JP6171729B2 - 周期外乱自動抑制方法 - Google Patents

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Description

本発明は、回転電気機械のトルクリプルを自動的に抑制する周期外乱自動抑制方法に係わり、特に制御対象の構成及びモデルをある程度規定することで、比較的少ない観測データ及び演算負荷により全周波数帯のシステムモデルを求めることのできる周期外乱自動抑制方法に関するものである。
周期外乱の発生抑制制御としては、受変電設備での電力系統制御、ロボットによる位置決め制御、ダイナモメータシステムの軸トルク共振抑制、モータ筐体の振動抑制(電気自動車、エレベータなどの乗り心地に関連するもの)等が存在し、これら各製品での周期外乱を高精度に抑制することが要望されている。
例えば、モータは原理的にトルクリプルを発生し、振動、騒音、乗り心地への悪影響、電気・機械共振等の種々の問題を引き起こす。特に、埋込磁石形のPMモータは、コギングトルクリプルとリラクタンストルクリプルが複合的に発生する。その対策として、トルクリプルを抑制する制御方式として周期外乱オブザーバ補償法が提案されている。
図6は、特許文献1及び非特許文献によって公知となっている周期外乱オブザーバのn次トルクリプル周波数成分に関する制御ブロック図を示したものである。
1はトルクリプル補償値演算部で、正弦波/余弦波の制御指令rn(通常は0)と周期外乱オブザーバ3による推定値dTA^n, dTB^nとの差分にそれぞれ正弦波/余弦波値を乗算してそれを加算することでトルクリプル補償指令Tc*nを生成し制御対象2に出力される。制御対象2では、周期性の外乱(以下周期外乱dTnという)が発生することがある。例えば、制御対象がモータであればコギングトルなどによる回転数に同期した外乱であるトルクリプルがこれに相当し、振動や騒音の要因となる。
周期外乱オブザーバ3は周期外乱dTnを抑制するもので、周波数成分毎に複素ベクトルで表現したシステム同定モデルを外乱オブザーバの逆システムモデルを用いることで、制御対象とする周波数の外乱を直接的に推定して補償する。
これにより比較的単純な制御構成でありながら、対象とした周波数に対しては次数に関係なく高い抑制効果が得られる。
システム同定モデルP^nの取得に関して、制御に先立って制御対象のプラントPn(=PAn+jPBn)に対して予めシステム同定を行い、1次元複素ベクトルの形で(1)式として表現する。
P^n=P^An+jP^Bn …(1)
ただし、添字のnはn次成分、変数は何れもXn=XAn+jXBnと表現される複素ベクトルである。
例えば、1〜1000Hzまでのシステム同定結果を1Hz毎に複素ベクトルで表現した場合、1000個の1次元複素ベクトルの要素からなるテーブルでシステムを表現できる。または、同定結果を数式化してシステムを表現することも可能である。何れの手法も、特定の周波数成分については簡素な1次元複素ベクトルでシステムモデルの表現は可能となる。
なお、システム同定モデルに限らず文中記載のP^n,rn,dTn,dT^n,Tnも
Xn=XAn+jXBnと表現される複素ベクトルである。
モータのトルクリプルは回転位相θ[rad]に準じて周期的に発生する外乱であることから、周期外乱オブザーバ3の制御としてはトルク脈動周波数成分抽出手段を用いて任意次数n(電気的回転周波数の整数倍)の余弦係数TAn,正弦係数TBnに変換する。周波数成分の厳密な計測手段にはフーリエ変換などがあるが、図6では簡易性を重視し、プラント出力に対してフーリエ変換を簡易化した低域通過フィルタGF(s)を通すことで、周期外乱dTnの抑制対象とする周波数成分を抽出する。これに上記抽出したシステム同定モデルの逆数P^n-1で表現される逆システムを乗算し、低域通過フィルタGF(s)を通した制御指令値との差分から周期外乱dTnを推定し、周期外乱推定値dT^n(=dT^An +jdT^Bn)としてトルクリプル補償値演算部1に出力して制御指令rnから差っ引いて周期外乱dTnを抑制する。
国際公開WO2010/024195A1
複素ベクトル表現を用いた周期外乱オブザーバに基づくPMモータのトルクリプル抑制制御法、電気学会論文誌D、Vol.132,No.1.p.84-93(2012)
モータなど基本周波数が変化する制御対象においては、システムモデルを上記のようにテーブルまたは数式により表現している。したがって、システムモデルに深刻な誤差が生じている場合、抑制制御により全体の制御が不安定となるため、システム誤差を補正・学習する必要がある。しかし、補正しようとしても一般にはその直近しか補正できず、動作点(対象周波数)が大きく変動した場合は再度補正と学習を行うことになる。このため、システムモデルの全周波数帯の補正を完了するには全動作点に対して補正を行う必要がある。
また、補正を行ったとしても、各周波数ごとに補正を行って得たモデルであるため、制御対象を適切に表現しているとは限らない。
さらに、多点観測データと一般に公知の何れかのシステム同定手法によりシステムモデルを求めることは可能であるが、しかし、この場合、多数の動作点でのデータを集めることが必要である上、一般的なシステム同定手法は演算負荷が高く、汎用的な制御機器への実装は困難である。
本発明が目的とするところは、制御対象の構成及びモデルをある程度規定することで、比較的少ない観測データ及び演算負荷により全周波数帯のシステムモデルを求めることのできる周期外乱自動抑制方法を提供することにある。
本発明は、周期外乱を発生する制御対象の出力から制御対象の周波数成分を抽出し、該制御対象の周波数成分に、前記制御対象のシステムを表現したシステムモデルの逆システムを乗算することで、制御対象出力から前記周期外乱の周波数成分を抽出した周期外乱推定値を算出する周期外乱オブザーバと、前記周期外乱オブザーバ内のシステムモデルを補正するモデル補正手段とを備え、前記周期外乱オブザーバで算出された周期外乱推定値と制御指令との差分に基づいて制御対象を制御する周期外乱自動抑制方法であって、
前記制御対象を、モータと負荷が接続された2慣性系システムとして近似した2慣性系ブロックにおける、モータの入力u 1 とモータの軸トルクである出力yの比で定義される伝達関数Gを、
Figure 0006171729
(ただし、j 1 はモータの慣性値、j 2 は負荷の慣性値、Kはバネ定数)
とし、
前記(11)式をある周波数成分についてs=jω(ωは回転周波数)として展開して、
Figure 0006171729
Figure 0006171729
(ただし、|G|=G、K/j 1 =x、K/j 2 =y、j 1 >0、j 2 >0、K>0)
とし、
前記モデル補正手段により補正されたシステムモデルを入力とする演算部が、前記制御対象の回転周波数nωを参照しながら、前記補正されたシステムモデルの周波数帯全体に対し、前記(13)式で定義される伝達関数Gの異なる2つの伝達関数G 1 、G 2 を推定し、
該推定した2つの伝達関数G 1 、G 2 を前記(13)式の伝達関数Gに代入して(13)式のx、yを解き、
Figure 0006171729
により伝達関数Gの各係数を求めることによって、
全周波数帯における前記周期外乱オブザーバ内のシステムモデルを推定することを特徴としたものである。
本発明の請求項2は、前記演算部は、前記(11)式のモータの入力u 1 および出力yの平均値から、前記(12)式のω=0の直流成分である
Figure 0006171729
を固定値として算出し、これに基づいて前記負荷の慣性値2を求めることを特徴としたものである。
本発明の請求項3は、前記モデル補正手段によるシステムモデルの補正を繰返して前記演算部によるシステムモデルの推定を実施している状態において、前記システムモデルの推定結果の過去値との平均処理を行って推定誤差を低減することを特徴としたものである。
本発明の請求項4は、重み付け用の配列データマップを設け、前記システムモデルの推定を繰返し実施した時の各共振周波数を(17)式により求め、
Figure 0006171729
前記求められた共振周波数のポイントに対してカウントアップし、配列データマップに記録されたカウントアップ値をシステムモデル推定繰返し回数で除して重み付け係数vを求め、xを平均処理対象として前記重み付け係数vを用いて、
n =x n-1 ・(1−v)+x・(v)…(20)
(ただし、x:今回の推定結果、x n :平均処理結果、x n-1 :前回平均処理結果)
を演算することにより、重み付け平均処理を行うことを特徴としたものである。
本発明の請求項5は、前記モデル補正手段は、周期外乱オブザーバで算出された周期外乱推定値を外乱としたときの制御対象の推定出力と、制御対象の出力との時間差分によって、前記周期外乱オブザーバ内のシステムモデルを補正することを特徴としたものである。
以上のとおり、本発明によれば、周期外乱が発生する制御対象に対し、周期外乱オブザーバ及びシステムモデル誤差補正・学習機能を用いて取得した結果からシステムモデルの推定が出来、且つ制御対象を少ない補正結果及び演算負荷で全周波数帯のシステムモデルを収得することを可能とするものである。
本発明の実施形態を示す周期外乱オブザーバの制御ブロック図。 モータシステムと2慣性系ブロック図。 2慣性系ブロック図。 システムモデルの補償対象周波数とシステムモデル補正の説明図。 各共振周波数のポイントに対するカウントアップ値の説明図。 周期外乱オブザーバ全体制御ブロック図。
周期外乱オブザーバによるトルクリプル抑制制御系、及びシステムモデル誤差補正・学習機能を有するものにおいて、従来ではシステムの全周波数帯でシステム補正を行っているのに対し、本発明では、制御対象をある程度規定することで少ない補正結果、及び演算負荷で全周波数帯のシステムモデルを取得するもので、以下図に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1の実施例を示す周期外乱オブザーバによる制御構成を示したもので、10はモデル補正手段、20は本発明による演算部である。本発明の説明に先立ってモデル補正手段10による補正・学習について説明する。なお、図1における記号は次の通りである。
n:プラント(制御対象)、d^n:周期外乱推定値
n:制御対象出力(図6のTAn,TBnに相当)、
n:n次制御指令、dn:n次外乱値、
d^n.t:時刻tのn次補償指令(図6のdTA^n,dTB^nに相当)、
p^n:同定モデル、y^n:d^n.を外乱としたときの同定モデルp^nのプラントの推定出力、
PDO:周期外乱オブザーバ、yn.t:時刻tのn次出力、s領域の値であるものは添字のカンマ後にて時刻tであることを表す。
時刻t1の各状態を式(2),(3)に表す。なお、指令値はt=t0〜tnで一定とし、rn=0[n>0]の周期性を持たない定常値であるものとする。また、各値は複素数であるものとする。
(dn−d^n.t1)×pn=yn.t1…(2)
d^n.t1×p^n=y^n.t1 …(3)
同様に時刻t2の各状態式を式(4),(5)に表す。
(dn−d^n.t2)×pn=yn.t2…(4)
d^n.t2×p^n=y^n.t2 …(5)
(2)〜(5)式から、時刻間の差分を求め(6),(7)式とする。
ここで、外乱dnおよびプラントpnは時刻によらず一定と仮定し、時間差分をとれば外乱の定常項を除外できる。また、時刻t1,t2の取得時間差については、数[ms]を目標値とする。仮に、動作中にプラント変動・外乱変動が発生したとしても、時刻t1,t2の時間差に対してこの変動周期は非常に長いと想定し、上記仮定は有効と考える。
−(d^n.t2−d^n.t1)×pn=yn.t2−yn.t1…(6)
−(d^n.t2−d^n.t1)×p^n=y^n.t2−y^n.t1…(7)
(6)式から(8式)を求め、(8)式に(7)式を代入して(9)式を得る。
ここで、差分結果より推定したシステムモデルをp^ n 、同定モデルとの誤差分をpref nとおく。
n=−((y n .t 2 −y n .t 1 )/(d^ n .t 2 −d^ n .t 1 )) …(8)
n=−((y n .t 2 −y n .t 1 )/(y^ n .t 2 −y^ n .t 1 ))・p^n
=pref n・p^n …(9)
以上から時刻t1,t2における状態の差分を用いることで、システムモデルの推定が可能となる。これを同定モデルp^nにフィードバックして補正し、最終的には高精度な外乱推定値d^nを得ることが可能となる。
モデル補正手段10は(9)式による補正演算を行う。すなわち、同定モデルp^nによるn次のプラント出力補償値y^nとプラント出力ynを入力して(9)式に相当する演算を行う。(9)式の演算については微分演算となることからノイズが含まれる。このため、モデル補正手段10の出力pref nは、低域通過フィルタを通すことでノイズ分が除去されて周期外乱オブザーバPDOに入力する。その他、トルクリプル補償値演算部などの動作は図6と同様である。
本発明は、モデル誤差補償手段は上記モデル補正手段10の動作には特定されないが、演算部20は、何等かのモデル誤差補償手段により対象周波数における伝達関数のゲインと位相の補正結果が得られた状態で演算を実行する。
図2はモータシステムと2慣性系ブロック図を示したものである。制御対象をモータと負荷が接続された多慣性系システムである場合、さらにこれが2慣性系として近似できるものと仮定する。この時のシステムモデルは、図2および入力u1、出力yに関する伝達関数Gを(10)式で表すことができる。
G=y/u1=(AB)/(1+AB+BC) …(10)
ここで、モータと負荷の摩擦などを無視してj1,j2の慣性値を持つ単純な慣性体とし、接続部はばね定数Kのみで構成されるとする。入力u1、出力yに関する伝達関数Gを考えると、図3および(11)式となり、(11)式をある周波数成分についてs=jωとして展開すると(12),(13)式となる。
Figure 0006171729
Figure 0006171729
Figure 0006171729
ここで、|G|=G,K/j1=x,K/j2=y及び物理的にj1>0,j2>0,K>0とする。(13)式から異なる伝達関数Gが2件定まればx,yを求めることができる。
次に、モデル補正手段10におけるシステムモデル誤差補正結果から異なる周波数においてG1,G2が推定できたものとする。これを(13)式に代入してx,yを解くと(14)式となり、Gの各係数が求まるため、システムモデルの推定を行うことができる。
Figure 0006171729
(14)式中の±符号については共振点を境界に反転する。2慣性系ブロックの要素はj1>0,j2>0,K>0であることから、K/j1>0,K/j2>0
を満たす条件から検索的に決定する。
以上のことから、図1の演算部20は、モデル補正手段10により補正された同定モデルP´nをスイッチ21による所定のタイミングで入力し、プラントの回転周波数nωを参照しながらシステムモデルの同定演算を行う。すなわち、システムモデルの周波数帯全体に対し、異なる2つの伝達関数G1,G2を得た段階で(11),(14)式より全周波数帯におけるシステムモデルを同定することが可能となる。
推定結果による周期外乱オブザーバPDOへの適用は、得られたシステムモデルを入力ωの関数とするか、又は一旦テーブルデータとして周波数毎に展開するかなどの公知の手法が用いられる。
図4は伝達関数G1,G2が得られてからシステムモデルが補正される状態を示したものである。実線は既存システムモデルの周波数特性、点線が補正後のシステムモデル真値を示したもので、伝達関数G1,G2が得られたことで既存システムモデルの周波数帯が、G1,G2に対応する2点の周波数を補償することで点線のシステムモデル真値として全周波数帯のシステムモデルを同定する。
したがって、この実施例によれば、周期外乱が発生する制御対象に対し、周期外乱オブザーバ及びシステムモデル誤差補正・学習機能を用いて取得した結果からシステムモデルの推定が出来、且つ制御対象を少ない補正結果及び演算負荷で全周波数帯のシステムモデルを収得することを可能とするものである。
周波数ゼロの応答は平均トルクから算出が容易であるので、推定毎に変動するのは望ましくない。また、(14)式によるシステムモデル推定では、j1,j2,Kの比率関係のみで個別パラメータは不明である。推定結果から負荷の慣性により制御パラメータを変える場合など物理値を別の用途に用いる際には実施例1では不十分である。そこで、この実施例は、G0を固定しつつ個別パラメータの算出を可能とするものである。
拘束条件として、(12)式についてω=0の直流成分G0を考えると、(15)式となる。なお、G0は図3で示す2慣性系ブロックにおける駆動側のモータ入力u1,シャフトの軸トルクである出力yの平均より求める。
Figure 0006171729
また、駆動側のモータ慣性j1が設計値などから既知とすれば、(15)式から(16)式よりj2を求めることができる。
Figure 0006171729
よって、この実施例によれば、G0を固定しつつ個別パラメータの算出を可能となり、推定結果から物理値を詳細に求めることができ別の用途に用いることが可能となるものである。
この実施例は、システムモデル推定の誤差を低減するものである。周期外乱オブザーバPDOのシステムモデル誤差補正結果にも誤差は存在する上、2慣性系とした仮定に対して相違がある場合(実際には2慣性系以上の多慣性系である場合)にも誤差は生じる。このため、システムモデル誤差補正を繰り返してシステムモデル推定を実施している状態において、実施例1から(12)式のK/j1,K/j2、または実施例2からj1,j2,Kが求まったら過去値との平均処理例えば、移動平均を行って各値を更新する。
したがって、この実施例によれば、繰返して求めた推定結果から平均処理を行うことで、システムモデル推定の誤差を低減することが可能となるものである。
実施例3の手法では、推定結果の誤差が比較的小さい場合には有効となるが、推定結果の誤差が比較的大きくばらつく場合、単純な平均ではシステムモデル推定結果が収束しない。そこで、この実施例4で重み付けして平均処理を行う。
(12)式から、あるシステムモデル推定時の共振周波数ωzは(17)式より求まる。
Figure 0006171729
つぎに重み付け用として、図5で示すように配列データmapを用意し、(18)式に基づいて求まった共振周波数のポイントに対してカウントアップし、このときの重み付け係数vを(19)式から求める。ここで、Nはモデル推定の繰返し回数、若しくは配列データmapの全総和数である。
map(ωz)+=1 …… (18)
v=map(ωz)/N …… (19)
xを平均処理対象として係数vを用いて(20)式により求める。
n=xn-1・(1−v)+x・(v) …… (20)
ここで、x:今回の推定結果、xn:平均処理結果、xn-1:前回平均処理結果、
この実施例によれば、システムモデル推定毎の結果を利用した重み付け平均処理を行うことで、より推定誤差の低減が可能となるものである。
10… モデル補正手段
20… 演算部
Pn… プラント(制御対象)
PDO… 周期外乱オブザーバ
P^n… 同定モデル
rn… n次制御指令
dn… n次外乱
yn… 制御対象出力
P´n… 補正した同定モデル

Claims (5)

  1. 周期外乱を発生する制御対象の出力から制御対象の周波数成分を抽出し、該制御対象の周波数成分に、前記制御対象のシステムを表現したシステムモデルの逆システムを乗算することで、制御対象出力から前記周期外乱の周波数成分を抽出した周期外乱推定値を算出する周期外乱オブザーバと、前記周期外乱オブザーバ内のシステムモデルを補正するモデル補正手段とを備え、前記周期外乱オブザーバで算出された周期外乱推定値と制御指令との差分に基づいて制御対象を制御する周期外乱自動抑制方法であって、
    前記制御対象を、モータと負荷が接続された2慣性系システムとして近似した2慣性系ブロックにおける、モータの入力u 1 とモータの軸トルクである出力yの比で定義される伝達関数Gを、
    Figure 0006171729
    (ただし、j 1 はモータの慣性値、j 2 は負荷の慣性値、Kはバネ定数)
    とし、
    前記(11)式をある周波数成分についてs=jω(ωは回転周波数)として展開して、
    Figure 0006171729
    Figure 0006171729
    (ただし、|G|=G、K/j 1 =x、K/j 2 =y、j 1 >0、j 2 >0、K>0)
    とし、
    前記モデル補正手段により補正されたシステムモデルを入力とする演算部が、前記制御対象の回転周波数nωを参照しながら、前記補正されたシステムモデルの周波数帯全体に対し、前記(13)式で定義される伝達関数Gの異なる2つの伝達関数G 1 、G 2 を推定し、
    該推定した2つの伝達関数G 1 、G 2 を前記(13)式の伝達関数Gに代入して(13)式のx、yを解き、
    Figure 0006171729
    により伝達関数Gの各係数を求めることによって、
    全周波数帯における前記周期外乱オブザーバ内のシステムモデルを推定することを特徴とした周期外乱自動抑制方法。
  2. 前記演算部は、前記(11)式のモータの入力u 1 および出力yの平均値から、前記(12)式のω=0の直流成分である
    Figure 0006171729
    を固定値として算出し、これに基づいて前記負荷の慣性値2を求めることを特徴とした請求項1記載の周期外乱自動抑制方法。
  3. 前記モデル補正手段によるシステムモデルの補正を繰返して前記演算部によるシステムモデルの推定を実施している状態において、前記システムモデルの推定結果の過去値との平均処理を行って推定誤差を低減することを特徴とした請求項1又は2記載の周期外乱自動抑制方法。
  4. 重み付け用の配列データマップを設け、前記システムモデルの推定を繰返し実施した時の各共振周波数を(17)式により求め、
    Figure 0006171729
    前記求められた共振周波数のポイントに対してカウントアップし、配列データマップに記録されたカウントアップ値をシステムモデル推定繰返し回数で除して重み付け係数vを求め、xを平均処理対象として前記重み付け係数vを用いて、
    n =x n-1 ・(1−v)+x・(v)…(20)
    (ただし、x:今回の推定結果、x n :平均処理結果、x n-1 :前回平均処理結果)
    を演算することにより、重み付け平均処理を行うことを特徴とした請求項3記載の周期外乱自動抑制方法。
  5. 前記モデル補正手段は、周期外乱オブザーバで算出された周期外乱推定値を外乱としたときの制御対象の推定出力と、制御対象の出力との時間差分によって、前記周期外乱オブザーバ内のシステムモデルを補正することを特徴とした請求項1乃至4の何れか1項記載の周期外乱自動抑制方法。
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