JP6175983B2 - 車両用空調システム - Google Patents

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Description

本発明は、車両用空調システムに関し、特にユーザの乗車前に車室内の空調が可能な車両用空調システムに関する。
近年、車両用空調システムにおいて、夏場など車室内温度が非常に高くなる環境下において、ユーザが、乗車前に所持している携帯機(リモートエンジンスタータを含む)を操作することにより、予め空調を行うことで、乗車時の不快感を低減するプレ空調機能を有する車両用空調装置が普及しつつある。
また、膨張弁および蒸発器から発生する冷媒通過音が乗員に伝達されることを、既設の空調ユニットの操作により調整し、乗員が感じる冷媒通過音を低減できる車両用空調装置が考案されている(特許文献1参照)。これらにより、空調ユニットの作動音を低減して、乗員の不快感を低減することができる。
特開2002−036869号公報
上述の作動音の低減は、空調ユニットの作動開始時をトリガとして、作動開始時から所定時間が経過するまで実行される。これにより、乗員の不快感を低減できるが、一方で空調能力を抑制しているので、乗員の所望する空調状態になるまでの時間は、通常の空調動作に比べて長くなる。
また、プレ空調時には、乗員は乗車していないにもかかわらず上述の制御が実行される。このため、乗員が乗車するまでに、乗員の所望する空調状態になっていないこともあり得る。
上記問題点を背景として、本発明は、車室内の状況に応じて適切な空調制御を行う車両用空調システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための車両用空調システムは、車両の室内の空調を行う空調ユニットと、空調ユニットを駆動させるための空調指示を検知する検知部と、空調指示を検知したとき、車両の状態と空調設定とに応じた空調能力で空調ユニットを駆動制御する通常モードと、通常モードよりも空調能力を抑制して駆動制御する始動モードとの間で動作モードを切り替えて、空調ユニットの駆動制御を行う制御部と、を備え、制御部は、空調ユニットの駆動開始時から所定時間は始動モードで駆動し、所定時間を経過した後は通常モードで駆動し、車両の室内の乗員を検知する乗員検知部をさらに備え、制御部は、空調ユニットを始動モードで駆動しているときに、乗員検知部が乗員を検知しないときには、空調ユニットを通常モードで駆動する。
本発明は、プレ空調時は乗員が存在しないことに着目し、乗員が存在しないときには、乗車時の不快感(音、臭い、快適性の低下)を低減するための制御(抑制制御)を停止し、車両用空調システムの通常の空調能力により空調制御を行うものである。上記構成によって、抑制制御を行うよりも短時間で乗員の所望する空調状態にすることができる。また、効率よく空調を行うため、省燃費(内燃機関車両の場合)あるいは省電費(電動車両の場合)につながる。
本発明の車両用空調システムの構成例を示す図。 シート空調装置の構成例を示す図。 空調モード制御処理を説明するフロー図。 空調モード制御におけるコンプレッサの動作状態を示す図。 空調モード制御におけるシート空調装置の動作状態を示す図。 空調モード制御における吹出口の動作状態を示す図。 空調モード制御における吹出口の動作状態の別例を示す図。
以下、本発明の車両用空調システムについて、図面を用いて説明する。図1に、本発明の車両用空調システム1の全体構成を示す。車両用空調システム1は、車両の室内の空間を空調の対象とする車室内空調装置100と、車両の各シートに設けられたシート空調装置200とを含む。なお、後述の空調モード制御処理でシート空調装置200を制御の対象としないときは、シート空調装置200を含まない構成としてもよい。
車室内空調装置100は、エアコンECU110(本発明の制御部)と、該エアコンECU110により制御されるエアコンユニットU(本発明の空調ユニット)とを含む。車室内空調装置100の主制御部をなすエアコンECU110には、空調用センサ120、空調用操作部140(本発明の検知部)、LAN I/F141、無線通信部142(本発明の検知部)、乗員検知部160が接続される。
エアコンユニットUは、いわゆるHVAC(Heating, Ventilating and Air-Conditioning:暖房、換気、および空調)ユニットである。また、車室内の空調状態を運転席側と助手席側とで独立して調整可能としてもよいし、後部座席も座席毎に独立して調整可能としてもよい。
車室内空調装置100は、エアコンユニットUの冷房出力用に、周知の冷凍サイクル(圧縮式冷凍サイクル、蒸気圧縮式冷凍サイクルともいう)RCを備えている。冷凍サイクルRCは、エンジンあるいは電動モータにより駆動され、よりガス状の冷媒を吸入・圧縮して高温・高圧ガスとして送り出すコンプレッサ(圧縮器)26と、送り出された冷媒(高温・高圧ガス)を車外空気(クーリングファンによって取り入れる)によって冷却し、凝縮の潜熱を奪って液化するコンデンサ(凝縮器)27と、液化された冷媒をガスと液とに分離して液冷媒のみを送り出すレシーバ(受液器)28と、送り出された液冷媒を膨張させ、低温・低圧の霧状冷媒とするエキスパンションバルブ(膨張弁)29と、その低温・低圧の霧状冷媒によって車室内の空気から潜熱を奪って車室内空気を冷却するとともに、このとき気化された冷媒をコンプレッサ26に送り出す、ダクト22内に設けられたエバポレータ30と、を含む。
エアコンユニットUのダクト22には、車内空気を循環させるための内気吸込口42と、車外の空気を取込む外気吸込口41とが設けられ、内外気切替ダンパー24により吸い込み比率を調整する。これら内気吸込口42ないし外気吸込口41からの空気は、ブロワ21によってダクト22内に吸い込まれる。
また、ダクト22内のエバポレータ30と、その下流側(吹出口側)に設けられたヒータコア23との間には、エバポレータ30で冷却された空気とヒータコア23で暖められた空気とを混合するためのエアミックスダンパー25が設けられる。エアミックスダンパー25の下流側には、吹出口43〜45が設けられる。ヒータコア23は、エンジン冷却水あるいは電力を熱源とする。
吹出口として、フロントガラス曇り止め用のデフロスタ吹出口43[DEF]がフロントガラスの内面下縁に対応するインパネ(インストルメントパネル)上方奥に、フット吹出口44[FOOT]がインパネ下面右奥の運転席側および助手席側足元に、フェイス吹出口45[FACE]がインパネの正面中央と左右隅に、それぞれ開口している。これら吹出口の開閉状態は、吹出口切替用ダンパー32〜34に接続されたダンパー駆動ギア機構31によって切り替えられる。
エアコンECU110には、エアミックスダンパー25、ダンパー駆動ギア機構31、内外気切替ダンパー24をそれぞれ駆動するサーボモータ72〜74、およびサーボモータ72〜74を駆動する駆動回路132〜134を含む空調用駆動部130が接続されている。駆動回路132〜134がエアコンECU110から駆動指令信号の入力を受けて、対応するサーボモータ72〜74を駆動する。また、サーボモータ72〜74は、ロータの回転位置や回転速度等の情報を検出してエアコンECU110にフィードバックする。
空調用センサ120は、車内温度を検出する内気温センサ121、車外温度を検出する外気温センサ122、エバポレータを通過した直後の空気の温度を検出するエバポレータ後センサ123、日射量を検出する日射センサ124、車内湿度を検出する湿度センサ125、等の周知のセンサを含んで構成される。
空調用操作部140は、運転者および助手席搭乗者により操作可能なインパネ正面中央に設けられたエアコンパネルに設けられており、ON/OFFスイッチ、風量切替スイッチ、温度設定スイッチ、吹出口切替スイッチ(MODEスイッチ)、内外気切替スイッチ、デフロスタスイッチ、A/Cスイッチ、といったスイッチを含んで構成される。これらのスイッチは、各々周知の押圧操作部やダイアル操作部として構成されている。
LAN I/F141は、車内LAN150を介して、シートECU210のような、他の車載装置との通信を行うためのインターフェース回路である。
無線通信部142は、例えば、周知のキーレスシステム(リモートで施錠/解錠等の動作を行う)に含まれる携帯キー、あるいは周知のリモコンエンジンスターターの送信機からの電波を受信する。
乗員検知部160は、各シートの座部の着座面に埋設された着座センサ、車両の室内に取り付けられて、着座する乗員を撮影するカメラ、シートベルトのバックルに組み込まれた検知スイッチ(シートベルトバックルスイッチともいう)のいずれを用いてもよい。
エアコンECU110は、周知のCPU、ROM、RAM(いずれも図示せず)等を含むコンピュータとして構成される。そして、CPUがROMに格納される空調制御プログラムを実行することで、空調用操作部140の操作状態、空調用センサ120の検出結果に基づいて空調用駆動部130を駆動制御し、吹出温度、風量、内外気吸気切替、および吹出口切替等の周知の空調制御を行う。
また、エアコンECU110は、シート空調装置200が備えられるとき(車内LAN150より検出)、空調用駆動部130を駆動制御する際、シート空調装置200に対して、制御指示(詳細は後述)を出力する。
図2に、車両の各シート(例えば、運転席、助手席,右後部座席、左後部座席)に独立して組み込まれるシート空調装置200の構成を示す。なお、シート空調装置については、例えば、特開2010−023544号公報に詳細が開示されているので、ここでは、概略のみを述べる。
シートの乗員の臀部を乗せる座部201および背中を当てる背もたれ部202の各表皮203には吹出口204が形成されている。座部201および背もたれ部202の各内部には空気ダクト215が形成されている。この空気ダクト215は、例えば座部201の下部および背もたれ部202の後部に一端が開口し、他端が上記吹出口204に開口している。また、各表皮203には、シートの各部の表面の温度を計測するサーミスタ218が埋設されている。
各空気ダクト215の途中にペルチェモジュール213が介装されている。ペルチェモジュール213は、一方の面が吸熱面、他方の面が放熱面となるように、厚さ方向に直流通電駆動されるペルチェ素子と、順方向通電時に冷却側、逆方向通電時に発熱側となる面に密着配置される金属製のヒートブロックと、同じく空調熱交換側となる面に密着配置される金属製のヒートシンクとを有し、ヒートシンクの裏面に熱交換を促進するための放熱フィンが一体化された周知の構成を有する。
ペルチェモジュール213の上流側の放熱フィンには車室内の空気を圧送する送風機214が設けられている。送風機214は放熱フィンに周囲の空気を吹き付けることにより温度調整された空気を生成し、この温度調整された空気が空気ダクト215を介して吹出口204から吹き出される。このように、空気ダクト215、ペルチェモジュール213および送風機214を有した空調装置220Aが背もたれ部202に、また、同様の構成の空調装置220Bが座部201に、それぞれ個別に組み込まれている。
各シートには、乗員が操作する空調用の手元操作スイッチ212が設けられている。手元操作スイッチ212は、例えば、プッシュロック機構を有するロータリースイッチであり、手元操作スイッチ212を一度押し込むと、その位置でロックされオフ状態となる。そして、再び押すことで飛び出してオン状態となり、設定温度変更のための回転操作が可能となる。
手元操作スイッチ212は、背もたれ部202と座部201とで独立して温度設定可能なように、それぞれ設ける構成としてもよい。また、空調装置は、座部201および背もたれ部202のいずれか一方のみに設けてもよい。
シートECU210は、周知のCPU、ROM、RAM(いずれも図示せず)等を含むコンピュータとして構成される。そして、CPUがROMに格納されるシート空調制御プログラムを実行することで、シート空調装置200の各種機能を実現する。すなわち、手元操作スイッチ212がオン状態のとき、サーミスタ218の温度測定結果、車内LAN150を介して取得した空調用センサ120の検出結果および乗員検知部160による乗員検知結果に基づき、空調装置220A、220Bの動作を制御する。なお、シートECU210と、手元操作スイッチ212、サーミスタ218、空調装置220A、220B等との配線は省略してある。
シート空調装置200は、乗員の手元操作スイッチ212の操作に基づく単独動作の他に、車室内空調装置100との連係動作を行うこともできる。例えば、車室内空調装置100(すなわち、エアコンECU110)から、目標温度、送風機214の風量、駆動する空調装置(220A、220B)等を指示する制御指示が出力される。シートECU210は、制御指示を取得したときは、以下のうちのいずれかを用いて制御を行う。
・乗員が着座していないとき、エアコンECU110からの制御指示に基づく制御を行う。
・乗員が着座しているとき、エアコンECU110からの制御指示を優先する。ただし、乗員が手元操作スイッチ212を操作したときは、その操作に基づく制御を行う。
図3を用いて、エアコンECU110において実行される、空調制御プログラムに含まれる空調モード制御処理について説明する。まず、以下のうちの少なくとも一つを用いて、ユーザによる空調指示の有無を判定する。
・ユーザによる空調用操作部140に含まれるON/OFFスイッチの操作が、車両のエンジンあるいは駆動用モータ(「原動機」と総称)を始動させるための始動スイッチ(例えば、イグニッションスイッチ)がオフ状態からオン状態に切り替わってからの、最初のON操作であるとき、空調指示があったと判定する。
・携帯キーあるいはリモコンエンジンスターターの送信機から、空調開始を指示するコマンドを受信したとき、空調指示があったと判定する。携帯キーあるいはリモコンエンジンスターターを操作するとき、車両には乗員が乗車していないと見なしてもよい。
上述の構成が、「車両の原動機の始動が許可される始動許可状態となったときの最初の動作指示を空調指示とする」ものである。また、ON/OFFスイッチにおける全てのON操作を、空調指示と見なしてもよい。
空調指示がないとき(S11:No)、本処理を終了するか、空調指示があるまで待つ。一方、空調指示があったとき(S11:Yes)、タイマをスタートさせる(S12)。
次に、乗員検知部160から車室内状態を取得する(S13)。車室内状態は、少なくともユーザの乗車状態(すなわち、車室内の乗員の有無)を含む。
車室内に乗員を検知したとき(S14:Yes)、タイマが所定時間(例えば、5分)を経過したか否かを調べる。所定時間を経過していないとき(S15:Yes)、車室内空調装置100の動作モードを始動モードとして運転する(S16、詳細は後述)。また、シート空調装置200を含む構成のときは、始動モードを反映した運転モード情報(「制御指示」と称することもある)を、シートECU210に出力する。
一方、車室内に乗員を検知しないとき(S14:No)、あるいは、所定時間を経過したとき(S15:No)、車室内空調装置100の動作モードを通常モード(上述した周知の空調制御)として運転する(S17)。また、シート空調装置200を含む構成のときは、通常モードを反映した運転モード情報を、シートECU210に出力する。
図4に、コンプレッサ26を制御対象とした空調モード制御の例を示す。図4の構成が、「空調ユニットは、圧縮式冷凍サイクルを備え、制御部は、始動モードでは、圧縮式冷凍サイクルに含まれるコンプレッサの回転数を通常モードよりも低くする」ものである。本構成によって、従来の始動モードに相当する期間に乗員を検知しないときは、始動モードで空調制御を行う必要はなく、通常モードで空調制御を行うことにより、抑制制御を行うよりも短時間で乗員の所望する空調状態にすることができる。このとき、膨張弁および蒸発器から冷媒通過音が発生するが、乗員は乗車していないので何らの影響もない(不快に感じない)。
空調制御プログラムにおいて、目標温度(例えば、乗員が設定した温度、あるいは、予め定められた温度)Tmを決定する。そして、始動モードおよび通常モードにおけるコンプレッサ26の回転数RaおよびRbを決定する。Rbは目標温度Tmに速やかに到達するための値である。また、Raはコンプレッサ26の駆動開始時に、冷凍サイクルRCに冷媒が流れる音(冷媒通過音ともいう)を低減させるための値である。
始動モード(破線で表示)では、上述の空調指示があったときに、コンプレッサ26を、駆動開始時から時間T0(本発明の所定時間に相当)が経過するまで回転数Raで駆動する。時間T0を経過すると、通常モードと同様の回転数Rbで駆動する。回転数がRaからRbに至る変化率は、空調用センサ120の検出結果、あるいはコンプレッサ26およびエアコンユニットUの仕様により定められる。
通常モード(実線で表示)では、上述の空調指示があったときに、コンプレッサ26は、駆動開始時から回転数Rbで駆動する。そして、エバポレータ30(すなわち、エバポレータ後センサ123)の温度が目標温度Tmから所定の範囲内になったとき、所定の変化率で回転数を下げ、目標温度Tmに到達した後は、例えば回転数Raで駆動する。
空調開始時にTeであったエバポレータ30の温度は、時間T0経過後には、始動モードではTaまでしか低下しないが、通常モードではTaよりもさらに低いTbまで低下する。これにより、上述の空調指示があったときに、乗員が存在しないときには、通常モードで運転した方が、より早く車室内が目標温度に到達する。
図5に、車両用空調システム1がシート空調装置200を含み、シート空調装置200を制御の対象とした空調モード制御の例を示す。図5の構成が、「車両のシートの空調を行うシート空調装置を備え、制御部は、始動モードでは、シート空調装置の空調風量を、シート空調装置の通常の空調時よりも少なくさせる旨の制御指示を出力する」ものである。具体的には、「制御部は、始動モードでは、シート空調装置の空調風量を、車両の室内に備えられた空調ユニットの吹出口からの空調風量に基づいて定める」ものである。本構成によって、従来の始動モードに相当する期間に乗員を検知しないときは、始動モードで空調制御を行う必要はなく、通常モードで空調制御を行うことにより、始動モードよりも短時間で乗員の所望する空調状態にすることができる。このとき、シート空調装置の吹出口からは、通常の空調風量に応じた音が発生するが、乗員は乗車していないので何らの影響もない(不快に感じない)。
ブロワ21の風量レベルは、運転モードに関係なく、空調指示に基づく駆動開始時は、例えば最小レベルであるL1である。駆動開始時から時間T10(本発明の所定時間に相当)が経過すると、風量レベルを徐々に上げ、時間T11が経過後にはL2、時間T12が経過後にはL3(通常モード時の風量レベルに相当)となる。
シート空調装置200の送風機214(図5では、「シートブロワ」と表記)の風量レベルは、始動モード(破線で表示)では、空調指示に基づく駆動開始時は、例えば最小レベルであるL10である。このときの送風機214の音(作動音および空気の吹出し音)は、ブロワ21の作動音および各吹出口(43〜45、とりわけ、車室内前方の吹出口)からの空気の吹出し音よりも小さくなるように設定される。
駆動開始時から時間T11が経過すると、風量レベルを徐々に上げ、時間T12が経過後にはL12(通常モード時の風量レベルに相当)となる。風量レベルを上げるタイミングをブロワ21よりも遅くすることで、乗員の耳により近い送風機214の音をブロワ21の音よりも小さくして、乗員に聞こえにくくすることで、乗員の不快感を低減している。一方、通常モード(実線で表示)では、送風機214の風量レベルは、駆動開始時からL12となる。
空調開始時にTe1であったシート温度(例えば、サーミスタ218の計測温度)は、通常モードでは、時間T12が経過する前に、目標温度Tm1にまで低下する。一方、始動モードでは、時間T11が経過するまでは、シート温度に目立った変化はなく、時間T12が経過しても目標温度Tm1には程遠い状態である。これにより、シート空調装置200も、上述の空調指示があったときに、乗員が存在しないときには、通常モードで運転した方が、より早く車室内が目標温度に到達する。
図6に、車室内空調装置100の各吹出口を制御の対象とした空調モード制御の例を示す。図6の構成が、「制御部は、始動モードでは、車両の室内に備えられた空調ユニットの吹出口のうち、通常モードとは異なる吹出口から空調風を送出させる」ものである。本構成によって、従来の始動モードに相当する期間に乗員を検知しないときは、始動モードで空調制御を行う必要はなく、通常モードで空調制御を行うことにより、始動モードよりも短時間で乗員の所望する空調状態にすることができる。このとき、空調ユニットの吹出口からは、通常の吹出口から空調風量に応じた音が発生するが、乗員は乗車していないので何らの影響もない(不快に感じない)。
始動モード(破線で表示)では、空調指示に基づく駆動開始時から時間T20(本発明の所定時間に相当)が経過するまでは、フット吹出口44(FOOT)のみから所定の風量で空気を吹き出させる。時間T20が経過すると、吹出口切替用ダンパー32〜34を切り替えて、フェイス吹出口45(FACE)から徐々に空気を吹き出させる。時間T21が経過すると、フェイス吹出口45(FACE)のみから空気を吹き出させる。これにより、エバポレータ30に滞留していた臭気を乗員の顔面およびその近傍に吹き付け、乗員に不快感が生ずることを防止できる。一方、通常モード(実線で表示)では、空調指示に基づく駆動開始時から、フェイス吹出口45(FACE)から空気を吹き出させる。
空調開始時にTe2であった車室内温度(すなわち、内気温センサ121の計測温度)は、通常モードでは、時間T21が経過する前に、目標温度Tm2にまで低下する。一方、始動モードでは、時間T20が経過するまでは、車室内温度に目立った変化はなく、時間T21が経過しても目標温度Tm2には程遠い状態である。これにより、上述の空調指示があったときに、乗員が存在しないときには、通常モードで運転した方が、より早く車室内が目標温度に到達する。
図7に、車室内空調装置100の各吹出口を制御の対象とした空調モード制御の例を示す。図7の構成が、「制御部は、始動モードでは、車両の室内に備えられた空調ユニットの吹出口からの空調風量を通常モードよりも少なくする」ものである。本構成によって、従来の始動モードに相当する期間に乗員を検知しないときは、始動モードで空調制御を行う必要はなく、通常モードで空調制御を行うことにより、始動モードよりも短時間で乗員の所望する空調状態にすることができる。このとき、空調ユニットの吹出口からは、通常の吹出口から空調風量に応じた音が発生するが、乗員は乗車していないので何らの影響もない(不快に感じない)。
図7の例は、上述の空調指示があったときに、エンジン始動直後のように、車両のエンジン冷却水の水温(以下、「エンジン水温」と略称する)が十分に温まっていないときに、車室内空調装置100で空気を加熱する状態を示している。空調指示に基づき車室内空調装置100が動作を開始したときの水温はTw0である。動作開始時から時間T30(本発明の所定時間に相当)が経過すると、エンジン水温はTw1に上昇し、さらに、時間T31が経過すると、エンジン水温はTw2(例えば、エンジンの暖機運転終了後の水温)に上昇する。
ブロワ21の風量レベルは、始動モードでは、空調指示に基づく駆動開始時は、例えば最小レベルであるL30である。駆動開始時から時間T30が経過すると(すなわち、水温が上昇すると)、風量レベルを徐々に上げ、時間T31が経過後にはL31(通常モード時の風量レベルに相当)となる。これにより、エンジン水温が十分に上昇せず、吹出口の温度が設定値よりも低い場合、乗員に暖かくない空気を吹きつけて、不快な思いをさせずに済む。一方、通常モードでは、ブロワ21の風量レベルは、駆動開始時からL31となる。
空調開始時にTe3であった車室内温度は、通常モードでは、時間T30が経過したときには、温度Ta3にまで上昇する。一方、始動モードでは、時間T30が経過しても、車室内温度に目立った変化はない。これにより、上述の空調指示があったときに、乗員が存在しないときには、通常モードで運転した方が、より早く車室内が目標温度に到達する。
上述の図4〜図7の空調モード制御のうちの複数を組み合わせて用いてもよい。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
1 車両用空調システム
26 コンプレッサ(圧縮器)
27 コンデンサ(凝縮器)
28 レシーバ(受液器)
29 エキスパンションバルブ(膨張弁)
30 エバポレータ
43 デフロスタ吹出口(吹出口)
44 フット吹出口(吹出口)
45 フェイス吹出口(吹出口)
100 車室内空調装置
110 エアコンECU(制御部)
140 空調用操作部(検知部)
142 無線通信部(検知部)
160 乗員検知部
200 シート空調装置
RC 冷凍サイクル
U エアコンユニット(空調ユニット)

Claims (5)

  1. 車両の室内の空調を行う空調ユニットと、
    前記空調ユニットを駆動させるための空調指示を検知する検知部と、
    前記空調指示を検知したとき、前記車両の状態と空調設定とに応じた空調能力で前記空調ユニットを駆動制御する通常モードと、前記通常モードよりも空調能力を抑制して駆動制御する始動モードとの間で動作モードを切り替えて、前記空調ユニットの駆動制御を行う制御部と、
    前記車両のシートの空調を行うシート空調装置と、
    を備え、
    前記制御部は、前記空調ユニットの駆動開始時から所定時間は前記始動モードで駆動し、前記所定時間を経過した後は前記通常モードで駆動し、
    前記車両の室内の乗員を検知する乗員検知部をさらに備え、
    前記制御部は、前記空調ユニットを前記始動モードで駆動しているときに、前記乗員検知部が前記乗員を検知しないときには、前記空調ユニットを前記通常モードで駆動し、
    前記制御部は、前記始動モードでは、前記シート空調装置の空調風量を、前記シート空調装置の通常の空調時よりも少なくさせる旨の制御指示を出力し、かつ、前記シート空調装置の空調風量を、前記車両の室内に備えられた前記空調ユニットの吹出口からの空調風量に基づいて定めることを特徴とする車両用空調システム。
  2. 前記車両の原動機の始動が許可される始動許可状態となったときの最初の空調指示を、前記空調指示とする請求項1に記載の車両用空調システム。
  3. 前記空調ユニットは、圧縮式冷凍サイクルを備え、
    前記制御部は、前記始動モードでは、前記圧縮式冷凍サイクルに含まれるコンプレッサの回転数を前記通常モードよりも低くする請求項1または請求項2に記載の車両用空調システム。
  4. 前記制御部は、前記始動モードでは、前記車両の室内に備えられた前記空調ユニットの吹出口のうち、前記通常モードとは異なる吹出口から空調風を送出させる請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両用空調システム。
  5. 前記制御部は、前記始動モードでは、前記車両の室内に備えられた前記空調ユニットの吹出口からの空調風量を前記通常モードよりも少なくする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両用空調システム。
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