JP6193230B2 - 統合失調症の処置方法 - Google Patents

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Description

本発明は、統合失調症の処置方法に関する。
統合失調症は、歴史を通じて人々が発症してきた慢性的で重篤な、障害性脳障害である。アメリカ人の約1%がこの疾患を患っている。
該障害にかかっている人々は、他の人々が聞こえない声を聞くことがある。そのような人々は、他の人々が自分の心を読んでいるか、自分の思考を支配しているか、または自分たちに害を与えようと計画していると考えることがある。これは、該疾患にかかっている人々を怖がらせ、引きこもりがちかまたは極度に興奮した状態にさせうる。
統合失調症の人々は、話しているときに意味をなしていないことがある。かれらは、動きも話しもせずに、何時間も座っていることがある。時には、統合失調症の人々は、実際に何を考えているかについて話さなければ完全に健康に思えることもある。
家族および社会も統合失調症の影響を受けている。統合失調症の人々の多くは、職を持つこと、または自身の世話を自分ですることが困難であるため、助けを求めて他人に頼ることになる。
処置は、統合失調症の症状の多くが軽減される手助けとなるが、該障害を患う人々は、ほとんどが生涯を通じて症状に対処することになる。しかしながら、統合失調症の人々の多くは、社会の中で価値および意味のある生活を送ることができる。研究者は、より効果的な医薬を開発しており、統合失調症の原因を理解するのに新しい研究ツールを使用している。数年のうちに、この研究が該疾患を予防し、よりよく処置するうえで役立つかもしれない。
統合失調症の症状は、大きく3つのカテゴリーに分けられる:陽性症状、陰性症状および認知性症状である。陽性症状は、健康な人々では見られない精神病性の行動である。陽性症状を発症している人々は、現実に「疎く」なることがしばしばである。これらの症状は、発症したりしなくなったりしうる。該症状は時には重篤であり、また別の時にはほとんど認められないが、これは、該個人が処置を受けているかどうかによる。これらの症状としては、幻覚、妄想、思考障害および運動障害が挙げられる。陰性症状は、通常の感情および行動が混乱することに伴うものである。これらの症状は、統合失調症の一部であると認識するのがより困難であり、うつまたは他の症状と間違えられうる。これらの症状には、「感情の平板化」(人の顔が動かないまたはその人が鈍いもしくは単調な声で話す)、日常生活における喜びの欠如、予定の行動を始めてかつ続けることができないこと、および、交流しなければならないときであってもほとんど話をしないことが挙げられる。認知性症状は微妙なものである。
認知性症状は陰性症状と同様に、該障害の一部として認識するのが困難でありうる。これらの症状は、他の試験を行った時にのみ検出されることがしばしばである。認知性障害には、「実行機能」(情報を理解し、それを決定を行うのに用いる能力)が貧困であること、集中すること、または注意を払うことが困難であること、ならびに、「作業記憶」(学習後すぐにその情報を使用できる能力)に問題があることが挙げられる。
統合失調症の原因は未だ理解されていないため、処置は、該疾患の症状を取り除くことに焦点をあわせている。処置には、抗精神病医薬および様々な精神社会的処置が挙げられる (Schizophrenia, NIH Publication No. 09-3517, revised 2009, National Institute of Mental Health)が、満足のゆく処置は確立されていない。
脂肪酸誘導体はヒトまたは他の哺乳類の組織または器官に含有され、広範囲の生理学的活性を示す有機カルボン酸の1群である。天然に存在するいくつかの脂肪酸誘導体は一般に、式(A)に示すプロスタン酸骨格を有する。
一方、いくつかのプロスタグランジン(PG)の合成類似体は修飾された骨格を持っている。天然PG類は5員環部分の構造によって、PGA類、PGB類、PGC類、PGD類、PGE類、PGF類、PGG類、PGH類、PGI類およびPGJ類に分類され、さらに炭素鎖部分の不飽和結合の数と位置によって、以下の3つのタイプに分類される。
タイプ1(下付1):13,14-不飽和-15-OH
タイプ2(下付2):5,6-および13,14-ジ不飽和-15-OH
タイプ3(下付3):5,6-、13,14-および17,18-トリ不飽和-15-OH。
さらに、PGF類は9位のヒドロキシ基の配置によってαタイプ(ヒドロキシ基がα配置である)およびβタイプ(ヒドロキシ基がβ配置である)に分類される。
PGは種々の薬理学的および生理学的な活性、例えば血管拡張作用、炎症誘導、血小板凝集、子宮筋刺激、腸管筋刺激、抗腫瘍効果等を有することが知られている。
プロスタン酸骨格の15位にオキソ基を有し(15−ケト型)、13位と14位の間に単結合ならびに15位にオキソを有する(13,14−ジヒドロ−15−ケト型)プロストンは、天然のPGの代謝の間に酵素作用によって天然で産生される物質として知られる脂肪酸誘導体であり、何らかの治療効果を有する。プロストンは、米国特許第5073569号、第5534547号、第5225439号、第5166174号、第5428062号、第5380709号、第5886034号、第6265440号、第5106869号、第5221763号、第5591887号、第5770759号および第5739161号明細書に記載されており、これらの参考文献の内容は、参照により本明細書に包含される。
米国特許第5073569号明細書 米国特許第5534547号明細書 米国特許第5225439号明細書 米国特許第5166174号明細書 米国特許第5428062号明細書 米国特許第5380709号明細書 米国特許第5886034号明細書 米局特許第6265440号明細書 米局特許第5106869号明細書 米局特許第5221763号明細書 米局特許第5591887号明細書 米局特許第5770759号明細書 米局特許第5739161号明細書
Schizophrenia, NIH Publication No. 09-3517, revised 2009, National Institute of Mental Health
しかしながら、脂肪酸誘導体がどのようにして統合失調症に作用するのかは知られていない。
本発明は、哺乳類対象において統合失調症を処置する方法であって、かかる処置を必要としている対象に、式(I)
[式中、
L、MおよびNは、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、低級アルカノイルオキシまたはオキソであり、ここで、該5員環は少なくとも1つの二重結合を有してもよく;
Aは、-CH3または-CH2OH、-COCH2OH、-COOHまたはそれらの官能性誘導体であり;
Bは、単結合、-CH2-CH2-、-CH=CH-、-C≡C-、-CH2-CH2-CH2-、-CH=CH-CH2-、-CH2-CH=CH-、-C≡C-CH2-または-CH2-C≡C-であり;
Zは、
であり、ここで、
R4およびR5は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシまたはヒドロキシ(低級)アルキルであり、R4およびR5が同時にヒドロキシおよび低級アルコキシであることはなく;
Z1およびZ2は酸素、窒素または硫黄であり;
R6およびR7は置換されてよい低級アルキルであり、共に連結して低級アルキレンを形成してよく;
R1は、非置換であるか、またはハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシ、オキソ、アリールまたは複素環基により置換された、二価の飽和または不飽和の低級または中級の脂肪族炭化水素残基であり、脂肪族炭化水素の少なくとも1つの炭素原子は酸素、窒素または硫黄により置換されてよく;そして
Raは、非置換であるか、またはハロゲン、オキソ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、シクロ(低級)アルキル、シクロ(低級)アルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、複素環基または複素環オキシ基によって置換された、飽和または不飽和の低級または中級の脂肪族炭化水素残基;低級アルコキシ;低級アルカノイルオキシ;シクロ(低級)アルキル;シクロ(低級)アルキルオキシ;アリール;アリールオキシ;複素環基;複素環オキシ基であり、脂肪族炭化水素の少なくとも1つの炭素原子は酸素、窒素または硫黄により置換されてよい。]
によって示される脂肪酸誘導体を有効量投与することを含む、
方法を提供する。
本発明はまた上述のように、式(I)で表される脂肪酸誘導体に関する。
本明細書中で用いる脂肪酸誘導体の命名は上記式(A)に示したプロスタン酸の番号付けシステムに基づく。
式(A)は、C-20脂肪酸誘導体の基本骨格を示すが、本発明は同じ炭素原子数を持つものに限定されない。
式(A)において、脂肪酸誘導体の基本骨格を構成する炭素原子の番号は、カルボン酸から始まり(1と番号付け)、5員環に向かって2〜7をα鎖上の炭素原子に、8〜12を5員環の炭素原子に、13〜20をω鎖上の炭素原子に付している。炭素原子数がα鎖上で減少する場合、2位から順次番号を抹消し;α鎖上で炭素原子数が増加する場合、2位にカルボキシ基(C-1)に代わる各置換基を有する置換化合物として化合物を命名する。同様に、ω鎖上で炭素原子数が減少する場合、20位から番号を順次抹消し;ω鎖上で炭素原子数が増加する場合、21位以上の炭素原子は、20位の置換基として命名する。化合物の立体配置は、特にことわりのない限り、上記式(A)と同じである。
一般的に、PGD、PGEおよびPGFはそれぞれ、9位および/または11位にヒドロキシ基を有する脂肪酸誘導体を表すが、本明細書中では、これらはまた、9および/または11位にヒドロキシ基以外の置換基を有するものをも含む。かかる化合物は、9-デオキシ- 9-置換-脂肪酸誘導体または11-デオキシ-11-置換-脂肪酸誘導体とよばれる。ヒドロキシ基のかわりに水素を有する脂肪酸誘導体は、単純に9-または11-デオキシ-脂肪酸誘導体と命名される。
上述のように、脂肪酸誘導体の命名はプロスタン酸骨格に基づく。化合物が天然のPGと類似の部分的構造を有する場合には、「PG」の略語を利用することがある。したがって、α鎖の炭素原子が2個延長された脂肪酸誘導体、すなわち、α鎖の炭素原子数が9である脂肪酸誘導体は、2-デカルボキシ-2-(2-カルボキシエチル) -PG化合物と命名する。同様に、α鎖の炭素原子数が11である脂肪酸誘導体は、2-デカルボキシ-2-(4-カルボキシブチル)-PG化合物と命名する。また、ω鎖の炭素原子が2個延長された、すなわち、ω鎖の炭素原子数が10である脂肪酸誘導体は、20-エチル-PG化合物と命名する。なお、これらの化合物はIUPAC命名法に基づいて命名することも可能である。
置換化合物を含む、上記脂肪酸誘導体の類似体または誘導体の例としては、α鎖の末端のカルボキシ基がエステル化された脂肪酸誘導体;α鎖が延長された脂肪酸誘導体、その生理学的に許容される塩、2位と3位の間に二重結合を有するか、または5位と6位の間に三重結合を有する脂肪酸誘導体;3、5、6、16、17、18、19および/または20位の炭素原子に置換基を有する脂肪酸誘導体;および9位および/または11位にヒドロキシ基のかわりに低級アルキルまたはヒドロキシ(低級)アルキル基を有する脂肪酸誘導体があげられる。
本発明において、3、17、18および/または19位の炭素原子の好ましい置換基としては、1-4個の炭素原子を有するアルキル、特にメチルおよびエチルが挙げられる。16位の炭素原子の好ましい置換基としては、低級アルキル、例えばメチルおよびエチル、ヒドロキシ、ハロゲン原子、例えば塩素およびフッ素、およびアリールオキシ、例えばトリフルオロメチルフェノキシが挙げられる。17位の炭素原子の好ましい置換基としては、低級アルキル、例えばメチルおよびエチル、ヒドロキシ、ハロゲン原子、例えば塩素およびフッ素、アリールオキシ、例えばトリフルオロメチルフェノキシが挙げられる。20位の炭素原子の好ましい置換基としては、飽和または不飽和の低級アルキル、例えばC1-4アルキル、低級アルコキシ、例えばC1-4アルコキシ、および低級アルコキシアルキル、例えばC1-4アルコキシ-C1-4アルキルが挙げられる。5位の炭素原子の好ましい置換基としては、ハロゲン原子、例えば塩素およびフッ素などが挙げられる。6位の炭素原子の好ましい置換基としては、カルボニル基を形成するオキソ基が挙げられる。9位および11位の炭素原子にヒドロキシ、低級アルキルまたはヒドロキシ(低級)アルキル置換基を有するPG類の立体配置は、α、βまたはそれらの混合でありうる。
さらに、上記の類似体または誘導体は、天然のPG類よりもω鎖が短く、その切断型ω鎖の末端にアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、フェノキシおよびフェニルのような置換基を有していてよい。
本発明で用いる脂肪酸誘導体は、式(I):
[式中、
L、MおよびNは、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、低級アルカノイルオキシまたはオキソであり、ここで、該5員環は少なくとも1つの二重結合を有してもよく;
Aは、-CH3もしくは-CH2OH、-COCH2OH、-COOHまたはそれらの官能性誘導体であり;
Bは、単結合、-CH2-CH2-、-CH=CH-、-C≡C-、-CH2-CH2-CH2-、-CH=CH-CH2-、-CH2-CH=CH-、-C≡C-CH2-または-CH2-C≡C-であり;
Zは、
であり、ここで、
R4およびR5は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシまたはヒドロキシ(低級)アルキルであり、R4およびR5が同時にヒドロキシおよび低級アルコキシであることはなく;
Z1およびZ2は酸素、窒素、または硫黄であり;
R6およびR7は、置換されてよい低級アルキルであり、共に連結して低級アルキレンを形成してよく;
R1は、非置換であるか、またはハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシ、オキソ、アリールまたは複素環基により置換された、二価の飽和または不飽和の低級または中級の脂肪族炭化水素残基であり、脂肪族炭化水素の少なくとも1つの炭素原子は酸素、窒素または硫黄により置換されてよく;そして
Raは、非置換であるか、またはハロゲン、オキソ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、シクロ(低級)アルキル、シクロ(低級)アルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、複素環基または複素環オキシ基によって置換された、飽和または不飽和の低級または中級の脂肪族炭化水素残基;低級アルコキシ;低級アルカノイルオキシ;シクロ(低級)アルキル;シクロ(低級)アルキルオキシ;アリール;アリールオキシ;複素環基;複素環オキシ基であり、脂肪族炭化水素の少なくとも1つの炭素原子は、酸素、窒素または硫黄で置換されてよい。]
で表される。
本発明で用いる好ましい化合物は、式(II):
[式中、
LおよびMは、水素原子、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、低級アルカノイルオキシまたはオキソであり、ここで、該5員環は1つ以上の二重結合を有してよく;
Aは、-CH3もしくは-CH2OH、-COCH2OH、-COOHまたはそれらの官能性誘導体であり;
Bは、単結合、-CH2-CH2-、-CH=CH-または-C≡C-、-CH2-CH2-CH2-、-CH=CH-CH2-、-CH2-CH=CH-、-C≡C-CH2-または-CH2-C≡C-であり;
Zは、
であり、ここで、
R4およびR5は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシまたはヒドロキシ(低級)アルキルであり、R4およびR5が同時にヒドロキシおよび低級アルコキシであることはなく;
Z1およびZ2は酸素、窒素、または硫黄であり;
R6およびR7は、置換されてよい低級アルキルであり、共に連結して低級アルキレンを形成してよく;
X1およびX2は、水素、低級アルキル、またはハロゲンであり;
R1は、非置換であるか、またはハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシ、オキソ、アリールまたは複素環基により置換された、二価の飽和または不飽和の低級または中級の脂肪族炭化水素残基であり、脂肪族炭化水素の少なくとも1つの炭素原子は酸素、窒素または硫黄により置換されてよく;
R2は、単結合または低級アルキレンであり;そして
R3は、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、シクロ(低級)アルキル、シクロ(低級)アルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、複素環基または複素環オキシ基であり、脂肪族炭化水素の少なくとも1つの炭素原子は酸素、窒素、または硫黄により置換されていてよい。]
で示される。
本発明はさらに、新規の化合物である7-[2-(4,4-ジフルオロ-3-オキソオクチル)-5-オキソシクロペンチル]ヘプタ-2-エン酸またはその官能性誘導体に関する。
化合物は、立体異性体の混合物であっても、単一の立体異性体として存在してもよい。
態様の一において、本発明は、7-[2-(4,4-ジフルオロ-3-オキソオクチル)-5-オキソシクロペンチル]ヘプタ-2-エン酸またはそのエーテル、エステル、アミド、互変異性体、エナンチオマーまたは薬学的に許容される塩を提供する。
他の態様において、本発明は、(E)-7-[(1R,2R)-2-(4,4-ジフルオロ-3-オキソオクチル)-5-オキソシクロペンチル]ヘプタ-2-エン酸またはそのエーテル、エステル、アミド、互変異性体または薬学的に許容される塩を提供する。
上記式において、R1およびRaについての定義における「不飽和」なる用語は、主鎖および/または側鎖の炭素原子間に孤立して、分離してまたは連続して存在する、少なくとも1つまたはそれ以上の二重結合および/または三重結合を含むことを意図している。通常の命名法に従って、2つの連続した位置の間の不飽和結合は、2つの位置の低い数を表示することによって表され、2つの遠位の間の不飽和結合は、その両方の位置を表示することによって表される。「低級または中級の脂肪族炭化水素」なる用語は、1〜14個の炭素原子(側鎖については、1〜3個の炭素原子が好ましい)、好ましくは1〜10個、特に1〜8個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素基を意味する。
「ハロゲン原子」なる用語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含する。
「低級」なる用語は、本明細書を通して、特にことわりのない限り、1〜6個の炭素原子を有する基を含むことを意図する。
「低級アルキル」なる用語は、1〜6個の炭素原子を含む、直鎖または分岐鎖の飽和炭化水素基を意味し、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチルおよびヘキシルが挙げられる。
「低級アルキレン」なる用語は、1〜6個の炭素原子を含む、直鎖または分枝鎖の、二価の飽和炭化水素基を意味し、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチレン、t−ブチレン、ペンチレンおよびヘキシレンが挙げられる。
「低級アルコキシ」なる用語は、低級アルキル-O-の基を意味し、ここで低級アルキルは上記に定義する通りである。
「ヒドロキシ(低級)アルキル」なる用語は、少なくとも1つのヒドロキシ基により置換されている、上記に定義する低級アルキル、例えばヒドロキシメチル、1-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシエチルおよび1-メチル-1-ヒドロキシエチルを意味する。
「低級アルカノイルオキシ」なる用語は、式RCO-O-により表される基を意味し、ここでRCO-は、上記に定義する低級アルキル基の酸化により形成されるアシル基、例えばアセチルである。
「シクロ(低級)アルキル」なる用語は、上記に定義する低級アルキル基の環化により形成されるが、3以上の炭素原子を含む、環状基を意味し、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。
「シクロ(低級)アルキルオキシ」なる用語は、シクロ(低級)アルキル-O-の基を意味し、ここでシクロ(低級)アルキルは上記に定義する通りである。
「アリール」なる用語は、非置換または置換芳香族炭化水素環(好ましくは単環式の基)、例えば、フェニル、トリル、キシリルを含みうる。置換基の例は、ハロゲン原子およびハロ(低級)アルキルであり、ここでハロゲン原子および低級アルキルは上記に定義する通りである。
「アリールオキシ」なる用語は、式ArO-により表される基を意味し、ここでArは上記に定義するアリールである。
「複素環基」なる用語は、置換されてよい炭素原子、および、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選択される1種または2種のヘテロ原子を1〜4個、好ましくは1〜3個有する、5〜14員、好ましくは5〜10員環の、単環式〜三環式の、好ましくは単環式の複素環基を含みうる。複素環基の例としては、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フラザニル、ピラニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジル、ピラジニル、2−ピロリニル、ピロリジニル、2−イミダゾリニル、イミダゾリジニル、2−ピラゾリニル、ピラゾリジニル、ピペリジノ、ピペラジニル、モルホリノ、インドリル、ベンゾチエニル、キノリル、イソキノリル、プリニル、キナゾリニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナントリジニル、ベンズイミダゾリル、ベンズイミダゾリニル、ベンゾチアゾリル、フェノチアジニルが挙げられる。この場合、置換基の例として、ハロゲン、およびハロゲン置換低級アルキル基が挙げられ、ここで、ハロゲン原子および低級アルキル基は上記の通りである。
「複素環オキシ基」なる用語は、式HcO-により表される基を意味し、ここでHcは上記の複素環基である。
Aの「官能性誘導体」なる用語は、塩(好ましくは医薬上許容される塩)、エーテル、エステルおよびアミドを含む。
好適な「医薬上許容される塩」としては、慣用される非毒性塩、例えば、アルカリ金属塩(例えばナトリウム塩およびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えばカルシウム塩およびマグネシウム塩)、アンモニウム塩のような無機塩基との塩;または、例えばアミン塩(例えばメチルアミン塩、ジメチルアミン塩、シクロヘキシルアミン塩、ベンジルアミン塩、ピペリジン塩、エチレンジアミン塩、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、トリス(ヒドロキシメチルアミノ)エタン塩、モノメチル−モノエタノールアミン塩、プロカイン塩およびカフェイン塩)、塩基性アミノ酸塩(例えばアルギニン塩およびリジン塩)、テトラアルキルアンモニウム塩等のような有機塩基との塩が挙げられる。これらの塩類は、例えば対応する酸および塩基から常套の反応によって、または塩交換によって製造しうる。
エーテルの例としては、アルキルエーテル、例えば、メチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、イソブチルエーテル、t−ブチルエーテル、ペンチルエーテルおよび1−シクロプロピルエチルエーテルのような低級アルキルエーテル;およびオクチルエーテル、ジエチルヘキシルエーテル、ラウリルエーテルおよびセチルエーテルのような中級または高級アルキルエーテル;オレイルエーテルおよびリノレニルエーテルのような不飽和エーテル;ビニルエーテル、アリルエーテルのような低級アルケニルエーテル;エチニルエーテルおよびプロピニルエーテルのような低級アルキニルエーテル;ヒドロキシエチルエーテルおよびヒドロキシイソプロピルエーテルのようなヒドロキシ(低級)アルキルエーテル;メトキシメチルエーテルおよび1−メトキシエチルエーテルのような低級アルコキシ(低級)アルキルエーテル;フェニルエーテル、トシルエーテル、t−ブチルフェニルエーテル、サリチルエーテル、3,4−ジメトキシフェニルエーテルおよびベンズアミドフェニルエーテルのような、置換されてよいアリールエーテル;およびベンジルエーテル、トリチルエーテルおよびベンズヒドリルエーテルのようなアリール(低級)アルキルエーテルが挙げられる。
エステルの例としては、脂肪族エステル、例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、t−ブチルエステル、ペンチルエステルおよび1−シクロプロピルエチルエステルのような低級アルキルエステル;ビニルエステルおよびアリルエステルのような低級アルケニルエステル;エチニルエステルおよびプロピニルエステルのような低級アルキニルエステル;ヒドロキシエチルエステルのようなヒドロキシ(低級)アルキルエステル;メトキシメチルエステルおよび1−メトキシエチルエステルのような低級アルコキシ(低級)アルキルエステル;および、例えばフェニルエステル、トリルエステル、t−ブチルフェニルエステル、サリチルエステル、3,4−ジメトキシフェニルエステルおよびベンズアミドフェニルエステルのような、置換されてよいアリールエステル;およびベンジルエステル、トリチルエステルおよびベンズヒドリルエステルのようなアリール(低級)アルキルエステルが挙げられる。
Aのアミドは、式-CONR’R’’で表される基を意味し、ここでR’およびR’’はそれぞれ水素、低級アルキル、アリール、アルキル−もしくはアリール−スルホニル、低級アルケニルおよび低級アルキニルであり、例えば、メチルアミド、エチルアミド、ジメチルアミドおよびジエチルアミドのような低級アルキルアミド;アニリドおよびトルイジドのようなアリールアミド;ならびにメチルスルホニルアミド、エチルスルホニルアミドおよびトリルスルホニルアミドのようなアルキルもしくはアリールスルホニルアミドが挙げられる。
好ましいLおよびMの例としては、水素、ヒドロキシおよびオキソが挙げられ、特に、LおよびMがともにヒドロキシであるか、または、LがオキソでありMが水素もしくはヒドロキシである。
好ましいAの例は、-COOH、その医薬上許容される塩、エステルまたはアミドである。
好ましいX1およびX2の例は、水素またはハロゲン原子であることであり、より好ましくは、フッ素原子であって、これは16,16-ジフルオロタイプと称される。
好ましいR1は、1〜10個の炭素原子、好ましくは6〜10個の炭素原子を含む炭化水素残基である。さらに、脂肪族炭化水素の少なくとも1つの炭素原子は、酸素、窒素または硫黄により置換されてよい。
R1の例としては、例えば、以下の基が挙げられる:
-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-、
-CH2-CH=CH-CH2-CH2-CH2-、
-CH2-CH2-CH2-CH2-CH=CH-、
-CH2-C≡C-CH2-CH2-CH2-、
-CH2-CH2-CH2-CH2-O-CH2-、
-CH2-CH=CH-CH2-O-CH2-、
-CH2-C≡C-CH2-O-CH2-、
-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-、
-CH2-CH=CH-CH2-CH2-CH2-CH2-、
-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH=CH-、
-CH2-C≡C-CH2-CH2-CH2-CH2-、
-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH(CH3)-CH2-、
-CH2-CH2-CH2-CH2-CH(CH3)-CH2-、
-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-、
-CH2-CH=CH-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-、
-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH=CH-、
-CH2-C≡C-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-および
-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH(CH3)-CH2-。
好ましいRaは、1〜10個の炭素原子、より好ましくは1〜8個の炭素原子を含む炭化水素である。Raは1個の炭素原子を有する1つまたは2つの側鎖を有しうる。さらに、脂肪族炭化水素の少なくとも1つの炭素原子は、酸素、窒素または硫黄により置換されてよい。
本発明の好ましい態様において、式(I)または(II)の代表的な化合物としては、
Raがハロゲンで置換されている、および/またはZがC=Oである式(I)の化合物;
X1およびX2の一方がハロゲンで置換されているおよび/またはZがC=Oである式(II)の化合物;
Lが=Oまたは-OHであり、MがHまたはOHであり、AがCOOHまたはその官能性誘導体であり、Bが-CH2-CH2-であり、ZがC=Oであり、X1がハロゲン(例えば、X1が塩素、臭素、ヨウ素もしくはフッ素)または水素であり、X2がハロゲン(例えばX2が塩素、臭素、ヨウ素もしくはフッ素) または水素であり、R1が飽和もしくは不飽和の二価の直鎖C6脂肪族炭化水素残基であり、R2が単結合であり、R3が直鎖または分枝鎖の、酸素、窒素または硫黄で置換されていてもよい低級アルキル (例えばC4〜6アルキル)である式(II)の化合物;
Lが=Oであり、MがOHであり、AがCOOHまたはその官能性誘導体であり、Bが-CH2-CH2-であり、ZがC=Oであり、X1がハロゲン (例えばX1が塩素、臭素、ヨウ素もしくはフッ素)または水素であり、X2がハロゲン (例えば、X2が塩素、臭素、ヨウ素もしくはフッ素) または水素であり、R1が二価の飽和または不飽和の直鎖C6脂肪族炭化水素残基であり、R2が単結合であり、R3が直鎖または分枝鎖の、酸素、窒素または硫黄で置換されていてもよい低級アルキルである式(II)の化合物;
Lが=Oであり、MがOHであり、AがCOOHまたはその官能性誘導体であり、Bが-CH2-CH2-であり、ZがC=Oであり、X1およびX2がハロゲン原子 (例えば、X1およびX2が塩素、臭素、ヨウ素またはフッ素)であり、R1が二価の飽和または不飽和の直鎖C6脂肪族炭化水素残基であり、R2は単結合であり、R3が直鎖または分枝鎖の低級アルキル (例えばC4アルキルまたはC5アルキル)である式(II)の化合物;
Lが=Oであり、MがOHであり、AがCOOHまたはその官能性誘導体であり、Bが-CH2-CH2-であり、ZがC=Oであり、X1およびX2がフッ素原子であり、R1が二価の飽和または不飽和の直鎖C6脂肪族炭化水素残基であり、R2が単結合であり、R3が直鎖または分枝鎖の低級アルキル (例えばC4アルキルまたはC5アルキル)である式(II)の化合物;
Lが=Oであり、MがHまたはOHであり、AがCOOHまたはその官能性誘導体であり、Bが-CH2-CH2-であり、ZがC=Oであり、X1およびX2がハロゲン原子(例えば、X1およびX2が塩素、臭素、ヨウ素またはフッ素)であり、R1が二価の飽和または不飽和の直鎖C6脂肪族炭化水素残基であり、R2が単結合であり、R3が-CH2-CH2-CH2-CH3または-CH2-CH(CH3)-CH2-CH3である、式(II)の化合物;
7-[2-(4,4-ジフルオロ-3-オキソオクチル)-5-オキソシクロペンチル]ヘプタン酸;
イソプロピル-7-[3,5-ジヒドロキシ-2-(3-オキソデシル)シクロペンチル]ヘプタ-5-エノアート;
7-[2-(4,4-ジフルオロ-3-オキソオクチル)-5-オキソシクロペンチル]ヘプタ-2-エン酸;および
そのエーテル、エステル、アミド、互変異性体、またはその医薬上許容される塩
が挙げられる。
さらなる態様において、本発明で用いられる代表的な化合物としては、
(-)-7-[(2R,4aR,5R,7aR)-2-(1,1-ジフルオロペンチル)-2-ヒドロキシ-6-オキソオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン-5-イル]ヘプタン酸 (ルビプロストン)、
(-)-7-{(2R,4aR,5R,7aR)-2-[(3S)-1,1-ジフルオロ-3-メチルペンチル]-2-ヒドロキシ-6-オキソオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン-5-イル}ヘプタン酸 (コビプロストン)、
(+)-イソプロピル (Z)-7-[(1R,2R,3R,5S)-3,5-ジヒドロキシ-2-(3-オキソデシル)シクロペンチル]ヘプタ-5-エノアート (イソプロピルウノプロストン)
(-)-7-[(1R,2R)-2-(4,4-ジフルオロ-3-オキソオクチル)-5-オキソシクロペンチル]ヘプタン酸、
(E)-7-[(1R,2R)-2-(4,4-ジフルオロ-3-オキソオクチル)-5-オキソシクロペンチル]ヘプタ-2-エン酸、その互変異性体またはその官能性誘導体が挙げられる。
上記の式(I)および(II)において、環およびαおよび/またはω鎖の立体配置は、天然のPG類と同じであっても異なっていてもよい。しかしながら、本発明は、天然タイプの立体配置を有する化合物および非天然タイプの立体配置の化合物の混合物も含む。
本発明において、13位と14位の間がジヒドロであり、15位がケト(=O)である脂肪酸誘導体は、11位のヒドロキシと15位のケトの間にヘミアセタールが形成されることにより、ケト-ヘミアセタール平衡の状態にありうる。
例えば、X1およびX2の両方がハロゲン原子、特にフッ素原子である場合は、該化合物は互変異性体として二環式化合物を含むことが確認されている。
上記互変異性体が存在する場合、両互変異性体の比率は分子の残りの構造または存在する置換基の種類により変動する。場合により、一方の異性体が他方と比較して圧倒的に存在することもある。しかし、本発明は両方の異性体を含むと解されたい。
さらに、本発明で用いる脂肪酸誘導体は、二環式化合物およびその類似体または誘導体を含む。
二環式化合物は、式(III)
[式中、
Aは、-CH3、または-CH2OH、-COCH2OH、-COOHまたはそれらの官能性誘導体であり;
X1’およびX2’は、水素、低級アルキル、またはハロゲンであり;
Yは、
であり、ここで、
R4’およびR5’は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシまたはヒドロキシ(低級)アルキルであり、R4’およびR5’が同時にヒドロキシおよび低級アルコキシであることはなく、
R1は、非置換であるか、またはハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、オキソ、アリールまたは複素環基により置換された、二価の飽和または不飽和の低級または中級の脂肪族炭化水素残基であり、脂肪族炭化水素の少なくとも1つの炭素原子は酸素、窒素または硫黄により置換されてよく;
R2’は、非置換であるか、またはハロゲン、オキソ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、シクロ(低級)アルキル、シクロ(低級)アルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、複素環基または複素環オキシ基により置換された、飽和または不飽和の低級または中級の脂肪族炭化水素残基;低級アルコキシ;低級アルカノイルオキシ;シクロ(低級)アルキル;シクロ(低級)アルキルオキシ;アリール;アリールオキシ;複素環基;複素環オキシ基であり;脂肪族炭化水素の少なくとも1つの炭素原子は酸素、窒素または硫黄で置換されてよく、
R3’は水素、低級アルキル、シクロ(低級)アルキル、アリールまたは複素環基である。]
で表される。
さらに、本発明で用いる化合物は、異性体の存在の有無にかかわらずケト型に基づく式または名称により表しうるが、かかる構造または名称はヘミアセタール型の化合物を除外することを意図するものではないことに留意されたい。
本発明においては、いずれかの異性体、例えば、個々の互変異性体、それらの混合物、または光学異性体、それらの混合物、ラセミ混合物、および他の立体異性体を、同じ目的で用いうる。
本発明で用いるいくつかの化合物は、米国特許第5,073,569号、第5,166,174号、第5,221,763号、第5,212,324号、第5,739,161号および第6,242,485号明細書(これらの引用文献は引用により本明細書に組み込まれる)に開示されている方法により製造しうる。
哺乳類対象は、ヒトを含む任意の対象であってよい。本発明の化合物は、全身にまたは局所的に投与されてよい。通常、本発明の化合物は、経口投与、経鼻投与、吸入投与、静脈内注射(点滴を含む)、皮下注入、直腸内投与、膣内投与、経皮投与等によって投与されうる。
投与量は、動物の系統、年齢、体重、処置すべき症状、所望の治療効果、投与経路、処置期間等に応じて変化しうる。1日に0.00001〜500mg/kg、より好ましくは0.0001〜100mg/kg量を、1日に1〜4回全身投与または連続投与することにより、満足のいく効果を得うる。
本化合物は、従来法により投与に適した医薬組成物として製剤化するのが好ましい。組成物は、経口投与、経鼻投与、吸入投与、注射またはかん流に適したもの、ならびに外用薬、坐剤または腟坐剤でありうる。
本発明の組成物は、生理学的に許容しうる添加剤をさらに含んでいてもよい。該添加剤には本発明の化合物と併用される成分が含まれ、例えば、賦形剤、希釈剤、増量剤、溶剤、潤滑剤、補助剤、結合剤、崩壊剤、被覆剤、カプセル化剤、軟膏基剤、坐薬用基剤、エアゾール化剤、乳化剤、分散剤、懸濁剤、増粘剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤、防腐剤、抗酸化剤、矯味剤、芳香剤、着色剤、機能性物質、例えばシクロデキストリン、生分解性高分子、安定剤が挙げられる。これらの添加剤は当該技術分野で周知であり、製剤学に関する一般書籍に記載されているものから選択してよい。
本発明の組成物における上記に規定の化合物の量は、組成物の処方に応じて変化させてよく、一般に0.000001〜10.0%、より好ましくは0.00001〜5.0%、最も好ましくは0.0001〜1%でありうる。
経口投与のための固体組成物の例としては、錠剤、トローチ剤、舌下錠剤、カプセル剤、丸剤、散剤、顆粒剤等が挙げられる。固体組成物は1つ以上の活性成分と少なくとも1つの不活性希釈剤を混合して調製してもよい。組成物はさらに、不活性希釈剤以外の添加剤、例えば、潤滑剤、崩壊剤および安定剤を含んでよい。錠剤および丸剤は、必要であれば、腸溶性または胃腸溶性フィルムによって被覆してもよい。錠剤および丸剤は2つ以上の層によって被覆してもよい。それらは徐放性物質に吸着させても、またはマイクロカプセル化してもよい。さらに、本組成物は、ゼラチン等の易分解性物質を用いてカプセル化してもよい。それらは、脂肪酸またはそのモノ、ジもしくはトリグリセリドのような適切な溶媒にさらに溶解させて軟カプセルとしてもよい。即効性が必要な場合は舌下錠を用いてもよい。
経口投与のための液体組成物の例としては、乳剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤およびエリキシル剤等が挙げられる。組成物は、常套的に用いられる不活性希釈剤、例えば精製水またはエチルアルコールをさらに含んでもよい。組成物は、不活性希釈剤以外の添加剤、例えば湿潤剤や懸濁剤のような補助剤、甘味剤、香味剤、芳香剤および防腐剤を含んでいてもよい。
本発明の組成物は、1つ以上の活性成分を含む噴霧用組成物の形態であってもよく、これは公知の方法にしたがって調製しうる。
経鼻製剤の例は、1つ以上の有効成分を含む、水性もしくは油性の液剤、懸濁剤、または乳剤であってよい。有効成分を吸入により投与するためには、本発明の組成物は、エアロゾルを提供できる懸濁剤、液剤または乳剤の形態であるか、または、ドライパウダー吸入に適した散剤の形態でありうる。吸入投与用の組成物はさらに、慣用される噴霧剤を含んでいてよい。
非経口投与用の本発明の注射用組成物の例としては、滅菌した水性もしくは非水性液剤、懸濁剤および乳剤が挙げられる。水溶液剤または懸濁剤用の希釈剤としては、例えば、注射用蒸留水、生理食塩水およびリンゲル液が挙げられる。
液剤および懸濁剤用の非水性希釈剤としては、例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物油、エタノールのようなアルコールおよびポリソルベートが挙げられうる。該組成物は、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤等の添加剤をさらに含んでもよい。それらは、例えば細菌保留フィルターを通して濾過することによって、滅菌剤を配合することによって、またはガスもしくは放射性同位体照射滅菌によって滅菌してよい。注射用組成物は、使用前に注射用の滅菌溶媒に溶解させる滅菌粉末組成物として提供してもよい。
本発明の外用剤には、皮膚科学および耳鼻咽頭学の分野で用いられる全ての外用製剤が含まれ、軟膏剤、クリーム剤、ローション剤およびスプレー剤が挙げられる。
本発明の他の形態は、坐剤または膣坐剤であり、これらは、有効成分を慣用の基剤、例えば体温で軟化するカカオバターに混合することによって製剤でき、適度な軟化温度を有する非イオン性の界面活性剤は、吸収性を改善するのに用いうる。
本発明によって、本発明の脂肪酸誘導体は統合失調症の処置に有用である。
本明細書において用いる「処置すること」または「処置」なる用語は、予防的および治療的な処置を含み、予防、治療、症状の軽減、症状の減弱、進行の抑止などの任意の管理手段を含む。
本発明の医薬組成物は、本発明の目的に反しない限り、単一の活性成分または2つ以上の活性成分の組合せを含んでよい。
複数の活性成分の組合せにおいて、それぞれの含有量は、その治療効果および安全性を考慮して適宜増減してよい。
本明細書において用いる「組合せ」なる用語は、2つ以上の有効成分を、単一の単位または投与形態で同時に患者に投与するか、または、別々の単位として、同時または特定の時間が制限なく連続的に、両方を患者に投与することをさし、かかる投与は、体内で好ましくは同時に、かかる2つの成分の治療的に有効なレベルを提供する。
態様の一において、本発明の脂肪酸誘導体は、注意の前意識的な調節である、感覚運動ゲーティングの尺度である、プレパルス阻害の低下を阻害する。
本発明のさらなる詳細は、以下の実施例を参照してすすめるが、これは本発明を限定することを意図するものではない。
実施例1
統合失調症モデル(ラットにおけるPCP破壊性PPI応答)への化合物AおよびBの効果
方法
オスのWistarラット(n = 135) (200〜300 g) を用いた。動物は、標準的な温度 (22±1℃)で、光調節環境 (午前7時〜午後8時まで光がついている)で、食べ物と水に自由に近づける状態で収容した。動物を、皮下投与で1.5mg/kgフェンサイクリジン(PCP)処理した15分後に、プレパルス阻害(PPI) 試験を行った。化合物A((-)-7-[(1R,2R)-2-(4,4-ジフロオロ-3-オキソオクチル)-5-オキソシクロペンチル]ヘプタン酸)、化合物B ((+)-イソプロピル (Z)-7-[(1R,2R,3R,5S)-3,5-ジヒドロキシ-2-(3-オキソデシル)シクロペンチル]ヘプタ-5-エノアート)および相当するビヒクルの静脈内投与をPPIの15分前に行ったが、これは、各化合物またはビヒクルを、PCP注入の直前に投与したということをさす。
PPI試験は、標準の驚愕チャンバー (SR-LAB Startle Response system, San Diego Instruments, USA)内で行った。PPI試験の前に、動物を扱いに慣れさせた。PPI試験の日に、該動物をチャンバー内にいれ、300秒間の間慣れさせた。慣れさせた後、該ラットに12回の驚愕試験、12回の刺激無しの試験、および12回のプレパルス/驚愕試験 (3 x12 試験)を行った。驚愕試験は、20ミリ秒間続く、110dBの1回のホワイトノイズのバーストからなる。PPI試験は、プレパルス (60dBの強度のホワイトノイズの20ミリ秒間のバースト) とその100ミリ秒後の、驚愕刺激(110dB、20ミリ秒間のホワイトノイズ)からなる。刺激無しの試験の間、驚愕ノイズは全く与えない。結果として得られた、驚愕チャンバー内のラットの運動を、驚愕刺激の開始から100ミリ秒間測定する。12回の驚愕試験の平均振幅を、基礎の驚愕振幅とする。%PPIは、式
100−100% × (PP/P110)
にしたがって計算し、ここで、PPは12回のプレパルス阻害試験(すなわち、個々のプレパルス強度について)の平均であり、P110は、基礎の驚愕振幅である。動物は、皮下投与によりPCP処理を受けた15分後、PPI試験を受ける。
結果
化合物AおよびBは、PCP破壊性PPI応答を改善した。

上記の結果は、本発明の化合物が統合失調症の処置に有用であることを示している。
実施例2
ラットにおけるPCP破壊性PPI応答への化合物BおよびCの効果
方法
オスのWistarラット(n = 135) (200〜300g)を用いた。動物は、標準的な温度 (22±1℃)にて、光調節環境(午前7時〜午後8時まで光がついている)で、食べ物と水に自由に近づける状態で収容した。動物を皮下投与で、1.5mg/kgのフェンサイクリジン(PCP) 処理した15分後に、プレパルス阻害(PPI) を試験した。化合物B ((+)-イソプロピル (Z)-7-[(1R,2R,3R,5S)-3,5-ジヒドロキシ-2-(3-オキソデシル)シクロペンチル]ヘプタ-5-エノアート)および化合物C((E)-7-[(1R,2R)-2-(4,4-ジフルオロ-3-オキソオクチル)-5-オキソシクロペンチル]ヘプタ-2-エン酸)ならびに相当するビヒクルをPPIの45分前に経口投与したが、これは、各化合物またはビヒクルを、PCP注入の30分前に投与したことをさす。
PPI試験は、標準の驚愕チャンバー(SR-LAB Startle Response system, San Diego Instruments, USA)内で行った。PPI試験の前に,動物を扱いに慣れさせた。PPI試験の日に、動物をチャンバー内に入れ、300秒間慣れさせた。慣れさせた後、ラットは12回の驚愕試験、12回の刺激無しの試験、および12回のプレパルス/驚愕試験 (3 x12回の試験)を受けた。驚愕試験は、20ミリ秒間続く、110dBのホワイトノイズの1回のバーストからなる。PPI試験は、プレパルス (63dBの強度のホワイトノイズの20ミリ秒間のバースト) とその110ミリ秒後の、驚愕刺激(110dB、20ミリ秒間のホワイトノイズ)からなる。刺激無しの試験の間は、驚愕ノイズを全く与えない。結果として得られた、驚愕チャンバー内のラットの運動を、驚愕刺激の開始から100ミリ秒間測定する。12回の驚愕試験の平均振幅を、基礎の驚愕振幅とする。%PPIは、式
100−100% ×(PP/P110)
にしたがって計算し、ここで、PPは12回のプレパルス阻害試験(すなわち、個々のプレパルス強度について)の平均であり、P110は、基礎の驚愕振幅である。動物は、皮下投与によりPCP処理を受けた15分後、PPI試験を受ける。
結果
化合物BおよびCは、PCP破壊性PPI応答を改善した。
(E)-7-[(1R,2R)-2-(4,4-ジフルオロ-3-オキソオクチル)-5-オキソシクロペンチル]ヘプタ-2-エン酸の合成例
化合物[2]
(3aR,4S,5R,6aS)-(-)-ヘキサヒドロ-4-(tert-ブチルジメチルシロキシメチル)-5-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イルオキシ)-2H-シクロペンタ[b]フラン-2-オン} (0.95 mmol/mL) の無水THF (142mL)中の溶液に、アルゴン雰囲気下、室温にて、THF中のn-テトラブチルアンモニウムフルオリド (1.0M)を添加した。
反応混合物を室温で18時間撹拌した後、蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(Fuji Silysia silicagel BW-300SP、60:40〜100:0 EtOAc/ヘキサン)で精製し、化合物[2]を94.6%の収率で得た。
化合物[3]
塩化オキサリル(0.26mol) の無水CH2Cl2 (250ml) 中の溶液に、-78℃にて、アルゴン雰囲気下で、無水DMSO (36.28ml、0.511mol) を添加した。反応混合物を、-78℃で10分間撹拌した。化合物[2] (0.128mol)の無水CH2Cl2 (100mL)中の溶液を該混合物に添加し、-78℃で1時間撹拌した後、無水トリエチルアミン(89ml)を添加した。反応混合物を室温に加温し、NH4Cl水溶液 (500ml)に注ぎ入れ、CH2Cl2で抽出した。その後、有機層をNH4Cl水溶液およびブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過して濃縮した。粗製アルデヒドを、さらに精製せずに次の工程に用いた。
3,3-ジフルオロ−2−オキソ−ヘキシル−ジメチルホスホネート (0.192mol)の無水THF (100ml) 中の溶液に、0℃にて、アルゴン雰囲気下で、カリウム tert−ブトキシド(THF中、1.0M)を添加した。反応混合物を撹拌し、室温に30分間加温し、無水塩化亜鉛(0.192mol)を反応混合物に添加し、室温で3時間撹拌した。その後、反応液を上記のアルデヒドの無水THF (100ml)中溶液と混合し、45℃で18時間撹拌した。該混合物をNH4Cl水溶液(400ml)に注ぎ入れ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を1N-HCl、NaHCO3水溶液およびブラインで洗浄した後、MgSO4で乾燥させ、濾過して濃縮した。粗製の残渣をフラッシュクロマトグラフィー(Fuji Silysia silicagel BW-300SP、30:70〜60:40 EtOAc/ヘキサン)で精製し、化合物 [3] を76.3%の収率で得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 6.98 (1H, m, ), 6.60 (1H, m, ), 5.03 (1H, m, ), 4.65 (1H, m, ), 4.25−4.05 (1H, m, ), 3.78 (1H, m, ), 3.50 (1H, m, ), 2.92−1.35 (18H, m, ), 0.92 (3H, t, J = 7.2 Hz, )
化合物[4]
化合物[3] (0.0959mol)の酢酸エチル中の溶液に、5%Pd/C 3.70g (10wt%)を添加した。該混合物を、室温にて、H雰囲気下で20時間撹拌した。該反応混合物を濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濃縮して得た。
同じ反応を2回繰り返し、濾液を濃縮して化合物[4]を収率97.4%で得た。
化合物[5]
化合物[4] (0.0934mol) の無水メタノール中の溶液に、固体NaBH4 (0.0467mol) を、-40℃にて、アルゴン雰囲気下で添加した。該反応混合物を、-30℃/-40℃にて30分間撹拌した。酢酸 (5.6ml)を反応液に添加し、H2Oに注ぎ入れ、酢酸エチルで3回抽出した。その後、合わせた有機層をNaHCO3水溶液およびブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して化合物[5]を収率99.8%で得た。
化合物[6]
アルコール[5] (0.0932mol) の無水CH2Cl2 (255ml) 中の溶液に、無水ピリジン (0.373mol) および塩化アセチル(0.186mol) をアルゴン雰囲気下、0℃にて滴下した。該反応混合物を、室温で1.5時間撹拌し、H2Oに注ぎ入れた。該混合物をCH2Cl2で抽出した。有機層を1N-HCl、NaHCO3水溶液およびブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過して濃縮した。粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(Fuji Silysia silicagel BW-300SP、30:70〜45:65 EtOAc/ヘキサン) で精製し、化合物 [6]を収率96.3%で得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 5.09 (2H, m, ), 4.66 (1H, m, ), 4.10−3.78 (2H, m, ), 3.51 (1H, m, ), 2.81 (1H, m, ), 2.65−1.20 (24H, m, ), 0.90 (3H, t, J = 7.2 Hz, )
化合物[7]
化合物[6] (88.8mmol)の無水メタノール (307ml)中の溶液に、固体ピリジニウムp-トルエンスルホナート (PPTS) (8.88mmol) をアルゴン雰囲気下、室温にて添加した。該反応混合物を45℃にて5時間撹拌した。該混合物をブラインに注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出した。有機層をNaHCO3水溶液およびブラインで洗浄した後、MgSO4で乾燥させ、濾過して濃縮した。粗製残渣をヘキサンと酢酸エチル(50:50〜70:30 EtOAc/ヘキサン)を用いたフラッシュクロマトグラフィー(Fuji Silysia silicagel BW-300SP)で精製し、化合物 [7] を収率98.6%で得た。
化合物[8]
化合物[7] (88.4mmol) の無水ジクロロエタン (246ml)中の撹拌した溶液に、個体チオカルボニルジイミダゾール (0.133mol)を、アルゴン雰囲気下、室温にて添加した。該反応混合物を60℃にて2時間撹拌した。該混合物を濃縮した。粗製残渣を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し(Fuji Silysia silicagel BW-300SP、60:40〜70:30 EtOAc/ヘキサン)、化合物[8]を収率98.4 %で得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 8.36 (1H, s, ), 7.56 (1H, m, ), 7.04 (1H, s, ), 5.69 (1H, m, ), 5.10 (2H, m, ), 2.96 (1H, dd, J = 18.4,10.4 Hz ), 2.72 (1H, m, ), 2.52 (3H, m, ), 2.25 (1H, m, ), 2.15−2.13 (3H, m, ), 1.95−1.30 (10H, m, ), 0.92 (3H, t, J = 7.2 Hz, )
化合物[9]
トリブチルすずヒドリド(0.113mol)およびAIBN (アゾビスイソブチロニトリル) (4.35mmol) の無水トルエン(200ml)中の混合物に、無水トルエン(300ml)中の化合物 [8] (87.0mmol) を、アルゴン雰囲気下、100℃にて添加し、反応液を100℃にて30分間撹拌した。トリブチルすずヒドリド(15.0ml0.0558mol) を該反応混合溶液に添加し、100℃にてさらに30分間撹拌した。
該混合物を濃縮し、ヘキサン(350ml) で希釈してアセトニトリルで抽出した。アセトニトリル層を濃縮して粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー (Fuji Silysia silicagel BW-300SP 30:70〜40:60 EtOAc/ヘキサン)により精製し、化合物[9]を収率96.3 %で得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 5.11 (1H, m, ), 4.94 (1H, m, ), 2.79 (1H, m, ), 2.36 (2H, m, ), 2.15 (3H, s, ), 2.17−1.16 (15H, m, ), 0.92 (3H, t, J = 7.2 Hz, )
化合物[11]
化合物[9] (0.0837mol) の無水トルエン中 (195ml)の撹拌した溶液に、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBAL、トルエン中、1.5M、0.293mol)を、-78℃にて、アルゴン雰囲気下で添加した。該反応混合物を-78℃にて30分間撹拌した。メタノール (195ml)を該混合物に添加し、室温に加温した。その後、酒石酸カリウムナトリウム水溶液(500 ml)を反応液に添加し、室温で1時間撹拌した。該混合物をエチルエーテルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗製化合物 [10]を得た。
2-(1,3-ジオキサン-2-イル)- エチルトリフェニルホスホニウム ブロミド(0.243mol) の無水THF (450ml)中の懸濁液に、固体カリウムt-ブトキシド (0.243mol)を、0℃にて、アルゴン雰囲気下で添加した。該懸濁液を室温で40分間撹拌した。
化合物[10] の無水THF (80ml) 中の溶液を該懸濁液に添加し、室温で2時間撹拌した。該混合物を氷/H2Oに注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出した。有機層をH2Oおよびブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過して濃縮した。粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー (Fuji Silysia silicagel BW-300SP 40:60〜60:40 EtOAc/ヘキサン)により精製し、化合物[11]を、化合物[9]より、収率90.7%で得た。
化合物[12]
化合物[11] (0.0759mol)の無水CH2Cl2 (350ml) 中の溶液に、無水ピリジン(0.607mol) および塩化アセチル (0.304mol) を、アルゴン雰囲気下、0℃にて滴下した。該反応混合物を室温にて1.5時間撹拌し、H2Oに注ぎ入れた。該混合物をCH2Cl2で抽出した。有機層を1N-HCl、NaHCO3水溶液およびブラインで洗浄した後、MgSO4で乾燥させ、濾過して濃縮した。粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(Fuji Silysia silicagel BW-300SP、20:80〜30:70)により精製し、化合物 [12]を収率87.2%で得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 5.43 (2H, m,), 5.10 (2H, m,), 4.50 (1H, t, J = 5.6 Hz)
4.09 (2H, m, ), 3.75 (2H, m, ), 2.40−1.05 (28H, m, ), 0.92 (3H, t, J = 7.2 Hz, )
化合物 [13]
化合物[12] (0.0661mol) の酢酸エチル(310ml)中の溶液に、 5%Pd/C 3.14g (10wt%)を添加した。該反応混合物を16時間室温にて、H2雰囲気下で撹拌した。
該混合物をセライトパッドで濾過し、酢酸エチルで洗浄した。
該有機層を濾過し、濃縮して化合物[13]を収率99.6%で得た。
化合物[14]
化合物[13] (0.0658mol) のエタノール(165ml)中の溶液に、2N-NaOH水溶液 (0.329mol)を0℃にて添加した。該反応混合物を17時間室温で撹拌した。該混合物を2N-HCl水溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層をH2Oおよびブラインで洗浄した後、MgSO4で乾燥させ、濾過して濃縮した。粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(Fuji Silysia silicagel BW-300SP、50:50/60:40)により精製し、化合物[14]を収率89.6%で得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 4.52 (1H, t, J = 5.6 Hz) 4.22 (1H, bs,), 4.10 (2H,m,)3.76 (2H, m,), 3.71 (1H, m,), 2.18−1.09 (26H, m,), 0.93 (3H, t, J = 7.2 Hz,)
化合物[16]
化合物[14] (0.0590mol)の氷酢酸(232ml)中の撹拌した溶液に、蒸留水を15分間70℃にて添加した。該反応混合物を45分間、70℃にて撹拌した。該混合物を濃縮した。粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(Fuji Silysia silicagel BW-300SP、50:50〜60:40 EtOAc/ヘキサン)により精製し、化合物[15]を得た。
tert−ブチルジフェニルシリルジエチルホスホナート(0.0767mol) の無水THF (77 ml)中の溶液に、ビス(トリメチルシリル)アミドリチウム (THF中、1.0M、0.0767mol)を0℃にて、アルゴン雰囲気下で添加した。該反応混合物を室温で1時間撹拌した。化合物[15] (22.50g)の無水THF (70ml)中の溶液を-40℃で添加した後、該反応混合物を0℃にて17時間撹拌した。該混合物を酢酸(0.153mol)で酸性化し、H2Oに注ぎ入れた。該混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をH2O、NaHCO3水溶液およびブラインで洗浄した後、MgSO4で乾燥させ、濾過して濃縮した。粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(Fuji Silysia silicagel BW-300SP、30:70〜35:65) で精製し、化合物[16]を、化合物[14]より、収率67.3 % で得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ7.70−7.36 (10H, m,), 7.07 (1H, dt,J = 15.6, 6.8 Hz ),5.93 (1H, d, J = 15.6 Hz), 4.22 (1H, bs,), 3.66 (1H,m,), 2.25 (2H, m,),2.05−1.02 (31H, m,), 0.93 (3H, t, J = 7.2 Hz,)
化合物[17]
化合物[16] (0.0625mol)のトルエン(577ml)中の溶液に、臭化カリウム(0.125mol)、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン 1-オキシル (TEMPO、0.0125mol)および3%−NaHCO3水溶液(0.125mol)を添加した後、0℃に冷却した。
約0.9M-次亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加した後、該混合物を0℃にて45分間撹拌した。チオ硫酸ナトリウム水溶液(400ml)を添加し、エチルエーテルで抽出した。有機層を1N-HCl (200ml)、NaHCO3 (400ml)水溶液およびブライン (400ml)で洗浄した後、MgSO4で乾燥させ、濾過して濃縮した。粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー (Fuji Silysia silicagel BW-300SP、10:90〜20:80)で精製して化合物[17]を収率93.1%で得た。
化合物[18]
(E)-7-[(1R,2R)-2-(4,4-ジフルオロ-3-オキソオクチル)-5-オキソシクロペンチル]ヘプタ-2-エン酸
(7-[(1R,2R)-2-(4,4-ジフルオロ-3-オキソ-オクチル)-5-オキソ-シクロペンチル]-ヘプタ-2(E)-エン酸)
化合物[17] (0.0582mol)のアセトニトリル (356ml)中の溶液に、46%-フッ化水素水溶液(0.582mol)を0℃にて添加した。該反応混合物を0℃にて1時間撹拌した。反応液に、水(300ml) およびブライン(200ml)を添加し、エチルエーテルで抽出した。有機層を水およびブラインで洗浄した後、MgSO4で乾燥させ、濾過して濃縮した。粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー (Fuji Silysia silicagel FL-60D、0:100、10:90、20:80、30:70〜35:65 EtOAc/ヘキサン) で精製し、化合物 [18]を収率90.7%で得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ7.06 (1H, dt, J = 15.6, 7.2 Hz, ), 5.83 (1H, d, J = 15.6 Hz, ), 2.76 (2H, m, ), 2.40-1.20 (22H, m, ), 0.93 (3H, t, J = 6.8 Hz, )
13C-NMR (100MHz, CDCl3) δ 220.1, 201.0 (t, J = 32 Hz), 171.58, 151.95, 120.71, 118.39 (t, J = 251 Hz), 54.84, 40.69, 37.72, 33.85, 32.18 (t, J = 22 Hz), 32.12, 28.13, 27.53, 27.32, 26.75, 26.31, 23.31(t, J = 5 Hz), 22.41, 13.76
IR (neat) 2959, 2934, 1740, 1697, 1649, 1285, 1213, 1165, 1028, 984, 914 cm-1

Claims (5)

  1. 哺乳類対象における統合失調症の処置のための医薬組成物であって、(-)-7-[(1R,2R)-2-(4,4-ジフルオロ-3-オキソオクチル)-5-オキソシクロペンチル]ヘプタン酸、(+)-イソプロピル (Z)-7-[(1R,2R,3R,5S)-3,5-ジヒドロキシ-2-(3-オキソデシル)シクロペンチル]ヘプタ-5-エノアート(E)-7-[(1R,2R)-2-(4,4-ジフルオロ-3-オキソオクチル)-5-オキソシクロペンチル]ヘプタ-2-エン酸、それらの互変異性体、並びにそれらの塩、エーテル、エステル、およびアミドからなる群から選択される脂肪酸誘導体を有効量含む、医薬組成物。
  2. 7-[2-(4,4-ジフルオロ-3-オキソオクチル)-5-オキソシクロペンチル]ヘプタ-2-エン酸である化合物またはその塩、エーテル、エステル、またはアミド
  3. 7-[2-(4,4-ジフルオロ-3-オキソオクチル)-5-オキソシクロペンチル]ヘプタ-2-エン酸である、請求項に記載の化合物。
  4. (E)-7-[(1R,2R)-2-(4,4-ジフルオロ-3-オキソオクチル)-5-オキソシクロペンチル]ヘプタ-2-エン酸である、請求項に記載の化合物。
  5. (-)-7-[(1R,2R)-2-(4,4-ジフルオロ-3-オキソオクチル)-5-オキソシクロペンチル]ヘプタン酸、(+)-イソプロピル (Z)-7-[(1R,2R,3R,5S)-3,5-ジヒドロキシ-2-(3-オキソデシル)シクロペンチル]ヘプタ-5-エノアート(E)-7-[(1R,2R)-2-(4,4-ジフルオロ-3-オキソオクチル)-5-オキソシクロペンチル]ヘプタ-2-エン酸、それらの互変異性体、並びにそれらの塩、エーテル、エステル、およびアミドからなる群から選択される脂肪酸誘導体の、必要としている哺乳類対象における統合失調症を処置するための医薬の製造のための使用。
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