JP6178536B1 - 樹脂溶液組成物 - Google Patents
樹脂溶液組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6178536B1 JP6178536B1 JP2017502906A JP2017502906A JP6178536B1 JP 6178536 B1 JP6178536 B1 JP 6178536B1 JP 2017502906 A JP2017502906 A JP 2017502906A JP 2017502906 A JP2017502906 A JP 2017502906A JP 6178536 B1 JP6178536 B1 JP 6178536B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mass
- resin solution
- solvent
- solution composition
- ketone
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J3/00—Processes of treating or compounding macromolecular substances
- C08J3/02—Making solutions, dispersions, lattices or gels by other methods than by solution, emulsion or suspension polymerisation techniques
- C08J3/09—Making solutions, dispersions, lattices or gels by other methods than by solution, emulsion or suspension polymerisation techniques in organic liquids
- C08J3/091—Making solutions, dispersions, lattices or gels by other methods than by solution, emulsion or suspension polymerisation techniques in organic liquids characterised by the chemical constitution of the organic liquid
- C08J3/095—Oxygen containing compounds
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D7/00—Features of coating compositions, not provided for in group C09D5/00; Processes for incorporating ingredients in coating compositions
- C09D7/20—Diluents or solvents
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J3/00—Processes of treating or compounding macromolecular substances
- C08J3/02—Making solutions, dispersions, lattices or gels by other methods than by solution, emulsion or suspension polymerisation techniques
- C08J3/09—Making solutions, dispersions, lattices or gels by other methods than by solution, emulsion or suspension polymerisation techniques in organic liquids
- C08J3/091—Making solutions, dispersions, lattices or gels by other methods than by solution, emulsion or suspension polymerisation techniques in organic liquids characterised by the chemical constitution of the organic liquid
- C08J3/097—Sulfur containing compounds
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L101/00—Compositions of unspecified macromolecular compounds
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L79/00—Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon only, not provided for in groups C08L61/00 - C08L77/00
- C08L79/04—Polycondensates having nitrogen-containing heterocyclic rings in the main chain; Polyhydrazides; Polyamide acids or similar polyimide precursors
- C08L79/08—Polyimides; Polyester-imides; Polyamide-imides; Polyamide acids or similar polyimide precursors
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L81/00—Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of polysulfones; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L81/06—Polysulfones; Polyethersulfones
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D181/00—Coating compositions based on macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing sulfur, with or without nitrogen, oxygen, or carbon only; Coating compositions based on polysulfones; Coating compositions based on derivatives of such polymers
- C09D181/06—Polysulfones; Polyethersulfones
Abstract
芳香族ポリスルホン、芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポリエーテルイミド、芳香族ポリイミドおよび芳香族ポリアミド酸からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂と、スルホン系溶媒と、エステル系溶媒と、を含有する樹脂溶液組成物であって、この樹脂溶液組成物中、この樹脂の含有量は、この樹脂溶液組成物の総質量に対して、10質量%以上50質量%以下であり、このエステル系溶媒の含有量は、このスルホン系溶媒とこのエステル系溶媒の含有量の合計に対して、15質量%以上85質量%以下である樹脂溶液組成物。
Description
本発明は、樹脂溶液組成物に関するものである。
本願は、2015年10月16日に、日本に出願された特願2015−204511号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
本願は、2015年10月16日に、日本に出願された特願2015−204511号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
ポリエーテルスルホン、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミドおよびポリイミドは、耐熱性に優れるだけでなく、金属および他のポリマー、例えばフッ素樹脂等の素材との密着性が良好であることから皮膜形成剤として利用されている。
このような利用法の一例としては、金属製基材の表面をフッ素樹脂でコーティングする場合において、フッ素樹脂を塗布する前に、ポリエーテルスルホン等の樹脂を溶媒に溶解させた樹脂溶液組成物を金属製基材に付着させることにより、基材表面に上述の樹脂溶液組成物のプライマー層を形成する方法が知られている。
このような利用法の一例としては、金属製基材の表面をフッ素樹脂でコーティングする場合において、フッ素樹脂を塗布する前に、ポリエーテルスルホン等の樹脂を溶媒に溶解させた樹脂溶液組成物を金属製基材に付着させることにより、基材表面に上述の樹脂溶液組成物のプライマー層を形成する方法が知られている。
上記の樹脂溶液組成物の溶媒としては、ハンセン溶解度パラメータにおける分散項δD(単位:MPa0.5)が14.7以上20.3以下、極性項δP(単位:MPa0.5)が4.5以上18.4以下、水素結合項δH(単位:MPa0.5)が4.3以上15.7以下であるものが知られている。その例としては、スルホラン、N,N−ジメチルホルムアミドまたはγ−ブチロラクトン等が開示されている。しかしながら、これらの溶媒を単独で使用した樹脂溶液組成物では、ゲル化が起こったり、沈殿物が生じて白濁したりする等の問題がある。(特許文献1〜3参照)。
以上のことから、ゲル化や沈殿物の発生のない、優れた保存安定性を有する樹脂溶液組成物が望まれている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、ゲル化や沈殿物の発生のない、優れた保存安定性を有する樹脂溶液組成物を提供することを目的とする。
芳香族ポリスルホン、芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポリエーテルイミド、芳香族ポリイミドおよび芳香族ポリアミド酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂と、スルホン系溶媒と、エステル系溶媒と、を含有する樹脂溶液組成物であって、樹脂溶液組成物中の樹脂の濃度は、10質量%以上50質量%以下であり、スルホン系溶媒とエステル系溶媒とからなる混合溶媒中のエステル系溶媒の濃度は、15質量%以上85質量%以下である樹脂溶液組成物を提供する。
本発明の一態様においては、エステル系溶媒がγ−ブチロラクトンまたはγ−バレロラクトンであることが好ましい。
本発明の一態様においては、エステル系溶媒がγ−ブチロラクトンであることが好ましい。
芳香族ポリスルホン、芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポリエーテルイミド、芳香族ポリイミドおよび芳香族ポリアミド酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂と、スルホン系溶媒と、ケトン系溶媒と、を含有する樹脂溶液組成物であって、樹脂溶液組成物中の前記樹脂の濃度は、10質量%以上50質量%以下であり、スルホン系溶媒とケトン系溶媒とからなる混合溶媒中のケトン系溶媒の濃度は、20質量%以上42質量%以下である樹脂溶液組成物を提供する。
本発明の一態様においては、ケトン系溶媒がアセトンまたはメチルエチルケトンであることが好ましい。
本発明の一態様においては、ケトン系溶媒がアセトンであることが好ましい。
芳香族ポリスルホン、芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポリエーテルイミド、芳香族ポリイミドおよび芳香族ポリアミド酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂と、スルホン系溶媒と、エステル系溶媒と、ケトン系溶媒と、を含有する樹脂溶液組成物であって、
前記樹脂溶液組成物中の前記樹脂の濃度は、10質量%以上50質量%以下であり、
前記スルホン系溶媒と前記エステル系溶媒と前記ケトン系溶媒とからなる混合溶媒中の前記エステル系溶媒の濃度は、15質量%以上85質量%以下であり、
前記スルホン系溶媒と前記エステル系溶媒と前記ケトン系溶媒とからなる混合溶媒中の前記ケトン系溶媒の濃度は、42質量%以下である樹脂溶液組成物。
前記樹脂溶液組成物中の前記樹脂の濃度は、10質量%以上50質量%以下であり、
前記スルホン系溶媒と前記エステル系溶媒と前記ケトン系溶媒とからなる混合溶媒中の前記エステル系溶媒の濃度は、15質量%以上85質量%以下であり、
前記スルホン系溶媒と前記エステル系溶媒と前記ケトン系溶媒とからなる混合溶媒中の前記ケトン系溶媒の濃度は、42質量%以下である樹脂溶液組成物。
本発明の一態様においては、エステル系溶媒がγ−ブチロラクトンまたはγ−バレロラクトンであることが好ましい。
本発明の一態様においては、エステル系溶媒がγ−ブチロラクトンであることが好ましい。
本発明の一態様においては、ケトン系溶媒がアセトンまたはメチルエチルケトンであることが好ましい。
本発明の一態様においては、ケトン系溶媒がアセトンであることが好ましい。
本発明の一態様においては、スルホン系溶媒がスルホランであることが好ましい。
本発明の一態様においては、樹脂が芳香族ポリスルホンであることが好ましい。
本発明の一態様においては、芳香族ポリスルホンが、式(1)で表される繰返し単位を有することが好ましい。−Ph1−SO2−Ph2−O−(1)(Ph1およびPh2は、互いに独立に、フェニレン基を表す。前記フェニレン基上の水素原子は、互いに独立に、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基またはハロゲン原子で置換されていてもよい。)
すなわち、本発明は以下の態様を含む。
[1]芳香族ポリスルホン、芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポリエーテルイミド、芳香族ポリイミドおよび芳香族ポリアミド酸からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂と、スルホン系溶媒と、エステル系溶媒と、を含有する樹脂溶液組成物であって、
前記樹脂溶液組成物中、
前記樹脂の含有量は、前記樹脂溶液組成物の総質量に対して、10質量%以上50質量%以下であり、
前記エステル系溶媒の含有量は、前記スルホン系溶媒と前記エステル系溶媒の含有量の合計に対して、15質量%以上85質量%以下である樹脂溶液組成物。
[2]前記エステル系溶媒がγ−ブチロラクトンまたはγ−バレロラクトンである[1]に記載の樹脂溶液組成物。
[3]前記エステル系溶媒がγ−ブチロラクトンである[1]に記載の樹脂溶液組成物。
[4]芳香族ポリスルホン、芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポリエーテルイミド、芳香族ポリイミドおよび芳香族ポリアミド酸からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂と、スルホン系溶媒と、ケトン系溶媒と、を含有する樹脂溶液組成物であって、
前記樹脂溶液組成物中、
前記樹脂の含有量は、前記樹脂溶液組成物の総質量に対して、10質量%以上50質量%以下であり、
前記ケトン系溶媒の含有量は、前記スルホン系溶媒の含有量と前記ケトン系溶媒の含有量の合計に対して、20質量%以上42質量%以下である樹脂溶液組成物。
[5]前記ケトン系溶媒がアセトンまたはメチルエチルケトンである[4]に記載の樹脂溶液組成物。
[6]前記ケトン系溶媒がアセトンである[4]に記載の樹脂溶液組成物。
[7]芳香族ポリスルホン、芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポリエーテルイミド、芳香族ポリイミドおよび芳香族ポリアミド酸からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂と、スルホン系溶媒と、エステル系溶媒と、ケトン系溶媒と、を含有する樹脂溶液組成物であって、
前記樹脂溶液組成物中、
前記樹脂の含有量は、前記樹脂溶液組成物の総質量に対して、10質量%以上50質量%以下であり、
前記エステル系溶媒の含有量は、前記スルホン系溶媒と前記エステル系溶媒と前記ケトン系溶媒の含有量の合計に対して、15質量%以上85質量%以下であり、前記ケトン系溶媒の含有量は、前記スルホン系溶媒と前記エステル系溶媒と前記ケトン系溶媒の含有量の合計に対して、42質量%以下である樹脂溶液組成物。
[8]前記エステル系溶媒がγ−ブチロラクトンまたはγ−バレロラクトンである[7]に記載の樹脂溶液組成物。
[9]前記エステル系溶媒がγ−ブチロラクトンである[7]に記載の樹脂溶液組成物。
[10]前記ケトン系溶媒がアセトンまたはメチルエチルケトンである[7]〜[9]のいずれか1つに記載の樹脂溶液組成物。
[11]前記ケトン系溶媒がアセトンである[7]〜[9]のいずれか1つに記載の樹脂溶液組成物。
[12]前記スルホン系溶媒がスルホランである[1]〜[11]のいずれか1つに記載の樹脂溶液組成物。
[13]前記樹脂が芳香族ポリスルホンである[1]〜[12]のいずれか1つに記載の樹脂溶液組成物。
[14]前記芳香族ポリスルホンが、下記式(1)で表される繰返し単位を有する[1]〜[13]のいずれか1つに記載の樹脂溶液組成物。
−Ph1−SO2−Ph2−O− (1)
[式(1)中、Ph1およびPh2は、それぞれ独立に、フェニレン基を表し;前記フェニレン基上の水素原子は、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基またはハロゲン原子で置換されていてもよい。]
[1]芳香族ポリスルホン、芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポリエーテルイミド、芳香族ポリイミドおよび芳香族ポリアミド酸からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂と、スルホン系溶媒と、エステル系溶媒と、を含有する樹脂溶液組成物であって、
前記樹脂溶液組成物中、
前記樹脂の含有量は、前記樹脂溶液組成物の総質量に対して、10質量%以上50質量%以下であり、
前記エステル系溶媒の含有量は、前記スルホン系溶媒と前記エステル系溶媒の含有量の合計に対して、15質量%以上85質量%以下である樹脂溶液組成物。
[2]前記エステル系溶媒がγ−ブチロラクトンまたはγ−バレロラクトンである[1]に記載の樹脂溶液組成物。
[3]前記エステル系溶媒がγ−ブチロラクトンである[1]に記載の樹脂溶液組成物。
[4]芳香族ポリスルホン、芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポリエーテルイミド、芳香族ポリイミドおよび芳香族ポリアミド酸からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂と、スルホン系溶媒と、ケトン系溶媒と、を含有する樹脂溶液組成物であって、
前記樹脂溶液組成物中、
前記樹脂の含有量は、前記樹脂溶液組成物の総質量に対して、10質量%以上50質量%以下であり、
前記ケトン系溶媒の含有量は、前記スルホン系溶媒の含有量と前記ケトン系溶媒の含有量の合計に対して、20質量%以上42質量%以下である樹脂溶液組成物。
[5]前記ケトン系溶媒がアセトンまたはメチルエチルケトンである[4]に記載の樹脂溶液組成物。
[6]前記ケトン系溶媒がアセトンである[4]に記載の樹脂溶液組成物。
[7]芳香族ポリスルホン、芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポリエーテルイミド、芳香族ポリイミドおよび芳香族ポリアミド酸からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂と、スルホン系溶媒と、エステル系溶媒と、ケトン系溶媒と、を含有する樹脂溶液組成物であって、
前記樹脂溶液組成物中、
前記樹脂の含有量は、前記樹脂溶液組成物の総質量に対して、10質量%以上50質量%以下であり、
前記エステル系溶媒の含有量は、前記スルホン系溶媒と前記エステル系溶媒と前記ケトン系溶媒の含有量の合計に対して、15質量%以上85質量%以下であり、前記ケトン系溶媒の含有量は、前記スルホン系溶媒と前記エステル系溶媒と前記ケトン系溶媒の含有量の合計に対して、42質量%以下である樹脂溶液組成物。
[8]前記エステル系溶媒がγ−ブチロラクトンまたはγ−バレロラクトンである[7]に記載の樹脂溶液組成物。
[9]前記エステル系溶媒がγ−ブチロラクトンである[7]に記載の樹脂溶液組成物。
[10]前記ケトン系溶媒がアセトンまたはメチルエチルケトンである[7]〜[9]のいずれか1つに記載の樹脂溶液組成物。
[11]前記ケトン系溶媒がアセトンである[7]〜[9]のいずれか1つに記載の樹脂溶液組成物。
[12]前記スルホン系溶媒がスルホランである[1]〜[11]のいずれか1つに記載の樹脂溶液組成物。
[13]前記樹脂が芳香族ポリスルホンである[1]〜[12]のいずれか1つに記載の樹脂溶液組成物。
[14]前記芳香族ポリスルホンが、下記式(1)で表される繰返し単位を有する[1]〜[13]のいずれか1つに記載の樹脂溶液組成物。
−Ph1−SO2−Ph2−O− (1)
[式(1)中、Ph1およびPh2は、それぞれ独立に、フェニレン基を表し;前記フェニレン基上の水素原子は、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基またはハロゲン原子で置換されていてもよい。]
本発明の一態様によれば、ゲル化や沈殿物の発生のない、優れた保存安定性を有する樹脂溶液組成物が提供される。
<樹脂溶液組成物>
本発明の一実施形態である樹脂溶液組成物は、芳香族ポリスルホン、芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポリエーテルイミド、芳香族ポリイミドおよび芳香族ポリアミド酸からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂と;スルホン系溶媒と;エステル系溶媒、もしくはケトン系溶媒、またはエステル系溶媒とケトン系溶媒の両溶媒と、を含む。
本発明の一実施形態である樹脂溶液組成物は、芳香族ポリスルホン、芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポリエーテルイミド、芳香族ポリイミドおよび芳香族ポリアミド酸からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂と;スルホン系溶媒と;エステル系溶媒、もしくはケトン系溶媒、またはエステル系溶媒とケトン系溶媒の両溶媒と、を含む。
本発明の一実施形態である樹脂溶液組成物に係る樹脂は、芳香族ポリスルホン、芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポリエーテルイミド、芳香族ポリイミドおよび芳香族ポリアミド酸からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂である。これらの中でも、耐薬品性、耐クリープ性に優れることから、前記樹脂は芳香族ポリスルホンが好ましい。
本実施形態の樹脂溶液組成物に係る芳香族ポリスルホンとしては、典型的には、2価の芳香族基(すなわち、芳香族化合物から、その芳香環に結合した水素原子を2個除いてなる残基)と、スルホニル基(−SO2−)と、酸素原子とを含む繰返し単位を有する樹脂が挙げられる。
前記芳香族ポリスルホンは、耐熱性や耐薬品性の点から、下記式(1)で表される繰返し単位(以下、「繰返し単位(1)」と言うことがある。)を有することが好ましい。また、本明細書において、前記繰返し単位(1)を有する芳香族ポリスルホンを芳香族ポリエーテルスルホンと言う。さらに、本実施形態の樹脂溶液組成物に係る芳香族ポリスルホンは、下記式(2)で表される繰返し単位(以下、「繰返し単位(2)」と言うことがある。)や、下記式(3)で表される繰返し単位(以下、「繰返し単位(3)」と言うことがある。)等の他の繰返し単位を少なくとも1つ有していてもよい。
−Ph1−SO2−Ph2−O− …(1)
[式(1)中、Ph1およびPh2は、それぞれ独立に、フェニレン基であり、前記フェニレン基上の1個の水素原子は、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基またはハロゲン原子で置換されていてもよく、前記フェニレン基上の2個以上の水素原子が置換されるときは、前記水素原子はそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基またはハロゲン原子で置換されていてもよい。]
[式(1)中、Ph1およびPh2は、それぞれ独立に、フェニレン基であり、前記フェニレン基上の1個の水素原子は、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基またはハロゲン原子で置換されていてもよく、前記フェニレン基上の2個以上の水素原子が置換されるときは、前記水素原子はそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基またはハロゲン原子で置換されていてもよい。]
−Ph3−R−Ph4−O− …(2)
[式(2)中、Ph3およびPh4は、それぞれ独立に、フェニレン基であり、前記フェニレン基上の1個の水素原子は、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基またはハロゲン原子で置換されていてもよく、前記フェニレン基上の2個以上の水素原子が置換されるときは、前記水素原子はそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基またはハロゲン原子で置換されていてもよく;Rは、炭素数1〜5のアルキリデン基、酸素原子または硫黄原子である。]
[式(2)中、Ph3およびPh4は、それぞれ独立に、フェニレン基であり、前記フェニレン基上の1個の水素原子は、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基またはハロゲン原子で置換されていてもよく、前記フェニレン基上の2個以上の水素原子が置換されるときは、前記水素原子はそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基またはハロゲン原子で置換されていてもよく;Rは、炭素数1〜5のアルキリデン基、酸素原子または硫黄原子である。]
−(Ph5)n−O− …(3)
[式(3)中、Ph5は、フェニレン基であり、前記フェニレン基上の1個の水素原子は、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基またはハロゲン原子で置換されていてもよく、前記フェニレン基上の2個以上の水素原子が置換されるときは、前記水素原子はそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基またはハロゲン原子で置換されていてもよく;nは、1〜3の整数であり、nが2以上である場合、複数存在するPh5は、互いに同一でも異なっていてもよい。]
[式(3)中、Ph5は、フェニレン基であり、前記フェニレン基上の1個の水素原子は、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基またはハロゲン原子で置換されていてもよく、前記フェニレン基上の2個以上の水素原子が置換されるときは、前記水素原子はそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基またはハロゲン原子で置換されていてもよく;nは、1〜3の整数であり、nが2以上である場合、複数存在するPh5は、互いに同一でも異なっていてもよい。]
前記式(1)〜(3)において、Ph1〜Ph5のいずれかで表されるフェニレン基は、p−フェニレン基であってもよいし、m−フェニレン基であってもよいし、o−フェニレン基であってもよいが、p−フェニレン基であることが好ましい。
前記フェニレン基の水素原子を置換していてもよい炭素数1〜10のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基およびn−デシル基が挙げられる。
前記フェニレン基の水素原子を置換していてもよい炭素数6〜20のアリール基の例としては、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、1−ナフチル基および2−ナフチル基が挙げられる。
前記フェニレン基の水素原子を置換していてもよいハロゲン原子の例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子が挙げられる。
前記フェニレン基の水素原子がこれらの基で置換されている場合、その数は、前記フェニレン基毎に、互いに独立に、好ましくは2個以下、より好ましくは1個である。
前記式(2)中、Rである前記炭素数1〜5のアルキリデン基の例としては、メチレン基、エチリデン基、イソプロピリデン基および1−ブチリデン基が挙げられる。
本実施形態の樹脂溶液組成物に係る芳香族ポリスルホンは、これを構成する全繰返し単位の合計量に対して、前記繰返し単位(1)を50モル%以上、100モル%以下有することが好ましく、80モル%以上、100モル%以下有することがより好ましく、繰返し単位として、実質的に繰返し単位(1)のみ(すなわち、100モル%)を有することがさらに好ましい。
なお、本実施形態の樹脂溶液組成物に係る芳香族ポリスルホンは、繰返し単位(1)〜(3)を、互いに独立に、少なくとも2種有していてもよい。
なお、本実施形態の樹脂溶液組成物に係る芳香族ポリスルホンは、繰返し単位(1)〜(3)を、互いに独立に、少なくとも2種有していてもよい。
本実施形態の樹脂溶液組成物に係る芳香族ポリスルホンの還元粘度(単位:dL/g)は、好ましくは0.10以上1.0以下であり、より好ましくは0.22以上0.80以下である。還元粘度(単位:dL/g)が、前記の範囲にあると、成膜に適した安定な芳香族ポリスルホン樹脂溶液組成物が得られやすく、また、均一な溶液として調製することが容易である。さらに、この樹脂溶液組成物は、ろ過や脱泡が容易であり、得られるフィルムの外観が良好となる傾向がある。
本明細書では、「還元粘度」は、以下に示す方法により測定される。
測定対象の樹脂約1gを、N,N−ジメチルホルムアミドに溶解し、容量1dLの溶液を調製し、その濃度(C 単位:g/dL)を計算する。調製した溶液の粘度(η)を、オストワルド型粘度管により25℃で測定する。N,N−ジメチルホルムアミドの粘度(η0)を、オストワルド型粘度管により25℃で測定する。溶液の粘度(η)とN,N−ジメチルホルムアミドの粘度(η0)とから、比粘性率を下記式に従い、算出する。
比粘性率=(η―η0)/η0
比粘性率を、溶液の濃度(C)で除することにより得られる値を、還元粘度(単位:dL/g)とする。
本明細書では、「還元粘度」は、以下に示す方法により測定される。
測定対象の樹脂約1gを、N,N−ジメチルホルムアミドに溶解し、容量1dLの溶液を調製し、その濃度(C 単位:g/dL)を計算する。調製した溶液の粘度(η)を、オストワルド型粘度管により25℃で測定する。N,N−ジメチルホルムアミドの粘度(η0)を、オストワルド型粘度管により25℃で測定する。溶液の粘度(η)とN,N−ジメチルホルムアミドの粘度(η0)とから、比粘性率を下記式に従い、算出する。
比粘性率=(η―η0)/η0
比粘性率を、溶液の濃度(C)で除することにより得られる値を、還元粘度(単位:dL/g)とする。
本実施形態の樹脂溶液組成物において、スルホン系溶媒と、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、またはエステル系溶媒とケトン系溶媒の両溶媒とは、相互に混合され、上述した樹脂を溶解させる混合溶媒として用いられている。
本実施形態において、スルホン系溶媒としては、例えば、スルホラン、ジメチルスルホン、ジフェニルスルホン等が挙げられるが、スルホランが好ましい。
本実施形態において、スルホン系溶媒は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本実施形態に係るエステル系溶媒としては、例えば、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸メトキシメチル、酢酸セロソルブ、酢酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸ノルマルプロピル、酢酸イソプロピル、乳酸エチル、乳酸メチル、乳酸ブチル、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチルメチル、炭酸プロピレン、炭酸エチレン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン等が挙げられる。なかでも、γ−ブチロラクトンおよびγ−バレロラクトンが好ましい。
本実施形態に係るケトン系溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、イソホロン、ショウノウ等が挙げられる。なかでも、アセトンおよびメチルエチルケトンが好ましい。
本実施形態において、エステル系溶媒またはケトン系溶媒は、水と混和するものが好ましい。上述したエステル系溶媒のうち水と混和するものとしては、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトンが挙げられる。また、上述したケトン系溶媒のうち水と混和するものとしては、アセトンが挙げられる。これにより、樹脂溶液組成物を水中に溶解または分散したり、水で希釈したりすることができる。なお、前記樹脂溶液組成物を水と混合する場合、前記樹脂溶液組成物の希釈濃度は、例えば2〜100倍が好ましい。上述の方法で調製した混合物をはけ塗り、ロール塗布、浸漬塗布、ミスト塗布または他の公知技術によって塗布することで、所望の塗膜を得ることができる。
本実施形態において、エステル系溶媒またはケトン系溶媒は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本実施形態に係る樹脂溶液組成物中の樹脂の含有量は、前記樹脂溶液組成物の総質量に対して、10質量%以上50質量%以下であり、好ましくは10質量%以上40質量%以下であり、より好ましくは10質量%以上20質量%以下である。樹脂の含有量が10質量%未満では、乾燥の初期段階で樹脂溶液組成物中に対流が発生し、それが原因でオレンジピールが発生することにより、得られるフィルムの表面平滑性が低下する。また、樹脂の含有量が50質量%を超えると、樹脂溶液組成物の粘度が極度に高くなるため、取り扱いが困難になる。すなわち、樹脂の含有量が、10質量%以上であると、乾燥の初期段階で樹脂溶液組成物中に対流が発生することによるオレンジピールの発生が抑制され、得られるフィルムの表面平滑性が向上し、50質量%以下であると、樹脂溶液組成物の粘度が高くなりすぎないため、取り扱いが容易になる。
本実施形態に係る樹脂溶液組成物中、スルホン系溶媒と、エステル系溶媒とケトン系溶媒とからなる群から選ばれる少なくとも1つの溶媒と、の含有量の合計は、前記樹脂溶液組成物の総質量に対して、50質量%以上90質量%以下が好ましい。
本実施形態の樹脂溶液組成物において、スルホン系溶媒とエステル系溶媒とを含む場合、エステル系溶媒の含有量は、スルホン系溶媒とエステル系溶媒の含有量の合計に対して、15質量%以上85質量%以下であり、好ましくは20質量%以上80質量%以下であり、より好ましくは24質量%以上76質量%以下であり、特に好ましくは25質量%以上75質量%以下である。エステル系溶媒の含有量が15質量%未満の濃度では、樹脂の溶解性が低下し、樹脂溶液組成物の固化が生じる。また、エステル系溶媒の含有量が85質量%を超えると、樹脂溶液組成物の保存安定性が低下し、ゲル化が生じる。すなわち、エステル系溶媒の含有量が、15質量%以上であると、樹脂の溶解性が向上し、樹脂溶液組成物の固化が生じにくく、85質量%以下であると、樹脂溶液組成物の保存安定性が向上し、ゲル化が生じにくくなる。
本実施形態の樹脂溶液組成物において、スルホン系溶媒とエステル系溶媒とを含む場合、エステル系溶媒の含有量は、スルホン系溶媒とエステル系溶媒の含有量の合計に対して、15質量%以上85質量%以下であり、好ましくは20質量%以上80質量%以下であり、より好ましくは24質量%以上76質量%以下であり、特に好ましくは25質量%以上75質量%以下である。エステル系溶媒の含有量が15質量%未満の濃度では、樹脂の溶解性が低下し、樹脂溶液組成物の固化が生じる。また、エステル系溶媒の含有量が85質量%を超えると、樹脂溶液組成物の保存安定性が低下し、ゲル化が生じる。すなわち、エステル系溶媒の含有量が、15質量%以上であると、樹脂の溶解性が向上し、樹脂溶液組成物の固化が生じにくく、85質量%以下であると、樹脂溶液組成物の保存安定性が向上し、ゲル化が生じにくくなる。
本実施形態の樹脂溶液組成物において、スルホン系溶媒とケトン系溶媒とを含む場合、ケトン系溶媒の含有量は、スルホン系溶媒の含有量とケトン系溶媒の含有量の合計に対して、20質量%以上42質量%以下であり、好ましくは22質量%以上40質量%以下であり、より好ましくは24質量%以上38質量%以下であり、特に好ましくは25質量%以上37.5質量%以下である。ケトン系溶媒の含有量が20質量%未満では、樹脂溶液組成物の保存安定性や樹脂の溶解性が低下し、樹脂溶液組成物の固化やゲル化が生じる。また、ケトン系溶媒の含有量が42質量%を超えると、樹脂の溶解性が低下し、白濁が生じる。すなわち、ケトン系溶媒の含有量が、20質量%以上であると、樹脂溶液組成物の保存安定性や樹脂の溶解性が向上し、樹脂溶液組成物の固化やゲル化が生じにくく、42質量%以下であると、樹脂の溶解性が向上し、白濁が生じにくくなる。
なお、本明細書において、「ゲル化」とは、常温、大気雰囲気下で、樹脂溶液組成物が、流動性のない状態になることを意味する。
「固化」とは、常温、大気雰囲気下で、樹脂溶液組成物が、流動性のない白色の固体の状態になることを意味する。
「白濁」とは、室温、大気雰囲気下で、樹脂溶液組成物が、流動性はあるが、樹脂溶液組成物中に白い濁りが存在する状態になることを意味する。
「保存安定性が高い」、「保存安定性の向上」、「優れた保存安定性」とは、常温(例えば5〜35℃)で少なくとも1週間保存しても均一透明であり、ゲル化しない状態であることを意味する。
なお、「均一透明」とは、樹脂溶液組成物中に濁りがない状態を意味する。
なお、流動性の有無や濁りの存在の有無は目視観察により判断する。
なお、本明細書において、「ゲル化」とは、常温、大気雰囲気下で、樹脂溶液組成物が、流動性のない状態になることを意味する。
「固化」とは、常温、大気雰囲気下で、樹脂溶液組成物が、流動性のない白色の固体の状態になることを意味する。
「白濁」とは、室温、大気雰囲気下で、樹脂溶液組成物が、流動性はあるが、樹脂溶液組成物中に白い濁りが存在する状態になることを意味する。
「保存安定性が高い」、「保存安定性の向上」、「優れた保存安定性」とは、常温(例えば5〜35℃)で少なくとも1週間保存しても均一透明であり、ゲル化しない状態であることを意味する。
なお、「均一透明」とは、樹脂溶液組成物中に濁りがない状態を意味する。
なお、流動性の有無や濁りの存在の有無は目視観察により判断する。
また、本実施形態の樹脂溶液組成物においては、上述したスルホン系溶媒と、エステル系溶媒と、ケトン系溶媒と、を併用した混合溶媒を用いることもできる。上述したスルホン系溶媒とエステル系溶媒とケトン系溶媒とを併用した混合溶媒を用いる場合、前記樹脂溶液組成物中、スルホン系溶媒とエステル系溶媒とケトン系溶媒の含有量の合計に対して、前記エステル系溶媒の含有量は、15質量%以上85質量%以下であり、好ましくは、20質量%以上85質量%以下である。また、前記樹脂溶液組成物中、スルホン系溶媒とエステル系溶媒とケトン系溶媒の含有量の合計に対して、前記ケトン系溶媒の含有量は、42質量%以下であり、前記ケトン系溶媒の含有量は、好ましくは0.001質量%である。
本実施形態の樹脂溶液組成物は、溶媒の沸点以下での保存および取り扱いをすることができる。この樹脂溶液組成物は、加温、保温および冷却が不要な常温(例えば5〜35℃)で保存することが好ましい。
さらに、本実施形態の樹脂溶液組成物に、本発明の効果を損なわない範囲において、レベリング剤、可塑剤等の各種添加剤を配合することもできる。レベリング剤としては、アクリル系、シリコーン系、フッ素系のレベリング剤が使用できる。可塑剤としては、芳香族ポリスルホン樹脂との相溶性が良く、相分離やブリードアウトを生じないもので、かつ着色の生じないものが好ましい。例えば、フタル酸系、リン酸系、アジピン酸系、クエン酸系、グリコール酸系等の可塑剤が挙げられ、フタル酸ブチルベンジル、リン酸トリクレジル、メチルフタリルエチルグリコレート等が好ましく用いられる。 前記添加剤の含有量は、樹脂溶液組成物の総質量に対して、0.0001質量%以上10質量%以下が好ましい。
<樹脂溶液組成物の製造方法>
本実施形態に係る樹脂溶液組成物の製造方法の一例として、芳香族ポリスルホンを含む樹脂溶液組成物を製造する方法を説明する。芳香族ポリスルホンの製造方法としては、公知の方法を採用することができる。また、市販の芳香族ポリスルホンをそのまま使用してもよい。市販の芳香族ポリスルホンとしては、例えば、スミカエクセルPES4100P(住友化学株式会社製、ポリエーテルスルホン、還元粘度0.41dL/g)等の繰返し単位(1)からなるもの(すなわち、繰り返し単位(1)が100モル%であるもの)が挙げられる。また、その末端構造は、各々の樹脂の製法に従って決まるものであり、特に限定されないが、例えば、−Cl、−OH、−OR(Rはアルキル基)等が挙げられる。
本実施形態に係る樹脂溶液組成物の製造方法の一例として、芳香族ポリスルホンを含む樹脂溶液組成物を製造する方法を説明する。芳香族ポリスルホンの製造方法としては、公知の方法を採用することができる。また、市販の芳香族ポリスルホンをそのまま使用してもよい。市販の芳香族ポリスルホンとしては、例えば、スミカエクセルPES4100P(住友化学株式会社製、ポリエーテルスルホン、還元粘度0.41dL/g)等の繰返し単位(1)からなるもの(すなわち、繰り返し単位(1)が100モル%であるもの)が挙げられる。また、その末端構造は、各々の樹脂の製法に従って決まるものであり、特に限定されないが、例えば、−Cl、−OH、−OR(Rはアルキル基)等が挙げられる。
また、樹脂溶液組成物の製造方法には特に制限はなく、樹脂に溶媒を添加しても、溶媒に樹脂を添加してもかまわない。溶解速度を上げるためには樹脂の形態として粉末を用いることが好ましいが、特に限定されるものではない。
例えば、樹脂溶液組成物の製造方法として、樹脂を溶媒に添加し、40〜120℃、0.5〜24時間、必要に応じて攪拌しながら、加熱溶解すること、を含む方法が挙げられる。
例えば、樹脂溶液組成物の製造方法として、樹脂を溶媒に添加し、40〜120℃、0.5〜24時間、必要に応じて攪拌しながら、加熱溶解すること、を含む方法が挙げられる。
本発明によれば、ゲル化や沈殿物の発生のない、優れた保存安定性を有する樹脂溶液組成物が提供される。
本発明の樹脂溶液組成物の別の側面は、
芳香族ポリスルホン、
好ましくは、前記繰り返し単位(1)を有する芳香族ポリスルホン、
さらに好ましくは前記繰り返し単位(1)のみを有する芳香族ポリスルホンと;
スルホラン、ジメチルスルホン、およびジフェニルスルホンからなる群から選ばれる少なくとも1つのスルホン系溶媒、
好ましくは、スルホランと;
γ−ブチロラクトンおよびγ−バレロラクトンからなる群から選ばれる少なくとも1つのエステル系溶媒と、
を含有する樹脂溶液組成物であって;
前記樹脂溶液組成物中、
前記芳香族ポリスルホンの含有量は、前記樹脂溶液組成物の総質量に対して、10質量%以上50質量%以下、
好ましくは10質量%以上40質量%以下、
より好ましくは10質量%以上20質量%以下であり;
前記スルホン系溶媒と前記エステル系溶媒の含有量の合計は、前記樹脂溶液組成物の総質量に対して、50質量%以上90質量%以下であり;
前記エステル系溶媒の含有量は、前記スルホン系溶媒と前記エステル系溶媒の含有量の合計に対して、15質量%以上85質量%以下、
好ましくは20質量%以上80質量%以下、
より好ましくは24質量%以上76質量%以下、
特に好ましくは25質量%以上75質量%以下であり;
前記各成分の含有量の合計は100質量%を超えない、
樹脂溶液組成物、が挙げられる。
芳香族ポリスルホン、
好ましくは、前記繰り返し単位(1)を有する芳香族ポリスルホン、
さらに好ましくは前記繰り返し単位(1)のみを有する芳香族ポリスルホンと;
スルホラン、ジメチルスルホン、およびジフェニルスルホンからなる群から選ばれる少なくとも1つのスルホン系溶媒、
好ましくは、スルホランと;
γ−ブチロラクトンおよびγ−バレロラクトンからなる群から選ばれる少なくとも1つのエステル系溶媒と、
を含有する樹脂溶液組成物であって;
前記樹脂溶液組成物中、
前記芳香族ポリスルホンの含有量は、前記樹脂溶液組成物の総質量に対して、10質量%以上50質量%以下、
好ましくは10質量%以上40質量%以下、
より好ましくは10質量%以上20質量%以下であり;
前記スルホン系溶媒と前記エステル系溶媒の含有量の合計は、前記樹脂溶液組成物の総質量に対して、50質量%以上90質量%以下であり;
前記エステル系溶媒の含有量は、前記スルホン系溶媒と前記エステル系溶媒の含有量の合計に対して、15質量%以上85質量%以下、
好ましくは20質量%以上80質量%以下、
より好ましくは24質量%以上76質量%以下、
特に好ましくは25質量%以上75質量%以下であり;
前記各成分の含有量の合計は100質量%を超えない、
樹脂溶液組成物、が挙げられる。
本発明の樹脂溶液組成物のさらに別の側面は、
芳香族ポリスルホン、
好ましくは、前記繰り返し単位(1)を有する芳香族ポリスルホン、
さらに好ましくは前記繰り返し単位(1)のみを有する芳香族ポリスルホンと;
スルホラン、ジメチルスルホン、およびジフェニルスルホンからなる群から選ばれる少なくとも1つのスルホン系溶媒、
好ましくは、スルホランと;
アセトンおよびメチルエチルケトンからなる群から選ばれる少なくとも1つのケトン系溶媒と、を含有する樹脂溶液組成物であって;
前記樹脂溶液組成物中、
前記芳香族ポリスルホンの含有量は、前記樹脂溶液組成物の総質量に対して、10質量%以上50質量%以下、
好ましくは10質量%以上40質量%以下、
より好ましくは10質量%以上20質量%以下であり;
前記スルホン系溶媒と前記ケトン系溶媒の含有量の合計は、前記樹脂溶液組成物の総質量に対して、50質量%以上90質量%以下であり;
前記ケトン系溶媒の含有量は、前記スルホン系溶媒と前記ケトン系溶媒の含有量の合計に対して、20質量%以上42質量%以下、
好ましくは22質量%以上40質量%以下、
より好ましくは24質量%以上38質量%以下、
特に好ましくは25質量%以上37.5質量%以下であり;
前記各成分の含有量の合計は100質量%を超えない、
樹脂溶液組成物、が挙げられる。
芳香族ポリスルホン、
好ましくは、前記繰り返し単位(1)を有する芳香族ポリスルホン、
さらに好ましくは前記繰り返し単位(1)のみを有する芳香族ポリスルホンと;
スルホラン、ジメチルスルホン、およびジフェニルスルホンからなる群から選ばれる少なくとも1つのスルホン系溶媒、
好ましくは、スルホランと;
アセトンおよびメチルエチルケトンからなる群から選ばれる少なくとも1つのケトン系溶媒と、を含有する樹脂溶液組成物であって;
前記樹脂溶液組成物中、
前記芳香族ポリスルホンの含有量は、前記樹脂溶液組成物の総質量に対して、10質量%以上50質量%以下、
好ましくは10質量%以上40質量%以下、
より好ましくは10質量%以上20質量%以下であり;
前記スルホン系溶媒と前記ケトン系溶媒の含有量の合計は、前記樹脂溶液組成物の総質量に対して、50質量%以上90質量%以下であり;
前記ケトン系溶媒の含有量は、前記スルホン系溶媒と前記ケトン系溶媒の含有量の合計に対して、20質量%以上42質量%以下、
好ましくは22質量%以上40質量%以下、
より好ましくは24質量%以上38質量%以下、
特に好ましくは25質量%以上37.5質量%以下であり;
前記各成分の含有量の合計は100質量%を超えない、
樹脂溶液組成物、が挙げられる。
本発明の樹脂溶液組成物のさらに別の側面は、
芳香族ポリスルホン、
好ましくは、前記繰り返し単位(1)を有する芳香族ポリスルホン、
さらに好ましくは前記繰り返し単位(1)のみを有する芳香族ポリスルホンと;
スルホラン、ジメチルスルホン、およびジフェニルスルホンからなる群から選ばれる少なくとも1つのスルホン系溶媒、
好ましくは、スルホランと;
γ−ブチロラクトンおよびγ−バレロラクトンからなる群から選ばれる少なくとも1つのエステル系溶媒と;
アセトンおよびメチルエチルケトンからなる群から選ばれる少なくとも1つのケトン系溶媒と、
を含有する樹脂溶液組成物であって;
前記樹脂溶液組成物中、
前記芳香族ポリスルホンの含有量は、前記樹脂溶液組成物の総質量に対して、10質量%以上50質量%以下、
好ましくは10質量%以上40質量%以下、
より好ましくは10質量%以上20質量%以下であり;
前記スルホン系溶媒と前記エステル系溶媒と前記ケトン系溶媒の含有量の合計は、前記樹脂溶液組成物の総質量に対して、50質量%以上90質量%以下であり;
前記エステル系溶媒の含有量は、前記スルホン系溶媒と前記エステル系溶媒と前記ケトン系溶媒の含有量の合計に対して、15質量%以上85質量%以下であり;
前記ケトン系溶媒の含有量は、前記スルホン系溶媒と前記エステル系溶媒と前記ケトン系溶媒の含有量の合計に対して、42質量%以下であり;
前記各成分の含有量の合計は100質量%を超えない、
樹脂溶液組成物、が挙げられる。
芳香族ポリスルホン、
好ましくは、前記繰り返し単位(1)を有する芳香族ポリスルホン、
さらに好ましくは前記繰り返し単位(1)のみを有する芳香族ポリスルホンと;
スルホラン、ジメチルスルホン、およびジフェニルスルホンからなる群から選ばれる少なくとも1つのスルホン系溶媒、
好ましくは、スルホランと;
γ−ブチロラクトンおよびγ−バレロラクトンからなる群から選ばれる少なくとも1つのエステル系溶媒と;
アセトンおよびメチルエチルケトンからなる群から選ばれる少なくとも1つのケトン系溶媒と、
を含有する樹脂溶液組成物であって;
前記樹脂溶液組成物中、
前記芳香族ポリスルホンの含有量は、前記樹脂溶液組成物の総質量に対して、10質量%以上50質量%以下、
好ましくは10質量%以上40質量%以下、
より好ましくは10質量%以上20質量%以下であり;
前記スルホン系溶媒と前記エステル系溶媒と前記ケトン系溶媒の含有量の合計は、前記樹脂溶液組成物の総質量に対して、50質量%以上90質量%以下であり;
前記エステル系溶媒の含有量は、前記スルホン系溶媒と前記エステル系溶媒と前記ケトン系溶媒の含有量の合計に対して、15質量%以上85質量%以下であり;
前記ケトン系溶媒の含有量は、前記スルホン系溶媒と前記エステル系溶媒と前記ケトン系溶媒の含有量の合計に対して、42質量%以下であり;
前記各成分の含有量の合計は100質量%を超えない、
樹脂溶液組成物、が挙げられる。
以下、樹脂溶液組成物を製造する方法に関する実施例および比較例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例および比較例においては、芳香族ポリスルホンを使用した。また、本実施例においては、本発明に係る樹脂溶液組成物を単に「溶液」と言うことがある。
実施例および比較例の樹脂溶液組成物において、目視で、均一透明であり、尚且つ、1週間以上ゲル化しなかった場合は、保存安定性が高いと判断して「合格」とした。また、室温(25℃)で少なくとも1週間保存したとき、1週間未満で固化または白濁した場合や、1週間未満でゲル化した場合は、保存安定性が低いと判断して「不合格」とした。なお、「ゲル化」、「白濁」については以下基準で判断した。
「ゲル化」:樹脂溶液組成物が、目視で、流動性のない状態、具体的には、粘度が2倍以上に上昇した状態になった場合に、「ゲル化」と判断した。ゲル化した組成物は、製造工程で使用することが困難である。
「白濁」:樹脂溶液組成物が、目視で、流動性はあるが、樹脂溶液組成物中に白い濁りが存在する状態になった場合に、「白濁」と判断した。白濁した組成物は、異物除去のためのろ過工程が必須となり、また、フィルタ上に白い濁りに由来する異物が堆積するため、製造工程の生産性低下が起こる。
[実施例1]
スミカエクセルPES4100P(住友化学株式会社製、ポリエーテルスルホン、還元粘度0.41dL/g)を、スルホランとγ−ブチロラクトン(以下、GBLと略すことがある)とが質量比で3対1の割合で混合した溶液(25.0質量%GBL溶液)に、70℃で加熱溶解し、固形分濃度が20質量%の芳香族ポリスルホン溶液を作製した。この溶液を室温(25℃)に戻し、室温で1週間保存した後の溶液状態を観察した。
作製した溶液の粘度の経時変化を図1に示した。なお、溶液の粘度は、測定温度23℃にて、B型粘度計(東機産業製「TVL−20型」、スピンドルNo.M2(回転数:10rpm)により測定した。
「ゲル化」:樹脂溶液組成物が、目視で、流動性のない状態、具体的には、粘度が2倍以上に上昇した状態になった場合に、「ゲル化」と判断した。ゲル化した組成物は、製造工程で使用することが困難である。
「白濁」:樹脂溶液組成物が、目視で、流動性はあるが、樹脂溶液組成物中に白い濁りが存在する状態になった場合に、「白濁」と判断した。白濁した組成物は、異物除去のためのろ過工程が必須となり、また、フィルタ上に白い濁りに由来する異物が堆積するため、製造工程の生産性低下が起こる。
[実施例1]
スミカエクセルPES4100P(住友化学株式会社製、ポリエーテルスルホン、還元粘度0.41dL/g)を、スルホランとγ−ブチロラクトン(以下、GBLと略すことがある)とが質量比で3対1の割合で混合した溶液(25.0質量%GBL溶液)に、70℃で加熱溶解し、固形分濃度が20質量%の芳香族ポリスルホン溶液を作製した。この溶液を室温(25℃)に戻し、室温で1週間保存した後の溶液状態を観察した。
作製した溶液の粘度の経時変化を図1に示した。なお、溶液の粘度は、測定温度23℃にて、B型粘度計(東機産業製「TVL−20型」、スピンドルNo.M2(回転数:10rpm)により測定した。
[実施例2]
スルホランとGBLとが質量比で1対1の割合で混合した溶液(50.0質量%GBL溶液)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして実施例2の芳香族ポリスルホン溶液を作製し、溶液状態を観察した。
スルホランとGBLとが質量比で1対1の割合で混合した溶液(50.0質量%GBL溶液)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして実施例2の芳香族ポリスルホン溶液を作製し、溶液状態を観察した。
[実施例3]
スルホランとGBLとが質量比で1対3の割合で混合した溶液(75.0質量%GBL溶液)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして実施例3の芳香族ポリスルホン溶液を作製し、溶液状態を観察した。
スルホランとGBLとが質量比で1対3の割合で混合した溶液(75.0質量%GBL溶液)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして実施例3の芳香族ポリスルホン溶液を作製し、溶液状態を観察した。
[実施例4]
スミカエクセルPES4100P(住友化学株式会社製、ポリエーテルスルホン、還元粘度0.41dL/g)を、スルホランとアセトンとが質量比で3対1の割合で混合した溶液(25.0質量%アセトン溶液)に、40℃で加熱溶解し、固形分濃度が20質量%の芳香族ポリスルホン溶液を作製した。この溶液を室温(25℃)に戻し、室温で1週間保存した後の溶液状態を観察した。
スミカエクセルPES4100P(住友化学株式会社製、ポリエーテルスルホン、還元粘度0.41dL/g)を、スルホランとアセトンとが質量比で3対1の割合で混合した溶液(25.0質量%アセトン溶液)に、40℃で加熱溶解し、固形分濃度が20質量%の芳香族ポリスルホン溶液を作製した。この溶液を室温(25℃)に戻し、室温で1週間保存した後の溶液状態を観察した。
[実施例5]
スルホランとアセトンとが質量比で5対3の割合で混合した溶液(37.5質量%アセトン溶液)を用いたこと以外は、実施例4と同様にして実施例5の芳香族ポリスルホン溶液を作製し、溶液状態を観察した。
スルホランとアセトンとが質量比で5対3の割合で混合した溶液(37.5質量%アセトン溶液)を用いたこと以外は、実施例4と同様にして実施例5の芳香族ポリスルホン溶液を作製し、溶液状態を観察した。
[比較例1]
スルホランを用いたこと以外は、実施例1と同様にして比較例1の芳香族ポリスルホン溶液の作製を試みた。この組成では、芳香族ポリスルホンは溶解せず、調製直後に固化した。
スルホランを用いたこと以外は、実施例1と同様にして比較例1の芳香族ポリスルホン溶液の作製を試みた。この組成では、芳香族ポリスルホンは溶解せず、調製直後に固化した。
[比較例2]
スルホランとGBLとが質量比で7対1の割合で混合した溶液(12.5質量%GBL溶液)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして比較例2の芳香族ポリスルホン溶液の作製を試みた。この組成では、芳香族ポリスルホンは溶解せず、調製直後に固化した。
スルホランとGBLとが質量比で7対1の割合で混合した溶液(12.5質量%GBL溶液)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして比較例2の芳香族ポリスルホン溶液の作製を試みた。この組成では、芳香族ポリスルホンは溶解せず、調製直後に固化した。
[比較例3]
スルホランとGBLとが質量比で1対7の割合で混合した溶液(87.5質量%GBL溶液)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして比較例3の芳香族ポリスルホン溶液を作製した。この溶液を25℃で放置したところ、6日でゲル化した。
スルホランとGBLとが質量比で1対7の割合で混合した溶液(87.5質量%GBL溶液)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして比較例3の芳香族ポリスルホン溶液を作製した。この溶液を25℃で放置したところ、6日でゲル化した。
[比較例4]
GBLを用いたこと以外は、実施例1と同様にして比較例4の芳香族ポリスルホン溶液を作製した。この溶液を25℃で放置したところ、4日でゲル化した。
作製した溶液の粘度の経時変化を図1に示した。なお、溶液の粘度は、測定温度23℃にて、B型粘度計(東機産業製「TVL−20型」、スピンドルNo.M2(回転数:10rpm)により測定した。
GBLを用いたこと以外は、実施例1と同様にして比較例4の芳香族ポリスルホン溶液を作製した。この溶液を25℃で放置したところ、4日でゲル化した。
作製した溶液の粘度の経時変化を図1に示した。なお、溶液の粘度は、測定温度23℃にて、B型粘度計(東機産業製「TVL−20型」、スピンドルNo.M2(回転数:10rpm)により測定した。
[比較例5]
スルホランとアセトンとが質量比で7対1の割合で混合した溶液(12.5質量%アセトン溶液)を用いたこと以外は、実施例4と同様にして比較例5の芳香族ポリスルホン溶液の作製を試みた。この組成では、芳香族ポリスルホンは溶解せず、調製直後に固化した。
スルホランとアセトンとが質量比で7対1の割合で混合した溶液(12.5質量%アセトン溶液)を用いたこと以外は、実施例4と同様にして比較例5の芳香族ポリスルホン溶液の作製を試みた。この組成では、芳香族ポリスルホンは溶解せず、調製直後に固化した。
[比較例6]
スルホランとアセトンとが質量比で13対3の割合で混合した溶液(18.8質量%アセトン溶液)を用いたこと以外は、実施例4と同様にして比較例6の芳香族ポリスルホン溶液を作製した。この溶液を25℃で放置したところ、6日でゲル化した。
スルホランとアセトンとが質量比で13対3の割合で混合した溶液(18.8質量%アセトン溶液)を用いたこと以外は、実施例4と同様にして比較例6の芳香族ポリスルホン溶液を作製した。この溶液を25℃で放置したところ、6日でゲル化した。
[比較例7]
スルホランとアセトンとが質量比で9対7(43.8質量%アセトン溶液)の割合で混合した溶液を用いたこと以外は、実施例4と同様にして比較例7の芳香族ポリスルホン溶液の作製を試みた。この溶液は、調製直後から沈殿物が生じて白濁した。
スルホランとアセトンとが質量比で9対7(43.8質量%アセトン溶液)の割合で混合した溶液を用いたこと以外は、実施例4と同様にして比較例7の芳香族ポリスルホン溶液の作製を試みた。この溶液は、調製直後から沈殿物が生じて白濁した。
[比較例8]
スルホランとアセトンとが質量比で1対1(50.0質量%アセトン溶液)の割合で混合した溶液を用いたこと以外は、実施例4と同様にして比較例8の芳香族ポリスルホン溶液の作製を試みた。この溶液は、調製直後から沈殿物が生じて白濁し、1か月でゲル化した。
スルホランとアセトンとが質量比で1対1(50.0質量%アセトン溶液)の割合で混合した溶液を用いたこと以外は、実施例4と同様にして比較例8の芳香族ポリスルホン溶液の作製を試みた。この溶液は、調製直後から沈殿物が生じて白濁し、1か月でゲル化した。
[実施例6]
スミカエクセルPES4100P(住友化学株式会社製、ポリエーテルスルホン、還元粘度0.41dL/g)を、スルホランとGBLとアセトンとが質量比で2対3対3の割合で混合した溶液に、40℃で加熱溶解し、固形分濃度が20質量%の芳香族ポリスルホン溶液を作製した。この溶液を室温(25℃)に戻し、室温で1週間保存した後の溶液状態を観察した。
スミカエクセルPES4100P(住友化学株式会社製、ポリエーテルスルホン、還元粘度0.41dL/g)を、スルホランとGBLとアセトンとが質量比で2対3対3の割合で混合した溶液に、40℃で加熱溶解し、固形分濃度が20質量%の芳香族ポリスルホン溶液を作製した。この溶液を室温(25℃)に戻し、室温で1週間保存した後の溶液状態を観察した。
[実施例7]
スミカエクセルPES4100P(住友化学株式会社製、ポリエーテルスルホン、還元粘度0.41dL/g)を、スルホランとメチルエチルケトンとが質量比で5対3の割合で混合した溶液に、40℃で加熱溶解し、固形分濃度が20質量%の芳香族ポリスルホン溶液を作製した。この溶液を室温(25℃)に戻し、室温で1週間保存した後の溶液状態を観察した。
スミカエクセルPES4100P(住友化学株式会社製、ポリエーテルスルホン、還元粘度0.41dL/g)を、スルホランとメチルエチルケトンとが質量比で5対3の割合で混合した溶液に、40℃で加熱溶解し、固形分濃度が20質量%の芳香族ポリスルホン溶液を作製した。この溶液を室温(25℃)に戻し、室温で1週間保存した後の溶液状態を観察した。
[実施例8]
スミカエクセルPES4100P(住友化学株式会社製、ポリエーテルスルホン、還元粘度0.41dL/g)を、スルホランとγ−バレロラクトンとが質量比で1対1の割合で混合した溶液に、70℃で加熱溶解し、固形分濃度が20質量%の芳香族ポリスルホン溶液を作製した。この溶液を室温(25℃)に戻し、室温で1週間保存した後の溶液状態を観察した。
スミカエクセルPES4100P(住友化学株式会社製、ポリエーテルスルホン、還元粘度0.41dL/g)を、スルホランとγ−バレロラクトンとが質量比で1対1の割合で混合した溶液に、70℃で加熱溶解し、固形分濃度が20質量%の芳香族ポリスルホン溶液を作製した。この溶液を室温(25℃)に戻し、室温で1週間保存した後の溶液状態を観察した。
以上の結果より、本発明が有用であることが確かめられた。
本発明は、ゲル化や沈殿物の発生のない、優れた保存安定性を有する樹脂溶液組成物が提供できるので、産業上有用である。
Claims (14)
- 芳香族ポリスルホンと、スルホン系溶媒と、エステル系溶媒と、を含有する樹脂溶液組成物であって、
前記樹脂溶液組成物中、前記芳香族ポリスルホンの含有量は、前記樹脂溶液組成物の総質量に対して、10質量%以上50質量%以下であり、
前記エステル系溶媒の含有量は、前記スルホン系溶媒と前記エステル系溶媒の含有量の合計に対して、15質量%以上85質量%以下である樹脂溶液組成物。 - 前記エステル系溶媒がγ−ブチロラクトンまたはγ−バレロラクトンである請求項1に記載の樹脂溶液組成物。
- 前記エステル系溶媒がγ−ブチロラクトンである請求項1に記載の樹脂溶液組成物。
- 芳香族ポリスルホンと、スルホン系溶媒と、ケトン系溶媒と、を含有する樹脂溶液組成物であって、
前記樹脂溶液組成物中、前記芳香族ポリスルホンの含有量は、前記樹脂溶液組成物の総質量に対して、10質量%以上50質量%以下であり、
前記ケトン系溶媒の含有量は、前記スルホン系溶媒と前記ケトン系溶媒の含有量の合計に対して、20質量%以上42質量%以下である樹脂溶液組成物。 - 前記ケトン系溶媒が、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、イソホロンおよびショウノウからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項4に記載の樹脂溶液組成物。
- 前記ケトン系溶媒がアセトンまたはメチルエチルケトンである請求項5に記載の樹脂溶液組成物。
- 前記ケトン系溶媒がアセトンである請求項5に記載の樹脂溶液組成物。
- 芳香族ポリスルホンと、スルホン系溶媒と、エステル系溶媒と、ケトン系溶媒と、を含有する樹脂溶液組成物であって、
前記樹脂溶液組成物中、前記芳香族ポリスルホンの含有量は、前記樹脂溶液組成物の総質量に対して、10質量%以上50質量%以下であり、
前記エステル系溶媒の含有量は、前記スルホン系溶媒と前記エステル系溶媒と前記ケトン系溶媒の含有量の合計に対して、15質量%以上85質量%以下であり、
前記ケトン系溶媒の含有量は、前記スルホン系溶媒と前記エステル系溶媒と前記ケトン系溶媒の含有量の合計に対して、42質量%以下である樹脂溶液組成物。 - 前記エステル系溶媒がγ−ブチロラクトンまたはγ−バレロラクトンである請求項8に記載の樹脂溶液組成物。
- 前記エステル系溶媒がγ−ブチロラクトンである請求項8に記載の樹脂溶液組成物。
- 前記ケトン系溶媒がアセトンまたはメチルエチルケトンである請求項8〜10のいずれか1項に記載の樹脂溶液組成物。
- 前記ケトン系溶媒がアセトンである請求項8〜10のいずれか1項に記載の樹脂溶液組成物。
- 前記スルホン系溶媒がスルホランである請求項1〜12のいずれか1項に記載の樹脂溶液組成物。
- 前記芳香族ポリスルホンが、下記式(1)で表される繰返し単位を有する請求項1〜13のいずれか1項に記載の樹脂溶液組成物。
−Ph1−SO2−Ph2−O− (1)
[式(1)中、Ph1およびPh2は、それぞれ独立に、フェニレン基を表し;前記フェニレン基上の1個の水素原子は、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基またはハロゲン原子で置換されていてもよく、前記フェニレン基上の2個以上の水素原子が置換されるときは、前記水素原子はそれぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基またはハロゲン原子で置換されていてもよい。]
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015204511 | 2015-10-16 | ||
JP2015204511 | 2015-10-16 | ||
PCT/JP2016/079933 WO2017065108A1 (ja) | 2015-10-16 | 2016-10-07 | 樹脂溶液組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP6178536B1 true JP6178536B1 (ja) | 2017-08-09 |
JPWO2017065108A1 JPWO2017065108A1 (ja) | 2017-10-12 |
Family
ID=58517620
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017502906A Active JP6178536B1 (ja) | 2015-10-16 | 2016-10-07 | 樹脂溶液組成物 |
Country Status (7)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US10752791B2 (ja) |
EP (1) | EP3363865B1 (ja) |
JP (1) | JP6178536B1 (ja) |
KR (1) | KR102558622B1 (ja) |
CN (1) | CN108137931B (ja) |
TW (1) | TW201728682A (ja) |
WO (1) | WO2017065108A1 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR3041352B1 (fr) * | 2015-09-21 | 2019-12-13 | Arkema France | Systeme de solvants comprenant un melange de dimethylsulfoxyde et d'au moins une lactone |
CN115397547A (zh) * | 2020-06-18 | 2022-11-25 | 巴斯夫欧洲公司 | 膜用聚砜聚合物在γ-戊内酯中的溶液 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5794310A (en) * | 1980-12-05 | 1982-06-11 | Daicel Chem Ind Ltd | Production of semipermeable membrane made of polysulfone |
JPS57207506A (en) * | 1981-06-16 | 1982-12-20 | Daicel Chem Ind Ltd | Production of semipermeable polysulfone membrane |
JPS58180532A (ja) * | 1982-04-16 | 1983-10-22 | Sumitomo Chem Co Ltd | 芳香族ポリアミドイミドの製造方法 |
JPS61275352A (ja) * | 1985-05-31 | 1986-12-05 | Japan Synthetic Rubber Co Ltd | 可溶性ポリイミド溶液 |
Family Cites Families (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0747295B2 (ja) * | 1986-11-20 | 1995-05-24 | 呉羽化学工業株式会社 | 易滑性ポリアリ−レンチオエ−テルフイルムおよびその製造法 |
US4970034A (en) * | 1988-09-23 | 1990-11-13 | W. R. Grace & Co.-Conn. | Process for preparing isotropic microporous polysulfone membranes |
US5317082A (en) * | 1992-12-22 | 1994-05-31 | Amoco Corporation | Photodefinable optical waveguides |
US6218441B1 (en) * | 1997-09-18 | 2001-04-17 | Timothy B. Meluch | Melt-spun polysulfone semipermeable membranes and methods for making the same |
US7144505B2 (en) * | 1997-09-18 | 2006-12-05 | Baxter International Inc. | Melt-spun polysulfone semipermeable membranes and methods for making the same |
JP2002249664A (ja) | 2001-02-23 | 2002-09-06 | Sumitomo Chem Co Ltd | 芳香族ポリサルホン樹脂溶液組成物、該組成物を用いたフィルム、及びその製造方法 |
JP2002332407A (ja) | 2001-05-09 | 2002-11-22 | Sumitomo Chem Co Ltd | 芳香族ポリサルホン樹脂溶液組成物、該組成物を用いたフィルム、及びその製造方法 |
DE102008022759B4 (de) * | 2007-05-17 | 2019-03-07 | Sumitomo Chemical Co. Ltd. | Verfahren zur Herstellung einer Polyethersulfonfaser, Polyethersulfonfaser und deren Verwendung |
KR101148853B1 (ko) * | 2007-05-21 | 2012-05-29 | 히다치 가세고교 가부시끼가이샤 | 접착제 조성물 및 이것을 사용한 접착 필름 |
KR20100040965A (ko) * | 2007-08-10 | 2010-04-21 | 도레이 카부시키가이샤 | 히드록시페닐 말단기를 갖는 방향족 폴리에테르술폰과 그의 제조 방법 |
CN102086303A (zh) | 2009-12-03 | 2011-06-08 | 财团法人工业技术研究院 | 聚酰胺酸树脂组合物、由其制备的聚酰亚胺薄膜及层压材料 |
ES2662379T3 (es) | 2012-01-09 | 2018-04-06 | The Chemours Company Fc, Llc | Disoluciones acuosas de aglomerante |
KR102190719B1 (ko) * | 2012-02-01 | 2020-12-14 | 닛산 가가쿠 가부시키가이샤 | 금속 산화물 피막용 도포액 및 금속 산화물 피막 |
WO2014007112A1 (ja) * | 2012-07-02 | 2014-01-09 | 株式会社カネカ | ポリアミド酸、ポリイミド、ポリアミド酸溶液、およびポリイミドの利用 |
KR102091796B1 (ko) * | 2012-09-27 | 2020-03-20 | 미쯔비시 가스 케미칼 컴파니, 인코포레이티드 | 폴리이미드 수지조성물 |
KR101491782B1 (ko) * | 2012-12-03 | 2015-02-11 | 롯데케미칼 주식회사 | 정밀여과막 또는 한외여과막 제조용 고분자 수지 조성물, 고분자 여과막의 제조 방법 및 고분자 여과막 |
-
2016
- 2016-10-07 KR KR1020187011668A patent/KR102558622B1/ko active IP Right Grant
- 2016-10-07 CN CN201680059286.8A patent/CN108137931B/zh active Active
- 2016-10-07 US US15/767,163 patent/US10752791B2/en active Active
- 2016-10-07 WO PCT/JP2016/079933 patent/WO2017065108A1/ja active Application Filing
- 2016-10-07 EP EP16855362.6A patent/EP3363865B1/en active Active
- 2016-10-07 JP JP2017502906A patent/JP6178536B1/ja active Active
- 2016-10-12 TW TW105132901A patent/TW201728682A/zh unknown
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5794310A (en) * | 1980-12-05 | 1982-06-11 | Daicel Chem Ind Ltd | Production of semipermeable membrane made of polysulfone |
JPS57207506A (en) * | 1981-06-16 | 1982-12-20 | Daicel Chem Ind Ltd | Production of semipermeable polysulfone membrane |
JPS58180532A (ja) * | 1982-04-16 | 1983-10-22 | Sumitomo Chem Co Ltd | 芳香族ポリアミドイミドの製造方法 |
JPS61275352A (ja) * | 1985-05-31 | 1986-12-05 | Japan Synthetic Rubber Co Ltd | 可溶性ポリイミド溶液 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP3363865A4 (en) | 2019-05-22 |
EP3363865A1 (en) | 2018-08-22 |
US10752791B2 (en) | 2020-08-25 |
EP3363865B1 (en) | 2020-06-17 |
CN108137931A (zh) | 2018-06-08 |
KR20180071272A (ko) | 2018-06-27 |
US20180298208A1 (en) | 2018-10-18 |
WO2017065108A1 (ja) | 2017-04-20 |
TW201728682A (zh) | 2017-08-16 |
CN108137931B (zh) | 2021-06-08 |
KR102558622B1 (ko) | 2023-07-21 |
JPWO2017065108A1 (ja) | 2017-10-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6341278B2 (ja) | ポリエステル樹脂組成物 | |
JP6178536B1 (ja) | 樹脂溶液組成物 | |
JP6904903B2 (ja) | フレキシブルディスプレイの表面保護用の前面板用フィルム形成用ポリイミド系ワニス、それを用いたフレキシブルディスプレイの表面保護用の前面板用ポリイミド系フィルムの製造方法、及び、フレキシブルディスプレイの表面保護用の前面板用ポリイミド系フィルム | |
TWI542573B (zh) | 用於含氟聚合物之溶劑 | |
TW201030089A (en) | Cellulose resin composition and cellulose resin film | |
KR101490570B1 (ko) | 열가소성 수지 발포체, 열가소성 수지 발포체의 제조방법 및 광반사재 | |
CN101855275B (zh) | 丙烯酸类增塑溶胶粘度降低剂 | |
JP6529120B6 (ja) | 帯電防止性樹脂組成物およびそれからなるフィルム | |
JP2018154819A (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物および成形品 | |
JP6769425B2 (ja) | 絶縁皮膜形成用樹脂、ワニス、電着液、絶縁導体の製造方法 | |
JP2011201971A (ja) | 液状組成物および液晶ポリエステルフィルム | |
JP2019156942A (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物および成形品 | |
JP5178750B2 (ja) | 難燃性樹脂組成物 | |
JP2001234069A (ja) | 芳香族ポリサルホン樹脂フィルム、その製造方法およびその製造のための溶液組成物 | |
JP2019218468A (ja) | セルロースベンゾエート | |
CN107365465A (zh) | 聚偏氟乙烯薄膜用料 | |
JP2003080540A (ja) | 芳香族ポリサルホン樹脂シートの製造方法 | |
JP2013249435A (ja) | 導電性組成物、導電体とその製造方法 | |
CA2934646A1 (en) | Aqueous composition for hard capsule, and hard capsule produced using same |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170627 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170713 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6178536 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |