JP6194689B2 - シリコアルミノリン酸塩及びその製造方法 - Google Patents

シリコアルミノリン酸塩及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、シリコアルミノリン酸塩の1種であるSAPO−47に関する。より詳細には、本発明は、低温における触媒活性が高い触媒を与えるSAPO−47及びその製造方法に関する。
SAPO−47は、チャバザイト構造を有するシリコアルミノリン酸塩であり(非特許文献1)、これまで、その合成が報告されている(例えば、非特許文献2、3)。
非特許文献2には、メチルブチルアミンを含む混合物を結晶化することによって得られた、元素比でSi:Al:P=0.112:0.481:0.407からなる組成のSAPO−47が報告されている。
非特許文献3には、二級ブチルアミンを含み、1.0Al:1.0P:3.0二級ブチルアミン:0.6SiO:70HOからなる組成のゲルを結晶化することによって得られたSAPO−47並びにSAPO−47とSAPO−5との混合物が開示されている。
しかしながら、同じくチャバザイト構造を有するシリコアルミノリン酸塩であるSAPO−34は触媒等として使用されているのに対して、SAPO−47は触媒として実際に使用された報告はなく、なおかつ、これらの用途に適したSAPO−47はなかった。
Collection of Simulated XRD Powder Patterns For Zeolites,Fifth Revised Edition 2007,114−115頁 Journal of Physical Chemistry 1989年,93巻,6516−6520頁 Microporous and Mesoporous materials 1999年,31巻,187−193頁
非特許文献2及び3で開示されたSAPO−47は、粒子径が大きく触媒の用途には使用することが困難であった。これに加え、これらのSAPO−47は、触媒としての特性、いわゆる触媒活性が低いため、実用的な触媒として使用することができなかった。
また、非特許文献1乃至3のSAPO−47を製造するためは、ブチルアミンを含む有機構造指向剤を使用することが必須であった。しかしながら、ブチルアミンは沸点が低く揮発しやすいため、その取扱いが困難であった。それにもかかわらず、これ以外の有機構造指向剤を使用してSAPO−47を得ることはできなかった。
本発明ではこれらの課題を解決し、触媒活性、特に低温における触媒活性が高い触媒を与えるSAPO−47及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明者らは鋭意検討した。その結果、結晶粒径及びSi/Alが制御されたSAPO−47が、触媒活性、特に低温における触媒活性が高い触媒を与えるSAPO−47となること見出した。さらには、このようなSAPO−47は、低温で使用した場合であっても、高い窒素酸化物還元率を示す触媒を与えることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、平均結晶粒径が5μm未満、Si/Alのモル比が0.23未満のSAPO−47である。
以下、本発明のSAPO−47について詳細に説明する。
本発明はSAPO−47に係る。SAPO−47はチャバザイト型構造を有する、8員環のシリコアルミノリン酸塩(Silicoaluminophosphate)である。
シリコアルミノリン酸塩とは、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、リン(P)及び酸素(O)を、その骨格の主成分とするゼオライト類縁物質である。シリコアルミノリン酸塩の組成は、一般的に、以下の(1)式で表すことができる。
(SiAl)O (1)
(但し、0.05<x≦0.2、0.45≦y≦0.55、0.4≦z≦0.45、及び、x+y+z=1)
チャバザイト構造を有する8員環とは、国際ゼオライト学会(IZA)のStructure Commissionが定めているIUPAC構造コードで表記した場合に、CHA型となる構造である。
さらに、SAPO−47の結晶系は六方晶である。したがって、例えば、シリコアルミノリン酸塩であり、チャバザイト型構造を有する8員環であるが、その結晶系が三斜晶であるSAPO−34と、SAPO−47とは異なるシリコアルミノリン酸塩である。
なお、SAPO−34のX線回折パターンは、VERIFIED SYNTHESES OF ZEOLITIC MATERIALS H.Robson,Editor K.P.Lillerud,XRD Patterns Second Revised Edition(2001)P.131、又は、以下のIZAのホームページにおいて公表されている。URL http://www.iza−online.org/synthesis/Recipes/XRD/SAPO−34.html(検索日2012年9月6日)。
本発明のSAPO−47は、平均結晶粒径が5μm未満であり、4.5μm以下であることが好ましく、4μm以下であることがより好ましい。平均結晶粒径が5μm以上であると、触媒活性が低いSAPO−47となる。これに加え、平均結晶粒径が5μm以上であることで、ハニカム等の触媒担体に塗布する際の操作性(ハンドリング)が悪くなる。一方、触媒活性と操作性のバランスをとる観点から、平均結晶粒径は0.5μm以上であればよく、さらには1μm以上であればばよく、また更には3μm以上であればよい。
なお、本発明のSAPO−47における平均結晶粒径とは一次粒子の粒径を平均したものである。また、一次粒子とは走査型電子顕微鏡観察において確認される独立した最小単位の粒子である。したがって、本発明における平均結晶粒径とは、一次粒子が凝集して形成された二次粒子、いわゆる凝集粒子の粒子径を平均して得られるものや、本発明のSAPO−47を成型し、これを粉砕して得られる凝集粒子の粒子径を平均したものとは異なる。
ここで、触媒活性とは、触媒としての性能であり、例えば、本発明のSAPO−47を固体酸触媒として使用した場合の酸化特性や、これを窒素酸化物還元触媒として用いた場合の窒素酸化物還元特性などである。
本発明のSAPO−47の表面積は、触媒反応が生じる程度であればよい。本発明のSAPO−47のBET比表面積として、例えば、500m/g以上、800m/g以下を挙げることができる。
なお、本発明SAPO−47は細孔を多く有する。したがって、BET比表面積の大小と平均粒子径の大小とは、相関がほとんどない。
本発明のSAPO−47は、Si/Alのモル比が0.23未満であり、0.2以下であることが好ましい。Si/Alのモル比が0.23以上ではその結晶構造が不安定になる。これにより、このようなSAPO−47を触媒とした場合、その触媒活性が低下しやすくなる。そのため、本発明のSAPO−47は、Si/Alのモル比が0.18以下、更には0.16以下、また更には0.15以下であればよい。一方、Si/Alのモル比が0.01以上、さらには0.1以上であることで、本発明のSAPO−47が、より高い触媒活性を示しやすくなる。
本発明のSAPO−47は、上記のSi/Alのモル比を満たせば、これに含まれるリンの割合は任意の値とすることができる。本発明のSAPO−47が含有するリンの割合は、例えば、P/Alはモル比で0.7以上、さらには0.75以上、また更には0.8以上、また更には0.85以上を挙げることができる。一方、本発明のSAPO−47が含有するリンの割合の最大値として、P/Alのモル比で0.9以下を例示することができる。
本発明のSAPO−47は、水分を含有する雰囲気下に一定時間これを晒す処理(以下、「水和処理」とする)を行った後であっても、その固体酸量の変化が少ないことが好ましい。これにより、本発明のSAPO−47を触媒とした場合、又はこれを含む触媒とした場合、その触媒活性の変化が生じにくい触媒となる。
ここで、「固体酸」とは、シリコアルミノリン酸塩の触媒活性を評価する指標となるものである。
固体酸は、一般的なNH−TPD法により確認及び定量することができる。固体酸はアンモニア(NH)を吸着する性質を有する。NH−TPD法は、この性質を利用した測定法であり、シリコアルミノリン酸塩にアンモニアを吸着及び脱離させ、特定の温度範囲においてシリコアルミノ酸塩から脱離されるアンモニアを確認及び定量し、これを固体酸として確認及び定量する測定方法である。
NH−TPD法としては、以下の3つの工程を有する方法を例示することができる。
1)シリコアルミノリン酸塩に吸着したガスや水分等を除去する前処理工程
2)アンモニアをシリコアルミノリン酸塩に吸着させるアンモニア吸着工程、及び
3)シリコアルミノリン酸塩に吸着されたアンモニアを、そこから脱離させるアンモニア脱離工程
前処理工程としては、処理温度400〜600℃で不活性ガスをシリコアルミノリン酸塩に流通させることが例示できる。また、アンモニア吸着工程としては、処理温度100〜150℃で、1〜20容量%のアンモニアを含む不可性ガスをシリコアルミノリン酸塩に流通させることが例示できる。さらに、アンモニア脱離工程としては、不活性ガスをシリコアルミノリン酸塩に流通しながら100℃〜700℃程度まで昇温することが例示できる。
アンモニア脱離工程において、脱離したアンモニアを確認及び定量することで、固体酸の確認及び定量ができる。なお、シリコアルミノリン酸塩に吸着されるアンモニアは、物理的に吸着されるアンモニアと、固体酸により吸着されるアンモニアがある。固体酸の確認及び定量を行う際は、この両者を分離する必要がある。例えば、250〜450℃の温度で脱離したアンモニアのピークをもって固体酸の存在が確認でき、当該ピークに相当するアンモニア量を定量し、これを固体酸量とみなすことが挙げられる。
本発明のSAPO−47は、水和処理前の固体酸量に対する水和処理後の固体酸量(以下、「固体酸維持率」とする)が40%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、65%以上であることが更に好ましく、70%以上であることが更により好ましい。固体酸維持率がこの範囲であれば、大気中、更には水蒸気を多く含む雰囲気下に晒した状態で本発明のSAPO−47を使用した場合であっても、その触媒活性の変化が少なく、安定した触媒活性を示す触媒となる。一方、SAPO−47を水和処理することにより、その固体酸量は減少する傾向にある。したがって、通常、固体酸維持率は100%以下、更には90%以下である。
ここで、水和処理には、一般化又は規格化された条件はない。水和処理として、例えば、60℃以上、100℃以下の飽和水蒸気雰囲気下にSAPO−47を1時間以上、60日間以下、静置して処理することを挙げることができる。
本発明のSAPO−47は、固体酸量が高いことが好ましい。固体酸量が高いことで、本発明のSAPO−47が高い触媒活性を有する触媒となる。従って、本発明のSAPO−47の固体酸量は0.5mmol/g以上であることが好ましく、0.6mmol/g以上であることがより好ましく、0.7mmol/g以上であることが更に好ましい。固体酸量が0.5mmol/g以上であることで、本発明のSAPO−47が、より高い触媒活性を有する触媒となりやすい。固体酸量が多いほど、触媒活性は高くなる傾向にある。その一方で、固体酸量が多くなりすぎると結晶構造が不安定になりやすくなる。そのため、固体酸量が1.6mmol/g以下、更には1.2mmol/g以下、また更には1.1mmol/g以下、また更には0.9mmol/g以下であることで、本発明のSAPO−47が、触媒活性が高く、なおかつ、結晶構造が安定したものとなりやすい。
本発明のSAPO−47は、少なくとも水和処理前において固体酸量が上記の範囲であることが好ましく、さらには、水和処理前後において上記の固体酸量であることがより好ましい。しかしながら、上記の様に、SAPO−47を水和処理することにより、その固体酸量は減少する傾向にある。そのため、水和処理後の固体酸量は、例えば、0.2mmol/g以上、更には0.25mmol/g以上、また更には0.3mmol/g以上、また更には0.4mmol/g以上、また更には0.5mmol/g以上であればよく、また更には0.55mmol/g以上であればよい。水和処理後において、固体酸量がこの範囲であれば、水蒸気雰囲気下など、SAPO−47の結晶構造が壊されやすい雰囲気下で本発明のSAPO−47が使用された場合であっても、これが安定して高い触媒活性を有する触媒となる。
本発明のSAPO−47は、アルカリ土類金属が担持されたSAPO−47であってもよい。本発明のSAPO−47にアルカリ土類金属が担持されることで、複数回の水和処理を施した処理(以下、「サイクル水和処理」とする。)後の固体酸量の低下が抑制されやすくなる。
ここで、サイクル水和処理として、例えば、60℃以上、100℃以下の飽和水蒸気雰囲気下にSAPO−47を1時間以上、60日間以下、静置する処理をした後に、60℃以上、200℃以下の乾燥雰囲気下(すなわち、水分含有量0.05体積%以下の雰囲気下)にSAPO−47を1時間以上、60日間以下、静置する処理をすること1サイクルとし、当該サイクルを10回以上、50回以下繰り返すこと、が挙げられる。
アルカリ土類金属は、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)及びバリウム(Ba)群から選ばれる少なくともいずれか1種であることが好ましく、カルシウムであることがより好ましい。
アルカリ土類金属がカルシウムである場合、カルシウム担持量は0.1重量%以上、更には0.2重量%以上、また更には0.4重量%以上であることが好ましい。カルシウム担持量がこの範囲であれば、サイクル水和処理後の固体酸量の低下がより抑制されやすくなる。また、カルシウム含有量は、2.5重量%以下、更には2重量%以下、また更には1.5重量%以下であれば、十分な固体酸量の低下を抑制する効果が得られる。なお、アルカリ土類金属がカルシウム以外である場合、その含有量は、上記のカルシウム含有量(重量%)に対応する物質量(mol)と同程度の量、であればよい。
本発明のSAPO−47は、金属が担持されたSAPO−47であってもよい。本発明のSAPO−47に担持される金属としては周期表のVIIIB族元素、IB族元素及びVIIB族元素の群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、鉄(Fe)、銅(Cu)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)及びインジウム(In)の群から選ばれる少なくとも1種であることがより好ましく、銅であることが更により好ましく、実質的に、銅のみであることが好ましい。これらの金属が本発明のSAPO−47に担持されることで、これを触媒として使用した場合に特に高い触媒活性を有する触媒となりやすい。例えば、本発明のSAPO−47が、銅が担持されているSAPO−47であることで、高い窒素酸化物還元率を示す窒素酸化物還元触媒となる。
金属の担持量は任意であるが、例えば、本発明のSAPO−47の重量に対して、担持された金属の重量が0.5重量%以上、更には1重量%以上、また更には1.2重量%以上、また更には1.5重量%以上であることを挙げることができる。一方、金属の担持量は5重量%以下、更には3重量%以下であれば、金属担持による触媒活性の向上効果が得られやすい。
さらに、本発明のSAPO−47は、金属及びアルカリ土類金属が担持されたSAPO−47であってもよい。これにより、本発明のSAPO−47が、水分を含有する雰囲気に繰返し晒された後に高い窒素酸化物還元率を示す触媒、更には水分を含有する雰囲気に繰返し晒された後に、200℃以下においても高い窒素酸化物還元率を示す触媒となる。
金属及びアルカリ土類金属が担持されたSAPO−47である場合、好ましい金属及びアルカリ土類金属の種類は、それぞれ上記アルカリ土類金属及び上記の金属であればよい。また、これらの担持量は、それぞれ上記のアルカリ土類金属の担持量及び上記金属の担持量であればよい。
次に、本発明のSAPO−47の製造方法について説明する。
本発明の製造方法は、アルキルエチレンジアミンを含む混合物を結晶化する結晶化工程を有することを特徴とするSAPO−47の製造方法である。
従来報告されているSAPO−47の製造方法においては、有機構造指向剤(Structure directing agents;以下、「SDA」とする)としてブチルアミンを含む化合物を使用して結晶化することが必須であった。これに対し、本発明の製造方法では、ブチルアミンを含む化合物を必須の成分とすることなく、SAPO−47を結晶化することができる。
以下、本発明の製造方法について詳細に説明する。
本発明の製造方法では、アルキルエチレンジアミンを含む混合物を結晶化する結晶化工程を有する。これにより、本発明の平均結晶粒径及びSi/Alのモル比を有するSAPO−47が得られる。
アルキルエチレンジアミンは、ジアルキルエチレンジアミン、トリアルキルエチレンジアミン及びテトラアルキルエチレンジアミンの群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、トリアルキルエチレンジアミン又はテトラアルキルエチレンジアミンのいずれか1種以上であることがより好ましく、テトラアルキルエチレンジアミンであることが更に好ましく、実質的に、テトラアルキルエチレンジアミンのみであることが好ましい。
アルキルエチレンジアミンに含まれるアルキル基は、メチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基の群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、メチル基又はエチル基のいずれか1種以上であることがより好ましく、エチル基であることが更により好ましい。
結晶化工程における、より好ましいアルキルエチレンジアミンとして、テトラエチルエチレンジアミン、トリエチルエチレンジアミン及びテトラメチルエチレンジアミンの群から選ばれる少なくとも1種、より好ましくはテトラエチルエチレンジアミンを例示することができる。なお、テトラエチルエチレンジアミンは、分子式でC1024で表され、これはN,N,N’,N’−テトラエチルエタン−1,2−ジアミン、エチレンビス(ジエチルアミン)などとも称呼されるアルキルエチレンジアミンである。
結晶化工程では、SDAとしてアルキルエチレンジアミン含み、かつ、ケイ素(Si)源、リン(P)源、アルミニウム(Al)源及び水(HO)を含む混合物を結晶化することが好ましい。
ケイ素源、リン源及びアルミニウム源の各原料は任意のものを選択することができる。これらの原料として以下のものを例示することができる。
ケイ素源として、コロイダルシリカ、シリカゾル及び水ガラスの群からなる少なくとも1種の水溶性ケイ素化合物又は溶媒に分散されたケイ素化合物、無定形シリカ、フュームドシリカ及びケイ酸ナトリウムの群からなる少なくとも1種の固体状ケイ素化合物、及びオルトケイ酸エチルなどの有機ケイ素化合物、並びにこれらの混合物を挙げることができる。
リン源として、正リン酸及び亜リン酸のいずれか1種以上の水溶性リン化合物、ピロリン酸などの縮合リン酸及びリン酸カルシウムのいずれか1種以上の固体状リン化合物、並びにこれらの混合物を挙げることができる。
アルミニウム源として、硫酸アルミニウム溶液、アルミン酸ソーダ溶液及びアルミナゾルの群から選ばれる少なくとも1種の水溶性アルミニウム化合物又は、溶媒に分散されたアルミニウム化合物、無定形アルミナ、擬ベーマイト、ベーマイト、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム及びアルミン酸ナトリウムの群から選ばれる少なくとも1種の固体状アルミニウム化合物、及び、アルミニウムイソプロポキシドなどの有機アルミニウム化合物、並びにこれらの混合物を挙げることができる。
さらには、ケイ素、リン及びアルミニウムの群から選ばれる2種以上を含む化合物も、原料として使用することができる。このような化合物としては、アルミノリン酸ゲルや、シリコアルミノリン酸ゲルなどを例示することができる。
混合物は、これら原料と水及びSDAを混合することによって得られる。混合物を得る際の原料等の混合方法は、任意の方法を使用することができる。例えば、各原料、水及びSDAを1つずつ順番に混合してもよく、2つ以上の原料等を同時に混合してもよい。
得られた混合物は、必要に応じてpHを調整してもよい。混合物のpHを調整する場合は、例えば、塩酸、硫酸又はフッ酸などの酸、又は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又は水酸化アンモニウムなどのアルカリを、混合物に混合すればよい。
結晶化工程において、混合物のケイ素、リン、アルミニウム、水及びSDAの組成は、以下の組成であることが好ましい。
2P/2Al 0.7以上、1.5以下
Si/2Al 0.1以上、1.2以下
O/2Al 5以上、100以下
SDA/2Al 0.5以上、5以下
なお、上記組成における各割合はモル比であり、SDAは上記のアルキルエチレンジアミンである。
混合物のリンとアルミニウムの割合は、モル比で2P/2Alが0.7以上であることが好ましく、0.8以上であることがより好ましい。2P/2Alが0.7以上であることで、得られるSAPO−47の収量が多くなりやすい。一方、2P/2Alが1.5以下、さらには1.2以下であれば、より短い結晶化時間でSAPO−47が得られやすくなる。
混合物のケイ素とアルミニウムの割合は、モル比でSi/2Alが0.1以上であることが好ましく、0.2以上であることがより好ましい。Si/2Alが0.1以上であることで、固体酸量がより多いSAPO−47が得られやすくなる。一方、Si/2Alが1.2以下、さらには0.8以下であればより短い結晶化時間でSAPO−47が得られやすくなる。
混合物の水とアルミニウムの割合は、モル比でHO/2Alが5以上であることが好ましく、15以上であることがより好ましい。HO/2Alが5以上であることで、得られる混合物が、流動性に富んだものとなる。これにより、操作性に優れた混合物となり易い。混合物中のHO/2Alは小さいことが好ましいが、HO/2Alが100以下、さらには70以下であれば、結晶化に適した流動性を有した混合物となる。更に、HO/2Alが50以下となることで、より濃い濃度での結晶化が行えるため、工業的生産において有利になりやすい。
混合物中のSDAとアルミニウムの割合は、モル比でSDA/2Alが0.5以上であることが好ましく、1以上であることがより好ましい。これによって、固体酸量がより多いSAPO−47が得られやすくなる。SDA/2Alは大きいほど、固体酸量がより多いSAPO−47が得られやすくなる。SDA/2Alが5以下、更には3以下、また更には1.5以下であれば、固体酸量の多いSAPO−47がより得られやすくなる。
結晶化工程では、混合物が種晶を含んでいることが好ましい。混合物が種晶を含むことで、短い結晶化時間でSAPO−47が得られやすくなる。
混合物は種晶を0.05重量%以上含むことが好ましく、0.1重量%以上含むことがより好ましく、0.5重量%以上含むことが更に好ましく、1重量%以上含むことが更により好ましい。混合物が種晶を0.05重量%以上含むことで、結晶化の時間が短縮されやすくなる。これに加え、混合物が種晶を含むことで、得られるSAPO−47の結晶粒径が均一になりやすい。得られるSAPO−47の結晶粒径が均一になれば、混合物における種晶含有量は任意である。そのため、種晶含有量の上限として、例えば、10重量%以下、さらには5重量%以下を挙げることができる。
なお、混合物に含まれる種晶の含有量(重量%)とは、混合物中のケイ素、リン及びアルミニウムを、それぞれSiO、P及びAlとみなしたときの合計重量に対する、種晶の重量の割合である。
さらに、種晶の種類はシリコアルミノリン酸塩であることが好ましく、チャバザイト構
造のシリコアルミノリン酸塩であることがより好ましく、SAPO−34であることが更
により好ましい。
結晶化工程において、種晶はその平均粒径が3μm以下であることが好ましく、1.5μmであることがより好ましく、1μm以下であることが更に好ましい。種晶の平均粒径が3μm以下であることで、得られるSAPO−47の結晶粒径が大きくなりにくくなる。種晶の平均粒径の下限はないが、例えば、0.1μm以上、更には0.5μm以上であれば、種晶が凝集し難くなるため、種晶を混合する効果が得られやすくなる傾向がある。
本発明のSAPO−47を得るための好ましい混合物として以下の組成の混合物を例示することができる。
2P/2Al 0.9以上、1.1以下
Si/2Al 0.3以上、1.1以下
O/2Al 15以上、50以下
SDA/2Al 0.5以上、1.5以下
種晶 0.1重量%以上、5重量%以下
なお、上記組成における各割合はモル比であり、SDAはテトラエチルエチレンジアミン、種晶はシリコアルミノリン酸塩である。
本発明の製造方法では、混合物を結晶化する結晶化工程を有する。混合物が結晶化すれば、その結晶化方法は適宜選択することができる。好ましい結晶化方法として、混合物を水熱処理することが挙げられる。水熱処理は、混合物を密閉耐圧容器に入れ、これを加熱すればよい。
結晶化温度は130℃以上であることが好ましく、150℃以上であることがより好ましい。結晶化温度が130℃以上であれば、比較的短い結晶化時間、例えば、100時間以下、さらには80時間以下でSAPO−47が結晶化する。結晶化温度が高いほど、結晶化時間が短くなりやすい。しかしながら、例えば、結晶化温度が220℃以下、更には200℃以下であれば、5時間以上、さらには50時間以上の結晶化時間であっても、SAPO−47が結晶化しやすくなる。
結晶化工程では、混合物を攪拌しながら結晶化することが好ましい。これにより、得られるSAPO−47の結晶粒径がより均一になりやすい。
本発明の製造方法では、さらに、洗浄工程及び乾燥工程を有していてもよい。
本発明の製造方法では、混合物を結晶化することによって、本発明の平均結晶粒径及びSi/Alのモル比を有するSAPO−47が得られる。
洗浄工程では、結晶化後のSAPO−47は、ろ過、デカンテーション又は遠心分離などの任意の固液分離法により液相と分離する。固液分離後のSAPO−47は、適宜、水洗すればよい。
乾燥工程では、ろ過後のSAPO−47を乾燥する。乾燥方法としては、大気中、90℃以上、120℃以下で、5時間以上乾燥する方法を例示することができる。
本発明の製造方法では、焼成工程又は再洗浄工程の少なくともいずれか1つの工程を有していてもよい。
焼成工程においては、乾燥後のSAPO−47を焼成する。これにより、結晶化の際にSAPO−47に取り込まれたSDAを除去することができる。SAPO−47からSDAが除去されることにより、触媒などの用途で本発明のこれを使用する場合に、得られるSAPO−47がより高い触媒活性を示しやすい。
焼成工程では、SAPO−47からSDAが除去できれば任意の焼成方法を適用することができる。このような焼成方法として、例えば、大気中又は酸素ガスなどの酸化雰囲気下で、400℃以上、800℃以下の焼成温度で焼成することが挙げられる。
また、再洗浄工程においては、乾燥後のSAPO−47を再洗浄する。原料としてアルカリ金属等を含むものを使用してSAPO−47を結晶化した場合、これらアルカリ金属等の原料由来の金属がSAPO−47の表面や細孔など残存することがある。
再洗浄工程では、SAPO−47に残存した原料由来の金属を、そこから除去することができれば任意の洗浄方法を適用することができる。このような再洗浄方法として、例えば、酸洗浄やイオン交換を挙げることができる。
上記の焼成工程及び再洗浄工程は、必要に応じて行うことができる。そのため、焼成工程のみ若しくは再洗浄工程のみの、いずれか一方を行ってもよい。また、焼成工程及び再洗浄工程の両者を行う場合、これらの順番はいずれを先に行ってもよい。
本発明の製造方法は、SAPO−47に金属を担持する金属担持工程を有してもよい。金属を担持することにより、得られるSAPO−47を各種触媒用途で使用する場合、その触媒活性等の触媒としての特性が特に高くなりやすい。
SAPO−47に担持する金属としては、周期表のVIIIB族元素、IB族元素及びVIIB族元素の群から選ばれる少なくとも1種を例示することができ、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、鉄(Fe)、銅(Cu)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)及びインジウム(In)の群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、銅であることがより好ましく、実質的に、銅のみであることが好ましい。例えば、SAPO−47に銅を担持すること、すなわち、銅担持SAPO−47とすることで、これを窒素酸化物還元触媒として使用した場合、特に高い窒素酸化物還元率を示しやすくなる。
金属担持工程では、金属担持に供するSAPO−47を、プロトン型(H型)のSAPO−47、またはアンモニア型(NH 型)のSAPO−47のいずれかとすることが好ましい。これにより、SAPO−47への金属の担持がより効率的に行える傾向にある。
SAPO−47をプロトン型(H型)のSAPO−47とするためには、例えば、結晶化後のSAPO−47を、大気中、400℃以上で焼成することが挙げられる。また、SAPO−47をアンモニア型(NH 型)のSAPO−47にするには、例えば、結晶化後のSAPO−47を塩化アンモニウム水溶液でイオン交換することを挙げられる。
金属担持に用いる原料は、SAPO−47に担持させる金属を含む硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、塩化物、錯塩、酸化物及び複合酸化物の群から選ばれるいずれか、並びにこれらの混合物を使用することができる。
金属担持工程において、金属が担持されれば、その担持方法は任意の方法を選択することができる。担持方法として、イオン交換法、含浸担持法、蒸発乾固法、沈殿担持法又は物理混合法などの方法を例示することができ、SAPO−47に担持する金属量が制御しやすいため、担持方法は含浸担持法、又は蒸発乾固法のいずれかであることが好ましい。
金属の担持量は任意であるが、例えば、SAPO−47の重量に対して、担持された金属の重量が0.5重量%以上、更には1重量%以上、また更には1.2重量%以上、また更には1.5重量%以上となるようにSAPO−47に金属を担持させることを挙げることができる。一方、金属の担持量が5重量%以下、更には3重量%以下となるように金属をSAPO−47に担持させれば、金属担持による触媒活性の向上が得られやすくなる傾向にある。
さらに、金属担持工程は、上記の金属と共に、又は上記の金属に代えて、アルカリ土類金属をSAPO−47に担持させる金属担持工程であってもよい。
アルカリ土類金属元素としては、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)及びバリウム(Ba)群から選ばれる少なくともいずれか1種であることが好ましく、カルシウムであることがより好ましい。
アルカリ土類金属の原料は、SAPO−47に担持させるアルカリ土類金属を含む硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、塩化物、錯塩、酸化物及び複合酸化物の群から選ばれるいずれか、並びにこれらの混合物を使用することができ、硝酸塩または酢酸塩であることが好ましい。
これらのアルカリ土類金属の原料は、目的とする担持量となる量を使用すればよい。例えば、アルカリ土類金属がカルシウムである場合、SAPO−47の重量に対するカルシウムの重量が0.1重量%以上、更には0.2重量%以上、また更には0.4重量%以上となる量を挙げることができる。一方、SAPO−47の重量に対するカルシウムの重量が2.5重量%以下、更には2重量%以下、また更には1.5重量%以下となる量を用いればよい。なお、アルカリ土類金属がカルシウム以外である場合、当該アルカリ土類金属の原料中のアルカリ土類金属が、上記のカルシウム量(重量%)に対応する物質量(mol)と同程度の量となるように、当該原料を使用すればよい。
本発明のSAPO−47は触媒として使用することができる。さらには、本発明の銅が担持されたSAPO−47、並びに、本発明の銅及びアルカリ土類金属が担持されたSAPO−47は、窒素酸化物還元触媒又はSCR触媒(以下、これらを合わせて「窒素酸化物還元触媒等」とする)として使用することができる。これにより、特に低温における窒素酸化物還元率が高い窒素酸化物還元触媒等を提供することができる。
銅が担持された本発明のSAPO−47(以下、「銅担持SAPO−47」とする)を窒素酸化物還元触媒等として使用した場合、500℃以上の高温下でこれを使用した場合の窒素酸化物還元率が高くなる。銅担持SAPO−47は、これに加え、500℃未満、更には300℃以下の低温下でこれを使用した場合であっても、窒素酸化物還元率が高い窒素酸化物還元触媒等となる。
銅担持SAPO−47は、例えば、500℃における窒素酸化物還元率が70%以上、更には80%以上である。これに加え、銅担持SAPO−47は、例えば、300℃における窒素酸化物還元率が70%以上、更には80%以上である。
上記の様に、銅担持SAPO−47は高温下、及び、300℃程度の低温下においても窒素酸化物還元率が高い。これに加え、銅担持SAPO−47は、特に低い温度下で使用した場合、例えば、200℃以下、更には150℃以下で使用した場合であっても、高い窒素酸化物還元率を有する窒素酸化物還元触媒等となる。例えば、銅担持SAPO−47は、150℃における窒素酸化物還元率が60%を超え、更には65%以上である。
さらに、銅担持SAPO−47は水和処理後であっても、窒素酸化物還元率の変化が少ないことが好ましく、更には水和処理後であっても、低温下における窒素酸化物還元率の変化が少ないことがより好ましく、また更には水和処理後であっても、200℃以下の低温下における窒素酸化物還元率の変化が少ないことがより好ましい。これにより、銅担持SAPO−47は、長期間使用しても、安定して窒素酸化物を還元し、これを除去できる窒素酸化物還元触媒等となる。
従って、水和処理前の窒素酸化物還元率に対する、水和処理後の窒素酸化物還元率(以下、「NOx還元維持率」とする)は、80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。特に、低温おけるNOx還元維持率、例えば、300℃におけるNOx還元維持率が80%以上であることが更に好ましく、150℃におけるNOx還元維持率が80%以上であることが更により好ましい。
より高い窒素酸化物還元特性を有し、なおかつ、触媒寿命を長くするため、SAPO−47は、銅及びアルカリ土類金属が担持されたSAPO−47(以下、「銅−アルカリ土類金属担持SAPO−47」とする。)、更には銅及びカルシウムが担持されたSAPO−47(以下、「銅−カルシウム担持SAPO−47」とする。)であることがより好ましい。銅−アルカリ土類金属担持SAPO−47は、サイクル水和処理のように、繰返し含水雰囲気下に晒された後であっても、高い窒素酸化物還元率、特に低温下において高い窒素酸化物還元率を示す。そのため、銅−アルカリ土類金属担持SAPO−47、更には銅−カルシウム担持SAPO−47は、自動車排ガス用SCR触媒など、温度や湿度などの雰囲気変化が大きい環境下で使用される窒素酸化物還元触媒として、より適したものとなる。
ここで、窒素酸化物還元率とは、窒素酸化物を含有する処理ガスを窒素酸化物還元触媒等に接触させる場合において、当該接触前の処理ガス中の窒素酸化物の濃度に対する、当該接触により還元された処理ガス中の窒素酸化物の濃度である。これは、以下の式(2)により求めることができる。
窒素酸化物還元率(%)
={1−(接触後の処理ガス中の窒素酸化物濃度/接触前の処理ガス中の窒素酸化物濃度)}×100 (2)
SCR触媒の窒素酸化物還元率の評価方法は、一般化又は規格化された条件はない。SCR触媒の窒素酸化物還元率の評価方法として、例えば、実施例に示した方法や、窒素酸化物を含有するガスとアンモニアを体積比で1対1で含有する混合ガスを触媒に流通し、これにより混合ガス中の窒素酸化物を還元させ、流通前後の混合ガス中の窒素酸化物濃度を測定し、上記の式(2)より求めることが挙げられる。
なお、このSCR触媒反応の場合、還元剤としてアンモニアを使用している。そのため、この場合の窒素酸化物還元率は、いわゆるアンモニアSCR触媒として窒素酸化物還元率の値である。
このように本発明のSAPO−47は触媒活性が高いため、本発明のSAPO−47からなる触媒及びこれを含んでなる触媒は、例えば、窒素酸化物還元触媒等として、工場排ガスや自動車排ガスなどの排気ガス処理システムで使用することができる。
本発明により、触媒活性、特に低温における触媒活性が高い触媒を与えるSAPO−47を提供することができる。さらに、本発明により、水分を含有する雰囲気下に一定時間これを晒す処理を行った後であっても、固体酸量の低下が少ないSAPO−47を提供することができる。
本発明のSAPO−47は触媒として、更には窒素酸化物還元触媒として、また更にはSCR触媒として使用することができる。特に、銅を担持した本発明のSAPO−47は、窒素酸化物還元率、特に低温における窒素酸化物還元率が高い触媒として使用することができる。さらには、本発明のSAPO−47は水和処理後であっても、低温における窒素酸化物還元率が高い窒素酸化物還元触媒等、いわゆる低温活性に優れた窒素酸化物還元触媒等として使用することができる。
さらに、銅−アルカリ土類金属担持SAPO−47は、更には銅及びカルシウムが担持されたSAPO−47は、自動車排ガス用SCR触媒など、温度や湿度など雰囲気変化が大きい環境下で使用される窒素酸化物還元触媒として、より適した触媒として使用することができる。
さらに、本発明のSAPO−47の製造方法では、ブチルアミンを必須の成分としない新規なSAPO−47の製造方法を提供することができる。
実施例1で得られたSAPO−47を示すSEM観察図(図中:スケールは10μm) 実施例1で得られたSAPO−47の粉末X線回折パターンを示す図。 参考例のX線回折パターンと実施例1の粉末X線回折パターンとの対比図(図中、実線は実施例1、破線は参考例)。 IZAが公表するSAPO−34のリファレンス粉末X線回折パターン。(参照元:<URL http://www.iza−online.org/synthesis/Recipes/XRD/SAPO−34.html>
次に、実施例により本発明を具体的に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
(平均結晶粒径の測定)
一般的な走査型電子顕微鏡(商品名:JSM−6390LV型、日本電子社製)を用い、試料を走査型電子顕微鏡(以下、「SEM」とする)観察した。SEM観察の倍率は10,000倍とした。SEM観察により得られた試料のSEM像から、100個の結晶粒子を無作為に選択しその大きさを測定した。得られた測定値の平均値を求め、試料の平均結晶粒径とした。
(X線回折測定)
一般的なX線回折装置(商品名:MXP−3、マックサイエンス社製)を使用し、試料のX線回折測定をした。線源にはCuKα線(λ=1.5405Å)を用い、測定モードはステップスキャン、スキャン条件は毎秒0.04°、計測時間は3秒、および測定範囲は2θとして4°から44°の範囲で測定した。
得られた粉末X線回折パターンと、非特許文献1に記載されたSAPO−47の粉末X線回折パターンとを比較することで、試料を同定した。すなわち、2θ=20.6±0.2°に最大強度の粉末X線回折ピークを有すること、2θ=16.0±0.2、24.8±0.2°及び30.7±0.2°の3つの中強度の粉末X線回折ピークを有すること、及び、2θ=17.7±0.2、21.9±0.2°、25.9±0.2°及び31.0±0.2°の4つの小強度の粉末X線回折ピークを有することをもってSAPO−47として同定した。
(BET比表面積の測定)
試料のBET比表面積はBET多点法の窒素吸着により測定した。測定装置にはガス吸着式比表面積測定装置(商品名:オムニソープ、ベックマンコールター社製)を用いた。測定に先立ち、330℃で4時間加熱することで真空排気処理した。測定は相対圧(P/P)=0.05〜0.15で行った。
(組成の分析)
組成分析は誘導結合プラズマ発光分析法(ICP法)により行った。すなわち、試料をフッ酸と硝酸の混合溶液に溶解させ、測定溶液を調製した。一般的な誘導結合プラズマ発光分析装置(商品名:OPTIMA3000DV、PERKIN ELMER製)を用いて、得られた測定溶液を測定することで、試料の組成を分析した。
(固体酸量の測定)
試料の固体酸量の測定は、以下に示したNH−TPD法により行った。
測定に先立ち、試料を加圧成形し、粉砕した後、20〜30メッシュに整粒した。整粒後の試料を0.1g量りとり、これを固定床常圧流通式反応管(以下、単に「反応管」とする)に充填した。
試料が充填された反応管にヘリウムガスを流しながら、これを500℃まで加熱した。これにより、試料とヘリウムガスとを接触させた。500℃で1時間保持した後、試料が充填された反応管を100℃まで冷却した。
冷却後、試料が充填された反応管の温度を100℃に保持しながら、10体積%のアンモニアを含むアンモニア−ヘリウム混合ガスを流速60mL/minで1時間これに流した。これにより、試料にアンモニアを吸着させた。試料へのアンモニア吸着後、アンモニア−ヘリウム混合ガスを止め、その代わりにヘリウムガスを60mL/minで1時間流した。これにより、反応管の雰囲気中に残存するアンモニアガス、すなわち、試料に吸着されていないアンモニアを、反応管から除去した。
その後、流速60mL/minでヘリウムガスを流しながら、10℃/minの昇温速度で100℃から700℃まで試料を昇温した。これにより、試料に吸着されたアンモニアを、試料から脱離させた。試料から脱離されるアンモニアは、熱伝導度検出器(TCD)を備えたガスクロマトグラフによって連続的に定量され、これによりアンモニアの脱離スペクトルを得た。
得られた脱離スペクトルにおいて、脱離温度100℃以上250℃未満にピークトップを持つ脱離ピークを試料へ物理吸着したアンモニアの脱離に由来するピーク(以下、「物理吸着ピーク」とする)とみなし、脱離温度250℃以上450℃以下にピークトップを持つ脱離ピークを試料の固体酸に由来するピーク(以下、「固体酸ピーク」とする)とみなした。
脱離スペクトルにおける固体酸ピークのピーク面積を求め、これと、予め測定したアンモニア量(mmol)が既知のガス(0.25mLの10容量%アンモニア−ヘリウム混合ガス)のNH−TPDピークのピーク面積との比を求めた。これにより固体酸ピークに相当するアンモニア脱離量(mmol)を求め、以下の式により、試料の固体酸量を求めた。
試料の固体酸量(mmol/g)
=固体酸ピークに相当するアンモニア脱離量(mmol)/SAPO−47質量(g)
(窒素酸化物還元率の測定方法)
測定に先立ち、試料を加圧成形し、粉砕した後、12〜20メッシュに整粒した。整粒後の試料の窒素酸化物還元率は、以下に示すアンモニアSCR方法により測定した。
試料を1.5mL量りとり、これを反応管に充填した。その後、150℃、300℃及び500℃の各温度で、窒素酸化物を含む以下の組成からなる処理ガスを当該反応管に流通させた。なお、その他の条件は、処理ガスの流量を1.5L/min、及び空間速度(SV)を60,000hr−1として測定を行った。
処理ガス組成 NO 200ppm
NH 200ppm
10容量%
O 3容量%
残部 N
反応管に流通させた処理ガス中の窒素酸化物濃度(200ppm)に対する、触媒流通後の処理ガス中の窒素酸化物濃度(ppm)を求め、上記(2)式に従って、窒素酸化物還元率を求めた。
(サイクル水和処理)
処理に先立ち、試料を加圧成形し、粉砕した後、12〜20メッシュに整粒した。整粒後の試料を4g量りとり、これを75℃に保持しながら、35体積%の水分を含む含水雰囲気下に曝露する処理を行った。1時間後、試料を75℃保持しながら露点−40℃(含水量0.05体積%以下)の空気雰囲気下にこれを静置する処理を行った。当該2つの処理を1サイクルとし、当該サイクルを40回繰返すことで、サイクル水和処理とした。
実施例1
(SAPO−47の製造)
純水30.8g、85%リン酸水溶液(特級試薬、キシダ化学製)9.8g、30%コロイダルシリカ(ST−N30、日産化学製)3.3g、98%テトラエチルエチレンジアミン(以下、「TEEDA」とする;特級試薬、ALDRICH製)7.5g、及び、77%擬ベーマイト(Pural SB、サソール製)5.7gを混合した。
さらに、得られた混合物中のケイ素、アルミニウム及びリンを、それぞれSiO、Al、及びPとみなした場合の合計重量に対して、種晶の重量が1.0重量%となるように、種晶をこれに添加し、混合することで反応混合物を得た。種晶には、参考例1と同様な方法により得られた、平均結晶粒径0.8μmのSAPO−34を使用した。
2P/2Al=1.0
Si/2Al=0.4
O/2Al=50
TEEDA/2Al=1.0
種晶1.0重量%
この反応混合物を80mLのステンレス製密閉耐圧容器に入れ、水平軸廻りに55rpmで回転させることで攪拌しながら、180℃で62時間保持した。その後、生成物をろ過、水洗後、110℃で一晩乾燥し、シリコアルミノリン酸塩を得た。
また、得られたシリコアルミノリン酸塩のX線回折パターンは非特許文献1と同等の粉末X線回折パターンを示し、当該シリコアルミノリン酸塩はSAPO−47であることが分かった。
また当該SAPO−47の組成はSi/Alのモル比0.15、及び、P/Alのモル比0.89であり、平均結晶粒径は3.2μm、並びに、BET比表面積は636m/gであった。
(水和処理)
得られたSAPO−47を600℃で2時間焼成した。これにより、有機構造指向剤を除去し、プロトン型(H型)のSAPO−47とした。焼成後のSAPO−47を0.5gシャーレに量りとり、底部に純水を含むデシケーターにこれを配置した後、デシケーターを密閉した。当該デシケーターを80℃に保持した乾燥機中に配置することにより、SAPO−47を80℃の飽和水蒸気濃度(291g/m)雰囲気下に置いた。当該雰囲気下に8日間静置することにより、SAPO−47を水和処理した。
(固体酸量の測定)
焼成後のSAPO−47(すなわち、水和処理前のSAPO−47)、及び、水和処理後のSAPO−47、それぞれの固体酸量を測定した。その結果、焼成後のSAPO−47の固体酸量は0.72mmol/g、及び、水和処理後のSAPO−47の固体酸量は0.53mmol/gであり、固体酸維持率は73%であった。
本実施例のSAPO−47の評価結果を表1に、SEM観察の結果を図1に、及び、X線回折パターンを図2に示す。
実施例2
(SAPO−47の製造)
純水30.7g、85%リン酸水溶液7.9g、30%コロイダルシリカ5.0g、98%TEEDA7.6g、及び、77%擬ベーマイト5.7gを混合した。
さらに、得られた混合物中のケイ素、アルミニウム及びリンを、それぞれSiO、Al、及びPとみなした場合の合計重量に対して、種晶の重量が1.0重量%となるように、種晶をこれに添加し、混合することで反応混合物を得た。種晶には、参考例1と同様な方法により得られた、平均結晶粒径0.8μmのSAPO−34を使用した。
2P/2Al=0.8
Si/2Al=0.6
O/2Al=50
TEEDA/2Al=1.0
種晶1.0重量%
この反応混合物を80mLのステンレス製密閉耐圧容器に入れ、水平軸廻りに55rpmで回転させることで攪拌しながら、180℃で63時間保持した。その後、生成物をろ過、水洗後、110℃で一晩乾燥し、シリコアルミノリン酸塩を得た。
また、得られたシリコアルミノリン酸塩のX線回折パターンは非特許文献1と同等の粉末X線回折パターンを示し、当該シリコアルミノリン酸塩はSAPO−47であることが分かった。
また当該SAPO−47の組成はSi/Alのモル比0.16、及び、P/Alのモル比0.87であり、平均結晶粒径は3.2μmであった。
(固体酸量の測定)
実施例1と同様な方法で、SAPO−47を焼成、水和処理し、その固体酸量の測定を行った。その結果、焼成後のSAPO−47の固体酸量は0.80mmol/g、及び、水和処理後のSAPO−47の固体酸量は0.59mmol/gであり、固体酸維持率は74%であった。
本実施例のSAPO−47の評価結果を表1に示す。
実施例3
(SAPO−47の製造)
純水26.6g、85%リン酸水溶液9.5g、30%コロイダルシリカ8.09g、98%TEEDA7.3g、及び、77%擬ベーマイト5.5gを混合した。
さらに、得られた混合物中のケイ素、アルミニウム及びリンを、それぞれSiO、Al、及びPとみなした場合の合計重量に対して、種晶の重量が1.0重量%となるように、種晶をこれに添加し、混合することで反応混合物を得た。種晶には、参考例1と同様な方法により得られた、平均結晶粒径0.8μmのSAPO−34を使用した。
2P/2Al=1.0
Si/2Al=1.0
O/2Al=50.0
TEEDA/2Al=1.0
種晶1.0重量%
この反応混合物を80mLのステンレス製密閉耐圧容器に入れ、水平軸廻りに55rpmで回転させながら180℃で62時間保持した。その後、生成物をろ過、水洗後、110℃で一晩乾燥し、シリコアルミノリン酸塩を得た。
また、得られたシリコアルミノリン酸塩のX線回折パターンは非特許文献1と同等の粉末X線回折パターンを示し、当該シリコアルミノリン酸塩はSAPO−47であることが分かった。
また、当該SAPO−47の組成はSi/Alのモル比0.20、及び、P/Alのモル比0.87であり、平均結晶粒径は3.4μm、並びに、BET比表面積は594m/gであった。
(固体酸量の測定)
実施例1と同様な方法で、SAPO−47を焼成、水和処理し、その固体酸量の測定を行った。その結果、焼成後のSAPO−47の固体酸量は1.08mmol/g、及び、水和処理後のSAPO−47の固体酸量は0.75mmol/gであり、固体酸維持率は69%であった。
本実施例のSAPO−47の評価結果を表1に示す。
実施例4
(SAPO−47の製造)
純水66.3g、85%リン酸水溶液20.7g、30%コロイダルシリカ5.3g、98%TEEDA15.8g、及び、77%擬ベーマイト11.9gを混合した。
次いで、得られた混合物中のケイ素、アルミニウム及びリンを、それぞれSiO、Al、及びPとみなした場合の合計重量に対して、種晶の重量が1.0重量%となるように、種晶をこれに添加、混合することで反応混合物を得た。種晶には、参考例1と同様な方法により得られた、平均結晶粒径0.8μmのSAPO−34を使用した。
得られた反応混合物の組成は以下の通りであった。
2P/2Al=1.0
Si/2Al=0.3
O/2Al=50
TEEDA/2Al=1.0
種晶1.0重量%
この反応混合物を200mLのステンレス製密閉耐圧容器に入れ、水平軸廻りに55rpmで回転させながら175℃で20時間保持した。その後、生成物をろ過、水洗後、110℃で一晩乾燥し、シリコアルミノリン酸塩を得た。
水熱処理後、ろ過により生成物を回収し、これを水洗後、110℃で一晩乾燥することでシリコアルミノリン酸塩を得た。
得られたシリコアルミノリン酸塩は非特許文献1と同等の粉末X線回折パターンを示し、当該シリコアルミノリン酸塩はSAPO−47であることが分かった。また、当該SAPO−47は、Si/Alのモル比0.12、及び、P/Alのモル比0.88、平均結晶粒径は3.1μm、並びに、BET比表面積は637m/gであった。
(固体酸量の測定)
実施例1と同様な方法で、SAPO−47を焼成、水和処理し、その固体酸量の測定を行った。その結果、焼成後のSAPO−47の固体酸量は0.68mmol/g、及び、水和処理後のSAPO−47の固体酸量は0.50mmol/gであり、固体酸維持率は72%であった。
本実施例のSAPO−47の評価結果を表1に示す。
実施例5
(SAPO−47の製造)
純水1930g、85%リン酸水溶液619g、30%コロイダルシリカ210g、98%TEEDA484g、及び、77%擬ベーマイト357gを混合した。
さらに、得られた混合物中のケイ素、アルミニウム及びリンを、それぞれSiO、Al、及びPとみなした場合の合計重量に対して、種晶の重量が1.0重量%となるように、種晶をこれに添加し、混合することで反応混合物を得た。種晶には、参考例1と同様な方法により得られた、平均結晶粒径0.8μmのSAPO−34を使用した。
2P/2Al=1.0
Si/2Al=0.4
O/2Al=50.0
TEEDA/2Al=1.0
種晶1.0重量%
この反応混合物を4000mLのステンレス製密閉耐圧容器に入れ、273rpmで撹拌しながら175℃で17時間保持した。その後、生成物をろ過、水洗後、110℃で一晩乾燥し、シリコアルミノリン酸塩を得た。
また、得られたシリコアルミノリン酸塩のX線回折パターンは非特許文献1と同等の粉末X線回折パターンを示し、当該シリコアルミノリン酸塩はSAPO−47であることが分かった。
また、当該SAPO−47の組成はSi/Alのモル比は0.15、及び、P/Alのモル比は0.87であり、平均結晶粒径は3.2μm、並びに、BET比表面積は616m/gであった。
(固体酸量の測定)
実施例1と同様な方法で、SAPO−47を焼成し、水和処理し、その固体酸量の測定を行った。その結果、焼成後のSAPO−47の固体酸量は0.76mmol/g、及び、水和処理後のSAPO−47の固体酸量は0.58mmol/gであり、固体酸維持率は76%であった。
本実施例のSAPO−47の評価結果を表1に示す。
実施例6
(カルシウム担持SAPO−47の製造)
実施例5と同様な方法によりSAPO−47を得、これを焼成してプロトン型のSAPO−47とした。一方、硝酸カルシウム四水和物(キシダ化学製、特級試薬)0.19gを純水2.53gに溶解し、硝酸カルシウム水溶液を得た。7.0gのSAPO−47に、当該硝酸カルシウム水溶液を滴下した後、これを10分間混練した。
混練後の試料を110℃で一晩乾燥した後、空気中、550℃で2時間焼成してカルシウム担持SAPO−47を得た。カルシウムの含有量は0.46重量%であった。
(固体酸量の測定)
実施例1と同様な方法で、カルシウム含有SAPO−47を焼成、水和処理し、その固体酸量の測定を行った。
カルシウム含有SAPO−47の固体酸量は0.71mmol/g、及び、水和処理後のSAPO−47の固体酸量は0.53mmol/gであり、水和処理後の固体酸維持率は75%であった。
本実施例のカルシウム含有SAPO−47の評価結果を表1に示す。
実施例7
(カルシウム担持SAPO−47の製造)
硝酸カルシウム四水和物0.31gを純水2.49gに溶解して得られた硝酸カルシウム水溶液使用したこと以外は、実施例6と同様な方法により、カルシウム担持SAPO−47を得た。カルシウムの含有量は0.76重量%であった。
(固体酸量の測定)
実施例1と同様な方法で、カルシウム含有SAPO−47を焼成、水和処理し、その固体酸量の測定を行った。
カルシウム含有SAPO−47の固体酸量は0.69mmol/g、及び、水和処理後のSAPO−47の固体酸量は0.53mmol/gであり、水和処理後の固体酸維持率は77%であった。
本実施例のカルシウム担持SAPO−47の評価結果を表1に示す。
実施例8
(カルシウム担持SAPO−47の製造)
硝酸カルシウム四水和物0.57gを純水2.41gに溶解して得られた硝酸カルシウム水溶液使用したこと以外は、実施例6と同様な方法により、カルシウム担持SAPO−47を得た。カルシウムの担持量は1.4重量%であった。
(固体酸量の測定)
実施例1と同様な方法で、カルシウム担持SAPO−47を焼成、水和処理し、その固体酸量の測定を行った。
カルシウム担持SAPO−47の固体酸量は0.64mmol/g、及び、水和処理後のSAPO−47の固体酸量は0.51mmol/gであり、水和処理後の固体酸維持率は79%であった。
本実施例のカルシウム担持SAPO−47の評価結果を表1に示す。
比較例1
純水29.3g、85%リン酸水溶液9.7g、30%コロイダルシリカ4.9g、98%ノルマルメチルノルマルブチルアミン(以下、「MBA」とする;特級試薬、ALDRICH製)7.5g、77%擬ベーマイト5.6gを混合した。
さらに、得られた混合物中のケイ素、アルミニウム及びリンを、それぞれSiO、Al、及びPとみなした場合の合計重量に対して、種晶の重量が1.5重量%となるように、種晶をこれに添加し、混合することで反応混合物を得た。種晶には、参考例1と同様な方法により得られた、平均結晶粒径0.8μmのSAPO−34を使用した。
得られた反応混合物の組成は以下の通りであった。
2P/2Al=1.0
Si/2Al=0.6
O/2Al=50
MBA/2Al=2.0
種晶1.0重量%
得られた反応混合物を80mLのステンレス製密閉耐圧容器に入れ、水平軸廻りに55rpmで回転させながら180℃で62時間保持することで水熱処理し、反応混合物を結晶化させた。
水熱処理後、ろ過により生成物を回収し、これを水洗後、110℃で一晩乾燥することでシリコアルミノリン酸塩を得た。
得られたシリコアルミノリン酸塩は非特許文献1と同等の粉末X線回折パターンを示し、当該シリコアルミノリン酸塩はSAPO−47であることが分かった。また、当該SAPO−47は、Si/Alのモル比0.26、及び、P/Alのモル比0.73、平均結晶粒径は3.2μm、並びに、BET比表面積は672m/gであった。
(固体酸量の測定)
実施例1と同様な方法で、SAPO−47を焼成、水和処理し、その固体酸量の測定を行った。その結果、焼成後のSAPO−47の固体酸量は1.74mmol/g、及び、水和処理後のSAPO−47の固体酸量は0mmol/gであり、固体酸維持率は0%であった。
本比較例のSAPO−47の評価結果を表1に示す。
参考例1
純水7.6g、85%リン酸水溶液8.0g、30%コロイダルシリカ3.8g、35%テトラエチルアンモニウム水酸化物(以下、「TEAOH」とする;特級試薬、ALDRICH製)32.9g、77%擬ベーマイト5.2gを混合し、次の組成の反応混合物を調製した。
得られた反応混合物の組成は以下の通りであった。
2P/2Al=0.9
Si/2Al=0.5
O/2Al=50
TEAOH/2Al=2.0
この反応混合物を80mLのステンレス製密閉耐圧容器に入れ、水平軸廻りに55rpmで回転させながら20℃から200℃まで2時間かけて昇温した後、回転を止めて静置状態とし、200℃で92時間保持した。その後、生成物をろ過、水洗後、110℃で一晩乾燥し、シリコアルミノリン酸塩を得た。
得られたシリコアルミノリン酸塩はSAPO−47に特有の2θ=17.7±0.2°、21.9±0.2°、24.8±0.2°、31.0±0.2°のX線回折ピークを有していなかった。その一方で、SAPO−47が有さないX線回折ピークである、2θ=18.2±0.2°、25.3±0.2°、31.4±0.2°の各X線回折ピークを有していた。当該シリコアルミノリン酸塩のX線回折パターンと実施例1のSAPO−47のX線回折パターンとの対比図を図3に示す。
当該シリコアルミノリン酸塩のXRD回折パターンと、IZAが公表するSAPO−34のリファレンスX線回折パターン(図4)とを比較した結果、当該シリコアルミノリン酸塩はSAPO−34であることが分かった。
また、当該SAPO−34は、Si/Al原子比0.25、及び、P/Al原子比0.79、平均結晶粒径は0.8μm、並びに、BET比表面積は579m/gであった。
(固体酸量の測定)
実施例1と同様な方法で、SAPO−34を焼成、水和処理し、その固体酸量の測定を行った。その結果、焼成後のSAPO−34の固体酸量は1.08mmol/g、及び、水和処理後のSAPO−34の固体酸量は0.42mmol/gであり、固体酸維持率は39%であった。
本参考例のSAPO−34の評価結果を表1に示す。
Figure 0006194689
メチルブチルアミンをSDAとして得られたSAPO−47(比較例1)と比べ、本発明のSAPO−47は固体酸維持率が高いことが確認された。さらに、実施例1乃至8のSAPO−47は水和処理後であっても、0.5mmol/g以上、さらには0.7mmol/g以上と高い固体酸を有するだけではなく、その固体酸維持率が65%以上、更には70%以上であり、従来のSAPO−47(比較例1)よりも、安定したSAPO−47であることが確認できた。
更に、カルシウム担持SAPO−47は、カルシウムを担持しないSAPO−47の同程度もしくはそれ以上の固体酸維持率を有することが確認できた。
実施例5乃至8の焼成後のSAPO−47を、それぞれ加圧成形し、粉砕した後、12〜20メッシュに整粒した。整粒後の試料を4g量りとり、これを75℃に保持しながら、35体積%の水分を含む含水雰囲気下に曝露する処理を行った。1時間後、試料を75℃保持しながら露点−40℃(含水量0.05体積%以下)の空気雰囲気下にこれを静置する処理を行った。当該2つの処理を1サイクルとした。当該サイクルを20回繰返した後の試料について、実施例1と同様な方法で固体酸量の測定を行った。結果を表2に示す。
Figure 0006194689
実施例6乃至8では、繰返しの水和処理後も、繰返しの水和処理前の75%以上の固体酸量を維持していた。これよりカルシウム担持SAPO−47は、繰返し水和処理を施しても、その固体酸量の低下が抑制されることが確認できた。
(窒素酸化物還元率の測定)
実施例9
実施例1で得られたSAPO−47を600℃で2時間焼成した。焼成後の試料を、水分を除いた固形分重量で7.5g量りとり、硝酸銅水溶液3.36gをこれに滴下した後、乳鉢で10分間混練した。硝酸銅水溶液には、純水2.9gに硝酸銅三水和物(一級試薬、キシダ化学株式会社製)0.46gを溶解したものを使用した。
混練後の試料を110℃で一晩乾燥した後、大気中、500℃、1時間焼成して銅担持SAPO−47を得た。得られた銅担持SAPO−47の銅担持量は1.6重量%であった。
焼成後の銅担持SAPO−47(すなわち、水和処理前の銅担持SAPO−47)について、窒素酸化物還元率の測定を行った。結果を表3に示す。
実施例10
硝酸銅水溶液として純水2.9gに硝酸銅三水和物0.37gを溶解したものを使用したこと、及び、当該硝酸銅水溶液3.27gを焼成後の試料に滴下したこと以外は実施例9と同様な条件により、実施例1のSAPO−47から銅担持SAPO−47を得た。得られた銅担持SAPO−47の銅担持量は1.3重量%であった。
焼成後の銅担持SAPO−47(すなわち、水和処理前の銅担持SAPO−47)について、窒素酸化物還元率の測定を行った。結果を表3に示す。
比較例2
比較例1で得られたSAPO−47を使用したこと以外は、実施例9と同様な方法で銅担持SAPO−47を得た。得られた銅担持SAPO−47は、その銅担持量は1.6重量%であった。
焼成後の銅担持SAPO−47(すなわち、水和処理前の銅担持SAPO−47)について、窒素酸化物還元率の測定を行った。結果を表3に示す。
参考例2
参考例1で得られたSAPO−34を使用したこと以外は、実施例9と同様な方法で銅担持SAPO−34を得た。得られた銅担持SAPO−34は、その銅担持量は1.6重量%であった
焼成後の銅担持SAPO−34(すなわち、水和処理前の銅担持SAPO−34)について、窒素酸化物還元率の測定を行った。結果を表3に示す。
Figure 0006194689
500℃における窒素酸化物還元率はいずれも80%以上と高く、高温下においては本発明のSAPO−47は、窒素酸化物還元触媒等として実用化されているSAPO−34に匹敵する触媒活性を有していることが確認できた。
300℃における窒素酸化物還元率はいずれも85%以上と高く、低温下においては本発明のSAPO−47は、窒素酸化物還元触媒等として実用化されているSAPO−34と同等もしくは、それ以上の触媒活性を有していることが確認できた。
また、150℃における本発明のSAPO−47の窒素酸化物還元率は60%を超えていた。このように、200℃以下の低温下においては、MBAを用いて得られた銅担持SAPO−47のみならず、窒素酸化物還元触媒等として実用化されているSAPO−34よりも高い触媒活性を有していることが分かった。
次に、実施例9及び10、比較例2、並びに参考例2で得られた銅担持試料の一部をそれぞれ取出した。静置期間を20日としたこと以外は実施例1と同様な方法で銅担持試料を水和処理した。水和処理後の銅担持試料について、150℃における窒素酸化物還元率の測定を行った。また、焼成後の銅担持試料(すなわち、水和処理前の銅担持試料)における測定結果と当該測定結果とから、NOx還元維持率を求めた。結果を表4に示す。
Figure 0006194689
水和処理により、いずれの銅担持試料の窒素酸化物還元率が減少した。しかしながら、水和処理後の実施例9および実施例10の銅担持SAPO−47の窒素酸化物還元率は60%以上を維持し、80%以上、さらには90%以上の高いNOx還元維持率を有していた。これに加え、本実施例の銅担持SAPO−47は、水和処理後であっても、150℃における窒素酸化物還元率が60%以上と高い窒素酸化物還元特性を有することが分かった。
このように、本発明のSAPO−47は、低温下においては、参考例のSAPO−34よりも高い、80%以上のNOx還元維持率を有することが分かった。
これにより、本発明のSAPO−47は低温における窒素酸化物還元率が高く、なおかつ、安定した触媒活性を示すことが確認できた。
実施例11
実施例5と同様な方法によりSAPO−47を得た。当該SAPO−47の組成はSi/Alのモル比は0.14、及び、P/Alのモル比は0.87であり、平均結晶粒径は3.2μmであった。
得られたSAPO−47を600℃で2時間焼成することでこれをプロトン(H)型とした。
焼成後のSAPO−47を、水分を除いた固形分重量で7.5g量りとり、硝酸銅水溶液3.36gをこれに滴下した後、乳鉢で10分間混練した。硝酸銅水溶液には、純水2.9gに硝酸銅三水和物0.46gを溶解したものを使用した。
混練後の試料を110℃で一晩乾燥した後、大気中、500℃、1時間焼成して本実施例の銅担持SAPO−47を得た。得られた銅担持SAPO−47の銅担持量は1.6重量%であった。
得られた銅担持SAPO−47にサイクル水和処理を施した後に、窒素酸化物還元率の測定を行った。結果を表5に示す。
実施例12
純水2.9gに、硝酸銅三水和物0.46g及び硝酸カルシウム四水和物0.11gを溶解した硝酸銅及び硝酸カルシウム混合水溶液を使用したこと以外は実施例11と同様な方法により、本実施例の銅−カルシウム担持SAPO−47を得た。
得られた銅−カルシウム担持SAPO−47の銅担持量は1.6重量%、及び、カルシウム担持量は0.26重量%であった。
得られた銅−カルシウム担持SAPO−47にサイクル水和処理を施した後に、窒素酸化物還元率の測定を行った。結果を表5に示す。
実施例13
純水2.9gに、硝酸銅三水和物0.46g及び硝酸カルシウム0.20gを溶解した硝酸銅及び硝酸カルシウム混合水溶液を使用したこと以外は実施例11と同様な方法により、本実施例の銅−カルシウム担持SAPO−47を得た。
得られた銅−カルシウム担持SAPO−47の銅担持量は1.6重量%、及び、カルシウム担持量は0.44重量%であった。
得られた銅−カルシウム担持SAPO−47にサイクル水和処理を施した後に、窒素酸化物還元率の測定を行った。結果を表5に示す。
Figure 0006194689
これらの結果より、本発明のSAPO−47は、SAPO−34よりも高い窒素酸化物還元率、特に150℃以下の低い温度域での高い窒素酸化物還元率を有していることが分かった。
さらに、実施例11乃至13、及び参考例2の試料についてサイクル水和処理を施した後、これらに10重量%の水蒸気を含む空気を、900℃で1時間流通する処理(以下、「耐久処理」とする。)を施した。耐久処理後の各試料について窒素酸化物還元率を測定した。結果を表6に示す。
Figure 0006194689
実施例11の500℃における窒素酸化物還元率は、参考例2のそれに比べて2倍以上であった。このように、水分を含有する雰囲気に繰返し晒された場合であっても、本発明のSAPO−47は高温域においても、従来のSAPO−34よりも優れた窒素酸化物還元特性を有することが確認された。さらに、参考例2と比べて、実施例11は、その300℃以下の窒素酸化物還元率及び150℃における窒素酸化物還元率が4倍以上であった。本発明のSAPO−47は、特に低温域において、従来のSAPO−34よりも優れた窒素酸化物還元特性を維持していることが確認できた。
さらに、銅−カルシウム担持SAPO−47は、いずれの温度においても、銅担持SAPO−47の1.5倍以上、更には1.9倍以上の高い窒素酸化物還元率を示した。

Claims (13)

  1. 平均結晶粒径が5μm未満、Si/Alのモル比が0.23未満のSAPO−47。
  2. 固体酸量が0.5mmol/g以上であることを特徴とする請求項1に記載のSAPO−47。
  3. 水和処理前の固体酸量に対する水和処理後の固体酸量が40%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のSAPO−47。
  4. アルカリ土類金属が担持されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のSAPO−47。
  5. アルカリ土類金属がカルシウムであることを特徴とする請求項4に記載のSAPO−47。
  6. 周期表のVIIIB族元素、IB族元素及びVIIB族元素の群から選ばれる少なくとも1種が担持されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のSAPO−47。
  7. 周期表のVIIIB族元素、IB族元素及びVIIB族元素の群から選ばれる少なくとも1種が、銅であることを特徴とする請求項6に記載のSAPO−47。
  8. アルキルエチレンジアミンを含む混合物を結晶化する、結晶化工程を有することを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のSAPO−47の製造方法。
  9. 前記結晶化工程において、以下の組成の混合物を結晶化することを特徴とする請求項8に記載にSAPO−47の製造方法。
    2P/2Al 0.7以上、1.5以下
    Si/2Al 0.1以上、1.2以下
    O/2Al 5以上、100以下
    アルキルエチレンジアミン/2Al 0.5以上、5以下
    (但し、上記組成における各割合はモル比である。)
  10. 前記結晶化工程において、アルキルエチレンジアミンが、テトラアルキルエチレンジアミンであることを特徴とする請求項8又は9に記載のSAPO−47の製造方法。
  11. SAPO−47に金属を担持する金属担持工程を含むことを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載のSAPO−47の製造方法。
  12. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のSAPO−47を含む窒素酸化物還元触媒。
  13. 請求項12に記載の窒素酸化物還元触媒を使用することを特徴とする窒素酸化物の還元方法。
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