JP6186981B2 - プラズマ処理装置及び方法 - Google Patents

プラズマ処理装置及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6186981B2
JP6186981B2 JP2013153465A JP2013153465A JP6186981B2 JP 6186981 B2 JP6186981 B2 JP 6186981B2 JP 2013153465 A JP2013153465 A JP 2013153465A JP 2013153465 A JP2013153465 A JP 2013153465A JP 6186981 B2 JP6186981 B2 JP 6186981B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plasma
plasma processing
processing apparatus
opening
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013153465A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015026435A (ja
Inventor
奥村 智洋
智洋 奥村
川浦 廣
廣 川浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2013153465A priority Critical patent/JP6186981B2/ja
Priority to KR1020140059571A priority patent/KR101586907B1/ko
Publication of JP2015026435A publication Critical patent/JP2015026435A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6186981B2 publication Critical patent/JP6186981B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/32Gas-filled discharge tubes
    • H01J37/32917Plasma diagnostics
    • H01J37/32935Monitoring and controlling tubes by information coming from the object and/or discharge
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/32Gas-filled discharge tubes
    • H01J37/32431Constructional details of the reactor
    • H01J37/3244Gas supply means

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Plasma Technology (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)
  • Cleaning In General (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)
  • Recrystallisation Techniques (AREA)

Description

本発明は、熱プラズマを基材に照射して基材を処理する熱プラズマ処理や、反応ガスによるプラズマまたはプラズマと反応ガス流を同時に基材へ照射して基材を処理する低温プラズマ処理などの、プラズマ処理装置及び方法に関するものである。
従来、多結晶シリコン(poly−Si)等の半導体薄膜は薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)や太陽電池に広く利用されている。とりわけ、poly−SiTFTは、キャリア移動度が高いうえ、ガラス基板のような透明の絶縁基板上に作製できるという特徴を活かして、例えば、液晶表示装置、液晶プロジェクタや有機EL表示装置などの画素回路を構成するスイッチング素子として、或いは液晶駆動用ドライバの回路素子として広く用いられている。
ガラス基板上に高性能なTFTを作製する方法としては、一般に「高温プロセス」と呼ばれる製造方法がある。TFTの製造プロセスの中でも、工程中の最高温度が1000℃程度の高温を用いるプロセスを一般的に「高温プロセス」と呼んでいる。高温プロセスの特徴は、シリコンの固相成長により比較的良質の多結晶シリコンを成膜することができる点、シリコンの熱酸化により良質のゲート絶縁層を得ることができる点、及び清浄な多結晶シリコンとゲート絶縁層との界面を形成できる点である。高温プロセスではこれらの特徴により、高移動度でしかも信頼性の高い高性能TFTを安定的に製造することができる。
他方、高温プロセスは固相成長によりシリコン膜の結晶化を行うプロセスであるために、600℃程度の温度で48時間程度の長時間の熱処理を必要とする。これは大変長時間の工程であり、工程のスループットを高めるためには必然的に熱処理炉を多数必要とし、低コスト化が難しいという点が課題である。加えて、耐熱性の高い絶縁性基板として石英ガラスを使わざるを得ないため基板のコストが高く、大面積化には向かないとされている。
一方、工程中の最高温度を下げ、安価な大面積のガラス基板上にpoly−SiTFTを作製するための技術が「低温プロセス」と呼ばれる技術である。TFTの製造プロセスの中でも、最高温度が概ね600℃以下の温度環境下において比較的安価な耐熱性のガラス基板上にpoly−SiTFTを製造するプロセスは、一般に「低温プロセス」と呼ばれている。低温プロセスでは、発振時間が極短時間のパルスレーザーを用いてシリコン膜の結晶化を行うレーザー結晶化技術が広く使われている。レーザー結晶化とは、基板上のシリコン薄膜に高出力のパルスレーザー光を照射することによって瞬時に溶融させ、これが凝固する過程で結晶化する性質を利用する技術である。
しかしながら、このレーザー結晶化技術には幾つかの大きな課題がある。一つは、レーザー結晶化技術によって形成したポリシリコン膜の内部に局在する多量の捕獲準位である。この捕獲準位の存在により、電圧の印加によって本来能動層を移動するはずのキャリアが捕獲され、電気伝導に寄与できず、TFTの移動度の低下、閾値電圧の増大といった悪影響を及ぼす。更に、レーザー出力の制限によって、ガラス基板のサイズが制限されるといった課題もある。レーザー結晶化工程のスループットを向上させるためには、一回で結晶化できる面積を増やす必要がある。しかしながら、現状のレーザー出力には制限があるため、第7世代(1800mm×2100mm)といった大型基板にこの結晶化技術を採用する場合には、基板一枚を結晶化するために長時間を要する。
また、レーザー結晶化技術は一般的にライン状に成形されたレーザーが用いられ、これを走査させることによって結晶化を行なう。このラインビームは、レーザー出力に制限があるため基板の幅よりも短く、基板全面を結晶化するためには、レーザーを数回に分けて走査する必要がある。これによって基板内にはラインビームの継ぎ目の領域が発生し、二回走査されてしまう領域ができる。この領域は一回の走査で結晶化した領域とは結晶性が大きく異なる。そのため両者の素子特性は大きく異なり、デバイスのバラツキの大きな要因となる。最後に、レーザー結晶化装置は装置構成が複雑であり且つ、消耗部品のコストが高いため、装置コストおよびランニングコストが高いという課題がある。これによって、レーザー結晶化装置によって結晶化したポリシリコン膜を使用したTFTは製造コストが高い素子になってしまう。
このような基板サイズの制限、装置コストが高いといった課題を克服するため、「熱プラズマジェット結晶化法」と呼ばれる結晶化技術が研究されている(例えば、非特許文献1を参照)。本技術を以下に簡単に説明する。タングステン(W)陰極と水冷した銅(Cu)陽極を対向させ、DC電圧を印加すると両極間にアーク放電が発生する。この電極間に大気圧下でアルゴンガスを流すことによって、銅陽極に空いた噴出孔から熱プラズマが噴出する。
熱プラズマとは、熱平衡プラズマであり、イオン、電子、中性原子などの温度がほぼ等しく、それらの温度が10000K程度を有する超高温の熱源である。このことから、熱プラズマは被熱物体を容易に高温に加熱することが可能であり、a−Si膜を堆積した基板が超高温の熱プラズマ前面を高速走査することによってa−Si膜を結晶化することができる。
このように装置構成が極めて単純であり、且つ大気圧下での結晶化プロセスであるため、装置を密閉チャンバ等の高価な部材で覆う必要が無く、装置コストが極めて安くなることが期待できる。また結晶化に必要なユーティリティは、アルゴンガスと電力と冷却水であるため、ランニングコストも安い結晶化技術である。
図18は、この熱プラズマを用いた半導体膜の結晶化方法を説明するための模式図である。
同図において、熱プラズマ発生装置31は、陰極32と、この陰極32と所定距離だけ離間して対向配置される陽極33とを備え構成される。陰極32は、例えばタングステン等の導電体からなる。陽極33は、例えば銅などの導電体からなる。また、陽極33は、中空に形成され、この中空部分に水を通して冷却可能に構成されている。また、陽極33には噴出孔(ノズル)34が設けられている。陰極32と陽極33の間に直流(DC)電圧を印加すると両極間にアーク放電が発生する。
この状態において、陰極32と陽極33の間に大気圧下でアルゴンガス等のガスを流すことによって、上記の噴出孔34から熱プラズマ35を噴出させることができる。ここで「熱プラズマ」とは、熱平衡プラズマであり、イオン、電子、中性原子などの温度がほぼ等しく、それらの温度が10000K程度を有する超高温の熱源である。
このような熱プラズマを半導体膜の結晶化のための熱処理に利用することができる。具体的には、基板36上に半導体膜37(例えば、アモルファスシリコン膜)を形成しておき、当該半導体膜37に熱プラズマ(熱プラズマジェット)35を当てる。このとき、熱プラズマ35は、半導体膜37の表面と平行な第1軸(図示の例では左右方向)に沿って相対的に移動させながら半導体膜37に当てられる。すなわち、熱プラズマ35は第1軸方向に走査しながら半導体膜37に当てられる。
ここで「相対的に移動させる」とは、半導体膜37(及びこれを支持する基板36)と熱プラズマ35とを相対的に移動させることを言い、一方のみを移動させる場合と両者をともに移動させる場合のいずれも含まれる。このような熱プラズマ35の走査により、半導体膜37が熱プラズマ35の有する高温によって加熱され、結晶化された半導体膜38(本例ではポリシリコン膜)が得られる(例えば、特許文献1を参照)。
図19は、最表面からの深さと温度の関係を示す概念図である。同図に示すように、熱プラズマ35を高速で移動させることにより、表面近傍のみを高温で処理することができる。熱プラズマ35が通り過ぎた後、加熱された領域は速やかに冷却されるので、表面近傍はごく短時間だけ高温になる。
このような熱プラズマは、点状領域に発生させるのが一般的である。熱プラズマは、陰極32からの熱電子放出によって維持されており、プラズマ密度の高い位置では熱電子放出がより盛んになるため、正のフィードバックがかかり、ますますプラズマ密度が高くなる。つまり、アーク放電は陰極の1点に集中して生じることとなり、熱プラズマは点状領域に発生する。
半導体膜の結晶化など、平板状の基材を一様に処理したい場合には、点状の熱プラズマを基材全体に渡って走査する必要があるが、走査回数を減らしてより短時間で処理できるプロセスを構築するには、熱プラズマの照射領域を広くすることが有効である。このため、長尺の熱プラズマを発生させ、一方向にのみ走査する技術が検討されている(例えば、特許文献2〜14を参照)。
大気圧プラズマトーチにおいては、処理性能などを評価する上で、被処理物の温度測定が重要である。そこで、これまでにも様々な被処理物の温度測定方法が提案されている。円筒型の誘導結合型プラズマトーチにおいて、被処理物たるガラス棒の温度を測定しながら、所望の温度になるようにトーチとの距離を調節するもの(例えば、特許文献15を参照)、長尺の誘導結合型プラズマトーチにおいて、被処理物の温度を斜め上から測定するもの(例えば、特許文献7を参照)、点状領域を処理するDCプラズマトーチにおいて、被処理物の温度を測定するもの(例えば、特許文献16を参照)が開示されている。これらはいずれも放射温度計を用いるもので、放射温度計の優れた特徴である非接触性、高速応答性などが活かされている。
特開2008−53634号公報 国際公開第2011/142125号 特開2012−38839号公報 特開2012−54129号公報 特開2012−54130号公報 特開2012−54131号公報 特開2012−54132号公報 特開2012−174499号公報 特開2012−174500号公報 特開2013−37977号公報 特開2013−93264号公報 特開2013−93265号公報 特開2013−93266号公報 特開2013−98067号公報 特開2005−200265号公報 特開昭62−57770号公報
S.Higashi, H.Kaku,T.Okada,H.Murakami and S.Miyazaki,Jpn.J.Appl.Phys.45,5B(2006)pp.4313−4320
しかしながら、半導体の結晶化など、ごく短時間だけ基材の表面近傍を高温処理する用途に対して、従来例に示した特許文献2〜14に記載の熱プラズマを長尺状に発生させる技術では、プラズマが最も高温になる部分が基材から遠いため、基材の温度を十分に高めることが困難であるという問題点があった。
また、熱プラズマの高温部を基材に直接曝露することにより基材の温度を高めることは可能であるが、誘導結合型プラズマトーチユニットを基材に近接させる必要があるため、基材の表面からの放射光を直接見ることができないので、特許文献7、15または16に記載の方法を用いることができなかった。
本発明はこのような課題に鑑みなされたもので、熱プラズマの高温部を基材に直接曝露するプラズマ処理装置及び方法において、被処理物の加熱性能を評価することができるプラズマ処理装置及び方法を提供することを目的としている。
本願の第1発明のプラズマ処理装置は、スリット状の開口部を備える長尺チャンバと、前記長尺チャンバ内にガスを供給するガス導入口と、前記長尺チャンバ内に高周波電磁界を発生させるコイルと、前記コイルに高周波電力を供給する高周波電源と、基材を保持する基材載置部と備えたプラズマ処理装置である。このプラズマ処理装置において、前記長尺チャンバの長手方向と前記開口部の長手方向とは平行に配置され、前記開口部の長手方向に対して垂直な向きに、前記長尺チャンバと前記基材とを相対的に移動可能とする移動機構を備え、複数の孤立パターンである不透明薄膜を形成した透明薄板を備え、前記不透明薄膜とは反対の側から、前記不透明膜と前記透明薄板の界面から放射される光を受光する放射温度計を備えたことを特徴とする。
このような構成により、被処理物の加熱性能を評価することができる。
本願の第1発明のプラズマ処理装置において、好適には、前記放射温度計が温度測定のために受光する光の波長における前記不透明膜の透過率が65%以上であることが望ましい。
このような構成により、精度よく被処理物の加熱性能を評価することができる。
また、好適には、前記透明薄板が円筒状であり、かつ、円筒の軸を中心として回転可能な構成となっていることが望ましい。
このような構成により、加熱性能評価機能を簡単な構成で装置に組み込むことができる。
さらにこの場合、好適には、前記不透明薄膜が複数の短冊であることが望ましい。
このような構成により、さらに精度よく被処理物の加熱性能を評価することができる。
さらにこの場合、好適には、前記短冊の長手方向が、前記開口部の長手方向に対して垂直な向きに平行であることが望ましい。
このような構成により、さらに精度よく被処理物の加熱性能を評価することができる。
また、前記透明薄板が円筒状であり、かつ、円筒の軸を中心として回転可能な構成とした場合、好適には、前記円筒状の透明薄板の内側にミラーを備え、前記透明薄板の界面から放射され前記放射温度計が受光する光の光軸が、前記ミラーにより曲げられることが望ましい。
このような構成により、加熱性能評価機能をさらに簡単な構成で装置に組み込むことができる。
或いは、前記移動機構が基材を保持するトレーを移動させる機構であり、前記トレーの端部が斜面状になっていることが望ましい。
このような構成により、安定なプラズマ処理が実現できる。
また、この場合、好適には、前記長尺チャンバと前記円筒状の透明薄板との距離が可変であることが望ましい。
このような構成により、さらに安定なプラズマ処理が実現できる。
本願の第2発明のプラズマ処理方法は、スリット状の開口部を備えた長尺チャンバ内にガスを供給しつつ、コイルに高周波電力を供給することで、前記長尺チャンバ内に高周波電磁界を発生させてプラズマを発生させ、基材を前記開口部に近接して配置しつつ、前記開口部近傍のプラズマに曝露することにより、前記基材の表面を処理するプラズマ処理方法である。このプラズマ処理方法において、前記基材の処理に先立ち、複数の孤立パターンである不透明薄膜を形成した透明薄板を前記開口部近傍のプラズマに曝露しつつ、前記不透明薄膜とは反対の側から、前記不透明膜と前記透明薄板の界面から放射される光を放射温度計で受光することで、不透明薄膜の温度を測定することを特徴とする。
このような構成により、被処理物の加熱性能を評価することができる。
本発明によれば、熱プラズマの高温部を基材に直接曝露するプラズマ処理装置及び方法において、被処理物の加熱性能を評価することができる。
本発明の実施の形態1におけるプラズマ処理装置の構成を示す断面図 本発明の実施の形態1におけるプラズマ処理装置の構成を示す斜視図 本発明の実施の形態1におけるプラズマ処理装置の構成を示す断面図 本発明の実施の形態1におけるプラズマ処理装置の構成を示す断面図 本発明の実施の形態1における温度測定板の構成を示す平面図及び断面図 本発明の実施の形態2における温度測定板の構成を示す平面図 本発明の実施の形態3における温度測定板の構成を示す平面図 本発明の実施の形態4における温度測定板の構成を示す平面図 本発明の実施の形態5におけるプラズマ処理装置の構成を示す斜視図 本発明の実施の形態5におけるプラズマ処理装置の構成を示す断面図 本発明の実施の形態5におけるプラズマ処理装置の構成を示す斜視図 本発明の実施の形態6におけるプラズマ処理装置の構成を示す斜視図 本発明の実施の形態7におけるプラズマ処理装置の構成を示す断面図 本発明の実施の形態8におけるプラズマ処理装置の構成を示す断面図 本発明の実施の形態9におけるプラズマ処理装置の構成を示す断面図 本発明の実施の形態10におけるプラズマ処理装置の構成を示す断面図 本発明の実施の形態11におけるプラズマ処理装置の構成を示す断面図 従来例におけるプラズマ処理装置の構成を示す断面図 従来例における最表面からの深さと温度の関係を示す概念図
以下、本発明の実施の形態におけるプラズマ処理装置について図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について、図1〜図5を参照して説明する。
図1(a)は、本発明の実施の形態1におけるプラズマ処理装置の構成を示すもので、誘導結合型プラズマトーチユニットTの長尺方向に垂直な面で切った断面図である。図1(b)は、誘導結合型プラズマトーチユニットの長尺方向に平行で、かつ、基材に垂直な面で切った断面図である。
図1(a)は図1(b)の破線で切った断面図、図1(b)は図1(a)の破線で切った断面図、また、図2は、図1に示した誘導結合型プラズマトーチユニットの組立構成図であり、各部品(一部)の斜視図を並べたものである。
図1及び図2において、透明薄板としての温度測定板1上に不透明膜としてのクロム膜2が形成されている。誘導結合型プラズマトーチユニットTにおいて、導体製のコイル3が誘電体製の第一セラミックスブロック4及び第二セラミックスブロック5の近傍に配置される。コイル3は、断面が円形の銅管を、断面が直方体の銅ブロックに接着したものである。第一セラミックスブロック4、第二セラミックスブロック5及び温度測定板1の表面をなすクロム膜2によって囲まれた空間により、誘電体製の長尺チャンバ7が画定される。長尺チャンバ7は、温度測定板1がなす面に垂直な面に沿って設けられている。
また、コイル3の中心軸は、温度測定板1に平行で、かつ、長尺チャンバ7を含む平面に垂直な向きになるよう構成される。すなわち、コイル3の一巻きが構成する面は基材がなす面に垂直な面に沿って、かつ、長尺チャンバ7を含む平面に沿って設けられている。また、コイル3は、第一セラミックスブロック4の外側、第二セラミックスブロック5の外側に各一つずつ配置され、かつ、長尺チャンバ7から離れた位置で直列に接続され、高周波電力を印加した際に長尺チャンバに発生させる高周波電磁界の向きが互いに等しくなるようになっている。
コイル3は、これら二つのうちのどちらか一方だけでも機能しうるが、本実施の形態のように、長尺チャンバ7を挟んで二つを設けた方が、長尺チャンバ7内に発生する電磁界の強度を強めることができるという利点がある。
誘導結合型プラズマトーチユニットTは、全体が接地された導体製のシールド部材(図示しない)で囲われ、高周波の漏洩(ノイズ)が効果的に防止できるとともに、好ましくない異常放電などを効果的に防止できる。
長尺チャンバ7は、第一セラミックスブロック4の一つの平面と、第二セラミックスブロック5に設けた溝に囲まれている。また、これらの誘電体部材としての2つの誘電体ブロックは貼り合わされている。つまり、長尺チャンバ7は、開口部8以外が誘電体で囲まれている構成である。また、長尺チャンバ7は環状である。
ここでいう環状とは、一続きの閉じたヒモ状をなす形状を意味し、円形に限定されるものではない。本実施の形態においては、長方形(2つの長辺をなす直線部と、その両端に2つの短辺をなす直線が連結されてなる、一続きの閉じたヒモ状の形状)の長尺チャンバ7を例示している。長尺チャンバ7に発生したプラズマPは、長尺チャンバ7における長尺で線状の開口部8において、温度測定板1の表面をなすクロム膜2に接触する。また、長尺チャンバ7の長手方向と開口部8の長手方向とは平行に配置されている。
第二セラミックスブロック5の内部にプラズマガスマニホールド9が設けられている。プラズマガス供給配管10よりプラズマガスマニホールド9に供給されたガスは、第二セラミックスブロック5に設けられたガス導入部としてのプラズマガス供給穴11(貫通穴)を介して、長尺チャンバ7に導入される。このような構成により、長手方向に均一なガス流れを簡単に実現できる。プラズマガス供給配管10へ導入するガスの流量は、その上流にマスフローコントローラなどの流量制御装置を備えることにより制御される。
プラズマガス供給穴11は、長尺のスリットであるが、丸い穴状のものを長手方向に複数設けたものであってもよい。
温度測定板1は、トレーとしての基材ホルダ15上に載置される。温度測定板1の温度を測定することにより被処理物の加熱性能を評価する際には、このような構成とする。一方、基材を処理する際には、温度測定板1の代わりに、基材を基材ホルダ15上に載置する。温度測定板1の外形を基材と同一にしておくことにより、このような構成をとることができる。
基材ホルダ15には、温度測定板1の外形とほぼ相似形でわずかに小さい貫通穴と、温度測定板1の外形とほぼ相似形でわずかに大きい座グリ部とが設けられ、温度測定板1をこの座グリ部に載せることで、基材ホルダ15の誘導結合型プラズマトーチユニットTに対向する側の面の座グリ部よりも外側の部分と、温度測定板1の表面とがほぼ同一面を構成するよう、座グリ部の深さは温度測定板1の厚さとほぼ等しく構成される。
このような構成とすることで、基材ホルダ15を誘導結合型プラズマトーチユニットTに対して相対的に移動させたとき、基材ホルダ15の位置にかかわらず、プラズマを発生させる空間たる長尺チャンバ7の形状がほぼ一定となる。つまり、移動にともなうプラズマの揺動を抑えることができる。
コイル3内の銅管の内部は冷媒流路となっている。また、その外側に接着された銅ブロックは、接着剤(図示しない)によって第一セラミックスブロック4または第二セラミックスブロック5に接着されている。このように、コイル3の断面を直方体とすることで、第一セラミックスブロック4または第二セラミックスブロック5との間の接着剤をできるだけ薄くすることができるので、良好な熱伝導が確保される。したがって、コイル3を構成する銅管に水などの冷媒を流すことで、コイル3、第一セラミックスブロック4及び第二セラミックスブロック5の冷却が可能である。
長方形の線状の開口部8が設けられ、温度測定板1(或いは、温度測定板1上のクロム膜2)は、開口部8と対向して配置されている。事前に、長尺チャンバ内にガスを供給しつつ、開口部8からガスを噴出させながら、図示していない高周波電源よりコイル3に例えば13.56MHzの高周波電力を供給することにより、長尺チャンバ7にプラズマPを発生させておき、その後、温度測定板1を誘導結合型プラズマトーチユニットTの近傍に移動させ、開口部8付近のプラズマを温度測定板1の表面をなすクロム膜2に曝露する。
このとき、開口部8の長手方向に対して垂直な向きに、長尺チャンバ7と温度測定板1とを相対的に移動させる。つまり、図1(a)の左右方向へ、図1(b)の紙面に垂直な方向へ、誘導結合型プラズマトーチユニットTまたは温度測定板1を動かす。
この相対的な移動の速度が十分に速い場合、温度測定板1の下方よりも上方、或いはクロム膜2の方が高い温度にまで加熱されることとなる。また、温度変化の急激さは、温度測定板1の下方よりも上方、或いはクロム膜2の方が激しくなる。したがって、プラズマ処理装置の加熱性能を評価するためには、温度測定板1の表面側(上方)の温度を測定する必要がある。しかしながら、誘導結合型プラズマトーチユニットTを温度測定板1に近接させる必要があるため、温度測定板1の表面からの放射光を直接見ることができないので、放射温度計の優れた特徴である非接触性、高速応答性などを活かすことができない。
一方、熱電対などは応答速度が遅すぎて、正確な温度測定は不可能である。そこで、透明な薄板に不透明な薄膜を形成したものを基材に見立て、不透明膜と透明薄板の界面から放射される光を放射温度計で受光することによって、温度測定板1の表面側(上方)の温度を測定する方法を考案した。
図1(a)に示すように、不透明膜と透明薄板の界面から放射される光をレンズ12にて集め、放射温度計13まで光ファイバで導く。レンズを適切に設計することにより、直径1mm以下の領域の局所的な温度変化を測定することができる。
温度測定板1として、厚さ0.7mmのガラス基板を用いた。クロム膜2の膜厚は3μmとした。クロム膜2は、密着性を向上させるためにガラス板の表面をサンドブラスト処理により凹凸を形成した後、スパッタリング法により形成した。
また、放射温度計13が温度測定のために受光する光の波長を約2μmとした。我々の測定によれば、クロム膜2の波長:2μmの光に対する透過率は、膜厚100nm以上でほぼゼロであり、また、ガラスの波長:2μmの光に対する透過率は90%以上であるので、クロム膜2とガラス板の界面から放射される光を放射温度計13で捉えることができる。ここで、クロム膜2が波長:2μmの光を透過してしまうような材質であると、プラズマの強烈な発光が放射温度計13に導かれてしまい、正確な温度測定ができない。
また、ガラス板が波長:2μmの光を透過しないような材質であると、クロム膜2とガラス板の界面から放射される光が減衰してしまうため、正確な温度測定ができない。一般に、放射温度計を用いる際の透過窓の材質選定の目安としては、測定波長における透過率≧65%が推奨されていることから(例えば、http://www.hazama−sokki.co.jp/know/onepoint/onepoint_04.htmlを参照)、放射温度計13が温度測定のために受光する光の波長における透明薄板の透過率は65%以上であることが望ましいと考えられる。
このようにして得られる温度測定結果は、プラズマ処理の性能を評価する上で有用である。例えば、これに基づいて装置の正常/異常の判定に用いることができる。或いは、モードジャンプ判定に用いることができる。ここで、モードジャンプとは、プラズマが低温・低電子密度の容量結合モードと高温・高電子密度の誘導結合モードとの間で不連続な状態変化を起こす現象を指す。
一般に誘導結合型プラズマトーチにおいては、容量結合モードでプラズマを着火させた後、誘導結合モードへのモードジャンプを経て運転される。温度測定を行うことによりどちらのモードでプラズマが発生しているかを知ることができる(誘導結合モードの方がはるかに高い温度が検出される)ので、装置が正しく誘導結合モードで運転できているかどうかを判定することが可能となる。
或いは、種々の部品等の経時変化などで、同一条件で運転した際の温度測定結果がわずかに異なることがありうるが、このような場合にプラズマ発生条件を変化させて同じ温度測定結果が得られるように調整することが可能である。変化させるパラメータとしては、高周波電力の大きさが簡便さ、制御性に優れる。
長尺チャンバ7内に供給するガスとして種々のものが使用可能だが、プラズマの安定性、着火性、プラズマに暴露される部材の寿命などを考えると、不活性ガス主体であることが望ましい。なかでも、Arガスが典型的に用いられる。Arのみでプラズマを生成させた場合、プラズマは相当高温となる(10,000K以上)。
プラズマ発生の条件としては、走査速度=50〜3000mm/s、プラズマガス総流量=1〜100SLM、Ar+H2ガス中のH2濃度=0〜10%、高周波電力=0.5〜50kW程度の値が適切である。ただし、これらの諸量のうち、ガス流量及び電力は、開口部8の長さ100mm当たりの値である。ガス流量や電力などのパラメータは、開口部8の長さに比例した量を投入することが適切と考えられるためである。
図3〜図4は、図1〜図2に示した誘導結合型プラズマトーチユニットを搭載したプラズマ処理装置の構成を示す断面図である。図3を拡大表示したものが図1(a)である。図3に示すように、レンズ12を誘導結合型プラズマトーチユニットTの真下でない位置に配置して、斜めから放射光を捉えてもよいし、図4に示すように、レンズ12を誘導結合型プラズマトーチユニットTの真下の位置に配置して、垂直に放射光を捉えてもよい。
図5は、温度測定板1の構成を示す(a)平面図及び(b)断面図である。図5において、クロム膜2は複数の短冊の孤立パターンである。また、短冊の長手方向が、開口部8の長手方向に対して垂直な向きに平行であるように配置する。クロム膜2を温度測定板1の全面に形成すると、温度測定板1が開口部8に近づいた際、コイルによる強い高周波電磁界の影響で、クロム膜2内を渦電流が流れる。場合によっては、渦電流はクロム膜2内を局所的に流れるので、クロム膜2が局所的にジュール損によって加熱され、膜剥がれなどの不良現象が生ずる。クロム膜2を複数の孤立パターンにしておくことで、渦電流が極めて流れにくくなり、膜剥がれなどの不良現象を効果的に抑制できる。
また、渦電流はコイルの素線に沿って強く生じる傾向があるため、長尺方向に流れやすい。したがって、短冊にするとともに、短冊の長手方向が、開口部8の長手方向に対して垂直な向きに平行であるように配置することで、さらに効果的に渦電流を抑制することができる。
このような構成において、温度を測定しようとしている位置に対して、図3に示すようにレンズ12を運動の進行方向にずらせて配置して、斜め下から放射光を捉える構成とすることで、プラズマ発光による測定誤差を低減できる。
プラズマの発光は、温度測定板1の裏面(下方のガラスと空気の界面)、表面(クロム膜2とガラスの界面)の他、トレーの表面・裏面や、その他図示していない装置筐体の内壁などでも反射する。クロム膜2を短冊の孤立パターンとし、短冊の長手方向が、開口部8の長手方向に対して垂直な向きに平行であるようにしておくことで、レンズ12へ入射する光路を不透明なクロム膜2で分断できるため、プラズマ発光の影響を抑制できる。
したがって、温度測定の精度が高まる。
また、複数の短冊としているので、レンズ12の配置をスライドさせることで、長尺方向の温度分布を測定することができる。
透明薄板としての温度測定板1は、装置の所定位置に格納しておき、必要に応じて取り出して評価することが可能である。或いは、平板状のトレーとしての基材ホルダ15をガラスなどの透明薄板にしておき、これに直接不透明膜を形成したものを用いてもよい。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2について、図6を参照して説明する。
図6は、温度測定板1の構成を示す平面図である。図6において、クロム膜2はガラス板上に2次元配置された複数の四角形状の孤立パターンである。
このような構成によっても、渦電流の影響低減が可能で、また、レンズ12の配置をスライドさせることで、長尺方向の温度分布を測定することができる。
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3について、図7を参照して説明する。
図7は、温度測定板1の構成を示す平面図である。図7において、クロム膜2は1本の短冊のパターンである。
このような構成によっても、渦電流の影響低減が可能で、また、プラズマ発光の影響を抑制できる。
(実施の形態4)
以下、本発明の実施の形態4について、図8を参照して説明する。
図8は、温度測定板1の構成を示す平面図である。図8において、クロム膜2はガラス板上に一文字状に配置された複数の四角形状の孤立パターンである。
このような構成によっても、渦電流の影響低減が可能で、また、レンズ12の配置をスライドさせることで、長尺方向の温度分布を測定することができる。
(実施の形態5)
以下、本発明の実施の形態5について、図9〜図11を参照して説明する。
図9は、図1〜図2に示した誘導結合型プラズマトーチユニットを搭載したプラズマ処理装置の構成を示す斜視図である。図9において、誘導結合型プラズマトーチユニットTに対向して、基材16を保持する基材載置部としてのローラー18が複数設けられ、ローラー18の上を、基材ホルダ15とその上に搭載された基材16とが、誘導結合型プラズマトーチユニットTと、これに対向して設けられた対向部としての対向回転体17との間を通過することで、プラズマ処理が行われる。複数あるローラー18の全てまたはいくつかを回転駆動することで、基材ホルダ15の搬送が実現できる。
対向回転体17は、誘導結合型プラズマトーチユニットTに対して常に対向して配置されている。対向回転体17は、長尺チャンバの長手方向に平行な軸を中心として回転可能な円筒である。つまり、対向回転体17の長尺チャンバと対向した面が、長尺チャンバの長手方向に垂直な向きに運動可能に構成されている。
図10は、基材ホルダ15が誘導結合型プラズマトーチユニットTの真下にない状態における、誘導結合型プラズマトーチユニットTと対向回転体17が対向している部分を拡大した断面図である。
図10において、対向回転体17を回転運動させながら、誘導結合型プラズマトーチユニットT内の長尺チャンバ7内にプラズマガス供給穴11よりArまたはAr+H2ガスを供給しつつ、開口部8から対向回転体17に向けてガスを噴出させながら、図示していない高周波電源より13.56MHzの高周波電力を、コイル3に供給することにより、長尺チャンバ7内に高周波電磁界を発生させることでプラズマPを発生させ、開口部8付近のプラズマを対向回転体17に曝露する。つまり、第一セラミックスブロック4、第二セラミックスブロック5及び対向回転体17の表面によって囲まれた空間により、誘電体製の長尺チャンバ7が画定された状態で、プラズマを安定的に着火させる。
このとき、開口部8の下方が広く開放されていると、プラズマを発生させる空間たる長尺チャンバ7の形状が画定されず、安定した着火を行うことができない。
このように、基材16から離れたところでプラズマの着火を行うことで、基材16に対する着火ステップに伴う不安定なプラズマ照射を避けるとともに、着火後に十分な加速時間を経て移動速度が一定に達した後に基材16にプラズマ照射することができるので、基材16の端から端までを均一に処理することができる。
また、対向回転体17が回転している状態でプラズマを発生させるので、対向回転体17の一部が長時間に渡って加熱されることで溶融したり損傷・破損したりすることを避けることができる。これは、対向回転体17の表面における低温部が、次々に開口部8近傍のプラズマ照射部に移動してくる一方、対向回転体17の表面におけるプラズマ照射によって加熱された高温部が、次々に開口部8近傍のプラズマ照射部から離れていき、速やかに冷却されるからである。
対向回転体17の表面温度は、開口部8近傍でプラズマ照射された瞬間が最も高く、その後徐々に低下して再び開口部8近傍に戻ってくる直前に最も低くなる。その温度水準は、移動熱容量、放熱性や、主に供給する高周波電力の大きさによって決まるプラズマ照射の強度に依存する。対抗回転体17の表面にクロム膜2が形成されているが、その詳細は後述する。着火は、誘導結合型プラズマトーチユニットTがクロム膜2の直上にあるタイミングで行ってもよいし、そうでないタイミングで行ってもよい。
図11は、対向回転体17と温度測定系の構成を示す斜視図である。図11において、対向回転体17は、円筒状の薄いガラスで構成され、その表面にクロム膜2を形成している。クロム膜2は複数の短冊の孤立パターンである。また、短冊の長手方向が、開口部8の長手方向に対して垂直な向きに平行であるように配置されている。
このようなパターニングの効果については、実施の形態1と同様である。対向回転体の内部にミラー19が設けられ、クロム膜2とガラス円筒の界面から放射される光をレンズ12に導くべく、光路20が曲げられる。ミラー19とレンズ12の相対位置を固定したまま、これらを対向回転体17の回転軸方向に動かすことで、異なる短冊パターンに対応した位置の温度を測定することができる。ミラー19のみを動かし、レンズ12の焦点距離を変化させてもよい。或いは、ミラー19の角度を変化させてもよい。
対向回転体17の回転とは無関係にミラー19の角度を固定しておくことで、誘導結合型プラズマトーチユニットTの特定の場所に近い位置におけるクロム膜2の温度を測定することができる。この場合、放射温度計13は、一定温度を指すこととなる。一方、光路20と対向回転体17の回転軸を一致させ、かつ、対向回転体17の回転に合わせてミラー19を回転させることで、対向回転体17における常に同一のクロム膜2の温度を測定することができる。この場合、放射温度計13は、昇温、降温を繰返すこととなる。つまり、誘導結合型プラズマトーチユニットTの近傍を通過する際の温度プロファイルの取得が可能である。
クロム膜2からなる短冊は、対向回転体17がなす円筒の周の一部に設けたが、全周にわたって設けることも可能である。しかし、スパッタリングなどの薄膜形成プロセスでクロム膜2などの不透明膜形成を行う場合は、全周に設けるのは手間がかかるため、周の一部に設ける方がよい。
また、対向回転体17の表面に直接、クロム膜2を形成するのではなく、誘電体または導体の円筒に対して、円筒の曲率に合わせて製作した曲面状のガラス板にクロム膜2を形成したものを嵌め込んでもよい。
(実施の形態6)
以下、本発明の実施の形態6について、図12を参照して説明する。
図12は、対向回転体17と温度測定系の構成を示す斜視図である。図12において、対向回転体17は、円筒状の薄いガラスで構成され、その表面にクロム膜2を形成している。クロム膜2は一本の短冊の孤立パターンである。長尺方向の温度分布を知る必要がない場合は、このような構成も可能である。
(実施の形態7)
以下、本発明の実施の形態7について、図13を参照して説明する。
図13は、基材16を搭載した基材ホルダ15が、図の左側から誘導結合型プラズマトーチユニットTと対向回転体17が対向している部分に近づいていく様子を、(a)〜(e)の順に並べた断面図である。
基材ホルダ15の端部は斜面21を構成している。誘導結合型プラズマトーチユニットTと、その開口部8に対向する部分(図13(a)〜(b)における対向回転体17)との距離が急激に変化すると、プラズマPが不安定になったり、場合によっては失火或いは容量結合モード(低密度プラズマ状態)にモード変化を起こすことがある。
これを避けるためには、図13(c)に示すように、斜面21にプラズマPを照射するタイミングで誘導結合型プラズマトーチユニットTを徐々に上昇させ、誘導結合型プラズマトーチユニットTと、その開口部8に対向する部分(図13(c)における斜面21)との距離を一定に保つことが有効である。ここでは、誘導結合型プラズマトーチユニットTを徐々に上昇させる場合を例示したが、対向回転体17を徐々に下降させてもよい。誘導結合型プラズマトーチユニットTには、ガス、高周波電力、冷却水など多数の配管、配線を接続する必要があるので、対向回転体17を下降させる方が簡単な装置構成となる。いずれにせよ、長尺チャンバ7と対向回転体17との距離が可変であるように構成する。また、斜面21は平面(断面が直線)である必要はなく、曲面(断面が曲線)であってもよい。
同様に、基材ホルダ15が誘導結合型プラズマトーチユニットTと対向回転体17が対向している部分を通り過ぎるタイミングにおいても、図示しない基材ホルダ15の左側の端部をも斜面としておくとともに、誘導結合型プラズマトーチユニットTを徐々に下降させるか、または、対向回転体17を徐々に上昇させることで、誘導結合型プラズマトーチユニットTと、その開口部8に対向する部分との距離を一定に保つことができる。
なお、基材ホルダ15などのトレーを用いず、ローラー18上で直に基材16を搬送することも可能である。この場合も、長尺チャンバ7と対向回転体17との距離が可変であることは、プラズマの変動抑制に有効である。また、太陽電池基板などのように極めて薄い(200μm未満)基材16であれば、長尺チャンバ7と対向回転体17との距離を可変にする必要がない場合もあり得る。
また、ローラー18を用いず、ロボット、リニアスライダなど他の搬送機構を利用してもよい。
(実施の形態8)
以下、本発明の実施の形態8について、図14を参照して説明する。
図14は本発明の実施の形態8におけるプラズマ処理装置の構成を示すもので、誘導結合型プラズマトーチユニットTの長尺方向に垂直な面で切った断面図ある。図14(a)は誘導結合型プラズマトーチユニットTの着火シーケンスまたは準備段階を示し、図14(b)はプラズマ処理中の段階を示し、図14(c)は準備段階またはプラズマ処理が完了した後の失火シーケンスを示す。
本実施の形態においては、実施の形態5において用いたような、基材16の進行方向に対して誘導結合型プラズマトーチユニットTとの位置関係が固定された対向回転体を用いるのではなく、トレーとしての基材ホルダ15とともに搬送される第1移動回転体22及び第2移動回転体23を備える。第1移動回転体22及び第2移動回転体23は、その上面の高さが、基材ホルダ15の上面及び基材16の上面と一致するように配置されており、また、長尺チャンバ7の長手方向に平行な軸を中心として回転可能な円筒である。つまり、第1移動回転体22及び第2移動回転体23の長尺チャンバ7と対向した面が、長尺チャンバ7の長手方向に垂直な向きに運動可能に構成されている。
図14(a)に示すように、第1移動回転体22を回転させながらプラズマの着火を行うことで、基材16に対する着火ステップに伴う不安定なプラズマ照射を避けるとともに、着火後に十分な加速時間を経て移動速度が一定に達した後に基材16にプラズマ照射することができるので、基材16の端から端までを均一に処理することができる。
図14(a)は着火シーケンスではなく、準備段階を示すものと考えることもできる。図の右から左へと搬送されプラズマ処理を終えた基材16を、次に処理すべき未処理の基材16と交換するタイミングにおいて、プラズマを停止させることなくこれを行いたい場合がある。このような場合は、第1移動回転体22を回転させながらプラズマを維持しておくことができる。
一方、図14(c)に示すように、第2移動回転体23を回転させながらプラズマの失火を行うことで、不安定なプラズマ状態を経ずに安全に失火シーケンスを行うことができる。
同様に、図14(c)は失火シーケンスではなく、準備段階を示すものと考えることもできる。図の左から右へと搬送されプラズマ処理を終えた基材16を、次に処理すべき未処理の基材16と交換するタイミングにおいて、プラズマを停止させることなくこれを行いたい場合がある。このような場合は、第2移動回転体23を回転させながらプラズマを維持しておくことができる。
第1移動回転体22または第2移動回転体23を、実施の形態5〜6に示した対向回転体17と同様の構造に構成しておくことで、温度測定を行うことができる。
(実施の形態9)
以下、本発明の実施の形態9について、図15を参照して説明する。
図15は本発明の実施の形態9におけるプラズマ処理装置の構成を示すもので、基材16を搭載した基材ホルダ15と、第1移動回転体22及び第2移動回転体23の断面図である。
図15において、基材ホルダ15の両端部を、第1移動回転体22及び第2移動回転体23と半径がほぼ等しい半円形状に構成している。
このような構成により、誘導結合型プラズマトーチユニットTの開口部8が、第1移動回転体22または第2移動回転体23から基材ホルダ15の間を通過する際の、誘導結合型プラズマトーチユニットTの開口部8とそれに対向する部分との距離の変化を小さくすることが可能となるので、プラズマPが不安定になったり、場合によっては失火或いは容量結合モード(低密度プラズマ状態)にモード変化を起こすことを効果的に抑制できる。
(実施の形態10)
以下、本発明の実施の形態10について、図16を参照して説明する。
図16は本発明の実施の形態10におけるプラズマ処理装置の構成を示すもので、基材16を搭載した基材ホルダ15と、第1移動回転体22及び第2移動回転体23の断面図である。
図16において、基材ホルダ15の両端部のうちの上部を、第1移動回転体22及び第2移動回転体23と半径がほぼ等しい半円形状に構成している。
このような構成によっても、誘導結合型プラズマトーチユニットTの開口部8が、第1移動回転体22または第2移動回転体23から基材ホルダ15の間を通過する際の、誘導結合型プラズマトーチユニットTの開口部8とそれに対向する部分との距離の変化を小さくすることが可能となる。その結果、プラズマPが不安定になったり、場合によっては失火或いは容量結合モード(低密度プラズマ状態)にモード変化を起こすことを効果的に抑制できる。
(実施の形態11)
以下、本発明の実施の形態11について、図17を参照して説明する。
図17は本発明の実施の形態11におけるプラズマ処理装置の構成を示すもので、誘導結合型プラズマトーチユニットTの長尺方向に垂直な面で切った断面図である。図17(a)は誘導結合型プラズマトーチユニットTの着火シーケンスまたは準備段階を示し、図17(b)はプラズマ処理中の段階を示し、図17(c)は準備段階またはプラズマ処理が完了した後の失火シーケンスを示す。
本実施の形態においては、実施の形態5〜10において用いたような回転体を用いるのではなく、トレーとしての基材ホルダ15とともに搬送される第1スライド板24及び第2スライド板25を備える。第1スライド板24及び第2スライド板25は、その上面の高さが、基材ホルダ15の上面及び基材16の上面と一致するように配置されており、また、長尺チャンバ7の長手方向に垂直な方向に往復運動可能な平板である。つまり、第1スライド板24及び第2スライド板25の長尺チャンバ7と対向した面が、長尺チャンバ7の長手方向に垂直な向きに運動可能に構成されている。
図17(a)に示すように、第1スライド板24を往復運動させながらプラズマの着火を行うことで、基材16に対する着火ステップに伴う不安定なプラズマ照射を避けるとともに、着火後に十分な加速時間を経て移動速度が一定に達した後に基材16にプラズマ照射することができるので、基材16の端から端までを均一に処理することができる。
図17(a)は着火シーケンスではなく、準備段階を示すものと考えることもできる。図の右から左へと搬送されプラズマ処理を終えた基材16を、次に処理すべき未処理の基材16と交換するタイミングにおいて、プラズマを停止させることなくこれを行いたい場合がある。このような場合は、第1スライド板24を往復運動させながらプラズマを維持しておくことができる。
一方、図17(c)に示すように、第2スライド板25を往復運動させながらプラズマの失火を行うことで、不安定なプラズマ状態を経ずに安全に失火シーケンスを行うことができる。
同様に、図17(c)は失火シーケンスではなく、準備段階を示すものと考えることもできる。図の左から右へと搬送されプラズマ処理を終えた基材16を、次に処理すべき未処理の基材16と交換するタイミングにおいて、プラズマを停止させることなくこれを行いたい場合がある。このような場合は、第2スライド板25を往復運動させながらプラズマを維持しておくことができる。
このような構成によれば、往復運動の向きが変わる際に第1スライド板24及び第2スライド板25の速度がゼロとなる瞬間があるので、回転体を用いる場合に比べて、第1スライド板24及び第2スライド板25がダメージを受ける可能性があるものの、誘導結合型プラズマトーチユニットTの開口部8が、第1スライド板24または第2スライド板25から基材ホルダ15の間を通過する際の隙間を最小にできる。その結果、誘導結合型プラズマトーチユニットTの開口部8とそれに対向する部分との距離の変化を小さくすることが可能となり、プラズマPが不安定になったり、場合によっては失火或いは容量結合モード(低密度プラズマ状態)にモード変化を起こすことをさらに効果的に抑制できる。
なお、第1スライド板24及び第2スライド板25はその上面(誘導結合型プラズマトーチユニットTに対向することになる面)が平面であればよく、逆の面が平面である必要はない。
第1スライド板24または第2スライド板25を、実施の形態1〜4に示した温度測定板1と同様の構造に構成しておくことで、温度測定を行うことができる。
以上述べたプラズマ処理装置及び方法は、本発明の適用範囲のうちの典型例を例示したに過ぎない。
例えば、固定された誘導結合型プラズマトーチユニットTに対して、基材ホルダ15を走査するものを例示したが、誘導結合型プラズマトーチユニットTを、固定された基材載置台に対して走査してもよい。
また、本発明の種々の構成によって、基材16の表面近傍を高温処理することが可能となる。例えば、従来例で詳しく述べたTFT用半導体膜の結晶化や太陽電池用半導体膜の改質に適用可能であることは勿論、プラズマディスプレイパネルの保護層の清浄化や脱ガス低減、シリカ微粒子の集合体からなる誘電体層の表面平坦化や脱ガス低減、種々の電子デバイスのリフロー、固体不純物源を用いたプラズマドーピングなど、様々な表面処理に適用できる。また、太陽電池の製造方法としては、シリコンインゴットを粉砕して得られる粉末を基材上に塗布し、これにプラズマを照射して溶融させ多結晶シリコン膜を得る方法にも適用可能である。
また、説明においては簡単のため「熱プラズマ」という言葉を用いているが、熱プラズマと低温プラズマの区分けは厳密には難しく、また、例えば、田中康規「熱プラズマにおける非平衡性」プラズマ核融合学会誌、Vol.82、No.8(2006)pp.479−483において解説されているように、熱的平衡性のみでプラズマの種類を区分することも困難である。
本発明は、基材を熱処理することを一つの目的としており、熱プラズマ、熱平衡プラズマ、高温プラズマなどの用語にとらわれず、高温のプラズマを照射する技術に関するものに適用可能である。
また、基材の表面近傍をごく短時間だけ均一に高温熱処理する場合について詳しく例示したが、反応ガスによるプラズマまたはプラズマと反応ガス流を同時に基材へ照射して基材を低温プラズマ処理する場合においても、本発明は適用できる。プラズマガスに反応ガスを混ぜることにより、反応ガスによるプラズマを基材へ照射し、エッチングやCVDが実現できる。
或いは、プラズマガスとしては希ガスまたは希ガスに少量のH2ガスを加えたガスを用いつつ、シールドガスとして反応ガスを含むガスをプラズマガスの周辺に供給することによって、プラズマと反応ガス流を同時に基材へ照射し、エッチング、CVD、ドーピングなどのプラズマ処理を実現することもできる。プラズマガスとしてアルゴンを主成分とするガスを用いると、実施例で詳しく例示したように、熱プラズマが発生する。
一方、プラズマガスとしてヘリウムを主成分とするガスを用いると、比較的低温のプラズマを発生させることができる。このような方法で、基材をあまり加熱することなく、エッチングや成膜などの処理が可能となる。
エッチングに用いる反応ガスとしては、ハロゲン含有ガス、例えば、Cxy(x、yは自然数)、SF6などがあり、シリコンやシリコン化合物などをエッチングすることができる。反応ガスとしてO2を用いれば、有機物の除去、レジストアッシングなどが可能となる。CVDに用いる反応ガスとしては、モノシラン、ジシランなどがあり、シリコンやシリコン化合物の成膜が可能となる。或いは、TEOS(Tetraethoxysilane)に代表されるシリコンを含有した有機ガスとO2の混合ガスを用いれば、シリコン酸化膜を成膜することができる。
その他、撥水性・親水性を改質する表面処理など、種々の低温プラズマ処理が可能である。本発明の構成は誘導結合型であるため、単位体積あたり高いパワー密度を投入してもアーク放電に移行しにくいため、より高密度なプラズマが発生可能であり、その結果、速い反応速度が得られ、基材の所望の被処理領域全体を短時間で効率よく処理することが可能となる。
以上のように本発明は、TFT用半導体膜の結晶化や太陽電池用半導体膜の改質に適用可能である。具体的には、プラズマディスプレイパネルの保護層の清浄化や脱ガス低減、シリカ微粒子の集合体からなる誘電体層の表面平坦化や脱ガス低減、種々の電子デバイスのリフロー、固体不純物源を用いたプラズマドーピングなど、様々な表面処理において、基材の表面近傍をごく短時間だけ均一に高温熱処理するに際して、プラズマを安定的かつ効率的に発生させ、基材の所望の被処理領域全体を短時間で効率よく処理する上で有用な発明である。また、種々の電子デバイスなどの製造における、エッチング・成膜・ドーピング・表面改質などの低温プラズマ処理において、基材の所望の被処理領域全体を短時間で効率よく処理する上で有用な発明である。
1 温度測定板
2 クロム膜
T 誘導結合型プラズマトーチユニット
3 コイル
4 第一セラミックスブロック
5 第二セラミックスブロック
7 長尺チャンバ
8 開口部
9 プラズマガスマニホールド
10 プラズマガス供給配管
11 プラズマガス供給穴
12 レンズ
13 放射温度計
P プラズマ

Claims (9)

  1. スリット状の開口部を備える長尺チャンバと、前記長尺チャンバ内にガスを供給するガス導入口と、前記長尺チャンバ内に高周波電磁界を発生させるコイルと、前記コイルに高周波電力を供給する高周波電源と、基材を保持する基材載置部と備えたプラズマ処理装置において、
    前記長尺チャンバの長手方向と前記開口部の長手方向とは平行に配置され、前記開口部の長手方向に対して垂直な向きに、前記長尺チャンバと前記基材とを相対的に移動可能とする移動機構を備え、複数の孤立パターンである不透明薄膜を形成した透明薄板を備え、前記不透明薄膜とは反対の側から、前記不透明薄膜と前記透明薄板の界面から放射される光を受光する放射温度計を備えたこと、
    を特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記放射温度計が温度測定のために受光する光の波長における前記透明薄板の透過率が65%以上であることを特徴とする、請求項1記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記透明薄板が円筒状であり、かつ、円筒の軸を中心として回転可能な構成となっていることを特徴とする、請求項1記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記不透明薄膜が複数の短冊であることを特徴とする、請求項記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記短冊の長手方向が、前記開口部の長手方向に対して垂直な向きに平行であることを特徴とする、請求項記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記円筒状の透明薄板の内側にミラーを備え、前記透明薄板の界面から放射され前記放射温度計が受光する光の光軸が、前記ミラーにより曲げられることを特徴とする、請求項3記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記移動機構が基材を保持するトレーを移動させる機構であり、前記トレーの端部が斜面状になっていることを特徴とする、請求項3記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記長尺チャンバと前記円筒状の透明薄板との距離が可変であることを特徴とする、請求項記載のプラズマ処理装置。
  9. スリット状の開口部を備えた長尺チャンバ内にガスを供給しつつ、コイルに高周波電力を供給することで、前記長尺チャンバ内に高周波電磁界を発生させてプラズマを発生させ、基材を前記開口部に近接して配置しつつ、前記開口部近傍のプラズマに曝露することにより、前記基材の表面を処理するプラズマ処理方法であって、
    前記基材の処理に先立ち、複数の孤立パターンである不透明薄膜を形成した透明薄板を前記開口部近傍のプラズマに曝露しつつ、前記不透明薄膜とは反対の側から、前記不透明薄膜と前記透明薄板の界面から放射される光を放射温度計で受光することで、不透明薄膜の温度を測定すること、
    を特徴とするプラズマ処理方法。
JP2013153465A 2013-07-24 2013-07-24 プラズマ処理装置及び方法 Active JP6186981B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013153465A JP6186981B2 (ja) 2013-07-24 2013-07-24 プラズマ処理装置及び方法
KR1020140059571A KR101586907B1 (ko) 2013-07-24 2014-05-19 플라즈마 처리 장치 및 플라즈마 처리 방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013153465A JP6186981B2 (ja) 2013-07-24 2013-07-24 プラズマ処理装置及び方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015026435A JP2015026435A (ja) 2015-02-05
JP6186981B2 true JP6186981B2 (ja) 2017-08-30

Family

ID=52488359

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013153465A Active JP6186981B2 (ja) 2013-07-24 2013-07-24 プラズマ処理装置及び方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6186981B2 (ja)
KR (1) KR101586907B1 (ja)

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01294863A (ja) * 1988-05-23 1989-11-28 Hitachi Ltd 薄膜形成装置
JPH0456145A (ja) * 1990-06-22 1992-02-24 Hitachi Ltd プラズマ中の基板温度の測定装置
JP3902125B2 (ja) * 2002-12-03 2007-04-04 東京エレクトロン株式会社 温度測定方法及びプラズマ処理装置
JP2004260002A (ja) * 2003-02-26 2004-09-16 Fujitsu Ltd 基板温度検出装置、その製造方法及び基板温度検出方法
JP2004289081A (ja) * 2003-03-25 2004-10-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマ窒化処理装置及びその処理方法
JP2006297339A (ja) * 2005-04-25 2006-11-02 Sumitomo Precision Prod Co Ltd 処理ガス吐出装置及びこれを備えた表面処理装置
JP4746983B2 (ja) * 2005-12-28 2011-08-10 株式会社堀場製作所 シリコンウエハの温度測定方法
JP4949135B2 (ja) * 2006-06-22 2012-06-06 株式会社フジクラ 真空チャンバ用レーザ加熱装置及び真空プロセス用装置
JP5071927B2 (ja) * 2007-03-26 2012-11-14 独立行政法人産業技術総合研究所 マイクロ波プラズマ処理装置
JP2009021540A (ja) * 2007-06-13 2009-01-29 Rohm Co Ltd ZnO系薄膜及びZnO系半導体素子
JP5237151B2 (ja) * 2009-02-23 2013-07-17 三菱重工業株式会社 プラズマ処理装置の基板支持台
JP5110137B2 (ja) * 2010-09-02 2012-12-26 パナソニック株式会社 プラズマ処理装置及び方法

Also Published As

Publication number Publication date
KR20150012190A (ko) 2015-02-03
KR101586907B1 (ko) 2016-01-19
JP2015026435A (ja) 2015-02-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5467371B2 (ja) 誘導結合型プラズマ処理装置及び誘導結合型プラズマ処理方法
JP5429268B2 (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP6191887B2 (ja) プラズマ処理装置
JP5500098B2 (ja) 誘導結合型プラズマ処理装置及び方法
JP6064174B2 (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP5321552B2 (ja) プラズマ処理装置及び方法
JP5617817B2 (ja) 誘導結合型プラズマ処理装置及び誘導結合型プラズマ処理方法
JP5861045B2 (ja) プラズマ処理装置及び方法
JP2013229211A (ja) プラズマ処理装置及び方法
JP2013120687A (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP5110137B2 (ja) プラズマ処理装置及び方法
JP5500097B2 (ja) 誘導結合型プラズマ処理装置及び方法
JP6186981B2 (ja) プラズマ処理装置及び方法
JP6318363B2 (ja) プラズマ処理装置及び方法、電子デバイスの製造方法
JP5899422B2 (ja) 誘導結合型プラズマ処理装置及び方法
JP6264762B2 (ja) プラズマ処理装置及び方法
JP6064176B2 (ja) 誘導結合型プラズマ処理装置及び方法
JP2014060035A (ja) プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置
JP5056926B2 (ja) プラズマ処理装置及び方法
JP5413421B2 (ja) 誘導結合型プラズマ処理装置及び方法
JP2013098067A (ja) プラズマ処理装置及び方法
JP5617818B2 (ja) 誘導結合型プラズマ処理装置及び誘導結合型プラズマ処理方法
JP5182340B2 (ja) プラズマ処理装置及び方法
JP5187367B2 (ja) プラズマ処理装置及び方法
JP5906391B2 (ja) プラズマ処理装置及び方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161227

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170127

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20170417

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170704

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170717

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6186981

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150