JP6178747B2 - 偏心揺動型の減速装置、およびそのピン部材の製造方法 - Google Patents

偏心揺動型の減速装置、およびそのピン部材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、偏心揺動型の減速装置、およびそのピン部材の製造方法に関する。
特許文献1に、偏心揺動型の減速装置が開示されている。この減速装置では、外歯歯車が揺動しながら内歯歯車に内接噛合している。外歯歯車には、該外歯歯車の軸心からオフセットした位置に貫通孔が形成されている。貫通孔には、ピン部材が貫通している。ピン部材は、出力軸と一体的に回転するフランジ体の圧入穴に圧入されている。
外歯歯車が揺動しながら内歯歯車に内接噛合すると、外歯歯車が内歯歯車に対して回転する。この減速装置では、この外歯歯車の回転を、前記外歯歯車を貫通しているピン部材を介してフランジ体に伝達することにより、入力軸の回転を減速してフランジ体と一体化している出力軸から出力している。
特開2013−194869号公報
しかしながら、このようにフランジ体にピン部材が圧入される構成を有する偏心揺動型の減速装置にあっては、該ピン部材をフランジ体の圧入穴に圧入する際に、ときに精度よく圧入することができないときがあるという問題があった。
本発明は、このような問題を解消するためになされたものであって、ピン部材を、フランジ体の圧入穴に、より精度よく圧入することのできる偏心揺動型の減速装置を提供することをその課題としている。
本発明は、外歯歯車が揺動しながら内歯歯車に内接噛合する偏心揺動型の減速装置であって、前記外歯歯車の軸心からオフセットした位置に形成された貫通孔と、該貫通孔を貫通しているピン部材と、該ピン部材が圧入されているフランジ体と、を備え、前記ピン部材は、前記フランジ体の圧入穴に圧入される圧入部と、該圧入部の先端に形成された面取り部とを有し、該面取り部の一部も、前記フランジ体の圧入穴に対して締め代を有し、該面取り部の粗さが、前記圧入穴の粗さよりも小さく、前記圧入部の粗さが、前記面取り部の粗さよりも小さい構成とすることにより、上記課題を解決したものである。
また、本発明は、外歯歯車が揺動しながら内歯歯車に内接噛合する偏心揺動型の減速装置であって、前記外歯歯車の軸心からオフセットした位置に形成された貫通孔と、該貫通孔を貫通しているピン部材と、該ピン部材が圧入されているフランジ体と、を備え、前記ピン部材は、前記フランジ体の圧入穴に圧入される圧入部と、該圧入部の先端に形成された面取り部とを有し、該面取り部の一部も、前記フランジ体の圧入穴に対して締め代を有し、前記圧入部には、方向性のある加工痕が形成され、前記面取り部には、方向性のある加工痕が形成されない構成とすることにより、同じく上記課題を解決したものである。
また、本発明は、外歯歯車が揺動しながら内歯歯車に内接噛合する偏心揺動型の減速装置であって、前記外歯歯車の軸心からオフセットした位置に形成された貫通孔と、該貫通
孔を貫通しているピン部材と、該ピン部材が圧入されているフランジ体と、を備える偏心揺動型の減速装置における前記ピン部材の製造方法において、前記ピン部材は、前記フランジ体の圧入穴に圧入される圧入部と、該圧入部の先端に形成された面取り部とを有し、前記面取り部と前記圧入部の両方に、遊離砥粒加工を施す遊離砥粒加工工程と、該遊離砥粒加工工程の後に、前記圧入部に研削加工を施し、前記圧入部の粗さを前記面取り部の粗さよりも小さくする研削加工工程と、を含むことにより、同じく上記課題を解決したものである。
本発明は、発明者らが、ピン部材がフランジ体の圧入穴に圧入される際のメカニズムを詳細に吟味・試験した結果、得られた知見に基づいてなされた。
本発明に係るピン部材の面取り部は、その粗さが、圧入穴の粗さよりも小さく形成される。あるいは、本発明に係るピン部材は、圧入部には、方向性のある加工痕が形成されるが、面取り部には、方向性のある加工痕が形成されない。
これにより、ピン部材が圧入された際に、該ピン部材の軸心が圧入穴の軸心に対して傾いてしまったりする不具合を、より低減することができる。
なお、本発明において、「粗さ」とは、2001年版「JIS B0601」における「Rz」、すなわち、「最大高さ(粗さ曲線における平均線から最も高い山頂から最も低い谷底までの距離)」を指している。なお、この2001年版「JIS B0601」における「最大高さRz」は、1982年版「JIS B0601」では「Rmax」、1994年版「JIS B0601」では「Ry」で標記(定義)されていたパラメータと同一である。また、「粗さが大きい」とは、この最大高さRzの値が大きいこと、「粗さが小さい」とは、該最大高さRzの値が小さいこと、をそれぞれ指している。
本発明によれば、ピン部材を、フランジ体の圧入穴に、より精度よく圧入することのできる偏心揺動型の減速装置を得ることができる。
本発明の実施形態の一例に係る偏心揺動型の減速装置の全体断面図 図1の矢視II−II線に沿う断面図 上記偏心揺動型の減速装置の製造方法の要部工程図 従来のフランジ体の圧入穴へのピン部材の圧入例を示す模式図
以下、図面に基づいて本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態の一例に係る偏心揺動型の減速装置を示す全体断面図、図2は、図1の矢視II−II線に沿う断面図である。
この偏心揺動型の減速装置G1は、外歯歯車20と内歯歯車22を有し、外歯歯車20が揺動しながら内歯歯車22に内接噛合している。減速装置G1は、図示せぬモータからの動力を受ける入力軸26を備える。入力軸26にはキー28を介して2つの偏心体30が設けられている。各偏心体30の外周は、入力軸26の軸心C26に対して所定の偏心量だけ偏心している。2つの偏心体30の偏心位相差は、180度である(互いに離反する方向に偏心している)。
各偏心体30の外周には、ころ32を介して外歯歯車20が組み込まれている。外歯歯車20を2枚組み込んでいるのは、伝達容量の確保、および外歯歯車20が偏心揺動した際の減速装置G1全体の動的バランスをより向上させるためである。外歯歯車20は、揺動しながら内歯歯車22に内接噛合している。
内歯歯車22は、内歯歯車本体38および内歯を構成する外ピン40を有している。内歯歯車本体38は、円弧状の溝部36を有している。外ピン40は、該円弧状の溝部36に回転自在に組み込まれている。内歯歯車本体38は、ケーシング42と一体化されている。内歯歯車22の内歯の数(外ピン40の本数)は、外歯歯車20の外歯の数よりも僅かだけ(この例では1だけ)多い。
一方、外歯歯車20には、該外歯歯車20の軸心からオフセットした位置に貫通孔44が周方向において複数形成されている。各貫通孔44を内ピン(ピン部材)46が貫通している。内ピン46の外周には摺動向上部材として内ローラ48が外嵌している(内ローラ48はなくてもよい)。内ローラ48と貫通孔44との間には、偏心体30の偏心量の2倍に相当する隙間が確保されている。
内ピン46は、出力軸50と一体化されたフランジ体52の圧入穴(被圧入面)52Aに圧入されている。内ピン46とフランジ体52の圧入構造については、後に詳述する。
本発明の理解を容易にするために、ここで、偏心揺動型の減速装置G1の動力伝達系の作用を簡単に説明しておく。
入力軸26が回転すると該入力軸26と一体化されている偏心体30が回転し、ころ32を介して外歯歯車20が揺動回転する。この結果、内歯歯車22(の外ピン40)に対する外歯歯車20の噛合位置が順次ずれてゆく現象が発生する。
外歯歯車20の歯数は、内歯歯車22の歯数よりも1だけ少ないため、外歯歯車20は、入力軸26が1回回転するごとに、1歯分だけ内歯歯車22に対して位相がずれる(自転する)ことになる。この自転成分が、内ローラ48および内ピン46を介してフランジ体52に伝達され、該フランジ体52と一体化されている出力軸50が回転する。出力軸50の回転速度は、入力軸26の回転速度の1/(外歯歯車の歯数)となる。なお、外歯歯車20の揺動成分は、内ローラ48と外歯歯車20の貫通孔44との間に確保された隙間によって吸収される。
この減速作用の実現に当たり、内ピン46(および内ローラ48)は、外歯歯車20の貫通孔44を貫通することにより外歯歯車20の自転と同期し、外歯歯車20の自転成分を取り出す機能を果たしている。すなわち、内ピン46(および内ローラ48)は、常に外歯歯車20の貫通孔44と摺動しながら外歯歯車20の自転成分に相当するトルクを外歯歯車20側から受け、入力軸26の軸心C26の周りを「公転」する態様で、当該外歯歯車20の自転をフランジ体52に伝達する。したがって、内ピン46と内ローラ48との摺動、あるいは内ローラ48と外歯歯車20の貫通孔44との摺動等を円滑に行うためには、内ピン46は、入力軸26の軸心C26との平行度が正確に維持された状態でフランジ体52に精度よく圧入されていなければならない。
しかしながら、従来、内ピン46をフランジ体52に圧入したときに、例えば、該内ピン46が若干傾いた状態で圧入されてしまったりすることがあるという問題があった。
この問題に関しては、従来、その原因が深く吟味されたことはなかった。しかし、発明者らがこの原因について、詳細に吟味・試験を行った結果、内ピン46の面取り部46Bや圧入穴52Aの粗さが深く関係していることが確認できた。
この知見は、公知の知見ではないため、ここで詳細に説明する。なお、便宜上、従来の構造には、下2桁が同一の100番台の符号を用いる。
図4に示されるように、従来、内ピン146には、フランジ体152の圧入穴(被圧入面)152Aへの圧入を容易にするために、先端に面取り部146Bが形成されている。この面取り部146Bは、旋盤によって内ピン146を粗加工するときに一緒に形成され、特に仕上げ加工は行われていなかった。つまり、内ピン146の圧入部(圧入面)146Aを研削によって仕上げ加工するときには、仕上げ外径が異なることもあって、面取り部146Bに仕上げ加工がなされることはなかった。これは、「仕上げ加工をした方がいいが、コスト的にやらない」というものではなく、従来は、面取り部146Bが圧入結合における圧入の精度の確保に何らかの影響を及ぼしているという見識がそもそもなかったためである。
しかし、内ピン146を圧入するために、面取り部146Bを圧入穴152Aの軸方向の端部152E1、152E2に当接させる場合、必ずしも圧入穴152Aの軸心C152Aと内ピン146の軸心C146が一致した状態で当接できるわけではない。むしろ、多くの場合、内ピン146の実際の軸心C146rと圧入穴152Aの軸心C152Aとの間に、ずれδ(C152A−C146r)が生じている。加えて、内ピン146の実際の軸心C146rが、圧入穴152Aの軸心C152Aに対してθだけ傾いていることもある。
これは、図4の圧入例で言うならば、結局、圧入穴152Aに対して、面取り部146Bの上側に「δ1の締め代」、下側にδ1よりも大きな「δ2の締め代」がある「斜めでかつずれた状態」で圧入が開始されることを意味している。
しかるに、従来は、圧入穴152Aの粗さがそれほど小さいわけではない上に、面取り部146Bの粗さがそれよりもさらに大きい(粗い)表面状態となっていた。そのため、圧入穴152Aの凹凸と、面取り部146Bのさらに粗い凹凸が干渉して、互いに「かじり合う」状態が形成されていたと考えられる。
一方、偏心揺動型の減速装置G1のフランジ体152と内ピン146の圧入結合にあっては、構造上、内ピン146の軸方向長さL146に対して圧入穴152Aの軸方向長さL152Aを大きく取る設計をするのは至難である。つまり、内ピン146の軸方向の圧入代が短い。
その結果、これらの要因の相乗により、内ピン146の実際の軸心C146rが傾いた状態のまま圧入が開始され、圧入直後に、内ピン146の面取り部146Bの後端部146B1、146B2(図4の例では、特に下側の後端部146B2)が一部塑性変形されてしまい、かつその修正がし切れないうちに圧入が完了してしまったのではないかと推察される。
そこで、本実施形態に係る偏心揺動型の減速装置G1では、内ピン(ピン部材)46とフランジ体52との圧入構造に関し、以下のような構成を採用している。なお、本実施形態に係る内ピン46とフランジ体52との圧入構造は、その製造方法と不離一体であり、また作用効果とも不離一体であるため、以降は、これらを適宜同時に説明する。
この偏心揺動型の減速装置G1では、内ピン46を次のようにして製造している。
内ピン46は、フランジ体52の圧入穴52Aに圧入される圧入部46Aと、該圧入部46Aの先端に形成された面取り部46Bとを有している。図3を参照して、先ず、(A)に示されるように、内ピン46の素材を旋盤によって粗加工し、圧入部(圧入面)46Aおよび面取り部46Bを形成する。従来と同様に、面取り部46Bの一部は、フランジ体52の圧入穴52Aに対して締め代を有している(圧入穴52Aの内径より面取り部46Bの一部(後端部46B1、46B2)の外径の方が大きい)。この段階では、面取り部46Bは、従来と同様の粗さを有し、圧入部46Aおよび面取り部46Bとも、フランジ体52の圧入穴52Aの粗さよりも粗さが大きい。
その後、図3(B)に示されるように、内ピン46の圧入部46Aおよび面取り部46Bの両方に、「遊離砥粒加工」を施す(遊離砥粒加工工程)。
遊離砥粒加工を施す1つの理由は、「面取り部46Bの粗さが、圧入穴52Aの粗さよりも小さい」という特性を得るためである、これにより、内ピン46の面取り部46Bの表面が、圧入の際に圧入穴52Aの凹凸と干渉するのを抑制することができることから、面取り部46Bにおいてより円滑な圧入ガイドを実現することできる。この結果、内ピン46の軸方向長さL46に対して圧入穴52Aの軸方向長さL52Aが短い構造でありながら、圧入精度をより向上させることができる(より軸心の傾きの小さな圧入を行うことができる)。
遊離砥粒加工を施すもう1つの理由は、面取り部46Bの「圧入のガイド面」として、方向性のない加工痕(表面)を得るためである。ここで、方向性のある加工痕とは、ある一定の規則性のある加工痕が繰り返し現れる状態を言う。例えば、リング状の加工痕が繰り返し現れたり、らせん状の加工痕が軸方向に連続して現れる(途中で途切れていてもよい)状態を言う。遊離砥粒加工は、スラリーと称される遊離砥粒(砥粒をボンドで固定せずに、液体に混ぜたもの)を用いるもので、均一で「方向性のない表面」を形成することができる。ラッピング、ポリシング、バフ研磨、噴射加工(ショットブラスト)、超音波加工、バレル研磨加工等が知られている。
なお、本実施形態においては、遊離砥粒加工として、具体的には、バレル研磨による加工法を採用している。バレル研磨とは、バレル漕中に砥粒、コンパウンド、水、および加工物を入れ、回転、振動などにより内ピンと砥粒に相対運動を生じさせる加工である。バレル研磨は、多量の内ピン46を一回の処理で仕上げることができ、面取り部46Bを含めた内ピン46の実際の形状に倣った仕上げが可能である。また、内ピン46の表面(圧入部46Aおよび面取り部46B)に方向性のない(薄い硬化層からなる)加工痕を形成することができる。つまり、バレル研磨を施すことにより、特に面取り部46Bに対して、フランジ体52の圧入穴52Aの粗さよりも粗さが小さく、かつ、圧入穴52Aの凹凸と干渉しにくい(方向性がない加工痕を有する)表面を得ることができる。
ただし、バレル研磨加工を含め、遊離砥粒加工によって形成される表面は、方向性がないという大きな特徴があるが、この「方向性がない」という特徴は、面取り部46Bの表面としては、有益であるものの、圧入部46Aの特性としては、必ずしも有益とは言えない面があることも合わせて確認されている。その理由としては、圧入部の表面としては、「粗さ」が、なお、大きいことのほかに、加工後の表面に加工痕の方向性がないことが掲げられる。圧入部46Aに関しては、圧入の保持性(内ピン46が圧入穴52Aに対して、軸方向あるいは周方向に動いたり、抜けたりしない特性)を確保するために、むしろ方向性のある加工痕が残存する加工が求められる。
そのため、本実施形態では、図3(C)に示されるように、遊離砥粒加工であるバレル研磨加工の後に、圧入部46Aに研削加工を施す工程(研削加工工程)を、追加するようにしている。研削加工は、軸とほぼ直角のリング状あるいは螺旋状の(方向性のある)加工痕を残存させることができ、かつ粗さはバレル研磨加工よりも小さい。これにより、「圧入部46Aの粗さが、面取り部46Bの粗さよりも小さい」という特性、「圧入部46Aには、方向性のある加工痕が形成される」という特性、および、「面取り部46Bには、方向性のある加工痕が形成されない」という特性を、全て得ることができ、一層精度が高く、かつ圧入の保持性の高い圧入結合を行うことができる。
なお、圧入部に対して行う「方向性があり、かつ面取り部の粗さより小さい粗さを有する加工痕を残存させる加工」としては、例えば、研削加工のほかに、ほぼ軸と直角の螺旋状の(方向性のある)加工痕が残存するエメリーペーパー仕上げ加工、送りを掛けないため軸と直角のリング状の加工痕が残存するグラインダ仕上げ加工、あるいは、綾目のような(X状の)加工痕、つまり2つの交差する方向性のある加工痕が残存するスーパー仕上げ加工等を採用することができる。いずれも、より高い圧入の精度を確保した上で、さらに良好な圧入の保持性を長期に亘って確保することができる。
なお、この種の偏心揺動型の減速装置は、外歯歯車の自転を拘束し、内歯歯車(ケーシング)の側から出力を取り出すこともできる(枠回転型の偏心揺動型の減速装置)。この場合、ピン部材(上記例の内ピン)は、外歯歯車の貫通孔を貫通することにより、外歯歯車の自転と同期し、該外歯歯車の自転を拘束する機能を果たすことになる。この場合も、ピン部材には高い圧入精度が求められるため、本発明を有効に適用することができる。
本発明は、偏心揺動型の減速装置に対して適用可能である。
G1…減速装置
20…外歯歯車
22…内歯歯車
46…内ピン(ピン部材)
46A…圧入部
46B…面取り部
52…フランジ体
52A…圧入穴

Claims (6)

  1. 外歯歯車が揺動しながら内歯歯車に内接噛合する偏心揺動型の減速装置であって、前記外歯歯車の軸心からオフセットした位置に形成された貫通孔と、該貫通孔を貫通しているピン部材と、該ピン部材が圧入されているフランジ体と、を備え、
    前記ピン部材は、前記フランジ体の圧入穴に圧入される圧入部と、該圧入部の先端に形成された面取り部とを有し、
    該面取り部の一部も、前記フランジ体の圧入穴に対して締め代を有し、
    該面取り部の粗さが、前記圧入穴の粗さよりも小さく、
    前記圧入部の粗さが、前記面取り部の粗さよりも小さい
    ことを特徴とする偏心揺動型の減速装置。
  2. 請求項1において、
    前記圧入部には、方向性のある加工痕が形成される
    ことを特徴とする偏心揺動型の減速装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記面取り部には、方向性のある加工痕が形成されない
    ことを特徴とする偏心揺動型の減速装置。
  4. 外歯歯車が揺動しながら内歯歯車に内接噛合する偏心揺動型の減速装置であって、前記外歯歯車の軸心からオフセットした位置に形成された貫通孔と、該貫通孔を貫通しているピン部材と、該ピン部材が圧入されているフランジ体と、を備え、
    前記ピン部材は、前記フランジ体の圧入穴に圧入される圧入部と、該圧入部の先端に形成された面取り部とを有し、
    該面取り部の一部も、前記フランジ体の圧入穴に対して締め代を有し、
    前記圧入部には、方向性のある加工痕が形成され、
    前記面取り部には、方向性のある加工痕が形成されない
    ことを特徴とする偏心揺動型の減速装置。
  5. 外歯歯車が揺動しながら内歯歯車に内接噛合する偏心揺動型の減速装置であって、前記外歯歯車の軸心からオフセットした位置に形成された貫通孔と、該貫通孔を貫通しているピン部材と、該ピン部材が圧入されているフランジ体と、を備える偏心揺動型の減速装置における前記ピン部材の製造方法において、
    前記ピン部材は、前記フランジ体の圧入穴に圧入される圧入部と、該圧入部の先端に形成された面取り部とを有し、
    前記面取り部と前記圧入部の両方に、遊離砥粒加工を施す遊離砥粒加工工程と、
    該遊離砥粒加工工程の後に、前記圧入部に研削加工を施し、前記圧入部の粗さを前記面取り部の粗さよりも小さくする研削加工工程と、
    を含むことを特徴とする偏心揺動型の減速装置のピン部材の製造方法。
  6. 請求項において、
    前記遊離砥粒加工が、バレル研磨加工である
    ことを特徴とする偏心揺動型の減速装置のピン部材の製造方法。
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