JP6185748B2 - 位置情報演算装置、中継装置及び通信システム - Google Patents

位置情報演算装置、中継装置及び通信システム Download PDF

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Description

本発明は、少なくとも第1移動通信方式及び第2移動通信方式の複数の移動通信方式を選択可能な移動通信端末の位置情報を演算する位置情
報演算装置、中継装置及び通信システムに関する。
近年、移動通信端末の位置情報を用いて当該移動通信端末又は他の端末にサービスを提供することが広く行われている。このため、移動通信端末が、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)を利用できないような環境下であっても、高精度の位置情報を取得する必要性が高まっている。このように、GPSを利用できないような環境下では、移動通信端末と通信する基地局での基地局測位によって、移動通信端末の位置情報を取得することが一般的である。また、GPS利用可能環境下であっても、測位時間を優先して基地局測位のみにより位置情報を取得するサービスも広く行われている。このように、基地局測位のみを利用する場合であっても、基地局測位の測位精度が高まることでサービスレベルが高まる。このため、基地局測位の測位精度自体を高めることが望まれている。
そして、移動通信端末と基地局との間の電波の伝搬時間を基に算出した基地局と移動通信端末間の距離や、電波受信強度を基に算出した複数の基地局によってそれぞれ形成された在圏セクタのそれぞれの重心に基づいて移動通信端末の位置を推定する方法が広く用いられている。移動通信端末は、通信中の基地局との間で、電波の折り返し時間を取得し、折り返し時間と電波の伝搬時間とを基に基地局と移動通信端末間の距離を求めることができる。
また、以下の特許文献1には、PHS端末が受信可能な基地局が3つ以上ある場合には、これら基地局を地理的に近い基地局のグループにグループ分けし、距離が離れた各グループの基地局の組み合わせ毎に算出した携帯端末の仮位置の平均値に基づいてPHS端末の位置を算出することが記載されている。
特開2001−333445号公報
例えば特許文献1にも記載されているように、移動通信端末と基地局との間での位置測位結果である基地局情報を複数取得し、これら複数の基地局情報に基づいて移動通信端末の位置を決定することにより、位置測位精度の向上が見込まれる。
しかしながら、電波の折り返し時間は、移動通信端末が通信中の基地局との間でしか測定することができない。特に、移動通信端末がLTE(Long Term Evolution)網のような、移動通信端末がメインで通信を行っている基地局としか通信を行わないような通信方式で通信を行う場合には、通信中のLTE網基地局一局で測定した折り返し時間しか取得することができない。
移動通信端末の位置測位精度の向上を目的として、より多くの基地局と移動通信端末との間での位置測位結果を取得することが求められる。しかしながら、これまでは移動通信端末周辺に通信中の移動通信網(例えばLTE網)以外の他の移動通信網(例えば3G網)の基地局が存在しても、他の移動通信網の基地局で折り返し時間を測定し、移動通信端末の位置決定に利用することができなかった。
また、3G(3rd Generation:第3世代移動通信システム)網においてはいわゆるソフトハンドオーバ方式が用いられているため、移動通信端末が同時に複数の3G網基地局と通信を行うことができる。したがって、移動通信端末の位置を、複数の3G網基地局と移動通信端末との間の電波折り返し時間に基づいて決定することができる。
このような場合にも、より多くの基地局と移動通信端末との間での位置測位結果を取得することが求められるが、他の移動通信網での測定結果を移動通信端末の位置決定に利用することができなかった。
近年、複数の移動通信網との接続が可能な移動通信端末が存在するため、上述のように、異なる移動通信網の基地局を有効に利用して、移動通信端末の位置精度の検出精度を向上させることが望まれている。しかしながら、上述の特許文献1においても、異なる移動通信網の基地局を含む複数の基地局の位置情報を利用することは提案されていなかった。
そこで本発明は、上記問題点を解決し、より精度の高い移動通信端末の位置情報を演算可能な位置情報演算装置、中継装置及び通信システムを実現することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様による位置情報演算装置(例えば、図1等に示すGMLC17、図12に示すRNC115又は図13に示すeSMLC113)は、少なくとも第1移動通信方式及び第2移動通信方式の複数の移動通信方式を選択可能な移動通信端末の位置情報を演算する位置情報演算装置であって、
前記第1移動通信方式の第1基地局で該移動通信端末に対する電波測定を行うことにより得られた第1位置測位結果と、前記第2移動通信方式の第2基地局で該移動通信端末に対する電波測定を行うことにより得られた第2位置測位結果とを少なくとも用いて、該移動通信端末の推定位置情報を演算する推定位置情報演算部(例えば、図1等に示す位置情報演算部17a、図12に示す位置情報演算部115b又は図13に示す位置情報演算部113b)と、
前記推定位置情報演算部において演算された推定位置情報を、前記移動通信端末の位置情報として外部に通知する位置情報通知部(例えば、図4に示す通信部17e)と、を備え、
上述の推定位置情報演算部は、
前記第1基地局と前記移動通信端末との間での電波の送信に要する電波送信時間と、該移動通信端末が在圏する該第1移動通信方式における第1在圏セクタに関する情報とを含む前記第1位置測位結果と、前記第2基地局と前記移動通信端末との間での電波の送信に要する電波送信時間と、該移動通信端末が在圏する該第2移動通信方式における第2在圏セクタに関する情報とを含む前記第2位置測位結果とに基づいて、該移動通信端末の前記第1移動通信方式における存在領域と推定される第1推定領域と、該移動通信端末の前記第2移動通信方式における存在領域と推定される第2推定領域との交点で示される前記推定位置情報を演算し、
前記第1推定領域は、前記移動通信端末と前記第1基地局との間の距離を半径とする円のうちの前記第1在圏セクタに重なる円弧部分であり、
前記第2推定領域は、前記移動通信端末と前記第2基地局との間の距離を半径とする円のうちの前記第2在圏セクタに重なる円弧部分であることを特徴とする
このような構成によれば、少なくとも第1移動通信方式及び第2移動通信方式の複数の基地局において位置測位が行われるため、より多くの位置測位結果を用いて位置情報を演算することができる。
また、このような構成によれば、移動通信端末の位置情報の演算に、移動通信端末の周辺に存在する移動通信方式の異なるより多くの基地局と移動通信端末との間の距離と、移動通信端末が在圏する在圏セクタについての情報とを用いることができるため、さらに高い精度で位置情報を演算することができる。
上記目的を達成するために、本発明の他の態様による位置情報演算装置は、少なくとも第1移動通信方式及び第2移動通信方式の複数の移動通信方式を選択可能な移動通信端末の位置情報を演算する位置情報演算装置であって、
前記第1移動通信方式の第1基地局で該移動通信端末に対する電波測定を行うことにより得られた第1位置測位結果と、前記第2移動通信方式の第2基地局で該移動通信端末に対する電波測定を行うことにより得られた第2位置測位結果とを少なくとも用いて、該移動通信端末の推定位置情報を演算する推定位置情報演算部と、
前記推定位置情報演算部において演算された推定位置情報を、前記移動通信端末の位置情報として外部に通知する位置情報通知部と
を備え、
上述の推定位置情報演算部は、
前記第1移動通信方式において前記移動通信端末が在圏する第1在圏セクタにおいて前記移動通信端末が前記第1基地局から受信した電波の受信強度である第1電波受信強度又は前記第2移動通信方式において前記移動通信端末が在圏する第2在圏セクタにおいて前記移動通信端末が前記第2基地局から受信した電波の受信強度である第2電波受信強度と、前記第1在圏セクタ又は前記第2在圏セクタの周囲に存在する少なくとも1つの周辺セクタを形成する第3基地局から前記移動通信端末が受信した電波の受信強度である第3電波受信強度との差分が所定の閾値以下となる周辺セクタである近隣セクタのセクタ数を判定し、
前記近隣セクタのセクタ数が所定のセクタ数以上である場合は、前記第1電波受信強度と前記第1在圏セクタに関する情報とを含む前記第1位置測位結果と、前記第2電波受信強度と前記第2在圏セクタに関する情報とを含む前記第2位置測位結果と、前記第3電波受信強度と前記近隣セクタに関する情報とを含む第3位置測位結果とに基づいて、該第1在圏セクタの重心座標と該第2在圏セクタの重心座標と前記近隣セクタの重心座標との平均位置で示される前記推定位置情報を演算し、
前記近隣セクタのセクタ数が所定のセクタ数未満である場合は、前記第1基地局と前記移動通信端末との間での電波の送信に要する電波送信時間と前記第1在圏セクタに関する情報とを含む前記第位置測位結果と、前記第2基地局と前記移動通信端末との間での電波の送信に要する電波送信時間と前記第2在圏セクタに関する情報とを含む前記第位置測位結果とに基づいて、該移動通信端末の前記第1移動通信方式における存在領域と推定される第1推定領域と、該移動通信端末の前記第2移動通信方式における存在領域と推定される第2推定領域との交点で示される推定位置情報を演算する構成であることを特徴とする
このような構成によれば、移動通信端末が在圏する在圏セクタと、その周辺セクタの状況に応じて、より精度が高い位置情報を演算可能な演算方法を選択することができる。
上述した推定位置情報演算部は、同一又は対応する識別子が関連付けられた、互いに対応する位置測位結果に基づいて、前記推定位置情報を演算する構成であってもよい。
このような構成によれば、少なくとも第1移動通信方式及び第2移動通信方式の複数の基地局において位置測位が行われるため、より多くの位置測位結果を用いて位置情報を演算することができる。
上記目的を達成するために、本発明の一態様による通信システム(例えば、図1に示す位置情報通知システム1)は、少なくとも第1移動通信方式及び第2移動通信方式の複数の移動通信方式を選択可能な通信システムであって、
前記移動通信端末の位置情報の測位要求を受信した場合に、前記移動通信端末が選択可能な移動通信方式の基地局のいずれかに対して、該移動通信端末に対する電波測定を行う位置測位要求部と、前記基地局から受信した前記電波測定の測定結果を含む位置測位結果に対して、該移動通信端末の前記位置測位結果であることを識別するための識別子を関連付ける識別子関連付部と、前記移動通信端末の移動通信方式を切り替えさせる通信方式切替信号を該移動通信端末に対して送信する通信方式切替指示部と、前記位置測位結果を受信するとともに、前記識別子が関連付けられた前記位置測位結果を外部に送信する通信部と、を備えることを特徴とする中継装置と、
前記第1移動通信方式の第1基地局で該移動通信端末に対する電波測定を行うことにより得られた第1位置測位結果と、前記第2移動通信方式の第2基地局で該移動通信端末に対する電波測定を行うことにより得られた第2位置測位結果とを少なくとも用いて推定位置情報を演算する推定位置情報演算部と、
を備え、
前記推定位置情報演算部は、
前記第1基地局と前記移動通信端末との間での電波の送信に要する電波送信時間と、該移動通信端末が在圏する該第1移動通信方式における第1在圏セクタに関する情報とを含む前記第1位置測位結果と、前記第2基地局と前記移動通信端末との間での電波の送信に要する電波送信時間と、該移動通信端末が在圏する該第2移動通信方式における第2在圏セクタに関する情報とを含む前記第2位置測位結果とに基づいて、該移動通信端末の前記第1移動通信方式における存在領域と推定される第1推定領域と、該移動通信端末の前記第2移動通信方式における存在領域と推定される第2推定領域との交点で示される前記推定位置情報を演算し、
前記第1推定領域は、前記移動通信端末と前記第1基地局との間の距離を半径とする円のうちの前記第1在圏セクタに重なる円弧部分であり、
前記第2推定領域は、前記移動通信端末と前記第2基地局との間の距離を半径とする円のうちの前記第2在圏セクタに重なる円弧部分であることを特徴とする。
このような構成によれば、少なくとも第1移動通信方式及び第2移動通信方式の複数の基地局において位置測位が行われるため、より多くの位置測位結果を用いて位置情報を演算することができる。
上記目的を達成するために、本発明の他の態様による通信システムは、少なくとも第1移動通信方式及び第2移動通信方式の複数の移動通信方式を選択可能な通信システムであって
動通信端末の位置情報の測位要求を受信した場合に、前記移動通信端末が選択可能な移動通信方式の基地局のいずれかに対して、該移動通信端末に対する電波測定を行う位置測位要求部と、前記基地局から受信した前記電波測定の測定結果を含む位置測位結果に対して、該移動通信端末の前記位置測位結果であることを識別するための識別子を関連付ける識別子関連付部と、前記移動通信端末の移動通信方式を切り替えさせる通信方式切替信号を該移動通信端末に対して送信する通信方式切替指示部と、前記位置測位結果を受信するとともに、前記識別子が関連付けられた前記位置測位結果を外部に送信する通信部と、を備える中継装置と、
前記第1移動通信方式の第1基地局で該移動通信端末に対する電波測定を行うことにより得られた第1位置測位結果と、前記第2移動通信方式の第2基地局で該移動通信端末に対する電波測定を行うことにより得られた第2位置測位結果とを少なくとも用いて推定位置情報を演算する推定位置情報演算部と、
を備え
前記推定位置情報演算部は、
前記第1移動通信方式において前記移動通信端末が在圏する第1在圏セクタにおいて前記移動通信端末が前記第1基地局から受信した電波の受信強度である第1電波受信強度又は前記第2移動通信方式において前記移動通信端末が在圏する第2在圏セクタにおいて前記移動通信端末が前記第2基地局から受信した電波の受信強度である第2電波受信強度と、前記第1在圏セクタ又は前記第2在圏セクタの周囲に存在する少なくとも1つの周辺セクタを形成する第3基地局から前記移動通信端末が受信した電波の受信強度である第3電波受信強度との差分が所定の閾値以下となる周辺セクタである近隣セクタのセクタ数を判定し、
前記近隣セクタのセクタ数が所定のセクタ数以上である場合は、前記第1電波受信強度と前記第1在圏セクタに関する情報とを含む前記第1位置測位結果と、前記第2電波受信強度と前記第2在圏セクタに関する情報とを含む前記第2位置測位結果と、前記第3電波受信強度と前記近隣セクタに関する情報とを含む第3位置測位結果とに基づいて、該第1在圏セクタの重心座標と該第2在圏セクタの重心座標と前記近隣セクタの重心座標との平均位置で示される前記推定位置情報を演算し、
前記近隣セクタのセクタ数が所定のセクタ数未満である場合は、前記第1基地局と前記移動通信端末との間での電波の送信に要する電波送信時間と前記第1在圏セクタに関する情報とを含む前記第1位置測位結果と、前記第2基地局と前記移動通信端末との間での電波の送信に要する電波送信時間と前記第2在圏セクタに関する情報とを含む前記第2位置測位結果とに基づいて、該移動通信端末の前記第1移動通信方式における存在領域と推定される第1推定領域と、該移動通信端末の前記第2移動通信方式における存在領域と推定される第2推定領域との交点で示される推定位置情報を演算することを特徴とする
本発明によれば、移動通信端末の位置情報の精度をより高くすることができる。
本発明の第1実施形態による位置情報通知システムの構成を示す概略図である。 本発明の第1実施形態によるMMEの構成を示す概略図である。 本発明の第1実施形態によるSINの構成を示す概略図である。 本発明の第1実施形態によるGMLCの構成を示す概略図である。 本発明の第1実施形態による移動通信端末の位置測位方法を説明するための概略図である。 本発明の第1実施形態による移動通信端末の位置情報の演算方法を説明するための概略図である。 本発明の第1実施形態による位置情報通知システムの動作を示す概略図である。 本発明の第1実施形態による位置情報通知システムの動作を示す概略図である。 本発明の第2実施形態による移動通信端末20の推定座標演算方法を説明する概略図である。 本発明の第2実施形態による位置情報通知システムの動作を示す概略図である。 本発明の第2実施形態による位置情報通知システムの動作を示す概略図である。 本発明の変形例による位置情報通知システムの構成を示す概略図である。 本発明の変形例による位置情報通知システムの構成を示す概略図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
1.第1実施形態
(位置情報通知システムの構成)
本発明の第1実施形態による位置情報演算部(位置情報演算装置)、MME及びSIN(中継装置)及びこれらを備えた位置情報通知システム(通信システム)について、図1から図8を用いて説明する。まず、本実施形態による位置情報通知システムの構成について図1を用いて説明する。
なお、本実施形態では、3G網及び3.9G網としてのLTE(Long Term Evolution)網の双方に接続可能な移動通信端末からの緊急通報の際に、当該移動通信端末の位置情報として得られたうちの精度の高い位置情報を判定して緊急通報機関(LCS−Client(LoCation Service Client))に通知する例を説明する。
図1に示すように、本実施形態による位置情報通知システム1は、位置情報管理装置(Gateway Mobile Location Centre:GMLC)17と、GMLC17に接続された加入者管理サーバ(Home Subscriber Server:HSS)18と、GMLC17に接続されたMME(Mobility Management Entity)11と、MME11に接続された無線基地局(eNodeB)12と、MME11に接続された位置情報提供サーバ(Evolved Serving Mobile Location Center:eSMLC)13と、GMLC17に接続された交換機(Signaling Interworking Node for 3G access:SIN)14と、SIN14に接続された無線ネットワーク制御装置(Radio Network Controller:RNC)15と、RNC15に接続された無線基地局(Base Transceiver Station:BTS)16と、GMLC17に接続されたLCS−Client19と、移動通信端末20とを有している。本実施形態では、MME11、eNodeB12、eSMLC13、SIN14、RNC15、BTS16、GMLC17及びHSS18を少なくとも含んでネットワークが構成されている。なお、MME11、eNodeB12及びeSMLC13はLTE網の装置であり、SIN14、RNC15及びBTS16は3G網の装置である。
eNodeB12は、特定の範囲に対してセル識別子(例えば、セルID)を送出することによりLTE在圏エリア(在圏セル)C1を形成するようになっている。また、eNodeB12は、複数の指向性アンテナを備え、各指向性アンテナの指向方向に送信される電波によって複数のセクタを形成する。LTE在圏エリア(在圏セル)C1は、複数(図1では6個)のセクタにより形成される。移動通信端末20が在圏するセクタは、図1中、LTE在圏セクタS1として示される。移動通信端末20がLTE在圏セルC1(LTE在圏セクタS1)内にある場合には、eNodeB12は、当該移動通信端末20との間でLTE方式に従った無線通信を行うことができる。移動通信端末20は、eNodeB12を介してeNodeB12の上流(上位)に位置しているMME11及びGMLC17と通信するようになっている。また、MME11からeSMLC13に対して基地局測位要求(以下、位置測位要求と記載する)が行われ、eSMLC13がMME11を中継して、eNodeB12、移動通信端末20間の電波測定を行う。eNodeB12における具体的な位置測位方法については後述する。eNodeB12は、無線アクセス制御機能を有している。このため、eNodeB12は、BTS16と異なり、LTE方式のコアネットワーク装置の一構成であるMME11に直接接続できる。
MME11は、図示しないPCRF(Policy And Charging Rules Function)、P−GW(Packet Data Network−Gateway)及びS−GW(Serving−Gateway)とともに、コアネットワーク装置を構成している。MME11は、基地局の在圏セルC1レベルでの位置測位をeSMLC13に対して要求し、取得した位置測位情報を緊急通報先のLCS−Client19に対応する識別子とともにGMLC17に送信する。緊急通報先のLCS−Client19に対応する識別子は、例えば、LCS−Client19からの位置測位要求受信時に併せて取得する。また、MME11は、位置測位に係るeSMLC13とeNodeB12との間の通信を中継する。
さらに、MME11は、移動通信端末20に対して、通信を行う基地局の切り替えを要求するハンドオーバ信号を送信する。本実施形態において、ハンドオーバ信号としては、移動通信方式を切り替えさせる、すなわちLTE網に対する音声発信要求を3G網に切り替えさせるCSFB接続要求が挙げられる。
eSMLC13は、MME11を介してeNodeB12に対して例えば電波測定要求信号を送信したり、GMLC17に対して位置測位結果を送信する。また、eSMLC13は、LTE基地局及びLTE基地局によって形成されるセクタに関するセル・セクタ情報を蓄積するLTE局情報データベース(DB)13aを備えている。eSMLC13は、移動通信端末20の電波測定結果に対してLTE局情報DB13aから取得した在圏セクタのセル・セクタ情報を関連付け、電波測定結果とセル・セクタ情報とをGMLC17に対して送信する。このとき、GMLC17に対して送信する電波測定結果等の情報に対して、位置測位のセッションIDを付与して送信する。なお、LTE局情報DB13aは、図1に示すようにeSMLC13の一機能として実現されていてもよいし、物理的にeSMLC13とは別の装置として実現されていてもよい。
BTS16は、特定の範囲に対してセル識別子(例えば、セルID)を送出することにより3G在圏エリア(在圏セル)C2を形成するようになっている。また、BTS16は、複数の指向性アンテナを備え、各指向性アンテナの指向方向に送信される電波によって複数のセクタを形成する。3G在圏セルC2は、複数(図1では6個)のセクタにより形成される。移動通信端末20が在圏するセクタは、図1中、3G在圏セクタS2として示される。図1に示すように、移動通信端末20が3G在圏セルC2(3G在圏セクタS2)内にある場合には、BTS16は、移動通信端末20との間で3G通信方式に従った無線通信を行うことができる。移動通信端末20は、BTS16を介してBTS16の上流(上位)に位置しているRNC15、SIN14及びGMLC17と通信するようになっている。セル識別子は基地局毎にそれぞれ付与されている。このため、セル識別子を判定することにより、移動通信端末20の在圏セルがどの基地局に収容されているのかを区別することができる。
RNC15は、BTS16に対応して設けられており、BTS16が形成する3G在圏セルC2に在圏している移動通信端末20の無線通信に関する処理を行う。具体的には、RNC15は、移動通信端末20の回線接続処理や通話時のハンドオーバ処理等を行う。また、RNC15は、SIN14からの移動通信端末20の位置測位要求に応じて、移動通信端末20との間で電波測定を行う。RNC15は、3G基地局及び3G基地局によって形成されるセクタに関するセル・セクタ情報を蓄積する3G局情報データベース(DB)15aを備えている。RNC15は、移動通信端末20の電波測定結果に対して在圏セクタに関するセル・セクタ情報を関連付け、電波測定結果とセル・セクタ情報とをGMLC17に対して送信する。なお、これ以降、電波測定結果と電波測定結果に関連付けたセル・セクタ情報とを併せて「位置測位結果」と記載する場合がある。図1では、RNC15に接続されたBTSや移動通信端末はそれぞれ1つであるが、RNC15は、複数のBTSを介して複数の移動通信端末を制御することができる。RNCは、基地局制御装置、無線制御局、等とも呼ばれる場合がある。なお、3G局情報DB15aは、図1に示すようにRNC15の一機能として実現されていてもよいし、物理的にRNC15とは別の装置として実現されていてもよい。
SIN14は、コアネットワーク装置であり、移動通信端末20が3G網に在圏する状態で音声通信を行う場合に、仮想的にSIP(Session Initiation Protocol)機能を有する端末として動作する。また、SIN14は、待ち受け状態の移動通信端末20に対して、ページング信号(着信等を通知する無線信号)を送信する。SIN14は、RNC15に対して基地局の在圏セルC2レベルでの位置測位を要求し、取得した位置測位情報を緊急通報先のLCS−Client19に対応する識別子とともにGMLC17に送信する。緊急通報先のLCS−Client19に対応する識別子は、例えば、LCS−Client19からの位置測位要求受信時に併せて取得する。また、SIN14は、配下の移動通信端末20の位置登録を行う機能、LTE装置群のMME11に信号を転送する機能等を有する。SIN14が、LTE装置群のMME11に位置測位要求信号を転送する場合には、当該信号に位置測位要求のセッションIDを付与して信号の転送を行う。
HSS18は、移動通信端末20の端末識別子と対応付けられた加入者情報を記憶する加入者情報記憶部(加入者情報データベース)であり、認証情報及び在圏情報の管理を行う。また、HSS18は、GMLC17からの加入者情報取得要求に対する応答として、指定された端末識別子に対応付けられた、すなわち当該端末識別子を含む加入者情報をGMLC17に送出するようになっている。なお、HSS18で管理する在圏情報は、各移動通信端末がどのSIN又はMME配下に在圏するかを示すものであり、HSS18は具体的な緯度・経度等の位置情報の管理は行っていない。
GMLC17は、HSS18を参照して移動通信端末20の在圏情報を確認し、該当するMMEもしくはeSMLC、又はSINに対して位置測位要求信号を送信する機能を有する。また、GMLC17は、eNodeB12又はRNC15で測定された移動通信端末20の位置測位結果を一時的に蓄積する機能を有する。また、GMLC17は推定位置情報演算部17aを備えている。推定位置情報演算部17aは、GMLC17で管理された移動通信端末20の複数の位置測位結果に基づいて、移動通信端末20の推定位置情報を演算する。また、GMLC17は、推定位置情報演算部17aで演算された移動通信端末20の推定位置情報を、LCS−Client19に通知する機能を備えている。LCS−Client19に通知する移動通信端末20の推定位置情報の演算方法は後述する。なお、推定位置情報演算部17aは、図1に示すようにGMLC17の一機能として実現されていてもよいし、物理的にGMLC17とは別の装置として実現されていてもよい。
LCS−Client19は、移動通信端末20の位置情報の提供先システムである。具体的には、例えば警察、海上保安庁又は消防等の緊急通報機関であり、緊急通報の発信元移動通信端末20の発信位置情報を特定し、救助活動等の緊急通報に対する対応を行う機関である。LCS−Client19は、GMLC17とインターネットを介して、又は専用線で接続され、GMLC17から移動通信端末20の位置情報を受信する。また、緊急通報機関内の緊急通報受理台は、図示しない公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)等により、移動通信端末20からの音声による緊急通報を受信する。LCS−Client19は、緊急通報受理台で受信した移動通信端末20からの音声による緊急通報に応答して、該当するMME11又はSIN14に対して位置測位要求を送信する。なお、緊急通報受理台は、LCS−Client19の機能を有する緊急通報機関とは異なる緊急通報機関に設けられていてもよい。
(MMEの構成)
次に、MME11の具体的な構成について図2を用いて説明する。
図2は、MME11の概略構成を示すブロック図である。図2では、理解を容易にするため、MME11に接続されたeNodeB12、eSMLC13及びGMLC17が併せて示されている。
図2に示すように、MME11は、通信部11aと、位置測位要求部11bと、位置登録要求部11cと、識別子関連付部11dと、ハンドオーバ指示部(通信方式切替指示部)11eとを備えている。
位置測位要求部11bは、eSMLC13からの要求に応じて、通信部11aを介してeNodeB12に位置測位要求信号を送信する。
位置登録要求部11cは、移動通信端末20がeNodeB12配下の在圏セルに在圏するようになった場合に、HSS18に対して移動通信端末20の位置登録を行う。また、位置登録要求部11cは、HSS18においてeNodeB12配下の在圏セルに在圏する移動通信端末20の位置情報が登録されたことを示す応答信号を受信する。
識別子関連付部11dは、eNodeB12から受信した位置測位結果に対して、どの移動通信端末20の位置情報を決定するための位置測位要求であるかを特定するための識別子を関連付ける。このような識別子としては、例えば位置測位のセッションID、移動通信端末20の端末ID、移動通信端末20に対応したMSISDN(Mobile Station International Subscriber Directory Number)等の識別ID等が挙げられる。
ハンドオーバ指示部11eは、移動通信端末20の位置測位後、移動通信端末20に対して、当該移動通信端末20の移動通信網を他の移動通信網に切り替える(LTE網から3G網に切り替える)ハンドオーバ信号を送信する。本実施形態において、ハンドオーバ指示部11eは、移動通信端末20に対して、ハンドオーバ信号としてCSFB応答信号を送信する。GMLC17は、推定位置情報演算部17aを備える。GMLC17の詳細な構成については後述する。
位置測位要求部11bと、位置登録要求部11cと、識別子関連付部11dと、ハンドオーバ指示部11eとは、図2に示すように、MME11の一機能としてそれぞれ実現されていてもよいし、MME11とは物理的に別の装置としてそれぞれ実現されていてもよい。また、図示しない制御部により、記載されていないその他の制御が行われてもよい。
(SINの構成)
次に、SIN14の具体的な構成について図3を用いて説明する。
図3は、SIN14の概略構成を示すブロック図である。図3では、理解を容易にするため、SIN14に接続されたRNC15及びGMLC17が併せて示されている。
図3に示すように、SIN14は、通信部14aと、位置測位要求部14bと、位置登録要求部14cと、識別子関連付部14dと、ハンドオーバ指示部14eとを有している。通信部14a、位置測位要求部14b、位置登録要求部14c及び識別子関連付部14dは、MME11の通信部11a、位置測位要求部11b、位置登録要求部11c及び識別子関連付部11dと同様の構成及び機能を有する。ハンドオーバ指示部14eは、移動通信端末20の移動通信網を他の移動通信網に切り替える(3G網からLTE網に切り替える)ハンドオーバ信号を送信する。SIN14のハンドオーバ指示部14eは、本実施形態のように移動通信端末20がLTE網から3G網へCSFBする場合には特に機能しない。
位置測位要求部14bと、識別子関連付部14dと、ハンドオーバ指示部14eは、図3に示すように、SIN14の一機能としてそれぞれ実現されていてもよいし、SIN14とは物理的に別の装置としてそれぞれ実現されていてもよい。また、図示しない制御部により、記載されていないその他の制御が行われてもよい。
(GMLCの構成)
次に、GMLC17の具体的な構成について図4を用いて説明する。
図4は、推定位置情報演算部17aを含むGMLC17の概略構成を示すブロック図である。図4では理解を容易にするため、GMLC17に接続されたHSS18、MME11,SIN14及びLCS−Client19が併せて示されている。
図4に示すように、GMLC17は、推定位置情報演算部17aと、加入者情報取得部17bと、位置測位要求部17cと、位置測位結果蓄積部17dと、通信部17eとを有している。推定位置情報演算部17a、加入者情報取得部17b、位置測位要求部17c、位置測位結果蓄積部17dは、GMLC17の一機能としてそれぞれ実現されていてもよいし、物理的に別の装置としてそれぞれ実現されていてもよい。また、図示しない制御部により、記載されていないその他の制御が行われてもよい。
推定位置情報演算部17aは、LTE網の基地局で行われた電波測定の測定結果と3G網の基地局で行われた電波測定の測定結果とを用いて、移動通信端末20の推定座標を演算する機能を有する。このとき、例えば3G網の基地局で行われた電波測定の測定結果が複数ある場合には、その測定結果を全て用いて移動通信端末20の推定座標を演算する。推定位置情報演算部17aは、当該推定座標を移動通信端末20の位置座標として、通信部17eを介してLCS−Client19に対して通知する。このとき、推定位置情報演算部17aは、移動通信端末20の位置座標とともに、移動通信端末20の端末識別子等をLCS−Client19に通知する。
加入者情報取得部17bは、移動通信端末20の端末識別子と対応付けられた加入者情報を記憶するHSS18を参照し、必要に応じて加入者情報を取得するようになっている。加入者情報には、端末識別子、移動通信端末20が配下に在圏するSIN16又はMME11を特定するための交換機番号等が含まれる。加入者情報取得部17bは、LCS−Client19から移動通信端末20の位置測位要求があった場合には、HSS18を参照して移動通信端末20の在圏セルを確認する。加入者情報取得部17bは、HSS18から、移動通信端末20が現在通信を行っている移動通信方式の在圏セルに対応する交換機(MME11、SIN14)についての情報を取得する。また、加入者情報取得部17bは、移動通信端末20が移動通信方式を切り替えた場合に存在することとなる他の移動通信方式の在圏セルに対応する交換機についての情報を取得する。
位置測位要求部17cは、加入者情報取得部17bで確認された移動通信端末20の在圏セルに対応する交換機に対して、移動通信端末20に対する位置測位要求を送信する。このとき、位置測位要求部17cは、移動通信端末20の位置測位要求の要求を行う際に優先される移動通信方式が設定されている場合には、移動通信端末20の現在の移動通信方式に関わらず、優先される移動通信方式の交換機に対して位置測位要求を送信する。
3G網とLTE網とは重複して展開されるが、一方の移動通信方式の利用可能エリアが十分でない場合、3G網とLTE網との切り替えが頻繁に発生する。このような場合、移動通信端末20が各移動通信方式と接続された際に行われる位置登録処理が頻繁に行われることとなり、ネットワーク処理負荷の増加や移動通信端末20の電池消耗が生じる。そこで、3G網とLTE網との切り替えがあった場合でも、在圏エリアの変更がない場合には位置登録を省略するISR機能(Idle mode Signaling Reduction:LTE/3G位置登録省略機能)が規定されている。すなわち、ISR機能が有効とされている場合には、実際に在圏している移動通信方式の交換機の交換機番号だけでなく、直前に在圏した他の移動通信方式の交換機の交換機番号がHSS18に格納されている。このような場合には、移動通信端末20の位置測位要求の要求を行う際に優先される移動通信方式を設定しておき、優先される移動通信方式の交換機に対して位置測位要求を送信する。
位置測位結果蓄積部17dは、MME11及びSIN14からGMLC17に通知された位置測位結果(移動通信端末20の位置測位結果及び当該位置測位結果と関連付けられた基地局情報)と、セッションID等の識別子とを一時的に蓄積する。本実施形態のGMLC17に対して移動通信端末20の位置測位結果と共に基地局情報が送信されることにより、GMLC17において3G網及びLTE網の全基地局に関する膨大な量の基地局情報を管理する必要がなくなる。この場合には、膨大な量の基地局情報を管理するための大容量記憶部の設置や、基地局設備の導入に伴う基地局情報の更新作業等が不要となるというメリットがある。なお、MME11及びSIN14から受信した位置測位結果等は必ずしも全て位置測位結果蓄積部17dに蓄積される必要はない。例えば、先に測定された一方の移動通信網での位置測位結果及びセッションID等の識別子のみが位置測位結果蓄積部17dに蓄積されてもよい。この場合、GMLC17が、後に測定された他方の移動通信網での位置測位結果及び識別子を受信した際に、位置測位結果蓄積部17dに蓄積された、同一の識別子が付与された一方の移動通信網での位置測位結果を取得して推定座標を演算する。
(移動通信端末の位置情報演算方法)
以下、第1実施形態におけるLTE対応端末である移動通信端末20の位置情報演算方法を説明する。なお、第1実施形態では、基地局と移動通信端末20との間で、電波送信時間として電波折り返し時間の測定を行うことにより、基地局と移動通信端末20との間の距離を測位し、当該距離に基づいて移動通信端末20の推定座標(推定位置情報)を演算する場合について説明する。
〔LTE網での移動通信端末の推定位置測定方法〕
本実施形態における移動通信端末20の位置測位方法は、LTE網の基地局内装置であるeNodeB12と移動通信端末20との間の距離を測位する、LTE網での距離算出ステップを有する。LTE網での距離算出ステップは、eNodeB12と移動通信端末20間での折り返し時間を測定する電波測定ステップと、折り返し時間に基づくeNodeB12と移動通信端末20間の距離算出ステップとからなる。電波測定ステップは、eSMLC13の位置測位要求に応じてeNodeB12において実行される。距離算出ステップは、eSMLC13において実行される。
図5は、移動通信端末20との間で電波測定を行う場合を説明する図である。移動通信端末20は、eNodeB12を中心とするLTE網在圏セルC1の一部であるLTE網在圏セクタS1内のa地点に存在する。
図5に示すように、LTE網での位置測位ステップでは、LTE基地局(eNodeB12)と移動通信端末20との間での電波測定が行われる。電波測定では、eNodeB12から送信した電波が、移動通信端末20で受信され、その応答がeNodeB12に戻ってくるまでの折り返し時間(Timing Advance:TA)を測定する方法(TA測位方式)が挙げられる。eNodeB12は、移動通信端末20に対して電波を送信し、移動通信端末20がeNodeB12からの電波を受信したことに応答して送信した電波を受信する(図5中、点線で示す)。eNodeB12は、この間の時間を、折り返し時間とする。TA測位方式では、eNodeB12で測定した折り返し時間と、送信した電波の伝搬速度とから、eNodeB12と移動通信端末20との間の距離を算出することができる。具体的には、折り返し時間の半分の時間と、電波の伝搬速度とを乗算することにより、eNodeB12と移動通信端末20との間の距離を算出することができる。
上述したように、eNodeB12で測定した折り返し時間に基づいて、eNodeB12とa地点との間の距離r1が算出される。このとき、電波の指向方向を考慮しない場合、移動通信端末20の位置は、eNodeB12を中心とし、折り返し時間に基づいて算出した距離r1を半径とする円の円周上にあると推定される。以下、基地局を中心とし、折り返し時間に基づいて算出した距離を半径とする円を「存在推定円」と記載する場合がある。図5中、LTE網での存在推定円(LTE網存在推定円)D1を示す。また、移動通信端末20の在圏する在圏セクタS1を考慮することで、LTE網における移動通信端末20の位置は、LTE網存在推定円D1の一部の弧上にあると推定される。以下、このような弧を「存在推定円弧」と記載する場合がある。図5中、LTE網での存在推定円弧(LTE網存在推定円弧)A1を示す。LTE網存在推定円弧A1上の座標(位置情報)は、LTE網での移動通信端末20の存在位置であると推定されるLTE網推定座標(推定位置情報)とされる。
〔3G網での移動通信端末の推定位置測定方法〕
本実施形態における移動通信端末20の位置情報演算方法は、移動通信端末20の通信網がLTE網から3G網に切り替えられた後に実行される3G網での位置測位ステップを有する。3G網での位置測位ステップでは、3G網の基地局内装置であるBTS16と移動通信端末20との間の距離を測位する。3G網での位置測位ステップでは、LTE網での位置測位ステップと同様の方法により、BTS16からから送信した電波が、移動通信端末20で受信され、その応答がBTS16に戻ってくるまでの折り返し時間を測定する。そして、RNC15で測定したBTS16と移動通信端末20間の電波の折り返し時間に基づいて、BTS16と移動通信端末20との間の距離r2(図5中図示せず)が算出される。移動通信端末20の位置は、BTS16を中心とし、測定した折り返し時間に基づいて算出した距離r2を半径とする円の円周上にあると推定される。3G網での存在推定円(3G網存在推定円)D2(図5中図示せず)と移動通信端末20の在圏する3G網の在圏セクタS2とに基づいて、3G網における移動通信端末20の位置は、3G網存在推定円D2の一部である3G網存在推定円弧A2(図5中図示せず)上にあると推定される。LTE網存在推定円弧A1上の座標は、3G網での移動通信端末20の存在位置であると推定される3G網推定座標とされる。
〔移動通信端末の位置情報演算方法〕
GMLC17の推定位置情報演算部17aは、LTE網推定座標と3G網推定座標との交点で示される移動通信端末20の推定座標を演算する。推定座標は、LTE網での位置測位結果と3G網での位置測位結果とに基づいて演算する。
図6を用いて、GMLC17で算出される移動通信端末20の推定座標について説明する。本実施形態においては、推定位置情報演算部17aは、移動通信端末20のLTE網推定座標を示すLTE網存在推定円弧A1と、移動通信端末20の3G網推定座標を示す3G網存在推定円弧A2との交点で示される座標を、移動通信端末20の推定座標として演算する。
このとき、推定位置情報演算部17aは、同一又は対応する識別子が関連付けられたLTE網での位置測位結果と3G網での位置測位結果とに基づいて移動通信端末20の推定座標を演算する。識別子は、例えば位置測位のセッションID、移動通信端末20の端末IDである。また、例えば、上位桁にセッションIDを割り当て、下位桁にLTE網又は3G網における移動通信端末20の推定位置であることを示す情報を割り当てた識別子を用いてもよい。このような識別子同士を比較した場合において、上位桁に割り当てられたセッションID同士が一致する場合、これらの識別子は対応する識別子となる。
なお、従来、LTE網における電波測定のみで移動通信端末20の位置情報を推定する場合は、図6中、Q点として示す位置が移動通信端末20の推定座標とされていた。Q点は、LTE網在圏セクタS1を形成するeNodeB21の指向性アンテナの指向方向D1と、LTE網存在推定円弧A1との交点である。すなわち、従来の方法では、LTE網存在推定円弧A1上のa点に移動通信端末20が存在していても、Q点として示す位置が移動通信端末20の推定座標とされていた。このため、移動通信端末20の正確な位置を推定することが困難であった。一方、本実施形態では、LTE網での位置測位結果と3G網での位置測位結果とに基づいて移動通信端末20の推定座標を演算することにより、移動通信端末20の位置情報としてa点の座標を得ることができ、精度の高い位置情報を得ることができる。
(位置情報通知動作の説明)
図7及び図8に基づいて、本実施形態の位置座標通知動作を説明する。第1実施形態では、LTEと3Gとの双方の移動通信方式を選択可能な移動通信端末20が、LTE網の在圏セル(在圏セクタ)に在圏している場合について説明する。また、位置情報通知システム1において、ISR機能が有効とされ、HSS18に3G網及びLTE網の双方の網での位置登録情報が保持されており、かつ位置測位要求の要求先として3G網が優先されている場合について説明する。
LCS−Client19が、移動通信端末20の位置測位要求を送信する(ステップS101)。LCS−Client19は、例えば、移動通信端末20からの音声発信による緊急通報がなされた場合に、移動通信端末20の位置測位要求を送信する。LCS−Client19からの位置測位要求を受信したGMLC17は、HSS18を参照して移動通信端末20の在圏情報を確認し(ステップS102)、HSS18から在圏情報確認の応答信号を受信する(ステップS103)。このとき、GMLC17は、在圏MME番号と在圏SIN番号とを受信する。在圏MME番号は、移動通信端末20が在圏するLTE在圏セルに対応するMME11の識別番号である。また、在圏SIN番号は、移動通信端末20の移動通信方式がLTE網から3G網に切り替わった場合に移動通信端末20が在圏する3G在圏セルに対応するSIN14の識別番号である。GMLC17は、優先移動通信網である3G網の交換機であるSIN14に対して、在圏SIN番号と在圏MEE番号とを含む位置測位要求信号を送信する(ステップS105)。位置測位要求信号を受信したSIN14は、SIN14配下の移動通信端末の全てに対してページング信号を送信して、移動通信端末20がSIN14配下のセルに在圏するか否かを判断する(ステップS106)。ページング信号を送信した複数の移動通信端末のうちの一つから応答があった場合には、その移動通信端末が、位置測位要求対象の移動通信端末20であると検出される。第1の例では、移動通信端末20はLTE網のセルに在圏しているため、ページング信号に対する応答は受信できず、移動通信端末20はSIN14配下のセルに未在圏であることが検出される(ステップS107)。
SIN14は、移動通信端末20の未在圏を検出したことに伴い、GMLC17から受信した移動通信端末20に対する位置測位要求を、LTE網の交換機であるMME11に対して転送する位置測位要求転送処理を行う(ステップS108)。このとき、SIN14は、位置測位要求信号に対して、位置測位要求の対象である移動通信端末20を特定するための識別子であるセッションIDを関連付ける。この後、SIN14は、GMLC17から受信した在圏MME番号に対応するMME11に対して、セッションIDを関連付けた位置測位要求信号を送信する(ステップS109a)。位置測位要求信号を受信したMME11は、eSMLC13に位置測位要求信号を送信する(ステップS109b)。eSMLC13は、位置測位要求信号を受信したことに応じて、MME11を介してeNodeB12に位置測位のための電波測定要求を送信する(ステップS110a,S110b)。eNodeB12は、eSMLC13からの電波測定要求に応じて、eNodeB12と移動通信端末20との間で電波測定を実施する(ステップS111)。ステップS111では、LTE網での移動通信端末の推定位置測定方法において説明した電波測定が実施される。
eNodeB12は、電波測定結果としての電波折り返し時間を、MME11を介してeSMLC13に送信する(ステップS112a,S112b)。このとき、eNodeB12は、電波の折り返し時間に、当該折り返し時間を測定した移動通信端末20の在圏セクタを示すセクタIDを関連付けてeSMLC13に送信する。eSMLC13は、受信したセクタIDに基づいてLTE局情報DB13aからセル・セクタ情報を取得し(ステップS113)、折り返し時間に関連付けてMME11に送信する(ステップS114a)。セル・セクタ情報として、例えばセクタIDに基づいて在圏セクタを特定するための情報(セル座標(緯度・経度)、指向性アンテナ指向方向、セクタ構成情報)が折り返し時間に関連付けられる。受信したセクタIDに基づいて取得した移動通信端末20の在圏セクタを含む在圏セルのセル座標と、在圏セルに対して電波を送信する指向性アンテナの指向方向と、セクタ構成情報とから、在圏セクタのエリアを算出することができる。このため、折り返し時間とセル・セクタ情報とから、LTE網推定座標(図6に示すLTE網存在推定円弧A1上の座標)が演算可能となる。MME11は、SIN14から位置測位要求信号とともに受信したセッションIDを折り返し時間に関連付けて、GMLC17に送信する(ステップS114b)。GMLC17は、MME11から折り返し時間とこれに関連付けられた情報とからなる位置測位結果応答を受信し、これらを一時蓄積する(ステップS115)。
また、MME11は、GMLC17への位置測位結果応答送信後に、eNodeB12を介して移動通信端末20にハンドオーバ信号(CSFB指示信号)を送信する(ステップS116a,116b)。ハンドオーバ信号を受信した移動通信端末20は、移動通信端末20が在圏する3G網の交換機SIN14に対して位置登録信号を送信するハンドオーバ処理を行う(ステップS117)。
続いて、図8に示すように、SIN14は、移動通信端末20からの位置登録信号の受信を確認すると(ステップS118)、RNC15に対して移動通信端末20の電波測定要求信号を送信する(ステップS119)。RNC15は、SIN14からの電波測位要求に応じて、移動通信端末20との間で電波測位を実施し、測位結果として電波の折り返し時間と、当該折り返し時間を測定した移動通信端末20の在圏セクタを示すセクタIDとを得る(ステップS120)。このあと、RNC15は、位置測位を行った移動通信端末20の在圏セクタのセクタIDに基づいて3G局情報DB15aからセル・セクタ情報を取得し(ステップSS121)、セル・セクタ情報を折り返し時間に関連付けた位置測位結果応答をSIN14に送信する(ステップS122a)。セル・セクタ情報として、例えばセクタIDに基づいて在圏セクタを特定するための情報(セル座標、指向性アンテナ指向方向、セクタ構成情報)が折り返し時間に関連付けられる。
SIN14は、ステップS109aにて位置測位要求信号を送信する際に当該位置測位要求信号に関連付けたセッションIDを、RNC15から受信した折り返し時間に関連付けた位置測位結果応答を、GMLC17に送信する(ステップS122b)。このため、折り返し時間とセル・セクタ情報とから、3G網推定座標(図6に示す3G網存在推定円弧A2上の座標)が演算可能となる。GMLC17は、ステップS115においてMME11から受信したLTE網で測定された折り返し時間に関連付けられたセッションIDと、SIN14から受信した3G網で測定された折り返し時間に関連付けられたセッションIDとが一致(又は対応)するかを判定する(ステップS123)。ステップS123において、セッションIDが一致(又は対応)した場合には、GMLC17は、LTE網での位置測位結果と3G網での位置測位結果とに基づいて移動通信端末20の推定座標を演算する(ステップS124)。GMLC17は、ステップS124において演算した推定位置情報(図6中におけるLTE網存在推定円弧A1と3G網存在推定円弧A2との交点aの座標)を移動通信端末20の位置情報として、LCS−Client19に通知する(ステップS125)。
以上のように、第1実施形態の位置情報通知システム1では、LTE網及び3G網のそれぞれにおける基地局と移動通信端末20との間での電波測定結果に基づいて演算した推定位置情報を移動通信端末20の位置情報とする。このため、一方の通信網で測定した電波測定結果から移動通信端末20の位置情報を演算した場合と比較して、精度の高い位置情報を得ることができる。
なお、第1実施形態では、電波送信時間として、基地局と移動通信端末20間の電波の折り返し時間(双方向時間)を測定している。しかしながら、電波送信時間は、折り返し時間に限られたものではなく、基地局から送信した電波が移動通信端末20で受信される時間(電波到達時間)であってもよい。この場合には、電波到達時間と電波の伝搬速度とを乗算することにより、基地局と移動通信端末20との間の距離を算出することができる。
2.第2実施形態
本発明の第2実施形態による位置情報通知システム1について、図9から図11を用いて説明する。第2実施形態による位置情報通知システ
ムは、移動通信端末20の位置情報が、移動通信端末20の在圏セクタの座標を用いて演算される点で第1実施形態による位置情報通知システムと異なる。
(移動通信端末の位置情報演算方法)
以下、第2実施形態におけるLTE対応端末である移動通信端末20の位置情報演算方法を説明する。第2実施形態では、移動通信端末20が在圏するLTE網の在圏セクタの重心座標(推定位置情報)と3G網の在圏セクタの重心座標と、LTE網の在圏セクタ又は3G網の在圏セクタの隣接セクタの重心座標との平均座標を演算して、移動通信端末20の推定座標(推定位置情報)とする場合について説明する。
〔LTE網での移動通信端末の電波受信強度測定〕
本実施形態における移動通信端末20の位置測位方法は、LTE網の基地局内装置であるeNodeB12と移動通信端末20との間の電波測定における電波受信強度を測定する点で第1実施形態と異なる。
LTE網での位置測位ステップでは、例えば、MME11を介したeSMLC13からの位置測位要求に基づいて、LTE基地局(eNodeB12)と、LTE網在圏セクタS1に在圏する移動通信端末20との間での電波測定が行われる。電波測定は、位置測位要求を受信する度に行われる。電波測定は、移動通信端末20が、eNodeB12から移動通信端末20に対して送信した電波の、移動通信端末20における電波受信強度を測定することによって行われる。移動通信端末20は、応答信号として、通信中の基地局及び周囲に存在する基地局、すなわちeNodeB12の近隣の基地局(図示せず)からの電波受信強度をeNodeB12に返信する。このような電波測定を、移動通信端末20の移動通信網を3G網に切り替えた後に、3G網の基地局(BTS16)と3G網在圏セクタS2に在圏する移動通信端末20との間においても行う。なお、電波受信強度としては、例えばLTE網において得られるRSRP(基準信号受信パワー:Reference Signal Received Power)値、3G網において得られるRSCP(受信信号コード電力:Received Signal Code Power)値や、Ec/N0(搬送波対雑音比)、Pathloss(伝搬損失)等の電波受信強度関連の情報要素が挙げられる。
〔移動通信端末の位置情報演算方法〕
本実施形態における位置測位方法では、移動通信網毎に、移動通信端末20が在圏する在圏セクタの電波受信強度と、当該在圏セクタの周辺に存在する周辺セクタの電波受信強度とを比較する。そして、周辺セクタのうち在圏セクタとの電波受信強度の差分が所定の閾値内となるセクタ(以下、「隣接セクタ」と記載する場合がある)が存在しない場合には、在圏セクタの重心座標のみを移動通信端末20の推定座標の演算に用いる。電波受信強度の差分が所定の閾値内となる隣接セクタが一つ以上存在する場合には、在圏セクタの重心座標とともに、当該隣接セクタの重心座標を移動通信端末20の推定座標の演算に用いる。
GMLC17の推定位置情報演算部17aは、移動通信端末20のLTE網の在圏セクタの重心座標と3G網の在圏セクタの重心座標との平均座標を演算する。また、隣接セクタ(電波受信強度の差分が所定の閾値内となる近隣セクタ)がある場合には、GMLC17の推定位置情報演算部17aは、LTE網の在圏セクタの重心座標と3G網の在圏セクタの重心座標と隣接セクタの重心座標との平均座標を演算する。なお、これ以降、複数のセクタの重心座標の平均座標を演算することを「合成する」と記載する場合がある。
図9を用いて、第2実施形態における移動通信端末20の位置情報演算方法を説明する。なお、図9は、LTE網在圏セクタS1の重心座標と、3G網在圏セクタS2の重心座標と、3G網在圏セクタS2の隣接セクタである3G網在圏セクタS2’の重心座標との平均座標を演算して、移動通信端末20の位置情報を得る例について説明する。
図9において、LTE網在圏セクタS1の重心座標がP1(XS1,YS1)であり、3G網在圏セクタS2の重心座標がP2(XS2,YS2)であり、3G網在圏セクタS2’の重心座標がP3(XS2’,YS2’)であるとする。この場合、P1,P2及びP3の平均座標(平均座標)は、P{(XS1+XS2+XS2’)/3,(YS1+YS2+YS2’)/3}で示される。第2実施形態では、この平均座標Pが、移動通信端末20の位置情報とされる。
このとき、推定位置情報演算部17aは、同一又は対応する識別子が関連付けられたLTE網在圏セクタS1の重心座標と、3G網在圏セクタS2の重心座標と、隣接セクタセクタの重心座標との平均座標を算出する。識別子は、例えば電波受信強度測定のセッションID、移動通信端末20の端末ID等である。また、対応する識別子とは、例えば、識別子の上位にセッションIDを、識別子の下位にLTE網在圏セクタ、3G網在圏セクタ又は隣接セクタにおける移動通信端末20の電波受信強度であることを示す情報を含めた識別子である。
従来、LTE網に在圏する移動通信端末20の位置情報を電波測定のみで推定する場合は、LTE網在圏セクタS1の重心座標が移動通信端末20の位置座標と推定される。一方、本実施形態の位置情報演算方法は、複数の在圏セクタ及び隣接セクタの重心座標との平均座標を算出するため、精度の高い位置情報となる可能性が高い。
なお、上述のように、移動通信端末20の位置情報の演算に3G網在圏セクタS2の隣接セクタ(3G網在圏セクタS2’)の重心座標を用いたのは、本実施形態の位置情報演算方法の一例である。在圏セクタの電波受信強度との差分が所定の閾値以下である電波受信強度が測定された隣接セクタがない場合には、LTE網在圏セクタS1の重心座標P1と3G網在圏セクタS2の重心座標P2との平均座標が、移動通信端末20の位置情報とされてもよい。
また、上述の位置情報演算方法では、在圏セクタ、隣接セクタ等の座標を、x座標、y座標のみを用いた直交座標系の重心座標とした場合について説明したが、z座標を含めた3次元直交座標系の重心座標としてもよい。
(位置情報通知動作の説明)
図10及び図11に基づいて、本実施形態の位置座標通知動作を説明する。第2実施形態では、第1実施形態と同様に、LTEと3Gとの双方の移動通信方式を選択可能な移動通信端末20が、LTE網の在圏セル(在圏セクタ)に在圏している場合について説明する。また、位置情報通知システム1において、ISR機能が有効とされ、HSS18に3G網及びLTE網の双方の網での位置登録情報が保持されており、かつ位置測位要求の要求先として3G網が優先されている場合について説明する。
LCS−Client19が、移動通信端末20の位置測位要求を送信するステップS101から、eSMLC13が、位置測位要求信号を受信したことに応じて、eNodeB12に位置測位のための電波測定要求を送信するステップS110bまでは、第1実施形態と同様である。eNodeB12は、eSMLC13からの電波測定要求に応じて、eNodeB12と移動通信端末20との間で電波測定を実施する(ステップS211)。ステップS211では、位置測位結果として、電波受信強度と当該電波受信強度を測定した移動通信端末20の在圏セクタを示すセクタIDとを得る。また、移動通信端末20が当該在圏セクタの周辺セクタに在圏する場合の移動通信端末20の電波受信強度と当該電波受信強度を測定した周辺セクタを示すセクタIDとを得る。
eNodeB12は、電波測定結果としての在圏セクタにおける電波受信強度と周辺セクタにおける電波受信強度とを、MME11を介してeSMLC13に送信する(ステップS212a,S212b)。このとき、eNodeB12は、在圏セクタにおける電波受信強度に移動通信端末20の在圏セクタを示すセクタIDを、周辺セクタにおける電波受信強度に対してその周辺セクタのセクタIDを関連付けて、eSMLC13に送信する。なお、eNodeB12は、周辺セクタにおける電波受信強度の代わりに、周辺セクタにおける電波受信強度のうちから隣接セクタにおける電波受信強度を選択して送信するようにしてもよい。隣接セクタにおける電波受信強度は、在圏セクタの電波受信強度と周辺セクタの電波受信強度との差分を演算し、当該差分が所定の閾値よりも小さい電波受信強度のことをいう。これにより、位置情報の演算に不要なデータの送信や、蓄積を抑制することができる。続いて、第1実施形態と同様に、eSMLC13は、受信した在圏セクタ及び周辺セクタのセクタIDに基づいて、LTE局情報DB13aからセル・セクタ情報を取得する(ステップS213)。そして、eSMLC13は、取得したセル・セクタ情報を、電波受信強度に関連付けてMME11に送信する(ステップS214a)。セル・セクタ情報としては、例えばセクタIDに基づいて在圏セクタ及び周辺セクタを特定するための情報(在圏セクタ及び周辺セクタの重心座標(緯度・経度)、セクタ構成情報)が折り返し時間に関連付けられる。
MME11は、SIN14から位置測位要求信号とともに受信したセッションIDを在圏セクタ及び近隣セクタにおける電波受信強度に関連付けて、GMLC17に送信する(ステップS214b)。GMLC17は、MME11から在圏セクタ及び近隣セクタにおける電波受信強度とこれらに関連付けられた情報とからなる位置測位結果応答を受信し、これらを一時蓄積する(ステップS215)。
MME11は、eNodeB12に対してハンドオーバ信号(CSFB指示信号)を送信するステップS116aから、SIN14がRNC15に対して移動通信端末20の電波測定要求信号を送信するステップS121までは、第1実施形態と同様である。
続いて、図11に示すように、RNC15は、SIN14からの電波測位要求に応じて、3G網在圏セクタS2に在圏する移動通信端末20との間で電波測位を実施する(ステップS220)。ステップS220では、位置測位結果として、電波受信強度と当該電波受信強度を測定した移動通信端末20の在圏セクタを示すセクタIDとを得る。また、移動通信端末20が当該在圏セクタの近隣セクタに在圏する場合の移動通信端末20の電波受信強度と当該電波受信強度を測定した近隣セクタを示すセクタIDとを得る。
このあと、RNC15は、位置測位を行った移動通信端末20の在圏セクタ及び隣接セクタのセクタIDに基づいて、3G局情報DB15aからセル・セクタ情報を取得し(ステップS221)、取得したセル・セクタ情報を在圏セクタ及び隣接セクタの電波受信強度に関連付けた位置測位結果応答をSIN14に送信する(ステップS222a)。
SIN14は、位置測位結果応答をGMLC17に送信する(ステップS222b)。このとき、位置測位結果応答は、ステップS109aにて位置測位要求信号を送信する際に当該位置測位要求信号に関連付けたセッションIDと、RNC15から受信した在圏セクタ及び隣接セクタの電波受信強度とを含む。GMLC17は、ステップS115においてMME11から受信したLTE網の在圏セクタ及び隣接セクタで測定された電波受信強度に関連付けられたセッションIDと、SIN14から受信した3G網の在圏セクタ及び隣接セクタで測定された電波受信強度に関連付けられたセッションIDとが一致(又は対応)するかを判定する(ステップS223)。ステップS223において、セッションIDが一致(又は対応)した場合には、GMLC17は、LTE網及び3G網それぞれの電波受信強度とそれに関連付けられたセル・セクタ情報とを基に、LTE網在圏セクタの重心座標と、3G網在圏セクタの重心座標と、隣接セクタの重心座標とを合成した平均座標を演算する(ステップS224)。なお、ステップS224では、まず、移動通信網毎に、移動通信端末20が在圏する在圏セクタの電波受信強度と、当該在圏セクタの近隣セクタの電波受信強度とを比較することで、「隣接セクタ」の有無を判断する。そして、図9に示す隣接セクタS2’が検出された場合、ステップS266では、LTE網在圏セクタS1と、3G網在圏セクタS2と、3G網隣接セクタS2’とのそれぞれの重心座標が合成された平均座標が得られる。GMLC17は、演算した平均座標を移動通信端末20の位置情報として、LCS−Client19に通知する(ステップS225)。
以上のように、第2実施形態の位置情報通知システム1では、複数の移動通信端末20の在圏セクタの重心座標の平均座標を演算して移動通信端末20の位置情報とする。このため、一方の通信網で測定した電波測定結果から移動通信端末20の位置情報を演算した場合と比較して、精度の高い位置情報を得ることができる。
(移動通信端末の位置情報演算方法)
第3実施形態の位置情報演算方法は、移動通信端末20での電波受信強度に応じて、第1実施形態に記載の移動通信端末20の位置情報演算方法と、第2実施形態に記載の移動通信端末20の位置情報演算方法とのいずれかを選択する方法である。
例えば第2実施形態において説明したような隣接セクタ(周辺セクタのうち在圏セクタとの電波受信強度の差分が所定の閾値内となるセクタ、図9の3G網隣接セクタS2’で示す)が存在する場合について説明する。この場合は、第2実施形態における、LTE網の在圏セクタの重心座標、3G網の在圏セクタの重心座標及び隣接セクタの重心座標を合成した平均座標を、移動通信端末20の座標とする。
なお、複数セクタの重心座標の合成により移動通信端末20の推定座標を演算する方法は、重心座標を合成する隣接セクタ数が所定のセクタ数以上である場合に選択することがより好ましい。合成する重心座標が多いほど、移動通信端末20の座標の精度が高くなるためである。また、合成する重心座標が多いほど、折り返し時間等の電波送信時間に基づいて算出した移動通信端末20の推定座標よりも高い精度の位置情報を得ることが期待できる
また、例えば移動通信端末20は複数の3G網基地局と同時に通信可能である。そして、折り返し時間を取得できている基地局が多いほど、折り返し時間に基づいて演算した平均座標からなる移動通信端末20の推定座標の精度が高くなる。すなわち、折り返し時間を取得できている基地局数が1局である場合に比べて、折り返し時間を取得できている基地局数が2局、3局と多くなるほど、平均座標の精度が高くなる。このような場合、複数セクタの重心座標を合成する方法を選択する際に基準となる所定のセクタ数も、折り返し時間を取得できている基地局数に応じて変化する。
このような点を考慮して、上述の所定のセクタ数は、折り返し時間を取得できている基地局数毎に管理することもできる。例えば、折り返し時間を取得できている基地局数が1局(例えばLTE網基地局1局)の場合、上述の所定のセクタ数を3と規定する。また、折り返し時間を取得できている基地局数が2局(例えばLTE網基地局1局と3G網基地局1局)の場合、上述の所定のセクタ数を6と規定する。さらに、折り返し時間を取得できている基地局数が3局(例えばLTE網基地局1局と3G網基地局2局)の場合、上述の所定のセクタ数を10と規定する。これにより、電波測定結果に応じて精度の高い位置情報の演算方法を確実に選択することができる。
なお、上述の所定のセクタ数は説明を容易にするための一例であり、折り返し時間を取得できている基地局数と所定のセクタ数との関係は上述の例に限られない。
一方、上述の隣接セクタが存在しない場合や、隣接セクタ数が所定の閾値(セクタ数)未満の場合には、第1実施形態に記載したように、LTE網及び3G網の在圏セクタにおいてそれぞれ測定した折り返し時間に基づいて移動通信端末20の座標を演算する。この場合には、複数セクタの重心座標を合成した平均座標よりも、折り返し時間に基づいて合成した平均座標の方が、移動通信端末20の推定座標として精度が高くなると考えられるためである。
したがって、第3実施形態では、GMLC17において、上述の隣接セクタの有無を判断し、隣接セクタがない場合には第1実施形態で説明した推定位置情報の演算方法を用い、隣接セクタがある場合には第2実施形態で説明した推定位置情報の演算方法を用いる。または、第3実施形態では、GMLC17において、上述の隣接セクタのセクタ数を判断し、隣接セクタ数が所定値未満の場合には第1実施形態で説明した推定位置情報の演算方法を用い、隣接セクタ数が所定値以上の場合には第2実施形態で説明した推定位置情報の演算方法を用いる。
隣接セクタであるか否かの判断は、在圏セクタと周辺セクタのそれぞれにおいて移動通信端末20が受信する電波の電波受信強度を測定し、その差分が所定の閾値以下であるか否かにより判断する。
この場合、GMLC17は、第1実施形態及び第2実施形態のそれぞれで説明した位置情報演算方法で必要な情報を全て取得する必要がある。したがって、eNodeB12及びRNC15は、電波測定結果(折り返し時間又は電波測定強度)と、電波測定を行った移動通信端末20の在圏セクタやその周辺セクタを示す在圏セクタID・周辺セクタID等をGMLC17に送信する。また、eSMLC13及びRNC15は、これらの電波測定結果に関連付けるセル・セクタ情報として、在圏セル座標、アンテナ指向方向、在圏セクタ・隣接セクタの重心座標、セクタ構成情報等を取得し、電波測定結果に関連付けてGMLC17に送信する。
3.変形例
上述の各実施形態では、推定位置情報演算部17aがGMLC17内に設けられているが、本発明に係る実施形態はこれに限られない。例えば、図12に示すように、推定位置情報演算部17aと同様の機能を有する推定位置情報演算部115bが、RNC115内に設けられていてもよい。また、図13に示すように、推定位置情報演算部17aと同様の機能を有する推定位置情報演算部113bが、eSMLC113内に設けられていてもよい。また、位置測位結果蓄積部17dと同様の機能を有する位置測位結果蓄積部(図示せず)が、RNC115又はeSMLC113内に設けられていてもよい。
また、上述の各実施形態では、LTE網に在圏する移動通信端末20の位置測位を行った後、通信網がLTE網から3G網に切り替えられて、3G網における移動通信端末20の位置測位を行う場合について説明したが、本発明にかかる実施形態はこれに限られない。すなわち、3G網における移動通信端末20の位置測位を行った後、LTE網における移動通信端末20の位置測位が行われてもよい。
さらに、上述の各実施形態では、移動通信端末20の位置情報を通知するサービスとして緊急通報を例示したが、本発明にかかる実施形態はこれに限られない。本発明の位置情報通知システムは、移動通信端末20に対して移動通信端末20の位置情報を用いたサービスを提供するサービス提供装置に対して、精度の高い移動通信端末20の位置情報を通知することができる。
移動通信端末20の位置測位は、サービス提供側からの要求に応じて提供される場合に限られない。例えば、緊急通報機関に対して移動通信端末20から音声通話による緊急通報を行った場合に、中継装置において第1実施形態から第3実施形態におけるいずれかの方法により位置測位を行い、位置情報を緊急通報機関に通知することもできる。この場合、SIN等の音声呼交換機で緊急通報機関への緊急通報であると判断された場合に、位置測位及び位置情報の演算を行うようにしてもよい。また、音声通話による緊急通報の代わりに、移動通信端末20の操作に応じて位置情報を通知する場合でも、上述の各実施形態における方法により位置情報を演算して通知することができる。
本発明は、コンピュータプログラムとして具体化することができる。例えば、位置情報演算装置の各部の機能を通信用プログラムとして実現することもできる。したがって、本発明の一部または全ては、ハードウェアまたはソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード、ステートマシン、ゲートアレイ等を含む)に組み入れることができる。さらに、本発明は、コンピュータによって使用可能な、またはコンピュータ可読の記憶媒体上のコンピュータプログラム製品の形態をとることができ、この媒体には、コンピュータによって使用可能な、またはコンピュータ可読のプログラムコードが組み入れられる。本明細書のコンテキストでは、コンピュータによって使用可能な、またはコンピュータ可読の媒体は、命令実行システム、装置若しくはデバイスによって、またはそれらとともに使用されるプログラムを、収録する、記憶する、通信する、伝搬する、または搬送することのできる、任意の媒体とすることができる。
本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらす全ての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、全ての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画されうる。
1・・・位置情報通知システム
11・・・MME
11a・・・通信部
11b・・・位置測位要求部
11c・・・位置登録要求部
11d・・・識別子関連付部
11e・・・ハンドオーバ指示部
12・・・eNodeB
13,113・・・eSMLC
13a・・・LTE局情報データベース
14・・・SIN
14a・・・通信部
14b・・・位置測位要求部
14c・・・位置登録要求部
14d・・・識別子関連付部
14e・・・ハンドオーバ指示部
15,115・・・RNC
15a・・・3G局情報データベース
16・・・BTS
17,117・・・GMLC
17a,113b,115b・・・位置情報演算部
17b・・・加入者情報取得部
17c・・・位置測位要求部
17d・・・位置測位結果蓄積部
17e・・・通信部
19・・・緊急通報機関(LCS−Client)
20・・・移動通信端末

Claims (5)

  1. 少なくとも第1移動通信方式及び第2移動通信方式の複数の移動通信方式を選択可能な移動通信端末の位置情報を演算する位置情報演算装置であって、
    前記第1移動通信方式の第1基地局で該移動通信端末に対する電波測定を行うことにより得られた第1位置測位結果と、前記第2移動通信方式の第2基地局で該移動通信端末に対する電波測定を行うことにより得られた第2位置測位結果とを少なくとも用いて、該移動通信端末の推定位置情報を演算する推定位置情報演算部と、
    前記推定位置情報演算部において演算された推定位置情報を、前記移動通信端末の位置情報として外部に通知する位置情報通知部と
    を備え、
    前記推定位置情報演算部は、
    前記第1基地局と前記移動通信端末との間での電波の送信に要する電波送信時間と、該移動通信端末が在圏する該第1移動通信方式における第1在圏セクタに関する情報とを含む前記第1位置測位結果と、前記第2基地局と前記移動通信端末との間での電波の送信に要する電波送信時間と、該移動通信端末が在圏する該第2移動通信方式における第2在圏セクタに関する情報とを含む前記第2位置測位結果とに基づいて、該移動通信端末の前記第1移動通信方式における存在領域と推定される第1推定領域と、該移動通信端末の前記第2移動通信方式における存在領域と推定される第2推定領域との交点で示される前記推定位置情報を演算し、
    前記第1推定領域は、前記移動通信端末と前記第1基地局との間の距離を半径とする円のうちの前記第1在圏セクタに重なる円弧部分であり、
    前記第2推定領域は、前記移動通信端末と前記第2基地局との間の距離を半径とする円のうちの前記第2在圏セクタに重なる円弧部分である
    ことを特徴とする位置情報演算装置。
  2. 少なくとも第1移動通信方式及び第2移動通信方式の複数の移動通信方式を選択可能な移動通信端末の位置情報を演算する位置情報演算装置であって、
    前記第1移動通信方式の第1基地局で該移動通信端末に対する電波測定を行うことにより得られた第1位置測位結果と、前記第2移動通信方式の第2基地局で該移動通信端末に対する電波測定を行うことにより得られた第2位置測位結果とを少なくとも用いて、該移動通信端末の推定位置情報を演算する推定位置情報演算部と、
    前記推定位置情報演算部において演算された推定位置情報を、前記移動通信端末の位置情報として外部に通知する位置情報通知部と
    を備え、
    前記推定位置情報演算部は、
    前記第1移動通信方式において前記移動通信端末が在圏する第1在圏セクタにおいて前記移動通信端末が前記第1基地局から受信した電波の受信強度である第1電波受信強度又は前記第2移動通信方式において前記移動通信端末が在圏する第2在圏セクタにおいて前記移動通信端末が前記第2基地局から受信した電波の受信強度である第2電波受信強度と、前記第1在圏セクタ又は前記第2在圏セクタの周囲に存在する少なくとも1つの周辺セクタを形成する第3基地局から前記移動通信端末が受信した電波の受信強度である第3電波受信強度との差分が所定の閾値以下となる周辺セクタである近隣セクタのセクタ数を判定し、
    前記近隣セクタのセクタ数が所定のセクタ数以上である場合は、前記第1電波受信強度と前記第1在圏セクタに関する情報とを含む前記第1位置測位結果と、前記第2電波受信強度と前記第2在圏セクタに関する情報とを含む前記第2位置測位結果と、前記第3電波受信強度と前記近隣セクタに関する情報とを含む第3位置測位結果とに基づいて、該第1在圏セクタの重心座標と該第2在圏セクタの重心座標と前記近隣セクタの重心座標との平均位置で示される前記推定位置情報を演算し、
    前記近隣セクタのセクタ数が所定のセクタ数未満である場合は、前記第1基地局と前記移動通信端末との間での電波の送信に要する電波送信時間と前記第1在圏セクタに関する情報とを含む前記第位置測位結果と、前記第2基地局と前記移動通信端末との間での電波の送信に要する電波送信時間と前記第2在圏セクタに関する情報とを含む前記第位置測位結果とに基づいて、該移動通信端末の前記第1移動通信方式における存在領域と推定される第1推定領域と、該移動通信端末の前記第2移動通信方式における存在領域と推定される第2推定領域との交点で示される推定位置情報を演算する
    ことを特徴とする位置情報演算装置。
  3. 前記推定位置情報演算部は、
    同一又は対応する識別子が関連付けられた、互いに対応する位置測位結果に基づいて、前記推定位置情報を演算することを特徴とする請求項1又は2に記載の位置情報演算装置。
  4. 少なくとも第1移動通信方式及び第2移動通信方式の複数の移動通信方式を選択可能な通信システムであって
    動通信端末の位置情報の測位要求を受信した場合に、前記移動通信端末が選択可能な移動通信方式の基地局のいずれかに対して、該移動通信端末に対する電波測定を行う位置測位要求部と、
    前記基地局から受信した前記電波測定の測定結果を含む位置測位結果に対して、該移動通信端末の前記位置測位結果であることを識別するための識別子を関連付ける識別子関連付部と、
    前記移動通信端末の移動通信方式を切り替えさせる通信方式切替信号を該移動通信端末に対して送信する通信方式切替指示部と、
    前記位置測位結果を受信するとともに、前記識別子が関連付けられた前記位置測位結果を外部に送信する通信部と、を備える中継装置と、
    前記第1移動通信方式の第1基地局で該移動通信端末に対する電波測定を行うことにより得られた第1位置測位結果と、前記第2移動通信方式の第2基地局で該移動通信端末に対する電波測定を行うことにより得られた第2位置測位結果とを少なくとも用いて推定位置情報を演算する推定位置情報演算部と、
    を備え
    前記推定位置情報演算部は、
    前記第1基地局と前記移動通信端末との間での電波の送信に要する電波送信時間と、該移動通信端末が在圏する該第1移動通信方式における第1在圏セクタに関する情報とを含む前記第1位置測位結果と、前記第2基地局と前記移動通信端末との間での電波の送信に要する電波送信時間と、該移動通信端末が在圏する該第2移動通信方式における第2在圏セクタに関する情報とを含む前記第2位置測位結果とに基づいて、該移動通信端末の前記第1移動通信方式における存在領域と推定される第1推定領域と、該移動通信端末の前記第2移動通信方式における存在領域と推定される第2推定領域との交点で示される前記推定位置情報を演算し、
    前記第1推定領域は、前記移動通信端末と前記第1基地局との間の距離を半径とする円のうちの前記第1在圏セクタに重なる円弧部分であり、
    前記第2推定領域は、前記移動通信端末と前記第2基地局との間の距離を半径とする円のうちの前記第2在圏セクタに重なる円弧部分である
    ことを特徴とする通信システム。
  5. 少なくとも第1移動通信方式及び第2移動通信方式の複数の移動通信方式を選択可能な通信システムであって、
    移動通信端末の位置情報の測位要求を受信した場合に、前記移動通信端末が選択可能な移動通信方式の基地局のいずれかに対して、該移動通信端末に対する電波測定を行う位置測位要求部と、
    前記基地局から受信した前記電波測定の測定結果を含む位置測位結果に対して、該移動通信端末の前記位置測位結果であることを識別するための識別子を関連付ける識別子関連付部と、
    前記移動通信端末の移動通信方式を切り替えさせる通信方式切替信号を該移動通信端末に対して送信する通信方式切替指示部と、
    前記位置測位結果を受信するとともに、前記識別子が関連付けられた前記位置測位結果を外部に送信する通信部と、を備える中継装置と、
    前記第1移動通信方式の第1基地局で該移動通信端末に対する電波測定を行うことにより得られた第1位置測位結果と、前記第2移動通信方式の第2基地局で該移動通信端末に対する電波測定を行うことにより得られた第2位置測位結果とを少なくとも用いて推定位置情報を演算する推定位置情報演算部と、
    を備え、
    前記推定位置情報演算部は、
    前記第1移動通信方式において前記移動通信端末が在圏する第1在圏セクタにおいて前記移動通信端末が前記第1基地局から受信した電波の受信強度である第1電波受信強度又は前記第2移動通信方式において前記移動通信端末が在圏する第2在圏セクタにおいて前記移動通信端末が前記第2基地局から受信した電波の受信強度である第2電波受信強度と、前記第1在圏セクタ又は前記第2在圏セクタの周囲に存在する少なくとも1つの周辺セクタを形成する第3基地局から前記移動通信端末が受信した電波の受信強度である第3電波受信強度との差分が所定の閾値以下となる周辺セクタである近隣セクタのセクタ数を判定し、
    前記近隣セクタのセクタ数が所定のセクタ数以上である場合は、前記第1電波受信強度と前記第1在圏セクタに関する情報とを含む前記第1位置測位結果と、前記第2電波受信強度と前記第2在圏セクタに関する情報とを含む前記第2位置測位結果と、前記第3電波受信強度と前記近隣セクタに関する情報とを含む第3位置測位結果とに基づいて、該第1在圏セクタの重心座標と該第2在圏セクタの重心座標と前記近隣セクタの重心座標との平均位置で示される前記推定位置情報を演算し、
    前記近隣セクタのセクタ数が所定のセクタ数未満である場合は、前記第1基地局と前記移動通信端末との間での電波の送信に要する電波送信時間と前記第1在圏セクタに関する情報とを含む前記第1位置測位結果と、前記第2基地局と前記移動通信端末との間での電波の送信に要する電波送信時間と前記第2在圏セクタに関する情報とを含む前記第2位置測位結果とに基づいて、該移動通信端末の前記第1移動通信方式における存在領域と推定される第1推定領域と、該移動通信端末の前記第2移動通信方式における存在領域と推定される第2推定領域との交点で示される推定位置情報を演算する
    ことを特徴とする通信システム。
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