JP6180333B2 - 無線周波数受信機において信号を復号化する方法 - Google Patents

無線周波数受信機において信号を復号化する方法 Download PDF

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Description

本発明は、包括的には、無線通信の分野に関し、具体的には、フェージングを受けやすいチャネルにわたってシンボルを送信し、復号化する方法に関する。
M2M通信
無線マシンツーマシン(M2M:Machine to Machine)通信は、ファクトリーオートメーション、無線テレメトリー及びアドバタイジング等の様々な用途において重要である。M2Mの用途は、通常、非常に低いエラー確率及び低いレイテンシーで非常に短いデータブロックを通信する。
しかしながら、送信された信号は、チャネルを通過するとき、レイリーフェージングを受けやすい。空間ダイバーシティを有する多入力多出力(MIMO:Multiple-Input Multiple-Output)システムは、レイリーフェージングチャネル上で良好に動作するが、大規模なMIMOシステムは、特に、M2Mネットワーク内で通常用いられるリソース制約付きデバイス上で実施するには複雑でかつ困難である。
したがって、対象としているシステムは、単一入力単一出力(SISO:Single-Input Single-Output)送受信機、又は少数の送信機及び/又は受信機を有する仮想MIMOシステムを用いる。これによって、MIMOシステムにおいて信号利得を利用することが困難になる。
SISOシステム及び小規模のMIMOシステムの性能を改善するために、Annavajjala他が、擬似ランダム位相プリコーディング(PRPP:Pseudo-Random Phase Precoding)手順においてランダムに選択された要素を有する準ユニタリ行列を用いてシンボルブロックを「プリコーディング」することができることを非特許文献1に記載している。これらのシンボルは、最尤(ML:Maximum Likelihood)復号化を用いて復号化することができる。その手順は、指数関数的ダイバーシティを達成し、これは、エラーが、加法的白色ガウス雑音(AWGN:Additive White Gaussian Noise)チャネルを介して受信された復号化シンボルと同様に、信号対雑音比(SNR:Signal-to-Noise Ratio)とともに指数関数的に低減されることを意味する。
ML復号化に伴う計算コストは非常に大きく、したがって、準最適な反復尤度探索(ILS:Iterative Likelihood Search)手順を用いることができる。その手順も、無限のブロックサイズについてのML解に収束し、したがって、大きなブロックについて準指数関数的ダイバーシティを達成する。実際には、その手順は、約400個のシンボルのブロックサイズについて機能する。しかしながら、特にM2Mの用途では、それよりもはるかに小さなブロックを送信することが必要な場合が多い。
米国特許第8290074号明細書
「Achieving near-exponential diversity on uncoded low-dimensional MIMO, multi-user and multi-carrier systems without transmitter CSI」(IEEE Information Theory and Applications Workshop (ITA), 2011)
本発明の実施の形態は、データレートに対するペナルティがほとんど又は全くなく、従来の方法を用いて可能である小さなブロックサイズ、例えば、32個以下のシンボルについて、準指数関数的ダイバーシティを達成するために、SISOネットワーク又は小規模の仮想MIMOネットワークにわたって送信されるシンボルをプリコーディング及び復号化する方法及びシステムを提供する。
1つの実施の形態では、受信信号を復号化するのに用いられる受信機における確率的データ関連付け(PDA:probabilistic data association)フィルターとともに、様々なプリコーディング方式が送信機において用いられる。
従来のPDAフィルターは、レーダートラッカーにおけるプロット関連付けの問題において統計的手法として用いられていた。このPDAフィルターは、符号分割多元接続(CDMA:code division mutiple access)システム、及び少数のアンテナを有するMIMOシステムにおいてマルチユーザー(MU:multiuser)検出にも用いられていた。
実施の形態によるPDA方法は、SISOシステム及び仮想MIMOシステムのプリコーダーにおいて用いることができる。
PDAフィルターがシンボルを復号化する順序及びPDA方法に用いる開始推定値は、プリコーダーに利用可能な情報及びチャネルの推定値に基づいて受信機において求められる。説明する順序付けメカニズムを伴ったPDA方法は、順序付けPDA方法と呼ばれる。
受信機に対する変更は、順序付けPDA方法をK回反復することを含む。開始推定値は各回で異なる。開始推定値は、復号化プロセスの順序及び前に復号化されたシンボルに依存する。これは、K−PDA方法と呼ばれる。
ウォルシュアダマール行列がプリコーダーにおいて用いられるとき、符号化方式は、4つの冗長ビットを追加し、ウォルシュアダマールプリコーダーとともに用いられる。
これらの実施の形態及び変形形態は、約32個のシンボルほどの小さなブロックサイズについて準指数関数的ダイバーシティを達成することができ、ML復号器の性能に近づくことができる。
本発明の実施形態による通信システムのブロック図である。 本発明の実施形態によるプリコーディングされたBPSKシステムにおけるPDA方法のフローチャートである。 本発明の実施形態による順序付けに必要とされる尤度を求める点の集合の一例示の選択結果の概略図である。 本発明の実施形態による順序付けPDA方法のフローチャートである。 本発明の実施形態によるK−PDA方法のフローチャートである。 本発明の実施形態によるK−PDA方法を用いた送受信機のブロック図である。 本発明の実施形態によるハミングパリティ符号化信号の復号器の動作のフローチャートである。
図1は、本発明の実施形態による送信機100及び受信機150を備える無線通信システムを示している。この送信機は、一組の1つ又は複数の送信アンテナ106を備え、この受信機は、一組の1つ又は複数の受信アンテナ151を有する。
送信機
送信機への入力は、ビットbのシーケンスである。これらのビットは、直並列変換器(S/P:serial-to-parallel)101によってビットのブロックに変換される。ビットのブロックは、N個のシンボルxのブロックにマッピングされる(102)。
これらのシンボルは、プリコーディングN×N行列P 120に従ってPxとしてプリコーディングされて(103)、プリコーディングされたシンボルのブロックzが生成される。各プリコーディングされたシンボルは、複素数の形を有する。プリコーディングされたシンボルは、並直列(P/S:parallel-to-serial)変換され(104)、次いで、無線周波数(RF:radio frequency)変調され(105)、RF信号が生成される。これらのRF信号は、一組の送信アンテナによって、例えば、AWGNチャネル130上で送信される。
受信機
受信機において、RF信号は、一組の受信アンテナによって受信され、ベースバンドに復調され(152)、並列化されて(153)、プリコーディングされた信号、すなわち、y=Hz+wとして、ベクトルyに形成される。ここで、Hは、ランダムなチャネル係数の対角行列H=diag(h,...,h)であり、wは、サイズN×1の雑音である。z及びxは、z=Pxによって関係づけられるので、上記式は、y=HPx+wとして記述することができる。便宜上、G=HPと定義し、その結果、y=Gx+wとなる。
チャネル推定器154は、信頼できるチャネル推定値Hを復号器155に提供する。プリコーディングされた受信信号ベクトルy及びチャネル推定値Hは、検出器155において用いられ、推定されたシンボル
Figure 0006180333
が生成される。これらの推定されたシンボルは、デマッパー156によって、推定されたビット
Figure 0006180333
に変換される。
本発明の焦点は検出器155にある。ただし、本明細書において説明するように、システムの他の構成要素を変更することができる。
プリコーディング行列は、特許文献1に記載されているようなPRPP行列のうちの1つであり、例えば、
Figure 0006180333
によって正規化された次元N×Nの離散フーリエ変換(DFT)行列、又は
Figure 0006180333
によって正規化されたウォルシュアダマール行列である。他の行列も用いることができ、説明する検出器のアーキテクチャは、そのようなプリコーダーに適用可能とすることができる。
プリコーダーは、チャネルにわたってxを送信するのに必要とされる、ブロック当たりの所要送信電力を超えてこの所要送信電力を増加させる、すなわち、zz≦xxであると仮定される。ここで、上付き文字†は、行列又はシーケンスの共役転置(エルミート)を示す。
送信電力が同じままであることが必要とされる場合、等式が必要とされる。これは、プリコーディング行列Pがユニタリでなければならないことを意味する。これは、正規化されたDFT行列及び正規化されたウォルシュアダマール行列には当てはまるが、PRPP行列には、近似的にしか当てはまらない。
シンボルxは、例えば、BPSKである。すなわち、マッパー102は、入力ビットbに応じて、各シンボルを1又は−1にマッピングする。説明する検出器は、これを前提とするが、他の変調方式を用いることができる。この例示のシステムはSISOシステムである。適切な変更を行うと、複数の送信アンテナ及び受信アンテナを有するシステムを代わりに用いることができる。しかしながら、その場合のチャネル行列は対角であることを必要とせず、上記方法はそれに応じて適合される。チャネル推定器154は、非常に信頼できるチャネル推定値を検出器155に提供することも仮定される。
特許文献1では、尤度上昇探索が検出器において用いられる。他の方法、例えば、確率的データ関連付け(PDA)も可能である。従来技術は、送信ネットワークにおいてダイバーシティを達成するのにプリコーディングを用いないが、大規模なMIMOシステムに空間ダイバーシティを用いる。
従来の確率的データ関連付け(PDA)方法
従来のPDA方法の目的は、最大事後確率(MAP:maximum a posteriori probability)解を近似すること、すなわち、受信信号yの
Figure 0006180333
の値を最大にする
Figure 0006180333
を推定することである。この場合の従来のMAP推定は、Nとともに指数関数的に増大する複雑さを有し、これは、M2Mの用途にとって実用的でない。PDAは、各送信シンボルが、全ての可能な値のうちの1つを取る等確率から開始することによってこの問題を解くことを試み、シンボル間を反復することによって最終確率で収束するように試みる。したがって、PDAは、送信シンボルのそれぞれに関して或る確率分布で収束し、それによって、個々の各送信シンボルの確率を最大にする値を選択することがシーケンス
Figure 0006180333
に近似をもたらす。シンボル確率に関する順序付けは考慮されていない。
図2は、従来技術のBPSK変調方法を示している。BPSK変調の状況では、各xは、1又は−1であり、したがって、確率p=Pr(x=1)によって分布をパラメーター化することで十分であする。PDA方法は、xの確率分布を更新すると同時に、他の全てのxを雑音として取り扱う。具体的には、項全体
Figure 0006180333
は、xの確率の推定のためにガウス雑音として近似される。
201から開始すると、モデルy=Gx+wは、以下のように記述することができる。
Figure 0006180333
式中、eは、恒等行列の第n列である。wは白色雑音であると仮定されるので、その共分散行列は恒等行列Sであることに留意されたい。チャネル推定器は、チャネル行列Hを提供し、プリコーディング行列Pは既知であり、その結果、行列Gも既知である。
各xが、サイズ|X|のコンステレーションに属する場合、各xの分布は、|X|−1個のパラメーターを必要とする。PDA方法では、各pは、1又は−1の等確率を示す0.5に初期化される(202)。インデックスii及びnは、全ての確率pに関する収束の有無を検査する(211)反復210用に初期化される(203)。
この方法は、BPSKの場合には、
Figure 0006180333
及び確率の残りp、k≠nを条件としてx=1となる確率を見つけるとともに、その確率をpの推定値として扱うことによってpを求める。この方法は、各nについてこれを実行し、次いで、全ての確率が収束するまで又は固定反復回数まで反復する(210)。ステップ204及び205は、各nについて実行される正確な計算を示している。
この方法は、プリコーダー自体を用いずに、MIMOシステムにおいて用いられる場合について開示されている。その代わり、一般的なユニタリプリコーダーが、PDA検出器とともにグループ化されている。従来技術のPDA検出器は、送信機にプリコーダーが存在することを前提としていない。この方法が確率を更新するために選択する順序、すなわち、或るブロック内のpのいずれが最初に更新されるべきであるかは、非常に重要である。
1つの順序付けは、漸近的等分配エネルギー(AEE:asymptotic equipartition energy)の減少順である。しかしながら、プリコーダーによって課せられる構造によって、より良い順序付けが可能になる。この順序付けを次に説明する。
順序付けPDA方法
シンボル確率の順序は、この方法の性能に重要である。直感的に、フェージングチャネルでは、プリコーディングの有無を問わず、シンボルxのうちの幾つかは、他のものよりもそのチャネルによる破損が少ないことが予想される。特に、フェージングに起因して、SNRは、ブロック内の全てのチャネルインスタンスについて同じではなく、その結果、zの中には、高いSNRでチャネルを通過するものもあれば、低いSNRでチャネルを通過するものもある。どのzの集合が「良好」であるかに応じて、チャネルによる破損がより少ないxを選択することが可能である。
これは、PDA方法によって生成される確率推定値の値が前の全ての推定値に依存することから、PDA方法に重要である。それゆえに、この方法の初期において良好でない推定を行うことは、有害な影響を有する可能性がある。第1に、他の推定値は、間違った推定値の結果として不正確である可能性がある。これは、エラー伝搬と呼ばれる効果である。第2に、エラー伝搬を訂正することができる場合であっても、これは、誤った推定値を訂正するために余分な反復を要する可能性があり、処理時間を増加させる可能性がある。良好でない推定値は、チャネルによる悪影響を受けるシンボル上で生じる可能性がより高い。
したがって、信頼性を定量化するメトリック(確率)に基づいて高い信頼度で既知のシンボルをPDAに最初に更新させることの明確な利点が存在する。
一例示のプリコーダーは、正規化されたアダマール行列及びBPSK信号を用いる。一般化については後に説明する。プリコーダーがアダマール行列であるとき、各要素は、
Figure 0006180333
によって正規化された1又は−1である。この行列にBPSKシーケンスxを乗算すると、その結果のシーケンスzは、以下の集合内の値を取る要素を含む。
Figure 0006180333
その上、システムモデルy=Hz+wは、N個の独立した式として記述することができる。さらに、雑音wの統計は、この雑音が白色複素ガウスであると仮定されているので、既知である。それゆえに、尤度p(y|z=z,h)は、各zについて、以下の式によって求められる。
Figure 0006180333
式中、σは雑音分散を表す。
事前確率分布が、zのそれぞれに関して選択され、例えば、全てのzがzに関して一様であるように設定される。この選択は単純ではあるが、実用上は良好に機能している。より良好な選択は、zのそれぞれの実際の周辺事前確率(marginal prior probability)である。すなわち、好ましい順序付けは、プリコーダーが要素zを生成した実際の確率と、チャネルの影響を受けた後の受信要素の知識を用いることとに基づいたものである。本質的には、受信要素に関する信頼メトリックに基づく任意の順序付けを用いて、復号化する要素シーケンスを求めることができる。受信ブロックの最も信頼性のある要素から開始して、次第に信頼性の低い要素に進んでいく。
BPSK信号シーケンスを用いたアダマール行列の場合、各zは、パラメーター(N,0.5)を有する2項分布である。具体的には、以下の式となる。
Figure 0006180333
事前確率分布及び尤度の上記選択を用いると、事後分布が、以下のベイズの定理に基づいて各zについて求められる。
Figure 0006180333
この事後分布は、以下の事後平均にマッピングされる。
Figure 0006180333
この事後平均は、正規化されたアダマール行列のユニタリ性を有する事前平均として用いられ、この場合、この事後平均は、このマッピングについて事前平均のように扱われる。
はBPSKであるので、
Figure 0006180333
となる。ここで、xの期待値については、zから求められた期待値が用いられる。
次に、xの確率のシーケンスが、このPDA方法のための開始点としての機能を果たすことができる。すなわち、図2の従来技術のステップ202のように全てのpが0.5に初期化されるのではない。チャネル情報を考慮に入れているこの推定値は、特にPDA方法の収束の速度の観点から、より良好な開始点である。
は、尤度情報に依存したメトリックを形成し、したがって、信頼メトリックとしての機能を果たすことができる。pが0.5に非常に近いとき、すなわち、等確率であるとき、尤度情報は、xの推定値が信頼性がないことを示し、1に近いことは、xが高い確実性で1であることを意味し、0近いことは、xが−1であることを意味する。すなわち、0.5からの距離が信頼性を示す。ここで、「に近い」とは、或る小さな距離距離内にあることを意味する。したがって、PDAが確率を更新する順序付けは、0.5からpの距離の減少順であり、0.5から最も遠いpが最初に更新される。等価的に、順序は、数量p(1−p)の昇順とすることができ、これは、同じ順序付けをもたらす。すなわち、ベクトルpの特定の解釈の場合、pが0.5に近いとき、信頼性がない。したがって、|p−0.5|又は等価的にp(1−p)に従って処理するために要素が順序付けられる。
さらに、このランク付けによって、場合によっては、PDA更新ステップがシンボルの僅かな部分に対して適用されないことが可能になる。収束したシンボルは、PDA更新を必要とせず、これによって、処理時間が減少する。したがって、順序付けメカニズムは、2つの目標を達成する。
この順序付けは、メトリックと、このメトリックを求める手段とを提供し、それによって、PDAが最良のシンボルを最初に更新するように送信シンボルをランク付けして、エラー伝搬の確率を低減する方法を提供する。この順序付けは、シンボルに関する或る情報を既に有する確率の初期集合も提供し、これは、或る特定のシンボルが既に収束している場合があり得ることから、実行時間を更に削減する可能性を有する。
次に、他のプリコーディング行列及び他のコンステレーションを検討する。BPSK信号を用いたアダマールプリコーダーの利点は、集合zが離散的かつ有限であるということである。これは、他のプリコーダーには当てはまらない。
非BPSKコンステレーションを用いたアダマールプリコーダーの場合であっても、集合zのサイズがコンステレーションのサイズとともにどれだけ急速に増加するのかは直ちに明らかではない。例えば、xがBPSKであるDFTプリコーダーは、おそらく3N/2個よりも多くの異なる値を取ることができるzを有する。これは、非BPSKコンステレーションの場合に増加する。PRPP行列は、コンステレーションにかかわらず、無限次元のプリコーディング空間を有する。それゆえに、各zにおいて尤度を求めることは考えることができない。
それにもかかわらず、集合zについての2つの重要な事実が残っている。ブロックにおける電力は増加させることができず、ブロックにおける元の電力はNであるので、プリコーダーは、いずれかの次元が
Figure 0006180333
を超える点zにどのシーケンスもマッピングすることができない。すなわち、あらゆるzは、複素平面において半径
Figure 0006180333
の円内に包含されたままである(図3参照)。
xの通常のシーケンスは、等しい数の1及び−1を含み、xからzまで線形マップである。したがって、zの大部分は、原点の周囲にクラスタリングされるものと予想されよう。図3は、プリコーディングされたブロックの全ての要素z=Pxが位置する複素平面を示している。
図3に示すように、上記2つの事実は、半径
Figure 0006180333
の円301の点の部分集合を選択するとともに、好ましくは、選択されたほとんどの点300が原点の近くにあることを確保することによって、順序付けにとって十分に正確な集合zを形成することができることを示している。この点の集合の例は、N=32の場合である。BPSKシーケンスのアダマールプリコーディングを用いると、図3におけるドット311によって示すように、各zについてN+1個の可能な点が存在する。
一般的な行列及びコンステレーションの場合、×印312は、尤度を求めるのに用いことができる点zの1つの集合を表している。明らかに、この集合内の全ての点は、
Figure 0006180333
以下の大きさを有し、原点の近くにある選択された点の密度が、それよりも遠く離れた点と比較して高い。これらの条件を満たすいずれの集合も、同程度に良好に機能する可能性がある。
従来技術に関する1つの他の変更は、各zについての事前確率分布の選択である。アダマールプリコーダーを用いたBPSK信号の場合、2項分布が用いられたのに対して、この2項分布は、複素確率変数の場合に合理的な選択ではない。しかしながら、
Figure 0006180333
である場合、中心極限定理の有効性を前提とすることができ、これによって、zのそれぞれの分布を、ゼロ平均及び単位分散の複素正規分布によって近似することが可能になる。式中、pnkは、プリコーディング行列の要素であり、xは、十分に大きなNの場合にi.i.d.である。
集合z及び事前確率分布が選択された後、この方法は、BPSK信号及びアダマールプリコーダーに関する手順と同じ手順に従うことができる。
上記では、アダマールプリコーダー及びBPSK変調を前提とした。これは、順序付けのための事前分布を他のプリコーダー及び変調に発展させたものに拡張され、ガウス近似を用いる。
この完全な方法は、図4に示されている。ボックス400内の動作は、1回実行され、オフラインで行うことができる。z及び事前確率分布が選択され(401)、zごとのPr(z)が計算される(402)。順序付けプロセス420は、zごとの尤度の算出421のステップを介して順序付け426及び初期分布を生成する。事前確率分布402が尤度421に組み込まれて、事後確率分布422が形成され、この事後確率分布422及び集合zが用いられて、各zの期待値423が見つけられ、zの期待値が用いられて、xの期待値424が形成される。これらの期待値は、pによって与えられたxの確率にマッピングされ(425)、昇順が求められる(426)。これは、任意のソート技法、例えばバブルソートによって行うことができる。
インデックスの集合は、順序付けと呼ばれ、その結果、順序付け(k)は、p(1−p)のk番目の最小値を有する要素を与える。この要素は、PDA方法によって処理されるk番目のシンボルと同じである。
任意選択の改良427が、0.5に非常に近い、すなわち等確率のpを有するシンボルを選択し、それらのシンボルを0.5に設定することによってそれらのシンボルにおけるバイアスを除去する。これは、非常に不確かで雑音を有する場合があるシンボルが尤度手順によってバイアスされるべきでないことが可能であることを考慮するものである。
PDA方法450は、確率の集合Pから開始し、順序付け426とともに動作する。これは、図2に表したPDA方法に極めて類似しているが、以下の例外を有することに留意されたい。
各反復中、k回目の更新ステップにおいて、k番目のシンボルが更新されるのではなく、k番目のシンボルの順序付けが更新される(451)。
451においてk番目のシンボルの順序付けを求めた後、追加のステップが、そのシンボルを更新する必要があるか否かを検査する(452)。これによって、各反復内の幾つかの計算が節減され、必要とされるシンボルのみが更新されることが確保される。
K−PDA方法
上記順序付けは、性能を改善するが、ML解に常に収束するとは限らない場合がある。上述した変更は、PDA方法をK回実行することによって、順序付けPDA方法をML解により多く収束させることができ、それゆえに、次に説明するK−PDAのきっかけとなる。ここでも、BPSK変調された場合が検討され、他の変調フォーマットを検討することは、直接的な一般化となる。
PDAは、エラー伝搬を受けやすい。なぜならば、PDA方法の或るブロックにおいて起こったエラーが、シンボルの残りの部分がエラーになる確率を増加させるからである。図4の順序付けメカニズム420は、復号された最初のシンボルが正確であることを確保することによってエラー伝搬を低減する。それにもかかわらず、エラーが、順序付けを行っても、或るブロックにおけるいずれかの箇所で起こった場合、そのエラーが伝搬する。或る特定のプリコーダーは、他のプリコーダーよりもこの影響を受けやすい。特に、アダマールプリコーダーは、比較的深刻なエラー伝搬を被り、エラーが最初に起こると、複数のエラーがそのブロックにおいて起こることになる。
順序付けの後、PDA方法の反復後に間違っている可能性が最も高く、それゆえに、この方法のその後に続く反復に複数のエラーをもたらす可能性が最も高いシンボルが、そもそも最も信頼性の低かったシンボル、すなわち、順序付けにおいて最下位になったシンボルであると予想することは合理的である。
順序付けメカニズム420は、各nについての初期確率pを提供し、PDAはこの確率を更新する。PDA方法の各反復につき1つの、複数の確率p が含まれる。PDA方法は、確率の新たな集合p に収束する。なぜならば、これらの確率は、PDA方法の1回の実行後の確率であるからである。これらの確率は、シンボルに関する硬判定
Figure 0006180333
にマッピングされる。
この段階において、元の順序付けにおける最も可能性の低いシンボルが検討される。このシンボルはl番目のシンボルであると仮定する。次に、開始確率
Figure 0006180333
を用いてPDAを実行することを検討する。すなわち、開始確率は、最も信頼性の低いシンボルの確率を除いて、最初の反復の確率と同じである。この最も信頼性の低いシンボルの確率は、正確には、PDA方法の最初の実行において収束したものから反転されたものである。これらの確率はp に収束し、その解は
Figure 0006180333
であると仮定する。
改めて、当初における2番目に可能性の低い要素、すなわち、元の順序付けにおける最後から2番目のインデックスを検討し、そのインデックスをlによって示す。開始確率を
Figure 0006180333
とし、これらの確率から開始してPDAを実行する。すなわち、2番目に信頼性の低いシンボル確率は、前の反復において収束したものの逆数である。その後、確率p で示される別の解が取得される。このプロセスは、解
Figure 0006180333
が取得されるまで継続する。

Figure 0006180333
は、尤度尺度に基づいて比較され、尤度を最大にする最良のものが、この問題の解として選択される。等価的に、この解は、以下のように選択される。
Figure 0006180333
図5は、Kが4であるときの特別な場合、すなわち4−PDAの場合における、上述したような方法の動作を示している。第1段階及び第2段階の動作は、以下のとおりである。
シンボルの組の選択及び事前確率分布400の計算501並びに順序付けメカニズム420は、図4について説明したものと同じである。順序付けメカニズム420は、確率の初期集合p をPDA方法450に提供し、この初期集合p を順序付ける。
この実施形態の最重要ポイントは、信頼性の最も低いビットの開始確率を変更しながら、順序付けPDAプロセスをK回しか実行しないということである。これを行うごとに、順序付けPDAは、異なるシンボルベクトルに収束すると予想される。K回後には、K個のベクトルが得られる。その後、最大の尤度を有するベクトルが選択される。
PDA450は、図4について説明したようにも動作し、最終の確率の集合p 及び最終の硬シンボル判定シーケンス
Figure 0006180333
を生成する。この硬シンボル判定シーケンスは、尤度計算機550に渡される。順序付けは、この順序付けから最後のインデックスを選択するモジュール511に渡される。
このシンボルは、確率p 及びp とともに、インバーター512に渡され、このインバーターは、511によって提供されたシンボルインデックスの確率を置き換える。この値は、順序付けとともにPDA513に渡される。このPDA513は、この場合も、PDA450と同一であり、最終の確率の集合p 及び最終の硬シンボル判定シーケンスを生成する。この硬シンボル判定シーケンスは、尤度計算機550に渡される。
モジュール511、512及び513は、K−PDAの1つの段階510を形成する。この段階510は、K−1回、例えば4-PDAの場合には3回、繰り返される(520、530)。全ての段階は同一であるが、第2段階では、最も信頼性の低いシンボル、すなわち、順序付けにおける最後のものが反転のために選択され、第3段階では、2番目に信頼性に低いシンボルである、順序付けにおける最後から2番目のものが選択され、以下同様に選択されることが除かれる。一般に、第k段階では、(k−1)番目に信頼性の低いシンボルが反転のために選択される。
尤度計算機550は、これらの段階のそれぞれの解の尤度、又は図5のようにその十分統計量を求める。尤度計算機によって選択された最終のシンボルシーケンスは、最も高い尤度、又はこの場合には、図示した十分統計量の最も小さな値を有するK個の解のうちの1つである。これが、K−PDA方法の解である。
尤度計算機550は、K−PDA方法用の判定デバイスであることに留意すべきである。K−PDAの概念は、ブロック500によって実施され、尤度計算は、500によって生成された候補解から最終の解を求めるための他の可能なメカニズムに置き換えることができる。1つのそのような例は、本明細書において説明するように、アダマールプリコーダーのためのハミングパリティ符号化信号用のものである。
尤度の反転後、再順序付けを各段階において実行することができる。反転は、説明したように直前の段階中ではなく第1段階中に、収束したシンボルの確率に基づくことができる。
尤度計算が各段階後に実行されて、最適な解のみが比較用に維持される場合には、最も信頼性の低いシンボルではなくランダムに選択されたシンボルを反転することができる生存戦略(survivor strategy)を用いることができる。
この実施形態は、最も多種の解を探査するように見えるので、大部分において最良の性能を有する。
アダマールプリコーディングされたK−PDAハミング/パリティ符号化のための符号化方式
アダマールプリコーディングされた信号を用いたPDA方法及び順序付けPDA方法によって起こったエラーについて次の所見を述べることができる。或るブロックにおいて起こったエラーは、1、2、4、8等のグループ内に発生する。高確率で、これらのエラーは、長さ2のサブブロックにわたって均等に分布している。例えば、8つのエラーが長さ32のブロックにおいて起こった場合、高確率で、最初の16個のシンボルが4つのエラーを有し、最初の8つのシンボルが2つのエラーを有し、最初の4つのシンボルが1つのエラー状態のシンボルを有する。しかしながら、最初の4つのシンボルが1つのエラーを有する確率は、最初の8つのシンボルが2つのエラーを有する確率よりも低く、最初の8つのシンボルが2つのエラーを有する確率は、最初の16個のシンボルが4つのエラーを有する確率よりも低い。これが、小さなブロック符号を用いて送信ベクトルの最初の数個のシンボルを保護する理由である。
したがって、8つのシンボルからなる最初のブロック内に2つのエラーを検出することができる符号化方式が設計され、これは、ここで検討されているようなBPSK変調の場合には、8ビットからなるブロックにおいて2つのエラーを検出することと同じであり、それゆえに、以下では、ビット及びシンボルという用語は、交換可能に用いられる。図5のK−PDA段階の出力は、尤度計算機550に渡されるのではなく、検出器に渡される。この検出器は、最初に、エラーの検出の有無を検査し、次いで、合格レベルに達する、場合によっては異なる全ての解を尤度計算機に渡す。基本的なアイデアは、2つのエラーまで検出することができる符号とともに送信される最初の一組の8つのシンボルを符号化することである。次に、K−PDAアルゴリズムが実行されて、K個の候補判定ベクトルが取得される。最初の8ビットを復号化することができない候補ベクトルは、いずれも廃棄される。次に、最大尤度判定が、残っているベクトルに適用される。
8ビットからなるブロックにおいて2つのエラーまで検出することができる符号は、いわゆる(7,4)ハミング符号である。この符号は、3つのパリティビットを4つのデータビットに追加する。この符号は、実施するのが非常に簡単であるという利点を有する。したがって、この符号は、最初の4つのデータビットに適用される。ビットの残りは、符号化されずに送信される。特定の実施形態の場合、(7,4)ハミング符号が用いられる。
付加的な任意選択の検査として、更なるパリティ検査ビットを追加することができる。これは、1ビットエラーを検出するのに役立つ。これは、特に、受信機がエラーを検出した後に再送信を要求することができるシステムにおいて有用である。ハミング符号は、結果的に7ビットとなるが、更に1つのパリティビットが所望される場合には、更に1つのパリティビットを用いることができる。
この付加的なパリティビットを用いた場合、合計で4つの冗長ビットが追加される。これによって、N個のBPSKシンボルの全ブロックサイズについて、
Figure 0006180333
の符号化率が与えられる。付加的なパリティビットを用いない場合、
Figure 0006180333
の符号化率が取得される。以下の残りの部分について、パリティビットの存在が前提とされる。しかしながら、パリティビットが存在しない場合の変更は比較的簡単である。
図6に示すように、送信機及び受信機の構造は、符号ビットの追加を考慮するように変更される。送信機600では、この場合、N−4の情報シーケンス長を有するビットbが、直並列変換器601に渡され、次に、この直並列変換器は、サイズN−4の単一のブロックを符号器610に渡す。
符号器は、次の構成要素を備える。分割器611が、情報シーケンスの最初の4ビットを、この情報シーケンスの最初の4ビットに対して適用される情報シーケンスA(7,4)ハミング符号612の残りの部分から分離する。
結合器613が、ハミング符号化ビットを、分割器611からの情報ビットの残りの部分と結合する。例えば多入力XORモジュール614を通じて実施される偶数パリティ生成器が、残りのN−1ビットから偶数パリティビットpを生成する。結合器615が、このパリティビットを、613からのN−1ビットにアペンドする。
符号器の出力は、マッパー602に渡される。このマッパーは、ビットをシンボルにマッピングする。プリコーダー603が、アダマールプリコーダー640を用いてシンボルシーケンスをマッピングする。P/S変換器604及びRF回路部605が、一組の1つ又は複数の送信アンテナ606によるチャネル630にわたる送信に適したRF信号を形成する。
受信機650では、RF信号は、一組の1つ又は複数の受信アンテナ659によって受信され、RF回路部651によってベースバンドに復調され、S/P変換器652によって並列化される。
この結果の信号は、K−PDA653に渡される。このK−PDAは、図5の500と同一である。K−PDAは、図1におけるチャネル推定器154と同様のチャネル推定器654を必要とする。
K−PDA方法からの候補解は、デマッパー655を介して復号器656に渡される。復号器によって選択された候補解の部分集合は、尤度推定器657に渡される。ブロック656及び657(合わせて660)は、まさに図5の尤度推定器550の動作を実行する。すなわち、これらのブロックは、K−PDAの候補解に対して行う判定の動作を実行する。最後に、660によって選択された解は、P/S変換器658によって直列化される。
復号器
図7は、復号器の動作を示している。K個の異なる候補解が、モジュール500から復号器に渡される。各解
Figure 0006180333
について、復号器は次のことを実行する。最初に、kの復号化フラグが0に設定される(701)。
最初の7ビットが、ハミングパリティ検査行列を用いてエラーの有無を検査される(702、703)。最初の7ビットにエラーがない場合、そのkの復号化されたフラグが1に設定されて(704)、ブロックが復号化されていることを示す。
これは、このブロックにエラーがないことを意味するものではない。更に2つのエラー事象が依然として考えられる。ブロックエラーが発生している場合があり、しかしながら、この場合、8つのシンボルからなる最初のブロックにはエラーがない。しかしながら、これは、起こる可能性がほとんどない。単一のビットが、ブロック外でエラーになっている可能性がある。パリティビットを用いてこれを検出することが可能であるが、これを訂正することは、本発明のこの実施形態では可能でない。しかしながら、これは示されていないが、この実施形態を用いて、これが適切であるシステムにおいてブロックエラーにフラグを付けることが可能である。
ハミングパリティ検査が、最初の7ビットが少なくとも1ビットのエラーを有することを示している場合、パリティビットが検査される(705)。パリティビットが正しい場合、最も可能性がある2つ、4つ又は8つのエラーのブロックが存在する。復号化フラグは0のままとされ、この方法は次の反復に進む。パリティビットが誤っている場合、最初の7ビットに1つのエラーがあると仮定され、このエラーが、ハミング符号を用いて訂正される(706)。これは、信号を符号語と一致させるが、誤った仮定である可能性がある。
K回の反復後、復号化フラグが検査される(707)。少なくとも1つの解が一致している場合、この符号における符号語と一致している解の集合のみ(709)が尤度計算機(710)用に選択される(708)。これは、550と同じである。これは、復号器が受信して選んだ解の尤度を、最大の尤度を有するものと比較する。したがって、K−PDA解のうちの少なくとも1つが、一致する符号語に復号化された場合、一致する符号語に復号化されたK−PDAの全ての解がそれらの尤度に関して比較され、最良のものがこの方法の解として選択される。解のいずれもが一致しない場合、K−PDA方法の全ての解が尤度について比較され、最良のものが選択される。これは、本明細書において説明するようなK−PDAに帰着する。
上記復号化手順の2つの変更が可能である。上記方法が、K個の全ての解について処理を行うのではなく、初回において一致する解が存在することで終了した場合、明らかに速度の利点がある。この方法がエラーを検出した後、復号器が処理を断念する可能性がある。これは、再送信の可能性があるシステムでは適切である可能性がある。簡潔にするために、この説明は包括的なものではなく例示であることを再度繰り返しておく。
要約すると、本発明は、従来技術のPDA検出器及び復号化を変更したものである。複数の本発明者らの変更によって、より良好なビットエラーレート性能がもたらされる。加えて、データシンボル(x)が送信前にプリコーディングされることが前提とされる。その上、PDA検出器は、プリコーダーの構造を利用して、その性能を改善する。PDA検出器は、シンボルのベクトル又はブロックの全体を一時に判定することに留意されたい。
第1の実施形態では、プリコーディングされた受信シンボルの検出順序付け(順序付けPDA)が用いられる。すなわち、N個の要素からなる受信ブロックが調べられ、PDAプロセスが最も高い信頼性を有する要素を最初に処理するように要素が順序付けられる。
第2の実施形態(K−PDA)は、第1の実施形態と、エラーが発生した場合に、このエラーは、順序付けによって決定された最後の要素、すなわち、受信ベクトル内の最も信頼性の低いシンボルに発生している可能性が最も高いという所見とに基づいて構築される。この方式では、順序付けPDAプロセスがK回だけ実行されて、K個の候補ベクトルが取得され、最も大きな尤度を有するベクトルが選択される。
最後の変更は、アダマールプリコーダー及びBPSK変調を有するときにのみ適用される。この実施形態では、小さな冗長ビットが、ブロック符号を介して元のビットストリームに追加される。例えば、N=32ビットの送信ブロックの場合、28ビット及び4つの付加的なパリティ検査ビットが送信される。

Claims (14)

  1. 一組の1つ又は複数の受信アンテナを有する無線周波数受信機において信号を復号化する方法であって、前記信号は、プリコーディング行列によってプリコーディングされ、その後、フェージングを受けやすいチャネルにわたって送信され、該方法は、
    前記信号をベースバンド信号に復調することと、
    前記ベースバンド信号をプリコーディングされた信号に直並列変換することと、
    前記プリコーディングされた信号からチャネル行列を推定することと、
    前記チャネル行列を用いて、前記プリコーディングされた信号内にシンボルを検出することであって、前記復号化は確率的データ関連付けを用い、該検出することは、
    前記各シンボルについての確率分布を初期化することと、
    前記確率分布を更新する順序付けを選択することと、
    終了条件に達するまで、前記順序付けに従って前記各シンボルについての前記確率分布を更新することと、
    を更に含むことと、
    前記シンボルをデマッピング及び並直列変換することであって、前記信号を生成するのに用いられたビットのシーケンスを推定することと、
    を含む、一組の1つ又は複数の受信アンテナを有する無線周波数受信機において信号を復号化する方法。
  2. 前記終了条件は、前記確率分布の収束、又は所定の反復回数である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記順序付けは、
    複素平面内の点の集合を選択することと、
    前記各点における前記各シンボルの尤度を求めることと、
    前記尤度を用いて前記点の集合にわたる事後分布を形成することと、
    前記事後分布を用いて前記各シンボルについての期待値を求めることと、
    前記プリコーディング行列の逆行列を前記期待値に適用することであって、前記各シンボルの前記確率分布を求めることと、
    を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記プリコーディング行列はユニタリであり、前記逆行列はエルミート演算である、請求項3に記載の方法。
  5. 等確率に近いシンボルが、等確率であるように設定される、請求項3に記載の方法。
  6. 前記順序付けは降順である、請求項1に記載の方法。
  7. 請求項1に記載の方法であって、前記検出することは、確率的データ関連付けを用いて解を取得し、前記順序付けは降順であり、該方法は、
    前記終了条件に達するまで、前記確率的データ関連付けを用いて前記確率分布をマッピングすること、
    を更に含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記検出することは、
    前記PDAのK回の反復の間に1つ又は複数の候補解を取得すること、
    を更に含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記検出することは、一意の初期確率分布を用いる、請求項7に記載の方法。
  10. k回目の反復の間の前記確率分布は、該k番目の信頼性が最小のシンボルを変更するとともに他の全ての確率分布を同じままとすることによって、k−1回目の反復から取得される、請求項8に記載の方法。
  11. 最大尤度が、最適な候補解を求めるのに用いられる、請求項10に記載の方法。
  12. 前記プリコーディング行列は、正規化されたアダマール行列である、請求項1に記載の方法。
  13. 前記プリコーディングは、(7,4)ハミング符号を前記ビットのシーケンスの任意の4ビットに適用する、請求項12に記載の方法。
  14. 前記ビットのシーケンスはパリティビットを含む、請求項13に記載の方法。
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