JP6192380B2 - 津波・洪水対応建物 - Google Patents

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本発明は、津波・洪水による建物への構造上の損傷を低減するようにした津波・洪水対応建物に関する。
津波の来襲に備えた建物として、従来までは1階部分のコア周囲をピロティとする案が多い。すなわち、2階以上の建物が、1階の地上部分を柱構造体のみの外部空間とするピロティ構造を備えることで、津波による水が通り抜けて流れ、津波のエネルギーをできるだけ受けないようにして、対津波性能を高めるものである。たとえば、特許文献1では、避難シェルタにおいて、4本の柱を有するピロティ部と、これら4本の柱に支持された箱状の居室部と、を備える構造が提案されている。
特開2013-076257号公報
従来までは、津波の来襲に備えた津波対応建物として上述のようにピロティ構造を備える提案が多く、建物1階部分に外壁を設置し内部空間を通常のビルと同じように事務室や倉庫や商業施設などとして利用することはほとんど提案されていなかった。
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑み、建物1階部分に外壁を有して1階レベルで事務室や倉庫や商業施設などの業務が可能でありながら、津波または洪水が来襲した際には構造上の損傷を低減可能な津波・洪水対応建物を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態による津波・洪水対応建物は、建物外壁の腰壁高さまでの外部の増水に対して建物内への浸水を防止する防水ゾーンと、階梁下または2階床下から腰壁部分までの空間に津波または洪水の水圧に抵抗しない外壁要素を設置することで津波または洪水に抵抗しないようにした津波・洪水非抵抗ゾーンと、を備えることを特徴とする。
この津波・洪水対応建物によれば、腰壁高さまでの増水には防水ゾーンで浸水を防止し、腰壁高さを超えるような大型の津波や洪水に対しては、腰壁部分よりも上部の津波・洪水非抵抗ゾーンで外壁要素が津波または洪水の水圧に抵抗しないので、建物への構造上の損傷を低減できる。このように、建物1階部分に外壁を有して1階レベルで事務室や倉庫や商業施設などの業務が可能でありながら、津波・洪水が来襲しても、建物に対する構造上の損傷を低減し、津波・洪水後の建物の改修を容易にし、建物の早期の再利用が可能となる。なお、建物の出入口には防水扉を配置することが好ましい。
上記津波・洪水対応建物において建物の中央近傍に防水扉を有し、1階床から2階床までまたは2階床以上まで防水区画された部位を備えることで、大型の津波または洪水が来襲した時に2階へまたはそれ以上まで避難することができる。
また、前記外壁要素は、縦回転軸を有し津波または洪水の水圧により回転するパネルから構成され、前記縦回転軸は前記パネルの縦方向中心線に対して非対称の位置に配置されることにより、外壁要素であるパネルは、津波または洪水の水圧により縦回転軸を中心に回転し、津波または洪水の水圧に抵抗しない。また、縦回転軸は非対称の位置にあるので、パネルが津波または洪水の水圧を受けて回転しやすい。なお、外壁要素としてのパネルは、建物外側からの水圧により回転するのみではなく、内側からの水圧(建物内部に流れ込んだ水による)でも回転するように構成される。
また、前記パネルは、隣接するパネル同士が接合部で接合され、前記接合部は、強風時の風圧で接合が解除されず、津波・洪水時の水圧で解除されるように構成されることが好ましい。
また、前記接合部は、前記パネルの端部にほぞ穴を形成し、前記ほぞ穴に接合部材を設置することで形成されるようにできる。接合部材は、たとえば、強風時の風圧で破断せず、津波・洪水時の水圧で破断するように構成する。
また、前記外壁要素は、津波または洪水の水圧により縦方向に回転するパネルから構成され、前記パネルは、縦方向に回転自在となるように上部の躯体に接合されることで、スイング式パネルを構成することができる。
また、前記パネルの躯体への保持のために前記パネルと前記躯体側との間に弾性体を係留させることが好ましい。
また、前記外壁の腰壁部分および前記外壁要素の内側に、津波または洪水の水圧による前記外壁要素の挙動および/または津波または洪水の水圧により容易に崩壊する強度の内壁を有することが好ましい。通常時に1階部分を事務室や倉庫や商業施設などとして利用する上で好ましい。
本発明によれば、建物1階部分に外壁を有して1階レベルで事務室や倉庫や商業施設などの業務が可能でありながら、津波または洪水が来襲した際には構造上の損傷を低減可能な津波・洪水対応建物を提供することができる。
第1の実施形態による津波対応建物の1階部分を示す平面図である。 図1の津波対応建物の1階部分を示す立面図である。 図1の津波対応建物の外壁パネルが回転した状態を示す平面図である。 図1の津波対応建物の外壁パネルが風圧では回転しない状態(a)および水圧で回転した状態(b)を示す要部平面図である。 図1の津波対応建物の外壁パネルどうしの接合部を示す要部平面図である。 図1の津波対応建物の外壁パネルを示す要部立面図である。 図6のVII部分を拡大して示す拡大図である。 図6の外壁パネルを縦方向に切断して見た断面図である。 図6の外壁パネルおよび内壁を縦方向に切断して見た断面図である。 第2の実施形態による津波対応建物の1階部分を示す平面図である。 図10の津波対応建物の1階部分を示す立面図である。 図10の外壁パネルを縦方向に切断して見た断面図である。 図10の外壁パネルおよび内壁を縦方向に切断して見た断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
〈第1の実施形態〉
図1は第1の実施形態による津波対応建物の1階部分を示す平面図である。図2は図1の津波対応建物の1階部分を示す立面図である。図3は図1の津波対応建物の外壁パネルが回転した状態を示す平面図である。図4は図1の津波対応建物の外壁パネルが風圧では回転しない状態(a)および水圧で回転した状態(b)を示す要部平面図である。図5は図1の津波対応建物の外壁パネルどうしの接合部を示す要部平面図である。図6は、図1の津波対応建物の外壁パネルを示す要部立面図である。図7は、図6のVII部分を拡大して示す拡大図である。
図1,図2に示すように、本実施形態による津波対応建物10は、1階部分の外壁において、腰壁1aの高さまでの外部の増水に対して建物内への浸水を防止するように腰壁1aから構成された防水ゾーン1と、階の梁Bの下端から腰壁1aの上端までの空間(図8参照)に津波の水圧に抵抗しないように外壁パネルから構成された津波非抵抗ゾーン2と、を備える。
津波対応建物10は、図1,図2のように、柱C,Cの間に配置された外壁パネル11,12,14、出入口3、外壁パネル14,11,12,13を有する。外壁パネル11,12,13,14は、津波非抵抗ゾーン2において外壁を構成し、それぞれ縦回転軸11a,12a,13a,14aを中心にして回転可能になっている。
津波対応建物10は、さらに、図1のように、建物両脇の津波非抵抗ゾーン2において柱C,Cの間に縦回転軸15a、16aを中心にして回転可能な外壁パネル15,16を有し、出入口3の反対側の津波非抵抗ゾーン2において柱C,Cの間に縦回転軸11a,12a,14a,13aを中心にして回転可能な外壁パネル11,12,14,13を有する。外壁パネル11〜16は、建物外側からの水圧および建物内側からの水圧で回転可能で、外壁に対し±90度回転したとき、その先端の軌跡は図1の破線のようになる。
図1,図6のように、外壁パネル11〜16は、矩形状平板から構成され、縦方向の中心線d(図6)に対し片寄った非対称の位置に縦回転軸11a〜16aが配置されている。外壁パネル11〜16は、通常は階の梁Bの下端から腰壁1aの上端までの空間を閉鎖するが、津波による水圧を一様に受けたとき、縦回転軸11a〜16aを中心にした左右のモーメントが釣り合わないので、回転し開放する。
回転軸11aは、たとえば、図7のように、外壁パネル11に内蔵されたさや管31と、外壁パネル11の下端側に位置しさや管31内に収容された鋼管からなる短管32と、短管32が固定され躯体側に取り付けられたプレート33と、から構成される。回転軸11aは、さや管31が躯体側に固定された短管32に回転可能に支持されながら外壁パネル11とともに回転する。回転軸11aの上端側も同様の構成である。また、他の回転軸12a〜16aも同様に構成される。
図1のように、津波対応建物10は、一階部分の中央付近にセーフエリア20を備える。セーフエリア20は、防水扉21を有し、1階床から2階床まで防水区画された壁22から構成されている。セーフエリア20の内部に備えられた階段により津波来襲時に2階へ避難できるようになっている。なお、セーフエリア20は、2階床までに限定される必要はなく、2階床以上まで、または、屋上・屋根まで防水区画された壁を設けてもよい。
また、出入口3は、止水板からなる外側の防水扉18と、内側の扉17と、を有し、内側扉17は、外壁パネル11,12と同様に津波の水圧を受けたとき縦回転軸17aを中心に回転可能である。防水ゾーン1に対応する出入口3の下方部分は防水扉18が建物内への浸水を防止するようになっている。
図1に示す隣どうしの外壁パネル11,12は、図5のように、それらの端部11b,12bにそれぞれほぞ穴を有し、平板で短冊状の接合部材30(図6)が両ほぞ穴に渡って設置されることで、外壁パネル11,12を接合する接合部が形成される。
図5の接合部材30は、たとえば、鉄鋼やアルミニウム等の金属材料や樹脂材料からなり、外壁パネル11,12に対する水圧や風圧による圧力の負荷により、曲げ応力が加わったとき、強風時の風圧で破断せず、津波・洪水時の水圧で破断するように構成できる。
すなわち、図4(a)のように、強風時の風圧bが等分布荷重として外壁パネル11,12に加わったとき、接合部材30は破断せず、このため、外壁パネル11,12は回転せず、閉鎖したままの状態である。一方、図4(b)のように、津波による水圧c(c>b)が同じく等分布荷重として外壁パネル11,12に加わったとき、接合部材30が破断することで、外壁パネル11,12が回転し、開放される。
また、図1の外壁パネル15,16、外壁パネル13および外壁パネル14についても接合部を図5と同様に構成することで、接合部材が強風時の風圧で破断せず、津波・洪水時の水圧で破断するようにできる。
外壁パネル11〜16の回転・非回転(開放・閉鎖)を圧力の大小に応じて接合部材30の破断・非破断により制御する場合、縦回転軸11a〜16aの位置および接合部材30の曲げ強さを設定することで上記制御が可能である。
なお、接合部材30を硬質樹脂材料等の脆性材料から構成し、脆性的に破断可能なようにしてもよい。また、接合部材30を鉄鋼やアルミニウム等の金属材料や樹脂材料から構成し、強風時の風圧で変形せずにほぞ穴から外れず、津波・洪水時の水圧で変形することでほぞ穴から外れるように構成してもよい。
次に、外壁パネルの構造について図8,図9を参照してさらに説明する。図8は、図6の外壁パネルを縦方向に切断して見た断面図である。図9は、図6の外壁パネルおよび内壁を縦方向に切断して見た断面図である。
図8のように、外壁パネル11を躯体部分へ保持するために、ゴム板などの弾性部材35を外壁パネル11の上端・下端に配置し、外壁パネル11が上端および下端で弾性部材35により係留される。また、外壁において、外壁パネル11の上端と梁Bの下端との間の隙間、および、外壁パネル11の下端と腰壁1aの上端との間の隙間を覆うように水切部36が設けられ、雨水の隙間への侵入を防止している。
また、図9のように、腰壁1aおよび外壁パネル11〜16の内側に内壁パネル37を配置するようにしてもよい。内壁パネル37は、津波の水圧による外壁パネルの挙動および/または津波の水圧により容易に崩壊する程度の強度を有する。内壁パネル37は、たとえば、LGS下地材にPB仕上面37aを有するものを用いることができ、通常時に1階部分を事務室や倉庫や商業施設などとして利用する上で好ましい。
津波対応建物10の津波来襲時の動作について図3等を参照して説明する。図3の方向Aから津波対応建物10に津波が来襲したとき、水位が低く腰壁1aの高さ以下の場合は、図2の防水ゾーン1で建物内部への浸水を防ぐが、腰壁1aの高さを超えるような場合は、津波による水圧が外壁パネルに加わり、たとえば、図4(b)のように水圧cが外壁パネル11,12に加わると、外壁パネル11,12が回転する。
図3のように、津波対応建物10に方向Aから津波が押し寄せると、出入口3のある外壁、および、図の右側の外壁に流れが押し寄せ、その水圧で、上述のようにして、外壁パネル11〜16が内側に回転することで開放されて1階部分に水が流れ込む。その流れ込んだ水が出入口3の反対側の外壁、および、図の左側の外壁に内側から向かい、その内側からの水圧で外壁パネル11〜16が外側に回転することで開放され、建物の外側へと流れ出る。なお、図9のように内壁パネル37を配置している場合、内壁パネル37は、津波の水圧により外壁パネル11〜16が回転すること、および/または、津波の水圧で崩壊する。
以上のように、本実施形態によれば、津波対応建物10に防水ゾーン1を超えるような大型の津波が来襲すると、津波非抵抗ゾーン2では、外壁パネル11〜16が津波の圧力の方向に応じて回転して開放され、津波による水が1階部分を通り抜けて流れ、津波のエネルギーをできるだけ受け止めない。このようにして、津波対応建物10は、津波非抵抗ゾーン2で外壁パネル11〜16が津波の水圧に抵抗しないので、建物に対する構造上の損傷を低減することができる。このため、建物1階部分に外壁を有して1階レベルで事務室や倉庫や商業施設などの業務が可能でありながら、津波が来襲しても、建物に対する構造上の損傷を低減し、津波後の建物の改修を容易にし、建物の早期の再利用が可能となる。
〈第2の実施形態〉
図10は、第2の実施形態による津波対応建物の1階部分を示す平面図である。図11は、図10の津波対応建物の1階部分を示す立面図である。図12は、図10の外壁パネルを縦方向に切断して見た断面図である。図13は、図10の外壁パネルおよび内壁を縦方向に切断して見た断面図である。
本実施形態による津波対応建物50は、外壁パネルを横回転軸を中心にして縦方向に回転させるようにした点以外は、第1の実施形態とほぼ同様の構成であるので、図10〜図13では、同一部分には同一符号を付け、その説明は省略する。
図10,図11のように、津波対応建物50は、柱C,Cの間に配置された外壁パネル51,52,53,54を有する。外壁パネル51〜54は、津波非抵抗ゾーン2において外壁を構成し、それぞれ横回転軸を中心にして縦方向に回転可能になっている。
図12のように、外壁パネル51は、梁Bの下端と外壁パネル51の上端との間に横回転軸として縦回転用蝶番55を配置することで、縦回転可能に梁Bに接合されている。外壁パネル51の下端と躯体側との間の接合部には接合部材38が配置されている。接合部材38は、たとえば、図5,図6の接合部材30と同様に構成されてよく、外壁パネル51は、強風時の風圧では回転しないが、津波による水圧で回転する。また、梁Bの下端と外壁パネル51の上端との間の隙間にゴム材等からなる弾性部材56が配置され、外壁パネル51は、弾性部材56により係留される。
外壁パネル51は、横回転軸として機能する縦回転用蝶番55を中心にして、図12の外側から津波の圧力を受けたとき、内側の方向gに回転し、たとえば、破線Gで示す内側位置まで移動し、また、内側から津波の圧力を受けたとき、外側の方向fに回転し、たとえば、破線Fで示す外側位置まで移動するようになっている。他の外壁パネル52〜54も外壁パネル51と同様に構成されている。なお、外壁パネル51,54は、縦方向に分割して設けられているが、これに限定されず、一体であってもよい。分割の場合、外壁パネル51,54の縦方向の端部どうしは、たとえば、ガスケットやシール材によりシールされる。
また、図13のように、腰壁1aおよび外壁パネル51〜54の内側に内壁パネル37を図9と同様に配置するようにしてもよい。
本実施形態の津波対応建物50によれば、縦方向に回転する外壁パネル51〜54を備えることでスイング式パネルを構成し、外壁パネル51〜54は、津波が来襲したとき、その方向に応じて、縦回転用蝶番55を中心にして回転しスイングし開放されることで、津波の水圧に抵抗しない。したがって、津波対応建物50は、第1の実施形態と同様の作用効果を奏する。
以上のように本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、本実施形態では、1階部分の高さを津波予想高さとしたが、本発明はこれに限定されず、津波予想高さに応じて、2階の外壁についても、または、2階以上の外壁についても同様の外壁パネル構造にしてよい。
また、本実施形態では、柱梁構面が外壁ラインになるようにしたが、本発明はこれに限定されず、構面が外壁ラインより内側になるようにしてもよい。
また、本実施形態において、建物外壁の窓や換気ガラリなどを外壁パネル内に組む込みことが可能である。また、建物の外壁部分は、全面を津波の水圧に抵抗しない外壁パネルとする必要は必ずしもなく、一部に固定部分があってもよい。
また、本実施形態は、津波対応建物として説明したが、本発明はこれに限定されず、洪水に対応可能な洪水対応建物として構成できることはもちろんである。
本発明によれば、建物一階部分に外壁を有し、一階レベルで事務室や倉庫や商業施設などの業務が可能でありながら、いったん大型の津波・洪水が来襲した際には、腰壁以上の部分の外壁要素が津波に抵抗しないので、建物の構造体への損傷を最小限にし、津波後の建物の改修を容易にし、早期の再利用を促すことができる。
1 防水ゾーン
1a 腰壁
2 津波非抵抗ゾーン
3 出入口
11〜16 外壁パネル
11a〜16a 縦回転軸,回転軸
10,50 津波対応建物
20 セーフエリア
21 防水扉
22 壁
30,38 接合部材
37 内壁パネル
51〜54 外壁パネル
55 縦回転用蝶番
B 2階梁

Claims (8)

  1. 建物外壁の腰壁高さまでの外部の増水に対して建物内への浸水を防止する防水ゾーンと、
    階梁下または2階床下から腰壁部分までの空間に津波または洪水の水圧に抵抗しない外壁要素を設置することで津波または洪水に抵抗しないようにした津波・洪水非抵抗ゾーンと、を備えることを特徴とする津波・洪水対応建物。
  2. 建物の中央近傍に防水扉を有し、1階床から2階床までまたは2階床以上まで防水区画された部位を備えることを特徴とする請求項1に記載の津波・洪水対応建物。
  3. 前記外壁要素は、縦回転軸を有し津波または洪水の水圧により回転するパネルから構成され、
    前記縦回転軸は前記パネルの縦方向中心線に対して非対称の位置に配置されることを特徴とする請求項1または2の津波・洪水対応建物。
  4. 前記パネルは、隣接するパネル同士が接合部で接合され、
    前記接合部は、強風時の風圧で接合が解除されず、津波・洪水時の水圧で解除されるように構成されることを特徴とする請求項3に記載の津波・洪水対応建物。
  5. 前記接合部は、前記パネルの端部にほぞ穴を形成し、前記ほぞ穴に接合部材を設置することで構成されることを特徴とする請求項4に記載の津波・洪水対応建物。
  6. 前記外壁要素は、津波または洪水の水圧により縦方向に回転するパネルから構成され、
    前記パネルは、縦方向に回転自在となるように上部の躯体に接合されることを特徴とする請求項1また2に記載の津波・洪水対応建物。
  7. 前記パネルの躯体への保持のために前記パネルと前記躯体側との間に弾性体を係留させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の津波・洪水対応建物。
  8. 前記外壁の腰壁部分および前記外壁要素の内側に、津波または洪水の水圧による前記外壁要素の挙動および/または津波または洪水の水圧により容易に崩壊する強度の内壁を有する請求項1乃至7のいずれか1項に記載の津波・洪水対応建物。
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