロペンチルエタノール、3−シクロペンチル−1−プロパノール、シクロヘキサノール、シクロヘプタノール、シクロオクタノール、2,3−ジメチル−シクロヘキサノール,4−エチルシクロヘキサノール、シクロオクチルメタノール、6−メチル−5−ヘプテン−2−オール、1−ノナノール、2−ノナノール、1−デカノール、2−デカノールおよび3−デカノール;少なくとも5個の炭素原子を含むケトン、例えば、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n アミルケトン、メチルイソアミルケトンおよびこれらの混合物である。当該技術分野で知られているように、濾過した発酵ブロスからの生成物の抽出は、pHを適切な値に調節することによって、および/または抽出溶媒に可溶性のランチペプチドとのイオン対を形成する適切な有機塩を加えることによって改良されるだろう。当該技術分野で知られているように、相分離は、水相に塩を加えることによって改良されるだろう。
抽出の後、かなりの量の水を含む有機相を回収するとき、有機相から水を共沸することが簡便であろう。一般的に、この共沸には、水と最低限の共沸混合物を生成することができる溶媒を加えることが必要であり、次いで、必要な場合、所望な生成物を沈殿させるために沈殿剤を加える。水と最低限の共沸混合物を生成することができる有機溶媒の代表例は、n−ブタノール、ベンゼン、トルエン、ブチルエーテル、炭素 テトラクロリド、クロロホルム、シクロヘキサン、2,5−ジメチルフラン、ヘキサンおよびm−キシレンであり、好ましい溶媒は、n−ブタノールである。沈殿剤の例は、石油エーテル、低級アルキルエーテル、例えば、エチルエーテル、プロピルエーテルおよびブチルエーテルおよび低級アルキルケトン、例えば、アセトンである。
式(I)の化合物を回収するための代替的な手順によれば、濾過した発酵ブロスを吸着マトリックスと接触させ、次いで、極性の水混和性溶媒またはこれらの混合物で溶出し、減圧下で油性残渣になるまで濃縮し、上にすでに述べた種類の沈殿剤を用いて沈殿させることができる。
本発明の化合物の回収に簡便に使用可能な吸着マトリックスの例は、ポリスチレンまたは混合ポリスチレン−ジビニルベンゼン樹脂(例えば、M112またはS112、Dow Chemical Co.;Amberlite(登録商標)XAD2またはXAD4、Rohm & Haas;Diaion HP 20、Mitsubishi)、アクリル樹脂(例えば、XAD7またはXAD8、Rohm & Haas)、ポリアミド、例えば、ポリカプロラクタム、ナイロンおよび架橋したポリビニルピロリドン(例えば、ポリアミド−CC 6、ポリアミド−SC 6、ポリアミド−CC 6.6、ポリアミド−CC 6ACおよびポリアミド−SC 6AC、Macherey−Nagel & Co.、ドイツ;PA 400、M.Woelm AG、ドイツ);およびポリビニルピロリドン樹脂PVP−CL(Aldrich Chemie GmbH & Co.、KG、ドイツ)および孔径が制御された架橋デキストラン(例えば、Sephadex(登録商標)LH−20、Pharmacia Fine Chemicals、AB)である。好ましくは、ポリスチレン樹脂を使用し、特に好ましくは、Diaion HP20樹脂である。ポリスチレン樹脂、ポリスチレン−ジビニルベンゼン樹脂、ポリアミド樹脂またはアクリル樹脂の場合、好ましい溶出液は、水混和性溶媒またはその水性混合物である。
水性混合物は、適切なpH値でバッファーを含有していてもよい。この場合でも、「水混和性溶媒」という用語は、本明細書および特許請求の範囲で使用する場合、上述のように当該技術分野で現在与えられているこの用語の意味を有することを意図している。
本発明の式(I)のランチペプチド化合物の単離および精製のための連続的な手順を、ブロス上澄みおよび/または菌糸体からプールした抽出物で行ってもよい。例えば、濾過した発酵ブロスまたは上澄みに含まれる式(I)の生成物のランチペプチド化合物の一部が、吸収樹脂への吸収によって回収される場合、および菌糸体に含まれるランチペプチドの一部が水混和性溶媒を用いて菌糸体から抽出され、その後に吸収樹脂への吸着によって回収される場合、場合により、濃縮し、次いで、単一の収穫物として処理した後に、この2セットの吸収樹脂それぞれから溶出したフラクションを合わせてもよい。
または、別個の抽出段階に利用されるこの2セットの吸収樹脂が、同じ種類であり、同じ機能的特徴を有する場合、これらを一緒にプールし、例えば、混合物に対し、水混和性溶媒またはこれらの水との混合物を用いて均一の溶出工程を行ってもよい。
いずれにしても、式(I)の未精製化合物を回収するのに適した手順であればよく、別個の抽出段階に由来する生成物の組み合わせから得られる未精製物質の混合物に対し、通常は、連続した精製工程を行う。式(I)の未精製化合物の精製は、任意の既知の技術によって達成することができるが、好ましくは、クロマトグラフィー手順を用いて行われる。
これらのクロマトグラフィー手順の例は、回収工程に関連して報告されるものであり、上述の水混和性溶媒または水混和性溶媒との水性混合物を用いて溶出する、固定相、例えば、シリカゲル、アルミナ、活性化ケイ酸マグネシウムなどによるクロマトグラフィー、または種々の機能的誘導体化を伴うシラン化シリカゲルでの逆相クロマトグラフィーも含む。
例えば、固定相としてRP−8またはRP−18を用い、HCOONHバッファー:CHCNまたはトリフルオロ酢酸(0.1%):CHCN混合物を溶出系として用い、分取HPLCクロマトグラフィーを使用してもよい。1回の実施または繰り返しの実施で、精製工程から回収された活性フラクションを一緒にプールし、減圧下で濃縮し、上述の種類の沈殿剤を加えることによって沈殿させ、乾燥させるか、または凍結乾燥させる。
生成物が残留量のギ酸アンモニウムまたは他の緩衝塩を含む場合には、固体相抽出カラム(例えば、逆相樹脂カラム、例えば、SPE Superclean LCPl8 Supelco(Bellefonte PA、USA))への式(I)の化合物の吸収、次いで、蒸留水を用いた洗浄および適切な水性溶媒混合物、例えば、メタノール:水を用いた溶出によってこれらを除去してもよい。次いで、式(I)の化合物を、溶出溶媒を除去することによって回収する。
したがって、式(I)の精製した化合物を乾燥させた調剤薬を白色粉末として得た。当該技術分野では一般的なように、製造工程および回収、精製工程を、HPLCまたは質量分光計と接続したHPLCを含む種々の分析手順によって監視してもよい。
図1Aは、NAI−112a/bのフラグメント化パターンの低解像度スペクトルをあらわす。 図1Bは、m/z 1184に二重にプロトン化したイオンを示すNAI−112a/b MSフルスキャン高解像度スペクトルをあらわす。 図2は、KBr中のNAI−112a/bのIRスペクトルをあらわす。 図3は、アセトニトリル:水に溶解した抗生物質NAI−112a/bのUVスペクトルをあらわす。 図4は、Bruker AMX 600分光計、25℃、アセトニトリル−d3:D2O/H2O混合物中で記録したNAI−112a/bの1H−NMRスペクトルをあらわす。 図5は、Bruker AMX 600分光計、25℃、アセトニトリル−d3:D2O/H2O混合物中で記録したNAI−112a/bのHSQCスペクトルをあらわす。 図6は、Bruker AMX 600分光計、25℃、アセトニトリル−d3:D2O/H2O混合物中で記録したHMBCスペクトルをあらわす。 図7は、m/z 1184.9で二重にプロトン化したイオンを示すNAI−112c/dフルスキャン低解像度スペクトルをあらわす。 図8は、m/z 1226.2で二重にプロトン化したイオンを示すNAI−112e/fフルスキャン低解像度スペクトルをあらわす。 図9は、m/z 1228.5で二重にプロトン化したイオンを示すNAI−112g/hフルスキャン低解像度スペクトルをあらわす。 図10は、m/z 1273.6で二重にプロトン化したイオンを示すNAI−112i/lフルスキャン低解像度スペクトルをあらわす。 図11は、m/z 1232.4で二重にプロトン化したイオンを示すNAI−112m/nフルスキャン低解像度スペクトルをあらわす。 図12は、m/z 1203.9で二重にプロトン化したイオンを示すNAI−112o/pフルスキャン低解像度スペクトルをあらわす。 図13は、m/z 1111.3で二重にプロトン化したイオンを示すNAI−112q/rフルスキャン低解像度スペクトルをあらわす。 図14は、m/z 1205.3で二重にプロトン化したイオンを示すNAI−112s/tフルスキャン低解像度スペクトルをあらわす。 図15は、末梢性ニューロパチーの坐骨神経構築モデルにおけるNAI−112a/bの抗侵害受容効果をあらわす。 図16は、マウスのホルマリンモデルにおけるNAI−112a/bの抗炎症効果をあらわす。
本発明を以下に与えられる実施例によってよりよく記載し、実施例は、本願発明をいかなる様式にも限定しない。
(実施例1)
(NAI−112a/NAI−112bの調製)
(Actinoplanes sp.DSM24059の発酵方法)
Actinoplanes sp.DSM24059をS1プレートに28℃、2〜3週間維持する。S1は、オートミール60、寒天18、FeSO×7HO 0.001、MnCl×4HO 0.001、ZnSO×7HO 0.001で構成される(g/L)。固体オートミールを適切な容積の蒸留水に懸濁させ、20分沸騰させ、チーズクロスによって濾過する。残りの要素を加え、蒸留水を用いて所定容積にして、pHを7.2に調節した後、121℃で20分間滅菌する。1個のS1プレートの微生物内容物を、デキストロース一水和物10、トウモロコシデキストリン24、酵母抽出物5、大豆ペプトン5(g/L)で構成される種培地100mLを含有する500mLエレンマイヤーフラスコに擦りつけ、接種する。培地を蒸留水で調製し、pHを7.2に調節した後、121℃で20分間滅菌する。接種したフラスコを、200rpmで操作する回転シェーカーで、28℃で成長させる。2〜3日後、5%のこの培養物を、同じ発酵培地を含む第2の一連のフラスコに接種する。48時間インキュベートした後、750mLを、デキストロース一水和物10、マルトース10、酵母抽出物2、大豆ミール8および炭酸カルシウム4(g/L)で構成される15Lの産生培地を含む19.5mLバイオリアクターに移す。培地を蒸留水で調製し、pHを7.3に調節した後、121℃で25分間滅菌する。デキストロース一水和物を別個に滅菌し、発酵機を冷却した後に加える。600rpmで攪拌しつつ、発酵を30℃、0.5vvmエアレーションで行い、90時間後に培養物を収穫する。NAI−112a/NAI−112bの製造を、培養ブロス全体を所定容積のメタノールで2回抽出し、攪拌しつつ、混合物を50℃で1時間インキュベートした後、以下に記載するようにHPLCによって監視する。
(NAI−112a/NAI−112bの回収および精製)
発酵ブロス(2L)をメタノール2Lに加え、AcOH(100mL)を加えることによってpHを4.5に下げる。混合物を室温で1時間振り混ぜ、ブフナーで濾過する。濾過した溶液を、容積が減るまで蒸発させ(600mL)、100mLずつ6個に分け、それぞれを、Vac Masterシステム(Stepbio)の10gのFlash C18充填カラム(Isolute、Biotage)に投入する。投入した溶液をアセトニトリル:水 25:75(30mL)で洗浄し、アセトニトリル:水 1:1(30mL)で抽出する。NAI−112a/NAI−112bの存在について、以下に記載するような分析HPLC方法によって溶出したフラクションを監視し、減圧下で濃縮する。
上に記載したように調製した未精製NAI−112a/NAI−112b(120mg)を、CombiFlash RF Teledyne Isco Medium Pressure Chromatography Systemを用い、86gの逆相C18 RediSep RFカラム(粒径40〜63μm、孔径60Å、230〜400メッシュ)の中圧クロマトグラフィーで精製する。この樹脂を、相A:相B 8:2(v/v)の混合物で、60ml/分であらかじめ平衡状態にしておき、次いで、30%の相Bで1分間、次いで、相Bが30%から60%までの16分の線形勾配で連続的に溶出する。相Aは、0.05%TFAを含む水であり、相Bは、0.05%TFAを含むアセトニトリルである。NAI−112a/NAI−112bを含有するフラクションをプールし、減圧下で濃縮し、水から凍結乾燥させ、57mgの精製したNAI−112a/NAI−112bを得る。
(実施例2:NAI−112a/NAI−112bの代替となる回収および精製)
実施例1に記載するように調製した発酵ブロス(5L)に、メタノール1Lを加え、AcOH(50mL)を加えることによって、pHを4.5まで下げる。混合物を室温で1時間振り混ぜ、ブフナーで濾過する。菌糸体を含有する濃縮部分をメタノール1Lに加え、3時間攪拌し、濾過し、菌糸体抽出物1.5Lを得る。抽出物を濃縮し、凍結乾燥させ、260mgの未精製NAI−112a/NAI−112bを回収する。
Waters Micromass ZQおよびWaters 2996 Photodiode Array Detectorを取り付けたWaters Fraction Lynx Autopurification Systemを用い、上に記載するように調製した未精製NAI−112a/NAI−112b(260mg)を、分取高速液体クロマトグラフィーによって精製する。未精製物を、相A:相B 1:1(v/v)の混合物であらかじめ平衡状態にしたXBridge Prep C18カラム(5μm OBD、19×100mm)で精製し、次いで、相Bが50%から70%までの10分の線形勾配で、20ml/分で溶出する。相Aは、0.05%TFAを含む水であり、相Bは、0.05%TFAを含むアセトニトリルである。NAI−112を含有するフラクションをプールし、減圧下で濃縮し、水から凍結乾燥させ、70mgの精製したNAI−112a/NAI−112bを得る。
LiChrosphere RP18カラム5μ(125×4mm)を取り付けたShimadzu装置(LC 2010A−HT液体クロマトグラフィー、Shimadzu Corporation、Japan)を用い、流速1ml/分および温度50℃で溶出させ、好ましい分析HPLC技術を行う。多段階プログラムで溶出する。時間=0(10% 相B);時間=20分(50% 相B);時間=21分(80% 相B);時間=25分(80% 相B);時間=26分(10% 相B);時間=35分(10% 相B)。相Aおよび相Bは、それぞれ、水中およびアセトニトリル中の0.05% TFA(v/v)である。UV検出は、230nmおよび270nmで行う。これらのHPLC条件で、NAI−112a/NAI−112bは、17.5分の保持時間を示す。
好ましい分析HPLC−MS技術は、Ascentis express Supelco RP18カラム2.7μ(50×4.6mm)を取り付けたAgilent 1100シリーズ液体クロマトグラフィーで、流速1ml/分、温度40℃で溶出して行われる。多段階プログラムで溶出する。時間=0(5% 相B);時間=6分(95% 相B);時間=7分(100% 相B);時間=7.2分(5% 相B);時間=10分(5% 相B)。相Aおよび相Bは、それぞれ、水中およびアセトニトリル中の0.05% TFA(v/v)である。UV検出は、220nmで行う。カラムからの流出物を1:1の比率で分け、一部を光ダイオードアレイ検出器に流用し、残りの部分を、Bruker Esquire3000 plusイオン捕捉型質量分光計のESIインターフェースに流用する。
質量分光計による分析を以下の条件で行う。
サンプル注入口の条件:シースガス(N)50psi;乾燥ガス10L/分;キャピラリーヒーター365℃;
サンプル投入口の容積設定:正の極性;キャピラリー電圧 −4000V;エンドプレートオフセット −500V;
スキャン条件:最大イオン時間 200ms;イオン時間 5ms;フルマイクロスキャン3;
セグメント:持続時間10分、スキャンイベントポジティブ(100〜2400m/z)。
これらの分析HPLC−MS条件下、NAI−112a/NAI−112bは、3.9分の保持時間を示す。
化合物NAI−112aまたはNAI−112bが、酸官能基および塩基官能基を含むため、従来の手順に従って適切な塩基または酸を用いて塩を形成することができ、不活性塩の形態で存在していてもよい。ランチペプチド(例えば、NAI−112aまたはNAI−112b)は、酸形態または不活性塩の形態で得られる場合、塩基を用い、対応する非毒性の医薬的に許容され得る塩に変換してもよい。適切な塩としては、アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩、典型的には、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの塩およびアンモニウム塩および置換アンモニウム塩が挙げられる。代表的な置換アンモニウム塩としては、一級、二級または三級(C1〜C4)のアルキルアンモニウムおよびヒドロキシ(C1〜C4)アルキルアンモニウム塩が挙げられ、本発明の一実施形態によれば、ベンザチン、プロカイン、ヒドラバミンおよび同様の水不溶性の非毒性の医薬的に許容され得る塩が挙げられる。本発明の化合物の別の好ましい種類の塩は、塩基性アミノ酸(例えば、アルギニンまたはリジン)またはアミノ糖(例えば、グルコサミン)などとの塩基性付加塩によってあらわされる。
アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩は、金属塩を調製するために一般的に用いられる通常の手順に従って調製される。一例として、酸形態または不活性塩形態のランチペプチドNAI−112aまたはNAI−112bを最小量の適切な溶媒(典型的には、低級アルカノールまたは低級アルカノール水混合物)に溶解し、得られた溶液に、化学量論量の適切な選択した塩基を徐々に加え、非溶媒を添加することによって、得られた塩を沈殿させる。次いで、生成するアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩は、濾過または溶媒の蒸発によって回収される。
または、凍結乾燥によって、実質的に無水形態でこれらの塩を調製することができ、この場合には、望ましい塩を含有し、適切に選択されたアルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩または水酸化物を、7.0〜8.5のpHを得るような量で用い、ランチペプチドNAI−112aまたはNAI−112bの塩化から得られる水溶液を、不溶解物から濾過し、凍結乾燥させる。実質的に上の手順に従って、適切な溶媒中、適切に選択したアミンを式(I)の化合物の溶液に加え、次いで、溶媒および過剰のアミン試薬を蒸発させるか、または、濃縮溶液を凍結乾燥させることによって、有機アンモニウム塩を調製することができる。
酸を用いた式(I)の化合物の付加塩も調製することができる。本発明の化合物の代表的で適切な酸付加塩としては、有機酸および無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、コハク酸、クエン酸、アスコルビン酸、乳酸、マレイン酸、フマル酸、パルミチン酸、コリン酸、パモ酸、粘液酸、グルタミン酸、ショウノウ酸、グルタル酸、グリコール酸、フタル酸、酒石酸、ラウリン酸、ステアリン酸、サリチル酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホ酸、ソルビン酸、ピクリン酸、安息香酸、桂皮酸などの酸を用いて標準的な反応によって作られる塩が挙げられる。酸を用いたランチペプチドNAI−112a/NAI−112bの付加塩は、塩基の代わりに試薬として適切に選択された酸を用い、塩基との塩を調製するために使用されるように、実質的に類似の様式で調製することができる。
このようにして作られる医薬的に許容され得る塩は、本発明の一部でもある。「医薬的に許容され得る」塩は、温血動物の治療に有用である。
本発明の化合物の非塩(または内部塩)から、対応する非毒性の付加塩への変換、およびその逆(すなわち、本発明の化合物のさらなる塩から、非塩形態への変換)は、通常の技術の範囲内であり、本発明に包含される。
(NAI−112aまたはNAI−112bの物理化学特徴)
(A)質量分析計:
Bruker較正混合物を用い、エレクトロスプレー源を取り付けたBruker Esquire3000 plus装置でのMS実験において、NAI−112aまたはNAI−112bは、最も小さい同位体組成物に対応するm/z=1184.5で二重のプロトン化されたイオンを与える。NAI−112aまたはNAI−112bのフラグメント化パターンは、以下のイオンが存在する。m/z 1111で二重のプロトン化されたイオンおよび974、1393、1247、907、1460および1314で1種類のプロトン化されたイオン。エレクトロスプレー条件は、以下のとおりである。キャピラリー温度:365℃;キャピラリー電圧:−4kV;注入モード5μl/分。0.1%TFAを含むメタノール/水 50/50(v/v)の0.2mg/ml溶液から記録したフラグメント化パターンのスペクトルを図1Aに報告する。
ナノ−ESI源を取り付け、Orbitrap Mass分析機を取り付けたExactive(ThermoFisher Scientific)分光計の実験において、NAI−112aまたはNAI−112bは、100000m/Δmの解像度で、m/z=1184.0231で二重のプロトン化したイオンの高解像度質量を与える。質量スペクトルを図1Bに報告する。
(B)Bruker FT−IR分光計IFS 48型を用い、KBr中で記録したNAI−112aまたはNAI−112bの赤外線スペクトルは、3393;2962;1670;1522;1457;1203;1138(cmd)で吸収最大を示す。赤外スペクトルを図2に報告する。
(C)HPLC分析中、Shimadzu Diode Array検出器SPD−M10A VP(Shimadzu Corporation、日本)を用いた水/アセトニトリル(比率56:44)中の0.1%TFAで行ったNAI−112aまたはNAI−112bのUVスペクトルは、229nmおよび281nmに2つの肩部を示す。UVスペクトルを図3に報告する。
(D)1H−NMRおよび2D実験は、50μLのHOを加えつつ、または加えずに、CDCN/DO 50/40(v/v)混合物において、Bruker AMX 600分光計で、25℃で記録した。必要な場合、水抑制シーケンスを適用する。内部標準として、1.99ppmでのアセトニトリルの残留シグナルが考慮される。
NAI−112aまたはNAI−112bの1H−NMRスペクトルを図4に報告する。CDCN/HO/DO 50/10/40(v/v)に溶解したNAI−112の1H NMRスペクトルは、内部標準としてCDCN(1.99ppm)を用い、600MHzで以下のシグナル群を示す(単位ppm)[δ=ppm、多重度;(属性)]:
0.70(CH)、0.76(CH)、0.82(CH)、0.87(CH)、0.91(CH)、0.99(CH)、1.16(CH)、1.46(CH)、1.62(CH)、1.45−1.66(CH)、1.77−3.33(βおよびγのCHおよびCH)、3.37−4.99(αおよびβのCHおよびCH)、3.17、3.52、4.04、4.55および5.81(糖脂肪族およびアノマーのプロトン)、4.83−5.03(DhaのβCH)、5.80(DhbのβCH)、7.04−8.59(芳香族およびペプチドのNH)。
(E)NAI−112aまたはNAI−112bは、以下の13Cシグナル群を示す[δ=ppm;(属性)]:11.8−22(脂肪族CH)、22.2−40.1(βおよびγのCHおよびCH)、42.5−62(αおよびβのCHおよびCH)、108.4−137.3(芳香族のCHおよび四級炭素)、168−176(ペプチドのカルボニル)。NAI−112aまたはNAI−112bのHSQCスペクトルおよびHMBCスペクトルを図5および図6に報告する。
(NAI−112a/NAI−112bのアミノ酸組成)
(A)NAI−112a/NAI−112bの「耐酸性」アミノ酸の決定
NAI−112a/NAI−112bを完全に加水分解し、酸処理に耐性があるアミノ酸要素を特定する。この手法では、酸に弱いアミノ酸は検出されない。
加水分解物(Vacucellを用い、6N HCl、105℃で24時間、またはBiotage Initiatorマイクロ波を用い、160℃で5分)を、4−(3−イソチオシアナトピロリジン−1−イル)−7−ニトロ−2,1,3−ベンゾオキサジアゾール[(R)−(−)−NBD−PyNCS]で誘導体化した後に、同様に誘導体化した標準アミノ酸の混合物と比較して、HPLC−MSによって分析する。
同時に行うDADおよびMS検出を用い、液体クロマトグラフィーシステムで定性HPLC分析を行う。HPLC方法は、以下の条件を使用する。Ascentis express Supelco RP18、2.7μ(50×4.6mm)カラム、40℃に設定;流速1mL/分;水中の0.05%TFA(v/v)としての相A;アセトニトリル中の0.05%TFA(v/v)としての相B;以下のような溶出プログラム
Figure 0006195618
MS条件は、以下のとおりである。
分光計:標準的なエレクトロスプレー源を備えるBruker Esquire3000 plus
キャピラリー温度:365℃
キャピラリー電圧:−4kV
エンドプレートオフセット:−500V
シースガス(N2):50psi。
NAI−112a/NAI−112bの加水分解物で得られたHPLC/MSクロマトグラムにおいて、トリプトファン、グリシン、プロリン、バリン、ロイシンまたはイソロイシン、フェニルアラニンといったアミノ酸を、他の同定されていないピークとともに同定する。
(NAI−112a/NAI−112bのN末端アミノ酸の同定)
1mgのNAI−112a/NAI−112bをメタノール1.5mLに溶解する。トリエチルアミン(50μL)およびフェニルイソチオシアネート(10μL)を加え、反応物を60℃で1時間攪拌する。溶液をヘキサン:ジクロロメタン 8:2(3×300μL)で抽出し、乾燥するまで蒸発させ、50%TFA HO溶液(500μL)で抽出し、60℃で1時間反応させる。反応溶液をHPLC−MSによって直接分析し、N末端のバリンを失った後、先端を切断したペプチドに対応するm/z 1134.9amuの二重の帯電したピークを示す。
(実施例3:NAI−112s/NAI−112tの合成)
10mgのNAI−112a/NAI−112bのDMF1.2mLの攪拌溶液に、2μLのエチレンジアミンおよび4mgのPyBOPを加え、反応混合物を攪拌しつつ室温で1時間保持する。中性pHになるまで2N HCl(100μL)を加えることによって反応をクエンチし、次いで、水で希釈する。CombiFlash RF Teledyne Isco Medium Pressure Chromatography Systemを用いることによって、4.3gの逆相C18 RediSep RFカラム(粒径40〜63μm、孔径60Å、230〜400メッシュ)での中圧クロマトグラフィーを用い、サンプルを精製する。この樹脂を、相A:相B 7:3(v/v)の混合物であらかじめ平衡状態にしておき、次いで、相Bが30%から70%までの10分の線形勾配で、18ml/分で溶出する。相Aは、水中の50mM HCOONHであり、相Bは、アセトニトリルである。望ましいアミドを含有するフラクションを集め、容積が減るまで蒸発させ、凍結乾燥させる。得られた化合物は、1205.3amuで二重にプロトン化するピークを示す。
(実施例4:NAI−112g/NAI−112hの合成)
30mgのNAI−112a/NAI−112bのDMF3mLの攪拌溶液に、4μLのベンジルアミンおよび7mgのPyBOPを加え、反応混合物を攪拌しつつ、室温で一晩保持する。中性pHになるまで2N HCl(100μL)を加えることによって反応をクエンチし、次いで、水で希釈する。実施例3に記載されるような中圧クロマトグラフィーによってサンプルを調製する。得られた化合物は、m/z 1228.5amuで二重のプロトン化したピークを示す。
(実施例5:NAI−112i/NAI−112lの合成)
30mgのNAI−112a/NAI−112bのDMF3mLの攪拌溶液のpHを0.1M NaOHで8.5に調節する。続けて、4μLのベンジルアミンおよび7mgのPyBOPを加え、反応混合物を攪拌しつつ、室温で一晩保持する。中性pHになるまで2N HCl(100μL)を加えることによって反応をクエンチし、次いで、水で希釈する。実施例3に記載されるような中圧クロマトグラフィーによってサンプルを調製する。得られた化合物は、m/z 1273.6amuで二重のプロトン化したピークを示す。
(実施例6:NAI−112o/NAI−112pの合成)
30mgのNAI−112a/NAI−112bを200μLのDMFおよび1.8mLおよびアセトンに溶解する。この溶液に、3mgのp−トルエンスルホン酸を加え、反応混合物を攪拌しつつ、45℃で5時間保持し、その後に、HPLC−MSモニターは、変換率が50%であることを示す。実施例3に記載されるような中圧クロマトグラフィーによってサンプルを調製する。得られた化合物は、m/z 1203.9amuで二重のプロトン化したピークを示す。
(実施例7:NAI−112q/NAI−112rの合成)
50mgのNAI−112a/NAI−112bを5mLの50% TFAに溶解し、室温で1週間攪拌する。この時間経過後、許容範囲の量の望ましい化合物がHPLC−MS分析によって検出され、1M NaOH(100μL)でpHを中和することによって、反応をクエンチする。実施例3に記載されるような中圧クロマトグラフィーによってサンプルを調製する。得られた化合物は、m/z 1111.3amuで二重のプロトン化したピークを示す。
(実施例8:NAI−112e/NAI−112fの合成)
20mgのNAI−112a/NAI−112bのDMF2mLの攪拌溶液に、3μLの3−(ジメチルアミノ)−1−プロピルアミンおよび9mgのPyBOPを加え、反応混合物を攪拌しつつ、室温で3時間保持する。中性pHになるまで2N HCl(100μL)を加えることによって反応をクエンチし、次いで、水で希釈する。実施例3に記載されるような中圧クロマトグラフィーによってサンプルを調製する。得られた化合物は、m/z 1225.9amuで二重のプロトン化したピークを示す。
(実施例9:NAI−112m/NAI−112nの合成)
27mgのNAI−112a/NAI−112bの乾燥DMF2mLの攪拌溶液に、9μLのシクロヘキサンカルボキサアルデヒドを加え、反応混合物を攪拌しつつ、室温で30分保持する。連続して、1mgのNaCNBHを加え、混合物を攪拌しつつ、室温で20分保持する。水で希釈することによって反応をクエンチする。実施例3に記載されるような中圧クロマトグラフィーによってサンプルを調製する。得られた化合物は、m/z 1232.4amuで二重のプロトン化したピークを示す。
(実施例10:NAI−112c/NAI−112dの合成)
実施例1に記載したように調製したActinoplanes sp.DSM24059の発酵ブロス(2L)を、収穫した後に0.1M NaOHでpH8にする。生成物の回収を実施例1または実施例2のいずれかに記載したように行う。得られた化合物は、m/z 1184.9amuで二重のプロトン化したピークを示す。
(実施例11:侵害受容性疼痛の鎮痛活性)
BennettおよびXie(1988)に従って坐骨神経の結紮を行う。2〜3%のイソフルランを用いてマウスを麻酔し、小さな切開によって、中大腿部で左側坐骨神経を露出させ、2箇所の(2mm間隔をあけた)別個の部位で絹糸を用いて縛る。1回の筋肉縫合および皮膚クリップによって傷を閉じ、ストレプトマイシンをまぶす。シャム手術した動物(ネガティブコントロール)において、神経を露出させるが、縛らない。
すべての実験を、静かな部屋で「盲検」で行い、実験を行う科学者は、試験時間に処理プロトコルを知らない(盲検手順)。本願発明者らは、背部表面に加えられた一定の機械的な圧力から足を引っ込めるまでの反応時間(秒単位)を測定することによって、機械的な痛覚過敏を評価する。円錐先端(直径=3mm)に入れられた15gの較正されたガラスシリンダー(直径=10mm)を使用し、機械的な力を加える。スタンドに接続した2個の環の間に錘を垂直にかけ、垂直方向の移動を自由にする。180秒のカットオフ時間を使用する。薬物投薬の後、種々の時間に同側(本実験)および反対側(コントロール)の足で退避閾値を測定する。足底試験装置(Ugo Basile、イタリア)を用い、足底表面に加えられた熱による痛覚過敏を、放射熱(熱強度:赤外線3.0)の集束ビームから足を引っ込めるまでの反応時間を測定するHargreavesら(1988)の方法によって測定する。カットオフ時間を30秒に設定する。損傷した同側の足について、退避閾値を測定する。
接触性アロディニア(DPA):ワイヤメッシュの床を有する小さな閉じられた試験場(20cm×18.5cm×13cm)に動物を個々に5分間放置する。試験する足の足底面の下にフィラメントを直接存在するように、DPAデバイスを動物の下に配置する。試験を開始したとき、デバイスが、フィラメントが足に接触するまで上がり、動物が足を引っ込めるまで、または最大力5gに達するまで、力を徐々に大きくしていく。DPAは、足を引っ込めたときの力と退避反応時間を自動で記録する(退避が起こるまで、デバイスが力を徐々に大きくしていくため、反応時間と最大力は直接的な関係がある)。
NAI−112a/bを3、10および30mg/kgの投薬量で腹腔内投与し、投薬してから3時間後に疼痛挙動を測定する。図15に示されるように、確立された痛覚過敏および異痛を迅速に回復させるために、NAI−112a/bの1回投与で十分である。図15は、末梢性ニューロパチーの坐骨神経の構築モデルにおいて、NAI−112a/bの抗侵害受容効果を示す。NAI−112a/b(3〜30mg/kg、腹腔内)は、機械的痛覚過敏(A)および熱的痛覚過敏(B)を減らし(秒単位で測定)、機械的な異痛(C;グラム単位で測定)を減らす。*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001 対ビヒクル;###p<0.001 対シャム手術したマウス。
(実施例12:炎症性疼痛の鎮痛活性)
左後足の足底表面にホルマリンを注射し、その応答は、動物が注射した足をなめるのに費やす時間量である。ホルマリンを注射してから、最初の5分間継続する初期段階および10〜50分続く後期段階といった、高頻度のなめる運動がある2つの別個の期間を特定することができる。それぞれ5分のブロックにおいて、45分間、防衛反射挙動(注射された足をなめたり、噛んだりする)を監視する。
ホルマリン注射の前に、NAI−112a/bを1、3、10および30mg/kgの投薬量で腹腔内注射する。図16に示されるように、3mg/kgおよび10mg/kgの最大投薬量で、第1段階および第2段階の両方を減らすことができる。図16は、マウスのホルマリンモデルにおいて、NAI−112a/bの抗炎症効果を示す。NAI−112a/b(1〜10mg/kg、腹腔内)は、炎症のある足をなめ、噛むのに費やす時間を短くする(秒単位で測定)。*p<0.05および**p<0.01 対ビヒクル治療したマウス。

Claims (21)

  1. 一般式(I)を有するペプチド化合物であって、
    Figure 0006195618


    およびRは、独立して、H、または単糖類、二糖類、三糖類、オリゴ糖類およびこれらの対応するデオキシ誘導体から選択される糖部分から選択され;
    および/またはRは、独立して、OH、NH、NRから選択され、Rおよび/またはRは、独立して、
    ・水素
    ・1〜20個の炭素原子を含むアルキル(前記アルキルは、直鎖、分枝鎖、環状またはこれらの組み合わせである);
    ・2〜20個の炭素原子を含むアルケニル(前記アルケニルは、直鎖、分枝鎖、環状またはこれらの組み合わせである);
    ・2〜20個の炭素原子を含むアルキニル(前記アルキニルは、直鎖、分枝鎖、環状またはこれらの組み合わせである);
    ・独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基が、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、3〜8個の炭素原子を含むシクロアルキル、
    ・独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、フェニルラジカル、
    ・ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから独立して選択される1個または2個の置換基によってフェニル環上で場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基が、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、ベンジルラジカル、
    ・ハロ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換されたナフチルラジカル、
    ・式
    −(CHOR
    の基〔式中、nは、2〜8の整数をあらわし、Rは、
    ※水素または
    ※(C〜C)アルキル、または
    ※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、3〜8個の炭素原子を含むシクロアルキル、
    ※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、フェニルラジカル
    をあらわす〕
    ・式
    −(CHNR10
    の基〔式中、nは、2〜8の整数をあらわし、Rおよび/またはR10は、独立して、
    ※水素または
    ※(C〜C)アルキル、または
    ※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、3〜8個の炭素原子を含むシクロアルキル、
    ※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、フェニルラジカル、
    ※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから独立して選択される1個または2個の置換基によってフェニル環上で場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基が、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、ベンジルラジカル
    をあらわし、
    ※RとR10とを合わせ、−(CH、−(CH−、−(CH−O−(CH、−(CH−S−(CHをあらわすか、または
    ※RおよびR10は、隣接する窒素原子と合わせて、(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、ピリジル、ベンジルおよび置換ベンジルから選択される置換基で、4位で置換されていてもよいピペラジン部分をあらわし、フェニル部分は、クロロ、ブロモ、ニトロ、(C〜C)アルキルおよび(C〜C)アルコキシから選択される1個または2個の置換基を有する〕
    をあらわし;
    は、NR1112として選択され、R11および/またはR12は、独立して、
    ・水素、
    ・1〜20個の炭素原子を含むアルキル(前記アルキルは、直鎖、分枝鎖、環状またはこれらの組み合わせである);
    ・2〜20個の炭素原子を含むアルケニル(前記アルケニルは、直鎖、分枝鎖、環状またはこれらの組み合わせである);
    ・2〜20個の炭素原子を含むアルキニル(前記アルキニルは、直鎖、分枝鎖、環状またはこれらの組み合わせである);
    ・独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基が、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、3〜8個の炭素原子を含むシクロアルキル;
    ・独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、フェニルラジカル、
    ・独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから独立して選択される1個または2個の置換基によってフェニル環上で場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基が、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、ベンジルラジカル、
    ・ハロ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換されたナフチルラジカル、
    ・式
    −(CHOR
    の基〔式中、nは、2〜8の整数をあらわし、Rは、
    ※水素または
    ※(C〜C)アルキル、または
    ※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、3〜8個の炭素原子を含むシクロアルキル、
    ※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、フェニルラジカル
    をあらわす〕
    ・式
    −(CHNR10
    の基〔式中、nは、2〜8の整数をあらわし、Rおよび/またはR10は、独立して、
    ※水素または
    ※(C〜C)アルキル、または
    ※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、3〜8個の炭素原子を含むシクロアルキル、
    ※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、フェニルラジカル、
    ※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから独立して選択される1個または2個の置換基によってフェニル環上で場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基が、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、ベンジルラジカル
    をあらわし、
    ※RとR10とを合わせ、−(CH、−(CH−、−(CH−O−(CH、−(CH−S−(CHをあらわすか、または
    ※RおよびR10は、隣接する窒素原子と合わせて、(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、ピリジル、ベンジルおよび置換ベンジルから選択される置換基で、4位で置換されていてもよいピペラジン部分をあらわし、フェニル部分は、クロロ、ブロモ、ニトロ、(C〜C)アルキルおよび(C〜C)アルコキシから選択される1個または2個の置換基を有する〕
    をあらわし;
    ・R11またはR12が水素である場合、R12またはR11は、−CO−R13であり、R13は、
    ○NH
    ○1〜20個の炭素原子を含むアルキル(前記アルキルは、直鎖、分枝鎖、環状またはこれらの組み合わせである);
    ○2〜20個の炭素原子を含むアルケニル(前記アルケニルは、直鎖、分枝鎖、環状またはこれらの組み合わせである);
    ○2〜20個の炭素原子を含むアルキニル(前記アルキニルは、直鎖、分枝鎖、環状またはこれらの組み合わせである);
    ○独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、3〜8個の炭素原子を含むシクロアルキル;
    ○独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、フェニルラジカル、
    ○独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから独立して選択される1個または2個の置換基によってフェニル環上で場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基が、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、ベンジルラジカル、
    ○ハロ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換されたナフチルラジカル、
    ○式
    −(CHOR
    の基〔式中、nは、2〜8の整数をあらわし、Rは、
    ※水素または
    ※(C〜C)アルキル、または
    ※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、3〜8個の炭素原子を含むシクロアルキル、
    ※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、フェニルラジカル
    をあらわす〕、
    ○式
    −(CHNR10
    の基〔式中、nは、2〜8の整数をあらわし、Rおよび/またはR10は、独立して、
    ※水素または
    ※(C〜C)アルキル、または
    ※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、3〜8個の炭素原子を含むシクロアルキル、
    ※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基は、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、フェニルラジカル、
    ※独立して、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシ、フェニル、フェニル−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキル、フェノキシ、フェノキシ−1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルから独立して選択される1個または2個の置換基によってフェニル環上で場合により置換され、フェニル基およびフェニル低級アルキルのフェニル部分、フェノキシ基およびフェノキシ−低級アルキル基が、ハロ、シアノ、1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルキルおよび1〜3個のハロゲン原子で場合により置換された1〜4個の炭素原子を含む低級アルコキシから選択される1個または2個の置換基によって場合により置換された、ベンジルラジカル
    をあらわし、
    ※RとR10とを合わせ、−(CH、−(CH−、−(CH−O−(CH、−(CH−S−(CHをあらわすか、または
    ※RおよびR10は、隣接する窒素原子と合わせて、(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、ピリジル、ベンジルおよび置換ベンジルから選択される置換基で、4位で置換されていてもよいピペラジン部分をあらわし、フェニル部分は、クロロ、ブロモ、ニトロ、(C〜C)アルキルおよび(C〜C)アルコキシから選択される1個または2個の置換基を有する〕
    をあらわし;
    Xおよび/またはYは、それぞれ、Dha(デヒドロアラニン)およびSer(セリン)から独立して選択されてもよいペプチド鎖の16位および20位のアミノ酸をあらわし;
    およびZは、独立して、S基、S−O−基、S=O基、O−−S=O基およびO=S=O基から選択される、ペプチド化合物。
  2. 前記デオキシ誘導体が6−デオキシ誘導体であることを特徴とする、
    請求項1に記載のペプチド化合物。
  3. 前記糖部分が、以下の式(II)を有することを特徴とする、
    請求項1に記載のペプチド化合物。
    Figure 0006195618
  4. ペプチド鎖の16位にDha残基が存在し、一方、ペプチド鎖の20位にSer残基が存在することを特徴とする、
    請求項1に記載のペプチド化合物。
  5. ペプチド鎖の16位にSer残基が存在し、一方、ペプチド鎖の20位にDha残基が存在することを特徴とする、
    請求項1に記載のペプチド化合物。
  6. 前記ZおよびZが、独立してSとして選択されることを特徴とする、
    請求項1に記載のペプチド化合物。
  7. 16位の前記XがDhaであり、20位の前記YがSerであり、前記ZおよびZがSであり、前記Rが、式(II)の6−デオキシヘキソースであり、前記RがHであり、前記RがOHであり、前記RがNHであり、前記RがNR1112(R11およびR12がHである)であることを特徴とする、
    請求項1に記載のペプチド化合物。
  8. 16位の前記XがSerであり、20位の前記YがDhaであり、前記ZおよびZがSであり、前記Rが、式(II)の6−デオキシヘキソースであり、前記RがHであり、前記RがOHであり、前記RがNHであり、前記RがNR1112(R11およびR12がHである)であることを特徴とする、
    請求項1に記載のペプチド化合物。
  9. Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH(DSMZ)に2010年9月29日に寄託された、寄託番号DSM24059を有するActinoplanes sp.DSM 24059。
  10. Actinoplanes sp.DSM 24059を培養することと、菌糸体および/または発酵ブロスから式(I)の化合物を回収することと、クロマトグラフィー手段によって純粋な物質を単離することとを含む、
    請求項1に記載のペプチド化合物を調製するためのプロセス。
  11. 式(I)の化合物が、半合成によって化学的に改変され、および/または生理学的に許容される塩に変換されるさらなる工程を含むことを特徴とする、
    請求項10に記載のプロセス。
  12. 配列番号1として特定されるDNA:
    GTGCAGGAGA TCCTGGAGCT GCAGGAGCTG CCGTCGGCCT CGGCCACGGA GGACATGCCG
    CTGGTCAGCA CGCTCAGCGT CAGCTCGCCG TGCCCCGGCT GGCCGAGCTC CTTCACCTGG TCGAACTGCT GA。
  13. 配列番号2の前駆体ペプチド:
    1 VQEILELQELPSASATEDMPL VSTLSVSSPCPGWPSSFTWSNC。
  14. 請求項1に記載のペプチド化合物の製造に使用するための
    請求項9に記載のActinoplanes sp.DSM 24059。
  15. 医薬として使用するための
    請求項1に記載のペプチド化合物。
  16. 疼痛の治療に使用するための
    請求項1に記載のペプチド化合物。
  17. 前記疼痛が慢性神経因性疼痛である、
    請求項16に記載のペプチド化合物。
  18. 通常の賦形剤に加え、請求項1に記載のペプチド化合物を活性成分として少なくとも含む
    医薬組成物。
  19. 医薬として使用するための
    請求項18に記載の医薬組成物。
  20. 疼痛の治療に使用するための
    請求項18に記載の医薬組成物。
  21. 前記疼痛が慢性神経因性疼痛である、
    請求項20に記載の医薬組成物。
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