JP6175292B2 - NOxセンサーの故障判定装置及び故障判定方法 - Google Patents

NOxセンサーの故障判定装置及び故障判定方法 Download PDF

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Description

本開示の技術は、選択還元型触媒の下流に配設されるNOxセンサーの故障の有無を判定するNOxセンサーの故障判定装置及び故障判定方法に関する。
排気中の窒素酸化物(以下、NOxと示す)を浄化する排気浄化装置は、尿素水を排気に供給する尿素水供給部と、尿素水による排気の還元を促す選択還元型触媒とを備えている。尿素水供給部の供給する尿素水の供給量は、選択還元型触媒の下流に取り付けられた下流NOxセンサーの検出値に基づいて定められる。
下流NOxセンサーの故障の判定は、尿素水の供給量に誤差が生じることを抑えるうえで重要である。特許文献1に記載される技術では、還元剤の供給が停止してから所定時間が経過した後に、下流NOxセンサーの検出値が検出されて、下流NOxセンサーの応答性が判定されている。また、選択還元型触媒の上流と下流とにNOxセンサーが取り付けられた構成では、下流NOxセンサーの検出値と上流NOxセンサーの検出値との乖離に基づいて、下流NOxセンサーが正常であるか否かが判定されている。
特開2010−174695号公報
ところで、選択還元型触媒にアンモニアが吸着しているとき、下流NOxセンサーの検出値と上流NOxセンサーの検出値との乖離は、吸着しているアンモニアの量に応じてばらつく。そのため、下流NOxセンサーの検出値と上流NOxセンサーの検出値との乖離に基づく下流NOxセンサーの故障判定は、通常、尿素水の供給が停止した後に、所定量のNOxが流れてから実施される。
一方で、選択還元型触媒にアンモニアが吸着していない状態では、排気に含まれるNOxの大部分が大気中に排出されてしまう。そこで、上流NOxセンサーの検出値と下流NOxセンサーの検出値との乖離に基づく下流NOxセンサーの故障判定では、還元剤の供給が停止される期間を短くすることが望まれる。
本開示の技術は、還元剤の供給が停止される期間を短くすることが可能なNOxセンサーの故障判定装置及び故障判定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するNOxセンサーの故障判定装置は、選択還元型触媒の上流から前記選択還元型触媒に還元剤を供給する供給部と、前記選択還元型触媒の上流に位置する上流NOxセンサーの検出値を基準値として、前記選択還元型触媒の下流に位置する下流NOxセンサーの検出値と前記基準値との比率である乖離が正常範囲外にある故障があるか否かを判定する判定部と、を備え、前記判定部は、前記上流NOxセンサーの上流に位置するフィルターに対して、前記フィルターに流入する排気を昇温して前記フィルターを再生しているときに、前記還元剤の供給を前記供給部に停止させ、前記選択還元型触媒に流入したNOx量が、前記供給の停止から所定量に到達したときに、前記上流NOxセンサーの検出値、および、前記下流NOxセンサーの検出値を取得して前記乖離を演算するとともに、前記演算した乖離を記憶する。
上記課題を解決するNOxセンサーの故障判定方法は、選択還元型触媒の上流に位置する上流NOxセンサーと前記選択還元型触媒の下流に位置する下流NOxセンサーとを備える排気浄化装置に適用され、前記下流NOxセンサーの故障の有無を判定するNOxセンサーの故障判定方法であって、前記上流NOxセンサーの上流に位置するフィルターに対して、前記フィルターに流入する排気の昇温によって前記フィルターを再生しているときに、前記フィルターの下流に位置する前記選択還元型触媒に対して、還元剤の供給を停止する工程と、前記選択還元型触媒に流入したNOx量が、前記還元剤の供給の停止から所定量に到達したときに、前記上流NOxセンサーの検出値、および、前記下流NOxセンサーの検出値を取得する工程と、前記上流NOxセンサーの検出値を基準値として、前記下流NOxセンサーの検出値と前記基準値との比率である乖離を演算し、前記演算した乖離が正常範囲外にある故障があるか否かを判定する工程と、前記演算した乖離を記憶する工程と、を備える。
上記構成によれば、センサーの検出値の取得に必要とされる累積のNOx量は、フィルターの再生時から計測され始める。フィルターの再生時におけるNOx量は、通常、フィルターの再生時以外と比べて高い。そのため、フィルターの再生時からNOx量が計測される構成であれば、累積のNOx量が所定量に到達する時間も、自ずと短くなる。結果として、下流NOxセンサーの故障判定に要する時間が短縮される。
上記NOxセンサーの故障判定装置において、前記判定部は、前記排気の流量である排気流量と、前記上流NOxセンサーの検出値とに基づいて、前記選択還元型触媒に流入したNOx量を演算することが好ましい。
上記構成によれば、選択還元型触媒に流入するNOx量が、例えば、エンジンの運転状態を示す複数のパラメータから推定される構成と比べて、NOx量が簡易な方法で、かつ、高い精度で求められる。
上記NOxセンサーの故障判定装置において、前記上流NOxセンサーの検出値は、互いに異なる複数のタイミングの各々で出力された前記上流NOxセンサーからの複数の出力値の平均値であり、前記下流NOxセンサーの検出値は、前記互いに異なる複数のタイミングの各々で出力された前記下流NOxセンサーからの複数の出力値の平均値であることが好ましい。
上記構成によれば、上流NOxセンサーの検出値が、上流NOxセンサーから出力される複数の出力値を反映した値であり、下流NOxセンサーの検出値が、下流NOxセンサーから出力される複数の出力値を反映した値である。それゆえに、上流NOxセンサーの出力値、および、下流NOxセンサーの出力値に、突発的な外因による誤差が含まれるときでも、判定結果の信頼度が、こうした誤差に起因して失われることが抑えられる。
上記NOxセンサーの故障判定装置では、前記判定部は、前記フィルターの温度を検出する温度センサーの検出値が、前記フィルターの再生が進行中であることを示す所定値以上になったことを条件に前記還元剤の供給を前記供給部に停止させることが好ましい。
上記構成によれば、還元剤の供給の停止するタイミングが、フィルターそのものの状態に基づいて定められる。そのため、例えば、昇温された排気がフィルターに供給された直後に、還元剤の供給が停止する構成と比べて、還元剤の供給の停止するタイミングが、より適切なタイミングに設定される。
本開示の技術におけるNOxセンサーの故障判定装置の一実施形態を具備した排気浄化装置の概略構成を示す概略構成図。 判定処理の処理手順を示すフローチャート。
以下、図1及び図2を参照して、本開示におけるNOxセンサーの故障判定装置及び故障判定方法の一実施形態について説明する。
図1に示されるように、ディーゼルエンジン10の排気通路12には、排気を浄化する排気浄化装置20が配設されている。排気浄化装置20に流入した排気は、前段酸化触媒22(DOC:Diesel Oxidation Catalyst)に流入する。
前段酸化触媒22は、例えばアルミナ、シリカ、ゼオライト等からなる担体に、白金やパラジウム等の金属や、金属酸化物等を担持させたものである。前段酸化触媒22は、排気に含まれる炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、一酸化窒素(NO)を酸化して、水、二酸化炭素、二酸化窒素等に変換する。
前段酸化触媒22を通過した排気は、DPF24(DPF:Diesel particulate filter)に流入する。DPF24は、セラミックスや金属多孔体から構成され、排気中の粒子性物質(PM:Particulate Matter)を捕集する。DPF24の再生処理では、DPF24に流入する排気を昇温させるべく、例えば、前段酸化触媒22よりも上流の排気通路12に対し、図示されないバーナーから燃焼ガスが供給されたり、図示されない燃料噴射弁から燃料が噴射されたりする。
DPF24には、DPF温度センサー26が配設されている。DPF温度センサー26は、DPF24の温度であるDPF温度Tdを所定の制御周期で検出し、その検出したDPF温度Tdを示す信号をECU44に出力する。
DPF24の下流であり且つ後述する選択還元型触媒36の下流には、上流NOxセンサー28が配設されている。上流NOxセンサー28は、DPF24を通過した排気のNOx濃度Cnx1を所定の制御周期で検出し、その検出したNOx濃度Cnx1を示す信号をECU44に出力する。
上流NOxセンサー28の下流には、排気通路12に対して還元剤である尿素水を供給する電子制御式のインジェクター30が配設されている。インジェクター30には、タンク32に貯留された所定濃度の尿素水が圧送ポンプ34により圧送される。圧送ポンプ34は、図示されないリリーフ弁を内蔵しており、タンク32内の尿素水を所定の圧力でインジェクター30に圧送する。インジェクター30は、ECU44によって開閉制御される。排気に供給された尿素水は、排気の熱によってアンモニアに加水分解される。インジェクター30、タンク32、圧送ポンプ34、及び尿素水は、供給部に含まれる。
インジェクター30の下流には、選択還元型触媒36が配設されている。選択還元型触媒36は、NOxをアンモニアで還元する選択的触媒還元(Selective Catalytic Reduction)を行う。選択還元型触媒36は、例えばハニカム状のセラミックからなる担体に吸着性の高いゼオライト又はジルコニアを担持させたものである。排気中のNOxは、選択還元型触媒36の触媒作用によってアンモニアと反応し、窒素と水とに還元される。
選択還元型触媒36には、触媒温度センサー38が配設されている。触媒温度センサー38は、選択還元型触媒36の温度である触媒温度Tsを所定の制御周期で検出し、その検出した触媒温度Tsを示す信号をECU44に出力する。
選択還元型触媒36を通過した排気は、後段酸化触媒40(ASC:Ammonia Slip Catalyst)に流入する。後段酸化触媒40は、例えばアルミナ、シリカ、ゼオライト等からなる担体に、白金やパラジウム等の金属や、金属酸化物等を担持させたものである。後段酸化触媒40は、選択還元型触媒36における還元反応で消費されなかったアンモニアを分解する。
後段酸化触媒40の下流には、下流NOxセンサー42が配設されている。下流NOxセンサー42は、後段酸化触媒40を通過した排気のNOx濃度Cnx2を所定の制御周期で検出し、その検出したNOx濃度Cnx2を示す信号をECU44に出力する。
ECU44は、CPU、RAM、ROM等を備えたマイクロコンピューターである。ECU44は、各種センサーの出力値である上記DPF温度Td、触媒温度Ts、NOx濃度Cnx1、NOx濃度Cnx2を取得する。また、EGRには、エアフローメーター46から吸入空気量Gaを示す信号が所定の制御周期で入力される。ECU44は、吸入空気量Gaを排気通路12を流れる排気の流量である排気流量としても取り扱う。すなわち、ECU44は、DPF温度Td、触媒温度Ts、NOx濃度Cnx1、NOx濃度Cnx2、吸入空気量Gaを取得する取得部として機能する。
ECU44は、上記各種センサーから入力される情報、ROMに予め記憶された制御プログラムや各種データ、これらに基づいて各種の演算及び処理を実行する。ECU44は、インジェクター30の開閉制御を通じた尿素水の供給処理を実行する。また判定部としてのECU44は、下流NOxセンサー42の故障の有無を判定する判定処理を実行する。ECU44は、判定処理において下流NOxセンサー42が「異常」と判定された場合、警報装置50を作動させることでその判定結果を運転者に通知する。
供給処理において、ECU44は、所定の制御周期毎に尿素水の供給量を演算する。ECU44は、尿素水の濃度が所望濃度(例えば32.5%wt)であることを前提として尿素水の供給量を演算する。ECU44は、吸入空気量Ga、NOx濃度Cnx1、触媒温度Tsに基づいて排気中のNOxを浄化するために必要な尿素水の基本供給量を演算する。ECU44は、下流NOxセンサー42が正常のときには、NOx濃度Cnx1とNOx濃度Cnx2とに基づくNOx浄化率η(=Cnx1/Cnx2)に基づいて基本供給量を補正することにより尿素水の供給量を演算する。一方、ECU44は、下流NOxセンサー42が異常のときには、基本供給量を補正せずに該基本供給量を供給量として演算する。そして、ECU44は、演算された供給量の分の尿素水が排気に供給されるようにインジェクター30に対して制御信号を出力する。
図2を参照して、ECU44の実行する判定処理の処理手順について説明する。判定処理は繰り返し実行される。また、上流NOxセンサー28は、別の判定処理によって正常であると判定されているものとする。
図2に示されるように、ECU44は、最初のステップS11にてDPF温度センサー26からDPF温度Tdを取得し、次のステップS12にてDPF温度Tdが再生温度Tt以上であるか否かを判断する。再生温度Ttは、上記各種データに予め規定された値であって、DPF24の再生処理が実行されると必ず到達する温度である。本実施形態の再生温度Ttは、再生処理時におけるDPF温度Tdの目標温度である。DPF温度Tdが再生温度Tt未満であった場合(ステップS12:NO)、ECU44は、判定処理を一旦終了する。
一方、DPF温度Tdが再生温度Tt以上であった場合(ステップS12:YES)、ECU44は、供給処理を中断するべく、尿素水の供給を停止させる停止信号をインジェクター30に出力する。(ステップS13)。
次のステップS14において、ECU44は、新たに取得する吸入空気量Ga及びNOx濃度Cnx1に基づくNOx量を演算し、その演算したNOx量を用いて、停止信号の出力後に選択還元型触媒36に流入したNOx量の積算である積算値Snxを演算する。ECU44は、積算値Snxと閾値Stとを比較して、積算値Snxが閾値Stを超えるまでステップS14の処理を繰り返す。すなわちECU44は、積算値Snxが閾値Stを超えることを条件として次のステップS15の処理に移行する。閾値Stは、上記各種データに予め規定された値であって、停止信号の出力時、すなわちDPF24の温度が再生温度Ttに到達したときに選択還元型触媒36に吸着していたアンモニアが消費されたと想定される値である。
次のステップS15において、ECU44は、所定のサンプリング数だけ新たに吸入空気量Ga、NOx濃度Cnx1、及びNOx濃度Cnx2の各々を取得する。ECU44は、吸入空気量GaとNOx濃度Cnx1とに基づいて各制御周期におけるNOx量を演算し、そのNOx量の平均値である基準値Gnx1を演算する。またECU44は、吸入空気量GaとNOx濃度Cnx2とに基づいて各制御周期におけるNOx量を演算し、そのNOx量の平均値である比較値Gnx2を演算する。
次のステップS16において、ECU44は、基準値Gnx1に対する比較値Gnx2の比率である乖離Rを演算し、その乖離Rが上記各種データに予め規定された正常範囲である下限正常値Rmin以上且つ上限正常値Rmax以下の範囲に含まれているか否かを判定する。乖離Rが正常範囲に含まれている場合(ステップS16:YES)、ECU44は、下流NOxセンサー42を「正常」と判定して(ステップS17)判定処理を一旦終了する。一方、乖離Rが正常範囲に含まれていなかった場合(ステップS16:NO)、ECU44は、下流NOxセンサー42を「異常」と判定して(ステップS18)判定処理を一旦終了する。判定処理の終了後、ECU44は、その判定結果に応じた供給処理を行うとともに、下流NOxセンサー42が「異常」と判定された場合には警報装置50を作動させる。
次に、上述した判定処理の作用について説明する。
DPF24の再生処理中にDPF24から流出する排気には、DPF24を再生させるための燃料の燃焼や粒子性物質そのものの燃焼によって、DPF24の再生時以外よりも多くのNOxが含まれている。そのため、DPF24の再生処理中に尿素水の供給を停止させることで、上流NOxセンサー28の検出するNOx濃度Cnx1が高くなり、ステップS14にて積算値Snxが閾値Stに到達するまでの時間が短くなる。その結果、判定処理に要する時間、すなわち尿素水の供給が停止される期間が短くなる。
また、選択還元型触媒36は、触媒温度Tsが高いほどアンモニアの吸着量が少なくなる特性を有している。DPF24の再生処理中は、DPF24から流出する排気の温度が高くなることで触媒温度Tsも高くなる。そのため、上記判定処理においては、選択還元型触媒36におけるアンモニアの吸着量が少ない状態で尿素水の供給が停止されるとともに、排気に含まれるNOxが増えることで選択還元型触媒36に吸着しているアンモニアも消費されやすい。そのため、DPF24の再生処理が行われていないときに判定処理が行われる場合に比べて、積算値Snxの閾値Stを低い値に設定することも可能である。
以上説明したように、上記実施形態のNOxセンサーの適否判定装置及び適否判定方法によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)DPF24の再生処理中に尿素水の供給を停止することで、積算値Snxが閾値Stに到達するまでの時間が短くなる。その結果、判定処理に要する時間、すなわち尿素水の供給が停止される期間が短くなる。また、閾値Stに関する自由度も拡大する。
(2)選択還元型触媒36に流入したNOx量である積算値Snxは、吸入空気量Ga及びNOx濃度Cnx1に基づくNOx量を演算値である。そのため、選択還元型触媒36に流入したNOx量が例えばエンジン10の運転状態に基づき演算される場合に比べて、該NOx量が簡易な方法で且つ高い精度で求められる。
(3)複数のNOx濃度Cnx1に基づく基準値Gnx1と複数のNOx濃度Cnx2に基づく比較値Gnx2とに基づいて、下流NOxセンサー42の故障の有無が判定される。そのため、1つのNOx濃度Cnx1と1つのNOx濃度Cnx2とに基づいて下流NOxセンサー42の異常の有無が判定される場合に比べて、判定結果に対する信頼度が高められる。また、NOx濃度に突発的な外因による誤差が生じたとしても、そうした誤差に起因して判定結果の信頼度が失われることが抑えられる。
(4)DPF温度Tdに基づいてDPF24が再生処理中であるか否かが判断されるため、停止信号の出力が適切なタイミング、すなわちDPF24の再生処理中に行われる。
(5)再生温度TtがDPF24の再生処理時の目標温度に設定されている。すなわち、再生温度Ttは、DPF24の再生処理時に必ず到達するDPF温度Tdの中で最も高い温度である。そのため、再生温度Ttが上記目標温度よりも低い場合に比べて、選択還元型触媒36におけるアンモニアの吸着量が少ない状態で尿素水の供給が停止される。その結果、積算値Snxの閾値Stに関する自由度も向上する。
なお、上記実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・ECU44は、DPF24が再生処理中であるか否かについて、例えば排気流量やDPF24の上流と下流との圧力差等、DPF24の再生処理を実行するための条件が成立したか否かに応じて判断してもよい。また例えば、ECU44は、DPF24が再生処理中であるか否かについて、DPF24の再生処理を実行する実行部からの通知を受けることで判断してもよい。
・ECU44は、複数のNOx濃度Cnx1と複数のNOx濃度Cnx2とに基づいて下流NOxセンサー42の故障の有無を判定すればよい。例えば、ECU44は、同一の制御周期にて取得したNOx濃度Cnx1とNOx濃度Cnx2とを比較して各制御周期についての適否を判定し、正常と判定された割合に応じて下流NOxセンサー42の故障の有無を判定してもよい。
・基準値Gnx1及び比較値Gnx2を求めるためのサンプリング数が互いに異なっていてもよい。
・下限正常値Rmin及び上限正常値Rmaxの各々は、例えば基準値Gnx1及び比較値Gnx2の演算期間におけるエンジン10の運転状態に応じて変動する値であってもよい。この際、ECU44には、運転状態毎に下限正常値Rminと上限正常値Rmaxとが規定されたマップが記憶される。
・排気流量は、エアフローメーター46の吸入空気量Gaに限らず、例えば排気通路12に配設される排気流量計の計測値であってもよいし、各種演算によって演算される値であってもよい。
・乖離Rは、基準値Gnx1に対する比較値Gnx2の比率に限らず、例えば基準値Gnx1に対する比較値Gnx2の差であってよい。
・積算値Snxは、吸入空気量GaとNOx濃度Cnx1とに基づくNOx量を積算した値に限らず、例えば燃焼噴射量、エンジン回転速度、アクセル開度等、ディーゼルエンジン10の運転状態に応じて推定される値であってもよい。
・ECU44は、過去の判定処理における乖離Rを記憶しておいてもよい。こうした構成によれば、下流NOxセンサーの劣化に関する程度や傾向を把握することができる。また、ECU44は、判定処理終了後に検出されるNOx濃度Cnx2を乖離Rに基づいて補正することにより、還元剤の供給量に関する精度を高めることもできる。
・還元剤は、排気中のNOxを選択還元型触媒36にて還元するものであればよく、尿素水に限らず、例えば尿素水を改質したアンモニアガスであってもよいし、アンモニアガスそのものであってもよいし、その他の物質であってもよい。
・エンジンには、排気の一部を吸気に供給するEGR装置が搭載されていてもよい。
・エンジンは、粒子性物質を捕集するフィルターを備えていれば、ディーゼルエンジンに限らずガソリンエンジンであってもよい。
10…エンジン、12…排気通路、20…排気浄化装置、22…前段酸化触媒、24…DPF、26…DPF温度センサー、28…上流NOxセンサー、30…インジェクター、32…タンク、34…圧送ポンプ、36…選択還元型触媒、38…触媒温度センサー、40…後段酸化触媒、42…下流NOxセンサー、44…ECU、46…エアフローメーター、50…警報装置。

Claims (5)

  1. 選択還元型触媒の上流から前記選択還元型触媒に還元剤を供給する供給部と、
    前記選択還元型触媒の上流に位置する上流NOxセンサーの検出値を基準値として、前記選択還元型触媒の下流に位置する下流NOxセンサーの検出値と前記基準値との比率である乖離が正常範囲外にある故障があるか否かを判定する判定部と、を備え、
    前記判定部は、
    前記上流NOxセンサーの上流に位置するフィルターに対して、前記フィルターに流入する排気を昇温して前記フィルターを再生しているときに、前記還元剤の供給を前記供給部に停止させ、前記選択還元型触媒に流入したNOx量が、前記供給の停止から所定量に到達したときに、前記上流NOxセンサーの検出値、および、前記下流NOxセンサーの検出値を取得して前記乖離を演算するとともに、前記演算した乖離を記憶する
    NOxセンサーの故障判定装置。
  2. 前記判定部は、
    前記排気の流量である排気流量と、前記上流NOxセンサーの検出値とに基づいて、前記選択還元型触媒に流入したNOx量を演算する
    請求項1に記載のNOxセンサーの故障判定装置。
  3. 前記上流NOxセンサーの検出値は、互いに異なる複数のタイミングの各々で出力された前記上流NOxセンサーからの複数の出力値の平均値であり、
    前記下流NOxセンサーの検出値は、前記互いに異なる複数のタイミングの各々で出力された前記下流NOxセンサーからの複数の出力値の平均値である
    請求項1または2に記載のNOxセンサーの故障判定装置。
  4. 前記判定部は、
    前記フィルターの温度を検出する温度センサーの検出値が、前記フィルターの再生が進行中であることを示す所定値以上になったことを条件に前記還元剤の供給を前記供給部に停止させる
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のNOxセンサーの故障判定装置。
  5. 選択還元型触媒の上流に位置する上流NOxセンサーと前記選択還元型触媒の下流に位置する下流NOxセンサーとを備える排気浄化装置に適用され、前記下流NOxセンサーの故障の有無を判定するNOxセンサーの故障判定方法であって、
    前記上流NOxセンサーの上流に位置するフィルターに対して、前記フィルターに流入する排気の昇温によって前記フィルターを再生しているときに、前記フィルターの下流に位置する前記選択還元型触媒に対して、還元剤の供給を停止する工程と、
    前記選択還元型触媒に流入したNOx量が、前記還元剤の供給の停止から所定量に到達したときに、前記上流NOxセンサーの検出値、および、前記下流NOxセンサーの検出値を取得する工程と、
    前記上流NOxセンサーの検出値を基準値として、前記下流NOxセンサーの検出値と前記基準値との比率である乖離を演算し、前記演算した乖離が正常範囲外にある故障があるか否かを判定する工程と、
    前記演算した乖離を記憶する工程と、
    を備えるNOxセンサーの故障判定方法。
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