JP6183898B2 - 液晶シャッタ眼鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、広い光の入射角度範囲でコントラスト比を向上させた液晶シャッタ眼鏡に関する。
一般に、多くのスポーツにおいては、動く対象物を見て機敏に反応する能力が必要とされ、運動選手のこの能力を発達させるためのトレーニング手法が種々研究されている。例えば、従来から、暗室でストロボ光を明滅させ、移動する対象物を間歇的に照らして、この対象物に対し反応するトレーニング方法が知られている。この方法によれば、運動選手は移動する対象物が本来の速度よりも遅く見え、その結果一層敏速な反射運動で反応するよう要求される。
このようなトレーニング手法は、トレーニングをするための広い暗室が必要であり、場所が制限されるという問題があった。
そのため、これまで本願発明者が出願した特許文献1などに開示されたように、眼鏡型のフレームに液晶レンズを設け、このレンズを透明状態と不透明状態との間を繰り返し切り替える(点滅動作させる)ことで、前記した暗室におけるトレーニングと同様の状態を作り出す液晶シャッタ眼鏡が知られている。
これらの装置は、スポーツのトレーニングに利用できるだけでなく、原理的には連続ストロボフラッシュの代わりとして、エンジンや産業機械などの回転物の動作チェック、その他移動物体の観察、3次元映像の視聴などに利用することができ、利用範囲は非常に広いものである。
特開2010−211177号公報
ところで、これまでの液晶シャッタ眼鏡は、特に高周波数で点滅動作させている場合に、レンズの周辺視野における移動物体の見え方がぼけたり、または、ぶれたりするという問題があった。このため、3次元映像を視聴する場合に、人によっては気分が悪くなるなどの問題があった。
そこで、本発明は、広い光の入射角度範囲でコントラスト比を高くし液晶シャッタ眼鏡を提供することを目的とする。
前記した課題を解決する本発明は、第1偏光板と、第1偏光板に重なって配置され、前記第1偏光板に対して偏光方向が直交する第2偏光板と、前記第2偏光板を挟んで前記第1偏光板と反対側に配置され、前記第2偏光板に対して偏光方向が直交する第3偏光板と、前記第1偏光板と前記第2偏光板の間に配置された第1液晶板と、前記第2偏光板と前記第3偏光板の間に配置された第2液晶板とを備え、前記第2液晶板の優先視野角(視角)方向は、前記第1液晶板の優先視野角方向に対して90度、180度または270度ずれていることを特徴とする。
1層の液晶板のみを有する液晶パネルは、透過制限状態にしたときにおいて、垂直に入射する光に対しては、遮光性が優れるが、斜めに光が入射する場合には、入射する方角によって遮光性が良い方角と悪い方角がある。本発明においては、この遮光性が良い方向を優先視野角方向という。上記の構成の液晶シャッタによれば、第1偏光板、第1液晶板および第2偏光板により構成される1層目の液晶パネルの優先視野角方向と、第2偏光板、第2液晶板および第3偏光板により構成される2層目の液晶シャッタ部の優先視野方向とが、90度、180度または270度ずれていることで、広い入射角度範囲で、遮光性を良好にすることができる。このため、広い入射角度範囲でコントラスト比(透過状態と透過制限状態の光透過率の比)を高くすることができる。
また、上記の構成とすることで、透過制限状態において、遮光性が非常に優れるので、コントラスト比の値自体も非常に高くすることができる。
前記した液晶パネルにおいては、前記第2偏光板と前記第2液晶板の間に配置され、前記第2偏光板と偏光方向が平行な第4偏光板をさらに備えることが望ましい。
このように構成すると、第1偏光板、第1液晶板および第2偏光板により構成される1層目の液晶パネル部の優先視野角方向と、第4偏光板、第2液晶板および第3偏光板により構成される2層目の液晶パネル部の優先視野方向とが、90度、180度または270度ずれていることで、広い入射角度範囲で、遮光性を良好にすることができる。そして、第1液晶板と第2液晶板の間に第2偏光板と第4偏光板の2枚の偏光板が入っていることで、偏光度が良くなり、遮光性およびコントラスト比をより向上することができる。
前記した液晶パネルは、液晶シャッタ眼鏡に用いることができる。すなわち、前記した液晶パネルと、この液晶パネルを支持するフレームと、前記液晶パネルを透過状態または透過制限状態に繰り返し切換制御する制御装置とを備える液晶シャッタ眼鏡を構成することができる。
このような液晶シャッタ眼鏡では、特に40Hz以上程度の高周波数で液晶パネルを点滅させて見た場合に、従来の液晶層が1層の液晶シャッタ眼鏡に比較して、広い視野範囲で移動物体を鮮明に見ることができる。このため、例えば、液晶シャッタ眼鏡を使用して3次元映像を見たときに気分が悪くなる従来の問題も抑制することができる。
この液晶シャッタ眼鏡においては、前記第1液晶板の優先視野角方向と前記第2液晶板の優先視野角方向とは直交しており、前記第1液晶板の優先視野角方向および前記第2液晶板の優先視野角方向は、いずれも、水平方向よりも上向きに向いている構成とすることができる。
このような構成によれば、一般的な使用状況である、上方から光が多く差し込む状況において、上方から液晶シャッタ眼鏡に差し込む光を良好に遮断することができる。
または、前記した液晶シャッタ眼鏡においては、前記第1液晶板の優先視野角方向と前記第2液晶板の優先視野角方向とは180度ずれており、前記第1液晶板および前記第2液晶板の一方の優先視野角方向は、鉛直上向きから±45度以内にある構成とすることができる。
このような構成によれば、雪面からの反射や、水面からの反射があるなど、上下から光が差し込む状況において、上下から液晶シャッタ眼鏡に差し込む光を良好に遮断することができる。
前記した液晶パネルは、光学機器において周期的に光を遮断するアタッチメント(付属部品または後付け部品)として用いることができる。すなわち、前記した液晶パネルと、前記液晶パネルを透過状態または透過制限状態に繰り返し切換制御する制御装置と、前記液晶パネルを支持し、光学機器に取り付け可能とする支持部材とを備える液晶シャッタアタッチメントを構成することができる。
このような構成の液晶シャッタアタッチメントをビデオカメラや、実験用、測定用などの光学機器などに装着すれば、広い入射角度範囲でコントラスト比を高くした周期的な遮光を行うことができる。
前記した液晶パネルは、点滅ライトに適用することができる。すなわち、前記した液晶パネルと、前記液晶パネルを透過状態または透過制限状態に繰り返し切換制御する制御装置と、前記液晶パネルを光が透過するように配置されたライトとを備える点滅ライトを構成することができる。
このような点滅ライトによれば、広い入射角度範囲において、ライトからの光を高いコントラスト比で遮光するので、広い照射範囲において、明るいときと暗いときの差を大きくすることができる。
本発明によれば、液晶パネルを用いた液晶シャッタ眼鏡において広い光の入射角度範囲でコントラスト比を高くすることができる。
液晶シャッタの層構造を説明する分解斜視図である。 液晶板の電極板の層構造を説明する図である。 液晶シャッタの第1の変形例を示す分解斜視図である。 液晶シャッタの作用効果を説明するための視野角特性の図であり、(a)は、1層の液晶パネル部のみを有する場合、(2)は、2層の液晶パネル部の優先視野角方向を直交させた場合、(c)は、2層の液晶パネル部の優先視野角方向を180度逆にした場合を示す。 液晶シャッタの第2の変形例を示す分解斜視図である。 液晶シャッタの第3の変形例を示す分解斜視図である。 液晶シャッタ眼鏡の斜視図である。 液晶シャッタ眼鏡のレンズ周りを説明する図であり、(a)前フレームを後側から見た図、(b)後フレームを後ろから見た図、(c)組み立て後の後側から見たフレームにおいて優先視野角方向を示す図である。 液晶シャッタ眼鏡における配線を説明する図である。 制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 液晶シャッタ眼鏡の変形例を示す図8(c)に相当する図である。 液晶シャッタアタッチメントとビデオカメラの斜視図である。 点滅ライトの一例を示す斜視図である。 比較例1において電圧を印加していないときの遮光性を示す写真である。 比較例1において10Vの電圧を印可したときの遮光性を示す写真である。 実施例2において電圧を印加していないときの遮光性を示す写真である。 実施例2において10Vの電圧を印可したときの遮光性を示す写真である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。最初に、液晶パネルを用いた液晶シャッタについて説明し、その後、液晶パネル(液晶シャッタ)を適用した各装置について説明する。
[液晶シャッタ]
図1に示すように一実施形態に係る液晶シャッタSは、液晶パネル100と液晶パネル100を透過状態と透過制限状態とに繰り返し制御可能する制御装置CRとからなる。液晶パネル100は、図1における上から順に、第1偏光板110、第1液晶板150A、第2偏光板120、第2液晶板150B、第3偏光板130を備え、これらが接着されている。なお、液晶パネル100は、図1の上と下のいずれから光を入射しても同じように使用することができるが、ここでは、図1の上から入射されるものとする。
第2偏光板120は、第1偏光板110に重なって配置され、第1偏光板110に対して偏光方向が直交しており、第3偏光板130は、第2偏光板120を挟んで第1偏光板110と反対側に配置され、第2偏光板120に対して偏光方向が直交している。すなわち、第3偏光板130は、第1偏光板110と偏光方向が平行である。なお、図1においては、各偏光板の偏光方向を縞により示している。
第1液晶板150Aは、第1偏光板110と第2偏光板120の間に配置されたTN(Twisted Nematic)型の液晶セルである。第1液晶板150Aは、2枚の電極板160A,160Bの間に、液晶が満たされた液晶層165Aが設けられて構成されている。
第2液晶板150Bは、第2偏光板120と第3偏光板130の間に配置されたTN型の液晶セルであり、後述するように、制御装置CRにより第1液晶板150Aと同期して電圧が印加されるようになっている。第2液晶板150Bは、第1液晶板150Aと同様に構成され、2枚の電極板160C,160Dの間に液晶が満たされた液晶層165Bが設けられて構成されている。なお、各電極板160A〜160Dは、同様の構成であり、特定しない場合には、電極板160と記す。
図2に示すように、電極板160は、ガラスや樹脂などからなる透明の基板161の上に、透明電極層162、配向膜163が順に設けられて構成されている。配向膜163の表面には、一方向に細かい傷を付けた配向処理がなされており、この配向処理面163A側が液晶層165A,165Bと接している。
図1に縞状の矢印で示したように、第1液晶板150Aにおいて、電極板160Aの配向方向と、電極板160Bの配向方向は直交しており、液晶層165A内の液晶は、光の進行方向に沿って見て左に90度捩れている。この捩れ方向は右であっても構わない。
第2液晶板150Bにおいても同様に、電極板160Cの配向方向と、電極板160Cの配向方向は直交しており、液晶層165B内の液晶は、左に90度捩れている。この捩れ方向は右であっても構わない。
各偏光板の偏光方向と、隣接する電極板160の配向方向は、平行または直交している。ここでは、第1偏光板110の偏光方向と、第1偏光板110に隣接する電極板160Aの配向方向は平行である。また、電極板160Bの配向方向と、電極板160Bに隣接する第2偏光板120の偏光方向は平行であり、第2偏光板120と、第2偏光板120の下側に隣接する電極板160Cの配向方向は平行であり、電極板160Dの配向方向と、電極板160Dに隣接する第3偏光板130の偏光方向は平行である。
そして、これらの電極板160A〜160Dは、制御装置CRに接続されている。具体的には、電極板160Aと電極板160Cは、制御装置CRの共通の出力端子に接続され、電極板160Bと電極板160Dは、制御装置CRの共通の出力端子に接続されている。要するに、制御装置CRからの出力電圧が、完全に同期して第1液晶板150Aと第2液晶板150Bに印加されるようになっていればよい。制御装置CRから周期的なパルス電圧が第1液晶板150Aと第2液晶板150Bに印加されることで、液晶パネル100は、透過状態または透過制限状態に繰り返し切換制御されるようになっている。
このような液晶パネル100は、機能的には、第1偏光板110、第1液晶板150Aおよび第2偏光板120により、1つの液晶パネル部170Aを構成し、第2偏光板120、第2液晶板150Bおよび第3偏光板130により、もう1つの液晶パネル部170Bを構成していると見ることができる。
この液晶パネル100において、第2液晶板150Bの優先視野角方向は、第1液晶板150Aの優先視野角方向に対し、90度、180度または270度ずれている。各図においては、第1液晶板150A(光の入射側)の優先視野角方向を黒塗りの矢印で示し、第2液晶板150B(光の出射側)の優先視野角方向を白抜きの矢印で示している。ここでは、角度は、左回りを正とし、図1の例では、第2液晶板150Bの優先視野角方向は、第1液晶板150Aの優先視野角方向に対して90度ずれている。また、図3に示した第1の変形例に係る液晶パネル101は、第2液晶板150Bを、液晶パネル100に対して90度回したものであり、第2液晶板150B(液晶パネル部171B)の優先視野角方向が第1液晶板150Aの優先視野角方向と180度逆になっている。
以上のような構成の液晶パネル100,101の作用効果について説明する。
ここで、図4の視野角特性の図について説明すると、視覚特性の図は、ハッチングの濃さが、液晶板に電圧を加えたときの遮光性(濃度)を示しており、円の中心位置は、液晶パネルに垂直に光が入射した場合の遮光性、円の中心から離れるほど、その方角に傾いた光が入射した場合の遮光性を示している。
液晶パネルが1枚しかない場合、すなわち、図1の例で言えば、液晶パネル部170Aしか無い場合、図4(a)に示すように、1つの優先視野角方向において、遮光性が優れる。具体的には、図4(a)では、時計に例えると図の10時半方向がもっとも遮光性が良い優先視野角方向となっており、2時半方向および7時方向が10時半に次いで良好となっている。一方、1時方向や4時半方向など、方角によっては、遮光性が良くない。図4(a)は、特定の液晶パネルの測定データそのものではないが、TN型の液晶パネルは、およそ、このような視覚特性を有している。
一方、本実施形態の液晶パネル100の場合、第1液晶板150Aと第2液晶板150Bの優先視野角方向が互いに90度ずれているので、図4(b)に示すように、図4(a)の視覚特性を90度ずらして2つ重ねたような視覚特性を実現することができる。ここで、仮に、液晶パネル部の1つが透過状態において透過率が80%、透過制限状態において透過率が5%であった場合、この液晶パネル部を2枚重ねると、透過状態において透過率が64%、透過制限状態において0.25%となるから、2枚重ねること自体によっても、透過状態と透過制限状態の透過率の比であるコントラスト比は非常に良好となる。そして、図4(b)に示すように、第1液晶板150Aと第2液晶板150Bの優先視野角方向を互いに90度ずらすことによって、一方の液晶パネル部170Aによっては遮光しにくい方角からの光を、ちょうど、他方の液晶パネル部170Bによって遮光することができるので、広い入射角度範囲で遮光性を良好にし、高いコントラスト比を実現することができる。なお、第1液晶板150Aと第2液晶板150Bの優先視野角方向を互いに270度ずらした場合にも同様の作用効果を奏することができる。
また、第1変形例の液晶パネル101の場合、第1液晶板150Aと第2液晶板150Bの優先視野角方向が互いに180度ずれているので、図4(c)に示すように、図4(a)の視覚特性を180度ずらして2つ重ねたような視覚特性を実現することができる。この場合にも、一方の液晶パネル部170Aによっては遮光しにくい方角からの光を、ちょうど他方の液晶パネル部171Bによって遮光することができるので、広い入射角度範囲で遮光性を良好にし、高いコントラスト比を実現することができる。このような効果は特に、40Hz程度以上などの高周波数で液晶パネル100を点滅させた場合に顕著に確認することができる。
以上に、液晶パネルの一例としての液晶パネル100および第1の変形例としての液晶パネル101について説明したが、液晶パネルは、適宜変更して実施することができる。例えば、図5に示す第2の変形例に係る液晶パネル102は、偏光板と隣接する電極板の配向方向を偏光板の変更方向と直交させたものである。このようにしても、前記した実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、図6に示すように、第2偏光板120と第2液晶板150Bの間に、第2偏光板120と偏光方向が平行な第4偏光板140をさらに備える構成の液晶パネル103を構成することもできる。この構成では、機能的には、第1偏光板110、第1液晶板150Aおよび第2偏光板120により、1つの液晶パネル部170Aを構成し、第4偏光板140、第2液晶板150Bおよび第3偏光板130により、もう1つの液晶パネル部173Bを構成していると見ることができる。
このような構成では、第2偏光板120と第4偏光板140を重ねることにより、偏光度が良くなり、遮光性およびコントラスト比をより向上することができる。
[液晶シャッタ眼鏡]
次に、前記した液晶パネルをレンズに用いた液晶シャッタ眼鏡の一例について説明する。
図7に示すように、一実施形態に係る液晶シャッタ眼鏡1は、頭部に装着するためのフレームFと、液晶パネルレンズ50R,50Lと制御装置30とを備えて構成されている。なお、以下の説明において、前後、左右、上下は、液晶シャッタ眼鏡1を装着する人の前後、左右、上下に従うものとする。
フレームFは、液晶パネルレンズ50R,50Lを保持するフレーム本体10と、左のつる20Lと、右のつる20Rとを備えて構成されている。フレーム本体10は、左の液晶パネルレンズ50Lを保持するリム11Lと、右の液晶パネルレンズ50Rを保持するリム11Rと、左のリム11Lと右のリム11Rをつなぐブリッジ12とを有してなる。本実施形態のフレームFにおいては、リム11L,11Rおよびブリッジ12は、樹脂により一体成形されている。より具体的に、フレーム本体10は、図8(a),(b)に示すように、前フレーム10Fと後フレーム10Rとからなり、前フレーム10Fに後フレーム10Rを図示しない小ねじで締結することで、前フレーム10Fと後フレーム10Rの間で液晶パネルレンズ50R,50Lを挟んで保持している。なお、パッド13は、後フレーム10Rに取り付けられている。前フレーム10Fと後フレーム10Rの間には、後述する配線コード33A〜33Cを収納できる空間が形成されている。
図7に示すように、左のつる20Lは、人が装着したときにこめかみに対向する部分に、制御基板31Aが収容された箱状の基板収納部31が設けられている。基板収納部31は、図示しない小ねじにより開閉可能なカバー15Lが設けられている。基板収納部31には、左右方向の外側に開口15Pが形成され、内部の制御基板31Aに接続された表示部38を視認することができるようになっている。基板収納部31には、制御基板31Aに接続された操作部としてのスイッチ35B〜35Eが外部に露出して設けられている。また、制御基板31Aには、周囲の明るさを取得して制御基板31Aに出力するセンサ35Fが設けられている。基板収納部31のセンサ35Fに対向する部分は、透明な窓を設けてもよいし、基板収納部31が光透過性のいわゆるスケルトンの素材から作られている場合には、窓を設けなくてもよい。
右のつる20Rは、基板収納部31と左右対称な位置に、バッテリ32Aが収容された箱状のバッテリ部32が設けられている。バッテリ部32には、図示しない小ねじにより開閉可能なカバー15Rが設けられており、カバー15Rを開けることにより、バッテリ32Aを交換することが可能となっている。また、バッテリ部32には、制御基板31Aの電源供給のON/OFFを切り替えるメインスイッチ35Aが下方に突出して設けられている。
液晶パネルレンズ50R,50Lは、前方に突出して湾曲している。より具体的には、上下方向から見ると湾曲しているが、上下に切った断面では真っ直ぐになっている。すなわち、液晶パネルレンズ50R,50Lは、平面を湾曲させた曲面となっている。このように液晶パネルレンズ50R,50Lを形成することで、液晶パネルレンズ50R,50Lに入って装着者の目に入る光は、液晶パネルレンズ50R,50Lに対し、比較的垂直に近い角度で入射するようになっている。
液晶パネルレンズ50R,50Lは、先の実施形態で説明した液晶パネル100を備えてなる。図8(c)に示すように、左右の液晶パネルレンズ50R,50Lに用いられる液晶パネル100は、光の入射側(装着者と逆の外側)の第1液晶板の優先視野角方向(黒塗り矢印)は、左斜め上方向となっており、光の出射側(装着者側)の第2液晶板の優先視野角方向(白抜き矢印)は、右斜め上方向となっている。すなわち、第1液晶板と第2液晶板の優先視野角方向は、いずれも水平方向よりも上向きとされている。なお、前記したように、第1液晶板の優先視野角方向と第2液晶板の優先視野角方向は、直交している。
前記したように液晶パネルレンズ50R,50Lは、湾曲しているため、液晶パネル100を構成する電極板の基板は、ガラスではなく、PC(ポリカーボネート)などの可撓性の樹脂からなることが望ましい。そして、湾曲した形状に成形された比較的厚いポリカーボネートまたはガラスのレンズ本体(符号省略)に、液晶パネル100を湾曲させて接着することで、湾曲した液晶パネルレンズ50R,50Lを容易に製造することができる。なお、レンズ本体は、それ自体、いわゆる度が付いたレンズでもよいし、度が入っていないレンズであってもよい。
図9に示すように、制御基板31Aとバッテリ32Aとは、配線コード33Aにより接続されている。そして、右の液晶パネルレンズ50Rを構成する第1液晶板150Aおよび第2液晶板150Bは、制御基板31Aから引き出される共通の配線コード33Cから並列に接続され、左の液晶パネルレンズ50Lを構成する第1液晶板150Aおよび第2液晶板150Bは、制御基板31Aから引き出される共通の配線コード33Bから並列に接続されている。これにより、右の液晶パネルレンズ50Rを構成する第1液晶板150Aおよび第2液晶板150Bは、互いに同期して電圧が印加され、左の液晶パネルレンズ50Lを構成する第1液晶板150Aおよび第2液晶板150Bは、互いに同期して電圧が印加されるようになっている。
図10に示すように、制御装置30は、液晶パネルレンズ50R,50Lを透過状態または透過制限状態に切換制御する装置であり、バッテリ32Aと、このバッテリ32Aとメインスイッチ35Aを介して接続された制御基板31Aにより構成されている。
制御基板31Aは、パルス発生器36a、周波数制御装置36b、パルス幅制御装置36c、設定選択部36d、LCDドライバ36e,36f、明るさ調整部36gおよび設定記憶部39を有する。
設定記憶部39には、パルスのデューティ比(液晶パネルレンズ50R,50Lを透過制限状態にする時間的割合)および周波数の関係が記憶されている。
設定選択部36dは、スリープスイッチ35B、ダウンスイッチ35D、アップスイッチ35Cおよびモードスイッチ35Eが接続されている。モードスイッチ35Eは、デューティ比の変更をするデューティ変更モードと周波数の変更をする周波数変更モードと、明るさを自動で調整するか否かを設定する自動調整設定モードと、左右の液晶パネルレンズ50R,50Lを同期して点滅させるか、交互に点滅させるかを選択する点滅動作選択モードとを押される度に切り換えるスイッチである。デューティ変更モードでは、ダウンスイッチ35Dおよびアップスイッチ35Cの操作により、デューティ比を1〜99%の範囲で変更することが可能である。また、モードスイッチ35Eを押して周波数変更モードにすると、ダウンスイッチ35Dおよびアップスイッチ35Cの操作により、パルス信号の周波数を、例えば、2〜500Hzの範囲で設定可能である。点滅動作選択モードでは、ダウンスイッチ35Dおよびアップスイッチ35Cの操作により、液晶パネルレンズ50R,50Lの同期点滅と交互点滅を選択することが可能である。設定記憶部39には、作動中にスリープスイッチ35Bが押された場合に、現在選択されている設定が記憶される。
設定記憶部39から読み出されたデューティ比は、パルス幅制御装置36cへ出力され、周波数は、周波数制御装置36bへ出力される。そして、周波数制御装置36bの動作によりパルス発生器36aで発生するパルス信号の周波数が変更される。そして、パルス発生器36aで発生したパルス信号はパルス幅制御装置36cへ出力され、パルス幅制御装置36cでパルス幅が変更された上でLCDドライバ36eへ出力される。
なお、パルス発生器36aは、右の液晶パネルレンズ50Rと左の液晶パネルレンズ50Lのそれぞれを独立して駆動するために、別個のパルス信号を発生する。この右用と左用のパルス信号は、左右の液晶パネルレンズ50R,50Lを同時に透過状態および透過制限状態に切り替える場合には、同時に(同期して)出力され、左右の液晶パネルレンズ50R,50Lを互いに交互に透過状態および透過制限状態に切り替える場合には、交互に(互いにずれたタイミングで)出力される。
LCDドライバ36eは、パルス幅制御装置36cから入力されたパルス信号を液晶パネル52R,52Lの動作電圧に増幅してそれらへ出力する。
設定選択部36dで読み出された設定情報は、LCDドライバ36fへ出力され、LCDドライバ36fにより液晶パネルからなる表示部38で表示される。スリープスイッチ35Bは、前記したように、液晶シャッタ眼鏡1の作動中に押されると、設定選択部36dが、現在の設定を設定記憶部39に記憶させ、パルス発生器36a、周波数制御装置36b、パルス幅制御装置36c、設定選択部36d、およびLCDドライバ36e,36fの動作を停止させる。そして、停止状態中に再度スリープスイッチ35Bが押された場合には、記憶していた現在の設定を読み出して、停止前の設定で再度作動を開始させる。なお、メインスイッチ35Aにより電源を切った場合には、設定記憶部39は、変更した設定値をリセットし、次回電源を入れたときにはプリセットされたデューティ比および周波数が読み出されるようになっている。
明るさ調整部36gは、明るさの自動調整が設定されている場合に、センサ35Fから取得された明るさに応じて、明るさが明るいほど透過状態の時間的割合が小さくなるように(つまり、デューティ比が大きくなるように)デューティ比を変更する。変更されたデューティ比は、パルス幅制御装置36cに出力される。明るさの調整は、明るさのしきい値を1つだけ設定記憶部39に記憶しておいて、センサ35Fから取得された明るさがそのしきい値よりも大きい場合には、デューティ比を2割増しにするなど、2段階であってもよいし、より多くのしきい値を記憶しておいて多段階としてもよい。また、明るさに応じてデューティ比を連続的に変化させてもよい。
以上のように構成された液晶シャッタ眼鏡1の動作について説明する。
使用者は、通常の眼鏡と同様にして液晶シャッタ眼鏡1を頭に装着し、メインスイッチ35Aを押して制御基板31Aの電源を入れる。制御基板31Aは、プリセットされた初期値としてのデューティ比および周波数を設定記憶部39から読み出して、周波数制御装置36bとパルス幅制御装置36cに出力する。周波数制御装置36bはパルス発生器36aで発生するパルス信号の周波数を変更し、パルス発生器36aは、この周波数に従い、パルス信号を発生し、パルス幅制御装置36cに出力する。パルス幅制御装置36cは、パルス幅を変更したパルス信号をLCDドライバ36eに出力する。LCDドライバ36eは、入力されたパルス信号を液晶パネルレンズ50R,50Lの動作に適した電圧にして液晶パネルレンズ50R,50Lに出力する。また、LCDドライバ36fは、設定名を表示部38に表示させる。また、必要に応じて明るさの自動調整を選択する。
これにより、左右の液晶パネルレンズ50R,50Lは、左右同時に透過状態と透過制限状態との間で周期的に切り換わる、いわば、点滅した状態となる。これにより、液晶シャッタ眼鏡1を装着した人は、物体を所定の周期で断続的に視認して、スポーツの練習をしたり、運動物体の観察、例えば機械の動作をチェックしたりすることができる。また、液晶パネルレンズ50R,50Lを交互に透過制限状態にした場合には、3次元映像を見るための眼鏡として利用することができる。なお、左右の液晶パネルレンズ50R,50Lは独立して制御可能であるので、左の液晶パネルレンズ50Lを透過制限状態にしたまま右の液晶パネルレンズ50Rのみを点滅させたり、右の液晶パネルレンズ50Rを透過制限状態にしたまま左の液晶パネルレンズ50Lのみを点滅させたりするように構成してもよい。
使用者が、観察する物体にあわせて透過制限状態が占める時間的割合を変更したい場合には、アップスイッチ35Cまたはダウンスイッチ35Dを押す。これにより、設定選択部36dが設定記憶部39から異なるデューティ比の設定を読み出す。また、使用者が観察する物体にあわせて、周波数を変更したい場合には、モードスイッチ35Eを押して周波数変更モードにした後、アップスイッチ35Cまたはダウンスイッチ35Dを押す。これにより、設定選択部36dが設定記憶部39から異なる周波数の設定値を読み出す。これらの読み出された設定値は、設定記憶部39に記憶される。そして、変更された設定値に基づき、周波数制御装置36b、パルス発生器36a、パルス幅制御装置36cおよびLCDドライバ36eが動作することで、異なるデューティ比および周波数で左右の液晶パネルレンズ50R,50Lが点滅する。
このような液晶シャッタ眼鏡1では、前記した液晶パネル100を利用しているので、従来の液晶層が1層の液晶シャッタ眼鏡に比較して、広い視野範囲で移動物体を鮮明に見ることができる。特に、40Hz以上程度の高周波数で液晶パネルを点滅させて見た場合には、この効果が顕著である。このため、例えば、液晶シャッタ眼鏡を使用して3次元映像を見たときに気分が悪くなる従来の問題も抑制することができる。
そして、液晶シャッタ眼鏡1は、第1液晶板150Aの優先視野角方向と第2液晶板150Bの優先視野角方向とが、いずれも、水平方向よりも上向きに向いているので、透過制限状態において、上方からの光を良好に遮断することができる。そのため、一般的な使用状況である、上方から光が多く差し込む状況において、良好な視野を得ることができる。
そして、明るさの自動調整が設定されている場合には、液晶シャッタ眼鏡1の使用場所が屋内から屋外に変わった場合や、天候が曇りから晴れに変わった場合など、明るくなった場合には、明るさ調整部36gによりデューティ比が大きく変更される結果、液晶パネルレンズ50R,50Lを透過する光量が少なくなる。逆に、液晶シャッタ眼鏡1の使用場所が屋外から屋内に変わった場合や、天候が晴れから曇りに変わった場合など、暗くなった場合には、明るさ調整部36gによりデューティ比が小さく変更される結果、液晶パネルレンズ50R,50Lを透過する光量が多くなる。このため、使用者が特に操作しなくても見易さを維持することができる。すなわち、操作の手間を省略することができる。
以上に、本発明の液晶シャッタ眼鏡の一例について説明したが、液晶シャッタ眼鏡は、前記した形態に限定されることなく適宜変形して実施することができる。
例えば、図11に示すように、液晶パネルレンズ50R,50Lに、前記した液晶パネル101を用いてもよい。すなわち、第1液晶板の優先視野角方向(黒塗り矢印)と第2液晶板の優先視野角方向(白抜き矢印)とを180度ずれたものとしてもよい。このとき、一方の液晶板の優先視野角方向を上下方向に向けるとよい。このようにすることで、雪面からの反射や、水面からの反射があるなど、上下から光が差し込む状況において、上下から液晶シャッタ眼鏡に差し込む光を良好に遮断することができる。なお、このような効果を得るためには、第1液晶板および第2液晶板の一方の優先視野角方向を、鉛直上向きから±45度以内にするとよい。
なお、第1液晶板の優先視野角方向と第2液晶板の優先視野角方向は、図8(c)または図11に示した2つの例に限らず、任意の方向とすることができる。
[液晶シャッタアタッチメント]
次に、前記した液晶パネルを光学機器において周期的に光を遮断するアタッチメントに適用した例を説明する。
図12に示すように液晶シャッタアタッチメント200は、前記した液晶パネル100と、液晶パネル100を透過状態または透過制限状態に繰り返し切換制御する制御装置215と、液晶パネル100を支持し、光学機器に取り付け可能とする支持部材の一例としての支持リング210とを備えてなる。この液晶シャッタアタッチメント200は、光学機器の一例としてのビデオカメラ300のレンズ部310に着脱可能なものであり、具体的には、レンズ部310の縁に設けられている雌ねじ部311に螺合して装着することが可能となっている。
このため、支持リング210は、液晶パネル100を支持するリング部211と、リング部211の縁に設けられた、雌ねじ部311に螺合することが可能な雄ねじ部212を有している。また、制御装置215は、前記した制御装置CRと同様のものであり、リング部211に固定されている。
このような液晶シャッタアタッチメント200によれば、ビデオカメラ300のレンズ部310に装着して作動させることで、ビデオカメラ300の映像を任意の速度で点滅させることができる。このようにしてビデオカメラ300を使用することで、高速回転物体の回転位相を確認するために回転状態の映像の記録などを行うことができる。そして、光コントラスト比の液晶パネル100を用いていることから、広い視野範囲(入射角度範囲)で、良好な映像を撮影することができる。
なお、光学機器としてはビデオカメラ300に限らず、実験用、測定用などの任意の機器を用いることができ、また、液晶パネル100を配置する位置も、光学機器の外側に限らず、光が通る部分であれば、光学機器内の任意の位置に配置することができる。
[点滅ライト]
次に前記した液晶シャッタを利用した点滅ライトについて説明する。
図13に示すように、点滅ライト400は、懐中電灯などのライト410と、前記した液晶シャッタアタッチメント200とからなる。ライト410は、発光部412を有し、発光部412からの光が出てくる出射部413の縁に、液晶シャッタアタッチメント200を装着可能な雌ねじ部411が設けられている。そして、液晶シャッタアタッチメント200の雄ねじ部212が雌ねじ部411に螺合されて取り付けられている。
このような点滅ライト400によれば、広い入射角度範囲において、発光部412からの光を高いコントラスト比で遮光するので、広い照射範囲において、明るいときと暗いときの差を大きくすることができる。なお、ライト410は、図13のような懐中電灯型のものに限らず、ステージ用のスポットライトや、産業用のライトなど特に限定されない。また、点滅ライト400は、液晶シャッタ100を駆動するための電源を、ライト410の本体から供給するように構成してもよい。
以上に本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前記した実施形態に限定されることなく適宜変形して実施することができる
前記実施形態では、液晶板が2層の例を示したが、図1の第3偏光板130の下にさらに第2液晶板150Bに対し優先視野角方向が90度ずれた第3液晶板を設け、第3液晶板の下に第3偏光板130と偏光方向が直交する第4偏光板を設けてもよい。また、この第4偏光板の下に第3液晶板に対し優先視野角方向が90度ずれた第4液晶板を設け、第4液晶板の下に第4偏光板と偏光方向が直交する第5偏光板を設けてもよい。つまり、液晶板を3層以上設けてもよい。
前記した液晶シャッタ眼鏡1では、設定情報をつるに設けた表示部38に表示するようにしていたが、液晶シャッタレンズ50R,50Lの一部に文字表示部を設け、当該文字表示部に設定情報の表示するように構成してもよい。このようにすることで、液晶シャッタ眼鏡を掛けたまま設定情報を確認しながら設定の変更をすることができる。
次に、液晶パネルの層構成による視野角特性を確認した実験例について説明する。
偏光板として、日東電工株式会社製の単体透過率43%の偏光板を用い、液晶セルとして、セルギャップd=2μm、Δn=0.2、Δn・d=400nmのものを用いた。比較例1,2、実施例1,2として、下記の層構成の液晶パネルを用意し、印加電圧10Vで透過制限状態にしたときのコノスコープ像を偏光顕微鏡で確認した。
[比較例1]
図1における液晶パネル部170Aのみを有する層構成とした。
[比較例2]
図1の構成から中間の第2偏光板120を除いた層構成とした。
[実施例1]
図1の層構成とした。
[実施例2]
中間に偏光板を2枚有する図6の層構成とした。
比較例1、2においては、周辺視野(入射角が大きい場合)における遮光性が良くないことが確認できた。一方、実施例1においては、比較例1、2に比較して広い入射角範囲で遮光性が優れることが確認できた。さらに、実施例2においては、実施例1よりもさらに広い角度範囲で遮光性が優れることが確認できた。
[コントラスト比の測定]
また、比較例1と実施例2の構成について、電圧を印加しないときと、10Vを印加したときとで、垂直入射方向での透過率を測定した。光源として120ルーメンのLEDライトを用いた。これらの実験に対応する透過状態と透過制限状態の参考写真を図14〜図17に示す。
その結果、比較例1においては、無印加時の透過率が35%、10V印加時の透過率が0.2%で、コントラスト比は175であった。
一方、実施例2においては、無印加時の透過率が25%、10V印加時の透過率が0.002〜0.005%で、コントラスト比は、約5000〜10000程度であった。すなわち、液晶セルを2枚重ねることによって、遮光時の光漏れをほぼ無くすことができ、コントラスト比を非常に高くできることが確認できた。
1 液晶シャッタ眼鏡
10 フレーム本体
10F 前フレーム
10R 後フレーム
11L リム
11R リム
30 制御装置
50R,50L 液晶パネルレンズ
100,102,103,104 液晶パネル
110 第1偏光板
120 第2偏光板
130 第3偏光板
140 第4偏光板
150A 第1液晶板
150B 第2液晶板
160A,160B,160C,160D 電極板
165A,165B 液晶層
170A,170B,171B,173B 液晶パネル部
200 液晶シャッタアタッチメント
210 支持リング
215 制御装置
400 点滅ライト
410 ライト
CR 制御装置
F フレーム
S 液晶シャッタ

Claims (3)

  1. 液晶パネルを支持するフレームと、
    前記液晶パネルを透過状態または透過制限状態に繰り返し切換制御する制御装置とを備える液晶シャッタ眼鏡であって、
    前記液晶パネルは、
    第1偏光板と、
    第1偏光板に重なって配置され、前記第1偏光板に対して偏光方向が直交する第2偏光板と、
    前記第2偏光板を挟んで前記第1偏光板と反対側に配置され、前記第2偏光板に対して偏光方向が直交する第3偏光板と、
    前記第1偏光板と前記第2偏光板の間に配置された第1液晶板と、
    前記第2偏光板と前記第3偏光板の間に配置された第2液晶板とを備え、
    前記第1液晶板の優先視野角方向と前記第2液晶板の優先視野角方向とは直交しており、前記第1液晶板の優先視野角方向および前記第2液晶板の優先視野角方向は、いずれも、水平方向よりも上向きに向いていることを特徴とする液晶シャッタ眼鏡。
  2. 液晶パネルを支持するフレームと、
    前記液晶パネルを透過状態または透過制限状態に繰り返し切換制御する制御装置とを備える液晶シャッタ眼鏡であって、
    前記液晶パネルは、
    第1偏光板と、
    第1偏光板に重なって配置され、前記第1偏光板に対して偏光方向が直交する第2偏光板と、
    前記第2偏光板を挟んで前記第1偏光板と反対側に配置され、前記第2偏光板に対して偏光方向が直交する第3偏光板と、
    前記第1偏光板と前記第2偏光板の間に配置された第1液晶板と、
    前記第2偏光板と前記第3偏光板の間に配置された第2液晶板とを備え、
    前記第1液晶板の優先視野角方向と前記第2液晶板の優先視野角方向とは180度ずれており、前記第1液晶板および前記第2液晶板の一方の優先視野角方向は、鉛直上向きから±45度以内にあること特徴とする液晶シャッタ眼鏡。
  3. 前記第2偏光板と前記第2液晶板の間に配置され、前記第2偏光板と偏光方向が平行な第4偏光板をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶シャッタ眼鏡。
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