JP6184707B2 - エンジンの潤滑油供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンにおいて、動弁系に潤滑油を供給する流路である動弁系供給流路と、クランク軸系に潤滑油を供給する流路であるクランク軸系供給流路とを備えた潤滑油供給回路において、特にクランク軸系の昇温を効率良く行うことができるエンジンの潤滑油供給装置に関する。
従来、エンジンの潤滑油供給回路は、一般的に動弁系供給流路とクランク軸系供給流路に分かれ、それぞれに潤滑油を供給する構成としたものが多く存在する。この中で、エンジンの始動直後等の油温が低く粘性の高い状態において、油温の上昇を早めようとするものが存在する。この種のものとして、特許文献1が存在する。
まず、その構成を概略すると、潤滑油を貯留する潤滑油貯留部と、潤滑油を流通させる潤滑油流路と、潤滑油を汲み上げて圧送する潤滑油供給手段と、冷却水と潤滑油との熱交換を行う熱交換部と、潤滑油供給手段と熱交換部との間の潤滑油流路から分岐するバイパス流路と、潤滑油流路とバイパス流路との分岐部に設けられ、潤滑油の油温が所定の閾値以下の場合は潤滑油をバイパス流路に流通させるとともに、潤滑油の油温が所定の閾値よりも高い場合は潤滑油を熱交換部に流通させる流路切替手段とを備えたものである。そして、流路切替手段は、潤滑油の油温が所定の閾値以下であっても、内燃機関の暖機中は潤滑油を熱交換部に流通させるようにしたものである。
特開2012―132377号公報
特許文献1では、潤滑油の油温が所定の閾値以下であっても、内燃機関の暖機中は潤滑油を熱交換部に流通させるようにしたものである。すなわち、暖機中、潤滑油はバイパス流路を流れず、潤滑油の全量が熱交換部に流れることになる。
このような構成としているので、特許文献1では、全体に亘って送り込む潤滑油を暖めることになるため、油温の上昇が遅くなるという課題があった。また潤滑油の粘性の影響(摺動抵抗の大小)は動弁系よりもクランク軸系の方が大きい。全体に亘って送り込む潤滑油を暖めるため、安定した適正な粘性を有する潤滑油が必要箇所であるクランク軸系供給流路に流れるまでには、相当の時間がかかってしまうことになる。
さらに、全潤滑油の油温の上昇を早めようとすれば熱交換部の装置等を大型化することになり、そのために、冷却水をより多く熱交換部に流し込まなければならなくなる。これにより、ウォータポンプ、オイルポンプ、熱交換部等の関連機器も大型化することになり、重量増加、ポンプ駆動損失の増加につながる。
さらに、全潤滑油の油温を上昇させる、その熱を潤滑油に伝達した冷却水の水温は、その分だけ低くなることになる。そうなるとエンジン内を循環する冷却水の水温が低くなり、エンジンの燃焼室の壁温が下がることにより、ピストンの摺動抵抗が増加する。その結果としてエンジンのフリクション(トルク)低減効果が小さくなる恐れがある。
そこで、本発明の目的(解決しようとする技術的課題)は、エンジンの潤滑油供給回路において、クランク軸系に供給される潤滑油の油温を優先的に効率良く上昇させることの実現にある。
そこで、発明者は上記課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、請求項1の発明を、エンジンの動弁系供給流路とクランク軸系供給流路に油を送る前記エンジンの潤滑油供給回路において、前記動弁系供給流路と前記クランク軸系供給流路の分岐部と、該分岐部の下流側で且つ前記クランク軸系供給流路側に配置される流路切替バルブと、前記クランク軸系供給流路のクランク軸系部に油を供給する供給流路が備わった油供給流路部と、前記エンジンの冷却水系を流れる冷却水と潤滑油との間で熱交換を行う熱交換流路部とからなり、前記流路切替バルブと前記熱交換流路部と前記油供給流路部とがそれぞれ連通流路を介して環状に連通され、低油温において前記流路切替バルブは前記熱交換流路部,前記油供給流路部の順番で油を供給すると共に該油供給流路部と前記流路切替バルブとの間に流れが無い構成とし、高油温において前記油供給流路部に油を供給すると共に前記熱交換流路部と前記流路切替バルブとの間に流れが無い構成としてなるエンジンの潤滑油供給装置としたことにより上記課題を解決した。
請求項2の発明を、請求項1において、潤滑油が前記流路切替バルブから前記熱交換流路部を介さずに前記クランク軸系供給流路に流入する場合の潤滑油の流量よりも、前記熱交換流路部を介して前記クランク軸系供給流路に流入する場合の流量の方が少なくなるように前記流路切替バルブを制御してなるエンジンの潤滑油供給装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項3の発明を、請求項1又は2において、前記流路切替バルブは、油温度検出手段を具備した機械式制御バルブとしてなるエンジンの潤滑油供給装置としたことにより、上記課題を解決した。請求項4の発明を、請求項3において、前記油温度検出手段はサーモワックスとしてなるエンジンの潤滑油供給装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項5の発明を、請求項1又は2において、前記流路切替バルブは、温度センサーを含む油温度検出手段からの信号に基づいて動作制御される電子制御バルブとしてなるエンジンの潤滑油供給装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項1の発明では、潤滑油の粘性の影響が大きいクランク軸系の油温の上昇を早めることができるので、暖機の早期段階からエンジンのフリクションを下げることができる。
そこで、本発明では、供給する潤滑油のみを加温するため、冷却水が有する熱によって、効率よく潤滑油の油温上昇に使用することができると共に、冷却水の水温低下を最小限に抑えることができる。また、潤滑油の流れの支流の一部に熱交換流路部が設置されるため、熱交換流路部と共に、熱交換器等を小型なものにすることができる。
本発明は、クランク軸系供給流路の範囲内において、流路切替バルブを備え、クランク軸系供給流路内に流れる潤滑油のみが熱交換流路部に流れる構成としたり、或いは油供給流路部のみに直接流れるようにしたものである。したがって、クランク軸系供給流路の範囲内に流れる潤滑油のみの油温の温度制御が行われればよいので、熱交換流路部に具備された熱交換器に必要とする熱エネルギーも少ないものでよい。
そのために、ウォータポンプ、オイルポンプ、熱交換器等の関連機器は小型なもので済み、重量増も最小限にできる。以上によって、無駄仕事も最小限に抑えることができる。さらに、クランク軸系供給流路からクランク軸系摺動部へ供給する潤滑油の量を必要最小限に設定することにより、クランク軸系摺動部へ供給される潤滑油の加温効果も大きく出来る。
請求項2の発明では、潤滑油が流路切替バルブから熱交換流路部を介さずにクランク軸系供給流路に流入する場合の潤滑油の流量よりも、熱交換流路部を介してクランク軸系供給流路に流入する場合の流量の方を少なくすることで、潤滑油の流量が少ない方が熱交換流路部を通過する潤滑油の温度上昇量をより一層大きくできる。これにより潤滑油の粘性の影響が大きいクランク軸系の油温の上昇をより一層早めることができる。
請求項3の発明では、流路切替バルブは、油温度検出手段を具備した機械式制御バルブとしたことにより、クランク軸系供給流路の構成を簡単にすることができる。請求項4の発明では、前記油温度検出手段をサーモワックスとしたことにより、極めて簡単な構成でありながら、潤滑油の油路の制御を確実且つ安価に行うものにすることができる。
請求項5の発明では、前記流路切替バルブは、温度センサーを含む油温度検出手段からの信号に基づいて動作制御される電子制御バルブとしたことにより、油温に対する流路の切替えを精度良く制御でき、また冷却水温センサーによる冷却水温の値などから油温を推定すれば油温センサーを配置しないこともできる。
本発明における潤滑油供給回路の構成図である。 (A)はエンジンの始動直後の低回転且つ低油温における潤滑油供給動作を示す構成図、(B)はエンジンの始動直後から一定時間経過後の高回転又は高油温における潤滑油供給動作を示す構成図である。 (A)は流路切替バルブを機械式制御バルブとした実施形態で低回転且つ低油温における潤滑油供給動作を示す構成図、(B)は低回転且つ高油温における潤滑油供給動作を示す構成図である、(C)は高回転且つ低油温における潤滑油供給動作を示す構成図、(D)は機械式制御バルブの一部断面にした側面拡大図である。 (A)は流路切替バルブを電子制御バルブとした実施形態で低回転且つ低油温における潤滑油供給動作を示す構成図、(B)は高回転又は高油温における潤滑油供給動作を示す構成図である。 (A)は本発明の第2実施形態においてエンジンの始動直後の低回転且つ低油温における潤滑油供給動作を示す構成図、(B)はエンジンの始動直後から一定時間経過後の高回転又は高油温における潤滑油供給動作を示す構成図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本発明は、エンジンのクランク軸系供給流路Aと、動弁系供給流路Bとからなり、これらに油を送るエンジンオイルの潤滑油供給回路におけるクランク軸系供給流路Aの油温の制御に関するものである。前記クランク軸系供給流路Aと動弁系供給流路Bとは、共通流路9から分岐部91を介して分岐して構成されている(図1参照)。
前記共通流路9は、オイルパン100に連結され、オイルポンプ101,フィルタ102が備わっている。また、前記共通流路9には、圧力制御弁103が装着されている(図1参照)。
前記クランク軸系供給流路Aは、前記分岐部91の下流側に位置している。そして、分岐部91からクランク軸系供給流路Aに向かう第1分岐流路9aの下流側で且つクランク軸系供給流路A側に流路切替バルブ1が配置されている(図1参照)。クランク軸系供給流路Aは、流路切替バルブ1と、熱交換流路部2と、油供給流路部3と、それぞれの部位同士を連通するように連結する第1連通流路41,第2連通流路42,第3連通流路43とから構成される(図1,図2参照)。
前記流路切替バルブ1は、油温を検出して流路の切替を行う油温度検出手段12が備わっている。そして、後述する機械式制御バルブ1A又は電子制御バルブ1Bが使用される。流路切替バルブ1は、流入口1a,第1切替口1b,第2切替口1cを有している。そして、前記流入口1aは、分岐部91からクランク軸系供給流路Aに潤滑油を送る第1分岐流路9aと連通している(図1参照)。
前記流路切替バルブ1の第1切替口1bは、第1連通流路41を介して熱交換流路部2と連通し、第2切替口1cは第2連通流路42を介して油供給流路部3と連通する(図1,図3参照)。また、熱交換流路部2と油供給流路部3とは第3連通流路43とによって連通している。ここで、熱交換流路部2は、第1連通口2aと第2連通口2bとが設けられている。また、同様に油供給流路部3にも第1連通口3aと第2連通口3bとが備わっている。
そして、前記流路切替バルブ1の第1連通流路41と熱交換流路部2の第1連通口2aとが第1連通流路41によって連通され、熱交換流路部2の第2連通口2bと油供給流路部3の第2連通口3bとが第3連通流路43で連通され、油供給流路部3の第1連通口3aと流路切替バルブ1の第2切替口1cとが連通される構成となる。
つまり、前記流路切替バルブ1と、前記第1連通流路41と、熱交換流路部2と、第3連通流路43と、油供給流路部3とによって略環状となるように連通される(図1,図2参照)。
前記熱交換流路部2は、熱交換器5の一部として構成されている。該熱交換器5は、熱交換流路部2を流れる潤滑油の油温を上昇させる役目をなす。熱交換器5はチューブ方式、プレート方式などにより構成され、冷却水により、潤滑油を温めようとするものである。このように、前記熱交換器5と前記熱交換流路部2とによって熱交換部が構成される。
一般的に、エンジンの冷機始動直後は、冷却水の温度の方が潤滑油の温度よりも高いため、熱交換器5の内部では、冷却水から潤滑油へ熱が移動し、油温が上昇することになる。また、前記油供給流路部3には、クランク軸系部6に油を送り出す供給流路3fが備わっている。
前記クランク軸系部6は、クランク軸やクランクピン及びこれを支持する部品等であり、具体的には、クランク軸やクランクピンの滑り軸受等に油供給流路部3から供給流路3fを介して潤滑油が常時送り込まれるようになっている。
次に、本発明におけるクランク軸系供給流路Aの潤滑油の温度による流路切替制御を説明する。図2(A)はエンジンが低回転で潤滑油が低油温の場合であり、図2(B)はエンジンが高回転又は潤滑油が高油温の場合である。潤滑油が低温の場合では、潤滑油の粘性が高くなっている。
流路切替バルブ1は、油温度検出手段12によって、潤滑油が低油温であることを検知し、第1切替口1bを開いて第1連通流路41,熱交換流路部2,第3連通流路43,油供給流路部3の順番で流れる潤滑油供給回路を構成する。このとき、流路切替バルブ1の第2切替口1cは、閉じて、第2連通流路42は連通が阻害され、該第2連通流路42に潤滑油は流れ込まない状態である〔図2(A)参照〕。
この潤滑油供給回路においては、潤滑油が熱交換流路部2を通過するときに、潤滑油よりも温度が高い冷却水から熱を受け取ることで、油温が上昇し、粘性が低くなった潤滑油が油供給流路部3に送り込まれ、該油供給流路部3から供給流路3fを介してクランク軸系部6に潤滑油を送り込まれることになる。
次に、エンジン始動から一定の時間が過ぎて、共通流路9,分岐部91及び第1分岐流路9aを流れる潤滑油の温度が高くなった状態における制御について説明する。まず、流路切替バルブ1の第1切替口1bが閉じて、第2切替口1cが開いたことにより、第2連通流路42,油供給流路部3の順番となる方向で潤滑油が流れる。
このとき、第1切替口1bは閉鎖され、第1連通流路41から熱交換流路部2の方向への潤滑油の流れは無くなる。したがって、高温の潤滑油は、流路切替バルブ1から熱交換流路部2を介さずに、油供給流路部3に送り込まれ、供給流路3fを介してクランク軸系部6に潤滑油は送り込まれる。これにより熱交換器5による抵抗が無いのでエンジンが高負荷状態においても、クランク軸系部6の摺動部の十分な潤滑が可能となる〔図2(B)参照〕。
このようにして、本発明では、クランク軸系供給流路Aの範囲内のみで、低い油温及び高い油温における潤滑油供給回路の制御を行うものである。そのために、クランク軸系供給流路Aに向かう第1分岐流路9aに流路切替バルブ1を備え、クランク軸系供給流路A内に流れる潤滑油のみが熱交換流路部2に流れる構成としたり、或いは油供給流路部3のみに直接流れるようにしたものである。
したがって、潤滑油の温度が低い状態において、冷却水との熱交換によって油温を上昇させようとした場合、エンジンに供給される全ての潤滑油を加温しようとした場合に対して、必要とする熱エネルギーが少なくて済むといった利点がある。
つぎに、流路切替バルブ1の実施形態について説明する。流路切替バルブ1は、機械式制御バルブ1Aと電子制御バルブ1Bという2つの実施形態が存在し、いずれか一方が使用される。その第1実施形態の機械式制御バルブ1Aは、油温度検出手段12を有している。該油温度検出手段12は、潤滑油の温度を検出し、その油温に応じて、弁ケース14内にて弁体11を移動させて、流路を切り替える役目をなすものである。
その第2実施形態の電子制御バルブ1Bは、潤滑油供給回路内の図示されない油温センサーによって計測される油温、又は冷却水回路内の図示されない水温センサーによって計測される水温を基に推定される油温を基にして、図示されない電子制御装置が決定する弁体位置になるように弁体11を制御し、流路を切り替える役目をなすものである。
まず、流路切替バルブ1の第1実施形態である機械式制御バルブ1Aとしたものについて説明する。弁ケース14には、弁室14aが形成され、該弁室14aに弁体11が収納される。弁ケース14には、前述した流入口1a,第1切替口1b及び第2切替口1cが形成されている(図3参照)。
弁体11は、第1大径部11a,第2大径部11b及び小径部11dからなり、第1大径部11aと第2大径部11bとが適宜の間隔をおいて小径部11dにて連結されている〔図3(C)参照〕。第1大径部11aと第2大径部11bとの間に位置する小径部11dの周囲には、空隙部が構成されることになる。また、第1大径部11aには、小孔形状の貫通流路11eが形成されている。
また、弁体11には、油温度検出手段12が備わっている。該油温度検出手段12は、ピストン12aを有しており、油温度検出手段12が油温を検出し、所定の油温以上で前記ピストン12aが前記弁体11の先端から突出するようになっている〔図3(C)参照〕。また、前記ピストン12aの突出側とは反対側の端部と弁ケース14内の弁室14aの壁面との間にはバネ13が装着されている〔図3(A),(B)参照〕。
弁体11は、弁室14a内で、その先端側はピストン12aが弁室14aの一方の内壁に当接し、後端側はバネ13が配置され、該バネ13によって、前記ピストン12aの先端は弁室14aの内壁に当接した状態に保持される〔図3(A),(B)参照〕。
前記油温度検出手段12は、具体的にはサーモワックスが使用されている。サーモワックスは、弁体11内部において、油温によって体積が膨張又は収縮する物質が備わっており、その膨張,収縮によって、ピストン12aが弁体11の先端から突出入することができる〔図3(D)参照〕。
次に、機械式制御バルブ1Aの動作について説明する。まず、エンジンが低回転で潤滑油が低油温の状態〔図3(A)参照〕において、その初期状態では、弁体11の第1大径部11aの位置は第1切替口1bよりも流入口1a側に位置している。流入口1aから流入した潤滑油は、低油温で高い粘性を有している。
潤滑油は、第1大径部11aの貫通流路11eを通過して第1切替口1bから第1連通流路41に潤滑油を送り出す。そして、前述したように、熱交換流路部2,第3連通流路43,油供給流路部3を通過してクランク軸系部6の潤滑を行う。
次に、エンジンが低回転で潤滑油が高油温となった場合〔図3(B)参照〕においては、油温度検出手段12が潤滑油の温度が高いことを検知し、ピストン12aが弁体11の先端から突出する。ピストン12aの突出によって、弁体11は、バネ13の弾性力に抗してバネ13側に移動する。
これによって、第1大径部11aは、第1切替口1bを閉鎖し、第2大径部11bは第2切替口1cを開く。上記動作により、潤滑油は、第2切替口1cから第2連通流路42を介して油供給流路部3に流入し、クランク軸系部6の潤滑を行う。また、エンジンが高回転で潤滑油が低油温の場合〔図3(C)参照〕においては、オイルポンプ101がエンジン回転数に追従して高回転で作動することにより、共通流路9及び第1分岐流路9a内の油圧が高くなり、この高い油圧が第1大径部11aの流入口1a側の端面に作用することにより、弁体11がバネ13の弾性力に抗してバネ13側に移動する。
これによっても、第1大径部11aは、第1切替口1bを閉鎖し、第2大径部11bは第2切替口1cを開く。上記動作により、潤滑油は、第2切替口1cから第2連通流路42を介して油供給流路部3に流入し、クランク軸系部6の潤滑を行う点については同じである。
次に、流路切替バルブ1を電子制御バルブ1Bとした実施形態について説明する。〔図4参照〕弁ケース14及び弁体11については、前述した機械式制御バルブ1Aと略同様であり、主に機械式制御バルブ1Aと異なる部分を中心にして説明する。弁体11は、第1大径部11a,第2大径部11b及び小径部11dからなる。第1大径部11aには、小孔形状の貫通流路11eが形成されている。
弁駆動部12bは、前記弁ケース14の弁室14aの内壁に固定されている。つまり、弁体11は、弁駆動部12bによって、弁室14a内を摺動自在となるように支持されている。
エンジンが低回転で潤滑油が低油温の状態〔図4(A)参照〕においては、図示しない油温度検出手段からの信号により、電子制御装置は油温が所定の温度より低いと判断した場合は、弁駆動部12bへ通電し、第1切替口1bを開いた状態で保持する。一方、エンジンが高回転又は潤滑油が高油温の状態〔図4(B)参照〕においては、弁駆動部12bへの通電は行わず、第2切替口1cを開いた状態に保持する。
図5は、本発明の第2実施形態である。この実施形態では、前記流路切替バルブ1の第1切替口1bと、第1連通流路41と、前記熱交換流路部2、第3連通流路43と、油供給流路部3とを連通させる。また、流路切替バルブ1の第2切替口1cと、前記第3連通流路43とを連通する。
この実施形態では、第1実施形態とは異なり、第2連通流路42が、第3連通流路43と連通する。この第2実施形態では、油供給流路部3は第1連通口3aのみで構成され、油供給流路部3を簡単な構造にできる。
A…クランク軸系供給流路、B…動弁系供給流路、1A…機械式制御バルブ、
1B…電子制御バルブ、1…流路切替バルブ、12…油温度検出手段、
2…熱交換流路部、3…油供給流路部と、91…分岐部。

Claims (5)

  1. エンジンの動弁系供給流路とクランク軸系供給流路に油を送る前記エンジンの潤滑油供給回路において、前記動弁系供給流路と前記クランク軸系供給流路の分岐部と、該分岐部の下流側で且つ前記クランク軸系供給流路側に配置される流路切替バルブと、前記クランク軸系供給流路のクランク軸系部に油を供給する供給流路が備わった油供給流路部と、前記エンジンの冷却水系を流れる冷却水と潤滑油との間で熱交換を行う熱交換流路部とからなり、前記流路切替バルブと前記熱交換流路部と前記油供給流路部とがそれぞれ連通流路を介して環状に連通され、低油温において前記流路切替バルブは前記熱交換流路部,前記油供給流路部の順番で油を供給すると共に該油供給流路部と前記流路切替バルブとの間に流れが無い構成とし、高油温において前記油供給流路部に油を供給すると共に前記熱交換流路部と前記流路切替バルブとの間に流れが無い構成としてなることを特徴とするエンジンの潤滑油供給装置。
  2. 請求項1において、潤滑油が前記流路切替バルブから前記熱交換流路部を介さずに前記クランク軸系供給流路に流入する場合の潤滑油の流量よりも、前記熱交換流路部を介して前記クランク軸系供給流路に流入する場合の流量の方が少なくなるように前記流路切替バルブを制御してなることを特徴とするエンジンの潤滑油供給装置。
  3. 請求項1又は2において、前記流路切替バルブは、油温度検出手段を具備した機械式制御バルブとしてなることを特徴とするエンジンの潤滑油供給装置。
  4. 請求項3において、前記油温度検出手段はサーモワックスとしてなることを特徴とするエンジンの潤滑油供給装置。
  5. 請求項1又は2において、前記流路切替バルブは、温度センサーを含む油温度検出手段からの信号に基づいて動作制御される電子制御バルブとしてなることを特徴とするエンジンの潤滑油供給装置。
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