JP6174246B2 - 熱電変換素子および熱電変換モジュールならびに熱電変換素子の製造方法 - Google Patents

熱電変換素子および熱電変換モジュールならびに熱電変換素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、熱電変換素子に関する。詳しくは、高い発電量が得られ、さらに、可撓性も良好な熱電変換素子、この熱電変換素子を用いる熱電変換モジュール、および、この熱電変換素子の製造方法に関する。
熱エネルギーと電気エネルギーを相互に変換することができる熱電変換材料が、熱によって発電する発電素子やペルチェ素子のような熱電変換素子に用いられている。
熱電変換素子は、熱エネルギーを直接電力に変換することができ、可動部を必要としない等の利点を有する。そのため、熱電変換素子を利用する発電装置は、例えば、焼却炉や工場の各種の設備など、排熱される部位に設けることで、動作コストを掛ける必要なく、簡易に電力を得ることができる。
熱電変換素子は、一般的に、板状の基板の上に電極を有し、電極の上にブロック状の熱電変換層(発電層)を有し、熱電変換層の上に板状の電極を有してなる構成を有する。この熱電変換素子は、uni leg型とも呼ばれている。
すなわち、通常の熱電変換素子は、電極で熱電変換層を厚さ方向に挟持し、熱電変換層の厚さ方向に温度差を生じさせて、熱エネルギーを電気エネルギーに変換させている。
これに対し、特許文献1および特許文献2には、高熱伝導部を有する基板を用いることにより、熱電変換層の厚さ方向ではなく、熱電変換層の面方向に温度差を生じさせて、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電変換素子が記載されている。
具体的には、特許文献1には、P型材料およびN型材料で形成された熱電変換層の両面に、熱伝導率が異なる2種類の材料で構成された柔軟性を有するフィルム基板を設け、熱伝導率が異なる材料を、基板の外面で、かつ、通電方向の逆位置に位置するように構成した熱電変換素子が記載されている。
また、特許文献2には、シート状の第1絶縁性部と、シート状の第2絶縁性部と、両絶縁性部の間に収容される熱起電力を取り出すための第1端部および第2端部を有する板状の熱電変換層と、熱電変換層と第1絶縁性部との間に配置される、第1端部の第1絶縁性部側を覆う、第1絶縁性部よりも熱伝導率が高い第1高熱伝導性部と、板状部材と第2絶縁性部との間に配置された、板状部材の第2端部の第2絶縁性部側を覆う、第2絶縁性部よりも熱伝導率が高い第2高熱伝導性部とを有する素子が記載されている。
特許第3981738号公報 特開2011−35203号公報
前述のように、熱電変換素子は、熱電変換層に接続される電極の離間方向すなわち通電方向に温度差を生じさせることで、発電する。また、この温度差が大きい程、高い発電量を得ることができる。
従って、熱電変換層を電極で挟持してなる構成を有する、一般的な熱電変換素子では、熱電変換層に大きな温度差を生じさせるためには、熱電変換層を電極の挟持方向に厚くする必要がある。
これに対して、特許文献1や特許文献2に記載される熱電変換素子は、基板に設けられる高熱伝導部によって熱電変換層の面方向に温度差を生じさせて、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する。
そのため、薄いシート状の熱電変換層でも、熱電変換層を長くすることで、大きな温度差を生じさせることができ、高い発電量が得られる。さらに、熱電変換層をシート状にできるので、可撓性にも優れ、曲面等への設置も容易な発電装置が得られる。
その反面、特許文献1や特許文献2では、熱電変換層に、希少な金属を含む合金を用いており、材料の汎用性の点で難点が有る。例えば、特許文献1では、熱電変換層にCePd3−YbPdを用いており、特許文献2では、熱電変換層に(Bi2Te31-x(Sb2Te3xや(Bi2Te31-x(Sb2Te3xを用いている。
本発明の目的は、汎用性の高い材料からなる熱電変換層を用いる、高い発電量が得られ、かつ、可撓性も良好な熱電変換素子、この熱電変換素子を用いる熱電変換モジュール、および、この熱電変換素子の製造方法を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明の熱電変換素子は、面方向の少なくとも一部に他の領域よりも熱伝導率が高い高熱伝導部を有する第1基板と、
第1基板の上に形成される第1密着層と、
第1密着層の上に形成される、ニッケルもしくはニッケル合金からなる熱電変換層と、
熱電変換層の上に形成される第2密着層と、
第2密着層の上に形成される、面方向の少なくとも一部に他の領域よりも熱伝導率が高い高熱伝導部を有し、かつ、面方向において自身の高熱伝導部が第1基板の高熱伝導部と完全に重複しない第2基板と、
面方向に熱電変換層を挟むように、熱電変換層に接続される一対の電極とを有することを特徴とする熱電変換素子を提供する。
このような本発明の熱電変換素子において、熱電変換層のニッケル含有量が90原子%以上であるのが好ましい。
また、熱電変換層がニッケルで形成されるのが好ましい。
また、第1基板の高熱伝導部と第2基板の高熱伝導部とが、面方向において、電極の離間方向に異なる位置に設けられるのが好ましい。
また、第1基板の高熱伝導部および第2基板の高熱伝導部が、積層方向に対して外面に位置するのが好ましい。
また、第1基板の第1密着層側の表面が、粗面化処理を施されたものであるのが好ましい。
さらに、第1基板の第1密着層側の表面の算術平均粗さRaが0.9μm以上であるのが好ましい。
また、本発明の熱電変換モジュールは、本発明の熱電変換素子を、複数、直列に接続してなる熱電変換モジュールを提供する。
このような本発明の熱電変換モジュールにおいて、第1基板および第2基板のいずれか一方の高熱伝導部に接する放熱フィンを有するのが好ましい。
また、放熱フィンと高熱伝導部とが熱伝導接着シートまたは熱電導性接着剤で接着されているのが好ましい。
また、本発明の熱電変換素子の製造方法は、面方向の少なくとも一部に他の領域よりも熱伝導率が高い高熱伝導部を有する第1基板に、第1密着層を形成する工程、
第1密着層の上に、ニッケルもしくはニッケル合金からなる熱電変換層を形成する工程、
面方向に挟むようにして、熱電変換層に電極対を接続する工程、
熱電変換層の上に第2密着層を形成する工程、
および、第2密着層の上に、面方向の少なくとも一部に、他の領域よりも熱伝導率が高い高熱伝導部を有し、かつ、面方向おいて自身の高熱伝導部が第1基板の高熱伝導部と完全に重複しないように第2基板を積層する工程、を有することを特徴とする熱電変換素子の製造方法を提供する。
このような本発明の熱電変換素子の製造方法において、熱電変換層の形成を、気相堆積法によって行うのが好ましい。
また、第1密着層の形成に先立ち、第1基板の第1密着層の形成面に粗面化処理を行うのが好ましい。
さらに、粗面化処理を、第1基板の第1密着層の形成面の算術平均粗さRaが0.9μm以上となるように行うのが好ましい。
このような本発明の熱電変換素子および熱電変換モジュールは、汎用性の高いニッケルもしくはニッケル合金からなる、薄いシート状の熱電変換素子を有することにより、高い発電量が得られる上に、良好な可撓性を有する。
また、本発明の熱電変換素子の製造方法によれば、このような本発明の熱電変換素子を好適に製造できる。
図1(A)は、本発明の熱電変換素子の一例を概念的に示す上面図、図1(B)は、同正面図、図1(C)は、同底面図である。 図2(A)〜図2(D)は、本発明の熱電変換素子を利用する本発明の熱電変換モジュールの一例を説明するための概念図である。 図3(A)および図3(B)は、本発明の熱電変換素子に利用可能な基板の別の例を概念的に示す正面図である。
以下、本発明の熱電変換素子および熱電変換モジュール、ならびに、熱電変換素子の製造方法について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
図1に、本発明の熱電変換素子の一例を概念的に示す。なお、図1(A)は上面図(図1(B)を紙面上方から見た図)、図1(B)は正面図(後述する基板等の面方向から見た図)、図1(C)は底面図(図1(B)を紙面下方から見た図)である。
図1(A)〜図1(C)に示すように、熱電変換素子10は、基本的に、第1基板12と、第1密着層14と、熱電変換層16と、第2密着層18と、第2基板20と、電極26および電極28とを有して構成される。
具体的には、第1基板12の上に第1密着層14を有し、第1密着層14の上に熱電変換層16を有し、熱電変換層16の上に第2密着層18を有し、第2密着層18の上に第2基板20を有する。さらに、第1基板12と第2基板20(第1密着層14と第2密着層18)との間において、熱電変換層16を第1基板12および第2基板20の基板面方向に挟むようにして、熱電変換層16に電極26および電極28が接続される。すなわち、電極26と電極28とは、電極対を構成する。
以下、第1基板12および第2基板20の基板面方向を、単に『面方向』とも言う。
図1に示すように、第1基板12は、低熱伝導部12aおよび高熱伝導部12bを有する。同様に、第2基板20も、低熱伝導部20aおよび高熱伝導部20bを有する。図示例において、両基板は、互いの高熱伝導部が、電極26と電極28との離間方向に異なる位置となるように配置される。電極26と電極28との離間方向とは、すなわち通電方向である。
なお、両基板は、配置位置、および、表裏や面方向の向きが異なるのみで、構成は同じであるので、第1基板12と第2基板20とを区別する必要が有る場合を除いて、説明は第1基板12を代表例として行う。
図示例の熱電変換素子10において、第1基板12(第2基板20)は、低熱伝導部12a(低熱伝導部20a)となる板状物の、一方の面の半分の領域を覆うように、高熱伝導部12b(高熱伝導部20b)を積層してなる構成を有する。
従って、第1基板12の一面(一方の表面)は、面方向の半分の領域が低熱伝導部12aで、残りの半分の領域は高熱伝導部12bとなる。また、第1基板12の他方の面は、全面が低熱伝導部12aとなる。
なお、本発明の熱電変換素子において、第1基板(第2基板)は、低熱伝導部の表面に高熱伝導部を積層してなる構成以外にも、各種の構成が利用可能である。例えば、第1基板は、図3(A)に概念的に示すように、低熱伝導部12aとなる板状物の、一方の面の半分の領域に凹部を形成して、この凹部に、表面が均一となるように高熱伝導部12bを組み込んでなる構成でもよい。
さらに、第1基板は図1(A)に示す積層体で、第2基板は図3(A)に示す凹部に高熱伝導部を組み込んでなる構成等、第1基板と第2基板とで、高熱伝導部の形成方法が異なってもよい。
低熱伝導部12aは、ガラス板、セラミックス板、プラスチックフィルムなど、絶縁性を有し、かつ、熱電変換層16や電極26等の形成等に対する十分な耐熱性を有するものであれば、各種の材料からなる物が利用可能である。
好ましくは、低熱伝導部12aには、プラスチックフィルムが利用される。低熱伝導部12aにプラスチックフィルムを用いることにより、軽量化やコストの低下を計ると共に、可撓性(フレキシブル性)を有する熱電変換素子10が形成可能となり、好ましい。
低熱伝導部12aに利用可能なプラスチックフィルムとしては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレン−2,6−フタレンジカルボキシレート等のポリエステル樹脂、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエーテルスルホン、シクロオレフィンポリマー、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、トリアセチルセルロース(TAC)等の樹脂、ガラスエポキシ、液晶性ポリエステル等からなるフィルム(シート状物/板状物)が例示される。
中でも、熱伝導率、耐熱性、耐溶剤性、入手の容易性や経済性等の点で、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等からなるフィルムは、好適に利用される。
高熱伝導部12bは、低熱伝導部12aよりも熱伝導率が高いものであれば、各種の材料からなるフィルムや金属箔が例示される。
具体的には、熱伝導率等の点で、金、銀、銅、アルミニウム等の各種の金属が例示される。中でも、熱伝導率、経済性等の点で、銅およびアルミニウムは好適に利用される。
なお、本発明において、第1基板12の厚さ、低熱伝導部12aの厚さ等は、高熱伝導部12bおよび低熱伝導部12aの形成材料、熱電変換素子10の大きさ等に応じて、適宜、設定すればよい。なお、第1基板12の厚さとは、高熱伝導部12bが無い領域の低熱伝導部12aの厚さである。本発明者らの検討によれば、第1基板12の厚さは、2〜50μmが好ましく、2〜25μmがより好ましく、2〜20μmがより好ましい。
また、第1基板12の面方向の大きさ、基板12における高熱伝導部12bの面方向の面積率等も、低熱伝導部12aおよび高熱伝導部12bの形成材料、熱電変換素子10の大きさ等に応じて、適宜、設定すればよい。第1基板12の面方向の大きさとは、すなわち、第1基板12を基板面と直交する方向から見た際の大きさである。
さらに、第1基板12における高熱伝導部12bの面方向の位置も、図示例に限定されず、各種の位置が利用可能である。
例えば、第1基板12において、高熱伝導部12bは、面方向において低熱伝導部12aに内包されてもよい。あるいは、高熱伝導部12bは、面方向において、一部を第1基板12の端部に位置し、それ以外の領域を低熱伝導部12aに内包されてもよい。
さらに、第1基板12は、面方向に複数の高熱伝導部12bを有してもよい。
なお、図1に示す熱電変換素子10は、第1基板12と第2基板20との間での温度差を生じ易い好ましい態様として、第1基板12および第2基板20は、共に、高熱伝導部12bおよび高熱伝導部20bを積層方向の外側に位置している。
しかしながら、本発明は、これ以外にも、第1基板12および第2基板20が、共に、高熱伝導部12bおよび高熱伝導部20bを積層方向の内側に位置する構成でもよい。あるいは、第1基板12が高熱伝導部12bを積層方向の外側に位置し、第2基板20が高熱伝導部20bを積層方向の内側に位置するような構成でもよい。
なお、高熱伝導部が金属等の導電率を有する材料で形成され、かつ、積層方向の内側に配置される場合で、かつ、第1密着層14および/または第2密着層18が、導電性を有する場合もある。この場合には、高熱伝導部と、電極26および電極28との絶縁性を確保するために、間に絶縁層等を形成してもよい。
熱電変換素子10において、第1基板12の上には、第1密着層14を介して熱電変換層16を有する。また、熱電変換層16の上には、第2密着層18を介して第2基板20を有する。
すなわち、熱電変換素子10において、第1基板12と熱電変換層16との間には、第1密着層14が設けられる。また、熱電変換素子10において、第2基板20と熱電変換層16との間には、第2密着層18が設けられる。
第1基板12の第1密着層14の形成面は、粗面化処理を施されたものであるのが好ましい。すなわち、図示例においては、第1基板12の高熱伝導部12bが形成されていない側の面は、表面に粗面化処理を施されたものであるのが好ましい。
特に、第1基板12の第1密着層14の形成面は、算術平均粗さRaが0.9μm以上であるのが好ましい。さらに、第1基板12の第1密着層14の形成面は、1.5μm以上であるのがより好ましい。
第1基板12の第1密着層14の形成面が、粗面化処理を施されたものであることにより、表面の凹凸に起因して、アンカー効果が生じ、第1基板12と、熱電変換層16や電極26および電極28との密着性を向上できる。
なお、算術平均粗さRaは、JIS B 0601(2001)に準拠して測定すればよい。また、後に詳述するが、粗面化処理は、公知の方法で行えばよい。
後述するが、本発明の熱電変換素子10の熱電変換層16は、ニッケルもしくはニッケル合金からなるものである。以下、『ニッケル』は『Ni』と記載する。第1密着層14および第2密着層18は、このような熱電変換層16と、第1基板12および第2基板20との十分な密着性を確保するためのものである。
第1密着層14および第2密着層18に関しては、後に詳述する。
熱電変換素子10において、第1基板12の上には、第1密着層14を介して熱電変換層16を有する。熱電変換層16は、言い換えれば発電層である。また、熱電変換層16の上には、第2密着層18を介して第2基板20を有する。なお、前述のように、両基板は、積層方向において、高熱伝導部を外側に位置する。従って、熱電変換層16は、一方の面が第1基板12の全面が低熱伝導部12aとなる面に対面し、他方の面が第2基板20の全面が低熱伝導部20aとなる面に対面する。
熱電変換層16は、面方向の中心を、両基板の低熱伝導部と高熱伝導部との境界に一致して設けられる。
また、熱電変換層16には、面方向に挟むように、電極26および電極28からなる電極対が接続される。
熱電変換素子は、例えば、熱源との接触などによる加熱によって、加熱される部分とそれ以外の部分との間で温度差が生じることにより、この温度差に応じて、熱電変換層16の内部において、この温度差の方向のキャリア密度に差が生じ、電力が発生する。図示例においては、例えば、第1基板12側に熱源を設け、第1基板12の高熱伝導部12bと、第2基板20の高熱伝導部20bとの間に温度差を生じさせることにより、発電する。また、電極26および電極28に配線を接続することにより、加熱等によって発生した電力(電気エネルギー)が取り出される。
本発明の熱電変換素子10において、熱電変換層16は、NiもしくはNi合金からなるものである。
本発明の熱電変換素子10は、高熱伝導部および低熱伝導部を有する基板を2枚用い、両基板の高熱伝導部を面方向に異なる位置として、この2枚の基板で熱電変換層を挟持してなる構成を有し、かつ、熱電変換層16をNiもしくはNi合金で形成することにより、汎用性の高い材料を用いて、高い発電量が得られ、かつ、可撓性にも優れる熱電変換素子を実現している。
以下、高熱伝導部および低熱伝導部を有する基板を2枚用い、両基板の高熱伝導部を面方向に異なる位置として、この2枚の基板で熱電変換層を挟持してなる構成を、『in plane型』とも言う。
NiやNi合金は、温度差による発電力が高いことが知られている。すなわち、NiやNi合金は、ゼーベック係数が大きいことが知られている。また、NiやNi合金は、導電率も高いことが知られている。
熱電変換層は、ゼーベック係数が大きく、かつ、導電率が高い程、高い発電量が得られる。従って、熱電変換層にNiもしくはNi合金を用いることにより、高い発電量を得られる熱電変換素子が得られることが考えられる。
しかしながら、その反面、NiやNi合金は、熱伝導率が高い。
前述のように、通常の熱電変換素子は、ブロック状の熱電変換層を電極で挟持してなる構成を有する。このような熱電変換素子では、熱電変換層を厚くすることにより、電極と電極との離間方向で熱電変換層に生じる温度差を大きくできる。電極と電極との離間方向とは、すなわち、電極対の離間方向である。以下、電極と電極との離間方向を『電極間方向』とも言う。
しかしながら、NiやNi合金は、熱伝導率が高い。そのため、ブロック状の熱電変換層を用いる通常の熱電変換素子では、NiやNi合金を熱電変換層に用いると、熱電変換層を厚くしても、熱電変換層に温度差を生じさせることが非常に困難である。
そのため、ブロック状の熱電変換層を電極で挟持してなる通常の熱電変換素子では、熱伝導率が高いNiやNi合金を熱電変換層に用いることはできず、できるだけ熱伝導率が低い材料を用いて、熱電変換層を形成している。
一方、in plane型である本発明の熱電変換素子10は、第1基板12は高熱伝導部12bを、第2基板20は高熱伝導部20bを、それぞれ有し、かつ、高熱伝導部12bと高熱伝導部20bとは、重複せずに面方向に異なる位置に配置される。従って、例えば、第1基板12側に熱源を設けると、高熱伝導部12bと高熱伝導部20bとの間で、熱電変換層16の面方向に温度差が生じる。すなわち、in plane型である本発明の熱電変換素子10では、図1(A)〜図1(C)に矢印xで概念的に示すように、シート状の熱電変換層16の面方向に熱が流れる。
そのため、本発明の熱電変換素子10は、熱電変換層16を厚くしなくても、シート状の熱電変換層16で、電極間において熱電変換層16に大きな温度差を生じさせることができる。また、熱電変換層16を電極間方向に長くすることにより、面方向の長い距離の温度差によって、より高い発電量が得られる。
ここで、本発明者らの検討によれば、in plane型の熱電変換素子では、NiやNi合金のように熱伝導率が高い材料で熱電変換層を形成しても、熱電変換層に温度差を生じさせることができる。
水や電気と同様に、熱も、伝わる経路すなわち流路が大きい程、流れ易い。また、熱の流路が短い程、伝熱し易く、流れ方向の温度差が生じ難い。
in plane型の熱電変換素子10は、熱電変換層16が、ブロック状ではなく薄いシート状である。そのため、in plane型の熱電変換素子10では、熱電変換層16における熱の流路が狭く、熱が流れ難いため、熱電変換層16に温度差を生じさせ易い。
加えて、前述のように、in plane型の熱電変換素子10は、良好な可撓性が得られるのが利点の1つであるが、良好な可撓性を得るためには、熱電変換層16は薄い方が有利である。すなわち、熱電変換層16を薄くすることで、より温度差を生じさせ易くし、かつ、可撓性も良好にできる。しかも、in plane型の熱電変換素子10では、前述のように、大きな温度差を得るためには、電極間における熱電変換層16が長い方が有利であり、この点でも、熱電変換層16に温度差が生じ易い。
すなわち、本発明の熱電変換素子10は、in plane型とすることにより、熱伝導率が高いNiやNi合金を用いても、熱電変換層16に温度差を生じさせることができ、高い発電量を得ることができる。
ここで、in plane型の熱電変換素子10は、熱電変換層16を、高熱伝導部および低熱伝導部を有する第1基板12と第2基板20とで挟持してなる構成を有する。前述のように、第1基板12および第2基板20の低熱伝導部12aおよび低熱伝導部20aは、ガラス板、セラミックス板、プラスチックフィルム等で形成される。
ところが、NiやNi合金は、これらの材料に対する密着性が低い。そのため、第1基板12および第2基板20に、直接、接触して熱電変換層16を形成すると、形成中に熱電変換層16が剥がれて適正な熱電変換層が形成できない、形成した熱電変換層が湾曲や折り曲げ等によって剥離して、熱電変換素子が壊れてしまう等の不都合を生じる。
これに対して、本発明の熱電変換素子10は、熱電変換層16と第1基板12との間に第1密着層14を有し、さらに、熱電変換層16と第2基板20との間に第2密着層18を有する。そのため、十分な密着力で、熱電変換層16と、第1基板12および第2基板20とを積層することができる。
これにより、NiやNi合金からなる適正な熱電変換層16を形成できると共に、曲げ延ばし等を繰り返し行っても、熱電変換層16と、第1基板12および第2基板20との剥離等を生じない、可撓性に優れる熱電変換素子10を得ることができる。
すなわち、本発明の熱電変換素子10は、in plane型を採用し、NiあるいはNi合金で熱電変換層16を形成し、さらに、熱電変換層16と第1基板12および第2基板20との間に第1密着層14および第2密着層18を有することにより、汎用の材料で、熱伝導率は高いが、発電量および導電率が共に高い材料からなる熱電変換層16に、大きな温度差を生じさせて高い発電量を得、さらに、in plane型の特徴の1つである良好な可撓性も実現している。
本発明の熱電変換素子10において、熱電変換層16は、NiあるいはNi合金からなるものである。
Ni合金は、温度差を生じることで発電するNi合金が、各種、利用可能である。具体的には、V、Cr、Si、Al、Ti、Mo、Mn、Zn、Sn、Cu、Co、Fe、Mg、Zrなどの1成分、もしくは、2成分以上と混合したNi合金等が例示される。
ここで、本発明の熱電変換素子10において、熱電変換層16は、Ni含有量が90原子%以上であるのが好ましく、Ni含有量が95原子%以上であるのがより好ましく、Niからなるのが特に好ましい。なお、Niからなるとは、Niおよび不可避的不純物からなるものを含む。
熱電変換層16のNi含有量を90原子%以上とすることにより、Niの高い導電率を活用して、熱電変換層16の内部抵抗を下げることで高い発電量が得られる、小さい内部抵抗を維持したまま熱電変換層16を薄くできるので、熱電変換素子10を薄くでき、これを利用する熱電変換モジュールの薄膜化、軽量化および可撓性化(フレキシブル化)を図れる等の点で好ましい。
また、熱電変換層16は、ゼーベック係数Sが−15μV/K以下であり、かつ、導電率σが10000S/cm以上であるのが好ましい。
熱電変換層16が、このような特性を有することにより、Niの高い導電率を活用して、熱電変換層16の内部抵抗を下げることで高い発電量が得られる点で好ましい。また、、熱電変換層16が、このような特性を有することにより、Niの高い導電率を活用して小さい内部抵抗を維持たまま熱電変換層16を薄くできるので、熱電変換素子10を薄くでき、これを利用する熱電変換モジュールの薄膜化、軽量化および可撓性化を図れる点でも好ましい。
本発明の熱電変換素子10において、熱電変換層16の厚さ、電極間方向の長さ、この長さと直交する方向の長さ、面方向の大きさ、基板に対する面方向の面積率等は、熱電変換素子10の大きさや用途等に応じて、適宜、設定すればよい。
ここで、本発明の熱電変換素子10においては、図1(B)に示すように、電極間方向の熱電変換層16の長さをL、熱電変換層16の厚さをTとした際に、L/Tのアスペクト比が100〜2000であるのが好ましく、L/Tのアスペクト比が200〜1000であるのがより好ましく、L/Tのアスペクト比が200〜500であるのが特に好ましい。熱電変換層16の厚さとは、第1基板12、熱電変換層16および第2基板20の積層方向の熱電変換層16のサイズである。
前述のように、熱電変換層16の電極間方向の温度差を大きくするためには、熱電変換層16が薄い方が有利であり、また、電極間で熱電変換層16が長い方が有利である。そのため、熱電変換層16におけるL/Tのアスペクト比を上記範囲とすることにより、熱電変換層16に大きな温度差を生じさせて、より高い発電量を得ることができる等の点で好ましい。
さらに、本発明者らの検討によれば、熱電変換層16の厚さTは、0.05〜4μmが好ましく、1〜2μmがより好ましい。
熱電変換層16の厚さTを、この範囲とすることにより、より高い発電量を得ることができる、可撓性が良好な熱電変換素子10が得られる等の点で好ましい。
第1密着層14および第2密着層18は、第1基板12および第2基板20の形成材料に応じて、第1基板12および第2基板20と、熱電変換層16との十分な密着力が得られる材料からなるものが、各種、利用可能である。
具体的には、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化ジルコニウム等の各種の金属酸化物や、クロム、銅、チタン等の各種の金属からなる層が例示される。
また、液状の接着剤を利用する密着層やフィルム状の接着剤や接着シートを利用する密着層も、第1密着層14および第2密着層18として好適に利用可能である。これらの接着剤は、市販品を利用してもよい。
中でも、第1密着層14および第2密着層18は、酸化ケイ素からなる層およびクロムからなる層が好ましく、酸化ケイ素からなる層が特に好ましい。
なお、第1密着層14と第2密着層18の形成材料は、同じでも異なってもよい。
第1密着層14および第2密着層18の厚さは、第1密着層14および第2密着層18の形成材料、第1基板12および第2基板20の形成材料や大きさ等に応じて、十分な密着力を得られる厚さを、適宜、設定すればよい。
本発明者らの検討によれば、密着層は、十分な密着量が得られれば薄い方が好ましい。具体的には、50〜500nmが好ましく、100〜200nmがより好ましい。
第1密着層14および第2密着層18の厚さを、この範囲とすることにより、十分な密着性が得られる、可撓性が良好な熱電変換素子10が得られる等の点で好ましい。
なお、第1基板12と第1密着層14との界面、第1密着層14と熱電変換層16との界面、熱電変換層16と第2密着層18との界面、第2密着層18と第2基板20との界面の1以上において、密着性を向上するために、基板の表面および/または密着層の表面に、プラズマ処理、UVオゾン処理、電子線照射処理等の公知の表面処理を施して、表面の改質や洗浄を行ってもよい。
なお、第1密着層14および/または第2密着層18は、図示例のように、第1基板12および第2基板20の全面に対応して形成してもよく、第1基板12および第2基板20の熱電変換層16に対応する領域のみに形成してもよい。
熱電変換層16には、熱電変換層16を面方向に挟持するように、電極26および電極28が接続される。
電極26および電極28は、必要な導電率を有するものであれば、各種の材料で形成可能である。
具体的には、銅、銀、金、白金、ニッケル、クロム、銅合金などの金属材料、酸化インジウムスズ(ITO)や酸化亜鉛(ZnO)等の各種のデバイスで透明電極として利用されている材料等が例示される。中でも、銅、金、白金、ニッケル、銅合金等は好ましく例示され、銅、金、白金、ニッケルは、より好ましく例示される。中でも、高い発電量が得られる等の点で、銅は特に好適に例示される。
また、電極26および電極28の厚さや大きさ等も、熱電変換層16の厚さや、熱電変換素子10の大きさ等に応じて、適宜、設定すればよい。
図示例の熱電変換素子10は、電極間方向に対面して当接するように、第1基板12の高熱伝導部12bと、第2基板20が高熱伝導部20bとが、電極間方向で、面方向の異なる位置に位置される。
本発明の熱電変換素子は、これ以外にも、第1基板の高熱伝導部と、第2基板の高熱伝導部とが、面方向において完全に重複しなければ、各種の構成が利用可能である。言い換えれば、本発明の熱電変換素子は、第1基板の高熱伝導部と第2基板の高熱伝導部とが、面方向すなわち基板面と直交する方向から見た際に完全に重複しなければ、各種の構成が利用可能である。なお、以下の例においても、高熱伝導部は、図1(B)に示すように低熱伝導部の上に載置されてもよく、あるいは、図3(A)に示すように低熱伝導部に形成した凹部に組み込まれてもよい。
例えば、図1に示す例において、第1基板12の高熱伝導部12bを図中右側に移動し、第2基板20の高熱伝導部20bを図中左側に移動して、面方向において、両高熱伝導部を、電極間方向に離間させてもよい。具体的には、第1基板12の高熱伝導部12bと第2基板20の高熱伝導部20bとは、面方向において、電極26と電極28との離間方向における熱電変換層16の大きさに対して、電極間方向に10〜90%離間させるのが好ましく、10〜50%離間させるのがより好ましい。
あるいは、この両高熱伝導部が離間する構成において、高熱伝導部12bおよび/または高熱伝導部20bに、他方に向かう凸部を設け、面方向において、両基板の高熱伝導部が一部重複するようにしてもよい。
逆に、図1に示す例において、第1基板12の高熱伝導部12bを図中左側に移動し、第2基板20の高熱伝導部20bを図中右側に移動することによって、両基板の高熱伝導部の一部を、面方向で重複させてもよい。
また、本発明においては、これ以外にも、第1基板の高熱伝導部と、第2基板の高熱伝導部とが、面方向において完全に重複しなければ、各種の構成が利用可能である。
例えば、第1基板に円形の高熱伝導部を形成し、第2基板に同サイズの正方形の高熱伝導部を形成して、両高熱伝導部の中心を面方向で一致させるように、両基板を配置してもよい。この構成でも、距離は短いが、両高熱伝導部は、端部(周辺)位置が面方向で異なるので、熱電変換層には面方向の温度差が生じ、厚さ方向に温度差を生じさせる熱電変換素子に比して、効率の良い発電が可能である。なお、同サイズの円と正方形とは、直径と一辺の長さとが等しい円と正方形である。
さらに、本発明の熱電変換素子は、必要に応じて、熱電変換層16や電極26および電極28等の劣化を防止するための、ガスバリア層、酸化防止層、保護層(パッシベーション膜)等を有してもよい。
これらの層は、例えば、熱電変換層16と第1密着層14および第2密着層18との間や、第1密着層14と第1基板12との間および第2密着層18と第2基板20との間、第1基板12および第2基板20の外面側等に設ければよい。
これらの層としては、酸化ケイ素層、酸化アルミニウム層、窒化ケイ素層、酸化ジルコニウム層等が例示される。
従って、例えば、第1密着層14および/または第2密着層18を酸化ケイ素や酸化アルミニウムで形成した場合には、密着層がガスバリア層としても作用する。
図2(A)〜図2(D)に、このような本発明の熱電変換素子10を、複数、直列に接続してなる本発明の熱電変換モジュールの一例を示す。なお、図2(A)〜図2(C)は上面図、図2(D)は正面図である。
本例において、第1基板12Aおよび第2基板20Aは、矩形板状の低熱伝導材料の表面に、長尺な四角柱状の高熱伝導部を、四角柱の低熱伝導部に接触する一辺の長さと等間隔で、四角柱の長手方向と直交する方向に配列してなる構成を有する。
すなわち、第1基板12Aおよび第2基板20Aは、一面の表面の全面が低熱伝導部で、他面の表面が、長尺な低熱伝導部と高熱伝導部とが、長手方向と直交する方向に等間隔で交互に形成された構成を有する(図2(A)、図2(C)および図2(D)参照)。
なお、本例においても、第1基板(第2基板)は、低熱伝導部の表面に高熱伝導部を載置した構成以外の、各種の構成が利用可能である。例えば、第1基板は、図3(B)に概念的に示すように、第1基板は、矩形板状の低熱伝導材料に、一方向(図3(B)の紙面に直交する方向)に長尺な溝を、長手方向と直交する方向に溝の幅と等間隔で形成して、この溝に高熱伝導材料を組み込んでなる構成でもよい。
図2(B)および図2(C)に概念的に示すように、熱電変換層16は矩形の面形状を有し、第1基板12Aの全面が低熱伝導部12aである側の表面に、低熱伝導部12aと高熱伝導部12bとの境界と中心とを面方向で一致させて形成される。第1基板12Aの全面が低熱伝導部12aである側の表面とは、図2(D)を図中上下方向に表裏反転した状態の上側の面である。
図示例においては、熱電変換層16の図2(B)における横方向の大きさは、高熱伝導部12bの幅と同じである。以下、図2(B)における横方向を、単に『横方向』とも言う。言い換えれば、横方向とは、低熱伝導部12aと高熱伝導部12bとの交互の配列方向である。
熱電変換層16は、横方向に、低熱伝導部12aと高熱伝導部12bとの境界に対して、1境界置きに等間隔で形成される。熱電変換層16は、横方向に、高熱伝導部12bの幅と同じ間隔で等間隔に形成される。高熱伝導部12bの幅と、熱電変換層16の横方向の大きさとは、等しい。
また、熱電変換層16は、横方向に等間隔に配列された熱電変換層16の列が、図2(B)における上下方向に等間隔で配列されるように、二次元的に形成される。以下、図2(B)における上下方向を、単に『上下方向』とも言う。言い換えれば、上下方向とは、低熱伝導部12aおよび高熱伝導部12bの長手方向である。
さらに、図2(B)に示すように、熱電変換層16の横方向の配列は、上下方向に隣接する列では、高熱伝導部12bの幅の分だけ、横方向にズレて形成される。すなわち、上下方向に隣接する列では、熱電変換層16は、高熱伝導部12bの幅の分だけ、互い違いに形成される。
なお、第1基板12Aの熱電変換層16の形成面には、全面に、第1密着層14が形成されている。
各熱電変換層16は、電極26(電極28)によって直列に接続される。具体的には、図2(B)に示すように、図中横方向の熱電変換層16の配列において、電極26が、各熱電変換層16を横方向に挟むように設けられる。これにより、横方向に配列された熱電変換層16が、電極26によって直列に接続される。なお、図2(B)においては、構成を明確にするために、電極26を網掛けして示している。
さらに、熱電変換層16の横方向の端部では、上下方向に隣接する列の熱電変換層16が、電極26によって接続される。この横方向の列の端部での電極26による上下方向の熱電変換層16の接続は、一方の端部の熱電変換層16は上側の列の同側端部の熱電変換層16と接続され、他方の端部の熱電変換層16は下側の列の同側端部の熱電変換層16と接続される。
これにより、全ての熱電変換層16が、横方向に、複数回、折り返した1本の線のように直列で接続される。
さらに、図2(A)に概念的に示すように、熱電変換層16および電極26の上に、第2基板20Aの全面が低熱伝導部20aである側を下方にして、かつ、低熱伝導部12aと高熱伝導部12bとの境界を第1基板12Aと一致させて、第2基板20Aが積層される。この積層は、第1基板12Aの高熱伝導部12bと第2基板20Aの高熱伝導部20bとが、互い違いになるように行われる。
なお、図示はされないが、第2基板20Aの積層に先立ち、第1基板12Aを全面的に覆うように、熱電変換層16および電極26の上に第2密着層18が形成される。
従って、第1基板12Aの低熱伝導部12aと第2基板20Aの高熱伝導部20bのみの領域とが面方向に一致して対面し、第1基板12Aの高熱伝導部12bと第2基板20Aの低熱伝導部20aのみの領域とが面方向に一致して対面する。
これにより、本発明の熱電変換素子10を、多数、直列に接続してなる、熱電変換モジュールが構成される。
ここで、前述のように、熱電変換層16の横方向の配列は、上下方向に隣接する列では、高熱伝導部12b(すなわち高熱伝導部20b)の幅の分だけ、横方向にズレて形成される。すなわち、上下方向に隣接する列では、熱電変換層16は、高熱伝導部12bの幅の分だけ、互い違いに形成される。
そのため、折り返した1本の線のように直列に接続された熱電変換層16は、接続方向の一方向の流れにおいて、全ての熱電変換層16が、一方の半分が第1基板12Aの高熱伝導部12bと第2基板20Aの低熱伝導部20aのみの領域とに対面し、他方の半分が第1基板12Aの低熱伝導部12aのみの領域と第2基板20Aの高熱伝導部20bとに対面する。
例えば、図2(B)の上から下への直列の接続方向で見た場合には、図2(A)〜図2(C)に示すように、全ての熱電変換層16が、上流側半分が第1基板12Aの高熱伝導部12bおよび第2基板20Aの低熱伝導部20aのみの領域に対面し、下流側の半分が第1基板12Aの低熱伝導部12aのみの領域および第2基板20Aの高熱伝導部20bに対面する。
従って、第1基板12A側もしくは第2基板20A側に熱源を配置した際に、直列に接続された全ての熱電変換層16で、接続方向に対する熱の流れ方向すなわち発電した電気の流れ方向が一致し、熱電変換モジュールが適正に発電を行うことができる。
本発明の熱電変換モジュール(熱電変換素子)を熱源に接着し、発電する際には、熱伝導接着シートや熱伝導性接着剤を用いてもよい。
熱電変換モジュールの加熱側もしくは冷却側に貼付して用いられる熱伝導接着シートおよび熱伝導性接着剤には特に限定はない。従って、市販されている熱伝導接着シートや熱伝導性接着剤を用いることができる。熱伝導接着シートとしては、例えば、信越シリコーン社製のTC−50TXS2、住友スリーエム社製のハイパーソフト放熱材 5580H、電気化学工業社製のBFG20A、日東電工社製のTR5912F等を用いることができる。なお、耐熱性の観点から、シリコーン系粘着剤からなる熱伝導接着シートが好ましい。熱伝導性接着剤としては、例えば、スリーエム社製のスコッチ・ウェルドEW2070、アイネックス社製のTA−01、シーマ電子社製のTCA−4105、TCA−4210、HY−910、薩摩総研社製のSST2−RSMZ、SST2−RSCSZ、R3CSZ、R3MZ等を用いることができる。
熱伝導接着シートや熱伝導性接着剤を用いることで、熱源との密着性が向上して熱電変換モジュールの加熱側の表面温度が高くなる、冷却効率が向上して熱電変換モジュールの冷却側の表面温度を低くできるなどの効果により、発電量を高くすることができる。
さらに、熱電変換モジュールの冷却側の表面には、好ましくは高熱伝導部に接触して、ステンレス、銅、アルミ等の公知の材料からなる放熱フィン(ヒートシンク)や放熱シートを設けてもよい。放熱フィン等を用いることで、熱電変換モジュールの低温側をより好適に冷却することができ、熱源側と冷却側との温度差が大きくなり、熱電効率がより向上する点で好ましい。放熱フィンや放熱シートは、好ましくは、前述の熱伝導接着シートや熱伝導性接着剤を用いて熱電変換モジュールに接着される。
放熱フィンとしては、太陽金網社製のT−Wing、事業創造研究所製のFLEXCOOLや、コルゲートフィン、オフセットフィン、ウェービングフィン、スリットフィン、フォールディングフィンなどの各種フィンなどの公知のフィンを用いることができる。特に、フィン高さのあるフォールディングフィンを用いるのが好ましい。
放熱フィンのフィン高さとしては10〜56mm、フィンピッチとしては2〜10mm、板厚としては0.1〜0.5mmが好ましく、放熱特性が高く、モジュールの冷却ができ発電量が高くなる点で、フィン高さが25mm以上であるのがより好ましい。また、フィンのフレキシブル性が高い、軽量である等の点で、板厚0.1〜0.3mmのアルミ製を用いるのが好ましい。
また、放熱シートとしては、パナソニック社製のPSGグラファイトシート、沖電線社製のクールスタッフ、セラミッション社製のセラックα等の公知の放熱シートを用いることができる。
以下、図1に示す熱電変換素子10の製造方法の一例を説明することにより、本発明の熱電変換素子の製造方法について詳細に説明する。
低熱伝導部12aおよび高熱伝導部12bを有する第1基板12(12A)、および、低熱伝導部20aおよび高熱伝導部20bを有する第2基板20(20A)を用意する。
第1基板12および第2基板20は、フォトリソグラフィー、エッチング、成膜技術等を利用して、公知の方法で作製すればよい。
例えば、低熱伝導材料と高熱伝導材料とを積層した板材を用意し、高熱伝導材料の一部をエッチング等によって除去して、第1基板12および第2基板20を作製する方法が例示される。この場合には、第1基板12および第2基板20は、一方の面が全面が低熱伝導部である平面状で、他方の面が、平面状の低熱伝導部の上に凸状の高熱伝導部が形成された、凹凸を有するものとなる(図1(B)および図2(D)参照)。
別の方法として、シート状の低熱伝導材料の一部にエッチング等によって凹部を形成し、この凹部を埋めるように、マスクを用いる真空蒸着等によって高熱伝導部を形成して、第1基板12および第2基板20を作製する方法が例示される。この場合には、第1基板12および第2基板20は、両面が平面状のものとなる(図3(A)および図3(B)参照)。
また、第1基板12および第2基板20は、市販品も利用可能である。
第1基板12の高熱伝導部12bが形成されていない側の表面に、第1密着層14を形成する。
第1密着層14は、第1密着層14の形成材料に応じて、真空蒸着やスパッタリング等の気相堆積法(真空成膜法)、ゾルゲル法、塗布法、印刷法等の公知の方法で形成すればよい。あるいは、前述のように、液状の接着剤やフィルム状の接着剤を用いて、第1密着層14を形成してもよい。
ここで、第1密着層14の形成に先立ち、第1基板12の第1密着層14の形成面には粗面化処理を施すのが好ましい。すなわち、図示例においては、第1密着層14の形成に先立ち、第1基板12の高熱伝導部12bが形成されていない側の表面に、粗面化処理を行うことが好ましい。粗面化処理は、特に、第1基板12の第1密着層14の形成面の算術平均粗さRaが0.9μm以上となるように行うのが好ましく、1.5μm以上となるように行うのがより好ましい。
第1基板12の第1密着層14の形成面に粗面化処理を行うことにより、基板表面に凹凸が発生し、アンカー効果により熱電変換層や配線層との密着性が向上する。
粗面化処理は、公知の方法が利用可能である。例えば、粗面化処理方法としては、粗面化する表面に金属箔を圧着や熱融着させたのち、剥離、もしくは溶解させることで金属表面の凹凸を粗面化する表面に転写する方法が例示される。別の粗面化処理方法として、プラズマ、UVオゾン、電子線などを照射して粗面化する表面に凹凸を形成する方法が例示される。別の粗面化処理方法として、サンドブラスト加工などにより粗面化する表面に凹凸を形成する方法が例示される。
次いで、第1密着層14の上に、熱電変換層16を形成する。
前述のように、本発明の熱電変換素子10において、熱電変換層16は、NiもしくはNi合金からなるものである。熱電変換層16は、スパッタリングや真空蒸着などの気相堆積法、NiもしくはNi合金粉末等を分散したインクを用いる印刷法、NiもしくはNi合金からなるシート状物を貼着する方法、NiもしくはNi合金をメッキする方法等、NiもしくはNi合金からなる膜(層)を形成可能な公知の方法で形成すればよい。
中でも、第1密着層14との密着性が高く、可撓性に優れる熱電変換素子10が得られる等の点で、スパッタリングや真空蒸着などの気相堆積法は、好適に例示される。
また、必要に応じて、第1密着層14の上に、NiもしくはNi合金箔からなる層を形成した後、エッチング等によるパターンニングを行って、熱電変換層16を形成してもよい(図2(B)参照)。
次いで、熱電変換層16を面方向で挟むように、電極26および電極28を形成する。
電極26および電極28の形成は、電極26および電極28の形成材料等に応じて、公知の方法で行えばよい。
次いで、第1基板12(第1密着層14)の全面に対応して、熱電変換層16、電極26および電極28の上に、第2密着層18を形成する。あるいは、熱電変換層16の上のみに、第2密着層18を形成する。
第2密着層18は、第2密着層18の形成材料に応じて、第1密着層14と同様の公知の方法で形成すればよい。
さらに、用意した第2基板20を、高熱伝導部20bが形成されていない側を向けて、熱電変換層16に貼着して、熱電変換素子10を作製する。
このような本発明の熱電変換素子は、各種の用途に利用可能である。
一例として、温泉熱発電機、太陽熱発電機、廃熱発電機などの発電機や、腕時計用電源、半導体駆動電源、小型センサ用電源などの各種装置(デバイス)の電源等、様々な発電用途が例示される。また、本発明の熱電変換素子の用途としては、発電用途以外にも、感熱センサや熱電対などのセンサー素子用途も例示される。
以上、本発明の熱電変換素子および熱電変換モジュールならびに熱電変換素子の製造方法について詳細に説明したが、本発明は上述の例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは、もちろんである。
以下、本発明の具体的実施例を挙げて、本発明の熱電変換素子について、より詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
接着剤フリーの片面銅張ポリイミド基板(FELIOS R-F775、パナソニック電工社製)を用意した。この銅張ポリイミド基板は、サイズが60×60mmで、ポリイミド層の厚さが20μm、銅層の厚さが70μmのものである。
この銅張ポリイミド基板の銅層をエッチングして、500μm幅で、500μm間隔の銅ストライプパターンを形成して、図2(A)、図2(C)および図2(D)に示すような第1基板および第2基板を作製した。
第1基板の全面がポリイミド層である面の全面に、EB蒸着法(Electron Beam蒸着法)によって、第1密着層として厚さ200nmの酸化ケイ素層(SiO2層)を形成した。第1基板の全面がポリイミド層である面とは、すなわち第1基板の平面状の面である。
次いで、Niターゲットを用いるスパッタリング法によって、厚さ1μmのNiからなる熱電変換層を形成した。なお、熱電変換層は、メタルマスクを用いて、図2(B)に概念的に示すように、500×1000μmのパターンを1770個(59×30個)、等間隔に形成した。
次いで、メタルマスクを用いる真空蒸着法によって、厚さ2μmの金(Au)からなる電極26を作製して、図2(B)に概念的に示すように、1770個の熱電変換層を直列に接続した。
さらに、第2密着層としてノンサポート接着シート(SK−2478、綜研化学社製)を介して、熱電変換層を形成した第1基板と第2基板とを積層し、自動プレス機(TP700A、太陽精機社製)を用いてプレス荷重5kNで接着することで、1770個の熱電変換素子を直列に接続してなる熱電変換モジュールを作製した。
なお、第1基板と第2基板との積層は、図2(A)〜図2(C)に示すように、第1基板の熱電変換層形成面と、第2基板の全面がポリイミド層である面とを対面して、第1基板の銅ストライプ部と第2基板の銅ストライプが無い部分とが面方向で一致するように行った。第2基板の全面がポリイミド層である面とは、すなわち第2基板の平面状の面である。また、第2基板の銅ストライプが無い部分とは、すなわち第2基板のポリイミドのみの部分である。
他方で、以下の方法で、熱電変換層の導電率σおよびゼーベック係数Sを測定した。
ポリイミド製の基板の中央に、先と同様のNiターゲットを用いるスパッタリング法によって、厚さ1μmのNiからなる15×4mmの熱電変換層を形成した。
このNiからなる熱電変換層に関して、導電率σおよびゼーベック係数Sを、熱電特性評価装置(ZEM−3、アルバック理工社製)を用いて測定した。基板の中心温度は30℃とした。
その結果、導電率σは46500S/cm、ゼーベック係数Sは−15.4μV/Kであった。
作製した熱電変換モジュールを、加熱した銅プレートと、冷水循環装置を接続した銅プレートとで挟持して、両銅プレートの温度差が10℃になるように、加熱した銅プレートの温度を調節した。
さらに、直列に接続した最上流の熱電変換層の電極および最下流の熱電変換層の電極とを、ソースメーター(ソースメーター2450、ケースレー社製)とを接続し、開放電圧と短絡電流を計測し、下記式から発電量を求めた。
(発電量)=0.25×(開放電圧)×(短絡電流)
その結果、発電量は43.4μWであった。
発電量を測定した後、JIS K 5600に準じて熱電変換モジュールの屈曲試験を行った。円筒形マンドレルは直径32mmのものを用い、180°折り曲げとした。
屈曲試験を行った後、先と同様に熱電変換モジュールの発電量を測定した。
その結果、発電量は41.8μWであった。
[比較例1]
第1基板に第1密着層として酸化ケイ素層を形成しない以外には、実施例1と同様に熱電変換素子を作製して、熱電変換モジュールを作製した。
しかしながら、熱電変換層を形成した後、多くの熱電変換素子において、熱電変換層が第1基板から剥離してしまい、適正な熱電変換モジュールを作製できなかった。
[実施例2]
第1基板に形成する第1密着層を、酸化ケイ素層に代えてクロム層とした以外は、実施例1と同様にして熱電変換モジュールを作製した。なお、クロム層は、クロムをターゲットとするスパッタリング法によって形成した。
また、実施例1と同様にして、熱電変換層の導電率σおよびゼーベック係数Sを測定した。その結果、導電率σは42000S/cm、ゼーベック係数Sは−14.7μV/Kであった。
また、実施例1と同様にして、作製した熱電変換モジュールの屈曲試験前および後の発電量を測定した。その結果、屈曲試験前の発電量は36.4μW、屈曲試験後の発電量は34.6μWであった。
[実施例3]
熱電変換層を、Ni層ではなく、Ni90Mo10の合金層(Ni90原子%、Mo10原子%の合金層)に代えた以外は、実施例1と同様にして熱電変換モジュールを作製した。なお、Ni90Mo10の合金層は、Ni90Mo10合金をターゲットとするスパッタリング法によって形成した。
実施例1と同様にして、熱電変換層の導電率σおよびゼーベック係数Sを測定した。その結果、導電率σは8000S/cm、ゼーベック係数Sは10μV/Kであった。
また、実施例1と同様にして、作製した熱電変換モジュールの屈曲試験前および後の発電量を測定した。その結果、屈曲試験前の発電量は4.19μW、屈曲試験後の発電量は4.02μWであった。
[比較例2]
第1基板に第1密着層として酸化ケイ素層を形成しない以外には、実施例3と同様に熱電変換素子を作製して、熱電変換モジュールを作製した。
しかしながら、熱電変換層を形成した後、多くの熱電変換素子において、熱電変換層が第1基板から剥離してしまい、適正な熱電変換モジュールを作製できなかった。
[実施例4]
電極の形成材料を金から銅(Cu)に代えた以外は、実施例1と同様にして熱電変換モジュールを作製した。
実施例1と同様にして、熱電変換層の導電率σおよびゼーベック係数Sを測定した。その結果、導電率σは42000S/cm、ゼーベック係数Sは−14.5μV/Kであった。
また、実施例1と同様にして、作製した熱電変換モジュールの屈曲試験前および後の発電量を測定した。その結果、屈曲試験前の発電量は53.8μW、屈曲試験後の発電量は50.6μWであった。
[比較例3]
大きさ60×60mm、厚さ25μmのポリイミド基板(カプトン100V、東レ・デュポン社製)を用意した。
メタルマスクを用いた真空蒸着法によって、クロムを100nm成膜し、次いで、クロム層の上に金を1000nm成膜することで、ポリイミド基板の上に95個の金属電極層をパターン形成した。
次いで、厚さ100μmのNi箔を切断して、3×3mmの95個のNiチップを作製した。作製したNiチップを、銀ペースト(FA705BN、藤倉化成社製)を用いて、ポリイミド基板に形成した金属電極層の上に接着した。
さらに、銀ペースト(FA705BN、藤倉化成社製)を接着剤として用い、厚さ18μmの銅箔によって、Niチップの上面と、隣接するNiチップの下の金属電極層とを接続することで、uni leg型の熱電変換素子を95個、直列に接続してなる熱電変換モジュールを作製した。
実施例1と同様にして、Ni箔の導電率σおよびゼーベック係数Sを測定した。その結果、導電率σは140000S/cm、ゼーベック係数Sは−18μV/Kであった。
また、実施例1と同様にして、作製した熱電変換モジュールの屈曲試験前および後の発電量を測定したが、いずれも発電は計測できなかった。熱伝導率の高いNiでは、熱電変換層の上下間(電極間)の温度差が無いため、熱起電力が生じなかったと推定される。
結果を表1に示す。

表1に示されるように、本発明の熱電変換素子によれば、熱伝導率は高いが、高い発電量が得られ、導電率も高い汎用の材料であるNiやNi合金を用いてin plane型の熱電変換素子を形成することで、高い発電量を得ることができる。特に、熱電変換層をNiで形成した実施例1および実施例2は、高い発電量を得ている。また、本発明の熱電変換素子を利用する熱電変換モジュールは、屈曲試験の前後で、発電量が殆ど変わらず、可撓性にも優れている。
さらに、実施例4の結果より、電極を銅とすることで、銅の優れた導電性と、金に比べ、やや大きいゼーベック係数との効果によって、より高い発電量が得られている。なお、金のゼーベック係数は2μV/K、銅のゼーベック係数は4μV/Kである。
一方、比較例3に示されるように、uni-leg型の熱電変換素子では、同じNiを用いて熱電変換層を作製しても、熱電変換層の上下間の温度差がほとんど無く、発電できないことが明らかになった。すなわち、NiもしくはNi合金を熱電変換層に用いるには、本発明の熱電変換素子を利用する熱電変換モジュールが有用であることがわかった。
[実施例5]
接着剤フリーの両面銅張ポリイミド基板(FELIOS R-F775、パナソニック電工社製)を用意した。この銅張ポリイミド基板は、サイズが60×60mmで、ポリイミド層の厚さが25μm、銅層の厚さが70μmのものである。
この両面銅張ポリイミド基板の一面の銅を、エッチング処理により、完全に除去した。露出したポリイミド面をレーザー顕微鏡(VK−X100、キーエンス社製)で、観察したところ、銅層(銅箔)の表面に由来した、凹凸があることがわかった。
この銅層を除去した面(全面がポリイミドである面)の算術平均粗さRaを測定したところ、0.989μmであった。なお、算術平均粗さRaについては、形状測定レーザーマイクロスコープ:VK−X200(キーエンス社製)を用いて、表面の高さを測定することで、JIS B 0601(2001)に準拠して測定した。このとき、観察範囲は、横1.405mm、縦:1.05mmとした。この観察範囲の中から、横方向に3ラインを抽出し、算術平均粗さRaを求め、その平均値を算出した。
また、一面の銅層を除去した銅張ポリイミド基板の残りの銅層をエッチングして、500μm幅で、500μm間隔の銅ストライプパターンを形成して、図2(A)、図2(C)および図2(D)に示すような第1基板および第2基板を作製した。
第1基板の全面がポリイミド層である面の全面に、EB蒸着法によって、第1密着層として厚さ200nmの酸化ケイ素層(SiO2層)を形成した。第1基板の全面がポリイミド層である面とは、すなわち、第1基板の平面状の面である。
次いで、Niターゲットを用いるスパッタリング法によって、厚さ1μmのNiからなる熱電変換層を形成した。なお、熱電変換層は、メタルマスクを用いて、図2(B)に概念的に示すように、500×1000μmのパターンを1770個(59×30個)、等間隔に形成した。
次いで、メタルマスクを用いる真空蒸着法によって、厚さ0.05μmのクロム(Cr)と厚さ2μmの金(Au)からなる積層電極を作製して、図2(B)に概念的に示すように、1770個の熱電変換層を直列に接続した。
さらに、第2密着層としてノンサポート接着シート(SK−2478、綜研化学社製)を介して、熱電変換層を形成した第1基板と第2基板とを積層し、自動プレス機(TP700A、太陽精機社製)を用いてプレス荷重5kNで接着することで、1770個の熱電変換素子を直列に接続してなる熱電変換モジュールを作製した。
なお、第1基板と第2基板との積層は、図2(A)〜図2(C)に示すように、第1基板の熱電変換層形成面と、第2基板の全面がポリイミド層である面とを対面して、第1基板の銅ストライプ部と第2基板の銅ストライプが無い部分とが面方向で一致するように行った。第2基板の全面がポリイミド層である面とは、すなわち第2基板の平面状の面である。また、第2基板の銅ストライプが無い部分とは、すなわち第2基板のポリイミドのみの部分である。
銅張ポリイミド基板の銅箔を除去した面に熱電変換層を形成した以外は、実施例1と同様にして、熱電変換層の導電率σおよびゼーベック係数Sを測定した。
その結果、導電率σは46500S/cm、ゼーベック係数Sは−15.4μV/Kであった。
また、実施例1と同様にして、作製した熱電変換モジュールの屈曲試験前および後の発電量を測定した。その結果、屈曲試験前の発電量は43.4μW、屈曲試験後の発電量は42.1μWであった。
[実施例6]
第1基板に形成する第1密着層を、酸化ケイ素層に代えてクロム層とした以外は、実施例5と同様にして熱電変換モジュールを作製した。なお、クロム層は、クロムをターゲットとするスパッタリング法によって形成した。
また、実施例5と同様にして、熱電変換層の導電率σおよびゼーベック係数Sを測定した。その結果、導電率σは42000S/cm、ゼーベック係数Sは−14.7μV/Kであった。
また、実施例1と同様にして、作製した熱電変換モジュールの屈曲試験前および後の発電量を測定した。その結果、屈曲試験前の発電量は36.4μW、屈曲試験後の発電量は35.2μWであった。
[実施例7]
熱電変換層を、Ni層ではなく、Ni90Mo10の合金層(Ni90原子%、Mo10原子%の合金層)に代えた以外は、実施例5と同様にして熱電変換モジュールを作製した。なお、Ni90Mo10の合金層は、Ni90Mo10合金をターゲットとするスパッタリング法によって形成した。
実施例5と同様にして、熱電変換層の導電率σおよびゼーベック係数Sを測定した。その結果、導電率σは8000S/cm、ゼーベック係数Sは10μV/Kであった。
また、実施例1と同様にして、作製した熱電変換モジュールの屈曲試験前および後の発電量を測定した。その結果、屈曲試験前の発電量は4.19μW、屈曲試験後の発電量は4.07μWであった。
[実施例8]
電極をクロムと金とからなるの積層電極から、厚さ0.05μmのクロムと厚さ0.5μmの銅とからなる積層電極に代えた以外は、実施例5と同様にして熱電変換モジュールを作製した。
実施例5と同様にして、熱電変換層の導電率σおよびゼーベック係数Sを測定した。その結果、導電率σは42000S/cm、ゼーベック係数Sは−14.7μV/Kであった。
また、実施例1と同様にして、作製した熱電変換モジュールの屈曲試験前および後の発電量を測定した。その結果、屈曲試験前の発電量は45.2μW、屈曲試験後の発電量は43.4μWであった。
[実施例9]
第1基板に形成する第1密着層を、酸化ケイ素層に代えてクロム層とし、さらに、電極をクロムと金とからなる積層電極から、厚さ0.05μmのクロムと厚さ0.5μmの銅とからなる積層電極に代えた以外は、実施例5と同様にして熱電変換モジュールを作製した。
実施例5と同様にして、熱電変換層の導電率σおよびゼーベック係数Sを測定した。その結果、導電率σは42000S/cm、ゼーベック係数Sは−14.7μV/Kであった。
また、実施例1と同様にして、作製した熱電変換モジュールの屈曲試験前および後の発電量を測定した。その結果、屈曲試験前の発電量は38.2μW、屈曲試験後の発電量は37.1μWであった。
[実施例10]
両面銅張ポリイミド基板の一面の銅拍を除去した後、この面にサンドブラスト加工による粗面化処理を施した以外は、実施例5と同様に第1基板を作製した。
なお、サンドブラスト加工は、サンドブラスト装置(SCM-4RBY-05-401、不二製作所社製)によって、φ20μmのアルミナ粒子を用いて、供給エアー圧力0.1MPaで行った。粗面化処理を施した面の算術平均粗さRaを実施例5と同様に測定したところ、算術平均粗さRaは1.68μmであった。
この第1基板を用いた以外は、実施例9と同様にして熱電変換モジュールを作製した。
実施例5と同様にして、熱電変換層の導電率σおよびゼーベック係数Sを測定した。その結果、導電率σは46500S/cm、ゼーベック係数Sは−15.4μV/Kであった。
また、実施例1と同様にして、作製した熱電変換モジュールの屈曲試験前および後の発電量を測定した。その結果、屈曲試験前の発電量は43.4μW、屈曲試験後の発電量は42.6μWであった。
[実施例11]
実施例10と同様に第1基板を作製した。
この第1基板を用いた以外は、実施例8と同様にして熱電変換モジュールを作製した。
実施例5と同様にして、熱電変換層の導電率σおよびゼーベック係数Sを測定した。その結果、導電率σは42000S/cm、ゼーベック係数Sは−14.7μV/Kであった。
また、実施例1と同様にして、作製した熱電変換モジュールの屈曲試験前および後の発電量を測定した。その結果、屈曲試験前の発電量は45.2μW、屈曲試験後の発電量は44.3μWであった。
結果を下記の表2に示す。

表2に示されるように、第1基板の第1密着層の形成面を粗面化処理することにより、可撓性の高い熱電変換モジュールが得られる。
特に、実施例10および実施例11に示されるように、第1基板の第1密着層の形成面の表面粗さを大きくすることにより、屈曲試験の前後で、殆ど発電量が変わらず、可撓性に優れる熱電変換モジュールが得られる。
[実施例12]
曲面(φ120mm)状の加熱源(表面温度80℃)に、熱伝導接着シート(TR5912F、日東電工社製)を用いて、実施例11と同様の方法で作製した熱電変換モジュールを接着した。
さらに、熱電変換モジュール表面に、熱伝導接着シート(TR5912F、日東電工社製)を用いて、コルゲートフィン(COA-5B2D75B、サイズ100×100mm、最上インクス社製)を接着した。
直列に接続した最上流の熱電変換素子の電極および最下流の熱電変換素子の電極と、ソースメーター(ケースレー社製、ソースメーター2450)とを接続し、開放電圧と短絡電流を計測し、発電量を求めたところ、2.7μWの出力が得られた。
この結果より、本発明の熱で変換モジュールは、空冷でも発電が可能で、かつ、曲面状の熱源に対しても、発電が可能であることがわかる。
以上の結果より、本発明の効果は明らかである。
10 熱電変換素子
12,12A 第1基板
12a,20a 低熱伝導部
12b,20b 高熱伝導部
14 第1密着層
16 熱電変換層
18 第2密着層
20,20A 第2基板
26,28 電極

Claims (11)

  1. 面方向の少なくとも一部に他の領域よりも熱伝導率が高い高熱伝導部を有する第1基板と、
    前記第1基板の上に形成される第1密着層と、
    前記第1密着層の上に形成される、ニッケルもしくはニッケル合金からなる熱電変換層と、
    前記熱電変換層の上に形成される第2密着層と、
    前記第2密着層の上に形成される、面方向の少なくとも一部に他の領域よりも熱伝導率が高い高熱伝導部を有し、かつ、面方向において自身の前記高熱伝導部が前記第1基板の高熱伝導部と完全に重複しない第2基板と、
    面方向に前記熱電変換層を挟むように、前記熱電変換層に接続される一対の電極とを有し、
    前記熱電変換層のニッケル含有量が90原子%以上であり、
    前記第1基板の第1密着層側の表面の算術平均粗さRaが0.9μm以上であることを特徴とする熱電変換素子。
  2. 前記熱電変換層がニッケルで形成される請求項1に記載の熱電変換素子。
  3. 前記第1基板の高熱伝導部と前記第2基板の高熱伝導部とが、面方向において、前記電極の離間方向に異なる位置に設けられる請求項1または2に記載の熱電変換素子。
  4. 前記第1基板の高熱伝導部および前記第2基板の高熱伝導部が、積層方向に対して外面に位置する請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱電変換素子。
  5. 前記第1基板がポリイミドで形成されたものである請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱電変換素子。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱電変換素子を、複数、直列に接続してなる熱電変換モジュール。
  7. 前記第1基板および第2基板のいずれか一方の高熱伝導部に接する放熱フィンを有する請求項6に記載の熱電変換モジュール。
  8. 前記放熱フィンと高熱伝導部とが熱伝導接着シートまたは熱電導性接着剤で接着されている請求項7に記載の熱電変換モジュール。
  9. 面方向の少なくとも一部に他の領域よりも熱伝導率が高い高熱伝導部を有する第1基板の一方の面に、算術平均粗さRaが0.9μm以上となるように粗面化処理を行う工程、
    前記第1基板の粗面化処理を行った面に、第1密着層を形成する工程、
    前記第1密着層の上に、ニッケル含有量が90原子%以上のニッケルもしくはニッケル合金からなる熱電変換層を形成する工程、
    面方向に挟むようにして、前記熱電変換層に電極対を接続する工程、
    前記熱電変換層の上に第2密着層を形成する工程、
    および、前記第2密着層の上に、面方向の少なくとも一部に、他の領域よりも熱伝導率が高い高熱伝導部を有し、かつ、面方向おいて自身の前記高熱伝導部が前記第1基板の高熱伝導部と完全に重複しないように第2基板を積層する工程、を有することを特徴とする熱電変換素子の製造方法。
  10. 前記熱電変換層の形成を、気相堆積法によって行う請求項9に記載の熱電変換素子の製造方法。
  11. 前記第1基板がポリイミドで形成されたものである請求項9または10に記載の熱電変換素子の製造方法。
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