JP6183935B1 - エンジンの排熱回収方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エンジンの高温排気ガスの熱を高温度(200℃以上)で直接蓄熱(吸熱)することができ、かつ放熱することができる固相→固相の相転移する潜熱蓄熱材を用いることで排熱利用効率の良いエンジンの排熱回収方法を提供する。【解決手段】 エンジン冷却水経路内に潜熱蓄熱材からの熱を伝達する熱伝導体を配置し、該潜熱蓄熱材からの放熱と冷却水との間で熱交換するエンジンの排熱回収方法であって、該潜熱蓄熱材であるラムダ五酸化三チタン(λ−Ti3O5)に排気ガス(200〜900度)からの熱エネルギを蓄熱(吸熱)保存させ、エンジン始動時または始動前に蓄熱したラムダ五酸化三チタン(λ−Ti3O5)を加圧することで蓄熱した熱エネルギを潜熱として放熱させ、放熱した熱は熱伝導体を介して冷却水との間で熱交換又ヒータコアに供給することを特徴とするエンジンの排熱回収方法。【選択図】 図2

Description

本発明はエンジンの排気ガスの排熱を利用してエンジン冷却水等を加熱するエンジンの排熱回収方法に関する。
従来、エンジンの定常状態の昇温した冷却水の熱を潜熱蓄熱材に蓄熱させて、冷始動時に蓄熱した潜熱の放熱を伴って相転移する潜熱蓄熱材を利用した排熱回収装置を用いて冷却水を加熱することにより、エンジンの冷始動時の暖機性能や暖房機(ヒータ)の暖房立ち上がり性能を向上する技術が種々提案されている。そして、前記潜熱蓄熱材としては、過冷却状態にて潜熱を保持し得るとともに、外部からの刺激によって当該過冷却状態が解除されることで潜熱を放出し得る物質として酢酸ナトリウム3水和物(CHCOONa・3HO)等が用いられている。
例えば、特許文献1では、内燃機関稼動時に発生する熱エネルギを蓄熱するとともに前記内燃機関始動時に相変化させ蓄熱した熱エネルギを潜熱として放出する蓄熱体を前記内燃機関の機能保全流体を加熱し得る箇所に配設したことを特徴とする内燃機関の加熱装置が提案されている。
特許文献2では、エンジンの始動が熱的に促進され得るように構成された、エンジンの始動促進装置を用いて、始動時に潜熱蓄熱材から放出された潜熱によって、ウォータージャケット内の冷却水を温め、この温められた冷却水を介して、エンジンの各部が暖め、特に、車内暖房用ヒータ等のエンジン本体の周辺装置の暖機性をも向上することを可能にしたエンジンの始動促進装置が提案されている。
特許文献3では、自動車のエンジン冷却水経路内に、蓄熱物質を封入した蓄熱装置を配置し、該蓄熱装置は蓄熱物質と冷却水との間で熱交換する自動車の加熱装置において、蓄熱物質は過冷却特性をもつ潜熱蓄熱材とし、該潜熱蓄熱材の過冷却解除手段として結晶核を過冷却状態の蓄熱物質に接触させ過冷却を解除する解除手段を蓄熱装置に備えたことを特徴とする自動車の加熱装置が提案されている。
特許文献4では、潜熱の放熱を伴って相転移する潜熱蓄熱材を相転移させるために、過冷却の状態にある潜熱蓄熱材の発核をブレーキ液圧によって発核トリガーを押圧する押圧部材を備えた発核装置が提案されている。
しかし、従来のエンジンの排熱回収方法および装置においては、容器内に保持した蓄熱材に熱媒体である高温の冷却水と接触させて熱の保存及び取出しを行なうもので、蓄熱材としては一般的に液体→固体に相変化し、70〜90℃での溶融・固化過程の潜熱を利用するものであり、より高い温度(100℃以上)で熱を蓄熱することはできていない。例えば、潜熱蓄熱材として用いられている酢酸ナトリウム三水和物は、凝固点(融点)58℃、潜熱量250J/gという物性を有しており、100℃未満の低温での蓄熱を利用して自動車の暖機運転のための熱源、暖房の補助熱源などに使用するのには有用である。しかし、従来技術のエンジンの排熱回収方法では200℃以上の高温の排気ガスの排熱を十分に回収することができていない。また、固体と液体との間で相変化する潜熱蓄熱材は、相変化する際に体積が10%程度変化するので、蓄熱材容器の構造を工夫する必要があるのが実情である。
実開昭61−132407公報 特許第4508067号公報 特開平11−93660号公報 特許第5206420号公報
本発明は上記実情に鑑み、自動車等のエンジンの高温排気ガスの熱を高温度(200℃以上)で直接蓄熱(吸熱)することができ、かつ放熱することができる固相→固相の相転移する潜熱蓄熱材を用いることで排熱利用効率の良いエンジンの排熱回収方法を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究し、固相→固相の相転移をして放熱・吸熱(蓄熱)を繰返して行うことができる特性を有する潜熱蓄熱材(以下単に蓄熱材ということがある)として、ラムダ五酸化三チタンが有効であることを見出した。
すなわち、ラムダ五酸化三チタン(λ−Ti)は、相転移温度が200℃であり、蓄熱した熱を長時間保存することができ、圧力60MPa以上で加圧するとベータ五酸化三チタン(β−Ti)へ固相転移して放熱する。そして、放熱後に200℃以上の温度にβ−Tiを加熱すると、β−Tiはλ−Tiに固相転移して蓄熱する特性があるので、走行中の高温の排気ガスから吸熱して高温度で蓄熱させることができ、蓄熱した熱を長時間保存することができ、容易に放熱させることができることを知見した。
しかも、蓄熱したラムダ五酸化三チタンは、加圧することで固相→固相の相転位によって放熱することができるので、従来の液相→固相の相変化を利用する蓄熱材で生じる体積変化に起因する液体の漏れや機器の腐食の問題も解決できることを知見した。
本発明は、これらの知見に基づいて完成したもので、その発明の要旨は以下の通りである。
(1)エンジン冷却水経路内に潜熱蓄熱材からの熱を伝達する熱伝導体を配置し、該潜熱蓄熱材からの放熱と冷却水との間で熱交換するエンジンの排熱回収方法であって、該潜熱蓄熱材であるラムダ五酸化三チタン(λ−Ti)に排気ガスからの熱エネルギを蓄熱(吸熱)保存させ、エンジン始動時または始動前にラムダ五酸化三チタン(λ−Ti)を加圧することで蓄熱した熱エネルギを潜熱として放熱させてベータ五酸化三チタン(β−Ti)に固相転位をさせ、ベータ五酸化三チタン(β−Ti)を排気ガスにより200℃以上に加熱して、ラムダ五酸化三チタン(λ−Ti)に固相転移させて再度蓄熱(吸熱)保存させ、放熱した熱は熱伝導体を介して冷却水との間で熱交換させることを特徴とするエンジンの排熱回収方法。
(2)ヒータコア内に潜熱蓄熱材からの熱を伝達する熱伝導体を配置し、該潜熱蓄熱材であるラムダ五酸化三チタン(λ−Ti)に排気ガスからの熱エネルギを蓄熱(吸熱)保存させ、エンジン始動時または始動前にラムダ五酸化三チタン(λ−Ti)を加圧することで蓄熱した熱エネルギを潜熱として放熱させてベータ五酸化三チタン(β−Ti)に固相転位をさせ、ベータ五酸化三チタン(β−Ti)を排気ガスにより200℃以上に加熱して、ラムダ五酸化三チタン(λ−Ti)に固相転移させて再度蓄熱(吸熱)保存させ、放熱した熱は熱伝導体を介してヒータコアに供給させることを特徴とするエンジンの排熱回収方法。
(3)前記熱伝導体がヒートパイプであることを特徴とする前記(1)または(2)に記載のエンジンの排熱回収方法。
本発明によれば、自動車等のエンジンの排気ガス配管からの高温の排気ガスを熱源として、200℃以上の温度で蓄熱材に熱を蓄熱・保存し、放熱することができるので、特に寒冷地や冬期間のエンジン始動時のみならず、始動前におけるエンジンの加熱、車内暖房、窓の霜取り等にエンジンの高温排熱を有効活用することができるので、エンジンの排熱回収(排熱利用効率)を高めることができる。
従来のエンジンを冷却するための冷却水配管および車室内の暖房のためのヒータコアの例を示す図である。 本発明の蓄熱装置(蓄熱材)を設置したエンジンの排熱回収方法の構成の一例を示した図である。 本発明で蓄熱装置(蓄熱材)を設置した例の概要を示す図である。 λ−Tiに圧力を加えると熱エネルギを放出してβ−Tiとなる際の時間(秒)と熱流量(mV/g)との関係を示す図である。 β−Tiからλ−Tiへ大きな熱量を蓄えながら相転移する際の温度と相分率との関係を示す図である。
以下図を参酌して本発明のエンジンの排熱回収方法および装置の実施の形態を詳細に説明する。
従来は、図1のエンジンの冷却および車室内の暖房の例に示すように、エンジン1には、シリンダーブロック2内部に冷却水(循環液)が流れるエンジン冷却水通路3が形成されていて、冷却水ポンプ4により冷却水を強制的に圧送させ、冷却水がシリンダーブロック2内を通る過程でシリンダ及び燃焼室等の熱を奪い、これらを冷却する構成となっている。
エンジン冷却水通路3を通って温められた冷却水は、ラジエータ5により放熱して冷やされ運転適正温度を維持する。エンジン1とラジエータ5とは、エンジン1で温められた冷却水をラジエータ5へ導くための冷却水配管6と、ラジエータ5で冷却された冷却水をエンジン1へ導くための冷却水配管7により接続されている。
冷却水配管6、7は、バイパス配管8により相互に繋がれており、エンジン2からラジエータ3へ向けて冷却水配管6を流れる冷却水の一部が、バイパス配管8を通って冷却水配管7に直接流れることが可能となっている。冷却水配管7とバイパス配管8との接続部には、サーモスタット9が設けられている。
サーモスタット9は、サーモスタット9が設けられている部分の通路を通過する冷却水の温度に応じて冷却水の流路を切り替える。冷却水の温度があらかじめ設定された温度よりも低いとき、サーモスタット9は、ラジエータ5を通った冷却水がエンジン1へ流入することを阻止し、バイパス配管8を通った冷却水がエンジン2へ流入することを許容する。一方、冷却水の温度があらかじめ設定された温度よりも高いとき、サーモスタット9は、バイパス配管8を通った冷却水がエンジン1へ流入することを阻止し、ラジエータ5を通った冷却水がエンジン1へ流入することを許容するようになっている。また、車室内の暖房は、冷却水を介してヒータコア10からの放熱により行う。車室内の暖房時には車室内ブロア11によりヒータコア10からの放熱を車室内に送風して車室内の暖房を行う。以上が既存の通常構成である。
上記のような構成において、エンジンの熱効率を向上させることを目的として、自動車等のエンジンの暖機運転のための熱源、暖房の補助熱源などに使用する熱を供給する蓄熱装置を冷却水配管に設置することが種々提案されている。
ところが従来使用されている潜熱蓄熱材(例えば、酢酸ナトリウム3水和物、パラフィン等)は、いずれも通常70〜90℃での溶融・固化過程(液相→固相の相変化)の潜熱を利用するものであり、100℃未満の低温の蓄熱媒体としては有用である。
しかし、エンジンの高温の排気ガス(200〜900℃)を熱源とする排熱を直接利用すれば、エンジンの排熱を十分に回収でき、熱エネルギの有効活用が可能となる。すなわち、エンジンからの高温の排気ガス(200〜900℃)を熱源とする排熱を直接利用して、200℃以上の高温度で潜熱蓄熱材に熱を蓄熱保存し、その蓄熱した熱を放熱させてエンジンの冷始動時またはエンジンが運転されていないときでも、エンジンの暖機、また車内暖房、窓の霜取り等に利用すれば、熱エネルギの有効活用が効果的となる。
そこで、本発明者らは、高温の排気ガス(200〜900℃)を熱源とする排熱を高温で蓄熱でき、必要に応じて蓄熱体に保存した潜熱を放熱できる蓄熱体について鋭意研究し、放熱・吸熱(蓄熱)を繰返して行うことができる特性を有する潜熱蓄熱材として、五酸化三チタン(λ−Ti、β−Ti)が有効であることを見出した。
すなわち、ラムダ五酸化三チタン(λ−Ti)は、相転移温度が200℃であり、蓄熱した熱を長時間保存することができ、蓄熱したラムダ五酸化三チタン(λ−Ti)を圧力60MPa以上で加圧するとベータ五酸化三チタン(β−Ti)へ固相→固相転移して放熱して低温となる。図4にλ−Tiに圧力を加えると熱エネルギを放出してβ−Tiとなる際の時間(秒)と熱流量(mV/g)との関係を例示した。
そして、放熱後に200℃以上の温度にβ−Tiを加熱すると、β−Tiは吸熱してλ−Tiに固相→固相転移して蓄熱する特性があるので、走行中の高温の排気ガスから吸熱して蓄熱させることができる。図5にβ−Tiからλ−Tiへ大きな熱量を蓄えながら相転移する際の温度と相分率との関係を例示した。λ−Tiの蓄熱量としては、固体−液体相転移のパラフィン(140kJ/L)やエチレングリコール(165kJ/L)などよりも大きな蓄熱量(230kJ/L)を有しており、また、λ−Tiは蓄熱した熱を長時間保存することができ、任意に放熱させることができるので、潜熱蓄熱材として五酸化三チタンは最適である。しかも、溶融(液相)によらないで放熱、吸熱することができるので、装置からの潜熱蓄熱材の漏えい等の問題も解決できる。
したがって、本発明では潜熱蓄熱材として五酸化三チタン(λ−Ti、β−Ti)を用いることとした。なお、λ−Tiはβ−Tiを10%以下含有していても本発明の効果を損なうものではない。
なお、ラムダ五酸化三チタン(λ−Ti)は、ルチル型二酸化チタン(TiO)を還元することによって得られることが知られている。
本発明は、図2に示すように、冷始動時のエンジンの冷却水に蓄熱材(蓄熱装置)からの放熱を可能とするために、蓄熱材12からの放熱をバイパス配管8に伝える熱伝導体としてヒートパイプ14を配置した。なお、冷却水配管全体の構成は図1に示した配管と同様である。蓄熱材12は、エンジンの排ガス配管13に接して設けられているので、高温(200〜900℃)の排気ガスの熱を直接蓄熱することができ、蓄熱した熱は熱伝導体であるヒートパイプ14を通じてバイパス配管8に放熱される。その結果、エンジン始動時または始動前の冷却水は放熱された熱により加熱されるので、エンジンの暖機性能が向上することとなる。
また、加熱された冷却水はヒータコア10に通水されヒータコア10を加熱することとなり、ブロア11によりヒータコア10の熱を車内に送風して車内暖房、窓の霜取り等に用いることができる。図示していないが、蓄熱材の放熱をヒートパイプにより直接ヒータコア内に放熱すれば、その熱はブロワにより車内に送風することもできる。このため、エンジンのスタート前に、エンジンを駆動させずに車室内を予備暖房することが可能となる。
本発明での蓄熱装置(蓄熱材)の構成を図3に示した。図3に示すように、蓄熱装置は五酸化三チタン(λ−Ti、β−Ti)からなる蓄熱材12を容器中に収納し、排気ガス配管13の表面に配置してあるので、蓄熱材(λ−Ti)に高温(200〜900℃)の排気ガスの熱を蓄熱することができる。蓄熱材の配置としては、排気ガス配管13の表面の一部や全周に配置すればよく、また、排気ガス配管の長手方向に沿って複数(例えば5以下)配置してもよい。複数配置することにより放熱量を大きくすることができる。
本発明で排気ガスの熱を蓄熱した蓄熱材(λ−Ti)12の熱を放熱させるには、加圧装置15により60MPa以上で加圧する。加圧することにより、ベータ五酸化三チタン(β−Ti)へ固相→固相転移して放熱させることができる。加圧装置15としては、電気的や機械的に蓄熱材を加圧することができる装置であればよい。加圧の仕方としては、蓄熱材の上方または長手方向から加圧すればよい。
蓄熱したラムダ五酸化三チタン(λ−Ti)を60MPa以上の圧力で加圧することで放熱して固相転移し、ベータ五酸化三チタン(β−Ti)となるが、これを排気ガスで200℃以上に加熱すると、ラムダ五酸化三チタン(λ−Ti)に固相転移して再度蓄熱させることができる。すなわち、加熱によりβ−Tiからλ−Tiに固相転移して蓄熱し、加圧することによりλ−Tiからβ−Tiに固相転移して放熱することを繰り返して行うことができる。
放熱した熱は、蓄熱材中に熱伝導体としてヒートパイプ14が配置されているので、ヒートパイプを通じてバイパス配管8に放熱される。その結果、エンジン始動時または始動前の冷却水は放熱された熱により加熱されるので、エンジンの暖機性能が向上することとなり、またヒートコアも加熱されるので、車室内を予備暖房することが可能となる。なお、ヒートパイプは蓄熱材中に複数(2〜4)本を配置することができる。
また、本発明は自動二輪車等に適用してエンジンの暖気性能を向上させることができるので、本発明に言う自動車は自動二輪車等を含む。
以上述べたように、本発明では固相転移する蓄熱材を用い、稼働中の200℃以上の高温のエンジン排気ガスにより高温に加熱して蓄熱させることができ、蓄熱した熱を容易に放熱させることができるので、エンジンの高温排熱を有効活用することができるので、本発明は排熱利用効率の良いエンジンの排熱回収方法である。
1 エンジン
2 シリンダーブロック
3 エンジン冷却水路
4 冷却水ポンプ
5 ラジエータ
6 冷却水配管
7 冷却水配管
8 バイパス配管
9 サーモスタット
10 ヒータコア
11 ブロア
12 蓄熱材
13 排気ガス配管
14 ヒートパイプ
15 加圧装置

Claims (3)

  1. エンジン冷却水経路内に潜熱蓄熱材からの熱を伝達する熱伝導体を配置し、該潜熱蓄熱材からの放熱と冷却水との間で熱交換するエンジンの排熱回収方法であって、該潜熱蓄熱材であるラムダ五酸化三チタン(λ−Ti)に排気ガスからの熱エネルギを蓄熱(吸熱)保存させ、エンジン始動時または始動前にラムダ五酸化三チタン(λ−Ti)を加圧することで蓄熱した熱エネルギを潜熱として放熱させてベータ五酸化三チタン(β−Ti)に固相転位をさせ、ベータ五酸化三チタン(β−Ti)を排気ガスにより200℃以上に加熱して、ラムダ五酸化三チタン(λ−Ti)に固相転移させて再度蓄熱(吸熱)保存させ、放熱した熱は熱伝導体を介して冷却水との間で熱交換させることを特徴とするエンジンの排熱回収方法。
  2. ヒータコア内に潜熱蓄熱材からの熱を伝達する熱伝導体を配置し、該潜熱蓄熱材であるラムダ五酸化三チタン(λ−Ti)に排気ガスからの熱エネルギを蓄熱(吸熱)保存させ、エンジン始動時または始動前にラムダ五酸化三チタン(λ−Ti)を加圧することで蓄熱した熱エネルギを潜熱として放熱させてベータ五酸化三チタン(β−Ti)に固相転位をさせ、ベータ五酸化三チタン(β−Ti)を排気ガスにより200℃以上に加熱して、ラムダ五酸化三チタン(λ−Ti)に固相転移させて再度蓄熱(吸熱)保存させ、放熱した熱は熱伝導体を介してヒータコアに供給させることを特徴とするエンジンの排熱回収方法。
  3. 前記熱伝導体がヒートパイプであることを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンの排熱回収方法。
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