図面に基づいて、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明を実施したデジタル一眼レフカメラの構成を説明する図である。
図1(a)において、カメラ本体1には交換レンズ2が取り付けられている。カメラ本体1は、焦点検出ユニット3、光学ファインダーユニット4、ミラーユニット5および撮像センサ6を備えている。ミラーユニット5は、メインミラー501を保持するメインミラーホルダ502と、サブミラー503を保持するサブミラーホルダ504を有する。
図1(a)の状態では、交換レンズ200を通過した光束はメインミラー501で分離される。メインミラー501で反射した光束は、光学ファインダーユニット4のペンタプリズム41に導かれる。一方、メインミラー501を透過した光束はサブミラー503で反射して、焦点検出ユニット3に導かれる。したがって、図1(a)の状態にて、交換レンズ2を通過した光束は、撮像センサ6に導かれない。図1(a)に示す状態となるとき、メインミラーホルダ502およびサブミラーホルダ504はミラーダウン位置に位置している。
図1(b)の状態では、図1(a)の状態からメインミラーホルダ502はミラーユニット5の上方に退避する。このとき、サブミラーホルダ504もメインミラーホルダ502に重なった状態でミラーユニット5の上方に退避する。図1(b)の状態にて、交換レンズ2を通過した光束は、光学ファインダーユニット4および焦点検出ユニット31に導かれることなく、撮像センサ6に導かれる。図1(b)に示す状態となるとき、メインミラーホルダ502およびサブミラーホルダ504はミラーアップ位置に位置している。
図1(a)および(b)に示すように、メインミラーホルダ502およびサブミラーホルダ504は、ミラーダウン位置とミラーアップ位置との間を移動することができる。
図2は、ミラーユニット5の構成を説明する分解斜視図である。
図3は、ミラーボックス500の左側に配置されるサブミラー角度調整部材511、サブミラーバウンド抑制部材512およびサブミラーバウンド抑制バネ510を詳細に説明する図である。サブミラー角度調整部材511は第1の調整部材として機能する。
図4は、ミラーユニット5の三面図である。図4(a)は、ミラーユニット5を左側から見た図である。図4(b)は、ミラーユニット5を正面から見た図である。図4(c)は、ミラーユニット5を右側から見た図である。
図2に示すように、メインミラー501はメインミラーホルダ502に保持される。メインミラーホルダ502には、軸502a、軸502cが形成される。
図4(a)および(c)に示すように、メインミラーホルダ502は、軸502aでミラーボックス500に軸支される。メインミラーホルダ502は、軸502aを回動中心として回動することで、ミラーダウン位置とミラーアップ位置との間を回動する。
図4(c)に示すように、メインミラーホルダ502が軸502aでミラーボックス500に軸支される際に、軸502cはミラーボックス500に形成した長穴から露出する。ミラーボックス500の長穴から露出した軸502cには、ミラーボックス500の右側に取り付けられるミラーダウンバネ506の一方端がかけられる。ミラーダウンバネ506の他方端はミラーボックス500にかけられる。ミラーダウンバネ506の付勢力によって、メインミラーホルダ502はミラーダウン位置に向けて付勢される。
図2に示すように、サブミラー503はサブミラーホルダ504に保持される。サブミラーホルダ504には、穴504aおよびカム部504bが形成される。メインミラーホルダ502に形成される軸が穴504aに挿入されることによって、サブミラーホルダ504はメインミラーホルダ502に軸支される。
図4(a)および(c)に示すように、メインミラーホルダ502がミラーダウン位置となるとき、サブミラーホルダ504もミラーダウン位置となり、サブミラー503はメインミラー501を透過した光束を反射させて焦点検出ユニット31に導く。
ミラーボックス500の前方下端部には、ミラーダウンストッパ500bが形成されている。メインミラーホルダ502がミラーダウン位置となるとき、メインミラーホルダ502の当接部502bがミラーダウンストッパ500bに当接する。
図2および図4(b)に示すように、ミラーボックス500の前方上端部には、ミラーストッパ505が取り付けられている。ミラーストッパ505には、当接部505aが形成されている。メインミラーホルダ502がミラーアップ位置となるとき、メインミラーホルダ502の当接部502dがミラーストッパ505の当接部505aに当接する。
図2および図4(c)に示すように、ミラーボックス500の右側には、メインミラーホルダ502を駆動するメインミラー駆動機構が配置されている。
図2および図4(c)に示すように、ミラードライブレバー507には、筒部507a、当接部507bおよびフォロワ部507cが形成される。筒部507aにミラーボックス500の右側に形成される軸500dを挿入させることで、ミラードライブレバー507はミラーボックス500に対して回動可能に取り付けられる。ミラードライブレバー507を回動させると、当接部507bがメインミラーホルダ502の軸502cに当接する。ミラーダウンバネ506の付勢力に抗して、ミラードライブレバー507の当接部507bがメインミラーホルダ502の軸502cを押し上げると、メインミラーホルダ502はミラーアップ位置となる。
図2および図4(c)に示すように、ミラーアップバネ508は、筒部507aがミラーアップバネ508巻線部分に挿入されるように配置される。ミラーアップバネ508の一方端は、ミラードライブレバー507にかけられ、ミラーアップバネ508の他方端はミラーボックス500にかけられる。ミラーアップバネ508の付勢力によってミラードライブレバー507を回動させると、ミラーダウンバネ506の付勢力に抗してメインミラーホルダ502をミラーアップ位置に向けて移動させることができる。
図2に示すように、カムギア509は、回転中心509aを中心に回転するように、ミラーボックス500の右側に取り付けられている。カムギア509には、カム部509bおよびギア部509dが形成される。ギア部509dはカメラ本体1に備えられる駆動モータ7のギアと噛み合う。
図4(c)に示すように、カム部509bは、ミラードライブレバー507のフォロワ部507cに当接する。なお、図4(c)では、ギア部509dを省略している。駆動モータ7が駆動されることで、カムギア509は回転する。ミラードライブレバー507のフォロワ部507cがカム部509bをトレースして、ミラードライブレバー507は回動する。ミラードライブレバー507が回動することで、メインミラーホルダ502はミラーダウン位置とミラーアップ位置との間を移動する。
図2および図4(a)に示すように、ミラーボックス500の左側には、サブミラーホルダ504の位置決めおよびバウンド抑制機構が配置されている。
サブミラーバウンド抑制部材512を軸支したサブミラー角度調整部材511およびサブミラーバウンド抑制バネ510がミラーボックス500の左側に取り付けられている。
図3に示すように、サブミラー角度調整部材511には、当接部511bおよび穴部511cが形成される。
図4(a)に示すように、サブミラーホルダ504がミラーダウン位置となるとき、サブミラーホルダ504が当接部511bに当接することで、サブミラーホルダ504のミラーダウン位置が決められる。回動中心511aを中心にサブミラー角度調整部材511を回動させることで、当接部511bの位置が変化し、サブミラーホルダ504のミラーダウン位置が変化する。
図3に示すように、サブミラーバウンド抑制部材512には、回動軸512a、バネかけ部512bおよびフォロワ部512cが形成される。図2に示すように、フォロワ部512cの根元には、当接部512fが形成される。サブミラーバウンド抑制部材512の回動軸512aがサブミラー角度調整部材511の穴部511cに挿入される。サブミラーバウンド抑制部材512は、サブミラー角度調整部材511に対して回動可能に取り付けられている。サブミラーバウンド抑制部材512は、回動部材として機能する。サブミラーバウンド抑制部材512のフォロワ部512cおよび当接部512fは、ミラーボックス500の左側に形成された穴部500a(図8参照)に挿入される。サブミラーバウンド抑制部材512の回動範囲は、穴部500aの左側の端(図8参照)に当接部512fが当接する位置からサブミラーバウンド抑制部材512が回動範囲調整部材515に当接する位置までに制限される。フォロワ部512cは、サブミラーホルダ504のカム部504bをトレースする。
図4(a)に示すように、サブミラーバウンド抑制バネ510の一端部はサブミラーバウンド抑制部材512のバネかけ部512bにかけられる。サブミラーバウンド抑制バネ510の他端部はミラーボックス500にかけられる。サブミラーバウンド抑制バネ510は、サブミラーバウンド抑制部材512を反時計周りに回動させる付勢力を与えている。サブミラーバウンド抑制バネ510は、サブミラーバウンド抑制部材512を一方向に付勢する付勢部材として機能する。図4(a)に示すように、に示すように、ミラーボックス500の左側には軸部500cが形成され、軸部500cに回動範囲調整部材515が嵌合保持されている。回動範囲調整部材515は第2の調整部材として機能する。
サブミラーバウンド抑制部材512がサブミラーバウンド抑制バネ510の付勢力によって回動する際には、穴部500aの左側の端(図8参照)に当接部512fが当接する位置まで、サブミラーバウンド抑制部材512は回動する。
一方、サブミラーバウンド抑制部材512がサブミラーバウンド抑制バネ510の付勢力に抗して回動する際には、サブミラーバウンド抑制部材512が回動範囲調整部材515に当接するまで、サブミラーバウンド抑制部材512は回動する。
図5は、説明を容易にするために、ミラーユニット5を構成する一部の部品を非表示とした図である。
図5(a)は、図4(b)に示す図からミラーボックス500を非表示とし、ミラーストッパ505も当接部505aのみを表示した図である。図5(b)は、図5(a)の状態から、さらにメインミラー501、メインミラーホルダ502およびミラーボックス500の右側に配置されるメインミラー駆動機構を非表示とした図である。
図6は、図5(a)に示す状態を図5(a)の矢印Aから見た図である。すなわち、メインミラーホルダ502およびサブミラーホルダ504がミラーダウン位置にあるときに図5(a)の矢印Aから見た図である。
図6の状態では、ミラーアップバネ508がミラードライブレバー507に反時計周りの付勢力を与えている。しかし、ミラードライブレバー507のフォロワ部507cがカムギア509のカム部509bに当接していることで、ミラードライブレバー507は反時計周りに回転することなく静止している。図6の状態では、ミラードライブレバー507の当接部507bはメインミラーホルダ502の軸502cに当接していない。したがって、メインミラーホルダ502の軸502cは、ミラーダウンバネ506の付勢力でミラーダウン方向に付勢される。
メインミラーホルダ502がミラーダウン位置にあるとき、サブミラーホルダ504はサブミラー角度調整部材511の当接部511bに当接するミラーダウン位置にある。
図7(a)は、図5(b)のB−B断面を示す断面図である。すなわち、図7(a)は、図6と同様に、サブミラーホルダ504がミラーダウン位置にあるときの図5(b)におけるB−B断面を示す断面図である。図7(b)は、図7(a)の点線で囲った部分を拡大した図である。
図7(a)に示す状態では、サブミラーバウンド抑制バネ510の一端部はサブミラーバウンド抑制部材512のバネかけ部512bにかけられる。これによって、サブミラーバウンド抑制部材512は回動中心512aを中心として、時計回りに付勢されている。
このとき、サブミラーバウンド抑制部材512のフォロワ部512cが、サブミラーホルダ504のカム部504bの第1の領域504b‐1に当接する。フォロワ部512cがカム部504bの第1の領域504b‐1に当接する位置は、サブミラーバウンド抑制部材512の回動中心512aより下方であって、サブミラーホルダ504の回動中心504aより上方に位置している。カム部504bの第1の領域504b‐1の形状は、フォロワ部512cがカム部504bの第1の領域504b‐1に当接する際に、サブミラーホルダ504をサブミラーバウンド抑制バネ510の付勢力によって反時計回りに付勢するような形状としている。したがって、サブミラーホルダ504はサブミラーバウンド抑制バネ510の付勢力によって反時計回りに付勢される。したがって、サブミラーホルダ504はサブミラーバウンド抑制バネ510の付勢力によってミラーダウン位置に付勢される。
また、図7(b)に示すように、カム部504bには、第1の領域504b‐1、第2の領域504b‐2および第3の領域504b‐3が形成されている。上述したように、サブミラーホルダ504がミラーダウン位置にあるとき、サブミラーバウンド抑制部材512のフォロワ部512cが、サブミラーホルダ504のカム部504bの第1の領域504b‐1に当接する。これによって、サブミラーホルダ504はサブミラーバウンド抑制バネ510の付勢力によってミラーダウン位置に付勢される。
図8(a)は、図6および図7と同様に、サブミラーホルダ504がミラーダウン位置にあるときの図4(b)におけるC−C断面を示す断面図である。図8(b)は、図8(a)の点線で囲った部分を拡大した図である。
図8(a)および(b)に示すように、サブミラーホルダ504がミラーダウン位置にあるときには、ミラーボックス500に形成される穴部500aの左端(一端)とサブミラーバウンド抑制部材512の当接部512fとは当接しない。すなわち、サブミラーホルダ504がミラーダウン位置にあるときには、図8(b)に示すように、穴部500aの左端と当接部512fとの間には、空隙1001が生じている。また、このとき、サブミラーバウンド抑制部材512は回動範囲調整部材515に当接しない。すなわち、サブミラーホルダ504がミラーアップ位置にあるときには、図8(a)に示すように、サブミラーバウンド抑制部材512と回動範囲調整部材515との間には、空隙1002が生じている。したがって、この状態では、サブミラーバウンド抑制部材512の回動は制限されていない。
図9は、メインミラーホルダ502およびサブミラーホルダ504がミラーダウン位置とミラーアップ位置との中間位置にあるときに図5(a)の矢印Aから見た図である。
図6に示す状態からカムギア509が反時計方向に回転して、ミラードライブレバー507のフォロワ部507cとカムギア509のカム部509bとの当接が解除された状態を示している。この状態では、ミラーアップバネ508の付勢力によってミラードライブレバー507が反時計回りに回動する。ミラードライブレバー507の当接部507bはメインミラーホルダ502の軸502cに当接し、ミラーダウンバネ506の付勢力に抗してメインミラーホルダ502の軸502cを押し上げる。
図10(a)は、図9と同様に、サブミラーホルダ504がミラーダウン位置とミラーアップ位置との中間位置にあるときの図5(b)におけるB−B断面を示す断面図である。図10(b)は、図10(a)の点線で囲った部分を拡大した図である。
図10(a)に示す状態では、図7(a)に示す状態からサブミラーホルダ504が時計周りに回動する。これによって、サブミラーバウンド抑制部材512のフォロワ部512cとサブミラーホルダ504のカム部504bの第1の領域504b‐1との当接が解除される。
このとき、図10(b)に示すように、サブミラーバウンド抑制部材512は回動中心512aを中心として時計回りに回動する。これと同時にサブミラーバウンド抑制部材512のフォロワ部512cが、サブミラーホルダ504のカム部504bの第3の領域504b‐3に当接する。第3の領域504b‐3の形状は、フォロワ部512cがカム部504bの第3の領域504b‐3に当接する際に、サブミラーホルダ504をサブミラーバウンド抑制バネ510の付勢力によって時計周りにも、反時計回りにも付勢しない形状としている。また、図10(a)および(b)に示す状態となるときには、サブミラーホルダ504の回動中心504aの高さ方向の位置がサブミラーバウンド抑制部材512のフォロワ部512cの高さ方向の位置とほぼ等しくなる。このような位置関係では、仮に第3の領域504b‐3の形状を工夫したとしても、サブミラーホルダ504をサブミラーバウンド抑制バネ510の付勢力によって付勢するのは難しい。したがって、フォロワ部512cがカム部504bの第3の領域504b‐3に当接する位置では、サブミラーホルダ504は、ミラーダウン位置にもミラーアップ位置にも付勢されない。
図11(a)は、図9および図10と同様に、サブミラーホルダ504がミラーダウン位置とミラーアップ位置との中間位置にあるときの図4(b)におけるC−C断面を示す断面図である。図11(b)は、図11(a)の点線で囲った部分を拡大した図である。
図11(a)および(b)に示すように、サブミラーホルダ504がミラーダウン位置とミラーアップ位置との中間位置にあるときには、ミラーボックス500に形成される穴部500aの左端とサブミラーバウンド抑制部材512の当接部512fとが当接する。すなわち、サブミラーホルダ504がミラーダウン位置からミラーアップ位置に向けて移動すると、サブミラーバウンド抑制バネ510の付勢力によって、サブミラーバウンド抑制部材512は回動中心512aを中心として時計回りに回動する。したがって、サブミラーバウンド抑制部材512の当接部512fは、図8(b)に示す位置から空隙1001を少なくする方向に移動し、穴部500aの左端に当接する。
当接部512fが穴部500aの左端に当接することで、サブミラーバウンド抑制部材512の時計回りの回動は制限される。当接部512fが穴部500aの左端に当接することで、サブミラーホルダ504がミラーダウン位置とミラーアップ位置との中間位置となる場合におけるサブミラーバウンド抑制部材512の位置を決めている。これによって、サブミラーホルダ504がミラーダウン位置とミラーアップ位置との中間位置となる場合におけるサブミラーバウンド抑制部材512の位置は、ミラーボックス500で位置決めされる。
ここで、仮に、サブミラーバウンド抑制部材512をサブミラー角度調整部材511に当接させることで、係合部512dが回動制限部511dの左端に当接することで、サブミラーホルダ504がミラーダウン位置とミラーアップ位置との中間位置となる場合におけるサブミラーバウンド抑制部材512の位置を決める構成を想定する。この場合には、サブミラーホルダ504がミラーダウン位置とミラーアップ位置との中間位置となる場合におけるサブミラーバウンド抑制部材512の位置は、サブミラー角度調整部材511で位置決めされる。
サブミラー角度調整部材511は、回動させることで、サブミラーホルダ504のミラーダウン位置を調整する部材である。したがって、サブミラーホルダ504のミラーダウン位置を調整によって、サブミラーホルダ504がミラーダウン位置とミラーアップ位置との中間位置となる場合におけるサブミラーバウンド抑制部材512の位置も変化してしまう。すなわち、サブミラー角度調整部材511によるミラーダウン位置の調整によって、サブミラーホルダ504の移動軌跡も変化してしまうことになる。これは、サブミラーホルダ504の安定駆動に影響を与える。
本実施形態では、サブミラーホルダ504のミラーダウン位置をどのように調整しても、上述したサブミラーバウンド抑制部材512の位置は、ミラーボックス500に形成した穴部500aの左端で位置決めされる。したがって、ミラーダウン位置とミラーアップ位置との中間位置となる場合におけるサブミラーバウンド抑制部材512の位置は、サブミラー角度調整部材511の回動角度に関わらず一定となる。サブミラー角度調整部材511でミラーダウン位置を調整したとしても、サブミラーホルダ504の移動軌跡が変化することがない。これによって、サブミラーホルダ504を安定駆動することができる。
図12は、メインミラーホルダ502およびサブミラーホルダ504がミラーアップ位置にあるときに図5(a)の矢印Aから見た図である。
図9に示す状態から、ミラーアップバネ508の付勢力によってミラードライブレバー507が反時計回りにさらに回動した状態を示している。ミラードライブレバー507の当接部507bは、ミラーダウンバネ506の付勢力に抗してメインミラーホルダ502の軸502cをさらに押し上げる。メインミラーホルダ502の当接部502dがミラーストッパ505の当接部505aに当接する。
図13(a)は、図12と同様に、サブミラーホルダ504がミラーアップ位置にあるときの図5(b)におけるB−B断面を示す断面図である。図13(b)は、図13(a)の点線で囲った部分を拡大した図である。
図13(a)に示す状態では、サブミラーバウンド抑制部材512は回動中心512aを中心として、時計回りに付勢されている。
このとき、サブミラーバウンド抑制部材512のフォロワ部512cが、サブミラーホルダ504のカム部504bの第2の領域504b‐2に当接する。フォロワ部512cがカム部504bの第2の領域504b‐2に当接する位置は、サブミラーバウンド抑制部材512の回動中心512aおよびサブミラーホルダ504の回動中心504aより下方に位置している。カム部504bの第2の領域504b‐2の形状は、フォロワ部512cがカム部504bの第2の領域504b‐2に当接する際に、サブミラーホルダ504をサブミラーバウンド抑制バネ510の付勢力によって時計回りに付勢するような形状としている。したがって、サブミラーホルダ504はサブミラーバウンド抑制バネ510の付勢力によって時計回りに付勢される。したがって、サブミラーホルダ504はサブミラーバウンド抑制バネ510の付勢力によってミラーアップ位置に付勢される。
図14(a)は、図12および図13と同様に、サブミラーホルダ504がミラーアップ位置にあるときの図4(b)におけるC−C断面を示す断面図である。図14(b)は、図14(a)の点線で囲った部分を拡大した図である。
図14(a)および(b)に示すように、サブミラーホルダ504がミラーアップ位置にあるときには、ミラーボックス500に形成される穴部500aの左端とサブミラーバウンド抑制部材512の当接部512fとは当接しない。すなわち、サブミラーホルダ504がミラーアップ位置にあるときには、図14(b)に示すように、穴部500aの左端と当接部512fとの間には、空隙1003が生じている。また、このとき、サブミラーバウンド抑制部材512は回動範囲調整部材515に当接しない。すなわち、サブミラーホルダ504がミラーアップ位置にあるときには、図14(a)に示すように、サブミラーバウンド抑制部材512と回動範囲調整部材515との間には、空隙1004が生じている。したがって、この状態では、サブミラーバウンド抑制部材512の回動は制限されていない。
図15(a)は、サブミラーホルダ504がミラーアップ位置近傍でバウンドしているときの図5(b)におけるB−B断面を示す断面図である。図15(b)は、図15(a)の点線で囲った部分を拡大した図である。
サブミラーホルダ504がミラーアップ位置近傍でバウンドすると、サブミラーホルダ504のカム部504bの第2の領域504b‐2が、サブミラーバウンド抑制部材512のフォロワ部512cを押す。サブミラーバウンド抑制部材512はサブミラーバウンド抑制バネ510の付勢力に抗して、反時計回りに回動する。
図16(a)は、図15と同様に、サブミラーホルダ504がミラーアップ位置近傍でバウンドしているときの図4(b)におけるC−C断面を示す断面図である。図16(b)は、図16(a)の点線で囲った部分を拡大した図である。
図16(a)および(b)に示すように、サブミラーバウンド抑制部材512が、サブミラーバウンド抑制バネ510の付勢力に抗して反時計回りに回動すると、サブミラーバウンド抑制部材512が回動範囲調整部材515に当接する。これによってサブミラーバウンド抑制部材512の反時計回りの回動は制限される。
したがって、サブミラーホルダ504がミラーアップ位置近傍でバウンドしても、そのエネルギーはサブミラーバウンド抑制バネ510の付勢力に抗してサブミラーバウンド抑制部材512を移動させることで消費される。そして、サブミラーバウンド抑制部材512が回動範囲調整部材515に当接するので、サブミラーホルダ504のバウンド量は制限されることになる。
図17(a)は、サブミラーホルダ504がミラーダウン位置近傍でバウンドしているときの図5(b)におけるB−B断面を示す断面図である。図17(b)は、図17(a)の点線で囲った部分を拡大した図である。
サブミラーホルダ504がミラーダウン位置近傍でバウンドすると、サブミラーホルダ504のカム部504bの第1の領域504b‐1が、サブミラーバウンド抑制部材512のフォロワ部512cを押す。サブミラーバウンド抑制部材512はサブミラーバウンド抑制バネ510の付勢力に抗して、反時計回りに回動する。
図18(a)は、図17と同様に、サブミラーホルダ504がミラーダウン位置近傍でバウンドしているときの図4(b)におけるC−C断面を示す断面図である。図18(b)は、図18(a)の点線で囲った部分を拡大した図である。
図18(a)および(b)に示すように、サブミラーバウンド抑制部材512が、サブミラーバウンド抑制バネ510の付勢力に抗して反時計回りに回動すると、サブミラーバウンド抑制部材512が回動範囲調整部材515に当接する。これによってサブミラーバウンド抑制部材512の反時計回りの回動は制限される。
したがって、サブミラーホルダ504がミラーダウン位置近傍でバウンドしても、そのエネルギーはサブミラーバウンド抑制バネ510の付勢力に抗してサブミラーバウンド抑制部材512を移動させることで消費される。そして、サブミラーバウンド抑制部材512が回動範囲調整部材515に当接するので、サブミラーホルダ504のバウンド量は制限されることになる。
本実施形態では、ミラーボックス500に形成される軸部500cに嵌合保持させる回動範囲調整部材515の外径寸法を変更することで、サブミラーバウンド抑制部材512と回動範囲調整部材515との当接位置を調整可能にしている。すなわち、外径寸法が比較的小さい回動範囲調整部材515を軸部500cに嵌合保持させると、サブミラーホルダ504がバウンドしているときのサブミラーバウンド抑制部材512の回動範囲を大きくすることができる。一方、外径寸法が比較的大きい回動範囲調整部材515を軸部500cに嵌合保持させると、サブミラーホルダ504がバウンドしているときのサブミラーバウンド抑制部材512の回動範囲を小さくすることができる。したがって、サブミラーホルダ504がバウンドしているときのサブミラーバウンド抑制部材512の回動範囲を一定になるように調整することができる。
本実施形態では、外径寸法が異なる複数種類の回動範囲調整部材515を用意し、それらを適宜入れ換えることで、サブミラーホルダ504がバウンドしているときのサブミラーバウンド抑制部材512の回動範囲を一定になるように調整している。これに代えて、ミラーボックス500の軸部500cに偏心カム部材を設けることでサブミラーホルダ504がバウンドしているときのサブミラーバウンド抑制部材512の回動範囲を調整したとしても、本実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
以上、説明したように、本実施形態によれば、部品公差や組み立て誤差によってバウンド収束時間にばらつきが発生したとしても、回動範囲調整部材515の外径寸法を変更することでバウンド収束時間を調整することができる。