JP6176776B2 - 半導体装置の製造方法、基板処理装置、基板処理システムおよびプログラム - Google Patents

半導体装置の製造方法、基板処理装置、基板処理システムおよびプログラム Download PDF

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本発明は、半導体装置の製造方法、基板処理装置、基板処理システムおよびプログラムに関する。
近年のゲートスタック構造では、様々な金属膜がゲート電極として使用されているおり、一般的に使用されているメタルゲート電極としては、例えばTiN(窒化チタン)がある(特許文献1)。近年、TiNに代わる材料としてW(タングステン)が挙げられるが、W含有原料としてF(フッ素)含有原料を用いた場合、その下地となるゲート絶縁膜がF含有原料に曝される(もしくはF含有原料の反応によりHF(フッ化水素)に曝される)ことになり、リーク電流の増加等のダメージを受ける場合がある。
特開2011−252221号公報
本発明の目的は、F含有原料を用いて金属膜を形成する際、下地となる絶縁膜へのダメージを抑制することができる技術を提供することである。
本発明の一態様によれば、
表面にゲート絶縁膜が形成された基板に対して、第1の金属元素を含むフッ素非含有金属原料ガスを供給し排気する工程と、
前記基板に対して、反応ガスを供給し排気する工程と、
を、前記基板を200℃以上400℃以下に加熱しつつ、交互に複数回行い、前記ゲート絶縁膜上に前記第1の金属元素を含むライナー膜を形成する工程と、
前記ライナー膜が形成された基板に対して、第1の還元ガスと第2の還元ガスとを供給し排気する工程と、
前記基板に対して、第2の金属元素およびフッ素を含むフッ素含有金属原料ガスを供給し排気する工程と、
を、交互に複数回行い、前記ライナー膜上に前記第2の金属元素を含むゲート電極を形成する工程と、
を有する半導体装置の製造方法が提供される。
本発明によれば、F含有原料を用いて金属膜を形成する際、下地となる絶縁膜へのダメージを抑制することが可能となる。
本発明の好ましい第1の実施形態に係る基板処理システムを説明するための概略上面断面図である。 本発明の好ましい第1の実施形態に係る基板処理装置の概略断面図である。 本発明の好ましい第1の実施形態および第2の実施形態に係る基板処理装置の縦型処理炉の概略構成図であり、処理炉部分を縦断面図で示す図である。 図3に示されている縦型処理炉の処理炉部分を図3におけるA−A線断面図で示す図である。 図3に示す基板処理装置が有するコントローラの概略構成を示すブロック図である。 本発明の好ましい第1の実施形態および第2の実施形態においてTiN膜を形成するプロセスを説明するためのフローチャートである。 本発明の好ましい第1の実施形態および第2の実施形態においてTiN膜を形成するプロセスを説明するためのタイミングチャートである。 本発明の好ましい第1の実施形態および第2の実施形態においてWB膜を形成するプロセスを説明するためのフローチャートである。 本発明の好ましい第1の実施形態および第2の実施形態においてWB膜を形成するプロセスを説明するためのタイミングチャートである。 本発明の好ましい第2の実施形態に係る基板処理装置の概略断面図である。 実験例1〜5で作製したキャパシタの作製方法を説明するためのフローチャートである。 実験例1〜4で作製したWB膜の実効仕事関数を示す図である。 実験例1〜5で作製したキャパシタの等価膜厚EOTおよびリーク電流を示す図である。 実験例1〜5で作製したキャパシタにおけるTiN膜の膜厚と等価膜厚EOTとの関係を示す図である。
近年、pMOSメタル向けの金属膜として、TiN膜より仕事関数が小さいW含有膜を用いることが検討されている。発明者等は、W含有原料としてF(フッ素)含有原料を用いてウエハ上に形成されたゲート絶縁膜の上にW含有ゲート電極を作成した場合、ゲート絶縁膜におけるリーク電流の増加等のダメージが生じる場合があるという課題に対し、鋭意研究の結果、ゲート絶縁膜とW含有ゲート電極の間にライナー膜を形成することにより改善することが可能であることを見出した。すなわち、ゲート絶縁膜に直接F含有原料が接触することがないよう、ゲート絶縁膜の上にライナー膜を形成し、そのライナー膜の上にW含有ゲート電極を形成する。ライナー膜としては例えば金属膜であり、ゲート電極として用いることが可能であるチタン窒化膜(TiN膜)が適用可能であることを見出した。本発明は、本発明者等が見出した上記知見に基づくものである。
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら説明する。
なお、本明細書において「ウエハ」という言葉を用いた場合は、「ウエハそのもの」を意味する場合や、「ウエハとその表面に形成された所定の層や膜等との積層体(集合体)」を意味する場合(すなわち、表面に形成された所定の層や膜等を含めてウエハと称する場合)がある。また、本明細書において「ウエハの表面」という言葉を用いた場合は、「ウエハそのものの表面(露出面)」を意味する場合や、「ウエハ上に形成された所定の層や膜等の表面、すなわち、積層体としてのウエハの最表面」を意味する場合がある。
従って、本明細書において「ウエハに対して所定のガスを供給する」と記載した場合は、「ウエハそのものの表面(露出面)に対して所定のガスを直接供給する」ことを意味する場合や、「ウエハ上に形成されている層や膜等に対して、すなわち、積層体としてのウエハの最表面に対して所定のガスを供給する」ことを意味する場合がある。また、本明細書において「ウエハ上に所定の層(又は膜)を形成する」と記載した場合は、「ウエハそのものの表面(露出面)上に所定の層(又は膜)を直接形成する」ことを意味する場合や、「ウエハ上に形成されている層や膜等の上、すなわち、積層体としてのウエハの最表面の上に所定の層(又は膜)を形成する」ことを意味する場合がある。
なお、本明細書において「基板」という言葉を用いた場合も「ウエハ」という言葉を用いた場合と同様であり、その場合、上記説明において、「ウエハ」を「基板に」置き換えて考えればよい。
なお、本明細書では、金属膜という用語は、金属原子を含む導電性の物質で構成される膜を意味しており、これには、金属単体で構成される導電性の金属単体膜の他、導電性の金属窒化膜、導電性の金属酸化膜、導電性の金属酸窒化膜、導電性の金属複合膜、導電性の金属合金膜、導電性の金属シリサイド膜、導電性の金属炭化膜(金属カーバイド膜)、導電性の金属炭窒化膜(金属カーボナイトライド膜)等も含まれる。なお、TiN膜(チタン窒化膜)は導電性の金属窒化膜であり、WB膜(タングステンホウ化膜)は導電性の金属膜である。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態で好適に使用される基板処理装置システムについて説明する。
まず、本発明の実施形態にかかる基板処理システムについて、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る基板処理システム10を上面から見た図である。
なお、本発明が適用される基板処理システム10においては、基板としてのウエハを搬送するキャリヤとして、FOUP(front opening unified pod)としてのカセット110が使用される。また、以下の説明において、前後左右は図1を基準とする。すなわち、前方向とは、搬送室12から見て、後述するIOステージ64の方向である。後方向とは、IOステージ64から見て、搬送室12の方向である。左方向とは、搬送室12から見て、後述する基板処理装置101の方向である。右方向とは、搬送室12から見て、後述する基板処理装置102の方向である。
図1に示されているように、基板処理システム10は、搬送室12を備えている。搬送室12は、真空状態などの大気圧未満の圧力(負圧)に耐え得る構造である。搬送室12の筐体20は、例えば、平面視(上側から見た形)が三角形で、閉塞された三角形状に形成されている。搬送室12には、移載機22が設置されている。移載機22は、カセット110をIOステージ64、基板処理装置101、基板処理装置102間においてそれぞれ移載可能である。移載機22は、不図示のエレベータによって、昇降できるように構成されている。
搬送室12の筐体20の3枚の側壁のうち、前側の1枚の側壁には、カセット110を搬送室12に対して搬入搬出するためのカセット搬入/搬出口58と、カセット搬入/搬出口58を閉塞するためのゲートバルブ60が設置されている。ゲートバルブ60を開けることにより、カセット110の出し入れが可能となる。また、カセット110は、図示しない工程内搬送装置(AGV:Automatic Guided Vehicle/OHT:Overhead Hoist Transfer)によって、IOステージ64に供給され、また、IOステージ64から排出される。
図1に示されているように、搬送室12の筐体20の3枚の側壁のうち、左右に位置する2枚の側壁には、ウエハ200に所望の処理を行う第1の基板処理装置101(以下、基板処理装置101とする)と第2の基板処理装置102(以下、基板処理装置102とする)が、それぞれ、ゲートバルブ70、71を介して連結されている。
74は、基板処理システム10を制御する制御部であり、移載機22等、基板処理システム10を構成する各構成部を制御するものである。
各基板処理装置101、102は、同一種類の基板処理を行うものであっても良いし、また装置の目的に応じて、それぞれ異なる種類の基板処理を行う装置としても良い。また、基板処理装置101と基板処理装置102を備えるものについて記したが、これに限らず、3つ以上の装置を備えてもよく、少なくとも2つの基板処理装置を備えるものに適用できる。
本実施例においては、同一の基板処理装置として、以下に説明する。また、基板処理装置の詳細は後述する。
以下、前記した構成をもつ基板処理システム10を使用する基板処理工程を説明する。この基板処理工程においては、基板処理システム10の各構成部を、制御部74が制御するものである。
まず、未処理のウエハ25枚を収納したカセット110が、工程内搬送装置によって、基板処理システム10へ搬送されて来る。図1に示されているように、搬送されてきたカセット110は、IOステージ64の上に、工程内搬送装置から受け渡されて載置される。カセット搬入/搬出口58を閉塞するゲートバルブ60が開放される。
ゲートバルブ60が開放されると、搬送室12の移載機22は、IOステージ64に載置されたカセット110をピックアップする。
移載機22が、IOステージ64から1個目のカセット110をピックアップした後、ゲートバルブ60が閉じられ、次のカセットを搬入するための準備が行われる。
それと並行して、基板処理装置101のゲートバルブ70が開かれ、移載機22が、前記1個目のカセット110を、基板処理装置101内に搬入する。
続いて、ゲートバルブ60が開かれる。続いて搬送室12の移載機22は、IOステージ64から、前記2個目のカセット110をピックアップする。
移載機22が、前記2個目のカセット110をピックアップした後、ゲートバルブ60が閉じられて、次のカセットを搬入するための準備が行われる。
それと並行して、基板処理装置101のゲートバルブ70が開かれ、移載機22が、前記2個目のカセット110を、基板処理装置101に搬入する。
以下、同様にしてカセット110を基板処理装置101内に搬入し、ゲートバルブ70が閉じられ、基板処理装置101内で所望の処理が施される。基板処理装置101において、後述する工程によって所望の処理が施されると、処理済みの25枚のウエハの全てが、カセット110へ収納され、ゲートバルブ70、71が開かれ、移載機22が、基板処理装置101内で所望の処理が施されたカセット110を次々と搬送室12を介して基板処理装置102内に搬入し、ゲートバルブ70,71が閉じられて、基板処理装置102内にて所望の処理が施される。
基板処理装置102において、後述する工程によって所望の処理が行われ、処理済みの25枚のウエハの全てが、カセット110へ収納されると、ゲートバルブ71が開かれ、移載機22が、前記処理済みのウエハを収納したカセット110を基板処理装置102外へ搬出する。そして、ゲートバルブ71が閉じられるとカセット搬入/搬出口58を閉塞するゲートバルブ60が開かれ、カセット110は、IOステージ64に搬送されて次の工程へ、工程内搬送装置によって搬送される。
以上の動作が繰り返されることにより、ウエハが25枚ずつ、順次処理されていく。
続いて、本発明の実施形態に係る基板処理システムに用いられる基板処理装置101及び基板処理装置102において説明する。
これらの基板処理装置は、半導体装置の製造に使用される半導体製造装置の一例として構成されているものである。各基板処理装置の例として、ここでは基板に対し成膜処理等をおこなう縦型の装置を使用した場合について述べる。基板処理装置101および基板処理装置102は実質的に同じ構成を有する。以下、基板処理装置101および基板処理装置102において、同一の構成を有する場合は同じ符号を用いる。また、便宜上、適宜、基板処理装置102に係る符号を()に示す。
基板処理装置101および基板処理装置102では、基板の一例となるウエハ200を収納したカセット110が使用されており、ウエハ200は半導体シリコン等の材料から構成されている。基板処理装置101は筐体111を備えており、筐体111の内部にはカセットステージ114が設置されている。カセット110はカセットステージ114上に移載機22によって搬入されたり、カセットステージ114上から搬出されたりする。
カセットステージ114上にはカセット110が、移載機22によって、カセット110内のウエハ200が垂直姿勢を保持しかつカセット110のウエハ出し入れ口が上方向を向くように載置される。カセットステージ114は、カセット110を筐体111の後方に右回り縦方向90°回転し、カセット110内のウエハ200が水平姿勢となり、カセット110のウエハ出し入れ口が筐体111の後方を向くように動作可能となるよう構成されている。
筐体111内の前後方向の中央部より前方側にはカセット棚105が設置されており、カセット棚105は複数段複数列にて複数個のカセット110を保管するように構成されている。カセット棚105にはウエハ移載機構125の搬送対象となるカセット110が収納される移載棚123が設けられている。
カセットステージ114の上方には予備カセット棚107が設けられ、予備的にカセット110を保管するように構成されている。
カセットステージ114とカセット棚105との間には、カセット搬送装置118が設置されている。カセット搬送装置118は、カセット110を保持したまま昇降可能なカセットエレベータ118aと、搬送機構としてのカセット搬送機構118bとを備えている。カセット搬送装置118はカセットエレベータ118aとカセット搬送機構118bとの連動動作により、カセットステージ114とカセット棚105と予備カセット棚107との間で、カセット110を搬送するように構成されている。
カセット棚105の後方には、ウエハ移載装置125が設置されている。ウエハ移載装置125は、ウエハ200を水平方向に回転ないし直動可能なウエハ移載機構125aと、ウエハ移載機構125aを昇降させるためのウエハ移載機構エレベータ125bとを備えている。ウエハ移載機構125aにはウエハ200をピックアップするためのツイーザ125cが設けられている。ウエハ移載装置125はウエハ移載機構125aとウエハ移載機構エレベータ125bとの連動動作により、ツイーザ125cをウエハ200の載置部として、ウエハ200をボート217に対して装填(チャージング)したり、ボート217から脱装(ディスチャージング)したりするように構成されている。
カセット棚105の上方には、清浄化した雰囲気であるクリーンエアを供給するクリーンユニット134aが設置されている。クリーンユニット134aは供給ファン(図示せず)および防塵フィルタ(図示せず)を備えている。当該クリーンエアは、筐体111の内部を流通し、その後、筐体111の外部に排気されるようになっている。
筐体111の左側端部には、クリーンエアを供給するクリーンユニット134bが設置されている。クリーンユニット134bも供給ファン(図示せず)および防塵フィルタ(図示せず)を備えており、クリーンエアをウエハ移載機構125a等の近傍を流通させるように構成されている。当該クリーンエアは、ウエハ移載機構125a等の近傍を流通した後に、筐体111の外部に排気されるようになっている。
筐体111の後部上方には、ウエハ200を熱処理する処理炉が設けられている。以下、基板処理装置101の処理炉を処理炉202、基板処理装置102の処理炉を処理炉602と記し、基板処理装置101の構成についてのみ記載し、基板処理装置102の構成に係る符号を()内に記載して省略する。処理炉202(602)の下端部は、炉口シャッタ(炉口開閉機構)147により開閉されるように構成されている。処理炉202の下方には、基板支持手段(基板支持具)としての基板支持部材であるボート217を処理炉202(602)に昇降させる昇降機構、すなわち搬送手段(搬送機構)としてのボートエレベータ(基板保持具昇降機構)115が設けられている。ボートエレベータ115の昇降台に連結された連結具としてのアーム128には蓋体としてのシールキャップ219が水平に据え付けられており、シールキャップ219はボート217を垂直に支持し、処理炉202の下端部を閉塞可能なように構成されている。ボート217はボート支持台(図示せず)に固定された底板210とその上方に配置された天板211とを有し、底板210と天板211との間に複数本の支柱212が架設された構成を有しており、バッチ処理される複数枚(例えば、50枚〜150枚程度)のウエハ200をその中心を揃えて垂直方向に整列させた状態で、それぞれ水平に保持するように構成されている。
次に、本発明の処理装置の動作について説明する。
カセット110がカセットステージ114に供給されるに先立って、カセット搬入搬出口(図示せず)がゲートバルブ70によって開放される。その後、カセット110はカセット搬入搬出口から搬入され、カセットステージ114の上にウエハ200が垂直姿勢であって、カセット110のウエハ出し入れ口が上方向を向くように載置される。その後、カセット110は、カセットステージ114によって、カセット110内のウエハ200が水平姿勢となり、カセット110のウエハ出し入れ口が筐体後方を向けるように、筐体後方に右周り縦方向90°回転させられる。
次に、カセット110は、カセット棚105ないし予備カセット棚107の指定された棚位置へカセット搬送装置118によって自動的に搬送されて受け渡され、一時的に保管された後、カセット棚105ないし予備カセット棚107からカセット搬送装置118によって移載棚123に移載されるか、もしくは直接移載棚123に搬送される。
カセット110が移載棚123に移載されると、ウエハ200はカセット110からウエハ移載装置125aのツイーザ125cによってウエハ出し入れ口を通じてピックアップされ、移載室124の後方にあるボート217に装填(チャージング)される。ボート217にウエハ200を受け渡したウエハ移載装置125aはカセット110に戻り、次のウエハ110をボート217に装填する。
予め指定された枚数のウエハ200がボート217に装填されると、炉口シャッタ147によって閉じられていた処理炉202の下端部が、炉口シャッタ147によって、開放される。続いて、ウエハ200群を保持したボート217はシールキャップ219がボートエレベータ115によって上昇されることにより、処理炉202内へ搬入(ローディング)されて行く。
ローディング後は、処理炉202にてウエハ200に任意の処理が実施される。処理後は、上述の逆の手順で、ウエハ200およびカセット110は筐体111の外部へ払出される。
<処理炉の構成>
図3および図4に示す通り、処理炉202(602)には基板としてのウエハ200を加熱するための加熱手段(加熱機構、加熱系)であるヒータ207が設けられている。ヒータ207は上方が閉塞された円筒形状の断熱部材と複数本のヒータ素線とを備えており、断熱部材に対しヒータ素線が設けられたユニット構成を有している。ヒータ207の内側には、ヒータ207と同心円状に反応容器(処理容器)を構成する反応管203(603)が配設されている。反応管203(603)は例えば石英(SiO2)または炭化シリコン(SiC)等の耐熱性材料からなり、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されている。
反応管203(603)の下端には、例えばステンレス等によりマニホールド209が気密部材であるOリング220を介して下端開口はシールキャップ219によりOリング220を介して気密に閉塞され、少なくとも、反応管203、マニホールド209およびシールキャップ219により処理室201(601)を形成している。シールキャップ219にはボート支持台218を介してボート217が立設され、ボート支持台218はボートを支持した状態で保持する保持体となっている。
ボート支持台218の下端部には、処理の均一性を向上するためにボート217を回転させるボート回転機構267が設けられている。ボート回転機構267を駆動させることにより、ボート支持台218に支持されたボート217を回転させることができるようになっている。ヒータ207は処理室201に挿入されたウエハ200を所定の温度に加熱する。
処理室201(601)内には、第1のノズル410であるノズル410(第1のノズル450であるノズル450)、第2のノズル420であるノズル420(第2のノズル460であるノズル460)が反応管203(603)の下部を貫通するように設けられている。ノズル410(450)、ノズル420(460)には、ガス供給ラインとしての第1のガス供給管310であるガス供給管310(第1のガス供給管350であるガス供給管350)、第2のガス供給管320である320(第2のガス供給管360である360)が、それぞれ接続されている。このように、反応管203(603)には2本のノズル410(450)、420(460)と、2本のガス供給管310(350)、320(360)とが設けられており、処理室201(601)内へ複数種類、ここでは2種類のガス(処理ガス)を供給することができるように構成されている。
ガス供給管310(350)には上流側から順に流量制御装置(流量制御部)であるマスフローコントローラ312(352)および開閉弁であるバルブ314(354)が設けられている。ガス供給管310(350)の先端部にはノズル410(450)が連結されている。ノズル410(450)は、L字型のロングノズルとして構成されており、その水平部はマニホールド209の側壁を貫通するように設けられている。その垂直部は、反応管203(603)の内壁とウエハ200との間における円弧状の空間に、反応管203(603)の内壁の下部より上部に沿って、ウエハ200の積載方向上方に向かって立ち上がるように(つまりウエハ配列領域の一端側から他端側に向かって立ち上がるように)設けられている。すなわち、ノズル410(450)は、ウエハ200が配列されるウエハ配列領域の側方の、ウエハ配列領域を水平に取り囲む領域に、ウエハ配列領域に沿うように設けられている。
ノズル410(450)の側面にはガスを供給するガス供給孔410a(450a)が設けられている。ガス供給孔410a(450a)は反応管203(603)の中心を向くように開口している。このガス供給孔410a(450a)は、反応管203(603)の下部から上部にわたって複数設けられ、それぞれ同一または、大きさに傾斜をつけた開口面積を有し、更に同じ開口ピッチで設けられている。主に、ガス供給管310(350)、マスフローコントローラ312(352)、バルブ314(354)、ノズル410(450)により第1のガス供給系が構成される。
また、ガス供給管310(350)にはキャリアガスを供給するためのキャリアガス供給管510(550)が接続されている。キャリアガス供給管510(550)にはマスフローコントローラ512(552)およびバルブ514(554)が設けられている。主に、キャリアガス供給管510(550)、マスフローコントローラ512(552)、バルブ514(554)により第1のキャリアガス供給系が構成される。
ガス供給管320(360)には上流側から順に流量制御装置(流量制御部)であるマスフローコントローラ322(362)および開閉弁であるバルブ324(364)が設けられている。ガス供給管320(360)の先端部にはノズル420(460)が連結されている。ノズル420(460)は、L字型のロングノズルとして構成されており、その水平部はマニホールド209の側壁を貫通するように設けられている。その垂直部は、反応管203(603)の内壁とウエハ200との間における円弧状の空間に、反応管203(603)の内壁の下部より上部に沿って、ウエハ200の積載方向上方に向かって立ち上がるように(つまりウエハ配列領域の一端側から他端側に向かって立ち上がるように)設けられている。すなわち、ノズル420(460)は、ウエハ200が配列されるウエハ配列領域の側方の、ウエハ配列領域を水平に取り囲む領域に、ウエハ配列領域に沿うように設けられている。
ノズル420(460)の側面にはガスを供給するガス供給孔420a(460a)が設けられている。ガス供給孔420a(460a)は反応管203(603)の中心を向くように開口している。このガス供給孔420a(460a)は、反応管203(603)の下部から上部にわたって複数設けられ、それぞれ同一または、大きさに傾斜をつけた開口面積を有し、更に同じ開口ピッチで設けられている。主に、ガス供給管320(360)、マスフローコントローラ322(362)、バルブ324(364)、ノズル420(460)により第2のガス供給系が構成される。
更にガス供給管320(360)にはキャリアガスを供給するためのキャリアガス供給管520(560)が連結されている。キャリアガス供給管520(560)にはマスフローコントローラ522(562)およびバルブ524(564)が設けられている。主に、キャリアガス供給管520(560)、マスフローコントローラ522(562)、バルブ524(564)により第2のキャリアガス供給系が構成される。
このように、本実施形態におけるガス供給の方法は、反応管203(603)の内壁と、積載された複数枚のウエハ200の端部とで定義される円弧状の縦長の空間内に配置したノズル410(450)、420(460)を経由してガスを搬送し、ノズル410(450)、420(460)にそれぞれ開口されたガス供給孔410a(450a)、420a(460a)からウエハ200の近傍で初めて反応管203(603)内にガスを噴出させており、反応管203(603)内におけるガスの主たる流れをウエハ200の表面と平行な方向、すなわち水平方向としている。このような構成とすることで、各ウエハ200に均一にガスを供給でき、各ウエハ200に形成される薄膜の膜厚を均一にできる効果がある。なお、反応後の残ガスは、排気口、すなわち、後述する排気管231の方向に向かって流れるが、この残ガスの流れの方向は、排気口の位置によって適宜特定され、垂直方向に限ったものではない。
上記構成に係る一例として、ガス供給管310からは、第1の所定元素を含む第1の処理ガスとして、例えば第1の原料ガスである少なくとも金属含有ガス(金属化合物)であってチタン(Ti)元素を含むTi含有原料である四塩化チタン(TiCl4)がマスフローコントローラ312、バルブ314、ノズル410を介して処理室201内に供給される。なお、TiCl4のように常温常圧下で液体状態である液体材料を用いる場合は、液体原料を気化器やバブラ等の気化システムにより気化して、Ti含有ガスであるTiCl4ガスとして供給することとなる。
ガス供給管320からは、第2の所定元素を含む第2の処理ガスとして、例えば反応ガスである少なくとも窒素(N)を含むN含有ガスであり、窒化原料すなわち窒化ガスであるアンモニア(NH3)が処理室201内に供給される。
ガス供給管350からは、第3の所定元素を含む第3の処理ガスとして、例えば第1の還元ガスである少なくともホウ素(B)を含むB含有ガスであるジボラン(B26)が処理室601内に供給される。また、ガス供給管350からは、第4の所定元素を含む第4の処理ガスとして、例えば第2の還元ガスである少なくとも水素(H)を含むH含有ガスである水素(H2)が処理室601内に供給される場合がある。その際、処理室601内にB含有ガスとともに供給してもよいし、それぞれ単独で供給してもよい。また、B含有ガスとH含有ガスとのどちらか一方のみ処理室601内に供給してもよい。
ガス供給管360からは、第5の所定元素を含む第5の処理ガスとして、例えば第1の原料ガスとは異なる第2の原料ガスである少なくとも金属含有ガス(金属化合物)であってタングステン(W)を含むW含有原料である六フッ化タングステン(WF6)がマスフローコントローラ362、バルブ364、ノズル460を介して処理室601内に供給される。
キャリアガス供給管510(550)、520(560)からは、例えば不活性ガスである窒素(N2)ガスが、それぞれマスフローコントローラ512(552)、522(562)、バルブ514(554)、524(564)、ガス供給管510(550)、520(560)、ノズル410(450)、420(460)を介して処理室201(601)内に供給される。
なお、例えば各ガス供給管から上述のようなガスをそれぞれ流す場合、第1のガス供給系により第1の原料ガス供給系が構成される。第1の原料ガス供給系は第1の金属含有ガス供給系とも称する。また、第2のガス供給系によりN含有ガス供給系(窒化ガス供給系)が構成される。N含有ガス供給系は反応ガス供給系とも称する。また、第3、第4のガス供給系により還元ガス供給系が構成される。また、第5のガス供給系により第2の原料ガス供給系が構成される。第2の原料ガス供給系は第2の金属含有ガス供給系とも称する。
反応管203(603)には、処理室201(601)内の雰囲気を排気する排気管231が設けられている。図4に示すように、横断面視において、排気管231は、反応管203(603)のノズル410(450)のガス供給孔410a(450a)、ノズル420(460)のガス供給孔420a(460a)が設けられる側と対向する側、すなわちウエハ200を挟んでガス供給孔410a(450a)、420a(460a)とは反対側に設けられている。また、図3に示すように縦断面視において、排気管231は、ガス供給孔410a(450a)、420a(460a)が設けられる箇所よりも下方に設けられている。この構成により、ガス供給孔410a(450a)、420a(460a)から処理室201(601)内のウエハ200の近傍に供給されたガスは、水平方向、すなわちウエハ200の表面と平行な方向に向かって流れた後、下方に向かって流れ、排気管231より排気されることとなる。処理室201(601)内におけるガスの主たる流れが水平方向へ向かう流れとなるのは上述の通りである。
排気管231には、上流側から順に、処理室201(601)内の圧力を検出する圧力検出器(圧力検出部)としての圧力センサ245、圧力調整器(圧力調整部)として構成された排気バルブとしてのAPC(Auto Pressure Controller)バルブ243、真空排気装置としての真空ポンプ246が接続されている。また、排気管231には、排気ガス中の反応副生成物や未反応の原料ガス等を捕捉するトラップ装置や排気ガス中に含まれる腐食性成分や有毒成分等を除害する除害装置が接続されている場合がある。主に、排気管231、APCバルブ243、圧力センサ245により、排気系すなわち排気ラインが構成される。なお、真空ポンプ246を排気系に含めて考えてもよい。さらには、トラップ装置や除害装置を排気系に含めて考えてもよい。
なお、APCバルブ243は、真空ポンプ246を作動させた状態で弁を開閉することで、処理室201(601)内の真空排気および真空排気停止を行なうことができ、更に、真空ポンプ246を作動させた状態で弁開度を調節することで、処理室201(601)内の圧力を調整することができるように構成されているバルブである。
反応管203(603)内には温度検出器としての温度センサ263が設置されており、温度センサ263により検出された温度情報に基づきヒータ207への通電具合を調整することで、処理室201内の温度が所望の温度分布となるように構成されている。温度センサ263は、ノズル410(450)、420(460)と同様にL字型に構成されており、反応管203(603)の内壁に沿って設けられている。
図5には、コントローラ280が示されている。図5に示されているように、コントローラ280は、CPU(Central Processing Unit)280a、RAM(Random Access Memory)280b、記憶装置280c、I/Oポート280dを備えたコンピュータとして構成されている。RAM280b、記憶装置280c、I/Oポート280dは、内部バス280eを介して、CPU280aとデータ交換可能なように構成されている。コントローラ280には、例えばタッチパネル等として構成された入出力装置282が接続されている。
記憶装置280cは、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等で構成されている。記憶装置280c内には、基板処理装置の動作を制御する制御プログラムや、後述する基板処理の手順や条件などが記載されたプロセスレシピ等が、読み出し可能に格納されている。なお、プロセスレシピは、後述する基板処理工程における各手順をコントローラ280に実行させ、所定の結果を得ることができるように組み合わされたものであり、プログラムとして機能する。以下、このプロセスレシピや制御プログラム等を総称して、単にプログラムともいう。なお、本明細書においてプログラムという言葉を用いた場合は、プロセスレシピ単体のみを含む場合、制御プログラム単体のみを含む場合、または、その両方を含む場合がある。また、RAM280bは、CPU280aによって読み出されたプログラムやデータ等が一時的に保持されるメモリ領域(ワークエリア)として構成されている。
I/Oポート280dは、上述のマスフローコントローラ312(352)、322(362)、512(552)、522(562)、バルブ314(354)、324(364)、514(554)、524(564)、圧力センサ245、APCバルブ243、真空ポンプ246、ヒータ207、温度センサ263、回転機構267、ボートエレベータ115等に接続されている。
CPU280aは、記憶装置280cから制御プログラムを読み出して実行すると共に、入出力装置282からの操作コマンドの入力等に応じて記憶装置280cからプロセスレシピを読み出すように構成されている。そして、CPU280aは、読み出したプロセスレシピの内容に沿うように、マスフローコントローラ312(352)、322(362)、512(552)、522(562)による各種ガスの流量調整動作、バルブ314(354)、324(364)、514(554)、524(564)の開閉動作、APCバルブ243の開閉動作およびAPCバルブ243による圧力センサ245に基づく圧力調整動作、温度センサ263に基づくヒータ207の温度調整動作、真空ポンプ246の起動および停止、回転機構267によるボート217の回転および回転速度調節動作、ボートエレベータ115によるボート217の昇降動作等を制御するように構成されている。
なお、コントローラ280は、専用のコンピュータとして構成されている場合に限らず、汎用のコンピュータとして構成されていてもよい。例えば、上述のプログラムを格納した外部記憶装置(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスク、CDやDVD等の光ディスク、MO等の光磁気ディスク、USBメモリやメモリカード等の半導体メモリ)283を用意し、係る外部記憶装置283を用いて汎用のコンピュータにプログラムをインストールすること等により、本実施形態に係るコントローラ280を構成することができる。なお、コンピュータにプログラムを供給するための手段は、外部記憶装置283を介して供給する場合に限らない。例えば、インターネットや専用回線等の通信手段を用い、外部記憶装置283を介さずにプログラムを供給するようにしてもよい。なお、記憶装置280cや外部記憶装置283は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体として構成される。以下、これらを総称して、単に記録媒体ともいう。なお、本明細書において記録媒体という言葉を用いた場合は、記憶装置280c単体のみを含む場合、外部記憶装置283単体のみを含む場合、または、その両方を含む場合がある。
次に、上述の基板処理装置101(102)の処理炉202(602)を用いて、半導体装置(デバイス)の製造工程の一工程として、ウエハ200上に薄膜を成膜する例について説明する。なお、以下の説明において、基板処理装置を構成する各部の動作はコントローラ280により制御される。
以下では、ライナー膜として絶縁膜が形成されたウエハ200の絶縁膜上にTiN膜を形成する工程の後、TiN膜の上にゲート電極としての金属含有膜であるタングステンホウ化膜(WB膜)を形成する工程を行う例について説明する。
具体的には、基板処理装置101の処理炉202を用いてTiN膜を形成し、基板処理装置102の処理炉602を用いてWB膜を形成する。図6及び図8は、それぞれ本実施形態の好適なシーケンスにおけるTiN膜、WB膜の成膜フローを示す図である。図7及び図9は、それぞれ本実施形態の好適なシーケンスにおけるTiN膜形成時、WB膜形成時におけるガス供給のタイミングを示す図である。
本実施形態の好適なシーケンスは、
表面に絶縁膜が形成されたウエハ200上にライナー膜(TiN膜)を形成する工程と、
金属元素(W)およびフッ素(F)を含むガスを用いて、前記ライナー膜(TiN膜)上に金属含有膜(WB膜)を形成する工程と、を行うことで、絶縁膜にリーク電流の増加等のダメージを与えることなくウエハ200上に金属含有膜(WB膜)を形成する。
最初に、基板処理装置101の処理炉202を用いてウエハ200上にTiN膜を形成する例について説明する。
(ウエハチャージおよびボートロード)
表面に絶縁膜が形成されたウエハ200が複数枚ボート217に装填(ウエハチャージ)されると、図3に示されているように、複数枚のウエハ200を支持したボート217は、ボートエレベータ115によって持ち上げられて処理室201内に搬入(ボートロード)される。この状態で、シールキャップ219はOリング220を介して反応管203の下端をシールした状態となる。
(圧力調整および温度調整)
処理室201内が所望の圧力(真空度)となるように真空ポンプ246によって真空排気される。この際、処理室201内の圧力は、圧力センサ245で測定され、この測定された圧力情報に基づき、APCバルブ243がフィードバック制御される(圧力調整)。なお、真空ポンプ246は、少なくともウエハ200に対する処理が完了するまでの間は常時作動させた状態を維持する。また、処理室201内が所望の温度となるようにヒータ207によって加熱される。この際、処理室201内が所望の温度分布となるように、温度センサ263が検出した温度情報に基づきヒータ207への通電具合がフィードバック制御される(温度調整)。なお、ヒータ207による処理室201内の加熱は、少なくともウエハ200に対する処理が完了するまでの間は継続して行われる。続いて、回転機構267によりボート217およびウエハ200の回転を開始する。なお、回転機構267によるボート217およびウエハ200の回転は、少なくとも、ウエハ200に対する処理が完了するまでの間は継続して行われる。その後、後述するステップ11〜14を順次実行してウエハ200上にTiN膜を形成するTiN膜形成工程を行う。
<ステップ11>
(TiCl4ガス供給)
ガス供給管310のバルブ314を開き、ガス供給管310内にTiCl4ガスを流す。ガス供給管310内を流れたTiCl4ガスは、マスフローコントローラ312により流量調整される。流量調整されたTiCl4ガスは、ノズル410のガス供給孔410aから処理室201内に供給され、排気管231から排気される。このとき、ウエハ200に対してTiCl4ガスが供給されることとなる。すなわちウエハ200の表面はTiCl4ガスに暴露されることとなる。このとき同時にバルブ514を開き、キャリアガス供給管510内にN2ガス等の不活性ガスを流す。キャリアガス供給管510内を流れたN2ガスは、マスフローコントローラ512により流量調整される。流量調整されたN2ガスはTiCl4ガスと一緒に処理室201内に供給され、排気管231から排気される。なお、このとき、ノズル420内へのTiCl4ガスの侵入を防止するために、バルブ524を開き、キャリアガス供給管520内にN2ガスを流す。N2ガスは、ガス供給管320、ノズル420を介して処理室201内に供給され、排気管231から排気される。
このときAPCバルブ243を適正に調整して、処理室201内の圧力を、例えば20〜1330Paの範囲内の圧力とする。マスフローコントローラ312で制御するTiCl4ガスの供給流量は、例えば10〜100sccmの範囲内の流量とする。マスフローコントローラ512、522で制御するN2ガスの供給流量は、それぞれ例えば10〜2000sccmの範囲内の流量とする。TiCl4ガスをウエハ200に対して供給する時間、すなわちガス供給時間(照射時間)は、例えば0.1〜120秒の範囲内の時間とする。このときヒータ207の温度は、ウエハ200の温度が、例えば200〜400℃の範囲内の温度となるような温度に設定する。TiCl4ガスの供給により、ウエハ200上にチタン(Ti)含有層が形成される。
<ステップ12>
(残留ガス除去)
ウエハ200上にTi含有層が形成された後、ガス供給管310のバルブ314を閉じ、TiCl4ガスの供給を停止する。このとき、排気管231のAPCバルブ243は開いたままとして、真空ポンプ246により処理室201内を真空排気し、処理室201内に残留する未反応もしくはTi含有層形成に寄与した後のTiCl4ガスを処理室201内から排除する。なお、このときバルブ514、524は開いたままとして、N2ガスの処理室201内への供給を維持する。N2ガスはパージガスとして作用し、これにより、処理室201内に残留する未反応もしくはTi含有層形成に寄与した後のTiCl4ガスを処理室201内から排除する効果を高めることができる。
なお、このとき、処理室201内に残留するガスを完全に排除しなくてもよく、処理室201内を完全にパージしなくてもよい。処理室201内に残留するガスが微量であれば、その後に行われるステップ13において悪影響が生じることはない。このとき処理室201内に供給するN2ガスの流量も大流量とする必要はなく、例えば、反応管203(処理室201)の容積と同程度の量を供給することで、ステップ13において悪影響が生じない程度のパージを行なうことができる。このように、処理室201内を完全にパージしないことで、パージ時間を短縮し、スループットを向上させることができる。また、N2ガスの消費も必要最小限に抑えることが可能となる。
<ステップ13>
(NH3ガス供給)
ステップ12が終了し処理室201内の残留ガスを除去した後、ガス供給管320のバルブ324を開き、ガス供給管320内にNH3ガスを流す。ガス供給管320内を流れたNH3ガスは、マスフローコントローラ322により流量調整される。流量調整されたNH3ガスは、ノズル420のガス供給孔420aから処理室201内へ供給され、排気管231から排気される。このときウエハ200に対してNH3ガスが供給されることとなる。すなわちウエハ200の表面はNH3ガスに暴露されることとなる。このとき同時にバルブ524を開き、キャリアガス供給管520内にN2ガスを流す。キャリアガス供給管520内を流れたN2ガスは、マスフローコントローラ522により流量調整される。流量調整されたN2ガスはNH3ガスと一緒に処理室201内へ供給され、排気管231から排気される。なお、このとき、ノズル410内へのNH3ガスの侵入を防止するために、バルブ514を開き、キャリアガス供給管510内にN2ガスを流す。N2ガスは、ガス供給管310、ノズル410を介して処理室201内に供給され、排気管231から排気される。
このときAPCバルブ243を適正に調整して、処理室201内の圧力を、ステップ11と同様、例えば10〜1330Paの範囲内の圧力とする。マスフローコントローラ322で制御するNH3ガスの供給流量は、例えば10〜2000sccmの範囲内の流量とする。マスフローコントローラ522で制御するN2ガスの供給流量は、それぞれ例えば10〜2000sccmの範囲内の流量とする。NH3ガスをウエハ200に対して供給する時間、すなわちガス供給時間(照射時間)は、例えば0.1〜120秒の範囲内の時間とする。このときのヒータ207の温度は、ステップ11と同様、ウエハ200の温度が、例えば200〜400℃の範囲内の温度となるような温度に設定する。
NH3ガスの供給により、ウエハ200上に形成されたTi含有層とNH3ガスとが反応する。このとき、主に、ウエハ200上に形成されたTi含有層が窒化されてチタン窒化層(TiN層)へと改質される。
<ステップ14>
(残留ガス除去)
その後、ガス供給管320のバルブ324を閉じて、NH3ガスの供給を停止する。このとき、排気管231のAPCバルブ243は開いたままとして、真空ポンプ246により処理室201内を真空排気し、処理室201内に残留する未反応もしくはTiN層形成に寄与した後のNH3ガスや反応副生成物を処理室201内から排除する。なお、このときバルブ514、524は開いたままとして、N2ガスの処理室201内への供給を維持する。N2ガスはパージガスとして作用し、これにより、処理室201内に残留する未反応もしくはTiN層形成に寄与した後のNH3ガスや反応副生成物を処理室201内から排除する効果を高めることができる。
なお、このとき、処理室201内に残留するガスを完全に排除しなくてもよく、処理室201内を完全にパージしなくてもよい。処理室201内に残留するガスが微量であれば、その後にステップ11が行われる場合であっても悪影響が生じることはない。このとき処理室201内に供給するN2ガスの流量も大流量とする必要はなく、例えば、反応管203(処理室201)の容積と同程度の量を供給することで、その後にステップ11が行われる場合であっても悪影響が生じない程度のパージを行なうことができる。このように、処理室201内を完全にパージしないことで、パージ時間を短縮し、スループットを向上させることができる。また、N2ガスの消費も必要最小限に抑えることが可能となる。
その後、上述したステップ11〜14を1セットとして、このセットを所定回数行なうことにより、所定の厚さのTiN膜を形成する。このセットは、1回行なうよりも、複数回行なう方が好ましい。
(パージおよび大気圧復帰)
所定組成を有する所定膜厚のTiN膜を形成する成膜処理がなされると、N2等の不活性ガスが処理室201内へ供給され、排気管231から排気されることで、処理室201内が不活性ガスでパージされる(ガスパージ)。その後、処理室201内の雰囲気が不活性ガスに置換され(不活性ガス置換)、処理室201内の圧力が常圧に復帰される(大気圧復帰)。
(ボートアンロードおよびウエハディスチャージ)
その後、ボートエレベータ115によりシールキャップ219が下降されて、反応管203の下端が開口されるとともに、処理済ウエハ200がボート217に支持された状態で反応管203の下端から反応管203の外部に搬出(ボートアンロード)される。その後、処理済ウエハ200はボート217より取り出される。
次に、基板処理装置102の処理炉602を用いてTiN膜が形成されたウエハ200上にWB膜を形成する例について説明する。ここでは、基板処理装置101で表面にTiN膜を形成したウエハ200を、搬送室12を経由して基板処理装置102に搬入した後、基板処理装置102で、TiN膜が形成されたウエハ200上にWB膜を形成する。
(ウエハチャージおよびボートロード)
表面にTiN膜が形成されたウエハ200が複数枚ボート217に装填(ウエハチャージ)されると、図3に示されているように、複数枚のウエハ200を支持したボート217は、ボートエレベータ115によって持ち上げられて処理室601内に搬入(ボートロード)される。この状態で、シールキャップ219はOリング220を介して反応管603の下端をシールした状態となる。
(圧力調整および温度調整)
圧力調整、温度調整およびボート217の回転については、上述の処理室201内における圧力調整、温度調整およびボート217の回転と同様のため、説明を省略する。回転機構267によりボート217およびウエハ200の回転を開始した後、後述するステップ21〜24を順次実行してウエハ200上にWB膜を形成するWB膜形成工程を行う。
<ステップ21>
(B26ガス+H2ガス供給)
まず、ガス供給管350のバルブ354を開き、ガス供給管350内にB26ガスおよびH2ガスを流す。ガス供給管350内を流れたB26ガスおよびH2ガスは、マスフローコントローラ352により流量調整される。流量調整されたB26ガスおよびH2ガスは、ノズル450のガス供給孔450aから処理室601内に供給され、排気管231から排気される。このとき、ウエハ200に対してB26ガスおよびH2ガスが供給されることとなる。すなわちウエハ200の表面はB26ガスおよびH2ガスに暴露されることとなる。このとき同時にバルブ554を開き、キャリアガス供給管550内にN2ガス等の不活性ガスを流す。キャリアガス供給管550内を流れたN2ガスは、マスフローコントローラ552により流量調整される。流量調整されたN2ガスはB26ガスおよびH2ガスと一緒に処理室601内に供給され、排気管231から排気される。なお、このとき、ノズル460内へのB26ガスおよびH2ガスの侵入を防止するために、バルブ564を開き、キャリアガス供給管560内にN2ガスを流す。N2ガスは、ガス供給管560、ノズル460を介して処理室601内に供給され、排気管231から排気される。
このときAPCバルブ243を適正に調整して、処理室601内の圧力を、例えば20〜1330Paの範囲内の圧力とする。マスフローコントローラ352で制御するB26ガスの供給流量は、例えば10〜100sccmの範囲内の流量とし、H2ガスの供給流量は、例えば200〜2000sccmの範囲内の流量とする。マスフローコントローラ552、562で制御するN2ガスの供給流量は、それぞれ例えば10〜2000sccmの範囲内の流量とする。B26ガスおよびH2ガスをウエハ200に対して供給する時間、すなわちガス供給時間(照射時間)は、例えば1〜120秒の範囲内の時間とする。このときヒータ207の温度は、ウエハ200の温度が、例えば200〜300℃の範囲内の温度となるような温度に設定する。B26ガスおよびH2ガスの供給により、ウエハ200上にBH含有層が形成される。なお、このとき、ウエハ200上に形成されたTiN膜もしくはWB膜が水素終端されるとも言える。
<ステップ22>
(残留ガス除去)
ウエハ200上にBH含有層が形成された後、ガス供給管350のバルブ354を閉じ、B26ガスおよびH2ガスの供給を停止する。このとき、排気管231のAPCバルブ243は開いたままとして、真空ポンプ246により処理室601内を真空排気し、処理室601内に残留する未反応もしくはBH含有層形成に寄与した後のB26ガスおよびH2ガスを処理室601内から排除する。なお、このときバルブ554、564は開いたままとして、N2ガスの処理室601内への供給を維持する。N2ガスはパージガスとして作用し、これにより、処理室601内に残留する未反応もしくはBH含有層形成に寄与した後のB26ガスおよびH2ガスを処理室601内から排除する効果を高めることができる。
なお、このとき、処理室601内に残留するガスを完全に排除しなくてもよく、処理室601内を完全にパージしなくてもよい。処理室601内に残留するガスが微量であれば、その後に行われるステップ23において悪影響が生じることはない。このとき処理室601内に供給するN2ガスの流量も大流量とする必要はなく、例えば、反応管603(処理室601)の容積と同程度の量を供給することで、ステップ23において悪影響が生じない程度のパージを行なうことができる。このように、処理室601内を完全にパージしないことで、パージ時間を短縮し、スループットを向上させることができる。また、N2ガスの消費も必要最小限に抑えることが可能となる。
<ステップ23>
(WF6ガス供給)
ステップ22が終了し処理室601内の残留ガスを除去した後、ガス供給管360のバルブ364を開き、ガス供給管360内にWF6ガスを流す。ガス供給管360内を流れたWF6ガスは、マスフローコントローラ362により流量調整される。流量調整されたWF6ガスは、ノズル460のガス供給孔460aから処理室601内へ供給され、排気管231から排気される。このときウエハ200に対してWF6ガスが供給されることとなる。すなわちウエハ200の表面はWF6ガスに暴露されることとなる。このとき同時にバルブ564を開き、キャリアガス供給管560内にN2ガスを流す。キャリアガス供給管560内を流れたN2ガスは、マスフローコントローラ562により流量調整される。流量調整されたN2ガスはWF6ガスと一緒に処理室601内へ供給され、排気管231から排気される。なお、このとき、ノズル450内へのWF6ガスの侵入を防止するために、バルブ554を開き、キャリアガス供給管550内にN2ガスを流す。N2ガスは、ガス供給管350、ノズル450を介して処理室601内に供給され、排気管231から排気される。
このときAPCバルブ243を適正に調整して、処理室601内の圧力を、ステップ21と同様、例えば10〜1330Paの範囲内の圧力とする。マスフローコントローラ362で制御するWF6ガスの供給流量は、例えば10〜100sccmの範囲内の流量とする。マスフローコントローラ562で制御するN2ガスの供給流量は、それぞれ例えば10〜2000sccmの範囲内の流量とする。WF6ガスをウエハ200に対して供給する時間、すなわちガス供給時間(照射時間)は、例えば0.1〜120秒の範囲内の時間とする。このときのヒータ207の温度は、ステップ21と同様、ウエハ200の温度が、例えば200〜400℃の範囲内の温度となるような温度に設定する。
WF6ガスの供給により、ステップ21でウエハ200上に形成されたBH含有層とWF6ガスとが反応し、タングステンホウ化層(WB層)が形成される。なお、WB層を、ホウ素(B)ドープドタングステン(W)層、ホウ素(B)添加タングステン(W)層と称する場合がある。
<ステップ24>
(残留ガス除去)
その後、ガス供給管360のバルブ364を閉じて、WF6ガスの供給を停止する。このとき、排気管231のAPCバルブ243は開いたままとして、真空ポンプ246により処理室601内を真空排気し、処理室601内に残留する未反応もしくはWB層形成に寄与した後のWF6ガスや反応副生成物を処理室601内から排除する。なお、このときバルブ554、564は開いたままとして、N2ガスの処理室601内への供給を維持する。N2ガスはパージガスとして作用し、これにより、処理室601内に残留する未反応もしくはWB層形成に寄与した後のWF6ガスや反応副生成物を処理室601内から排除する効果を高めることができる。
なお、このとき、処理室601内に残留するガスを完全に排除しなくてもよく、処理室601内を完全にパージしなくてもよい。処理室601内に残留するガスが微量であれば、その後にステップ21が行われる場合であっても悪影響が生じることはない。このとき処理室601内に供給するN2ガスの流量も大流量とする必要はなく、例えば、反応管603(処理室601)の容積と同程度の量を供給することで、その後にステップ21が行われる場合であっても悪影響が生じない程度のパージを行なうことができる。このように、処理室601内を完全にパージしないことで、パージ時間を短縮し、スループットを向上させることができる。また、N2ガスの消費も必要最小限に抑えることが可能となる。
その後、上述したステップ21〜24を1セットとして、このセットを所定回数行なうことにより、所定の厚さのWB膜を形成する。このセットは、1回行なうよりも、複数回行なう方が好ましい。
(パージおよび大気圧復帰)
所定組成を有する所定膜厚のWB膜を形成する成膜処理がなされると、N2等の不活性ガスが処理室601内へ供給され、排気管231から排気されることで、処理室601内が不活性ガスでパージされる(ガスパージ)。その後、処理室601内の雰囲気が不活性ガスに置換され(不活性ガス置換)、処理室601内の圧力が常圧に復帰される(大気圧復帰)。
(ボートアンロードおよびウエハディスチャージ)
その後、ボートエレベータ115によりシールキャップ219が下降されて、反応管603の下端が開口されるとともに、処理済ウエハ200がボート217に支持された状態で反応管603の下端から反応管603の外部に搬出(ボートアンロード)される。その後、処理済ウエハ200はボート217より取り出される。
以上のように、絶縁膜の上にライナー膜としてのTiN膜を形成した後にTiN膜の上に金属膜であるWB膜を形成することで、F含有原料を用いてWB膜を形成する際、下地となる絶縁膜へのダメージを抑制することが可能となる。
(第2の実施形態)
上述の説明においては、基板上にライナー膜であるTiN膜を形成するために使用される基板処理装置101と、TiN膜の上にゲート電極であるWB膜を形成するために使用される基板処理装置102とがそれぞれ異なる基板処理装置であり、各基板処理装置と、基板を収納したカセットをこれらの基板処理装置間で移動するための搬送室12とを有する基板処理システム10を用いる例について説明したが、本発明の好ましい第2の実施形態では、図10に示すように、2つの処理炉を有する単一の基板処理装置103を用いて、基板上にライナー膜であるTiN膜を形成した後、TiN膜の上にゲート電極であるWB膜を形成する点が、第1の実施形態と異なる。基板処理装置103について、第1の実施形態と異なる部分のみ以下に説明し、同じ部分は説明を省略する。
筐体111の後部上方には、ウエハ200を熱処理する処理炉が2つ設けられている。具体的には、TiN膜を形成する処理炉202と、WB膜を形成する処理炉602が後部上方の左右に並列して配置されている。処理炉202と処理炉602の下端部は、それぞれ炉口シャッタ(炉口開閉機構)147,147により開閉されるように構成されている。処理炉202の下方には、基板支持部材であるボート217を処理炉202に昇降させる昇降機構、すなわち搬送手段(搬送機構)としてのボートエレベータ(基板保持具昇降機構)115が設けられている。同様に、処理炉602の下方には、ボート217を処理炉602に昇降させる昇降機構、すなわち搬送手段としてのボートエレベータ115が設けられている。以下、処理炉202及び処理炉602の構成は、上述した図3および図4に示される基板処理装置101,102で用いられたものと同様の構成であり、説明を省略する。
次に、本発明の処理装置の動作について説明する。
上述した基板処理装置101と同様に処理炉202内にて所定の処理がなされ、TiN膜が形成されると、ウエハ移載装置125aのツイーザ125cによって、処理炉602の下方に配置されるボート217に装填(チャージング)される。処理炉602のボート217にウエハ200を受け渡したウエハ移載装置125aは処理炉202の下方のボート217に戻り、次のウエハ110を装填する。
予め指定された枚数のウエハ200が処理炉602下方のボート217に装填されると、シールキャップ219がボートエレベータ115によって上昇されることにより、処理炉602内へ搬入(ローディング)されて行く。
ローディング後は、処理炉602にてウエハ200に任意の処理が実施される。処理後は、上述の第1の実施形態の処理後の手順と同様の手順で、ウエハ200およびカセット110は筐体111の外部へ払出される。
<処理炉の構成>
ライナー膜であるTiN膜を形成する処理炉202およびゲート電極であるWB膜を形成する処理炉602については、第1の実施形態で説明した処理炉202および処理炉602と同様の構成であり、説明を省略する。
また、上述の基板処理装置103の処理炉202、処理炉602を用いて、半導体装置(デバイス)の製造工程の一工程として、ウエハ200上に薄膜を成膜する例について、第1の実施形態における基板処理装置101,102の図6〜図9及びその説明と同様であり、説明を省略する。
以上のように、単一の基板処理装置103の中で2つの処理炉202および処理炉602を用いてTiN膜およびWB膜を連続してウエハ200上に形成するため、TiN膜を大気中に曝すことなく処理炉602へ搬送できるため、TiN膜の表面が酸化されてしまうことを抑制することができる。仮に、TiN膜の表面が酸化されてしまうと、次に酸化されたTiN膜上にWB膜を形成する際に、インキュベーション時間が発生する可能性がある。インキュベーション時間が発生し、その時間が増加すればするほど、WB膜を形成する際に使用されるガスに含まれるF成分等のハロゲン化物による下地である絶縁膜への影響が増加してしまうため、本実施形態のようにTiN膜の表面が酸化されることなく、処理炉602へ搬送されることは好適である。
なお、以降のように、単一の基板処理装置103の中で2つの処理炉202および処理炉602を用いてTiN膜およびWB膜をそれぞれの処理炉内で形成する場合は、排気系も2系統設けて、膜種ごとに排気系を使い分けるようにしてもよい。
また、上述の実施形態や各変形例や各応用例等は、適宜組み合わせて用いることができる。さらに、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
上述の実施の形態では、一度に複数枚の基板を処理するバッチ式の縦型装置である基板処理装置を用いて成膜する例について説明したが、本発明はこれに限定されず、一度に1枚または数枚の基板を処理する枚葉式の基板処理装置を用いて成膜する場合にも、好適に適用できる。また、上述の実施形態では、ホットウォール型の処理炉を有する基板処理装置を用いて成膜する例について説明したが、本発明はこれに限定されず、コールドウォール型の処理炉を有する基板処理装置を用いて成膜する場合にも、好適に適用できる。
また、例えば、上述の実施形態では、Ti含有原料である金属原料ガスとして、TiCl4ガスを用いる例について説明しているが、これに限らず、テトラキスジメチルアミノチタン(TDMAT、Ti[N(CH324)、テトラキスジエチルアミノチタン(TDEAT、Ti[N(CH2CH324)等のハロゲン化合物以外の有機化合物あるいはアミノ系化合物であるチタン(Ti)含有ガスを用いてもよい。
また、例えば、上述の実施形態では、窒化原料として、NH3ガスを用いる例について説明しているが、これに限らず、ジアゼン(N22)ガス、ヒドラジン(N24)ガス、N38ガス、窒素(N2)、亜酸化窒素(N2O)、モノメチルヒドラジン(CH62)、ジメチルヒドラジン(C282)等を用いてもよい。
また、不活性ガスとしては、N2ガスの他、Arガス、Heガス、Neガス、Xeガス等の希ガスを用いてもよい。
また、例えば、上述のWB膜を形成する実施形態では、W含有原料である金属原料ガスとしてWF6ガスを用いる例について説明しているが、これに限らず、例えば六塩化タングステン(WCl6)、ビスタートブチルイミノビスジメチルアミノタングステン(BTBMW)等のW含有原料を用いても良い。
また、上述の実施形態では、ライナー膜としてTiN膜を用いる例について説明しているが、これに限らず、F含有原料を用いずに形成される膜であれば他の膜でも適用可能であり、例えば、タンタル(Ta)、コバルト(Co)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、イットリウム(Y)、ランタン(La)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)等の金属元素を1以上含む金属膜であって、金属窒化膜もしくは金属炭化膜にも好適に適用可能である。その際、Ta含有原料としては塩化タンタル(TaCl4)等を用いることができ、Co含有原料としてはCo amd[(tBu)NC(CH3)N(tBu)2Co]等を用いることができ、W含有原料としてはフッ化タングステン(WF6)等を用いることができ、Mo含有原料としては塩化モリブデン(MoCl3もしくはMoCl5)等を用いることができ、Ru含有原料としては2,4−ジメチルペンタジエニル(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム((Ru(EtCp)(C711))等を用いることができ、Y含有原料としてはトリスエチルシクロペンタジエニルイットリウム(Y(C25543)等を用いることができ、La含有原料としてはトリスイソプロピルシクロペンタジエニルランタン(La(i−C37543)等を用いることができ、Zr含有原料としてはテトラキスエチルメチルアミノジルコニウム(Zr(N(CH3(C25))4)等を用いることができ、テトラキスエチルメチルアミノハフニウム(Hf(N(CH3(C25))4)等を用いることができる。
また、本発明は、例えば、既存の基板処理装置のプロセスレシピを変更することでも実現できる。プロセスレシピを変更する場合は、本発明に係るプロセスレシピを電気通信回線や当該プロセスレシピを記録した記録媒体を介して既存の基板処理装置にインストールしたり、また、既存の基板処理装置の入出力装置を操作し、そのプロセスレシピ自体を本発明に係るプロセスレシピに変更したりすることも可能である。
以下に実験例を説明するが、本発明はこれらの実験例により何ら限定されるものではない。
(実験例1)
図11に示すように、上述の実施形態における成膜シーケンスを用いてMOSキャパシタを作成した。まず、半導体シリコン基板としてのウエハ200に対してHFトリートメントを行った後、シリコン酸化膜(SiO2膜)を形成し、さらにゲート絶縁膜として高誘電率(High−k)膜であるハフニウム酸化膜(HfO2膜、以下ではHfO膜とも称する)を形成し、さらにその上に、基板処理装置101もしくは基板処理装置103の処理炉202を用いてライナー膜としてのTiN膜を形成した。さらに、TiN膜の上に、基板処理装置102もしくは基板処理装置103の処理炉602を用いてゲート電極としてWB膜を形成し、PVD(Phisical Vapor Deposion)処理を行ってTiN膜を形成し、ゲートパターニング、ゲートエッチング、レジスト除去、熱処理(400℃)を経て、バックサイドアルミニウム(Al)を形成した。
なお、本実験例では、第1の処理ガスとしてTi含有ガスであるTiCl4ガスを、第2の処理ガスとしてN含有ガスであるNH3ガスを用いて図6の成膜フローおよび図7のガス供給タイミングによりウエハ200上にTiN膜を形成し、第3の処理ガスとしてB26、第4の処理ガスとしてH2ガスを用い、第5の処理ガスとしてWF6ガスを用いて、図8の成膜フローおよび図9のガス供給タイミングによりTiN膜の上にWB膜を形成した。そのときの各ステップにおける処理条件は次のように設定した。
<TiN膜形成工程>
(ステップ11)
処理室内温度:400℃
処理室内圧力:50Pa(0.38Torr)
TiCl4ガス供給流量:10sccm
TiCl4ガス照射時間:2秒
(ステップ13)
処理室内温度:400℃
処理室内圧力:50Pa(0.38Torr)
NH3ガス供給流量:1000sccm
NH3ガス照射時間:20秒
<WB膜形成工程>
(ステップ21)
処理室内温度:200℃
処理室内圧力:500Pa(3.8Torr)
2 5%希釈B26供給流量:50sccm
2 5%希釈B26供給流量:250sccm
2供給流量:2000sccm
26照射時間:10秒
2照射時間:10秒
(ステップ23)
処理室内温度:200℃
処理室内圧力:30Pa(0.23Torr)
WF6供給流量:5sccm
WF6照射時間:2秒
このとき、ライナー膜としてのTiN膜形成工程では、ステップ11〜ステップ14を所定回数行い、1nmの膜厚のTiN膜を形成した。また、WB膜形成工程では、ステップ21〜ステップ24を所定回数行い、3nmの膜厚のWB膜を形成した。
(実験例2)
実験例2として、ライナー膜としてのTiN膜形成工程では、ステップ11〜ステップ14を所定回数行い、3nmの膜厚のTiN膜を形成した。その他の処理条件等は実験例1と同様とした。
(実験例3)
実験例3として、ライナー膜としてのTiN膜形成工程では、ステップ11〜ステップ14を所定回数行い、5nmの膜厚のTiN膜を形成した。その他の処理条件等は実験例1と同様とした。
(実験例4)
実験例4として、ライナー膜としてのTiN膜を形成せずに、HfO膜の上に直接WB膜を形成した。その他の処理条件等は実験例1と同様とした。
図12に、実験例1〜4により得られたキャパシタのEOT(等価酸化膜厚、Equivalent Oxide Thickness)ごとのeWF(実効仕事関数、Effective Work Function)をグラフ上にプロットして仕事関数を算出したものを示す。図12から算出したTiN膜の実効仕事関数は、実験例4が4.59eVであるのに対して、実験例1が4.59eV、実験例2が4.61eV、実験例3が4.74eVであった。このように、HfO膜に直接WB膜を形成した実験例4と膜厚1nmのTiN膜をライナー膜として有する実験例1との間には実効仕事関数値に違いは確認されない。しかし、膜厚3nmのTiN膜をライナー膜として有する実験例2および膜厚5nmのTiN膜をライナー膜として有する実験例3では実効仕事関数の増加が確認される。この理由は、TiN膜の仕事関数値がWB膜の仕事関数値よりも高いためであると考えられる。本結果から、膜厚1nmのTiN膜をライナー膜として形成した場合は、ライナー膜を形成しない場合と比較して実効仕事関数に影響がないことがわかった。
また、図13に実験例1〜5により得られたキャパシタのEOTごとのゲートリーク電流(EOT−Jg)[A/cm2](フラットバンド電圧Vfb=1V)を示し、図14に実験例1〜5により得られたキャパシタのTiN膜の膜厚ごとのEOTの値を示す。実験例5は、BCDプロセスを用いてTiN膜をHfO膜上に直接形成した例である。実験例4のライナー膜としてTiN膜を形成しない例ではEOTが増加するとともにリーク電流が悪化することがわかった。これに対して、実験例1〜3のようにライナー膜としてTiN膜を用いてゲート電極としてWB膜を形成した場合には、ゲート電極としてTiN膜をHfO膜上に直接形成した場合と同等のEOTおよびリーク電流となることがわかる。本結果は、実験例1のTiN膜の膜厚が1nmであっても確認された。
以下、本発明の望ましい形態について付記する。
〔付記1〕
本発明の一態様によれば、
表面に絶縁膜が形成された基板上にライナー膜を形成する工程と、
金属元素およびフッ素を含むガスを用いて、前記ライナー膜上に金属含有膜を形成する工程と、
を有する半導体装置の製造方法が提供される。
〔付記2〕
好ましくは、前記金属含有膜は導電性膜である。
〔付記3〕
好ましくは、前記金属元素はタングステンであり、前記導電性膜はタングステン含有膜である。
〔付記4〕
好ましくは、前記タングステン含有膜は、タングステンおよびフッ素を含むガスと還元ガスとを用いて形成される。
〔付記5〕
好ましくは、前記タングステンおよびフッ素を含むガスはWF6であり、前記還元ガスはB26である。
〔付記6〕
好ましくは、前記WF6と前記B26とは前記基板に対して交互に供給される。
〔付記7〕
好ましくは、前記基板に対して、前記B26と同時にH2を供給する。
〔付記8〕
好ましくは、前記金属含有膜を形成する工程は、前記基板を250℃に加熱した状態で行う。
〔付記9〕
好ましくは、前記ライナー膜は導電性膜である。
〔付記10〕
好ましくは、前記ライナー膜はチタン窒化膜である。
〔付記11〕
好ましくは、前記ライナー膜を形成する工程では、前記基板に対して原料ガスと反応ガスとを交互に供給して、前記ライナー膜として前記チタン窒化膜が形成される。
〔付記12〕
好ましくは、前記原料ガスはTiCl4であり、前記反応ガスはNH3である。
〔付記13〕
好ましくは、前記チタン窒化膜は前記基板を350℃に加熱した状態で行う。
〔付記14〕
好ましくは、前記ライナー膜を形成する工程と前記金属含有膜を形成する工程とは、それぞれ異なる処理室内で行う。
〔付記15〕
好ましくは、前記ライナー膜を形成する工程と前記金属含有膜を形成する工程とは、それぞれ同一の処理室内で行う。
〔付記16〕
本発明の他の態様によれば、
基板を収容する第1の処理室と、
基板を収容する第2の処理室と、
前記第1の処理室内に収容された基板に対して処理ガスを供給する第1の処理ガス供給系と、
前記第2の処理室内に収容された基板に対して金属元素およびフッ素を含むガスを供給する第2の処理ガス供給系と、
前記第1の処理ガス供給系を制御して、表面に絶縁膜が形成され、前記第1の処理室内に収容された基板に対して処理ガスを供給して、前記基板上にライナー膜を形成する処理を行うよう構成される第1の制御部と、
前記第2の処理ガス供給系を制御して、前記ライナー膜が形成された前記基板に対して前記金属元素およびフッ素を含むガスを供給して、前記ライナー膜上に金属含有膜を形成する処理を行うよう構成される第2の制御部と、
を有する基板処理装置が提供される。
〔付記17〕
さらに、本発明の他の態様によれば、
基板上に形成された絶縁膜と、
前記絶縁膜上に形成されたライナー膜と、
前記ライナー膜上に形成された金属含有膜と、
を有する半導体装置が提供される。
〔付記18〕
さらに、本発明の他の態様によれば、
表面に絶縁膜が形成された基板上にライナー膜を形成する手順と、
金属元素およびフッ素を含むガスを用いて、前記ライナー膜上に金属含有膜を形成する手順と、
をコンピュータに実行させるプログラムが提供される。
〔付記19〕
さらに、本発明の他の態様によれば、
表面に絶縁膜が形成された基板上にライナー膜を形成する手順と、
金属元素およびフッ素を含むガスを用いて、前記ライナー膜上に金属含有膜を形成する手順と、
をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
以上のように、本発明は、例えば、半導体装置の製造方法、半導体ウエハやガラス基板等の基板を処理する基板処理装置等に利用することができる。
101,102,103・・・基板処理装置
200・・・ウエハ
201、601・・・処理室
202、602・・・処理炉
280・・・コントローラ

Claims (6)

  1. 表面にゲート絶縁膜が形成された基板に対して、第1の金属元素を含むフッ素非含有金属原料ガスを供給し排気する工程と、
    前記基板に対して、反応ガスを供給し排気する工程と、
    を、前記基板を200℃以上400℃以下に加熱しつつ、交互に複数回行い、前記ゲート絶縁膜上に前記第1の金属元素を含むライナー膜を形成する工程と、
    前記ライナー膜が形成された基板に対して、第1の還元ガスと第2の還元ガスとを供給し排気する工程と、
    前記基板に対して、第2の金属元素およびフッ素を含むフッ素含有金属原料ガスを供給し排気する工程と、
    を、交互に複数回行い、前記ライナー膜上に前記第2の金属元素を含むゲート電極を形成する工程と、
    を有する半導体装置の製造方法。
  2. 前記第1の金属元素はチタンであり、前記ライナー膜はチタン窒化膜であって、前記第2の金属元素はタングステンであり、前記ゲート電極はタングステン含有膜である請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記ライナー膜を形成する工程では、3nm以上5nm以下のライナー膜を形成する請求項1もしくは請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 基板を収容する第1の処理室と、
    基板を収容する第2の処理室と、
    前記基板を加熱する加熱系と、
    前記第1の処理室内に、第1の金属元素を含むフッ素非含有金属原料ガス、反応ガスを供給する第1のガス供給系と、
    前記第2の処理室内に、第2の金属元素およびフッ素を含むフッ素含有金属原料ガス、第1の還元ガス、第2の還元ガスを供給する第2のガス供給系と、
    前記第1の処理室、前記第2の処理室を排気する排気系と、
    前記加熱系、前記第1のガス供給系、前記排気系を制御して、表面にゲート絶縁膜が形成され、前記第1の処理室内に収容された基板に対してフッ素非含有金属原料ガスを供給し排気する処理と、前記基板に対して前記反応ガスを供給し排気する処理とを、前記基板を200℃以上400℃以下に加熱しつつ、交互に複数回行い、前記ゲート絶縁膜上に前記第1の金属元素を含むライナー膜を形成する処理を行うよう構成される第1の制御部と、
    前記第2のガス供給系、前記排気系を制御して、前記ライナー膜が形成され、前記第2の処理室内に収容された基板に対して前記第1の還元ガスと第2の還元ガスとを供給し排気する処理と、前記基板に対して前記フッ素含有金属原料ガスを供給し排気する処理と、を、交互に複数回行い、前記ライナー膜上に前記第2の金属元素を含むゲート電極を形成する処理を行うよう構成される第2の制御部と、
    を有する基板処理装置。
  5. 基板を収容する第1の処理室と、
    前記基板を加熱する加熱系と、
    前記第1の処理室内に、第1の金属元素を含むフッ素非含有金属原料ガス、反応ガスを供給する第1のガス供給系と、
    前記第1の処理室内を排気する第1の排気系と、
    前記加熱系、前記第1のガス供給系、前記第1の排気系を制御して、表面にゲート絶縁膜が形成され、前記第1の処理室内に収容された基板に対して前記フッ素非含有金属原料ガスを供給し排気する処理と、前記基板に対して前記反応ガスを供給し排気する処理とを、前記基板を200℃以上400℃以下に加熱しつつ、交互に複数回行い、前記ゲート絶縁膜上に前記第1の金属元素を含むライナー膜を形成する処理を行うよう構成される第1の制御部と、
    を有する基板処理装置と、
    基板を収容する第2の処理室と、
    前記第2の処理室内に、第2の金属元素およびフッ素を含むフッ素含有金属原料ガス、第1の還元ガス、第2の還元ガスを供給する第2のガス供給系と、
    前記第2の処理室内を排気する第2の排気系と、
    前記第2のガス供給系、前記第2の排気系を制御して、前記ライナー膜が形成され、前記第2の処理室内に収容された基板に対して前記第1の還元ガスと第2の還元ガスとを供給し排気する処理と、前記基板に対して前記フッ素含有金属原料ガスを供給し排気する処理と、を、交互に複数回行い、前記ライナー膜上に前記第2の金属元素を含むゲート電極を形成する処理を行うよう構成される第2の制御部と、
    を有する基板処理装置と、
    を有する基板処理システム。
  6. 表面にゲート絶縁膜が形成された基板に対して、第1の金属元素を含むフッ素非含有金属原料ガスを供給し排気する手順と、
    前記基板に対して、反応ガスを供給し排気する手順と、
    を、前記基板を200℃以上400℃以下に加熱しつつ、交互に複数回行い、前記ゲート絶縁膜上に前記第1の金属元素を含むライナー膜を形成する手順と、
    前記ライナー膜が形成された基板に対して、第1の還元ガスと第2の還元ガスとを供給し排気する手順と、
    前記基板に対して、第2の金属元素およびフッ素を含むフッ素含有金属原料ガスを供給し排気する手順と、
    を、交互に複数回行い、前記ライナー膜上に前記第2の金属元素を含むゲート電極を形成する手順と、
    をコンピュータにより基板処理装置に実行させるプログラム。
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