JP6194280B2 - 蒸留装置 - Google Patents

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Description

本発明は、蒸留装置に関する。
従来、蒸留プロセスを用いる蒸留装置が知られている。例えば、下記特許文献1には、第一成分及びこの第一成分とは異なる第二成分を含む入力流体を前記第一成分を含む第一出力流体と前記第二成分を含む第二出力流体とに分離する分離器と、分離器で分離された第一出力流体を圧縮する圧縮機と、圧縮機で圧縮された第一出力流体と分離器で分離された第二出力流体とを熱交換させる熱交換器と、熱交換器で熱交換した後の第一出力流体を冷却する冷却器と、を備える分離プロセスモジュールが開示されている。冷却器から流出した第一出力流体及び熱交換器から流出した第二出力流体は、それぞれ分離器に戻される。
この分離プロセスモジュールでは、分離器から流出した第一出力流体の有する熱エネルギーが熱交換器に投入されることにより、当該熱交換器において分離器から流出した第二出力流体が加熱されている。すなわち、第一出力流体の熱エネルギーの有効利用により、第二出力流体の加熱に必要な熱エネルギーの削減(省エネルギー化)が図られている。
特許文献1に記載された分離プロセスモジュールでは、分離器から流出した第一出力流体を圧縮機で圧縮してから熱交換器に導入することで当該第一出力流体の有する熱エネルギーを回収している。そのため、第一出力流体が、その第一成分として、直接圧縮されることが困難な成分(例えば、高圧時に非常に不安定となる成分や、圧縮機のシール部を膨潤させる成分)を含む場合には、当該分離プロセスモジュールを用いることが困難である。
下記特許文献2に記載された蒸留プラントでは、塔頂蒸気の有する熱エネルギーは、ヒートポンプを用いることによって貯留蒸発器へ投入されている。すなわち、特許文献2の蒸留プラントでは、コラム(分離器)の頂部から流出した流体の有する熱エネルギーは、当該流体を圧縮機で直接圧縮することなくヒートポンプを用いることによって間接的に回収されている。
下記特許文献3に記載された蒸留装置では、塔頂蒸気の有する熱エネルギーは、水を媒体とするヒートポンプを用いることによって間接的に蒸留リボイラーで回収されている。また、この特許文献3には、コンプレッサーバイパス弁及びインレットベーンの開度の調整により、または、圧縮機の回転数制御により、ヒートポンプの負荷調整が行われることが記載されている。
特開2012−045449号公報 特開2000−051602号公報 特公平06−009641号公報
上記特許文献3に記載の蒸留装置では、ヒートポンプの負荷の調整が行われるものの、その調整量に限界がある。換言すれば、上記特許文献3に記載の蒸留装置では、分離器の頂部から流出した流体の流量の変動に柔軟に対応することが困難である。
本発明の目的は、分離器から流出した第一出力流体が直接圧縮されることが困難な成分を含む場合であっても、第一出力流体の熱エネルギーを有効に回収することが可能で、かつ第一出力流体の流量に変動に合わせて当該第一出力流体の有する熱エネルギーを有効に回収することが可能な蒸留装置を提供することである。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、第一成分及び第二成分を含む入力流体を前記第一成分を含む第一出力流体と前記第二成分を含む第二出力流体とに分離する分離器と、前記分離器から流出した前記第一出力流体を冷却するための冷却器と、前記分離器から流出した前記第二出力流体を加熱するための加熱器と、作動媒体を含み当該作動媒体が前記冷却器で前記第一出力流体と熱交換することによって当該第一出力流体から受け取った熱エネルギーを、当該作動媒体が前記加熱器で前記第二出力流体と熱交換することによって当該第二出力流体に与える熱回収回路と、を備え、前記熱回収回路は、前記冷却器及び前記加熱器を接続しており前記作動媒体を循環させる循環流路と、前記冷却器で前記第一出力流体と熱交換することによって当該第一出力流体から前記熱エネルギーを受け取った後の作動媒体を圧縮する圧縮機と、前記加熱器で前記第二出力流体と熱交換することによって当該第二出力流体に前記熱エネルギーを与えた後の作動媒体を膨張させる膨張機構と、前記循環流路に接続されており液状の作動媒体を貯留可能な貯留部と、前記循環流路を循環している作動媒体の総量である循環量を調整する循環量調整部と、有し、前記循環量調整部は、前記第一出力流体の流量の増減に合わせて前記循環量が増減するように、前記貯留部に貯留されている作動媒体の前記循環流路への流出量又は前記循環流路を循環している作動媒体の前記貯留部への流入量を調整する蒸留装置を提供する。
本発明では、分離器から流出した第一出力流体の有する熱エネルギーが、第一出力流体自身によって直接的に第二出力流体に投入されるのではなく、循環流路を循環する作動媒体を介して間接的に投入される。具体的に、第一出力流体の有する熱エネルギーは、冷却器での第一出力流体と作動媒体との熱交換によって当該作動媒体によって回収された後、加熱器での作動媒体と第二出力流体との熱交換によって当該第二出力流体に与えられる。すなわち、本発明では、第一出力流体そのものが熱エネルギーの授受媒介として圧縮機で圧縮されるのではなく、循環流路を循環する作動媒体が前記授受媒介として圧縮機で圧縮される。よって、第一出力流体が、その第一成分として直接圧縮されることが困難な成分を含む場合であっても、当該第一出力流体の有する熱エネルギーを作動媒体を介して有効に回収すること(加熱器に供給する熱エネルギーを削減すること)ができる。
さらに、分離器から流出した第一出力流体の流量に変動が生じた場合であっても、その変動に合わせて当該第一出力流体の有する熱エネルギーを有効に回収することができる。すなわち、第一出力流体の流量の増減に合わせて、当該第一出力流体から回収可能な熱エネルギーも増減するが、本装置は、液状の作動媒体を貯留可能な貯留部と、循環量を調整する循環量調整部とを有するので、第一出力流体の熱エネルギーがその流量の変動に合わせて有効に回収される。より詳細には、貯留部には液状の作動媒体が貯留されるので、貯留部にガス状の作動媒体が貯留される場合よりも多量の作動媒体の貯留が可能となる。よって、第一出力流体の流量の大きな変動にも柔軟に対応することができる。
この場合において、前記貯留部は、前記循環流路のうち前記液状の作動媒体が流れる部位に対して並列となるように当該循環流路に接続された貯留流路を有しており、前記循環量調整部は、前記貯留流路に設けられた第一開閉弁と、前記貯留流路のうち前記第一開閉弁が設けられた部位よりも下流側の部位に設けられた第二開閉弁と、前記冷却器に流入する前記第一出力流体の流量、または前記冷却器から流出した前記第一出力流体の流量を検出可能な流量センサと、前記流量センサの検出値に応じて前記第一開閉弁及び前記第二開閉弁の開閉を制御する制御部と、を含み、前記制御部は、前記検出値の増減に合わせて前記循環量が増減するように、前記第一開閉弁を閉じるとともに前記第二開閉弁を開く、または前記第一開閉弁を開くとともに前記第二開閉弁を閉じることが好ましい。
このようにすれば、循環流路から貯留流路を遮断するための2つの開閉弁、第一出力流体の流量を検出する流量センサ及び各開閉弁の開閉を制御する制御部を設けるという簡単な構成により、第一出力流体の流量に合わせた循環量の調整が可能となる。
この場合において、前記循環量調整部は、前記第一開閉弁が閉じており前記第二開閉弁が開いているときに前記貯留流路から前記循環流路への前記液状の作動媒体の流出を促進させ、かつ、前記第一開閉弁が開いており前記第二開閉弁が閉じているときに前記循環流路から前記貯留流路への前記液状の作動媒体の流入を促進させる促進部をさらに備えることが好ましい。
このようにすれば、第一出力流体の流量(流量センサの検出値)の増減に合わせて循環量がスムーズに増減するので、第一出力流体の熱エネルギーの回収効率がさらに向上する。具体的に、循環量を増加させるとき、すなわち第一開閉弁が閉じており第二開閉弁が開いているとき、促進部は、貯留流路から循環流路への液状の作動媒体の流出を促進させる。逆に、循環量を減少させるとき、すなわち第一開閉弁が開いており前記第二開閉弁が閉じているとき、促進部は、循環流路から前記貯留流路への前記液状の作動媒体の流入を促進させる。このため、第一出力流体の流量の増減に合わせて循環量がスムーズに増減する。よって、第一出力流体の熱エネルギーの回収効率が一層高くなる。
また、本発明において、前記制御部は、前記循環量が前記検出値に基づいて決定される閾値よりも小さいときに前記第一開閉弁を閉じるとともに前記第二開閉弁を開き、前記循環量が前記閾値よりも大きいときに前記第一開閉弁を開くとともに前記第二開閉弁を閉じることが好ましい。
このようにすれば、循環量が、流量センサの検出値に基づいて随時決定される閾値に追従するようになるので、この閾値として、第一出力流体からできるだけ多くの熱エネルギーを回収可能な作動媒体の量が設定されることにより、第一出力流体の熱エネルギーの回収効率が一層高くなる。
また、本発明において、前記貯留部は、前記貯留流路のうち前記第一開閉弁と前記第二開閉弁との間の部位に設けられており前記液状の作動媒体を貯留するタンクをさらに備えることが好ましい。
このようにすれば、さらに多量の作動媒体の貯留が可能となるので、循環量の第一出力流体の変動へのより柔軟な追従、すなわち、第一出力流体の熱エネルギーの回収効率の一層の向上が可能となる。
また、本発明において、前記加熱器は、当該加熱器に加熱媒体を供給するための加熱媒体供給流路と接続可能な加熱媒体流路を有していることが好ましい。
このようにすれば、作動媒体を介して加熱器に投入される熱量のみでは当該加熱器における第二出力流体の加熱量が不足する場合であっても、この加熱器に外部から加熱媒体を供給することによってその不足分を補うことができる。
また、本発明において、前記冷却器は、当該冷却器に冷却媒体を供給するための冷却媒体供給流路と接続可能な冷却媒体流路を有していることが好ましい。
このようにすれば、作動媒体を介して冷却器から回収される熱量のみでは当該冷却器における第一出力流体の冷却量が不足する場合であっても、この冷却器に外部から冷却媒体を供給することによってその不足分を補うことができる。
また、本発明において、前記制御部は、前記流量センサの検出値が予め設定された稼働値よりも大きくなったときに前記圧縮機を駆動することが好ましい。
このようにすれば、流量センサの検出値が稼働値よりも大きくなったときに自動的に熱回収回路が立ち上がる(起動する)ので、第一出力流体の有する熱エネルギーをより有効に回収することができる。
この場合において、前記熱回収回路は、前記冷却器内における前記液状の作動媒体の貯留量を検出可能な液面センサをさらに備え、前記制御部は、前記流量センサの検出値が前記稼働値よりも大きくなり、かつ前記液面センサの検出値が予め設定された基準量よりも大きくなったときに前記圧縮機を駆動することが好ましい。
このようにすれば、冷却器内において第一出力流体から熱エネルギーを受け取ることによって蒸発する液状の作動媒体の量、すなわち冷却器内で蒸発した後に圧縮機に流入するガス状の作動媒体の量が十分に確保された後に圧縮機が駆動されるので、熱回収回路の起動が安定する。
また、本発明において、前記制御部は、前記圧縮機の回転数が予め設定された下限回転数よりも小さくなったときに当該圧縮機を停止することが好ましい。
このようにすれば、圧縮機の回転数が下限回転数よりも小さくなったときに自動的に熱回収回路が立ち下がる(停止する)ので、例えば、下限回転数を圧縮機の安定的な駆動状態の確保が困難となる回転数に設定することにより、熱回収回路の不安定な状態での駆動を回避することができる。
以上のように、本発明によれば、分離器から流出した第一出力流体が直接圧縮されることが困難な成分を含む場合であっても、第一出力流体の熱エネルギーを有効に回収することが可能で、かつ第一出力流体の流量に変動に合わせて当該第一出力流体の有する熱エネルギーを有効に回収することが可能な蒸留装置を提供することができる。
本発明の第一実施形態の蒸留装置の構成の概略を示す図である。 図1の蒸留装置の制御部の制御内容を示すフローチャートである。 本発明の第二実施形態の蒸留装置の構成の概略を示す図である。 図3の蒸留装置における熱回収回路の立ち上げ時の制御部の制御内容を示すフローチャートである。 図3の蒸留装置における熱回収回路の立ち下げ時の制御部の制御内容を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための好ましい形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態の蒸留装置について、図1及び図2を参照しながら説明する。
図1に示されるように、この蒸留装置は、分離器22と、分離器22から流出した第一出力流体を冷却する冷却器24と、分離器22から流出した第二出力流体を加熱する加熱器26と、熱回収回路30と、を備えている。この蒸留装置は、相対的に低温の第一出力流体の有する熱エネルギーを、相対的に高温の第二出力流体に対して作動媒体を媒介として間接的に投入可能な装置である。
分離器22は、第一成分及び第一成分とは異なる第二成分を含む入力流体を、第一成分を含む第一出力流体と第二成分を含む第二出力流体とに分離する。例えば、第一出力流体は、第一成分として沸点の低い(揮発性の高い)成分を多く含んだ留出蒸気(留出液)であり、第二出力流体は、第二成分として第一成分の沸点よりも高い沸点を有する(第一成分の揮発性よりも低い揮発性を有する)成分を多く含んだ缶出液である。なお、入力流体は、入力流路11を通じて分離器22に流入する。第一出力流体は、出力流路12を通じて冷却器24に流入し、第二出力流体は、出力流路15を通じて加熱器26に流入する。
冷却器24は、第一出力流体と熱回収回路30の作動媒体とを熱交換させることにより第一出力流体を冷却する。冷却器24内で作動媒体と熱交換することで冷却された第一出力流体の一部は、出力流路13を通じて外部に出力され、残りは、再投入流路14を通じて分離器22の上部に戻される。本実施形態では、冷却器24は、外部の冷却源(図示略)から冷却媒体(冷却水等)を当該冷却器24内に供給できるように構成されている。具体的に、冷却器24は、冷却源から冷却媒体を当該冷却器24に供給するための冷却媒体供給流路(図示略)と接続可能な冷却媒体流路25を有している。冷却媒体流路25は、冷却媒体供給流路に接続可能な接続部25aを有している。つまり、本実施形態では、第一出力流体は、冷却器24において作動媒体及び冷却媒体の双方によって冷却されることが可能となっている。ただし、冷却媒体流路25は省略されてもよい。
加熱器26は、第二出力流体と熱回収回路30の作動媒体とを熱交換させることにより第二出力流体を加熱する。加熱器26内で作動媒体と熱交換することで加熱された第二出力流体の一部は、出力流路16を通じて外部に出力され、残りは、再投入流路17を通じて分離器22の下部に戻される。本実施形態では、加熱器26は、外部の熱源(図示略)から加熱媒体(蒸気等)を当該加熱器26内に供給できるように構成されている。具体的に、加熱器26は、熱源から加熱媒体を当該加熱器26に供給するための加熱媒体供給流路(図示略)と接続可能な加熱媒体流路27を有している。加熱媒体流路27は、加熱媒体供給流路に接続可能な接続部27aを有している。つまり、本実施形態では、第二出力流体は、加熱器26において作動媒体及び加熱媒体の双方によって加熱されることが可能となっている。ただし、加熱媒体流路27は省略されてもよい。
熱回収回路30は、冷却器24での第一出力流体と作動媒体との熱交換によって当該作動媒体が第一出力流体から受け取った熱エネルギーを、加熱器26での作動媒体と第二出力流体との熱交換によって当該第二出力流体に与える回路である。つまり、熱回収回路30は、相対的に低温の第一出力流体から相対的に高温の第二出力流体に対し、作動媒体を介して熱を運ぶいわゆるヒートポンプとして機能する。具体的に、熱回収回路30は、作動媒体が循環する循環流路32と、作動媒体を圧縮する圧縮機34と、作動媒体を膨張させる膨張機構36とを有している。
循環流路32は、第一出力流体及び第二出力流体が流れる流路に接続されることなく冷却器24、圧縮機34、加熱器26及び膨張機構36をこの順に直列に接続している。この循環流路32における冷却器24と圧縮機34との間の部位には、気液分離器37が設けられている。なお、気液分離器37は、省略されてもよい。
圧縮機34は、循環流路32のうち冷却器24の下流側でかつ加熱器26の上流側の部位に設けられている。圧縮機34は、冷却器24から流出したガス状の作動媒体を圧縮することにより昇温させる。圧縮機34から流出したガス状の作動媒体は、加熱器26に流入し、当該加熱器26において第二出力流体と熱交換を行うことで液状となる。
膨張機構36は、循環流路32のうち加熱器26の下流側でかつ冷却器24の上流側の部位に設けられている。膨張機構36は、加熱器26から流出した液状の作動媒体を膨張させることにより減圧させる。膨張機構36から流出した液状の作動媒体は、冷却器24に流入し、当該冷却器24において第一出力流体と熱交換を行うことでガス状となる。
以上のように、本蒸留装置では、分離器22から流出した第一出力流体の有する熱エネルギーが、第一出力流体自身によって直接的に第二出力流体に投入されるのではなく、循環流路32を循環する作動媒体を介して間接的に投入される。具体的に、第一出力流体の有する熱エネルギーは、冷却器24での第一出力流体と作動媒体との熱交換によって当該作動媒体によって回収された後、加熱器26での作動媒体と第二出力流体との熱交換によって当該第二出力流体に与えられる。すなわち、本蒸留装置では、第一出力流体そのものが熱エネルギーの授受媒介として圧縮機34で圧縮されるのではなく、循環流路32を循環する作動媒体が前記授受媒介として圧縮機34で圧縮される。よって、第一出力流体が、その第一成分として直接圧縮されることが困難な成分を含む場合であっても、当該第一出力流体の有する熱エネルギーを作動媒体を介して有効に回収すること(加熱器26に供給する熱エネルギーを削減すること)ができる。
換言すれば、本蒸留装置では、循環流路32に対し、単一の圧縮機34及び膨張機構36が設けられるだけで第一出力流体の有する熱エネルギーの有効な回収が達成されている。
本実施形態の熱回収回路30は、第一出力流体の流量の増減に合わせて循環流路32を循環する作動媒体の総量(以下、「循環量」という。)を増減させるための手段をさらに備えている。本蒸留装置において、分離器22から流出する第一出力流体の流量が変動した場合、作動媒体が冷却器24において第一出力流体から回収可能な熱エネルギーも変動する。よって、第一出力流体の流量の増減に合わせて前記熱エネルギーの授受媒介である作動媒体の循環量を増減させることにより、第一出力流体の有する熱エネルギーをより有効に回収することが可能となる。具体的に、本実施形態の熱回収回路30は、循環流路32に接続された貯留部40と、循環流路32を循環する作動媒体の循環量を調整可能な循環量調整部50と、をさらに備えている。
貯留部40は、循環流路32に接続された貯留流路42と、貯留流路42に設けられたタンク44とを有している。
貯留流路42は、循環流路32のうち液状の作動媒体が流れている部位に対して並列となるように当該循環流路32に接続されている。具体的に、貯留流路42の上流側の端部は、循環流路32のうち加熱器26の下流側でかつ膨張機構36の上流側の部位に接続されている。一方、貯留流路42の下流側の端部は、循環流路32のうち当該循環流路32と貯留流路42の上流側の端部との接続部と膨張機構36との間の部位に接続されている。すなわち、本実施形態では、貯留流路42には、加熱器26において第二出力流体と熱交換することによって凝縮した液状の作動媒体が貯留される。
タンク44は、液状の作動媒体を貯留する。このタンク44には、当該タンク44内の作動媒体の貯留量を検出可能な検出器44aが設けられている。気液分離器37で分離された液状の作動媒体は、流路38を通じてタンク44に流入する。
循環量調整部50は、第一出力流体の流量の増減に合わせて循環流路32の循環量を増減させる。具体的に、循環量調整部50は、第一出力流体の流量の増減に合わせて循環量が増減するように、貯留流路42及びタンク44に貯留されている作動媒体の循環流路32への流出量又は循環流路32を循環している作動媒体の貯留流路42及びタンク44への流入量を調整する。本実施形態では、循環量調整部50は、流量センサ18と、第一開閉弁51と、第二開閉弁52と、第一ポンプ53と、第二ポンプ54と、制御部55とを有している。
流量センサ18は、第一出力流体の流量を検出可能なセンサである。本実施形態では、流量センサ18は、分離器22と冷却器24とを接続する出力流路12に設けられている。ただし、流量センサ18は、冷却器24から外部に出力するための出力流路13と、冷却器24から流出した第一出力流体を分離器22に戻すための再投入流路14との双方に設けられてもよい。この場合、これらの検出値の合計により第一出力流体の流量が算出される。
第一開閉弁51は、貯留流路42のうちタンク44が設けられた部位よりも上流側の部位に設けられている。第二開閉弁52は、貯留流路42のうちタンク44が設けられた部位よりも下流側の部位に設けられている。これら第一開閉弁51及び第二開閉弁52がともに閉じられることにより、貯留流路42のうち第一開閉弁51及び第二開閉弁52の間の部位が循環流路32から遮断される。
第一ポンプ53は、貯留流路42における第一開閉弁51とタンク44との間の部位に設けられている。第一ポンプ53は、液状の作動媒体を所定の圧力まで加圧して貯留流路42における当該第一ポンプ53の下流側(タンク44側)に送り出す。つまり、第一ポンプ53は、循環流路32から液状の作動媒体を貯留流路42及びタンク44に流入させるためのポンプである。なお、この第一ポンプ53は、貯留流路42における第一開閉弁51の上流側の部位に設けられてもよい。
第二ポンプ54は、貯留流路42におけるタンク44と第二開閉弁52との間の部位に設けられている。第二ポンプ54は、液状の作動媒体を所定の圧力まで加圧して貯留流路42における当該第二ポンプ54の下流側(第二開閉弁52側)に送り出す。つまり、第二ポンプ54は、貯留流路42及びタンク44から液状の作動媒体を循環流路32に流出させるためのポンプである。なお、この第二ポンプ54は、貯留流路42における第二開閉弁52の下流側の部位に設けられてもよい。
第一ポンプ53及び第二ポンプ54としては、インペラをロータとして備える遠心ポンプや、ロータが一対のギアからなるギアポンプ等が用いられる。これら第一ポンプ53及び第二ポンプ54は、それぞれ任意の回転数で駆動されることが可能に構成されている。
制御部55は、流量センサ18、第一開閉弁51、第二開閉弁52、第一ポンプ53、第二ポンプ54、検出器44a及び圧縮機34に接続されている。制御部55は、第一出力流体の流量(流量センサ18の検出値)が増加した際に循環量を増加させるとともに第一出力流体の流量が減少した際に循環量を減少させるように、各開閉弁51,52の開閉、各ポンプ53,54の回転数及び圧縮機34の回転数を調整する。
ここで、制御部55の制御内容を図2を参照しながら説明する。
本蒸留装置が始動されると、制御部55は、流量センサ18の検出値を検出し(ステップST11)、その検出値に基づいて、循環流路32を循環させる循環量の基準値(以下、「閾値QL−SV」という。)を決定する(ステップST12)。閾値QL−SVは、作動媒体が冷却器24において第一出力流体からできるだけ多くの熱エネルギーを回収可能な量に設定される。この閾値QL−SVは、冷却器24において作動媒体が第一出力流体と実質的に潜熱のみの熱交換を行う(作動媒体が冷却器24に液状で流入し、かつ過熱されていないかわずかに過熱されたガス状で当該冷却器24から流出する)量に設定されることが好ましい。本実施形態では、制御部55には、流量センサ18の検出値に応じた最適な閾値QL−SVのデータが予め記憶されており、制御部55は、前記データを参照することによって前記検出値に応じた閾値QL−SVを決定する。
引き続き、制御部55は、循環流路32を循環している作動媒体の循環量を閾値QL−SVとすることができるように圧縮機34の回転数を決定する(ステップST13)。
ここで、作動媒体を介して加熱器26に投入される熱量のみでは当該加熱器26における第二出力流体の加熱量が不足する場合がある。この場合に、制御部55は、その不足分を補うために外部から加熱媒体流路27に供給する加熱媒体の流量を決定する(ステップST14)。同様に、作動媒体を介して冷却器24から回収される熱量のみでは当該冷却器24における第一出力流体の冷却量が不足する場合がある。この場合に、制御部55は、その不足分を補うために外部から冷却媒体流路25に供給する冷却媒体の流量を決定する(ステップST15)。
次に、制御部55は、検出器44aの検出値からタンク44内の作動媒体の貯留量QVS−PVを検出するとともに、予め測定されている作動媒体の総量Qtotalから貯留量QVS−PVを引くことにより、その時点で循環流路32を循環している作動媒体の循環量である現循環量QL−PVを算出する(ステップST16)。
その後、制御部55は、循環流路32の現循環量QL−PVが不足しているか否か、すなわち、作動媒体の総量Qtotalから貯留量QVS−PVを引いた値が閾値QL−SV未満か否かを判定する(ステップST17)。
その結果、現循環量QL−PVが不足している場合(ステップST17でYesの場合)、制御部55は、第一開閉弁51を閉じ、第一ポンプ53を停止し、第二ポンプ54の回転数を調整するとともに、第二開閉弁52を開く(ステップST18)。そうすると、貯留流路42やタンク44に貯留されていた液状の作動媒体が循環流路32へ流出し、これにより循環流路32の作動媒体の循環量が増加する。その後、ステップST11に戻る。
一方、現循環量QL−PVが不足していない場合(ステップST17でNoの場合)、制御部55は、現循環量QL−PVが過剰か否か、すなわち、作動媒体の総量Qtotalから貯留量QVS−PVを引いた値が閾値QL−SVよりも大きいか否かを判定する(ステップST19)。
その結果、現循環量QL−PVが過剰である場合(ステップST19でYesの場合)、制御部55は、第一開閉弁51を開き、第一ポンプ53の回転数を調整し、第二ポンプ54を停止するとともに、第二開閉弁52を閉じる(ステップST20)。そうすると、循環流路32から貯留流路42やタンク44に液状の作動媒体が流入し、これにより循環流路32の作動媒体の循環量が減少する。その後、ステップST11に戻る。
一方、現循環量QL−PVが過剰ではない場合(ステップST19でNoの場合)、すなわち、現循環量QL−PVと閾値QL−SVとが一致している場合、そのままステップST11に戻る。
以上のように、本蒸留装置では、分離器22から流出した第一出力流体の流量に変動が生じた場合であっても、その変動に合わせて当該第一出力流体の有する熱エネルギーを有効に回収することができる。すなわち、本装置は、貯留部40(貯留流路42及びタンク44)と循環量調整部50とを有するので、第一出力流体の流量の増減に合わせて当該第一出力流体から回収可能な熱エネルギーが増減した場合であっても、第一出力流体の熱エネルギーがその流量の変動に合わせて有効に回収される。
また、本実施形態では、第一出力流体の流量(流量センサ18の検出値)の増減に合わせて循環量が増減するので、第一出力流体の熱エネルギーの回収効率がさらに向上する。具体的に、循環量を増加させるとき、すなわち第一開閉弁51が閉じており第二開閉弁52が開いているとき、貯留流路42及びタンク44から循環流路32への作動媒体の流出が促進されるように第二ポンプ54が駆動される。逆に、循環量を減少させるとき、すなわち第一開閉弁51が開いており第二開閉弁52が閉じているとき、循環流路32から貯留流路42及びタンク44への作動媒体の流入が促進されるように第一ポンプ53が駆動される。このため、第一出力流体の流量の増減に合わせて循環量が増減する。よって、第一出力流体の熱エネルギーの回収効率が一層高くなる。すなわち、本実施形態では、第一ポンプ53及び第二ポンプ54が、貯留部40から循環流路32への作動媒体の流出または循環流路32から貯留部40への作動媒体の流入を促進させる「促進部」を構成する。なお、第一ポンプ53及び第二ポンプ54のうち少なくとも一方を備えていれば良く、望ましくは第二ポンプ54を備える。
また、本実施形態では、制御部55は、循環量が前記閾値QL−SVよりも小さいときに第一開閉弁51を閉じるとともに第二開閉弁52を開き、循環量が前記閾値QL−SVよりも大きいときに第一開閉弁51を開くとともに第二開閉弁52を閉じる。このため、循環量は、流量センサ18の検出値に基づいて随時決定される閾値QL−SVに追従するようになる。本実施形態では、この閾値QL−SVとして、第一出力流体からできるだけ多くの熱エネルギーを回収可能な作動媒体の量が設定されているため、第一出力流体の熱エネルギーの回収効率が一層高くなる。
また、本実施形態では、貯留部40に液状の作動媒体が貯留されるので、貯留可能な作動媒体の流量が多くなる。すなわち、貯留部40にガス状の作動媒体が貯留される場合よりも多量の作動媒体の貯留が可能となる。
さらに、本実施形態では、貯留部40がタンク44を有するので、循環量の第一出力流体の変動へのより柔軟な追従、すなわち、第一出力流体の熱エネルギーの回収効率の一層の向上が可能となる。なお、タンク44は省略されてもよい。
また、本実施形態では、加熱器26は、加熱媒体流路27を有している。このため、作動媒体を介して加熱器26に投入される熱量のみでは当該加熱器26における第二出力流体の加熱量が不足する場合であっても、この加熱器26に外部から加熱媒体を供給することによってその不足分を補うことができる。
また、本実施形態では、冷却器24は、冷却媒体流路25を有している。このため、作動媒体を介して冷却器24から回収される熱量のみでは当該冷却器24における第一出力流体の冷却量が不足する場合であっても、この冷却器24に外部から冷却媒体を供給することによってその不足分を補うことができる。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態の蒸留装置について、図3〜図5を参照しながら説明する。なお、この第二実施形態では、第一実施形態と異なる部分についてのみ説明を行い、第一実施形態と同じ構造、作用及び効果の説明は省略する。
本実施形態では、冷却器24に設けられた液面センサ24aと、冷却媒体流路25に設けられた第三開閉弁28と、加熱媒体流路27に設けられた第四開閉弁29と、循環流路32に設けられた圧力センサ32a及び第五開閉弁33と、気液分離器37とタンク44とを接続する流路38に設けられた第六開閉弁39と、をさらに備えている。液面センサ24aは、冷却器24内の液状の作動媒体の貯留量を検出する。第五開閉弁33は、循環流路32のうち気液分離器37と圧縮機34との間の部位に設けられている。圧力センサ32aは、循環流路32のうち気液分離器37と第五開閉弁33との間の部位に設けられている。
次に、本実施形態の蒸留装置における熱回収回路30の立ち上げ時(起動時)の制御部55の制御内容について、図4を参照しながら説明する。熱回収回路30の立ち上げ前の状態では、圧縮機34、第一ポンプ53及び第二ポンプ54は、停止しており、第五開閉弁33及び第六開閉弁39は、閉じている。また、冷却器24において第一出力流体を冷却するために第三開閉弁28は開いている。
この状態において、制御部55は、まず、流量センサ18の検出値QTOPを読み取り(ステップST31)、この検出値QTOPが予め設定された稼働値QSTよりも大きいか否かを判定する(ステップST32)。稼働値QSTは、熱回収回路30を稼働可能な量、すなわち、圧縮機34の駆動によって作動媒体が第一出力流体から受け取った熱エネルギーを第二出力流体に与えることが可能な量に設定される。
そして、検出値QTOPが稼働値QST以下の場合(ステップST32でNoの場合)、ステップST31に戻る一方、検出値QTOPが稼働値QSTよりも大きい場合(ステップST32でYesの場合)、制御部55は、第三開閉弁28を閉じるとともに(ステップST33)、第六開閉弁39を開く(ステップST34)。第三開閉弁28を閉じるのは、冷却器24内の液状の作動媒体によって第一出力流体の冷却が可能となるからである。第六開閉弁39を開くのは、気液分離器37内に溜まっている液状の作動媒体をタンク44へ導入するためである。
続いて、制御部55は、液面センサ24aの検出値L2を読み取り(ステップST35)、この検出値L2が予め設定された基準量LSTよりも大きいか否かを判定する(ステップST36)。基準量LSTは、圧縮機34を安定的に(下限回転数NMIN以上で)回転させることが可能な量のガス状の作動媒体が得られる量に設定される。
そして、検出値L2が基準量LST以下の場合(ステップST36でNoの場合)、制御部55は、第二ポンプ54の回転数を調整するとともに第二開閉弁52を開いた後(ステップST37)、ステップST35に戻る。そうすると、タンク44から循環流路32に液状の作動媒体が流出し、これにより冷却器24内における液状の作動媒体量が増加する。
一方、検出値L2が基準量LSTよりも大きい場合(ステップST36でYesの場合)、制御部55は、第二ポンプ54を停止するとともに第二開閉弁52を閉じる(ステップST37)。
その後、制御部55は、第六開閉弁39を閉じる(ステップST39)。第六開閉弁39を閉じるのは、気液分離器37とタンク44との連通を遮断することによってガス状の作動媒体を循環流路32における冷却器24と第五開閉弁33との間の空間に留めるためである。
次に、制御部55は、圧力センサ32aの検出値Pを読み取り(ステップST40)、この検出値Pが予め設定された下限圧PMINよりも大きく、かつ上限圧PMAX未満か否かを判定する(ステップST41)。
その結果、検出値Pが下限圧PMIN以下、あるいは上限圧PMAX以上である場合(ステップST41でNoの場合)、ステップST40に戻る。一方、検出値Pが下限圧PMINよりも大きく、かつ上限圧PMAX未満である場合(ステップST41でYesの場合)、第五開閉弁33を開くとともに圧縮機34を駆動する(ステップST42)。これにより、熱回収回路30が立ち上がる。その後、ステップST11へ移る。
続いて、熱回収回路30の立ち下げ時(停止時)の制御部55の制御内容について、図5を参照しながら説明する。以下、第一実施形態の制御部55の制御内容と同じ内容については、第一実施形態と同じ符号を付し、その説明を省略する。
制御部55は、圧縮機34の回転数Nを決定した後(ステップST13)、この回転数Nが下限回転数NMINよりも大きいか否かを判定する(ステップST51)。下限回転数NMINは、圧縮機34が安定的に回転可能な回転数範囲のうちの下限値に設定される。
そして、前記回転数Nが下限回転数NMINよりも大きい場合(ステップST51でYesの場合)、制御部55は、ステップST14に移る。ステップST14〜ステップST20の制御内容は、第一実施形態のそれと同様であるので、その説明を省略する。
一方、前記回転数Nが下限回転数NMIN以下である場合(ステップST51でNoの場合)、制御部55は、圧縮機34を停止する(ステップST52)。また、制御部55は、加熱器26に供給する加熱媒体の流量を決定し、第四開閉弁29をその開度で開くとともに(ステップST53)、冷却器24に供給する冷却媒体の流量を決定し、第三開閉弁28をその開度で開く(ステップST54)。
その後、制御部55は、検出器44aの検出値L1が予め設定された上限値となるまで第一ポンプ53を駆動する(ステップST56)。これにより、タンク44に所定量の液状の作動媒体が貯留された状態で熱回収回路30が立ち下がる。
以上に説明した熱回収回路30の立ち下げは、手動で行われてもよい。この場合、圧縮機34の駆動及び停止を手動で操作するための操作ボタン(図示略)の操作により圧縮機34が停止される。圧縮機34が停止した後の制御部55の制御内容は、上記のステップST53〜ステップST56と同じである。
以上のように、本実施形態では、制御部55は、流量センサ18の検出値QTOPが稼働値QSTよりも大きくなったときに圧縮機34を駆動するので、検出値QTOPが稼働値QSTよりも大きくなったときに自動的に熱回収回路30が立ち上がる(起動する)。よって、第一出力流体の有する熱エネルギーをより有効に回収することができる。
より具体的には、制御部55は、検出値QTOPが稼働値QSTよりも大きくなり、かつ液面センサ24aの検出値L2が基準量LSTよりも大きくなったときに圧縮機34を駆動する。つまり、冷却器24内において第一出力流体から熱エネルギーを受け取ることによって蒸発する液状の作動媒体の量、すなわち冷却器24内で蒸発した後に圧縮機34に流入するガス状の作動媒体の量が十分に確保された後に圧縮機34が駆動される。よって、熱回収回路30の起動が安定する。
また、制御部55は、圧縮機34の回転数Nが下限回転数NMINよりも小さくなったときに圧縮機34を停止するので、前記回転数Nが下限回転数NMINよりも小さくなったときに自動的に熱回収回路30が立ち下がる(停止する)。よって、圧縮機34の安定的な駆動状態が確保されるので、熱回収回路30の不安定な状態での駆動を回避することができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上記各実施形態では、制御部55は、当該制御部55に記憶されているデータを参照することによって流量センサ18の検出値に応じた閾値QL−SVを随時決定する例が示されたが、閾値QL−SVの決定方法はこれに限られない。例えば、閾値QL−SVとして、第一出力流体の変動範囲や作動媒体の総量Qtotal等に基づいて特定の設定値が設定されてもよい。この場合、制御部55は、流量センサ18の検出値が前記設定値よりも大きいときに第一開閉弁51を閉じるとともに第二開閉弁52を開き、前記検出値が前記設定値よりも小さいときに第一開閉弁51を開くとともに第二開閉弁52を閉じてもよい。
18 流量センサ
22 分離器
24 冷却器
24a 液面センサ
25 冷却媒体流路
26 加熱器
27 加熱媒体流路
28 第三開閉弁
29 第四開閉弁
30 熱回収回路
32 循環流路
32a 圧力センサ
33 第五開閉弁
34 圧縮機
36 膨張機構
37 気液分離器
39 第六開閉弁
40 貯留部
42 貯留流路
44 タンク
44a 検出器
50 循環量調整部
51 第一開閉弁
52 第二開閉弁
53 第一ポンプ(促進部)
54 第二ポンプ(促進部)
55 制御部

Claims (10)

  1. 第一成分及び第二成分を含む入力流体を前記第一成分を含む第一出力流体と前記第二成分を含む第二出力流体とに分離する分離器と、
    前記分離器から流出した前記第一出力流体を冷却するための冷却器と、
    前記分離器から流出した前記第二出力流体を加熱するための加熱器と、
    作動媒体を含み当該作動媒体が前記冷却器で前記第一出力流体と熱交換することによって当該第一出力流体から受け取った熱エネルギーを、当該作動媒体が前記加熱器で前記第二出力流体と熱交換することによって当該第二出力流体に与える熱回収回路と、を備え、
    前記熱回収回路は、前記冷却器及び前記加熱器を接続しており前記作動媒体を循環させる循環流路と、前記冷却器で前記第一出力流体と熱交換することによって当該第一出力流体から前記熱エネルギーを受け取った後の作動媒体を圧縮する圧縮機と、前記加熱器で前記第二出力流体と熱交換することによって当該第二出力流体に前記熱エネルギーを与えた後の作動媒体を膨張させる膨張機構と、前記循環流路に接続されており液状の作動媒体を貯留可能な貯留部と、前記循環流路を循環している作動媒体の総量である循環量を調整する循環量調整部と、を有し、
    前記循環量調整部は、前記第一出力流体の流量の増減に合わせて前記循環量が増減するように、前記貯留部に貯留されている作動媒体の前記循環流路への流出量又は前記循環流路を循環している作動媒体の前記貯留部への流入量を調整する蒸留装置。
  2. 請求項1に記載の蒸留装置において、
    前記貯留部は、前記循環流路のうち前記液状の作動媒体が流れる部位に対して並列となるように当該循環流路に接続された貯留流路を有しており、
    前記循環量調整部は、前記貯留流路に設けられた第一開閉弁と、前記貯留流路のうち前記第一開閉弁が設けられた部位よりも下流側の部位に設けられた第二開閉弁と、前記冷却器に流入する前記第一出力流体の流量、または前記冷却器から流出した前記第一出力流体の流量を検出可能な流量センサと、前記流量センサの検出値に応じて前記第一開閉弁及び前記第二開閉弁の開閉を制御する制御部と、を含み、
    前記制御部は、前記検出値の増減に合わせて前記循環量が増減するように、前記第一開閉弁を閉じるとともに前記第二開閉弁を開く、または前記第一開閉弁を開くとともに前記第二開閉弁を閉じる蒸留装置。
  3. 請求項2に記載の蒸留装置において、
    前記循環量調整部は、前記第一開閉弁が閉じており前記第二開閉弁が開いているときに前記貯留流路から前記循環流路への前記液状の作動媒体の流出を促進させ、かつ、前記第一開閉弁が開いており前記第二開閉弁が閉じているときに前記循環流路から前記貯留流路への前記液状の作動媒体の流入を促進させる促進部をさらに備える蒸留装置。
  4. 請求項2又は3に記載の蒸留装置において、
    前記制御部は、前記循環量が前記検出値に基づいて決定される閾値よりも小さいときに前記第一開閉弁を閉じるとともに前記第二開閉弁を開き、前記循環量が前記閾値よりも大きいときに前記第一開閉弁を開くとともに前記第二開閉弁を閉じる蒸留装置。
  5. 請求項2ないし4のいずれかに記載の蒸留装置において、
    前記貯留部は、前記貯留流路のうち前記第一開閉弁と前記第二開閉弁との間の部位に設けられており前記液状の作動媒体を貯留するタンクをさらに備える蒸留装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の蒸留装置において、
    前記加熱器は、当該加熱器に加熱媒体を供給するための加熱媒体供給流路と接続可能な加熱媒体流路を有している蒸留装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の蒸留装置において、
    前記冷却器は、当該冷却器に冷却媒体を供給するための冷却媒体供給流路と接続可能な冷却媒体流路を有している蒸留装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の蒸留装置において、
    前記制御部は、前記流量センサの検出値が予め設定された稼働値よりも大きくなったときに前記圧縮機を駆動する蒸留装置。
  9. 請求項8に記載の蒸留装置において、
    前記熱回収回路は、前記冷却器内における前記液状の作動媒体の貯留量を検出可能な液面センサをさらに備え、
    前記制御部は、前記流量センサの検出値が前記稼働値よりも大きくなり、かつ前記液面センサの検出値が予め設定された基準量よりも大きくなったときに前記圧縮機を駆動する蒸留装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の蒸留装置において、
    前記制御部は、前記圧縮機の回転数が予め設定された下限回転数よりも小さくなったときに当該圧縮機を停止する蒸留装置。
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