JP6193081B2 - ロータリトランス付きモータ - Google Patents

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本発明は、ロータリトランスがモータと一体であるロータリトランス付きモータに関する。
従来、シャフトを機器に固定してステータ側とし、ロータを回転させるアウタロータ型のモータにおいて、下記の装置がある。
ロータおよびステータには、それぞれ固定側のロータリトランスと、回転側のロータリトランスが装着され、回転するロータに取り付けられた検知素子の信号が、ロータリトランスを経て、信号処理回路に送られる装置がある。
しかしながら、モータからの漏れ磁束が、ロータリトランスに影響すると、信号にノイズが乗り、精度のよい信号を伝達することができなくなるという課題があった。
この課題を解決するため、特許文献1では、ロータリトランスの最外周の信号伝送用コイルのさらに外周側および/又は最内周の信号伝送用コイルのさらに内周側に環状の導電性部材を配置することによって、モータから漏洩する磁束が、ロータリトランス信号伝送用コイルにまで達しない(影響しない)ようにしている(特許文献1)。
特開平8−51039号公報
しかしながら、特許文献1の方法を採用したとしても、ステータ固定用の固定ドラムやロータケースに直接ロータリトランスが接合している場合、少なからず漏洩磁束の影響を受けることになる。さらに、特許文献1の構造では、数十μm間隔しか隙間のないロータリトランス間に環状の導電性部材を配置することになりロータリトランスの間隔をさらに狭くする恐れがあり、環状導電性部材間の接触が懸念されるという課題がある。
本発明は上記実状に鑑み、本発明の目的は、ロータリトランスへのノイズの影響が抑制でき、寸法精度が向上する信頼性が高いロータリトランス付きモータを提供することである。
上記課題を解決すべく、第1の本発明に関わるロータリトランス付きモータは、シャフトとータ、前記ロータに対して前記シャフトの一方端側に設けられる、ベアリングと、前記ベアリングの外周面に固定される、第1のベアリングホルダと第1のベアリングホルダの外周面に装着される第1のロータリトランスと、前記シャフトの外周面とベアリングの内周面に固定される第2のベアリングホルダと、前記シャフトが延在する方向において、前記第1のベアリングホルダと前記ロータおよびステータの間に配置された磁性プレートと、を備え、前記第1のベアリングホルダと前記ロータは磁性プレートによって連結されており、前記第1のベアリングホルダは非磁性材料で形成されている、ロータリトランス付きモータである。
第2の本発明に関わるロータリトランス付きモータは、第1の本発明において、前記ステータは前記シャフトに固定された鉄心と巻き線により形成され、前記ロータは、前記ステータの外方に回転可能に配置され開口部を有するロータケースと前記ロータケースの内周に装着されるマグネットにより形成され、前記第2のベアリングホルダに設けられる、第2のロータリトランスを備え、前記第2のロータリトランスは、前記第1のロータリトランスと対向して配置されている。
第1、第2の本発明のロータリトランス付きモータによれば、ベアリング一体型ロータリトランスの第1のベアリングホルダが非磁性材料で形成され、ロータケースの開口部と第1のベアリングホルダを磁性プレートで連結しているので、ロータリトランスに作用するモータの漏れ磁束を遮断することができ、ロータリトランスへのノイズが低減または解消される。
の本発明に関わるロータリトランス付きモータは、第の本発明のロータリトランス付きモータにおいて、前記磁性プレートの内方に近接して前記シャフトに嵌合されて設けられ、軸方向内表面が前記ステータに接するとともに軸方向外表面が前記ベアリングの内輪に接し磁性体で形成される磁性ブッシュを備えている。
の本発明のロータリトランス付きモータによれば、磁性ブッシュにより、モータのスラスト方向への位置精度を高めることができる。また、ベアリングに所望の予圧をかけることができる。また、磁性ブッシュにより、磁性プレートとともに、モータの外部への漏洩磁束を減少できる。
の本発明に関わるロータリトランス付きモータは、第1から第3のいずれか一つの本発明のロータリトランス付きモータにおいて、前記磁性プレートは、前記ロータケースの軸方向端部に設けられる開口部に嵌合するとともに、前記第1のベアリングホルダと嵌合している。
の本発明のロータリトランス付きモータによれば、磁性プレートはロータケースの開口部に嵌合され、かつ、第1のベアリングホルダと嵌合されるので、磁性プレートの組み立てが容易である。そのため、低コスト化が可能である。
の本発明に関わるロータリトランス付きモータは、第1から第のいずれか一つの本発明のロータリトランス付きモータにおいて、前記ベアリング一体型ロータリトランス構造は、前記ロータケースの軸方向の片側または両側に備えている。
の本発明のロータリトランス付きモータによれば、ベアリング一体型ロータリトランス構造は、前記ロータケースの軸方向の片側または両側に備えるので、片側または両側の第1・第2のロータリトランスへの漏洩磁束を減少できる。また、ロータリトランスの位置精度、回転精度が高いモータを得られる。
の本発明に関わるロータリトランス付きモータは、第2から第5の何れか一つの本発明のロータリトランス付きモータにおいて、前記ロータケースの軸方向の片側または両側に前記磁性ブッシュを備えている。
の本発明に関わるロータリトランス付きモータによれば、ロータケースの軸方向の片側または両側に磁性ブッシュを備えるので、磁性ブッシュにより、モータのスラスト方向の位置精度を高めることができる。また、ベアリングに所望の予圧をかけることができる。また、磁性ブッシュにより、磁性プレートとともに、モータの外部への漏洩磁束を減少できる。
の本発明に関わるロータリトランス付きモータは、第1から第の何れか一つの本発明のロータリトランス付きモータにおいて、前記第1のベアリングホルダに、エンコーダ用のマグネットが装着されている。
の本発明に関わるロータリトランス付きモータによれば、エンコーダ用のマグネットを寸法精度高く、モータに配置できる。
の本発明に関わるロータリトランス付きモータは、第の本発明のロータリトランス付きモータにおいて、ロータケース内における前記エンコーダ用のマグネットに近い箇所に空間を有している。
の本発明に関わるロータリトランス付きモータによれば、ロータケース内におけるエンコーダ用のマグネットに近い箇所に空間を有するので、モータからエンコーダへの漏洩磁束の影響を減少できる。
本発明のロータリトランス付きモータによれば、ロータリトランスへのノイズの影響が抑制でき、寸法精度が向上する信頼性が高いロータリトランス付きモータを実現できる。
本発明に係わる実施形態1のロータリトランス付きモータを示す縦断面図。 ベアリング一体型ロータリトランスの縦断面図。 は第1のベアリングホルダを斜め上方から見た斜視図。 は第1のベアリングホルダを斜め下方から見た斜視図。 は第2のベアリングホルダを斜め上方から見た斜視図。 は第2のベアリングホルダを斜め下方から見た斜視図。 はベアリング一体型ロータリトランスの組み付け過程を示す縦断面図。 はベアリング一体型ロータリトランスの組み付け過程を示す縦断面図。 はベアリング一体型ロータリトランスの組み付け過程を示す縦断面図 ベアリング一体型ロータリトランスの縦断面図。 は第3のベアリングホルダを斜め上方から見た斜視図。 は第3のベアリングホルダを斜め下方から見た斜視図。 は第4のベアリングホルダを斜め上方から見た斜視図。 は第4のベアリングホルダを斜め下方から見た斜視図。 ロータリトランス付きモータの組み立て方法の一例の過程を示す縦断面図。 は磁性プレートを斜め上方から見た斜視図。 は磁性プレートを斜め下方から見た斜視図。 は磁性プレートを斜め上方から見た斜視図。 は磁性プレートを斜め下方から見た斜視図。 本発明に係わる実施形態2のロータリトランス付きモータを示す縦断面図。 は磁性プレートを斜め上方から見た斜視図。 は磁性プレートを斜め下方から見た斜視図。 は磁性ブッシュを斜め上方から見た斜視図。 は磁性ブッシュを斜め下方から見た斜視図。 は磁性プレートを斜め上方から見た斜視図。 は磁性プレートを斜め下方から見た斜視図。 は磁性ブッシュを斜め上方から見た斜視図。 は磁性ブッシュを斜め下方から見た斜視図。 ロータリトランス付きモータの組み立て方法の一例の過程を示す縦断面図。 本発明に係わる実施形態3のロータリトランス付きモータを示す縦断面図。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
<<実施形態1>>
図1は、本発明に係わる実施形態1のロータリトランス付きモータを示す縦断面図である。
実施形態1のロータリトランス付きモータMTのモータMは、アウタロータ型のモータである。
モータMは、シャフトs1に固定される鉄心t1に巻き線c1が巻回されたステータMsと、ステータMsの外方に配置され内周側に円環状のマグネットmが装着された略円筒形状のロータケースrcをもつロータMrとを備えている。換言すれば、モータMは、鉄心t1と巻き線c1とを有するステータMsを中央部に有し、ステータMsの外周方向にマグネットmとロータケースrcとで構成されるロータMrを有している。
モータMは、シャフトs1が不図示の機器に固定され、シャフトs1に固定されるステータMsの周りを、ロータMrが回転する。
モータMの一方端側(図1の上側)には、ベアリング3Aと一体になったロータリトランス4a,5aが装着されており、モータMの他方端側(図1の下側)には、ベアリング3Bと一体になったロータリトランス4b,5bが装着されている。
ロータリトランス付きモータMTでは、シャフトs1が機器に固定されており、シャフトs1の周りをロータMrが回転する。そのため、ロータMrのロータケースrcに嵌合され連結される第1のロータリトランス4aおよび第3のロータリトランス4bが回転側のロータリトランスとなり、シャフトs1に連結され固定される第2のロータリトランス5aおよび第4のロータリトランス5bが、固定側のロータリトランスとなる。
次に、ベアリング一体型ロータリトランスT1、T2の構成を説明する。
<ベアリング一体型ロータリトランスT1>
図2は、ベアリング一体型ロータリトランスT1の縦断面図である。
ベアリング一体型ロータリトランスT1は、ベアリング3Aの外輪3a1に第1のベアリングホルダ11が組み付けられるとともに、ベアリング3Aの内輪3a2に第2のベアリングホルダ12が組み付けられている。
そして、第1のベアリングホルダ11に、第1のロータリトランス4aが装着されるとともに、第2のベアリングホルダ12に第2のロータリトランス5aが装着される。
上記構成により、共通部品の高精度のベアリング3Aを介して、第1のロータリトランス4aと第2のロータリトランス5aとが組み付けられるので、第1・第2のロータリトランス4a、5aの組み立ての寸法精度を高めることができるという特徴がある。
<第1のベアリングホルダ11>
図3Aは、第1のベアリングホルダ11を斜め上方から見た斜視図であり、図3Bは、第1のベアリングホルダ11を斜め下方から見た斜視図である。
第1のベアリングホルダ11は、非磁性材料からなる略円盤状の形状を有し中心に中心孔11dが形成された部材である。
第1のベアリングホルダ11の材質は、非磁性の材質であれば、金属に限定されることなく、例えば、熱可塑性樹脂であってもよく、加工性に優れ、寸法精度の安定した材料であればよい。なお、第1のベアリングホルダ11が非磁性の材質で構成されるのは、モータMからの第1・第2のロータリトランス4a、5aへの漏洩磁束を減少させるためである。
第1のベアリングホルダ11は、外周方向に延在し径が相対的に大きな薄い厚さの円盤状のフランジ部11bと、フランジ部11bと同じ中心孔11dをもって軸方向に延びる筒形状の筒状部11cとを具えている。
筒状部11cは、ベアリング3Aの外輪3a1(図1、図2参照)の外周面に嵌合され固定される内周面11c1と、第1のロータリトランス4a(図1、図2参照)が装着される外周面11c2とを有している。
第1のベアリングホルダ11の筒状部11cの内周面11c1と外周面11c2とは同軸度の寸法精度高く製作されており、内周面11c1に固定されるベアリング3Aの外輪3a1と、外周面11c2に装着される第1のロータリトランス4aは同軸度の精度良く組み付けられる。
<第2のベアリングホルダ12>
図4Aは、第2のベアリングホルダ12を斜め上方から見た斜視図であり、図4Bは、第2のベアリングホルダ12を斜め下方から見た斜視図である。
第2のベアリングホルダ12は、中心孔12dが形成される略円盤状の形状を有する部材である。第2のベアリングホルダ12の材質は、磁性、非磁性の金属に限定されることなく、例えば、熱可塑性樹脂であってもよく、加工性に優れ、寸法精度の安定した材料であればよい。
第2のベアリングホルダ12は、円環状のリング部12aと、リング部12aの内径側に軸方向に延びる筒状部12b(図4B参照)と、リング部12aの外径側に軸方向に延びる突出部12cとを有している。
第2のベアリングホルダ12の筒状部12bの外周面12b1には、ベアリング3Aの内輪3a2(図1、図2参照)の内周面が嵌合して固定される一方、突出部12cの外周面12c1に第2のロータリトランス5aが装着される。
第2のベアリングホルダ12の筒状部12bと突出部12cは同軸の寸法精度高く製作されており、筒状部12bに固定されるベアリング3Aの内輪3a2(図1参照)と突出部12cの外周面12c1に固定される第2のロータリトランス5aは同軸度の精度良く組み付けられる。
<ベアリング一体型ロータリトランスT1の組み立て>
ベアリング一体型ロータリトランスT1の組み立てについて説明する。
図5A、図5B、図5Cは、ベアリング一体型ロータリトランスT1の組み付け過程を示す縦断面図である。
図5Aに示すように、第1のベアリングホルダ11の筒状部11cの外周面11c2(図3A参照)に第1のロータリトランス4aが装着され、第1のロータリトランスアッセンブリ14Asが組み上げられる。
一方、図5Bに示すように、第2のベアリングホルダ12の突出部12cの外周面12c1に第2のロータリトランス5aが装着され、第2のロータリトランスアッセンブリ15Asが組み上げられる。
次に、図5Cに示すように、ベアリング3Aの外輪3a1の外周面を、第1のロータリトランスアッセンブリ14Asの第1のベアリングホルダ11の筒状部11cの内周面11c1に不図示の組み立て治具を使用して圧入する。
その後、第1のロータリトランスアッセンブリ14Asの第1のロータリトランス4aと、第2のロータリトランスアッセンブリ15Asの第2のロータリトランス5aとの間に、第1のロータリトランス4aと第2のロータリトランス5aが対向して配置されるように(分割)スペーサ(図示せず)を挟んで、ベアリング3Aの内輪3a2の内周面を、第2のベアリングホルダ12の筒状部12bの外周面12b1に接着し、第1・第2のロータリトランスアッセンブリ14As、15Asがベアリング3Aに組み付けられる。
組み付け後、(分割)スペーサは外方に引き抜かれる。これにより、ベアリング一体型ロータリトランスT1(図2参照)が完成する。
以上に記載のとおり第1のベアリングホルダ11と第1のロータリトランス4aおよび第2のベアリングホルダ12と第2のロータリトランス5aは、あらかじめ同軸度の良い状態で嵌合固定され、ベアリング一体型ロータリトランスT1として組み立てられる。
<ベアリング一体型ロータリトランスT2>
図6は、ベアリング一体型ロータリトランスT2の縦断面図である。
ベアリング一体型ロータリトランスT2は、ベアリング3Bの外輪3b1に第3のベアリングホルダ13が組み付けられるとともに、ベアリング3Bの内輪3b2に第4のベアリングホルダ14が組み付けられている。
そして、第3のベアリングホルダ13に、第3のロータリトランス4bが装着されるとともに、第4のベアリングホルダ14に第4のロータリトランス5bが装着される。
上記構成により、共通部品の高精度のベアリング3Bを介して、第3のロータリトランス4bと第4のロータリトランス5bとが組み付けられるので、第3・第4のロータリトランス4b、5bの組み立ての寸法精度が高めることができるという特徴がある。
<第3のベアリングホルダ13>
図7Aは、第3のベアリングホルダ13を斜め上方から見た斜視図であり、図7Bは、第3のベアリングホルダ13を斜め下方から見た斜視図である。
第3のベアリングホルダ13は、非磁性材料からなる略円盤状の形状を有し中心に中心孔13dが形成された部材である。第3のベアリングホルダ13の材質は、非磁性の材質であれば、金属に限定されることなく、例えば、熱可塑性樹脂であってもよく、加工性に優れ、寸法精度の安定した材料であればよい。なお、第3のベアリングホルダ13は、非磁性の材質を採用することで、モータMの第3・第4のロータリトランス4b、5bへの漏洩磁束の影響を減少させている。
第3のベアリングホルダ13は、外周方向に延在する径が相対的に大きく厚さが薄い円盤状のフランジ部13bと、フランジ部13bから軸方向一方側に延びる筒形状の筒状部13c(図7B参照)と、筒状部13cより外径側で同じく軸方向一方側に延びる円筒状の突き出し部13tとを具えている。
筒状部13cは、ベアリング3Bの外輪3b1(図1、図6参照)の外周面に嵌合して固定される内周面13c1と、第3のロータリトランス4b(図1、図6参照)が装着される外周面13c2(図6参照)とを有している。
突き出し部13tの外周面13t1には、後述する円筒状のエンコーダマグネットmeが嵌合される。
第3のベアリングホルダ13の筒状部13cの内周面13c1と外周面13c2と、突き出し部13tの外周面13t1とは同軸度の寸法精度高く製作されている。
そのため、筒状部13cの内周面13c1に固定されるベアリング3aの外輪3a1と、筒状部13cの外周面13c2に装着される第1のロータリトランス4bとは同軸度良く組み付けられる。
第3のベアリングホルダ13の筒状部13cおよび突き出し部13tの反対側には、後述する磁性プレート8が嵌合される円柱状の凹部13hが凹設されている。
<第4のベアリングホルダ14>
図8Aは、第4のベアリングホルダ14を斜め上方から見た斜視図であり、図8Bは、第4のベアリングホルダ14を斜め下方から見た斜視図である。
第4のベアリングホルダ14は、中心孔14dが形成される略円盤状の形状を有する部材である。第4のベアリングホルダ14の材質は、磁性、非磁性の金属に限定されることなく、例えば、熱可塑性樹脂であってもよく、加工性に優れ、寸法精度の安定した材料であればよい。
第4のベアリングホルダ14は、円環状のリング部14aと、リング部14aの内径側に軸方向に延びる筒状部14bと、リング部14aの外径側に軸方向に延びる突出部14cとを有している。
第4のベアリングホルダ14の筒状部14bの外周面14b1には、ベアリング3Bの内輪3b2(図1、図6参照)の内周面が嵌合して固定され、筒状部14bの内周面14b2には、シャフトs1が嵌合して固定される。
一方、突出部14cの外周面14c1に第4のロータリトランス5bが装着される。
第4のベアリングホルダ14の筒状部14bと突出部14cとは同軸の寸法精度高く製作されており、筒状部14bに固定されるベアリング3Bの内輪3b2(図1、図6参照)と突出部14cの外周面14c1に固定される第4のロータリトランス5bは同軸度良く(同軸度の精度高く)組み付けられる。
また、第4のベアリングホルダ14の筒状部14bの内周面14b2に固定されるシャフトs1と、筒状部14bの外周面14b1に固定されるベアリング3Bの内輪3b2とは、同軸度良く(同軸度の精度高く)組み付けられる。
<ベアリング一体型ロータリトランスT2の組み立て>
ベアリング一体型ロータリトランスT2の組み立てについて説明する。
ベアリング一体型ロータリトランスT2(図6参照)は、ベアリング一体型ロータリトランスT1(図5A、図5B、図5C参照)の組み立てと同様にして、組み立てられる。
筒状部13cの外周面13c2(図6参照)に第3のロータリトランス4bが接着され、第3のロータリトランスアッセンブリ14Bsが組み付けられる。
また、第4のベアリングホルダ14の突出部14cの外周面14c1に第4のロータリトランス5bが接着され、第4のロータリトランスアッセンブリ15Bsが組み付けられる。
そして、ベアリング3Bの外輪3b1の外周面を、第3のロータリトランスアッセンブリ14Bsの第3のベアリングホルダ13の筒状部13cの内周面13c1に不図示の組み立て治具を使用して圧入する。
その後、第3のロータリトランスアッセンブリ14Bsの第3のロータリトランス14bと、第4のロータリトランスアッセンブリ15Bsの第4のロータリトランス5bとの間に、第3のロータリトランス4bと第4のロータリトランス5bが対向して配置されるように(分割)スペーサ(図示せず)を挟んで、ベアリング3Bの内輪3b2の内周面を、第4のベアリングホルダ14の筒状部14bの外周面14b1に接着し、第3・第4のロータリトランスアッセンブリ14Bs、15Bsがベアリング3Bに組み付けられる。
組み付け後、(分割)スペーサは外方に引き抜かれる。これにより、ベアリング一体型ロータリトランスT2(図6参照)が完成する。
<ロータリトランス付きモータMTの組み立て方法の一例>
次に、ロータリトランス付きモータMTの組み立て方法の一例について説明する。なお、下記の組み立て方法は、あくまでも一例であり、他の組み立て方法を用いてもよい。
図9は、ロータリトランス付きモータMTの組み立て方法の一例の過程を示す縦断面図である。
<磁性プレート7>
図10Aは、磁性プレート7を斜め上方から見た斜視図であり、図10Bは、磁性プレート7を斜め下方から見た斜視図である。
磁性プレート7は、磁性材料からなる十分低い磁気抵抗と高い飽和磁束密度を有する略円盤状の形状を有し十分大きい断面積と、短い磁路長を持つ形状に形成されており中心に中心孔7oが形成された部材であり、モータMの外部への漏洩磁束を減少させる役割をもつ。磁性プレート7の材質は、防錆処理された鋼(鉄)などの磁性体(強磁性体)の材料であれば限定されることなく、加工性に優れ、寸法精度の安定した材料であればよい。中心孔7oは、シャフトs1の径よりもやや大きな内径を有している。
磁性プレート7は、ロータケースrcの開口部rc1に嵌合する外径寸法が相対的に小さな円環状リング部7aと、ベアリングホルダ11に嵌合する外径寸法が相対的に大きな円環状リング部7bとを有している。
円環状リング部7aと円環状リング部7bとに段差が形成され、円環状リング部7aの外周面7a1(図10B参照)が形成されている。円環状リング部7aの外周面7a1にロータケースrcの開口部rc1が嵌合される。
円環状リング部7bの外周部には、円環状リング部7aと軸方向反対側に延びる環状の突き出し部7cが突設され、突き出し部7cの内周面7c1に第1のベアリングホルダ11が嵌入される。
ベアリング一体型ロータリトランスT1の第1のベアリングホルダ11のフランジ部11bに磁性プレート7を、接着剤を用いて固定し、ロータMrである内部にマグネットmが装着されたロータケースrcの開口部rc1に、ベアリング一体型ロータリトランスT1に固定された磁性プレート7の円環状リング部7aを接着し、固定する。
ロータMrである内部にマグネットmが装着されたロータケースrcの開口部rc1に、に固定された磁性プレート7の円環状リング部7aをし、固定する。
その後、ステータMsの鉄心t1と巻き線c1とが固定されたシャフトs1を、ロータMrが固定されたベアリング一体型ロータリトランスT1の第2のベアリングホルダ12の中心孔12dに圧入し、固定する。
第1のベアリングホルダ11には、ロータケースrcが連結し固定されることから、第1のロータリトランス4aは回転側である。また、第2のベアリングホルダ12には、シャフトs1が固定されることから、第2のロータリトランス5aは固定側である。
第1のロータリトランス4aと、第2のロータリトランス5aは、(分割)スペーサによって設定される正確な距離を確保して平行度、同軸度の精度良い状態で対向して装着される。
<磁性プレート8>
図11Aは、磁性プレート8を斜め上方から見た斜視図であり、図11Bは、磁性プレート8を斜め下方から見た斜視図である。
磁性プレート8は、磁性材料からなる十分低い磁気抵抗と高い飽和磁束密度を有する略円盤状の形状を有し十分大きい断面積と、短い磁路長を持つ形状に形成されており中心に中心孔8oが形成された部材である。磁性プレート8の材質は、防錆処理された鋼(鉄)などの磁性体(強磁性体)の材料であれば限定されることなく、加工性に優れ、寸法精度の安定した材料であればよい。中心孔8oは、シャフトs1の径よりもやや大きな内径を有している。
磁性プレート8は、第3のベアリングホルダ13の凹部13h(図7A参照)に嵌合する外径寸法が相対的に小さな円環状リング部8a(図11B)参照)と、ロータケースrcの内周面rc3に嵌合する外径寸法が相対的に大きな円環状リング部8bとを有している。
円環状リング部8aと円環状リング部8bとに段差が形成され、円環状リング部8aの外周面8a1が形成されている。円環状リング部8aの外周面8a1に第3のベアリングホルダ13の凹部13hが嵌合される。
第3のベアリングホルダ13の突き出し部13tの外周面13t1には円筒状のエンコーダマグネットmeが接着剤を用いて装着される。エンコーダマグネットmeの外周部は筒状部13cの内周面13c1(図8B参照)と同軸度よく加工されている。
そして、ベアリング一体型ロータリトランスT2の第3のベアリングホルダ13の凹部13hに磁性プレート8を、接着剤を用いて固定し、筒状部13cの内周面13c1に固定されるベアリング3aの外輪3a1と、突き出し部13tの外周面13t1に嵌合されるエンコーダマグネットmeとは同軸度良く組み付けられる。
磁性プレート8の円環状リング部8bを、ベアリング一体型ロータリトランスT1が固定されるロータケースrcの内周面rc3に接着又は圧入によって、固定する。同時にベアリング一体型ロータリトランスT2の第4のベアリングホルダ14の中心穴14bにシャフトs1が嵌合され固定される。
第3のベアリングホルダ13には、ロータケースrcが連結し固定されることから、第3のロータリトランス4bは回転側である。また、第4のベアリングホルダ14には、シャフトs1が固定されることから、第4のロータリトランス5bは固定側である。
以上により、モータMの軸方向両端にベアリング一体型ロータリトランスT1、T2が装着されたロータリトランス付きモータMT(図1参照)が形成される。
上記構成によれば、マグネットm、ステータMs、磁性プレート7、8、ロータケースrcで第1のベアリングホルダ11を通らない磁路が形成され、モータM内で磁気回路が形成される。
第1、第3のベアリングホルダ11、13を非磁性材料にすることにより、モータM本体から第1・第2のロータリトランス4a、5aおよび、第3・第4のロータリトランス4b、5bを磁気的に隔絶する(切り離す)ことが可能となり、さらに、磁性プレート7,8に十分低い磁気抵抗と高い飽和磁束密度を有する磁性体を用いることによって第1・第2のロータリトランス4a、5aおよび第3・第4のロータリトランス4b、5bに作用するモータMの漏れ磁束を遮断することができる。
なお、第2のベアリングホルダ12が磁性、非磁性の何れの材質でもよいのは、磁性プレート7の効果によりモータMの第1・第2のロータリトランス4a、5aへの漏洩磁束の影響はない、または少ないと考えられるためである。
同様に、第4のベアリングホルダ14が、磁性、非磁性の何れの材質でもよいのは、磁性プレート8の効果によりモータMの第3・第4のロータリトランス4b、5bへの漏洩磁束の影響がない、または少ないと考えられるためである。
モータM内のスペースSは、漏洩磁束を低減させるためのスペースであり、スペースSを設けることで、エンコーダマグネットmeへのモータM(ロータMrのマグネットm)の漏洩磁束の影響を減少させている。なお、モータMの漏洩磁束が少ないまたはなくエンコーダマグネットmeへの影響がない場合には、スペースSを設けない構成としてもよい。
さらにベアリングホルダ13を非磁性材料で形成することによって、エンコーダマグネットmeの磁気がロータリトランス4b、5bに影響しないようにしてある。
そのため、モータMの漏洩磁束が、第1・第2のロータリトランス4a、5aおよび第3・第4のロータリトランス4b、5bにそれぞれ影響しない高精度のロータリトランス付きモータMTを実現できる。
なお、上述のベアリング一体型ロータリトランスT1、T2の各構造は、説明したようにロータケースrcの軸方向の両端に施してもよいし、ロータケースrcの軸方向の片端にだけ施してもよい。
<<実施形態2>>
図12は、本発明に係わる実施形態2のロータリトランス付きモータMT2を示す縦断面図である。
実施形態2のロータリトランス付きモータMT2は、実施形態1の構造に加え、実施形態1の磁性プレート7、8にそれぞれ相当する磁性プレート27、28の内方に、それぞれ磁性ブッシュ9、10を設けたものである。
その他の構造は、実施形態1と同様であるので同様な構成要素には、20番台の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
実施形態2のロータリトランス付きモータMT2は、磁性プレート27,28を有し、磁性プレート27,28はそれぞれ大きな径の中心孔27o,28oを有しており、磁性プレート27、28の中心孔27o、28oの内方に、シャフトs1に嵌合される磁性ブッシュ9、10が配置されている。
図13Aは、磁性プレート27を斜め上方から見た斜視図であり、図13Bは、磁性プレート27を斜め下方から見た斜視図である。
磁性プレート27は、磁性材料からなる十分低い磁気抵抗と高い飽和磁束密度を有する略円盤状の形状を有し十分大きい断面積と、短い磁路長を持つ形状に形成されており中心に中心孔27oが形成された部材で、モータMの外部への漏洩磁束を減少させる役割をもつ。磁性プレート27の材質は、防錆処理された鋼(鉄)などの磁性体(強磁性体)の材料であれば限定されることなく、加工性に優れ、寸法精度の安定した材料であればよい。
磁性プレート27の中心部には、ベアリング23Aの外径とほぼ同寸法の中心孔27oが形成されている。他は、実施形態1の磁性プレート7の形状と同様である。
磁性プレート27の円環状リング部27aの外周面27a1は、ロータケースrcの開口部rc1に嵌合する寸法k1を有している。磁性プレート27の外表面には、第1のベアリングホルダ21と嵌合する寸法k2を有する突き出し部27cの内周面27c1を備えている。この嵌合構造は、実施形態1と同様である。
図12に示すように、磁性プレート27の中心孔27o内には、ベアリング23Aの外径寸法よりも小径の外径寸法k3(図14A参照)を有する磁性ブッシュ9が配置される。
図14Aは、磁性ブッシュ9を斜め上方から見た斜視図であり、図14Bは、磁性ブッシュ9を斜め下方から見た斜視図である。
磁性ブッシュ9は、シャフトs1が嵌合される中心孔9oを有する環状の部材である。磁性ブッシュ9の中心孔9oは、シャフトs1に嵌合される寸法をもつ。具体的には、磁性ブッシュ9の中心孔9oがシャフトs1に圧入されるので、シャフトs1の径よりやや小さい寸法をもつ。なお、磁性ブッシュ9の中心孔9oがシャフトs1に接着剤を用いて固定される場合には、中心孔9oの径は、シャフトs1の径よりやや大きい寸法をもつ。
磁性ブッシュ9は、モータMの外部への漏洩磁束を減少させる役割をもたせるため、十分低い磁気抵抗と高い飽和磁束密度を有する磁性体(強磁性体)の材料を用いる。
磁性ブッシュ9は、ベアリング23Aの外径寸法よりも小径の外径寸法k3を有する外円環部9aと、外円環部9aの中央部に軸方向に突設される外円環部9aより外径寸法が小さい内円環部9bとを有している。
図12に示すように、磁性ブッシュ9は、シャフトs1に嵌合され、磁性ブッシュ9の内表面9a1は、ステータMs(鉄心t1)に接(当接)する。一方、磁性ブッシュ9の外表面9b1はベアリング23Aの内輪23a2に接(当接)する。
図15Aは、磁性プレート28を斜め上方から見た斜視図であり、図15Bは、磁性プレート28を斜め下方から見た斜視図である。
磁性プレート28は、磁性材料からなる十分低い磁気抵抗と高い飽和磁束密度を有する略円盤状の形状を有し十分大きい断面積と、短い磁路長を持つ形状に形成されており中心に中心孔28oが形成された部材であり、モータMの外部への漏洩磁束を減少させる役割をもつ。磁性プレート28の材質は、防錆処理された鋼(鉄)などの磁性体(強磁性体)の材料であれば限定されることなく、加工性に優れ、寸法精度の安定した材料であればよい。
磁性プレート28の中心部には、ベアリング23Bの外径とほぼ同寸法の中心孔28oが形成されている。他は、実施形態1の磁性プレート8と同様な形状を有している。
磁性プレート28の円環状リング部28bの外周面28b1は、ロータケースrcの開口部rc1に嵌合する寸法k4を有している。磁性プレート28の外表面(図12の下側の面)には、第3のベアリングホルダ23と嵌合する寸法k5を有する円環状リング部28aの外周面28a1を備えている。この嵌合構造は、実施形態1と同様である。
図12に示すように、磁性プレート28の中心孔28o内には、ベアリング23Bの外径寸法よりも小径の外径寸法k6を有する磁性ブッシュ10が配置される。
図16Aは、磁性ブッシュ10を斜め上方から見た斜視図であり、図16Bは、磁性ブッシュ10を斜め下方から見た斜視図である。
磁性ブッシュ10は、シャフトs1が嵌合される中心孔10oを有する環状の部材である。磁性ブッシュ10の中心孔10oは、シャフトs1に嵌合される寸法をもつ。
具体的には、磁性ブッシュ10の中心孔10oがシャフトs1に圧入されるので、シャフトs1の径よりやや小さい寸法をもつ。なお、磁性ブッシュ10の中心孔10oがシャフトs1に接着剤を用いて固定される場合には、中心孔10oの径は、シャフトs1の径よりやや大きい寸法をもつ。
磁性ブッシュ10は、モータMの外部への漏洩磁束を減少させる役割をもたせるため、十分低い磁気抵抗と高い飽和磁束密度を有する磁性体(強磁性体)の材料を用いる。
磁性ブッシュ10は、ベアリング23Aの外径寸法よりも小径の外径寸法k6を有する外円環部10aと、外円環部10aの中央部に軸方向に突設される外円環部10aより外径寸法が小さい内円環部10bとを有している。
図12に示すように、磁性ブッシュ10は、シャフトs1に嵌合され、磁性ブッシュ10の内表面10a1は、ステータMs(鉄心t1)に接(当接)している。一方、磁性ブッシュ10の外表面10b1はベアリング23Bの内輪23b2に接(当接)している。
<ロータリトランス付きモータMT2の組み立ての一例>
次に、図12のロータリトランス付きモータMT2の組み立て方法の一例について説明する。なお、下記の組み立て方法は、あくまでも一例であり、他の組み立て方法を用いてもよい。
図17は、ロータリトランス付きモータMT2の組み立て方法の一例の過程を示す縦断面図である。
ベアリング一体型ロータリトランスT1に磁性プレート27を固定し、ロータMrである内部にマグネットmが装着されたロータケースrcの開口部rc1に、ベアリング一体型ロータリトランスT1に固定された磁性プレート27の円環状リング部27aを接着固定する。
一方、シャフトs1には、鉄心t1が焼きばめで固定されており、鉄心t1には巻き線c1が巻回されている。これにより、シャフトs1には、ステータMs(鉄心t1、巻き線c1)が固定されている。
そして、ステータMsが固定されたシャフトs1の一方側に、磁性ブッシュ9を、その内表面9a1がステータMs(鉄心t1)に接(当接)するように圧入する。また、ステータMsが固定されたシャフトs1の他方側に、磁性ブッシュ10を、その内表面10a1がステータMs(鉄心t1)に接(当接)するように圧入する。これにより、ステータアッセンブリMsAが組み立てられる。
その後、図17の白抜き矢印α1に示すように、ステータアッセンブリMsAのシャフトs1を、ロータMrが固定されたベアリング一体型ロータリトランスT1の第2のベアリングホルダ22の中心孔22dに圧入し、固定する。圧入の際、ステータアッセンブリMsAの磁性ブッシュ9の内円環部9bの上面9b1をベアリング23Aの内輪23a2に当接させることで、ベアリング23Aにアキシャル方向へ所望の予圧を与えることができる。
次に、ベアリング一体型ロータリトランスT2に磁性プレート28とエンコーダマグネットmeを固定し、磁性プレート28の円環状リング部28bを、ベアリング一体型ロータリトランスT1が固定されるロータケースrcの内周面rc3に接着または圧入により固定するとともに、ベアリング一体型ロータリトランスT2の第4のベアリングホルダの中心孔24dを、ステータアッセンブリMsAのシャフトs1に接着固定する。
接着の際、ステータアッセンブリMsAの磁性ブッシュ10の内円環部10bの底面10b1をベアリング23Bの内輪23b2に当接させることで、ベアリング23Bにアキシャル方向へ所望の予圧を与えることができる。
以上により、モータMの軸方向両端にベアリング一体型ロータリトランスT1、T2が装着されたロータリトランス付きモータMT2が形成される。
上記構成によれば、磁性ブッシュ9、10の働きにより、マグネットm、ステータMs、磁性ブッシュ9、10、磁性プレート27、28、ロータケースrcでベアリングホルダを通らない磁路が形成されモータM内で磁気回路が形成される。
このことから、磁性プレート27,28の内周面27o、28oと磁性ブッシュ9,10の外周面9a、10aとの間の空隙は干渉しない範囲で小さくすることが望ましい。
第1、第3のベアリングホルダ21、23を非磁性材料にすることにより、モータM本体から第1・第2のロータリトランス24a、25aおよび、第3・第4のロータリトランス24b、25bを磁気的に隔絶する(切り離す)ことが可能となり、さらに、磁性プレート27,28と磁性ブッシュ9,10に十分低い磁気抵抗と高い飽和磁束密度を有する磁性体を用いることによって第1・第2のロータリトランス24a、25aおよび第3・第4のロータリトランス24b、25bに作用するモータMの漏れ磁束を遮断することができる。
また、磁性ブッシュ9は、ステータMs(鉄心t1)と、ロータMrが外輪23a1に固定されるベアリング23Aの内輪23a2とに、アキシャル方向で当接するので、ステータMsとロータMrのスラスト方向の位置関係を正確に設定できる。
同様に、磁性ブッシュ10は、ステータMs(鉄心t1)と、ロータMrが外輪23b1に固定されるベアリング23Bの内輪23b2とに、アキシャル方向で当接するので、ステータMsとロータMrのスラスト方向の位置関係を正確に設定できる。
そのため、モ−タMの漏洩磁束を減少させ、ステータMsとロータMrのスラスト方向の位置関係を正確に設定できる。
また、ベアリング23A、23Bにそれぞれ、磁性ブッシュ9、10で予圧をかけることができるので、軸剛性が高くなる、騒音が低減するなどの効果が得られる。
上述の実施形態2の構造により、モ−タMの漏洩磁束を減少させながら、モータMの組み立て精度を高めることができる。
なお、上記した磁性ブッシュ9、10を設ける構造は、上述したように、ロータケースrcの軸方向の両端部に施してもよいし、片端部側のみに施してもよい。
<<実施形態3>>
図18は、本発明に係わる実施形態3のロータリトランス付きモータMT3を示す縦断面図である。
実施形態3のロータリトランス付きモータMT3は、ロータケースrcの開口部rc2に(図18の下側端部)実施形態1の磁性プレート8と同様の形状・材質を持つ磁性プレート38を有する構造と、ロータケースrcの開口部rc1に(図18の上側端部)実施形態2の磁性プレート27および磁性ブッシュ9と同様の形状・材質を持つ磁性プレート37および磁性ブッシュ39を有する構造とを、ロータケースrcの軸方向の両開口(開口部rc2,rc1)に施したものである。
実施形態3のロータリトランス付きモータMT3の本体の構造は、実施形態1、2の構成と同様である。
また、ロータリトランス付きモータMT3のロータケースrcの軸方向一方端部の開口部rc1の磁性プレート37および磁性ブッシュ39廻りの構造は、実施形態2のロータケースrcの軸方向一方端部の開口部rc1の磁性プレート27および磁性ブッシュ9廻りの構造と同様である。
また、ロータリトランス付きモータMT3のロータケースrcの軸方向他方端部の開口部rc2の磁性プレート38廻りの構造は、実施形態1のロータケースrcの軸方向他方端部の開口部rc1の磁性プレート7廻りの構造と同様である。
従って、実施形態1、2の符号を、30番台の符号を付して示し、詳細な説明を省略する。
次に、ロータリトランス付きモータMT3の組み立て方法の一例について説明する。
なお、ロータリトランス付きモータMT3の組み立て方法は、実施形態1,2のロータリトランス付きモータMT、MT2の組み立て方法と同様な方法で遂行される。
ベアリング一体型ロータリトランスT1に磁性プレート37を固定し、ロータMrである内部にマグネットmが装着されたロータケースrcの開口部rc1に、ベアリング一体型ロータリトランスT1に固定された磁性プレート37の円環状リング部37aが接着され、固定される。
一方、シャフトs1には、鉄心t1が焼きばめで固定されており、鉄心t1には巻き線c1が巻回されている。これにより、シャフトs1に、ステータMs(鉄心t1、巻き線c1)が固定されている。
そして、ステータMsが固定されたシャフトs1の一方側に、磁性ブッシュ39が挿入され、磁性ブッシュ39の内表面39a1がステータMs(鉄心t1)に当接される。これにより、ステータアッセンブリMsA3が組み立てられる。
その後、ステータアッセンブリMsA3のシャフトs1を、ロータMrが固定されたベアリング一体型ロータリトランスT1の第2のベアリングホルダ32の中心孔32dに接着又は圧入によって、固定する。固定の際、ステータアッセンブリMsA3の磁性ブッシュ39の内円環部39bの上面39b1を、ベアリング33Aの内輪33a2に当接させることで、ベアリング33Aに対してアキシャル方向に所望の予圧を与えることができる。
そして、ベアリング一体型ロータリトランスT2に磁性プレート38を固定し、磁性プレート38の円環状リング部38bを、ベアリング一体型ロータリトランスT1が固定されるロータケースrcの内周面rc3に接着又は圧入によって、固定するとともに、ベアリング一体型ロータリトランスT2の中心孔34dが、ステータアッセンブリMsA3のシャフトs1に挿入され、固定される。
以上により、モータMの軸方向両端にベアリング一体型ロータリトランスT1、T2が装着されたロータリトランス付きモータMT3が形成される。
上記構成によれば、モータMの本体の外側に第1・第2のロータリトランス34a、35aおよび第3・第4のロータリトランス34b、35bを精度よく、組み立てることが可能となる。
磁性ブッシュ39の働きにより、マグネットm、ステータMs、磁性ブッシュ39、磁性プレート37、38、ロータケースrcでベアリングホルダを通らない磁路が形成されモータM内で磁気回路が形成される。
第1、第3のベアリングホルダ31、33を非磁性材料にすることにより、モータM本体から第1・第2のロータリトランス34a、35aおよび、第3・第4のロータリトランス34b、35bを磁気的に隔絶する(切り離す)ことが可能となり、さらに、磁性プレート37,38と磁性ブッシュ39に十分低い磁気抵抗と高い飽和磁束密度を有する磁性体を用いることによって第1・第2のロータリトランス34a、35aおよび第3・第4のロータリトランス34b、35bに作用するモータMの漏れ磁束を遮断することができる。
また、磁性ブッシュ39は、ステータMs(鉄心t1)と、ロータMrが外輪33a1に固定されるベアリング33Aの内輪33a2とに、アキシャル方向で当接するので、ステータMsとロータMrのスラスト方向の位置関係を正確に設定できる。また、磁性ブッシュ39により、ベアリング33Aに所望の予圧を与えることができる。
従って、モータMの外部への漏洩磁束が減少し、第1・第2のロータリトランス34a、35aおよび第3・第4のロータリトランス34b、35bに対するモータMの磁気漏洩の影響を減らすことができる。
<<その他の実施形態>>
1.実施形態1のロータMrが連結される回転側の第1のベアリングホルダ11または第3のベアリングホルダ13の筒状部11c、13cの一端などを外周方向外方に突出させて突出部(13t)とし、突出部の一部を軸方向(シャフトs1の延在方向)に突出させ、軸方向への突出部の外周にエンコーダマグネットmeが装着される構造としてもよい(図1参照)。なお、実施形態2、3も同様である。
2.磁性プレート7、8、27、28、37、38はそれぞれ単数の場合を例示したが、複数の部材で構成してもよい。また、磁性ブッシュ9、10、39は、それぞれ単数の場合を例示したが、複数の部材で構成してもよい。
3.なお、特許請求の範囲の構成を有すれば、シャフトと第2・第4のベアリングホルダの固定、第2・第4のベアリングホルダの固定と磁性プレートとの固定、シャフトと磁性ブッシュとの固定などの実施形態1〜3で説明した固定方法は、説明した以外の方法を適用してもよい。
以上、本発明の様々な実施形態を述べたが、本発明の範囲内で様々な修正と変更が可能である。すなわち、本発明の具体的形態は、発明の趣旨を変更しない範囲において適宜、任意に変更可能である。
3A、3B ベアリング
3a1、3b1 外輪(ベアリングの外周面)
3a2、3b2 内輪(ベアリングの内周面)
4a 第1のロータリトランス
4b 第3のロータリトランス(第1のロータリトランス)
5a 第2のロータリトランス
5b 第4のロータリトランス(第2のロータリトランス)
7、8、27、38 磁性プレート
7o、8o、 中心孔(磁性プレートの内周面)
8b1、28b1、38b1 磁性プレートの外周面
9、37 磁性ブッシュ
11、21 第1のベアリングホルダ
12 第2のベアリングホルダ
23a1 ベアリングの内輪
c1 巻き線
M モータ
m マグネット
me エンコーダマグネット(エンコーダ用のマグネット)
Mr ロータ
Ms ステータ
MT、MT2、MT3 ロータリトランス付きモータ
rc ロータケース
rc1、rc2 開口部
s1 シャフト
t1 鉄心
T1、T2 ベアリング一体型ロータリトランス(ベアリング一体型ロータリトランス構造)

Claims (8)

  1. シャフトと
    ータと
    前記ロータに対して前記シャフトの一方端側に設けられる、ベアリングと
    前記ベアリングの外周面に固定される、第1のベアリングホルダと
    前記第1のベアリングホルダの外周面に装着される第1のロータリトランスと
    前記シャフトの外周面と前記ベアリングの内周面に固定される第2のベアリングホルダと
    前記シャフトが延在する方向において、前記第1のベアリングホルダと前記ロータおよびステータの間に配置された磁性プレートと、を備え、
    記第1のベアリングホルダと前記ロータは磁性プレートによって連結されており、
    前記第1のベアリングホルダは非磁性材料で形成されている、ロータリトランス付きモータ。
  2. 前記ステータは前記シャフトに固定された鉄心と巻き線により形成され、
    前記ロータは、前記ステータの外方に回転可能に配置され開口部を有するロータケースと前記ロータケースの内周に装着されるマグネットにより形成され、
    前記第2のベアリングホルダに設けられる、第2のロータリトランスを備え、
    前記第2のロータリトランスは、前記第1のロータリトランスと対向して配置されている、請求項1に記載のロータリトランス付きモータ。
  3. 前記磁性プレートの内方に近接して前記シャフトに嵌合されて設けられ、軸方向内表面が前記ステータに接するとともに軸方向外表面が前記ベアリングの内輪に接し磁性体で形成される磁性ブッシュを備える
    ことを特徴とする請求項に記載のロータリトランス付きモータ。
  4. 前記磁性プレートは、前記ロータケースの軸方向端部に設けられる開口部に嵌合するとともに、前記第1のベアリングホルダと嵌合する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のロータリトランス付きモータ。
  5. 前記ベアリング一体型ロータリトランスは、前記ロータケースの軸方向の片側または両側に備えている
    ことを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載のロータリトランス付きモータ。
  6. 前記ロータケースの軸方向の片側または両側に前記磁性ブッシュを備える
    ことを特徴とする請求項2乃至の何れか一項に記載のロータリトランス付きモータ。
  7. 前記第1のベアリングホルダに、エンコーダ用のマグネットが装着される
    ことを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載のロータリトランス付きモータ。
  8. 前記ロータケース内における前記エンコーダ用のマグネットに近い箇所に空間を有する
    ことを特徴とする請求項に記載のロータリトランス付きモータ。
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