JP6182503B2 - 光分岐装置 - Google Patents
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Description
(1)第1のブロックに形成された円弧状をなす凹曲面と、第2のブロックに形成された前記凹局面と形状およびサイズが対応する凸曲面との間に、第1の光ファイバを挟み込むことで当該第1の光ファイバに円弧状の曲げ部を形成し、かつ前記第1のブロックに設けられた空隙部に第2の光ファイバを挿入してその先端部を前記第1の光ファイバの曲げ部に対向させることで、前記第1の光ファイバの曲げ部から放射される通信光を前記第2の光ファイバに入射させる光分岐装置にあって、前記第1の光ファイバの曲げ部の曲率半径をR、曲げ中心角をθ1 、前記第1及び第2のブロックにより前記第1の光ファイバに印加される圧力をPa、前記第1の光ファイバに対する第2の光ファイバの偏角をθ2 とするとき、1.7≦R≦2mm、θ1 =20度、Pa=0.58Mpa、θ2 =9度の設定条件を満たすように構成する。
[第1の実施形態]
(構造)
図1は、この発明の第1の実施形態に係る光分岐装置の構造を示すもので、(a)は側面図、(b)は(a)のA−A′断面図である。
凹型円筒面ブロック1Aは、所定の厚さを持った樹脂ブロック11を備える。樹脂ブロック11は、紫外線(UV)光を透過するための透光性を有したもので、例えばアクリル樹脂により構成される。なお、樹脂ブロックの代わりにガラスブロックを用いて構成してもよい。
ところで、上記した光分岐装置を用いて、低損失でかつ高結合効率による無瞬断の光線路切替えを実現するには、現用光ファイバ3および迂回用光ファイバ4を装置に設定するときの基本パラメータを適切な値に設定する必要がある。以下に、基本パラメータの設定手法について述べる。
以上述べたように第1の実施形態では、光分岐装置として光側方入出力技術を採用した構造、つまり凹型円筒面ブロック1Aと凸型円筒面ブロック2Aとで現用光ファイバ3を挟み込むことで曲げ部31を形成し、上記凹型円筒面ブロック1Aに形成した空隙部13に、屈折率分布型レンズ4a付きの迂回用光ファイバ4の先端部を挿入して上記曲げ部31に当接させる構造を採用している。そして、上記曲げ部31の曲率半径Rが1.7≦R≦2mm、曲げ中心角θ1 がθ1 =20度、印加圧力PaがPa=0.58Mpa、現用光ファイバ3に対する迂回用光ファイバ4の偏角θ2 がθ2 =9度となるように、上記凹型円筒面ブロック1Aおよび凸型円筒面ブロック2Aの形状および寸法を設定している。
図9は、この発明の第2の実施形態に係る光分岐装置の構造を示すもので、(a)は側面図、(b)は(a)のA−A′断面図である。なお、同図において図1と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
この発明の第3の実施形態に係る光分岐装置は、現用光ファイバおよび迂回用光ファイバとして、複数の単心被覆光ファイバを並行に並べて一体化したテープ心線、または複数の単心被覆光ファイバを並行に並べた状態で間欠的に接着し一体化した間欠テープ心線を使用し、このテープ心線または間欠テープ心線を所定の結合効率および挿入損失の条件を維持した上で光結合させるようにしたものである。
図11は、実施例1における光分岐装置の構成と、当該装置へのテープ心線7aまたは間欠テープ心線7bの設定手順を示した図である。なお、同図において前記図1と同一部分には同一符号を付して説明を行う。
すなわち、先ず図11(a)に示すテープ心線7aまたは間欠テープ心線7bの4本の単心被覆光ファイバ7aを、光分岐装置に設定する部位において図11(b)に示すように分離する。続いて、かぶせ蓋2Cを取り外した状態で、テープ心線7aまたは間欠テープ心線7bの上記分離された単心被覆光ファイバ71を、樹脂ブロック11の凹曲面部12上に配置する。そして、かぶせ蓋2Cを支持具23,23にセットしたのち、支持具23,23により案内させて下方に移動させ、上記樹脂ブロック11の凹曲面部12との間に上記分離された各単心被覆光ファイバ71を所定の圧力Paで一括して挟み込む。
図12は、実施例2における光分岐装置の構成を示した図である。
光分岐装置の筐体9内には、独立する4個のファイバ挟み込みヘッド91〜94が高さ方向に一定の間隔で配設され、さらに奇数番目のヘッド91,93と偶数番目のヘッド92,94が、水平方向に一定量だけ位置をずらした状態で、つまり互い違いに配置されている。ファイバ挟み込みヘッド91〜94は、いずれも樹脂ブロックの上面に凹曲面部を形成した凹型円筒面ブロックと、樹脂ブロックの下面に凸曲面部を形成したかぶせ蓋とを備える。
図13は、実施例3における光分岐装置の構成と、当該装置へのテープ心線7aおよび間欠テープ心線7bの設定工程を示した図である。なお、同図において図11と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
第1の実施形態では、光分岐装置内における現用光ファイバ3の形状として、直線部−曲線部−直線部の例を示した。しかし、このうち直線部については、光の放射を生じない曲率の範囲で曲線部に置き換えることも可能である。例えば、現在国内で使用されている通信用光ファイバには曲率半径15mmの曲げで外部放射しない「R15ファイバ」と、曲率半径30mmの曲げで外部放射しない「R30ファイバ」がある。これらの光ファイバを使用した場合、光放射しない部分を曲率半径30mm以上とすれば直線部を曲線部に置き換えができる。このような光ファイバを使用することで、光分岐装置内における現用光ファイバ3の配置条件を緩和することが可能となる。
Claims (5)
- 第1のブロックに形成された円弧状をなす凹曲面と、第2のブロックに形成された前記凹局面と形状およびサイズが対応する凸曲面との間に、第1の光ファイバを挟み込むことで当該第1の光ファイバに円弧状の曲げ部を形成し、かつ前記第1のブロックに設けられた空隙部に第2の光ファイバを挿入してその先端部を前記第1の光ファイバの曲げ部に対向させることで、前記第1の光ファイバの曲げ部から放射される通信光を前記第2の光ファイバに入射させる光分岐装置であって、
前記第1の光ファイバの曲げ部の曲率半径をR、曲げ中心角をθ1 、前記第1及び第2のブロックにより前記第1の光ファイバに印加される圧力をPa、前記第1の光ファイバに対する第2の光ファイバの偏角をθ2 とするとき、1.7≦R≦2mm、θ1 =20度、Pa=0.58Mpa、θ2 =9度の設定条件を満たすように構成したことを特徴とする光分岐装置。 - 前記第2の光ファイバの先端部に屈折率分布型レンズを取着するか、または前記第2の光ファイバの先端部と前記第1の光ファイバの曲げ部との間に屈折率分布型レンズを介在配置することを特徴とする請求項1記載の光分岐装置。
- 前記第1の光ファイバが、複数本の単心光ファイバを一体化したテープ心線により構成される場合に、前記第1及び第2のブロックはそれぞれ前記複数本の単心光ファイバの各々に対応する複数対の凹曲面および凸曲面を備えることを特徴とする請求項1または2記載の光分岐装置。
- 前記第1の光ファイバが、複数本の単心光ファイバを一体化したテープ心線により構成される場合に、前記第1のブロック及び第2のブロックは、前記複数本の単心光ファイバの各々に対応して複数対設けられ、これら複数対の第1のブロック及び第2のブロックは3次元空間において垂直方向および水平方向の位置を異ならせる配置されることを特徴とする請求項1または2記載の光分岐装置。
- 前記第1の光ファイバが、複数本の単心光ファイバを一体化したテープ心線により構成される場合に、当該テープ心線の先端部と前記第1の光ファイバの曲げ部との間に、ファイバコリメータアレイを介在配置することを特徴とする請求項1または2記載の光分岐装置。
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