JP6173588B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、無線通信装置に用いられるアンテナ装置に関するものであり、特に複数のバーアンテナを搭載したアンテナ装置に関する。
従来、車両とその車両の利用者が所持する携帯機との間で無線通信を行い、車両のドアをロック或いはアンロックするシステムである、いわゆる「スマートキーレスエントリーシステム」が開発されている。
スマートキーレスエントリーシステムは、車両に取り付けられて、無線通信による操作によってドアをロック或いはアンロックする車載器と、ドアをロック或いはアンロックするための信号を無線送信する利用者が携帯する携帯機によって構成されている。車載器が車両周囲に磁界を形成して、携帯機がその磁界を検知したことをトリガーにしてドアをロック或いはアンロックするための信号を車両に送信するようになっている。
車載器が形成する磁界の範囲はスマートキーレスエントリーシステムの作動距離に直結しているため、車載器が必要十分な範囲に磁界を形成することが求められている。すなわち、車載器に搭載されるアンテナ装置には、高い送信能力が求められている。
車載器が形成する磁界の周波数は、システムの作動範囲を車両の周囲数メートルに限定するために、30〜300キロヘルツ(kHz)帯、いわゆる「LF帯」に設定されている。車載器に搭載されるアンテナ装置には、フェライト製のコアにコイルを巻回した構造を有し、コイルの軸方向に指向性を有するいわゆる「バーアンテナ」が用いられている。
一般に、車載器に搭載されるアンテナ装置は、利用者が車両に対してどちらの方向から近づいた場合でもドアを操作できるように、コイルの軸方向が互いに異なる複数のバーアンテナが配置されている。また、いずれかのバーアンテナに給電する信号源が、他のバーアンテナが発生した磁界との電磁的な結合によって破壊されるのを防ぐために、バーアンテナ同士は電磁的な結合が小さくなるように距離を離して配置されている。そのため、システムが組み立て難くなったり、コストが高くなる課題があった。
また、バーアンテナによって離れた位置に強い磁界を形成するためには、コアを軸方向に長くすることが有効である。アンテナ装置の通信性能を向上させるためには、個々のバーアンテナが大型になる傾向にあり、アンテナ装置が大型になったり、コストが高くなったり、レイアウトがし難くなる要因となっていた。
これらの問題に対して、複数のバーアンテナを近接して配置したアンテナ装置が開発されている。例えば、特許文献1には、2つのバーアンテナを直交配置することで互いが発生する磁束が鎖交しないようにして、アンテナ間の電磁的な結合を低減したアンテナ装置が開示されている。また、特許文献2には、十文字型に形成したコアの互いに直交する軸部にそれぞれコイルを巻回することで、電磁的な結合を低減した2つのバーアンテナを形成したアンテナ装置が開示されている。
特開2004−187159号公報 特開2003−92509号公報
特許文献1のアンテナ装置は、2つのバーアンテナを直交させて配置することによってアンテナ間の電磁的な結合を低減している。各々のアンテナは互いに独立して動作しており、通信性能は1つのアンテナを用いたアンテナ装置と同等であった。
特許文献2のアンテナ装置は、2本の棒状コアを一体化することで十文字型のコアを作製し、第1コイルを十文字型コアの第1軸部に巻回し、第2コイルを十文字型コアの第2軸部に巻回することでアンテナ間の電磁的な結合を低減している。この構造では、第1コイルが発生した磁束はコアの第1軸部のみを通過し、第2コイルが発生した磁束はコアの第2軸部のみを通過するため、特許文献1のアンテナ装置と同様にアンテナ間の電磁的な結合は低減される。コイルが巻回されている一方のコアは他方のアンテナの動作に影響を与えない。
すなわち、特許文献1及び特許文献2のアンテナ装置は、いずれも一方のアンテナが他方のアンテナに影響を与えない構造となっているため、アンテナ間の電磁的な結合を低減する効果は得られるものの、十分な通信距離を得るためにはコアを十分に大きくする必要があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、複数のバーアンテナを近接して配置することができ、かつ各々のバーアンテナが互いに独立して動作するものよりも通信性能を向上させることができるアンテナ装置を提供することを目的とする。
本発明のアンテナ装置は、互いに逆方向に延伸した第1腕部及び第2腕部と、第1腕部と第2腕部間の中央部から第1腕部及び第2腕部の延伸方向と直交する方向に延伸した第3腕部とを有するコアと、第1腕部に巻回された第1小コイルと、第2腕部に巻回された第2小コイルとを直列に接続してなる第1コイルと、第1コイルに給電する第1信号源と、第3腕部に巻回された第2コイルと、第2コイルに給電する第2信号源と、を具備し、第2コイルが発生する磁束によって第1小コイルに生じる第1起電力と、第2コイルが発生する磁束によって第2小コイルに生じる第2起電力とが互いに打ち消し合うように、第1腕部の形状、第2腕部の形状、第1小コイルの巻数及び第2小コイルの巻数を設定したものである。
本発明のアンテナ装置は、複数のバーアンテナを近接して配置することができ、かつ各々のバーアンテナが互いに独立して動作するものよりも通信性能を向上させることができる。
本発明の実施の形態1のアンテナ装置の構成を示す説明図である。 図1に示すアンテナ装置が発生する磁束を示す説明図である。 本発明の実施の形態1のアンテナ装置の実験状態を示す説明図である。 比較対象のアンテナ装置の実験状態を示す説明図である。 送信アンテナ装置と受信アンテナ装置間の距離に対する通過振幅を示す特性図である。 本発明の実施の形態2のアンテナ装置の構成を示す説明図である。 本発明の実施の形態2の他のアンテナ装置の構成を示す説明図である。 本発明の実施の形態2の他のアンテナ装置の構成を示す説明図である。 本発明の実施の形態3のアンテナ装置の構成を示す説明図である。 本発明の実施の形態4のアンテナ装置の構成を示す説明図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1のアンテナ装置の要部の構成を示す説明図である。
図中、1はコアである。コア1は、略T字状に成型されたフェライトにより構成されている。コア1は、互いに逆方向(図中X軸の正方向と負方向)に延伸した第1腕部11及び第2腕部12を有している。コア1は、第1腕部11と第2腕部12間の中央部13から、第1腕部11及び第2腕部12の延伸方向と直交する方向(図中Y軸の正方向)に延伸した第3腕部14を有している。
第1腕部11、第2腕部12及び第3腕部14は、いずれも棒形状である。第1腕部11の長さは第2腕部12の長さと等しく、第1腕部11の断面積は第2腕部12の断面積と等しくなっている。第3腕部14の長さは、第1腕部11及び第2腕部12の長さよりも短くなっている。コア1の形状は、第3腕部14の軸(図中Y軸)に対して対称である。
第1腕部11には、第1小コイル21が巻回されている。第2腕部12には、第2小コイル22が巻回されている。第1小コイル21の巻数は、第2小コイル22の巻数と等しく設定されている。第1小コイル21の巻回方向は、第2小コイル22の巻回方向と同じ向きである。第1小コイル21と第2小コイル22とは、コア1の中央部13を介して電気的に直列に接続されており、第1コイル2が構成されている。第3腕部14には、第2コイル3が巻回されている。
第1コイル2の両端部間には、第1コイル2に対して並列に、第1信号源4が電気的に接続されている。第1信号源4は、第1コイル2に高周波電流を供給するものである。第2コイル3の両端部間には、第2コイル3に対して並列に、第2信号源5が電気的に接続されている。第2信号源5は、第2コイル3に高周波電流を供給するものである。
次に、図2を参照して、このように構成されたアンテナ装置100の動作について、電波を放射する送信アンテナ装置の動作を中心に説明する。図中、図1と同様の構成部材には同一符号を付して説明を省略する。
まず、第1信号源4が第1コイル2に高周波電流を供給する。第1コイル2は、第1腕部11及び第2腕部12の延伸方向に沿う2方向(図中X軸の正方向及び負方向)に電波を強く放射する。また、第2信号源5が第2コイル3に高周波電流を供給する。第2コイル3は、第3腕部14の延伸方向に沿う方向(図中Y軸の正方向)に電波を強く放射する。そのため、アンテナ装置100全体では、3方向に電波を強く放射する効果が得られる。
第2信号源5が第2コイル3に高周波電流を供給したことにより、第2コイル3はループ状の第1磁束(Φ1)Iを発生する。第1磁束(Φ1)Iは、第2コイル3を巻回した第3腕部14から、コア1の中央部13と、第1小コイル21を巻回した第1腕部11と、アンテナ装置100の外部の空間とを順次通過して第3腕部14に再び戻る磁束である。
同様に、第2信号源5が第2コイル3に高周波電流を供給したことにより、第2コイル3はループ状の第2磁束(Φ2)IIを発生する。第2磁束(Φ2)IIは、第2コイル3を巻回した第3腕部14から、コア1の中央部13と、第2小コイル22を巻回した第2腕部12と、アンテナ装置100の外部の空間とを順次通過して第3腕部14に再び戻る磁束である。
このとき、第1磁束(Φ1)Iが第3腕部14だけでなく中央部13及び第1腕部11も通過するため、第1磁束(Φ1)Iの放射に寄与するコア1の長さは、中央部13から第3腕部14の先端部までの長さと中央部13から第1腕部11の先端部までの長さとの和となる。また、第2磁束(Φ2)IIが第3腕部14だけでなく中央部13及び第2腕部12も通過するため、第2磁束(Φ2)IIの放射に寄与するコア1の長さは、中央部13から第3腕部14の先端部までの長さと中央部13から第2腕部12の先端部までの長さとの和となる。
すなわち、第1コイル2からの電波の放射に寄与するコア1の部位は、第1腕部11、第2腕部12及び中央部13である。また、第2コイル3からの電波の放射に寄与するコア1の部位は、第1腕部11から第3腕部14までのコア1全体である。
このように、実施の形態1のアンテナ装置100は、コア1の第1腕部11、第2腕部12及び中央部13が、第1コイル2からの放射と第2コイル3からの放射とで共用される。このため、互いに独立して動作する2つのバーアンテナからなるアンテナ装置よりも、コア1の体積を削減しつつ第2コイル3の感度を向上させることができる。
なお、アンテナ装置100は、いわゆる「アンテナ装置の可逆性(reciprocity)」により、受信アンテナ装置として動作する場合も送信アンテナ装置と同様に動作する。
次に、図3〜図5を参照して、アンテナ装置100の効果について説明する。
図3は、発明者らが本発明の効果の検証に用いた第1実験状態を示している。第1実験状態では、実施の形態1のアンテナ装置100の第2コイル3を送信アンテナ装置に用いている。アンテナ装置100の第1コイル2は、図1に示す第1信号源4に代えて終端抵抗4aが接続されており、電気的に終端されている。第2コイル3と対向して、コイル41に信号源42を接続した受信アンテナ装置400が配置されている。
図4は、発明者らが本発明との対比に用いた第2実験状態を示している。第2実験状態では、棒形状のコア31にコイル32を巻回し、コイル32に信号源33を接続することで、送信アンテナ装置300が構成されている。コア31の長さaは、第1実験状態のコア1の中央部13から第3腕部14の先端部までの長さaと等しく設定されている。送信アンテナ装置300と対向して、第1実験状態と同様の受信アンテナ装置400が配置されている。
図5は、送信アンテナ装置と受信アンテナ装置間の距離dに対する、送信アンテナ装置と受信アンテナ装置間の電波の通過振幅|S21|を示す特性図である。特性線Aは第1実験状態の通過振幅|S21|を示しており、特性線Bは第2実験状態の通過振幅|S21|を示している。
図5に示す如く、第1実験状態のコア1の中央部13から第3腕部14の先端部までの長さaが、第2実験状態のコア31の長さaと等しく設定されているにも関わらず、距離dが1センチメートル(cm)から6cmの範囲に亘って、特性線Aの通過振幅|S21|が特性線Bの通過振幅|S21|よりも10デシベル(dB)程度高くなっている。この理由は、第1実験状態の第2コイル3が略T字状のコア1の第3腕部14に巻回されているので、第1腕部11及び第2腕部12も送信アンテナ装置の一部として利用することができるからである。
以上のように、実施の形態1のアンテナ装置100は、略T字状に成型したコア1を有している。コア1の第1腕部11には第1小コイル21が巻回されており、第2腕部12には第2小コイル22が巻回されている。第1小コイル21と第2小コイル22とはコア1の中央部13を介して直列に接続されており、第1コイル2が構成されている。第3腕部14には第2コイル3が巻回されている。これにより、第1コイルと第2コイルとをそれぞれ別の棒状コアに巻回した従来のアンテナ装置と比較して、同等の通信可能距離をより小さな体積のコア1で実現できる。
なお、第1信号源4が第1コイル2に供給する高周波電流の周波数は、第2信号源5が第2コイル3に供給する高周波電流の周波数と等しくしてもよく、異なるものとしても良い。いずれの場合も、同様にコア1の体積を削減しつつ第2コイル3の感度を向上させる効果を得ることができる。
また、コア1は、第3腕部14の長さが、第1腕部11及び第2腕部12の長さよりも短いものに限定されない。第3腕部14の長さは、第1腕部11及び第2腕部12の長さより長くても良い。又は、第3腕部14の長さは、第1腕部11及び第2腕部12の長さと等しくても良い。
実施の形態2.
図6を参照して、第1腕部及び第2腕部の形状と、第1小コイル及び第2小コイルの巻数とを適切な値に設定したアンテナ装置について説明する。なお、図1及び図2に示す実施の形態1のアンテナ装置100と同様の構成部材には同一符号を付して説明を省略する。
第1磁束(Φ1)Iが鎖交することによって第1小コイル21に誘導される第1起電力V11と、第2磁束(Φ2)IIが鎖交することによって第2小コイル22に誘導される第2起電力V12とが、互いに等振幅かつ逆位相になるように、第1腕部11の形状、第2腕部12の形状、第1小コイル21の巻数及び第2小コイル22の巻数が設定されている。このようにして、アンテナ装置101が構成されている。
次に、アンテナ装置101の動作及び効果について説明する。
いわゆる「ファラデーの電磁誘導の法則」に基づき、第1磁束(Φ1)Iが鎖交することによって第1小コイル21に誘導される第1起電力V11は、以下の式(1)で表される。式(1)において、N1は第1小コイル21の巻数を表しており、d/dtは時間微分を表している。
V11=−d/dt(N1Φ1) (1)
同様に、第2磁束(Φ2)IIが鎖交することによって第2小コイル22に誘導される第2起電力V12は、以下の式(2)で表される。第2磁束(Φ2)IIから見た第2小コイル22の巻回方向は、第1磁束(Φ1)Iから見た第1小コイル21の巻回方向と逆向きになっている。そのため、第2磁束(Φ2)IIにはマイナスの符号をつけている。式(2)において、N2は第2小コイル22の巻数を表している。
V12=−d/dt(−N2Φ2)=d/dt(N2Φ2) (2)
式(1)及び式(2)より、第2コイル3が発生した磁束によって第1信号源4に現れる電圧V1は、以下の式(3)で表される。第1コイル2と第2コイル3間の電磁的な結合を抑えると、電圧V1は小さくなる。
V1=V11+V12=−d/dt(N1Φ1)+d/dt(N2Φ2) (3)
ここで、第1小コイル21の巻数は第2小コイル22の巻数と等しく、かつ第1腕部11及び第2腕部12の形状は第3腕部14の軸(図中Y軸)に対して対称であるものとする。第1腕部11及び第2腕部12の形状が第3腕部14の軸に対して対称であるため、第2コイル3から見た第1小コイル21と第2小コイル22とは電気的に互いに同等であり、Φ1=Φ2となる。
このとき、式(3)においてN1=N2かつΦ1=Φ2となるため、d/dt(N1Φ1)=d/dt(N2Φ2)である。その結果、V1=0となる。これは、第1信号源4と第2信号源5とが電磁的に結合しておらず、一方の信号源がコイルに給電することにより発生した磁界によって、他方の信号源が破壊されないことを示している。
このように、第1コイル2と第2コイル3との電磁的な結合が小さくなっているため、一方のコイルが送信する信号によって他方のコイルが受信する信号が妨げられたり、一方のコイルが送信した大電力の一部を他方のコイルが受信することで信号源が破壊されるのを防止することができる。
なお、第1小コイル21の巻数が第2小コイル22の巻数と異なるか、又は第1腕部11及び第2腕部12の形状が第3腕部14の軸(図中Y軸)に対して対称でない構造であっても、以下のように同様の効果を得ることができる。すなわち、第1腕部11と第2腕部12の長さが互いに異なる場合、又は第1腕部11と第2腕部12の断面形状が互いに異なる場合、一般にΦ1≠Φ2となる。この場合も、N1Φ1=−N2Φ2となるように第1小コイル21及び第2小コイル22の巻数を設定することで、d/dt(N1Φ1)=d/dt(N2Φ2)とすることができる。例えば、Φ1=2・Φ2である場合、第1小コイル21の巻数N1と第2小コイル22の巻数N2とを2・N1=N2となるように設定する。
巻数Nのコイルに鎖交する磁束をΦとすると、NΦを一般に「磁束鎖交数」という。第2コイル3が磁束を発生したとき、第1小コイル21の磁束鎖交数と第2小コイル22の磁束鎖交数との時間変化を等しくすることで、第1コイル2と第2コイル3との電磁的な結合をゼロにすることができる。
以上のように、実施の形態2のアンテナ装置101は、第1磁束(Φ1)Iが鎖交することによって第1小コイル21に誘導される第1起電力V11と、第2磁束(Φ2)IIが鎖交することによって第2小コイル22に誘導される第2起電力V12とが、互いに等振幅かつ逆位相になるように、第1腕部11の形状、第2腕部12の形状、第1小コイル21の巻数及び第2小コイル22の巻数が設定されている。これにより、第1起電力V11と第2起電力V12とが互いに打ち消し合い、第2コイル3が発生した磁束によって第1信号源4に現れる電圧V1がゼロになるため、第1コイル2と第2コイル3との電磁的な結合をゼロにすることができる。
なお、コア1は、図6に示す略T字状の形状に限定されるものではなく、第3腕部14の軸(図中Y軸)に対して非対称な形状でも良い。図7に示す如く、第1腕部11の先端部を折り曲げて凸部15を形成したアンテナ装置102としても良い。又は、コア1は、各腕部の断面積が一定でない形状でも良い。図8に示す如く、第1腕部11及び第2腕部12の中央部13側の端部に、第1腕部11及び第2腕部12よりも断面積が小さい細径部13aを形成したアンテナ装置103としても良い。第1腕部11及び第2腕部12の形状に応じて、第1小コイル21の磁束鎖交数と第2小コイル22の磁束鎖交数とが等しくなるように第1小コイル21及び第2小コイル22の巻数を設定したものであれば、同様に第1コイル2と第2コイル3との電磁的な結合をゼロにする効果が得られる。
実施の形態3.
図9を参照して、信号源とコイル間にキャパシタを接続したアンテナ装置について説明する。なお、図1及び図2に示す実施の形態1のアンテナ装置100と同様の構成部材には同一符号を付して説明を省略する。
第1信号源4と第1コイル2の一端部との間には、第1キャパシタ6が電気的に直列に接続されている。第2信号源5と第2コイル3の一端部との間には、第2キャパシタ7が電気的に直列に接続されている。このようにして、アンテナ装置104が構成されている。
第1キャパシタ6及び第2キャパシタ7の静電容量は、第1コイル2及び第2コイル3がアンテナ装置102の動作周波数でそれぞれ共振するような容量に設定されている。これにより、第1信号源4から見た第1コイル2のインピーダンスの虚部と、第2信号源5から見た第2コイル3のインピーダンスの虚部とがそれぞれ打ち消される。この結果、第1信号源4から第1コイル2に効率よく電力が供給され、かつ第2信号源5から第2コイル3に効率よく電力が供給されるようになり、アンテナ装置104の通信性能を向上させることができる。
実施の形態4.
図10を参照して、2つの部材を組み合わせてコアを構成するようにしたアンテナ装置について説明する。なお、図1及び図2に示す実施の形態1のアンテナ装置100と同様の構成部材には同一符号を付して説明を省略する。
第1腕部11、第2腕部12及び中央部13によって、棒形状の第1コア部材1aが構成されている。第3腕部14によって、棒形状の第2コア部材1bが構成されている。第1コア部材1aと第2コア部材1bとは、それぞれ異なる部材として成型されている。
第1コア部材1aと第2コア部材1bとを略T字状に組み合わせることで、コア1cが構成されている。すなわち、第2コア部材1bの一端部は、第1コア部材1aの中央部13に接着剤などで接着されている。又は、第1コア部材1a及び第2コア部材1bは、図示しないケースに収容することで、略T字状に固定されている。
このように構成されたアンテナ装置105は、実施の形態1のアンテナ装置100と同様に以下のとおり動作する。
すなわち、第1コイル2からの電波の放射に寄与するコア1cの部位は、第1腕部11、第2腕部12及び中央部13になる。また、第2コイル3からの電波の放射に寄与するコア1cの部位は、第1腕部11から第3腕部14までのコア1c全体になる。これにより、互いに独立して動作する2つのバーアンテナからなるアンテナ装置よりも、コア1cの体積を削減しつつ第2コイル3の感度を向上させることができる。
また、それぞれ異なる部材として成型した第1コア部材1aと第2コア部材1bとを組み合わせることによりコア1cを構成しているため、簡単な形状のコアを容易に作成することができる。特に、棒形状の第1コア部材1aと棒形状の第2コア部材1bとを組み合わせることによりコア1cを構成しているため、棒形状のコアを製造する従来の製造設備を利用できる。また、2本の棒形状の第1コア部材1a及び第2コア部材1bは、T字状のコアよりも長方形の搬送容器内に密に配置することができるため、搬送容器をコンパクトにすることができ、各部材の製造場所から組立場所などへの大量輸送に適している。
さらに、T字状のコアを一体の部材で成型した場合、3本の腕部にそれぞれコイルを巻回する必要が生じる。そのため、コイルを巻回する際に、第1コイル2を構成する導線と第2コイル3を構成する導線との物理的な干渉を防ぐように、製造装置及び製造手順を工夫する必要がある。これに対し、実施の形態4のアンテナ装置105は、第1コア部材1aに第1コイル2を巻回し、かつ第2コア部材1bに第2コイル3を巻回した後に、第1コア部材1aと第2コア部材1bとを組み合わせることができるので、一方のコイルの巻回時に他方のコイルとの物理的な干渉を考慮する必要がなく、製造装置及び製造手順をより簡略にすることができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
本発明のアンテナ装置は、略T字状のコアの第1腕部〜第3腕部にそれぞれコイルを巻回しており、通信性能を向上させることができるので、スマートキーレスエントリーシステム及びその他の無線通信装置に用いるのに適している。
1 コア、1a 第1コア部材、1b 第2コア部材、1c コア、2 第1コイル、3 第2コイル、4 第1信号源、4a 終端抵抗、5 第2信号源、6 第1キャパシタ、7 第2キャパシタ、11 第1腕部、12 第2腕部、13 中央部、13a 細径部、14 第3腕部、15 凸部、21 第1小コイル、22 第2小コイル、31 コア、32 コイル、33 信号源、41 コイル、42 信号源、100,101,102,103,104,105 アンテナ装置、300 送信アンテナ装置、400 受信アンテナ装置。

Claims (5)

  1. 互いに逆方向に延伸した第1腕部及び第2腕部と、前記第1腕部と前記第2腕部間の中央部から前記第1腕部及び前記第2腕部の延伸方向と直交する方向に延伸した第3腕部とを有するコアと、
    前記第1腕部に巻回された第1小コイルと、前記第2腕部に巻回された第2小コイルとを直列に接続してなる第1コイルと、
    前記第1コイルに給電する第1信号源と、
    前記第3腕部に巻回された第2コイルと、
    前記第2コイルに給電する第2信号源と、を具備し、
    前記第2コイルが発生する磁束によって前記第1小コイルに生じる第1起電力と、前記第2コイルが発生する磁束によって前記第2小コイルに生じる第2起電力とが互いに打ち消し合うように、前記第1腕部の形状、前記第2腕部の形状、前記第1小コイルの巻数及び前記第2小コイルの巻数を設定した
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記コアの形状が前記第3腕部の軸に対して対称であり、
    前記第1小コイルの巻数と前記第2小コイルの巻数とが等しい
    ことを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  3. 前記第1腕部、前記第2腕部及び前記第3腕部が棒形状であり、
    前記第1腕部の長さと前記第2腕部の長さとが等しく、
    前記第1腕部の断面積と前記第2腕部の断面積とが等しく、
    前記第1小コイルの巻数と前記第2小コイルの巻数とが等しい
    ことを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  4. 前記コアは、前記第1腕部、前記第2腕部及び前記中央部を含む第1コア部材と、前記第3腕部を含む第2コア部材との組み合わせ体であることを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  5. 前記第1コイルと前記第1信号源との間に第1キャパシタを接続し、
    前記第2コイルと前記第2信号源との間に第2キャパシタを接続した
    ことを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
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