JP6181912B2 - 建物の改修方法 - Google Patents

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Description

本発明は、分散型発電装置と蓄電装置とを備えた建物において、非常用空間を形成するための建物の改修方法及び非常用空間付き建物に関するものである。
大地震などの災害時にライフラインが寸断された場合に備えて、太陽電池や燃料式発電機などの分散型発電装置や食料等を貯蔵しておく倉庫などが設けられた防災用の住宅が知られている(特許文献1,2など参照)。
また、特許文献5−6には、系統電力網からの電力の供給が遮断された場合(停電時)に、太陽電池によって発電された電力や蓄電池に蓄えられた電力が非常用コンセントに供給される、非常時に対応可能な電源システムが開示されている。
一方、特許文献7には、屋内配線をジョイントボックスにまとめることで工数を削減することができる屋内配線施工構造が開示されている。また、特許文献8には、ジョイントボックスを使用した集合住宅向けの屋内配線構造が開示されている。
特開平11−71939号公報 登録実用新案第3018402号公報 特開平7−194025号公報 特開2000−308280号公報 特開2011−4461号公報 特開2006−174540号公報 特開平10−164726号公報 特開平6−253436号公報
しかしながら、特許文献1−6に開示された住宅は、非常時に備えるために新築時に計画されて必要な設備が設けられるものである。他方、住宅の寿命は長いので、一旦、建てた住宅を非常時に備えるためだけに建て直すのは不経済であり、改修によって非常時に備えることができるようにするのが望まれる。
ここで、特許文献4には、部屋の模様替えなどで負荷機器の設置場所を変更しても対応可能な電力貯蔵システムが開示されている。すなわち特許文献4では、複数の切替スイッチを設けることで部屋の模様替えによる変更に対応可能としているが、この複数の切替スイッチは新築時に設置しておかなければならない。
また、特許文献6に開示された自律分散制御型蓄電システムは、負荷を増やしたいときにはその負荷に対応する蓄電ユニットをシステムに継ぎ足すことが可能な構成となっているが、非常時の限られた電力を有効に利用しようというものではない。
そこで、本発明は、既設の建物に対して非常用空間を形成することで非常時の電力を有効に使用することができる建物の改修方法及び非常用空間付き建物を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の建物の改修方法は、既設建物内に非常用空間を形成するための建物の改修方法であって、分散型発電装置及び蓄電装置の両方が備わるように不足分があれば設置する工程と、前記既設建物内に非常用空間を設定する工程と、前記分散型発電装置及び蓄電装置を直接又は間接的に前記非常用空間の電力線に接続可能にする工程とを備えている。
ここで、前記分散型発電装置として太陽光発電装置を備えた構成とすることが好ましい。また、必要に応じて前記蓄電装置用の分電盤の増設工事を行う工程を追加する。
さらに、前記非常用空間に冷蔵庫が設置されていない場合に、前記分散型発電装置及び蓄電装置に直接又は間接的に接続される冷蔵庫用コンセントを設ける工程を備えることができる。
また、前記既設建物には建物内に配線される電力線のジョイントボックスが複数設けられ、前記ジョイントボックスと分電盤とがそれぞれ接続されている構成であることが好ましい。さらに、前記既設建物がユニット住宅である場合は、ユニット住宅を構成する建物ユニット毎にそこに配線される電力線のジョイントボックスが少なくとも1箇所設けられ、前記ジョイントボックスと分電盤とがそれぞれ接続されている構成とすることができる。
そして、本発明の非常用空間付き建物は、既設建物内に非常用空間が形成された非常用空間付き建物であって、分散型発電装置及び蓄電装置と、前記既設建物内に形成された非常用空間と、前記分散型発電装置及び蓄電装置と前記非常用空間の電力線とを直接又は間接的に接続する非常用回路とを備えたことを特徴とする。
ここで、前記分散型発電装置として太陽光発電装置を備えた構成とすることができる。また、前記既設建物には建物内に配線される電力線のジョイントボックスが複数設けられ、前記ジョイントボックスと分電盤とがそれぞれ接続されている構成であることが好ましい。さらに、前記既設建物はユニット住宅であって、ユニット住宅を構成する建物ユニット毎にそこに配線される電力線のジョイントボックスが少なくとも1箇所設けられ、前記ジョイントボックスと分電盤とがそれぞれ接続されている構成とすることができる。
このように構成された本発明の建物の改修方法は、分散型発電装置及び蓄電装置の両方を備えた建物内に非常用空間を設定し、その非常用空間の電力線と分散型発電装置及び蓄電装置とを直接又は間接的に接続可能にする。
このため、災害などによって系統電力網からの電力の供給が遮断された場合でも必要な電力負荷装置を使用した生活を送ることができる非常用空間を、既設建物内に設けて、非常時の電力を有効に使用することができる。
また、蓄電装置用の分電盤を新たに設けることによって、非常時に蓄電装置から非常用空間へ電力を供給させるための接続工事が行いやすくなる。さらに、非常用空間に冷蔵庫が設置されていない場合でも、冷蔵庫用コンセントを設けることで食料や飲料を保存する冷蔵庫を非常時でも稼働させることができる。
また、複数のジョイントボックスが設けられている既設建物の場合に、それぞれのジョイントボックスが分電盤と接続されていれば、非常用空間の設定並びに分散型発電装置及び蓄電装置との接続工事を簡単に行うことができる。
本発明の実施の形態の非常用空間付きユニット住宅の構成を説明する説明図である。 本発明の実施の形態の非常用空間付きユニット住宅の構成を説明する平面図である。 電力制御システムの構成を説明するためのブロック図である。 電力制御システムの運転モードを説明する図であって、(a)はグリーンモードの説明図、(b)は経済モードの説明図、(c)は非常時のセーフティモードの説明図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態の建物としてのユニット住宅1の構成を説明するための説明図である。図1のユニット住宅1は改修後の状態を示している。
このユニット住宅1は、電力会社の発電所や地域毎に設置されたコジェネレーション設備などの系統電力から電力の供給を受けるための電力網としての系統電力網7に接続されている。
また、このユニット住宅1は、分散型発電装置としての太陽光発電装置2と、電力を一時的に蓄えておく蓄電装置3とを備えている。太陽光発電装置2と蓄電装置3は、改修前のユニット住宅1に予め設置されていればそれを利用することができるし、新たに設置することもできる。また、改修に際して、交換や追加などを行うこともできる。
太陽光発電装置2は、太陽エネルギーとしての太陽光を、太陽電池を利用することによって、直接、電力に変換して発電をおこなう装置である。この太陽光発電装置2は、太陽光を受けることができる時間帯にのみ電力を供給することが可能な装置である。
この太陽光発電装置2で発電された電力は、系統電力網7に繋がる電力会社に売電することができる。売電を行う場合は、系統電力網7から買った電力(買電)を計測するための買電メータ71の他に、系統電力網7に売った電力(売電)を計測するための売電メータ72を設置する。
また、太陽光発電装置2によって発電された直流電力は、パワーコンディショナであるPV用パワコン21によって交流電力に変換されて使用される。さらに、蓄電装置3に充電又は蓄電装置3から放電される際にも、パワーコンディショナである蓄電用パワコン32によって直流と交流の変換がおこなわれる。
なお、ユニット住宅1内にある電力負荷装置の一部又は全部が、直流によって作動する装置である場合は、太陽光発電装置2によって発電された電力や蓄電装置3から放電される電力を、直流のまま利用することもできる。
また、ユニット住宅1には、分電盤4を通して電力が供給される様々な電力負荷装置が設置される。例えば、エアコン62Aなどの空調装置、シーリングライト61Bや照明スタンドなどの照明装置、冷蔵庫やテレビなどの家電装置などが電力によって稼働する。
さらに、電気自動車やプラグインハイブリッドカーは、走行させるために充電をおこなう場合は電力負荷装置となる。また、蓄電装置3と同様に、ユニット住宅1の電力負荷装置のために放電させる場合は、蓄電装置となる。ここで、蓄電装置3を設置する際には分電盤として蓄電用部41を増設する。また、太陽光発電装置2を蓄電用部41と蓄電装置3に接続する。
次に、本実施の形態のユニット住宅1の改修方法について説明する。
図1に示したユニット住宅1は、新築時から太陽光発電装置2、シーリングライト61B、コンセント61C、エアコン62A、分電盤4、買電メータ71、売電メータ72などが設置されている。なお、新築時は、太陽光発電装置2は分電盤4に接続されている。
このような既設のユニット住宅1に対して、非常用空間を形成するための改修を行う。例えば、大地震が起きて系統電力網7からの電力供給が遮断された場合(停電時)であっても、太陽光発電装置2や蓄電装置3を備えていれば、電力を使用し続けることができる。
一方、太陽光発電装置2で発電できる電力量や蓄電装置3に蓄えられる電力量には制限があるため、できるだけ効率的に使用するのが望ましい。そこで、非常時に住人が集まる非常用空間を設定し、太陽光発電装置2や蓄電装置3からの電力の供給を非常用空間に集中させることによって、非常時の快適性を少しでも向上できるようにする。
図2は、ユニット住宅1の平面図を示している。ユニット住宅1は、複数のボックス形の建物ユニット1a,・・・を連結して構築される。このユニット住宅1には、リビング(11,12A)、キッチン12B、玄関ホール12C、和室12D、廊下12E、トイレ12F、洗面所12G、浴室12Hなどが形成される。
一方、各建物ユニット1aには、コンセント62,61C、引掛シーリング61などの電力供給口があり、そこからの配線はそれぞれの建物ユニット1aに少なくとも1箇所は設置されているジョイントボックス5に集約された後に、分電盤4まで配線される。
ここで、ジョイントボックス5に集約された電力線を、さらに他のジョイントボックス5に集約された電力線とまとめた後に分電盤4に接続することもできる。しかしながら、このように集約を重ねた場合、分電盤4での付け替え工事だけでは集約前のジョイントボックス5を特定することができない。このため、新築時から各ジョイントボックス5がそれぞれ分電盤4に接続されている構成にする方が、非常用空間の選択の自由度が広がることになる。
ここでは、図2に示すように、リビングの一部を非常用空間としての集合エリア11に設定し、リビングのそのほかの部分を一般部12Aとする。この区分けをユニット住宅1全体でみれば、図1に示すように集合エリア11以外の空間は全て一般部12となる。
そして、改修工事によって、蓄電装置3及びそのリモコン31の設置、分電盤の蓄電用部41の増設、太陽光発電装置2の蓄電用部41と蓄電装置3への接続、冷蔵庫用コンセント61Aの追加などを行う。図1のドットパターンを入れた設備は、改修時に新たに設置されたものを示している。
冷蔵庫用コンセント61Aは、図2に示すように集合エリア11からは離れたキッチン12Bに設けられる。冷蔵庫は、非常時に貴重な食料や飲料などの鮮度を保つのに必要な家電装置であるため、非常用空間に設置されていない場合でも常に稼働するようにしておくのが好ましい。
そして、図1に示すように、集合エリア11の電力負荷装置(シーリングライト61B、コンセント61C)及び冷蔵庫用コンセント61Aと分電盤の蓄電用部41とを、電力線51A−51Dによって接続する。
ここで、電力線51C,51B,51Dについては、集合エリア11が設けられた建物ユニット1aのジョイントボックス5を介して新築時から配線されていたものなので、分電盤4から蓄電用部41への付け替えで済む。
他方、冷蔵庫用コンセント61Aは、キッチン12Bのほかのコンセント62とは別回路となるように改修時に新たに増設するものであるため、電力線51Aの配線が必要になる。なお、分電盤4に接続されているエアコン62Aの電力線52Aなどは、そのまま変更することなく改修後も使い続けることができる。
このようにして非常用空間(集合エリア11)の設定と、蓄電装置3の追加が行われたユニット住宅1の電力制御システムについて、図3を参照しながら説明する。
電力制御システムは、非常時に電力の供給源を蓄電装置3側で自動的に切り替える。平常時は、分電盤4に流れ込んだ電力が集合エリア11や冷蔵庫用コンセント61Aなどの非常用回路51と、そのほかの一般用回路52とに供給される。
一方、電力制御システムでは、蓄電装置3に接続されたリモコン31により後述するような運転モードの切り替えを行うことができる。平常時は、太陽光発電装置2と蓄電装置3とは蓄電用部41を介して接続されており、太陽光発電装置2によって発電された電力を蓄電装置3に充電することができる。
また、系統電力網7と蓄電装置3とも分電盤4及び蓄電用部41を介して接続されており、リモコン31の運転モードの設定によって、系統電力網7から供給された電力を蓄電装置3に充電することができる。
続いて図3,4を参照しながら電力制御システムの制御について説明する。図4(a)は、平常時に太陽光発電装置2によって発電された電力を蓄電装置3に充電する運転モード(以下では「グリーンモード」(第1モード)と呼ぶ。)の制御について説明する図である。
このグリーンモードでは、系統電力網7からできるだけ買電しないように、太陽光発電装置2によって発電された電力をできるだけ多く、ユニット住宅1で消費するように運転を行う。
グリーンモードでは、昼間に太陽光発電装置2によって発電された電力は、ユニット住宅1の非常用回路51及び一般用回路52の電力負荷装置によって消費される。すなわち、太陽光発電装置2で発電された電力は、分電盤4に繋がる非常用回路51及び一般用回路52に供給される。
そして、電力負荷装置で消費し切れなかった余剰電力は、蓄電装置3に流れて充電される。また、蓄電装置3が満充電になった場合は、太陽光発電装置2によって発電された電力を系統電力網7に逆潮流させて売電を行うことができる。
この蓄電装置3に充電された電力は、夕方や夜間などの太陽光発電装置2による発電が減少又は行われない時間帯に放電されて、分電盤4を経由して非常用回路51及び一般用回路52に供給される。
また、蓄電装置3に充電された電力が放電されて足りなくなった場合は、系統電力網7からの供給(買電)を受けることになる。すなわち、系統電力網7から流れた電力は、分電盤4を経由して非常用回路51及び一般用回路52に供給される。
続いて、図4(b)を参照しながら、平常時の系統電力網7の電力を蓄電装置3に充電する運転モード(以下では「経済モード」(第2モード)と呼ぶ。)の制御について説明する。
この経済モードでは、電力料金が安くなるように、系統電力網7への売電と、買電価格が安い時間帯の買電を蓄電する運転を行う。経済モードでは、昼間に太陽光発電装置2によって発電された電力は、ユニット住宅1の非常用回路51及び一般用回路52の電力負荷装置によって消費される。すなわち、太陽光発電装置2で発電された電力は分電盤4に向けて流れ、分電盤4に繋がる非常用回路51及び一般用回路52に供給される。
そして、電力負荷装置で消費し切れなかった余剰電力は、系統電力網7に向けて逆潮流する。すなわち、ユニット住宅1の太陽光発電装置2で発電された余剰電力は、系統電力網7に繋がる電力会社に売電される。
一方、蓄電装置3には、深夜又は早朝に系統電力網7から供給される安い価格の電力を充電する。すなわち、売電価格が深夜割引価格よりも高ければ、余剰電力を蓄電装置3に充電するよりも売電して深夜に系統電力網7から充電した方が、ユニット住宅1の電力料金は安くなる。
この蓄電装置3に充電された電力は、太陽光発電装置2による発電が減少又は行われない時間帯や買電価格が高い時間帯に放電されて、分電盤4を経由して非常用回路51及び一般用回路52に供給される。
また、蓄電装置3に充電された電力が放電されて足りなくなった場合は、系統電力網7からの供給を受けることになる。すなわち、系統電力網7から流れた電力は、分電盤4を経由して非常用回路51及び一般用回路52に供給される。
平常時において、グリーンモードと経済モードのいずれの運転モードを選択するかは、例えば住人の地球への環境負荷や省エネルギーについての考え方や経済性をどのくらい重視するかの考え方などに基づいて決めればよい。
これらに対して、震災や落雷や系統電力網7のトラブルなどによって、系統電力網7からの電力の供給が遮断された場合について、図4(c)を参照しながら説明する。
まず、系統電力網7からの電力供給が遮断されると、自動的に「セーフティモード」(第3モード)という運転モードに切り替わり、図3に一点鎖線で示す太陽光発電装置2と蓄電装置3とが直接接続された回路が使用される。セーフティモードでは、系統電力網7との接続が遮断されているので、買電や売電は行われない。
このセーフティモードによって運転すれば、震災や送電線の損傷などによって系統電力網7からの電力供給が停止されても、太陽光発電装置2が発電できる日中だけでなく、夜間や深夜も必要最低限の電力負荷装置を使用することができるようになる。
特に、改修後のユニット住宅1には、集合エリア11が設定されており、平常時はユニット住宅1内のそれぞれの個室で生活していた住人が、非常時には集合エリア11に集まって生活をすることで、快適性の高い生活を維持することができるようになる。
セーフティモードでは、朝や昼間などで太陽光発電装置2によって発電が行われる場合は、その電力がユニット住宅1の非常用回路51の電力負荷装置に供給される。すなわち、太陽光発電装置2で発電された電力は、平常時とは異なり、図3に示した太陽光発電装置2、蓄電装置3、蓄電用部41というルートを辿って分電盤4に向けて流れ、非常用回路51に繋がる電力負荷装置に供給される。
そして、電力負荷装置で消費し切れなかった余剰電力は、蓄電装置3に充電される。非常時ということで太陽光発電装置2によって発電が行われている時間帯であっても電力負荷装置の稼働を抑えることで、余剰電力が増えて蓄電装置3への充電量を増やすことができる。
この蓄電装置3に充電された電力は、夕方や夜間や深夜などの太陽光発電装置2による発電が減少又は行われない時間帯に放電されて、蓄電用部41と分電盤4を経由して非常用回路51に供給される。
この蓄電装置3に充電された電力を有効に使用することよって、系統電力網7からの電力の供給が遮断された非常時においても、集合エリア11の照明や冷蔵庫など必要な電力負荷装置を稼働させることができる。
このような非常時では、蓄電装置3に充電された電力が放電されて足りなくなった場合でも系統電力網7からの供給を受けることはできないが、朝になって太陽光が射して太陽光発電装置2による発電が行われるようになれば、再び電力負荷装置を稼働させることができるようになる。
次に、本実施の形態のユニット住宅1の改修方法、及び集合エリア11付きのユニット住宅1の作用について説明する。
このように構成された本実施の形態のユニット住宅1の改修方法では、太陽光発電装置2及び蓄電装置3の両方を備えたユニット住宅1内に集合エリア11を設定する。
そして、集合エリア11の電力線51B,51C,51Dや冷蔵庫用コンセント61Aの電力線51Aと、太陽光発電装置2及び蓄電装置3とを直接又は間接的に接続可能にする。
ここで、「直接又は間接的」とするのは、太陽光発電装置2及び蓄電装置3の電力が集合エリア11の電力負荷装置や冷蔵庫用コンセント61Aに供給されればよく、直結されている必要はないためである。また、「接続可能」とするのは、平常時は別の接続であってもよいためである。
このように災害などによって系統電力網7からの電力の供給が遮断された場合でも、必要な照明や家電装置を使用した生活を送ることができる集合エリア11を、既存のユニット住宅1に新たに設けることができる。
また、蓄電用部41という分電盤を増設することによって、非常時に蓄電装置3から集合エリア11へ電力を供給させるための接続工事が行いやすくなる。
さらに、集合エリア11に冷蔵庫が設置されていない場合でも、冷蔵庫用コンセント61Aをキッチン12Bに設けることで、食料や飲料を保存する冷蔵庫を非常時でも稼働させることができる。
また、建物ユニット1a毎にジョイントボックス5が設けられているユニット住宅1が既設建物であって、それぞれのジョイントボックス5,・・・が分電盤4と接続されていれば、図2の集合エリア11のジョイントボックス5と分電盤4との接続を、そのまま非常用回路51に切り替えることができる。このため、集合エリア11の設定並びに太陽光発電装置2及び蓄電装置3との接続工事を簡単に行うことができる。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、分散型発電装置として太陽光発電装置2について説明したが、これに限定されるものではなく、燃料電池、化石燃料による小型発電機などを分散型発電装置にすることもできるし、太陽光発電装置2とこれらを組み合わせた構成とすることもできる。
また、前記実施の形態では、ユニット住宅1を建物として説明したが、これに限定されるものではなく、在来工法で建てられた住宅や集会所などが建物であても本発明を適用することができる。そして、在来工法で建てられた住宅などの建物に複数のジョイントボックス5,・・・が設けられている場合は、それぞれのジョイントボックス5,・・・が分電盤4と接続されていれば、非常用空間のジョイントボックス5と分電盤4との接続を、そのまま非常用回路51に切り替えることができる。このため、非常用空間の設定並びに太陽光発電装置2及び蓄電装置3との接続工事を簡単に行うことができる。
さらに、前記実施の形態では、非常時のセーフティモードへの切り替わりは自動的に行われる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、系統電力網7からの電力供給が遮断された場合に、リモコン31を操作して住人が手動で切り替える構成であってもよい。
また、前記実施の形態では、非常時に集合エリア11以外の場所でも電力が使用できるようにキッチン12Bに冷蔵庫用コンセント61Aを設ける場合について説明したが、これに限定されるものではなく、トイレ12Fや廊下12E等に必要最低限の照明を点灯させるために非常用回路51に加えることもできる。
さらに、情報機器に繋がるコンセントも非常用回路51に加えることができる。また、屋外に井戸などの水源がある場合は、水揚げポンプなどを非常用回路51の電力負荷装置に加える接続工事を行うこともできる。
1 ユニット住宅(建物)
1a 建物ユニット
11 集合エリア(非常用空間)
2 太陽光発電装置(分散型発電装置)
3 蓄電装置
4 分電盤
41 蓄電用部(分電盤)
5 ジョイントボックス
51 非常用回路
51A−51D 電力線
61A 冷蔵庫用コンセント

Claims (9)

  1. 既設建物内に非常用空間を形成するための建物の改修方法であって、
    分散型発電装置及び蓄電装置の両方が備わるように不足分があれば設置する工程と、
    前記既設建物内に非常時に住人が集まって非常時の限られた電力で生活するために電力供給を集中させる非常用空間としてリビングを設定する工程と、
    前記分散型発電装置及び蓄電装置を直接又は間接的に前記非常用空間の電力線への接続に前記蓄電装置側で自動的に切り替え可能にする工程とを備えたことを特徴とする建物の改修方法。
  2. 既設建物内に非常用空間を形成するための建物の改修方法であって、
    分散型発電装置及び蓄電装置の両方が備わるように不足分があれば設置する工程と、
    前記既設建物内に非常時に住人が集まって非常時の限られた電力で生活するために電力供給を集中させる非常用空間としてキッチンを設定する工程と、
    前記分散型発電装置及び蓄電装置を直接又は間接的に前記非常用空間の電力線への接続に前記蓄電装置側で自動的に切り替え可能にする工程とを備えたことを特徴とする建物の改修方法。
  3. 前記分散型発電装置として太陽光発電装置を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の建物の改修方法。
  4. 前記非常時に、前記太陽光発電装置で発電された電力が、前記太陽光発電装置から前記蓄電装置を経由するルートを辿って分電盤に向けて流れるように設定する工程を備えたことを特徴とする請求項3に記載の建物の改修方法。
  5. 前記蓄電装置用の分電盤の増設工事を行う工程を備えたことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の建物の改修方法。
  6. 前記非常用空間に冷蔵庫が設置されていない場合に、前記分散型発電装置及び蓄電装置に直接又は間接的に接続される冷蔵庫用コンセントを設ける工程を備えたことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の建物の改修方法。
  7. 前記非常用空間以外にトイレ及び廊下の照明を、前記分散型発電装置及び蓄電装置に直接又は間接的に接続させる工程を備えたことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の建物の改修方法。
  8. 前記既設建物には建物内に配線される電力線のジョイントボックスが複数設けられ、前記ジョイントボックスと分電盤とがそれぞれ接続されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の建物の改修方法。
  9. 前記既設建物はユニット住宅であって、ユニット住宅を構成する建物ユニット毎にそこに配線される電力線のジョイントボックスが少なくとも1箇所設けられ、前記ジョイントボックスと分電盤とがそれぞれ接続されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の建物の改修方法。
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