JP6173190B2 - 部品供給方法及びロボットシステム - Google Patents

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本発明は、部品を搭載した供給用のトレイを用いて、ロボットに部品を供給する部品供給方法、及びロボットシステムに関する。
近年、小型の電機製品、電子製品等はニーズの多様化に伴い、少量多品種生産が求められている。これに対応するため、生産現場では作業者各人が、多品種、多部品の組立て作業を行う人手によるセル生産が行われている。しかしながら、こういった状況であっても製品品質の安定化や、タクトアップに対応するため、人手によるセル生産からロボット等を用いた自動組立装置によるセル生産が望まれている。
従来の自動組立では、1台の自動組立装置に少品種の部品を供給し、高速で組立を行う装置が主流であった。そのため、従来の部品供給装置は、トレイに部品が平面方向に複数の行・列に搭載されており、トレイごとロボットを有する自動組立装置に供給し、トレイから部品をロボットのロボットハンドが取得する構成であった(特許文献1参照)。
更に、物流で使用されるトレイに配置された部品を直接取得し、運用の合理化等に取り組みコストダウンを図ってきた。自動組立装置のロボットハンドが部品を取得する場合、部品を搭載したトレイおよび部品が高精度に位置決めされている必要がある。
そこで、物流で使用されるトレイに配置された部品をロボットが直接取得するような場合、部品を高精度に位置決めするために画像処理等を用いることが提案されている(特許文献2参照)。
特開平8−81018号公報 特開2007−72845号公報
しかしながら、近年、ロボットによるセル生産では、多数の品種及び多数の部品を一括で供給する必要がある。更に、合理化のために物流トレイを用いてロボットに部品の供給を行うが、上記特許文献2では、精度を補うために画像処理やセンサーによる位置制御が必要となり、コストアップとなっていた。
そこで、本発明は、部品を支持するトレイが高精度で製作されていない場合であっても、ロボットハンドにより部品を把持することが可能な部品供給方法及びロボットシステムを提供することを目的とするものである。
本発明は、トレイに支持された部品をロボットのロボットハンドにより把持させることで、前記ロボットに前記部品を供給する部品供給方法において、載置部材に前記トレイをスライド自在に載置させるトレイ載置工程と、前記ロボットハンドの複数のフィンガーが、前記トレイに支持された前記部品の側面に対向するよう、前記ロボットハンドを移動させる移動工程と、前記複数のフィンガーを、前記部品の側面に近接する方向に移動させて、前記部品の側面を、前記ロボットハンドの複数のフィンガーのうち少なくとも1つのフィンガーにより押圧させて、前記トレイごと前記部品を押圧方向にスライドさせるスライド工程と、前記スライド工程によりスライドさせた前記部品を、前記複数のフィンガーにより把持させる把持工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、部品を支持するトレイが高精度に製作されていない場合であっても、ロボットハンドにより部品を取得することが可能となる。
第1実施形態に係るロボットシステムの概略構成を示す斜視図である。 トレイを示す説明図である。 トレイを示す説明図である。 複数のトレイが棚板に搭載されている状態を示す模式図である。 ロボットシステムにおける部品供給方法の各工程を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る部品供給方法の搬送工程後の各工程を示す説明図である。 第1実施形態に係る部品供給方法の搬送工程後の各工程を示す説明図である。 第1実施形態に係る部品供給方法の搬送工程後の各工程を示す説明図である。 第2実施形態に係るロボットシステムの部品供給装置を示す斜視図である。 第3実施形態に係るロボットシステムの概略構成を示す斜視図である。 載置部材及びトレイの変形例を示す説明図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るロボットシステムの概略構成を示す斜視図である。なお、第1実施形態では、供給される部品(ワーク)は筒状の部品について説明するが、これに限るものではなく、本発明の技術的思想範囲内において任意に変更可能である。また、以下の説明に用いる図面においては、各構成をわかりやすくするため、実際の構造と各部において、簡略化した図としている。
図1に示すように、ロボットシステム100は、部品供給装置200と、組立装置300とを備えている。部品供給装置200は、組立装置300に部品Wを供給するものであり、組立装置300は、供給された部品Wを、他の部品に組み付ける動作を行うものである。
部品供給装置200は、載置された部品Wを支持する供給トレイ(以下、「トレイ」という)201,202と、載置されたトレイ201,202を支持する載置部材としての棚板203と、棚板203を収納可能な棚板収納部204と、を備えている。トレイ201,202は、部品Wの搬送(物流)と、組立装置300への供給とを兼用するトレイである。
棚板203上には、棚板203の平面方向に複数のトレイ201,202を所定位置に配置可能に構成されている。例えば人セルの組立で使用されるのと同様に多品種、多数の部品Wがそれぞれの複数種類のトレイ201,202に積載されており、棚板203上には、複数種類のトレイ201,202が搭載されている。なお、図1では、トレイ201は、行及び列状に複数(4つ)配置され、トレイ202は、1つ配置されているが、これに限定するものではない。各トレイ201,202には、部品Wが必要数積載されている。本実施形態では、トレイ201には、円筒形状の複数の部品Waが、段積みされた状態で支持されており、トレイ202には、円筒形状以外の形状の複数の部品Wbが、平置きされた状態で支持されている。棚板収納部204は、複数の棚板203を上下方向に互いに間隔をあけて収納可能に構成されている。
更に、部品供給装置200は、棚板収納部204から棚板203を取り出し、棚板203を組立装置300の部品取得部としての作業台302まで移送(搬送)する移送部(搬送部)205を有している。
棚板収納部204は、棚板203を上下方向に移動させる昇降機構206を有している。昇降機構206は、棚板203を上下方向に移動させることで、移送部205により取り出し可能な位置(取り出し位置)に棚板203を移動させることができる。また、昇降機構206は、組立に部品Wを使用して空になったトレイ201,202を搭載した棚板203を、棚板収納部204に回収するための所定高さ位置に移動させることができる。
組立装置300は、垂直多関節のロボット301と、ロボット301が作業をする作業台302と、ロボット301の動作を制御するロボット制御部303と、を備えている。なお、本実施形態では、ロボット301は、作業台302上に固定されている。
ロボット301は、基端が作業台302に固定された多軸のロボットアーム311と、ロボットアーム311の先端に取り付けられたロボットハンド312とを有する。ロボットハンド312は、開閉動作可能な複数のフィンガー321,322を有し、フィンガー321,322の開閉動作により、部品Wの把持解放または把持を行う。
作業台302は、ロボット301の作業範囲内に位置する、棚板203が位置決めされる部品取得部306を有している。つまり、作業台302の上面(作業面)の一部が部品取得部306である。
取り出し位置に移動した棚板203は、複数のトレイ201,202を搭載したまま一括で昇降機構206が降下することにより、移送部205に受け渡される。棚板203を受け渡された移送部205は、組立装置300の作業台302における部品取得部306に棚板203を移送する。これにより、組立装置300には、複数種類のトレイ201,202が、棚板203により、一括で供給される。
このとき、棚板203は、組立装置300の部品取得部306(作業台302)に対し、部品取得部306に形成された位置決めピン306A等により±0.1mm以下の精度で位置決めされる。部品取得部306において部品Wをロボットハンド312が取得し、組立作業を行う。
本実施形態のトレイ201,202は、物流トレイと共用されているため、高精度には製作されていない。また、トレイ201,202は、真空成形などにより大量生産されているため、トレイ間で寸法バラツキが大きいことがある。更に、トレイ201,202は、物流環境で使用されるため、トレイ自身の変形等も大きくなることがある。そのため、トレイ201,202に対し精度よく部品W(Wa,Wb)が積載されていな場合がある。
図2は、トレイ201を示す説明図であり、図2(a)は、トレイ201の斜視図、図2(b)は、トレイ201が棚板203に積載されている状態を示す断面図である。
図2(a)に示すように、トレイ201は、複数の部品Waが段積みされる積載面221Aを有する底板部221と、底板部221の積載面221Aから突出して形成され、円筒状(円環状)の部品Waの内側面を規制する規制部222と、を備えている。トレイ201の底板部221には、穴部である貫通孔(又は凹み穴)223が複数形成されている。図2(b)に示すように、棚板203は、平板状の板本体から突出して形成され、貫通孔223に挿通される突起部である複数の位置決めピン224を有している。
ここで、部品Waをロボットハンド312で把持する場合、ロボットハンド312の中心と、トレイ201に支持された部品Waの中心とが一直線上にあることが必要である。しかしながら、物流と兼用のトレイ201では、トレイ201が物流環境や、製造法により精度が低いことが多い。つまり、トレイ201の寸法精度が低く、トレイ201の製造誤差により、支持している部品Waの位置がばらつくことがある。これを補正するため、本実施形態では、トレイ201が棚板203に対しコンプライアンスし、ロボットハンド312の把持位置にトレイ201が移動し、位置補正をする機構(設定手段)230を有する。位置補正をする機構230は、ピン224と貫通孔223からなる。ピン224は、トレイ201及び棚板203のうち一方の部材、即ち棚板203に形成され、貫通孔223は、トレイ201及び棚板203のうち他方の部材、即ちトレイ201に形成されている。そして、トレイ201と棚板203に対し、トレイ201の精度の劣化分を移動可能な隙間R1が、ピン224と貫通孔223との間に設定されている。
つまり、棚板203のピン224がトレイ201の貫通孔223に挿通されるように棚板203上にトレイ201が載置されたとき、ピン224が、貫通孔223に隙間R1を持って挿通される。したがって、トレイ201は、この隙間R1の分だけ、棚板203の平面方向(図2(b)中矢印A方向)にスライド可能である。つまり、ピン224と貫通孔223との隙間R1で、棚板203に対するトレイ201のスライド可能範囲が設定される。
棚板203に対するトレイ201のスライド可能範囲は、ロボットハンド312の複数のフィンガー321,322により部品Waが把持可能な範囲に設定されている。つまり、ロボット制御部303がロボットプログラムに従ってロボットハンド312が部品Waを把持する位置(把持位置)にロボット301を移動させたとき、部品Waが開状態の複数のフィンガー321,322の内側に収まる範囲に設定されている。そして、複数のフィンガー321,322を閉動作させて部品Waを把持するとき、トレイ201が棚板203に対してスライドしてロボットハンド312の中心と部品Waの中心とが一致するように設定されている。
以下、トレイ202についても説明する。図3は、トレイ202を示す説明図であり、図3(a)は、トレイ202の斜視図、図3(b)は、トレイ202が棚板203に積載されている状態を示す断面図である。
トレイ202は、底板部241と、底板部241から突出して形成され、複数の部品Wbを支持するように、複数の部品Wbが収納される凹状に形成された複数の収納部242と、を有している。各収納部242には、収納部242の底部に部品Wbが載置されたときに部品Wbの外側面の下部を規制する規制部としての側壁243を有している。収納部242に部品Wbが収納されたとき部品Wbの外側面の上部が収納部242から露出する。部品Wbは円筒(円環)形状以外の形状である。
トレイ202の底板部241には、穴部である貫通孔(又は凹み穴)244が複数形成されている。図3(b)に示すように、棚板203は、平板状の板本体から突出して形成され、貫通孔244に挿通される突起部である複数の位置決めピン245を有している。
ここで、部品Wbをロボットハンド312で把持する場合、ロボットハンド312の中心と、トレイ202に支持された部品Wbの中心とが一直線上にあることが必要である。しかしながら、物流と兼用のトレイ202では、トレイ202が物流環境や、製造法により精度が低いことが多い。つまり、トレイ202の寸法精度が低く、トレイ202の製造誤差により、支持している部品Wbの位置がばらつくことがある。これを補正するため、本実施形態では、トレイ202が棚板203に対しコンプライアンスし、ロボットハンド312の把持位置にトレイ202が移動し、位置補正をする機構(設定手段)250を有する。位置補正をする機構250は、ピン245と貫通孔244からなる。ピン245は、トレイ202及び棚板203のうち一方の部材、即ち棚板203に形成され、貫通孔244は、トレイ202及び棚板203のうち他方の部材、即ちトレイ202に形成されている。そして、トレイ202と棚板203に対し、トレイ202の精度の劣化分を移動可能な隙間R2が、ピン245と貫通孔244との間に設定されている。
つまり、棚板203のピン245がトレイ202の貫通孔244に挿通されるように棚板203上にトレイ202が載置されたとき、ピン245が、貫通孔244に隙間R2を持って挿通される。したがって、トレイ202は、この隙間R2の分だけ、棚板203の平面方向(図3(b)中矢印A方向)にスライド可能である。つまり、ピン245と貫通孔244との隙間R2で、棚板203に対するトレイ202のスライド可能範囲が設定される。
棚板203に対するトレイ202のスライド可能範囲は、ロボットハンド312の複数のフィンガー321,322により部品Wbが把持可能な範囲に設定されている。つまり、ロボット制御部303がロボットプログラムに従ってロボットハンド312が部品Wbを把持する位置(把持位置)にロボット301を移動させたとき、部品Wbが開状態の複数のフィンガー321,322の内側に収まる範囲に設定されている。そして、複数のフィンガー321,322を閉動作させて部品Wbを把持するとき、トレイ202が棚板203に対してスライドしてロボットハンド312の中心と部品Wbの中心とが一致するように設定されている。
図4は、トレイ201及びトレイ202が棚板203に搭載されている状態を示す模式図である。図4に示すように、棚板203上には、多品種の部品Wa,Wbを積載したトレイ201,202を1つまたは複数種類、搭載可能である。棚板203を用いることで、複数のトレイ201,202を一括で移送部205を介し、組立装置300のロボット301に部品供給することが可能となる。
次に、本発明の第1実施形態に係るロボットシステム100において、トレイ201,202に支持された部品Wa,Wbをロボットハンド312により把持させることで、ロボット301に部品Wa,Wbを供給する部品供給方法について説明する。図5は、ロボットシステム100における部品供給方法の各工程を示すフローチャートである。
まず、各棚板203に、部品Wa,Wbを支持させてあるトレイ201,202を、棚板203の平面方向にスライド自在に載置させる(S1:トレイ載置工程)。具体的には、各棚板203のピン224,245が、トレイ201,202の貫通孔223,244に挿通されるように、棚板203上にトレイ201,202を載置させる。
本実施形態では、トレイ201,202に部品Wa,Wbを載置させた状態でトレイ201,202を、各棚板203に載置させているが、トレイ201,202を棚板203に載置させた後に、部品Wa,Wbを載置させてもよい。また、棚板203にトレイ201,202を積載した後に、棚板203を棚板収納部204に収納させているが、棚板203を棚板収納部204に収納させた後に、棚板203にトレイ201,202を載置してもよい。
次に、部品供給装置200の昇降機構206により取り出し位置に移動させた棚板203を、移送部205によりロボット301の作業範囲内、つまり部品取得部306へ搬送する(S2:搬送工程)。なお、図1では、移送部205が、部品を積載したトレイを載置した棚板203の搬送途中の状態を図示している。棚板203は、位置決めピン306Aによりロボット301に対して高精度に位置決めされる。これに対し、トレイ201,202、即ち部品Wa,Wbは、ロボット301(ロボットハンド312)に対する位置を微調整可能にスライド自在に棚板203に支持されている。
以上のステップS1のトレイ載置工程及びステップS2の搬送工程は、以下に説明するロボット制御部303による各工程に先立って行われる。
図6、図7及び図8は、第1実施形態に係る部品供給方法の搬送工程後の各工程を示す説明図である。ロボット301の動作は、予め決められた位置姿勢にロボット301を移動させるロボットプログラムに従ってロボット制御部303により制御される。
移送部205による棚板203の搬送後、ロボット制御部303は、図6(a)に示すように、部品Waの直上にロボットハンド312が位置するように、ロボット301(ロボットアーム311)を動作させる。この場合、図6(a)に示すように、部品Wa、トレイ201の中心が、ロボットハンド312の中心に対してずれている状態でもよい。その際、ロボットハンド312が部品Waを把持するために、図6(a)に示すように、フィンガー321,322の開き量を、部品Waとトレイ201の隙間の合計以上の開き量とする。即ち、フィンガー321,322の開き量を、ロボットハンド312を下降移動させてもフィンガー321,322が部品Waにぶつからない(干渉しない)程度の開き量とする。
この状態で、図6(b)に示すように、ロボット制御部303は、ロボットハンド312の複数のフィンガー321,322が、トレイ201に支持された部品Waの外側面に対向するよう、ロボット301を移動させる。つまり、複数のフィンガー321,322が部品Waの外側面に対向する位置(把持させる高さ)まで、ロボットハンド312を、棚板203の平面方向である矢印A方向に対して直交する矢印B方向に下降移動させる。なお、本実施形態では、フィンガーが2つであるため、部品Waに対して側方から部品Waにアプローチしてもよい。
以上、図6(a)及び図6(b)により、ロボットハンド312の複数のフィンガー321,322が、トレイ201に支持された部品Waの外側面に対向するよう、ロボットハンド312を移動させている(S3:移動工程)。このとき、部品Waは、内側面がトレイ201の規制部222により規制されている状態であり、部品Waの外側面がフィンガー321,322により把持可能に露出している。
次に、ロボット制御部303は、図7(a)に示すように、ロボットハンド312のフィンガー321,322を閉動作させることで把持動作を開始する。つまり、フィンガー321,322を、部品Waの外側面に近接する矢印C1,C2方向に移動させる。このとき、ロボットハンド312の複数のフィンガー321,322のうち少なくとも1つのフィンガー、例えばフィンガー321が、部品Waの外側面に接触する。
ロボット制御部303は、この状態で把持動作を継続し、フィンガー321により部品Waの外側面を押圧させて、トレイ201ごと部品Waを押圧方向(矢印C1方向)にスライドさせる(S4:スライド工程)。つまり、部品Waはトレイ201の規制部222に規制されているので、フィンガー321の動作に倣って部品Wa及びトレイ201はフィンガー321の移動方向に移動する。これによりピン224と貫通孔223との隙間R1の範囲内で部品Waが移動する。このとき、全てのフィンガー321,322が部品Waの外側面に接触するまで、フィンガー321により部品Waをスライドさせる。このように、トレイ201の貫通孔223と棚板203に設けたピン224との隙間R1の範囲内で、部品Waがトレイ201ごと移動し、部品Waとロボットハンド312の中心を一致させることができる。
なお、トレイ201の規制部222と部品Waとの間には、トレイ201に対して部品Waが挿脱可能な程度に隙間が形成されており、スライド工程では、部品Waは、トレイ201に対してその隙間分フィンガー321の押圧により移動することとなる。
ロボット制御部303は、スライド工程によりスライドさせた部品Waを、図7(b)に示すように、複数のフィンガー321,322により把持させる(S5:把持工程)。つまり、全てのフィンガー321,322が部品Waの外側面に接触した後は、所定の把持力となるように複数のフィンガー321,322を矢印C1,C2方向に移動させ、部品Waの把持が完了する。
ロボット制御部303は、把持が完了したら、図8に示すように、複数のフィンガー321,322により部品Waを把持した状態でロボットハンド312を、矢印B方向とは反対の矢印D方向に上昇移動させる(S8:把持移動工程)。これにより、トレイ201に積載されていた部品Waがトレイ201から取り出される。
以上説明したように、高精度位置決めを必要とするロボットハンド312を用い、トレイ201から部品Waを取得することが可能となる。
以上、トレイ201に対するロボット301の動作について説明したが、トレイ202においても同様に動作する。即ち、トレイ202は、部品Wbの外側面の下部を規制する規制部として側壁243を有しているので、トレイ202に支持された部品Wbは、下部が側壁243に規制され、上部が複数のフィンガー321,322により把持可能に露出している状態となる。この状態で、ロボット制御部303は、ステップS3の移動工程において、複数のフィンガー321,322が、露出した部品Wbの外側面の上部に対向するよう、ロボットハンド312を移動させる。そして、把持動作を開始することで、フィンガー321(又はフィンガー322)の押圧力により、トレイ202が把持位置に倣い、部品Wbの取得が可能となる。
以上説明したように、第1実施形態によれば、部品Wa,Wbを支持するトレイ201,202が高精度に製作されていない場合であっても、ロボットハンド312により部品Wa,Wbを取得することが可能となる。
具体的には、棚板203上に配置されたトレイ201,202と、棚板203との間に、コンプライアンス機能を備え、ロボットハンド312の把持位置にトレイ201,202を移動し、ロボットハンド312による把持を可能とする。そのため、高精度に製作されていないトレイ201,202であっても、画像処理やセンサーによる高精度の位置決めを行うことなく、組立装置300に部品を供給することが可能となる。そのため、画像処理、センサー制御のような高価な設備を必要とせずロボットシステム100を安価提供することが可能となる。
更に、物流に使用したトレイ201,202をそのまま部品供給用のトレイとして使用するため、トレイのコスト削減、および積み替えの工数削減を可能とし、大幅にコスト削減を実現することが可能となる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係るロボットシステムについて説明する。図9は、本発明の第2実施形態に係るロボットシステムの部品供給装置を示す斜視図である。なお、第2実施形態のロボットシステムにおいて、上記第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略する。また、組立装置は、上記第1実施形態と同様の構成であり、図示を省略する。
図9に示す部品供給装置200Aの棚板収納部204Aは、単一の棚板203を収納可能としている。棚板203上には、上記第1実施形態と同様、部品Wa,Wbを積載したトレイ201,202(図1参照)が搭載可能となっている。更に、部品供給装置200Aは、棚板収納部204Aから棚板203を取り出し、組立装置の部品取得部まで移送する移送部205Aを備えている。トレイ201,202と棚板203との関係、及び部品供給方法は、上記第1実施形態と同一のため、説明を省略する。このように、棚板収納部204Aが、1つの棚板のみ収納可能であっても、上記第1実施形態と同等の効果を奏する。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係るロボットシステムについて説明する。図10は、本発明の第3実施形態に係るロボットシステムの概略構成を示す斜視図である。なお、第3実施形態のロボットシステムにおいて、上記第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
ロボットシステム100Bは、図10に示すように、部品供給装置200Bと、組立装置300とを備えている。上記第1実施形態では、部品供給装置200は、載置部材として棚板203と、棚板収納部204とを有していた。第3実施形態では、部品供給装置200Bは、棚板203、棚板収納部204に代わって、載置部材としてのコンテナ203Bと、コンテナ203Bを収納可能なコンテナ収納部204Bとを有している。なお、部品供給装置200Bにおいて、他の構成は、上記第1実施形態と同様である。コンテナ203Bは、平板部と、平板部を囲うように立設された壁部とを有する、上部が開口する箱形状に形成され、トレイ201を平面方向に複数の行・列、更に高さ方向にも搭載可能に構成されている。トレイ201とコンテナ203Bとの関係は、上記第1実施形態のトレイ201と棚板203との関係と同一のため、説明を省略する。このような物流と共用である、コンテナ203Bを用いても、上記第1実施形態と同等の効果を奏する。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で多くの変形が可能である。
図11は、載置部材及びトレイの変形例を示す説明図である。図11(a)に示すように、設定手段として、トレイ201Eに突起部としてのピン224Eが形成され、載置部材203Eに、ピン224Eが隙間を持って挿通される穴部としての凹み穴(又は貫通孔)223Eが形成されていてもよい。
また、図11(b)に示すように、設定手段が、トレイ201Fの底板部221の端面223Fと、載置部材203Fに形成され、底板部221の端面223Fに隙間を持って対向する突出部材の内側面224Fとで構成されていてもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、ロボットハンド312の複数のフィンガー321,322が部品の外側面を把持する場合について説明したが、これに限定するものではない。部品が筒形状である場合には、部品の内側面を把持するようにしてもよい。即ち、筒形状の部品の内側に複数のフィンガーを挿入し、部品の内側面に近づくように複数のフィンガーを開方向に移動させて部品の内側面に接触させることで、部品を把持すればよい。その際、トレイは、部品の外側面を規制する規制部を有していればよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、ロボットハンドが2つのフィンガーを有する場合について説明したが、これに限定するものではなく、ロボットハンドが3つ以上のフィンガーを有する場合であっても本発明は適用可能である。
100…ロボットシステム、201,202…トレイ、203…棚板(載置部材)、223…貫通孔、224…ピン、300…組立装置、301…ロボット、312…ロボットハンド、321,322…フィンガー

Claims (8)

  1. トレイに支持された部品をロボットのロボットハンドにより把持させることで、前記ロボットに前記部品を供給する部品供給方法において、
    載置部材に前記トレイをスライド自在に載置させるトレイ載置工程と、
    前記ロボットハンドの複数のフィンガーが、前記トレイに支持された前記部品の側面に対向するよう、前記ロボットハンドを移動させる移動工程と、
    前記複数のフィンガーを、前記部品の側面に近接する方向に移動させて、前記部品の側面を、前記ロボットハンドの複数のフィンガーのうち少なくとも1つのフィンガーにより押圧させて、前記トレイごと前記部品を押圧方向にスライドさせるスライド工程と、
    前記スライド工程によりスライドさせた前記部品を、前記複数のフィンガーにより把持させる把持工程と、を備えたことを特徴とする部品供給方法。
  2. 前記トレイ載置工程では、前記載置部材に対する前記トレイのスライド可能範囲を設定する設定手段により、前記スライド可能範囲が設定されることを特徴とする請求項1に記載の部品供給方法。
  3. 前記設定手段が、前記載置部材及び前記トレイのうち一方の部材に形成された突起部と、前記載置部材及び前記トレイのうち他方の部材に形成され、前記突起部が隙間を持って挿通される穴部とで構成されていることを特徴とする請求項2に記載の部品供給方法。
  4. 前記移動工程では、前記複数のフィンガーが、前記トレイに支持された前記部品の外側面に対向するよう、前記ロボットハンドを移動させ、
    前記スライド工程では、前記複数のフィンガーのうち少なくとも1つのフィンガーにより、前記部品の外側面を押圧させて、前記トレイごと前記部品を押圧方向にスライドさせることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の部品供給方法。
  5. 前記部品が、筒状の部材であり、前記トレイが、前記部品の内側面を規制する規制部を有しており、
    前記移動工程では、前記複数のフィンガーが、前記規制部に内側面が規制された状態の前記部品の外側面に対向するよう、前記ロボットハンドを移動させることを特徴とする請求項4に記載の部品供給方法。
  6. 前記トレイが、少なくとも前記部品の外側面の下部を規制する規制部を有しており、
    前記移動工程では、前記複数のフィンガーが、前記規制部に規制された状態の前記部品の外側面の上部に対向するよう、前記ロボットハンドを移動させることを特徴とする請求項4に記載の部品供給方法。
  7. 前記載置部材は、前記トレイを載置した状態で移動可能に構成され、
    前記移動工程に先立って、前記トレイを載置した前記載置部材を前記ロボットの作業範囲内へ搬送する搬送工程を備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の部品供給方法。
  8. ロボットハンドを有するロボットと、
    前記ロボットに供給する部品を支持するトレイと、
    前記トレイがスライド自在に載置される載置部材と、
    前記ロボットの動作を制御するロボット制御部と、を備え、
    前記ロボットハンドは、複数のフィンガーを有し、
    前記ロボット制御部は、
    前記ロボットハンドの複数のフィンガーが、前記トレイに支持された前記部品の側面に対向するよう、前記ロボットを移動させ、
    前記複数のフィンガーを、前記部品の側面に近接する方向に移動させて、前記部品の側面を、前記ロボットハンドの複数のフィンガーのうち少なくとも1つのフィンガーにより押圧させて、前記トレイごと前記部品を押圧方向にスライドさせ、
    スライドさせた前記部品を、前記複数のフィンガーにより把持させるよう、前記ロボットの動作を制御することを特徴とするロボットシステム。
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