JP6173655B1 - 検出装置および検出方法 - Google Patents

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Abstract

ひび割れがどのような状態にあるかを検出可能な検出装置を得ること。構造物の画像情報から構造物の表面の変状を検出するひび検出部(3)と、レーザにより計測された構造物の3次元点群情報から構造物の表面の段差を検出する段差検出部(4)と、ひび検出部(3)で生成された変状の情報、および段差検出部(4)で生成された段差の情報を用いて、変状の状態を判定する判定部(5)と、を備える。

Description

本発明は、検査対象の変状を検出する検出装置および検出方法に関するものである。
従来、検査対象の構造物に発生するひび割れ、浮きなどの変状を検出する技術には様々な方法がある。特許文献1には、打音法または目視法などの診断結果とともに、画像機器、赤外線検出器、非接触タイプ電磁波レーダなどの各種機器による測定結果を組み合わせてひび割れなどを診断する技術が開示されている。また、特許文献2には、検査対象の可視画像および赤外線画像を重畳にしてひび割れなどを診断する技術が開示されている。
特許第4588901号公報 特許第5795850号公報
しかしながら、上記従来の技術によれば、打音法および目視法では、人力による作業時間が多大であるとともに、異常箇所を見分けて、または異常音を聞き分けて判断する必要がある。そのため、ひび割れなどの検出精度が調査員の経験や技術に依存する、という問題があった。また、赤外線画像は、検査対象の表面温度の差異を撮影し、表面温度の差異で変状部を特定するものであるが、構造物表面の凹凸による受熱量または伝熱の違いの影響を受けるため精度が低い、という問題があった。すなわち、調査員の経験および技術に依存せず、ひび割れの状態を精度良く検出することが難しい。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ひび割れの状態を検出する精度を向上可能な検出装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の検出装置は、構造物の画像情報から構造物の表面のひび抽出し、レーザにより計測された構造物の表面の3次元点群情報を用いて、抽出されたひびのベクトル情報を生成する変状検出部を備える。また、検出装置は、3次元点群情報から構造物の表面の段差を抽出し、抽出された段差のベクトル情報を生成する段差検出部を備える。また、検出装置は、ひびの情報であるひびのベクトル情報、および段差の情報である段差のベクトル情報を用いて、ひびのベクトル情報および段差のベクトル情報の各々のベクトルの各線分の距離が最短となる線分同士の線分間距離を算出し、1つのひびのベクトル情報において同一の段差のベクトル情報に対して線分間距離が規定された閾値より小さくなるポイントの比率に基づいて、ひびの状態を判定する判定部を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ひび割れの状態を検出する精度を向上できる、という効果を奏する。
実施の形態1にかかる検出装置の構成例を示すブロック図 実施の形態1にかかる検出装置において検出したひびの状態を判定する処理を示すフローチャート 実施の形態1にかかる画像情報入力部に入力される画像情報の内容を示す図 実施の形態1にかかる3次元点群情報入力部に入力される3次元点群情報の内容を示す図 実施の形態1にかかるひび抽出部が抽出したひびの画像情報の内容を示す図 実施の形態1にかかるひびベクトル情報生成部においてひびフラグONの画素の3次元座標を算出する処理を示すフローチャート 実施の形態1にかかるひびベクトル情報生成部が算出したひびフラグONの画素の3次元座標の情報の内容を示す図 実施の形態1にかかるひびベクトル情報生成部において生成したひびベクトル情報の内容を示す図 実施の形態1にかかる段差抽出部が抽出した段差箇所についての段差フラグの情報を付与した3次元点群情報の内容を示す図 実施の形態1にかかる段差ベクトル情報生成部において生成した段差ベクトル情報の内容を示す図 実施の形態1にかかる判定部においてひびベクトルと段差ベクトルとを比較したときのイメージの第1の例を示す図 実施の形態1にかかる判定部においてひびベクトルと段差ベクトルとを比較したときのイメージの第2の例を示す図 実施の形態1にかかる判定部においてひびベクトルと段差ベクトルとを比較したときのイメージの第3の例を示す図 実施の形態1にかかる判定部においてひびベクトルと段差ベクトルとを比較したときのイメージの第4の例を示す図 実施の形態1にかかる判定部において浮き剥離を伴うひびと判定したひびについての浮き剥離ひび情報の内容を示す図 実施の形態1にかかる検出装置を専用のハードウェアで構成する場合の例を示す図 実施の形態1にかかる検出装置をCPUおよびメモリで構成する場合の例を示す図 実施の形態2にかかる検出装置の構成例を示すブロック図 実施の形態2にかかるひび3次元情報生成部において糊代範囲を1画素とした場合の3次元画像を得る対象の画素の範囲の例を示す図 実施の形態2にかかるひび3次元情報生成部が算出したひびフラグONおよび糊代範囲の画素の3次元座標の情報の内容を示す図 実施の形態2にかかる検出装置において検出したひびの状態を判定する処理を示すフローチャート 実施の形態2にかかる判定部において段差ベクトルの3次元空間での存在率を算出したときのイメージの第1の例を示す図 実施の形態2にかかる判定部において段差ベクトルの3次元空間での存在率を算出したときのイメージの第2の例を示す図 実施の形態2にかかる判定部において段差ベクトルの3次元空間での存在率を算出したときのイメージの第3の例を示す図 実施の形態2にかかる判定部において段差ベクトルの3次元空間での存在率を算出したときのイメージの第4の例を示す図 実施の形態3にかかる検出装置の構成例を示すブロック図 実施の形態3にかかる検出装置において検出したひびの状態を判定する処理を示すフローチャート 実施の形態3にかかる判定部において、ひびベクトルを境界にして3次元点群情報入力部から抽出した3次元点群情報を2つの点群グループに分類した状態、および構造物表面位置の例を示す図 実施の形態4にかかる検出装置の構成例を示すブロック図 実施の形態4にかかる検出装置において検出したひびの状態を判定する処理を示すフローチャート 実施の形態5にかかる検出装置の構成例を示すブロック図 実施の形態6にかかる検出装置の構成例を示すブロック図 実施の形態6にかかる検出装置において検出したひびの状態を判定する処理を示すフローチャート 実施の形態6にかかる検出装置においてひびの状態を判定する対象となる構造物および計測により得られた情報の例を示す図 実施の形態6にかかる類似度判定部においてひびベクトルと段差ベクトルとを比較したときのイメージの第1の例を示す図 実施の形態6にかかる類似度判定部においてひびベクトルと段差ベクトルとを比較したときのイメージの第2の例を示す図 実施の形態6にかかる類似度判定部においてひびベクトルと段差ベクトルとを比較したときのイメージの第3の例を示す図 実施の形態6にかかる類似度判定部においてひびベクトルと段差ベクトルとを比較したときのイメージの第4の例を示す図 実施の形態6にかかる類似度判定部において浮き剥離を伴うひびと判定された浮き剥離ひび情報に類似度の値を付与したときの内容を示す図 実施の形態7にかかる検出装置の構成例を示すブロック図 実施の形態7にかかる検出装置において検出したひびの状態を判定する処理を示すフローチャート
以下に、本発明の実施の形態にかかる検出装置および検出方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる検出装置20の構成例を示すブロック図である。検出装置20は、画像情報入力部1と、3次元点群情報入力部2と、ひび検出部3と、段差検出部4と、判定部5と、を備える。検出装置20は、検査対象である構造物の表面の変状を検出する装置である。変状については、ひび、汚れ、析出物、漏水などがあるが、ここでは、ひびを例にして説明し、以降の実施の形態についても同様とする。検出装置20では、構造物表面の変状であるひびを検出し、検出したひびが、構造物の表面だけのひびであるのか、構造物の内部において浮き剥離などを伴うひびであるのかを判定する。なお、検出装置20については、検出する対象の変状はひびに限定されるものではなく、ひび以外の変状にも適用可能である。
画像情報入力部1は、構造物の表面の画像情報を入力する。画像情報入力部1は、例えば、デジタルカメラなどでデジタル撮影された画像処理可能な画像情報を入力するものであり、デジタルカメラそのものでもよい。画像情報入力部1は、デジタルカメラなどで撮影された画像情報を記録媒体経由でデータ読み取りを行うデータ読み取り装置、または、デジタルカメラなどで撮影された画像情報を有線通信または無線通信によって受信する通信装置であってもよい。
3次元点群情報入力部2は、構造物の表面の3次元点群情報を入力する。3次元点群情報入力部2は、高密度レーザスキャナで計測および取得された3次元座標を有する点群情報を入力するものであり、高密度レーザスキャナそのものでもよい。3次元点群情報入力部2は、高密度レーザスキャナで計測および取得された3次元点群情報を記録媒体経由でデータ読み取りを行うデータ読み取り装置、または、高密度レーザスキャナで計測および取得された3次元点群情報を有線通信または無線通信によって受信する通信装置であってもよい。
変状検出部であるひび検出部3は、構造物の画像情報から構造物の表面の変状を検出する。ひび検出部3は、ひび抽出部31と、ひびベクトル情報生成部32と、を備える。
変状抽出部であるひび抽出部31は、画像情報入力部1に入力された画像情報を解析して、画像情報から構造物表面の変状、具体的にはひびを抽出する。ひび抽出部31は、例えば、2値化処理、エッジ検出処理などの画像処理の手法により、入力された画像情報を解析してひびを抽出する。ひび抽出部31は、抽出したひびの画素に、ひび部分の画素にひびであることを示すひびフラグを付与してひびの画像情報を生成する。なお、前述の画像処理の手法は一例であり、これらに限定されるものではない。
変状ベクトル情報生成部であるひびベクトル情報生成部32は、ひび抽出部31で抽出されたひびの画像情報に、3次元点群情報入力部2に入力された3次元点群情報を用いて、3次元座標を付与してベクトル化する。具体的に、ひびベクトル情報生成部32は、ひび抽出部31で生成されたひびの画像情報の各画素に対して、画像情報を撮影時のカメラの光学中心位置である3次元位置座標の情報、3軸方向によるカメラの姿勢についての情報、および3次元点群情報入力部2から入力された3次元点群情報に基づいて、ひびの各画素に対して構造物表面上の3次元絶対座標を算出し、ひびの画像情報についての3次元情報を得る。
ひびベクトル情報生成部32は、ひびの画像情報の3次元情報に対して、規定された一定空間内にあるひびをグルーピングし、同一グループの点に対して最小二乗法による直線近似などの手法により一定空間ごとに線分化して3次元のひびベクトル情報を生成する。ひびベクトル情報生成部32は、生成した複数の線分の端点距離が規定された距離より小さい場合には、端点同士を接続して同一のひびベクトル情報として記憶する。
段差検出部4は、レーザにより計測された構造物の3次元点群情報から構造物の表面の段差を検出する。段差検出部4は、段差抽出部41と、段差ベクトル情報生成部42と、を備える。
段差抽出部41は、3次元点群情報から構造物の表面の微小な段差を抽出する。微小な段差とは、例えば、1mm程度の高低差を有する段差のことである。段差抽出部41は、例えば、平滑化処理により構造物の表面をなだらかな面として近似し、近似した構造物表面に対して各点の垂直方向の位置座標を計算し、各点の位置が近似した構造物表面から規定された距離以上離れている点を凹凸部分として抽出する。段差抽出部41は、抽出した凹凸部分を段差とし、段差を構成する各点に、段差部分であることを示す段差フラグを付与して段差の3次元点群情報を生成する。なお、ここで挙げた3次元点群情報からの段差検出処理の手法は一例であり、これに限定されるものではない。また、段差の大きさについても、1mm程度の高低差に限定されるものではない。
段差ベクトル情報生成部42は、段差抽出部41で抽出された段差の3次元点群情報をベクトル化する。段差ベクトル情報生成部42は、段差抽出部41で抽出された段差の3次元点群情報に対して、規定された一定空間内にある点をグルーピングし、同一グループの点に対して最小二乗法による直線近似などの手法により一定空間ごとに線分化して3次元の段差ベクトル情報を生成する。段差ベクトル情報生成部42は、生成した複数の線分の端点距離が規定された距離より小さい場合には、端点同士を接続して同一の段差ベクトル情報として記憶する。
判定部5は、ひびベクトル情報生成部32で生成された変状の情報であるひびベクトル情報、および段差ベクトル情報生成部42で生成された段差の情報である段差ベクトル情報を用いて、構造物の表面に発生したひびの状態を判定する。具体的に、判定部5は、ひび検出部3のひびベクトル情報生成部32で生成された3次元のひびベクトル情報によるひびベクトルの各線分において、段差検出部4の段差ベクトル情報生成部42で生成された3次元の段差ベクトル情報による段差ベクトルの各線分のうち一番近い線分との距離を算出する。判定部5は、1つのひびベクトルにおいて、同一の段差ベクトルとの線分間距離が規定された値より小さくなるポイントが閾値以上の比率で存在する場合、ひびベクトルに対応するひびは浮き剥離を伴う、安全性の低いひびであると判定する。
判定部5については、前述の3次元のひびベクトルと段差ベクトルとの線分同士の距離に基づく判定の他、構造物表面を2次元平面に投影し、2次元平面上において2次元化されたひびベクトルと段差ベクトルとの位置関係、すなわち2次元平面上での距離に基づいて判定してもよい。構造物表面を2次元平面へ投影する方法については、例えば、展開図を生成して2次元化する手法があるが、これに限定されるものではない。
つぎに、検出装置20における、構造物の表面で検出された変状が単なるひびか、浮き剥離を伴うひびか否かを判定する処理について説明する。図2は、実施の形態1にかかる検出装置20において検出したひびの状態を判定する処理を示すフローチャートである。
まず、検出装置20では、画像情報入力部1において、構造物の表面をデジタルカメラなどで撮影された画像情報を入力する(ステップS1)。図3は、実施の形態1にかかる画像情報入力部1に入力される画像情報の内容を示す図である。画像情報は、各画素について、R(Red)値、G(Green)値、およびB(Blue)値により構成される。図3に示す画像情報については、画像情報入力部1内部の記憶部で記憶してもよいし、図示しない外部の記憶部で記憶してもよい。
また、検出装置20では、3次元点群情報入力部2において、画像情報の撮影と同じタイミングでレーザ計測された3次元点群情報を入力する(ステップS2)。図4は、実施の形態1にかかる3次元点群情報入力部2に入力される3次元点群情報の内容を示す図である。3次元点群情報は、各点について、X座標、Y座標、およびZ座標により構成される。図4に示す3次元点群情報については、3次元点群情報入力部2内部の記憶部で記憶してもよいし、図示しない外部の記憶部で記憶してもよい。
なお、X座標、Y座標、およびZ座標については、例えば、平面直角座標系を用いて、XY軸を水平面上にとり、Z軸を高さ方向にとることができる。または、任意の点を原点として、例えば、東向き方向をX軸方向、北向き方向をY軸方向、鉛直上向き方向をZ軸方向とする座標系でもよい。各点の座標値を示すデータの単位については、メートル(m)などを使用することができるが、これに限定されるものではない。画像情報および3次元点群情報については、例えば、MMS(Mobile Mapping System)により計測された情報を用いることができる。MMSでは、デジタルカメラおよびレーザなどの測定装置を搭載した車両において、GPS(Global Positioning System)および慣性航法装置などを用いて、自車両の位置と姿勢を正確に計測できる。そのため、MMSでは、自車両の位置にレーザで計測された構造物のなどの位置を加算することで、構造物の位置を正確に取得することができる。
図2のフローチャートの説明に戻る。ひび検出部3のひび抽出部31は、画像情報入力部1から入力された画像情報を解析し、画像情報からひびを抽出する(ステップS3)。ひび抽出部31は、ひび部分の画素にひびであることを示すひびフラグにON情報を付与して記憶する。図5は、実施の形態1にかかるひび抽出部31が抽出したひびの画像情報の内容を示す図である。図5に示す画像情報のうち、ひびフラグにON情報が付与された画素がひびを示す画像情報となる。図5に示す画像情報のうち、ひびが抽出されていない画素のひびフラグにはOFF情報が付与されている。図5に示すひびの画像情報については、ひび抽出部31内部の記憶部で記憶してもよいし、図示しない外部の記憶部で記憶してもよい。
ひびベクトル情報生成部32は、ひびの画像情報のうちひびフラグがONになっている全画素を対象に、各画素に対応する3次元座標を算出する(ステップS4〜S7)。具体的に、ひびベクトル情報生成部32は、図3に示す画像情報から処理対象画素を1つ選択する(ステップS4)。ひびベクトル情報生成部32は、図5に示すひびの画像情報を確認し、処理対象画素はひびフラグONか否かを確認する(ステップS5)。ひびフラグOFFの場合(ステップS5:No)、ひびベクトル情報生成部32は、ステップS4に戻って図3に示す画像情報からつぎの処理対象画素を1つ選択する(ステップS4)。ひびフラグONの場合(ステップS5:Yes)、ひびベクトル情報生成部32は、3次元点群情報に基づいて、ひびフラグONの画素の3次元座標を算出する(ステップS6)。
図6は、実施の形態1にかかるひびベクトル情報生成部32においてひびフラグONの画素の3次元座標を算出する処理を示すフローチャートである。まず、ひびベクトル情報生成部32は、画像情報を撮影時のカメラの光学中心位置である3次元位置座標、3軸方向によるカメラの姿勢についての情報、および処理対象画素の画像上の位置から、処理対象画素の撮影時の3次元座標位置、および撮影時の3次元座標位置から画像情報を撮影したときの方向を示す撮影方向ベクトルを算出する(ステップS21)。
ひびベクトル情報生成部32は、3次元点群情報入力部2から入力された3次元点群情報の中から、ステップS21で算出した処理対象画素の撮影時の3次元座標位置から、ステップS21で算出した撮影方向ベクトル進んだ方向に位置する点群を抽出する(ステップS22)。
ひびベクトル情報生成部32は、抽出した点群および抽出した点群周辺の点群を含む面片を、最小二乗法の面近似などの手法により生成する(ステップS23)。
ひびベクトル情報生成部32は、処理対象画素について算出した3次元座標位置からの撮影方向ベクトルと生成した面片との交差点を、処理対象画素の3次元座標として算出して記憶する(ステップS24)。図7は、実施の形態1にかかるひびベクトル情報生成部32が算出したひびフラグONの画素の3次元座標の情報の内容を示す図である。ひびベクトル情報生成部32は、ひびフラグONの各画素について3次元座標を算出し、各画素の3次元座標をX座標、Y座標、およびZ座標により記憶する。図7に示すひびフラグONの画素の3次元座標については、ひびベクトル情報生成部32内部の記憶部で記憶してもよいし、図示しない外部の記憶部で記憶してもよい。
図2のフローチャートの説明に戻る。ひびベクトル情報生成部32は、画像情報の全画素について処理済みか否か、すなわちひびフラグONの全画素に対して3次元座標を算出済みか否か確認する(ステップS7)。全画素処理済みでない場合(ステップS7:No)、ひびベクトル情報生成部32は、ステップS4に戻って図3に示す画像情報からつぎの処理対象画素を1つ選択する(ステップS4)。
全画素処理済みの場合(ステップS7:Yes)、ひびベクトル情報生成部32は、ひびフラグONの画素の3次元座標の情報をグルーピングまたは最小二乗法による、直線近似または線分接続などの処理により、1本毎のひびベクトルを生成する(ステップS8)。図8は、実施の形態1にかかるひびベクトル情報生成部32において生成したひびベクトル情報の内容を示す図である。ひびベクトル情報生成部32で生成された各ひびベクトルは折線形状をしているものとする。各ひびベクトルは折線形状をしているため、ひびベクトルの形状を、両端の2つの端点、および複数の頂点により表すことができる。そのため、1つのひびベクトルについて、端点および頂点の位置を各々X座標、Y座標、Z座標により記憶する。図8に示すひびベクトル情報については、ひびベクトル情報生成部32内部の記憶部で記憶してもよいし、図示しない外部の記憶部で記憶してもよい。
段差検出部4の段差抽出部41は、3次元点群情報入力部2から入力された3次元点群情報を解析し、3次元点群情報から段差を抽出する(ステップS9)。段差抽出部41は、段差部分の点群には段差箇所であることを示すフラグにON情報を付与して記憶する。図9は、実施の形態1にかかる段差抽出部41が抽出した段差箇所についての段差フラグの情報を付与した3次元点群情報の内容を示す図である。図4に示す各点の3次元点群情報に段差フラグの情報を付与したものである。図9に示す段差フラグの情報を付与した3次元点群情報については、段差抽出部41内部の記憶部で記憶してもよいし、図示しない外部の記憶部で記憶してもよい。なお、3次元点群情報の各点に段差フラグの情報を付与する場合、図9のように3次元点群情報および段差フラグの情報を一緒に記憶せず、画像情報のときのように、図3に示す画像情報および図5に示すひびフラグの情報のように別々に記憶してもよい。
段差ベクトル情報生成部42は、段差フラグONとなっている3次元点群情報をグルーピングまたは最小二乗法による、直線近似または線分接続の処理により、1本毎の段差ベクトルを生成する(ステップS10)。図10は、実施の形態1にかかる段差ベクトル情報生成部42において生成した段差ベクトル情報の内容を示す図である。段差ベクトル情報生成部42で生成された各段差ベクトルは折線形状をしているものとする。各段差ベクトルは折線形状をしているため、段差ベクトルの形状を、両端の2つの端点、および複数の頂点により表すことができる。そのため、1つの段差ベクトルについて、端点および頂点の位置を各々X座標、Y座標、Z座標により記憶する。図10に示す段差ベクトル情報については、段差ベクトル情報生成部42内部の記憶部で記憶してもよいし、図示しない外部の記憶部で記憶してもよい。
判定部5は、ひびベクトル情報生成部32で生成されたひびベクトルと、段差ベクトル情報生成部42で生成された段差ベクトルとを用いてベクトル比較を行う(ステップS11)。判定部5は、具体的に、ひびベクトルおよび段差ベクトルの各々のベクトルの各線分の距離が最短となる線分同士の距離を算出し、1つのひびベクトルにおいて同一の段差ベクトルに対して距離が規定された閾値より小さくなるポイントの比率により、浮き剥離を伴うひびか否かを判定する(ステップS12)。
図11から図14は、実施の形態1にかかる判定部5においてひびベクトルと段差ベクトルとを比較したときのイメージの例を示す図である。ここでは、一例として、線分間距離の閾値を閾値γとし、判定部5は全ポイントに対する閾値γ以下のポイントの比率が50%以上のときに浮き剥離を伴うひびと判定するものとする。判定部5では、50%の値についてはユーザからの操作を受け付けて設定し、変更できるものとする。
判定部5は、図11に示すひびベクトル101と段差ベクトル201を比較した場合、ひびベクトル101の線分区間Aと段差ベクトル201との距離はβ1、ひびベクトル101の線分区間Bと段差ベクトル201との距離は0、ひびベクトル101の線分区間Cと段差ベクトル201との距離は0、ひびベクトル101の線分区間Dと段差ベクトル201との距離は0、ひびベクトル101の線分区間Eと段差ベクトル201との距離はβ2、ひびベクトル101の線分区間Fと段差ベクトル201との距離は0、ひびベクトル101の線分区間Gと段差ベクトル201との距離は0となる。判定部5は、β1およびβ2はともに閾値γより小さいため閾値γ以下のポイント数が7となり、閾値γ以下のポイントの比率が7/7=100%のため、ひびベクトル101は浮き剥離を伴うひびと判定する。
判定部5は、図12に示すひびベクトル101と段差ベクトル202を比較した場合、ひびベクトル101の線分区間Aと段差ベクトル202との距離はα1、ひびベクトル101の線分区間Bと段差ベクトル202との距離はβ1、ひびベクトル101の線分区間Cと段差ベクトル202との距離は0、ひびベクトル101の線分区間Dと段差ベクトル202との距離は0、ひびベクトル101の線分区間Eと段差ベクトル202との距離はβ2、ひびベクトル101の線分区間Fと段差ベクトル202との距離はβ3、ひびベクトル101の線分区間Gと段差ベクトル202との距離はβ4となる。判定部5は、α1は閾値γ以上、β1〜β4は閾値γより小さいため閾値γ以下のポイント数が6となり、閾値γ以下のポイントの比率が6/7=85.7%のため、ひびベクトル101は浮き剥離を伴うひびと判定する。
判定部5は、図13に示すひびベクトル101と段差ベクトル203を比較した場合、ひびベクトル101の線分区間Aと段差ベクトル203との距離はα1、ひびベクトル101の線分区間Bと段差ベクトル203との距離はα2、ひびベクトル101の線分区間Cと段差ベクトル203との距離はβ1、ひびベクトル101の線分区間Dと段差ベクトル203との距離はβ2、ひびベクトル101の線分区間Eと段差ベクトル203との距離はβ3、ひびベクトル101の線分区間Fと段差ベクトル203との距離はβ4、ひびベクトル101の線分区間Gと段差ベクトル203との距離はβ5となる。判定部5は、α1およびα2はともに閾値γ以上、β1〜β5は閾値γより小さいため閾値γ以下のポイント数が5となり、閾値γ以下のポイントの比率が5/7=71.4%のため、ひびベクトル101は浮き剥離を伴うひびと判定する。
判定部5は、図14に示すひびベクトル101と段差ベクトル204を比較した場合、ひびベクトル101の線分区間Aと段差ベクトル204との距離はα1、ひびベクトル101の線分区間Bと段差ベクトル204との距離はα2、ひびベクトル101の線分区間Cと段差ベクトル204との距離はα3、ひびベクトル101の線分区間Dと段差ベクトル204との距離はα4、ひびベクトル101の線分区間Eと段差ベクトル204との距離はα5、ひびベクトル101の線分区間Fと段差ベクトル204との距離はα6、ひびベクトル101の線分区間Gと段差ベクトル204との距離はα7となる。判定部5は、α1〜α7は閾値γ以上のため閾値γ以下のポイント数が0となり、閾値γ以下のポイントの比率が0/7=0%のため、ひびベクトル101は浮き剥離を伴うひびではないと判定する。
判定部5では、ひびベクトルおよび段差ベクトルの各線分間の距離の算出方法については2次元座標でも3次元座標でも、どちらでも算出は可能である。判定部5は、浮き剥離を伴うひびと識別したひびについては、浮き剥離ひび情報として、対応するひびベクトルおよび段差ベクトルの情報を記憶する。図15は、実施の形態1にかかる判定部5において浮き剥離を伴うひびと判定したひびについての浮き剥離ひび情報の内容を示す図である。浮き剥離を伴うひびと判定した各浮き剥離ひびについて、ひびベクトルおよび段差ベクトルの情報を記憶する。図15に示す浮き剥離ひび情報については、判定部5内部の記憶部で記憶してもよいし、図示しない外部の記憶部で記憶してもよい。
判定部5は、ひびベクトルと段差ベクトルとを比較し、図11から図13のように閾値γ以下のポイントの比率が50%以上となった場合にはひびベクトル101は浮き剥離を伴うひびと判定して浮き剥離ひびの情報として記憶し、図14のように閾値γ以下のポイントの比率が50%未満となった場合にはひびベクトル101は浮き剥離を伴うひびではないと判定して浮き剥離ひびの情報として記憶しない。なお、判定部5では、閾値γ以下のポイントの比率により浮き剥離を伴うひびか否かを判定していたが、閾値γ以下のポイント数により浮き剥離を伴うひびか否かを判定してもよい。
全てのひびベクトルについてベクトル比較が終了していない場合(ステップS13:No)、判定部5は、ステップS11に戻って、つぎのひびベクトルを選択してベクトル比較を行う。全てのひびベクトルについてベクトル比較が終了した場合(ステップS13:Yes)、判定部5は、処理を終了する。
つづいて、検出装置20のハードウェア構成について説明する。検出装置20において、画像情報入力部1は、デジタルカメラなどの計測装置、または画像情報をデータで取得するインターフェース回路により実現される。3次元点群情報入力部2は、高密度レーザスキャナなどの計測装置、または3次元点群情報をデータで取得するインターフェース回路により実現される。ひび抽出部31およびひびベクトル情報生成部32を備えるひび検出部3、段差抽出部41および段差ベクトル情報生成部42を備える段差検出部4、および判定部5については、処理回路により実現される。すなわち、検出装置20は、画像情報からひびベクトルを生成し、3次元点群情報から段差ベクトルを生成し、ひびベクトルと段差ベクトルとを比較してひびベクトルで表されるひびが浮き剥離を伴うひびか否かを判定するための処理回路を備える。処理回路は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリに格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)およびメモリであってもよい。
図16は、実施の形態1にかかる検出装置20を専用のハードウェアで構成する場合の例を示す図である。処理回路が専用のハードウェアである場合、図16に示す処理回路91は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものが該当する。検出装置20の各機能を機能別に処理回路91で実現してもよいし、各機能をまとめて処理回路91で実現してもよい。
図17は、実施の形態1にかかる検出装置20をCPUおよびメモリで構成する場合の例を示す図である。処理回路がCPU92およびメモリ93で構成される場合、検出装置20の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアまたはファームウェアはプログラムとして記述され、メモリ93に格納される。処理回路では、メモリ93に記憶されたプログラムをCPU92が読み出して実行することにより、各機能を実現する。すなわち、検出装置20は、検出装置20が処理回路により実行されるときに、画像情報からひびベクトルを生成するステップ、3次元点群情報から段差ベクトルを生成するステップ、ひびベクトルと段差ベクトルとを比較してひびベクトルで表されるひびが浮き剥離を伴うひびか否かを判定するステップが結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ93を備える。また、これらのプログラムは、検出装置20の手順および方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。ここで、CPU92は、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、またはDSP(Digital Signal Processor)などであってもよい。また、メモリ93とは、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)などの、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、またはDVD(Digital Versatile Disc)などが該当する。
なお、検出装置20の各機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。例えば、画像情報からひびベクトルを生成する機能、および3次元点群情報から段差ベクトルを生成する機能については専用のハードウェアとしての処理回路91でその機能を実現し、ひびベクトルと段差ベクトルとを比較してひびベクトルで表されるひびが浮き剥離を伴うひびか否かを判定する機能についてはCPU92がメモリ93に格納されたプログラムを読み出して実行することによってその機能を実現することが可能である。
このように、処理回路は、専用のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、検出装置20では、レーザ計測によって得られた3次元点群情報から段差ベクトルを生成し、レーザ計測と同時に撮影して得られた画像情報からひびベクトルを生成し、ひびベクトルと段差ベクトルとを比較して、各ベクトルを構成する線分同士の距離に基づいて、ひびベクトルで表されるひびの状態を判定することとした。これにより、検出装置20では、多大な人力による作業時間を不要とし、かつ調査員の経験および技術によらず、構造物の表面に発生したひびが、単なるひびか、浮き剥離を伴うひびかを自動で判定することができる。検出装置20では、ひび割れの状態を検出する精度を向上することができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、検査装置20が、画像情報からひびベクトルを生成し、3次元点群情報から段差ベクトルを生成し、各ベクトルを比較することによって、ひびが浮き剥離を伴うひびか否かを判定していた。実施の形態2では、検査装置において、画像情報から得られるひびをベクトル化せずにひびの状態を判定する場合について説明する。
図18は、実施の形態2にかかる検出装置20aの構成例を示すブロック図である。検出装置20aは、検出装置20に対して、ひび検出部3および判定部5を削除し、ひび検出部3aおよび判定部5aに置き換えたものである。ひび検出部3aは、ひび検出部3に対して、ひびベクトル情報生成部32を削除し、ひび3次元情報生成部33に置き換えたものである。
変状3次元情報生成部であるひび3次元情報生成部33は、ひびベクトル情報生成部32と同様、ひび抽出部31で生成されたひびの画像情報の各画素に対して、画像情報を撮影時のカメラの光学中心位置である3次元位置座標の情報、3軸方向によるカメラの姿勢についての情報、および3次元点群情報入力部2から入力された3次元点群情報に基づいて、ひびの各画素に対して構造物表面上の3次元絶対座標を算出し、ひびの画像情報についての3次元情報を得る。ただし、ひび3次元情報生成部33では、ひびの画像情報についての3次元情報を得る画素について、ひび抽出部31で抽出されたひびの画像情報に一定の糊代範囲を付加した範囲までの各画素を対象とする。実施の形態2では、ひびの各画素に対して一定の糊代範囲を付加した範囲の画素を変状の範囲とする。ひび3次元情報生成部33は、ひびベクトル情報生成部32のようにひびベクトル情報の生成までは実施せず、ひび部分に該当する画素および糊代範囲の画素について3次元情報を得るところまでを実施する。
ひびの画像情報に一定の糊代範囲を付加する方法について説明する。図19は、実施の形態2にかかるひび3次元情報生成部33において糊代範囲を1画素とした場合の3次元画像を得る対象の画素の範囲の例を示す図である。一定の糊代範囲として、ひびフラグONの画素の周囲1画素分を糊代範囲としたものである。ひび3次元情報生成部33は、ひびフラグONの画素、およびひびフラグOFFであるが糊代範囲の画素について3次元情報を得る。ひび3次元情報生成部33は、ひびフラグOFFであり糊代範囲でもない画素については、3次元情報を得ることはしない。
図20は、実施の形態2にかかるひび3次元情報生成部33が算出したひびフラグONおよび糊代範囲の画素の3次元座標の情報の内容を示す図である。ひび3次元情報生成部33は、ひびフラグONおよび糊代範囲の各画素について3次元座標を算出し、変状の3次元情報として、各画素の3次元座標をX座標、Y座標、およびZ座標により記憶する。図20に示すひびフラグONおよび糊代範囲の画素の3次元座標については、ひび3次元情報生成部33内部の記憶部で記憶してもよいし、図示しない外部の記憶部で記憶してもよい。
判定部5aは、変状の情報である変状の3次元情報、および段差のベクトル情報を用いて、変状の状態を判定する。具体的に、判定部5aは、ひび3次元情報生成部33で生成されたひびフラグONおよび糊代範囲の画素の3次元座標の情報から、ひびフラグONおよび糊代範囲の画素の座標の全てを含む3次元空間を生成する。判定部5aは、段差ベクトル情報生成部42で生成された3次元の段差ベクトルが3次元空間に存在する比率である存在率を算出する。判定部5aは、3次元空間での段差ベクトルの存在率が閾値以上の場合、ひびフラグONの画素で表されるひびは浮き剥離を伴うひびであると判定して記憶する。
判定部5aについては、ひびフラグONおよび糊代範囲の画素の座標の全てを含む3次元空間における3次元の段差ベクトルの存在率を算出して判定する方法の他、前述の3次元空間および3次元の段差ベクトルをともに2次元平面に投影し、2次元平面上において、2次元化されたひびフラグONおよび糊代範囲の画素を含む領域の面積範囲と2次元の段差ベクトルとの位置関係で判定してもよい。
つぎに、検出装置20aにおける、構造物の表面で検出された変状が単なるひびか、浮き剥離を伴うひびか否かを判定する処理について説明する。図21は、実施の形態2にかかる検出装置20aにおいて検出したひびの状態を判定する処理を示すフローチャートである。図2に示す実施の形態1のフローチャートと異なる部分について説明する。
ひび3次元情報生成部33は、ひび抽出部31で抽出されたひびの画素、すなわちひびフラグONの画素に対して糊代範囲を設定する(ステップS31)。ひび3次元情報生成部33は、ステップS4で選択した処理対象画素は、ひびフラグONまたは糊代範囲の画素か否かを確認する(ステップS32)。ひびフラグONまたは糊代範囲のいずれでもない場合(ステップS32:No)、ひび3次元情報生成部33は、ステップS4に戻って図3に示す画像情報からつぎの処理対象画素を1つ選択する(ステップS4)。ひびフラグONまたは糊代範囲の場合(ステップS32:Yes)、ひび3次元情報生成部33は、3次元点群情報に基づいて、ひびフラグONの画素または糊代範囲の画素の3次元座標を算出する(ステップS6)。3次元座標を算出する対象の画素が実施の形態1と異なるが、ひび3次元情報生成部33がひびフラグONの画素または糊代範囲の画素の3次元座標を算出する処理は、実施の形態1においてひびベクトル情報生成部32がひびフラグONの画素の3次元座標を算出する処理と同様である。
判定部5aは、ひび3次元情報生成部33で生成されたひびフラグONおよび糊代範囲の画素の3次元座標の情報から、ひびフラグONおよび糊代範囲の画素を全て含む3次元空間を生成する(ステップS33)。そして、判定部5aは、段差ベクトル情報生成部42で生成された3次元の段差ベクトルの3次元空間での存在率を算出する(ステップS34)。判定部5aは、算出された存在率に基づいて、浮き剥離を伴うひびであるか否かを判定する(ステップS12)。
図22から図25は、実施の形態2にかかる判定部5aにおいて段差ベクトルの3次元空間での存在率を算出したときのイメージの例を示す図である。ここでは、一例として、糊代範囲を2画素とし、判定部5aは存在率が50%以上のときに浮き剥離を伴うひびと判定するものとする。
判定部5aは、図22に示す3次元空間に段差ベクトル201が存在する存在率が100%の場合、ひびフラグONの画素で表されるひびは浮き剥離を伴うひびと判定する。判定部5aは、図23に示す3次元空間に段差ベクトル202が存在する存在率が100%の場合、ひびフラグONの画素で表されるひびは浮き剥離を伴うひびと判定する。
判定部5aは、図24に示す3次元空間に段差ベクトル203が存在する存在率が10%の場合、ひびフラグONの画素で表されるひびは浮き剥離を伴わないひびと判定する。判定部5aは、図25に示す3次元空間に段差ベクトル204が存在する存在率が0%の場合、ひびフラグONの画素で表されるひびは浮き剥離を伴わないひびと判定する。
全ての段差ベクトルについて存在率を算出していない場合(ステップS35:No)、判定部5aは、ステップS34に戻って、つぎの段差ベクトルを選択して存在率を算出する。全ての段差ベクトルについて存在率の算出が終了した場合(ステップS35:Yes)、判定部5aは、処理を終了する。
なお、検出装置20aのハードウェア構成については、実施の形態1の検出装置20と同様の構成により実現可能である。
以上説明したように、本実施の形態によれば、検出装置20aでは、レーザ計測によって得られた3次元点群情報から段差ベクトルを生成し、レーザ計測と同時に撮影して得られた画像情報からひびフラグONおよび糊代範囲の画素の3次元情報を生成し、ひびフラグONおよび糊代範囲の画素を含む3次元空間での段差ベクトルの存在率によって、ひびの状態を判定することとした。これにより、検出装置20aでは、実施の形態1と同様、多大な人力による作業時間を不要とし、かつ調査員の経験および技術によらず、構造物の表面に発生したひびが、単なるひびか、浮き剥離を伴うひびかを自動で判定することができる。さらに、検出装置20aでは、ひびベクトルを生成せずに浮き剥離を伴うひびか否かを判定できるため、実施の形態1と比較して、判定方法が容易になり、判定にかかる処理時間を削減することができる。
実施の形態3.
実施の形態1では、検査装置20が、画像情報からひびベクトルを生成し、3次元点群情報から段差ベクトルを生成し、各ベクトルを比較することによって、ひびが浮き剥離を伴うひびか否かを判定していた。実施の形態3では、検出装置において、3次元点群情報から得られる段差をベクトル化せずにひびの状態を判定する場合について説明する。
図26は、実施の形態3にかかる検出装置20bの構成例を示すブロック図である。検出装置20bは、検出装置20に対して、段差検出部4および判定部5を削除し、構造物表面位置算出部6および判定部5bに置き換えたものである。
構造物表面位置算出部6は、3次元点群情報入力部2から入力された3次元点群情報から、例えば、平滑化処理により構造物の表面をなだらかな面として近似し、構造物表面の位置を算出する。
判定部5bは、変状の情報であるひびベクトル情報、構造物表面の位置の情報、および3次元点群情報を用いて、ひびの状態を判定する。具体的に、判定部5bは、ひびベクトル情報生成部32で生成されたひびベクトルに基づいて、ひびベクトルから規定された範囲の空間にある3次元点群情報を、3次元点群情報入力部2から抽出する。判定部5bは、抽出した3次元点群情報を、構造物表面位置算出部6で算出された構造物表面位置に対して垂直の方向でひびベクトルを境界にして、2つの点群グループに分類する。判定部5bは、分類した各点群グループの各点について、構造物表面位置からの垂直距離を算出し、各点群グループにおける構造物表面位置からの垂直距離平均値を算出して記憶する。判定部5bは、全てのひびベクトルに対して同様の処理を実施する。
また、判定部5bは、1つのひびベクトルを境界にして隣接する2つの点群グループについて、算出した構造物表面位置からの垂直距離平均値の差分が規定された閾値以上の場合、2つの点群グループの境界にあるひびベクトルで表される構造物表面のひびの周辺には段差があると判定する。判定部5bは、さらに、判定した段差の情報を用いて、ひびの状態、すなわち浮き剥離を伴うひびか否かを判定する。判定部5bは、全てのひびベクトルに対して同様の処理を実施する。
つぎに、検出装置20bにおける、構造物の表面で検出された変状が単なるひびか、浮き剥離を伴うひびか否かを判定する処理について説明する。図27は、実施の形態3にかかる検出装置20bにおいて検出したひびの状態を判定する処理を示すフローチャートである。図2に示す実施の形態1のフローチャートと異なる部分について説明する。
構造物表面位置算出部6は、3次元点群情報入力部2から入力された3次元点群情報から、平滑化処理などの手法により、構造物表面位置を算出する(ステップS41)。
判定部5bは、ひびベクトルに基づいて、ひびベクトルから規定された範囲の空間にある3次元点群情報を、3次元点群情報入力部2から抽出する(ステップS42)。
判定部5bは、抽出した3次元点群情報を、構造物表面位置に対して垂直の方向でひびベクトルを境界にして、2つの点群グループに分類する(ステップS43)。
判定部5bは、各点群グループの各点について構造物表面位置からの垂直距離を算出し、各点群グループについて構造物表面位置からの垂直距離平均値を算出する(ステップS44)。
判定部5bは、1つのひびベクトルを境界にして隣接する2つの点群グループについて、垂直距離平均値の差分を算出する(ステップS45)。判定部5bは、算出された垂直距離平均値の差分に基づいて、浮き剥離を伴うひびであるか否かを判定する(ステップS12)。
図28は、実施の形態3にかかる判定部5bにおいて、ひびベクトル102を境界にして3次元点群情報入力部2から抽出した3次元点群情報を2つの点群グループに分類した状態、および構造物表面位置301の例を示す図である。判定部5bは、3次元点群情報入力部2から抽出した3次元点群情報を、ひびベクトル102を境界にして左側の点群グループおよび右側の点群グループに分類する。判定部5bは、左側の点群グループの各点と構造物表面位置301との垂直距離を算出し、左側の点群グループにおける構造物表面位置からの垂直距離平均値(a)を算出する。同様に、判定部5bは、右側の点群グループの各点と構造物表面位置301との垂直距離を算出し、右側の点群グループにおける構造物表面位置からの垂直距離平均値(−b)を算出する。判定部5bは、各点群グループの垂直距離平均値の差分である「(a)−(−b)」の値が規定された閾値cより大きい場合、ひびベクトル102で表されるひびは浮き剥離を伴うひびであると判定する。
全てのひびベクトルについて隣接する2つの点群グループの垂直距離平均値の差分を算出していない場合(ステップS46:No)、判定部5bは、ステップS45に戻って、未処理のひびベクトルについて、1つのひびベクトルを境界にして隣接する2つの点群グループについて、垂直距離平均値の差分を算出する。全てのひびベクトルについて隣接する2つの点群グループの垂直距離平均値の差分を算出した場合(ステップS46:Yes)、判定部5bは、処理を終了する。
なお、検出装置20bのハードウェア構成については、実施の形態1の検出装置20と同様の構成により実現可能である。
以上に説明したように、本実施の形態によれば、検出装置20bでは、レーザ計測によって得られた3次元点群情報から構造物表面位置を算出し、レーザ計測と同時に撮影して得られた画像情報からひびベクトルを生成し、ひびベクトルを境界とする2つ点群グループにおける各点の構造物表面位置からの垂直距離平均値の差分によって、ひびの状態を判定することとした。これにより、検出装置20bでは、実施の形態1と同様、多大な人力による作業時間を不要とし、かつ調査員の経験および技術によらず、構造物の表面に発生したひびが、単なるひびか、浮き剥離を伴うひびかを自動で判定することができる。さらに、検出装置20bでは、段差ベクトルを生成せずに浮き剥離を伴うひびか否かを判定できるため、実施の形態1と比較して、判定方法が容易になり、判定にかかる処理時間を削減することができる。
なお、実施の形態1を例にして説明したが、実施の形態2にも適用可能である。この場合の検出装置では、ひびベクトルおよび段差ベクトルをともに生成せずに浮き剥離を伴うひびか否かを判定できるため、実施の形態1,2と比較して、さらに、判定方法が容易になり、判定にかかる処理時間を削減することができる。
実施の形態4.
実施の形態4では、検出装置において、ひびベクトルを編集する方法について説明する。実施の形態1を例にして説明するが、実施の形態3についても適用可能である。
図29は、実施の形態4にかかる検出装置20cの構成例を示すブロック図である。検出装置20cは、検出装置20に対して、表示部7およびひびベクトル情報編集部8を追加したものである。
表示部7は、画像情報入力部1から入力された画像情報、およびひびベクトル情報生成部32で生成されたひびベクトルの情報を、ユーザが目視により認識できる形式で表示を行う。表示部7は、画像情報およびひびベクトルを別々に表示してもよいし、重畳表示してもよい。表示部7は、例えば、検出装置20cを構成するパーソナルコンピュータなどに搭載されたディスプレイなどに表示を行うものである。なお、表示部7は、ディスプレイ部にひびベクトルなどを表示する表示制御部のみを備え、ディスプレイ部については検出装置20cに外付けで接続される外部のディスプレイなどを用いる形態でもよい。表示部7では、例えば、実施の形態1の図11から図14、実施の形態2の図22から図25、実施の形態3の図28などに示すものを表示してもよい。
編集部であるひびベクトル情報編集部8は、ユーザが表示部7に表示された画像情報およびひびベクトルを確認し、ひびベクトルの頂点を追加または削除する、ひびベクトルを構成する線分を長くするまたは短くするなどのユーザによる補正処理を受け付けて、ひびベクトル情報生成部32で生成されたひびベクトル情報を編集して補正する。ひびベクトル情報編集部8は、図8に示すひびベクトル情報生成部32で生成されたひびベクトル情報に対して補正した内容のひびベクトル情報を記憶する。なお、ひびベクトル情報編集部8において編集されていないひびベクトル情報は、ひびベクトル情報生成部32で生成されたひびベクトル情報と同一となる。
判定部5では、ひびベクトル情報編集部8で補正されたひびベクトル情報と、段差ベクトル情報生成部42で生成された段差ベクトル情報とを用いて、構造物の表面に発生したひびが、浮き剥離を伴うひびか否かを判定する。判定部5における判定方法は、実施の形態1と同様である。
つぎに、検出装置20cにおける、構造物の表面で検出された変状が単なるひびか、浮き剥離を伴うひびか否かを判定する処理について説明する。図30は、実施の形態4にかかる検出装置20cにおいて検出したひびの状態を判定する処理を示すフローチャートである。図2に示す実施の形態1のフローチャートと異なる部分について説明する。
検出装置20cでは、ひびベクトル情報編集部8が、表示部7に表示された画像情報およびひびベクトルを確認したユーザからの補正処理を受け付けて、ステップS8で生成されたひびベクトル情報を編集する(ステップS51)。検出装置20cでは、編集後のひびベクトル情報については、ひびベクトル情報編集部8内部の記憶部で記憶してもよいし、図示しない外部の記憶部で記憶してもよい。検出装置20cにおけるその他の処理は、実施の形態1と同様である。
検出装置20cのハードウェア構成については、表示部7でディスプレイなどが必要となるが、その他の部分については実施の形態1の検出装置20と同様の構成により実現可能である。
以上説明したように、本実施の形態によれば、検出装置20cでは、画像情報およびひびベクトルをユーザが確認でき、画像情報に対して生成されたひびベクトルが実際のひびを正確に表せていないとユーザが判断した場合、ユーザがひびベクトルの情報を編集できるようにした。これにより、検出装置20cでは、実施の形態1と同様の効果を得るとともに、より正確なひびベクトルの情報を入力情報とすることで、構造物の表面に発生したひびが、単なるひびか、浮き剥離を伴うひびかを自動で判定する際の精度を向上することができる。
実施の形態5.
実施の形態5では、検出装置において、ひびベクトルの情報、段差ベクトルの情報などを表示する場合について説明する。実施の形態1を例にして説明するが、実施の形態2から4についても適用可能である。
図31は、実施の形態5にかかる検出装置20dの構成例を示すブロック図である。検出装置20dは、検出装置20に対して、表示部7dを追加したものである。
表示部7dは、画像情報入力部1から入力された画像情報、ひび抽出部31で生成されたひびの画像情報、ひびベクトル情報生成部32で生成されたひびベクトル情報、3次元点群情報入力部2から入力された3次元点群情報、段差抽出部41で生成された段差フラグ付きの3次元点群情報、段差ベクトル情報生成部42で生成された段差ベクトル情報、判定部5で生成された浮き剥離ひび情報を、ユーザが目視により認識できる形式で表示を行う。表示部7dは、例えば、検出装置20dを構成するパーソナルコンピュータなどに搭載されたディスプレイなどに表示を行うものである。なお、表示部7dは、ディスプレイ部にひびベクトルなどを表示する表示制御部のみを備え、ディスプレイ部については検出装置20dに外付けで接続される外部のディスプレイなどを用いる形態でもよい。表示部7dは、例えば、実施の形態1の図11から図14、実施の形態2の図22から図25、実施の形態3の図28などに示すものを表示する。実施の形態4に適用する場合には、表示部7dで表示部7を兼用してもよい。
表示部7dは、例えば、段差フラグ付きの3次元点群情報について、段差フラグONの点には段差を示す色で表示し、その上にひびベクトルを重畳表示することで、段差とひびの位置関係をユーザが直感的に把握することを支援する。また、表示部7dは、段差フラグ付きの3次元点群情報とひびベクトルとを重畳表示する場合、各表示を別の階層に表示することで各表示のオンオフが可能であり、より見やすくすることもできる。また、表示部7dは、重畳表示するのは、ひびベクトルと段差ベクトルであってもよいし、ひびフラグONのひびの画像情報の画素にはひびであることを示す色で表示し、その上に段差ベクトルを表示してもよい。また、表示部7dは、ひびフラグONの画像情報の画素にはひびであることを示す色で表示し、その上に段差フラグ付きの3次元点群情報において段差フラグONの点には段差であることを示す色で表示してもよい。また、表示部7dは、全ての情報を異なる階層に表示し、ユーザからの選択を受け付けて必要な情報のみを表示してもよい。なお、表示部7dでは、各情報を3次元で表示してもよいし、2次元上に展開した情報でひびおよび段差の両方を表示してもよい。
表示部7dでは、判定部5で生成された浮き剥離ひびの情報に対して、どのひびとどの段差とが対応付けられて浮き剥離と判定されたのかについて、入力情報である画像情報および3次元点群情報とを重畳して表示することもできる。
実施の形態5の検出装置20dにおいて、検出したひびの状態を判定する処理を示すフローチャートは、図2に示す実施の形態1のフローチャートと同様である。
検出装置20dのハードウェア構成については、表示部7dでディスプレイなどが必要となるが、その他の部分については実施の形態1の検出装置20と同様の構成により実現可能である。
以上説明したように、本実施の形態によれば、検出装置20dでは、画像情報、3次元点群情報、ひびの画像情報、ひびベクトル情報、段差情報付きの3次元点群情報、段差ベクトル情報、浮き剥離ひび情報の全てを各層に割り当てて重畳表示することができる。これにより、検出装置20dでは、実施の形態1と同様の効果を得るとともに、ユーザに対してひびと段差との位置関係が確認可能な表示をすることで、ユーザはひびの状態を把握することができる。
実施の形態6.
実施の形態6では、検出装置において、浮き剥離ひび情報に類似度を付与する方法について説明する。実施の形態1を例にして説明するが、実施の形態2から5についても適用可能である。
図32は、実施の形態6にかかる検出装置20eの構成例を示すブロック図である。検出装置20eは、検出装置20に対して、類似度判定部9を追加したものである。
類似度判定部9は、判定部5でのひびの状態の判定結果を用いて、変状と段差との類似度を判定する。類似度判定部9は、例えば、実施の形態1の判定部5で算出されたひびベクトルと段差ベクトルとの各線分間の距離、および閾値γ以下のポイントの比率などを用いて、さらに、各ベクトルの距離に関係なくひびベクトルおよび段差ベクトルの形状などを比較し、ひびベクトルおよび段差ベクトルの類似度を判定する。または、類似度判定部9は、例えば、実施の形態2の判定部5aで算出されたひびおよび糊代範囲の画素を含む3次元空間に段差ベクトルが存在する存在率などを用いて、さらに、ひびフラグONの画素で表される形状および段差ベクトルの形状などを比較し、ひびフラグONの画素および段差ベクトルの類似度を判定する。類似度判定部9は、判定した類似度の情報を、判定部5において判定した結果である浮き剥離ひび情報に、類似度の情報を付与して記憶する。
つぎに、検出装置20eにおける、構造物の表面で検出された変状が単なるひびか、浮き剥離を伴うひびか否かを判定する処理について説明する。図33は、実施の形態6にかかる検出装置20eにおいて検出したひびの状態を判定する処理を示すフローチャートである。図2に示す実施の形態1のフローチャートと異なる部分について説明する。
検出装置20eにおいて、ステップS13までの処理は図2に示す実施の形態1のフローチャートと同様である。類似度判定部9は、判定部5での処理が終了すると、ひびベクトルおよび段差ベクトルの類似度を判定する(ステップS61)。
図34は、実施の形態6にかかる検出装置20eにおいてひびの状態を判定する対象となる構造物および計測により得られた情報の例を示す図である。ここでは、ひびの状態を検出する対象の構造物をトンネル401とし、さらに計測された範囲のうち壁面箇所402の範囲を対象にして説明する。検出装置20eは、実施の形態1と同様、デジタルカメラなどにより撮影された画像情報403に基づいてひびフラグONの画素からひびベクトルを生成する。また、検出装置20eは、実施の形態1と同様、高密度レーザスキャナなどにより計測された3次元点群情報404に基づいて段差フラグONの点から段差ベクトルを生成する。画像情報403から得られたひびベクトルおよび3次元点群情報404から得られた段差ベクトルを重畳したものが図35から図38である。
図35から図38は、実施の形態6にかかる類似度判定部9においてひびベクトルと段差ベクトルとを比較したときのイメージの例を示す図である。類似度判定部9は、実施の形態1で判定部5が算出した各ベクトルの線分間距離に基づいて位置の類似度を判定する。また、類似度判定部9は、各線分間距離のばらつきによって形状の類似度を判定する。類似度判定部9は、例えば、ひびベクトルと段差ベクトルとの間に距離があっても、線分間距離が等間隔に離れている場合は形状の類似度は高いと判定する。類似度判定部9は、さらに位置類似度および形状類似度から総合類似度を判定する。類似度判定部9は、総合類似度については、位置類似度および形状類似度の平均値をとってもよいし、値の低い方の類似度の値を総合類似度の値としてもよい。
なお、図35から図38において、ひびベクトル101および段差ベクトル201〜204は、実施の形態1で示した図11から図14のひびベクトル101および段差ベクトル201〜204と同様とする。この場合、類似度判定部9では、位置の類似度を、判定部5で算出された閾値γ以下のポイントの比率に基づいて判定する。
類似度判定部9は、図35に示すひびベクトル101と段差ベクトル201を比較した場合、判定部5での線分間距離の算出結果に基づいて位置類似度を「5」、線分間距離のばらつきに基づいて形状類似度を「5」と判定し、値がともに「5」であることから総合類似度を「5」と判定する。
類似度判定部9は、図36に示すひびベクトル101と段差ベクトル202を比較した場合、判定部5での線分間距離の算出結果に基づいて位置類似度を「5」、線分間距離のばらつきに基づいて形状類似度を「4」と判定し、値が低い方が「4」であることから総合類似度を「4」と判定する。
類似度判定部9は、図37に示すひびベクトル101と段差ベクトル203を比較した場合、判定部5での線分間距離の算出結果に基づいて位置類似度を「2」、線分間距離のばらつきに基づいて形状類似度を「4」と判定し、値が低い方が「2」であることから総合類似度を「2」と判定する。
類似度判定部9は、図38に示すひびベクトル101と段差ベクトル204を比較した場合、判定部5での線分間距離の算出結果に基づいて位置類似度を「1」、線分間距離のばらつきに基づいて形状類似度を「1」と判定し、値がともに「1」であることから総合類似度を「1」と判定する。
類似度判定部9は、判定した類似度の情報を、判定部5において判定した結果である浮き剥離ひび情報に、類似度の情報を付与して記憶する。図39は、実施の形態6にかかる類似度判定部9において浮き剥離を伴うひびと判定された浮き剥離ひび情報に類似度の値を付与したときの内容を示す図である。図15に示す浮き剥離ひび情報に対して、各浮き剥離ひびに類似度の情報を付与したものである。図39に示す類似度の値を付与した浮き剥離ひび情報については、類似度判定部9内部の記憶部で記憶してもよいし、図示しない外部の記憶部で記憶してもよい。
総合類似度が高い程、対象のひびベクトルで表されるひびは浮き剥離を伴っていると可能性が高いと想定される。一方、総合類似度が低い程、対象のひびベクトルで表されるひびは段差との関連性は無く浮き剥離を伴っている可能性は低いと想定される。類似度判定部9は、総合類似度が高い浮き剥離ひびについては、ユーザに対して判定内容を通知するようにしてもよい。例えば、実施の形態5のように表示部7dがある場合、類似度判定部9は、表示部7dを介してユーザへ総合類似度の内容を通知してもよい。位置類似度、形状類似度、および総合類似度の値を5段階にした場合について説明したが、類似度の値を細分化してもよい。この場合、類似度判定部9は、総合類似度の値によって、ユーザへの通知方法および通知内容を変更してもよい。
なお、検出装置20eのハードウェア構成については、実施の形態1の検出装置20と同様の構成により実現可能である。
以上に説明したように、本実施の形態によれば、検出装置20eでは、ひびベクトルおよび段差ベクトルについて類似度を判定し、類似度を数値化することとした。これにより、検出装置20eでは、実施の形態1と同様の効果を得るとともに、ユーザは、類似度の数値を確認することで検出されたひびの安全性を直感的に把握することができる。
実施の形態7.
実施の形態1から6では、デジタルカメラなどでデジタル撮影された画像情報、および高密度レーザスキャナで計測された3次元点群情報を用いて、検出されたひびが、単なるひびか、浮き剥離を伴うひびか否かを判定していた。実施の形態7では、検出装置において、さらに、レーダによる内部変状の検出結果を用いる場合について説明する。実施の形態1を例にして説明するが、実施の形態2から6についても適用可能である。
図40は、実施の形態7にかかる検出装置20fの構成例を示すブロック図である。検出装置20fは、検出装置20に対して、判定部5を削除して判定部5fに置き換え、さらに、レーダ情報入力部10および内部変状検出部11を追加したものである。
レーダ情報入力部10は、構造物の内部のレーダ情報を入力する。レーダ情報入力部10は、レーダで計測および取得されたレーダ情報を入力するものであり、レーダそのものでもよい。レーダ情報入力部10は、レーダで計測および取得されたレーダ情報を記録媒体経由でデータ読み取りを行うデータ読み取り装置、または、レーダで計測および取得された情報を有線通信または無線通信によって受信する通信装置であってもよい。
内部変状検出部11は、レーダ情報入力部10で入力されたレーダ情報から構造物の内部の変状として空洞を検出し、検出した空洞の位置を記憶する。内部変状検出部11における空洞の検出方法については、特に限定されない。
判定部5fは、浮き剥離ひび情報に記録されているひびベクトルおよび段差ベクトルの3次元位置情報と、内部変状検出部11で検出された空洞の位置情報とに基づいて、ひびベクトルと空洞との距離、および段差ベクトルと空洞との距離を算出する。判定部5fは、算出した距離が規定された閾値以下の場合、空洞を伴うひびと判定する。なお、判定部5fでは、いずれか一方のベクトルと空洞との距離のみを算出するものでもよい。また、判定部5fでは、実施の形態1の判定部5と同様、ひびベクトルと段差ベクトルとの比較を行って浮き剥離を伴うひびか否かを判定し、さらに、前述のように1つまたは2つのベクトルを用いて空洞との距離を求めて空洞を伴うひびか否かを判定してもよい。
つぎに、検出装置20fにおける、構造物の表面で検出された変状が単なるひびか、浮き剥離を伴うひびか否かを判定する処理について説明する。図41は、実施の形態7にかかる検出装置20fにおいて検出したひびの状態を判定する処理を示すフローチャートである。図2に示す実施の形態1のフローチャートと異なる部分について説明する。
検出装置20fでは、レーダ情報入力部10において、構造物の内部を、例えば、レーダで計測されたレーダ情報を入力する(ステップS71)。
内部変状検出部11は、レーダ情報入力部10から入力されたレーダ情報から構造物の内部の空洞を検出する(ステップS72)。
判定部5fは、ステップS12において浮き剥離を伴うひびであるか否かを判定すると、さらに、ひびベクトルおよび段差ベクトルの3次元位置情報と、空洞の位置情報とに基づいて、ひびベクトルと空洞との距離および段差ベクトルと空洞との距離、またはいずれか1つのベクトルと空洞との距離を算出する(ステップS73)。なお、判定部5fは、ステップS11,S12の処理については省略してもよい。また、判定部5fは、算出した距離に基づいて、ひびベクトルで表されるひびが空洞を伴うひびであるか否かを判定する(ステップS74)。
なお、検出装置20fのハードウェア構成については、実施の形態1の検出装置20と同様の構成により実現可能である。この場合、レーダ情報入力部10は、計測装置、またはレーダ情報をデータで取得するインターフェース回路により実現される。内部変状検出部11は、処理回路により実現される。
以上に説明したように、本実施の形態によれば、検出装置20fでは、レーザ計測によって得た3次元点群情報、レーザ計測と同時に撮影した画像情報、およびレーダ計測によって得た内部空洞情報を組み合せて、ひびベクトルで表されるひびの状態を判定することとした。これにより、検出装置20fでは、構造物の表面に発生したひびが、単なるひびか、浮き剥離を伴うひびかを自動で判定することができ、さらに空洞を伴うひびかを自動で判定することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 画像情報入力部、2 3次元点群情報入力部、3,3a ひび検出部、4 段差検出部、5,5a,5b,5f 判定部、6 構造物表面位置算出部、7,7d 表示部、8 ひびベクトル情報編集部、9 類似度判定部、10 レーダ情報入力部、11 内部変状検出部、20,20a,20b,20c,20d,20e,20f 検出装置、31 ひび抽出部、32 ひびベクトル情報生成部、33 ひび3次元情報生成部、41 段差抽出部、42 段差ベクトル情報生成部。

Claims (9)

  1. 構造物の画像情報から前記構造物の表面のひび抽出し、レーザにより計測された前記構造物の表面の3次元点群情報を用いて、抽出された前記ひびのベクトル情報を生成する変状検出部と、
    前記3次元点群情報から前記構造物の表面の段差を抽出し、抽出された前記段差のベクトル情報を生成する段差検出部と、
    前記ひびの情報である前記ひびのベクトル情報、および前記段差の情報である前記段差のベクトル情報を用いて、前記ひびのベクトル情報および前記段差のベクトル情報の各々のベクトルの各線分の距離が最短となる線分同士の線分間距離を算出し、1つの前記ひびのベクトル情報において同一の前記段差のベクトル情報に対して前記線分間距離が規定された閾値より小さくなるポイントの比率に基づいて、前記ひびの状態を判定する判定部と、
    を備えることを特徴とする検出装置。
  2. 構造物の画像情報から前記構造物の表面のひびを抽出し、レーザにより計測された前記構造物の表面の3次元点群情報を用いて、前記ひびの画素および前記ひびの画素から規定された範囲の画素を対象にして3次元情報を生成する変状検出部と、
    記3次元点群情報から前記構造物の表面の段差を抽出し、抽出された前記段差のベクトル情報を生成する段差検出部と、
    ひびの情報である前記ひびの3次元情報、および前記段差の情報である前記段差のベクトル情報を用いて、前記ひびの3次元情報の画素を全て含む3次元空間を生成し、前記段差のベクトル情報で示されるベクトルが前記3次元空間に存在する比率に基づいて、前記ひびの状態を判定する判定部と
    を備えることを特徴とする検出装置。
  3. 前記画像情報、前記ひびの情報、前記3次元点群情報、前記段差の情報、および前記判定部での前記ひびの状態の判定結果を表示する表示部、
    を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の検出装置。
  4. 構造物の画像情報から前記構造物の表面のひび抽出し、レーザにより計測された前記構造物の表面の3次元点群情報を用いて、抽出された前記ひびのベクトル情報を生成する変状検出部と、
    前記3次元点群情報から前記構造物の表面の位置を算出する構造物表面位置算出部と、
    前記ひびの情報である前記ひびのベクトル情報、前記構造物の表面の位置の情報、および前記3次元点群情報を用いて、前記ひびから規定された範囲の空間にある3次元点群情報を抽出し、抽出した3次元点群情報を前記構造物の表面の位置に対して垂直の方向で前記ひびを境界にして2つの点群グループに分類し、分類した各点群グループの各点について前記構造物の表面の位置からの垂直距離を算出し、各点群グループにおける垂直距離の平均値を算出し、各点群グループの垂直距離の平均値の差分に基づいて、前記ひびの状態を判定する判定部と、
    を備えことを特徴とする検出装置。
  5. 前記画像情報および前記ひびのベクトル情報を表示する表示部と、
    ユーザからの操作を受け付けて前記ひびのベクトル情報を補正する編集部と、
    を備え、
    前記判定部は、前記編集部で補正された前記ひびのベクトル情報を用いて、前記ひびの状態を判定する、
    ことを特徴とする請求項またはに記載の検出装置。
  6. 前記判定部での前記ひびの状態の判定結果を用いて、前記ひびと前記段差との類似度を判定し、判定内容を前記表示部に表示する類似度判定部、
    を備えることを特徴とする請求項3または5に記載の検出装置。
  7. レーダ情報から前記構造物の内部のひびを検出する内部変状検出部、
    を備え、
    前記判定部は、さらに、前記内部変状検出部で検出された前記構造物の内部のひびの情報を用いて、前記ひびの状態を判定する、
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか1つに記載の検出装置。
  8. 構造物の表面のひびを検出する検出装置における検出方法であって、
    変状検出部が、前記構造物の画像情報から前記構造物の表面のひび抽出し、レーザにより計測された前記構造物の表面の3次元点群情報を用いて、抽出された前記ひびのベクトル情報を生成する変状検出ステップと、
    段差検出部が、前記3次元点群情報から前記構造物の表面の段差を抽出し、抽出された前記段差のベクトル情報を生成する段差検出ステップと、
    判定部が、前記ひびの情報である前記ひびのベクトル情報、および前記段差の情報である前記段差のベクトル情報を用いて、前記ひびのベクトル情報および前記段差のベクトル情報の各々のベクトルの各線分の距離が最短となる線分同士の線分間距離を算出し、1つの前記ひびのベクトル情報において同一の前記段差のベクトル情報に対して前記線分間距離が規定された閾値より小さくなるポイントの比率に基づいて、前記ひびの状態を判定する判定ステップと、
    を含むことを特徴とする検出方法。
  9. 構造物の表面のひびを検出する検出装置における検出方法であって、
    変状検出部が、前記構造物の画像情報から前記構造物の表面のひび抽出し、レーザにより計測された前記構造物の表面の3次元点群情報を用いて、抽出された前記ひびのベクトル情報を生成する変状検出ステップと、
    構造物表面位置算出部が、前記3次元点群情報から前記構造物の表面の位置を算出する構造物表面位置算出ステップと、
    判定部が、前記ひびの情報である前記ひびのベクトル情報、前記構造物の表面の位置の情報、および前記3次元点群情報を用いて、前記ひびから規定された範囲の空間にある3次元点群情報を抽出し、抽出した3次元点群情報を前記構造物の表面の位置に対して垂直の方向で前記ひびを境界にして2つの点群グループに分類し、分類した各点群グループの各点について前記構造物の表面の位置からの垂直距離を算出し、各点群グループにおける垂直距離の平均値を算出し、各点群グループの垂直距離の平均値の差分に基づいて、前記ひびの状態を判定する判定ステップと、
    含むことを特徴とする検出方法。
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