JP6186993B2 - 発光装置および電子機器 - Google Patents
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Description
関する。
発光素子の発光光を基板と反対側に取り出すトップエミッション方式の発光装置が電子機
器の表示装置などとして多用されている。トップエミッション方式は、発光素子を挟み、
基板側に形成された一方の第1電極(例えば陽極)と基板との間に反射層を形成し、発光
素子を挟む他方の第2電極(例えば陰極)側から光を取り出す方式であって、光の利用効
率が高い方式である。
緑色画素、および、青色画素のそれぞれにおける共振長を、基板側に形成された透明膜ま
たは透明電極膜の膜厚で調整する方法が提示されている(例えば特許文献1)。この構造
では、光取り出し効率が向上するだけでなく、色純度を改善することができ、高い品質の
ディスプレイを実現することができる。また、画素周辺に絶縁膜を形成し、画素形状を規
定する技術が知られている(例えば特許文献2)。これらの技術を組み合わせると、高い
表示品質のディスプレイを実現することができる。
電流時に画素周辺が発光することにより、色度が変化してしまい、輝度によって色度が変
化することがあった。
れば改善すると考えられる。しかし、小型高精細ディスプレイでは、カットオフ特定の鋭
いカラーフィルターを形成することが難しく、上述のような現象を改善することができな
かった。
ーフィルターで色分離する発光装置を、小型の高精細パネルとして製造する場合でも、
色度の変化を抑えることという課題の解決を目的としている。
れた反射層と、前記反射層上に配置された透明電極層と、前記透明電極層を発光領域ごと
に分離する絶縁層と、前記透明電極層上に配置された発光層と、前記発光層上に配置され
た半透過反射層とを備え、前記透明電極層と半透過反射層との間の光路長が発光領域ごと
に調整された共振構造を有し、前記発光層が複数の異なる波長の光を発する発光装置であ
って、前記半透過反射層とは異なる層に配置され、前記発光層からの発光光から、各色の
波長の光を取り出すカラーフィルターと、前記カラーフィルターとは異なる層に配置され
、前記絶縁層を介して隣り合う発光領域から発せられる光の波長の間の波長に対して、透
過率の極小値を有するノッチフィルターとを備える、ことを特徴とする。
光がカラーフィルターによって取り出され、ノッチフィルターによって、少なくとも赤色
の波長と緑色の波長との間の波長の光、または、緑色の波長と青色の波長との間の波長の
光のいずれかの透過が抑えられる。したがって、低電流時に、少なくとも赤色の波長と緑
色の波長との間の波長の光、または、緑色の波長と青色の波長との間の波長の光のいずれ
かが発せられることを抑え、色度変化を小さくすることができる。
記絶縁層上の光路長をD、前記反射層での反射における位相シフトをφL、前記半透過反
射層での反射における位相シフトをφU、前記反射層と前記半透過反射層兼との間に発生
する定在波のピーク波長をλ、2以下の整数をmとしたとき、前記ノッチフィルターによ
り前記透過率が極小値となる波長λは、
λ=D/{(2πm+φL+φU)/4π}・・・(1)
を満たすようにしてもよい。本発明によれば、前記絶縁層上の領域から発せられる光の
透過を抑え、低電流時でも、色度の変化を小さくすることができる。
、前記ノッチフィルターは、前記光取り出し側基板の両面に配置するようにしてもよい。
本発明によれば、ノッチフィルターを光取り出し側基板の両面に配置するようにしたので
、ノッチフィルター同士の干渉を抑える。また、所定波長域の光を透過させないノッチフ
ィルターを容易に製造することができる。
してもよい。本発明によれば、所定波長域の光を透過させないノッチフィルターを容易に
製造することができる。
域の短辺の長さが、1〜20μmとしてもよい。本発明によれば、画素領域が小さい高精
細のディスプレイにおいて、低電流時における色度変化を少なくすることができる。
電子機器においては、前記発光装置を備えているので、低電流時でも色度の変化の少ない
表示部を有する電子機器を提供することができる。
学部材を備えるようにしてもよい。本発明の電子機器によれば、発光装置の発光面におい
て、所定波長域の光の反射率が高くなる場合でも、この発光面と電子機器の表示面との間
に光学部材を備えるので、発光面における反射光が直視されることがなく、電子機器にお
いて良好な表示が行われる。
いては、各部の寸法の比率は実際のものとは適宜に異ならせてある。
<A:発光装置の構造>
図1は、本発明の一実施形態に係る発光装置E1の概要を示す模式的な断面図である。
発光装置E1は、複数の発光素子U1、U2、U3が第1基板10の面上に配列された構
成であるが、図1においては、説明の便宜上、赤色、緑色および青色の各色の発光素子U
1、U2、U3が一つずつ例示されている。本実施形態の発光装置E1は、トップエミッ
ション型であり、発光素子U1、U2、U3にて発生した光は第1基板10とは反対側に
向かって進行する。従って、ガラスなどの光透過性を有する板材のほか、セラミックスや
金属のシートなど不透明な板材を第1基板10として採用することができる。本実施形態
では、第1基板10の厚さを0.5mmとした。
第1基板10には、発光素子U1、U2、U3に給電して発光させるための配線が配置
されているが、配線の図示は省略する。また、第1基板10には、発光素子U1、U2、
U3に給電するための回路が配置されているが、回路の図示は省略する。
2の上に形成された透明層13と、透明層13上に形成された透明電極層(画素電極、陽
極)15と、光取り出し側半透過反射層としての対向電極17(陰極)と、反射層12と
対向電極17との間に配置された発光機能層16とを備える。また、発光素子U1、U2
、U3は、対向電極17上に配置された封止層18と、封止層18上に形成された有機中
間層19と、有機中間層19に形成されたガスバリア層20と、ガスバリア層20上に配
置されたカラーフィルター21と、カラーフィルター21と第2基板23との間に配置さ
れたノッチフィルター22とを備える。以下、詳細に説明する。
射性を有する材料によって形成される。この種の材料としては、例えばAl(アルミニウ
ム)、Ag(銀)、Au(金)、Cu(銅)などの単体金属、またはAl、Au、Cuま
たはAgを主成分とする合金などが好適に採用される。本実施形態では、反射層12はA
lで形成される。本実施形態では、反射層12の膜厚を80nmとした。
成される。反射層12の膜厚は、赤色発光素子U1、緑色発光素子U2および青色発光素
子U3において同一の膜厚に設定されている。一例として、本実施形態では、反射層12
の膜厚を70nmに設定した。
層15はITOの透明導電膜から形成される。本実施形態では、赤色発光素子U1、緑色
発光素子U2および青色発光素子U3ごとに透明電極層15の膜厚を変え、発光素子ごと
に透明電極層15と対向電極17との間の距離を調節している。本実施形態では、赤色発
光素子U1においては透明電極層15を3層にして層厚を100nmとした。また、緑色
発光素子U2においては透明電極層15を2層にして層厚を50nmとした。さらに、青
色発光素子U3においては透明電極層15を1層にして層厚を20nmとした。
(G)の発光素子用の透明電極層、および青色(B)の透明電極層に隔離されている。
:Hole Injection Layer)と、正孔注入層上に形成された正孔輸送層(HTL:Hole tra
nsport layer)と、正孔輸送層上に形成された発光層(EML:Emitting Layer)と、発
光層上に形成された電子輸送層(ETL:Electron Transport Layer)とからなる。
α−NPDで形成される。本実施形態では、正孔注入層の膜厚を2nmとし、正孔輸送層
の膜厚を25nmとした。なお、正孔注入層および正孔輸送層を、正孔注入層と正孔輸送
層の機能を兼ねる単一の層で形成することもできる。
態では、有機EL物質は低分子材料であって、白色光を発する。赤色のホスト材料および
赤色のドーパント材料、ならびに緑色および青色のホスト材料としては図2に示すものが
使用される。さらに、青色のドーパント材料としてはDPAVBiが使用される。緑色の
ドーパント材料としてはキナクリドンが使用される。本実施形態では、発光層の膜厚を5
0nmとした。
電子輸送層は、Alq3(トリス8−キノリノラトアルミニウム錯体)で形成される。
本実施形態では、電子輸送層の膜厚を25nmとした。
複数の発光素子U1、U2、U3に渡って連続している。対向電極17は、その表面に到
達した光の一部を透過するとともに他の一部を反射する性質(すなわち半透過半反射性)
を持った半透過反射層として機能し、例えばマグネシウムや銀などの単体金属、またはマ
グネシウムや銀を主成分とする合金から形成される。本実施形態では、対向電極17は、
MgAg(マグネシウム銀合金)で形成される。対向電極17の膜厚は、10nmとした
。
て、無機材料からなる封止層18が形成される。封止層18は、SiN(窒化珪素)やS
iON(酸窒化珪素)などのガス透過率が低い無機材料から形成される。本実施形態では
、封止層18はSiN(窒化珪素)で形成される。封止層18の膜厚は400nmとした
。
形状の影響により、凹凸状に形成された封止層18の凹凸部分を埋めるように配置されて
いる。有機中間層19の上面は略平坦に形成されている。また、有機中間層19の上面が
略平坦化されるので、有機中間層19上に形成される硬い被膜からなる後述するガスバリ
ア層20も平坦化される。さらに、封止層18を被覆して凹凸が埋められることで、ガス
バリア層20上に形成されるカラーフィルター21の膜厚均一性を向上させることにも有
効である。
り形成するために、流動性に優れ、かつ溶媒や揮発成分の無い、全てが高分子骨格の原料
となる有機化合物材料である必要があり、好ましくはエポキシ基を有する分子量3000
以下のエポキシモノマー/オリゴマーが用いられる(モノマーの定義:分子量1000以
下、オリゴマーの定義:分子量1000〜3000)。例えば、ビスフェノールA型エポ
キシオリゴマーやビスフェノールF型エポキシオリゴマー、フェノールノボラック型エポ
キシオリゴマー、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、アルキルグリシジルエ
ーテル、3,4-エポキシシクロヘキセニルメチル-3',4'-エポキシシクロヘキセンカ
ルボキシレート、ε-カプロラクトン変性3,4-エポキシシクロヘキシルメチル3',4'
-エポキシシクロヘキサンカルボキレートなどがあり、これらが単独もしくは複数組み合
わされて用いられる。
に優れ、かつ硬度が高く強靭で耐熱性に優れる硬化被膜を形成するものが良く、透明性に
優れ、かつ硬化のばらつきの少ない付加重合型がよい。例えば、3−メチル−1,2,3
,6−テトラヒドロ無水フタル酸、メチル−3,6−エンドメチレン−1,2,3,6−
テトラヒドロ無水フタル酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,
3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物などの酸無水物系硬化剤が好ま
しい。さらに、酸無水物の反応(開環)を促進する反応促進剤として1,6−ヘキサンジ
オールなど分子量が大きく揮発しにくいアルコール類を添加することで低温硬化しやすく
なる。これらの硬化は60〜100℃の範囲の加熱で行われ、その硬化被膜はエステル結
合を持つ高分子となる。さらに、酸無水の開環を促進する硬化促進剤として、芳香続アミ
ンやアルコール類やアミノフェノールなどのアミン化合物を微量添加することで、低温硬
化しやすくなる。
うな広い範囲で、ガスバリア層20が形成されている。ガスバリア層20は、酸素や水分
が浸入するのを抑制するためのもので、これにより酸素や水分による発光素子U1、U2
、U3の劣化等を抑えることができる。ガスバリア層20は、透明性、ガスバリア性、耐
水性を考慮して、好ましくは窒素を含む珪素化合物、すなわち珪素窒化物や珪素酸窒化物
などによって形成される。
ガスバリア層20は光透過性を有する必要がある。したがってガスバリア層20の材質や
膜厚を適宜に調整することにより、本実施形態では可視光領域における光線透過率を例え
ば80%以上にしている。
。遮光膜は、発光素子U1、U2、U3に対向して開口が形成された遮光体の膜体である
。開口内にはカラーフィルター21が形成される。本実施形態では、赤色の発光素子U1
に対応する開口内には赤色光を選択的に透過させる赤色用カラーフィルター21Rが形成
され、緑色の発光素子U2に対応する開口内には緑色光を選択的に透過させる緑色用カラ
ーフィルター21Gが形成され、青色の発光素子U3に対応する開口内には青色光を選択
的に透過させる青色用カラーフィルター21Bが形成される。本実施形態のカラーフィル
ター21の膜厚は、2.0μm〜2.5μmとした。
ノッチフィルター22は、誘電体多層膜で形成される。本実施形態においては、ノッチフ
ィルター22の膜厚は、1μm〜10μmとした。本実施形態のノッチフィルター22は
、図3に示すように、480〜520nmおよび550〜600nmの波長の光、つまり
、赤色と緑色の間の波長の光と、緑色と青色の間の波長の光とをカットするように設計さ
れている。なお、ノッチフィルター22は、誘電体多層膜だけでなく、金属薄膜フィルタ
ー、あるいは、色ガラスフィルターで形成するようにしてもよい。
するように、第2基板23が配置される。第2基板23はガラスなどの光透過性を有する
材料で形成される。第2基板23の厚さは0.5mmとした。第2基板22は、図示しな
い接着層層を介して第1基板10と貼り合わされる。接着層は、透明の樹脂材料、例えば
エポキシ樹脂などの硬化性樹脂から形成される。以上が本実施形態の発光装置E1の構造
である。
し側半透過反射層としての対向電極17の発光機能層16側の面までの光学的距離を所定
値に設定することにより、反射層12から対向電極17に定在波を発生させる共振構造を
採用している。
の面の間の光学的距離をD、下辺電極である反射層12での反射における位相シフトをφ
L、上辺電極である対向電極17での反射における位相シフトをφU、定在波のピーク波
長をλ、整数をmとすると、下記の式を満たす構造となっている。
D={(2πm+φL+φU)/4π}λ・・・(2)
極層15の層厚により光学的距離Dを調節し、赤色、緑色、青色の波長の色を取り出し、
カラーフィルター21で色分離を行う構造になっている。
以上のような本実施形態の発光装置E1と比較例の発光装置E10とにおいて、低電流
時の色度変化を調べた結果について説明する。
比較例1の発光装置E10は、図4に示すように、カラーフィルター21と第2基板2
3の間にノッチフィルター22が設けられていないところが本実施形態の発光装置E1と
異なる。本実施形態の発光装置E1との共通箇所には同一の符号を付して説明を省略する
。
図5は、比較例1の発光装置E10の青色画素周辺を拡大した図である。図5に示すよ
うに、本来は青色画素の開口部のみが青色で発光するように光学的距離D1を調節してあ
る。しかし、画素周辺においては、絶縁層14の段差により、対向電極17に傾斜部が形
成され、傾斜部における膜厚dは他の部分の膜厚よりも薄くなる。このような構造の発光
装置においては、電荷の拡散によって、この膜厚dの傾斜部からも発光するようになり、
この場合の光学的距離はD1とは異なるD2となる。その結果、青色画素周辺の色度は緑
色寄りに変化することになる。特に、低電流時においては、本来の青色画素の部分の輝度
が低下するために、青色画素周辺の緑色寄りの発光が目立つようになる。この現象は、赤
色画素の周辺においても同様に発生し、低電流時において赤色画素の周辺は、オレンジ色
寄りの発光が目立つようになる。
調べた結果を示す。図7に示すように、輝度が1以上の場合には、青色画素が高輝度で発
光するために、青色画素の周辺の緑色が目立たない。しかし、輝度が0.1よりも小さく
なると、青色画素の輝度が低下するために、青色画素の周辺の緑色が目立つようになり、
全体として色度が緑色寄りになってしまう。
クトルを規格化した結果を示す。図6に示すように、低電流になると、青色発光の波長成
分が相対的に大きくなることがわかる。つまり、この波長成分が、図7における画素周辺
の発光成分であることがわかる。
mの青緑領域と、550〜600nmのオレンジ領域の波長の光に対して急峻なカットオ
フ特性を有するノッチフィルター22をカラーフィルター21上に形成している。
光学的距離をD3とした時、ノッチフィルター22によってカットされる波長は、下記式
における波長λ1、λ2を含むように設定されている。
D2={(2πm+φL+φU)/4π}λ1・・・(3)
D3={(2πm+φL+φU)/4π}λ2・・・(4)
cd/m2の場合の青色画素の発光スペクトルの強度を調べた結果を示す。図8に示すよ
うに、カラーフィルターのみを備え、ノッチフィルターを備えていない比較例の発光装置
E10は、500nm付近に発光スペクトルの強度のピークがあり、色度が緑色寄りにな
っていることがわかる。これに対し、カラーフィルターだけでなく、ノッチフィルターを
備えた本実施形態の発光装置E1においては、500nm付近の発光が抑えられているこ
とがわかる。
色画素、緑色画素、及び青色画素の輝度に対する色度の特性を調べた結果を示す。図9乃
至図11に示すように、カラーフィルターのみを備え、ノッチフィルターを備えていない
比較例の発光装置E10よりも、カラーフィルターだけでなく、ノッチフィルターを備え
た本実施形態の発光装置E1の方が、各色の画素において色度変化が小さくなっているこ
とがわかる。特に、図11に示す青色画素の輝度に対する色度の特性においては、カラー
フィルターのみを備え、ノッチフィルターを備えていない比較例の発光装置E10の色度
変化に比べて、カラーフィルターだけでなく、ノッチフィルターを備えた本実施形態の発
光装置E1の色度変化が非常に小さく抑えられていることがわかる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、以下に述べる各種の変形が可
能である。また、各変形例及び実施形態は、適宜、組み合わせてもよいことは勿論である
。
上述した実施形態では、第2基板23とカラーフィルター21との間にノッチフィルタ
ー22を配置する例について説明した。しかし、本発明はこのような例に限定されるもの
ではない。図12に変形例1の発光装置E2を示す。発光装置E2は、図12に示すよう
に、第2基板23の両方の面にノッチフィルター24、25が配置されている。例えば、
第2基板23の下面側には450〜520nmの青緑領域をカットするノッチフィルター
24を形成し、第2基板23の上面側には550〜600nmの青緑領域をカットするノ
ッチフィルター25を形成する。このようなノッチフィルター24及びノッチフィルター
25は、互いに干渉を起こす場合があるが、本変形例のように第2基板23を挟んでノッ
チフィルター24とノッチフィルター25との間に所定の距離を持たせることにより、干
渉を防ぐことが可能になる。また、上述した実施形態のように、片側に2種類のノッチフ
ィルターを設計、製造することは容易ではないが、本変形例のように第2基板23の両側
にノッチフィルターを形成することにより、設計や製造が容易となる。
本発明は、図13に示すように、画素の短辺の長さが1.0〜2.5μm程度の小型の
高精細ディスプレイに特に有効である。画素の短辺の長さが1.0〜2.5μm程度の場
合には、画素サイズに対して、絶縁層により段差が生じる部分の割合が大きくなり、ノッ
チフィルターがない場合における低電流時の色度変化が大きくなる。しかし、本発明によ
れば、このような小型の高精細ディスプレイにおいて、ノッチフィルターにより画素周辺
部分から発せられる光の透過を確実に抑え、低電流時における色度変化を小さくする効果
が顕著になる。但し、本発明は、上述のような大きさの画素に対してのみ効果を有する訳
ではなく、例えば、画素の短辺の長さが20μm程度までのディスプレイにおいて十分な
効果を発揮する。
上述した実施形態においては、第2基板22側から光を取り出すトップエミッション型
の発光装置に本発明を適用する例について説明した。しかしながら、本発明はこのような
例に限定されるものではない。例えば、第1基板10側から光を取り出すボトムエミッシ
ョン型の発光装置に本発明は適用可能である。
本発明に係る発光装置は様々な電子機器に適用可能である。以下、代表的な応用例につ
いて説明する。
図14は、上述した実施形態の発光装置E1を、ヘッドマウント・ディスプレイにおい
て画像を表示するマイクロ・ディスプレイに応用した例を示す斜視図である。発光装置E
1は、表示部で開口する枠状のケース72に収納されるとともに、FPC(Flexible Pri
nted Circuits)基板74の一端が接続されている。FPC基板74には、半導体チップ
の制御回路5が、COF(Chip On Film)技術によって実装されるとともに、複数の端子
76が設けられて、図示省略された上位回路に接続される。当該上位回路から複数の端子
76を介して画像データが同期信号に同期して供給される。同期信号には、垂直同期信号
や、水平同期信号、ドットクロック信号が含まれる。また、画像データは、表示すべき画
像の画素の階調レベルを例えば8ビットで規定する。
である。すなわち、制御回路5は、同期信号にしたがって生成した各種の制御信号や各種
電位を発光装置E1に供給するほか、デジタルの画像データをアナログのデータ信号に変
換して、発光装置E1に供給する。
の光学的な構成を示す図である。図15に示されるように、ヘッドマウント・ディスプレ
イ300は、外観的には、一般的な眼鏡と同様にテンプル310や、ブリッジ320、レ
ンズ301L、301Rを有する。また、ヘッドマウント・ディスプレイ300は、図1
6に示されるように、ブリッジ320近傍であってレンズ301L、301Rの奥側(図
において下側)には、左眼用の発光装置E1Lと右眼用の発光装置E1Rとが設けられる
。
によって発光装置E1Lによる表示画像は、光学レンズ302Lを介して図において9時
の方向に出射する。ハーフミラー303Lは、発光装置E1Lによる表示画像を6時の方
向に反射させる一方で、12時の方向から入射した光を透過させる。
いる。これによって発光装置E1Rによる表示画像は、光学レンズ302Rを介して図に
おいて3時の方向に出射する。ハーフミラー303Rは、発光装置E1Rによる表示画像
を6時方向に反射させる一方で、12時の方向から入射した光を透過させる。
、E1Rによる表示画像を、外の様子と重ね合わせたシースルー状態で観察することがで
きる。また、このヘッドマウント・ディスプレイ300において、視差を伴う両眼画像の
うち、左眼用画像を発光装置E1Lに表示させ、右眼用画像を発光装置E1Rに表示させ
ると、装着者に対し、表示された画像があたかも奥行きや立体感を持つかのように知覚さ
せることができる(3D表示)。
ノッチフィルター22は、図3に示す透過率特性と反転させた反射率特性を示す。つまり
、480〜520nmおよび550〜600nmの波長の光、つまり、赤色と緑色の間の
波長の光と、緑色と青色の間の波長の光に対する反射率が高くなる。その結果、発光装置
E1を直視した場合には、色味が認識されることがある。しかしながら、発光装置E1を
ヘッドマウントディスプレイ300に用いる場合には、発光装置E1が直視されないので
、好適に用いることができる。また、発光装置E1は小型で高精細化が可能なので、ヘッ
ドマウントディスプレイ300のような小型の装置に好適に用いることができる。
デオカメラやレンズ交換式のデジタルカメラなどにおける電子式ビューファインダーにも
適用可能である。
図17は、上述の実施形態に係る発光装置E1を表示装置として採用したモバイル型の
パーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。パーソナルコンピュータ2000は
、表示装置としての発光装置E1と本体部2010とを備える。本体部2010には、電
源スイッチ2001およびキーボード2002が設けられている。この発光装置E1は有
機EL素子を使用しているので、視野角が広く見易い画面を表示できる。
帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001およびスクロールボタン3002、なら
びに表示装置としての発光装置E1を備える。スクロールボタン3002を操作すること
によって、発光装置E1に表示される画面がスクロールされる。
onal Digital Assistant、あるいは、スマートフォン)の構成を示す。情報携帯端末40
00は、複数の操作ボタン4001および電源スイッチ4002、ならびに表示装置とし
ての発光装置E1を備える。電源スイッチ4002を操作すると、住所録やスケジュール
帳といった各種の情報が発光装置E1に表示される。
たもののほか、デジタルスチルカメラ、テレビ、ビデオカメラ、カーナビゲーション装置
、ページャ、電子手帳、電子ペーパー、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション
、テレビ電話、POS端末、プリンター、スキャナー、複写機、ビデオプレーヤ、タッチ
パネルを備えた機器等などが挙げられる。
極層、16……発光機能層、17……対向電極、18……封止層、19……有機中間層、
20……ガスバリア層、21……カラーフィルター、22,24、25……ノッチフィル
ター、23……第2基板、E1,E2……発光装置、U1,U2,U3…発光素子。
Claims (7)
- 基板と、
前記基板上に配置された反射層と、
前記反射層上に配置された透明電極層と、
前記透明電極層を発光領域ごとに分離する絶縁層と、
前記透明電極層上に配置された発光層と、
前記発光層上に配置された半透過反射層とを備え、
前記透明電極層と半透過反射層との間の光路長が発光領域ごとに調整された共振構造を有し、前記発光層が複数の異なる波長の光を発する発光装置であって、
前記半透過反射層とは異なる層に配置され、前記発光層からの発光光から、各色の波長の光を取り出すカラーフィルターと、
前記カラーフィルターとは異なる層に配置され、
前記絶縁層を介して隣り合う発光領域から発せられる光の波長の間の波長に対して、透過率の極小値を有するノッチフィルターと、を備え、
前記ノッチフィルターは、前記絶縁層の段差により波長が変化した光の透過を抑制することを特徴とする発光装置。 - 前記反射層から前記半透過反射層間の光路長であって、前記絶縁層上の光路長をD、前記反射層での反射における位相シフトをφL、前記半透過反射層での反射における位相シフトをφU、前記反射層と前記半透過反射層との間に発生する定在波のピーク波長をλ、2以下の整数をmとしたとき、前記ノッチフィルターにより前記透過率が極小値となる波長λは、
λ=D/{(2πm+φL+φU)/4π}
を満たす、
ことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。 - 前記光の取り出し側に配置された光取り出し側基板を備え、
前記ノッチフィルターは、前記光取り出し側基板の両面に配置されている、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の発光装置。 - 前記ノッチフィルターは、誘電体多層膜で形成されている、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一に記載の発光装置。 - 前記発光光ごとに画素領域が形成されており、当該画素領域の短辺の長さが、1〜20μmである、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一に記載の発光装置。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか一記載の発光装置を備えたことを特徴とする電子機器。
- 前記発光装置の発光面と、前記電子機器の表示面との間に、光学部材を備えることを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
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