JP6171217B2 - 人工授粉装置及び人工授粉方法 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波振動子を用いた花の人工授粉装置及び人工授粉方法に関する。
イチゴ等の果菜類を含む虫媒花は、自然界では虫(例えばミツバチ)が花粉を媒介することで良質の授粉が行われ、着実する。これら虫媒花の栽培を施設園芸で行うためには、外部から虫の侵入がない限り、人為的に授粉をさせる必要がある。トマト等一部の果菜類では、パラクロロフェノキシ酢酸等を花弁に散布するホルモン処理をすることで授粉させることができるが、イチゴ等はこの方法で授粉を促すことはできない。このため、イチゴの施設園芸においては、マルハナバチと呼ばれる人為的に育成されたミツバチの巣箱を施設内に設置し、授粉させることが広く行われている。
一方、昨今の施設園芸では、紫外線をカット可能な資材を用いた温室(グリーンハウス)及び太陽光を遮断した閉鎖環境下で野菜等の栽培を行う植物工場の普及が進んできており、そこでの新しい栽培作目として特にイチゴが注目を集めており、各所で栽培の取組みがなされている。
これら紫外線カット温室及び植物工場といった栽培施設でイチゴを栽培する場合、人工授粉が不可欠である。ところが、紫外線がない人工光の下では、ミツバチは正常の飛翔行動ができず、短期間に死んでしまう。そこで、小規模な栽培施設では人間が毛先の細かい筆などを直接花弁に接触させて授粉作業を行うことがあるが、着果・結実の良否が作業者の熟練度に大いに依存するという欠点があると共に、このような煩雑な作業を大規模の栽培施設で行うことは効率が悪く実用的ではない。また、ミツバチの代わりとして、人工的に育成させたハエを用いて授粉をさせる検討がなされているが、人間が直接生で口に入れるイチゴ等の授粉にハエを用いるのは実用的とはいえない。
特許文献1には、花弁に接触させることで直接花弁に振動を与え授粉を促す授粉振動装置が開示されている。この授粉振動装置は、モータを駆動源をする駆動本体と、駆動本体に取付けられて駆動源により振動する振動部材とを有しており、紫外線カット温室及び植物工場といった栽培施設でイチゴを栽培する場合において人工授粉に用いることが可能である。
特開平7−289105号公報
ところが、本発明者らの研究によると、特許文献1に開示された授粉振動装置を用いてイチゴの授粉を行った場合、収穫された果実の総重量及び秀品率において十分な結果が得られないことが判明した。
本発明の目的は、収穫された果実の総重量及び秀品率に優れた人工授粉装置及び人工授粉方法を提供することである。
本発明の人工授粉装置は、植物の花を振動させることによって人工授粉させるために用いられる人工授粉装置であって、植物の花から離隔して配置される、複数の超音波振動子が配列されたトランスデューサアレイと、前記複数の超音波振動子にこれらの位置関係によって定まる分だけ互いに位相が異なる超音波を発生させることによって、前記複数の超音波振動子で発生した超音波を花の位置に集束させると共に、花の位置における音響放射圧の大きさが超音波帯よりも小さい変調振動数で周期的に切り替わるように、前記トランスデューサアレイを制御する制御手段とを備えている。
本発明の人工授粉方法は、複数の超音波振動子が配列されたトランスデューサアレイ及びこれを制御する制御手段を用いた人工授粉方法であって、前記トランスデューサアレイを、植物の花から離隔して配置する第1ステップと、前記複数の超音波振動子にこれらの位置関係によって定まる分だけ互いに位相が異なる超音波を発生させることによって、前記複数の超音波振動子で発生した超音波を花の位置に集束させると共に、花の位置における音響放射圧の大きさが超音波帯よりも小さい変調振動数で周期的に切り替わるように、前記制御手段を用いて前記トランスデューサアレイを制御する第2ステップとを備えている。
本発明によると、複数の超音波振動子からの超音波を花の位置に集束させると共に花の位置における音響放射圧の大きさが超音波帯よりも小さい変調振動数で周期的に切り替わるようにしているために、花弁を効果的に振動させることができる。そのため、収穫されたイチゴなどの果実の総重量及び秀品率を優れたものとすることができる。
本発明の人工授粉装置は、花の花弁の固有振動数を記憶する記憶手段をさらに備えており、前記制御手段は、前記変調振動数が前記記憶手段に記憶された花の花弁の固有振動数となるように、前記トランスデューサアレイを制御することが好ましい。本発明の人工授粉方法は、前記第2ステップにおいて、前記変調振動数が花の花弁の固有振動数となるように、前記制御手段を用いて前記トランスデューサアレイを制御するものであることが好ましい。これによると、花弁をさらに効果的に振動させることができるために、果実の総重量及び秀品率をより優れたものとすることができる。
本発明の人工授粉装置において、前記制御手段は、前記複数の超音波振動子が発生する超音波の位相差を制御することに基づいて、前記複数の超音波振動子で発生した超音波が集束する位置が移動するように、前記トランスデューサアレイを制御することが好ましい。本発明の人工授粉方法は、前記第2ステップにおいて、前記複数の超音波振動子が発生する超音波の位相差を制御することに基づいて、前記複数の超音波振動子で発生した超音波が集束する位置が移動するように、前記制御手段を用いて前記トランスデューサアレイを制御するものであることが好ましい。これによると、人工授粉装置の移動に関する自由度が制限された状況においても、広範囲の花に授粉を行うことが可能となる。
本発明の人工授粉装置において、前記制御手段は、前記複数の超音波振動子で発生した超音波が集束する位置が前記トランスデューサアレイから等距離にある平面内の一方向に沿って往復移動するように、前記トランスデューサアレイを制御することが好ましい。本発明の人工授粉方法は、前記第2ステップにおいて、前記複数の超音波振動子で発生した超音波が集束する位置が前記トランスデューサアレイから等距離にある平面内の一方向に沿って往復移動するように、前記制御手段を用いて前記トランスデューサアレイを制御すると共に、前記トランスデューサアレイを前記平面内で前記一方向と交差する方向に移動させるものであることが好ましい。これによると、前記一方向と交差する方向にのみ人工授粉装置を移動させることによって、広範囲の花に授粉を行うことが可能となる。
本発明の人工授粉装置において、前記制御手段は、前記複数の超音波振動子で発生した超音波を花の位置に集束させると共に、前記複数の超音波振動子が前記変調振動数で周期的にオンオフするように、前記トランスデューサアレイを制御することが好ましい。本発明の人工授粉方法は、前記第2ステップにおいて、前記複数の超音波振動子で発生した超音波を花の位置に集束させると共に、前記複数の超音波振動子が前記変調振動数で周期的にオンオフするように、前記制御手段を用いて前記トランスデューサアレイを制御するものであることが好ましい。これによると、超音波振動子をオフとしたときには花の位置における音響放射圧がほぼゼロとなる一方で超音波振動子をオンとしたときには花の位置における音響放射圧が極大値となるために、音響放射圧の変化量を大きくすることができる。したがって、花弁をさらに効果的に振動させることができる。
本発明によると、花弁を効果的に振動させることができるので、収穫されたイチゴなどの果実の総重量及び秀品率を優れたものとすることができる。したがって、植物工場のような閉鎖環境において植物の授粉を好適に行うことが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る人工授粉装置の概略図である。 図1に描かれた人工授粉装置に用いられているトランスデューサアレイに含まれた超音波振動子の断面図及び平面図である。 トランスデューサアレイからの距離と超音波の集束点との関係を示す図である。 トランスデューサアレイに含まれる超音波振動子である圧電振動子に供給される駆動信号の一例を示す図である。 実施例と比較例における開花率及び着果率を示すグラフである。 実施例と比較例における果実の総重量、秀品数及び平均実重を示すグラフである。
本発明の一実施の形態に係る人工授粉装置を図1に示す。この人工授粉装置1は、パーソナルコンピュータ(以下「PC」と称する)10と、駆動基板20と、トランスデューサアレイ30とから構成されている。PC10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read-Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、及び、HDD(Hard disk drive)14などから構成されている。また、PC10には、例えばキーボード、マウス、メモリスロット、ディスクドライブといった入力装置15が含まれている。
駆動基板20は、USBケーブル41を介してPC10のUSBポートに接続されている。駆動基板20には、PC10との通信を行うUSBインターフェイス21、FPGA(field-programmable gate array)22、複数のドライバIC23などを含む複数の回路要素が実装されている。本実施の形態においては、PC10及び駆動基板20上の複数の回路要素が組み合わされることによって、本発明の制御手段が構築されている。また、RAM13及び/又はHDD14によって、本発明の記憶手段が構築されている。なお、図1においては駆動基板20とトランスデューサアレイ30とが別体として描かれているが、実際には両者は平面形状が同じで、互いに平面視において重なり合うように接合されており、一体物として取り扱うことが可能となっている。
トランスデューサアレイ30は、縦17個で横17個=289個−4個(四隅)の合計285個の超音波振動子である圧電振動子31が格子状に2次元配列されたものである。各圧電振動子31は平面視において直径10mmの円形であり、隣接する圧電振動子31同士は互いに密着している。トランスデューサアレイ30の前方には、複数の花弁2aを有する花の咲いた植物2がトランスデューサアレイ30から100mm〜300mm程度離隔して配置される。
ここで、圧電振動子31の構造について、図2(a)、(b)を参照して説明する。本実施の形態において、圧電振動子31として、例えば日本セラミック株式会社製の開放型超音波センサT4010A1を用いることができる。参考までに、超音波センサT4010A1は、共振周波数40kHz、半減半角50deg、距離30cmにおける音圧121.5dB SPLという特性を有している。
圧電振動子31は、直径10mm、高さ7mmの円筒形プラスチックケース311の内部に圧電セラミック板312が配置されたものである。圧電セラミック板312は、その上側に電極としての金属板314(直径8mm)が配置されたユニモルフ構造を有している。金属板314の上面には、上方に向かって開放した漏斗型の共振子315が配置されている。圧電セラミック板312及び金属板314は、リード線を介して、プラスチックケース311の外部に延びた線状の端子316、317にそれぞれ接続されている。端子316、317は、ピンコネクタ42(図1参照)を介して駆動基板20の対応するドライバIC23に接続されている。プラスチックケース311の上面には、複数の貫通孔318が同心状に設けられている。
圧電振動子31を駆動するには、一例として、圧電セラミック板312に0Vを与えると共に、金属板314に振動数40kHzで+12Vと−12Vを繰り返す駆動信号(パルス列信号)を駆動基板20から与える。その結果、圧電振動子31はユニモルフ振動し、それによって生じた超音波振動が複数の貫通孔318を介して外部へと放出される。
ここで、複数の超音波振動子が配列されたトランスデューサアレイを用いた超音波集束について、補足的に説明する。
特開2003−29898号公報には、1次元又は2次元的に配列された複数の超音波振動子に供給する信号の位相を制御することで、超音波を一点に集束させることによって、皮膚に触感を与えられることが開示されている。
また、『「小型超音波集束装置の理論と実装」、星貴之著、電気学会知覚情報研究会資料、PI−13巻5−7号1−6ページ、2013年2月27日発行』には、トランスデューサアレイにおける超音波集束について、以下の事項が開示されている。
・数100個の超音波振動子を用いることで、数10mN程度の力を発生させることができる。
・位相制御によって集束点(焦点)の位置を3次元空間の任意の位置に変更することができる。
・図1に描かれたような正方形のトランスデューサアレイを用いたとき、焦点面に生じる超音波の音圧分布がほぼsinc関数に従う。これは、各超音波振動子から位相差をもつ球面波が放射されたと仮定したときに解析的に得られた結果である。
・正方形のトランスデューサアレイの一辺の長さをD、超音波の波長をλ、焦点距離をRとしたとき、集束点の径wは2λR/Dに等しい(図3参照)。
・超音波振動子に供給される矩形波のパルス幅制御(PWM)によって、集束点における音響放射圧の強度を制御することができる。
図1に戻って、PC10には、トランスデューサアレイ30を制御するためのプログラムがインストールされている。通常、当該プログラムはHDD14に記憶されている。後述するように、このプログラムをCPU11が実行することに基づいてトランスデューサアレイ30を駆動することによって、複数の圧電振動子31で発生した超音波をトランスデューサアレイ30の前方に集束させることができる。その結果、当該集束点において大きな音響放射圧を得ることができる。なお、ここで超音波の集束とは、各圧電振動子31で発生した超音波の波の頂点を一個所に集中させることを意味している。
加えて、当該プログラムを用いることによって、当該集束点における音響放射圧の大きさが超音波帯よりも小さい変調振動数(本実施の形態では、花の花弁の固有振動数)で周期的に切り替わる(本実施の形態では、音響放射圧が極大値とゼロとを繰り返す)ように、しかも当該集束点がトランスデューサアレイ30から等距離にある平面内の一方向(本実施の形態では、鉛直方向)に沿って往復移動するように、トランスデューサアレイ30を制御することができる。
さらに、HDD14は、トランスデューサアレイ30に含まれる複数の圧電振動子31の位置関係に関するデータを記憶している。本実施の形態において、複数の圧電振動子31の位置関係とは、これら複数の圧電振動子31が配列されたXY平面内の特定の1点を原点としたときの、各圧電振動子31の中心位置のXY座標である。当該位置関係に関するデータは、プログラムに当初から含まれていてもよいし、入力装置15を用いて入力することもできる。
また、HDD14は、超音波帯よりも小さい変調振動数に関するデータとして、授粉対象となる植物2の種類ごとにその花の花弁2aの固有振動数に関するデータを記憶している。本発明者らが確認したところ、個体差が認められるものの、イチゴ及びトマトの複数品種について、花の花弁の固有振動数は20〜40Hzの範囲内にある。この変調振動数は、プログラムに当初から含まれていてもよいし、入力装置15を用いて入力することもできる。また、入力装置15を用いて、複数の植物の中から授粉対象となる植物2の種類を選択することができると共に、その固有振動数の微調整を行うことができる。
加えて、HDD14は、入力装置15を用いて入力された、トランスデューサアレイ30から植物2までの距離Rに関するデータを記憶している。距離Rが入力された場合、集束点の径wはw=2λR/Dという式に基づいて自ずから決定される。トランスデューサアレイ30から植物2までの距離Rは、授粉作業を行うごとに入力されてもよいし、一旦入力された値が固定値として記憶されてもよい。
変形例として、植物2の位置を集束点と仮定してその径wを入力装置15を用いて入力してもよい。その場合集束点までの距離Rはw=2λR/Dという式に基づいて自ずから決定される。したがって、このとき、距離Rを算出するために、HDD14は、超音波の波長λ(例えば8.5mm)又は振動数と正方形であるトランスデューサアレイ30の一辺の長さDとを記憶していることが必要である。これらの値もプログラムに当初から含まれていてもよいし、入力装置15を用いて入力することもできる。
HDD14からRAM13に読み出された当該プログラムに基づいてCPU11が動作することによって、距離R(又は集束点の径w、波長λ及び長さD)に関するデータと、複数の圧電振動子31の位置関係に関するデータと、選択された植物2に係る花の花弁2aの固有周波数に関するデータとを含む制御信号が駆動基板20に供給される。FPGA22は、距離R(又は集束点の径w、波長λ及び長さD)に関するデータと、複数の圧電振動子31の位置関係に関するデータとを用いて、距離Rにおいて超音波を集束させるために複数の圧電振動子31に供給される駆動信号(パルス列信号)がそれぞれが有するべき位相差を算出する。さらに、FPGA22は、集束点がトランスデューサアレイ30から等距離にある平面内の一方向(本実施の形態では、鉛直方向)に沿って往復移動するように、位相差を順次算出する。
ドライバIC23は、FPGA22が順次算出した位相差データと、選択された植物2に係る花の花弁2aの固有周波数に関するデータとに基づいて、各圧電振動子31の電極である金属板314に供給される駆動信号を生成する。本実施の形態において生成される駆動信号は、+12Vと−12Vを繰り返す振動数40kHzのパルス列信号に植物2に係る花の花弁2aの固有周波数で変調をかけたもの、より詳細には、振動数40kHzのパルス列信号が植物2に係る花の花弁2aの固有周波数でオンオフを繰り返すものとなる。なお、圧電セラミック板312は常に0Vに保持される。
ここで、トランスデューサアレイ30内で特定の位置関係にある(例えば隣接配置された)2つの圧電振動子31に供給される駆動信号の一例について、図4を参照して説明する。図4(a)は、トランスデューサアレイ30内のある圧電振動子31に供給される駆動信号を示している。1パルスの周期Tは超音波振動の振動数40kHzの逆数(1/40000秒)である。上述した「超音波振動子に供給される矩形波のパルス幅制御(PWM)によって、集束点における音響放射圧の強度を制御することができる」という結果を用いて、各パルスの幅tは所望の音響放射圧が得られるように決定される。
図4(a)に示す駆動信号は、超音波振動を搬送波として、授粉対象となる植物2に係る花の花弁2aの固有周波数でオンオフを繰り返す。つまり、駆動信号は、幅tのパルスが周期Tで繰り返される期間P1とパルスが発生しない期間P2とを1周期として、この1周期が植物2に係る花の花弁2aの固有周波数となるようなパルス列信号となる。本実施の形態において、期間P1と期間P2とは同じ長さであるが、PC10からのデータに基づいて比率(P1/P2)を適宜変更してもよい。また、変形例として、花弁2aの位置における音響放射圧の大きさが期間P1とは異なるものとなるように、期間P2においてパルスを繰り返して発生させてもよい。その場合、例えば期間P2におけるデューティ比(t/T)を期間P1におけるよりも小さくすればよい。
図4(b)に描かれた駆動信号は、図4(a)の駆動信号が供給される圧電振動子31と特定の位置関係にある圧電振動子31に供給されるものであり、図4(a)の駆動信号に対して位相差θを有する以外は同じパターンを有している。位相差θは、FPGA22で算出されたものであり、植物2の位置において図4(a)に示すパルスの頂点と図4(b)に示すパルスの頂点とがほぼ重なり合うように決定されている。
このような互いに位相差がありしかも花弁2aの固有周波数で変調された駆動信号をトランスデューサアレイ30に供給することによって、複数の圧電振動子31で発生した超音波をトランスデューサアレイ30の前方の植物2の位置に集束させ、当該集束点をトランスデューサアレイ30から等距離Rにある平面内の一方向(本実施の形態では、鉛直方向)に沿って往復移動させ、且つ、当該集束点における音響放射圧の大きさが花の花弁2aの固有振動数で極大値とゼロとを繰り返すようにすることができる。その結果、後述の実施例からも分かるように、花弁2aを効果的に振動させることができるため、収穫されたイチゴなどの果実の総重量及び秀品率を優れたものとすることができる。しかも、本実施の形態の人工授粉装置1を用いると、形のいい結実果数を増やすことができ、また授粉作業を大幅に簡略化することができると共に、作業者が熟練していなくても好適な結果が得られるようになる。したがって、植物工場のような園芸施設における植物の人工栽培に関するコストを大幅に低減することができる。
特に、本実施の形態では、超音波振動の変調振動数を花の花弁2aの固有振動数としているので、花弁2aをさらに効果的に振動させることができる。したがって、果実の総重量及び秀品率をより優れたものとすることができる。
しかも、集束点をトランスデューサアレイ30から等距離Rにある平面内で鉛直方向に沿って往復移動させることができるので、人工授粉装置1の移動に関する自由度が制限された状況においても、広範囲の花に授粉を行うことが可能となる。すなわち、トランスデューサアレイ30を駆動して集束点を鉛直方向に沿って往復移動させつつトランスデューサアレイ30を植物2からの距離を保った状態で鉛直方向と交差する方向(例えば水平方向)に移動させるだけで、広範囲の花に授粉を行うことが可能となる。
さらに、本実施の形態では、複数の圧電振動子31を変調振動数(本実施の形態では、花の花弁2aの固有振動数)で周期的にオンオフさせているので、圧電振動子31をオフとしたときには花の位置における音響放射圧がほぼゼロとなる一方で圧電振動子31をオンとしたときには花の位置における音響放射圧が極大値となるために、音響放射圧の変化量を大きくすることができる。したがって、花弁2aをさらに効果的に振動させることができる。
図1に示す人工授粉装置1を用いるに当たっては、事前に授粉対象となる植物2を特定し、ユーザが入力装置15を用いて当該植物2を選択する。さらに、トランスデューサアレイ30から植物2までの距離R(又は集束点の径w、波長λ及び長さD)をユーザが入力装置15を用いて入力する。
次に、トランスデューサアレイ30を授粉対象となる植物2の花から離隔した位置に、その前面が植物2と対向するように配置する(第1ステップ)。なおトランスデューサアレイ30を配置してから入力装置15を用いたデータ入力を行ってもよい。
しかる後、入力装置15を操作してPC10にインストールされたプログラムを実行することに基づいて駆動回路20を動作させる(第2ステップ)。これによって、上述したようにドライバIC23において、互いに位相差がありしかも花弁2aの固有周波数で変調された駆動信号が生成される。この駆動信号がトランスデューサアレイ30に供給されることによって、複数の圧電振動子31で発生した超音波が花の花弁2aを振動させ、その結果授粉が行われる。本実施の形態では超音波振動の集束点を鉛直方向に沿って往復移動させているので、トランスデューサアレイ30を植物2からの距離を保った状態で鉛直方向と交差する方向(例えば水平方向)に移動させ、移動方向にある植物に順次授粉を行う。このとき、例えば水平に敷設したレールに沿って物体を移動させることができる搬送装置に人工授粉装置1を固定して等速度で移動させてよい。
(実施例)
上述した人工授粉装置1を用いて、以下のような授粉実験を行った。
<実験条件>
栽培品目:イチゴ(四季成り性品種であるF1エラン;Syngenta Japan)
栽培環境:人工光型植物工場で種子から発芽させて50日間育苗した苗を人工光型植物工場において、以下の条件で栽培した。定植して35日目から人工授粉装置1を用いて授粉を始めて、それから20日後から22日間収穫を行った。溶液の循環は24時間通して15リットル/minとした。上中下の3段ある栽培区域のうち中段と下段の2段において栽培を行った。
日長 昼12h、夜12h
温度 15〜22℃
湿度 60%±10%
二酸化炭素 800ppm
培養液 EC0.9±0.1dS/m、pH7.5±0.1
光源 蛍光灯から17cmで平均315μmol/m
人工授粉装置1の駆動条件:トランスデューサアレイ30から植物2までの距離を100mmとし、振動数40kHzで+12Vと−12Vを繰り返す駆動信号を、花弁2aの固有周波数30Hzで変調させた。1花弁あたり2秒間程度超音波振動を与えた。
測定方法:蕾にタグをかけ、個別の開花及び着果日を記録して蕾数、開花数及び着果数を計測した。その数に基づいて、開花率(開花数/蕾数)及び着果率(着果数/蕾数)を中段と下段それぞれについて算出した。また、中段及び下段それぞれについて、収穫されたイチゴの総重量(g)、秀品数、平均実重(g)を計測した。その結果を図5及び図6に示す。なお、秀品とは、重さ5g以上で腐っておらず、色が着いているものをいう。
(比較例)
特許文献1(特開平7−289105号公報)に開示された装置に類似した装置(商品名:ぶんぶん太助(品番TS−550)、タキイ種苗株式会社)を用いて、実施例と同じ栽培品目及び栽培条件で1花弁あたり2秒間程度振動を与え、開花率(開花数/蕾数)及び着果率(着果数/蕾数)を中段と下段それぞれについて算出した。また、中段及び下段それぞれについて、収穫されたイチゴ果実の総重量(g)、秀品数、平均実重(g)を計測した。その結果を図5及び図6に示す。
図5及び図6から分かるように、中段同士及び下段同士の比較において、実施例と比較例とで開花率に大きな相違は見られなかった。着果率は実施例よりも比較例のほうがやや優れていた。この差異が生じた理由は定かではないが、人工授粉装置1の操作に不慣れであったことが原因であると思われる。それにもかかわらず、総重量(g)及び秀品数では実施例が比較例よりも優れていた。秀品数を秀品率に換算しても、実施例が比較例よりも優れていた。また、平均実重(g)においても、中段と下段とを総合判断すれば、実施例が比較例よりも優れていた。このような結果が得られたのは、実施例によると、花粉が均一に飛散するからであると推察される。
なお、本実施例では変調振動数を花弁2aの固有周波数としているが、変調振動数が花弁2aの固有周波数と同じでなくても超音波帯よりも小さくすることで、本実施例よりも劣るものの比較例よりも優れた結果が得られた。また、イチゴ以外の植物についても好適な結果が得られることが確認された。
(その他の変形例)
以上、本発明の好適な実施の形態及び実施例について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更を上述の実施の形態に施すことが可能である。例えば、超音波の集束点を移動させず1点に固定してもよい。その場合トランスデューサアレイ30を2次元的又は3次元的に移動させることで広範囲の植物を授粉させることができる。また、超音波の集束点を2次元的又は3次元的に移動させてもよい。こうすることで、特に大型のトランスデューサアレイを用いる場合にはトランスデューサアレイを移動させる必要が減少する又は無くなる。
また、変調振動数は超音波帯よりも小さければ、花の花弁の固有振動数と同じでなくてもよい。さらに、超音波振動子としては、圧電振動子のほか静電振動子、熱誘起振動子など公知のものを用いることができる。また、超音波振動子は1次元的に配列してもよい。
1 人工授粉装置
2 植物
2a 花弁
10 パーソナルコンピュータ(PC)
20 駆動基板
30 トランスデューサアレイ
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 HDD
15 入力装置
21 USBインターフェイス
22 FPGA
23 ドライバIC
31 圧電振動子
41 USBケーブル
42 ピンコネクタ
311 プラスチックケース
312 圧電セラミック板
314 金属板
315 共振子
316、317 端子
318 貫通孔

Claims (10)

  1. 植物の花を振動させることによって人工授粉させるために用いられる人工授粉装置であって、
    植物の花から離隔して配置される、複数の超音波振動子が配列されたトランスデューサアレイと、
    前記複数の超音波振動子にこれらの位置関係によって定まる分だけ互いに位相が異なる超音波を発生させることによって、前記複数の超音波振動子で発生した超音波を花の位置に集束させると共に、花の位置における音響放射圧の大きさが超音波帯よりも小さい変調振動数で周期的に切り替わるように、前記トランスデューサアレイを制御する制御手段とを備えていることを特徴とする人工授粉装置。
  2. 花の花弁の固有振動数を記憶する記憶手段をさらに備えており、
    前記制御手段は、前記変調振動数が前記記憶手段に記憶された花の花弁の固有振動数となるように、前記トランスデューサアレイを制御することを特徴とする請求項1に記載の人工授粉装置。
  3. 前記制御手段は、前記複数の超音波振動子が発生する超音波の位相差を制御することに基づいて、前記複数の超音波振動子で発生した超音波が集束する位置が移動するように、前記トランスデューサアレイを制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の人工授粉装置。
  4. 前記制御手段は、前記複数の超音波振動子で発生した超音波が集束する位置が前記トランスデューサアレイから等距離にある平面内の一方向に沿って往復移動するように、前記トランスデューサアレイを制御することを特徴とする請求項3に記載の人工授粉装置。
  5. 前記制御手段は、前記複数の超音波振動子で発生した超音波を花の位置に集束させると共に、前記複数の超音波振動子が前記変調振動数で周期的にオンオフするように、前記トランスデューサアレイを制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の人工授粉装置。
  6. 複数の超音波振動子が配列されたトランスデューサアレイ及びこれを制御する制御手段を用いた人工授粉方法であって、
    前記トランスデューサアレイを、植物の花から離隔して配置する第1ステップと、
    前記複数の超音波振動子にこれらの位置関係によって定まる分だけ互いに位相が異なる超音波を発生させることによって、前記複数の超音波振動子で発生した超音波を花の位置に集束させると共に、花の位置における音響放射圧の大きさが超音波帯よりも小さい変調振動数で周期的に切り替わるように、前記制御手段を用いて前記トランスデューサアレイを制御する第2ステップとを備えていることを特徴とする人工授粉方法。
  7. 前記第2ステップにおいて、前記変調振動数が花の花弁の固有振動数となるように、前記制御手段を用いて前記トランスデューサアレイを制御することを特徴とする請求項6に記載の人工授粉方法。
  8. 前記第2ステップにおいて、前記複数の超音波振動子が発生する超音波の位相差を制御することに基づいて、前記複数の超音波振動子で発生した超音波が集束する位置が移動するように、前記制御手段を用いて前記トランスデューサアレイを制御することを特徴とする請求項6又は7に記載の人工授粉方法。
  9. 前記第2ステップにおいて、前記複数の超音波振動子で発生した超音波が集束する位置が前記トランスデューサアレイから等距離にある平面内の一方向に沿って往復移動するように、前記制御手段を用いて前記トランスデューサアレイを制御すると共に、前記トランスデューサアレイを前記平面内で前記一方向と交差する方向に移動させることを特徴とする請求項8に記載の人工授粉方法。
  10. 前記第2ステップにおいて、前記複数の超音波振動子で発生した超音波を花の位置に集束させると共に、前記複数の超音波振動子が前記変調振動数で周期的にオンオフするように、前記制御手段を用いて前記トランスデューサアレイを制御することを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載の人工授粉方法。
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