JP6186117B2 - 皮膚外用製品 - Google Patents

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Description

本発明は、金属製塗布部を介して外用組成物を皮膚に塗布する外用製品において、該金属製塗布部上への外用組成物の析出が抑制された外用製品に関する。
肩こり、筋肉痛、筋肉疲労、腰痛等の症状の緩和には、鎮痛成分や血行促進成分を含む医薬組成物を患部に塗布することが有効とされている。皮膚に適用される鎮痛成分として、非ステロイド系抗炎症薬であるインドメタシンが知られている。インドメタシンは優れた鎮痛効果及び即効性を有しているため、肩こりや筋肉疲労等の改善を目的として適用される医薬組成物の有効成分として広く使用されている。
一方、液状の医薬組成物(薬液)の塗布を容易に行うことが可能な容器として様々な態様が知られている。このような態様の容器の例として、回転可能な球状の塗布部を介して薬液を塗布するロールオンタイプの容器、薬液の供給部分が刷毛状になっている容器、スポンジを介して薬液を塗布することができる容器等が知られている。これらの容器の中でもロールオンタイプは手を汚すことなく、スムーズに広範囲に亘って均一に薬液を塗布することが可能であることから消費者に好まれている。
また、ロールオンタイプの容器については、液だれや空塗りを防止するための構造を備えた容器(例えば、特許文献1又は2を参照)も開発されている。更に、本出願人により、塗布部として金属球を用いたロールオンタイプの容器が提案されている(例えば特許文献3を参照)。このような金属球を塗布部とする容器を用いることにより、金属球で外用組成物を塗布しながら圧押しすることができ、金属球の刺激による優れたマッサージ効果も得られるために血行促進に有効であるとされている。
しかしながら、インドメタシンを含む外用組成物を、金属製の塗布部を有するロールオンタイプの容器に収容した形態の外用製品については、具体的には検討された例がなかった。
特開2005−186997号公報 特開2001−97434号公報 特願2011−217569号明細書
本発明者らは、インドメタシンを含む医薬組成物を、簡便且つ効率的に患部に塗布でき、更にマッサージ効果が得られることを期待して、金属製塗布部を有する容器に収容することを試みた。しかし、インドメタシンを含む外用組成物を金属製塗布部を介して皮膚に塗布すると、塗布部上に残った薬液の成分が析出してしまうため、外観を損ない、不衛生な印象を与えてしまうことが明らかとなった。また、薬液成分が析出した状態で使用すると、有効成分の濃度が変化し、本来設定されている濃度で適用することが困難となるおそれが生じた。
そこで、これらの問題を改善するため、インドメタシンを含有する外用組成物を簡便に皮膚に適用することが可能であり、且つ金属製塗布部への薬液成分の析出が抑制された皮膚外用製品を提供することを本発明の主な課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、インドメタシンとテルペンを含む外用組成物であれば、金属製塗布部を介して皮膚に塗布される形態の容器に充填させて使用された場合であっても、当該金属製塗布部への薬液成分の析出が抑制されることを見出した。本発明は、このような知見に基づいて更に研究を重ねた結果、完成されたものである。即ち、本発明は下記態様の皮膚外用製品を提供する。
項1.インドメタシン及びテルペンを含む外用組成物が、金属製塗布部を有する容器に収容されてなることを特徴とする皮膚外用製品。
項2.前記テルペンの含有量が0.2〜15重量%である、項1に記載の皮膚外用製品。
項3.前記テルペンがモノテルペンである、項1又は2に記載の皮膚外用製品。
項4.前記テルペンがメントール又はカンフルである、項1〜3のいずれかに記載の外用製品。
項5.前記金属製塗布部の形状が球状である、項1〜4のいずれかに記載の外用製品。
項6.前記金属製塗布部が鉄、銅、チタン、ゲルマニウム、金、錫及びこれらの合金からなる群より選択される少なくとも1種により構成される、項1〜5のいずれかに記載の外用製品。
金属製塗布部を介して薬液が塗布される本発明の皮膚外用製品は、容器に充填される外用組成物中にインドメタシンと組み合わせてテルペンが配合されているため、金属製塗布部上への薬液成分の析出が抑制され、衛生的な外観を保持することができる。更に、薬液成分の析出が抑制されることにより、本来設定された濃度範囲の有効成分を皮膚に適用することができる。
図1(a)は、本発明の皮膚外用製品において使用され得る容器の外観を示す。図1(b)は、前記容器の蓋5を外した状態の外観を示す。図1(c)は、前記容器の一部を拡大した断面図を示す。 図2(a)〜(d)は、析出評価の各スコアに相当する結果の一例を示す写真である。(a)は評価スコア0、(b)は評価スコア1、(c)は評価スコア2、(d)は評価スコア3に相当する析出結果をそれぞれ示す写真である。
本発明の皮膚外用製品は、インドメタシン及びテルペンを含む外用組成物が、金属製塗布部を有する容器に収容されていることを特徴とする。本明細書において「皮膚外用製品」を単に「外用製品」と略記することがある。以下、本発明について詳述する。
(1)外用組成物
本発明において外用組成物は、インドメタシン及びテルペンを含有する。インドメタシンは、1−(4−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1−H−インドール−3−酢酸としても表わされるインドール酢酸の1種であり、非ステロイド性の消炎鎮痛剤である。
インドメタシンの配合量としては、消炎鎮痛作用を発揮することができる範囲であれば特に限定されないが、通常0.5〜3重量%、好ましくは1〜3重量%、更に好ましくは1〜1.5重量%が挙げられる。本発明においては、外用組成物中に前記濃度でインドメタシンを含有した場合でも後述するテルペンを配合することにより金属製塗布部上への析出を抑制することができる。
本発明において外用組成物には前記インドメタシンと共にテルペンが含まれ、これによって金属製塗布部上への薬液成分の析出が抑制され得る。ここで、テルペンとは、テルペノイド又はイソプレノイドとも呼ばれる。外用組成物に配合されるテルペンとしては、従来公知のものから適宜選択することができるが、具体的にはリモネン、メントン、カルボン、ジヒドロカルボン、ピネン、メントール、ゲラニオール、リナロール、チモール、ボルネオール、ペリルアルデヒド、シトラール、シトロネラール、カンフル、シネオール等のモノテルペンが例示される。これらのテルペンの中から1種を選択して単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。本発明においては、テルペンの薬理作用により血流促進効果が期待でき、且つ薬液成分の析出を効果的に抑制できるという観点から、メントール、カンフルが好ましいものとして例示される。
また、本発明において使用されるテルペンとしては、光学異性体が存在する場合、d体、l体、dl体のいずれもが包含される。
本発明においては、上述されるテルペンを含む精油を使用することもできる。精油としては、公知のものから適宜選択して使用することができるが、例えばメントールを含む精油としては、ハッカ油、ペパーミント油、スペアミント油等が挙げられる。また、カンフルを含む精油としては、クスノキ油等が挙げられる。
また、外用組成物におけるインドメタシンとテルペンの配合比率については、析出が抑制され、且つ所望の薬理効果が得られる範囲であれば特に限定されないが、通常、インドメタシン1重量部に対してテルペンを0.2重量部以上、好ましくは0.5〜15重量部、更に好ましくは2〜12重量部、より一層好ましくは3〜8重量部が挙げられる。また、前述のようなテルペンを含有する精油を使用する場合には、精油中に含まれる前記テルペンの量が前記範囲となるように精油の量を適宜調整し、含有量を設定することができる。このような範囲でテルペンを配合することによって、より一層効果的に薬液成分の析出を抑制し得ることに加え、テルペンの薬理作用による優れた血行促進効果が奏され、且つ皮膚に適用した場合にテルペンによる適度な清涼感が実現され得る。従って、後述する容器に充填されて使用された場合において衛生的な外観を保持することができ、更に肩こりや筋肉疲労等の症状の緩和に有効な外用組成物とすることができる。
テルペンの配合量としては、前記インドメタシンに対する配合比率を充足する限り特に限定されないが、外用組成物に対して、通常0.2〜15重量%、好ましくは0.5〜12重量%、更に好ましくは2〜12重量%、より一層好ましくは3〜8重量%が挙げられる。
更に、本発明において外用組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で前記インドメタシンに加え、従来公知の鎮痛剤を配合することができる。鎮痛剤としては、例えばフェルビナク、サリチル酸グリコール、ジクロフェナクナトリウム、サリチル酸メチル、ケトプロフェン、ピロキシカム、ロキソプロフェンナトリウム等が挙げられる。これらの鎮痛剤の中から1種を選択して単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。鎮痛剤の含有量としては、本発明の効果を損なわない範囲であり、且つ鎮痛剤による薬効が奏される限り特に限定されず、配合する鎮痛剤の種類等に応じて適宜設定され得るが、通常0.2〜20重量%、好ましくは1〜10重量%が挙げられる。
前記外用組成物には、上記鎮痛剤の他にも薬理成分を含んでいてもよい。薬理成分としては、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、例えばグリチルレチン酸等の抗炎症剤;マレイン酸クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン等の抗ヒスタミン剤;酢酸トコフェロール等のビタミン類;ニコチン酸ベンジル、ノナン酸バニリルアミド等の血行促進剤;リドカイン、メピバカイン、プロカイン等の局所麻酔剤などが挙げられる。外用組成物における鎮痛剤以外の薬理成分の含有量としては、特に限定されず、含有される薬理成分の種類に応じて適宜設定され得るが通常0.001〜5重量%が挙げられる。
本発明において外用組成物は、従来公知のpH調整剤を含んでいてもよい。pH調整剤としては、特に限定されないが例えば、塩酸、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、酢酸、酒石酸、ソルビン酸、乳酸、マレイン酸、硫酸、リン酸、リンゴ酸、アルギニン、アンモニア水、ジイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、及びこれらの塩等が挙げられる。pH調整剤の含有量は、特に限定されないが、通常0.005〜5重量%が挙げられる。
また、本発明において外用組成物は、従来公知の溶剤を含んでいてもよい。溶剤として具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、ベンジルアルコール等の低級アルコールが例示され、好ましくはイソプロパノール又はエタノールが挙げられ、より好ましくはイソプロパノールが挙げられる。これらの溶剤の含有量は、特に限定されないが、通常10〜85重量%が挙げられる。
また、外用組成物は薬理学的に許容される従来公知の担体を含んでいてもよい。本発明において外用組成物は金属製塗布部を介して皮膚に適用されることから、液状製剤として調製されていることが好ましい。液状製剤として調製する際の担体としては、従来公知のものから適宜選択することができ特に限定されないが、例えば水(イオン交換水、蒸留水、精製水等)、生理食塩水等の水性担体が挙げられる。本発明において、これらの水性担体の含有量は、外用組成物においてインドメタシン、テルペン、及びその他の任意成分以外の残部に相当するように調整される。
更に、外用組成物は薬理学的に許容される従来公知の添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、従来公知のものから適宜選択することができ特に限定されないが、例えば色素や顔料等の着色料;香料;ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、アスコルビン酸(ビタミンC)、トコフェロール(ビタミンE)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、カテキン、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、二酸化硫黄、エデト酸ナトリウム等の抗酸化剤;N−メチル−2−ピロリドン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル等の界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、プロピレンカーボネート、アジピン酸ジイソプロピル、ポリエチレングリコール等の溶解補助剤;ミリスチン酸イソプロピル、セバシン酸ジエチル等の油脂類;トリエタノールアミン等の安定化剤;多価アルコール(例えばプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン等)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、キサンタンガム、流動パラフィン等の増粘剤などが挙げられる。外用組成物中の添加剤の含有量としては、含有される各成分の量や担体、添加剤の種類に応じて適宜設定され得るが、添加剤の総量として40〜80重量%が挙げられる。
外用組成物の粘度は、金属製塗布部を介して塗布することができる限り特に限定されないが、通常200〜2000mPas、好ましくは200〜1000mPasが挙げられる。ここで粘度は、B型粘度計(米国ブルックフィールズ社製、DV−II+シリーズ)、回転速度6rpm、ローター(LV−2)、測定温度20℃により測定される値を指す。外用組成物を前記粘度に調整することにより、より均一な塗布が実現される。
本発明において外用組成物は、インドメタシン及びテルペンの2成分を水性担体に添加し、必要に応じて他の成分を更に加えて得ることができる。
(2)容器
本発明の外用製品において容器は、金属製塗布部を備えている。容器の形態は外用組成物を収容することができ、且つ前記金属塗布部による皮膚への塗布が可能な限り特に限定されないが、例えば、前記外用組成物を収容し、口部を備える容器本体と、前記金属製塗布部を保持する保持部材を備え、前記金属製塗布部と外用組成物が接触可能なように当該保持部材と容器本体とを連通する貫通孔を有している形態を挙げることができる。
金属製塗布部の素材としては、外用組成物により腐食されない限り特に限定されないが、鉄、銅、チタン、ゲルマニウム、金、錫等が挙げられ、これらの合金を用いることもできる。このような金属の合金としては、ステンレス、鉄アルミニウム合金、鉄チタン合金等の鉄合金;チタン銅、白銅、鉄入り銅等の銅合金等が例示される。本発明において金属製塗布部の素材として好ましくは、鉄又は鉄合金が挙げられ、更に好ましくはステンレスが挙げられる。塗布部を金属製とすることにより、塗布部が変形しにくいため容器との間に隙間が形成されにくく、液だれを防ぐことができる。
本発明において金属製塗布部は、簡便且つ衛生的に外用組成物を金属製塗布部表面に付着させ、更に広範囲にわたって均一に塗布できるという観点から、回転可能な形状が採用されることが望ましい。金属製塗布部の形状は特に限定されず、球、ローラー等が例示される。前述の金属を素材とすることにより、摩擦抵抗が小さくスムーズに回転することが可能な塗布部とすることができる。
例えば、金属製塗布部が球状である場合、その大きさとしては、直径10〜30mm、好ましくは15〜30mm、更に好ましくは19〜30mmが挙げられる。また、金属製塗布部の重量としては、4.15〜112g、好ましくは14〜112g、更に好ましくは28.5〜112gが挙げられる。金属製塗布部が球状の場合の真球度は特に限定されないが、例えば0〜50μm、好ましくは0〜5μm程度が挙げられる。
また、金属製塗布部がローラー形状である場合、その大きさとして、例えば直径10〜50mm程度、長さ10〜150mm程度、重量50〜300g程度が挙げられる。
金属製塗布部の硬さとしては、特に限定されないが例えば100〜200HB程度が挙げられる。なお、金属製塗布部の硬さは、ブリネル硬さ(HB:JIS Z 2243)によって測定される。
本発明において金属製塗布部の形状として好ましくは球が挙げられる。即ち、塗布部を金属製の球状とすることにより、単位体積当たりの重量を大きくすることができるため、優れた圧押し効果を奏することができ、インドメタシン及びテルペンによる薬理効果に加え、物理的な刺激によるマッサージ効果が期待できる。また、塗布部を球状にすることにより、該塗布部を介して外用組成物を皮膚に適用した後の薬液成分の析出が更に抑制される。
また、容器の材質についても特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等を挙げることができる。
本発明において外用組成物は液状であることが好ましいことから、外用組成物が収容される容器は、使用時や保存時の液漏れが防止される構造を備えていることが望ましい。このような容器の構成について、以下、図1を例に挙げて説明する。
図1(a)及び(b)に示すように、容器1は、容器本体2、保持部材3、金属製塗布部4、及び蓋5から主に構成されており、外用組成物は容器本体2に収容される。
容器本体2は、底部21と、底部21から上方に延びる円筒部22と、円筒部22の上端から肩部24を介して上方に延びる口部23を有している。口部23は、蓋5と螺合するよう、その外周面に雄ネジ231が形成されている。また、口部23は、円筒部22よりも小径となっており、後述する保持部材3の嵌合部33が嵌合するための被嵌合部232が上端において環状に形成されている、(図1(c)を参照)。
図1(b)及び(c)に示すように、保持部材3は、その凹部30によって金属製塗布部4を保持する部材であり、下端側(一方端側)において容器本体2に取り付けられており、上端側(他方端側)に凹部30が形成されている。この保持部材3は、凹部30の側壁となる側壁部31と、凹部30の底部となる内向きフランジ部32と、容器本体2の口部23の被嵌合部232に嵌合する嵌合部33と、から主に構成されている。
側壁部31は、概ね円筒形状であって、金属製塗布部4を保持するために、上端部311は内側に軽く湾曲しており、この上端部311の内径は金属製塗布部4の外径よりも小さい寸法となっている。また、側壁部31の上端部311は全周に亘って金属製塗布部4と接触している。
内向きフランジ32は、側壁部31の下端部から径方向内側に向かって下方へと傾斜するように延びている。内向きフランジ32の上面は側壁部31の内周面と滑らかに繋がれており、内向きフランジ32の上面と側壁部31の内周面とによって、上部が開口する概ね球面状の凹部30が画定されている。この凹部30の底部中央、すなわち、内向きフランジ32の中央には貫通孔34が形成されている。この貫通孔34は、保持部材3の凹部30と、容器本体2の内部とを連通させているため、貫通孔34を介して、容器本体2内の外用組成物が金属製塗布部4へと供給されるようになっている。
内向きフランジ32の下端部の上面には、貫通孔34を囲むように環状突起35が形成されている。環状突起35は、断面が台形状の基台部351と、その基台部351の上面に形成された断面が三角形状の尖端部352とによって構成されている。このような構造を採用することにより、金属製塗布部4のスムーズな回転が実現され、更に収容されている外用組成物が漏れることがない。
嵌合部33は、側壁部31の下端部から、一旦外側に延びた後下向きに延び、その断面が鉤状となっており、容器本体2の口部23の上端に形成された被嵌合部232に嵌合するよう形成されている。
金属製塗布部4は、保持部材3の凹部30内に収容されており、その上部において側壁部31の上端部311と接触し、その下部において環状突起35と接触していることによって、凹部30内に保持されている。
蓋5は、略円筒状であって、その天板部51の内面には、金属製塗布部4を押さえ付けるための押圧突起52が環状に形成されている。また、蓋5の側壁面下部の内面には、上述した容器本体2の口部23に形成された雄ネジ231と螺合する雌ねじ部53が形成されている。この蓋5の外径は、容器本体2の円筒部22の外径とほぼ同じとなっている。
(3)塗布方法
本発明の外用製品を使用して皮膚に外用組成物を適用する方法は、容器に備えられている金属製塗布部を介して外用組成物が皮膚等に適用される限り特に限定されないが、例えば、容器を振ったり反転させる等して塗布部の下面に外用組成物を付着させた後、塗布部の上面を皮膚等に圧押すると共に金属製塗布部を摺動回転させ、これにより塗布部下面に付着している外用組成物を皮膚に供給することができる。
本発明の外用製品において、容器として前述の図1に示されるものを使用する場合は、まず蓋5を取り外し、外用組成物を塗布したい箇所に金属製塗布部4を押し付けて金属製塗布部4を回転させる。これにより、保持部材3の貫通孔34を介して容器本体2に収容された外用組成物が金属製塗布部4の表面に付着し、金属製塗布部4が回転することでこの金属製塗布部4の表面に付着した外用組成物が所望の箇所に塗布される。このとき、肩こりや筋肉疲労を感じる部分に外用組成物を塗布する場合、金属製塗布部4で患部を強く押圧しながら塗布することもできる。
本発明の外用製品により皮膚に外用組成物を適用する場合、1回あたりの外用組成物の塗布量としては、インドメタシンやテルペンによる薬理効果が得られる限り特に限定されないが、通常、皮膚1cm2あたり0.5〜5ml、好ましくは1〜3mlが挙げられる。一日あたり2〜4回に亘って前記塗布量の外用組成物を塗布することが望ましい。
本発明の外用製品は、容器に充填される外用組成物を前述の組成とすることにより金属製塗布部上への成分の析出が抑制され、使用後も衛生的な外観を維持することができる。更に、前述のような容器を用いて外用組成物を適用することにより、インドメタシンによる消炎鎮痛効果、及びテルペンの薬理作用による血行促進効果に加え、金属製塗布部によるマッサージ効果も得られるため、肩こり、筋肉痛、筋肉疲労、腰痛、打撲、捻挫、関節痛等の症状に対して好適に使用することができる。これらの中でも肩こり、筋肉痛、筋肉疲労、腰痛が好ましい適用症状として挙げられる。
以下に実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
[試験例1:ステンレス板上での析出評価]
下表2−1〜2−5に示される組成の外用組成物をそれぞれ調製した。すなわち、実施例1〜27については溶剤、インドメタシン、メントール、及び必要に応じてpH調整剤を添加して混合した後、水を加えて外用組成物を調製した。また、比較例及び参考例の外用組成物の調製についても実施例の外用組成物の調製において採用された方法に準じて行った。室温24〜27℃、湿度35〜40%の室内において、得られた各外用組成物100mLを水平に設置されたステンレス製の板(トレー)上に滴下し、滴下30分後、3時間後、24時間後にステンレス板表面の外用組成物の析出を評価した。析出は、下表1に示される評価基準の写真に照らして各外用組成物の析出を目視で確認し、対応するスコアを付した。結果を表2−1〜2−5に示す。
表2−1〜2−5に示されるように、l−メントールとインドメタシンを含む外用組成物は、ステンレス板上に滴下した後30分〜24時間を経ても析出を生じない(実施例4〜8:評価スコア0)、又はごくわずかな析出(実施例1〜3:評価スコア1)が認められるにとどまった。また、テルペンとしてdl−カンフルを使用した場合も同様に析出が顕著に抑制された(実施例9〜16)。これに対し、テルペンを含まない処方の外用組成物(比較例1〜3)は外用組成物を滴下した箇所全体に白い析出が認められた(評価スコア3又は2)。また、外用組成物中のテルペンは0.5重量%以上の配合量で優れた析出抑制効果を奏し、更に2重量%以上の配合量でより一層優れた析出抑制効果を発揮することが示された(実施例1〜19より)。また、イソプロパノールに代えて95%エタノールを溶剤として使用した場合(実施例20〜27)についても、対応する実施例1〜8と同様の傾向が示された。
また、参考例1及び2の結果より、主薬としてインドメタシン以外の一般的な鎮痛剤(フェルビナク又はサリチル酸グリコール)を含む外用組成物は、そもそも薬液成分の析出という問題が生じないことが示された。更に、参考例3及び4の結果より、溶媒のみをステンレス板上に滴下した場合も析出が生じないことが示された。
[試験例2:ステンレス球上での析出評価]
実施例1〜19ならびに比較例1及び2の外用組成物を試験例1と同様に調製した。室温24〜27℃、湿度35〜40%の室内において、得られた各外用組成物100mLを、キムタオル上に置かれた直径19.05mm、重量28.76gのステンレス製の球の上に滴下し、滴下30分後、3時間後、24時間後にステンレス球表面の外用組成物の析出を目視にて評価した。評価は、表1に示される基準を参照して対応するスコアを付した。結果を下表3−1〜3−4に示す。
表3−1〜−3−4に示されるように、インドメタシンとテルペンを含有する外用組成物はいずれも、ステンレス球上に滴下した場合にも析出が顕著に抑制されていることが示された。特に、実施例1及び2についてみると、ステンレス板に滴下した場合(評価スコア1)に比べ、ステンレス球に滴下した場合は更に薬液の析出が抑制されていた(評価スコア0)。即ち、より実用に即した態様において更に析出が抑制されることが示された。
1 容器
2 容器本体
23 口部
3 保持部材
30 凹部
31 側壁部
311 上端部
32 内向きフランジ部
34 貫通孔
35 環状突起
4 球状の金属製塗布部
5 蓋

Claims (2)

  1. インドメタシンメントール、及び低級アルコールを含み、インドメタシン1重量部に対してメントールを2〜8重量部であり、メントールの含有量が0.5〜6重量%であり、且つ低級アルコールの含有量が60〜85重量%である外用組成物が、金属製塗布部を有する容器に収容されてなり、
    前記金属製塗布部が真球度0〜50μmの球状である
    ことを特徴とする皮膚外用製品。
  2. 前記金属製塗布部が鉄、銅、チタン、ゲルマニウム、金、錫及びこれらの合金からなる群より選択される少なくとも1種により構成される、請求項に記載の皮膚外用製品。
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