JP6194331B2 - 粉体流の分配方法 - Google Patents
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Description
静的な粉体試料を分割する方法は、古くからある。例えば、粉体を平面上に均して置き、面積が等しくなるように区切る方法。あるいは、砂時計のように一定速度で粉体を落とし、時間的に分割する方法などである。
それでもこれまでには、特許文献1乃至3のように、回転対称に分配する簡便な分配器に粉体流を投下し分配する方法、あるいは回転するスプレーを内部に有し、内部空間で粉体を噴霧し、拡散させてから分配する分配器を用いる方法、あるいは気体と粉体とを均一混合した混合気流を生じさせて分配する方法などが考案されてきた。
例えば、簡便な分配器を用いる方法は、分配後の粉体流の偏りを十分には解消できない。
また、気流と粉体との混合気流を生じさせる方法は、多量の気体を必要とし、後段で不要な気体の処理を行わなければならず、別の課題が発生する。
前記粉体流を、分配器を用いてQに対してP倍(P:2以上の自然数)の数の分配粉体流に分配する分配工程と、該分配工程で分配された分配粉体流をPの数ずつ再統合する粉体流統合工程を備えたことを特徴とするものである。
前記分配器が最終的な分配数Qの偶数倍の数の排出口を有し、
前記粉体流統合工程は、Nを2以上の自然数として、分配工程で分配された分配粉体流の中から粉体流量が多い順番がN番目のものと、粉体流量が少ない順番がN番目のものを再統合(以下、「N統合」という)することを特徴とするものである。
しかし、最終分配数Qに対し、4以上の偶数倍の本数の排出口を有する分配器を用いる場合、N統合を複数組み合わせ、倍数分の分配粉体流を再統合する。
以下に示す発明はかかる知見に基づいてなされたものであり、具体的には以下の通りである。
前記粉体流統合工程は、前記排出口の略回転対称中心軸に対して対称に向き合う排出口からの粉体流を再統合(以下「軸対称統合」という)することを特徴とするものである。
しかし、最終分配数Qに対して4以上の偶数倍の本数の排出口を有する分配器を用いる場合、軸対称統合をさらに複数組み合わせた再統合を行う。
これによって、粉体流の供給を受けている装置のうちの1台が停止時でも、配管を繋ぎかえるだけで、簡便に粉体流を他の装置に、均等に、連続的に分配できる。
さらには、分配器に衝突板を備えた分配器を用いると、回転対称統合した粉体流量が、さらに平均値に近づくため、より均等に粉体流を分配することができ、望ましい。
また、分配器の排出口の数が多いほど、再統合後の粉体流量はより均等になる。
ただし、排出口の数が増大すると分配器や再統合が複雑化、煩雑化しうるため、排出口の本数は分配数の6倍以下が望ましい。また偶数倍であれば、軸対称統合の関係も反映されるため望ましい。よって、4倍か6倍が最も望ましく、4倍であればより簡便に本発明を実施できる。
本実施の形態1では、配管内を連続して流れる粉体流を最終的な分配数Q=2に連続的に分配する方法を例に挙げて説明する。
本実施の形態1に係る粉体流の分配方法は、図1に示すように、配管内を連続して流れる粉体流を最終的な分配数Q(Q=2)の粉体流に連続的に分配する方法であって、前記粉体流を、分配器10を用いてQに対してP倍(P=2)の数である4つ分配粉体流に分配する分配工程と、該分配工程で分配された分配粉体流をPの数(=2)ずつ再統合する粉体流統合工程を備えたことを特徴とするものである。
以下、各工程及び各工程に用いる装置について説明する。
本実施の形態の分配工程は、分配器10を用いて粉体流を4つの分配粉体流に分配する工程である。
本工程で用いる分配器10は、図2〜図5に示すように、粉体流が投入される一つの投入口11と、4つの排出口12、13、14、15とを有している。
4つの排出口12、13、14、15は、回転対称に配置され、分配器10の他の構成も同じく回転対称に設計されていることが望ましい。それにより、排出口12、13、14、15から排出される分配粉体流の粉体流量をより均等に分配し、さらには流体を伴っていれば流体流量も同時に均等に分配するからである。
さらに、衝突板16も円盤状、正多角形状などの回転対称な形状であることが望ましく、衝突板16の中心に粉体流が衝突するように設計されていることがより望ましい。
なお、衝突板16の材質として、摩耗の影響が少ないSUSなどの金属、アルミナ、炭化ケイ素などのセラミックス、あるいは摩耗による粉体流への不純物混合の影響を抑えるために、粉体流の粉体と同じ材料種や、その化合物などを用いることが望ましい。
粉体流統合工程は、分配工程で分配された分配粉体流をPの数(=2)ずつ再統合する工程である。
具体的には、図1に示すように、4つの排出口12、13、14、15から排出される分配粉体流を、配管を経由して再統合する。
再統合の方法の例として図1に示すように、排出口13と14からの分配粉体流を、配管を経由し、粉体流17に統合し、さらに排出口12と15からの分配粉体流を、配管を経由し、粉体流18に統合する。これにより、1の粉体流を最終的に2の均等な粉体流に分配することができる。
また、本実施の形態のように分配器10が回転対称な構造であれば、粉体流に伴う流体も併せて均等に分配することもできる。
分配器によって分配された分配粉体流は、粉体流量に偏りが残存する。そこで、本実施の形態2ではこの偏りを補正してより均等に分配する方法であり、具体的には、実施の形態1で示した分配方法をさらに限定するものであり、分配器が最終的な分配数Qの偶数倍の数の排出口を有し、かつ粉体流統合工程は、Nを2以上の自然数として、分配工程で分配された分配粉体流の中から粉体流量が多い順番がN番目のものと、粉体流量が少ない順番がN番目のものを再統合することを特徴とするものである。
本実施の形態の粉体流の分配方法を、最終的な分配数Qが4の場合を例に挙げて図7に基づいて説明する。
本実施の形態の分配工程は、分配器を用いて粉体流を、分配数Q(Q=4)の2倍である8つの分配粉体流に分配する工程である。
本工程で用いる分配器30は、図8、図9に示すように、粉体流の投入口31と、分配器中心軸に対して回転対称の位置に8つの排出口32、33、34、35、36、37、38、39を有し、内部に衝突板40を有している。
分配器30は回転対称な構造であるため、粉体流に伴う流体も均等に分配することができる。
また、衝突板40の材質についても実施の形態1と同様に、摩耗の影響が少ないSUSなどの金属、アルミナ、炭化ケイ素などのセラミックス、あるいは摩耗による粉体流への不純物混合の影響を抑えるために、粉体流の粉体と同じ材料種や、その化合物などを用いることが望ましい。
粉体流統合工程は、Nを2以上の自然数として、分配工程で分配された分配粉体流の中から粉体流量が多い順番がN番目のものと、粉体流量が少ない順番がN番目のものを再統合する(以下、「N統合」という)ことを特徴とするものである。
8つの排出口32、33、34、35、36、37、38、39から排出される分配粉体流は、粉体流量に偏りが残存する。そこで、それぞれの分配粉体流の粉体流量を測定する。その上で、粉体流量の最も多い分配粉体流(粉体流量が多い順番が1番目のもの)と、最も少ない分配粉体流(粉体流量が少ない順番が1番目のもの)とを組み合わせて、再統合する。さらに2番目に粉体流量の多い分配粉体流と、2番目に少ない分配粉体流とを組み合わせて、再統合する。さらに3番目に粉体流量の多い分配粉体流と、3番目に少ない分配粉体流とを組み合わせて、再統合する。さらに4番目に粉体流量の多い分配粉体流と、4番目に少ない分配粉体流とを組み合わせて、再統合する。
本実施の形態に係る粉体流の分配方法は、分配器が最終的な分配数Qの偶数倍の数の排出口を有し、粉体流統合工程は、排出口の略回転対称中心軸に対して対称に向き合う排出口からの粉体流を再統合(以下、「対称統合」という)することを特徴とするものである。
本実施の形態の粉体流の分配方法を、実施の形態2で用いた図8、図9に示す分配器30を用いて行う場合を、図11に示す。
これにより、1の粉体流を最終的に4の均等な粉体流に分配することができる。また分配器30は回転対称な構造であるため、粉体流に伴う流体も併せて均等に供給できる。
本実施の形態に係る粉体流の分配方法は、略回転対称の排出口を有する分配器において、最終的な分配数Qの3以上の倍数の本数の排出口を有する分配器を用い、さらに粉体流の再統合において、分配器の回転対称で配置する排出口からの粉体流同士を再統合することを特徴とするものである。
分配器60を用いて粉体流を、最終的な分配数Q=4に分配する場合、回転対称に4の周期で排出口を選び、選ばれた排出口から排出される分配粉体流を再統合する。つまり、排出口62、66、70からの分配粉体流を再統合し、排出口63、67、71からの分配粉体流を再統合し、排出口64、68、72からの分配粉体流を再統合し、さらに排出口65、69、73からの分配粉体流を再統合する。
本実施の形態に係る粉体流の分配方法は、略回転対称の排出口を有する分配器における排出口の数が、2以上の約数を複数持つ合成数に設定されていることを特徴とするものである。
分配器の排出口の数が合成数であれば、再統合する排出口をつなぎかえるだけで、分配数を変更できることを例示する。
例えば、図13で示す分配器60において、N統合および軸対称統合を活用すると2、3、6に、回転対称統合を活用すると2、3、4に、それぞれ分配数を変更することができる。
またこれは、軸対称統合の組合せの例でもある。
分配器10を用いて、排出口12から15から流れ出る分配粉体流を、2つずつ再統合し、最終的に粉体流を2つに分配し、それぞれの粉体流量を計測した。
再統合の仕方は、以下の(B)〜(D)に示す通りであり、比較例として(A)に示す単純2分配も実施した。
(A)単純2分配:比較例として、分配器10の構造に準じ、単純に粉体流を2分配する分配器を用いて2分配した時の、それぞれの粉体流量を計測した。
(B)ランダム統合:排出口12から15の組合せを、計測のたびにランダムに繋ぎ変えて再統合した。
(C)N統合:排出口12から15から流れる分配粉体流の粉体流量をまず計測し、その結果に即してN統合した。
(D)軸対称統合:排出口13と14からの分配粉体流と、排出口12と15からの分配粉体流をそれぞれ再統合した。
なお、衝突板16の効果を確認するために、分配器10の内部にある着脱可能な衝突板16を外し、上記の各方法で再統合したときの、分配後の粉体流量も計測した。
計測結果を表1に示す。
(1)衝突板の有効性
衝突板16の有無で結果を比較すると、どの再統合方法の場合においても、あるいは単純2分配であったとしても、衝突板16がある方が、より均等な分配が行われていることが分かる。よって、衝突板の有効性が実証された。
(2)再統合の有効性
単純2分配と他の再統合を比較すると、最もηの値が小さいランダム統合でもより均等な粉体流の分配が行われている。これによって、再統合の有効性が実証された。
(3)N統合の有効性
ランダム統合、あるいは軸対称統合と比較しても、N統合が最も均等な粉体流の分配が行われていることから、N統合の均等分配の有効性が実証された。
(4)軸対称統合の有効性
ランダム統合と比較して、より均等な分配が行われていることが分かる。またその均等さはN統合ほどではないが、ηの値は90%を超えており、統合の仕方の逐次変更する手間がない簡便さを考慮すると、有効な統合方法であることが分かる。
図14に示されるように、分配粉体流の粉体流量が最大値の排出口38に対して、分配粉体流の粉体流量が最小値となる排出口34は分配器軸対称で向き合う配置となっている。
また、排出口38に隣り合う排出口37、39では、排出口38よりも若干分配粉体流の粉体流量が少なくなっており、これらに対して分配器軸対称で向き合う排出口33、35を見ると、粉体流量が最小の排出口34の粉体流量よりも若干だけ粉体流量が増えている。
図14から分かるように、分配器軸対称で向き合う排出口同士が粉体流量の多寡の偏りを打ち消し合う関係になっており、これらを組み合わせることで粉体流量の多寡の偏りを打ち消しあって均等化できることが分かる。
軸対称統合の組合せは、実施の形態2で前述したように、図11に示す組合せとした。
また、分配器10を用いて、単純に4分配した時の均等さも併せて評価した。粉体流量の均等さは、前述の最大の粉体流量に対する最小の粉体流量の割合η(%)で評価した。
結果を、表2に(A)単純4分配、(B)ランダム統合、(C)N統合、(D)軸対称統合の順で示す。
(1)再統合の有効性
単純4分配と比較すると、ランダム統合でもより均等な粉体流の分配が行われていることが分かり、再統合の有効性が実証された。
(2)N統合の有効性
ランダム統合、あるいは軸対称統合と比較しても、N統合が最も均等な粉体流の分配が行われていることが分かり、N統合の有効性が実証された。
(3)軸対称統合の有効性
ランダム統合と比較して、より均等な分配が行われていることが分かる。またその均等さはN統合と同等でηの値は90%を超えており、統合の仕方の逐次変更する手間がない簡便さを考慮すると、有効な統合方法であることが分かる。
(A)単純分配
比較例として、同等の構造を持ち、それぞれの分配数の数だけの排出口を有する分配器を用いて単純分配した。
(B)ランダム統合
排出口62から73をランダムに組合せを選び、再統合した。
(C)N統合
排出口62から73のうち、N統合の組合せで統合した。最終分配数が2、3のときは、さらに複数のN統合の組合せを統合した。今回は、分配数が2の時は、粉体量の多寡が1番の組合せと、2番の組合せと、3番の組合せを合せて再統合し、粉体量の多寡が4番の組合せと、5番の組合せと、6番の組合せを合せて再統合した。
また、分配数3の時は、粉体量の多寡が1番と2番の組合せ、3番と4番の組合せ、5番と6番の組合せでそれぞれ再統合した。
(D)対称統合
排出口62〜73のうち、軸対称統合あるいは回転対称統合で再統合した。分配数が2、3、4の時は回転対称統合で、分配数が6の時は軸回転対称とした。
(1)再統合の有効性
単純分配と比較すると、ランダム統合でもより均等な粉体流の分配が行われていることが分かり、再統合の有効性が実証された。
(2)N統合の有効性
ランダム統合と比較すると、N統合がはるかに均等な粉体流の分配が行われ、最終分配数に関わらず均等さを表すηの値が、全て90%を超えていることが分かり、N統合の有効性が実証された。
(3)軸対称統合の有効性
最終分配数6の結果から、ランダム統合と比較して、より均等な分配が行われていることが分かる。またその均等さはN統合と同等でηの値は90%を超えており、統合の仕方の逐次変更する手間がない簡便さを考慮すると、有効な統合方法であることが分かる。
(4)回転対称統合の有効性
最終分配数2、3、4の結果から、ηの値が98%を超える高い均等さで、粉体流を分配していることが分かり、回転対称統合の有効性が実証された。
(5)最終分配数の変更可能性
分配器の排出口の数が合成数であるとき、その約数通りだけ最終分配数を変更できることが分かる。
11 投入口
12、13、14、15 排出口
16 衝突板
17、18 粉体流
19、20 装置
30 分配器(実施の形態2、3)
31 投入口
32、33、34、35、36、37、38、39 排出口
40 衝突板
41、42、43、44 粉体流
45、46、47 48 装置
51、52、53、54 粉体流
55、56、57、58 装置
60 分配器(実施の形態4)
61 投入口
62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73 排出口
Claims (5)
- 配管内を連続して流れる粉体流を最終的な分配数Q(Q:2以上の自然数)の粉体流に連続的に分配する方法であって、
前記粉体流を、分配器を用いてQに対してP倍(P:2以上の自然数)の数の分配粉体流に分配する分配工程と、
該分配工程で分配された分配粉体流をPの数ずつ再統合する粉体流統合工程を備え、
前記分配器として、分配後の分配粉体流を略回転対称の位置で排出する排出口であって、最終的な分配数Qの偶数倍の数の排出口を有する分配器を用い、
前記粉体流統合工程は、前記排出口の略回転対称中心軸に対して対称に向き合う排出口からの粉体流を再統合することを特徴とする粉体流の分配方法。 - 前記分配器が、分配器内部に投入された粉体流を衝突分散させる衝突板を備えていることを特徴とする請求項1に記載の粉体流の分配方法。
- 前記略回転対称の排出口を有する分配器において、最終的な分配数Qの3以上の倍数の本数の排出口を有する分配器を用い、さらに粉体流の再統合において、分配器の回転対称で配置する排出口からの粉体流同士を再統合することを特徴とする請求項1又は2に記載の粉体流の分配方法。
- 前記略回転対称の排出口を有する分配器における排出口の数が、2以上の約数を複数持つ合成数に設定されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の粉体流の分配方法。
- 前記略回転対称の排出口を有する分配器における排出口の数が、最終的に分配する数Qが3以上の場合、最終的に分配する数と、そこから1を引いた数とを掛けあわせた数、又はその倍数に設定されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の粉体流の分配方法。
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