JP6189647B2 - 圧力制御弁 - Google Patents

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本発明は、圧力制御弁に関するものである。
圧力制御弁とは、例えば、特許文献1に記載のごとく、高圧側の圧力が予め設定された設定圧力を超えると、弁体が変位して弁口が開く弁である。
特開平9−210228号公号公報
ところで、弁体の変位量が小さく弁口が僅かに開いた状態においては、弁体を開方向(以下、離脱方向という。)に変位させる力(以下、開弁力という。)が小さい。
このため、弁口が僅かに開いた状態においては、僅かに開いた状態と弁口が閉じた状態とを繰り返す現象(以下、チャタリングという。)が発生し易い。
本発明は、上記点に鑑み、弁口が僅かに開いた状態において、チャタリングが発生することを抑制することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、高圧側の圧力が予め設定された設定圧力を超えることを抑制する圧力制御弁において、高圧側に接続される第1接続口(3A)が設けられた高圧側空間(3C)、低圧側に接続される第2接続口(3B)が設けられた低圧側空間(3D)、及び高圧側空間(3C)と低圧側空間(3D)とを連通させる弁口(3E)を有するケーシング(3)と、ケーシング(3)の内部に変位可能に収納されて弁口(3E)を開閉する弁体であって、先端側に低圧側空間(3D)側から高圧側空間(3C)側に向かうほど断面積が縮小する円錐部(5A)を有する弁体(5)と、ケーシング(3)内のうち弁口(3E)が閉じられた状態において弁体(5)の先端側に対向する部位に設けられた段差部であって、階段状に内径が変化する段部を少なくとも2つ有するとともに、高圧側空間(3C)側に位置する第1段部(7D)の内径が低圧側空間(3D)側に位置する第2段部(7E)の内径より小さい段差部(7C)とを備えることを特徴とする。
これにより、本発明では、弁口(3E)が僅かに開いた状態においては、第2段部(7E)と弁体(5)との隙間(5D)(以下、第2隙間(5D)という。)において圧力損失が発生する。そして、弁体(5)を離脱方向に変位させる力、つまり開弁力は、第2隙間(5D)を挟んで高圧側空間(3C)側と低圧側空間(3D)側との圧力差に受圧面積を乗算した値に比例する。
ここで、「受圧面積」は、弁体(5)のうち圧力が作用する部位であって、圧力損失が発生する部位を挟んで圧力が高い部位、つまり弁体(5)のうち低圧側空間(3D)内の圧力より高い圧力が作用している部位の面積となる。そして、本発明における受圧面積は、弁体(5)のうち第2隙間(5D)に対応する部位から先端までの部位が占める面積となる。
これに対して、特許文献1に記載の発明では、弁口が閉じられているときに高圧側空間に直接的に面している部位のみが「受圧面積」として寄与する。「高圧側空間に直接的に面している部位」とは、本発明に準えて言えば、弁体(5)のうち、第1段部(7D)と弁体(5)との隙間(以下、第1隙間という。)に対応する部位から先端までの部位(以下、この部位を第1受圧面という。)である。
つまり、本発明の受圧面積は、弁体(5)のうち第2隙間(5D)に対応する部位から第1隙間(5E)に対応する部位(以下、この部位を第2受圧面という。)の面積に第1受圧面の面積を加算した大きさである。
したがって、本発明では、特許文献1に記載の発明に比べて受圧面積を大きくできるので、開弁力を大きくできる。延いては、弁口(3E)が僅かに開いた状態であっても弁体(5)を確実に離脱方向に変位させることができるので、チャタリングの発生を抑制できる。
因みに、上記各手段等の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段等との対応関係を示す一例であり、本発明は上記各手段等の括弧内の符号に示された具体的手段等に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る圧力制御弁を示す図である。 図1のA部拡大図である。 (a)及び(b)は図2の拡大図である。なお、(a)は弁口3Eが閉じた状態を示す図である。(b)は弁口3Eが僅かに開いた状態を示す図である。 本発明の実施形態に係る圧力制御弁の回路図である。
以下に説明する「発明の実施形態」は実施形態の一例を示すものである。つまり、特許請求の範囲に記載された発明特定事項等は、下記の実施形態に示された具体的手段や構造等に限定されるものではない。
そして、本実施形態は、油圧回路用のリリーフ弁に本発明に係る圧力制御弁を適用したものである。以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
なお、各図に付された方向を示す矢印等は、各図相互の関係を理解し易くするために記載したものであり、本発明は、各図に付された方向に限定されるものではない。少なくとも符号を付して説明した部材又は部位は、「複数」や「2つ以上」等の断りをした場合を除き、少なくとも1つ設けられている。
1.圧力制御弁の構成
図1に示すように、圧力制御弁1のバルブボディをなすケーシング3には、第1接続口3A及び第2接続口3B等が設けられている。第1接続口3Aは、高圧側に接続される高圧側継手部である。第2接続口3Bは、タンク等の低圧側に接続される低圧側継手部である。
ケーシング3内には、高圧側空間3C、低圧側空間3D、及び弁口3Eが設けられている。高圧側空間3Cは、第1接続口3Aに直接的に連通した空間である。低圧側空間3Dは、第2接続口3Bに直接的に連通した空間である。弁口3Eは、高圧側空間3Cと低圧側空間3Dとを連通させる連通部である。
ケーシング3の内部には、弁体5が変位可能に収納されている。弁体5は、弁口3Eに対して変位することにより、弁口3Eを開閉する。弁体5は、低圧側空間3D側から高圧側空間3C側に延びる略円柱状に形成された可動体であって、その長手方向に変位可能である。
弁体5は、低圧側空間3D側に配設され、かつ、弁口3Eの外縁を含む仮想平面(図示せず。)と直交する方向(以下、弁体5の変位方向という。)に変位する。そして、本実施形態に係る弁体5の変位方向は、水平方向と一致している。
弁体5には、図2に示すように、円錐部5A及びストレート部5Bが設けられている。円錐部5Aは、弁体5の先端側に設けられた部位であって、低圧側空間3D側から高圧側空間3C側に向かうほど断面積が縮小する円錐面を有する部位である。
弁体5の先端側とは、弁体5のうち、弁口3Eが閉じているときに、弁口3Eを通して低圧側空間3D側から高圧側空間3C側に至る部位を含む部位をいう。ストレート部5Bは、弁体5のうち前記先端側と反対側に延びる部位であって、弁体5の変位方向と平行な円周面を有する部位である。
スリーブ7は、図1に示すように、略円筒状に形成されたものであって、その内周面7Aの少なくとも一部がストレート部5Bに面している。ストレート部5Bのうち内周面7Aに面する部位には、第1ウェアリング8A及び第2ウェアリング8Bが設けられている。
第1ウェアリング8A及び第2ウェアリング8Bは、内周面7Aに滑り接触(摺接ともいう。)することにより、弁体5の水平方向変位を案内する。このため、弁体5は、スリーブ7内を水平方向に平行変位できる。
第1Oリング8C及び第2Oリング8Dは、スリーブ7の外周面とケーシング3との隙間を液密に密閉する密閉部材である。パッキン8Eは、内周面7Aと摺接することにより、連通口7B側と作用室3F側とを液密に仕切る。
スリーブ7は、弁口3Eを貫通して低圧側空間3Dから高圧側空間3Cまで到達している。スリーブ7には、連通口7B及び段差部7Cが設けられている。連通口7Bは、スリーブ7内外を連通させる。そして、高圧側空間3Cと低圧側空間3Dとは、弁口3E及び連通口7Bを介して連通する。
段差部7Cは、図2に示すように、弁口3Eが閉じているときに前記先端側のうち円錐部5A側に面する部位に設けられている。具体的には、段差部7Cは、スリーブ7のうち、弁口3Eが閉じているときに円錐部5A及びストレート部5Bの一部に面する部位に設けられている。
段差部7Cは、階段状に内径が変化する少なくとも2つの段部7D、7Eを有する。第1段部7Dは、第2段部7Eより高圧側空間3C側に位置する。第2段部7Eは、第1段部7Dより低圧側空間3D側に位置する。
そして、第1段部7Dの内径R1は、第2段部7Eの内径R2より小さくなっている。つまり、第1段部7Dの内径R1と第2段部7Eの内径R2は、円錐部5Aの断面積変化に呼応するように階段状に変化している。
なお、第1段部7Dの内径R1とは、第1段部7Dによって規定される穴の内径である。第2段部7Eの内径R2とは、第2段部7Eによって規定される穴の内径である。そして、それら穴には、弁体5の先端側が挿入されている。因み、本実施形態では、第1段部7Dによって規定される穴は、弁口3Eと一致する。
弁口3Eが閉じているときには、図3(a)に示すように、第1段部7Dと円錐部5Aとが接触する。つまり、本実施形態に係る第1段部7Dは、弁体5の変位に伴って弁体5と離接する弁座部として機能する。
弁口3Eが閉じているときに、第2段部7Eは、円錐部5Aとストレート部5Bとの境界部5Cから円錐部5Aと反対側にずれた位置にてストレート部5Bと隙間(以下、この隙間を第2隙間という。)5Dを介して対向している。
弁口3Eが僅かに開くと、図3(b)に示すように、第1段部7Dが円錐部5Aから離間し、第1段部7Dと弁体5との隙間(以下、第1隙間という。)5Eが発生する。そして、第1隙間5E及び第2隙間5Dは、以下の要件を満たすように設定されている。
すなわち、弁口3Eが開き始めたときであって、少なくとも第2段部7Eとストレート部5Bとが対向しているときにおいては、第2隙間5Dで発生する圧力損失は、第1隙間5Eで発生する圧力損失に比べて大きくなるように、第2隙間5D等が設定されている。
図1に示すように、弁体5を挟んで高圧側空間3Cと反対側の空間(以下、作用室3Fという。)には、ばね9が配設されている。ばね9は、弁口3Eを閉じる向きに弁体5を押圧する。つまり、ばね9は、低圧側空間3D側に変位可能に配設された弁体5を高圧側空間3C側に押圧する弾性力を発揮する。
作用室3Fには、図4に示すように、第1パイロット回路PS1を介して高圧側の作動流体が導入される。第1パイロット回路PS1には、切替弁13が設けられている。切替弁13は、高圧側の作動流体を作用室3Fに導入させる場合(「オンロード」ともいう。)と、高圧側の作動流体を作用室3Fに導入させることなく、作用室3Fと低圧側(タンク側)とを連通させる場合(「アンロード」ともいう。)とを切り替える。
なお、本実施形態に係る切替弁13は電磁弁である。そして、図4に示す状態では、切替弁13は、アンロードとなっている。つまり、本実施形態では、切替弁13が通電状態となると、オンロードとなる。切替弁13が非通電状態となると、アンロードとなる。
第2パイロット回路PS2には、パイロットリリーフ弁11が設けられている。パイロットリリーフ弁11は、高圧側の圧力が予め設定された圧力(以下、設定圧力という。)以上となったときに、第1パイロット回路PS1を低圧側に連通させる。
このため、オンロード状態で高圧側の圧力が設定圧力未満のとき、つまりパイロットリリーフ弁11が閉じているときには、作用室3F内の圧力は高圧側の圧力と同じである。オンロード状態で高圧側の圧力が設定圧力以上となったとき、つまりパイロットリリーフ弁11が開いている状態では、作用室3Fは低圧側と連通する。
なお、本実施形態に係るパイロットリリーフ弁11は、比例制御弁等の電流制御可能な電磁弁である。つまり、パイロットリリーフ弁11の制御電流値が変化すると、これに応じて設定圧力が変化する。
ケーシング3には、図1に示すように、開閉弁17を有するバイパス通路15が設けられている。バイパス通路15は、高圧側空間3Cと低圧側空間3Dとを連通させる。開閉弁17は、バイパス通路15を開閉する。なお、本実施形態に係る開閉弁17は、手動式の開閉弁である。
開閉弁17は、ケーシング3の外部に設けられている。すなわち、バイパス通路15は、少なくとも第1通路15A及び第2通路15Bを有して構成されている。第1通路15Aは、ケーシング3の外壁面で開口した第1開口部15Cから高圧側空間3Cに至る通路である。
第2通路15Bは、ケーシング3の外壁面で開口した第2開口部15Dから低圧側空間3Dに至る通路である。そして、開閉弁17は、ケーシング3の外壁面のうち、第1開口部15C及び第2開口部15Dを覆う位置にボルト等の機械的締結具により組み付けられている。
なお、図4に示すように、第1パイロット回路PS1には、固定絞り19A及び逆止弁19Bが設けられている。逆止弁19Bは、切替弁13側から作用室3Fに作動流体が逆流することを防止する。
これにより、作用室3Fに作動流体が流入する際には、固定絞り19Aで作動流体を絞り制御し、弁体5が第1段部7Dに着座する際の緩衝作用を得る。また、作用室3Fから作動流体を流出する際には自由流れで流出し、弁体5が弁口3Eを開く応答性を悪くしない。
高圧側からパイロットリリーフ弁11に至る第3パイロット回路PS3にも減圧器をなす固定絞り19Cが設けられている。空気抜き弁19Dは、圧力制御弁1をシステム(油圧回路)に組み付けたときに、内部の空気を抜くための弁である。
2.本実施形態に係る圧力制御弁の概略作動及び特徴
オンロード状態で高圧側の圧力が設定圧力未満のとき、つまりパイロットリリーフ弁11が閉じているときには、上述したように、作用室3F内の圧力は高圧側の圧力と同じである。そして、作用室3Fにおいて作動流体が弁体5に圧力を作用させる面積は、高圧側空間3Cにおいて作動流体が弁体5に圧力を作用させる面積より大きい。
このため、弁口3Eが閉じられた状態においては、弁体5には、ばね9による押圧力に加え、上記の面積差による押圧力が作用する。したがって、弁体5(円錐部5A)が確実に第1段部7Dに押し付けられるので、弁口3Eが液密に閉じられた状態となる。
オンロード状態で高圧側の圧力が設定圧力以上となると、パイロットリリーフ弁11が開くので、作用室3Fは低圧側と連通する。このため、作用室3F内の作動流体が低圧側に流通すると同時に、第3パイロット回路PS3を経由して高圧側から低圧側に作動流体が流通する。
しかし、第3パイロット回路PS3には、固定絞り19Cが設けられているため、固定絞り19Cで発生する圧力損失により、固定絞り19Cの前後で圧力差が生じる。したがって、作用室3F内の圧力が高圧側の圧力より低下する。そして、弁体5を開く向きに押圧する押圧力が、弁体5を閉じる向きに押圧する押圧力を上回ると、弁口3Eが開く。
ところで、図3(b)に示すような弁口3Eが僅かに開いた状態においては、第2隙間5Dにおいて圧力損失が発生する。そして、弁体5を離脱方向に変位させる力、つまり開弁力は、第2隙間5Dを挟んで高圧側空間3C側と低圧側空間3D側との圧力差に受圧面積を乗算した値に比例する。
ここで、「受圧面積」とは、弁体5のうち圧力が作用する部位であって、圧力損失が発生する部位を挟んで圧力が高い部位、つまり弁体5のうち低圧側空間3D内の圧力より高い圧力が作用している部位の面積となる。このため、本実施形態における受圧面積は、弁体5のうち第2隙間5Dに対応する部位から先端までの部位が占める面積となる。
つまり、本実施形態の受圧面積は、弁体5のうち第1隙間5Eに対応する部位から先端までの部位(以下、この部位を第1受圧面という。)の面積に、弁体5のうち第2隙間5Dに対応する部位から第1隙間5Eに対応する部位(以下、この部位を第2受圧面という。)の面積を加算した大きさである。
したがって、本実施形態では、円錐部5A全体を受圧面積として利用することが可能となる。このため、受圧面積を大きくできるので、開弁力を大きくできる。延いては、弁口3Eが僅かに開いた状態であっても弁体5を確実に離脱方向に変位させることができるので、チャタリングの発生を抑制できる。
本実施形態では、弁体5は、水平方向に変位可能であり、さらに、弁体5の水平方向変位を案内する第1ウェアリング8A及び第2ウェアリング8Bを備えることを特徴としている。
これにより、本実施形態では、周方向の各部位において、第2隙間5Dの寸法が大きく異なることを抑制できる。このため、周方向の各部位において、開弁力が大きく異なることを抑制できるので、弁体5が傾くことなく、滑らかに弁体5を変位させることが可能となる。
本実施形態では、弁口3Eが閉じられた状態においては、第1段部7Dと円錐部5Aとが接触する。第2段部7Eは、円錐部5Aとストレート部5Bとの境界部5Cから円錐部5Aと反対側にずれた位置にてストレート部5Bと隙間5Dを介して対向している。
そして、弁口3Eが開き始めたときであって、少なくとも第2段部7Eとストレート部5Bとが対向しているときにおいては、第2隙間5Dで発生する圧力損失は、第1隙間5Eで発生する圧力損失に比べて大きいことを特徴としている。
これにより、本実施形態では、弁口3Eが僅かに開いた状態において、第1受圧面及び第2受圧面全体に高い圧力を作用させることができるので、開弁力を確実に大きくできる。
特に、第2隙間5Dで発生する圧力損失(以下、第2圧力損損失という。)を、第1隙間で発生する圧力損失(以下、第1圧力損失という。)に比べて十分に大きくすると、第1受圧面及び第2受圧面全体に高圧側空間3Cの圧力を作用させることができる。
つまり、例えば第1圧力損失と第2圧力損失とが同一である場合、又は第1圧力損失が第2圧力損失より大きい場合には、第2受圧面に作用する圧力は、第1受圧面に作用する圧力に比べて小さくなる。
このため、受圧面積は第1受圧面及び第2受圧面全体となるものの、第1圧力損失と第2圧力損失とが同一である場合、又は第1圧力損失が第2圧力損失より大きい場合には、第2受圧面に作用する圧力が小さくなるので、開弁力が小さくなる。
これに対して、本実施形態では、第2圧力損失を第1圧力損失より大きくするので、第1圧力損失が第2圧力損失より大きい場合等に比べて、第2受圧面に作用する圧力を大きくできる。
そして、第2隙間で発生する圧力損失を非常に大きくすると、第2受圧面に作用する圧力が高圧側空間3Cの圧力と略同一となるので、第1受圧面及び第2受圧面全体に高圧側空間3Cの圧力を作用させることができる。
したがって、第1受圧面及び第2受圧面全体に高い圧力を作用させることができるので、弁体5に大きな開弁力を作用させることができる。なお、「第1隙間5Eで発生する圧力損失が第2隙間で発生する圧力損失に比べて大きい」とは、上述の説明から類推できるように、第2隙間で発生する圧力損失が0である場合も含む意味である。
因みに、弁口3Eが僅かに開いたときには、上述したように、第2段部7Eとストレート部5Bとが対向している。そして、弁口3Eが大きく開くと、第2段部7Eはストレート部5Bとは対向せず、円錐部5Aと対向する。つまり、弁口3Eが大きく開くと、第2圧力損失は小さくなり、実質的な受圧面積が小さくなる。
しかし、既に弁口3Eが大きく開いているので、実質的な受圧面積が小さくなっても問題ない。むしろ、第2圧力損失が大きいままであると、弁口3Eが開いたときの流量が小さくなるので、好ましくない。
なお、上記説明から明らかように、「弁口3Eが僅かに開いたとき」とは、第2段部7Eとストレート部5Bとが対向しているとき、つまり第2隙間5Dで開弁力を発生させる大きな圧力損失が生じているときをいう。
ところで、メンテナンス時においては、作業者は、システムを停止させて高圧側の圧力を低下させるとともに、切替弁13をアンロードにする。これにより、作用室3F内の圧力が低下し、タンク側の圧力、つまり大気圧相当まで低下する。
しかし、ばね9が弁体5を押圧しているので、メンテナンスを行う際に高圧側の圧力が低下して作用室3F内の圧力が低下した場合であっても、弁口3Eが閉じたままとなる。したがって、メンテナンス時に、高圧側の作動流体を低圧側に排出することが難しい。
これに対して、本実施形態では、作業者が開閉弁17を開くことにより、高圧側の作動流体を低圧側に容易に排出することができる。
そして、本実施形態では、開閉弁17がケーシング3の外部に設けられているので、メンテナンスを行う作業者は、開閉弁17を容易に開くことができる。したがって、本実施形態では、メンテナンス時に高圧側の流体を低圧側に容易に排出できる。
また、本実施形態では、バイパス通路15は、ケーシング3に設けられていることを特徴としている。これにより、外部配管等によりバイパス通路15を構成する必要がないので、流体回路の構成を簡素な構成とすることができる。
また、本実施形態では、開閉弁17は、ケーシング3の外壁面のうち、第1開口部15C及び第2開口部15Dを覆う位置に組み付けられていることを特徴としている。
これにより、開閉弁17及びバイパス通路15がケーシング3に一体化された構成となる。このため、流体回路の構成を簡素な構成とし、かつ、圧力制御弁の小型化を実現できる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態に係る圧力制御弁1は、作用室3Fを有するバランスピストン型の圧力制御弁であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、ばね9の押圧力のみで弁口3Eを閉じる直動型の圧力制御弁であってもよい。
なお、直動型の圧力制御弁では、パイロットリリーフ弁11及び切替弁13は不要である。バランスピストン型の圧力制御弁であっても、切替弁13は必須の要件ではない。
また、上述の実施形態では、バイパス通路15がケーシング3に設けられていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、外部配管にてバイパス通路15を構成してもよい。
上述の実施形態では、開閉弁17は、ケーシング3の外壁面のうち、第1開口部15C及び第2開口部15Dを覆う位置に組み付けられていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他の位置であってもよい。
上述の実施形態では、パイロットリリーフ弁11及び切替弁13が一体化されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、パイロットリリーフ弁11及び切替弁13を別体化してもよい。
上述の実施形態に係る開閉弁17は、手動式であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、電磁弁にて開閉弁17を構成してもよい。
上述の実施形態では、バイパス通路15及び当該バイパス通路15を開閉する開閉弁17を設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、バイパス通路15及び開閉弁17を廃止してもよい。
上述の実施形態では、2つの段部(第1段部7D及び第2段部7E)を設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、3つ以上の段部を設けてもよい。
上述の実施形態では、第2圧力損失が第1圧力損失より十分に大きく、第1圧力損失を0とみなすことが可能であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1圧力損失と第2圧力損失とが同一である場合、又は第1圧力損失が第2圧力損失より大きい場合等であってもよい。
上述の実施形態では、弁体5が水平方向に変位するものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、弁体5が鉛直方向に変位するものであってもよい。
上述の実施形態では、2つのウェアリング8A、8Bが設けられていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばウェアリングを1つとする、又はウェアリングを廃止する等としてもよい。
上述の実施形態では、パッキン8Eを設けたが、例えば、ウェアリングを廃止するともに、ストレート部5Bとスリーブ7の内周面7Aを直接的に摺接させることにより、パッキン8Eを廃止してもよい。
上述の実施形態に係る第1段部7D及び第2段部7Eは角部が直角であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、当該角部を鋭角状としてもよい。
また、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
1… 圧力制御弁 3… ケーシング 3A… 第1接続口
3B… 第2接続口 3C… 高圧側空間 3D… 低圧側空間 3E… 弁口
3F… 作用室 5… 弁体 5A… 円錐部 5B… ストレート部
5C… 境界部 5E… 第1隙間 5D… 第2隙間 7… スリーブ 7A… 内周面
7B… 連通口 7C… 段差部 7D… 第1段部 7E… 第2段部
8A… 第1ウェアリング 8B… 第2ウェアリング 8C… 第1Oリング
8D… 第2Oリング 8E… パッキン 11… パイロットリリーフ弁
13… 切替弁 15… バイパス通路 15A… 第1通路 15B… 第2通路
15C… 第1開口部 15D… 第2開口部 17… 開閉弁

Claims (2)

  1. 高圧側の圧力が予め設定された設定圧力を超えることを抑制する圧力制御弁において、
    高圧側に接続される第1接続口が設けられた高圧側空間、低圧側に接続される第2接続口が設けられた低圧側空間、及び前記高圧側空間と前記低圧側空間とを連通させる弁口を有するケーシングと、
    前記ケーシング内に設けられ、前記弁口を貫通して前記低圧側空間から前記高圧側空間まで到達したスリーブであって、略円筒状に形成されたスリーブと、
    前記スリーブ内に変位可能に収納されて前記弁口を開閉する弁体であって、その先端側に前記低圧側空間側から前記高圧側空間側に向かうほど断面積が縮小する円錐部を有する弁体と、
    前記スリーブに設けられ、前記弁口が閉じているときに前記先端側のうち前記円錐部側に面する部位に設けられた段差部であって、階段状に内径が変化する段部を少なくとも2つ有するとともに、前記高圧側空間側に位置する第1段部の内径が前記低圧側空間側に位置する第2段部の内径より小さい段差部とを備え、
    前記弁体には、前記円錐部から前記先端側と反対側に延びるストレート部であって、前記弁体の変位方向と平行な円周面を有するストレート部が設けられており、
    前記弁口が閉じているときに、前記第1段部と前記円錐部とが接触し、かつ、前記第2段部は、前記円錐部と前記ストレート部との境界部から前記円錐部と反対側にずれた位置にて前記ストレート部と隙間を介して対向しており、
    さらに、前記弁口が開き始めたときであって、少なくとも前記第2段部と前記ストレート部とが対向しているときにおいては、前記隙間で発生する圧力損失は、前記第1段部と前記円錐部との隙間で発生する圧力損失に比べて大きいことを特徴とする圧力制御弁。
  2. 前記弁体は、水平方向に変位可能であり、
    さらに、前記弁体の水平方向変位を案内するウェアリングを備えることを特徴とする請求項1に記載の圧力制御弁。
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