JP6179408B2 - 継目無管の偏肉測定方法 - Google Patents
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Description
なお、マンドレルミルやストレッチレデューサミルで生じる継目無管の偏肉としては、2次偏肉(管の周方向について約90°ピッチで厚肉部と薄肉部とが交互に発生する偏肉)、3次偏肉(管の周方向について約60°ピッチで厚肉部と薄肉部とが交互に発生する偏肉)、4次偏肉(管の周方向について約45°ピッチで厚肉部と薄肉部とが交互に発生する偏肉)、及び、6次偏肉(管の周方向について約30°ピッチで厚肉部と薄肉部とが交互に発生する偏肉)が知られている。
圧延機の圧延条件を設定・修正する上では、偏肉の量(厚肉部と薄肉部との肉厚差)のみならず、偏肉の向き(厚肉部又は薄肉部と圧延ロールの圧下方向との関係)を測定することも重要である。
(1)第1ステップ
前記圧延ライン外において、測定対象と同種の継目無管の周方向肉厚分布を測定し、該測定した周方向肉厚分布に基づいて2次、3次、4次及び6次の各偏肉を抽出し評価することで、前記各偏肉のうち前記圧延ラインで測定すべき継目無管の偏肉を予め決定する。なお、測定対象と同種の継目無管の周方向肉厚分布は、圧延ライン外において、例えば、水浸超音波法を用いて測定したり、あるいは、接触式の3次元形状測定機を用いて管の外周形状及び内周形状を測定し、評価すればよい。
(2)第2ステップ
前記第1ステップで決定した偏肉が2次偏肉である場合、前記第1圧延機の出側に2つの超音波肉厚計を配置し、1本目の測定対象である継目無管について、前記2つの超音波肉厚計のうち一方の超音波肉厚計で前記第1圧延機が備える何れかの圧延スタンドに配設された一の圧延ロールの圧下方向に対して角度θ1(θ1は、45°及び0°のうち何れか一方)を成す第1方向の前記継目無管の肉厚を測定すると共に、前記2つの超音波肉厚計のうち他方の超音波肉厚計で前記第1方向に対して90°を成す第2方向の前記継目無管の肉厚を測定し、2本目の測定対象である継目無管について、前記2つの超音波肉厚計のうち一方の超音波肉厚計で前記一の圧延ロールの圧下方向に対して角度θ2(θ2は、45°及び0°のうち何れか他方)を成す第3方向の前記継目無管の肉厚を測定すると共に、前記2つの超音波肉厚計のうち他方の超音波肉厚計で前記第3方向に対して90°を成す第4方向の前記継目無管の肉厚を測定し、前記第1〜第4方向の肉厚測定値に基づき、3本目以降の測定対象である継目無管に対する前記2つの超音波肉厚計の肉厚測定方向を決定し、該決定された方向の肉厚を測定できるように配置された前記2つの超音波肉厚計で3本目以降の測定対象である継目無管の肉厚を測定し、該2つの超音波肉厚計による肉厚測定値に基づき、前記継目無管の2次偏肉とその向きを算出する。
(3)第3ステップ
前記第1ステップで決定した偏肉が3次偏肉である場合、前記第2圧延機の出側に2つの超音波肉厚計を配置し、前記2つの超音波肉厚計のうち一方の超音波肉厚計で前記第2圧延機が備える何れかの圧延スタンドに配設された一の圧延ロールの圧下方向の継目無管の肉厚を測定すると共に、前記2つの超音波肉厚計のうち他方の超音波肉厚計で前記圧下方向に対して60°を成す方向の前記継目無管の肉厚を測定し、該2つの超音波肉厚計による肉厚測定値に基づき、前記継目無管の3次偏肉とその向きを算出する。
(4)第4ステップ
前記第1ステップで決定した偏肉が4次偏肉である場合、前記第1圧延機の出側に2つの超音波肉厚計を配置し、前記2つの超音波肉厚計のうち一方の超音波肉厚計で前記第1圧延機が備える何れかの圧延スタンドに配設された一の圧延ロールの圧下方向に対して45°を成す方向の継目無管の肉厚を測定すると共に、前記2つの超音波肉厚計のうち他方の超音波肉厚計で前記一方の超音波肉厚計の肉厚測定方向に対して45°を成す方向の前記継目無管の肉厚を測定し、該2つの超音波肉厚計による肉厚測定値に基づき、前記継目無管の4次偏肉とその向きを算出する。
(5)第5ステップ
前記第1ステップで決定した偏肉が6次偏肉である場合、前記第2圧延機の出側に2つの超音波肉厚計を配置し、前記2つの超音波肉厚計のうち一方の超音波肉厚計で前記第2圧延機が備える何れかの圧延スタンドに配設された一の圧延ロールの圧下方向の継目無管の肉厚を測定すると共に、前記2つの超音波肉厚計のうち他方の超音波肉厚計で前記圧下方向に対して30°を成す方向の前記継目無管の肉厚を測定し、該2つの超音波肉厚計による肉厚測定値に基づき、前記継目無管の6次偏肉とその向きを算出する。
(1)第1ステップ
前記圧延ライン外において、測定対象と同種の継目無管の周方向肉厚分布を測定し、該測定した周方向肉厚分布に基づいて2次、3次、4次及び6次の各偏肉を抽出し評価することで、前記各偏肉のうち前記圧延ラインで測定すべき継目無管の偏肉を予め決定する。
なお、前述した本発明の第1の方法と同様に、測定対象と同種の継目無管の周方向肉厚分布は、圧延ライン外において、例えば、水浸超音波法を用いて測定したり、あるいは、接触式の3次元形状測定機を用いて管の外周形状及び内周形状を測定し、評価すればよい。
(2)第2ステップ
前記第1ステップで決定した偏肉が2次偏肉である場合、前記第1圧延機の出側に第1超音波肉厚計、第2超音波肉厚計及び第3超音波肉厚計を配置し、前記第1超音波肉厚計で前記第1圧延機が備える何れかの圧延スタンドに配設された一の圧延ロールの圧下方向に対して45°を成す方向の継目無管の肉厚を測定し、前記第2超音波肉厚計で前記第1超音波肉厚計の肉厚測定方向に対して90°を成す方向の前記継目無管の肉厚を測定し、前記第3超音波肉厚計で前記第1超音波肉厚計の肉厚測定方向及び前記第2超音波肉厚計の肉厚測定方向のそれぞれに対して45°を成す方向の前記継目無管の肉厚を測定し、前記第1〜第3超音波肉厚計による肉厚測定値に基づき、前記継目無管の2次偏肉とその向きを算出する
(3)第3ステップ
前記第1ステップで決定した偏肉が3次偏肉である場合、前記第2圧延機の出側に2つの超音波肉厚計を配置し、前記2つの超音波肉厚計のうち一方の超音波肉厚計で前記第2圧延機が備える何れかの圧延スタンドに配設された一の圧延ロールの圧下方向の継目無管の肉厚を測定すると共に、前記2つの超音波肉厚計のうち他方の超音波肉厚計で前記圧下方向に対して60°を成す方向の前記継目無管の肉厚を測定し、該2つの超音波肉厚計による肉厚測定値に基づき、前記継目無管の3次偏肉とその向きを算出する。
(4)第4ステップ
前記第1ステップで決定した偏肉が4次偏肉である場合、前記第1圧延機の出側に2つの超音波肉厚計を配置し、前記2つの超音波肉厚計のうち一方の超音波肉厚計で前記第1圧延機が備える何れかの圧延スタンドに配設された一の圧延ロールの圧下方向に対して45°を成す方向の継目無管の肉厚を測定すると共に、前記2つの超音波肉厚計のうち他方の超音波肉厚計で前記一方の超音波肉厚計の肉厚測定方向に対して45°を成す方向の前記継目無管の肉厚を測定し、該2つの超音波肉厚計による肉厚測定値に基づき、前記継目無管の4次偏肉とその向きを算出する。
(5)第5ステップ
前記第1ステップで決定した偏肉が6次偏肉である場合、前記第2圧延機の出側に2つの超音波肉厚計を配置し、前記2つの超音波肉厚計のうち一方の超音波肉厚計で前記第2圧延機が備える何れかの圧延スタンドに配設された一の圧延ロールの圧下方向の継目無管の肉厚を測定すると共に、前記2つの超音波肉厚計のうち他方の超音波肉厚計で前記圧下方向に対して30°を成す方向の前記継目無管の肉厚を測定し、該2つの超音波肉厚計による肉厚測定値に基づき、前記継目無管の6次偏肉とその向きを算出する。
本発明の第2の方法における第2ステップでは、第1圧延機の出側に3つの超音波肉厚計(第1超音波肉厚計、第2超音波肉厚計及び第3超音波肉厚計)を配置する。そして、図8に示すように、第1超音波肉厚計3で一の圧延ロールR1の圧下方向PDに対して45°を成す方向の継目無管Pの肉厚T11を測定し、第2超音波肉厚計4で第1超音波肉厚計3の肉厚測定方向に対して90°を成す方向の継目無管Pの肉厚T12を測定し、第3超音波肉厚計5で第1超音波肉厚計3の肉厚測定方向及び第2超音波肉厚計4の肉厚測定方向のそれぞれに対して45°を成す方向の継目無管Pの肉厚T13を測定する。このため、第1超音波肉厚計3及び第2超音波肉厚計4で、前述した第1状態(図8(a)、(b)に示す状態)の厚肉部又は薄肉部の肉厚を測定可能であり、第3超音波肉厚計5で前述した第2状態(図8(c)、(d)に示す状態)の厚肉部又は薄肉部の肉厚を測定可能である。従い、第1超音波肉厚計3〜第3超音波肉厚計5による肉厚測定値T11〜T13に基づき、継目無管Pの2次偏肉とその向きを算出することが可能である。例えば、
第1超音波肉厚計による肉厚測定値<第3超音波肉厚計による肉厚測定値<第2超音波肉厚計による肉厚測定値となるか、或いは、第2超音波肉厚計による肉厚測定値<第3超音波肉厚計による肉厚測定値<第1超音波肉厚計による肉厚測定値となれば、継目無管に生じている偏肉は、図8(a)、(b)に示す第1状態であり、第1超音波肉厚計による肉厚測定値と第2超音波肉厚計による肉厚測定値との差の絶対値を偏肉(偏肉量)として算出し、何れの肉厚測定値が大きいかで、偏肉の向きが図8(a)、(b)の何れの向きであるかを算出可能である。また、例えば、第1超音波肉厚計による肉厚測定値≒第2超音波肉厚計による肉厚測定値<第3超音波肉厚計による肉厚測定値となるか、或いは、第3超音波肉厚計による肉厚測定値<第1超音波肉厚計による肉厚測定値≒第2超音波肉厚計による肉厚測定値となれば、継目無管に生じている偏肉は、図8(c)、(d)に示す第2状態であり、第1超音波肉厚計による肉厚測定値(又は第2の超音波肉厚計による肉厚測定値)と第3超音波肉厚計による肉厚測定値との差の絶対値の2倍を偏肉(偏肉量)として算出し、何れの肉厚測定値が大きいかで、偏肉の向きが図8(c)、(d)の何れの向きであるかを算出可能である。なお、第1超音波肉厚計による肉厚測定値(又は第2の超音波肉厚計による肉厚測定値)と第3超音波肉厚計による肉厚測定値との差の絶対値の2倍を偏肉量として算出するのは、図8(c)、(d)に示す第2状態では、第3超音波肉厚計で厚肉部又は薄肉部の肉厚を測定できるものの、第1超音波肉厚計又は第2超音波肉厚計では厚肉部又は薄肉部の肉厚を測定できず、その中間の部分の肉厚を測定することになるためである。すなわち、偏肉量は、厚肉部の肉厚と薄肉部の肉厚との差で評価すべきところ、第1超音波肉厚計による肉厚測定値(又は第2の超音波肉厚計による肉厚測定値)と第3超音波肉厚計による肉厚測定値との差の絶対値は、厚肉部の肉厚と薄肉部の肉厚との差の半分の値に相当すると考えられる。このため、前記差の絶対値を2倍することで、厚肉部の肉厚と薄肉部の肉厚との差に合致する偏肉量を算出可能である。
上記の好ましい方法によれば、2つの超音波肉厚計のうち一方の超音波肉厚計で測定した継目無管の長手方向肉厚分布に基づき、該継目無管の1次偏肉を算出することが可能である。具体的には、例えば、一方の超音波肉厚計で測定した継目無管の長手方向肉厚分布の周波数と各周波数における強度(変動量)とをフーリエ解析などの信号解析により分析し、周波数から当該継目無管の長手方向各位置での1次偏肉の向き(スパイラル状に位置する厚肉部又は薄肉部の周方向位置)を算出し、強度(変動量)から当該継目無管の長手方向各位置での1次偏肉(偏肉量)を算出することが可能である。そして、上記の好ましい方法によれば、算出した1次偏肉に基づき、2つの超音波肉厚計による肉厚測定値が補正される。具体的には、2つの超音波肉厚計による肉厚測定値を継目無管の長手方向各位置と紐付けて記憶し、同じく継目無管の長手方向各位置と紐付けて算出された1次偏肉の位相を反転させたもの(算出された1次偏肉の位相を180°ずらしたもの)を、継目無管の長手方向位置を揃えて上記の2つの超音波肉厚計による肉厚測定値に重畳することで、1次偏肉の影響を低減する補正を行うことが可能である。
以上のように、上記の好ましい方法によれば、1次偏肉の影響が低減し、2次、3次、4次、6次の各偏肉の算出精度を高めることが可能である。
上記の好ましい方法によれば、2つの超音波肉厚計を、それぞれの肉厚測定方向に対して±15°の範囲内で継目無管の肉厚測定中に同期回動させる(継目無管の周方向に回動させる)ため、たとえ厚肉部又は薄肉部の位置が理論値からずれていたとしても、ずれに対するロバスト性が確保され、偏肉とその向きの算出精度が大きく悪化することを回避可能である。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る継目無管の偏肉測定方法の概略フローを示すフロー図である。
本実施形態に係る継目無管の偏肉測定方法は、対向する2つの圧延ロールが配設された圧延スタンドを複数備える第1圧延機(マンドレルミル)と、各圧延ロールの圧下方向の成す角が120°となるように3つの圧延ロールが配設された圧延スタンドを複数備える第2圧延機(ストレッチレデューサミル)とが設置された圧延ラインで製造される継目無管の偏肉を測定する方法であって、図1に示すように、以下の第1〜第5ステップを含むことを特徴とする。
圧延ライン外(精整ライン)において、測定対象と同種(同寸法、同材質)の継目無管の周方向肉厚分布を測定する。測定には、水浸超音波法や、接触式の3次元形状測定機が用いられる。次に、測定した周方向肉厚分布に基づいて2次、3次、4次及び6次の各偏肉を抽出し評価する(例えば、抽出した各偏肉の大小を比較し、最も大きいものを特定する)。そして、この評価結果に基づき、各偏肉のうち圧延ラインで測定すべき継目無管の偏肉を決定する。例えば、2次偏肉が最も大きければ、2次偏肉を圧延ラインで測定すべき偏肉として決定する。
なお、各偏肉は、例えば、周方向肉厚分布にフーリエ解析を施すことで抽出される。具体的には、以下の式(1)によってk次偏肉の偏肉量が抽出される。
図2(a)は、外径50〜140mmの炭素鋼からなる継目無管の3次偏肉を抽出した結果の一例を、図2(b)は、図2(a)に示す結果において、外径140mmで3次偏肉が大きくなった継目無管の周方向肉厚分布の一例を示す。図2(c)は、外径50〜140mmの炭素鋼からなる継目無管の2次偏肉を抽出した結果の一例を示す。
なお、図2(a)に示すグラフの縦軸である3次偏肉悪化指標は、各プロット点での3次偏肉率を全プロット点の中で最も小さな3次偏肉率で除した値である。また、図2(c)に示すグラフの縦軸である2次偏肉悪化指標は、各プロット点での2次偏肉率を全プロット点の中で最も小さな2次偏肉率で除した値である。3次偏肉率及び2次偏肉率は、以下の式(4)で表されるk次偏肉率GP(k)によって表される。
第1ステップで決定した偏肉が2次偏肉である場合、2次偏肉の発生原因となる圧延機は、対向する2つの圧延ロールR1、R2が配設された圧延スタンドを複数備える第1圧延機であると考えられる。このため、図3に示すように、第1圧延機の出側に2つの超音波肉厚計1、2を配置する。ただし、図3に示すように、2次偏肉の向き(厚肉部又は薄肉部と圧延ロールR1の圧下方向PDとの関係)は、厚肉部又は薄肉部と圧延ロールR1の圧下方向PDとが45°を成す状態(図3(a)、(b)に示す第1状態)だけでなく、厚肉部又は薄肉部と圧延ロールR1の圧下方向PDとが一致する(0°を成す)状態(図3(c)、(d)に示す第2状態)も生じ得る。従い、まず、1本目の測定対象である継目無管Pについて、図3(a)、(b)に示すように、2つの超音波肉厚計1、2のうち一方の超音波肉厚計1で第1圧延機が備える何れかの圧延スタンド(例えば、継目無管の搬送方向最下流側に位置する最終圧延スタンド)に配設された一の圧延ロールR1の圧下方向PDに対して角度θ1(θ1は、45°及び0°のうち何れか一方。本実施形態では、θ1=45°)を成す第1方向の継目無管Pの肉厚T1を測定すると共に、2つの超音波肉厚計1、2のうち他方の超音波肉厚計2で前記第1方向に対して90°を成す第2方向の継目無管の肉厚T2を測定する。すなわち、第1及び第2状態のうち、何れか一方の状態(図3(a)、(b)では第1状態)の厚肉部及び薄肉部の肉厚を測定し易いように超音波肉厚計1、2を配置して、肉厚T1、T2を測定する。
第1ステップで決定した偏肉が3次偏肉である場合、3次偏肉の発生原因となる圧延機は、各圧延ロールの圧下方向の成す角が120°となるように3つの圧延ロールR3、R4、R5が配設された圧延スタンドを複数備える第2圧延機であると考えられる。このため、図4に示すように、第2圧延機の出側に2つの超音波肉厚計1、2を配置する。図4に示すように、3次偏肉の向き(厚肉部又は薄肉部と圧延ロールR3の圧下方向PDとの関係)は、薄肉部が圧延ロールR3の圧下方向PDに位置し、厚肉部がこの圧下方向PDに対して60°を成す方向に位置する状態(図4(a)に示す状態)か、或いは、厚肉部が圧延ロールR3の圧下方向PDに位置し、薄肉部がこの圧下方向PDに対して60°を成す方向に位置する状態(図4(b)に示す状態)かの何れかである。従い、図4に示すように、2つの超音波肉厚計1、2のうち一方の超音波肉厚計1で第2圧延機が備える何れかの圧延スタンド(例えば、継目無管の搬送方向最下流側に位置する最終圧延スタンド)に配設された一の圧延ロールR3の圧下方向PDの継目無管Pの肉厚T5を測定すると共に、2つの超音波肉厚計1、2のうち他方の超音波肉厚計2で前記圧下方向PDに対して60°を成す方向の継目無管Pの肉厚T6を測定し、該2つの超音波肉厚計1、2による肉厚測定値T5、T6に基づき、継目無管Pの3次偏肉とその向きを算出する。例えば、一方の超音波肉厚計1による肉厚測定値T5と他方の超音波肉厚計2による肉厚測定値T6との差(T5−T6)の絶対値を偏肉(偏肉量)として算出し、T5<T6の場合には偏肉の向きが図4(a)に示す向きで、T5>T6の場合には偏肉の向きが図4(b)に示す向きであると算出することが可能である。
第1ステップで決定した偏肉が4次偏肉である場合、4次偏肉の発生原因となる圧延機は、対向する2つの圧延ロールR1、R2が配設された圧延スタンドを複数備える第1圧延機であると考えられる。このため、図5に示すように、第1圧延機の出側に2つの超音波肉厚計1、2を配置する。図5に示すように、4次偏肉の向き(厚肉部又は薄肉部と圧延ロールR1の圧下方向PDとの関係)は、薄肉部が圧延ロールR1の圧下方向PDに対して45°を成す方向に位置し、厚肉部がこの薄肉部の位置する方向に対して45°を成す方向に位置する状態(図5(a)に示す状態)か、或いは、厚肉部が圧延ロールR1の圧下方向PDに対して45°を成す方向に位置し、薄肉部がこの厚肉部の位置する方向に対して45°を成す方向に位置する状態(図5(b)に示す状態)かの何れかである。従い、図5に示すように、2つの超音波肉厚計1、2のうち一方の超音波肉厚計1で第1圧延機が備える何れかの圧延スタンド(例えば、継目無管の搬送方向最下流側に位置する最終圧延スタンド)に配設された一の圧延ロールR1の圧下方向PDに対して45°を成す方向の継目無管Pの肉厚T7を測定すると共に、2つの超音波肉厚計1、2のうち他方の超音波肉厚計2で前記一方の超音波肉厚計1の肉厚測定方向に対して45°を成す方向の継目無管Pの肉厚T8を測定し、該2つの超音波肉厚計1、2による肉厚測定値T7、T8に基づき、継目無管Pの4次偏肉とその向きを算出する。例えば、一方の超音波肉厚計1による肉厚測定値T7と他方の超音波肉厚計2による肉厚測定値T8との差(T7−T8)の絶対値を偏肉(偏肉量)として算出し、T7<T8の場合には偏肉の向きが図5(a)に示す向きで、T7>T8の場合には偏肉の向きが図5(b)に示す向きであると算出することが可能である。
第1ステップで決定した偏肉が6次偏肉である場合、6次偏肉の発生原因となる圧延機は、各圧延ロールの圧下方向の成す角が120°となるように3つの圧延ロールR3、R4、R5が配設された圧延スタンドを複数備える第2圧延機であると考えられる。このため、図6に示すように、第2圧延機の出側に2つの超音波肉厚計1、2を配置する。図6に示すように、6次偏肉の向き(厚肉部又は薄肉部と圧延ロールR3の圧下方向PDとの関係)は、薄肉部が圧延ロールR3の圧下方向PDに位置し、厚肉部がこの圧下方向PDに対して30°を成す方向に位置する状態(図6(a)に示す状態)か、或いは、厚肉部が圧延ロールR3の圧下方向PDに位置し、薄肉部がこの圧下方向PDに対して30°を成す方向に位置する状態(図6(b)に示す状態)かの何れかである。従い、図6に示すように、2つの超音波肉厚計1、2のうち一方の超音波肉厚計1で第2圧延機が備える何れかの圧延スタンド(例えば、継目無管の搬送方向最下流側に位置する最終圧延スタンド)に配設された一の圧延ロールR3の圧下方向PDの継目無管Pの肉厚T9を測定すると共に、2つの超音波肉厚計1、2のうち他方の超音波肉厚計2で前記圧下方向PDに対して30°を成す方向の継目無管Pの肉厚T10を測定し、該2つの超音波肉厚計1、2による肉厚測定値T9、T10に基づき、継目無管Pの6次偏肉とその向きを算出する。例えば、一方の超音波肉厚計1による肉厚測定値T9と他方の超音波肉厚計2による肉厚測定値T10との差(T9−T10)の絶対値を偏肉(偏肉量)として算出し、T9<T10の場合には偏肉の向きが図6(a)に示す向きで、T9>T10の場合には偏肉の向きが図6(b)に示す向きであると算出することが可能である。
上記の好ましい方法によれば、2つの超音波肉厚計1、2のうち一方の超音波肉厚計(例えば、超音波肉厚計1)で測定した継目無管Pの長手方向肉厚分布に基づき、継目無管Pの1次偏肉を算出することが可能である。具体的には、例えば、一方の超音波肉厚計1で測定した継目無管Pの長手方向肉厚分布の周波数と各周波数における強度(変動量)とをフーリエ解析などの信号解析により分析し、周波数から当該継目無管Pの長手方向各位置での1次偏肉の向き(スパイラル状に位置する厚肉部又は薄肉部の周方向位置)を算出し、強度(変動量)から当該継目無管Pの長手方向各位置での1次偏肉(偏肉量)を算出することが可能である。そして、上記の好ましい方法によれば、算出した1次偏肉に基づき、2つの超音波肉厚計1、2による肉厚測定値が補正される。具体的には、2つの超音波肉厚計1、2による肉厚測定値を継目無管Pの長手方向各位置と紐付けて記憶し、同じく継目無管Pの長手方向各位置と紐付けて算出された1次偏肉の位相を反転させたもの(算出された1次偏肉の位相を180°ずらしたもの)を、継目無管Pの長手方向位置を揃えて上記の2つの超音波肉厚計1、2による肉厚測定値に重畳することで、1次偏肉の影響を低減する補正を行うことが可能である。
以上のように、上記の好ましい方法によれば、1次偏肉の影響が低減し、2次、3次、4次、6次の各偏肉の算出精度を高めることが可能である。
上記の好ましい方法によれば、2つの超音波肉厚計1、2を、それぞれの肉厚測定方向に対して±15°の範囲内で継目無管Pの肉厚測定中に同期回動させる(継目無管Pの周方向に回動させる)ため、たとえ厚肉部又は薄肉部の位置が理論値からずれていたとしても、ずれに対するロバスト性が確保され、偏肉とその向きの算出精度が大きく悪化することを回避可能である。
なお、2つの超音波肉厚計1、2を同期回動させるには、前述した各超音波肉厚計1、2を継目無管Pの周方向に回動させるための公知の機構(図示せず)を用いればよい。
図7には、継目無管Pの搬送を停止した状態で(継目無管Pの一の断面において)、超音波肉厚計1で圧延ロールR3の圧下方向PDの継目無管Pの肉厚T9を測定した結果と、超音波肉厚計2で前記圧下方向PDに対して30°を成す方向の継目無管Pの肉厚T10を測定した結果の他、超音波肉厚計1、2を継目無管Pの周方向に回動させて継目無管Pの全周の肉厚を測定した結果も示している。なお、図7に示す結果は、2つの超音波肉厚計1、2による肉厚測定値を1次偏肉に基づき補正していない。
図7に示すように、T9>T10となっており、偏肉の向きが図6(b)に示す向きであると算出できることがわかる。
前述した本発明の第1実施形態に係る偏肉測定方法によれば、偏肉が2次、3次、4次及び6次の何れであって、2つの超音波肉厚計1、2を配置するだけで、所望する偏肉とその向きを材料温度が高温な圧延ラインで測定可能であるという利点を有する。しかしながら、第1ステップによって決定された偏肉が2次である場合には、3本目以降の測定対象である継目無管Pの2次偏肉とその向きを精度良く測定可能なのであって、1本目と2本目については精度良く測定できるといえない。2次偏肉についても1本目から精度良く測定するには、2次偏肉を測定する場合のみ、3つの超音波肉厚計を配置すればよい。
本発明の第2実施形態に係る継目無管の偏肉測定方法は、前述した第1実施形態に係る継目無管の偏肉測定方法と同様に、第1〜第5ステップを含み、第2ステップだけが第1実施形態と異なる。本実施形態に係る偏肉測定方法における第1ステップ、第3〜第5ステップは、前述した第1実施形態に係る偏肉測定方法における各ステップと同一であるため、その説明は省略し、第2ステップについてのみ説明する。
また、例えば、第1超音波肉厚計3による肉厚測定値T11≒第2超音波肉厚計4による肉厚測定値T12<第3超音波肉厚計5による肉厚測定値T13となるか、或いは、第3超音波肉厚計5による肉厚測定値T13<第1超音波肉厚計3による肉厚測定値T11≒第2超音波肉厚計4による肉厚測定値T12となれば、継目無管Pに生じている偏肉は、図8(c)、(d)に示す第2状態であり、第1超音波肉厚計3による肉厚測定値T11(又は第2超音波肉厚計4による肉厚測定値T12)と第3超音波肉厚計5による肉厚測定値T13との差(T11−T13、又は、T12−T13)の絶対値の2倍を偏肉(偏肉量)として算出し、T11≒T12>T13の場合には偏肉の向きが図8(c)に示す向きで、T11≒T12<T13の場合には偏肉の向きが図8(d)に示す向きであると算出することが可能である。
P・・・継目無管
R1、R2、R3、R4、R5・・・圧延ロール
Claims (8)
- 対向する2つの圧延ロールが配設された圧延スタンドを複数備える第1圧延機と、各圧延ロールの圧下方向の成す角が120°となるように3つの圧延ロールが配設された圧延スタンドを複数備える第2圧延機とが設置された圧延ラインで製造される継目無管の偏肉を測定する方法であって、
前記圧延ライン外において、測定対象と同種の継目無管の周方向肉厚分布を測定し、該測定した周方向肉厚分布に基づいて2次、3次、4次及び6次の各偏肉を抽出し評価することで、前記各偏肉のうち前記圧延ラインで測定すべき継目無管の偏肉を予め決定する第1ステップと、
前記第1ステップで決定した偏肉が2次偏肉である場合、前記第1圧延機の出側に2つの超音波肉厚計を配置し、1本目の測定対象である継目無管について、前記2つの超音波肉厚計のうち一方の超音波肉厚計で前記第1圧延機が備える何れかの圧延スタンドに配設された一の圧延ロールの圧下方向に対して角度θ1(θ1は、45°及び0°のうち何れか一方)を成す第1方向の前記継目無管の肉厚を測定すると共に、前記2つの超音波肉厚計のうち他方の超音波肉厚計で前記第1方向に対して90°を成す第2方向の前記継目無管の肉厚を測定し、2本目の測定対象である継目無管について、前記2つの超音波肉厚計のうち一方の超音波肉厚計で前記一の圧延ロールの圧下方向に対して角度θ2(θ2は、45°及び0°のうち何れか他方)を成す第3方向の前記継目無管の肉厚を測定すると共に、前記2つの超音波肉厚計のうち他方の超音波肉厚計で前記第3方向に対して90°を成す第4方向の前記継目無管の肉厚を測定し、前記第1〜第4方向の肉厚測定値に基づき、3本目以降の測定対象である継目無管に対する前記2つの超音波肉厚計の肉厚測定方向を決定し、該決定された方向の肉厚を測定できるように配置された前記2つの超音波肉厚計で3本目以降の測定対象である継目無管の肉厚を測定し、該2つの超音波肉厚計による肉厚測定値に基づき、前記継目無管の2次偏肉とその向きを算出する第2ステップと、
前記第1ステップで決定した偏肉が3次偏肉である場合、前記第2圧延機の出側に2つの超音波肉厚計を配置し、前記2つの超音波肉厚計のうち一方の超音波肉厚計で前記第2圧延機が備える何れかの圧延スタンドに配設された一の圧延ロールの圧下方向の継目無管の肉厚を測定すると共に、前記2つの超音波肉厚計のうち他方の超音波肉厚計で前記圧下方向に対して60°を成す方向の前記継目無管の肉厚を測定し、該2つの超音波肉厚計による肉厚測定値に基づき、前記継目無管の3次偏肉とその向きを算出する第3ステップと、
前記第1ステップで決定した偏肉が4次偏肉である場合、前記第1圧延機の出側に2つの超音波肉厚計を配置し、前記2つの超音波肉厚計のうち一方の超音波肉厚計で前記第1圧延機が備える何れかの圧延スタンドに配設された一の圧延ロールの圧下方向に対して45°を成す方向の継目無管の肉厚を測定すると共に、前記2つの超音波肉厚計のうち他方の超音波肉厚計で前記一方の超音波肉厚計の肉厚測定方向に対して45°を成す方向の前記継目無管の肉厚を測定し、該2つの超音波肉厚計による肉厚測定値に基づき、前記継目無管の4次偏肉とその向きを算出する第4ステップと、
前記第1ステップで決定した偏肉が6次偏肉である場合、前記第2圧延機の出側に2つの超音波肉厚計を配置し、前記2つの超音波肉厚計のうち一方の超音波肉厚計で前記第2圧延機が備える何れかの圧延スタンドに配設された一の圧延ロールの圧下方向の継目無管の肉厚を測定すると共に、前記2つの超音波肉厚計のうち他方の超音波肉厚計で前記圧下方向に対して30°を成す方向の前記継目無管の肉厚を測定し、該2つの超音波肉厚計による肉厚測定値に基づき、前記継目無管の6次偏肉とその向きを算出する第5ステップと、
を含むことを特徴とする継目無管の偏肉測定方法。 - 対向する2つの圧延ロールが配設された圧延スタンドを複数備える第1圧延機と、各圧延ロールの圧下方向の成す角が120°となるように3つの圧延ロールが配設された圧延スタンドを複数備える第2圧延機とが設置された圧延ラインで製造される継目無管の偏肉を測定する方法であって、
前記圧延ライン外において、測定対象と同種の継目無管の周方向肉厚分布を測定し、該測定した周方向肉厚分布に基づいて2次、3次、4次及び6次の各偏肉を抽出し評価することで、前記各偏肉のうち前記圧延ラインで測定すべき継目無管の偏肉を予め決定する第1ステップと、
前記第1ステップで決定した偏肉が2次偏肉である場合、前記第1圧延機の出側に第1超音波肉厚計、第2超音波肉厚計及び第3超音波肉厚計を配置し、前記第1超音波肉厚計で前記第1圧延機が備える何れかの圧延スタンドに配設された一の圧延ロールの圧下方向に対して45°を成す方向の継目無管の肉厚を測定し、前記第2超音波肉厚計で前記第1超音波肉厚計の肉厚測定方向に対して90°を成す方向の前記継目無管の肉厚を測定し、前記第3超音波肉厚計で前記第1超音波肉厚計の肉厚測定方向及び前記第2超音波肉厚計の肉厚測定方向のそれぞれに対して45°を成す方向の前記継目無管の肉厚を測定し、前記第1〜第3超音波肉厚計による肉厚測定値に基づき、前記継目無管の2次偏肉とその向きを算出する第2ステップと、
前記第1ステップで決定した偏肉が3次偏肉である場合、前記第2圧延機の出側に2つの超音波肉厚計を配置し、前記2つの超音波肉厚計のうち一方の超音波肉厚計で前記第2圧延機が備える何れかの圧延スタンドに配設された一の圧延ロールの圧下方向の継目無管の肉厚を測定すると共に、前記2つの超音波肉厚計のうち他方の超音波肉厚計で前記圧下方向に対して60°を成す方向の前記継目無管の肉厚を測定し、該2つの超音波肉厚計による肉厚測定値に基づき、前記継目無管の3次偏肉とその向きを算出する第3ステップと、
前記第1ステップで決定した偏肉が4次偏肉である場合、前記第1圧延機の出側に2つの超音波肉厚計を配置し、前記2つの超音波肉厚計のうち一方の超音波肉厚計で前記第1圧延機が備える何れかの圧延スタンドに配設された一の圧延ロールの圧下方向に対して45°を成す方向の継目無管の肉厚を測定すると共に、前記2つの超音波肉厚計のうち他方の超音波肉厚計で前記一方の超音波肉厚計の肉厚測定方向に対して45°を成す方向の前記継目無管の肉厚を測定し、該2つの超音波肉厚計による肉厚測定値に基づき、前記継目無管の4次偏肉とその向きを算出する第4ステップと、
前記第1ステップで決定した偏肉が6次偏肉である場合、前記第2圧延機の出側に2つの超音波肉厚計を配置し、前記2つの超音波肉厚計のうち一方の超音波肉厚計で前記第2圧延機が備える何れかの圧延スタンドに配設された一の圧延ロールの圧下方向の継目無管の肉厚を測定すると共に、前記2つの超音波肉厚計のうち他方の超音波肉厚計で前記圧下方向に対して30°を成す方向の前記継目無管の肉厚を測定し、該2つの超音波肉厚計による肉厚測定値に基づき、前記継目無管の6次偏肉とその向きを算出する第5ステップと、
を含むことを特徴とする継目無管の偏肉測定方法。 - 前記第2〜第5ステップにおいて、前記2つの超音波肉厚計のうち一方の超音波肉厚計で測定した継目無管の長手方向肉厚分布に基づき、該継目無管の1次偏肉を算出し、該算出した1次偏肉に基づき、前記2つの超音波肉厚計による肉厚測定値を補正することを特徴とする請求項1に記載の継目無管の偏肉測定方法。
- 前記第2ステップにおいて、前記第1超音波肉厚計、前記第2超音波肉厚計及び前記第3超音波肉厚計のうち何れか一つの超音波肉厚計で測定した継目無管の長手方向肉厚分布に基づき、該継目無管の1次偏肉を算出し、該算出した1次偏肉に基づき、前記第1超音波肉厚計、前記第2超音波肉厚計及び前記第3超音波肉厚計による肉厚測定値をそれぞれ補正し、
前記第3〜第5ステップにおいて、前記第3〜第5ステップにおいて配置する前記2つの超音波肉厚計のうち一方の超音波肉厚計で測定した継目無管の長手方向肉厚分布に基づき、該継目無管の1次偏肉を算出し、該算出した1次偏肉に基づき、前記第3〜第5ステップにおいて配置する前記2つの超音波肉厚計による肉厚測定値を補正することを特徴とする請求項2に記載の継目無管の偏肉測定方法。 - 前記第2〜第5ステップにおいて、前記2つの超音波肉厚計を、それぞれの肉厚測定方向に対して±15°の範囲内で継目無管の肉厚測定中に同期回動させることを特徴とする請求項1又は3に記載の継目無管の偏肉測定方法。
- 前記第2ステップにおいて、前記第1超音波肉厚計、前記第2超音波肉厚計及び前記第3超音波肉厚計を、それぞれの肉厚測定方向に対して±15°の範囲内で継目無管の肉厚測定中に同期回動させ、
前記第3〜第5ステップにおいて、前記第3〜第5ステップにおいて配置する前記2つの超音波肉厚計を、それぞれの肉厚測定方向に対して±15°の範囲内で継目無管の肉厚測定中に同期回動させることを特徴とする請求項2又は4に記載の継目無管の偏肉測定方法。 - 前記第2〜第5ステップにおいて配置する前記2つの超音波肉厚計は、レーザ超音波肉厚計又は電磁超音波肉厚計であることを特徴とする請求項1、3、5の何れかに記載の継目無管の偏肉測定方法。
- 前記第2ステップにおいて配置する前記第1超音波肉厚計、前記第2超音波肉厚計及び前記第3超音波肉厚計、並びに、前記第3〜第5ステップにおいて配置する前記2つの超音波肉厚計は、レーザ超音波肉厚計又は電磁超音波肉厚計であることを特徴とする請求項2、4、6の何れかに記載の継目無管の偏肉測定方法。
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