JP2004210668A - 医薬外用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、有効性に優れた医薬外用製剤、特に、経皮吸収用外用剤と創傷治療用外用剤を提供することを目的とする。
【解決手段】アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体を含有することを特徴とする、薬物の有効性向上組成物とする。これを含有する医薬外用剤とすることによって、経皮吸収性・有効性に優れた外用剤が得られる。特に、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体及び血行促進剤を含有する医薬外用剤は、経皮吸収性・有効性に優れる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【従来の技術】
医薬外用剤は、薬物を直接傷に適用したり、経皮吸収させて有効成分を患部に浸透させて治療するための製剤である。経口製剤と比較して、副作用が抑制される利点があり、広く使用されている。しかし、皮膚表面のバリア層によって薬物の吸収性が阻害されるため、皮膚外用剤には、一般に、効率的な経皮吸収技術が求められている。
【0002】
上記課題に対して、バリア層を通過し易い油性基剤に薬物を配合し外用剤としたり、各種の経皮吸収剤を配合して薬物の吸収率を向上させる工夫がなされている。経皮吸収剤としては、中鎖脂肪酸エステル(特開平6−9394号公報)、炭素数12〜18の脂肪アルコールの乳酸エステル(特開平7−76526号公報)、グリセリル変性シリコーン(特開平9−118636)、グリチルリチン酸類(特開平11−147826号公報)、トリエチレングリコール(特開2000−327588)、多価アルコール脂肪酸エステルとアルキル硫酸エステルを含有する組成物(特開平11−189546号公報)など、多数の提案がなされている。これらはある程度の有効性が認められるが、より高い治療効果、良好な使用感が求められ、検討されている。
【0003】
例えば、薬物の滞留性を向上させるためにセルロース誘導体などの水溶性高分子化合物を用いることが知られている。しかし、セルロース誘導体は、皮膚に塗布する際にべたつきを感じるなど、使用感が必ずしも良好でない。また、カルボキシビニルポリマーは、他の水溶性高分子と比較してべたつきの点で使用感が良好であるが、塗布後、皮膚上で析出してしまい、有効性を効果的に向上させることができない。
【0004】
医薬外用剤の中で、創傷治療剤は、殺菌消毒剤、止血剤、抗凝血剤、局所麻酔剤などを含有する、火傷や傷の治療に使用される医薬製剤である。従来の創傷治療剤は液状のものが多く、患部に塗布しても流れ落ちてしまうため、薬物の有効性が十分発揮できないという欠点があった。この課題を解決するため、製剤の粘度を高くしたりゲル剤として有効性を高めることが考えられるが、ゲル化剤として汎用されるセルロース系やポリエチレングリコールやポリビニルピロリドン等はべたつきがあるため使用感が悪いという問題があった。また、カルボキシビニルポリマーは、使用感は良好であるものの、薬物の有効性は液剤と比較して十分向上しない問題があった。従って、治療効果が高く、使用感が良い創傷治療剤が望まれていた。
【0005】
一方、アクリル酸・メタクリル酸アルキルエステルは、耐塩性が良好なゲル化剤として化粧料組成物に配合されている。(特許文献1〜4参照)しかし、ゲル物性やゲルの物理的安定性を効果とするもので、医薬外用剤の有効性を向上させることは記載がない。特開2000−119197号公報(特許文献5参照)には、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体と薬物と水を含有する局所療法製剤が開示されているが、製剤の使用感を効果としているに過ぎない。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−9394号公報
【特許文献2】
特開2001−181123号
【特許文献3】
特開平11−302146号公報
【特許文献4】
特開平9−301852号公報
【特許文献5】
特開2000−119197号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、有効性に優れた医薬外用製剤、特に、経皮吸収用外用剤と創傷治療用外用剤を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、検討の結果、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体を含有することにより、医薬外用製剤の治療効果が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
【0009】
<1>アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体を含有することを特徴とする、薬物の有効性向上組成物。
<2>薬物、及びアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体から選ばれる有効性向上剤を含有することを特徴とする、医薬外用組成物。
<3>アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、血行促進剤、及び血行促進剤以外の薬物を含有することを特徴とする、医薬外用組成物。
<4>アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、及び、殺菌消毒剤、止血剤、抗凝血剤、局所麻酔剤から選ばれる1種または2種以上の薬物を含有することを特徴とする、皮膚創傷治療用医薬外用剤組成物。
<5>薬物を含有する医薬外用剤に、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体を配合することを特徴とする、医薬外用剤組成物の治療効果向上方法。
を提供する。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に使用するアクリル酸・メタクリル酸アルキルエステルは、アクリル酸と炭素数10〜30のメタクリル酸アルキルの共重合体であり、好ましくは0.2%水溶液の粘度(20℃)が1000〜50000mPa・sのものを使用する。アクリル酸・メタクリル酸アルキルエステルは、例えば、Noveron社から、商品名カーボポール1342、カーボポール1382、カーボポールETD2020、PEMULEN TR−1、PEMULEN TR−2として、住友精化(株)から、商品名AQUPEC HV−501ERとして市販されている。
【0011】
好ましいアクリル酸・メタクリル酸アルキルエステルは、0.2%水溶液のpHが2.5〜4.5、より好ましくは2.7〜4.2、特に好ましくは3.0〜3.8のものである。前記pH値を有するアクリル酸・メタクリル酸アルキルエステルを使用すると、医薬外用剤の経皮吸収性・有効性向上に特に優れた効果が得られる。
アクリル酸・メタクリル酸アルキルエステルの組成物中の含有量は、好ましくは0.01〜5質量%、より好ましく0.1〜3質量%である。この範囲で、医薬外用剤組成物の有効性・経皮吸収性が特に高く、使用感・塗布性も良好であり、好ましい。
【0012】
本発明の医薬外用剤組成物に使用する薬物としては、血行促進剤、抗炎症剤、角質柔軟剤、抗真菌剤、抗菌剤、鎮痛剤、殺菌消毒剤、止血剤、抗凝血剤、局所麻酔剤、鎮痒剤、抗ヒスタミン剤、凝血剤、等があげられる。
【0013】
血行促進剤としては、l−メントール、メントール誘導体、dl−カンフル、ノニル酸ワニリルアミド、カプサイシン、トウガラシエキス、バニリルブチルエーテル、酢酸トコフェロール、ニコチン酸ベンジル、アルニカエキス、ポリエチレンスルホン酸ナトリウム、セイヨウトチノミエキスなどがあげられる。好ましい血行促進剤は、l−メントール、メントール誘導体、ノニル酸ワニリルアミド、酢酸トコフェロール、トウガラシエキス、バニリルブチルエーテルである。(組成物中の含有量:0.001〜30質量%が好ましい)
【0014】
抗炎症剤としては、ケトプロフェン、インドメタシン、ブフェキサマック、イブプロフェン、ピロキシカム、スプロフェン、ケトチフェン、フルルビプロフェン、ナプロキセン、ロキソプロフェン、チアプロフェン酸、カルプロフェン、ベノキサプロフェン、フェンブフェン、ジクロフェナック、フェノプロフェン、イブフェナック、ピメプロフェン、ベンダザック、テノキシカム、グリチルレチン酸及びその塩、グリチルリチン酸及びその塩、メフェナム酸、アラントイン、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコールなどの非ステロイド系抗炎症剤、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、デキサメタゾン等のステロイド系抗炎症剤、オウバク、カミツレ等の生薬エキス、ヘパリン類似物質、コンドロイチン硫酸ナトリム等のムコ多糖類、アスコルビン酸等のビタミン類など。これらの中でも特に、スプロフェン、ケトプロフェン、グリチルレチン酸、インドメタシン、フルルビプロフェン、アスコルビン酸、が好適に使用される。(組成物中の含有量:0.01〜10質量%が好ましい)
【0015】
角質軟化剤としては、尿素、ビタミンA油、サリチル酸、レゾルシン等があげられる。 (組成物中の含有量:0.1〜30質量%が好ましい)
【0016】
抗真菌剤としては、ミコナゾールおよびその塩、エコナゾールおよびその塩、オキシコナゾールおよびその塩、シクロピロックス、オラミン、クロトリマゾール、ピロルニトリン、トルナフタート、ウンデシレン酸およびその塩等があげられる。(組成物中の含有量:0.01〜10質量%が好ましい)
【0017】
抗菌剤としては、スルファジアジン、スルフイソミジン、ホモスルファミン等のサルファ剤があげられる。(組成物中の含有量:0.01〜10質量%が好ましい)
【0018】
鎮痛剤としては、アスピリン、アミノピリン、アセトアミノフェン、エテンザミド等があげられる。(組成物中の含有量:0.01〜10質量%が好ましい)
【0019】
殺菌消毒剤としては、アクリノール、アルキルポリアミノエチルグリシン、イソプロピルメチルフェノール、過酸化水素、オキシドール、エタノール(エタノールは日局エタノールの他、各種変性アルコール等を使用できる)、イソプロパノール、マーキュロクロム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化デカリニウム、サリチル酸、セトリミド、トリクロロカルバニリド、トリメチルセチルアンモニウムペンタクロロフェネート、フェノール、ベンジルアルコール、クロルヘキシジンおよびその塩、ヨウ素系消毒剤(ヨウ素、ポビドンヨード、ヨードホルム、ヨウ化カリウム)、クレゾール、イオウ等があげられる。(組成物中の含有量:0.01〜90質量%が好ましい)
【0020】
止血剤としては、エフェドリンおよびその塩、ナファゾリンおよびその塩、フェニレフリンおよびその塩、dl―メチルエフェドリンおよびその塩、ノルエピネフリンおよびその塩、エピネフリンおよびその塩、ニケタミド、ペンテトラゾール、フィトナジオンおよびメナジオン亜硫酸ナトリウム等のビタミンK類、アスコルビン酸、ルチンおよびヘスピリジン等のフラボノイド類、アドレノクロム等があげられる。(組成物中の含有量:0.01〜10質量%が好ましい)
【0021】
抗凝血剤としては、ジクマロール、アセノクマロール、フェニルイソダンジオン、ワルファリンカリウム等があげられる。(組成物中の含有量:0.01〜10質量%が好ましい)
【0022】
局所麻酔剤としては、アミノ安息香酸エチル、リドカインおよびその塩、ジブカインおよびその塩、パラブチルアミの安息香酸ジエチルアミノエチルおよびその塩、オキシポリエトキシドデカン等があげられる。(組成物中の含有量:0.01〜10質量%が好ましい)
【0023】
鎮痒剤としては、クロタミトン等があげられる。(組成物中の含有量:0.01〜10質量%が好ましい)
【0024】
抗ヒスタミン剤としては、クロルフェニラミンおよびその塩、ジフェニルイミダゾール、イソチペンジルおよびその塩、ジフェンヒドラミン及びその塩、トリペレナミンおよびその塩等があげられる。(組成物中の含有量:0.01〜10質量%が好ましい)
【0025】
凝血剤としては、ジクマロール、アセノクマロール、フェニルイソダンジオン、ワルファリンカリウム等があげられる。(組成物中の含有量:0.01〜10質量%が好ましい)
局所麻酔剤としては、アミノ安息香酸エチル、リドカインおよびその塩、ジブカインおよびその塩、パラブチルアミの安息香酸ジエチルアミノエチルおよびその塩、オキシポリエトキシドデカン等があげられる。(組成物中の含有量:0.01〜10質量%が好ましい)
【0026】
アミノ酸としては、グリシン、アラニン等の中性アミノ酸、トリプトファン、フェニルアラニン等の芳香性アミノ酸、ヒスチジン、アルギニン等の塩基性アミノ酸、アスパラギン酸、グルタミン酸等の酸性アミノ酸等があげられる。(配合量:組成物中0.01〜50質量%、好ましくは0.1〜30質量%)
【0027】
ビタミン類としては、パルミチン酸レチノール等の油溶性ビタミン類、アスコルビン酸、塩酸ピリドキシン等の水溶性ビタミン類があげられる。(配合量:組成物中0.01〜50質量%、好ましくは0.1〜30質量%)
【0028】
上記薬物の中で、血行促進剤と本発明のアクリル酸・メタクリル酸アルキルエステルとを併用すると、他の薬物の有効性が向上するため、好ましい。血行促進剤を薬物有効性向上剤として使用する場合の好ましい含有量は、組成物中、0.001〜30質量%であり、より好ましくは0.005〜20質量%、特に好ましくは0.01〜10質量%である。この範囲で、医薬外用剤の優れた有効性と使用感が達成できる。
【0029】
また、上記薬物の中で、殺菌消毒剤、止血剤、抗凝血剤、局所麻酔剤、アミノ酸、ビタミン類から選ばれる1種または2種以上とアクリル酸・メタクリル酸アルキルエステルとを併用すると、傷口に適用した際の傷の治癒が良好で、しかも体液によるダレやべたつきがないため、皮膚創傷治療薬として好ましい。
【0030】
本発明の医薬外用組成物には、上記成分の他、必要に応じて通常の皮膚外用剤に配合される各種成分、例えば界面活性剤、油性基剤、水溶性高分子、水性基剤、無機粉体、有機粉体、酸化防止剤、キレート剤、pH調整剤、防腐剤、香料、水等が使用される。
【0031】
界面活性剤は、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤の何れも使用することができる。好ましい界面活性剤は、ノニオン界面活性剤である。
ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリプロピレンアルキルエーテル等のエーテル系化合物、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等のエステル系化合物、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン重合体等があげられる。
【0032】
両性界面活性剤としては、ラウリルジメチルベタインなどのアルキルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインなどのアルキルアミドベタイン、アルキルスルホベタイン、イミダゾリン等があげられる。
アニオン界面活性剤としては、飽和高級脂肪酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルエーテルスルホン酸塩、アルキルエーテルスルホン酸塩等があげられる。カチオン界面活性剤としては、塩化トリメチルアルキルアンモニウムなどの4級アンモニウム塩、ジメチルアルキルアミン塩酸塩などのアルキルアミン塩等があげられる。
【0033】
上記界面活性剤は、1種または2種以上を使用することができ、組成物中に好ましくは0.01〜10質量%含有され、より好ましくは0.05〜5質量%含有される。
【0034】
油性基剤としては、流動パラフィン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキン、ジメチルシクロポリシロキサン等のシリコン油類、ミツロウ等のロウ類、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ラウリルアルコール等の高級アルコール類(炭素数12〜30のものが好ましい)、コレステロール等のステロール類、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、12-ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸(炭素数12〜30のものが好ましい)、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、アジピン酸ジイソプロピル等の脂肪酸エステル類(炭素数12〜40のものが好ましい)、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム等の金属石鹸類などがあげられる。好ましい油性基剤は、高級アルコール、脂肪酸、脂肪酸エステルである。(配合量:組成物中0.01〜50質量%、好ましくは0.1〜30質量%)
【0035】
水溶性高分子化合物(アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体を除く)としては、カルボキシビニルポリマー、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、グアーガム、ローカストビーンガム、プルラン、ゼラチン、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等があげられる。上記中、好ましい水溶性高分子化合物は、セルロース誘導体とポリビニル系高分子である。配合量は、製剤全体の0.01〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.05〜2質量%である。
【0036】
水性基剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、1、3-ブチレングリコール等のグリコール類や、ショ糖、乳糖、マルトース、マンニトール、エリスリトール、キシリトール等の糖類及び糖アルコール等があげられる。好ましい水性基剤はグリセリン、1、3-ブチレングリコールである。配合量は、製剤全体の0.05〜80質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜70質量%である。
【0037】
無機粉体としては、タルク、カオリン、ベントナイト及びケイ酸アルミニウムマグネシウム等の層状珪酸塩鉱物、酸化チタン、酸化亜鉛等があげられる。(配合量:組成物中0.01〜50質量%、好ましくは0.1〜30質量%)
有機粉体としてはナイロン、シリカ、ポリメタクリル酸メチル等の球状粉体、ポリエチレンビーズ、セルロース粉末、スターチ等があげられる。(配合量:組成物中0.01〜50質量%、好ましくは0.1〜30質量%)
【0038】
酸化防止剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、アスコルビン酸等があげられる。(配合量:組成物中0.01〜50質量%、好ましくは0.1〜30質量%)
キレート剤としては、ピロリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、グルコン酸塩等があげられる。(配合量:組成物中0.01〜50質量%、好ましくは0.1〜30質量%)
【0039】
pH調整剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、塩酸、リン酸水素カリウム等の無機調整剤、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、乳酸等の有機調整剤があげられる。好ましくは、有機アミン、有機酸から選ばれる有機調整剤を使用する。
【0040】
防腐剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン、安息香酸類、パラベン類、エデト酸ナトリウム、クエン酸及びその塩類、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ソルビン酸及びその塩類、デヒドロ酢酸及びその塩類、ホウ酸、ホウ砂等があげられる。(配合量:組成物中0.01〜50質量%、好ましくは0.1〜30質量%)
【0041】
香料としては、ペパーミント油、スペアミント油、ハッカ油、ジャスミン油、ラベンダー油、レモン油、オレンジ油、ライム油、マンダリン油、ローズ油、ローズマリー油などの植物性香料、モノテルペン類、ジテルペン類、セスキテルペン類等の合成香料があげられる。具体的には、ゲラニオール、リナロール、シトロネロール、ネロール、リモネン、ピネン、カンフェン、シトラール、シトロネラール、シネオール、クルクメン、ヒノキ酸、ヒノキオール、フィト−ル、ボルネオールなどがあげられる。
(配合量:組成物中0.001〜20質量%、好ましくは0.01〜10質量%)
【0042】
本発明の医薬製剤は、水性製剤あるいは多価アルコール系非水製剤とすることが、使用感が良好であり好ましい。剤型の種類は特に限定されず、ローション剤、乳液剤、ジェル剤、ジェルローション剤、軟膏剤、クリーム剤等の塗布剤として良好に使用される。好ましくは、20℃における粘度が500〜100000mPa・s、より好ましくは1000〜100000mPa・s、特に好ましくは5000〜100000mPa・sである水性ジェル剤、多価アルコール性非水ジェル剤、軟膏剤、クリームであることが好ましい。
【0043】
上記医薬外用組成物は、公知の医薬製剤に適した容器、例えばチューブ、ボトル、缶、ジャーに収納される。好ましい容器の材質は、PET、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(高密度ポリエチレン:HDPE、低密度ポリエチレン:LDPE)、ガラス、ポリスチレン、エバール、アルミ等の金属類、及びこれらの混合素材や積層物等があげられ、内容物の安定性を確認し、決定される。
【0044】
【実施例】
下記の実施例及び比較例の医薬外用剤を調製し、各試験を実施して評価した。
<調製方法>
常法に従い、皮膚外用剤の一般的なpHであるpH4〜9の各製剤を調製し、アルミ ニウム/ポリエチレン(内層)ラミネート製のチューブに充てんした。
<有効性>
肩こり、手荒れ、湿疹、かゆみ、ニキビ等の症状を有する成人男女30名にサンプルを 1日3回患部に塗布し、塗布後1日後の改善度を下記の判断基準にて評価した。評価は 、下記の3段階で評価し、△以上を良好なレベルと判断した。
(○:ほとんど改善した、△:やや改善した、×:変化なし)
【0045】
【表1】
Figure 2004210668
【0046】
【表2】
Figure 2004210668
【0047】
(実施例7)筋肉痛用ゲル
下記組成のゲルを、アルミ・ポリエチレンラミネートチューブに収納した。
Figure 2004210668
【0048】
(実施例8)冷え性用ゲル
下記組成のゲルを、アルミ・ポリプロピレンのラミネートチューブに収納した。
Figure 2004210668
【0049】
(実施例9)水虫用軟膏
下記組成の軟膏を、ポリエチレンチューブに収納した。
Figure 2004210668
【0050】
(実施例10)ニキビ治療薬
下記組成の軟膏を、ポリスチレン製ジャーに収納した。
Figure 2004210668
【0051】
(実施例11)乾燥肌用クリーム
下記組成のクリームを、ポリプロピレン製のジャーに収納した。
Figure 2004210668
【0052】
(実施例12)虫さされ用薬
下記組成のゲルを、アルミチューブに収納した。
Figure 2004210668
【0053】
(実施例13)殺菌消毒薬
下記組成のゲルを、スプレーノズル付きPETボトルに収納した。
Figure 2004210668
【0054】
(実施例14)手指荒れ用クリーム
下記組成のクリームを、ポリスチレンジャーに収納した。
Figure 2004210668
【0055】
(実施例15)日焼け炎症用ゲル
下記組成のゲルを、ポリエチレンボトルに収納した。
Figure 2004210668
【0056】
(実施例16)痔治療薬
下記組成のクリームを、アルミチューブに収納した。
Figure 2004210668
実施例7〜16において、実施例1と同様に、有効性に良好な結果を得た。
【0057】
さらに、下記の創傷治療薬の実施例及び比較例の組成を調製し、各試験を実施して評価した。
<調製方法>
常法に従い、皮膚外用剤の一般的なpHであるpH4〜9の各製剤を調製し、アルミ 製チューブに充てんした。
<使用感>
室温20℃湿度65%の恒温室において、サンプルを前腕に塗布して試験を行った。
下記の判断基準にて評価した。
評価は、べたつきと垂れやすさについて下記の3段階で評価し、△以上を良好なレベル と判断した。
(◎:塗布しやすい、△どちらでもない、×塗布しづらい)
<有効性>
SD系雄性ラット(12〜14週齢)を用い、佐京らの方法(応用薬理、43巻2号 、111−119頁、1992年)に準じ、皮膚欠損傷モデルラットを用意した。欠損 傷ラット1群5匹に、前記実施例17〜4および比較例1〜3で用意した製剤を毎日2 00mg/site塗布し、欠損傷作製後2、5日目の製剤塗布前の欠損傷面積を計測 した。欠損傷作製直後の損傷部面積を100とした時の欠損傷面積比率の平均値(5匹 /群)を表わして評価した。
評価は下記の4段階で評価し、○以上を良好なレベルと判断した。
(◎:30%未満、○:30〜50%、△:50〜70%、×:70〜100%)
【0058】
【表3】
Figure 2004210668
【0059】
(実施例21)擦り傷用ゲル
下記組成のゲルを、ポリエチレンチューブに収納した。
Figure 2004210668
【0060】
(実施例22)やけど用クリーム
下記組成のクリームを、アルミ・ポリプロピレンのラミネートチューブに収納した。
Figure 2004210668
【0061】
(実施例23)止血用軟膏
下記組成の軟膏を、ポリエチレンチューブに収納した。
Figure 2004210668
【0062】
(実施例24)青あざ治療薬
下記組成のクリームを、アルミ・ポリプロピレンのラミネートチューブに収納した。
Figure 2004210668
【0063】
(実施例25)痔治療薬
下記組成のクリームを、アルミチューブに収納した。
Figure 2004210668
実施例21〜25においても、本発明の良好な結果を得た。

Claims (5)

  1. アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体を含有することを特徴とする、薬物の有効性向上組成物。
  2. 薬物、及び、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体である有効性向上剤を含有することを特徴とする、医薬外用組成物。
  3. アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、血行促進剤、及び血行促進剤以外の薬物を含有することを特徴とする、医薬外用組成物。
  4. アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、及び殺菌消毒剤、止血剤、抗凝血剤、局所麻酔剤から選ばれる1種または2種以上の薬物を含有することを特徴とする、皮膚創傷治療用医薬外用剤組成物。
  5. 薬物を含有する医薬外用剤に、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体を配合することを特徴とする、医薬外用剤組成物の有効性向上方法。
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