JP6188118B2 - ハードコートフィルム - Google Patents
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Description
1) 基材、A層、B層がこの順に直接積層されたハードコートフィルムであり、
前記A層は、基材側からB層側に向かって、A1領域、混在領域、A2領域からなり、
前記A1領域は、ポリエステル樹脂を主成分とし、アクリル樹脂Aを0質量%以上1質量%未満含み、
前記A2領域は、アクリル樹脂Aを主成分とし、ポリエステル樹脂を0質量%以上1質量%未満含み、
前記混在領域は、ポリエステル樹脂及びアクリル樹脂Aの合計を主成分とし、ポリエステル樹脂を1質量%以上含み、アクリル樹脂Aを1質量%以上含み、
前記A層の厚みが、80nm以上150nm以下であり、
前記混在領域と前記A2領域の厚みの和が、3nm以上25nm以下であり、
かつ前記A層中にメラミン化合物、およびオキサゾリン化合物を含有し、メラミン化合物およびオキサゾリン系化合物の含有量が前記A層中のポリエステル樹脂およびアクリル樹脂Aの合計100質量部に対して40質量部以上50質量部以下であり、
前記アクリル樹脂Aがメチルメタクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、グリシジルメタクリレート、及びアクリル酸からなる群より選ばれるモノマー成分の共重合体であり、
前記ポリエステル樹脂がカルボン酸塩基を含む成分としてトリメリット酸を用いる共重合体であり、
前記アクリル樹脂Aとポリエステル樹脂の質量比率が、92/8〜97/3であり、
前記B層は、アクリル樹脂Bを主成分とし、さらに紫外線吸収性成分を含有し、
前記アクリル樹脂Bは、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多官能ウレタンアクリレートから構成されるハードコートフィルム。
2)前記アクリル樹脂Bは、側鎖に紫外線吸収性成分を有するアクリル樹脂を含む、前記1)に記載のハードコートフィルム。
3)前記紫外線吸収性成分が、ベンゾトリアゾール系化合物成分である、前記1)または2)に記載のハードコートフィルム。
4)前記B層が、波長405nmにおける吸光係数が1×10ml/(g・cm)以上である可視光吸収化合物を含有する、前記1)〜3)のいずれかに記載のハードコートフィルム。
(1)基材
本発明のハードコートフィルムにおいて、基材とは熱可塑性樹脂フィルムを表す。ここで、熱可塑性樹脂フィルムとは、熱可塑性樹脂を用いてなり、熱によって溶融もしくは軟化するフィルムの総称である。熱可塑性樹脂の例として、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、などのポリオレフィン樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリメタクリレート樹脂などのアクリル樹脂、ナイロン樹脂などのポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂、ポリフェニレン樹脂などが挙げられる。熱可塑性樹脂フィルムに用いられる熱可塑性樹脂はモノポリマーでも共重合ポリマーであってもよく、複数の樹脂を用いても良い。
(2)A層、A1領域、混在領域、A2領域
本発明のハードコートフィルムは、基材、A層、B層がこの順に直接積層されており、
本発明におけるA層は、基材側からB層側に向かって、A1領域、混在領域、A2領域からなる層である。基材側にA1領域を有することで、A層と基材との接着性が向上する。またB層側にA2領域を有することで、A層とB層との接着性が向上する。
(3)ポリエステル樹脂
A1領域の主成分であるポリエステル樹脂とは、主鎖あるいは側鎖にエステル結合を有するものを表す。このようなポリエステル樹脂は、カルボン酸成分とグリコール成分から重縮合して得ることができるものである。
(4)アクリル樹脂A
A2領域の主成分であるアクリル樹脂Aについて説明する。本発明におけるアクリル樹脂Aは、特に限定されるものではなく、一般的なアクリル樹脂を使用することができる。但し、アクリル樹脂Aは一般的なアクリル樹脂を使用することができるものの、後述するアクリル樹脂Bには該当しないアクリル樹脂を用いることが好ましい(アクリル樹脂Aとしては、アクリル樹脂B以外のアクリル樹脂を用いることが好ましい。)。
(5)B層
本発明におけるB層とは、前記A層上に直接積層された層であり、前記B層は、アクリル樹脂Bを主成分とし、さらに紫外線吸収性成分を含有する層である。
(6)アクリル樹脂B
本発明のハードコートフィルムは、基材、A層、B層がこの順に直接積層されており、本発明におけるB層は、アクリル樹脂Bを主成分とし、さらに紫外線吸収性成分を含有する層である。本発明において、B層の主成分としてアクリル樹脂Bを用いることで、フィルムの表面にハードコート性を付与することが可能となる。
(7)紫外線吸収性成分
B層が含有する紫外線吸収性成分としては、ベンゾトリアゾール系化合物成分、ベンゾフェノン系化合物成分、ヒドロキシベンゾエート系化合物成分等の1種または2種以上を用いることができる。
(8)架橋剤
前記A層は、後述する架橋剤に由来する成分を含有していてもよい。耐湿熱接着性が向上する点から、架橋剤としては、オキサゾリン系化合物、カルボジイミド系化合物を用いることが好ましい。さらに耐湿熱接着性に加えて、耐煮沸接着性が向上する点から、架橋剤としてはオキサゾリン系化合物を用いることが特に好ましい。これはオキサゾリン系化合物の反応性がカルボジイミド系化合物の反応性よりも高く、架橋構造をより形成しやすいためと考えられる。
−N=C=N− (1)
アクリル樹脂Aとポリエステル樹脂の合計100質量部に対して、A層中の架橋剤に由来する成分の含有量は5〜50質量部が好ましく、より好ましくは10〜30質量部である。5質量部以上とすることで前記架橋剤の効果が発現され、50質量部以下にすることでアクリル樹脂Aとポリエステル樹脂の効果を維持することができる。A層は、前述のオキサゾリン系化合物、カルボジイミド系化合物などの架橋剤に由来する成分を含有することが好ましい。またこのような架橋剤としては、前記オキサゾリン系化合物やカルボジイミド系化合物などの架橋剤に加え、他の化合物、例えば、メラミン化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物、アミドエポキシ化合物、チタンキレートなどのチタネート系カップリング剤、メチロール化あるいはアルキロール化した尿素系化合物、アクリルアミド系化合物などを任意で用いることもできる。前記架橋剤に加えて、耐湿熱接着性、さらには耐煮沸接着性が向上する点から、メラミン化合物を用いることが特に好ましい。つまり本発明のA層は、メラミン化合物、オキサゾリン系化合物、およびカルボジイミド系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1つの架橋剤に由来する成分を含有することが好ましく、メラミン化合物に由来する成分、並びに、オキサゾリン系化合物に由来する成分及び/又はカルボジイミド系化合物に由来する成分を含有することが特に好ましい。
(9)A層の形成方法
本発明では、ポリエステル樹脂とアクリル樹脂Aとを含有する樹脂組成物Aを基材上へ塗布し、必要に応じて溶媒を乾燥させることによって、基材上に、A1領域、混在領域、A2領域からなるA層を形成することができる。さらにA層が直接積層された基材上に、アクリル樹脂Bを構成する原料である前記多官能アクリレートと、紫外線吸収性成分、とを含有する樹脂組成物Bを塗布し、必要に応じて溶媒を乾燥させ、必要に応じて活性エネルギー線または熱により架橋反応を促進することにより、基材上にA層、B層をこの順に直接積層したフィルムを形成することができる。
(10)B層の形成方法
本発明では、アクリル樹脂Bを構成する原料と紫外線吸収性成分とを含有する樹脂組成物BをA層上へ塗布し、必要に応じて溶媒を乾燥させたり活性エネルギー線または熱により架橋反応を促進させることによって、基材上に直接積層されたA層上に、B層を形成することができる。
(11)樹脂組成物A、樹脂組成物Bの調整方法
樹脂組成物A、樹脂組成物Bは、必要に応じて溶媒、各種添加剤を任意の順番で所望の質量比で混合、撹拌することで作製することができる。混合、撹拌する方法は、容器を手で振って行ったり、マグネチックスターラーや撹拌羽根を用いたり、超音波照射、振動分散などを行うことができる。また必要に応じて易滑剤や無機粒子、有機粒子、界面活性剤、酸化防止剤などの各種添加剤を、樹脂組成物により設けたA層、B層の特性を悪化させない程度に添加してもよい。
(12)ハードコートフィルム製造方法
次に、本発明のハードコートフィルムの製造方法について、熱可塑性樹脂フィルムにポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略す。)フィルムを用いた場合を例にして説明するが、これに限定されるものではない。
本発明における特性の測定方法および効果の評価方法は次のとおりである。
(1)ヘイズ評価
ヘイズの測定は、常態(23℃、相対湿度50%)において、日本電色工業(株)製濁度計「NDH5000」を用いて、JIS「透明材料のヘーズの求め方」(K7136 2000年版)に準ずる方式で行った。
(2)干渉縞
基材のA層、B層が積層された面とは反対面(ハードコートフィルムにおける基材側の面であり、これを裏面とする)の反射の影響をなくすために、裏面を240番のサンドペーパーで粗面化した後、黒色マジックインキにて着色して調整したサンプルを、暗室にて、3波長蛍光灯(ナショナル パルック 3波長形昼白色(F.L 15EX-N 15W))の直下30cmに置き、視点を変えながらサンプルを目視したときに、虹彩模様が視認できるか否かで評価した。
非常に弱い虹彩模様が見える : ○
弱い虹色模様が見える : △
強い虹色模様がはっきり見える: ×。
(3)初期接着性
ハードコートフィルムサンプルについて、B層面に、1mm2のクロスカットを100個入れ、セロテープ(登録商標)(ニチバン(株)製CT405AP)を貼り付け、ハンドローラーで1.5kg/cm2の荷重で押しつけた後、ハードコートフィルムに対して90度方向に急速に剥離した。接着性は残存したクロスカットの個数により、4段階評価を行った。×は実用上問題のあるレベル、△は実用レベルであり、○と◎のものは良好とした。
◎ :90〜100個残存
○ :80〜89個残存
△ :50〜79個残存
× :0〜49個残存。
(4)耐湿熱接着性
ハードコートフィルムサンプルを、温度70℃、相対湿度90%の恒温恒湿槽中に250時間放置し、耐湿熱接着試験用サンプルを得た。得られた耐湿熱接着試験用サンプルについて、(3)と同様の方法で、接着性試験を行い、残存した格子の個数により5段階評価を行い、耐湿熱接着指数とした。×は実用上問題のあるレベル、△は実用レベルであり、○と◎のものは良好とした。
○ :80〜89個残存
△ :50〜79個残存
× :0〜49個残存。
(5)A層の膜厚、混在領域とA―2領域の膜厚
RuO4によりA層中のアクリル樹脂Aを染色し、A2領域および混在領域を染色した上で、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いてハードコートフィルムの断面を観察することにより、染色された部分である、基材フィルム上のA層、A層中の混在領域とA2領域の厚みを測定した。混在領域とA2領域の膜厚は、TEMにより20万倍の倍率で撮影した画像から厚みを読み取った。合計で20点のA層、A層中の混在領域とA2領域の厚みを測定して平均値をそれぞれの膜厚とした。
(6)耐候性試験
紫外線劣化促進試験機アイスーパーUVテスターSUV−W131(岩崎電気(株)製)を用い、下記の条件で強制紫外線照射試験を行い、照射後の劣化の程度(黄変度)を透過b値で評価した。
照度:100mW/cm2、温度:60℃、相対湿度:50%RH、照射時間:20時間。
(7)透過b値
分光式色差計SE−2000型(日本電色工業(株)製)を用い、JIS−K−7105(1981年版)に従って透過法で測定した。
(8)耐煮沸接着性
ハードコートフィルムサンプルを、100mm×100mmの大きさに切り出し、純水からなる沸騰水(100℃)の中に該フィルム切片を1時間浸漬させた。その後該フィルム片を取り出し、室温にて1時間乾燥させた後、(3)と同様の方法で、接着性試験を行い、残存した格子の個数により5段階評価を行った。×は実用上問題のあるレベル、△は実用レベルであり、○と◎のものは良好とした。
○ :80〜89個残存
△ :50〜79個残存
× :0〜49個残存。
次に、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。
なお、以下では実施例1〜23、27、28はそれぞれ参考例1〜23、27、28と読み替えるものとする。
[製造例]
[樹脂組成物A]
アクリル樹脂A1、A2、A3、およびポリエステル樹脂B1、B2、メラミン化合物C、オキサゾリン系化合物D、カルボジイミド系化合物Eを表2に記載の固形分質量比になるように混合し水性分散液を調整した。
[アクリル樹脂A1]
下記のモノマー成分からなるアクリル樹脂(ガラス転移温度:42℃、屈折率:1.52)を、粒子状に水に分散させた水性分散液(いわゆる、エマルション塗液でエマルション粒子径は50nm)。
モノマー成分
メチルメタクリレート 63質量%
エチルアクリレート 35質量%
アクリル酸 1質量%
N−メチロールアクリルアミド 1質量%
[アクリル樹脂A2]
下記のモノマー成分から構成されるアクリル樹脂(ガラス転移温度:40℃、屈折率:1.48)を、粒子状に水に分散させた水性分散液(いわゆる、エマルション塗液でエマルション粒子径は110nm)。
モノマー成分
メチルメタクリレート 20質量%
エチルアクリレート 20質量%
パーフルオロエチルアクリレート 58質量%
アクリル酸 1質量%
N−メチロールアクリルアミド 1質量%
[アクリル樹脂A3]
下記のモノマー成分から構成されるアクリル樹脂(ガラス転移温度:45℃、屈折率:1.54)を、粒子状に水に分散させた水性分散液(いわゆる、エマルション塗液でエマルション粒子径は48nm)。
モノマー成分
メチルメタクリレート 64質量%
エチルアクリレート 30質量%
アクリル酸 5質量%
N−メチロールアクリルアミド 1質量%
[ポリエステル樹脂B1]
下記のモノマー成分から構成されるポリエステル樹脂(ガラス転移温度:20℃、屈折率1.57)を、粒子状に水に分散させたアンモニウム塩型の水性分散液。
カルボン酸成分
テレフタル酸 28モル%
イソフタル酸 9モル%
トリメリット酸 10モル%
セバシン酸 3モル%
グリコール成分
エチレングリコール 15モル%
ネオペンチルグリコール 18モル%
1,4−ブタンジオール 17モル%
[ポリエステル樹脂B2]
下記のモノマー成分から構成されるポリエステル樹脂(ガラス転移温度:82℃、屈折率1.59)を、粒子状に水に分散させたナトリウム塩型の水性分散液。
カルボン酸成分
テレフタル酸 44モル%
5−Naスルホイソフタル酸 6モル%
グリコール成分
エチレングリコール 49モル%
ジエチレングリコール 1モル%
[メラミン化合物]
メラミン系化合物Cとして、“ニカラック”(登録商標)MW12LF(三和ケミカル(株)製)を用いた。
[オキサゾリン系化合物]
オキサゾリン系化合物Dとして、“エポクロス”(登録商標)WS−500((株)日本触媒製)を用いた。
[カルボジイミド系化合物]
カルボジイミド系化合物Eとして、“カルボジライト”(登録商標)V−04(日清紡ケミカル(株)製)を用いた。
[樹脂組成物B]
下記の成分を有機溶剤に分散させた分散液。
・1分子中に、2個のアクリロイルオキシ基を有する多官能ウレタンアクリレート(ウレタンアクリレート(新中村化学(株)製 UA122P)) :80質量部
・1分子中に、6個のアクリロイルオキシ基を有する多官能ポリエステルアクリレート(ポリエステルアクリレート(日本化薬(株)製“カヤラッド”DPHA)) :10質量部
・1分子中に、3個のアクリロイルオキシ基を有する多官能ポリエステルアクリレート
(ポリエステルアクリレート(日本化薬(株)製“カヤラッド”PETA):10質量部
・アクリル変性ベンゾトリアゾール系紫外線吸収性成分 :15質量部
・メチルエチルケトン :50質量部
・トルエン :50質量部
・光重合開始剤(長瀬産業(株)社製“イルガキュア”184) :3質量部
・可視光吸収化合物(ビス(2,4、6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド) :1質量部
(実施例1)
PETペレット(極限粘度0.63dl/g)を十分に真空乾燥した後、押し出し機に供給し285℃で溶融し、T字型口金よりシート状に押し出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度30℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化せしめた。この未延伸フィルムを95℃に加熱して長手方向に3.5倍延伸し、一軸延伸フィルムとした。このフィルムに空気中でコロナ放電処理を施し、基材フィルムの濡れ張力を52mN/mとし、その処理面に表2に記載の樹脂組成物A(A1/B1=92/8)を塗布した。A層の厚みは結晶配向完了後において、130nmとなるようにした。
(実施例2〜8)
表2に記載の樹脂組成物Aに変えた以外は、実施例1と同様に、ハードコートフィルムを作製した。
(実施例9〜11)
表2に記載の樹脂組成物Aに変更し、A層の厚みを80nmとした以外は、実施例1と同様に、ハードコートフィルムを作製した。
(実施例12〜14)
表2に記載の樹脂組成物Aに変更し、A層の厚みを150nmとした以外は、実施例1と同様に、ハードコートフィルムを作製した。
(実施例15)
樹脂組成物Bの構成成分である、多官能アクリレートのポリエステルアクリレートに変えて、側鎖に紫外線吸収性成分を有するアクリル樹脂である“RUVA−93”(大塚化学(株)製)を、用いた以外は、実施例1と同様に、ハードコートフィルムを作製した。
(実施例16)
樹脂組成物Bに含まれる紫外線吸収性成分をベンゾフェノン系化合物である、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンに変えた以外は、実施例1と同様に、ハードコートフィルムを作製した。
(実施例17)
樹脂組成物Bに含まれる紫外線吸収性成分をヒドロキシベンゾエート系化合物である、フェニルサルシレートに変えた以外は、実施例1と同様に、ハードコートフィルムを作製した。
(実施例18)
樹脂組成物Bに含まれる可視光化合物である(ビス(2,4、6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド)を除いた以外は、実施例1と同様に、ハードコートフィルムを作製した。
(実施例19)
樹脂組成物Bに含まれる可視光化合物をトリn−ブチルホスフィンオキサイドに変えた以外は、実施例1と同様に、ハードコートフィルムを作製した。
(実施例20〜21)
A層の厚みを70nm(実施例20)、170nm(実施例21)に変えた以外は、実施例1と同様に、ハードコートフィルムを作製した。
(実施例22〜23)
B層の厚みを1000nm(実施例22)、5000nm(実施例23)に変えた以外は、実施例1と同様に、ハードコートフィルムを作製した。
表2に記載のメラミン化合物Cとオキサゾリン系化合物Dを含有する樹脂組成物Aに変更した以外は、実施例1と同様にハードコートフィルムを作製した。
表2に記載のメラミン化合物Cとカルボジイミド系化合物Eを含有する樹脂組成物Aに変更した以外は、実施例1と同様にハードコートフィルムを作製した。
(比較例1)
A層を設けていない以外は、実施例1と同様に、ハードコートフィルムを作製した。
(比較例2)
表2に記載の樹脂組成物A(ポリエステル樹脂のみ)に変えた以外は、実施例1と同様に、ハードコートフィルムを作製した。
(比較例3)
表2に記載の樹脂組成物A(アクリル樹脂Aのみ)に変えた以外は、実施例1と同様に、ハードコートフィルムを作製した。
(比較例4)
B層を設けていない以外は、実施例1と同様に、ハードコートフィルムを作製した。
(比較例5)
樹脂組成物Bに含まれる紫外線吸収性成分を除いた以外は、実施例1と同様に、ハードコートフィルムを作製した。
Claims (4)
- 基材、A層、B層がこの順に直接積層されたハードコートフィルムであり、
前記A層は、基材側からB層側に向かって、A1領域、混在領域、A2領域からなり、
前記A1領域は、ポリエステル樹脂を主成分とし、アクリル樹脂Aを0質量%以上1質量%未満含み、
前記A2領域は、アクリル樹脂Aを主成分とし、ポリエステル樹脂を0質量%以上1質量%未満含み、
前記混在領域は、ポリエステル樹脂及びアクリル樹脂Aの合計を主成分とし、ポリエステル樹脂を1質量%以上含み、アクリル樹脂Aを1質量%以上含み、
前記A層の厚みが、80nm以上150nm以下であり、
前記混在領域と前記A2領域の厚みの和が、3nm以上25nm以下であり、
かつ前記A層中にメラミン化合物、およびオキサゾリン化合物を含有し、前記メラミン化合物およびオキサゾリン系化合物の含有量が前記A層中のポリエステル樹脂およびアクリル樹脂Aの合計100質量部に対して40質量部以上50質量部以下であり、
前記アクリル樹脂Aがメチルメタクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、グリシジルメタクリレート、及びアクリル酸からなる群より選ばれるモノマー成分の共重合体であり、
前記ポリエステル樹脂がカルボン酸塩基を含む成分としてトリメリット酸を用いる共重合体であり、
前記アクリル樹脂Aとポリエステル樹脂の質量比率が、92/8〜97/3であり、
前記B層は、アクリル樹脂Bを主成分とし、さらに紫外線吸収性成分を含有し、
前記アクリル樹脂Bは、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多官能ウレタンアクリレートから構成されることを特徴とする、ハードコートフィルム。 - 前記アクリル樹脂Bは、側鎖に紫外線吸収性成分を有するアクリル樹脂を含むことを特徴とする、請求項1に記載のハードコートフィルム。
- 前記紫外線吸収性成分が、ベンゾトリアゾール系化合物成分であることを特徴とする、請求項1または2に記載のハードコートフィルム。
- 前記B層が、波長405nmにおける吸光係数が1×10ml/(g・cm)以上である可視光吸収化合物を含有することを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載のハードコートフィルム。
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