JP6188525B2 - 塗布装置 - Google Patents

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本発明は、口金に形成されているスリットから塗布液を吐出することにより基板に対して塗布液を塗布する塗布装置に関し、とりわけ高粘度の塗布液を塗布する塗布装置に関する。
ガラス基板やフィルム等の基板に対して塗布液を塗布する装置として、塗布液を吐出するスリットが形成された口金を備えている塗布装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この塗布装置は、塗布液を溜めるタンクと、このタンク内の塗布液を口金のスリットまで供給するためのポンプとを備えている。
スリットは基板の幅方向に沿って長く形成されており、例えば、ステージ上に載置した基板に対して口金を水平移動させながら、スリットから塗布液を吐出することで、基板の表面に塗布液の薄膜(塗膜)を形成することができる。
このような塗布装置を用いて、粘度が比較的高い塗布液を基板に対して塗布する場合、ポンプから口金までの配管及び口金内のスリットにおける抵抗により、ポンプの機械的動作に対して塗布液の流れ及びスリットからの塗布液の吐出動作に遅延が生じ、この遅延により塗布開始時に塗膜厚さが低下して塗布品質に影響を及ぼすことがある。
また、粘度が比較的高い塗布液を高速で塗布するためにポンプからの塗布液の供給速度を高くすると、口金内のスリットで抵抗が大きくなり、その結果口金内圧が高くなる。この内圧の高まりによって、細長い直線形状であるスリットが細長い太鼓状へと変形し、スリットの長手方向(幅方向)中央部から吐出した塗布液による膜厚が、端部の膜厚よりも厚くなって、膜厚が幅方向に異なる結果となり、膜厚の精度が大幅に低下してしまうという問題が発生する。
したがって、粘度が比較的高い塗布液を基板に対して塗布する場合、塗布品質の確保の為、塗布液の供給速度を低くする必要がある。あるいは、塗布液の供給速度を低くせずに口金までの配管径を大きくし、さらに、スリットの間隙量(平行なすきまの幅)を大きくすることにより、流路の抵抗を小さくし、塗布速度及び塗布液供給量低下時と同じ効果を得る必要がある。
しかし、前記の通り塗布液の供給速度を遅くした場合、それに合わせて口金の移動速度も遅くする必要があることから、塗布時間が増加することになり、生産性が損なわれてしまう。
また、口金までの配管径を大きくすると、例えば、配管をU字形に曲げる必要がある場合にその曲率半径を大きく設定する必要があり、また、配管のためのジョイント等も大きくする必要があり、ポンプから口金までの設備が大型化してしまうのみならず、スリットの間隙量を大きくし過ぎると、吐出不均一により基板上に形成される塗膜の幅方向の膜厚精度が低下し、塗布品質を著しく低下させるという問題もある。
以上の問題は塗布液を加熱し温度を高くして粘度を低くすれば回避される。しかし昇温により粘度を低下させると凝集物などの発生する可能性があり、さらには昇温による溶存ガスの発泡による気泡の発生も高くなるため、これら昇温により発生した不純物の除去を行わなければ、例えば塗布膜の一部膜切れなどの塗布品質不良が発生してしまうという課題がある。
特開2000−157906号公報
そこで、本発明の目的は、粘度が比較的高い塗布液を基板に対して塗布する場合においても、塗布液による薄膜(塗膜)を基板上に精度良く形成できる塗布装置および塗布方法を提供することにある。
本発明は、塗布液を溜めるタンクと、このタンクから供給された塗布液を吐出するスリットが形成されている口金と、を備え、当該スリットから塗布液を吐出することにより基板に対して塗布液を塗布する塗布装置であって、前記タンクから供給された前記塗布液を昇温させる昇温部と、前記口金と前記昇温部との間に設けられ、当該塗布液を濾過する濾過部と、を備え、前記口金は、前記濾過部において濾過された前記塗布液を再加熱する再加熱部を有することを特徴とする。
本発明によれば、粘度が比較的高い塗布液を基板に対して塗布する場合であっても、タンクから供給された塗布液を昇温部により昇温させることにより、スリットから吐出する塗布液の粘度を下げ、流れる塗布液の抵抗を小さくすることができる。しかも、スリットから吐出する塗布液が昇温の影響により凝集物を生成したり、または塗布液に溶存している気体成分を放出した場合でも、本発明によれば、昇温させた塗布液をスリットから吐出する前に濾過部で濾過される為、塗布動作に影響をおよぼすことは無く、また濾過部で濾過された塗布液を口金において再加熱することにより、濾過部において失われた熱を再度供給し、口金のスリットにおいて塗布液を所定の温度にすることができ、さらにはスリット全幅において、塗布液の温度を略均一にすることが出来るので、基板上に塗布不良箇所が無くかつ均一な厚さの塗膜を形成することができる。この結果、塗膜を基板上に精度良く形成することが可能となる。
また本発明は、前記濾過部は、塗布液を濾過する濾過部材と、当該濾過部材を保持する濾過部本体とを有し、前記濾過部材は前記濾過部本体から着脱自在に装着されている。
この様に濾過部材を着脱自在に設けることにより、濾過部材の洗浄が可能となり、濾過部材の再利用によるコスト削減が可能になる。
また本発明は、前記濾過部はその鉛直方向上面に脱気機構が設けられている。
この様に前記濾過部の鉛直方向上面に脱気機構を設けることにより、前記濾過部で捕集された気泡を前記濾過部外に排出し、前記濾過部にて捕集された前記気泡が飽和状態になることを防止することが出来る。
さらに、本発明の塗布方法は、タンクから供給された塗布液を吐出するスリットが形成されている口金を備えた塗布装置によって行われ、当該スリットから塗布液を吐出することにより基板に対して塗布液を塗布する塗布方法であって、
前記タンクから供給された前記塗布液を昇温させる昇温工程と、この昇温させた塗布液を前記スリットから吐出する前に、当該塗布液を濾過する濾過工程と、前記濾過工程において濾過された前記塗布液を再加熱する再加熱工程と、を有することを特徴としている。
本発明の塗布方法によれば、粘度が比較的高い塗布液を基板に対して塗布する場合であっても、タンクから供給された塗布液を昇温させることにより、スリットから吐出する塗布液の粘度を下げ、流れる塗布液の抵抗を小さくすることができる。しかも、スリットから吐出する塗布液が昇温の影響により凝集物を生成したり、または塗布液に溶存している気体成分を放出した場合でも、本発明の塗布方法によれば、昇温させた塗布液をスリットから吐出する前に濾過部で濾過する為、塗布動作に影響をおよぼすこと無く、また濾過部で濾過された塗布液を口金において再加熱することにより、濾過部において失われた熱を再度供給し、口金のスリットにおいて塗布液を所定の温度にすることができ、さらにはスリット全幅において、塗布液の温度を略均一にすることが出来るので、基板上に塗布不良箇所が無くかつ均一な厚さの塗膜を形成することができる。この結果、塗膜を基板上に精度良く形成することが可能となる。
本発明によれば、粘度が比較的高い塗布液を基板に対して塗布する場合であっても、タンクから供給された塗布液を昇温させることにより、スリットから吐出する塗布液の粘度を下げ、流れる塗布液の抵抗を小さくすることができ、また、この昇温させた塗布液をスリットから吐出する前に、この塗布液に発生する凝集物や気泡などを濾過により取り去ることにより、基板上にこれら凝集物や気泡による塗布欠陥の無い均一な厚さの塗膜を形成することができる。
本発明の塗布装置の実施の一形態を示す概略図である。 本発明の実施形態に関する口金及び液供給部等の構成を説明する概略説明である。 本発明の実施形態に関する口金の長手方向に直交する断面図である。 本発明の実施形態における濾過部の断面図である。 本発明の別の実施形態に関する口金の長手方向に直交する断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔塗布装置の構成について〕
図1は、本発明の塗布装置1の実施の一形態を示す概略図である。この塗布装置1は、ガラス等の基板Wを載置可能なステージ2と、スリット21が内部に形成されている口金3と、ステージ2上の基板Wに対する口金3の水平移動(X方向移動)と垂直移動(Z方向移動)とを独立して自在に行わせる駆動装置4とを備えている。また、この塗布装置1は、液供給部として、塗布液を溜めるタンク9と、タンク9内の塗布液を口金3へ供給するためのポンプ8等からなる送液手段とを更に備えている。ポンプ8と口金3との間には、塗布液の流路を構成する配管17が設置されている。
本実施形態では、タンク9内の塗布液は常温(塗布装置1が設置されている室内の温度)にある。また、この塗布装置1によって塗布を行う塗布液は、常温で、比較的粘度の高い液体である。塗布液としては例えば、タッチパネル基板用のポリイミド溶液がある。ここでいう比較的高い粘度とは、20mPas以上をいう。
この塗布装置1によれば、ポンプ8がタンク9内の塗布液を口金3へと供給し、駆動装置4により口金3を垂直に下降させて先端部23と基板Wとの間の平行すきまが所定の値となるようにした後に、口金3を水平移動させながら、スリット21から塗布液を吐出することにより、基板W上に塗布液による薄膜(塗膜)Mを形成し、塗布液を塗布することができる。このため、口金3の移動方向が塗布方向(X方向)となる。
また、この塗布装置1は、塗布装置1の各部の動作を制御する制御装置5を備えており、制御装置5は、上記の口金3の移動の他、塗布液を基板Wに吐出する塗布動作の制御を行う。
図2および図3は、口金3及び前記液供給部等の構成を説明する概略説明図であり、図3については口金3を長手方向の途中で切断し、その長手方向に直交する断面により口金内部を示している。なお、口金3の長手方向は、口金幅方向と一致する。口金3の前記スリット21は、口金3の幅方向にその内部に形成されており、口金3の先端(口金3の下端)である先端部23で開口し、その間隙量Bは、口金3の幅方向に沿って一定である。なお、口金3の幅方向は、塗布方向(X方向)と直交する水平方向(Y方向)であり、スリット21の間隙量Bは、スリット21をX方向に測定した寸法である。口金3は例えばSUS材などの金属製であり、高い熱伝導性を有している。
スリット21は、塗布液の流れ方向であるZ方向に見て細長い形状となっており、幅方向(Y方向)に長く、塗布方向(X方向)に狭い。また、スリット21は、口金3の内部に形成されているマニホールド11と繋がっている。マニホールド11も、スリット21と同様に、幅方向に長く形成されている。
このマニホールド11及びスリット21を通じて塗布液が口金3の先端から吐出される。つまり、スリット21の下端の開口部である先端部23が、塗布液の吐出口となる。スリット21が開口している口金3の先端部23は、水平であり、幅方向全長にわたって直線状に形成されている。
また、口金3内には、塗布液を流すための流路10として前記マニホールド(第一マニホールド)11及びスリット(第一スリット)21以外に、これらの上流側(タンク9側)に、第二マニホールド12及び第二スリット22も形成されている。つまり、口金3内に形成されている流路10は、塗布液の吐出口を有する前記スリット21である第一スリット、この第一スリット21と繋がる第一マニホールド11、前記第二マニホールド12、これら第一マニホールド11と第二マニホールド12とを連結している第二スリット22を有している。これらの口金3内における形成位置は、塗布液が流れる上流側から順に、第二マニホールド12、第二スリット22、第一マニホールド11、第一スリット21であり、この構成により、二段マニホールド/二段スリット構造となる。
第二マニホールド12は、口金3の幅方向に沿って長く形成されており、図3に示すように、断面円形の空間により構成されており、本実施形態では、口金3の幅方向に沿って断面形状は同じにしている。つまり、第二マニホールド12は円柱形状の空間(孔)からなる。
第二スリット22は、第二マニホールド12と第一マニホールド11とにそれぞれ開口しており、両者を結ぶ流路として構成されている。第二スリット22を塗布液の流れ方向であるZ方向に見ると、第二スリット22は細長い形状となっており、この細長い形状が、塗布液の流れ方向に直交する流路断面の形状となる。この流路断面は、幅方向(Y方向)に長く、塗布方向(X方向)に狭い。そして、第二スリット22は、第二マニホールド12と同じ幅寸法を有している。これにより、第二スリット22では塗布液が、第二マニホールド12から第一マニホールド11へと向かって、Z方向に送られる。
第一マニホールド11は、前記のとおり、口金3の幅方向に沿って長く形成されており、本実施形態では、第一マニホールド11は、第二マニホールド12と同じ形状及び同じ大きさとしている。なお、第一マニホールド11および第二マニホールド12は、後述のとおり、塗布液を拡幅する作用(幅方向に均等に液を分配する作用)を有しているが、第一マニホールド11よりも上流に位置する第二マニホールド12によって塗布液の拡幅はほぼ達成されるため、第一マニホールド11の方が第二マニホールド12よりも容積が小さくなるように構成されていてもよい。
そして、第一スリット21は、前記のとおり、口金3の幅方向に沿って長く形成されており、本実施形態では、第一スリット21は、第二スリット22と比べて塗布液の流れ方向(Z方向)に直交する流路断面形状が同じであり、同じ幅寸法を有する構成としている。なお、第一スリット21および第二スリット22の流路断面が小さくなるほど塗布液の流れに対する圧力損失が大きくなり、塗布液が流れにくくなる。そこで、トータルの圧力損失を高くせずに、塗布液を均一に吐出し、また、後述する均温化の効果をほどよく得られるようにするために、第一スリット21は、第二スリット22よりも塗布液の流れ方向に直交する流路断面が小さくなる、特に塗布方向(X方向)に狭くなる(スリット21の間隙量Bが小さくなる)ように構成されていてもよい。
そして、ポンプ8から延びる配管17は、図3に示す口金3に設けられている供給口18に流体的に連通しており、この供給口18から第二マニホールド12へと延びる流路19が口金3内に形成されている。
そして、流路19は、第二マニホールド12に接続しており、塗布液は第二マニホールド12へ供給される。第二マニホールド12へ供給された塗布液はここで口金3の幅方向に拡幅され、その後、第二スリット22、第一マニホールド11、第一スリット21の順に流れ、基板Wに対して吐出される。
本実施形態の塗布装置1は、図2および図3に示すように、タンク9からポンプ8によって供給された塗布液を昇温させる昇温部30を備えている。昇温部30は、一つ又は複数の昇温ユニット31を備えており、本実施形態では、三つの昇温ユニット31を備えている。昇温ユニット31それぞれは、前記配管17と接続されて配管17から送られる塗布液が流れる流路32、この流路32を流れる塗布液を加熱するヒータ、ヒータの全て又は一部を覆う断熱材等を備えている。これら昇温ユニット31は、流路32に沿って連続して設置されており、また、濾過部33に連接して設けられている。各昇温ユニット31は、流路32を外側から加熱することにより、その流路32の内部を流れる塗布液に熱を伝達し、昇温させる。
各昇温ユニット31のヒータは制御装置5によって制御されており、昇温部30は、常温T0にある塗布液を、所要温度T1まで昇温させる。所要温度T1は、基板W及び塗布液の種類や粘度、塗布液の吐出量等の塗布仕様によって決定される。さらに、塗布液の温度を所要温度T1まで効率良く昇温させるために、本実施形態では、必要なに応じて昇温ユニット31を追加したり、又は過昇温を防ぐために、過剰となった昇温ユニット31の取り外しを行うことができる。つまり、塗布液の温度を所要温度T1まで昇温させるために必要かつ十分な熱量を昇温部30が有することができるように、昇温ユニット31の数を変更可能な構成としている。そして、昇温された塗布液は、昇温部30と連接している濾過部33を経て供給口18から口金3内部に送られる。
また、本実施形態の塗布装置1は、図2および図3に示すように、タンク9からポンプ8によって供給された塗布液を昇温させる昇温部30と連接する濾過部33を有している。昇温部30で昇温された塗布液は塗布液の種類、昇温条件によっては凝集物や気泡などの不純物が発生する場合がある。この濾過部33において前記凝集物や気泡などの不純物を除去し、清浄な塗布液が口金3に供給される。
濾過部33は、図4に示す様に口金3および昇温部30との間に位置し、双方に対し図示しない固定部材により固定されている。濾過部33は、濾過部本体33a、濾過部材34、蓋部33c、脱気装置33d、により主として構成されており、濾過部材34は、濾過部本体33aの内部に取り付けられ、濾過部本体33aの内部空間である貯留部33bを口金3側と昇温部30側とに仕切っている。
濾過部33は、流入口33fが昇温部の流路32と連通することにより塗布液が貯留部33bに流入する。塗布液はポンプ8により加圧されている為、貯留部33bより濾過部材34を通過し口金3の供給口18に供給される。その際、塗布液が昇温部30において昇温されたことにより発生する凝集物や気泡などは濾過部材34に捕獲される。
濾過部材34に捕獲された凝集物などは濾過部材34に捕獲された後、メンテナンスなどにより濾過部材34を洗浄または交換することにより除去される。一方、気泡は貯留部33bの上部に溜まり、定期的にまたは随時、脱気装置33dにより濾過部33外へ図示しない配管を経由して工場内の排気設備に排気される。
濾過部材34は、濾過部本体33aに対し着脱自在に設置されている。蓋部33cは、濾過部本体33aに対し着脱自在に設けられ、蓋部33cを取り外すことにより濾過部材34を取り外すことができる。また、蓋部33cは、その隅に気泡が滞留しないよう脱気装置33dに対し、図4に示す様にその一部が漏斗状に形成されている。口金3と濾過部本体33a、濾過部本体33aと蓋部33c、および濾過部本体33aと流路32の各接続部にはシール部材33eが設けられ、塗布液の漏出を防いでいる。
濾過部材34の材質、サイズは、使用する塗布液および所要温度T1により決定することができる。一例として、樹脂製の濾過部材を使用する場合、所要温度T1は100℃以下とすることが望ましい。また、本実施形態においては、濾過部材34は単種としているが、塗布液の材質によっては塗布液の進行方向に並べた複数種の組み合わせとしても良い。例えば、供給側の濾過部材を気泡除去専用とし、口金3側の濾過部材を凝集物等の不純物フィルタリング専用とする構成が可能である。
さらに、本実施形態の塗布装置1は、図2および図3に示すように、昇温部30によって昇温させた塗布液を第一スリット21から吐出する前に、濾過部33などを通過することにより一部低下した塗布液の温度を再度所要温度T1に回復させ、さらに温度を口金3の幅全体にわたって均一化させる再加熱部40を備えている。
再加熱部40は、口金3を加熱する複数のヒータ41からなり、口金3内部に塗布液が流れる流路において塗布液を加熱する。各ヒータ41は、口金3を加熱することにより、口金3内部に形成されている流路10を流れる塗布液に熱を与える。各ヒータ41は制御装置5によって制御されており、再加熱部40は、昇温部30によって所要温度T1まで昇温させた塗布液の温度を回復・維持し、口金3の幅方向(Y方向)にわたって均一化(以下、均温化ともいう)させる機能を有している。
再加熱部40では、塗布液を均温化するために、ヒータ41は、口金3の幅方向(Y方向)に沿って並べて複数設けられている。また、口金3をX方向両側から挟むようにして、ヒータ41は口金3に取り付けられている。
また、本実施形態の様に、塗布液供給部レイアウトの関係で口金3の一側面から塗布液が供給される場合、ヒータ41をスリット(21および22)中心に対し対象に配置することが困難になる場合が有る。この場合、ヒータ41はマニホールド12に展開した塗布液の温度状態に従い、出力の異なるヒータの組み合わせとすることが好ましい。ただし、予め発熱量分布を場所により変えた一体型のヒータとすることも可能である。
なお、口金3の各部、特に第二スリット22の両側にある壁部14には複数の温度センサ(図示せず)が幅方向(Y方向)に沿って設けられており、これら温度センサの検知信号に基づいて、制御装置5は、壁部14が均一な温度となるように個々のヒータ41を独立制御する。これにより、口金3(壁部14)を幅方向(Y方向)全長にわたって均一な温度に維持することが可能となる。また、前記一体型ヒータの場合は、塗布液の温度が最低温度となる場所にセンサーを設け、当該センサーで制御しても良い。これにより、制御を簡略化できる。
さらに、ヒータ41により口金3(壁部14)を均一な温度に維持し、それにより塗布液の温度を均一化しつつ、塗布性能を昇温機能の不要な低粘度液用塗布装置に匹敵させるために、本実施形態では塗布液を口金3内部には、第一マニホールド11および第一スリット21と第二マニホールド12および第二スリット22の2段のマニホールドおよびスリットの組が設けられている。
第二スリット22は、第二マニホールド12により幅方向に展開した塗布液に対する熱伝達用流路であり、流路幅が狭くなることによりヒータ41により発生させた熱を、口金3(両側の壁部14)を通じてこの第二スリット22を流れる塗布液へ効率的に伝達させることができ、濾過部33等により降下した塗布液の温度を所要値T1まで回復させる機能を有している。
第一スリット21及び第一マニホールド11は、第二スリット22で設定値T1まで再度昇温された塗布液の温度を維持すると共に、第一マニホールド11内を塗布液で充満状態とし、第一マニホールド11内の塗布液の圧力(第一マニホールド11内の圧力)を均一化させ、第一スリット21から吐出させる塗布液の圧力を、口金3の幅方向全長にわたって均一化させ、幅方向の吐出精度を向上する機能を有している。
以上の本実施形態に係る塗布装置1によれば、粘度が比較的高い塗布液を基板Wに対して塗布する場合であっても、タンク9から供給された塗布液を昇温部30によって昇温させることにより、第一スリット21から吐出する塗布液の粘度を下げることができ、配管17の断面積及びスリット21の間隙量Bを大きくしなくても、流れる塗布液の抵抗を小さくすることが可能となる。また、昇温部30により塗布液を昇温することにより生じる凝集物や気泡などの不純物を濾過部33で除去することにより、これら不純物の無い塗布液を口金3に送液することが出来る。
しかも、昇温部30により昇温させた塗布液を第一スリット21から吐出する前に、再加熱部40によって、この塗布液の温度を均一化させるので、粘度が低い値で塗布液が均一になることにより、基板W上に均一な厚さの塗膜を形成することができる。この結果、塗膜を基板W上に精度よくかつ不純物等による欠陥無しに、均一に形成することが可能となる。これにより、より高速で塗布が行なえることになり、その結果、塗膜を基板W上に精度よく均一に、しかも高速で形成することが可能となる。
今回開示した実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の権利範囲は、上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された構成と均等の範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上述の実施形態では、固定状態にあるステージ2(図1参照)に対して、口金3が移動することで塗布動作が行われる場合について説明したが、これとは反対に、固定状態にある口金3に対して、基板Wを載せたステージ2が移動することで塗布動作が行われるように構成した塗布装置であってもよい。
さらに基板Wについては、ステージ2に固定された状態では無く、浮上装置等によりステージから浮上した塗布装置、あるいはコンベア等により搬送される塗布装置であっても構わない。
また、本実施形態では、濾過部33は昇温部30と口金3の間に配置されているが、昇温部30と第一スリット21の先端部23の間であれば任意の位置に配置できる。例えば図5に示す様に、口金3の上半部に濾過部33の機能を組み込んでもよい。図5に示す実施形態においては、濾過部材34は第二スリット22の上部に配置され、脱気機構33dは口金3の天井部3bに配置される。図5の実施形態においては口金3の天井部3bを着脱自在とし、これにより濾過部材34を着脱するアクセスを確保している。また、天井部3bと口金3の本体との接合面には図示しないシール部材が設けられ液漏れを防ぐことが出来る。濾過部材34のアクセス通路については、図5の実施形態以外に、口金3の側面の一部を着脱自在とし、当該側面から着脱するようにしてもよい。この実施形態に於いても、着脱部材と口金本体の接合面にはシール部材を設けることが望ましい。
さらに、前記実施形態では、口金3内に、二段マニホールド構造、二段スリット構造を形成した場合について説明したが、マニホールド及びスリットは、多段であればよく、三段以上であってもよい。そして、最も下流側の第一マニホールド及び最も下流側の第一スリットは、塗布液を安定して吐出させる機能を主として有しており、これよりも上流側(ポンプ8側)のマニホールド及びスリットは、均温化の機能を有している。このように、マニホールド及びスリットは多段であることが望ましいが、口金の形状、サイズ、材質等により昇温塗布液された塗布液の温度降下が殆ど無いかまたは僅かである場合においては、マニホールド及びスリットは一段であっても構わない。
また、各マニホールドの幅方向に直交する断面での形状は、円形のほか、半円、多角形、1/4円と直角三角形を組み合わせたもの等、いかなる形状であってもよい。またマニホールドの幅方向に直交する断面形状は、幅方向に沿って変えてもよい。この場合、幅方向の中央部の断面積を両端部の断面積よりも大きくすることが好ましい。
また、前記実施形態では、再加熱部40において、ヒータ41を口金3の側面に取り付ける場合について説明したが、ヒータ41は、口金3の上部等にも取り付けられていてもよく、さらに、図2の実施形態に示される様な口金3の側部に取り付けたヒータ41と組み合わせてもよい。
1:塗布装置 3:口金 9:タンク 11:第一マニホールド(拡大空間流路) 12:第二マニホールド 21:第一スリット(スリット) 22:第二スリット(熱伝達用流路) 23:先端部 30:昇温部 31:昇温部ヒータ 33:濾過部 34:濾過部材 40:再加熱部 41:再加熱部ヒータ(加熱手段) W:基板

Claims (4)

  1. 塗布液を溜めるタンクと、このタンクから供給された塗布液を吐出するスリットが形成されている口金と、を備え、当該スリットから塗布液を吐出することにより基板に対して塗布液を塗布する塗布装置であって、
    前記タンクから供給された前記塗布液を昇温させる昇温部と、
    前記口金と前記昇温部との間に設けられ、当該塗布液を濾過する濾過部と、
    を備え
    前記口金は、前記濾過部において濾過された前記塗布液を再加熱する再加熱部を有することを特徴とする塗布装置。
  2. 前記濾過部は、塗布液を濾過する濾過部材と、当該濾過部材を保持する濾過部本体とを有し、前記濾過部材は前記濾過部本体から着脱自在に装着されていることを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  3. 前記濾過部は、その鉛直方向の上面に脱気機構が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の塗布装置
  4. タンクから供給された塗布液を吐出するスリットが形成されている口金を備えた塗布装置によって行われ、当該スリットから塗布液を吐出することにより基板に対して塗布液を塗布する塗布方法であって、
    前記タンクから供給された前記塗布液を昇温させる昇温工程と、この昇温させた塗布液を前記スリットから吐出する前に、当該塗布液を濾過する濾過工程と、前記濾過工程において濾過された前記塗布液を再加熱する再加熱工程と、を有することを特徴とする塗布方法。
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