JP6178084B2 - 水中翼船 - Google Patents

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Description

本発明は、水中翼船に関する。
水中翼船には、高速航行時に水中翼の一部が水面上に出る半没翼型水中翼船と、水中翼の全てが水面下にある全没翼型水中翼船(例えば特許文献1〜3参照)とがある。
また、水中翼船には、水中翼を、水中に没する使用位置と、水面より上方の不使用位置とに回動可能として船体に装着したものもある(例えば特許文献4参照)。
特開2001−233280号公報 特開平9−142373号公報 特開平10−1088号公報 特開2012−25293号公報
特許文献1〜3に記載されているような従来の全没翼型水中翼船においては、低速走行時には、水中翼による揚力が小さいため、船底が水中に没し、走行抵抗が大となる。走行速度がある程度に達し、水中翼による揚力が船体を浮上させるに十分となった時点で、船体が水面より完全に浮上し、小さな走行抵抗で高速走行が可能となる。
低速走行時にも、早期に船体が水面より浮上するようにするには、水中翼の翼面積を増やし、かつ迎角を大とすればよいが、そうすると、高速走行時に揚力が過大となり、かつ走行抵抗が大となる。
水中翼船においても、航空機における離着陸用のフラップのようなものを設けることも考えられるが、水の密度は空気の密度の約800倍あり、水中翼船用のフラップの面積を小としても、その単位面積当りに受ける水圧が大であるので、翼の撓み等により、ヒンジが思ったように動かなくなる等の問題がある。
特許文献4に記載されている水中翼は、普段は船体の側舷に折り畳んでおき、高速走行時に水没(半没)させて使用するもので、折畳み可能でしかも高速走行時の水圧に耐えうるようにするため、相当強固な構造としなればならないという問題がある。
本発明は、従来の技術が有する上記のような問題点に鑑み、低速走行時に早期に船体を安定よく水面より浮上させることができるとともに、高速走行時の走行抵抗を増やすことがなく、しかも構造が簡単で、安価に製造することができるようにした水中翼船を提供することを目的としている。
本発明によると、上記課題は次のようにして解決される。
(1) 船体の前後部に、全没型の水中翼をそれぞれ設け、船体の走行速度が上昇することにより、前後の水中翼の揚力によって、船体が浮上するようにした水中翼船において、船体における前後の水中翼の前後方向の間に、前記船体が浮上するまでの間に、船体の浮上を補助的に促進する離水専用の全没型の離水翼を、前記前後の水中翼に対して独立して、船底より下方に昇降可能として設ける。
このような構成によると、低速走行時に、離水翼を水中に没するように下降させておくことにより、離水翼による揚力が、他の水中翼による揚力に付加されて、早期に船体を水面より浮上させることができ、また高速走行時には、離水翼を浮上した船底に当接または近接し、水面より浮上した位置まで上昇させておくことにより、離水翼による走行抵抗を空気抵抗だけの微少な値まで減少することができる。
また、離水翼を前後の水中翼間に配設したので、離水翼による揚力を、前後の水中翼による揚力とバランスさせて、船体を安定よく浮上させることができ、船体浮上時のピッチングを防止することができるという効果を奏することができる。
(2) 上記(1)項において、船体に、船底に開口する上方を向く案内筒を設け、この案内筒内に、下端に離水翼を設けたストラットを、昇降可能として設ける。
このような構成によると、離水翼を、船体に対して簡単に昇降可能として設けることができ、構造を簡素化して、安価に製造することができる。
(3) 上記(2)項において、ストラットを、案内筒内において前後方向に傾動可能として設け、前記ストラットを、案内筒内において前後方向に傾動させることにより、離水翼の迎角を調節可能とする。
このような構成によると、水没させたときの離水翼の迎角を簡単に調節することができ、調整可能範囲を拡大することができる。
(4) 上記(2)または(3)項において、船体に、ストラットを常時上向きに付勢する付勢手段を設けるとともに、ストラットを、離水翼が水中に没する下降位置においてロックするロック手段を設け、このロック手段を解除することにより、前記離水翼が、ストラットとともに前記下降位置から船底に当接または近接する上昇位置まで、前記付勢手段の付勢力によって上昇させられるようにする。
このような構成によると、離水翼の引き上げを、人力によらず、付勢手段の付勢力によって、簡単かつ迅速に行うことができる。
(5) 上記(4)項において、付勢手段を、一端が船体に止着され、かつ他端がストラットを引き上げる引き上げ紐に止着されたゴム紐とする。
このような構成によると、付勢手段を簡素化し、かつ安価に製造することができる。
(6) 上記(4)または(5)項において、船体内の操舵者の背中によって押圧されることにより、ロック手段を解除するようにしたロック解除手段を船体に設ける。
このような構成によると、操舵者の背中によってロック手段を解除操作することができるので、操舵者が、操舵桿等から手を離す必要がなく、操作性を向上させることができる。
本発明によると、低速走行時に早期に船体を安定よく水面より浮上させることができるとともに、高速走行時の走行抵抗を増やすことがなく、しかも構造が簡単で、安価に製造することができるようにした水中翼船を提供することができる。
本発明の水中翼船の一実施形態の概略平面図である。 同じく、概略側面図である。 図1のIII−III線拡大縦断側面図である。 図3のIV−IV線横断平面図である。 図3のV−V線横断平面図である。 図5のVI−VI線縦断正面図である。 図6のVII−VII線縦断側面図である。 図7のVIII−VIII線断面図である。
以下、本発明の一実施形態を、添付図面を参照して説明する。
図1および図2に示すように、この水中翼船は、全没翼型のものとしてあり、単胴型の船体1の両側舷に、アウトリガー2、2を艤装したものよりなり、船体1の船尾には、船外機3が、図2に示すように、下端が船尾よりほぼ真下を向く使用位置と、下端が後方を向いて水面より上方に位置する不使用位置(図示略)とに回動可能として装着されている。
船体1の船首には、下端に全没型の前部水中翼4を設けた前部ストラット5の上端に突設した垂直軸6をその軸線回りに回動可能として支持するブラケット7が、左右方向を向く軸8をもって枢着され、前部水中翼4および前部ストラット5は、軸8を中心として、図2に実線で示す使用位置から、図2に2点鎖線で示すように、船体1の船底に当接または近接する折り畳み位置に折り畳み可能となっている。
前部ストラット5の中間部には、センサアーム9の基端部が、左右方向を向く軸10をもって枢着され、船体1の走行時に、センサアーム9の先端部に設けたセンサ板11が水面に当接して、センサアーム9が軸10回りに回動させられることにより、前部ストラット5内に設けた連係機構(図示略)により、前部水中翼4が、常時水面下の一定の位置に維持されるように、前部水中翼4の迎角が、自動的に調整されるようになっている。
このような前部水中翼4自体の構造、その支持構造、その迎角の自動調整機構等は、本発明には直接関係せず、しかも例えば上記特許文献3や特開2006−182338号公報等に記載され、公知となっているので、それらについての詳細な説明は省略する。
船外機3における本体12から下方に延出するシャフトハウジング13の下端部後面には、後方を向くプロペラ14が設けられており、同じくシャフトハウジング13の下端両側部には、全没型の後部水中翼15が設けられている。
すなわち、この船外機3は、後部水中翼15と一体的に形成されており、シャフトハウジング13は、後部水中翼15のための後部ストラットとなっている。
船外機3は、図2に示す使用位置において、本体12内のエンジン(図示略)により、シャフトハウジング13に配設されたドライブシャフト(図示略)を介して、プロペラ14を回転させることにより、推進力を発生させるようになっている。
また、船外機3の推進力により、船体1が走行させられ、その速度がある値に達するまでは、図2に低速走行時水面LWLとして示すように、船体1の船底およびアウトリガー2、2の底部が水没した状態で走行し、走行速度が、前部水中翼4と後部水中翼15との揚力と、船体1等の重力とがバランスするある値に達すると、前部水中翼4と後部水中翼15との協働作用により、船体1および両アウトリガー2、2が、図2に高速走行時水面HWLとして示すように、水面より完全に浮上し、かつ前部水中翼4および後部水中翼15が全没状態で走行しうるようになっている。
したがって、低速走行時には、船体1の船底やアウトリガー2、2の底部が水没しているので、走行抵抗が大であるが、高速走行時には、それらが水面より完全に浮上し、水との接触は前後部の水中翼4、15と前部ストラット5の下部およびシャフトハウジング13の下部のみとなるので、走行抵抗が著しく小となり、軽快に走行することができる。
船体1等が軽量である場合は、低速でも船体1を離水させることができるが、船体1等が重くなると、走行速度を相当上昇させなければ離水させることはできない。
本発明においては、そのために、船体1が浮上するまでの間に、船体の浮上を補助的に促進する離水専用の離水翼16を、船体1に、船底より下方に昇降可能として設けてある。
次に、この離水翼16について詳細に説明する。
図1〜図3に示すように、船体1の底板1aにおける前部水中翼4と後部水中翼15との取付部分の間、好ましくは、船体1の重心に近い部分には、船底に開口し、かつ前後方向に長い角筒状をなす上方を向く案内筒17の下端部が、水密状態で固着されている。
案内筒17の上端部は、船体1におけるデッキ板1bに固着されている。
案内筒17は、垂直をなすように底板1aに固着してもよいが、例えば3〜6度後傾するようにして底板1aに固着することもある。
図3および図4に示すように、案内筒17内の下部には、前後1対のガイドローラ18、18が、左右方向を向く軸19をもってそれぞれ枢支されている。
案内筒17の上端開口部の上方には、前後方向に長い方形枠状をなすローラキャリア20が、前後方向に摺動可能としてデッキ板1b上に装着されている。
すなわち、ローラキャリア20は、図3、図5および図6に示すように、案内筒17の左右の両側方におけるデッキ板1bに固着した前後方向を向く左右1対のガイドレール21、21に摺動自在に装着されたスライダ22、22の上面に取り付けられた正面視L字状の左右1対のブラケット23、23をもって両側面が支持されている。
ローラキャリア20の前端には、前方を向くねじ杆24の後端部が固着され、このねじ杆24は、デッキ板1b上に固着したブラケット25に、前後方向を向く軸線回りに回転自在に枢支された回転ハンドル26の中央に設けられたねじ孔26aに螺合されている。したがって、回転ハンドル26を一方向または他方向に回転させることにより、ねじ杆24とともに、ローラキャリア20を前後方向に移動させることができるようになっている。
ローラキャリア20内の前後部には、前後1対のガイドローラ27、27が、ガイドローラ18、18と上下に対向するようにして、左右方向を向く軸28をもってそれぞれ枢支されている。
案内筒17内には、下端に離水翼16が設けられた上下方向を向く板状のストラット29が、その前後の縁が、上下のガイドローラ27、27、18、18によって前後から挟まれてガイドされるようにして、上下方向に移動自在に挿通されている。
ストラット29の水平断面形状は、図4および図5に示すように、前後方向に長い流線形をなし、その前後の縁に当接する前後のガイドローラ27、27、18、18の外周面には、それらの縁と補形をなす環状溝27a、27b、18a、18bが形成されている。
回転ハンドル26を回転させて、ローラキャリア20を前後方向に移動させることにより、ストラット29は、下部の1対のガイドローラ18、18間の中間点を回転中心として、前後方向にわずかに、例えば、垂直位置から約6度の後傾角度まで、傾動しうるようになっている。
ストラット29が後傾することにより、前後のガイドローラ27、27、18、18と同時に接触するストラット29の前後の縁の接触点間の距離が変動(長くなる)のを許容するため、前後のガイドローラ27、27、18、18間の距離は、ストラット26の前後幅よりわずかに大としてある。
離水翼16は、ストラット29の下端に、正面視倒立T字状に一体的に形成され、その側面形状は、前部水中翼4や後部水中翼15と同様に、航空機の翼状をなしている。
離水翼16の迎角は、前部水中翼4や後部水中翼15の迎角より大としてある。
この離水翼16の迎角は、ローラキャリア20を後方に移動させて、ストラット29を後傾させることにより、大とすることができ、逆にローラキャリア20を前方に移動させて、ストラット29を前方に戻すことにより、小とすることができる。すなわち、回転ハンドル26を回転させて、ローラキャリア20を前後方向に移動させるだけで、離水翼16の迎角を簡単に調節することができる。
ストラット29の下部適所には、2本の引き上げ紐30、30の一端が止着され、両引き上げ紐30は、案内筒17の下部内側面に固着したガイド片31に沿って上方に向かい、案内筒17の上端開口部から、ローラキャリア20内を通り、ローラキャリア20の内側面に左右方向を向く軸32をもって枢支されたガイドプーリ33に掛け回され、ガイドプーリ33から後方に進出している。
ローラキャリア20の内側面には、ガイドプーリ33の前方および上方を覆うことにより、引き上げ紐30、30がガイドプーリ33から脱落するのを防止する外れ止めカバー34が設けられている。
各引き上げ紐30は、ガイドプーリ33から後方に延出し、図1に示すように、船体1内の船尾に設けた2個の互いに異なる滑車35に掛け回されて、左右に振り分けられ、その端末が、ストラット29を常時上向きに付勢する付勢手段をなすショックコード等のゴム紐36にそれぞれ接続されている。
各ゴム紐36は、左右の側舷の内面に設けたガイドプーリ37に掛けられて、側舷と平行に前方に向けられ、それらの前端は、船首近くにおいて船体1に止着されている。
引き上げ紐30を2本としたことにより、万一そのうちの1本が切断したとしても、ストラット29の落下を防止することができる。また、2本の引き上げ紐30を左右に振り分けたことにより、ゴム紐26による付勢力を左右に分散させてバランスをよくすることができる。
ストラット29は、引き上げ紐30とゴム紐36とによって、図2に実線で示すように、離水翼16が船体1の船底から予め定めた距離だけ下方に位置して水没する下降位置から、図2に2点鎖線で示すように、離水翼16が船体1の船底に当接するかまたは近接する上昇位置に向かって、常時引き上げ方向に付勢されている。
ロック装置38は、ストラット29および離水翼16を下降位置においてロックするためのもので、図2、図3、図6〜図8に示すように、下端部が左右のブラケット23に左右方向を向く軸40をもって枢着され、かつストラット29の両側方に配設された左右1対の板材39a、39aからなるロックレバー39と、このロックレバー39の上部における左右1対の板材39a、39a間に上端部が左右方向を向く軸41をもって枢支され、常時は軸41から自重により垂下するが、ストラット29の上端の後部に設けた係合部42に後下向き傾斜状態で下端が係合することにより、ストラット29の下降位置から上方への移動を阻止するようにした停止板43と、左右1対の板材39a、39aにおける停止板43よりわずかに下方の位置に両側片44a、44aの前部が固着された平面視前向きコ字状をなすブラケット44と、このブラケット44における両側片44a、44aに、前後方向に摺動可能、かつ前後方向に若干傾動可能として装架され、停止板43がストラット29の係合部42に正常に係合したときに、ストラット29の後縁に当接するようにした板状のストッパ46と、ブラケット44における両側片44a、44aの後端部同士を結合する後片44bのほぼ中央に設けた前後方向を向くねじ孔45に後方より螺合し、前端がストッパ46のほぼ中央部に、前後方向に若干傾動可能、かつ前後方向に離脱不能として連結され、ストッパ46がストラット29の後縁に当接するときのタイミングを微調節しうるようにした調節ねじ46aとを備えている。
ストラット29の上端の前部には、ストラット29を押し下げたり、引き上げたりするための、後上方になだらかに円弧状に彎曲する爪形の取手29aが設けられている。この取手29aの円弧状の形状は、ストラット29の上昇時に、その上端が後述する作動板50に当接した際の衝撃を緩和し、かつ作動板50がストラット29の上端を通り越して、ロックレバー39が後方に倒れるのを防止するためである。また、ストラット29における上端よりやや下方に位置には、前後方向に長い引き上げ操作用の開口47が設けられている。
ロックレバー39における左右1対の板材39a、39aの上端部には、前方を向くロック解除レバー48を構成する左右1対の板材48a、48aが連設されている。
両板材48a、48aの前端には、前面にクッション体49が設けられ、かつ操舵者の背中で後方に押動させられるようにした左右方向を向く作動板50が架設されている。
船体1の走行開始時には、前部水中翼4および前部ストラット5を使用位置とするとともに、離水翼16およびそのストラット29を下降位置とし、ロック装置38を図7に示すロック状態とする。
このとき、停止板43の軸41は、ストラット29の係合部42に係合している停止板43の下端より前方に位置し、停止板43は前傾し、ストラット29を上向きに付勢するゴム紐36の付勢力により、ロックレバー39は、前傾している停止板43を介して、前方に回動するように付勢されているので、ロックレバー39がロック解除方向である後方に妄りに回動することはない。
この状態で、船外機3を使用位置として、そのエンジンを始動させると、船体1は走行を開始し、走行速度が上がるにつれて、前部水中翼4および後部水中翼15の揚力が上昇するとともに、離水翼16の揚力も上昇し、それらの揚力の和が船体1等の重力を上回ると、船体1は、完全に浮上し、走行抵抗が著しく減少した状態で、軽快に走行することができる。
離水翼16を設けた場合と、設けない場合とを比較すると、離水翼16を設けた場合の方が、走行速度が小さい早期に船体1が浮上できることは明らかである。
船体1が完全に浮上し、走行速度が、前部水中翼4および後部水中翼15のみで安定走行できる程度の値に達した後、操舵者が背中で作動板50を後方に押動し、ロック解除レバー48およびロックレバー39を後方に回動させ、ストラット29に上向きに作用しているゴム紐36の付勢力に抗して、停止板43の上端部を、軸41とともに、ストラット29の係合部42に係合している停止板43の下端より後方に回動させると、停止板43とストラット29の係合部42との係合が外れ、ストラット29および離水翼16は、ゴム紐36の付勢力により、上昇位置まで上昇させられる。
この状態では、水との走行抵抗が大きい離水翼16が浮上して、その走行抵抗は空気抵抗だけとなるので、船体1はさらに軽快に走行することができる。
また、離水翼16は、船体1における前部水中翼4と後部水中翼15との間に設けてあるので、離水翼16による揚力を、前後の水中翼4、15による揚力とバランスさせて、船体1を安定よく浮上させることができ、船体1浮上時のピッチングを防止することができる。
さらに、ストラット29および離水翼16を、ゴム紐36等の付勢手段の付勢力により上昇させるようにしてあるので、離水翼16の引き上げを、人力によらず、付勢手段の付勢力によって、簡単かつ迅速に行うことができる。
ロック解除手段であるロック解除レバー48を、船体内の操舵者の背中によって押圧されることにより作動させられるようにしてあるので、操舵者が、操舵桿等から手を離す必要がなく、操作性を向上させることができる。
停船後、再度走行を開始する際には、ストラット29を、ゴム紐36の付勢力に抗して下降位置まで押し下げ、ロックレバー39を、図7に示すロック位置まで前向きに回動させる。このとき、停止板43は、ストラット29の上端の後角部に当接し、下端が後方に回動させられて、前傾姿勢でストラット29の上端に乗り上がり、ストラット29の係合部42に円滑に係合することができる。その後、ストッパ46の前端がストラット29の後縁に当接して、ロック装置38は図7に示すロック状態となる。
その後の走行のための操作および作動は、上述したとおりである。
本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱することなく、例えば、次のような変形した態様での実施が可能である。
(1) 左右のブラケット23の下端部を、スライダ22に左右方向を向く軸をもって枢着し、ブラケット23がスライダ22に対して上記軸回りに回動可能とする。このようにすると、回転ハンドル26とねじ杆24との螺合時の偏荷重を吸収することができ、回転ハンドル26の回転操作を軽力で行うことができる。
(2) ゴム紐36に代えて、引張コイルばね、またはガススプリング等の付勢手段を用いる。
(3) ストラット29および離水翼16の昇降を、モータ駆動式の昇降手段により行う。
(4) アウトリガー2を省略する。
1 船体
1a底板
1bデッキ板
2 アウトリガー
3 船外機
4 前部水中翼
5 前部ストラット
6 垂直軸
7 ブラケット
8 軸
9 センサアーム
10 軸
11 センサ板
12 本体
13 シャフトハウジング(後部ストラット)
14 プロペラ
15 後部水中翼
16 離水翼
17 案内筒
18 ガイドローラ
18a、18b 環状溝
19 軸
20 ローラキャリア
21 ガイドレール
22 スライダ
23 ブラケット
24 ねじ杆
25 ブラケット
26 回転ハンドル
26aねじ孔
27 ガイドローラ
27a、27b 環状溝
28 軸
29 ストラット
29a取手
30 引き上げ紐
31 ガイド片
32 軸
33 ガイドプーリ
34 外れ止めカバー
35 滑車
36 ゴム紐(付勢手段)
37 ガイドプーリ
38 ロック装置
39 ロックレバー
39a板材
40、41 軸
42 係合部
43 停止板
44 ブラケット
44a側片
44b後片
45 ねじ孔
46 ストッパ
46a調節ねじ
47 開口
48 ロック解除レバー(ロック解除手段)
48a板材
49 クッション体
50 作動板

Claims (6)

  1. 船体の前後部に、全没型の水中翼をそれぞれ設け、船体の走行速度が上昇することにより、前後の水中翼の揚力によって、船体が浮上するようにした水中翼船において、船体における前後の水中翼の前後方向の間に、前記船体が浮上するまでの間に、船体の浮上を補助的に促進する離水専用の全没型の離水翼を、前記前後の水中翼に対して独立して、船底より下方に昇降可能として設けたことを特徴とする水中翼船。
  2. 船体に、船底に開口する上方を向く案内筒を設け、この案内筒内に、下端に離水翼を設けたストラットを、昇降可能として設けた請求項1記載の水中翼船。
  3. ストラットを、案内筒内において前後方向に傾動可能として設け、前記ストラットを、案内筒内において前後方向に傾動させることにより、離水翼の迎角を調節可能とした請求項記載の水中翼船。
  4. 船体に、ストラットを常時上向きに付勢する付勢手段を設けるとともに、ストラットを、離水翼が水中に没する下降位置においてロックするロック手段を設け、このロック手段を解除することにより、前記離水翼が、ストラットとともに前記下降位置から船底に当接または近接する上昇位置まで、前記付勢手段の付勢力によって上昇させられるようにした請求項2または3記載の水中翼船。
  5. 付勢手段は、一端が船体に止着され、かつ他端がストラットを引き上げる引き上げ紐に止着されたゴム紐である、請求項記載の水中翼船。
  6. 船体内の操舵者の背中によって押圧されることにより、ロック手段を解除するようにしたロック解除手段を船体に設けた請求項4または5記載の水中翼船。
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