JP6189770B2 - 光共振器、結合光共振器 - Google Patents
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Description
点とを結ぶ線分とのなす角、r0はあらかじめ定めた長さ、εはあらかじめ定めたパ
ラメータ
のように示される形状で形成される。頂点C1,…,CQは、曲率が最少となる点、つまり、
φ=(2m−1)π/Q (m=1、2、…、Q)
となる位置である。そして、(Q−2)個の頂点は共振器壁4上にあり、入出力ポート2から入力された光は、前記(Q−2)個の頂点以外の一方の頂点をとおり、入出力ポート3から出力される光は、前記(Q−2)個の頂点以外の他方の頂点をとおる。入出力ポート2から入力された光(ビーム)は進行するにつれ一般に拡がるが、共振器壁4における反射部41の曲率の調整によって、拡がったビームを集光し、入出力ポート3に達するまでに、拡がりによる損失が無いようにすることができる。具体的には、入出力ポート2と入出力ポート3を結ぶ軌道が安定になるようにすればよい。εは光の軌道を安定にするためのパラメータであって、この値を適切に選択することで軌道を安定にできる(参考文献1:原山卓久、中村勝弘著,「量子カオス−量子ビリアードを舞台にして」,培風館,2000年)。例えば、r0=100μm、ε=0.005、d=20μmのようにすればよい。
C1→C4→C7→C10→C3→C6→C9→C2→C5→C8→C1
のようになる。また、図2の例の場合は、頂点C1の位置に入出力ポート2があり、頂点C8の位置に入出力ポート3があるので、図3(A)に示すように、入出力ポート2から入力された光は、8回の反射を繰り返したのちに入出力ポート3から出力される。入出力ポートの選択は上記の例に限定する必要はなく、任意の2つの頂点を選択すればよい。ただし、共振器壁4での反射回数が多いほど、行路長を長くする効果は高まる。特に、Pが1より大きい整数なので、光の軌道が交差するように頂点を選択することができ、このときには狭い空間で行路長を長くする効果を得やすい。具体的には、反射する回数をRとしたときに、Q,P,Rの関係が
(R+1)P>Q
のときに、軌道は少なくとも1回は交差するので、行路長を長くする効果を得やすい。つまり、反射する回数Rが
R>Q/P−1
となるように入出力ポート2,3の頂点を選択すれば、行路長を長くする効果を得やすい。
Pだけ離れた頂点同士の距離sは
(2πr0)/λ≒2.4×103
である。
全反射させるためには、臨界角θcは、
図3(B)は、入出力ポート3にミラーが配置された例を示している。ミラーは、例えば、入出力ポートの端面に金属等を蒸着することで形成できる。このように入出力ポート3にミラー7を配置し、ミラー7で反射された光が、入出力ポート3から入力され、入出力ポート2から出力されるようにしてもよい。この場合は、行路長が2倍になり、入出力ポート2から入力され、ミラー7で反射されて入出力ポート2から出力される光の行路長2Lは、
2L≒29.2×r0≒2.92(mm)
が得られる。
上述の説明では、式(1)の形状を示した。そして、この形状であれば、共振器壁4の内側の空間で光の軌道が交差するように全反射を繰り返させるので、共振器壁4の内側の空間を効率的に用いて行路長を長くできる(第1の効果)。また、光を反射させる位置とその順番の設計指針を示しているので、小型の光共振器を実現しやすい(第2の効果)。ただし、上記の効果が得られる範囲でこの形状を少し変形することは可能である。そこで、効果ごとに、効果が得られるポイントを示し、上位概念を抽出する。
長は2τである。
2,3,12,13,22,23 入出力ポート
4 共振器壁
7 ミラー
8 コア層
9 クラッド層
10,20 結合光共振器
41 反射部
Claims (7)
- 光が伝搬するコア層と、
前記コア層に光を閉じ込めるために前記コア層を挟む2つのクラッド層と、
が積層され、
積層方向と垂直な方向の光を前記コア層に入出力する2つの入出力ポートである第1入出力ポートと第2入出力ポートと、
積層方向と垂直な方向が法線方向となるように形成された共振器壁を備えた光共振器であって、
Qは5以上の整数、Pは1より大きくQ/2より小さい整数、QとPは互いに素、前記コア層に円状に等間隔に配置したQ個の点を頂点とし、
前記共振器壁は、前記頂点のいずれか1つを含むあらかじめ定めた範囲で光を全反射させる反射部を2個以上(Q−2)個以下有し、
前記反射部は、前記頂点のいずれか1つを通過するように前記第1入出力ポートから入力された光を、複数回全反射させて、前記頂点のいずれか1つを通過させて前記第2入出力ポートから出力するものであり、
前記第1入出力ポートから入力された光が前記第2入出力ポートから出力するまでの軌道が、P個ずつ離れた前記頂点を結ぶ軌道となる
ことを特徴とする光共振器。 - 光が伝搬するコア層と、
前記コア層に光を閉じ込めるために前記コア層を挟む2つのクラッド層と、
が積層され、
積層方向と垂直な方向の光を前記コア層に入出力する2つの入出力ポートである第1入出力ポートと第2入出力ポートと、
積層方向と垂直な方向が法線方向となるように形成された共振器壁を備えた光共振器であって、
Qは5以上の整数、Pは1より大きくQ/2より小さい整数、QとPは互いに素、前記コア層に配置したQ個の点を頂点とし、
前記共振器壁は、積層方向から見て、中心となる1点からの距離が
ただし、φは前記中心を始点とするあらかじめ定めた半直線と、前記中心と前記共振器壁の一点とを結ぶ線分とのなす角、r0はあらかじめ定めた長さ、εはあらかじめ定めたパラメータ
のように示される形状で形成されており、
前記頂点は、
φ=(2m−1)π/Q (m=1、2、…、Q)
となる位置であり、
(Q−2)個の頂点は前記共振器壁上にあり、
前記第1入出力ポートから入力された光は、前記(Q−2)個の頂点以外の一方の頂点をとおり、
前記第2入出力ポートから出力される光は、前記(Q−2)個の頂点以外の他方の頂点をとおり、
前記第1入出力ポートから入力された光が前記第2入出力ポートから出力するまでの軌道が、P個ずつ離れた前記頂点を結ぶ軌道となり、
光が反射される頂点において、入射角は臨界角以上である
ことを特徴とする光共振器。 - 請求項1または2記載の光共振器であって、
第1入出力ポートから入力された光が第2入出力ポートから出力されるまでに反射する回数が
Q/P−1
より多い
ことを特徴とする光共振器。 - 請求項1から4のいずれかに記載の光共振器であって、
前記第2入出力ポートにミラーが配置され、
前記ミラーで反射された光は、前記第2入出力ポートから入力され、前記第1入出力ポートから出力される
ことを特徴とする光共振器。 - 請求項1から4のいずれかの光共振器をM個備えた結合光共振器であって、
Mは2以上の整数、mは1以上M−1以下の整数とし、
m番目の光共振器の第2入出力ポートと、(m+1)番目の光共振器の第1入出力ポートが結合され、
1番目の光共振器の第1入出力ポートに入力された光は、M番目の光共振器の第2入出力ポートから出力される
ことを特徴とする結合光共振器。 - 請求項6記載の結合光共振器であって、
M番目の光共振器の第2入出力ポートにミラーが配置され、
前記ミラーで反射された光は、M番目の光共振器の第2入出力ポートから入力され、1番目の光共振器の第1入出力ポートから出力される
ことを特徴とする結合光共振器。
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