JP6187541B2 - 運転支援装置 - Google Patents
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Description
また、ステアリングホイールの操舵方向や走行環境に応じてヘッドライトの光軸の向き(照射範囲)を制御するAFS(Adaptive Front-Lighting System)も知られている。
近年、従来のハロゲンランプよりも明るく且つ制御性が優れたLED(Light Emitting Diode)ランプが適用されたヘッドライトが使用に供されている。
これにより、ハロゲンランプが適用されたヘッドライトに比べて運転者の視認性が向上し、運転者が視覚によって知覚できる情報も格段に増加している。
そこで、本発明者が実験を行った結果、覚醒状態であっても、走行車線近傍に位置する対象物(例えばガードレールや防音壁等)の存在に起因して車両の走行方向が定まらない状態(以下、ふらつき現象と言う)が誘発されることを知見した。
これは、車両の走行速度が高い程、また後方に流れる景色が近い程、運転者の知覚する視覚情報(オプティカルフローとも言う)が増加するため、対象物からの圧迫感(恐怖感)に伴う無意識的な離隔操舵と、この離隔操舵を修正するための意識的な修正操舵とが反復される(以下、心理的反復動作と言う)ことが要因であると推測される。
また、走行車線近傍に位置する対象物からの圧迫感は、夜間において、ヘッドライトの照度が高い程、増加される。
しかし、ふらつき現象の要因が、運転者の漫然状態によるものか、心理的反復動作によるものかを判定することは容易ではない。
即ち、運転者の漫然状態を判定するために生体情報センサを別途設ける場合、設備が複雑化し、車両側の制御負荷が高くなる虞がある。また、生体情報を取得している間は専用の情報取得期間であるため、車両のふらつき現象が何れの要因によるものであっても、情報取得期間においては車両の走行状態はふらついた状態が継続され、情報取得期間が終了するまでふらつき現象は一切改善されることがない。
また、ふらつき現象の要因が運転者の漫然状態であっても、運転者の漫然状態を確実に解消することができ、早期にふらつき現象を改善することができる。
この構成によれば、運転者の視界から対象物の視覚情報を確実に減少させることができる。
この構成によれば、車外照度に拘らず対象物からの圧迫感を減少させることができる。
以下の説明は、本発明を車両に適用したものを例示したものであり、本発明、その適用物、或いは、その用途を制限するものではない。
図1に示すように、本実施例では、車両側から運転者に対して、視線誘導機構と、視界制御機構と、ヘッドライト制御機構と、漫然状態対応機構と、圧迫感対応機構との5つの運転支援を実行可能な車両を例として説明する。尚、漫然状態対応機構と圧迫感対応機構は、ふらつき走行対応機構によって構成されている。
この車両は、走行挙動検出部1と、走行環境検出部2と、運転者状態検出部3と、ECU(Electronic Control Unit)4と、フロントウインドガラス5と、ヘッドアップディスプレイ機構(以下、HUDと略す)6と、左右1対のヘッドライト7と、ステアリング機構8と、車室内に設けられたスピーカ9等を備えている。
速度センサ11は、車両の実際の走行速度を検出するセンサであり、アクセルセンサ12は、運転者によるアクセルペダルの踏込量を検出するセンサであり、舵角センサ13は、運転者が操作したステアリングホイール(図示略)の操舵角を検出するセンサであり、ヨーレートセンサ14は、車幅方向に向かうヨーレートを検出するジャイロセンサ等である。
これらセンサ11〜14は、各々の検出結果をECU4に出力している。
車外カメラ21は、バックミラー(図示略)近傍位置に装着され、走行車線上の区画線(白線)、走行車線付近に設置された大型建造対象物(例えば、ガードレール、トンネル側壁、防音壁等)、対向車両、並走車両等をフロントウインドガラス5を介して撮像可能なCCD(Charge Coupled Device)カメラによって構成されている。
車外照度センサ22は、車両の周囲の明るさ(照度)を検出するセンサである。
車外カメラ21によって撮像された画像及び車外照度センサ22によって検出された車外照度は、ECU4に出力される。
車内カメラ31は、インスツルメントパネル(図示略)の上部に装着され、運転者の上半身及び運転者の表情を撮像可能なCCDカメラによって構成されている。
発汗センサ32は、ステアリングホイールの運転者が把持する部分に装着され、運転者の掌の発汗水量に相当する皮膚コンダクタンスを検出するセンサである。尚、発汗センサ32の代わりに、心拍センサ、呼吸センサ等の生体情報センサを用いても良い。
車内カメラ31によって撮像された画像及び発汗センサ32によって検出された発汗水量は、ECU4に出力される。
このフロントウインドガラス5は、液晶ドライバ部5bを介してECU4と電気的に接続され、液晶ドライバ部5bが液晶層5aに所定の電圧を供給することで左右両側部分の透過率を100%から0%に夫々変更している。
HUD6は、運転者の所定距離前方位置に指標となるアイコンIを投影する表示投影器と、投影光学系としてのズーム投射レンズと、投影方向調整手段としての偏向装置と、フロントウインドガラス5の内側に設けられたコンバイナ等を備えている(何れも図示略)。
表示投影器から投影された投影光束は、ズーム投射レンズによって収束され、偏向装置で反射された後、コンバイナで更に反射されて運転者の前方位置にアイコンIの表示像が形成される。
ステアリング機構8は、一端がステアリングホイールに連結され且つ他端がピニオン軸を有するステアリング軸と、ピニオン軸と噛合可能なラック軸と、ピニオン軸に連結された電動モータ等を備えている(何れも図示略)。
この電動モータは、舵角センサ13によって検出された操舵角に基づきステアリングホイールの操作に必要な操舵トルクを制御可能に構成されている。
図1に示すように、ECU4は、視線誘導部41と、視界制御部42と、ヘッドライト制御部43と、ふらつき走行対応部44等を備えている。
ECU4は、CPU、ROM、RAM等からなる電子制御ユニットであり、ROMに記憶されているアプリケーションプログラムをRAMにロードし、CPUで実行することにより各種演算処理を行っている。
具体的には、旋回半径が大きい、例えば運転者の視線角度が10度未満のとき、運転者から近いフロントウインドガラス5の近傍位置にアイコンIの表示像を形成し、旋回半径が小さい、例えば運転者の視線角度が30度以上のとき、フロントウインドガラス5から前方に離隔した位置にアイコンIの表示像を形成している(図2参照)。
これにより、運転者の中心視野に与える影響を最小にしつつ前方の視覚情報に対する運転者の周辺視野の相対視力を増加するため、運転者の運転感覚によるヨーレートと実際に物理上発生しているヨーレートとの乖離を減少させて、旋回半径に拘らず運転者の運転感覚の安定化と安全性を向上することができる。
具体的には、全運転領域を、推定運転意思と基準値の差異が小さいとき、アシスト不要領域、推定運転意思と基準値の差異が大きいとき、車両による強制アシスト領域、推定運転意思と基準値の差異が中間値のとき、視界制御アシスト領域に設定している。
視界制御アシスト領域では、増速するように運転者を誘導する場合、フロントウインドガラス5の左右両側部分の透過率を下げ、減速するように運転者を誘導する場合、フロントウインドガラス5の左右両側部分の透過率を上げている。
これにより、運転者がフロントウインドガラス5を介して取得する視覚情報を制御することができ、運転者自身による走行速度に係る修正操作を促すことができる。
具体的には、皮膚コンダクタンスにより運転者の緊張状態を検出すると共に車外カメラ21によって反射板を検出したとき、反射板側のハイビームLEDの照射範囲(点灯個数)を縮小或いはロービームLEDの光軸を下方に移動している。
これにより、反射板から反射された反射光に起因した運転者の緊張状態を緩和している。
尚、運転者の緊張状態は、車内カメラ31によって撮像された運転者の瞳孔径で判断しても良く、瞳孔径と皮膚コンダクタンスを併用しても良い。
ふらつき走行対応部44は、車両の走行方向の異常(ふらつき現象)を検出した場合、運転者の視認性を低下させ、視認性低下によってふらつき現象が改善しない場合、警報作動又はステアリンクホイールの操舵トルクを増加するように構成されている。
図4に示すように、ふらつき走行対応部44は、走行環境認識部44aと、走行状態判定部44bと、視認性調整部44cと、意識覚醒部44dとを備えている。
この走行環境認識部44aは、抽出した白線情報と、走行車線の中心線に対する車両の車幅方向中心との離隔距離を検出している。
また、走行環境認識部44aは、車外カメラ21が撮像した周囲画像をパターンマッチングすることにより、走行車線付近に設置された(車両の近傍に存在する)ガードレール、トンネル側壁、防音壁等の運転者に圧迫感を与える可能性がある大型の対象物、対向車両及び並走車両等を抽出している。
この視認性調整部44cは、視界制御処理と、視線誘導処理と、ヘッドライト制御処理とを実行可能に構成されている。
視界制御処理は、前記条件が成立且つ車外照度が所定値以上(昼間)において、対向車両又は対象物方向と反対方向に並走車両が存在するとき、視界制御部42によってフロントウインドガラス5の対象物方向の視界領域を減少させている。
視線誘導処理は、前記条件が成立且つ車外照度が所定値以上において、対向車両又は対象物方向と反対方向に並走車両が存在しないとき、視線誘導部41によってアイコンI位置を制御することにより運転者の視線を対象物方向と反対方向に誘導している。
これにより、凝視したものに近づく視覚吸引作用の影響により対向車両や並走車両に自車両が接近することなく、運転者の対象物方向の視認性を減少させることができる。
これにより、通常走行時の視認性を維持しつつ、効率的に運転者の対象物方向の視認性を低下させることができる。
ここで、視認性調整部44cによって運転者の対象物方向の視認性を所定時間低下させた結果、ふらつき現象が解消した場合、ふらつき現象の要因は対象物からの圧迫感に起因した心理的反復動作であると推測することができ、また、運転者の対象物方向の視認性を所定時間低下させてもふらつき現象が解消しない場合、ふらつき現象の要因は運転者の漫然状態であると推測することができる。
これにより、漫然状態における走行を回避でき、運転者の意識を覚醒させて安全性を確保することができる。尚、警報及び操舵トルク増加に加えて、空調装置から冷気(又は新気)導入しても良い。
尚、Si(i=1,2…)は、各処理のためのステップを示す。
まず、各種センサ11〜14,21,22,31,32からの検出信号等を入力し(S1)、S2へ移行する。
S2の判定の結果、車両の走行方向の異常がある場合、S3に移行してフラグFがF0か否かを判定する。
S3の判定の結果、フラグFがF0の場合、S4に移行して走行車線付近に運転者に圧迫感を与える可能性がある対象物が存在するか否かを判定する。
S4の判定の結果、走行車線付近に運転者に圧迫感を与える可能性がある対象物が存在する場合、S5に移行して視認性調整処理を行う。
視認性調整処理の終了後、フラグFをF1に変更して(S6)、リターンする。
これは、走行車線付近に対象物が存在しないにも拘らずふらつき現象が生じているため、運転者が漫然状態であると判定して運転者に軽い刺激(操舵トルク)を付与している。
操舵トルク増加処理の終了後、フラグFをF2に変更して(S8)、リターンする。
S9の判定の結果、フラグFがF1の場合、操舵トルクを規定値よりも増加し(S7)、フラグFをF2に変更して(S8)、リターンする。
これは、視認性調整処理を実行したにも拘らずふらつき現象が継続しているため、運転者が漫然状態であると判定して運転者に軽い刺激を付与している。
これは、操舵トルク増加処理を実行したにも拘らずふらつき現象が継続しているため、運転者の漫然状態が改善されていないと判定して運転者に強い刺激(警報)を付与している。
S2の判定の結果、車両の走行方向の異常がない場合、操舵トルク増加及び警報作動を停止し(S11)、フラグFをF0に変更して(S12)、リターンする。
尚、Si(i=21,22…)は、各処理のためのステップを示す。
S21では、車外照度が所定値以上か否か判定している。
S21の判定の結果、車外照度が所定値以上の場合、S22に移行して対向車両又は並走車両が存在するか否かを判定する。
S22の判定の結果、対向車両又は並走車両が存在しない場合、S26に移行して視線誘導処理を実行し、S24に移行する。
S21の判定の結果、車外照度が所定値未満の場合、S27に移行してヘッドライト制御処理を実行し、S24に移行する。
S25の判定の結果、タイムアップの場合、終了し、タイムアップではない場合、S21にリターンする。
この車両の運転支援装置によれば、車両が走行する走行車線付近に位置する対象物を認識可能な車外カメラ21を備えているため、運転者が視認している対象物を容易に検出することができる。運転者の対象物に対する視認性を調整可能な視認性調整手段(視線誘導部41、視界制御部42、ヘッドライト制御部43)を備え、走行状態判定部44bが走行方向の異常な変化を検出したとき、視認性調整手段が車外カメラ21によって認識された対象物方向の視認性を低下させるため、ふらつき現象が走行車線付近に位置する対象物に起因した心理的反復動作によるものである場合、運転者の知覚する視覚情報を減少させることにより圧迫感に伴うふらつき現象を改善することができ、ふらつき現象が心理的反復動作によるものではない場合、運転者の漫然状態を確実に判定でき、運転者の覚醒を促して漫然状態を解消することができる。
1〕前記実施形態においては、視線誘導機構と、視界制御機構と、ヘッドライト制御機構と、漫然状態対応機構と、圧迫感対応機構の5つの運転支援を備えた例を説明したが、少なくとも1つの運転支援を備えていれば良く、また、上記以外の運転支援、例えば車線逸脱検知支援等を備えることも可能である。
具体的には、視線誘導機構と、視界制御機構と、ヘッドライト制御機構と、ふらつき走行対応機構を夫々独立して制御し、昼間において、ふらつき現象が判定されても、視線誘導部又は視界制御部が既に作動している場合には、作動している視線誘導処理又は視界制御処理を省略し、次の処理、例えば警報を作動させる。
6 HUD
7 ヘッドライト
8 ステアリング機構
9 スピーカ
21 車外カメラ
41 視線誘導部
42 視界制御部
43 ヘッドライト制御部
44 ふらつき走行対応部
44b 走行状態判定部
Claims (3)
- 車両の走行車線に対する走行方向を検出する走行方向検出手段と、この走行方向検出手段によって検出された走行方向に基づき運転者の運転操作を支援する1又は複数の支援手段とを備えた運転支援装置において、
車両が走行する走行車線付近に位置する対象物を認識可能な対象物認識手段と、
運転者の前記対象物に対する視認性を調整可能な視認性調整手段とを備え、
前記走行方向検出手段が走行方向の異常な変化を検出したとき、前記視認性調整手段が前記対象物認識手段によって認識された対象物方向の視認性を低下させると共に、前記視認性調整手段の視認性低下によって走行方向の異常な変化が減少しない場合、前記視認性調整手段以外の支援手段を作動させることを特徴とする運転支援装置。 - 前記視認性調整手段が、照度を制御可能なヘッドライト機構と、運転者の視線を誘導可能な視線誘導機構と、運転者の視界面積を制御可能な視界制御機構のうち、少なくとも1つの機構を有することを特徴とする請求項1に記載の運転支援装置。
- 前記視認性調整手段は前記ヘッドライト機構と視線誘導機構と視界制御機構とを備え、
前記対象物方向の視認性を低下させる場合、昼間走行時には、前記視線誘導機構又は視界制御機構が優先作動され、夜間走行時には、前記ヘッドライト機構が優先作動されることを特徴とする請求項2に記載の運転支援装置。
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