JP6180364B2 - タイヤ試験機 - Google Patents
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Description
特許文献1のタイヤ試験機は、タイヤを鉛直方向を向く軸線回りに回転可能とするスピンドル軸と、スピンドル軸の軸線と平行な軸線回りに回転自在とされ且つタイヤに近接離反自在とされた回転ドラムとを備えたものとなっている。また、このタイヤ試験機は、回転ドラムに加わる荷重を計測可能なロードセルを備えており、スピンドル軸に取り付けられたタイヤを回転ドラムに押し付けて回転させた際に、ロードセルでタイヤ1回転分の荷重変動データを計測する構成となっている。それゆえ、このタイヤ試験機でJISなどに規定されるタイヤユニフォミティの試験条件でタイヤを回転させつつ荷重変動データを計測すれば、タイヤの均一性を評価することが可能となる。
自在に支持するスピンドル支持体が設けられている。そして、特許文献1のタイヤ試験機では、上述した空気供給流路は、スピンドル支持体とこのスピンドル支持体に対して相対回転する下スピンドル軸109との間に形成されている。
即ち、本発明のタイヤ試験機は、タイヤを支持する下リムを備えた下スピンドル軸の上方から、上リムを有する上スピンドル軸を近接させ、前記下スピンドル軸の内部に収容されるロックシャフトを上下方向に移動させて前記上スピンドル軸と前記下スピンドル軸とを締結し、締結された前記上リムと前記下リムとの間に挟持された前記タイヤ内に、前記下スピンドル軸の内部に設けられた流路を通じて空気を供給可能とするタイヤ試験機であって、前記ロックシャフトは、前記締結された状態で前記上スピンドル軸と一体に回転する構成とされており、前記空気を供給する流路が、前記上スピンドル軸と一体に回転する前記ロックシャフトの内部に軸心方向に沿って形成されていて、前記ロックシャフトの上端側には、前記流路を通じて供給されてきた空気を前記タイヤに流通させる空気流通口が形成されていることを特徴とする。
なお、好ましくは、前記ロックシャフトは、前記下スピンドル軸の内部に設けられると共に前記下スピンドル軸を回転させる筒部材と、前記筒部材に対して上下方向に移動して前記上スピンドル軸と前記下スピンドル軸とを締結する芯部材とを備えており、前記筒部材と芯部材との間に、前記筒部材に対する芯部材の上下方向に沿った移動を許容しつつ前記タイヤ内の空気の圧力を保持するシール部材が設けられているとよい。
なお、好ましくは、前記空気を供給する流路が、前記芯部材の内部に形成されているとよい。
なお、好ましくは、前記空気を供給する流路が、前記筒部材と芯部材との間に設けられているとよい。
また、本発明に係るタイヤ試験機の最も好ましい形態は、タイヤを支持する下リムを備えた下スピンドル軸の上方から、上リムを有する上スピンドル軸を近接させ、前記下スピンドル軸の内部に収容されるロックシャフトを上下方向に移動させて前記上スピンドル軸と前記下スピンドル軸とを締結し、締結された前記上リムと前記下リムとの間に挟持された前記タイヤ内に、前記下スピンドル軸の内部に設けられた流路を通じて空気を供給可能とするタイヤ試験機であって、前記ロックシャフトは、前記締結された状態で前記上スピンドル軸と一体に回転する構成とされており、前記空気を供給する流路が、前記上スピンドル軸と一体に回転する前記ロックシャフトの内部に軸心方向に沿って形成されていて、前記ロックシャフトの上端側には、前記流路を通じて供給されてきた空気を前記タイヤに流通させる空気流通口が形成されていて、前記空気流通口から外側に流れ出た空気が前記タイヤの外部に漏れ出ることを抑制するシール部材が、前記ロックシャフトと当該ロックシャフトに対して相対回転しない箇所との間に設けられており、前記ロックシャフトは、前記下スピンドル軸の内部に設けられると共に前記下スピンドル軸を回転させる筒部材と、前記筒部材に対して上下方向に移動して前記上スピンドル軸と前記下スピンドル軸とを締結する芯部材とを備えており、前記筒部材と芯部材との間に、前記筒部材に対する芯部材の上下方向に沿った移動を許容しつつ前記タイヤ内の空気の圧力を保持するシール部材が設けられていることを特徴とする。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は第1実施形態のタイヤ試験機1を示しており、図2はタイヤ試験機1に設けられたスピンドル軸3の断面図(図1の2点鎖線部分の拡大断面図)を示している。
図1及び図2に示すように、第1実施形態のタイヤ試験機1は、フレーム部材2と、このフレーム部材2に支持されてタイヤTを着脱自在に装着するスピンドル軸3と、を有している。また、このタイヤ試験機1には、スピンドル軸3の側方に、外周面に形成された模擬路面をスピンドル軸3に装着されたタイヤTに押し付ける回転ドラム(図示略)が設けられている。
図1に示すように、フレーム部材2は、正面視で略長方形状とされると共に基礎に設置されたベース部5と、このベース部5の左端上面と右端上面とに立設された左右一対の支柱6、6と、を備えている。これら左右一対の支柱6、6の上端には左右方向に沿ってビーム部7が架設されている。また、ビーム部7の左右方向の中途部からは、スピンドル軸3を支持するスピンドル取付部8が前方に向かって(図1では紙面貫通方向に向かって)張り出すように取り付けられており、この前方に張り出したスピンドル取付部8とベース部5との間に上述したスピンドル軸3が上下方向に沿って配備されている。
ンドル軸9の上端側が差し込まれた状態で、上スピンドル軸10と下スピンドル軸9とを締結するものである。このロック機構11は、上述した下スピンドル軸9の周壁を径方向に貫通する貫通孔18と、この貫通孔18に挿入されて径方向に出退自在とされたロック部材19と、上下方向に移動することによりロック部材19を径方向に押動する(ロック部材19を進出させる)ロックシャフト20と、を有している。
図2に示すように、第1実施形態のタイヤ試験機1に設けられるロックシャフト20は、筒部材29に収容される芯部材28にて主に構成されている。芯部材28の内部は中空とされており、この中空とされた芯部材28の内部(中空部)に上述した空気供給流路25が形成されている。
ところで、上述した芯部材28の内部には、芯部材28の内部を上下方向に貫通する空気供給流路25が形成されている。この空気供給流路25の一方の端部(下端)は芯部材28の下端に開口しており、また空気供給流路25の他方の端部(上端)は芯部材28の上端よりもさらに上方に突出する芯部材28の外周面に形成されていて、芯部材28の下端から供給された空気を下スピンドル軸9の内部に流通できるようになっている。この空気供給流路25の上側開口(以降、この上側開口を空気流通口26という)よりもさらに上側に位置する芯部材28(芯部材28a)は、空気供給流路25が形成された下側よりも細径であり、また中実に形成されていて、この細径且つ中実とされた芯部材28aに上述したロックウエッジ23が取り付けられている。
4とされている。この空気室34は、筒部材29に対して芯部材28が上下方向に移動しても、芯部材28の空気流通口26が常に空気室34と連通した状態を維持できるように、芯部材28の上下方向に沿った移動長さ以上の長さを上下方向に確保している。
上述した「空気を供給する流路」を用いてタイヤT内に空気を供給しつつ、タイヤ試験を行う場合には、まず下スピンドル軸9に取り付けられた下リム12の上に、タイヤ搬送手段を用いて水平方向に沿って寝かせた状態でタイヤTを搬入する。そして、上リム16をタイヤTの内周側に嵌め込んだ状態にした上で、上述した昇降装置15を用いて上スピンドル軸10を下スピンドル軸9の上側に下降させる。
タイヤTが上下リム16、12間に挟持された後は、ロータリユニオン33を用いてロックシャフト20を、下スピンドル軸9の内部から上方に向かって伸長方向に移動させる。そうすると、ロックシャフト20の上端側に設けられたロックウエッジ23が上方に移動する。このロックウエッジ23の外周面には、径方向に沿って傾斜した摺動溝24が形成されており、この摺動溝24にロック部材19の径内側の端部が案内されている。それゆ、ロックウエッジ23が上方に移動すると、貫通孔18に対応した位置にある摺動溝24の位置に径外側に移動し、摺動溝24に径内側の端部が案内されたロック部材19も径外側に向かって移動するようになる。その結果、径外側に移動したロック部材19の噛み合い部21が上スピンドル軸10の内周側に形成された被噛み合い部22に噛み合い、上スピンドル軸10が下スピンドル軸9に締結される。
上述した第1実施形態のタイヤ試験機1では、下スピンドル軸9の内部に設けられた筒部材29と、空気供給流路25が形成された芯部材28とが、いずれもスピンドル支持体13に対して相対的に回転するようになっている。言い換えれば、筒部材29と芯部材28とは互いに相対回転しないものとされている。それ故、本実施形態のタイヤ試験機1では、空気供給流路25上(筒部材29と芯部材28との間)に空気の漏洩を抑制するシー
ル部材27を設けても、このシール部材27には互いに相対回動し合う界面での使用を考慮する必要はない。
「第2実施形態」
次に、第2実施形態のタイヤ試験機1について、図を基に説明する。
具体的には、第2実施形態のタイヤ試験機1は、ロックシャフト20の芯部材28と筒部材29との間に径方向に隙間が形成されており、この芯部材28と筒部材29との間の隙間が、ロックシャフト20の内部を通って空気を上下方向に流通させる「空気供給流路25」となっている。
「第3実施形態」
次に、第3実施形態のタイヤ試験機1について、図を基に説明する。
図4に示すように、第3実施形態のタイヤ試験機1は、第1実施形態や第2実施形態のタイヤ試験機1で芯部材28と筒部材29との2部材に分けられていたロックシャフト20を、一体物として形成し、この一体物とされたロックシャフト20の内部に「空気供給
流路25」を形成したものとなっている。つまり、第3実施形態のタイヤ試験機1では、上述したロックシャフト20は、筒部材29と芯部材28とが一体物として形成されており、上下方向及び回転方向に一体となって動く構成となっている。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特に、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件や操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
2 フレーム部材
3 スピンドル軸
5 ベース部
6 支柱
7 ビーム部
8 スピンドル取付部
9 下スピンドル軸
10 上スピンドル軸
11 ロック機構
12 下リム
13 スピンドル支持体
14 ベアリング
15 昇降装置
16 上リム
17 スピンドル挿入部
18 貫通孔
19 ロック部材
20 ロックシャフト
21 噛み合い部
22 被噛み合い部
23 ロックウエッジ
24 摺動溝
25 空気供給流路
26 空気流通口
27 シール部材
28 芯部材
29 筒部材
30 回転駆動部
31 キー溝
32 キー
33 ロータリユニオン
34 空気室
35 空気導入路
36 ジョイント部材
37 ジョイント用シール部材
38 ジョイント用ベアリング
39 シール
40 ロータリエンコーダ
T タイヤ
Claims (5)
- タイヤを支持する下リムを備えた下スピンドル軸の上方から、上リムを有する上スピンドル軸を近接させ、前記下スピンドル軸の内部に収容されるロックシャフトを上下方向に移動させて前記上スピンドル軸と前記下スピンドル軸とを締結し、締結された前記上リムと前記下リムとの間に挟持された前記タイヤ内に、前記下スピンドル軸の内部に設けられた流路を通じて空気を供給可能とするタイヤ試験機であって、
前記ロックシャフトは、前記締結された状態で前記上スピンドル軸と一体に回転する構成とされており、
前記空気を供給する流路が、前記上スピンドル軸と一体に回転する前記ロックシャフトの内部に軸心方向に沿って形成されていて、
前記ロックシャフトの上端側には、前記流路を通じて供給されてきた空気を前記タイヤに流通させる空気流通口が形成されていて、
前記空気流通口から外側に流れ出た空気が前記タイヤの外部に漏れ出ることを抑制するシール部材が、前記ロックシャフトと当該ロックシャフトに対して相対回転しない箇所との間に設けられており、
前記ロックシャフトは、
前記下スピンドル軸の内部に設けられると共に前記下スピンドル軸を回転させる筒部材と、前記筒部材に対して上下方向に移動して前記上スピンドル軸と前記下スピンドル軸とを締結する芯部材とを備えており、
前記筒部材と芯部材との間に、前記筒部材に対する芯部材の上下方向に沿った移動を許容しつつ前記タイヤ内の空気の圧力を保持するシール部材が設けられている
ことを特徴とするタイヤ試験機。 - 前記シール部材が、上下方向に二重に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ試験機。
- 前記空気を供給する流路が、前記芯部材の内部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ試験機。
- 前記空気を供給する流路が、前記筒部材と芯部材との間に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ試験機。
- 前記ロックシャフトは、
前記下スピンドル軸の内部に設けられると共に前記下スピンドル軸を回転させる筒部材と、前記筒部材に対して上下方向に移動して前記上スピンドル軸と前記下スピンドル軸とを締結する芯部材とを備えており、
前記筒部材と芯部材とは、上下方向及び回転方向に一体となって動く一体物として形成されており、
前記空気を供給する流路が、前記ロックシャフトの内部に軸心方向に沿って形成され、
前記空気流通口から外側に流れ出た空気が前記タイヤの外部に漏れ出ることを抑制するシール部材が、前記ロックシャフトと前記下スピンドル軸との間に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ試験機。
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